JP2003021511A - 被測定面の形状不具合評価方法 - Google Patents

被測定面の形状不具合評価方法

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JP2003021511A JP2001206522A JP2001206522A JP2003021511A JP 2003021511 A JP2003021511 A JP 2003021511A JP 2001206522 A JP2001206522 A JP 2001206522A JP 2001206522 A JP2001206522 A JP 2001206522A JP 2003021511 A JP2003021511 A JP 2003021511A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定物の形状にかかわらずに、官能評価と
一致した評価を高精度で得ることができるようにする。 【解決手段】 三次元形状測定装置によって実測され
た、またはシミュレーション装置に記憶されている、被
測定面のデータに基づいて得られた点群データとCAD
装置にあらかじめ記憶されている前記被測定面のデータ
に基づいて得られた点群データとを取得する段階と、前
記実測された被測定面の点群データと前記あらかじめ記
憶されている被測定面の点群データとから各点ごとの差
分データを演算する段階と、前記差分データを構成する
点群の各点を相互に結んでメッシュ状の面歪曲面を生成
する段階と、前記差分データを構成する点群のすべての
点について、その点を中心とする所定の領域を設定し、
前記面歪曲面からその領域を切り取る段階と、切り取ら
れた面歪曲面のそれぞれの曲率を演算する段階と、演算
された曲率をその点の属性データとして設定する段階
と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、自動車
の車体パネルの面歪の不具合を評価する場合でも、従来
から人間が行っていた官能評価と同じ評価を得ることが
できる、被測定面の形状不具合評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車パネルに発生する面形状不良の1
つに面歪不具合がある。一般的に、面歪不具合のような
微小(高さ数十μ)な歪みの不具合に対して定量的な評
価を行うことは困難である。
【0003】従来のように、面の主曲率を求めることに
よって定量的な評価を行おうとすると、その評価が面の
形状に大きく依存すること、その評価は人間が行う官能
評価とは異なる物理量に基づいて成されていること、な
どが原因で、官能評価とは十分な相関が得られないこと
が多い。
【0004】たとえば、人間が自動車の車体パネルを進
行方向から透かすように見た時に面歪不具合が感じられ
たとしても、パネルの形状によっては、面の曲率による
評価ではまったく異常なしと判断されることがある。ま
た、この逆のことが起こる場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、現在では、
官能評価とできるだけ一致させるための手法として、重
回帰式などを用いた統計手法に頼った評価方法を採用し
ている。これにより、官能評価に近い評価が得られるよ
うになってきてはいるものの、その評価精度の点では、
まだまだ不十分である。
【0006】本発明は、以上のような従来の問題点を解
決するために成されたものであり、被測定物の形状にか
かわらずに、官能評価と一致した評価を高精度で得るこ
とができる、被測定面の形状不具合評価方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかる被
測定面の形状不具合評価方法は、三次元形状測定装置に
よって実測された、またはシミュレーション装置に記憶
されている、被測定面のデータに基づいて得られた点群
データとCAD装置にあらかじめ記憶されている前記被
測定面のデータに基づいて得られた点群データとを取得
する段階と、それぞれの点群データから各点ごとの差分
データを演算する段階と、前記差分データを構成する点
群の各点を相互に結んでメッシュ状の面歪曲面を生成す
る段階と、前記差分データを構成する点群のすべての点
について、その点を中心とする所定の領域を設定し、前
記面歪曲面からその領域を切り取る段階と、切り取られ
た面歪曲面のそれぞれの曲率を演算する段階と、演算さ
れた曲率をその点の属性データとして設定する段階と、
を有することを特徴とする。
【0008】この請求項1に記載の発明によれば、三次
元形状測定装置によって実測された、またはシミュレー
ション装置に記憶されている、被測定面のデータに基づ
いて得られた点群データとCAD装置にあらかじめ記憶
されている前記被測定面のデータに基づいて得られた点
群データとから各点ごとの差分データを求め、その差分
データに基づいて被測定面の形状不具合の評価を行って
いるので、被測定面の形状に依存しない、統一的な尺度
としての形状不具合評価を得ることができる。また、形
状の異なる被測定物間での評価の比較も可能になること
から、官能評価との相関を図ることができるようにな
る。
【0009】請求項2に記載の発明にかかる被測定面の
形状不具合評価方法は、三次元形状測定装置によって実
測された、またはシミュレーション装置に記憶されてい
る、被測定面のデータに基づいて得られた点群データと
CAD装置にあらかじめ記憶されている前記被測定面の
データに基づいて得られた点群データとを取得する段階
と、それぞれの点群データに基づいて、当該点群データ
を構成する点群の各点を相互に結んで2つのメッシュ状
の二次曲面を生成する段階と、両二次曲面を構成する点
群のすべての点について、その点を中心とする所定の領
域を設定し、その領域に含まれる曲面を切り取る段階
と、切り取られた曲面のそれぞれの曲率を演算する段階
と、演算された曲率をその点の曲率として設定する段階
と、両二次曲面を構成する各点に設定された曲率に基づ
いて、それぞれの点における曲率差を演算する段階と、
演算された曲率差をその点の属性データとして設定する
段階と、を有することを特徴とする。
【0010】この請求項2に記載の発明によれば、三次
元形状測定装置によって実測された、またはシミュレー
ション装置に記憶されている、被測定面のデータに基づ
いて得られた点群データとCAD装置にあらかじめ記憶
されている前記被測定面のデータに基づいて得られた点
群データとから2つのメッシュ状の二次曲面を生成し、
両二次曲面を構成する点群のすべての点について、その
点を中心として切り取った曲面のそれぞれの曲率を演算
し、演算された曲率をその点の曲率として設定し、両二
次曲面を構成する各点に設定された曲率に基づいて、そ
れぞれの点における曲率差を演算し、その曲率差に基づ
いて被測定面の形状不具合の評価を行っているので、被
測定面の形状に依存しない、統一的な尺度としての形状
不具合評価を得ることができる。また、形状の異なる被
測定物間での評価の比較も可能になることから、官能評
価との相関を図ることができるようになる。
【0011】請求項3に記載の発明にかかる被測定面の
形状不具合評価方法は、請求項1または2に記載の被測
定面の形状不具合評価方法において、前記面歪曲面から
その領域を切り取る段階は、前記領域を指定する段階
と、差分データを構成する点群のすべての点について、
指定された領域を、その点を中心とする所定の領域とし
て設定する段階とからなり、前記曲率を演算する段階
は、曲率を演算する方向を指定する段階と、指定された
方向の曲面の曲率を演算する段階と、からなることを特
徴とする。
【0012】この請求項3に記載の発明によれば、切り
取る領域を指定でき、さらに、その領域における曲率を
求める方向も指定できるようにしているので、官能評価
を行う際に通常は評価者に依存されてしまうこれら2つ
のパラメータを評価手法の中に取り入れることができ、
本発明の実施によって得られる評価と製造現場で評価者
によって行われる官能評価との相関をとることができる
ようになる。また、この評価も、差分データに基づい
て、または、曲率差に基づいて被測定面の形状不具合の
評価を行っているので、形状の異なる被測定物間での評
価の比較も可能になり、官能評価との相関を図ることが
できるようになる。
【0013】請求項4に記載の発明にかかる被測定面の
形状不具合評価方法は、請求項1から3のいずれか1項
に記載の被測定面の形状不具合評価方法において、さら
に、すべての点の属性データに基づいて前記被測定面の
面歪状態を可視化する段階を有することを特徴とする。
【0014】この請求項4に記載の発明によれば、被測
定面の面歪状態が可視化されるので、CADデータに基
づいて形成される被測定物の形状に対して、実測された
被測定物の形状が、どの程度ゆがんでいるかを容易に確
認できるようになり、製造現場で評価者によって行われ
る官能評価とのズレを修正することができる。このズレ
を修正するために、切り取る領域の指定を変更したり、
曲率を演算する方向の指定を変更したりすることによっ
て、官能評価とのさらなる相関を図ることができるよう
になる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、差分データに基づいて被測定面の形状不
具合の評価を行っているので、被測定面の形状に依存し
ない、統一的な尺度としての形状不具合評価を得ること
ができる。また、形状の異なる被測定物間での評価の比
較も可能になることから、官能評価との相関を図ること
ができるようになる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、曲率差に
基づいて被測定面の形状不具合の評価を行っているの
で、被測定面の形状に依存しない、統一的な尺度として
の形状不具合評価を得ることができる。また、形状の異
なる被測定物間での評価の比較も可能になることから、
官能評価との相関を図ることができるようになる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、切り取る
領域を指定でき、さらに、その領域における曲率を求め
る方向も指定できるようにしているので、官能評価を行
う際に通常は評価者に依存されてしまうこれら2つのパ
ラメータを評価手法の中に取り入れることができ、本発
明の実施によって得られる評価と製造現場で評価者によ
って行われる官能評価との相関をとることができるよう
になる。また、この評価も、差分データに基づいて、ま
たは、曲率差に基づいて被測定面の形状不具合の評価を
行っているので、形状の異なる被測定物間での評価の比
較も可能になり、官能評価との相関を図ることができる
ようになる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、被測定面
の面歪状態が可視化されるので、CADデータに基づい
て形成される被測定物の形状に対して、実測された被測
定物の形状が、どの程度ゆがんでいるかを容易に確認で
きるようになり、製造現場で評価者によって行われる官
能評価とのズレを修正することができる。このズレを修
正するために、切り取る領域の指定を変更したり、曲率
を演算する方向の指定を変更したりすることによって、
官能評価とのさらなる相関を図ることができるようにな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明にかかる被測定面の形状不具合評価方法の好適な実施
の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態において
は、三次元形状測定装置から得られた実測データを例に
説明するが、シミュレーション装置に記憶されているデ
ータに対しても本発明の適用は可能である。
【0020】図1は、本発明の被測定面の形状不具合評
価方法を実施するために用いられる、被測定物の形状を
実測する三次元形状測定装置の外観図である。
【0021】この三次元形状測定装置は、測定機100
とデータ管理装置150とを備えている。測定機100
の測定台105上には、被測定物である車体パネル(図
示せず)がしっかりと固定されて載置される。固定され
た車体パネルに対して測定アーム110を前後左右上下
に動かし、測定アーム110の先端に取り付けられてい
るプローブ115を車体パネルの表面に当てる。この状
態でデータを取り込む指示を与えると、プローブ115
の先端の座標(車体パネルとプローブ先端との接触位置
座標)がデータ管理装置150に送られる。
【0022】以上の操作を、車体パネルの表面の全面に
対して5から10mm間隔で実施する。データ管理装置
150には、以上の操作で送られた何十万点という座標
データ(車体パネル表面の座標データ)が記憶される。
この記憶された車体パネルのデータが、「実測された被
測定面の点群データ」である。
【0023】図2は、本発明の被測定面の形状不具合評
価方法を実施する装置の概略構成を示すブロック図であ
る。この装置は、データ管理装置150、CAD装置2
00、形状不具合評価装置250によって構成される。
【0024】CAD装置200は、三次元形状測定装置
によって実測された車体パネルと同一の車体パネルの設
計データが記憶されている。この設計データは、通常ソ
リッドモデルを形成する連続的なデータであり、このデ
ータに基づいて点群データが生成される。この生成され
たデータが、「CAD装置にあらかじめ記憶されている
被測定面のデータに基づいて得られた点群データ」であ
る。
【0025】形状不具合評価装置250は、実測された
車体パネルの点群データをデータ管理装置150から入
力するとともに、CAD装置200に記憶されているそ
の車体パネルのデータに基づいて生成された点群データ
を入力し、実測された被測定面の点群データとあらかじ
め記憶されている被測定面のデータに基づいて得られた
被測定面の点群データとに基づいて、製造現場で評価者
によって行われる官能評価との相関を密とする評価を演
算するための装置である。
【0026】つぎに、本発明にかかる被測定面の形状不
具合評価方法を詳細に説明する。なお、本発明にかかる
被測定面の形状不具合評価方法は、差分データに基づい
て評価を行う第1の方法と、曲率差に基づいて評価を行
う第2の方法があるので、それぞれ別々の実施形態とし
て説明する。なお、本発明にかかる評価方法は、いずれ
の実施の形態の場合も形状不具合評価装置250内で行
われる。 (第1の実施の形態)まず、差分データに基づいて評価
を行う方法を、図3のフローチャートに基づいて詳細に
説明する。
【0027】形状不具合評価装置250は、実測された
車体パネルの点群データをデータ管理装置150から取
得するとともに、CAD装置200に記憶されているそ
の車体パネルのデータに基づいて生成された点群データ
を取得する。実測された車体パネルの点群データは、実
際にプレスされた車体パネルから得られた測定データで
ある。たとえば、車体パネルが図4に示すような形状で
あれば、実測された車体パネルの点群データは、図の×
印で示した個所(実測個所の一部のみを示す)の測定デ
ータである。
【0028】また、CAD装置200に記憶されている
その車体パネルのデータに基づいて生成された点群デー
タは、車体パネルの設計データである。プレス後の車体
パネルが設計データのとおりにできていれば、実測され
た車体パネルの点群データのすべては、設計データに基
づいて仮想的に形成される車体パネルの面上に位置され
ることになる(S301)。
【0029】つぎに、形状不具合評価装置250は、実
測された車体パネルの点群データとCAD装置200に
記憶されているその車体パネルのデータに基づいて生成
された点群データとの差分(たとえば高さ方向の距離)
を実測点の各点について演算し、差分データを求める。
プレス後の車体パネルが設計データのとおりにできてい
れば、すべての点について差分データは0になる。つま
り差分データは、実際に作られた車体パネルが設計デー
タに対してどの程度ずれているかを表しているデータで
ある(S302)。
【0030】以上のようにして求めた差分データは、実
測された車体パネルの点群データと同数だけ存在する。
この点群の各点を直線で相互に結び、図5に示すよう
に、多数の三角形からなるメッシュ状の面歪曲面を生成
する。差分データがすべて0であれば、生成された面歪
曲面は平坦な二次平面となるが、差分データの一部が0
でない場合には、図5に示すように、生成された面歪曲
面は凹凸のある二次曲面となる(S303)。
【0031】つぎに、オペレータは、形状不具合評価装
置250に対して、差分データを構成する点群のすべて
の点について、その点を中心とする領域を指定する。こ
の指定する領域は、差分データを構成する点群のすべて
の点に対して自動的に適用される。なお、指定する領域
は、たとえば半径30mmとか50mmといったような
値で特定される(S304)。
【0032】形状不具合評価装置250は、差分データ
を構成する点群のすべての点について、指定された領域
を、その点を中心とする所定の領域として、図5の円に
示すように設定する。たとえば、領域が半径30mmと
指定された場合には、差分データを構成する点群のそれ
ぞれの点を中心とする半径30mmの領域が、切り取る
領域として設定される。この指定する領域は、差分デー
タを構成する点群のすべての点に対して自動的に適用さ
れる。このように切り取る領域を細かく設定するのは、
メッシュ状の面歪曲面における凹凸の分布を細かく知る
ことができるからであり、また、設定された領域によっ
て切り取られる面歪曲面の曲率が正確に演算できるから
である(S305)。
【0033】形状不具合評価装置250は、差分データ
から得られたメッシュ状の面歪曲面から、指定された領
域を切り取る。たとえば、ある点に対して、切り取る領
域が図5に示すような円で指定されているときには、そ
の円に含まれる各点の差分データを収集することにな
る。なお、指定された領域を切り取るには、公知のダイ
クストラのアルゴリズムを用いる。このアルゴリズム
は、2点間の距離(測地線距離)を計算し、この距離が
指定した半径以内の点からなる集合を生成するものであ
る(S306)。
【0034】つぎに、オペレータは、形状不具合評価装
置250に対して、切り取られた面歪曲面の曲率を演算
する方向を指定する。この方向の指定をすることによっ
て、従来から行っていた官能評価との相関が高まる。た
とえば、完成車両のパネル不具合有無の検査をする場合
を考えてみると、検査者はパネルの不具合を見つけるた
めに、主に車両の前後方向からパネル面に沿ってそのパ
ネルを見ている。車両の上下方向からの検査はあまり厳
密には行っていないのである。したがって、曲率を演算
する方向を、検査者が主にパネルを見る方向である、前
後方向に指定しておくことによって、得られる検査結果
が官能評価による検査結果に近づくのである。なお、こ
の指定する方向は、差分データを構成する点群のすべて
の点に対して自動的に適用される(S307)。
【0035】形状不具合評価装置250は、切り取られ
たすべての面歪曲面に対して、指定された方向の曲率を
求める。この曲率を求める演算は、具体的には次の手順
で行われる。まず、切り取られた面歪曲面に存在する各
点の差分データに基づいて、公知の二次曲面フィッテン
グを行い、得られた曲面の主曲率および主方向を求め
る。つまりその曲面の最大曲率とその最大曲率を示す方
向を求める。
【0036】求められた主曲率をK1、K2とし、求めら
れた主方向と、S307のステップで指定した方向とが
成す角度をθとすると、指定した方向の曲率KCATは、 KCAT=K1cos2θ+K2sin2θ で表わすことができる(S308)。
【0037】形状不具合評価装置250は、以上の演算
を、すべての点について切り取られた面歪曲面に対して
行い、演算された曲率をそれぞれの点に対する属性デー
タとして設定する(S309)。
【0038】形状不具合評価装置250は、すべての点
の属性データに基づいて車体パネルの面歪状態を可視化
するための処理(たとえば曲率の大きさに応じた色づ
け)を行い、この結果を、図示さされていないディスプ
レイに表示する。(S310)。
【0039】以上の処理を行った結果は、図6に示すよ
うな画像として表示される。この画像によれば、車体パ
ネルの面歪状態がよくわかる。また、図7は、人間によ
って行われた従来の官能評価結果を示した図であるが、
図6の画像と比較すると、本発明の評価方法によって得
られた評価と従来の官能評価との相関関係が非常に密で
あることがわかる。 (第2の実施の形態)つぎに、曲率差に基づいて評価を
行う方法を、図8のフローチャートに基づいて詳細に説
明する。
【0040】まず、第1の実施の形態と同様に、形状不
具合評価装置250は、実測された車体パネルの点群デ
ータをデータ管理装置150から取得するとともに、C
AD装置200に記憶されているその車体パネルのデー
タに基づいて生成された点群データを取得する(S80
1)。
【0041】つぎに、実測された車体パネルの点群デー
タの点群の各点を直線で相互に結び、多数の三角形から
なるメッシュ状の二次曲面を生成する。同時に、CAD
装置200に記憶されているその車体パネルのデータに
基づいて生成された点群データの点群の各点を直線で相
互に結び、多数の三角形からなるメッシュ状の二次曲面
を生成する(S802)。
【0042】つぎに、オペレータは、形状不具合評価装
置250に対して、両二次曲面を構成する点群のすべて
の点について、その点を中心とする領域を指定する。こ
の指定する領域は、すべての点に対して自動的に適用さ
れる。なお、指定する領域は、たとえば半径30mmと
か50mmといったような値で特定される(S80
3)。
【0043】形状不具合評価装置250は、両二次曲面
を構成する点群のすべての点について、指定された領域
を、その点を中心とする所定の領域として、図5の円に
示すように設定する。たとえば、領域が半径30mmと
指定された場合には、両二次曲面を構成する点群のそれ
ぞれの点を中心とする半径30mmの領域が、切り取る
領域として設定される。この指定する領域は、両二次曲
面を構成する点群のすべての点に対して自動的に適用さ
れる(S804)。
【0044】形状不具合評価装置250は、両二次曲面
を構成する点群から得られたメッシュ状の二次曲面か
ら、指定された領域を切り取る。たとえば、ある点に対
して、切り取る領域が図5に示すような円で指定されて
いるときには、その円に含まれる各点の点データを収集
することになる。なお、指定された領域を切り取るに
は、前述した公知のダイクストラのアルゴリズムを用い
る(S805)。
【0045】つぎに、オペレータは、形状不具合評価装
置250に対して、切り取られた二次曲面の曲率を演算
する方向を指定する。なお、この指定する方向は、二次
曲面を構成する点群のすべての点に対して自動的に適用
される(S806)。
【0046】形状不具合評価装置250は、切り取られ
たすべての二次曲面に対して、指定された方向の曲率を
求める。この曲率は、第1の実施の形態で示した式を用
いて同様に求める(S807)。
【0047】つぎに、求められた曲率を、それぞれの点
に対して設定する(S808)。
【0048】そして、形状不具合評価装置250は、両
二次曲面を構成する各点に設定された曲率に基づいて、
それぞれの点における曲率差を演算する。曲率がすべて
同じであれば、演算された曲率差はすべて0になるが、
曲率差が0でない場合には、図5に示すように、生成さ
れた面歪曲面は凹凸のある二次曲面となる(S80
9)。
【0049】形状不具合評価装置250は、演算された
曲率差をそれぞれの点に対する属性データとして設定す
る(S810)。
【0050】形状不具合評価装置250は、すべての点
の属性データに基づいて車体パネルの面歪状態を可視化
するための処理(たとえば曲率差の大きさに応じた色づ
け)を行い、この結果を、図示さされていないディスプ
レイに表示する(S811)。
【0051】以上のように、本発明によれば、差分デー
タまたは曲率差に基づいて被測定面の形状不具合の評価
を行っているので、被測定面の形状に依存しない、統一
的な尺度としての形状不具合評価を得ることができる。
【0052】また、形状の異なる被測定物間での評価の
比較も可能になることから、官能評価との相関を図るこ
とができるようになる。
【0053】さらに、その領域における曲率を求める方
向も指定できるようにしているので、官能評価を行う際
に通常は評価者に依存されてしまうこれら2つのパラメ
ータを評価手法の中に取り入れることができ、本発明の
実施によって得られる評価と製造現場で評価者によって
行われる官能評価との相関をとることができるようにな
る。
【0054】最後に、被測定面の面歪状態が可視化され
るので、CADデータに基づいて形成される被測定物の
形状に対して、実測された被測定物の形状が、どの程度
ゆがんでいるかを容易に確認できるようになり、製造現
場で評価者によって行われる官能評価とのズレを修正す
ることができる。このズレを修正するために、切り取る
領域の指定を変更したり、曲率を演算する方向の指定を
変更したりすることによって、官能評価とのさらなる相
関を図ることができるようになる。
【0055】本発明にかかる被測定面の形状不具合評価
方法のアルゴリズムは、あらゆる種類のCADシステ
ム、シュミレーションソフトウェアのポストプロセッサ
に導入することができる。
【0056】なお、以上の実施の形態では、面歪曲面ま
たは二次曲面の切り取る領域が円の場合を例示したが、
たとえば四角形や三角形でもよい。また切り取る領域の
大きさは、評価結果に要求される精度に応じて変わって
くる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するために用いる三次元形状測定
装置の外観図である。
【図2】本発明の被測定面の形状不具合評価方法を実施
する装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の被測定面の形状不具合評価方法を示す
第1の実施の形態にかかるフローチャートである。
【図4】実測された車体パネルの点群データの説明に供
する図である。
【図5】差分データから得られるメッシュ状の面歪曲面
の説明に供する図である。
【図6】本発明の被測定面の形状不具合評価方法によっ
て得られた評価結果を示す図である。
【図7】従来の評価方法によって得られた評価結果を示
す図である。
【図8】本発明の被測定面の形状不具合評価方法を示す
第2の実施の形態にかかるフローチャートである。
【符号の説明】
100…測定機、 105…測定台、 110…測定アーム、 115…プローブ、 150…データ管理装置、 200…CAD装置、 250…形状不具合評価装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守屋 岳志 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 加瀬 究 埼玉県和光市広沢2−1 理化学研究所内 (72)発明者 近藤 哲也 東京都新宿区高田馬場2−14−5 ファモ ティク株式会社内 Fターム(参考) 2F069 AA51 BB40 GG01 GG71 HH30 JJ08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元形状測定装置によって実測され
    た、またはシミュレーション装置に記憶されている、被
    測定面のデータに基づいて得られた点群データとCAD
    装置にあらかじめ記憶されている前記被測定面のデータ
    に基づいて得られた点群データとを取得する段階と、 それぞれの点群データから各点ごとの差分データを演算
    する段階と、 前記差分データを構成する点群の各点を相互に結んでメ
    ッシュ状の面歪曲面を生成する段階と、 前記差分データを構成する点群のすべての点について、
    その点を中心とする所定の領域を設定し、前記面歪曲面
    からその領域を切り取る段階と、 切り取られた面歪曲面のそれぞれの曲率を演算する段階
    と、 演算された曲率をその点の属性データとして設定する段
    階と、 を有することを特徴とする被測定面の形状不具合評価方
    法。
  2. 【請求項2】 三次元形状測定装置によって実測され
    た、またはシミュレーション装置に記憶されている、被
    測定面のデータに基づいて得られた点群データとCAD
    装置にあらかじめ記憶されている前記被測定面のデータ
    に基づいて得られた点群データとを取得する段階と、 それぞれの点群データに基づいて、当該点群データを構
    成する点群の各点を相互に結んで2つのメッシュ状の二
    次曲面を生成する段階と、 両二次曲面を構成する点群のすべての点について、その
    点を中心とする所定の領域を設定し、その領域に含まれ
    る曲面を切り取る段階と、 切り取られた曲面のそれぞれの曲率を演算する段階と、 演算された曲率をその点の曲率として設定する段階と、 両二次曲面を構成する各点に設定された曲率に基づい
    て、それぞれの点における曲率差を演算する段階と、 演算された曲率差をその点の属性データとして設定する
    段階と、 を有することを特徴とする被測定面の形状不具合評価方
    法。
  3. 【請求項3】 前記面歪曲面からその領域を切り取る段
    階は、 前記領域を指定する段階と、 差分データを構成する点群のすべての点について、指定
    された領域を、その点を中心とする所定の領域として設
    定する段階とからなり、 前記曲率を演算する段階は、 曲率を演算する方向を指定する段階と、 指定された方向の曲面の曲率を演算する段階と、 からなることを特徴とする請求項1または2に記載の被
    測定面の形状不具合評価方法。
  4. 【請求項4】 さらに、すべての点の属性データに基づ
    いて前記被測定面の面歪状態を可視化する段階を有する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載
    の被測定面の形状不具合評価方法。
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