JP2021081384A - 面歪評価装置、面歪評価方法、及び、プログラム - Google Patents

面歪評価装置、面歪評価方法、及び、プログラム Download PDF

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【課題】より微小な面歪を定量的に評価する。【解決手段】面歪評価装置は、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データを取得する表面形状データ取得部11と、設計上の表面の形状を示す表面設計データを取得する表面設計データ取得部12と、表面形状データを用いて第1ゲージ長で第1曲率を計算する第1曲率計算部13と、表面設計データを用いて第2ゲージ長で、第2曲率を計算する第2曲率計算部14と、第1曲率の第2曲率に対する相対値を計算する評価値計算部15を備える。相対値のそれぞれの計算に用いられる第1曲率の点と第2曲率の点は、第1の方向から見て重なる位置にあり、第1ゲージ長は第2ゲージ長に相当する長さである。【選択図】図1

Description

本発明は、金属板等の構造物の面歪を評価する装置、方法、及びプログラムに関する。
例えば、プレス成形された自動車用外板又は建築用壁面パネル等の表面では、表面の微小な凹凸である面歪が問題となることがある。面歪を定量的に評価する方法として、特許第5387491号公報(特許文献1)には、金属板の面歪を評価する評価方法が開示されている。この方法では、測定装置で金属板の表面形状を測定し、計測値に基づく直行格子点上の値を用いて、ガウス曲率を計算する。フィルタリングされたガウス曲率の計算値に基づいて、金属板の面歪を評価する。
特許第3764856号公報(特許文献2)には、車体パネルの被測定面の形状不具合を評価する方法が記載されている。この方法では、実測された車体パネルの点群データと、車体パネルの設計データに基づいて生成された点群データから、点群の各点を結んで2つのメッシュ状の二次曲面を生成する。両二次曲面の点群の全ての点について、点を中心とする所定の領域の曲面を切り取る。切り取られた曲面の曲率を演算する。両二次曲面の各点の曲率に基づいて、それぞれの点における曲率差を演算する。曲率差をその点の属性データとして設定する。
特開2017−116404号公報(特許文献3)には、ドアパネルのような物体の表面の歪を認識する形状認識装置が記載されている。この装置は、3次元データ中の所定領域の形状が詳細に反映された複数の曲率としての詳細形状データと、所定領域の形状が、詳細形状データより粗く反映された複数の曲率としてベース形状データに基づき、物体のベースとなる形状を基準とした歪値(面歪)を取得する。
特許第5387491号公報 特許第3764856号公報 特開2017−116404号公報
発明者らは、上記従来の面歪評価方法では、微小な面歪を評価できない場合があることを見出した。
本発明は、より微小な面歪を定量的に評価できる面歪評価装置、面歪評価方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態における面歪評価装置は、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系における前記評価対象の表面の点群の座標を含む、表面形状データを取得する表面形状データ取得部と、前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する表面設計データ取得部と、前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する第1曲率計算部と、前記表面設計データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する第2曲率計算部と、前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する評価値計算部と、を備える。前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されている。前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て、前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含む。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にある。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである。
本発明によれば、より微小な面歪を定量的に評価できる。
図1は、本実施形態における面歪評価装置の構成例を示す図である。 図2は、表面形状データが示す評価対象の表面の例を示す図である。 図3は、設計データが示す設計上の表面の例を示す図である。 図4は、表面設計データを説明するための図である。 図5は、図1に示す面歪評価装置の動作例を示すフローチャートである。 図6は、第1曲率及び第2曲率の計算例を説明するための図である。 図7は、ドアアウタパネルの例を示す図である。 図8は、図7のドアアウタパネルのエンボス部付近の面歪評価結果を示す画像の例を示す図である。 図9は、検査員が、図7のドアアウタパネルのエンボス部付近で面歪有りと判断した領域を示す図である。
本発明の実施形態における面歪評価装置は、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系における前記評価対象の表面の点群の座標を含む、表面形状データを取得する表面形状データ取得部と、前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する表面設計データ取得部と、前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する第1曲率計算部と、前記表面設計データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する第2曲率計算部と、前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する評価値計算部と、を備える。前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されている。前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て、前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含む。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にある。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである。
上記構成によれば、3次元の直交座標系において、第1の方向から見て、表面形状データの点群に、表面設計データの点群のデータが重なる。表面形状データの点群は第1の方向から見て規則的に配列されるため、表面設計データの点群も第1の方向から見て規則的に配置されるものを含むことになる。さらに、第1の方向から見て重なる、表面形状データの点と表面設計データの点とで、第1曲率と第2曲率が計算される。ここで、表面形状データから第1ゲージ長の第1曲率が計算され、表面設計データから第2ゲージ長の第2曲率が計算される。第1の方向から見て重なる2点のそれぞれの曲率についてのゲージ長は互いに相当する長さである。そのため、第1方向から見て同じ位置の表面形状データの点と表面設計データの点で、互いに相当するゲージ長で曲率(すなわち第1曲率及び第2曲率)が計算される。そして、第1の方向から見て同じ位置、且つ、相当するゲージ長で計算された第1曲率と第2曲率の相対値が計算される。このようにして得られる相対値は、評価対象の表面と設計上の表面との微小な曲率の違いを反映することができる。その結果、より微小な面歪を定量的に評価することができる。
ゲージ長は、表面における1つの点について曲率を計算する際に、曲率を計算する対象となる部分の長さを示す値である。第2ゲージ長が、第1ゲージ長に相当する場合は、第1ゲージ長と第2ゲージ長が等しい場合の他、面歪の評価精度に影響しない程度に等しいと見なせる場合も含む。
前記表面形状データ取得部は、前記実測又はシミュレーションにより得られた構造物の表面の計測点又はノードを補間することにより、前記第1の方向から見て規則的に配列された前記評価対象の表面の点群の座標を含む表面形状データを生成してもよい。これにより、規則的に配列された点群の座標を含む表面形状データが得られる。
前記表面形状データは、前記第1の方向から見て、隣接する2点間の距離が等しくなるように規則的に配置された点群の座標を含んでもよい。前記表面設計データは、前記第1の方向から見て、前記表面形状データの点群の配列と同じ配列の点群の座標を含んでもよい。この場合、表面形状データ及び表面設計データは、前記第1の方向から見て等間隔で並ぶ点群の座標を含む。これにより、表面形状データ及び表面設計データの点群のそれぞれにおいて曲率を計算する際に、ゲージ長を均一にしやすくなり、処理効率を高めることができる。また、例えば、ゲージ長を可変とした場合も、処理効率が高くなる。
上記面歪評価装置は、ゲージ長の指定をユーザから受け付けてもよい。前記第1曲率計算部は、前記ユーザが指定したゲージ長に基づく第1ゲージ長で前記第1曲率を計算してもよい。前記第2曲率計算部は、前記ユーザが指定したゲージ長に基づく第2ゲージ長で前記第2曲率を計算してもよい。これにより、ユーザがゲージ長を調整することができる。評価対象の表面の少なくとも一部でゲージ長を調整可能としてもよい。設計上の表面の少なくとも一部でゲージ長を調整可能としてもよい。
上記面歪評価装置は、前記相対値の分布を示す画像を出力する出力部をさらに備えてもよい。これにより、より微小な面歪の分布をわかりやすく表示することができる。
本発明の実施形態における面歪評価方法は、コンピュータが実行する面歪評価方法である。面歪評価方法は、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系において前記評価対象の表面における点群の座標を含む、表面形状データを取得する工程と、前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する工程と、前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する工程と、前記設計点群データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する工程と、前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する工程と、を含む。前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されている。前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含む。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にある。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである。
本発明の実施形態におけるプログラムは、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系において前記評価対象の表面における点群の座標を含む、表面形状データを取得する処理と、前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する処理と、前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する処理と、前記設計点群データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する処理と、前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する処理と、コンピュータに実行させる。前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されている。前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含む。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にある。前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである。
前記表面設計データ取得部は、前記構造物の設計上の表面を示す設計データに基づいて、前記表面設計データを生成してもよい。例えば、前記表面設計データ取得部は、前記表面形状データの点群と前記第1の方向から見て重なる、設計上の表面における点群の座標を生成することで、前記表面設計データを生成してもよい。
前記面歪評価装置は、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面を示す形状データと、前記構造物の設計上の表面を示す設計データとを、前記直交座標系において、前記評価対象の表面と前記設計上の表面の位置が合う状態を示すデータにする、位置合わせ部をさらに備えてもよい。前記評価対象の表面と前記設計上の表面の位置を合う状態は、例えば、直交座標系において、評価対象の表面の凹凸と設計上の表面の凹凸が合うようにこれらの相対位置が決定された状態とすることができる。位置合わせ部は、例えば、前記評価対象の表面と前記設計上の表面の距離が最小となるように、形状データ及び設計データの少なくとも一方の座標の値を決定してもよい。この場合、前記表面形状データ取得部は、位置合わせがされた前記形状データに基づく前記表面形状データを取得することができる。前記表面設計データ取得部は、位置合わせがされた前記設計データに基づく前記表面設計データを取得することができる。前記表面形状データの点群の座標は、前記位置合わせ部により決定された評価対象の表面の座標であり、前記表面設計データの点群の座標は、前記位置合わせ部により決定された設計上の表面の座標であってもよい。なお、位置合わせ部は、上記の表面形状データ取得部又は表面設計データ取得部の一部であってもよい。
表面形状データは、形状データに基づくデータである。例えば、形状データに基づいて評価対象の表面の点群の座標を示す表面形状データが生成されてもよい。例えば、表面形状データ取得部は、規則的でない点群で表面の形状を表す形状データを読み込み、第1の方向から見て規則的な点群の座標を含む表面形状データを生成してもよい。又は、形状データが、第1の方向から見て規則的に配置された点群を含む場合は、形状計データをそのまま表面形状データとしてもよい。表面設計データは、設計データに基づくデータである。例えば、設計データに基づいて設計上の表面の点群の座標を示す表面設計データが生成されてもよい。表面設計データ取得部は、例えば、設計データを読み込み、第の方向から見て評価対象の表面の点群と重なる設計上の表面の点群の座標を含む表面設計データを生成してもよい。又は、設計データが、表面形状データと第1の方向から見て重なる点群を含む場合は、設計データをそのまま表面設計データとしてもよい。
前記第1曲率計算部及び前記第2曲率計算部で用いられる表面形状データと表面設計データは、位置合わせ処理が施されたデータである。すなわち、表面形状データの点群で示される評価対象の表面と、表面設計データの点群で示される設計上の表面は、直交座標系において、位置が合っている状態である。位置が合っている状態は、例えば、第1の方向から見て評価対象の表面と設計上の表面の位置がずれていない状態とすることができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
図1は、本実施形態における面歪評価装置10の構成を示す図である。面歪評価装置10は、表面形状データ取得部11、表面設計データ取得部12、第1曲率計算部13、第2曲率計算部14、評価値計算部15、及び出力部16を備える。面歪評価装置10は、例えば、CADシステムに記録された設計データを取得する。また、面歪評価装置10は、構造物の表面の形状を計測する計測システムから形状データを取得する。ここで、形状データは、計測システムによる実測で得られた構造物の評価対象の表面を示すデータである。設計データは、構造物の設計上の表面を示すデータである。なお、面歪評価装置10は、計測システムの代わりに解析システムから、シミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面を示すデータを形状データとして取得してもよい。
表面形状データ取得部11は、実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データを取得する。表面形状データは、例えばXYZ軸を有する3次元の直交座標系において評価対象の表面における点群の座標を含む。評価対象の表面の点群は、Z方向から見て規則的に配列されている。Z方向は、第1の方向の一例である。
図2は、表面形状データで示される評価対象の表面の一例を示す図である。図2に示す例では、評価対象の表面の点群の座標によって表面の形状が示される。例えば、金属板をプレス成形して得られた自動車の外板の一部の表面を、評価対象とすることができる。
表面形状データ取得部11は、形状データに基づいて、表面形状データを生成してもよい。例えば、形状データにより示される構造物の表面の計測点又はノードを補間することにより、Z方向から見て規則的に配列された点群の座標を示す表面形状データを生成してもよい。実測又はシミュレーションで得られる形状データにおいて、評価対象の表面の点群のデータは、規則的に並んでいない場合がある。このような場合は、形状データが示す表面の点群を補間して、Z方向から見て規則的に配列された点群のデータを生成することができる。規則的に配列された点群では、点群の配列の仕方に規則性がある。例えば、仮想線上に等間隔に配列された点群や、隣接する2点間の距離が等しくなるよう配置された点群等は、規則的に配置された点群の例である。一例として、直交格子の各交点(直交格子点)の位置に点群を配置することができる。
例えば、計測システムにおいて、構造物の表面を二次元に走査して計測値を取得することができる。具体例として、X方向の走査線上の複数の位置で構造物の表面の高さ(Z方向の位置)を計測する処理を、走査線をY方向にずらしながら繰り返すことで、表面の形状を示す計測値を取得できる。この場合、複数の計測点のうち少なくとも一部の計測点のXY座標は、直交格子上の点からずれる場合がある。このような場合、直交格子上の各点が並ぶように補間することができる。例えば、X方向又はY方向に並ぶ複数の計測点を直線補間してもよい。これにより、Z方向から見て直交格子点に配置された点群の表面形状データが得られる。
なお、形状データの点群が規則的に配列されている場合、表面形状データ取得部11は、補間による規則的に配列された点群のデータ生成を実行しなくてもよい。この場合、表面形状データ取得部11は、実測又はシミュレーションで得られた形状データを、外部から受信してメモリに格納する等、面歪評価装置10からアクセス可能な状態とすることで、表面形状データを取得する。
表面設計データ取得部12は、構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データを取得する。表面設計データは、設計上の表面の点群の座標を含む。点群の座標は、上記の表面形状データと同じ直交座標系の座標とすることができる。直交座標系において、表面設計データが示す設計上の表面の点群は、Z方向から見て、評価対象の表面の点群と重なる点群を含む。すなわち、表面設計データの設計上の表面における点群は、表面形状データの評価対象の表面の点群とXY座標が同じであるものを含む。
表面設計データ取得部12は、CADシステムの設計データに基づいて、表面設計データを生成してもよい。例えば、表面設計データ取得部12は、設計データが示す構造物の設計上の表面において、表面形状データの点群のXY座標と同じXY座標の点群の座標を生成することができる。これにより、評価対象の表面の点群と第1の方向(Z方向)から見て重なる設計上の表面の点群のデータが得られる。
図3は、設計データで示される設計上の表面の一例を示す図である。図3は、図2に示した構造物の設計上の表面を示す。例えば、設計データが、CADデータである場合、設計上の表面は、面データで表される。このような場合、表面設計データ取得部12は、面データで表される設計上の表面における点群の座標データを生成する。この時、設計上の表面の点群のXY座標は、上記の表面形状データの点群のXY座標と同じにすることができる。
図4は、設計データから表面設計データを生成する例を説明するための図である。図4は、XYZ軸を有する直交座標系における評価対象の表面と設計上の表面の例を示す。図4では、面Pは、設計データ(CADデータ)で表される設計上の表面である。面Qは、表面形状データの点群により表される評価対象の表面である。面Qを表す点群は、Z軸方向から見て直交格子上に配列される。面Qを表す点群は、Z軸方向から見て、隣接する点間の距離dが、等しくなるよう配列される。
言い換えると、面Qは、XY平面の格子点に対応する位置の点群で表される。面Pも、XY平面の格子点に対応する位置の点群で表すことができる。これにより、面Pを表す点群のXY座標を、面Qを表す点群のXY座標と同じにできる。なお、面Pを表す点群は、XY平面の格子点のそれぞれに設計データで示される面PのZ座標を変数として持たせたものと言うことができる。XY平面における1つの格子点(x,y,z)=(x1,y1、0)に対して、面Qの点q1(x1,y1,z2)と、面Pの点p1(x1,y1,0)が生成される。q1は、表面形状データの点群の1つとなり、p1は、表面設計データの点群の1つとなる。XY平面の各格子点について、面Qの点と面Pの点の座標データが生成される。これにより、表面形状データ及び表面設計データが生成される。
表面形状データ及び表面設計データのZ軸方向(第1の方向)は、任意に設定できる。例えば、ユーザから、Z軸方向の指定を受け付けてもよい。また、XY平面における格子の間隔である隣接する点間の距離dも任意に設定できる。例えば、ユーザから、距離dの指定を受け付けてもよい。
面Qと面Pの相対位置関係は、予め位置合わせされている。形状データが示す評価対象の表面と、設計データが示す設計上の表面との位置関係を、直交座標系において特定する位置合わせ処理が、面歪評価装置10において予め実行されてもよい。面歪評価装置10は、位置合わせ処理を実行する位置合わせ部(図示略)をさらに備えてもよい。
位置合わせ部は、CADシステムに記憶された設計データを読み込んで取得し、測定システムから形状データを受信して取得する。形状データは、構造物の評価対象の表面を表す点群のデータを含む。位置合わせ部は、形状データの点群を、設計データと同じ直交座標系において、回転、シフトして、大まかに設計データが表す設計上の表面に重ねる処理を実行する。回転、シフトは、例えば、ユーザからの操作に応じて行ってもよい。位置合わせ部は、形状データの各点で、設計上の表面の最近点を計算し、形状データの各点と設計上の表面との距離(誤差)を計算する。形状データの全ての点で設計上の表面との誤差が小さくなる形状データの点群の位置を探索する。形状データの全ての点で設計上の表面との誤差が最小になると判断される形状データの点群の位置を決定する。誤差最小と判断される形状データの点群の設計上の表面に対する位置を、位置合わせされた位置とする。例えば、最小二乗法を用いて、誤差が最小になる位置関係を決定することができる。位置合わせ部は、設計上の表面と、形状データの点群(すなわち評価対象の表面を表す点群)の位置関係を、位置合わせを示すデータとして記録してもよい。例えば、図4に示す面Qと面Pの位置関係も、位置合わせ部によって決定されてもよい。
なお、位置合わせ処理は、CADシステム、計測システムその他外部で実行されてもよい。例えば、CAD又は点群処理アプリケーションに含まれるベストフィット機能を用いて、位置合わせを実行することができる。
図1を再び参照し、第1曲率計算部13は、表面形状データ取得部11が取得した表面形状データを用いて、評価対象の表面の点群のそれぞれにおいて、第1曲率を計算する。第2曲率計算部14は、表面設計データ取得部12が取得した表面設計データを用いて、設計上の表面の点群のそれぞれにおいて、第2曲率を計算する。第1曲率は、対象となるXY座標の点群について計算される。第1曲率は、第1ゲージ長で計算される。第2曲率は、第1曲率が計算された点群と同じXY座標の点群について計算される。第2曲率は、第2ゲージ長で計算される。同じXY座標の評価対象の表面の点と設計上の表面の点において、第1ゲージ長は第2ゲージ長に相当する長さであることが好ましい。すなわち、Z方向から見て重なる評価対象の表面の点の設計上の表面の点の曲率計算の際のゲージ長は略同じであることが好ましい。これにより、評価対象の表面と設計上の表面の同じ位置において、同じゲージ長で、それぞれ曲率(すなわち第1曲率及び第2曲率)を計算することができる。なお、曲率の計算例については、後述する。
評価値計算部15は、同じXY座標における評価対象の表面の点の第1曲率と設計上の表面の点の第2曲率との相対値を計算する。相対値は、同じXY座標の(すなわちZ方向から見て重なる)2点における第1曲率と第2曲率との相違の度合いを示す値である。同じXY座標の点における第1曲率と第2曲率は、同じゲージ長で計算されている。そのため、第1曲率と第2曲率の相対値は、評価対象の表面の曲率と、設計上の表面の曲率との違いを精度良く表したものとなる。そのため、この相対値により、より微小な面歪を定量的に評価することができる。相対値は、特に限定されないが、第1曲率と第2曲率の差又は比とすることができる。
出力部16は、相対値を面歪の評価値として出力する。例えば、出力部16は、相対値の分布を示す画像を出力してもよい。これにより、面歪の位置及び量を画像に表すことができる。
面歪評価装置10は、プロセッサ及びメモリを含むコンピュータで構成される。プロセッサが、メモリに記録されたプログラムを実行することで、表面形状データ取得部11、表面設計データ取得部12、第1曲率計算部13、第2曲率計算部14、評価値計算部15、及び出力部16の機能を実現することができる。なお、面歪評価装置10は、複数のプロセッサを含んでもよい。例えば、面歪評価装置10は、分散された複数のコンピュータにより実現されてもよい。また、面歪評価装置10を構成するコンピュータは、補助記録装置、通信部、入出力インターフェースその他のデバイスを含んでもよい。コンピュータを面歪評価装置10として機能させるプログラム及びそのようなプログラムを記録した非一時的(non-transitory)な記録媒体も、本発明の実施形態に含まれる。また、面歪評価装置10のプロセッサが、表面形状データ取得部11、表面設計データ取得部12、第1曲率計算部13、第2曲率計算部14、評価値計算部15、及び出力部16の機能を実現する処理を実行する方法も、本発明の実施形態に含まれる。
[動作例]
図5は、面歪評価装置10の動作例を示すフローチャートである。図5に示す例では、表面形状データ取得部11が、表面形状データを取得する(ステップS1)。表面形状データ取得部11は、計測システムから構造物の評価対象の表面の形状を示す形状データを読み込む。形状データを基に、表面形状データを生成する。形状データで示される表面の点群が規則的に配列していない場合、表面形状データ取得部11は、点群を補間して、規則的に配列した点群のデータを表面形状データとして生成する。これにより、表面の計測手法に制約されず、表面形状データを生成することができる。例えば、ランダムな計測点座標を含む形状データから、表面形状データを生成し、面歪を評価することができる。
ステップS1において、表面形状データ又は形状データが示す評価対象の表面と、設計データが示す設計上の表面と位置合わせ処理が実行されてもよい。位置合わせ処理では、CADシステムから読み込んだ設計データが示す設計上の表面と、評価対象の表面とのフィッティング処理が実行される。なお、位置合わせ処理は、面歪評価装置10のコンピュータで実行されてもよいし、CADシステム又は計測システムのコンピュータで実行されてもよい。
表面設計データ取得部12は、表面設計データを取得する(ステップS2)。表面設計データ取得部12は、CADシステムから構造物の設計上の表面を示す設計データを読み込む。設計データを基に、表面設計データを生成する。表面設計データは、表面形状データの点群と同じXY座標の点群の座標を含む。
なお、ステップS1とステップS2の処理の順番は、特に限定されない。ステップS1が、ステップS2の後に実行されてもよい。すなわち、表面設計データを生成した後に、表面形状データを生成してもよい。
ステップS3では、表面形状データを基に第1曲率が計算され、表面設計データを基に第2曲率が計算される。曲率の計算は、特に限定されないが、例えば、任意の方向の曲率(X方向曲率、Y方向曲率など)、ガウス(Gauss)曲率、平均曲率(Mean curvature)、最小主曲率(Minimum curvature)、最大主曲率(Max curvature)、最大主曲率方向、又は、最小主曲率方向、もしくはこれらの組み合わせを計算してもよい。
各点における曲率の計算においては、パラメータとしてゲージ長が設定される。ゲージ長は、曲率計算の対象となる部分の長さである。例えば、1つの点について、ある1つの方向における曲率を計算する場合、その点を含み、その方向にゲージ長だけ延びる範囲における曲率が計算される。ゲージ長の値は、予め記録された値が用いられてもよいし、ユーザから受け付けた値が用いられてもよい。
第1曲率計算部13は、対象のXY座標の点群の各点について、第1曲率を計算する。対象のXY座標は、評価対象となる領域であり、予め面歪評価装置10に記録されたデータを基に決定されてもよい、ユーザからの入力に基づいて決定されてもよい。第2曲率計算部14は、対象のXY座標の点群の各点について、第2曲率を計算する。第2曲率が計算される領域は、第1曲率が計算される領域と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1曲率計算部13は、対象のXY座標の点群の全ての点について、同じ第1ゲージ長を設定してもよいし、全ての点群のうち一部の点群に、異なる第1ゲージ長を設定してもよい。すなわち、評価対象領域に、複数の互いに異なるゲージ長が設定されてもよい。例えば、評価対象領域の部分に、他の部分より小さいゲージ長を設定することで、その部分において他の部分より緻密な面歪の評価が可能になる。或いは、評価対象領域の端部のゲージ長を、他の部分のゲージ長より小さく設定することで、評価不能領域を抑制することができる。第2ゲージ長は、第1ゲージ長に相当する値とすることができる。
同じXY座標の点における第1曲率の第1ゲージ長と、第2曲率の第2ゲージ長は、厳密に同じでなくてもよい。面歪評価の精度に著しく影響しない程度に、第1ゲージ長と第2ゲージ長が異なっていてもよい。第1ゲージ長と第2ゲージ長の差は、例えば、5mm以内、好ましくは、1mm以内とすることができる。
図6は、第1曲率及び第2曲率の計算例を説明するための図である。図6に示す例では、表面形状データの点群q1〜q7は、表面設計データの点群p1〜p7と、ぞれぞれ、Z方向から見て重なっている。図6では、一例として、点q4を対象として、第1ゲージ長GL1でX方向の第1曲率が計算され、点p4を対象として、第2ゲージ長GL2でX方向の第2曲率が計算される。GL1=GL2である。第1ゲージ長GL1の範囲内にある表面形状データの点群q2〜q6は、第2ゲージ長GL2の範囲内にある設計形状データの点群p2〜p6とそれぞれ、Z方向から見て重なっている。これにより、同じ位置、且つ、同じゲージ長で、評価対象の表面の曲率(第1曲率)と、設計上の表面の曲率(第2曲率)を計算することができる。これにより、第1曲率と第2曲率との相対値が、評価対象の表面と設計上の表面との曲率の違いをより精度よく示す値となる。また、ゲージ長の範囲内の点群q2〜q6及び点群p2〜p6は、いずれも、規則的に配列されている。より精度よく曲率の違いを検出することができる。
図6に示す例では、第1曲率計算部13は、例えば、曲率計算の対象の点q4及びゲージ長の両端に位置する点q2、q6の3点を用いて、3点曲率を計算することができる。第2曲率計算部14も、同様に、p4、p2、p6の3点を用いて、3点曲率を計算することができる。又は、第1曲率計算部13は、ゲージ長の範囲にある全ての点q2〜q6を用いて、例えば、最小二乗近似により曲率を計算することができる。第2曲率計算部14も、同様に、ゲージ長の範囲にある全ての点p2〜p6を用いて、例えば、最小二乗近似により曲率を計算することができる。
第1ゲージ長及び第2ゲージ長は、可変としてもよい。例えば、面歪評価装置10は、ユーザからゲージ長の指定を受け付けてもよい。この場合、第1曲率計算部13は、ユーザが指定したゲージ長を第1ゲージ長としてもよい。第2曲率計算部14は、第2ゲージ長を第1ゲージ長と同じとすることができる。また、ユーザが、評価対象領域の複数の部分に異なるゲージ長を設定できるように、ゲージ長と領域の指定の両方を受け付けることもできる。
評価値計算部15は、対象のXY座標の点群のそれぞれについて、第1曲率の第2曲率に対する相対値を計算する(ステップS4)。一例として、評価値計算部は、対象のXY座標の点群のそれぞれについて、第1曲率と第2曲率の差分を計算することができる。これにより、同じ位置、同じゲージ長の曲率値の差分が計算される。この差分の値により、微小な面歪を評価できる。
出力部16は、ステップS4で計算された相対値を出力する(ステップS5)。例えば、出力部16は、対象のXY座標における相対値の分布を示す画像を出力する。例えば、画像として、コンター表示又は断面曲率分布を示す画像を出力することができる。画像は、例えば、面歪評価装置10のコンピュータが接続されるディスプレイに出力される。
図7は、ドアアウタパネルの例を示す図である。図8は、図7のドアアウタパネルのドアハンドルのエンボス部付近の面歪評価結果を示す画像の例を示す図である。図9は、検査員が、図7のドアアウタパネルのドアハンドルのエンボス部付近で面歪有りと判断した領域を示す図である。図8は、本実施形態における面歪評価装置10によって計算された相対値の分布を示す画像の一例である。すなわち、図8の画像は、図5のステップS5で出力される画像の一例である。図8に示す例では、本手法による設計データと実測データの車両前後方向の曲率の差分値を示しており、エンボス部付近の矢印で示した部分に微小な面歪がわかりやすく表示されている。これらは、図9に示す、検査員が面歪と判断した領域と対応している。これにより、面歪評価装置10により、面歪発生部位を、定量的に評価できることがわかる。
本実施形態では、実測又はシミュレーションにより得られる形状データと、設計データ(CADデータ)の座標を合わせ、位置及びゲージ長の条件を同じにしてそれぞれの表面の曲率を計算する。これらの曲率の相対値を計算することで、微妙な面歪を反映した情報が得られる。すなわち、表面形状データと設計形状データのXY座標が合っているので、位置及びゲージ長の条件を合わせることができる。位置及びゲージ長の条件を合わせて計算された、評価対象の表面の曲率と設計上の表面の曲率の相対値を取ることで、設計上の表面に対する評価対象の表面のずれをより正確に検出できる。
本実施形態は、面歪の評価の他、線ずれ又はショックラインの検出にも適用できる。さらには、ピンプル(星目ともいう)等の検出にも適用できる。面歪評価の対象となる構造物は、特に限定されないが、例えば、自動車外板等のプレス成形品が挙げられる。
例えば、自動車の外板の面品質は商品価値を左右するデザインの実現に影響する重要な管理項目である。一般に造形が厳しい領域(例えば、ドアのハンドルエンボス近傍)では微小な歪が生じる場合も多い。従来は、検査員が合格/不合格の判断をしている。本実施形態の面歪評価の技術を用いることで、このような微小な面歪を定量的に評価できる。また、高い面品質が求められる外板の試作段階では、金型修正等を繰り返し、面品質が向上する条件出しを時間と工数をかけて実施する必要がある。その際も、面品質を検査員による官能評価で実施した場合、どの対策を採用すれば効果が大きいかの定量化がなされておらず、効率的な開発ができない。さらに、外板の高強度薄肉化のため、外板パネルに薄手ハイテンを適用するためには面歪が課題となる。このような状況において、発明者らは、従来のコンピュータを用いた面歪評価方法では、微小な歪を検出できない場合があることがわかった。発明者らは、コンピュータを用いた面歪の定量評価を検討した。鋭意検討の結果、実測で得られた表面と、設計上の表面の位置とゲージ長を合わせて、それぞれの曲率を計算し、これらの相対値を計算することで、面歪の検出の精度を格段に高めることができることを見出した。上記実施形態は、この知見に基づくものである。なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
上記実施形態におけるXYZ軸は、3次元直交座標系における互いに垂直な3つの軸、すなわち、X軸、Y軸、及びZ軸である。X、Y、Zは、これら3つの軸の便宜上の称呼であり、他の称呼(例えば、u、v、z等)であっても意味は同じである。また、上記例では、一例として、Z方向として第1の方向としているが、Z方向以外の方向が第1の方向であってもよい。
10 面歪評価装置
11 表面形状データ取得部
12 表面設計データ取得部
13 第1曲率計算部
14 第2曲率計算部
15 評価値計算部
16 出力部

Claims (7)

  1. 実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系における前記評価対象の表面の点群の座標を含む、表面形状データを取得する表面形状データ取得部と、
    前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する表面設計データ取得部と、
    前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する第1曲率計算部と、
    前記表面設計データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する第2曲率計算部と、
    前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する評価値計算部と、を備え、
    前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されており、
    前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含み、
    前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にあり、
    前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである、面歪評価装置。
  2. 請求項1に記載の面歪評価装置であって、
    前記表面形状データ取得部は、前記実測又はシミュレーションにより得られた構造物の表面の計測点又はノードを補間することにより、前記第1の方向から見て規則的に配列された評価対象の表面の点群の座標を含む表面形状データを生成する、面歪評価装置。
  3. 請求項1又は2に記載の面歪評価装置であって、
    前記表面形状データは、前記第1の方向から見て、隣接する2点間の距離が等しくなるように規則的に配置された点群の座標を含み、
    前記表面設計データは、前記第1の方向から見て、前記表面形状データの点群の配列と同じ配列の点群の座標を含む、面歪評価装置。
  4. 請求項3に記載の面歪評価装置であって、
    ゲージ長の指定をユーザから受け付け、
    前記第1曲率計算部は、前記ユーザが指定したゲージ長に基づく第1ゲージ長で前記第1曲率を計算し、
    前記第2曲率計算部は、前記ユーザが指定したゲージ長に基づく第2ゲージ長で前記第2曲率を計算する、面歪評価装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の面歪評価装置であって、
    前記相対値の分布を示す画像を出力する出力部をさらに備える、面歪評価装置。
  6. コンピュータが実行する面歪評価方法であって、
    実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系において前記評価対象の表面における点群の座標を含む、表面形状データを取得する工程と、
    前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する工程と、
    前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する工程と、
    前記設計点群データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する工程と、
    前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する工程と、を含み、
    前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されており、
    前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含み、
    前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にあり、
    前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである、面歪評価方法。
  7. 実測又はシミュレーションで得られた構造物の評価対象の表面の形状を示す表面形状データであって、3次元の直交座標系において前記評価対象の表面における点群の座標を含む、表面形状データを取得する処理と、
    前記構造物の設計上の表面の形状を示す表面設計データであって、前記直交座標系において、前記設計上の表面における点群の座標を含む、表面設計データを取得する処理と、
    前記表面形状データを用いて、前記評価対象の表面の点群のそれぞれについて、第1ゲージ長で第1曲率を計算する処理と、
    前記設計点群データを用いて、前記設計上の表面の点群のそれぞれについて、第2ゲージ長で第2曲率を計算する処理と、
    前記第1曲率の前記第2曲率に対する相対値を計算する処理と、をコンピュータに実行させ、
    前記直交座標系において、前記表面形状データが示す前記評価対象の表面の点群は、第1の方向から見て規則的に配列されており、
    前記直交座標系において、前記表面設計データが示す前記設計上の表面の点群は、前記第1の方向から見て前記評価対象の表面の点群と重なる点群を含み、
    前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率の点と前記第2曲率の点は、前記第1の方向から見て重なる位置にあり、
    前記相対値のそれぞれの計算に用いられる前記第1曲率についての第1ゲージ長は、前記第2曲率についての第2ゲージ長に相当する長さである、プログラム。
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