JP2003021368A - 伝熱板及び蓄熱システム - Google Patents

伝熱板及び蓄熱システム

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JP2003021368A
JP2003021368A JP2001210129A JP2001210129A JP2003021368A JP 2003021368 A JP2003021368 A JP 2003021368A JP 2001210129 A JP2001210129 A JP 2001210129A JP 2001210129 A JP2001210129 A JP 2001210129A JP 2003021368 A JP2003021368 A JP 2003021368A
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heat
tank
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Michio Yanatori
美智雄 梁取
Akiyoshi Ohira
昭義 大平
Toshisuke Onoda
利介 小野田
Yoshitaka Sakano
義孝 坂野
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蓄熱槽の上部の空間を有効に利用できる蓄熱シ
ステムを提供する。 【解決手段】圧縮機1、凝縮器2、低圧レシーバー3、
膨張弁7、配管4と5、内部に封入した冷媒9から構成
した冷凍サイクルにおいて槽29の上部の床32の小穴33−
a、33−b、33−cに臨ませるように分散小型製氷機11
−a、11−b、11−cを配設し、これら製氷機11−a、
11−b、11−cと低圧レシーバー3とを冷媒ポンプ8と
冷媒用配管とによって結合し、槽32の上部に大型な水配
管や単一の大型製氷機が存在しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷水製造及び製氷に
用いる伝熱板の構造、及び伝熱板を利用した蓄熱システ
ムの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連ある従来の技術のうち蓄熱
システムに関連ある公知例としては、特開平7−4696
号、特開昭63−271074号、特開昭63−217171号なるもの
がある。これらはいずれもダイナミック型氷蓄熱システ
ムであるが、特に過冷却現象を利用したシステムであ
る。製氷部と蓄熱槽とは分離されていて、蓄熱槽の入口
部にて過冷却されていた冷水の過冷却を解除して製氷を
行ない、この時生じた氷を槽内へ貯えるものである。ま
た伝熱板に関連ある公知例としては特開昭63−203279号
なるものがある。この伝熱板の表面の濡れ性の向上に関
する公知例としては特開昭61−280365号、特開昭61−28
0364号、特開平8−74062号なるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の技術は槽
の上部に大きな製氷部用の空間、あるいは大きな搬送管
が存在し、蓄熱システムの搬入・施工面で設置スペース
の確保が必要であるが、本発明は槽の上部の設置スペー
スをできるだけ省略するシステムを構築できるものを提
供することを目的とする。また伝熱板の表面の濡れ性を
よくし、伝熱板に均一に氷が成長し、かつ脱氷時におい
て所望の氷サイズに破砕されるようにすることを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、(1)水または氷水を搬送する搬送管を省略する。(2)
製氷部をいくつかに分割して、1つ1つを小さくし、こ
れら分散小型製氷部を細い冷媒配管で連結して分散小型
製氷部に冷媒によって冷熱あるいは温熱を送って製氷・
脱氷を行なうことより、槽上部の空間の省略を可能にす
る。(3)小さく分割した製氷部を槽に設けてある小穴に
臨ませるように配設するか、小穴より槽内に埋め込むよ
うに設置し、槽の上部の空間を製氷部によって占有しな
いようにする。(4)槽の上部にすでに設置されている機
械類を避けるように分散小型製氷部の位置を決め、分散
した各製氷部の大きさもその大きさを周辺の既設機械の
大きさに合わせて個々に変えたものを設置できるように
し、槽上部空間のスペース設計を容易とする。(5)これ
によって現場空間の状況に応じてスペースを利用し易く
する。(6)また製氷部から離脱した氷を適当なサイズに
破砕できる機構を具備することにより、狭く限られた落
下空間内に氷が引っかかり分散できないような事態が発
生しないようにする。(7)このためまず製氷部内におい
て、比較的均一な厚さの氷が製造できるようにし、この
ため製氷部内の伝熱板は製氷用の水の濡れが各部で一様
に均一になるように工夫する。(8)脱氷時においては製
氷部で成長した氷が離脱する際、所定の間隔で所定の大
きさで破砕できるような伝熱部の機構を設けることによ
り、落下し易くし、槽内に自然に自由に分散できるよう
にし、もって氷が槽の一部に溜らないようにする。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は本発明の蓄熱システムの一
実施例の構成図である。圧縮機1、凝縮器2、低圧レシ
ーバ3、膨張弁7、それらを結ぶ配管4、5、6及び冷
媒(フロンなど)9によって冷凍サイクルを構成してい
る。圧縮機1によって断熱圧縮された冷媒は高温・高圧
蒸気となって配管5を通って凝縮器2に到達し、ここで
凝縮熱を放出して液化する。その後配管6を通って膨張
弁7部で断熱膨張して、低圧レシーバー3内に流入し冷
熱を発生し、低温度の冷媒9となる。この低圧レシーバ
ー3内の蒸気は配管4を通って再び圧縮機1内に入り、
前と同じサイクルをくり返す。一方低圧レシーバー3内
の低温度の冷媒9は、液ポンプ8によって分散小型蒸発
器(製氷機)11−a、11−b、11−c内にそれぞれ供給
され、製氷機11−a、11−b、11−cにて製氷が行なわ
れる。このため冷媒9はポンプ8によって、配管12を通
ってバルブ13、14、15及びパイプ16、17、18を通って、
それぞれ製氷機11−a、11−b、11−c内に入り、その
後パイプ19、20、21を介して低圧レシーバー3内へ戻さ
れる。この冷媒蒸気は配管4を通って圧縮機1内へ戻さ
れる。このような過程により、製氷機11−a、11−b、
11−cには冷熱が与えられ、製氷機11−a、11−b、11
−c内を循環する製氷用の水は氷に変る。製氷機11−
a、11−b、11−cの詳細構造は後述するが、これら製
氷機内で成長した氷を脱氷するには、冷媒用のバルブ1
3、14、15を一時的に閉め、製氷機11−a、11−b、11
−c内に温冷媒(蒸気)を導入する。これには凝縮器2
に連なるパイプ6、パイプ22を介して凝縮器2内の蒸気
をバルブ23、24、25及びパイプ26、27、28及びパイプ1
6、17、18を介して製氷機11−a、11−b、11−cに導
入し、製氷機11−a、11−b、11−cの伝熱面を一時的
にプラス温度に加熱する。これによって製氷機11−a、
11−b、11−cの伝熱面に成長した氷は離脱し、槽29内
に落下する。このような脱氷操作が終了したなら、再び
バルブ23、24、25を閉じ、冷媒用のバルブ13、14、15を
開いて製氷操作に移る。製氷機11−a、11−b、11−c
の伝熱面に槽29内の水30を供給する方法としては、ポン
プ75を駆動し、バルブ84、パイプ76を介して、さらにパ
イプ85−a、85−b、85−cから、それぞれの製氷機11
−a、11−b、11−cの上部の散水部86−a、86−b、
86−cに導入し、それぞれの伝熱面に水30を供給する。
製氷機11−a、11−b、11−cは槽29の上部の床32の小
さい穴33−a、33−b、33−cの近傍に設置されてい
る。この製氷機11−a、11−b、11−cの各大きさは、
その周辺に存在する他の機械やスペースの大きさに応じ
て、それぞれ変えることができる。この実施例では製氷
機11−aが他の製氷機11−b、11−cより小さい場合を
示している。このためにはバルブ13、14、15の開度を調
整して、製氷機11−a、11−b、11−cに連なるパイプ
16、17、18内の冷媒の循環流量を変えるようにする。ま
た、各穴33−a、33−b、33−cのできる限り近い位置
に各製氷機11−a、11−b、11−cを設置し、無駄な空
間を省略する。製氷機11−a、11−b、11−cに連なる
冷媒用のパイプ16、17、18及びパイプ19、20、21は細い
ので、製氷機11−a、11−b、11−c周りの空間をそれ
ほど占有しなくて済む。
【0006】図2は本発明の蓄熱システムの他の実施例
の構成図である。これは製氷機11−a、11−b、11−c
の下端部を床32の穴33−a、33−b、33−cの内部に挿
入して設置したもので、このようにすると床32の上部空
間を、さらに狭めることができる。また穴33−a、33−
b、33−cと製氷機11−a、11−b、11−cとの空間を
閉じるため、蓋34−a、34−b、34−cを設け、槽29内
に異物が落下しないようにしてある。この蓋34−a、34
−b、34−cは半割型にしておくと好都合である。
【0007】図1、図2に示す製氷機11−a、11−b、
11−cの詳細構造は、後述するが、図5に示すようなシ
ェルチューブ式で、伝熱管88の内側に氷を作るものであ
る。
【0008】図3は本発明の他の蓄熱システムの構成図
である。これは製氷機11−a、11−b、11−cを床32の
下側であって、槽29の上部空間に設置し、床32の上部の
空間に製氷機の突出し部を無くしたものである。穴33−
a、33−b、33−cは蓋34−a、34−b、34−cによっ
て閉じておけばいが、この蓋も更に穴33−a、33−b、
33−c内に挿入するように設け、蓋の突出し部を無くす
ようにしてある。
【0009】図3に用いている製氷機11−a、11−b、
11−cの詳細構成は後述するが、図6に示すような板状
の伝熱面88の外面に氷31−aを作るもので、このため伝
熱面88の上方外面近傍にパイプ状の散水部86−aを設け
る構成となっている。
【0010】なお図1〜図3の実施例においては、低圧
レシーバー3内の冷媒9を液ポンプ8によって輸送し、
製氷機11−a、11−b、11−cに輸送するものであった
が、冷媒ポンプ8、低圧レシーバ3を省略し、凝縮器2
に連なる配管6に複数の膨張弁7を分岐接続して冷媒9
を断熱膨張させ、各製氷機11−a、11−b、11−cに導
入する方法、いわゆる乾式のサイクルであっても、本発
明の主旨は失われない。
【0011】図4は本発明の他の蓄熱システムの構成図
であり、この蓄熱システムは図1〜図3の蓄熱システム
が直膨型液循環式であったものであるのに対して、不凍
液(エチレングリコールなど)を利用した間接熱交換式
で、構成システムが大分異なっている。間接熱交換式で
あるため、不凍液43を入れた温熱用のタンク42と、不凍
液41を入れた冷熱用のタンク40を設けてある。温熱用の
タンク42内の不凍液43内には冷凍サイクルの凝縮器2
が、また冷熱用のタンク40内の不凍液41内には冷凍サイ
クルの蒸発器3が設けてある。冷凍サイクルの圧縮機1
によって高温・高圧になった冷媒は配管5を通った後凝
縮器2内に入るが、ここで凝縮熱の一部はその周りの不
凍液43に伝わり、これにより不凍液43の温度は上昇す
る。その後冷媒は配管6を通って膨張弁7部で断熱膨張
し、低圧低温度となって蒸発器3内へ入る。これによっ
て蒸発器3で発生する冷熱はその周りの不凍液41に伝わ
り、これによって不凍液41は低温度となる。その後冷媒
は配管4を通って圧縮機1へ戻される。温熱用のタンク
42内の不凍液43の温度が設定温度以上に上昇し、冷凍サ
イクルの成績係数の低下をきたす恐れのある場合には凝
縮器2で発生する熱の一部を外部へ放熱する必要があ
る。このためポンプ45、配管46、47を用いて外部の放熱
器44と凝縮器2を熱的に結合する。ポンプ45を駆動して
配管46、47内の熱媒体(水など)を循環して凝縮器2で
発生する熱の一部を放熱器44より外部へ放熱する。放熱
器44としては大気開放型の空気/水直接接触式の冷却塔
でもよい。
【0012】冷熱用のタンク40内の低温度の不凍液41
は、ポンプ48を駆動することによって、配管49から、バ
ルブ50、51、52を介し、更にパイプ53、54、55ヲ通って
製氷機11−a、11−b、11−c内に流入し、その後パイ
プ56、57、58を通り、バルブ69、70、71を介して冷熱用
のタンク40内へ戻される。これによって製氷機11−a、
11−b、11−cは冷却され、散水部86−a、86−b、86
−cより散水される水は製氷機11−a、11−b、11−c
に流下液膜状となって流下しながら冷却され槽29内に戻
される。冷熱用のタンク40内の不凍液41の温度がマイナ
ス温度の場合は製氷機11−a、11−b、11−cを流下す
る水は氷結する。製氷機11−a、11−b、11−cの外面
に氷結した氷をはぎ取るには、温熱用のタンク42内の高
温度の不凍液43を、一時的に製氷機11−a、11−b、11
−c内に流す。このためポンプ48を停止し、バルブ50、
51、52、バルブ69、70、71を閉じる。一方温熱輸送用の
ポンプ48−aを駆動し、タンク42内の不凍液41をパイプ
59を通し、その後バルブ60、61、62を介し、さらにパイ
プ63、64、65を通して製氷機11−a、11−b、11−c内
に流し、その後パイプ66、67、68を通し、バルブ72、7
3、74を介してタンク42内へ戻す。脱氷が終了したらポ
ンプ48−aを停止し、バルブ60、61、62及びバルブ72、
73、74を閉じる。その後バルブ50、51、52及びバルブ6
9、70、71を開き、ポンプ48を再び駆動して製氷操作に
入る。この図4の実施例の蓄熱システムは、冷凍サイク
ルのサイクル設計が容易となるもので、製氷機11−a、
11−b、11−cの製氷運転も円滑に連続的に行なえると
いう利点がある。なおこの実施例においてポンプ75の出
口パイプ76に分岐してバルブ87の付いたパイプ83が設け
てあり、槽29の上部に設置されている。一方ポンプ75の
入口側のパイプ76の入口部は3つに分岐されパイプ77、
78、79が付いていて、槽29の下方部に連なっている。こ
れは槽29の水30の上部に浮かんだ氷31を液面方向に分岐
して一様に氷が散在し、氷充填率を高めるようにするた
めである。
【0013】図5は図1、図2の実施例の蓄熱システム
に用いている製氷機11−aの詳細図である。外側の缶88
−aの上部、下部にはそれぞれ缶板89、89−aが設けて
あり、これら缶板89、89−aに多数本の伝熱管88を設け
てあり、上方部の散水部86−aから水がそれら伝熱管88
の内壁部に流される。伝熱管88の外側には低温度の冷媒
が流され、伝熱管88は冷却され、これによって伝熱管88
内を流下する流水は冷却される。冷媒温度がマイナス温
度の場合は、流水は伝熱管内壁部にて氷結する。一方伝
熱管88の外側に温冷媒を流すことによって、離脱した氷
は下方部に落下するが、この氷は長く連なっているの
で、これを適当な長さに破砕する必要がある。このため
缶板89−aの下部に回転型のクラッシャー90を設けてお
き、これを回転させることにより氷31−aを適当な大き
さに破砕する。この氷31−aのサイズは回転型クラッシ
ャー90の回転数を変えることによって調整できる。
【0014】図6は図3、図4の実施例の蓄熱システム
に用いている製氷機11−aの詳細図である。複数枚の伝
熱板88が垂直状に設けてあり、それらの上方部にパイプ
状の散水部86−aが設けてあり、パイプ76から供給され
た水はこの散水部86−aに設けてある小穴より噴出し、
伝熱板88に流下液膜状となって流下する。伝熱板88の内
部には冷媒が流されているので、その外面を流下する液
膜は冷却されて低温度となる。冷媒がマイナス温度の場
合には外面を流下する液膜は氷結して板状の氷となる。
【0015】図7、図8は製氷機11−aの設置の仕方に
関する変形実施例である。
【0016】図7は図1、図2に用いているシェルチュ
ーブ式の製氷機11−aの設置法の変形実施例で、製氷機
11−aの下端部の一部を床32の穴33−aに臨ませなが
ら、製氷機11−a全体を傾斜配置させたものである。本
蓄熱システムは床32の空間の状況に応じて製氷機11−a
を傾斜配置させることもできる。
【0017】図8は図3、図4に用いている板状の製氷
機11−aを床32の近傍に設ける際、製氷機11−aの外側
をカバー34−aで囲って製氷機11−aを保護し、かつ断
熱性を持たせたものである。床32の上部は様々な機械が
設置されていて、メンテナンス時には人の侵入もあるの
で、複雑な構成をしている製氷機11−aはカバー34−a
によって機械的に保護することは重要なことである。
【0018】図9は図3、図4及び図8に示されている
製氷機の伝熱板の変形実施例である。また図10は図9の
A−A’断面図、図11は図10の部分拡大図である。図9
に示す板状の伝熱板101は、たとえばステンレス板を2
枚はり合わせ、要所要所を抵抗溶接して膨管操作を行な
って冷媒を通すための通路を形成させるものである。こ
の伝熱板101は完全な短形状ではなく、冷媒を流通させ
るためのパイプ103と104を連結させるために、突出し部
108−a、109−aを設けてある。2枚の板130、130−a
は互に重ね合わされた後、周縁105、106、106−a、10
7、108、109は図示の用に溶着される。その後冷媒流路
を形成するために、内側の部分である110、110−a、11
1、111−a、112、112−a、113、113−a、114、114−
a部が溶着される。この実施例の特徴は、伝熱板101に
成長する氷を脱氷時においてほぼ規則性を持たせて一定
形状に破砕できるように、冷媒流路120に対応する伝熱
部102、102−aを膨管操作によって膨らませるために溶
着部110−aと111との間は広くし、110−aと110間は非
膨管部とするために狭くしてあることである。同様に11
1と111−a間、112と112−a間、114と114−a間は非膨
管部とするため狭くしてある。一方111−aと112間、11
2−aと113間、113−aと114間及び106と110間、114−
aと106−a間は伝熱部で膨管部とするため広くしてあ
る。図10に示すようにこの非膨管部の長さaと膨管部の
長さbは板130、130−aの板厚さ、膨管時の圧力P、膨
み厚さtなどによって定まる。この膨管操作は溶着した
2枚の板130、130−aの間隙に圧作空気、または圧縮液
体を注入することによって行なわれるが、通常突出し部
108−a、109−aに溶接したパイプ103、104を介して圧
縮された空気または液体を注入する方法を採る。このよ
うな膨管操作を行なうと、図9の実施例において、狭め
られ作った非膨管部102−aを膨まず、一方広げて作っ
た膨管部102が膨らむ。このようにして作った膨管部102
内には低温度の冷媒が流され、一方非膨管部102−a内
には冷媒は流れない。これによって図11に示すように膨
管部102の外面には氷31−aが成長し、非膨管部102−a
外面には氷31−aは成長できない。したがって冷媒流路
120内に温冷媒を流して脱氷操作を行なった場合、脱氷
は容易に細かな一定形状に分離した氷31−aとなって下
部に落下する。図12は脱氷した氷の形状を示した図であ
る。このように大きな板状の氷31−aに対して比較的細
かな破砕氷は槽29内にて水面上で水平方向に散在し易
く、一個所に山盛りになって溜ることがない。このため
槽29内の水面と床32間の空間幅が比較的狭い場合でも容
易に氷を水平方向に分散し易く、各製氷機11−a、11−
b、11−cで製造した氷を槽29内に一様に分散して貯蔵
することが可能である。
【0019】なお図9の一実施例で2枚の金属板をはり
合わせて溶着部を作る方法として、ステンレスの抵抗溶
着を例に説明したが、これはこの方法に限らず、アルミ
ニウム板の場合はロールボンド方式の溶着でもよいし、
銅板の場合にはロー付け法を用いた溶着であってもかま
わないものである。
【0020】このように伝熱板101に比較的均一に一様
に氷を成長させることを、更に確実に行なわせるために
は伝熱板が全体に渡って一様に水を濡らせる性状となっ
ていなければならない。伝熱面が一様に水に濡れるよう
にする方法としては、濡れ性を向上する塗料を塗る方法
(特開平8−74062号など)があるが、塗料は耐久性が十
分でない。このため本発明ではまず伝熱面の全面を酸洗
いをする。この際、重要なことは、板130、130−aがス
テンレス材の時には抵抗溶接によって溶着部110、110−
aを溶着するが、抵抗溶接によって生ずる溶接部外面の
酸化によるコゲ部分を、酸洗いによってきれいに除去
し、全体として一様な酸洗い面とすることである。これ
が十分でないと全体に渡って一様に水を濡らす作用が生
じない。このような酸洗いにより、酸化によるコゲ部分
の除去は、耐食性をも向上し、伝熱板の信頼性向上にも
好適なものとなる。これはコゲのある部分とコゲの無い
部分とでは、水に濡らされた時、電位差を生じ電触の原
因となることによる。
【0021】また更に濡れ性をよくするためには、前述
のような酸洗い処理を施した後、伝熱板の表面を一様に
サンドプラス加工をするとなおいっそうの効果を生ず
る。これに用いる砂としてはSiO3を主体としFe2
3、Al23が混入しているものがよい。また金属の微
粒子(青銅、黄銅、モリブデン、ステンレス鋼など)を
用いてもよい。吹き付けの方法は空気流を用いる方法と
水流を用いる方法がある。本発明の伝熱板に水の濡れ性
をなくする観点から前記粒子の粒径について試験した結
果、粒径は1.0〜0.05mmφの範囲、好ましくは0.6mm
〜0.1mmφの範囲のものが濡れ性をよくすることが分
かった。
【0022】
【発明の効果】以上本発明によれば(1)製氷機を分散し
て、槽の上部の穴に臨ませて設置し、これに冷媒を直接
輸送することにより、槽上部のスペースが極めて有効に
利用できるようになった。(2)また本発明の伝熱板の濡
れ性が向上し、また電蝕による伝熱板の腐食による破壊
事故がなくなった。(3)また比較的均一な氷が製造で
き、槽内に落し込み易くなり、かつ槽内の水面方向に自
由に氷を散在することができ、槽の有効利用ができるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱システムの一実施例の構成図であ
る。
【図2】本発明の蓄熱システムの他の実施例の構成図で
ある。
【図3】本発明の蓄熱システムの他の実施例の構成図で
ある。
【図4】本発明の蓄熱システムの他の実施例の構成図で
ある。
【図5】図1、図2の実施例の蓄熱システムに用いてい
る製氷機11−aの詳細図である。
【図6】図3、図4の実施例の蓄熱システムに用いてい
る製氷機11−aの詳細図である。
【図7】製氷機11−aの設置の仕方に関する変形実施例
を示す図である。
【図8】製氷機11−aの設置の仕方に関する変形実施例
を示す図である。
【図9】図3、図4及び図8に示されている製氷機の伝
熱板の変形実施例を示す図である。
【図10】図9のA−A’断面図である。
【図11】図10の部分拡大図である。
【図12】図11の拡大図において脱氷した氷の形状を示
した図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…凝縮器、3…低圧レシーバ、4、5、6…配
管、7…膨張弁、8…液ポンプ、9…冷媒、10…蛇魔板、1
1−a、11−b、11−c…蒸発器(製氷機)、12、16、1
7、18、19、20、21、22、26、27、28…パイプ、13、1
4、15、23、24、25…バルブ、29 …槽、30…水、31…
氷、31−a…氷、32…床、33−a、33−b、33−c…
穴、40、42…タンク、41、43…不凍液、44…放熱器、45
…ポンプ、46、47…配管、48、48−a…ポンプ、49…パ
イプ、50、51、52、60、61、62…バルブ、53、54、55、
63、64、65…パイプ、56、57、58、66、67、68…パイ
プ、69、70、71、72、73、74…バルブ、75…ポンプ、7
6、77、78、79…パイプ、80、81、82、84、87…バル
ブ、83、85−a、85−b…パイプ、84…バルブ、85−
b、85−c…パイプ、86−a、86−b、86−c…散水
部、88…伝熱管、89、89−a…缶板、90…クラッシャ
ー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野田 利介 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所産業機械システム事業部内 (72)発明者 坂野 義孝 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所産業機械システム事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、製氷用蒸発器
    及びこれらを結ぶ配管、内部に封入した冷媒から成る冷
    凍サイクルから構成されるものであって、前記製氷用蒸
    発器が複数個から成り、この製氷用蒸発器を槽の上部の
    氷投入用の穴に臨ませるように配設したことを特徴とす
    る蓄熱システム。
  2. 【請求項2】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、それ
    らを結ぶ配管、内部に入れた冷媒から成る冷凍サイクル
    と、蒸発器と不凍液を入れた冷熱タンクを熱的に結合し
    た回路と、凝縮器と不凍液を入れた温熱タンクを熱的に
    結合した回路とから成り、前記冷熱タンク内の不凍液を
    別個に設けた複数の製氷機に熱的に結合するとともに、
    前記温熱タンク内の不凍液を前記複数の製氷機に分岐接
    続して熱的に結合し、冷熱と温熱とを交互に製氷機に導
    入する手段を有するとともに、前記複数の製氷機が槽の
    上部の氷投入用の穴に臨ませるように配設されているこ
    とを特徴とする蓄熱システム。
  3. 【請求項3】 製氷用の伝熱板は2枚の金属板をはり合
    わせて溶着式で製作されたものであって、伝熱板上の溶
    着部の間隔に広い部分と狭い部分が存在するように溶着
    し、膨管操作によって広い間隔部の金属板のみを膨らま
    せ、残りの狭い部分の金属板は膨らませるようにした伝
    熱板。
  4. 【請求項4】 伝熱板は溶着した後、全面を一様に酸洗
    し、溶着によって生じた酸化膜も完全に除去して、その
    他の部分と同様の表面状態にしたことを特徴とする伝熱
    板。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の伝熱板の表面をサンド
    ブラスト加工したことを特徴とする伝熱板。
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