JP2003021195A - マーク付きベルト及びベルトのマーク形成方法 - Google Patents
マーク付きベルト及びベルトのマーク形成方法Info
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Abstract
成位置でのクラックの発生がほとんどなく且つ長期使用
してもマークが鮮明であるマーク付きベルトを提供する
こと。 【解決手段】 背面10にマークMを設けたベルトにお
いて、ベルト本体1aが、ベルト主材に発色性顔料又は
顕色性顔料を混合したものから成り、ベルト本体1aの
背面10に照射されたレーザー光により、前記背面10
にマークMとなる浅い刻印が形成されていると共に前記
刻印を構成する壁面にある発色性顔料又は顕色性顔料が
ベルト本体1aの背面10の色と異なる色に変色してい
る。
Description
に使用されるマーク付きベルト及びベルトのマーク形成
方法に関するものである。なお、この明細書では「マー
ク」は文字、記号、数値、しるし等を意味するものとす
る。
しては、例えば、成型後のベルトスラブ背面にスクリー
ン印刷、インクジェット印刷又は熱転写印刷でマークを
形成するものがある。
ない注型ウレタンベルトの場合、ベルト背面に外金型表
面に塗布されている離型剤が転写して付着し、そのまま
スクリーン印刷等を行っても当該離型剤がインクをはじ
き、鮮明なマークが形成できない。
K等の有機溶剤を湿らせたウエスで拭いて離型剤を除去
してから印刷を行っているが、有機溶剤の使用は作業者
の健康を損ねる危険性がありまた大気中への放出は環境
汚染につながるという問題がある(この問題はマーク
を、有機溶剤を溶媒とするインクで印刷する態様を採る
限りゴムベルトや樹脂ベルトであっても避けられな
い)。またこのように離型剤を除去して印刷を行って
も、ベルト背面は凹凸が少ない平滑な鏡面仕上げに近い
状態となっているのでインクがウレタン内部に浸透しに
くく、よって簡単にインクが剥がれたり、磨耗したりし
てマークが消失するという問題があった。
て、第3126937号特許公報には、ゴムベルトにレ
ーザー光を照射してマークを深さ0.1〜1mm程度の
刻印するものが開示されている。この方法によると、背
面駆動用に使用されても鮮明なマークを残存させること
ができ、ゴムベルトの背面に刻印されたマーク形成部分
のみが凹む形態となるので背面駆動面の騒音を減少させ
ることができる。
Bに記載の理由により、ベルト背部が薄い小径小ピッチ
のベルトには採用できないという問題がある。A.ベル
ト背部の厚みが薄いのでレーザー光の照射による刻印を
浅く設定すると、マークは凹みで一応認識できるが前記
凹みはベルト背面と同色であることからマークは鮮明な
ものにはならない。B.マークの刻印を鮮明なものとす
べく当該刻印を深いものにすると、照射されたレーザー
光が芯線に損傷を与え、さらに、実際の走行においては
マークの刻印部分からクラックが発生して寿命を低下さ
せてしまうという問題がある。
業界では、ベルト背部が薄いものであっても、マーク形
成位置でのクラックの発生がほとんどなく且つ長期使用
してもマークが鮮明であるマーク付きベルトが開発され
ることを待ち望んでおり、また、ベルト背部が薄いもの
であっても、マーク形成位置でのクラックの発生がほと
んどなく且つ長期使用してもマークが鮮明であり、作業
者の健康問題や環境問題が生じないベルトのマーク形成
方法が開発されることを待ち望んでいる。
は、ベルト背部が薄いものであっても、マーク形成位置
でのクラックの発生がほとんどなく且つ長期使用しても
マークが鮮明であるマーク付きベルトを提供することを
課題とし、また、ベルト背部が薄いものであっても、マ
ーク形成位置でのクラックの発生がほとんどなく且つ長
期使用してもマークが鮮明であり、作業者の健康問題や
環境問題が生じないベルトのマーク形成方法を提供する
ことを課題とする。
この発明のマーク付きベルトは、背面にマークを設けた
ベルトにおいて、ベルト本体が、ベルト主材に発色性顔
料又は顕色性顔料を混合したものから成り、ベルト本体
の背面に照射されたレーザー光により、前記背面にマー
クとなる浅い刻印が形成されていると共に前記刻印を構
成する壁面にある発色性顔料又は顕色性顔料がベルト本
体の背面の色と異なる色に変色している。 (請求項2記載の発明)この発明のマーク付きベルト
は、上記請求項1記載の発明に関し、マークの刻印の深
さが10μm〜90μmに設定されている。 (請求項3記載の発明)この発明のベルトのマーク形成
方法は、ベルト主材に発色性顔料又は顕色性顔料を混合
したものから成るベルト本体の背面におけるマークを形
成する部分にレーザー光を照射し、前記背面に浅い刻印
を形成させると共に前記刻印を構成する壁面にある発色
性顔料又は顕色性顔料をベルト本体の背面の色と異なる
色に変色させるようにしている。 (請求項4記載の発明)この発明のベルトのマーク形成
方法は、上記請求項3記載の発明に関し、マークの刻印
の深さが10μm〜90μmに設定されている。
ルトのマーク形成方法については以下の発明の実施の形
態の欄で説明する。
示した図面に従って説明する。 〔実施形態1〕図1はこの発明の実施形態の歯付きベル
ト1の斜視図であり、図2は前記歯付きベルト1のベル
トスラブを成型するための成型装置の断面図であり、図
3は前記歯付きベルト1の背面にマークMを刻印するた
めのレーザー装置の概略図である。
ルト本体1aの背面にマークMを形成して成るものであ
り、前記ベルト本体1aは背面10から歯面11にかけ
て全体をレーザー光に感応する発色性顔料又は顕色性顔
料を混合したウレタンエラストマーで構成されていると
共に、その内部に複数本の芯線12を埋設するようにし
て構成してある。
設定されており、背部の厚み(ベルト背面から芯線12
の頂部までの距離)が90μm程度である場合には10
μmに、背部の厚みが300〜400μm程度である場
合には90μm程度に、設定することが好ましい。
すベルト本体1aの製造工程と、図3に示すベルト本体
1aの背面10にマークM(例えばABCD)を形成す
るマーク形成工程とにより製造されている。なお、この
実施形態ではマークMはABCDとしてあるが、実際の
ベルトではマークMは会社名、製品名、製造番号等であ
る。 (ベルト本体1aの製造工程について) .第1工程 外周面に歯形溝を設けた円筒状の内型8の表面に、芯線
12を張力をかけてスパイラル状に巻き付ける。 .第2工程 前記内型8に芯線12の装着が完了すれば、図2に示す
ように、内型8を円筒状の外型9に挿入して、所定の空
間Kができるように組み合わせ、内型8の両端部は上下
蓋70,71で封鎖し固定する。 .第3工程 前記内外型8,9を加熱した後、注型用容器72内の液
状ウレタンエラストマーUEをピストン73により加圧
し、注型用管74を経て前記空間K内に液状ウレタンエ
ラストマーUEを充填する。空間K内に液状ウレタンエ
ラストマーUEが充填されると、上蓋70の脱気孔75
から液状ウレタンエラストマーUEが流出するので、流
出した時点で脱気孔75に開閉ネジ76を螺着し、脱気
孔75を密閉して所定時間、所定の温度及び圧力で加熱
加圧する。そして成型後、上下蓋70,71を取り外
し、内・外型8,9を分離した後、ウレタンベルトスラ
ブ1’を脱型する。
タンエラストマーUEにはCO2 レーザー光(又はYA
Gレーザー光)が照射されると変色する発色性顔料(又
は顕色性顔料)を混合してあるが、これらの混合比率
は、刻印を構成する壁面にある変色した発色性顔料又は
顕色性顔料がベルト本体の背面の色と確実に識別でき且
つベルトの物性に悪影響を与えないように設定してあ
る。 (マーク形成工程について)マーク形成工程としては、
図3に示すように、CO2 (又はYAG)のレーザー光
Lを照射してベルトスラブ1’にマークMを刻印する方
法を採用している。 .背面側を外側にする態様で上記ウレタンベルトスラ
ブ1’をベルトスラブ支持台74に外挿させ、動かない
ようにしっかりと止着する。具体的にはウレタンベルト
スラブ1’の背面側がベルトスラブ支持台74の上面と
平行になるようにセットする。 .レーザー発振部70から発振したレーザー光Lを集
光レンズ71に集めて表面でレーザースポットが最小に
なるようにし、図示しない制御部によってスキャンミラ
ー72,73を走査させてレーザー光Lの反射角度を調
整しながら移動可能な支持台74上にセットされたウレ
タンベルトスラブ1’の背面に照射してマークMを刻印
する。
のデータを入力した図示しない制御部が入力したプログ
ラムにしたがって自動的にスキャンミラー72,73を
走査し、かつレーザー光LのON,OFFを制御するこ
とにより入力した所望のマークMを描くことができる。
よる刻印の深さは照射時間の調整により30μm程度の
浅いもの(背部の厚みに応じて10μm〜90μmの範
囲に設定する)に設定している。
m程度の浅いものとなるが、前記刻印を構成する壁面に
ある発色性顔料又は顕色性顔料がベルト本体1aの背面
10の色と異なる色に変色しているから、マークMは鮮
明であると共に長期使用して背部が磨耗してもマークが
鮮明さは維持される。また、マークMとなる刻印は30
μm程度の浅いものになるから、マーク形成位置でのク
ラックの発生がほとんどなく、よって寿命に悪影響を与
えることがない。さらに、背面に刻印されたマークMの
形成部分のみが凹む形態であるから、背面が駆動面であ
る場合でも騒音が大きくなることはない。 〔他の実施形態〕なお、上記実施形態では、ベルト本体
を構成するベルト主材を液状ウレタンエラストマーとし
ているが、これに限定されるものではなく、ベルト主材
をゴムや熱可塑性樹脂としたゴムベルトや樹脂ベルトに
もこの発明を採用できる。つまり、ベルト本体が、ゴム
や樹脂に発色性顔料又は顕色性顔料を混合したものから
成り、ベルト本体の背面に照射されたレーザー光によ
り、前記背面にマークとなる浅い刻印が形成されている
と共に前記刻印を構成する壁面にある発色性顔料又は顕
色性顔料がベルト本体の背面の色と異なる色に変色して
いるものとしてもよい。この場合においても上記実施形
態と同様の作用・効果を奏する。
その他種類のベルト(平ベルト、Vベルト、Vリブドベ
ルト)にも採用できる。
る刻印を構成する壁面にある発色性顔料又は顕色性顔料
を変色させているが、マークMとなる刻印を構成する壁
面にある発色性顔料又は顕色性顔料だけでなく、それよ
りも深い位置にある発色性顔料又は顕色性顔料をも変色
させるようにしてもよい。
次の効果を有する。 (請求項1、2記載の発明の効果)発明の実施の形態の
欄の内容から明らかなように、これら発明ではベルト背
部が薄いものであっても、マーク形成位置でのクラック
の発生がほとんどなく且つ長期使用してもマークが鮮明
であるマーク付きベルトを提供できる。 (請求項3、4記載の発明の効果)発明の実施の形態の
欄の内容から明らかなように、これら発明ではベルト背
部が薄いものであっても、マーク形成位置でのクラック
の発生がほとんどなく且つ長期使用してもマークが鮮明
であり、作業者の健康問題や環境問題が生じないベルト
のマーク形成方法を提供できる。
図。
るマーク形成工程についての説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】 背面にマークを設けたベルトにおいて、
ベルト本体が、ベルト主材に発色性顔料又は顕色性顔料
を混合したものから成り、ベルト本体の背面に照射され
たレーザー光により、前記背面にマークとなる浅い刻印
が形成されていると共に前記刻印を構成する壁面にある
発色性顔料又は顕色性顔料がベルト本体の背面の色と異
なる色に変色していることを特徴とするマーク付きベル
ト。 - 【請求項2】 マークの刻印の深さが10μm〜90μ
mに設定されていることを特徴とする請求項1記載のマ
ーク付きベルト。 - 【請求項3】 ベルト主材に発色性顔料又は顕色性顔料
を混合したものから成るベルト本体の背面におけるマー
クを形成する部分にレーザー光を照射し、前記背面に浅
い刻印を形成させると共に前記刻印を構成する壁面にあ
る発色性顔料又は顕色性顔料をベルト本体の背面の色と
異なる色に変色させるようにしたことを特徴とするベル
トのマーク形成方法。 - 【請求項4】 マークの刻印の深さが10μm〜90μ
mに設定されていることを特徴とする請求項3記載のベ
ルトのマーク形成方法。
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---|---|---|---|
JP2001207857A JP3593657B2 (ja) | 2001-07-09 | 2001-07-09 | マーク付きベルト及びベルトのマーク形成方法 |
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JP2001207857A JP3593657B2 (ja) | 2001-07-09 | 2001-07-09 | マーク付きベルト及びベルトのマーク形成方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003021195A true JP2003021195A (ja) | 2003-01-24 |
JP3593657B2 JP3593657B2 (ja) | 2004-11-24 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005172005A (ja) * | 2003-11-18 | 2005-06-30 | Mitsuboshi Belting Ltd | ウレタンベルト及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-07-09 JP JP2001207857A patent/JP3593657B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2005172005A (ja) * | 2003-11-18 | 2005-06-30 | Mitsuboshi Belting Ltd | ウレタンベルト及びその製造方法 |
JP4572069B2 (ja) * | 2003-11-18 | 2010-10-27 | 三ツ星ベルト株式会社 | ウレタンベルト及びその製造方法 |
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