JP2003020932A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
詰まりを確実に回避し得るようにした排気浄化装置を提
供する。 【解決手段】 ターボチャージャ2を装備したディーゼ
ルエンジン1からの排気ガス6が流通する排気流路7の
途中に触媒再生型のパティキュレートフィルタ8を装備
した排気浄化装置に関し、ターボチャージャ2のコンプ
レッサ2aから吐出される吸気3(吐出空気)の一部を
該コンプレッサ2aの入口側へ戻す吸気循環流路12を
吸気流路4に付設すると共に、該吸気循環流路12の途
中に開度調整可能な常時閉の開閉バルブ13を装備し、
該開閉バルブ13を排気温度が低い運転領域にて適宜な
開度で開作動し得るように構成する。
Description
するものである。
ィキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、
炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSO
F分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)と
を主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸
成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパテ
ィキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する
排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備する
ことが従来より行われている。
ージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム
構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が
交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路につ
いては、その出口が目封じされるようになっており、各
流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下
流側へ排出されるようにしてある。
は、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するの
で、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティ
キュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィ
ルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエン
ジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃
焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、
例えばアルミナに白金を担持させたものに適宜な量のセ
リウム等の希土類元素を添加して成る酸化触媒をパティ
キュレートフィルタに一体的に担持させたり、パティキ
ュレートフィルタの前段に酸化触媒を別体で配置するよ
うにした触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用
することが検討されている。
レートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレ
ートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来よ
り低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去するこ
とが可能となるのである。
触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合
であっても、該パティキュレートフィルタに付帯して装
備される酸化触媒には活性温度領域があり、一般的に、
その活性下限温度は約300℃程度であるので、この活
性下限温度を下まわるような排気温度での運転状態が続
くと、酸化触媒が活性化しない為にパティキュレートが
良好に燃焼除去されないという不具合が起こり、パティ
キュレートフィルタが目詰まりを起こしてしまう虞れが
あった。
で、触媒再生型のパティキュレートフィルタの目詰まり
を確実に回避し得るようにした排気浄化装置を提供する
ことを目的としている。
ジャを装備した内燃機関からの排気ガスが流通する排気
流路の途中に触媒再生型のパティキュレートフィルタを
装備した排気浄化装置であって、ターボチャージャのコ
ンプレッサの吐出空気の一部を該コンプレッサの入口側
へ戻す吸気循環流路を吸気流路に付設すると共に、該吸
気循環流路の途中に開度調整可能な常時閉の開閉バルブ
を装備し、該開閉バルブを排気温度が低い運転領域にて
適宜な開度で開作動し得るように構成したことを特徴と
するものである。
転時等における排気温度の低い運転状態にあっても、開
閉バルブが適宜な開度で開作動されて吸気循環流路が開
通し、該吸気循環流路を通してターボチャージャのコン
プレッサの吐出空気の一部が該コンプレッサの入口側へ
戻され、これによりコンプレッサの吐出空気の流量が減
少して内燃機関側における空燃比が小さくなるので、該
内燃機関における燃焼状態が燃料の濃い混合気によるリ
ッチ燃焼側へと移行して排気温度が上昇し、この排気温
度の上昇によりパティキュレートフィルタの内部温度が
酸化触媒の活性下限温度以上に維持され、パティキュレ
ートフィルタに捕集されたパティキュレートが良好に燃
焼除去されることになる。
トフィルタの過捕集状態を判定する過捕集判定手段を備
え、該過捕集判定手段によりパティキュレートフィルタ
の過捕集状態が検知された条件下でのみ開閉バルブが開
作動し得るように構成することが好ましい。
ルタの過捕集状態が過捕集判定手段に検知された時だけ
開閉バルブが開作動するように制御範囲が限定される結
果、空燃比が小さくなることによる燃費の低下が極力抑
制されることになる。
参照しつつ説明する。
を示すもので、図中1はターボチャージャ2を搭載した
ディーゼルエンジン(内燃機関)を示しており、図示し
ないエアクリーナから導いた吸気3を吸気流路4を通し
前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへ導いて加
圧し、その加圧された吸気3をインタークーラ5を介し
ディーゼルエンジン1の各気筒に分配して導入するよう
にしてある。
から排出された排気ガス6を排気流路7を通して前記タ
ーボチャージャ2のタービン2bへ送り、該タービン2
bを駆動した排気ガス6を触媒再生型のパティキュレー
トフィルタ8を通してパティキュレートを捕集した上で
車外へ排出するようにしてある。
ィルタ8とは、例えばアルミナに白金を担持させたもの
に適宜な量のセリウム等の希土類元素を添加して成る酸
化触媒を付帯して装備したものを指し、ここに図示して
いる例では、パティキュレートフィルタ8に酸化触媒を
一体的に担持させるようにした場合を例示しているが、
図2に示す如きフロースルー方式のハニカム構造とした
酸化触媒9をパティキュレートフィルタ8の前段に別体
で配置するようにしても良い。
な構造は図3に示す通りであり、このパティキュレート
フィルタ8は、セラミックから成る多孔質のハニカム構
造となっており、格子状に区画された各流路10の入口
が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路1
0については、その出口が目封じされるようになってお
り、各流路10を区画する多孔質薄壁11を透過した排
気ガス6のみが下流側へ排出されるようにしてある。
気流路4におけるコンプレッサ2aの入口側と出口側と
の間が吸気循環流路12により接続されており、コンプ
レッサ2aから吐出される加圧済みの吸気3(吐出空
気)の一部をコンプレッサ2aの入口側へ戻し得るよう
にしてある。
レッサ2aの入口側に戻される吸気3の再循環量を適宜
に調節し得るよう開度調整可能な常時閉の開閉バルブ1
3が装備されている。
制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Uni
t)を成す制御装置14からの開度指令信号15によ
り、排気温度が低い運転領域にて適宜な開度で開作動さ
れるようになっている。
ルエンジン1の回転数を検出する回転センサ16からの
回転数信号17と、ディーゼルエンジン1の負荷を検出
する負荷センサ18(アクセル開度を検出するアクセル
センサや、燃料噴射ポンプのコントロールラックの移動
量を検出するセンサ等)からの負荷信号19とが夫々入
力されるようになっており、これら回転数信号17と負
荷信号19により判断される現在のディーゼルエンジン
1の回転数と負荷とに基づき制御マップ(回転数と負荷
とによる二次元マップ)で排気温度を推定し、排気温度
が低い運転領域にて開度指令信号15を出力するように
してある。
ュレートフィルタ8の過捕集状態を判定する過捕集判定
手段として、パティキュレートフィルタ8を挟んだ前後
位置に圧力センサ20,21が夫々装備されており、こ
れら圧力センサ20,21からの圧力信号22,23が
前記制御装置14に入力されるようになっている。
0,21からの圧力信号22,23に基づいて、パティ
キュレートフィルタ8の過捕集状態が検知された場合に
のみ開閉バルブ13へ向けた開度指令信号15が出力さ
れるように制限がかけられている。
ン、26は排気弁、27は図示しないカムの駆動により
傾動してクロスヘッド28を介し前記排気弁26を押し
下げて開作動させるロッカーアーム(同様に図示しない
吸気弁用のロッカーアームも存在する)を示している。
関するフローチャートを示しており、先ずステップS1
にて圧力センサ20,21からの圧力信号22,23が
取り込まれ、次いで、ステップS2にて前記圧力信号2
2,23に基づきパティキュレートフィルタ8の入口側
と出口側との圧力差が算出され、更に、ステップS3に
て前記圧力差が正常範囲内にあるかどうかが判別される
ようになっている。
側と出口側とには、通気抵抗を要因とする圧力差が元々
存在しているが、パティキュレートフィルタ8に捕集さ
れたパティキュレートの残留量(燃え残り)が多い場合
には、パティキュレートフィルタ8の入口側と出口側と
の圧力差が増大するので、この圧力差に基づいてパティ
キュレートフィルタ8の再生状態が間接的に把握できる
のである。
トフィルタ8の入口側と出口側との圧力差が正常範囲内
にあると判別された場合には、パティキュレートフィル
タ8がパティキュレートの残留なく良好に再生されたも
のとして「START」に戻されて所定時間毎にステッ
プS1〜ステップS3の手順が繰り返されるようになっ
ている。
を超えていると判別された場合には、ステップS4へと
進んで回転センサ16の回転数信号17と負荷センサ1
8からの負荷信号19とが取り込まれ、次いで、ステッ
プS5にて回転数信号17と負荷信号19から判断され
る現在のディーゼルエンジン1の運転状態が制御マップ
内の排気温度の低い連続再生不可領域にあるか否かが判
定されるようにしてある。
る制御マップでは、負荷の比較的低い領域(軽負荷領
域)で排気温度が低くなることから、この排気温度の低
い領域のうちで特にパティキュレートフィルタ8の連続
再生が見込めない領域、つまり、パティキュレートフィ
ルタ8に担持されている酸化触媒の活性下限温度より低
い排気温度領域を連続再生不可領域として定めてあり、
回転センサ16及び負荷センサ18により検出されたデ
ィーゼルエンジン1の回転数と負荷とを制御マップに照
らし合わせることにより直ちに現在の運転状態が連続再
生不可領域にあるか否かが判断されるようになってい
る。
が連続再生不可領域にあると判断された場合には、ステ
ップS6へと進んで吸気循環流路12の開閉バルブ13
に向けた開度指令信号15が出力され、これにより一連
の制御手順が終了して再び「START」から同様の手
順が繰り返されることになり、他方、ステップS5にて
現在の運転状態が連続再生不可領域にないと判断された
場合には、ステップS4へと戻されてディーゼルエンジ
ン1の運転状態が引き続き監視されることになる。
気浄化装置を運転すれば、ディーゼルエンジン1の軽負
荷運転時等における排気温度の低い運転状態にあって
も、開閉バルブ13が適宜な開度で開作動されて吸気循
環流路12が開通し、該吸気循環流路12を通してター
ボチャージャ2のコンプレッサ2aから吐出される吸気
3(吐出空気)の一部が該コンプレッサ2aの入口側へ
戻され、これによりコンプレッサ2aから吐出される吸
気3の流量が減少してディーゼルエンジン1側における
空燃比が小さくなるので、該ディーゼルエンジン1にお
ける燃焼状態が燃料の濃い混合気によるリッチ燃焼側へ
と移行して排気温度が上昇し、この排気温度の上昇によ
りパティキュレートフィルタ8の内部温度が酸化触媒の
活性下限温度以上に維持され、パティキュレートフィル
タ8に捕集されたパティキュレートが良好に燃焼除去さ
れる。
エンジン1の軽負荷運転時等における排気温度の低い運
転状態にあっても、適宜に排気温度を上昇させてパティ
キュレートフィルタ8の酸化触媒を安定した活性状態に
維持することができるので、パティキュレートフィルタ
8に捕集されたパティキュレートを良好に燃焼除去する
ことができ、これによりパティキュレートフィルタ8の
目詰まりを確実に回避することができる。
ュレートフィルタ8の過捕集状態を判定する過捕集判定
手段として圧力センサ20,21を備え、該各圧力セン
サ20,21によりパティキュレートフィルタ8の過捕
集状態が検知された条件下でのみ開閉バルブ13が開作
動し得るように構成しているので、パティキュレートフ
ィルタ8の過捕集状態が検知された時だけ開閉バルブ1
3が開作動するように制御範囲を限定することができ、
空燃比が小さくなることによる燃費の低下を極力抑制す
ることができる。
例にのみ限定されるものではなく、過捕集判定手段を装
備せずに、排気温度の低い運転領域で常に開度指令信号
を制御装置から出力させるようなモード設定をしても良
く、また、過捕集判定手段を装備する場合には、前述し
た如きパティキュレートフィルタの前後位置に圧力セン
サを夫々装備して圧力差を検出する手段以外にも、走行
距離や運転時間等を目安としてパティキュレートフィル
タの過捕集状態を推定する手段を採用し得ること、その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。
ば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
装置によれば、内燃機関の軽負荷運転時等における排気
温度の低い運転状態にあっても、適宜に排気温度を上昇
させてパティキュレートフィルタ再生用の酸化触媒を安
定した活性状態に維持することができるので、パティキ
ュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを良好
に燃焼除去することができ、これによりパティキュレー
トフィルタの目詰まりを確実に回避することができる。
化装置によれば、パティキュレートフィルタの過捕集状
態が検知された時だけ開閉バルブが開作動するように制
御範囲を限定することができ、空燃比が小さくなること
による燃費の低下を極力抑制することができる。
る。
切り欠いて示す斜視図である。
断面図である。
関するフローチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 ターボチャージャを装備した内燃機関か
らの排気ガスが流通する排気流路の途中に触媒再生型の
パティキュレートフィルタを装備した排気浄化装置であ
って、ターボチャージャのコンプレッサの吐出空気の一
部を該コンプレッサの入口側へ戻す吸気循環流路を吸気
流路に付設すると共に、該吸気循環流路の途中に開度調
整可能な常時閉の開閉バルブを装備し、該開閉バルブを
排気温度が低い運転領域にて適宜な開度で開作動し得る
ように構成したことを特徴とする排気浄化装置。 - 【請求項2】 パティキュレートフィルタの過捕集状態
を判定する過捕集判定手段を備え、該過捕集判定手段に
よりパティキュレートフィルタの過捕集状態が検知され
た条件下でのみ開閉バルブが開作動し得るように構成し
たことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
Priority Applications (1)
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JP2001205142A JP3876134B2 (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 排気浄化装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003020932A true JP2003020932A (ja) | 2003-01-24 |
JP3876134B2 JP3876134B2 (ja) | 2007-01-31 |
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Family Applications (1)
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JP2001205142A Expired - Fee Related JP3876134B2 (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 排気浄化装置 |
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JP (1) | JP3876134B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006050904A1 (de) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Daimlerchrysler Ag | Verfahren zum betrieb einer aufgeladenen brennkraftmaschine |
-
2001
- 2001-07-05 JP JP2001205142A patent/JP3876134B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006050904A1 (de) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Daimlerchrysler Ag | Verfahren zum betrieb einer aufgeladenen brennkraftmaschine |
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