JP2003019977A - エネルギ吸収装置 - Google Patents

エネルギ吸収装置

Info

Publication number
JP2003019977A
JP2003019977A JP2001205522A JP2001205522A JP2003019977A JP 2003019977 A JP2003019977 A JP 2003019977A JP 2001205522 A JP2001205522 A JP 2001205522A JP 2001205522 A JP2001205522 A JP 2001205522A JP 2003019977 A JP2003019977 A JP 2003019977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy
energy absorbing
absorbing device
tubular body
impact energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001205522A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Niikura
治 新倉
Minoru Kasukawa
実 粕川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001205522A priority Critical patent/JP2003019977A/ja
Publication of JP2003019977A publication Critical patent/JP2003019977A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大幅な軽量化を実現し、発泡金属のエネルギ
吸収性能をほとんど余すことなく使い切るようにする。 【解決手段】 断面形状が略円形状あるいは多角形状を
なす管体21と、管体21の中空部21aに充填される
発泡金属からなるエネルギ吸収体24を備え、管体21
の中空部21aの衝撃エネルギ入力端面21b側にエネ
ルギ吸収体24を配置し、管体21の中空部21aの衝
撃エネルギ入力端面21bとは反対の端面21c側に
は、衝撃エネルギが入力された段階でエネルギ吸収体2
4と相互に押圧し合って管体軸L方向に圧潰させつつ管
体軸L方向に対して所定の角度θをおいた方向にも圧潰
させる押圧体23を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両にお
いて、衝突時の衝撃エネルギを吸収して衝撃を和らげる
のに利用されるエネルギ吸収装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来における管体の中
空部の全体に発泡金属を充填したタイプのエネルギ吸収
装置において、構造は単純であるものの、発泡金属を全
体に充填してある分だけ、重量が大きくなってしまうと
いう問題があった。
【0003】また、上記エネルギ吸収装置では、管体の
中空部の全体に発泡金属を充填しているので、衝突時に
おいて、発泡金属は、互いに直交する3軸方向のうちの
衝撃エネルギ入力方向(管体軸方向)に潰れるのみで、
他の2軸方向には圧潰し得ないことから、発泡金属の潰
れ性能(エネルギ吸収性能)を有効に活用していないと
いう問題を有しており、これらの問題を解決することが
従来の課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、大幅な軽量化を実現することができ
ると共に、発泡金属のエネルギ吸収性能をほとんど余す
ことなく使い切ることが可能であるエネルギ吸収装置を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る発明は、断面形状が略円形状あるいは多角形状をなす
管体と、この管体の中空部に充填される発泡金属からな
るエネルギ吸収体を備えたエネルギ吸収装置において、
管体における中空部の衝撃エネルギ入力端面側にエネル
ギ吸収体を配置し、管体における中空部の衝撃エネルギ
入力端面とは反対の端面側には、衝撃エネルギが入力さ
れた段階でエネルギ吸収体と相互に押圧し合って管体軸
方向に圧潰させつつ管体軸方向に対して所定の角度をお
いた方向にも圧潰させる押圧体を設けた構成としたこと
を特徴としており、このエネルギ吸収装置の構成を前述
した従来の課題を解決するための手段としている。
【0006】本発明に係わるエネルギ吸収装置は、請求
項2として、押圧体の管体軸と直交する方向の断面積
は、衝撃エネルギ入力端面からこの衝撃エネルギ入力端
面とは反対側の端面にかけて漸次大きくなる構成とし、
請求項3として、押圧体のエネルギ吸収体と相互に押圧
し合う面が管体軸を間にして対称配置してある構成と
し、請求項4として、押圧体のエネルギ吸収体と相互に
押圧し合う面のうちの少なくとも一つの面が管体軸方向
となす所定の角度を10゜〜25゜としてある構成とし
ている。
【0007】本発明に係わるエネルギ吸収装置は、請求
項5として、管体を衝撃エネルギ入力端面側から順次座
屈させるべく、管体におけるエネルギ吸収体を充填して
いる部分の材料強度および肉厚の積を管体におけるエネ
ルギ吸収体を充填していない部分の材料強度および肉厚
の積よりも小さく設定してある構成とし、請求項6とし
て、密度が0.2〜0.8g/cmの発泡アルミニウ
ムをエネルギ吸収体とした構成としている。
【0008】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるエネルギ吸収
装置では、上記した構成としているので、管体の衝撃エ
ネルギ入力端面側から衝撃エネルギが入力されると、エ
ネルギ吸収体が押圧体と相互に押圧し合って管体軸方向
に圧潰するのに加えて、管体軸方向に対して所定の角度
をおいた方向にも圧潰することとなって、エネルギ吸収
量が増加することとなり、管体の中空部の全体に発泡金
属を充填している従来のエネルギ吸収装置と比較して、
少ないエネルギ吸収体で、効率よく衝撃エネルギの吸収
がなされることとなる、すなわち、軽量化を図りつつ、
発泡金属のエネルギ吸収性能を余すことなく活用し得る
こととなる。
【0009】本発明の請求項2に係わるエネルギ吸収装
置では、上記した構成としていることから、よりソフト
に衝撃エネルギを吸収し得ることとなり、本発明の請求
項3に係わるエネルギ吸収装置では、上記した構成とし
たため、管体の衝撃エネルギ入力端面側から衝撃エネル
ギが入力された際に、管体が屈曲することによるエネル
ギ吸収機能の低下を阻止し得ることとなり、本発明の請
求項4に係わるエネルギ吸収装置では、上記した構成と
しているので、より一層効率のよい衝撃エネルギの吸収
がなされることとなる。
【0010】本発明の請求項5に係わるエネルギ吸収装
置では、上記した構成としていることから、管体の衝撃
エネルギ入力端面側から衝撃エネルギが入力されると、
管体が衝撃エネルギ入力端面側から順次座屈することと
なって、より一層ソフトに衝撃エネルギの吸収がなされ
ることとなり、本発明の請求項6に係わるエネルギ吸収
装置では、上記した構成としたから、管体の中空部の全
体に発泡金属を充填している従来のエネルギ吸収装置と
比較して、大幅な軽量化が図られることとなる。
【0011】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるエネルギ吸収
装置では、上記した構成としたから、軽量化を実現した
うえで、発泡金属のエネルギ吸収性能をほとんど余すこ
となく活用することが可能であるという非常に優れた効
果がもたらされる。
【0012】本発明の請求項2に係わるエネルギ吸収装
置では、上記した構成としているので、よりソフトに衝
撃エネルギを吸収することができ、本発明の請求項3に
係わるエネルギ吸収装置では、上記した構成としている
ことから、管体が屈曲するのを阻止してエネルギ吸収機
能が低下するのを防ぐことが可能であり、本発明の請求
項4に係わるエネルギ吸収装置では、上記した構成とし
たため、より一層効率よく衝撃エネルギを吸収すること
ができるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0013】本発明の請求項5に係わるエネルギ吸収装
置では、上記した構成としたから、より一層ソフトに衝
撃エネルギを吸収することができ、本発明の請求項6に
係わるエネルギ吸収装置では、上記した構成としたの
で、従来のエネルギ吸収装置と比較して、大幅な軽量化
を実現することが可能であるという非常に優れた効果が
もたらされる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0015】図1〜図3は、本発明に係わるエネルギ吸
収装置の一実施例を示しており、この実施例では、本発
明に係わるエネルギ吸収装置が車両のサイドメンバであ
る場合を示す。
【0016】図2に示すように、このエネルギ吸収装置
としてのサイドメンバ2は、車両1の前部の両側に位置
しており、サイドメンバ2の各々の後方には、サイドメ
ンバエクステンション3がそれぞれ配置してあって、図
3にも示すように、サイドメンバ2およびサイドメンバ
エクステンション3は、サイドメンバ2の後端面に設け
たフランジ4をサイドメンバエクステンション3の前端
面に設けたフランジ5にボルト6を介して固定すること
により連結してある。
【0017】このサイドメンバ2は、車両1の前方から
入力される衝撃を吸収しつつ、サイドメンバエクステン
ション3に変形を生じさせないようにして荷重を伝達す
るようになっており、前方から入力される衝撃が比較的
小さい場合には、ボルト6を外して行うサイドメンバ2
の交換のみによる修理が可能となっている。
【0018】サイドメンバ2は、図1に示すように、断
面形状が円形状をなす管体21と、この管体21におけ
る中空部21aの衝撃エネルギ入力端面21b側の内壁
に密着状態で充填される密度が0.2〜0.8g/cm
の発泡アルミニウムからなるエネルギ吸収体24を備
えており、管体21における中空部21aの衝撃エネル
ギ入力端面21bとは反対の端面21c側には押圧体2
3が収容してある。
【0019】この押圧体23は、管体軸L上に位置して
衝撃エネルギが入力された段階でエネルギ吸収体24が
圧入される吸収体圧入孔23aを有していて、この吸収
体圧入孔23aを衝撃エネルギ入力端面21b側で大径
をなしかつ衝撃エネルギ入力端面21bとは反対の端面
21c側で小径をなすようにして形成することにより、
すなわち、この吸収体圧入孔23aの管体軸Lと直交す
る方向の断面積が衝撃エネルギ入力端面21bからこの
衝撃エネルギ入力端面21bとは反対側の端面21cに
かけて漸次大きくなるようにして吸収体圧入孔23aを
形成することにより、衝撃エネルギが入力された段階で
エネルギ吸収体24を吸収体圧入孔23aに圧入させ
て、管体軸L方向に圧潰させつつ管体軸L方向に対して
所定の角度θ(10゜〜25゜)をおいた方向(この実施
例では径縮小方向)にも圧潰させることができるように
してある。
【0020】このサイドメンバ2では、管体21の変形
モードを管体21の衝撃エネルギ入力端面21b側に充
填されたエネルギ吸収体24で制御することにより、エ
ネルギ吸収体を充填していない場合と比較して、より多
くの衝撃エネルギの吸収量を確保し得るようになってい
る。
【0021】この場合、図1(b),(c)に示すように、
管体21におけるエネルギ吸収体24を充填している部
分21Aの材料強度および肉厚の積を管体21における
エネルギ吸収体24を充填していない部分21Bの材料
強度および肉厚の積よりも小さく設定することで、衝撃
エネルギが入力された段階において、管体21(サイド
メンバ2)を衝撃エネルギ入力端面21b側から順次座
屈させるようにしている。
【0022】上記したサイドメンバ2において、管体2
1の衝撃エネルギ入力端面21b側から衝撃エネルギが
入力されると、管体21のエネルギ吸収体24を充填し
ている部分21Aが座屈するのに伴って、エネルギ吸収
体24が押圧体23の吸収体圧入孔23aに圧入して、
管体軸L方向に圧潰しつつ管体軸L方向に対して所定の
角度θ(10゜〜25゜)をおいた方向にも圧潰すること
となって、その分だけエネルギ吸収量が増加することと
なり、管体の中空部の全体に発泡金属を充填している従
来のエネルギ吸収装置と比較して、軽量化を図りつつ、
効率よく衝撃エネルギの吸収がなされることとなる。
【0023】また、上記したサイドメンバ2では、吸収
体圧入孔23aの管体軸Lと直交する方向の断面積が衝
撃エネルギ入力端面21bからこの衝撃エネルギ入力端
面21bとは反対側の端面21cにかけて漸次大きくな
るようにしているので、よりソフトに衝撃エネルギを吸
収し得ることとなる。
【0024】図4は、本発明に係わるエネルギ吸収装置
の他の実施例を示しており、この実施例においても、本
発明に係わるエネルギ吸収装置がサイドメンバである場
合を示している。
【0025】図4に示すように、このエネルギ吸収装置
としてのサイドメンバ12が、先の実施例におけるサイ
ドメンバ2と相違するところは、管体121が断面矩形
形状をなしていて、押圧体123の吸収体圧入孔123
aが、管体軸Lを間にして対称配置した上下の押圧斜面
123b,123bと左右の押圧斜面123c,123
cとの合計二組(合計4つ)の押圧斜面123b,123
b,123c,123cからなっている点にあり、他の
構成は先の実施例に係わるサイドメンバ2と同じであ
る。
【0026】この場合、吸収体圧入孔123aを構成す
る押圧斜面123b,123b,123c,123c
は、管体軸Lを間にして上下および左右に対称配置した
4個の押圧ブロック123Aにそれぞれ形成してあり、
いずれも管体軸L方向に対して所定の角度θ(10゜〜
25゜)をなしている。
【0027】上記したサイドメンバ12において、管体
軸Lを間にして対称配置した上下の押圧斜面123b,
123bと左右の押圧斜面123c,123cとの合計
二組の押圧斜面123b,123b,123c,123
cから押圧体123の吸収体圧入孔123aを形成して
いるので、管体121の衝撃エネルギ入力端面121a
側から衝撃エネルギが入力された際には、サイドメンバ
12が真っ直ぐに潰れることとなって、管体121が屈
曲することによるエネルギ吸収機能の低下を阻止し得る
こととなる。
【0028】この実施例では、吸収体圧入孔123aを
二組の押圧斜面123b,123b,123c,123
cで形成しているが、これに限定されるものではなく、
図5に示すサイドメンバ22ように、管体軸Lを間にし
て上下に対称配置した一組(合計2つ)の押圧斜面223
b,223bにより、すなわち、管体軸Lを間にして上
下に対称配置した2個の押圧ブロック223Aにより、
押圧体223の吸収体圧入孔223aを形成するように
してもよい。
【0029】図6は、本発明に係わるエネルギ吸収装置
のさらに他の実施例を示しており、この実施例において
も、本発明に係わるエネルギ吸収装置がサイドメンバで
ある場合を示している。
【0030】サイドメンバ32は、図6に示すように、
断面形状が円形状をなす管体321と、この管体321
における中空部321aの衝撃エネルギ入力端面321
b側に密着状態で充填される密度が0.2〜0.8g/
cmの発泡アルミニウムからなるエネルギ吸収体32
2を備えており、管体321における中空部321aの
衝撃エネルギ入力端面321bとは反対の端面321c
側には押圧体323が収容してある。
【0031】エネルギ吸収体322は、管体軸L上に位
置して衝撃エネルギが入力された段階で押圧体323が
圧入される押圧体圧入孔322aを有しており、一方、
押圧体323は管体軸L上に位置していて、衝撃エネル
ギ入力端面321b側で小径をなしかつ衝撃エネルギ入
力端面321bとは反対の端面321c側で大径をなす
円錐台形状に形成してあり、すなわち、管体軸Lと直交
する方向の断面積が衝撃エネルギ入力端面321bから
この衝撃エネルギ入力端面321bとは反対側の端面3
21cにかけて漸次大きくなるようにして形成してあ
り、衝撃エネルギが入力された段階でエネルギ吸収体3
22の押圧体圧入孔322aに押圧体323を圧入させ
て、管体軸L方向に圧潰させつつ管体軸L方向に対して
所定の角度θ(10゜〜25゜)をおいた方向(この実施
例では押圧体圧入孔322aの内径拡大方向)にも圧潰
させることができるようにしてある。
【0032】このサイドメンバ32においても、管体3
21の変形モードを管体321の衝撃エネルギ入力端面
321b側に充填されたエネルギ吸収体322で制御す
ることにより、エネルギ吸収体を充填していない場合と
比較して、より多くの衝撃エネルギの吸収量を確保し得
るようになっている。
【0033】そして、この場合も、図6(b),(c)に示
すように、管体321におけるエネルギ吸収体322を
充填している部分321Aの材料強度および肉厚の積を
管体321におけるエネルギ吸収体322を充填してい
ない部分321Bの材料強度および肉厚の積よりも小さ
く設定することで、衝撃エネルギが入力された段階にお
いて、管体321(サイドメンバ32)を衝撃エネルギ入
力端面321b側から順次座屈させるようにしている。
【0034】上記したサイドメンバ32において、管体
321の衝撃エネルギ入力端面321b側から衝撃エネ
ルギが入力されると、管体321のエネルギ吸収体32
2を充填している部分321Aが座屈するのに伴って、
エネルギ吸収体322の押圧体圧入孔322aに押圧体
323が圧入して、管体軸L方向に圧潰しつつ管体軸L
方向に対して所定の角度θ(10゜〜25゜)をおいた方
向にも圧潰することとなって、その分だけエネルギ吸収
量が増加することとなり、管体の中空部の全体に発泡金
属を充填している従来のエネルギ吸収装置と比較して、
軽量化を図りつつ、効率よく衝撃エネルギの吸収がなさ
れることとなる。
【0035】また、上記したサイドメンバ32では、円
錐台形状をなす押圧体323の管体軸Lと直交する方向
の断面積が衝撃エネルギ入力端面321bからこの衝撃
エネルギ入力端面321bとは反対側の端面321cに
かけて漸次大きくなるようにしているので、よりソフト
に衝撃エネルギを吸収し得ることとなる。
【0036】図7は、本発明に係わるエネルギ吸収装置
のさらに他の実施例を示しており、この実施例において
も、本発明に係わるエネルギ吸収装置がサイドメンバで
ある場合を示している。
【0037】図7に示すように、このエネルギ吸収装置
としてのサイドメンバ42が、先の実施例におけるサイ
ドメンバ32と相違するところは、管体421が断面矩
形形状をなしていると共に、エネルギ吸収体422の押
圧体圧入孔422aが矩形状をなしており、一方、押圧
体423が、管体軸Lを間にして対称配置される上下の
押圧斜面423b,423bと左右の押圧斜面423
c,423cとの合計二組(合計4つ)の押圧斜面423
b,423b,423c,423cを有していて、これ
らの押圧斜面423b,423b,423c,423c
がいずれも管体軸L方向に対して所定の角度θ(10゜
〜25゜)をなしている点にあり、他の構成は先の実施
例に係わるサイドメンバ32と同じである。
【0038】上記したサイドメンバ42において、押圧
体423に、管体軸Lを間にして対称配置した上下の押
圧斜面423b,423bと左右の押圧斜面423c,
423cとの合計二組の押圧斜面423b,423b,
423c,423cを設けているので、管体421の衝
撃エネルギ入力端面421a側から衝撃エネルギが入力
された際には、サイドメンバ42が真っ直ぐに潰れるこ
ととなり、その結果、管体421が折れ曲がることによ
るエネルギ吸収機能の低下が回避されることとなる。
【0039】この実施例では、押圧体423が、二組の
押圧斜面423b,423b,423c,423cを有
している構成としているが、これに限定されるものでは
なく、図8に示すサイドメンバ52ように、押圧体52
3に、管体軸Lを間にして上下に対称配置される一組
(合計2つ)の押圧斜面523b,523bを設けるよう
にしてもよい。
【0040】そこで、本発明に係わるエネルギ吸収装置
において、押圧体のエネルギ吸収体との接触面(押圧斜
面)が管体軸Lとなす角度θを0゜〜30゜の範囲で5
゜ずつ変化させた場合の衝撃エネルギ吸収量を測定し
た。
【0041】この際、エネルギ吸収体の密度を0.3g
/cm、管体の断面代表長さを80mm、管体のエネ
ルギ吸収体を充填した部分の肉厚を1.6mm、管体の
エネルギ吸収体を充填していない部分の肉厚を2.0m
mとし、比較のため、管体の全体に密度0.3g/cm
のエネルギ吸収体を充填してなる従来構造のエネルギ
吸収装置の衝撃エネルギ吸収量を測定したところ、図9
に示す結果を得た。
【0042】図9に示すように、押圧体のエネルギ吸収
体との接触面(押圧斜面)の管体軸Lに対する角度θが1
0゜〜25゜の範囲にある場合において、管体の全体に
エネルギ吸収体を充填してなるエネルギ吸収装置よりも
衝撃エネルギ吸収量が多くなることが実証できた。
【0043】次に、本発明に係わるエネルギ吸収装置に
おいて、エネルギ吸収体の密度を0.1〜0.9g/c
の範囲で変化させた場合の衝撃エネルギ吸収量と、
管体の全体にエネルギ吸収体を充填してなる従来構造の
エネルギ吸収装置の衝撃エネルギ吸収量とを比較して、
双方の衝撃エネルギ吸収量が等しくなる際の重量を比べ
たところ、図10に示す結果を得た。
【0044】図10に示すように、密度が0.1g/c
の場合は、従来構造のエネルギ吸収装置と比較し
て、軽量化を図ることができず、一方、密度が0.9g
/cm の場合も、従来構造のエネルギ吸収装置と比較
して、軽量化を図ることができず、密度が0.2〜0.
8g/cmの範囲にある場合において、従来構造のエ
ネルギ吸収装置に比して軽量化が図られることが立証で
きた。
【0045】なお、上記した実施例では、いずれも本発
明に係わるエネルギ吸収装置が車両のサイドメンバであ
る場合を示したが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるエネルギ吸収装置の一実施例を
示す斜視説明図(a),図1(a)におけるA−A線位置で
の衝撃エネルギ入力前の断面説明図(b)および図1(a)
におけるA−A線位置での衝撃エネルギ入力途中の断面
説明図(c)である。
【図2】図1のエネルギ吸収装置の車両搭載状況を示す
模式図である。
【図3】図2におけるエネルギ吸収装置の拡大斜視説明
図である。
【図4】本発明に係わるエネルギ吸収装置の他の実施例
を示す斜視説明図である。
【図5】本発明に係わるエネルギ吸収装置のさらに他の
実施例を示す斜視説明図である。
【図6】本発明に係わるエネルギ吸収装置のさらに他の
実施例を示す斜視説明図(a),図1(a)A−A線相当位
置での衝撃エネルギ入力前の断面説明図(b)および図1
(a)A−A線相当位置での衝撃エネルギ入力途中の断面
説明図(c)である。
【図7】本発明に係わるエネルギ吸収装置のさらに他の
実施例を示す斜視説明図である。
【図8】本発明に係わるエネルギ吸収装置のさらに他の
実施例を示す斜視説明図である。
【図9】本発明に係わるエネルギ吸収装置における押圧
体のエネルギ吸収体との接触面が管体軸となす角度を変
化させた場合の衝撃エネルギ吸収量と従来構造のエネル
ギ吸収装置による衝撃エネルギ吸収量とを比較するグラ
フである。
【図10】本発明に係わるエネルギ吸収装置におけるエ
ネルギ吸収体の密度を変化させた場合の衝撃エネルギ吸
収量と従来構造のエネルギ吸収装置の衝撃エネルギ吸収
量とを比較して衝撃エネルギ吸収量が等しくなる際の重
量を比べたグラフである。
【符号の説明】
2,12,22,32,42,52 サイドメンバ(エ
ネルギ吸収装置) 21,121,221,321,421,521 管体 21a,121a,221a,321a,421a,5
21a 中空部 24,122,222,322,422,522 エネ
ルギ吸収体 21b,121b,221b,321b,421b,5
21b 衝撃エネルギ入力端面 21c,121c,221c,321c,421c,5
21c 端面 23,123,223,323,423,523 押圧
体 123b,123b,123c,123c,223b,
223b 押圧斜面 423b,423b,423c,423c,523b,
523b 押圧斜面 21A,321A 管体のエネルギ吸収体を充填してい
る部分 21B,321B 管体のエネルギ吸収体を充填してい
ない部分 L 管体軸 θ 管体軸方向に対する所定角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面形状が略円形状あるいは多角形状を
    なす管体と、この管体の中空部に充填される発泡金属か
    らなるエネルギ吸収体を備えたエネルギ吸収装置におい
    て、管体における中空部の衝撃エネルギ入力端面側にエ
    ネルギ吸収体を配置し、管体における中空部の衝撃エネ
    ルギ入力端面とは反対の端面側には、衝撃エネルギが入
    力された段階でエネルギ吸収体と相互に押圧し合って管
    体軸方向に圧潰させつつ管体軸方向に対して所定の角度
    をおいた方向にも圧潰させる押圧体を設けたことを特徴
    とするエネルギ吸収装置。
  2. 【請求項2】 押圧体の管体軸と直交する方向の断面積
    は、衝撃エネルギ入力端面からこの衝撃エネルギ入力端
    面とは反対側の端面にかけて漸次大きくなる請求項1に
    記載のエネルギ吸収装置。
  3. 【請求項3】 押圧体のエネルギ吸収体と相互に押圧し
    合う面が管体軸を間にして対称配置してある請求項1ま
    たは2に記載のエネルギ吸収装置。
  4. 【請求項4】 押圧体のエネルギ吸収体と相互に押圧し
    合う面のうちの少なくとも一つの面が管体軸方向となす
    所定の角度を10゜〜25゜としてある請求項1ないし
    3のいずれかに記載のエネルギ吸収装置。
  5. 【請求項5】 管体を衝撃エネルギ入力端面側から順次
    座屈させるべく、管体におけるエネルギ吸収体を充填し
    ている部分の材料強度および肉厚の積を管体におけるエ
    ネルギ吸収体を充填していない部分の材料強度および肉
    厚の積よりも小さく設定してある請求項1ないし4のい
    ずれかに記載のエネルギ吸収装置。
  6. 【請求項6】 密度が0.2〜0.8g/cmの発泡
    アルミニウムをエネルギ吸収体とした請求項1ないし5
    のいずれかに記載のエネルギ吸収装置。
JP2001205522A 2001-07-06 2001-07-06 エネルギ吸収装置 Pending JP2003019977A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001205522A JP2003019977A (ja) 2001-07-06 2001-07-06 エネルギ吸収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001205522A JP2003019977A (ja) 2001-07-06 2001-07-06 エネルギ吸収装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003019977A true JP2003019977A (ja) 2003-01-21

Family

ID=19041814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001205522A Pending JP2003019977A (ja) 2001-07-06 2001-07-06 エネルギ吸収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003019977A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110949297A (zh) * 2019-12-24 2020-04-03 华侨大学 客车前部吸能装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110949297A (zh) * 2019-12-24 2020-04-03 华侨大学 客车前部吸能装置
CN110949297B (zh) * 2019-12-24 2023-10-31 华侨大学 客车前部吸能装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6099071A (en) Hollow frame member of aluminum alloy for vehicle body frame
US7896411B2 (en) Impact absorbing member for vehicle
US8287013B2 (en) Impact absorbing member for vehicle
JP5988893B2 (ja) 車両用衝撃吸収部材
JP3512753B2 (ja) 鉄道車両の衝突エネルギ吸収構造
US7967118B2 (en) Impact absorber device
US8066322B2 (en) Vehicle body structure
US10266207B2 (en) Bi-hexagonal vehicle beam with cellular structure
JPH08337183A (ja) 強度部材構造
JP2006527338A (ja) 塑性変形により特定の衝撃を吸収する働きをする車両構造要素
WO2017111105A1 (ja) エネルギー吸収部材
JPH08216807A (ja) 車輛に取り付けるためのブラケットを有するバンパー
JP3897542B2 (ja) エネルギー吸収部材
JP2004237889A (ja) 衝撃吸収装置の取付構造
JP2013044407A (ja) 衝撃吸収部材
JP2003019977A (ja) エネルギ吸収装置
WO2019176371A1 (ja) 車両用構造部材
JP2003184928A (ja) 衝撃エネルギ吸収構造部材
JP2004142607A (ja) 衝撃エネルギー吸収体
JPH04287741A (ja) 車両用バンパーのエネルギー吸収体
JP2001130442A (ja) 衝撃吸収部材とこれを成形するための治具
JPH1045023A (ja) エネルギー吸収部材
JP2001227573A (ja) エネルギー吸収部材
JPH09277954A (ja) テーパー付き衝撃吸収部材
JP3333720B2 (ja) 車体フレーム用Al合金製中空フレーム部材