JP2003018038A - 無線送受信機 - Google Patents

無線送受信機

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JP2003018038A JP2001204183A JP2001204183A JP2003018038A JP 2003018038 A JP2003018038 A JP 2003018038A JP 2001204183 A JP2001204183 A JP 2001204183A JP 2001204183 A JP2001204183 A JP 2001204183A JP 2003018038 A JP2003018038 A JP 2003018038A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線機の送信部と受信部の部品を共通化し、
小型で軽量な無線送受信機を提供する。 【解決手段】 ベースバンド送信信号及び受信信号を処
理するデジタル信号処理部(100)と、送信用及び受
信用ローカル発振信号を出力する周波数シンセサイザ
(9)と、前記ベースバンド送信信号と前記送信用ロー
カル発振信号とにより高周波送信信号を出力するととも
に、受信した高周波受信信号と前記受信用ローカル信号
とにより前記ベースバンド受信信号を出力する直交変復
調器(4)と、前記直交変復調器から出力された前記高
周波送信信号を増幅して高周波送信信号出力端子へ供給
するとともに、高周波受信信号入力端子から得られた前
記高周波受信信号を増幅して前記直交変復調器に供給す
る送受共用可変利得増幅器(3)を備える無線送受信
機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信システム
で用いられる無線送受信機に関し、特に複数の無線通信
システムで用いられるマルチモード無線機の無線送受信
部に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムで用いられる無線機
は、無線機が信号を送信する際に用いる送信部(以下、
送信部)と、他の無線機から送られてくる信号を受信す
る際に用いる受信部(以下、受信部)とに分かれる。
【0003】送信部および受信部の構成方法は、送信部
および受信部に用いる無線方式により異なる。無線方式
には、「Super-Heterodyne」や「Direct-Conversion」
など様々な種類が存在するが、それらは無線機を利用す
る無線通信システムに最も適した無線方式が選択され
る。
【0004】従来の無線機では、利用したい無線通信シ
ステムに対し、その無線通信システムに最も有効である
無線方式を選択し、その無線方式の送信部と受信部を構
成していた。すなわち、1つの無線通信システムに対し
て、その無線通信システム専用の無線機を構成するのが
普通であり、1つの無線機は1つの無線通信システムにし
か対応していなかった。
【0005】ところが、最近になって1つの無線機で複
数の無線通信システムで利用できる「マルチモード無線
機」の需要が高まってきた。このような1つの無線機で
複数の無線通信システムで利用できるようなマルチモー
ド無線機を従来の技術で実現しようとした場合、複数の
無線通信システム専用の送信部と受信部を無線通信シス
テムの数だけ並べなければならず、その無線機は非常に
大規模なものになってしまう。
【0006】図19にマルチモード無線機の一例を示
す。図19は、3つの無線通信システムで利用できるマ
ルチモード無線機であり、無線通信システム用の送信部
の無線方式は、それぞれ「Direct-Conversion」、「Sup
er-Heterodyne」、「Translation Loop」と呼ばれる無
線方式であり、受信部の無線方式は「Direct-Conversio
n」である。このマルチモード無線機で利用できる具体
的な無線通信システムは、たとえばGSM900とW-CDMAとPH
Sの3つの無線通信システムである。
【0007】図中、1は受信信号入力端子、2は第1の
受信部用RF帯域通過フィルタ、7は受信信号出力端子、
8は送信信号入力端子、9は第1のシンセサイザ、10
は第1の送信部用RF帯域通過フィルタ、11は第1の送
信部用RF利得可変駆動増幅器、12は送信信号出力端
子、14は送信部用RF緩衝増幅器、16は第1の受信部
用ベースバンド利得可変増幅器、17は送信部用IF帯域
通過フィルタ、18は第1の周波数変換器、19は第2
のシンセサイザ、20は送信部用IF利得可変増幅器、2
1は第1の受信部用低雑音増幅器、22は位相比較器、
23はループフィルタ、24は電圧制御発振器、25は
第1の受信部用低域通過フィルタ、26は第1の送信部
用低域通過フィルタ、27は送信部用ベースバンド利得
可変増幅器、28は第1の受信信号切り換え手段、29
は第2の受信部用RF帯域通過フィルタ、30は第3の受
信部用RF帯域通過フィルタ、31は第2の受信信号切り
換え手段、35は第1の送信ベースバンド信号切り換え
手段、39はRF送信信号切り換え手段、42は第1の直
交復調器、43は第2の受信部用低域通過フィルタ、4
4は第2の直交復調器、45は第2の受信部用低域通過
フィルタ、46は第2の受信部用ベースバンド利得可変
増幅器、47は第4の受信部用RF帯域通過フィルタ、4
8は第3の受信部用低雑音増幅器、49は第3の直交復
調器、50は第3の受信部用低域通過フィルタ、51は
第3の受信部用ベースバンド利得可変増幅器、52は第
1の直交変調器、53は第2の送信部用RF帯域通過フィ
ルタ、54は第2の直交変調器、55は第2の送信用低
域通過フィルタ、56は第2の周波数変換器、57は第
3の直交変調器、58は第3の送信部用低域通過フィル
タである。
【0008】このように従来の技術を用いて、複数の無
線通信システムで利用できるマルチモード無線機を実現
しようとすると、複数の無線通信システム専用の送信部
と受信部を無線通信システムの数だけ並べなければなら
ず、無線機が大規模なものになり無線機の重量化や消費
電力の増大という欠点が生じてくる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無線
機の送信部と受信部の部品を共通化し、小型で軽量な無
線送受信機を提供することであり、特に、複数の無線通
信システムで利用できるマルチモードの無線送受信機で
ありながら、小型で軽量なマルチモード無線送受信機を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ベースバ
ンド送信信号及びベースバンド受信信号を処理するデジ
タル信号処理部(100)と、送信用ローカル発振信号
及び受信用ローカル発振信号を出力する周波数シンセサ
イザ(9)と、前記ベースバンド送信信号と前記送信用
ローカル発振信号とにより高周波送信信号を出力すると
ともに、受信した高周波受信信号と前記受信用ローカル
信号とにより前記ベースバンド受信信号を出力する直交
変復調器(4)と、前記直交変復調器から出力された前
記高周波送信信号を増幅して高周波送信信号出力端子へ
供給するとともに、高周波受信信号入力端子から得られ
た前記高周波受信信号を増幅して前記直交変復調器に供
給する送受共用可変利得増幅器(3)を備える無線送受
信機である。
【0011】第2の発明は、前記デジタル信号処理部か
らのベースバンド送信信号及び前記直交変復調器からの
ベースバンド受信信号が選択的に供給される送受共用ベ
ースバンド低域通過フィルタ(5)をさらに備え、送信
時には、前記送受共用ベースバンド低域通過フィルタを
通過したベースバンド送信信号が前記直交変復調器
(4)に供給され、受信時には、前記送受共用ベースバ
ンド低域通過フィルタを通過したベースバンド受信信号
が前記デジタル信号処理部に供給されることを特徴とす
る第1の発明記載の無線送受信機である。
【0012】第3の発明は、前記送受共用可変利得増幅
器は、可変利得増幅器(220)と、前記可変利得増幅
器の出力を受け取る減衰手段(210,230)を含む
ことを特徴とする第1又は第2の発明記載の無線送受信
機である。
【0013】第4の発明は、前記送受共用可変利得増幅
器は、減衰手段(210のみの場合、又は、210と2
40の場合)と、前記減衰手段の出力を受け取る可変利
得増幅器(220)を含むことを特徴とする第1又は第
2の発明記載の無線送受信機である。
【0014】第5の発明は、前記デジタル信号処理部
は、複数の無線通信システムの中から利用する無線通信
システムに応じて、前記周波数シンセサイザから出力さ
れる送信用及び受信用ローカル発振信号の周波数帯を制
御すると共に、前記送受共用可変利得増幅器の利得を制
御することを特徴とする第1の発明記載の無線送受信機
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0016】(第1の実施形態;送受信を同時に行わな
い無線通信システムに利用できる無線機であり、送受信
部の無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送受信
で共用できる第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3と
送受信部共用直交変復調器4と送受信部共用ベースバン
ド低域通過フィルタ5と送受信部共用ベースバンド利得
可変増幅器6とを用いた無線機)図1は本発明の第1の
実施形態であって、送受信を同時に行わない(時分割多
重を用いて同じタイミングで送受信を行わない意味。以
下同様)無線通信システムに利用でき、送受信部の無線
方式に「Direct-Conversion」を用い、従来、送信部と
受信部でそれぞれ別々に設けられていた無線部構成部品
を送信部と受信部で共用した無線機である。
【0017】第1の実施形態の特徴は、従来、送信部と
受信部にそれぞれ別々に設けられていた高周波(RF)信
号増幅用の利得可変増幅器、ベースバンド信号用低域通
過フィルタ、ベースバンド信号増幅用の利得可変増幅器
を送信部と受信部で共用し、かつ、送信部用のIチャネ
ル及びQチャネルベースバンド信号と局部発振(LO)信
号を乗算し、RF信号を出力する直交変調器及び、受信部
用のRF信号とLO信号とを乗算し、受信部用のIチャネル
及びQチャネルベースバンド信号を出力する直交復調器
の両方の機能を兼ね備えた送受信共用直交変復調器を用
いて、それを送信部と受信部で共用することである。つ
まり、送受信共用直交変復調器とは、Iチャネル用周波
数変換器及びQチャネル用周波数変換器がそれぞれ1つ
しかないものをいう。なお、送受信共用直交変復調器に
は、90度位相器やバッファアンプを含む場合もある。
【0018】第1の実施形態は、送信部と受信部で部品
を共用するため、送信部と受信部が同時に動作しない、
例えばGSM(Global System for Mobile communication)
のような無線通信システムで利用できる。第1の実施形
態を用いることにより、無線機の構成が従来のものに比
べて、より小型、簡素化することが出来、無線機の容量
や消費電流の低下が実現できる。
【0019】図中、1は受信信号入力端子、2は第1の
受信部用RF帯域通過フィルタ、3は第1の送受信部共用
RF利得可変増幅器、4は送受信部共用直交変復調器、5
は送受信部共用ベースバンド低域通過フィルタ、6は送
受信部共用ベースバンド利得可変増幅器、7は受信信号
出力端子、8は送信信号入力端子、9は第1の周波数シ
ンセサイザ(以下、単にシンセサイザという)、10は
第1の送信部用RF帯域通過フィルタ、11は第1の送信
部用RF利得可変駆動増幅器、12は送信信号出力端子、
100はデジタル信号処理部である。
【0020】ここで、第1の送受信部共用RF利得可変増
幅器3は、送信部用RF利得可変緩衝増幅器と受信部用RF
利得可変低雑音増幅器の両方の機能を兼ね備え、かつ送
信または受信時には、デジタル信号処理部100からの
制御信号に応じてその機能を切り換えることが出来る増
幅器である。具体的には、送信時、すなわち送信部用RF
利得可変緩衝増幅器として用いる場合は、後段である第
1の送信部用RF利得可変駆動増幅器11の最大入力電力
値を超えない程度の小さな利得で増幅するという特性を
持ち、入力されたRF信号をある限られた範囲内で任意の
大きさに増幅できる機能を持つ。一方、受信時、すなわ
ち受信部用RF利得可変低雑音増幅器として用いる場合
は、送信時のような利得の制限がないので送信時よりも
大きな利得で増幅するという特性を持ち、入力された受
信RF信号をある限られた範囲内で任意の大きさに増幅で
きる機能を持つ。
【0021】図2は、第1の送受信部共用RF利得可変増
幅器3のブロック図である。第1の送受信部共用RF利得
可変増幅器3は利得可変低雑音増幅器(V-LNA)220
とその後段の可変減衰器(V-ATT)210を含む。デジ
タル信号処理部100は、現在扱っている信号が送信信
号か受信信号か知っており、利得可変低雑音増幅器22
0及び可変減衰器210は共に、デジタル信号処理部1
00からの制御信号に応じて利得及び減衰量を変化させ
ることができる。
【0022】可変減衰器210は、送信信号が入力され
る場合、利得可変低雑音増幅器220から得られた必要
以上に大きな利得を、後段である第1の送信部用RF利得
可変駆動増幅器11の最大入力電力値を超えない程度に
減衰させる。一方、受信信号が入力される場合、減衰量
を0にする。
【0023】また、送受信部共用直交変復調器4とは、
Iチャネル用周波数変換器及びQチャネル用周波数変換
器がそれぞれ1つしかないものをいう。なお、送受信共
用直交変復調器には、90度位相器やバッファアンプを含
む場合もある。送信部用直交変調器と受信部用直交復調
器の両方の機能を兼ね備え、かつ送信または受信時に
は、デジタル信号処理部100からの制御信号に応じて
その機能を切り換えることが出来る直交変復調器であ
る。具体的には送信時に用いた場合、入力された送信す
べきベースバンド信号をLO信号と乗算することでRF信号
に周波数変換する動作を行い、受信時に用いた場合は、
入力された受信RF信号をLO信号と乗算することでベース
バンド信号に周波数変換する動作を行う。
【0024】なお、送受信部共用直交変復調器4におい
て用いられる周波数変換器には、入力および出力信号と
してベースバンド信号からRF信号までに対して正しく動
作する広い入出力周波数範囲を持つ周波数変換器が用い
られる。例えば、特開平9−252324号公報に開示
されている周波数変換器が利用できる。
【0025】また、送受信部共用ベースバンド低域通過
フィルタ5とは、送信部用ベースバンド低域通過フィル
タと受信部用ベースバンド低域通過フィルタの両方の機
能を兼ね備え、かつ送信または受信時には、デジタル信
号処理部100からの制御信号に応じてその機能を切り
換えることが出来る低域通過フィルタである。具体的に
は送信時に用いた場合、送信信号入力端子8より入力さ
れるベースバンド信号のうち、送信すべき信号成分のみ
通過させ、不要な信号成分を除去する低域通過フィルタ
として動作し、受信時に用いた場合、受信した信号のう
ち必要な信号成分のみ通過させ、不要な信号成分を除去
する低域通過フィルタとして動作する。
【0026】図3〜図5に、送受信部共用ベースバンド
低域通過フィルタ5の構成例を示す。
【0027】図3に示す送受信部共用ベースバンド低域
通過フィルタ5は、1次のローバスフィルタ(1次LPF)
301,2次のローパスフィルタ(2次LPF)302,
2次のローバスフィルタ(2次LPF)303,及び、2
次LPF303を迂回するためのバイパススイッチ304
で構成されている。LPF301,302,303はアク
ティブフィルタであり、それぞれの利得は20dB,1
0dB,10dBである。また、バイパススイッチ304
のON/OFF及び2次LPF303の電源のON/OFFは、図1の
デジタル信号処理部100からの制御信号によって制御
されている。
【0028】受信信号は、1次LPF301,2次LPF30
2,2次LPF303を通るので、受信系全体のローパス
フィルタの次数は5次であり、利得は40dBである。
一方、送信信号は、1次LPF301,2次LPF302,バ
イパススイッチ304を通るので、送信系全体のローパ
スフィルタの次数は3次であり、利得は30dBであ
る。
【0029】ローパスフィルタの次数が高くなるにつれ
て、遮断特性は急峻になる。したがって、図3のような
送受信部共用ベースバンド低域通過フィルタ5を用いる
ことにより、遮断特性が急峻になることが要求される受
信系ローパスフィルタ(301,302,303)の次
数を高くすることができ、一方、遮断特性の急峻さを受
信系ほど要求されない送信系ローパスフィルタ(30
1,302,304)の次数を低くすると同時に、2次
LPF303の電源をOFFするので、消費電力の低減も可能
である。
【0030】図4に示す送受信部共用ベースバンド低域
通過フィルタ5は、図3の変形例であり、バイパススイ
ッチ304の代わりに、1次LPF301を迂回するため
のバイパススイッチ314を用いている。バイパススイ
ッチ314のON/OFF及び1次LPF301の電源のON/OFF
は、図1のデジタル信号処理部100からの制御信号に
よって制御されている。
【0031】受信信号は、1次LPF301,2次LPF30
2,2次LPF303を通るので、受信系全体のローパス
フィルタの次数は5次であり、利得は40dBである。
一方、送信信号は、バイパススイッチ314,2次LPF
302,2次LPF303を通るので、送信系全体のロー
パスフィルタの次数は4次であり、利得は20dBであ
る。
【0032】図5に示す送受信部共用ベースバンド低域
通過フィルタ5は、図3の変形例であり、1次LPF301
の代わりに、1次利得可変LPF311を用いている。1
次利得可変LPF311の利得は、図1のデジタル信号処
理部100からの制御信号によって、0〜20dBに制
御される。
【0033】受信信号は、1次利得可変LPF311,2
次LPF302,2次LPF303を通るので、受信系全体の
ローパスフィルタの次数は5次であり、利得は20〜4
0dBである。一方、送信信号は、1次利得可変LPF31
1,2次LPF302,バイパススイッチ304を通るの
で、送信系全体のローパスフィルタの次数は3次であ
り、利得は10〜30dBである。
【0034】また、送受信部共用ベースバンド利得可変
増幅器6とは、送信部用ベースバンド利得可変増幅器と
受信用ベースバンド利得可変増幅器としての機能を持
ち、かつ送信または受信時には、デジタル信号処理部1
00からの制御信号に応じてその機能を切り換えること
が出来るベースバンド増幅器である。具体的には送信時
に用いた場合、入力された送信すべきベースバンド信号
をある限られた範囲内で任意の大きさに増幅できるベー
スバンド利得可変増幅器として動作し、受信時に用いた
場合、入力された受信ベースバンド信号をある限られた
範囲内で任意の大きさに増幅できるベースバンド利得可
変増幅器として動作する。
【0035】以下、第1の実施形態の具体的な動作を説
明する。なお具体的な説明を行うに際し、無線通信シス
テムの一例としてGSM900を挙げ、下記表1のような周波
数構成を用いることにする。
【0036】
【表1】
【0037】(送信時)デジタル信号処理部100よ
り、直流から100kHzまで周波数成分を持つGSM900の送信
ベースバンド信号が送信信号入力端子8を介して入力さ
れ、送受信部共用ベースバンド低域通過フィルタ5に入
力される。
【0038】送受信部共用ベースバンド低域通過フィル
タ5は、入力されたGSM900の送信ベースバンド信号の
内、送信すべき直流成分から100kHzまでのGSM900の信号
成分のみを通過させ、それ以外の不要な信号を除去した
後、GSM900の送信ベースバンド信号を送受信部共用ベー
スバンド利得可変増幅器6に出力する。
【0039】送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器
6は、入力されたGSM900の送信ベースバンド信号を任意
の大きさに増幅した後、送受信部共用直交変復調器4に
出力する。
【0040】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たGSM900の送信ベースバンド信号を第1のシンセサイザ9
より出力される第1のLO信号と乗算し、周波数がGSM900
の送信周波数である880〜915MHzであるRF信号に変換し
た後、そのGSM900の送信RF信号を第1の送受信部共用RF
利得可変増幅器3へ出力する。
【0041】ここで、第1のシンセサイザ9から出力され
る第1のLO信号の周波数は、GSM900の送信RF周波数と同
じ880〜915MHzである。
【0042】第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3は、
入力されたGSM900の送信RF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅し、第1の送信部用RF帯域通過フィ
ルタ10へ出力する。
【0043】第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10は、
入力されたGSM900の送信RF信号のうち、周波数が880〜9
15MHzまでの送信すべきGSM900の信号成分のみを通過さ
せ、それ以外の不用な信号成分を除去した後、第1の送
信部用RF利得可変駆動増幅器11へ出力する。
【0044】第1の送信部用RF利得可変駆動増幅器11
は、入力されたGSM900の送信RF信号をある限られた範囲
内で任意の大きさに増幅し、送信信号出力端子12を介
し、さらに電力増幅器及びアンテナ(共に不図示)を通
り外部へ出力する。
【0045】(受信時)アンテナ(不図示)で受信した
GSM900の受信RF信号が、受信信号入力端子1を介して第1
の受信部用RF帯域通過フィルタ2に入力される。
【0046】第1の受信部用RF帯域通過フィルタ2は、入
力された受信RF信号のうち、受信すべきGSM900の信号成
分である周波数が925〜960MHzの信号成分のみ通過さ
せ、その他の不要な信号成分を除去した後、GSM900の受
信RF信号を第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3へ出力
する。
【0047】第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3は、
入力されたGSM900の受信RF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅し、送受信部共用直交変復調器4へ
出力する。
【0048】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たGSM900の受信RF信号と第1のシンセサイザ9から出力さ
れる第1のLO信号と乗算し、ベースバンドに周波数変換
した後、そのGSM900の受信ベースバンド信号を送受信部
共用ベースバンド低域通過フィルタ5へ出力する。
【0049】ここで、第1のシンセサイザ9から出力され
る第1のLO信号の周波数は、GSM900の受信RF信号周波数
と同じ、925〜960MHzである。
【0050】送受信部共用ベースバンド低域通過フィル
タ5は、入力されたGSM900の受信ベースバンド信号のう
ち、受信すべきGSM900の信号成分である直流成分から10
0kHzまでの信号成分のみを通過させ、それ以外の不用な
信号成分を除去した後、GSM900の受信ベースバンド信号
を送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器6へ出力す
る。
【0051】送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器
6は、入力されたGSM900の受信ベースバンド信号を、あ
る限られた範囲内で任意の値に増幅した後、受信信号出
力端子7を介してデジタル信号処理部100へ出力す
る。
【0052】以上のように、本発明の第1の実施形態で
は、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられて
いたRF利得可変増幅器とベースバンド低域通過フィルタ
とベースバンド利得可変増幅器と直交変調器および直交
復調器を共用することで、無線部構成部品を減らしつつ
も従来の無線機と同等の機能を有し、送受信が同時に行
われない無線通信システムで利用できる無線機を実現す
ることが可能となる。
【0053】なお、本発明の第1の実施形態の動作説明
において、送受信を同時に行わない無線通信システムの
1つの例としてGSM900を取り上げたが、GSM900以外の他
の無線通信システムで利用してもよい。
【0054】(第2の実施形態;送受信を同時に行わな
い無線通信システムに利用できる無線機であり、送受信
部の無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送受信
で共用できる第2の送受信部共用RF利得可変増幅器13
と送受信部共用直交変復調器4と送受信部共用ベースバ
ンド低域通過フィルタ5と送受信部共用ベースバンド利
得可変増幅器6とを用いた無線機)図6は本発明の第2
の実施形態であって、送受信を同時に行わない無線通信
システムに利用でき、送受信部の無線方式に「Direct-C
onversion」を用い、従来、送信部と受信部でそれぞれ
別々に設けられていた無線部構成部品を送信部と受信部
で共用した無線機である。
【0055】第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例
であり、第1の実施形態では、受信部用RF低雑音増幅器
と送信部用RF利得可変緩衝増幅器との機能を持つ第1の
送受信部共用RF利得可変増幅器3を送信部と受信部で共
用していたが、第2の実施形態では、受信部用RF低雑音
増幅器と送信部用RF利得可変駆動増幅器との機能を持つ
第2の送受信部共用RF利得可変増幅器13を送信部と受
信部で共用する場合である。
【0056】第2の実施形態は、受信すべき信号の電力
値が第1の実施形態を利用する場合の時に比べて大きい
時に用いる。
【0057】図中、図1と同じ符号については図1の説
明を参照していただき、ここでは省略する。13は第2の
送受信部共用RF利得可変増幅器、14は送信部用RF緩衝増
幅器である。
【0058】ここで、第2の送受信部共用RF利得可変増
幅器13は、送信部用RF利得可変駆動増幅器と受信部用
RF利得可変低雑音増幅器の両方の機能を兼ね備え、かつ
送信または受信時には、デジタル信号処理部100から
の制御信号に応じてその機能を切り換えることが出来る
増幅器である。具体的には、送信時、すなわち送信部用
RF利得可変駆動増幅器として用いる場合は、送信部用RF
緩衝増幅器14でV-LNA220(後述)の最大入力可能
レベル以上に増幅された送信信号を減衰させてから再度
増幅させる特性を持つ。一方、受信時、すなわち受信部
用RF利得可変低雑音増幅器に用いる場合は、送信時のよ
うな入力電力値の制限がないという特性を持つ。
【0059】図7は、第2の送受信部共用RF利得可変増
幅器13のブロック図である。第2の送受信部共用RF利
得可変増幅器13は可変減衰器(V-ATT)210とその
後段の利得可変低雑音増幅器(V-LNA)220を含む。
デジタル信号処理部100は、現在扱っている信号が送
信信号か受信信号か知っており、可変減衰器210及び
利得可変低雑音増幅器220は共に、デジタル信号処理
部100からの制御信号に応じて減衰量及び利得を変化
させることができる。
【0060】可変減衰器210は、送信信号が入力され
る場合、利得可変低雑音増幅器220は元々、微弱なR
F受信信号を入力するように設計されているものである
から、前段である送信部用RF緩衝増幅器14から得られ
た、利得可変低雑音増幅器220の最大入力電力値を超
えるような大きなレベルの信号を、利得可変低雑音増幅
器220の最大入力電力値を超えない程度に減衰させ
る。一方、受信信号が入力される場合、減衰量を0にす
る。
【0061】第2の実施形態の具体的な動作は、第1の実
施形態の具体的な動作において、第1の送受信部共用RF
利得可変増幅器3が送信時に行う動作と第1の送信部用RF
利得可変駆動増幅器11の行う動作を、それぞれ図6の
送信部用RF緩衝増幅器14と第2の送受信部共用RF利得可
変増幅器13が送信時に行うという点以外は、第1の実
施形態と同様であるため、ここでは省略する。
【0062】第2の実施形態では、第1の実施形態と同様
に、無線部構成部品を減らしつつも従来の無線機と同等
の機能を有し、送受信を同時に行わない無線通信システ
ムで利用できる無線機を実現することが可能となる。
【0063】(第3の実施形態;送受信を同時に行わな
い無線通信システムに利用できる無線機であり、送信部
の無線方式に「Super-Heterodyne」、受信部の無線方式
に「Direct-Conversion」を用い、送受信で共用できる
送受信部共用RF/IF利得可変増幅器15と送受信部共用
直交変復調器4と送受信部共用ベースバンド低域通過フ
ィルタ5とを用いた無線機)図8は本発明の第3の実施
形態であって、送受信を同時に行わない無線通信システ
ムに利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterodyn
e」、受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用
い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられて
いた無線部構成部品を送信部と受信部で共用した無線機
である。
【0064】第3の実施形態は、第1の実施形態の変形例
であり、第1の実施形態は、送信部の無線方式に「Direc
t-Conversion」を用いる場合であるが、第3の実施形態
は、送信部の無線方式に「Super-Heterodyne」を用いる
場合である。
【0065】図中、図1と同じ符号については図1の説
明を参照していただき、ここでは省略する。15は送受信
部共用RF/IF利得可変増幅器、16は第1の受信部用ベース
バンド利得可変増幅器、17は送信部用中間周波(IF)帯
域通過フィルタ、18は第1の周波数変換器、19は第2のシ
ンセサイザである。
【0066】ここで、送受信部共用RF/IF利得可変増幅
器15とは、送信部用IF利得可変増幅器と受信部用RF利得
可変低雑音増幅器の両方の機能を兼ね備え、かつ送信ま
たは受信時には、デジタル信号処理部100からの制御
信号に応じてその機能を切り換えることが出来る増幅器
である。具体的には送信時に用いた場合は、IF利得可変
増幅器として入力されたIF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅させる特性を持つ。一方、受信時に
用いた場合は、低雑音増幅器としての特性である雑音指
数が十分小さいという特性を持ち、入力された受信RF信
号をある限られた範囲内で任意の大きさに増幅できる機
能を持つ。送受信部共用RF/IF利得可変増幅器15のブロ
ック図としては図2が挙げられる。
【0067】以下、第3の実施形態の具体的な動作を説
明する。なお具体的な説明を行うに際し、無線通信シス
テムの一例としてGSM900を挙げ、下記のような周波数構
成を用いることにする。
【0068】
【表2】
【0069】(送信時)デジタル信号処理部100よ
り、GSM900の送信ベースバンド信号が送信信号入力端子
8を介して入力され、送受信部共用ベースバンド低域通
過フィルタ5に入力される。
【0070】送受信部共用ベースバンド低域通過フィル
タ5は、入力されたGSM900の送信ベースバンド信号の
内、送信すべき直流成分から100kHzまでのGSM900の信号
のみを通過させ、それ以外の不要な信号を除去した後、
GSM900の送信ベースバンド信号を送受信部共用直交変復
調器4に出力する。
【0071】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たGSM900の送信ベースバンド信号を第1のシンセサイザ9
より出力される第1のLO信号と乗算し、周波数がGSM900
のIF周波数である190MHzのIF信号に変換した後、そのGS
M900の送信IF信号を送受信部共用RF/IF利得可変増幅器1
5へ出力する。
【0072】ここで、第1のシンセサイザ9より出力され
る第1のLO信号の周波数は、GSM900の送信IF周波数であ
る、190MHzである。
【0073】送受信部共用RF/IF利得可変増幅器15は、
入力されたGSM900の送信IF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅し、送信部用IF帯域通過フィルタ17
へ出力する。
【0074】送信部用IF帯域通過フィルタ17は、入力さ
れたGSM900の送信IF信号のうち、周波数が190MHz±100k
Hzの送信すべきGSM900のIF信号成分のみを通過させ、そ
れ以外の不用な信号成分を除去した後、第1の周波数変
換器18へ出力する。
【0075】第1の周波数変換器18は、入力されたGSM90
0の送信IF信号と第2のシンセサイザ19から出力される第
2のLO信号とを乗算し、周波数が880〜915MHzまでの送信
すべきGSM900の送信RF信号を第1の送信部用RF帯域通過
フィルタ10へ出力する。
【0076】ここで、第2のシンセサイザ19から出力さ
れる第2のLO信号の周波数は、GSM900の送信RF周波数と
送信IF周波数との和、または差の大きさである、1070〜
1105MHzまたは690〜725MHzである。なお、第2のLO信号
周波数として、前記のどちらの周波数が使われたとして
もよい。
【0077】第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10は、
入力されたGSM900の送信RF信号のうち、周波数が880〜9
15MHzまでの送信すべきGSM900の信号成分のみを通過さ
せ、それ以外の不用な信号成分を除去した後、第1の送
信部用RF利得可変駆動増幅器11へ出力する。
【0078】第1の送信部用RF利得可変駆動増幅器11
は、入力されたGSM900の送信RF信号をある限られた範囲
内で任意の大きさに増幅し、送信信号出力端子12を介し
て外部へ出力する。
【0079】(受信時)第3の実施形態の受信時の具体
的動作は、第1の実施形態の受信時の具体的な動作にお
ける、第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3と送受信部
共用ベースバンド利得可変増幅器6の動作を、それぞれ
送受信部共用RF/IF利得可変増幅器15と第1の受信部用ベ
ースバンド利得可変増幅器16が行う点のみが異なり、そ
の他の動作は第1の実施形態と同様であるためここでは
説明を省略する。
【0080】以上のように、第3の実施形態では、従
来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられていたRF
およびIF利得可変増幅器とベースバンド低域通過フィル
タとベースバンド利得可変増幅器と直交変調器および直
交復調器を共用することで、無線部構成部品を減らしつ
つも従来の無線機と同等の機能を有し、送受信を同時に
行わない無線通信システムで利用できる無線機を実現す
ることが可能となる。
【0081】なお、第3の実施形態の動作説明におい
て、送受信を同時に行わない無線通信システムの1つの
例としてGSM900を取り上げたが、GSM900以外の他の無線
通信システムで利用してもよい。
【0082】(第4の実施形態;送受信を同時に行わな
い無線通信システムに利用できる無線機であり、送信部
の無線方式に「Super-Heterodyne」、受信部の無線方式
に「Direct-Conversion」を用い、送受信で共用できる
第2の送受信部共用RF利得可変増幅器13と送受信部共
用直交変復調器4と送受信部共用ベースバンド低域通過
フィルタ5とを用いた無線機)図9は本発明の第4の実
施形態であって、送受信を同時に行わない無線通信シス
テムに利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterody
ne」、受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用
い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられて
いた無線部構成部品を送信部と受信部で共用した無線機
である。
【0083】第4の実施形態は、第3の実施形態の変形例
であり、第3の実施形態では、受信部用RF低雑音増幅器
と送信部用IF利得可変増幅器との機能を持つ送受信部共
用RF/IF利得可変増幅器15を送信部と受信部で共用し
ていたが、第4の実施形態では、受信部用RF低雑音増幅
器と送信部用RF利得可変駆動増幅器との機能を持つ第2
の送受信部共用RF利得可変増幅器13を送信部と受信部
で共用する場合である。
【0084】図中、図6又は図8と同じ符号については
図6又は図8の説明を参照していただき、ここでは省略
する。20は送信部用IF利得可変増幅器である。
【0085】第4の実施形態の具体的な動作は、前記図
8に示す第3の実施形態の具体的な動作において、送受
信部共用RF/IF利得可変増幅器15が送信時に行う動作と
第1の送信部用RF利得可変駆動増幅器11の行う動作を、
それぞれ図9の送信部用IF利得可変増幅器20と第2の送
受信部共用RF利得可変増幅器13が送信時に行うという点
以外は、第3の実施形態と同様であるため、ここでは省
略する。
【0086】第4の実施形態では、第1の実施形態と同様
に、無線部構成部品を減らしつつも従来の無線機と同等
の機能を有し、送受信を同時に行わない無線通信システ
ムで利用できる無線機を実現することが可能となる。
【0087】(第5の実施形態;送受信を同時に行わな
い無線通信システムに利用できる無線機であり、送信部
の無線方式に「Translation Loop」、受信部の無線方式
に「Direct-Conversion」を用い、送受信で共用できる
送受信部共用直交変復調器4と送受信部共用ベースバン
ド低域通過フィルタ5とを用いた無線機)図10は本発
明の第5の実施形態であって、送受信を同時に行わない
無線通信システムに利用でき、送信部の無線方式に「Tr
anslation Loop」、受信部の無線方式に「Direct-Conve
rsion」を用い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々
に設けられていた無線部構成部品を送信部と受信部で共
用した無線機である。
【0088】本発明の第5の実施形態は、第1の実施形態
の変形例であり、第1の実施形態では、送信部の無線方
式に「Direct-Conversion」を用いていたが、第5の実施
形態では送信部の無線方式に「Translation Loop」を用
いている場合である。
【0089】図中、図9と同じ符号については図9の説
明を参照していただき、ここでは省略する。21は第1の
受信部用低雑音増幅器、22は位相比較器、23はループフ
ィルタ、24は電圧制御発振器である。
【0090】ここで電圧制御発振器24とは、入力される
電圧の大きさに応じて出力する発振信号の周波数を変化
させられる発振器であり、入力する電圧値を変えること
により出力する発振周波数を制御できる発振器である。
【0091】以下、第5の実施形態の具体的な動作を説
明する。なお具体的な説明を行うに際し、無線通信シス
テムの一例としてGSM900を挙げ、下記のような周波数構
成を用いることにする。
【0092】
【表3】
【0093】(送信時)デジタル信号処理部100よ
り、GSM900の送信ベースバンド信号が送信信号入力端子
8を介して入力され、送受信部共用ベースバンド低域通
過フィルタ5に入力される。
【0094】送受信部共用ベースバンド低域通過フィル
タ5は、入力されたGSM900の送信ベースバンド信号の
内、送信すべき直流成分から100kHzまでのGSM900の信号
のみを通過させ、それ以外の不要な信号を除去した後、
GSM900の送信ベースバンド信号を送受信部共用直交変復
調器4に出力する。
【0095】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たGSM900の送信ベースバンド信号を第1のシンセサイザ9
より出力される第1のLO信号と乗算し、周波数がGSM900
のIF周波数である95MHzの第1のIF信号に変換した後、そ
の第1のIF信号を位相比較器22へ出力する。
【0096】ここで、第1のシンセサイザ9から出力され
る第1のLO信号の周波数は、GSM900のIF周波数である95M
Hzである。
【0097】位相比較器22には、送受信部共用直交変復
調器4から入力される第1のIF信号の他に、第1の周波数
変換器18から出力される第2のIF信号が入力される。
【0098】この第1の周波数変換器18から出力される
第2のIF信号は、第1の周波数変換器18において、供給さ
れる電圧値に応じて出力するRF発振信号の周波数が変化
する電圧制御発振器24から出力されるRF出力発振信号
と、第2のシンセサイザ19から出力される第2のLO信号と
が乗算されて、生成される。
【0099】ここで、から出力される第2のLO信号の周
波数は、GSM900の送信RF周波数と第1のIF信号周波数と
の和、または差である975〜1010MHzまたは785〜820MHz
である。なお、第2のLO信号周波数として、前記のどち
らの周波数が使われたとしても、本発明の特許性はなん
ら損なわれることはない。
【0100】位相比較器22では、入力された前記第1のI
F信号と前記第2のIF信号の位相差を検出し、位相差があ
る場合は、その差に応じた大きさの電圧を出力する。位
相比較器22から出力された電圧はループフィルタ23を通
り、電圧制御発振器24に入力される。
【0101】電圧制御発振器24は、入力された電圧値に
応じた発振周波数のRF発振信号を第1の周波数変換器18
と、送信信号出力端子12へ出力する。
【0102】(受信時)第5の実施形態の受信時の具体
的動作は、第1の実施形態の受信時の具体的な動作にお
ける、第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3と送受信部
共用ベースバンド利得可変増幅器6の動作を、それぞれ
第1の受信部用低雑音増幅器21と第1の受信部用ベースバ
ンド利得可変増幅器16が行う点のみが異なり、その他の
動作は本発明の第1の実施形態と同様であるためここで
は説明を省略する。
【0103】以上のように、第5の実施形態では、従
来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられていた直
交変調器および直交復調器とベースバンド用低域通過フ
ィルタを共用することで、無線部構成部品を減らしつつ
も従来の無線機と同等の機能を有し、送受信を同時に行
わない無線通信システムで利用できる無線機を実現する
ことが可能となる。
【0104】なお、第5の実施形態の動作説明におい
て、送受信を同時に行わない無線通信システムの1つの
例としてGSM900を取り上げたが、GSM900以外の他の無線
通信システムで利用してもよい。
【0105】(第6の実施形態;送受信を同時に行う無
線通信システムに利用できる無線機であり、送受信部の
無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送受信部で
共用できる第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3’と
送受信部共用直交変復調器4とを用いた無線機)図11
は本発明の第6の実施形態であって、送受信を同時に行
う無線通信システムに利用でき、送受信部の無線方式に
「Direct-Conversion」を用い、従来、送信部と受信部
でそれぞれ別々に設けられていた無線部構成部品を送信
部と受信部で共用した無線機である。
【0106】第6の実施形態は、第1の実施形態の変形例
であり、送受信が同時に行われない無線通信システムで
利用できるものであった第1の実施形態を、送受信が同
時に行われる無線通信システムで利用できるようにした
場合であり、受信部用RF低雑音増幅器と送信部用RF利得
可変緩衝増幅器との機能を持つ第1の送受信部共用RF利
得可変増幅器3’と、送信部用直交変調器と受信部用直
交復調器との機能を持つ送受信部共用直交変復調器4と
を送信部と受信部で共用した場合である。
【0107】図中、図1又は図8と同じ符号については
これらの図の説明を参照していただき、ここでは省略す
る。3’は第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3、25
は第1の受信部用低域通過フィルタ、26は第1の送信部用
低域通過フィルタ、27は送信部用ベースバンド利得可変
増幅器である。
【0108】ここで、第6の実施形態に用いられる第1の
送受信部共用RF利得可変増幅器3’には、第1の実施形態
で用いられる第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3と異
なる機能が必要となる。
【0109】一般的に送受信が同時に行われる無線通信
システムにおいて、無線機が送信信号を増幅する時は受
信信号も増幅する必要がある。具体的に、無線機が端末
側である場合を例に取ると、端末が送信RF信号の増幅が
行う時は、信号の送信先である基地局が地理的に遠く離
れている時であり、この時は端末が受信する基地局から
送られる受信RF信号も小さくなるため、端末における受
信RF信号の増幅も必要となる。すなわち、端末側におけ
る送信RF信号と受信RF信号の増幅は同時に行われる。逆
に、基地局側でも同様である。
【0110】すなわち、第6の実施形態に用いられる第1
の送受信部共用RF利得可変増幅器3’には、送信部用RF
利得可変緩衝増幅器と受信部用RF利得可変低雑音増幅器
の両方の機能を兼ね備え、かつ送信および受信が同時に
行われても、それらの機能を維持できる増幅器が用いら
れる。具体的には送信RF信号に対しては、RF利得可変緩
衝増幅器としての特性である入力インピーダンスが十分
に小さく、出力インピーダンスが十分大きいという特性
を持ち、入力された送信RF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅できる機能が必要であり、また、同
時に受信RF信号に対しては、RF低雑音増幅器としての特
性である雑音指数が十分小さいという特性を持ち、入力
された受信RF信号をある限られた範囲内で任意の大きさ
に増幅できる機能が必要となる。
【0111】図12は、第1の送受信部共用RF利得可変
増幅器3’のブロック図である。第1の送受信部共用RF
利得可変増幅器3’は利得可変低雑音増幅器(V-LNA)
220とその後段のハイパスフィルタ(HPF)230を
含む。V-LNA220はデジタル信号処理部100からの
制御信号に応じて利得を変化させることができる。
【0112】HPF230は、受信信号は減衰せずに、受
信信号よりも周波数帯域の低い送信信号のみを減衰させ
る機能を有していればよい。例えば、1次など次数の低
いハイパスフィルタであれば良い。次数が低いので、遮
断特性が緩やかになり、送信信号のみを減衰させること
ができる。
【0113】したがって、第1の実施形態と同様に、送
信信号については、V-LNA220から得られた必要以上
に大きな利得を、後段である第1の送信部用RF利得可変
駆動増幅器11の最大入力電力値を超えない程度に減衰
させることができる。一方、受信信号については、減衰
されない。
【0114】また、本発明の第6の実施形態に用いられ
る送受信部共用直交変復調器4には、送信部用直交変調
器と受信部用直交復調器の両方の機能を兼ね備え、かつ
送信ベースバンド信号と受信RF信号に対して、同時にそ
の機能を維持することが出来る直交変復調器である。具
体的には入力された送信すべきベースバンド信号をLO信
号と乗算することでRF信号に周波数変換する動作を行
い、入力された受信RF信号をLO信号と乗算することでベ
ースバンド信号に周波数変換する動作を同時に行える機
能が必要となる。
【0115】以下、本発明の第6の実施形態の具体的な
動作を説明する。なお具体的な説明を行うに際し、送受
信が同時に行われる無線通信システムの一例としてW-CD
MA(Wide-band Code Division Multiple Access)を挙
げ、下記のような周波数構成を用いることにする。ま
た、以下の具体的な動作の説明は送信部の動作と受信部
の動作に分けて行うが、これらの送受信の動作は同時に
行われる。
【0116】
【表4】
【0117】(送信部の動作)デジタル信号処理部10
0より、直流から1.92MHzまで周波数成分を持つW-CDMA
の送信ベースバンド信号が送信信号入力端子8を介して
入力され、第1の送信部用低域通過フィルタ26に入力さ
れる。
【0118】第1の送信部用低域通過フィルタ26は、入
力されたW-CDMAのベースバンド信号のうち、送信すべき
直流から1.92MHzまでのW-CDMAの信号成分のみを通過さ
せ、それ以外の不要な信号を除去した後、W-CDMAの送信
ベースバンド信号を送信部用ベースバンド利得可変増幅
器27に出力する。
【0119】送信部用ベースバンド利得可変増幅器27
は、入力されたW-CDMAの送信ベースバンド信号を任意の
大きさに増幅した後、送受信部共用直交変復調器4に出
力する。
【0120】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たW-CDMAの送信ベースバンド信号を第1のシンセサイザ9
より出力される第1のLO信号と乗算し、周波数がW-CDMA
の送信周波数である1920〜1980MHzであるRF信号に変換
した後、そのW-CDMAの送信RF信号を第1の送受信部共用R
F利得可変増幅器3へ出力する。
【0121】ここで、から出力される第1のLO信号の周
波数は、W-CDMAの送信RF周波数と同じ1920〜1980MHzで
ある。
【0122】第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3は、
入力されたW-CDMAの送信RF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅し、第1の送信部用RF帯域通過フィ
ルタ10へ出力する。
【0123】第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10は、
入力されたW-CDMAの送信RF信号のうち、周波数が1920〜
1980MHzまでの送信すべきW-CDMAの信号成分のみを通過
させ、それ以外の不要な信号成分を除去した後、第1の
送信部用RF利得可変駆動増幅器11へ出力する。
【0124】第1の送信部用RF利得可変駆動増幅器11
は、入力されたW-CDMAの送信RF信号をある限られた範囲
内で任意の大きさに増幅し、送信信号出力端子12を介し
て外部へ出力する。
【0125】(受信部の動作)W-CDMAの受信RF信号が、
受信信号入力端子1を介して第1の受信部用RF帯域通過フ
ィルタ2に入力される。
【0126】第1の受信部用RF帯域通過フィルタ2は、入
力された受信RF信号のうち、受信すべきW-CDMAの信号成
分である周波数が2110〜2170MHzの信号成分のみを通過
させ、その他の不要な信号成分を除去した後、W-CDMAの
受信RF信号を第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3へ出
力する。
【0127】第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3は、
入力されたW-CDMAの受信RF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅し、送受信部共用直交変復調器4へ
出力する。
【0128】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たW-CDMAの受信RF信号と第1のシンセサイザ9から出力さ
れる第1のLO信号とを乗算し、ベースバンドに周波数変
換した後、そのW-CDMAの受信ベースバンド信号を第1の
受信部用低域通過フィルタ25へ出力する。
【0129】第1の受信部用低域通過フィルタ25は、入
力されたW-CDMAの受信ベースバンド信号のうち、受信す
べきW-CDMAの信号成分である直流成分から1.92MHzまで
の信号成分のみを通過させ、それ以外の不要な信号成分
を除去した後、W-CDMAの受信ベースバンド信号を第1の
受信部用ベースバンド利得可変増幅器16へ出力する。
【0130】第1の受信部用ベースバンド利得可変増幅
器16は、入力されたW-CDMAの受信ベースバンド信号を、
ある限られた範囲内で任意の値に増幅した後、受信信号
出力端子7を介してデジタル信号処理部へ出力する。
【0131】以上のように、第6の実施形態では、従
来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられていたRF
利得可変増幅器とベースバンド低域通過フィルタとベー
スバンド利得可変増幅器と直交変調器および直交復調器
を共用することで、無線部構成部品を減らしつつも従来
の無線機と同等の機能を有し、送受信が同時に行われる
無線通信システムに利用できる無線機を実現することが
可能となる。
【0132】また、第6の実施形態の動作説明におい
て、送受信を同時に行う無線通信システムの1つの例と
してW-CDMAを取り上げたが、W-CDMA以外の他の無線通信
システムで利用してもよい。
【0133】(第7の実施形態;送受信を同時に行う無
線通信システムに利用できる無線機であり、送受信部の
無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送受信で共
用できる第2の送受信部共用RF利得可変増幅器13’と
送受信部共用直交変復調器4とを用いた無線機)図13
は本発明の第7の実施形態であって、送受信を同時に行
う無線通信システムに利用でき、送受信部の無線方式に
「Direct-Conversion」を用い、従来、送信部と受信部
でそれぞれ別々に設けられていた無線部構成部品を送信
部と受信部で共用した無線機である。
【0134】第7の実施形態は、第6の実施形態の変形例
であり、第6の実施形態では、受信部用RF利得可変低雑
音増幅器と送信部用RF利得可変緩衝増幅器との機能を持
つ第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3を送信部と受
信部で共用していたが、第7の実施形態では、受信部用R
F利得可変低雑音増幅器と送信部用RF利得可変駆動増幅
器との機能を持つ第2の送受信部共用RF利得可変増幅器
13’を送信部と受信部で共用する場合である。
【0135】図中、図1,図8又は図11と同じ符号に
ついてはこれらの図の説明を参照していただき、ここで
は省略する。13’は第2の送受信部共用RF利得可変増幅
器である。
【0136】ここで、第7の実施形態に用いられる第2の
送受信部共用RF利得可変増幅器13’には、本発明の第2
の実施形態で用いられる第2の送受信部共用RF利得可変
増幅器13と異なる機能が必要となる。
【0137】すなわち、第7の実施形態は、第6の実施形
態と同様に、送受信が同時に行われる無線通信システム
で利用される無線機であるため、第2の送受信部共用RF
利得可変増幅器13’には、受信部用RF利得可変低雑音増
幅器と送信部用RF利得可変駆動増幅器との両方の機能を
兼ね備え、かつ送信および受信が同時に行われても、そ
れらの機能を維持できる増幅器が用いられる。具体的に
は送信RF信号に対しては、RF利得可変駆動増幅器として
入力されたRF信号をある限られた範囲内で、後に続く無
線部構成部品を駆動できるだけの任意の大きさに増幅さ
せる特性が必要であり、また、同時に受信RF信号に対し
ては、RF低雑音増幅器としての特性である雑音指数が十
分小さいという特性を持ち、入力された受信RF信号をあ
る限られた範囲内で任意の大きさに増幅できる機能が必
要となる。
【0138】図14は、第2の送受信部共用RF利得可変
増幅器13’のブロック図である。第2の送受信部共用
RF利得可変増幅器13’は可変減衰器(V-ATT)210
とその後段の利得可変低雑音増幅器(V-LNA)220の
他に、合波器240を含む。V-ATT210及びV-LNA22
0は共に、デジタル信号処理部100からの制御信号に
応じて減衰量及び利得を変化させることができる。
【0139】送信信号は、V-ATT210を経由して合波
器240に入り、一方、受信信号は、受信信号入力端子
から直接、合波器240に入る。そして、合波器240
で合波された送信信号及び受信信号がV-LNA220に入
る。
【0140】したがって、第2の実施形態と同様に、送
信信号については、前段である送信部用RF緩衝増幅器1
4から得られた、利得可変低雑音増幅器220の最大入
力電力値を超えるような大きなレベルの信号を、利得可
変低雑音増幅器220の最大入力電力値を超えない程度
に減衰させることができる。一方、受信信号について
は、減衰されない。
【0141】また、第7の実施形態に用いられる送受信
部共用直交変復調器4には、第6の実施形態で用いられる
送受信部共用直交変復調器4と同様な特性が必要とな
る。
【0142】第7の実施形態の具体的な動作は、前記第
6の実施形態の具体的な動作において、第1の送受信部
共用RF利得可変増幅器3の送信部における動作と第1の送
信部用RF利得可変駆動増幅器11の行う動作が、それぞれ
第7の実施形態の送信部用RF緩衝増幅器14と第2の送受
信部共用RF利得可変増幅器13の送信部における動作にな
るという点以外は、第6の実施形態と同様であるため、
ここでは省略する。
【0143】以上のように、第7の実施形態では、従
来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられていたRF
利得可変増幅器と直交変調器および直交復調器を共用す
ることで、無線部構成部品を減らしつつも従来の無線機
と同等の機能を有し、送受信が同時に行われる無線通信
システムに利用できる無線機を実現することが可能とな
る。
【0144】また、第7の実施形態の動作説明におい
て、送受信を同時に行う無線通信システムの1つの例と
してW-CDMAを取り上げたが、W-CDMA以外の他の無線通信
システムで利用してもよい。
【0145】(第8の実施形態;送受信を同時に行う無
線通信システムに利用できる無線機であり、送信部の無
線方式に「Super-Heterodyne」を用い、受信部の無線方
式に「Direct-Conversion」を用い、送受信部で共用で
きる送受信部共用RF/IF利得可変増幅器と送受信部共用
直交変復調器とを用いた無線機)図15は本発明の第8
の実施形態であって、送受信を同時に行う無線通信シス
テムに利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterody
ne」を用い、受信部の無線方式に「Direct-Conversio
n」を用い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設
けられていた無線部構成部品を送信部と受信部で共用し
た無線機である。
【0146】第8の実施形態は、第6の実施形態の変形例
であり、第6の実施形態では、「Direct-Conversion」で
あった送信部の無線方式を「Super-Heterodyne」とした
場合である。
【0147】図中、図8又は図11と同じ符号について
はこれらの図の説明を参照していただき、ここでは省略
する。
【0148】ここで、第8の実施形態に用いられる送受
信部共用RF/IF利得可変増幅器15は、第3の実施形態でも
用いられるが、第8の実施形態で用いられる場合は、第3
の実施形態の場合と異なる機能が必要となる。
【0149】すなわち、第8の実施形態は、第6の実施形
態と同様に、送受信が同時に行われる無線通信システム
で利用される無線機であるため、送受信部共用RF/IF利
得可変増幅器15には、受信部用RF利得可変低雑音増幅器
と送信部用IF利得可変増幅器との両方の機能を兼ね備
え、かつ送信および受信が同時に行われても、それらの
機能を維持できる増幅器が用いられる。具体的には送信
IF信号に対しては、IF利得可変増幅器として入力された
IF信号をある限られた範囲内で任意の大きさに増幅させ
る特性を持ち、また、同時に受信RF信号に対しては、RF
低雑音増幅器としての特性である雑音指数が十分小さい
という特性を持ち、入力された受信RF信号をある限られ
た範囲内で任意の大きさに増幅できる機能が必要とな
る。
【0150】また、第1のシンセサイザ9には、第6の実
施形態で用いられる場合と異なる機能が必要となる。す
なわち、受信RF信号の周波数変換にはRF周波数のLO信号
が必要となり、送信ベースバンド信号にはIF周波数のLO
信号が必要となり、これらのLO信号は同時に必要とされ
る。一例として、異なる周波数帯のLO信号を発振させる
デュアルモード発振器が挙げられる。
【0151】また、本発明の第8の実施形態に用いられ
る送受信部共用直交変復調器4には、第6の実施形態で用
いられる場合と異なる特性が求められる。すなわち、第
8の実施形態では、送信ベースバンド信号と第1のシンセ
サイザ9から出力されるIF周波数の第1のLO信号との乗算
と、受信RF信号と第1のシンセサイザ9から出力されるRF
周波数の第3のLO信号との乗算を同時に行うという機能
が必要になる。
【0152】以下、第8の実施形態の具体的な動作を説
明する。なお具体的な説明を行うに際し、送受信が同時
に行われる無線通信システムの一例としてW-CDMAを挙
げ、下記のような周波数構成を用いることにする。ま
た、以下の具体的な動作の説明は送信部の動作と受信部
の動作に分けて行うが、これらの送受信の動作は同時に
行われる。
【0153】
【表5】
【0154】(送信部の動作)デジタル信号処理部100
より、直流から1.92MHzまで周波数成分を持つW-CDMAの
送信ベースバンド信号が送信信号入力端子8を介して入
力され、第1の送信部用低域通過フィルタ26に入力され
る。
【0155】第1の送信部用低域通過フィルタ26は、入
力されたW-CDMAのベースバンド信号のうち、送信すべき
直流から1.92MHzまでのW-CDMAの信号成分のみを通過さ
せ、それ以外の不要な信号を除去した後、W-CDMAの送信
ベースバンド信号を送受信部共用直交変復調器4に出力
する。
【0156】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たW-CDMAの送信ベースバンド信号を第1のシンセサイザ9
より出力される第1のLO信号と乗算し、周波数がW-CDMA
の送信IF周波数である380MHzのIF信号に変換した後、そ
のW-CDMAの送信IF信号を送受信部共用RF/IF利得可変増
幅器15へ出力する。
【0157】ここで、第1のシンセサイザ9から出力され
る第1のLO信号の周波数は、W-CDMAの送信IF周波数と同
じ380MHzである。
【0158】送受信部共用RF/IF利得可変増幅器15は、
入力されたW-CDMAの送信IF信号をある限られた範囲内で
任意の大きさに増幅し、送信部用IF帯域通過フィルタ17
へ出力する。
【0159】送信部用IF帯域通過フィルタ17は、入力さ
れたW-CDMAの送信IF信号のうち、周波数が380MHz±1.92
MHzの送信すべきW-CDMAのIF信号成分のみを通過させ、
それ以外の不要な信号成分を除去した後、第1の周波数
変換器18へ出力する。
【0160】第1の周波数変換器18は、入力されたW-CDM
Aの送信IF信号と第2のシンセサイザ19から出力される第
2のLO信号とを乗算し、周波数が1920〜1980MHzまでの送
信すべきW-CDMAの送信RF信号を第1の送信部用RF帯域通
過フィルタ10へ出力する。
【0161】ここで、第2のシンセサイザ19から出力さ
れる第2のLO信号の周波数は、W-CDMAの送信RF周波数と
送信IF周波数との和、または差の大きさである、2300〜
2360MHzまたは1540〜1600MHzである。なお、第2のLO信
号周波数として、前記のどちらの周波数が使われたとし
てもよい。
【0162】第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10は、
入力されたW-CDMAの送信RF信号のうち、周波数が1920〜
1980MHzまでの送信すべきW-CDMAの信号成分のみを通過
させ、それ以外の不要な信号成分を除去した後、第1の
送信部用RF利得可変駆動増幅器11へ出力する。
【0163】第1の送信部用RF利得可変駆動増幅器11
は、入力されたW-CDMAの送信RF信号をある限られた範囲
内で任意の大きさに増幅し、送信信号出力端子12を介し
て外部へ出力する。
【0164】(受信部の動作)第8の実施形態における受
信部の動作は、第6の実施形態における受信部の動作に
おいて、第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3の動作を
送受信部共用RF/IF利得可変増幅器15が行う点のみ異な
り、その他の動作は第6の実施形態と同様であるため、
ここでは説明を省略する。
【0165】以上のように、第8の実施形態では、従
来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられていたRF
利得可変増幅器と直交変調器および直交復調器を共用す
ることで、無線部構成部品を減らしつつも従来の無線機
と同等の機能を有し、送受信が同時に行われる無線通信
システムに利用できる無線機を実現することが可能とな
る。
【0166】また、第8の実施形態の動作説明におい
て、送受信を同時に行う無線通信システムの1つの例と
してW-CDMAを取り上げたが、W-CDMA以外の他の無線通信
システムで利用してもよい。
【0167】(第9の実施形態;送受信を同時に行う無
線通信システムに利用できる無線機であり、送信部の無
線方式に「Super-Heterodyne」を用い、受信部の無線方
式に「Direct-Conversion」を用い、送受信部で共用で
きる第2の送受信部共用RF利得可変増幅器13と送受信
部共用直交変復調器4とを用いた無線機)図16は本発
明の第9の実施形態であって、送受信を同時に行う無線
通信システムに利用でき、送信部の無線方式に「Super-
Heterodyne」を用い、受信部の無線方式に「Direct-Con
version」を用い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別
々に設けられていた無線部構成部品を送信部と受信部で
共用した無線機である。
【0168】第9の実施形態は、第8の実施形態の変形例
であり、第8の実施形態では、受信部用RF低雑音増幅器
と送信部用IF利得可変増幅器との機能を持つ送受信部共
用RF/IF利得可変増幅器15を送信部と受信部で共用し
ていたが、第9の実施形態では、受信部用RF低雑音増幅
器と送信部用RF利得可変駆動増幅器との機能を持つ第2
の送受信部共用RF利得可変増幅器13を送信部と受信部
で共用する場合である。
【0169】図中、図8又は図11と同じ符号について
はこれらの図の説明を参照していただき、ここでは省略
する。
【0170】ここで、第9の実施形態に用いられる第2の
送受信部共用RF利得可変増幅器13は、第4の実施形態で
も用いられるが、第9の実施形態で用いられる場合は、
本発明の第4の実施形態の場合と異なる機能が必要とな
る。
【0171】すなわち、第9の実施形態は、第6の実施形
態と同様に、送受信が同時に行われる無線通信システム
で利用される無線機であるため、第2の送受信部共用RF
利得可変増幅器13には、受信部用RF利得可変低雑音増幅
器と送信部用RF利得可変駆動増幅器との両方の機能を兼
ね備え、かつ送信および受信が同時に行われても、それ
らの機能を維持できる増幅器が用いられる。具体的には
送信RF信号に対しては、RF利得可変駆動増幅器として入
力されたRF信号をある限られた範囲内で、後ろに続く無
線部構成部品を駆動できるだけの任意の大きさに増幅さ
せる機能が必要となり、また、同時に受信RF信号に対し
ては、RF低雑音増幅器としての特性である雑音指数が十
分小さいという特性を持ち、入力された受信RF信号をあ
る限られた範囲内で任意の大きさに増幅できる機能が必
要となる。
【0172】また、第1のシンセサイザ9には、第8の実
施形態で用いられる場合と同様に、LO信号としてRF周波
数とIF周波数のLO信号を同時に出力できる機能が必要と
なる。
【0173】また、第9の実施形態に用いられる送受信
部共用直交変復調器4には、第8の実施形態で用いられる
場合と同様に、送信ベースバンド信号と第1のシンセサ
イザ9から出力されるIF周波数のLO信号との乗算と、受
信RF信号と第1のシンセサイザ9から出力されるRF周波数
のLO信号との乗算を同時に行うという機能が必要にな
る。
【0174】第9の実施形態の具体的な動作は、前記第8
の実施形態の具体的な動作において、送受信部共用RF/I
F利得可変増幅器15が送信時に行う動作と第1の送信部用
RF利得可変駆動増幅器11の行う動作を、第9の実施形態
の送信部用IF利得可変増幅器20と第2の送受信部共用RF
利得可変増幅器13が送信時に行うという点以外は、第8
の実施形態と同様であるため、ここでは省略する。
【0175】第9の実施形態では、第8の実施形態と同様
に、無線部構成部品を減らしつつも従来の無線機と同等
の機能を有し、送受信を同時に行わない無線通信システ
ムで利用できる無線機を実現することが可能となる。
【0176】また、第9の実施形態の動作説明において
も、送受信を同時に行う無線通信システムの1つの例と
してW-CDMAを取り上げたが、W-CDMA以外の他の無線通信
システムで利用してもよい。
【0177】(第10の実施形態;複数の無線通信シス
テムに利用できる無線機であり、送信部の無線方式とし
て「Direct-Conversion」か「Super-Heterodyne」か「T
ranslation Loop」かを選択でき、受信部の無線方式に
「Direct-Conversion」を用い、送受信部で共用できる
第2の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器32と送受信
部共用直交変復調器4と送受信部共用ベースバンド帯域
可変低域通過フィルタ34と送受信部共用ベースバンド
利得可変増幅器6を用いた無線機)図17は本発明の第
10の実施形態であって、複数の無線通信システムに利
用でき、送信部の無線方式として「Direct-Conversio
n」か「Super-Heterodyne」か「Translation Loop」か
を選択でき、受信部の無線方式として「Direct-Convers
ion」を用い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々に
設けられていた無線部構成部品を送信部と受信部で共用
した無線機である。
【0178】第10の実施形態は、第1の実施形態の変形
例であり、第1の実施形態では、送受信を同時に行わな
い1つの無線通信システムのみに利用できる無線機であ
ったが、第10の実施形態は送受信を同時に行う行わない
に拠らず、少なくとも3つ以上の無線通信システムに利
用できる無線機である。
【0179】本発明の第10の実施形態の特徴は、複数の
無線通信システムで利用できる送信部および受信部を持
ち、かつ送信部と受信部で第2の送受信部共用のRF/IF利
得可変増幅器32と送受信部共用直交変復調器4と送受
信部共用ベースバンド帯域可変低域通過フィルタ34と
送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器6を共用する
ことである。
【0180】図中、図1乃至図17と同じ符号について
はこれらの図の説明を参照していただき、ここでは省略
する。28は第1の受信信号切り換え手段、29は第2の受信
部用RF帯域通過フィルタ、30は第3の受信部用RF帯域通
過フィルタ、31は第2の受信信号切り換え手段、32は第2
の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器、33は受信部用R
F帯域通過フィルタと信号伝送路とそれらの切り換え手
段を備えたユニット、34は送受信部共用ベースバンド帯
域可変低域通過フィルタ、35は第1の送信ベースバンド
信号切り換え手段、36は第2の送信ベースバンド信号切
り換え手段、37は第1の送信信号切り分け手段、38は第2
の送信信号切り分け手段、39はRF送信信号切り換え手段
である。
【0181】ここで、第2の送受信部共用のRF/IF利得可
変増幅器32は、IF信号からRF信号までをある限られた範
囲内で任意の大きさに増幅でき、かつ送受信を同時に行
う無線通信システムにおいて送信信号と受信信号が同時
に入力された場合でも、前記動作を同時かつ正常に行う
機能を有する。
【0182】また、送受信部共用直交変復調器4は、入
力されたベースバンド信号をIFまたはRF信号に周波数変
換し、また入力されたIFまたはRF信号をベースバンド信
号に周波数変換し、かつ送受信を同時に行う無線通信シ
ステムで用いた場合には、同時に入力される入力信号に
対し、前記動作を同時かつ正常に行える機能を有する。
【0183】また、送受信部共用ベースバンド帯域可変
低域通過フィルタ34は、入力されたベースバンド信号の
うち、必要な信号成分のみ通過させ、その他の不要な信
号成分を除去する機能を有する。
【0184】また、送受信部共用ベースバンド利得可変
増幅器6は、入力されたベースバンド信号をある限られ
た範囲内で任意の大きさに増幅する機能を有する。
【0185】また、受信部用RF帯域通過フィルタと信号
伝送路とそれらの切り換え手段を備えたユニット33と
は、受信部用RF帯域通過フィルタと信号伝送路とそれら
の切り換え手段を備え、利用する無線通信システムが受
信部用RF帯域通過フィルタを必要とする場合は、信号を
受信部用RF帯域通過フィルタに通し、必要としない場合
は、信号伝送路に通すという動作をするユニットであ
る。
【0186】以下、第10の実施形態の具体的な動作を説
明する。なお具体的な説明を行うに際し、無線通信シス
テムの例として、無線方式に「Translation Loop」を用
いる無線通信システムにGSM900、「Direct-Conversio
n」を用いる無線通信システムにPHS、「Super-Heterody
ne」を用いる無線通信システムにW-CDMAを挙げ、下記の
ような周波数構成を用いることにする。
【0187】また、W-CDMAは送受信が同時に行われる無
線通信システムであり、GSM900とPHSは送受信が同時に
行われない無線システムである。
【0188】
【表6】
【0189】(1)GSM900で用いる場合 (送信部の動作)デジタル信号処理部100より、送信す
べきGSM900の送信ベースバンド信号が送信信号入力端子
8を介して第1の送信ベースバンド信号切り換え手段35へ
入力される。
【0190】第1の送信ベースバンド信号切り換え手段3
5は、入力された信号が送受信を同時に行う無線通信シ
ステムの信号である場合、入力された信号を第1の送信
部用低域通過フィルタ26に出力し、送受信を同時に行わ
ない無線通信システムの信号である場合、送受信部共用
ベースバンド帯域可変低域通過フィルタ34に出力する。
【0191】今、第1の送信ベースバンド信号切り換え
手段35に入力された信号は、送受信を同時に行わないGS
M900の送信ベースバンド信号であるため、第1の送信ベ
ースバンド信号切り換え手段35は、入力されたGSM900の
送信ベースバンド信号を送受信部共用ベースバンド帯域
可変低域通過フィルタ34へ出力する。
【0192】送受信部共用ベースバンド帯域可変低域通
過フィルタ34は、入力されたGSM900の送信ベースバンド
信号のうち、送信すべきGSM900の送信信号である、直流
成分から100kHzまでの信号のみ通過させ、それ以外の不
要な信号は除去し、送受信部共用ベースバンド利得可変
増幅器6へ出力する。
【0193】送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器
6は、入力されたGSM900の送信ベースバンド信号をある
限られた範囲内で任意の大きさに増幅し、第2の送信ベ
ースバンド信号切り換え手段36へ出力する。
【0194】第2の送信ベースバンド信号切り換え手段3
6は、送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器6または
第1の送信部用低域通過フィルタ26から入力された送信
ベースバンド信号を送受信部共用直交変復調器4へ出力
する。
【0195】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たGSM900の送信ベースバンド信号と第1のシンセサイザ9
から出力される第1のLO信号とを乗算し、周波数が95MHz
であるGSM900の第1のIF信号を生成し、第1の送信信号切
り分け手段37に出力する。
【0196】ここで、第1のシンセサイザ9から出力され
る第1のLO信号の周波数は、GSM900のIF周波数である95M
Hzである。
【0197】第1の送信信号切り分け手段37は、入力さ
れた信号が「Translation Loop」を用いる無線通信シス
テムの信号か、「Super-Heterodyne」または「Direct-C
onversion」を用いる無線通信システムの信号かによっ
て、入力された信号を位相比較器22または第2の送受信
部共用のRF/IF利得可変増幅器32に出力する。
【0198】今、入力された信号はGSM900の第1の送信I
F信号であるため第1の送信信号切り分け手段37は入力さ
れた信号を位相比較器22へ出力するように動作する。
【0199】位相比較器22には、前記第1の送信信号切
り分け手段37からのGSM900の第1の送信IF信号の他に、
第1の周波数変換器18から出力される第2のIF信号が入力
される。
【0200】ここで、第2のIF信号とは、第1の周波数変
換器18にて電圧制御発振器24から出力されるRF発振信号
と第2のシンセサイザ19から出力される第2のLO信号との
乗算により生成されるIF信号である。
【0201】また、第2のシンセサイザ19から出力され
る第2のLO信号の周波数は、GSM900の送信RF周波数であ
る880〜915MHzよりIF周波数の95MHzだけ高いまたは低い
周波数である、975〜1010MHzまたは785〜820MHzであ
る。
【0202】ここで、第2のLO信号の周波数として前記
どちらの周波数が使われたとしてもよい。
【0203】位相比較器22は、入力された前記第1の送
信IF信号と第2のIF信号の位相差を検出し、その差に応
じた電圧をループフィルタ23を介して電圧制御発振器24
へ出力する。
【0204】電圧制御発振器24は、入力された電圧の大
きさに応じた発振周波数のRF発振信号をRF送信信号切り
換え手段39に出力する。
【0205】RF送信信号切り換え手段39は、入力された
RF発振信号を送信信号出力端子12を介して外部へ出力す
る。
【0206】(受信部の動作)受信信号入力端子1を介し
て入力された周波数915〜960MHzのGSM900の受信RF信号
は、第1の受信信号切り換え手段28に入力される。
【0207】第1の受信信号切り換え手段28は、入力さ
れた受信RF信号が何の無線通信システムの信号なのかに
より信号を切り分け、第1の受信部用RF帯域通過フィル
タ2か第2の受信部用RF帯域通過フィルタ29か第3の受信
部用RF帯域通過フィルタ30にその受信RF信号を出力す
る。
【0208】今、仮に第1の受信部用RF帯域通過フィル
タ2がGSM900用、第2の受信部用RF帯域通過フィルタ29が
PHS用、第3の受信部用RF帯域通過フィルタ30がW-CDMA用
のRF帯域通過フィルタであるとすると、GSM900の受信RF
信号を第1の受信部用RF帯域通過フィルタ2に出力するよ
うに動作する。
【0209】第1の受信部用RF帯域通過フィルタ2は、入
力された受信RF信号のうち、受信すべきGSM900の受信RF
信号である周波数915MHz〜960MHzまでの信号を通過さ
せ、それ以外の不要な信号成分を除去し、第2の受信信
号切り換え手段31を介して第2の送受信部共用のRF/IF利
得可変増幅器32へ出力する。
【0210】第2の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器
32は、入力されたGSM900の受信RF信号をある範囲内で任
意の大きさに増幅し、受信部用RF帯域通過フィルタと信
号伝送路とそれらの切り換え手段を備えたユニット33へ
出力する。
【0211】受信部用RF帯域通過フィルタと信号伝送路
とそれらの切り換え手段を備えたユニット33は、入力さ
れた受信RF信号が受信部用RF帯域通過フィルタを必要と
するか、そうでないかにより、受信RF信号の伝送路を切
り換える。
【0212】今、GSM900は受信部用RF帯域通過フィルタ
と信号伝送路とそれらの切り換え手段を備えたユニット
33内の受信部用RF帯域通過フィルタを必要としない無線
通信システムであるとすると、受信部用RF帯域通過フィ
ルタと信号伝送路とそれらの切り換え手段を備えたユニ
ット33は入力された受信RF信号が伝送路を通るように動
作し、信号を送受信部共用直交変復調器4に入力する。
【0213】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たGSM900の受信RF信号と第1のシンセサイザ9から出力さ
れる第1のLO信号とを乗算し、GSM900の受信ベースバン
ド信号を送受信部共用ベースバンド帯域可変低域通過フ
ィルタ34に出力する。
【0214】ここで、第1のLO信号の周波数は、受信RF
信号の周波数と同じ915〜960MHzである。
【0215】送受信部共用ベースバンド帯域可変低域通
過フィルタ34は、入力された受信ベースバンド信号のう
ち、受信すべきGSM900の信号成分である、直流成分から
100kHzまでの信号成分のみを通過させ、その他の不要な
信号成分は除去し、送受信部共用ベースバンド利得可変
増幅器6へ出力する。
【0216】送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器
6に入力された受信ベースバンド信号を、ある範囲内で
任意の大きさに増幅し、受信信号出力端子7を介してデ
ジタル信号処理部へ出力する。
【0217】(2)PHSで用いる場合 (送信部の動作)デジタル信号処理部100よりPHSの送
信ベースバンド信号が、送信信号入力端子8を介して第1
の送信ベースバンド信号切り換え手段35に入力される。
【0218】PHSは送受信を同時に行わない無線通信シ
ステムであるため、第1の送信ベースバンド信号切り換
え手段35は、入力されたPHSの送信ベースバンド信号を
送受信部共用ベースバンド帯域可変低域通過フィルタ34
へ出力する。
【0219】送受信部共用ベースバンド帯域可変低域通
過フィルタ34は、入力された送信ベースバンド信号のう
ち、直流成分から192kHzまでの送信すべきPHSの送信ベ
ースバンド信号を通過させ、その他の不要な信号成分は
除去し、送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器6へ
出力する。
【0220】送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器
6は、入力されたPHSの送信ベースバンド信号をある範囲
内で任意の大きさに増幅した後、第2の送信ベースバン
ド信号切り換え手段36を介して送受信部共用直交変復調
器4へ出力する。
【0221】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たPHSの送信ベースバンド信号と第1のシンセサイザ9か
ら出力される第1のLO信号とを乗算し、PHSの送信RF信号
を生成し、第1の送信信号切り分け手段37を介して第2の
送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器32へ出力する。
【0222】ここで、第1のLO信号の周波数は、PHSの送
信RF周波数と同じ1894〜1919MHzである。
【0223】第2の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器
32は、入力されたPHSの送信RF信号をある範囲内で任意
の大きさに増幅し、第2の送信信号切り分け手段38を介
して第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10に出力する。
【0224】第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10は、
入力されたPHSの送信RF信号のうち、周波数が1894〜191
9MHzの送信すべきPHSの送信RF信号成分のみを通過さ
せ、その他の不要な信号成分は除去し、RF送信信号切り
換え手段39、送信信号出力端子12を介して、外部へ出力
する。
【0225】(受信部の動作)PHSで利用する場合の受信
部の動作は、前記GSM900の受信部の動作の説明におい
て、GSM900用の第1の受信部用RF帯域通過フィルタ2をPH
S用の第2の受信部用RF帯域通過フィルタ29とし、送受信
部共用直交変復調器4に入力される第1のシンセサイザ9
から出力される第1のLO信号の周波数をPHSの周波数であ
る1894〜1919MHzとし、送受信部共用ベースバンド帯域
可変低域通過フィルタ34の信号通過帯域の周波数が直流
成分から192kHzとした場合と同様であるため、ここでは
説明を省略する。
【0226】(3)W-CDMAで用いる場合 (送信部の動作)デジタル信号処理部100より、送信す
べきW-CDMAのベースバンド信号が送信信号入力端子8を
介して第1の送信ベースバンド信号切り換え手段35に入
力される。
【0227】W−CDMAは、送受信を同時に行う無線通信
システムであるため、第1の送信ベースバンド信号切り
換え手段35は、入力されたW-CDMAの送信ベースバンド信
号を第1の送信部用低域通過フィルタ26へ出力する。
【0228】第1の送信部用低域通過フィルタ26は、入
力されたW-CDMAの送信ベースバンド信号のうち、周波数
が直流成分から1.92MHzの送信すべきW-CDMAの信号成分
のみを通過させ、それ以外の不要な信号成分は除去し、
第2の送信ベースバンド信号切り換え手段36を介し、送
受信部共用直交変復調器4に出力する。
【0229】送受信部共用直交変復調器4は、入力され
たW-CDMAの送信ベースバンド信号と第1のシンセサイザ9
から出力される第1のLO信号とを乗算し、W-CDMAの送信I
F信号を生成し、第1の送信信号切り分け手段37を介して
第2の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器32に出力す
る。
【0230】ここで、第1のLO信号の周波数は、W-CDMA
のIF信号周波数である380MHzである。
【0231】第2の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器
32は、入力されたW-CDMAの送信IF信号をある範囲内で任
意の大きさに増幅した後、第2の送信信号切り分け手段3
8を介して送信部用IF帯域通過フィルタ17に入力する。
【0232】送信部用IF帯域通過フィルタ17は、入力さ
れたW-CDMAの送信IF信号のうち、周波数が380±1.92MHz
の送信すべきW-CDMAの送信IF信号のみ通過させ、その他
の不要な信号は除去し、第1の周波数変換器18へ出力す
る。
【0233】第1の周波数変換器18は、入力されたW-CDM
Aの送信IF信号と第2のシンセサイザ19から出力される第
2のLO信号とを乗算し、W-CDMAの送信RF信号を生成し、R
F送信信号切り換え手段39、送信信号出力端子12を介し
て外部へ出力する。
【0234】ここで、第2のLO信号の周波数は、W-CDMA
の送信RF周波数である1920〜1980MHzから380MHz高いま
たは低い周波数である、2300〜2360MHzまたは1540〜160
0MHzである。なお、第2のLO信号の周波数に前記どちら
の周波数を用いたとしてもよい。
【0235】(受信部の動作)W-CDMAで利用している時の
受信部の動作は、前記GSM900の受信部の動作の説明にお
いて、GSM900用の第1の受信部用RF帯域通過フィルタ2を
W-CDMA用の第3の受信部用RF帯域通過フィルタ30とし、
受信部用RF帯域通過フィルタと信号伝送路とそれらの切
り換え手段を備えたユニット33において受信部用RF帯域
通過フィルタを通過し、第1のシンセサイザ9から出力さ
れる第1のLO信号の周波数がW-CDMAの送信RF周波数であ
る1920〜1980MHzであり、送受信部共用ベースバンド帯
域可変低域通過フィルタ34の通過帯域が直流成分から1.
92MHzまでの周波数になること以外は、GSM900の受信部
の動作と同様であるために、ここでは説明を省略する。
【0236】本発明の第10の実施形態では、送信部と受
信部で無線部構成部品を共用することで、無線部構成部
品を減らしつつも従来の無線機と同等の機能を有し、複
数の無線通信システムで利用できる無線機を実現するこ
とが可能となる。
【0237】また、本発明の第10の実施形態の動作説明
において、無線方式に「Translation Loop」を用いる無
線通信システムにGSM900、「Direct-Conversion」を用
いる無線通信システムにPHS、「Super-Heterodyne」を
用いる無線通信システムにW-CDMAを挙げたが、これ以外
の無線方式と無線通信システムの組み合わせであっても
よい。
【0238】尚、上述した切り換え手段28,31,3
3及び35〜39はデジタル信号処理部100からの制
御信号に応じて切り換えを行っている。
【0239】(第11の実施形態;複数の無線通信シス
テムに利用できる無線機であり、送信部の無線方式とし
て「Direct-Conversion」か「Super-Heterodyne」か「T
ranslation Loop」かを選択でき、受信部の無線方式に
「Direct-Conversion」を用い、送受信部で共用できる
送受信部共用帯域可変RF帯域通過フィルタ40と第2の送
受信部共用のRF/IF利得可変増幅器32と送受信部共用直
交変復調器4と送受信部共用ベースバンド帯域可変低域
通過フィルタ34と送受信部共用ベースバンド利得可変増
幅器6を用いた無線機)図18は本発明の第11の実施
形態であって、複数の無線通信システムに利用でき、送
信部の無線方式として「Direct-Conversion」か「Super
-Heterodyne」か「Translation Loop」かを選択でき、
受信部の無線方式として「Direct-Conversion」を用
い、従来、送信部と受信部でそれぞれ別々に設けられて
いた無線部構成部品を送信部と受信部で共用した無線機
である。
【0240】第11の実施形態は、第10の実施形態の
変形例であり、第10の実施形態で用いていた、第1の受
信部用RF帯域通過フィルタ2、第2の受信部用RF帯域通過
フィルタ29、第3の受信部用RF帯域通過フィルタ30、第1
の送信部用RF帯域通過フィルタ10の代わりに送受信部共
用帯域可変RF帯域通過フィルタ40を用い、受信部用RF帯
域通過フィルタと信号伝送路とそれらの切り換え手段を
備えたユニット33の代わりに受信部用帯域可変RF帯域通
過フィルタ41を用いた場合である。
【0241】第10の実施形態の特徴は、無線部構成部品
の数を減らすために、送信部と受信部で共用できる送受
信部共用帯域可変RF帯域通過フィルタ40を用いた点で
ある。
【0242】この送受信部共用帯域可変RF帯域通過フィ
ルタ40とは、通過させる信号の周波数および帯域幅を
ある範囲内で任意の大きさに変えることが可能であるフ
ィルタである。
【0243】図中、図16と同じ符号についてはこれら
の図の説明を参照していただき、ここでは省略する。40
は送受信部共用帯域可変RF帯域通過フィルタ、41は受信
部用帯域可変RF帯域通過フィルタである。
【0244】ここで、第11の実施形態に用いられる送受
信部共用帯域可変RF帯域通過フィルタ40は、デジタル信
号処理部100からの制御信号に応じて、前記のように
通過帯域の中心周波数および帯域幅をある範囲内で任意
の大きさに調整することが可能である。
【0245】また、受信部用帯域可変RF帯域通過フィル
タ41は、デジタル信号処理部100からの制御信号に応
じて、入力された受信RF信号に対し、その入力された信
号から不要な信号を除去する必要がある場合は、不要な
信号を除去する帯域通過フィルタとして動作し、不要な
信号を除去する必要がない場合はそのまま信号を通過さ
せるように動作する。
【0246】第11の実施形態の具体的な動作は、受信部
の動作については、第10の実施形態の動作において第1
の受信信号切り換え手段28と第1の受信部用RF帯域通過
フィルタ2と第2の受信部用RF帯域通過フィルタ29と第3
の受信部用RF帯域通過フィルタ30と第2の受信信号切り
換え手段31と第1の送信部用RF帯域通過フィルタ10との
動作を送受信部共用帯域可変RF帯域通過フィルタ40が行
い、受信部用RF帯域通過フィルタと信号伝送路とそれら
の切り換え手段を備えたユニット33の動作を受信部用帯
域可変RF帯域通過フィルタ41が行った場合に等しく、ま
た送信部の動作については、第1の送信部用RF帯域通過
フィルタ10の動作を送受信部共用帯域可変RF帯域通過フ
ィルタ40が行う場合に等しいため、ここでは説明の省略
する。
【0247】第11の実施形態では、第10の実施形態と同
様に、無線部構成部品を減らしつつも従来の無線機と同
等の機能を有し、複数の無線通信システムで利用できる
無線機を実現することが可能となる。
【0248】また、第11の実施形態の動作説明において
も、第10の実施形態の場合と同様に、これ以外の無線方
式と無線通信システムの組み合わせであってもよい。
【0249】
【発明の効果】本発明によれば、無線機の送信部と受信
部の部品を共通化でき、小型で軽量な無線送受信機を提
供することができ、特に、複数の無線通信システムで利
用できるマルチモードの無線送受信機でありながら、小
型で軽量なマルチモード無線送受信機を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る無線送受信機
であり、送受信が同時に行われない無線通信システムで
利用でき、送受信部の無線方式に「Direct-Conversio
n」を用い、送信部と受信部でRF利得可変増幅器と直交
変調器とベースバンド低域通過フィルタとベースバンド
利得可変増幅器とを共用した無線機のブロック図。
【図2】 第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3のブ
ロック図。
【図3】 送受信部共用ベースバンド低域通過フィルタ
5のブロック図。
【図4】 図3の変形例を示す図。
【図5】 図3の別の変形例を示す図。
【図6】 本発明の第2の実施形態に係る無線送受信機
であり、送受信が同時に行われない無線通信システムで
利用でき、送受信部の無線方式に「Direct-Conversio
n」を用い、送信部と受信部でRF利得可変増幅器と直交
変調器とベースバンド低域通過フィルタとベースバンド
利得可変増幅器とを共用した無線機のブロック図。
【図7】 第2の送受信部共用RF利得可変増幅器13の
ブロック図。
【図8】 本発明の第3の実施形態に係る無線送受信機
であり、送受信が同時に行われない無線通信システムで
利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterodyne」、
受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送
信部と受信部でRF/IF利得可変増幅器と直交変調器とベ
ースバンド低域通過フィルタとを共用した無線機のブロ
ック図。
【図9】 本発明の第4の実施形態に係る無線送受信機
であり、送受信が同時に行われない無線通信システムで
利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterodyne」、
受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送
信部と受信部でRF利得可変増幅器と直交変調器とベース
バンド低域通過フィルタとを共用した無線機のブロック
図。
【図10】 本発明の第5の実施形態に係る無線送受信
機であり、送受信が同時に行われない無線通信システム
で利用でき、送信部の無線方式に「TranslationLoo
p」、受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用
い、送信部と受信部で直交変調器とベースバンド低域通
過フィルタとを共用した無線機のブロック図。
【図11】 本発明の第6の実施形態に係る無線送受信
機であり、送受信が同時に行われる無線通信システムで
利用でき、送受信部の無線方式に「Direct-Conversio
n」を用い、送信部と受信部で、RF利得可変増幅器と直
交変調器とを共用した無線機のブロック図。
【図12】 第1の送受信部共用RF利得可変増幅器3’
のブロック図。
【図13】 本発明の第7の実施形態に係る無線送受信
機であり、送受信が同時に行われる無線通信システムで
利用でき、送受信部の無線方式に「Direct-Conversio
n」を用い、送信部と受信部で、RF利得可変増幅器と直
交変調器とを共用した無線機のブロック図。
【図14】 第2の送受信部共用RF利得可変増幅器1
3’のブロック図。
【図15】 本発明の第8の実施形態に係る無線送受信
機であり、送受信が同時に行われる無線通信システムで
利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterodyne」、
受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送
信部と受信部でRF/IF利得可変増幅器と直交変調器とを
共用した無線機のブロック図。
【図16】 本発明の第9の実施形態に係る無線送受信
機であり、送受信が同時に行われる無線通信システムで
利用でき、送信部の無線方式に「Super-Heterodyne」、
受信部の無線方式に「Direct-Conversion」を用い、送
信部と受信部でRF利得可変増幅器と直交変調器とを共用
した無線機のブロック図。
【図17】 本発明の第10の実施形態に係る無線送受
信機であり、送信部の無線方式として「Direct-Convers
ion」または「Super-Heterodyne」または「Translation
Loop」を用い、受信部の無線方式に「Direct-Conversi
on」を用い、送信部と受信部でRF/IF利得可変増幅器と
直交変調器とベースバンド帯域可変低域通過フィルタと
ベースバンド利得可変増幅器とを共用し、切り換え手段
等により信号経路や仕様部品を切り換えることで複数の
無線通信システムで利用できる無線機のブロック図。
【図18】 本発明の第11の実施形態を表す無線送受
信機であり、送信部の無線方式として「Direct-Convers
ion」または「Super-Heterodyne」または「Translation
Loop」を用い、受信部の無線方式に「Direct-Conversi
on」を用い、送信部と受信部でRF/IF帯域可変帯域通過
フィルタとRF/IF利得可変増幅器と直交変調器とベース
バンド帯域可変低域通過フィルタとベースバンド利得可
変増幅器とを共用し、中心周波数や通過帯域幅を任意の
値に調整できる帯域通過フィルタを用い、切り換え手段
等により信号経路を切り換えることで複数の無線通信シ
ステムで利用できる無線機のブロック図。
【図19】 従来の技術を用いて構成した、複数の無線
通信システムで利用できる無線機の図。
【符号の説明】
1 受信信号入力端子 2 第1の受信部用RF帯域通過フィルタ 3,3’ 第1の送受信部共用RF利得可変増幅器 4 送受信部共用直交変復調器 5 送受信部共用ベースバンド低域通過フィルタ 6 送受信部共用ベースバンド利得可変増幅器 7 受信信号出力端子 8 送信信号入力端子 9 第1のシンセサイザ 10 第1の送信部用RF帯域通過フィルタ 11 第1の送信部用RF利得可変駆動増幅器 12 送信信号出力端子 13,13’ 第2の送受信部共用RF利得可変増幅器 14 送信部用RF緩衝増幅器 15 送受信部共用RF/IF利得可変増幅器 16 第1の受信部用ベースバンド利得可変増幅器 17 送信部用IF帯域通過フィルタ 18 第1の周波数変換器 19 第2のシンセサイザ 20 送信部用IF利得可変増幅器 21 第1の受信部用低雑音増幅器 22 位相比較器 23 ループフィルタ 24 電圧制御発振器 25 第1の受信部用低域通過フィルタ 26 第1の送信部用低域通過フィルタ 27 送信部用ベースバンド利得可変増幅器 28 第1の受信信号切り換え手段 29 第2の受信部用RF帯域通過フィルタ 30 第3の受信部用RF帯域通過フィルタ 31 第2の受信信号切り換え手段 32 第2の送受信部共用のRF/IF利得可変増幅器 33 受信部用RF帯域通過フィルタと信号伝送路とそれ
らの切り換え手段を備えたユニット 34 送受信部共用ベースバンド帯域可変低域通過フィ
ルタ 35 第1の送信ベースバンド信号切り換え手段 36 第2の送信ベースバンド信号切り換え手段 37 第1の送信信号切り分け手段 38 第2の送信信号切り分け手段 39 RF送信信号切り換え手段 40 送受信部共用帯域可変RF帯域通過フィルタ 41 受信部用帯域可変RF帯域通過フィルタ 42 第1の直交復調器 43 第2の受信部用低域通過フィルタ 44 第2の直交復調器 45 第2の受信部用低域通過フィルタ 46 第2の受信部用ベースバンド利得可変増幅器 47 第4の受信部用RF帯域通過フィルタ 48 第3の受信部用低雑音増幅器 49 第3の直交復調器 50 第3の受信部用低域通過フィルタ 51 第3の受信部用ベースバンド利得可変増幅器 52 第1の直交変調器 53 第2の送信部用RF帯域通過フィルタ 54 第2の直交変調器 55 第2の送信用低域通過フィルタ 56 第2の周波数変換器 57 第3の直交変調器 58 第3の送信部用低域通過フィルタ 100 デジタル信号処理部 210 可変減衰器 220 利得可変低雑音増幅器 230 HPF 240 合波器 301 1次LPF 302 2次LPF 303 2次LPF 304,314 バイパススイッチ 311 1次利得可変LPF

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースバンド送信信号及びベースバンド
    受信信号を処理するデジタル信号処理部と、 送信用ローカル発振信号及び受信用ローカル発振信号を
    出力する周波数シンセサイザと、 前記ベースバンド送信信号と前記送信用ローカル発振信
    号とにより高周波送信信号を出力するとともに、受信し
    た高周波受信信号と前記受信用ローカル信号とにより前
    記ベースバンド受信信号を出力する直交変復調器と、 前記直交変復調器から出力された前記高周波送信信号を
    増幅して高周波送信信号出力端子へ供給するとともに、
    高周波受信信号入力端子から得られた前記高周波受信信
    号を増幅して前記直交変復調器に供給する送受共用可変
    利得増幅器を備える無線送受信機。
  2. 【請求項2】 前記デジタル信号処理部からのベースバ
    ンド送信信号及び前記直交変復調器からのベースバンド
    受信信号が選択的に供給される送受共用ベースバンド低
    域通過フィルタをさらに備え、 送信時には、前記送受共用ベースバンド低域通過フィル
    タを通過したベースバンド送信信号が前記直交変復調器
    に供給され、 受信時には、前記送受共用ベースバンド低域通過フィル
    タを通過したベースバンド受信信号が前記デジタル信号
    処理部に供給されることを特徴とする請求項1記載の無
    線送受信機。
  3. 【請求項3】 前記送受共用可変利得増幅器は、可変利
    得増幅器と、前記可変利得増幅器の出力を受け取る減衰
    手段を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の無線
    送受信機。
  4. 【請求項4】 前記送受共用可変利得増幅器は、減衰手
    段と、前記減衰手段の出力を受け取る可変利得増幅器を
    含むことを特徴とする請求項1又は2記載の無線送受信
    機。
  5. 【請求項5】 前記デジタル信号処理部は、複数の無線
    通信システムの中から利用する無線通信システムに応じ
    て、 前記周波数シンセサイザから出力される送信用及び受信
    用ローカル発振信号の周波数帯を制御すると共に、前記
    送受共用可変利得増幅器の利得を制御することを特徴と
    する請求項1記載の無線送受信機。
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