JP2003017013A - 封口板及びこれを用いた溶接封口電池 - Google Patents

封口板及びこれを用いた溶接封口電池

Info

Publication number
JP2003017013A
JP2003017013A JP2001199672A JP2001199672A JP2003017013A JP 2003017013 A JP2003017013 A JP 2003017013A JP 2001199672 A JP2001199672 A JP 2001199672A JP 2001199672 A JP2001199672 A JP 2001199672A JP 2003017013 A JP2003017013 A JP 2003017013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
sealing plate
current collecting
collecting tab
energy beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001199672A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4169495B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Yamauchi
康弘 山内
Tomokazu Yamanaka
友和 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001199672A priority Critical patent/JP4169495B2/ja
Publication of JP2003017013A publication Critical patent/JP2003017013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4169495B2 publication Critical patent/JP4169495B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池を落下させる等の振動が加えられた場合
であっても、集電タブのタブ切れが生じるのを抑制し
て、電池の内部抵抗が上昇するのを抑え、信頼性を向上
させることができる封口板及びこれを用いた溶接封口電
池の提供を目的としている。 【解決手段】 渦巻電極体40が収納された電池外装缶
60の開口縁に、上記渦巻電極体40と電気的に接続さ
れた正極集電タブ24を挟み込んだ状態で溶接されて、
電池を封口する封口板50において、上記正極集電タブ
24を挟み込んだ部分では、上記封口板50又は上記電
池外装缶60に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に
流れ込むための溝82…が、溶融部と未溶融部との境界
位置83に形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型携帯用の溶接
封口電池に関し、特にレーザ封口型角形イオン電池の封
口板の形状に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電子機器用の小型密閉型電池におい
ては、先に本願出願人が開示しているがごとく、渦巻電
極体が収納された電池外装缶の開口縁(端)部に封口板
をレーザー溶接して封口するのであるが、この際、図1
7(a)に示すように、渦巻電極体106の最外周部分
に正極板又は負極板のいずれかの芯体101を配置し、
更にこの芯体101の露出部に略U字状の切込み(切断
線)102を入れた後、図17(b)に示すように、こ
の切込み102を電池外装缶の開口側方向へ折り返して
集電タブ103となし、その後、図18に示すように、
上記集電タブ103を電池外装缶104の開口縁104
aと封口板105との間にはさみ込み、この状態でこれ
ら三つをレーザ溶接することにより封口していた。
【0003】この場合、落下等の衝撃が電池に加えられ
て、電極体が移動し、集電タブ103にストレスが加わ
ると、図19に示すように、集電タブ103の根元部分
(即ち、溶融部110と未溶融部111との境界11
2)で切断されて、電池の内部抵抗が上昇する。これ
は、レーザー光照射位置における溶融部110は非常に
高温に曝されるため、当該溶融部110における集電タ
ブ103の強度が低下する一方、未溶融部111におい
てはさほど高温とならないため、集電タブ103の強度
が低下しないことに起因するものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を考慮してなされたものであって、電池を落下させ
る等の振動が加えられた場合であっても、集電タブのタ
ブ切れが生じるのを抑制して、電池の内部抵抗が上昇す
るのを抑え、信頼性を向上させることができる封口板及
びこれを用いた溶接封口電池の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明においては、電極体が収納され
た電池外装缶の開口縁に、上記電極体と電気的に接続さ
れた集電タブを挟み込んだ状態で電池外装缶と溶接し
て、電池を封口する封口板において、上記集電タブを挟
み込んだ部分では、上記封口板又は上記電池外装缶に、
溶接時に溶融した金属が電池内部側に流れ込むための凹
部が、溶融部と未溶融部との境界位置に形成されている
ことを特徴とする。
【0006】上記構成の如く、溶融部と未溶融部との境
界位置に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に流れ込
むための凹部が形成されていれば、溶融金属が凹部に流
れ込む際、溶融金属の有する熱は、ある程度封口板に伝
熱するため、溶融金属の温度が低下する。このように温
度低下した状態で溶融金属と集電タブとが溶接されるの
で、集電タブの強度が余り低下しない。この結果、落下
等の衝撃が電池に加えられて、電極体が移動し、集電タ
ブにストレスが加わった場合には、集電タブの本来的強
度を越えた場合にのみ切断され、従来の如く集電タブの
本来的強度以下の強度しかない集電タブの根元部分で切
断されるのを抑制することができる。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、上記溶接がエネルギービーム法によ
って行われることを特徴とする。エネルギービーム法と
しては、レーザービーム又は電子ビームが例示される。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明において、上記凹部が、上記エネルギービーム
の照射位置から電池内部方向に形成される複数の溝から
成ることを特徴とする。上記凹部は、集電タブが存在す
る部分にランダムに形成しても良いがこの場合には、溶
接時に、溶融部と未溶融部との境界位置に凹部が存在す
る割合が少なくなることもありうる。これに対し、エネ
ルギービームの照射位置から電池内部方向に複数の溝を
形成しておけば、溶接時に、溶融部と未溶融部との境界
位置には一定の割合で必ず溝が存在することになるた
め、上記不都合を回避できる。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明において、上記凹部が、上記エネルギービーム
の照射位置から電池内部方向の封口板の終端まで連通さ
れている場合に、エネルギービームの照射方向に対する
溝の成す角度をθ、溝幅をt 1 、封口板の厚みt2 とす
ると、上記θが下記数3で表される範囲内に規制される
ことを特徴とする。
【0010】
【数3】
【0011】このように規制するのは、エネルギービー
ムの照射方向に対する溝の成す角度θ(以下、角度θと
略す)が上記範囲を下回るとエネルギービームが電池内
部に進入して電極体のセパレータが焼ける等の悪影響を
与えることがある一方、角度θが90°になると、溶融
部と未溶融部との境界位置が溝内に存在しない場合が生
じて、溶接時の溶融金属が溝内に流れ込まないことがあ
るからである。また、上記目的を達成するため、請求項
5記載の発明においては、正極板と負極板とをセパレー
タを介して積層した電極体と、この電極体を収納する電
池外装缶と、上記電極体から導出される集電タブと、上
記電池外装缶の開口部を封口する封口板とを有し、且
つ、上記集電タブを上記電池外装缶の開口縁と上記封口
板との間にはさみ込んだ状態で、集電タブと電池外装缶
と封口板とが溶接される構造の溶接封口電池において、
上記集電タブを挟み込んだ部分では、上記封口板又は上
記電池外装缶に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に
流れ込むための凹部が、溶融部と未溶融部との境界位置
に形成されていることを特徴とする。このような構成で
あれば、前記請求項1記載の作用効果と同様の作用効果
が発揮される。
【0012】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の発明において、上記溶接がエネルギービーム法によ
って行われることを特徴とする。エネルギービーム法と
しては、請求項2と同様なものが例示される。
【0013】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載の発明において、上記凹部が、上記エネルギービーム
の照射位置から電池内部方向に形成される複数の溝から
成ることを特徴とする。このような構成であれば、前記
請求項3記載の作用効果と同様の作用効果が発揮され
る。
【0014】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の発明において、上記凹部が、上記エネルギービーム
の照射位置から電池内部方向の封口板の終端まで連通さ
れている場合に、エネルギービームの照射方向に対する
溝の成す角度をθ、溝幅をt 1 、封口板の厚みt2 とす
ると、上記θが下記数4で表される範囲内に規制される
ことを特徴とする。
【0015】
【数4】
【0016】このような構成であれば、前記請求項4記
載の作用効果と同様の作用効果が発揮される。また、請
求項9記載の発明は、請求項5〜8記載の発明におい
て、上記集電タブは、上記電極体の最外周部分に位置す
る正極板又は負極板の芯体露出部に略U状の切込みを入
れ、この切込みを切りおこして上記電池外装缶の開口側
方向へ折り返すことにより形成されることを特徴とす
る。
【0017】集電タブを別途設け、この集電タブの一端
と最外周部分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部
とを溶接法等により電気的に接続することも可能である
が、上記構成の如く、電極体の最外周部分に位置する正
極板又は負極板の芯体露出部に略U状の切込みを入れ、
この切込みを切りおこして上記電池外装缶の開口側方向
へ折り返すことにより集電タブを形成すれば、別途集電
タブを用意する必要もなく、しかも集電タブと芯体露出
部とを溶接法等により電気的に接続する必要もないの
で、製造コストが低減される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図10に基づいて、以下に説明する。図1は本発明
に係る溶接封口電池の部分断面図である。
【0019】図1に示すように、本発明の溶接封口電池
は有底矩形筒状でアルミニウム合金から成る電池外装缶
60を有しており、この電池外装缶60内には、正極
と、負極と、これら両電極を離間するイオン透過性のセ
パレータとから成る偏平渦巻き状の渦巻電極体40が収
納されている。上記電池外装缶60の開口端には、負極
端子70を備えアルミニウム合金から成る封口板50が
溶接されており、これによって電池が封口される。上記
封口板50と上記渦巻電極体40との間には、封口板5
0側から順に絶縁板55とスペーサ56とが設けられて
いる。また、上記渦巻電極体40の最外周の正極芯体露
出部21には切込み部23が形成されており、この切込
み部23を切り起こすことにより正極集電タブ24が形
成される。この正極集電タブ24は、上記絶縁板55と
上記スペーサ56との間で略U字状に折り曲げられるこ
とにより、電池落下時の正極集電タブ24に対する衝撃
をある程度緩和するように施されている。そして、上記
封口板50と上記電池外装缶60の内壁面とで挟み込む
ようにした状態でレーザー溶接されている。
【0020】ここで、上記溶接封口電池の各構成部材等
の詳細を、以下に説明する。図2(a)は本発明に用い
る正極板の側面図であり、同図(b)は正面図である。
これらの図に示すように、正極板は長さ300mm、幅
38mm、厚さ20μmのアルミ箔製正極芯体28の、
原則としてその両面に、LiCoO2 を主成分としその
他黒鉛、カーボンブラック、N−メチル−2−ピロリド
ンに溶かしたポリフッ化ビニリデンから成る正極スラリ
ー22を塗布後、溶剤を乾燥し、所定の厚さに圧縮して
正極活物質層22を形成した。そして、電池外装缶60
内に挿入される、あるいは挿入された状態ではその最外
周となる側に略Uあるいはコの字形の切込み23が設け
られている。
【0021】なお、上記切込み23を設けた部分の正極
芯体28には、当然正極活物質が付着されておらず、更
にその近くの電池外装缶60側に位置する面に正極活物
質が付着されていないのは、対向する負極が存在せず、
また、正極芯体28と電池外装缶60との一層の電気的
接触を図るためである。
【0022】図3(a)は本発明に用いる負極板の側面
図であり、同図(b)は正面図である。これらの図に示
すように、負極板は長さ280mm、幅39mm、厚さ
15μmの負極芯体31の銅箔の両面に天然黒鉛粉末を
主成分とし、その他純水に分散されたゴム系結着剤から
なる負極スラリーを塗布し、乾燥後、所定の厚さに圧縮
して負極活物質層32を形成した。また、後で説明する
巻込中心部の負極芯体の銅箔には、ニッケルからなる負
極集電タブ33が直接取り付けられている。
【0023】図4は本発明に用いる渦巻電極体40の構
造を示す断面図である。本図に示すように、渦巻電極体
40は、正極板20と負極板30とを両者より多少幅広
のポリエチレン製のセパレータ41を介して巻き回した
ものである。なおこの場合、前述の理由により正極板2
0の正極活物質を塗布していない片面露出部が渦巻電極
体40の最外周部に位置するように巻回される。そして
このもとで、巻終部分には粘着テープ(図示せず)が貼
られ、また底部は電池外装缶60との接触防止のため絶
縁テープ(図示せず)で覆われる。
【0024】図5は本発明に用いる封口板の側面図であ
る。図5に示すように、上記封口板50(厚みL1
1.0mm)における前記正極集電タブ24が配置され
ると想定される位置及びその近傍(理解の容易のため、
図5では正極集電タブ24が配置されると想定される位
置を、点線間81で示している。また、これ以降の図に
おいても同様である)には、断面V字状の溝82…が形
成されている。この溝82…の深さは0.1〜0.15
mm、幅L2 は0.15mm、レーザービームAの照射
方向に対する溝82…の成す角度θは30°となるよう
に構成されている。
【0025】上記構造の溶接封口電池の製造方法を、図
6に基づいて説明する。まず、図6(a)に示すよう
に、電池外装缶底との接触防止、巻きほぐれ防止等のた
め粘着テープを要所に貼った渦巻電極体40において、
最外周に位置する正極芯体露出部21に形成された切込
み部23を切り起こし、上部に折り曲げて正極集電タブ
24を形成した。次に、同図(b)に示すように、スペ
ーサ56の上面で正極集電タブ24を略U字状に折り曲
げた(前記図1参照)後、スペーサ56の上方に絶縁板
55と封口板50とを順に配置し、更に正極集電タブ2
4の溶接位置である導出終端まで延設する。
【0026】この後、同図(c)に示すように、アルミ
ニウム合金製の矩形状の電池外装缶60内に渦巻電極体
40を挿入した後、余分の長さの正極集電タブ24を切
断し、電池外装缶60と封口板50との嵌合部にレーザ
ービームを照射して当該部分を溶接し、電池を封口す
る。そして、併せて正極集電タブ24と電池外装缶60
とを電気的に強固に接続する。
【0027】更に、封口板50の透孔から電池外装缶6
0の内部に非水電解液を注入し、当該透孔に電池キャッ
プを設置する。これによって、図1に示す溶接封口電池
が作製される。
【0028】ここで、上記構造の封口板50を用いて電
池を作製した場合には、図7及び図8に示すように、溶
融部84における溶融部と未溶融部との境界位置83
(以下、境界位置83と略す)から溝82…内に、溶接
時の溶融金属が流れ込むが(この流れ込んだ金属を、図
7及び図8では85としている)、この流れ込んだ金属
85…が溝82…に流れ込んむ際、溶融金属の有する熱
は、ある程度封口板50に伝熱するため、流れ込んだ金
属85…の温度が低下する。このように温度低下した状
態で流れ込んだ金属85…と正極集電タブ24とが溶接
されるので、正極集電タブ24の強度が余り低下しな
い。この結果、落下等の衝撃が電池に加えられて、渦巻
電極体40が下方(図8のB方向)に移動し、正極集電
タブ24にストレスが加わった場合であっても、正極集
電タブ24の溶接根元部分で切断されるのを防止でき
る。即ち、正極集電タブ24が有する本来的な強度が発
揮されるので、極めて大きなストレスが加わった場合に
のみ、図9に示すように、正極集電タブ24の中途の部
分で切断されることになる。以上、本発明の実施の形態
について説明したが、本発明は何もこれらに限定される
ものでないのは勿論である。すなわち、例えば以下のよ
うにしてもよい。
【0029】(1)レーザービームAの照射方向に対す
る溝の成す角度θ(以下、単に角度θという)は30°
に限定するものではないが、余り小さくすると、レーザ
ービームAが電池内部に進入して渦巻電極体40に悪影
響を与えるため、望ましくない。したがって、角度θ
は、溝幅をt1 、封口板の厚みt2 とすした場合に、下
記数5で表される範囲内に規制されるのが望ましい。
【0030】
【数5】
【0031】但し、図11に示すように、溝82…が貫
通していない場合には、レーザービームAが電池内部に
進入しないので、θを上記数5で示す範囲に限定する必
要はない。一方、図12に示すように、角度θが90°
になると、境界位置83が溝82内に存在する場合(溶
接終端が、図中C示す部分である場合)には、何ら問題
はないが、境界位置83が溝82内に存在しない場合
(溶接終端が、図中D示す部分である場合)には、溶接
時の溶融金属が溝82に流れ込むことができないので本
発明の作用効果が発揮できない。したがって、角度θは
下記数6で表される範囲内に規制するのが望ましい。
【0032】
【数6】
【0033】角度θは上記数5及び数6で示される範囲
であることが必要となるが、一般的には、80°>θ>
10°程度であることが望ましい。 (2)封口板50に形成される凹部としては、溝82…
に限定するものではなく、図13に示すように、多数の
凹部89…をランダムに形成するような構造であっても
良い。 (3)切込み部により集電タブを形成するのは負極側で
あっても良い。 (4)正負極の芯体等の寸法、材質等は、他の値や材料
としても良い。 (5)電極体は渦巻形状ではなく、正負極板のそれぞれ
を複数枚積層する形状等であっても良い。 (6)外装缶、封口板の材料はアルミニウム合金に限ら
ない。鉄、ニッケル等の公知の材料を使用することがで
きる。
【0034】
【実施例】〔第1実施例〕 (実施例)実施例としては、上記発明の実施の形態に示
すように、側面に溝が形成された封口板(アルミニウム
合金から成り、厚みが1mmのもの)と、アルミニウム
合金から成る缶とを用い、封口板と缶との間にアルミニ
ウム箔(厚さ15μm、幅6mm)を挟み込んだ状態
で、封口板と缶とアルミニウム箔とをレーザー溶接し
た。このようにして本発明の封口板を用いたものを、以
下、本発明品aと称する。
【0035】(比較例1、2)溝が形成されていない封
口板を用いた他は、上記実施例と同様にしてレーザー溶
接した。ここで、封口板は最終工程で打ち抜き加工され
るため、図14に示すように、封口板91の側面には破
断面90が形成される。この破断面90は、打ち抜き時
の金型のパンチ−ダイクリアランス、加工スピード、加
工油量等により変化する。そこで、破断面90が小さく
なるような条件で打ち抜いたもの(破断面90の幅t3
及び破断面90の深さt4 の小さなもの)と、破断面9
0が大きくなるような条件で打ち抜いたもの(破断面9
0の幅t3 及び破断面90の深さt4 の大きなもの)と
を作製した。以下、上記破断面90が小さくなるような
条件で打ち抜いた封口板を用いたものを比較品x1 、破
断面90が大きくなるよう条件で打ち抜いた封口板を用
いたものを比較品x2 と称する。
【0036】(実験)上記本発明品aと比較品x1 、x
2 とにおけるアルミニウム箔を引っ張って、溶接強度を
測定したので、その結果を表1に示す。試料数は各10
個であるが、比較品x1 、x2 における破断面90の幅
3 及び破断面90の深さt4 の測定は各5個とした。
【0037】
【表1】
【0038】上記表1から明らかなように、比較品x1
は溶接強度が極めて小さく、比較品x2 は比較品x1
比べると溶接強度が大きくなっているが、溶接強度のば
らつきが大きくなっていることが認められる。これに対
して、本発明品aは溶接強度が極めて大きく、溶接強度
のばらつきも小さくなっていることが認められる。
【0039】このような結果となったのは、以下に示す
理由によるものと考えられる。即ち、比較品x1 では、
図15(尚、図15においては、便宜上、前記発明の実
施の形態と同様の機能を有する部材について、同一の符
号を付している。但し、81は正極集電タブの幅ではな
くアルミニウム箔の幅を意味する。)に示すように、レ
ーザー光照射位置における溶融部84は非常に高温に曝
されるため、当該溶融部84におけるアルミニウム箔の
強度が低下する一方、未溶融部93においてはさほど高
温とならないため、アルミニウム箔の強度が低下しな
い。したがって、アルミニウム箔にストレスが加わった
場合には、アルミニウム箔の根元部分(即ち、溶融部8
4と未溶融部93との境界92)で切断されるからであ
る。
【0040】これに対して、本発明品aでは、図16
(尚、図16においては、便宜上、前記発明の実施の形
態と同様の機能を有する部材について、同一の符号を付
している。但し、81は正極集電タブの幅ではなくアル
ミニウム箔の幅を意味する。)に示すように、溶融部8
4の境界位置83から溝82…内に、溶接時の溶融金属
が流れ込むが、この流れ込んだ金属が溝82…に流れ込
んむ際、溶融金属の有する熱は、ある程度封口板50に
伝熱するため、流れ込んだ金属の温度が低下する。この
ように温度低下した状態で流れ込んだ金属とアルミニウ
ム箔とが溶接されるので、アルミニウム箔の強度が余り
低下しない。したがって、アルミニウム箔が有する本来
的な強度が発揮されるので、アルミニウム箔にストレス
が加わった場合には、アルミニウム箔の根元部分で切断
されるのではなく、中途位置95で切断されるからであ
る。
【0041】また、比較品x2 では、破断面90の大き
さにバラツキがあるため、破断面90が十分大きい場合
には本発明品aのような破断状態となるが、破断面90
が十分大きくない場合には比較品x1 のような破断状態
となるからである。
【0042】〔第2実施例〕 (実施例)実施例としては、上記発明の実施の形態に示
す方法と同様の方法にて作製した電池を用いた。このよ
うにして作製した電池を、以下、本発明電池Aと称す
る。
【0043】(比較例1、2)上記第1実施例の比較例
1、2と同様の封口板をそれぞれ用いて電池を作製し
た。このようにして作製した電池を、以下それぞれ、比
較電池X1、X2と称する。
【0044】(実験2)上記本発明電池A及び比較電池
X1、2に衝撃を加えた場合に不良が発生するまでのセ
ット数を調べたので、その結果を表2に示す。尚、実験
条件は、放電状態で各電池を30cmの高さからコンク
リート上に落下させるというものであり、また落下回数
は、電池の各面(6面)を床面に向けて1回ずつ落下さ
せるのを1セットとし、30セット行った。そして、1
セット毎に電池の内部抵抗を測定し、実験の前後で抵抗
が10mΩ以上変動した場合を不良とした。また、試料
数は各電池5個とした。
【0045】
【表2】
【0046】その結果、比較電池X1では3〜5セット
(平均4セット)で不良となり、比較電池X2では4〜
15セット(平均9.2セット)で不良となった。これ
に対して、本発明電池Aでは、2個は30セットを越え
ても電池の内部抵抗に変化はなく、また残り3個のもの
も22〜28セット(平均25.3セット)まで不良が
発生しないことが認められた。これは、上記第1実施例
に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本説明によれば、
電池を落下させる等の振動が加えられた場合であって
も、集電タブのタブ切れが生じるのを抑制して、電池の
内部抵抗が上昇するのを抑え、信頼性を向上させること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接封口電池を正面側から見た場
合の部分断面図である。
【図2】本発明に用いる正極板の構成図である。
【図3】本発明に用いる負極板の構成図である。
【図4】本発明に用いる渦巻電極体の横(水平)断面の
構成を示す図である。
【図5】本発明の封口板の側面図である。
【図6】本発明に係る溶接封口電池の製造工程を示す説
明図である。
【図7】本発明に係る溶接封口電池における溶接終了時
の封口板の状態を示す説明図である。
【図8】本発明に係る溶接封口電池の溶接終了時の状態
を示す説明図である。
【図9】本発明に係る溶接封口電池における正極集電タ
ブが切断した状態を示す説明図である。
【図10】本発明の封口板に形成される溝の限界角度を
示す説明図である。
【図11】本発明の封口板の変形例を示す側面図であ
る。
【図12】本発明の封口板に形成される溝の限界角度を
示す説明図である。
【図13】本発明の封口板の他の変形例を示す側面図で
ある。
【図14】従来の封口板の状態を示す要部断面図であ
る。
【図15】従来の封口板を用いた場合におけるアルミニ
ウム箔の切断状態を示す説明図である。
【図16】本発明の封口板を用いた場合におけるアルミ
ニウム箔の切断状態を示す説明図である。
【図17】従来の溶接封口電池の製造工程を示す説明図
である。
【図18】従来の溶接封口電池を正面側から見た場合の
部分断面図である。
【図19】従来の溶接封口電池における正極集電タブが
切断した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
20:正極板 24:正極集電タブ 30:負極板 40:渦巻電極体 50:封口板 60:電池外装缶 82:溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA04 CC06 EE04 FF03 GG09 JJ04 5H022 AA09 BB17 CC08 CC12 CC19 EE04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極体が収納された電池外装缶の開口縁
    に、上記電極体と電気的に接続された集電タブを挟み込
    んだ状態で電池外装缶と溶接して、電池を封口する封口
    板において、 上記集電タブを挟み込んだ部分では、上記封口板又は上
    記電池外装缶に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に
    流れ込むための凹部が、溶融部と未溶融部との境界位置
    に形成されていることを特徴とする封口板。
  2. 【請求項2】 上記溶接がエネルギービーム法によって
    行われる、請求項1記載の封口板。
  3. 【請求項3】 上記凹部が、上記エネルギービームの照
    射位置から電池内部方向に形成される複数の溝から成
    る、請求項2記載の封口板。
  4. 【請求項4】 上記凹部が、上記エネルギービームの照
    射位置から電池内部方向の封口板の終端まで連通されて
    いる場合に、エネルギービームの照射方向に対する溝の
    成す角度をθ、溝幅をt1 、封口板の厚みt2 とする
    と、上記θが下記数1で表される範囲内に規制される、
    請求項3記載の封口板。 【数1】
  5. 【請求項5】 正極板と負極板とをセパレータを介して
    積層した電極体と、この電極体を収納する電池外装缶
    と、上記電極体から導出される集電タブと、上記電池外
    装缶の開口部を封口する封口板とを有し、且つ、上記集
    電タブを上記電池外装缶の開口縁と上記封口板との間に
    はさみ込んだ状態で、集電タブと電池外装缶と封口板と
    が溶接される構造の溶接封口電池において、 上記集電タブを挟み込んだ部分では、上記封口板又は上
    記電池外装缶に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に
    流れ込むための凹部が、溶融部と未溶融部との境界位置
    に形成されていることを特徴とする溶接封口電池。
  6. 【請求項6】 上記溶接がエネルギービーム法によって
    行われる、請求項5記載の溶接封口電池。
  7. 【請求項7】 上記凹部が、上記エネルギービームの照
    射位置から電池内部方向に形成される複数の溝から成
    る、請求項6記載の溶接封口電池。
  8. 【請求項8】 上記凹部が、上記エネルギービームの照
    射位置から電池内部方向の封口板の終端まで連通されて
    いる場合に、エネルギービームの照射方向に対する溝の
    成す角度をθ、溝幅をt1 、封口板の厚みt2 とする
    と、上記θが下記数2で表される範囲内に規制される、
    請求項7記載の溶接封口電池。 【数2】
  9. 【請求項9】 上記集電タブは、上記電極体の最外周部
    分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部に略U状の
    切込みを入れ、この切込みを切りおこして上記電池外装
    缶の開口側方向へ折り返すことにより形成される、請求
    項5〜8記載の溶接封口電池。
JP2001199672A 2001-06-29 2001-06-29 溶接封口電池 Expired - Fee Related JP4169495B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001199672A JP4169495B2 (ja) 2001-06-29 2001-06-29 溶接封口電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001199672A JP4169495B2 (ja) 2001-06-29 2001-06-29 溶接封口電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003017013A true JP2003017013A (ja) 2003-01-17
JP4169495B2 JP4169495B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=19036938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001199672A Expired - Fee Related JP4169495B2 (ja) 2001-06-29 2001-06-29 溶接封口電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4169495B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111919A (ja) * 2015-12-15 2017-06-22 株式会社豊田自動織機 電極組立体の製造方法及び電極組立体
CN107552958A (zh) * 2017-08-03 2018-01-09 大族激光科技产业集团股份有限公司 一种动力电池封口的焊接方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111919A (ja) * 2015-12-15 2017-06-22 株式会社豊田自動織機 電極組立体の製造方法及び電極組立体
CN107552958A (zh) * 2017-08-03 2018-01-09 大族激光科技产业集团股份有限公司 一种动力电池封口的焊接方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4169495B2 (ja) 2008-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8142922B2 (en) Secondary battery and method for manufacturing secondary battery
EP2211400A1 (en) Secondary battery
JP2009032670A (ja) 密閉型電池及びその製造方法
WO2009096160A1 (ja) 二次電池用集電端子板、二次電池および二次電池の製造方法
JP6768418B2 (ja) 角形二次電池
JP3877619B2 (ja) 密閉型電池
US7943253B2 (en) Sealed battery and manufacturing method therefor
CN106537651A (zh) 二次电池
JP2009259697A (ja) 電池およびその製造方法
JP2006012845A (ja) 二次電池
WO2015129154A1 (ja) 電池及び電池の製造方法
JP4289738B2 (ja) 封口電池
JP5384071B2 (ja) 密閉電池
US20100255358A1 (en) Cylindrical battery and manufacturing method thereof
JP4679046B2 (ja) 電池及びこれを用いた電池ユニット
JP6108545B2 (ja) 角形二次電池および組電池
JP2003017013A (ja) 封口板及びこれを用いた溶接封口電池
JPH09171809A (ja) レーザー封口電池
JP2017134910A (ja) 二次電池の製造方法
JP2012043704A (ja) 非水電解液電池
JP3203517B2 (ja) 電 池
JP4578002B2 (ja) 溶接封口電池
JP2017033830A (ja) 密閉型電池の製造方法
CN105960722B (zh) 蓄电装置和蓄电装置制造方法
JP4428965B2 (ja) 電池ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080805

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees