JP4169495B2 - 溶接封口電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型携帯用の溶接封口電池に関する
【0002】
【従来の技術】
携帯電子機器用の小型密閉型電池においては、先に本願出願人が開示しているがごとく、渦巻電極体が収納された電池外装缶の開口縁(端)部に封口板をレーザー溶接して封口するのであるが、この際、図17(a)に示すように、渦巻電極体106の最外周部分に正極板又は負極板のいずれかの芯体101を配置し、更にこの芯体101の露出部に略U字状の切込み(切断線)102を入れた後、図17(b)に示すように、この切込み102を電池外装缶の開口側方向へ折り返して集電タブ103となし、その後、図18に示すように、上記集電タブ103を電池外装缶104の開口縁104aと封口板105との間にはさみ込み、この状態でこれら三つをレーザ溶接することにより封口していた。
【0003】
この場合、落下等の衝撃が電池に加えられて、電極体が移動し、集電タブ103にストレスが加わると、図19に示すように、集電タブ103の根元部分(即ち、溶融部110と未溶融部111との境界112)で切断されて、電池の内部抵抗が上昇する。
これは、レーザー光照射位置における溶融部110は非常に高温に曝されるため、当該溶融部110における集電タブ103の強度が低下する一方、未溶融部111においてはさほど高温とならないため、集電タブ103の強度が低下しないことに起因するものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題を考慮してなされたものであって、電池を落下させる等の振動が加えられた場合であっても、集電タブのタブ切れが生じるのを抑制して、電池の内部抵抗が上昇するのを抑え、信頼性を向上させることができる溶接封口電池の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明においては、正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極体と、この電極体を収納する電池外装缶と、上記電極体から導出される集電タブと、上記電池外装缶の開口部を封口する封口板とを有し、且つ、上記集電タブを上記電池外装缶の開口縁と上記封口板との間にはさみ込んだ状態で、集電タブと電池外装缶と封口板とが溶接される構造の溶接封口電池において、上記集電タブを挟み込んだ部分では、上記封口板又は上記電池外装缶に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に流れ込むための凹部が、溶融部と未溶融部との境界位置に形成されていることを特徴とする。
【0006】
上記構成の如く、溶融部と未溶融部との境界位置に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に流れ込むための凹部が形成されていれば、溶融金属が凹部に流れ込む際、溶融金属の有する熱は、ある程度封口板に伝熱するため、溶融金属の温度が低下する。このように温度低下した状態で溶融金属と集電タブとが溶接されるので、集電タブの強度が余り低下しない。この結果、落下等の衝撃が電池に加えられて、電極体が移動し、集電タブにストレスが加わった場合には、集電タブの本来的強度を越えた場合にのみ切断され、従来の如く集電タブの本来的強度以下の強度しかない集電タブの根元部分で切断されるのを抑制することができる。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記溶接がエネルギービーム法によって行われることを特徴とする。
エネルギービーム法としては、レーザービーム又は電子ビームが例示される。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、上記凹部が、上記エネルギービームの照射位置から電池内部方向に形成される複数の溝から成ることを特徴とする。
上記凹部は、集電タブが存在する部分にランダムに形成しても良いがこの場合には、溶接時に、溶融部と未溶融部との境界位置に凹部が存在する割合が少なくなることもありうる。これに対し、エネルギービームの照射位置から電池内部方向に複数の溝を形成しておけば、溶接時に、溶融部と未溶融部との境界位置には一定の割合で必ず溝が存在することになるため、上記不都合を回避できる。
【0009】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、上記凹部が、上記エネルギービームの照射位置から電池内部方向の封口板の終端まで連通されている場合に、エネルギービームの照射方向に対する溝の成す角度をθ、溝幅をt1 、封口板の厚みt2 とすると、上記θが下記数3で表される範囲内に規制されることを特徴とする。
【0010】
【数3】
【0011】
このように規制するのは、エネルギービームの照射方向に対する溝の成す角度θ(以下、角度θと略す)が上記範囲を下回るとエネルギービームが電池内部に進入して電極体のセパレータが焼ける等の悪影響を与えることがある一方、角度θが90°になると、溶融部と未溶融部との境界位置が溝内に存在しない場合が生じて、溶接時の溶融金属が溝内に流れ込まないことがあるからである。
【0016】
また、請求項記載の発明は、請求項1〜4記載の発明において、上記集電タブは、上記電極体の最外周部分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部に略U状の切込みを入れ、この切込みを切りおこして上記電池外装缶の開口側方向へ折り返すことにより形成されることを特徴とする。
【0017】
集電タブを別途設け、この集電タブの一端と最外周部分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部とを溶接法等により電気的に接続することも可能であるが、上記構成の如く、電極体の最外周部分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部に略U状の切込みを入れ、この切込みを切りおこして上記電池外装缶の開口側方向へ折り返すことにより集電タブを形成すれば、別途集電タブを用意する必要もなく、しかも集電タブと芯体露出部とを溶接法等により電気的に接続する必要もないので、製造コストが低減される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図10に基づいて、以下に説明する。
図1は本発明に係る溶接封口電池の部分断面図である。
【0019】
図1に示すように、本発明の溶接封口電池は有底矩形筒状でアルミニウム合金から成る電池外装缶60を有しており、この電池外装缶60内には、正極と、負極と、これら両電極を離間するイオン透過性のセパレータとから成る偏平渦巻き状の渦巻電極体40が収納されている。上記電池外装缶60の開口端には、負極端子70を備えアルミニウム合金から成る封口板50が溶接されており、これによって電池が封口される。上記封口板50と上記渦巻電極体40との間には、封口板50側から順に絶縁板55とスペーサ56とが設けられている。また、上記渦巻電極体40の最外周の正極芯体露出部21には切込み部23が形成されており、この切込み部23を切り起こすことにより正極集電タブ24が形成される。この正極集電タブ24は、上記絶縁板55と上記スペーサ56との間で略U字状に折り曲げられることにより、電池落下時の正極集電タブ24に対する衝撃をある程度緩和するように施されている。そして、上記封口板50と上記電池外装缶60の内壁面とで挟み込むようにした状態でレーザー溶接されている。
【0020】
ここで、上記溶接封口電池の各構成部材等の詳細を、以下に説明する。
図2(a)は本発明に用いる正極板の側面図であり、同図(b)は正面図である。これらの図に示すように、正極板は長さ300mm、幅38mm、厚さ20μmのアルミ箔製正極芯体28の、原則としてその両面に、LiCoO2 を主成分としその他黒鉛、カーボンブラック、N−メチル−2−ピロリドンに溶かしたポリフッ化ビニリデンから成る正極スラリー22を塗布後、溶剤を乾燥し、所定の厚さに圧縮して正極活物質層22を形成した。そして、電池外装缶60内に挿入される、あるいは挿入された状態ではその最外周となる側に略Uあるいはコの字形の切込み23が設けられている。
【0021】
なお、上記切込み23を設けた部分の正極芯体28には、当然正極活物質が付着されておらず、更にその近くの電池外装缶60側に位置する面に正極活物質が付着されていないのは、対向する負極が存在せず、また、正極芯体28と電池外装缶60との一層の電気的接触を図るためである。
【0022】
図3(a)は本発明に用いる負極板の側面図であり、同図(b)は正面図である。これらの図に示すように、負極板は長さ280mm、幅39mm、厚さ15μmの負極芯体31の銅箔の両面に天然黒鉛粉末を主成分とし、その他純水に分散されたゴム系結着剤からなる負極スラリーを塗布し、乾燥後、所定の厚さに圧縮して負極活物質層32を形成した。また、後で説明する巻込中心部の負極芯体の銅箔には、ニッケルからなる負極集電タブ33が直接取り付けられている。
【0023】
図4は本発明に用いる渦巻電極体40の構造を示す断面図である。本図に示すように、渦巻電極体40は、正極板20と負極板30とを両者より多少幅広のポリエチレン製のセパレータ41を介して巻き回したものである。なおこの場合、前述の理由により正極板20の正極活物質を塗布していない片面露出部が渦巻電極体40の最外周部に位置するように巻回される。そしてこのもとで、巻終部分には粘着テープ(図示せず)が貼られ、また底部は電池外装缶60との接触防止のため絶縁テープ(図示せず)で覆われる。
【0024】
図5は本発明に用いる封口板の側面図である。
図5に示すように、上記封口板50(厚みL1 は1.0mm)における前記正極集電タブ24が配置されると想定される位置及びその近傍(理解の容易のため、図5では正極集電タブ24が配置されると想定される位置を、点線間81で示している。また、これ以降の図においても同様である)には、断面V字状の溝82…が形成されている。この溝82…の深さは0.1〜0.15mm、幅L2 は0.15mm、レーザービームAの照射方向に対する溝82…の成す角度θは30°となるように構成されている。
【0025】
上記構造の溶接封口電池の製造方法を、図6に基づいて説明する。
まず、図6(a)に示すように、電池外装缶底との接触防止、巻きほぐれ防止等のため粘着テープを要所に貼った渦巻電極体40において、最外周に位置する正極芯体露出部21に形成された切込み部23を切り起こし、上部に折り曲げて正極集電タブ24を形成した。次に、同図(b)に示すように、スペーサ56の上面で正極集電タブ24を略U字状に折り曲げた(前記図1参照)後、スペーサ56の上方に絶縁板55と封口板50とを順に配置し、更に正極集電タブ24の溶接位置である導出終端まで延設する。
【0026】
この後、同図(c)に示すように、アルミニウム合金製の矩形状の電池外装缶60内に渦巻電極体40を挿入した後、余分の長さの正極集電タブ24を切断し、電池外装缶60と封口板50との嵌合部にレーザービームを照射して当該部分を溶接し、電池を封口する。そして、併せて正極集電タブ24と電池外装缶60とを電気的に強固に接続する。
【0027】
更に、封口板50の透孔から電池外装缶60の内部に非水電解液を注入し、当該透孔に電池キャップを設置する。これによって、図1に示す溶接封口電池が作製される。
【0028】
ここで、上記構造の封口板50を用いて電池を作製した場合には、図7及び図8に示すように、溶融部84における溶融部と未溶融部との境界位置83(以下、境界位置83と略す)から溝82…内に、溶接時の溶融金属が流れ込むが(この流れ込んだ金属を、図7及び図8では85としている)、この流れ込んだ金属85…が溝82…に流れ込む際、溶融金属の有する熱は、ある程度封口板50に伝熱するため、流れ込んだ金属85…の温度が低下する。このように温度低下した状態で流れ込んだ金属85…と正極集電タブ24とが溶接されるので、正極集電タブ24の強度が余り低下しない。この結果、落下等の衝撃が電池に加えられて、渦巻電極体40が下方(図8のB方向)に移動し、正極集電タブ24にストレスが加わった場合であっても、正極集電タブ24の溶接根元部分で切断されるのを防止できる。即ち、正極集電タブ24が有する本来的な強度が発揮されるので、極めて大きなストレスが加わった場合にのみ、図9に示すように、正極集電タブ24の中途の部分で切断されることになる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は何もこれらに限定されるものでないのは勿論である。すなわち、例えば以下のようにしてもよい。
【0029】
(1)レーザービームAの照射方向に対する溝の成す角度θ(以下、単に角度θという)は30°に限定するものではないが、余り小さくすると、レーザービームAが電池内部に進入して渦巻電極体40に悪影響を与えるため、望ましくない。したがって、角度θは、溝幅をt1 、封口板の厚みt2 とした場合に、下記数5で表される範囲内に規制されるのが望ましい。
【0030】
【数5】
【0031】
但し、図11に示すように、溝82…が貫通していない場合には、レーザービームAが電池内部に進入しないので、θを上記数5で示す範囲に限定する必要はない。
一方、図12に示すように、角度θが90°になると、境界位置83が溝82内に存在する場合(溶接終端が、図中C示す部分である場合)には、何ら問題はないが、境界位置83が溝82内に存在しない場合(溶接終端が、図中D示す部分である場合)には、溶接時の溶融金属が溝82に流れ込むことができないので本発明の作用効果が発揮できない。したがって、角度θは下記数6で表される範囲内に規制するのが望ましい。
【0032】
【数6】
【0033】
角度θは上記数5及び数6で示される範囲であることが必要となるが、一般的には、80°>θ>10°程度であることが望ましい。
(2)封口板50に形成される凹部としては、溝82…に限定するものではなく、図13に示すように、多数の凹部89…をランダムに形成するような構造であっても良い。
(3)切込み部により集電タブを形成するのは負極側であっても良い。
(4)正負極の芯体等の寸法、材質等は、他の値や材料としても良い。
(5)電極体は渦巻形状ではなく、正負極板のそれぞれを複数枚積層する形状等であっても良い。
(6)外装缶、封口板の材料はアルミニウム合金に限らない。鉄、ニッケル等の公知の材料を使用することができる。
【0034】
参考例〕
参考例としては、上記発明の実施の形態に示すように、側面に溝が形成された封口板(アルミニウム合金から成り、厚みが1mmのもの)と、アルミニウム合金から成る缶とを用い、封口板と缶との間にアルミニウム箔(厚さ15μm、幅6mm)を挟み込んだ状態で、封口板と缶とアルミニウム箔とをレーザー溶接した。
このようにして本発明の電池に使われる封口板を用いたものを、以下、本発明関連品aと称する。
【0035】
(比較例1、2)
溝が形成されていない封口板を用いた他は、上記参考例と同様にしてレーザー溶接した。
ここで、封口板は最終工程で打ち抜き加工されるため、図14に示すように、封口板91の側面には破断面90が形成される。この破断面90は、打ち抜き時の金型のパンチ−ダイクリアランス、加工スピード、加工油量等により変化する。そこで、破断面90が小さくなるような条件で打ち抜いたもの(破断面90の幅t3 及び破断面90の深さt4 の小さなもの)と、破断面90が大きくなるような条件で打ち抜いたもの(破断面90の幅t3 及び破断面90の深さt4 の大きなもの)とを作製した。
以下、上記破断面90が小さくなるような条件で打ち抜いた封口板を用いたものを比較品x1 、破断面90が大きくなるよう条件で打ち抜いた封口板を用いたものを比較品x2 と称する。
【0036】
(実験)
上記本発明関連品aと比較品x1 、x2 とにおけるアルミニウム箔を引っ張って、溶接強度を測定したので、その結果を表1に示す。試料数は各10個であるが、比較品x1 、x2 における破断面90の幅t3 及び破断面90の深さt4 の測定は各5個とした。
【0037】
【表1】
【0038】
上記表1から明らかなように、比較品x1 は溶接強度が極めて小さく、比較品x2 は比較品x1 に比べると溶接強度が大きくなっているが、溶接強度のばらつきが大きくなっていることが認められる。これに対して、本発明関連品aは溶接強度が極めて大きく、溶接強度のばらつきも小さくなっていることが認められる。
【0039】
このような結果となったのは、以下に示す理由によるものと考えられる。
即ち、比較品x1 では、図15(尚、図15においては、便宜上、前記発明の実施の形態と同様の機能を有する部材について、同一の符号を付している。但し、81は正極集電タブの幅ではなくアルミニウム箔の幅を意味する。)に示すように、レーザー光照射位置における溶融部84は非常に高温に曝されるため、当該溶融部84におけるアルミニウム箔の強度が低下する一方、未溶融部93においてはさほど高温とならないため、アルミニウム箔の強度が低下しない。したがって、アルミニウム箔にストレスが加わった場合には、アルミニウム箔の根元部分(即ち、溶融部84と未溶融部93との境界92)で切断されるからである。
【0040】
これに対して、本発明関連品aでは、図16(尚、図16においては、便宜上、前記発明の実施の形態と同様の機能を有する部材について、同一の符号を付している。但し、81は正極集電タブの幅ではなくアルミニウム箔の幅を意味する。)に示すように、溶融部84の境界位置83から溝82…内に、溶接時の溶融金属が流れ込むが、この流れ込んだ金属が溝82…に流れ込む際、溶融金属の有する熱は、ある程度封口板50に伝熱するため、流れ込んだ金属の温度が低下する。このように温度低下した状態で流れ込んだ金属とアルミニウム箔とが溶接されるので、アルミニウム箔の強度が余り低下しない。したがって、アルミニウム箔が有する本来的な強度が発揮されるので、アルミニウム箔にストレスが加わった場合には、アルミニウム箔の根元部分で切断されるのではなく、中途位置95で切断されるからである。
【0041】
また、比較品x2 では、破断面90の大きさにバラツキがあるため、破断面90が十分大きい場合には本発明関連品aのような破断状態となるが、破断面90が十分大きくない場合には比較品x1 のような破断状態となるからである。
【0042】
〔実施例〕
実施例としては、上記発明の実施の形態に示す方法と同様の方法にて作製した電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池Aと称する。
【0043】
(比較例1、2)
上記参考例の比較例1、2と同様の封口板をそれぞれ用いて電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下それぞれ、比較電池X1、X2と称する。
【0044】
(実験2)
上記本発明電池A及び比較電池X1、2に衝撃を加えた場合に不良が発生するまでのセット数を調べたので、その結果を表2に示す。
尚、実験条件は、放電状態で各電池を30cmの高さからコンクリート上に落下させるというものであり、また落下回数は、電池の各面(6面)を床面に向けて1回ずつ落下させるのを1セットとし、30セット行った。そして、1セット毎に電池の内部抵抗を測定し、実験の前後で抵抗が10mΩ以上変動した場合を不良とした。また、試料数は各電池5個とした。
【0045】
【表2】
【0046】
その結果、比較電池X1では3〜5セット(平均4セット)で不良となり、比較電池X2では4〜15セット(平均9.2セット)で不良となった。これに対して、本発明電池Aでは、2個は30セットを越えても電池の内部抵抗に変化はなく、また残り3個のものも22〜28セット(平均25.3セット)まで不良が発生しないことが認められた。
これは、上記第1実施例に示した理由と同様の理由によるものと考えられる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本説明によれば、電池を落下させる等の振動が加えられた場合であっても、集電タブのタブ切れが生じるのを抑制して、電池の内部抵抗が上昇するのを抑え、信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接封口電池を正面側から見た場合の部分断面図である。
【図2】本発明に用いる正極板の構成図である。
【図3】本発明に用いる負極板の構成図である。
【図4】本発明に用いる渦巻電極体の横(水平)断面の構成を示す図である。
【図5】本発明の封口板の側面図である。
【図6】本発明に係る溶接封口電池の製造工程を示す説明図である。
【図7】本発明に係る溶接封口電池における溶接終了時の封口板の状態を示す説明図である。
【図8】本発明に係る溶接封口電池の溶接終了時の状態を示す説明図である。
【図9】本発明に係る溶接封口電池における正極集電タブが切断した状態を示す説明図である。
【図10】本発明の封口板に形成される溝の限界角度を示す説明図である。
【図11】本発明の封口板の変形例を示す側面図である。
【図12】本発明の封口板に形成される溝の限界角度を示す説明図である。
【図13】本発明の封口板の他の変形例を示す側面図である。
【図14】従来の封口板の状態を示す要部断面図である。
【図15】従来の封口板を用いた場合におけるアルミニウム箔の切断状態を示す説明図である。
【図16】本発明の封口板を用いた場合におけるアルミニウム箔の切断状態を示す説明図である。
【図17】従来の溶接封口電池の製造工程を示す説明図である。
【図18】従来の溶接封口電池を正面側から見た場合の部分断面図である。
【図19】従来の溶接封口電池における正極集電タブが切断した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
20:正極板
24:正極集電タブ
30:負極板
40:渦巻電極体
50:封口板
60:電池外装缶
82:溝

Claims (5)

  1. 正極板と負極板とをセパレータを介して積層した電極体と、この電極体を収納する電池外装缶と、上記電極体から導出される集電タブと、上記電池外装缶の開口部を封口する封口板とを有し、且つ、上記集電タブを上記電池外装缶の開口縁と上記封口板との間にはさみ込んだ状態で、集電タブと電池外装缶と封口板とが溶接される構造の溶接封口電池において、
    上記集電タブを挟み込んだ部分では、上記封口板又は上記電池外装缶に、溶接時に溶融した金属が電池内部側に流れ込むための凹部が、溶融部と未溶融部との境界位置に形成されていることを特徴とする溶接封口電池。
  2. 上記溶接がエネルギービーム法によって行われる、請求項記載の溶接封口電池。
  3. 上記凹部が、上記エネルギービームの照射位置から電池内部方向に形成される複数の溝から成る、請求項記載の溶接封口電池。
  4. 上記凹部が、上記エネルギービームの照射位置から電池内部方向の封口板の終端まで連通されている場合に、エネルギービームの照射方向に対する溝の成す角度をθ、溝幅をt1、封口板の厚みt2とすると、上記θが下記数で表される範囲内に規制される、請求項記載の溶接封口電池。
  5. 上記集電タブは、上記電極体の最外周部分に位置する正極板又は負極板の芯体露出部に略U状の切込みを入れ、この切込みを切りおこして上記電池外装缶の開口側方向へ折り返すことにより形成される、請求項1〜4記載の溶接封口電池。
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