JP2003016918A - 電子放出素子、電子源及び画像形成装置 - Google Patents

電子放出素子、電子源及び画像形成装置

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JP2003016918A
JP2003016918A JP2001202622A JP2001202622A JP2003016918A JP 2003016918 A JP2003016918 A JP 2003016918A JP 2001202622 A JP2001202622 A JP 2001202622A JP 2001202622 A JP2001202622 A JP 2001202622A JP 2003016918 A JP2003016918 A JP 2003016918A
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electrode
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emitting
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Kazuji Nomura
和司 野村
Takeshi Ichikawa
武史 市川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放出電子の開口側壁への衝突が低減でき、放
出電子のビーム径が小さく、電子放出特性が均一で、蛍
光体を十分な輝度で発光させる放出電流が取れ、低電圧
で駆動でき、且つ容易に製造し得る電子放出素子、電子
源及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 基板上にカソード電極12と絶縁層13
とゲート電極14とをこの順に有し、少なくともゲート
電極14と絶縁層13とをそれぞれ貫通する開口が形成
され、カソード電極12とゲート電極14との間に電圧
を印加することによって、電子が開口を通して放出され
るように構成されている電子放出素子において、開口の
底が、複数の高さの面で構成されており、電子放出膜1
5が、開口内のカソード電極12の少なくとも最上面上
に在ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子、電
子源及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子放出素子としては、大別して
熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類のものが
知られている。冷陰極電子放出素子には、電界放出型
(以下、「FE型」という。)、金属/絶縁層/金属型
(以下、「MIM型」という。)や表面伝導型電子放出素
子等がある。
【0003】FE型の例としてはW. P. Dyke &W. W.
Dolan,“Field Emission ”,Advance in Electron P
hysics,8,89(1956) や、C. A. Spindt, "PHYSICA
L Properties of thin-film field emission cathodes
with molybdenium cones",J. Appl. Phys., 47, 5248
(1976) 等、あるいは、特開平8−96703号公報
や、特開平8−96704号公報や、特開平8−115
654号公報や、特開平10−125215号公報や、
特開平10−289650号公報等に開示されているも
のが知られている。
【0004】MIM型の例としてはC. A. Mead,“ Oper
ation of Tunnel - Emission Devices“,J. Apply. P
hys. ,32,646(1961 )等に開示されたものが知られ
ている。また、最近の例では、Toshiaki. Kusunoki,
“ Fluctuation - free electron emission from non -
formed metal - insulator - metal (MIM) cathodesFa
bricated by low current Anodic oxidation ”,Jpn.
J. Appl. Phys. vol.32 (1993) pp. L1695,Mutsumi s
uzuki etal “ An MIM-Cathode Array for Cathode lum
inescent Displays ”,IDW '96 ,(1996) pp.529等が
研究されている。
【0005】表面伝導型の例としては、エリンソンの報
告(M.I.Elinson Radio Eng.Electron Phys. , 10
(1965))に記載のもの等があり、この表面伝導型電子
放出素子は、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面
に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象
を利用するものである。表面伝導型素子では、前記のエ
リソンの報告に記載のSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜を
用いたもの、(G.Dittmer.Thin Solid Films,9,317
(1972))、In2O3/SnO2薄膜によるもの(M.Hartwel
l and C.G.Fonstad,IEEE Trans.ED Conf.,519
(1983))等が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電子放出素子をディス
プレイ等の画像形成装置に応用するには、蛍光体を十分
な輝度で発光させる放出電流が必要である。また、ディ
スプレイの高精細化のためには、蛍光体に照射される電
子ビームの径が小さく、且つ、電子放出特性が均一であ
ることが必要である。そして低電圧で駆動出来、製造し
易いことが重要である。
【0007】MIM型電子放出素子は、下部電極と上部電
極の間に絶縁体を配置し、両電極間に電圧を印加して電
子を取り出す構造である。内部電界方向と放出される電
子の方向が一致し、かつ放出面での電位分布に歪みがな
いために、小さい電子ビーム径が実現できるが、絶縁層
と上部電極で電子の散乱が起こるために効率が悪いのが
一般的であり、低消費電力化にはあまり好ましくない。
【0008】一方、FE型電子放出素子である、C. A. Sp
indt, "PHYSICAL Properties of thin-film field emis
sion cathodes with molybdenium cones", J. Appl. Ph
ys.,47, 5248 (1976) 等に開示されたの例では、放出点
としてマイクロチップが形成され、その先端から電子が
放出される構成が一般的であり、電子を蛍光体に照射し
た際の電子ビームの径が大きくなってしまう。また、均
一に素子を製造するのが困難なため、素子間での電子放
出特性が均一になり難い。さらに、この例では、1放出
点から電子が放出されるために、蛍光体を強く発光させ
るために放出電流密度を大きくすると、電子放出部の熱
的な破壊を誘起し、素子の寿命を制限することになる。
また、真空中に存在するイオンがマイクロチップ先端を
集中的にスパッタし素子の寿命を縮める事もある。
【0009】このようなFE型電子放出素子の欠点を克服
するために、個別の解決策として様々な例が提案されて
いる。
【0010】電子ビームの広がりを防ぐ例としては、電
子放出部上方に収束電極を配置した例がある。この例で
は、放出された電子ビームを収束電極の負電位により絞
るのだが、製造工程がより複雑となってしまい、製造コ
ストの増大を招く。
【0011】電子ビームの広がりを小さくする別の例と
しては、特開平8−96703号公報や特開平8−96
704号公報等に開示されたものがある。特開平8−9
6704号公報に示されている例を図17に示す。この
例は、基板301上にカソード電極302とゲート電極
304が絶縁層303を介して積層され、ゲート電極3
04及び絶縁層303をそれぞれ貫通する開口が形成さ
れており、この開口内に電子放出膜305が設けられて
いる電子放出素子である。ゲート電極304にカソード
電極302よりも高い電圧を印加することによって、電
子放出膜305から電子を放出させる。
【0012】この時、開口内部に形成される等電位面が
電子放出膜305に略平坦となるため、アノードに到達
した時の電子ビームの径が小さくなると言うものであ
る。
【0013】これらの例では、電子放出膜として、低仕
事関数の材料を使用することにより、マイクロチップの
様に先端が尖った構成でなくても電子放出させることが
可能であると同時に、比較的製造し易い。また、電子放
出膜の表面全体から電子を放出させるため、チップの破
壊等の問題が起こらず、長寿命であると言う利点があ
る。
【0014】しかし、開口内に形成される等電位面は厳
密に言うと、電子放出膜305の厚さに依存して凸型と
なり、電子放出膜305の表面の内、開口の側壁付近に
最も強い電界がかかってしまう。このため、電子は、電
子放出膜305の表面の内、開口の側壁付近から主に放
出され、また、開口内の等電位面が凸型となっているた
め、多数の電子が開口側壁に衝突してしまう。この結
果、電子が絶縁層に入射し、チャージアップによる放電
等の問題が生じてしまうおそれがある。
【0015】また、上記の例よりも、開口側壁での電子
の散乱を抑え、更に電子ビームの径も小さくする例が特
開平8−115654号公報や特開平10−12521
5号公報等に開示されている。特開平10−12521
5号公報に示されている例を図18に示す。この例は、
基板301上にカソード電極302とゲート電極304
が絶縁層303を介して積層され、ゲート電極304及
び絶縁層303をそれぞれ貫通すると共に、カソード電
極302が段差を有して掘り込まれており、電子放出膜
305がこの開口内に、その表面がカソード電極302
と絶縁層303の接合面よりも深い位置にある様に設け
られている電子放出素子である。ゲート電極304にカ
ソード電極302よりも高い電圧を印加することによっ
て、電子放出膜305から電子を放出させる。この時、
開口内に形成される等電位面はカソード電極302の掘
り込み形状や深さ等に依存して凹型となり、電子の入射
による絶縁層303のチャージアップのおそれが無くな
り、さらにアノードに到達した時の電子のビーム径も小
さくなる。しかし、上記した特開平8−96704号公
報等の例と比べ、同じ絶縁層膜厚及び同じ駆動電圧下で
は、電子放出膜305にかかる電界強度が弱くなってし
まうため、上記例よりも駆動電圧が高くする必要が有
り、消費電力が高くなってしまう。
【0016】また、その他のFE型電子放出素子の例
で、開口内のカソード電極のエッジ部から電子放出する
例が特開平10−289650号公報に開示されてい
る。特開平10−289650号公報に示されている例
を図19に示す。この例は、基板301上にカソード電
極302とゲート電極304が絶縁層303を介して積
層され、ゲート電極304、絶縁層303及びカソード
電極302をそれぞれ貫通する開口が形成されており、
絶縁層303をサイドエッチすることによりカソード電
極302のエッジ部を露出させている電子放出素子であ
る。ゲート電極304にカソード電極302よりも高い
電圧を印加することによって、カソード電極302のエ
ッジ部から電子放出させる。この時、開口内に形成され
る等電位面はカソード電極302及び開口径等に依存し
て凹型となり、電子の入射による絶縁層のチャージアッ
プのおそれを軽減できる。しかし、電子放出させている
カソード電極302のエッジのわずかな形状の違いによ
り、カソード電極302のエッジにかかる電界強度が大
きく変わってしまい、また、カソード電極302のエッ
ジの向きがわずかに変わると、電子放出させる向きが容
易に変わってしまうため、素子間での電子のビーム径に
ばらつきが出てしまう。さらに、この例では、1放出点
から電子が放出されるために、蛍光体を強く発光させる
ために放出電流密度を大きくすると、電子放出部の熱的
な破壊を誘起し、素子の寿命を制限することになる。ま
た、ダイヤモンド等の半導体や高抵抗材料は、抵抗値が
高いため、カソード電極ラインとしてそのまま用いるこ
とが出来ない。
【0017】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、放出
電子の開口側壁への衝突が低減でき、放出電子のビーム
径が小さく、電子放出特性が均一で、蛍光体を十分な輝
度で発光させる放出電流が取れ、低電圧で駆動でき、且
つ容易に製造し得る電子放出素子、電子源及び画像形成
装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電子放出素子にあっては、基板上に下層の第
一の電極と絶縁層と上層の第二の電極とをこの順に有
し、少なくとも前記第二の電極と前記絶縁層とをそれぞ
れ貫通する開口が形成され、前記第一の電極と前記第二
の電極との間に電圧を印加することによって、電子が前
記開口を通して放出されるように構成されている電子放
出素子において、前記開口の底が、複数の高さの面で構
成されており、電子放出する電子放出膜が、前記開口内
の前記第一の電極の少なくとも最上面上に在ることを特
徴とする。
【0019】第一の開口を有する第一の電極と、貫通し
た第二の開口を有する第二の電極と、前記第一及び第二
の開口に連通する第三の開口を有し、前記第一の電極と
第二の電極間に配置される絶縁層と、前記第三の開口内
に位置し、前記第一の電極上に配置された電子放出膜
と、を有することを特徴とする。
【0020】前記開口の底の中央部が、前記複数の高さ
の面の内、最下面で形成されていることが好適である。
【0021】前記開口の底の周辺部が、前記第一の電極
の最上面で形成されていることが好適である。
【0022】前記開口の底の前記複数の高さの面の最下
面が、前記第一の電極によって形成されていることが好
適である。
【0023】前記電子放出膜が、炭素を含むことが好適
である。
【0024】前記炭素が、ダイヤモンドライクカーボ
ン、又はダイヤモンドのいずれかを含むことが好適であ
る。
【0025】前記第一の電極が、複数の層からなること
が好適である。
【0026】前記開口が、円形、多角形、スリット形
状、円形の一部、楕円形及び楕円形の一部のいずれか一
種の形状をなすことが好適である。
【0027】前記電子放出膜及び前記第二の電極から所
定の距離を隔てて設けられ、前記電子放出膜から放出さ
れる電子を引き付ける陽極を有することが好適である。
【0028】上記の電子放出素子を複数個備えて1つの
画素を形成していることが好適である。
【0029】本発明の電子源にあっては、上記の電子放
出素子を複数個並列に配置し、結線してなる前記電子放
出素子の列を少なくとも1列以上有してなることを特徴
とする。
【0030】上記の電子放出素子を複数個配列してなる
前記電子放出素子の列を少なくとも1列以上有し、前記
電子放出素子を駆動する低電位用供給用配線と高電位供
給用配線がマトリクス配置されていることを特徴とす
る。
【0031】本発明の画像形成装置にあっては、上記の
電子源と、該電子源から放出された電子によって画像を
形成する画像形成部材と、を備え、情報信号により前記
電子源の各電子放出素子の電子量を制御することを特徴
とする。
【0032】前記画像形成部材は、蛍光体であることが
好適である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0034】本実施の形態の電子放出素子の特徴は、基
板上に下層の第一の電極と絶縁層と上層の第二の電極と
をこの順に有し、少なくとも第二の電極と絶縁層とをそ
れぞれ貫通する開口が形成され、第一の電極と第二の電
極との間に電圧を印加することによって、電子が開口を
通して放出されるように構成されている電子放出素子に
おいて、開口の底が、複数の高さの面で構成されてお
り、電子放出膜が、開口内の第一の電極の少なくとも最
上面上に在ることを特徴とする。
【0035】また、開口の底の中央部が、上記複数の高
さの面の内、最下面で形成されており、開口の底の周辺
部が、第一の電極の最上面で形成されていることを特徴
とする。
【0036】上記した本実施の形態の電子放出素子の構
成では、開口底となっている第一の電極であるカソード
電極の一部が掘り込まれているため、特開平8−967
03号公報や特開平8−96704号公報等に開示され
ている従来例と比べ、開口内での等電位面がより電子放
出膜の表面と平行、もしくは凹型に形成されるため、電
子放出膜から放出された電子が開口側壁に衝突する割合
を軽減することができ、開口側壁の絶縁層がチャージア
ップし難く、放電などのおそれを軽減することができ、
さらに、放出された電子は、電子放出膜の表面にほぼ垂
直に進行していくため、陽極であるアノードに到達した
時の電子のビーム径を小さくすることができ、高精細化
が可能となる。
【0037】また、上記した本実施の形態の電子放出素
子の構成では、開口底となっているカソード電極の一部
が掘り込まれているため、掘り込み深さと開口径等に依
存して、開口内での等電位面が凹型に形成されるため、
特開平8−115654号公報や特開平10−1252
15号公報等に開示されている従来例と同様に、電子放
出膜から放出された電子が開口側壁に衝突する割合を軽
減することができると同時に、これら従来例と比べ、同
じ絶縁層膜厚及び同じ駆動電圧下で電子放出膜にかかる
電界強度が強くなるため、より低消費電力で駆動でき
る。
【0038】また、上記した本実施の形態の電子放出素
子の構成では、開口底となっているカソード電極の内、
掘り込まれていない最上面部分に堆積した電子放出膜の
表面から電子を放出するため、特開平10−28965
0号公報に開示されている従来例でカソード電極のエッ
ジ部から電子放出させるのに対して、本実施の形態では
電子放出面積を広く取ることができ、より大きな電流密
度を得ることが可能となる。
【0039】また、本実施の形態の電子放出素子は、単
純な積層構造から成っているため製造し易く、さらに、
構造を制御し易いため、各電子放出素子での電子放出特
性も均一になる。
【0040】本実施の形態の電子放出素子は、ゲート電
極を変調電極としており、アノードに高電圧をかけるこ
とができるため、放出された電子は、蛍光体を発光させ
るのに十分なエネルギーを持って蛍光体に衝突するた
め、蛍光体での十分な輝度が得られる。
【0041】図2は本実施の形態に係る電子放出素子の
構成を示す概略平面図であり、図1は図2におけるA−
A’線での概略断面図である。
【0042】図1及び図2において、11は基板、12
は下層の第一の電極であるカソード電極、13は絶縁
層、14は上層の第二の電極であるゲート電極、15は
電子放出膜、W1は開口径、W2は開口の底を複数の高
さの面に構成するようにさらに掘り込まれる開口内掘り
込み径である。
【0043】開口径W1は、素子を構成する材料や電子
放出膜15の材料の仕事関数、駆動させる時の電圧や必
要とする放出電子ビームの形状等により適宜設定され
る。通常、数十nmから数十μmの範囲で設定され、好
ましくは数百nmから数μmの範囲で選択される。
【0044】開口内掘り込み径W2は、開口径W1、開
口深さ、掘り込み深さ等により適宜設定される。通常数
nmから数十μmの範囲で設定される。
【0045】図3は、本実施の形態の電子放出素子から
電子を放出させる時の駆動を示す概略断面図であり、1
6は、開口内の電子放出膜15付近に形成される等電位
面である。この時、ゲート電極14にはカソード電極1
2よりも高い電圧を印加している状態である。
【0046】等電位面16の形状は、印加電圧の大きさ
及び素子を形成している各材料の厚さや幅、及び掘り込
み深さ等により決定されるが、開口底となっているカソ
ード電極の一部が掘り込まれているため、凹型となる。
【0047】この結果、電子放出膜15から放出された
電子は、電子放出膜15の表面にほぼ垂直又は、やや開
口の中心に向かう方向に進行して行くため、電子放出膜
15から放出された電子が開口側壁に衝突する割合が軽
減され、さらに、アノードに到達した時の電子のビーム
径が小さくなる。また、素子を形成している各材料の厚
さや幅、掘り込み深さは、使用用途により好適な値を任
意に選択することができる。
【0048】以上述べた本実施の形態の電子放出素子に
ついて、更に好ましい形態を挙げて詳述する。図1は本
実施の形態による電子放出素子の一例を示す模式図であ
り、図5は本実施の形態の電子放出素子の製造方法の一
例を示した図である。
【0049】まず、図5(a)に示すように、基板11
上に、カソード電極12、絶縁層13、及びゲート電極
14を順に積層する。
【0050】具体的には、予め、その表面を十分に洗浄
した、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少させたガ
ラス、青板ガラス、シリコン基板等にスパッタ法等によ
りSiO2を積層した積層体、アルミナ等セラミックスの絶
縁性基板のうち、いずれか一つを基板11として用い、
基板11上にカソード電極12を積層する。
【0051】カソード電極12は一般的に導電性を有し
ており、蒸着法、スパッタ法等の一般的真空成膜技術、
フォトリソグラフィー技術により形成される。カソード
電極12の材料は、例えば、Be、Mg、Ti、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Mo、W、Al、Cu、Ni、Cr、Au、Pt、Pd等の金属ま
たは合金材料、TiC、ZrC、HfC、TaC、SiC、WC等の炭化
物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、GdB4等の硼化物、T
iN、ZrN、HfN等の窒化物、Si、Ge等の半導体、有機高分
子材料等から適宜選択される。カソード電極12の厚さ
としては、数十nmから数mmの範囲で設定され、好ま
しくは数百nmから数μmの範囲で選択される。
【0052】次に、カソード電極12に続いて絶縁層1
3を堆積する。
【0053】絶縁層13は、スパッタ法、CVD(Chemica
l Vapor Deposition)法、蒸着法等の一般的な真空成膜
法により形成され、その厚さとしては、数nmから数μ
mの範囲で設定され、好ましくは数十nmから数百nm
の範囲から選択される。望ましい材料としてはSiO2、Si
N、Al2O3、Ta2O5、CaFなどの高電界に耐えられる耐圧の
高い材料が望ましい。
【0054】更に、絶縁層13に続き、ゲート電極14
を堆積する。
【0055】ゲート電極14は、カソード電極12と同
様に導電性を有しており、蒸着法、スパッタ法等の一般
的真空成膜技術、フォトリソグラフィー技術により形成
される。ゲート電極14の材料は、例えば、Be、Mg、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W、Al、Cu、Ni、Cr、Au、P
t、Pd等の金属または合金材料、TiC、ZrC、HfC、TaC、S
iC、WC等の炭化物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、GdB
4等の硼化物、TiN、ZrN、HfN等の窒化物、Si、Ge等の半
導体、有機高分子材料等から適宜選択される。ゲート電
極14の厚さとしては、数nmから数十μmの範囲で設
定され、好ましくは数十nmから数μmの範囲で選択さ
れる。
【0056】なお、カソード電極12及びゲート電極1
4は、同一材料でも異種材料でも良く、また、同一形成
方法でも異種方法でも良い。
【0057】次に、図5(b)に示すように、ゲート電
極14上に、フォトリソグラフィー技術によってマスク
パターン17を形成する。マスクパターン17は、次工
程で開口を形成するためにエッチングされる部分を除い
て形成される。
【0058】そして、図5(c)に示すように、絶縁層
13及びゲート電極14を貫通する開口を形成する。
【0059】開口の形成はエッチングによって行われ、
本エッチング工程は、カソード電極12上で停止し、エ
ッチング方法は、エッチング対象である絶縁層13とゲ
ート電極14、及びカソード電極12の材料に応じて選
択すれば良い。
【0060】続いて、図5(d)に示すように、電子放
出膜15を堆積する。
【0061】電子放出膜15はCVD法、蒸着法、スパッ
タ法等の一般的真空成膜技術により形成される。電子放
出膜15の材料は、例えば、グラファイト、フラーレ
ン、カーボンナノチューブ、アモルファスカーボン、ダ
イヤモンドライクカーボン、ダイヤモンドを分散した炭
素及び炭素化合物等から適宜選択される。好ましくは仕
事関数の低いダイヤモンド薄膜、ダイヤモンドライクカ
ーボン等が良い。電子放出膜15の膜厚としては、数n
mから数μmの範囲で設定され、好ましくは数nmから
数百nmの範囲で選択される。
【0062】続いて、図5(e)に示すように、次工程
で開口内に開口径よりも径の小さい掘り込みを形成する
ために、開口の側壁も覆うマスク18を形成する。
【0063】マスク18は、スパッタ法、CVD法、蒸着
法等の一般的な真空成膜法により形成される。マスク1
8の材料は、例えば、SiO2、SiN、Al2O3、Ta2O5、CaF等
から、カソード電極12、絶縁層13、及びゲート電極
14の材料に応じて適宜選択される。マスク18の厚さ
としては、開口径の長さにもよるが、数百pmから数十
μmの範囲で設定され、好ましくは数nmから数μmの
範囲で選択される。
【0064】次に、図5(f)に示すように、カソード
電極12に、開口径よりも小さい径の掘り込みを形成す
る。
【0065】開口内への開口径よりも小さい径の掘り込
みの形成は、エッチングによって行われ、エッチング方
法は、カソード電極12、電子放出膜15、マスクパタ
ーン17、及びマスク18の材料に応じて選択すれば良
い。
【0066】ここでは、カソード電極12を貫通してエ
ッチングを行っているが、カソード電極12中でエッチ
ングを停止しても良い。
【0067】最後に、図5(g)に示すように、マスク
パターン17及びマスク18を除去し、電子放出素子が
完成する。
【0068】なお、ここまで例として説明してきた図1
に示す本実施の形態に係る電子放出素子は、開口底の
内、掘り込まれていないカソード電極12の最上表面部
分にのみ電子放出膜15が堆積されているが、少なくと
も掘り込まれていない部分に電子放出膜15が堆積され
ていれば良く、したがって掘り込み部に電子放出膜15
が堆積されていても良い。
【0069】この場合に、ゲート電極14にカソード電
極12よりも高電圧を印加して駆動すると、掘り込み部
に堆積した電子放出膜15にかかる電界強度は、掘り込
まれていない部分に堆積した電子放出膜15にかかる電
界強度よりも弱くなるため、掘り込み部に堆積した電子
放出膜15からは電子が放出され難く、また、掘り込み
部内では、掘り込み部の中央に最も電界が強くかかり、
掘り込み部の側壁に近づくに従って電界強度は劇的に弱
くなる。このため、電子が放出されたとすると、掘り込
み部中央から放出されるため、アノードに到達した時の
電子ビームの径、及び電流密度に及ぼす影響は非常に小
さい。また、ゲート電極14とカソード電極12との間
に印加する電圧によって、掘り込まれていない部分に堆
積した電子放出膜15からのみ電子を放出させることも
できる。
【0070】また、図2に示すように本実施の形態に係
る電子放出素子の開口の形状は円形であるが、多角形、
スリット形状、円形、円形の一部、楕円形、及び楕円形
の一部のいずれか一種の形状をなしていれば良い。
【0071】本実施の形態に係る電子放出素子を適用し
た応用例について以下に述べる。本実施の形態に係る電
子放出素子は、その複数個を基体上に配列することによ
って、例えば電子源又は画像形成装置を構成することが
できる。
【0072】図6を用いて、本実施の形態の電子放出素
子を複数は配して得られる電子源について説明する。
【0073】61は電子源基体、62はX方向配線、6
3はY方向配線、64は本実施の形態の電子放出素子、
65は結線である。
【0074】X方向配線62は、Dx1、Dx2、…D
xmのm本の配線から成り、真空蒸着法、印刷法、スパ
ッタ法等を用いて形成された導電性金属等で形成するこ
とが出来る。配線の材料、膜厚、幅は適宜設計される。
Y方向配線63は、Dy1、Dy2、…Dynのn本の
配線から成り、X方向配線62と同様に形成される。
【0075】これらm本のX方向配線62とn本のY方
向配線63との間には、不図示の層間絶縁層が設けられ
ており、両者を電気的に分離している。ここで、m及び
nは共に正の整数である。
【0076】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構成され
る。不図示の層間絶縁層は、例えば、X方向配線62を
形成した基体61の全面或いはその一部に所望の形状で
形成され、特にX方向配線62とY方向配線63との交
差部の電位差に耐え得るように、膜厚、材料、製法が適
宜設定される。X方向配線62とY方向配線63は、そ
れぞれ外部端子として引き出されている。
【0077】電子放出素子64を構成する一対の電極層
(不図示(カソード電極12及びゲート電極14であ
る))は、m本のX方向配線62及びn本のY方向配線
63と導電性金属等から成る結線65によって電気的に
接続されている。
【0078】X方向配線62、Y方向配線63、結線6
5、及び一対の素子電極を構成する材料は、その構成元
素の一部あるいは全部が同一であっても、またそれぞれ
異なっていても良い。
【0079】これらの材料は、例えば、前述の電子放出
素子64の素子電極であるカソード電極12及びゲート
電極14の材料より適宜選択される。素子電極を構成す
る材料と配線材料が同一である場合には、素子電極に接
続した配線は素子電極ということもできる。また、素子
電極を配線電極として用いることもできる。
【0080】X方向配線62には、X方向に配列した電
子放出素子64の行を選択するための、走査信号を印加
する不図示の走査信号印加手段が接続される。一方、Y
方向配線63には、Y方向に配列した電子放出素子64
の各列を入力信号に応じて変調するための、不図示の変
調信号発生手段が接続される。各電子放出素子64に印
加される駆動電圧は、当該電子放出素子64に印加され
る走査信号と変調信号の差電圧として供給される。
【0081】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の電子放出素子64を選択し、独立に
駆動可能とすることができる。
【0082】このような単純マトリクス配置の電子源を
用いて構成した画像形成装置について、図7を用いて説
明する。図7は、画像形成装置の表示パネルの一例を示
す模式図である。
【0083】61は電子放出素子を複数配した電子源基
体、71は電子源基体61を固定したリアプレート、7
6はガラス基体73の内面に画像形成部材である蛍光体
としての蛍光膜74とメタルバック75等が形成された
フェースプレートである。
【0084】72は支持枠であり、支持枠72には、リ
アプレート71、フェースプレート76がフリットガラ
ス等を用いて接続されている。
【0085】77は外囲器であり、例えば、大気中ある
いは窒素中で、400〜500度の温度範囲で10分以
上焼成することで、封着して構成される。
【0086】なお、リアプレート71は主に基体61の
強度を補強する目的で設けられるため、基体61自体で
十分な強度を持つ場合は、別体のリアプレート71は不
要とすることができる。即ち、基体61に直接支持枠7
2を封着し、フェースプレート76、支持枠72及び基
体61で外囲器77を構成しても良い。
【0087】一方、フェースプレート76、リアプレー
ト71間に、スペーサとよばれる不図示の支持体を設置
することにより、大気圧に対して十分な強度をもつ外囲
器77を構成することもできる。
【0088】なお、本実施の形態の電子放出素子を用い
た画像形成装置では、放出した電子軌道を考慮して、電
子放出素子64上部に蛍光体(蛍光膜74)をアライメ
ントして配置する。
【0089】図8は、本件のパネルに使用した蛍光膜7
4を示す模式図である。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光
体82の配列により図8(a)に示すブラックストライ
プ又は図8(b)に示すブラックマトリクスと呼ばれる
黒色導電材81と蛍光体82とから蛍光膜74を構成し
た。
【0090】以上のような画像形成装置は、テレビジョ
ン放送の表示装置、テレビ会議システムやコンピュータ
ー等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成され
た光プリンターとしての画像形成装置等としても用いる
ことができる。
【0091】
【実施例】以下、本実施の形態についての実施例を詳細
に説明する。
【0092】[実施例1]図2に本実施例により作製し
た電子放出素子の平面図、図1に断面図の一例、及び図
5に本実施例の電子放出素子の製造方法の一例を示す。
以下に、本実施例の電子放出素子の製造工程を詳細に説
明する。
【0093】(工程1)まず、図5(a)に示すよう
に、基板11に石英を用い、十分洗浄を行った後、スパ
ッタ法により、基板11上に、カソード電極12として
厚さ100nmのTaを積層した。続いて、スパッタ法に
より、絶縁層13として厚さ500nmのSiO2、ゲート
電極14として厚さ100nmのTaをこの順で堆積し
た。
【0094】(工程2)次に、図5(b)に示すよう
に、フォトリソグラフィーで、ポジ型フォトレジスト
(AZ1500/クラリアント社製)のスピンコーティ
ング、フォトマスクパターンを露光、現像し、マスクパ
ターン17を形成した。
【0095】マスクパターン17は、次工程で開口を形
成するためにドライエッチングされる部分を除いて形成
される。
【0096】(工程3)そして、図5(c)に示すよう
に、マスクパターン17をマスクとして、CF4ガスを用
いて、絶縁層13及びゲート電極14をドライエッチン
グし、カソード電極12でエッチングを停止させ、絶縁
層13及びゲート電極14を貫通する開口を形成した。
本実施例では、開口は円形で、その開口径W1は500
nmとした。
【0097】(工程4)次に、CVD法により、図5
(d)に示すように、電子放出膜15として、ダイヤモ
ンドライクカーボン膜を開口の底面に50nm程度堆積
した。反応ガスは、CH4とH2とN2の混合ガスを用いた。
【0098】(工程5)次に、図5(e)に示すよう
に、スパッタ法により、マスク18として、開口側壁に
つく厚さが50nm、100nm、150nm及び20
0nmとなるようにSiNを堆積した。つまり、掘り込み
径が、それぞれ400nm、300nm、200nm及
び100nmとなるようにSiNを堆積した。
【0099】マスク18は、次工程で開口内に掘り込み
を形成するためにドライエッチングされるために形成さ
れる。
【0100】(工程6)そして、図5(f)に示すよう
に、マスク18をマスクとして、Cl2、CF4、CHF3、Ar及
びO2ガスを用いて、マスク18、電子放出膜15、カソ
ード電極12、及びマスクパターン17をドライエッチ
ングし、カソード電極12を貫通し、基板11が現れる
ところでエッチングを停止させ、開口底面の中央部に掘
り込みを形成した。本実施例では、開口内掘り込みの形
状は円形で、その径W2は400nm、300nm、2
00nm及び100nmとした。
【0101】(工程7)最後に、マスクパターン17及
びマスク18を完全に除去し、図5(g)に示すような
本実施例の電子放出素子を完成させた。
【0102】以上のようにして作製した電子放出素子を
図4に示すように配置して電子を放出させた。
【0103】ここで、19は陽極であるアノードであ
り、Vaはカソード電極12とアノード19との電位
差、Vbはゲート電極14とカソード電極12との電位
差、D1はゲート電極14とアノード19との距離であ
る。
【0104】Vbによって形成された電界によって電子
放出膜15から放出された電子は、Vaによってアノー
ド19に引き付けられる。
【0105】本実施例では、Va=5kV、Vb=20
V、D1=2mmとした。ゲート電極14とカソード電
極12との間に電流を計測できる機器を配置し、電子放
出時のゲート電流を測定した。また、アノード19とし
ては蛍光体を塗布した電極を用い、電子ビーム径を観察
した。ここで言うゲート電流とは、電子放出時にゲート
電極14とカソード電極12とに流れる電流である。ま
た、ここで言う電子ビーム径とは、発光した蛍光体のピ
ーク輝度の10%の領域までのサイズである。
【0106】掘り込み径W2が、400nm、300n
m、200nm及び100nmの場合のゲート電流は、
掘り込みが無い場合と比べ、それぞれ約58.4%、7
7.2%、81.4%及び96.5%に減少した。
【0107】ゲート電流が大きければ大きいほど、電子
放出膜15から放出された電子がゲート電極14に衝突
していると考えられ、したがって、ゲート電極14とカ
ソード電極12との間にある絶縁層13にも衝突してい
ると考えられる。ゲート電流が流れてしまうと、消費電
力の増大を招き、また、放出された電子が絶縁層13に
衝突してしまうと、絶縁層のチャージアップによる放電
等の問題が生じてしまうおそれがあるため、ゲート電流
は少ない方が望ましい。
【0108】また、掘り込み径W2が、400nm、3
00nm、200nm及び100nmの場合の電子ビー
ム径は、掘り込みが無い場合と比べ、それぞれ約72.
5%、85.7%、92.9%、97.0%と小さくな
った。電子ビーム径が小さければ小さいほど、画像形成
装置等に用いた時に、高精細化が可能となるため、電子
ビーム径は小さい方が望ましい。
【0109】[実施例2]図9に本実施例により作製し
た電子放出素子の概略断面図を示す。本実施例では、開
口の底で高さの低い掘り込みの底面がカソード電極12
である例を示し、本実施例においても、本発明の効果が
得られることを示す。ここでは、本実施例の特徴部分の
みを説明し、重複する説明は省略する。
【0110】本実施例の電子放出素子の製造工程は、上
述した実施例1の電子放出素子の製造工程と同様である
が、実施例1で述べた工程1において、基板11上にカ
ソード電極12となるTaを700nm程度積層し、工程
6において、カソード電極12を100nm掘り込んだ
ところでエッチングを停止し、開口内の掘り込みの底面
をカソード電極12とした。
【0111】以上のようにして作製した電子放出素子を
図4に示すものと同様の構成において、Va=5kV、
Vb=20V、D1=2mmで駆動し、電子放出させ
た。
【0112】本実施例の電子放出素子のゲート電流及び
電子ビーム径は上述した実施例1と同程度となった。
【0113】ここで言うゲート電流及び電子ビーム径
は、実施例1で記述したものと同じである。
【0114】[実施例3]図10に本実施例により作製
した電子放出素子の概略断面図、及び図11に本実施例
の電子放出素子の製造方法の一例を示す。本実施例では
開口底の全面に電子放出膜15が積層されている例を示
し、本実施例においても、本発明の効果が得られること
を示す。ここでは、本実施例の特徴部分のみを説明し、
重複する説明は省略する。以下に、本実施例の電子放出
素子の製造工程を詳細に説明する。
【0115】(工程1)まず、図11(a)に示すよう
に、実施例1と同様に、基板11上に、カソード電極1
2、絶縁層13及びゲート電極14をこの順で堆積し
た。
【0116】(工程2)次に、図11(b)に示すよう
に、マスクパターン17を形成した。
【0117】マスクパターン17は、次工程で開口を形
成するためにドライエッチングされる部分を除いて形成
される。
【0118】(工程3)そして、図11(c)に示すよ
うに、マスクパターン17をマスクとして、絶縁層13
及びゲート電極14をドライエッチングし、カソード電
極12でエッチングを停止させ、絶縁層13及びゲート
電極14を貫通するスリット状の開口を形成した。本実
施例では、開口は円形で、その開口径W1は500nm
とした。
【0119】(工程4)次に、図11(d)に示すよう
に、マスク18として、開口側壁につく厚さが50n
m、100nm、150nm及び200nmとなるよう
にSiNを堆積した。つまり、掘り込み径が、それぞれ4
00nm、300nm、200nm及び100nmとな
るようにSiNを堆積した。
【0120】マスク18は、次工程で開口内に掘り込み
を形成するためにドライエッチングされるために形成さ
れる。
【0121】(工程5)そして、図11(e)に示すよ
うに、マスク18をマスクとして、マスク18、カソー
ド電極12及びマスクパターン17をドライエッチング
し、カソード電極12を100nm掘り込んだところで
エッチングを停止させ、開口底となっているカソード電
極12の一部に掘り込みを形成した。本実施例では、開
口内掘り込みの形状は円形で、その径W2はそれぞれ4
00nm、300nm、200nm及び100nmとし
た。
【0122】(工程6)続いて、図11(f)に示すよ
うに、CF4とO2の混合ガスを用いてマスク18を除去す
る。
【0123】(工程7)次に、CVD法により、図11
(g)に示すように、電子放出膜15として、ダイヤモ
ンドライクカーボン膜を開口の底面に50nm程度堆積
した。反応ガスは、CH4とH2とN2の混合ガスを用いた。
【0124】(工程8)最後に、マスクパターン17を
完全に除去し、図11(h)に示すような本実施例の電
子放出素子を完成させた。
【0125】以上のようにして作製した電子放出素子を
図4に示すものと同様の構成において、Va=5kV、
Vb=20V、D1=2mmで駆動し、電子放出させ
た。
【0126】本実施例の電子放出素子では、本実施例と
同様に作製したがカソード電極12は掘り込まなかった
素子と比べると、掘り込み径W2が、400nm、30
0nm、200nm及び100nmの場合のゲート電流
は、掘り込みが無い場合と比べ、それぞれ約59.7
%、80.7%、81.9%、及び99.8%に減少
し、また、電子ビーム径は、掘り込みが無い場合と比
べ、それぞれ約74.7%、88.5%、95.8%、
99.2%と小さくなった。
【0127】ここで言うゲート電流及び電子ビーム径
は、実施例1で記述したものと同じである。
【0128】また、図10に示した本実施例により作製
した電子放出素子の概略断面図では、開口底となってい
るカソード電極12の表面の内、掘り込まれていない部
分と掘り込み部に堆積された電子放出膜15が繋がって
いない構成となっているが、繋がっていても構わない。
【0129】[実施例4]図12に本実施例により作製し
た電子放出素子の概略断面図、及び図13に本実施例の
電子放出素子の製造方法の一例を示す。本実施例では、
開口底となっているカソード電極12の表面の内、掘り
込まれていない部分に堆積している電子放出膜15がゲ
ート電極14の下部にも堆積している例を示し、本実施
例においても、本発明の効果が得られることを示す。こ
こでは、本実施例の特徴部分のみを説明し、重複する説
明は省略する。以下に、本実施例の電子放出素子の製造
工程を詳細に説明する。
【0130】(工程1)まず、図13(a)に示すよう
に、実施例1と同様に、基板11上に、カソード電極1
2、絶縁層13及びゲート電極14をこの順で堆積し
た。
【0131】(工程2)次に、図13(b)に示すよう
に、マスクパターン17を形成した。
【0132】マスクパターン17は、次工程で開口を形
成するためにドライエッチングされる部分を除いて形成
される。
【0133】(工程3)そして、図13(c)に示すよ
うに、マスクパターン17をマスクとして、絶縁層13
及びゲート電極14をドライエッチングし、カソード電
極12でエッチングを停止させ、絶縁層13及びゲート
電極14を貫通する円形の開口を形成した。本実施例で
は、開口は円形で、その開口径W1は600nmとし
た。
【0134】(工程4)次に、図13(d)に示すよう
に、マスク18として、開口側壁につく厚さが100n
mとなるようにSiNを堆積した。つまり、掘り込み径
が、400nmとなるようにSiNを堆積した。
【0135】マスク18は、次工程で開口内に掘り込み
を形成するためにドライエッチングされるために形成さ
れる。
【0136】(工程5)そして、図13(e)に示すよ
うに、マスク18をマスクとして、マスク18、カソー
ド電極12及びマスクパターン17をドライエッチング
し、カソード電極12を100nm掘り込んだところで
エッチングを停止させ、開口底となっているカソード電
極12の一部に掘り込みを形成した。本実施例では、開
口内掘り込みの形状は円形で、その径W2は400nm
とした。
【0137】(工程6)続いて、図13(f)に示すよ
うに、CF4とO2の混合ガスを用いてマスク18を除去す
る。
【0138】(工程7)次に、図13(g)に示すよう
に、フッ酸によって絶縁層13の開口側壁を100nm
程度さらにウェットエッチングした。
【0139】(工程8)次に、CVD法により、図13
(h)に示すように、電子放出膜15として、ダイヤモ
ンドライクカーボン膜を開口の底面に50nm程度堆積
した。反応ガスは、CH4とH2とN2の混合ガスを用いた。
【0140】(工程9)最後に、マスクパターン17を
完全に除去し、図13(i)に示すような本実施例の電
子放出素子を完成させた。
【0141】以上のようにして作製した電子放出素子を
図4に示すものと同様の構成において、Va=5kV、
Vb=20V、D1=2mmで駆動し、電子放出させ
た。
【0142】本実施例の電子放出素子では、本実施例と
同様に作製したがカソード電極12は掘り込まなかった
素子と比べると、ゲート電流は約68.6%、電子ビー
ム径は約79.7%となった。また、開口側壁に電子放
出膜15が付着することに起因する、ゲート電極14と
カソード電極12との間のリークが生じる素子数も軽減
できた。
【0143】ここで言うゲート電流及び電子ビーム径
は、実施例1で記述したものと同じである。
【0144】また、図12に示した本実施例により作製
した電子放出素子の概略断面図では、開口底となってい
るカソード電極12の表面の内、掘り込まれていない部
分に堆積された電子放出膜15と、掘り込み部に堆積さ
れた電子放出膜15が繋がっていない構成となっている
が、繋がっていても構わない。
【0145】[実施例5]図15に本実施例により作製
した電子放出素子の概略平面図、図14に概略断面図及
び図16に本実施例の電子放出素子の製造方法の一例を
示す。ここで、図16では、1つの開口部に対する製造
方法のみ図示しているが、その他の開口に対しても同様
である。本実施例では、複数の開口で1つの画素が形成
されており、開口形状がスリット状であり、カソード電
極が2層から形成されている例を示し、本実施例におい
ても、本発明の効果が得られることを示す。ここでは、
本実施例の特徴部分のみを説明し、重複する説明は省略
する。以下に、本実施例の電子放出素子の製造工程を詳
細に説明する。
【0146】(工程1)まず、図16(a)に示すよう
に、スパッタ法により、基板11上に、下層部のカソー
ド電極12aとして厚さ600nmのCrを、上層部のカ
ソード電極12bとして厚さ100nmのTaをこの順に
積層した。続いて、実施例1と同様に、絶縁層13及び
ゲート電極14をこの順で堆積した。
【0147】(工程2)次に、図16(b)に示すよう
に、マスクパターン17を形成した。
【0148】マスクパターン17は、次工程で開口を形
成するためにドライエッチングされる部分を除いて形成
される。
【0149】(工程3)そして、図16(c)に示すよ
うに、マスクパターン17をマスクとして、絶縁層13
及びゲート電極14をドライエッチングし、カソード電
極12bでエッチングを停止させ、絶縁層13及びゲー
ト電極14を貫通するスリット状の開口を形成した。本
実施例では、開口であるスリットの幅W3は500nm
とした。
【0150】(工程4)次に、図16(d)に示すよう
に、マスク18としてSiNを堆積した。
【0151】マスク18は、次工程で開口内に掘り込み
を形成するためにドライエッチングされるために形成さ
れる。
【0152】(工程5)そして、図16(e)に示すよ
うに、マスク18をマスクとして、マスク18及びカソ
ード電極12a、12bをモニタリングしながらドライ
エッチングし、下層部のカソード電極12aの上面であ
るCr面が現れるところで、エッチングを停止させた。本
実施例では、開口内掘り込みの形状はスリット形状で、
その幅W4は400nmとした。
【0153】(工程6)続いて、図16(f)に示すよ
うに、マスク18を除去する。
【0154】(工程7)次に、図16(g)に示すよう
に、電子放出膜15を開口の底に50nm程度堆積し
た。
【0155】(工程8)最後に、マスクパターン17を
完全に除去し、図16(h)に示すような本実施例の電
子放出素子を完成させた。
【0156】以上のようにして作製した電子放出素子を
図4に示すものと同様の構成において、Va=5kV、
Vb=20V、D1=2mmで駆動し、電子放出させ
た。
【0157】本実施例の電子放出素子の構成では、カソ
ード電極12a、12bを2層にすることによって、エ
ッチングの際に、掘り込み深さを均等にすることがで
き、素子間による掘り込み深さ斑を軽減することができ
た。また、開口をスリット形状とすることによって、開
口が円形である場合と比較して、電子放出面積が大きく
なるため、より大きな放出電流を取ることができた。
【0158】[実施例6]実施例1〜5の電子放出素子で
画像形成装置を作製した。
【0159】電子放出素子を100×100のMTX状に
配置した。配線は、図6のようにX側を第一の電極層
に、Y側を第二の電極層に接続した。素子は、横150
μm、縦300μmのピッチで配置した。素子上部には
2mmに距離を隔てた位置に蛍光体を配置した。蛍光体
には5kVの電圧を印加した。この結果、マトリクス駆
動が可能で高精細な画像形成装置が形成できた。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子放出
素子は、基板上に第一の電極と絶縁層と第二の電極が積
層されており、その積層方向に開口が形成されている電
子放出素子において、開口底となっている第一の電極表
面の一部が掘り込まれているため、開口内での等電位面
は凹型となり、したがって、電子放出膜から放出された
電子の開口側壁への散乱を軽減することができ、且つ、
陽極に到達した時の電子ビーム径を小さくすることがで
きる。また、開口底となっている第一の電極表面の内掘
り込まれていない部分に堆積した電子放出膜の表面から
電子を放出させるため、電子放出膜に十分な電界を印加
することができる。
【0161】本発明の電子放出素子は、単純な積層構造
から成っているため製造し易く、さらに、構造を制御し
易いため、各電子放出素子での電子放出特性も均一にな
る。
【0162】本発明の電子放出素子は、第二の電極を変
調電極としており、陽極に高電圧をかけることができる
ので、放出された電子は、蛍光体を発光させるのに十分
なエネルギーを持って蛍光体に衝突するため、蛍光体で
の十分な輝度が得られる。
【0163】本発明の電子放出素子は、絶縁層の厚さを
薄くしたり、電子放出膜として仕事関数の小さい材料を
選んだりする等によって、第二の電極と第一の電極との
間に印加する電圧を低減することができ、低電圧で駆動
することができる。
【0164】また、この様な電子放出素子を電子源や画
像形成装置に適用すると、性能の優れた電子源及び画像
形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る電子放出素子の構成を示す概
略断面図である。
【図2】実施の形態に係る電子放出素子の構成を示す概
略平面図である。
【図3】実施の形態に係る電子放出素子の動作時に形成
される開口内の電界の様子を示す概略断面図である。
【図4】実施の形態に係る電子放出素子を動作させる時
の構成例を示す概略断面図である。
【図5】実施の形態に係る電子放出素子の製造方法の一
例を示す図である。
【図6】実施の形態に係る単純マトリクス配置の電子源
を示す概略構成図である。
【図7】実施の形態に係る単純マトリクス配置の電子源
を用いた画像形成装置を示す概略構成図である。
【図8】実施の形態に係る画像形成装置に用いられる蛍
光膜を示す図である。
【図9】実施例2に係る電子放出素子を示す概略断面図
である。
【図10】実施例3に係る電子放出素子を示す概略断面
図である。
【図11】実施例3にかかる電子放出素子の製造方法の
一例を示す図である。
【図12】実施例4に係る電子放出素子を示す概略断面
図である。
【図13】実施例4に係る電子放出素子の製造方法の一
例を示す図である。
【図14】実施例5に係る電子放出素子を示す概略断面
図である。
【図15】実施例5に係る電子放出素子を示す概略平面
図である。
【図16】実施例5に係る電子放出素子の製造方法の一
例を示す図である。
【図17】従来技術のFE型電子放出素子の一例を示し
た概略断面図である。
【図18】従来技術のFE型電子放出素子の一例で、カ
ソード電極が掘り込まれている例を示した概略断面図で
ある。
【図19】従来技術のFE型電子放出素子の一例で、開
口内のカソード端から電子放出させるFE型電子放出素
子の例を示した概略断面図である。
【符号の説明】
11 基板 12,12a,12b カソード電極 13 絶縁層 14 ゲート電極 15 電子放出膜 16 等電位面 17 マスクパターン 18 マスク 19 アノード 61 基体 62 X方向配線 63 Y方向配線 64 電子放出素子 65 結線 71 リアプレート 72 支持枠 73 ガラス基体 74 蛍光膜 75 メタルバック 76 フェースプレート 77 外囲器 81 黒色導電材 82 蛍光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C031 DD17 5C036 EE16 EF01 EF06 EF09 EG12 EH02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に下層の第一の電極と絶縁層と上層
    の第二の電極とをこの順に有し、少なくとも前記第二の
    電極と前記絶縁層とをそれぞれ貫通する開口が形成さ
    れ、前記第一の電極と前記第二の電極との間に電圧を印
    加することによって、電子が前記開口を通して放出され
    るように構成されている電子放出素子において、 前記開口の底が、複数の高さの面で構成されており、 電子放出する電子放出膜が、前記開口内の前記第一の電
    極の少なくとも最上面上に在ることを特徴とする電子放
    出素子。
  2. 【請求項2】第一の開口を有する第一の電極と、 貫通した第二の開口を有する第二の電極と、 前記第一及び第二の開口に連通する第三の開口を有し、
    前記第一の電極と第二の電極間に配置される絶縁層と、 前記第三の開口内に位置し、前記第一の電極上に配置さ
    れた電子放出膜と、を有することを特徴とする電子放出
    素子。
  3. 【請求項3】前記開口の底の中央部が、前記複数の高さ
    の面の内、最下面で形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の電子放出素子。
  4. 【請求項4】前記開口の底の周辺部が、前記第一の電極
    の最上面で形成されていることを特徴とする請求項1又
    は3記載の電子放出素子。
  5. 【請求項5】前記開口の底の前記複数の高さの面の最下
    面が、前記第一の電極によって形成されていることを特
    徴とする請求項3又は4記載の電子放出素子。
  6. 【請求項6】前記電子放出膜が、炭素を含むことを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の電子放出素
    子。
  7. 【請求項7】前記炭素が、ダイヤモンドライクカーボ
    ン、又はダイヤモンドのいずれかを含むことを特徴とす
    る請求項6記載の電子放出素子。
  8. 【請求項8】前記第一の電極が、複数の層からなること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の電子
    放出素子。
  9. 【請求項9】前記開口が、円形、多角形、スリット形
    状、円形の一部、楕円形及び楕円形の一部のいずれか一
    種の形状をなすことを特徴とする請求項1乃至8のいず
    れか1項記載の電子放出素子。
  10. 【請求項10】前記電子放出膜及び前記第二の電極から
    所定の距離を隔てて設けられ、前記電子放出膜から放出
    される電子を引き付ける陽極を有することを特徴とする
    請求項1乃至9のいずれか1項記載の電子放出素子。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれか1項記載の
    電子放出素子を複数個備えて1つの画素を形成している
    ことを特徴とする電子放出素子。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11のいずれか1項記載の
    電子放出素子を複数個並列に配置し、結線してなる前記
    電子放出素子の列を少なくとも1列以上有してなること
    を特徴とする電子源。
  13. 【請求項13】請求項1乃至11のいずれか1項記載の
    電子放出素子を複数個配列してなる前記電子放出素子の
    列を少なくとも1列以上有し、前記電子放出素子を駆動
    する低電位用供給用配線と高電位供給用配線がマトリク
    ス配置されていることを特徴とする電子源。
  14. 【請求項14】請求項12又は13に記載の電子源と、
    該電子源から放出された電子によって画像を形成する画
    像形成部材と、を備え、情報信号により前記電子源の各
    電子放出素子の電子量を制御することを特徴とする画像
    形成装置。
  15. 【請求項15】前記画像形成部材は、蛍光体であること
    を特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005158696A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出表示装置
JP2005340200A (ja) * 2004-05-22 2005-12-08 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出表示装置及びその製造方法
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US7545090B2 (en) * 2003-11-25 2009-06-09 Samsung Sdi Co., Ltd. Design for a field emission display with cathode and focus electrodes on a same level

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