JP2003016213A - 在宅医療機器遠隔監視システム - Google Patents

在宅医療機器遠隔監視システム

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JP2003016213A
JP2003016213A JP2001204100A JP2001204100A JP2003016213A JP 2003016213 A JP2003016213 A JP 2003016213A JP 2001204100 A JP2001204100 A JP 2001204100A JP 2001204100 A JP2001204100 A JP 2001204100A JP 2003016213 A JP2003016213 A JP 2003016213A
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Taizo Magari
泰三 間狩
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 在宅医療機器の劣化等の状態の変化を監視可
能とすることにある。 【解決手段】 在宅医療機器遠隔監視システムは,酸素
濃縮器(在宅医療機器)1と情報センタ処理装置2とを
有する。酸素濃縮器1は,自己の状態または性能を一定
または不定の時間間隔で検知し,検知した状態または性
能を表す状態/性能データを生成して情報センタ処理装
置2に送信する。情報センタ処理装置2は,状態/性能
データを受信し,受信した状態/性能データに基づい
て,酸素濃縮器1の状態または性能の時間の経過に伴う
変化を検出し,検出された状態/性能の変化に基づい
て,酸素濃縮器1のメンテナンス対応の緊急度を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,在宅で治療または
療養を受ける患者に提供される在宅医療機器の状態を遠
隔で監視する在宅医療機器遠隔システムおよび遠隔監視
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】在宅で治療ないし療養を受ける在宅患者
に対して,在宅医療機器が提供されることがある。たと
えば,大気よりも高濃度の酸素を含む空気を,患者の鼻
部に取り付けられたチューブまたは鼻マスクに送気する
酸素濃縮器がそれである。
【0003】このような在宅医療機器は,通常,患者宅
に設置され,使用されているので,従来,そのメンテナ
ンスは,患者宅を訪問する保守点検担当者が半年に1回
等,定期的に患者宅を訪問して保守点検することにより
行われていた。
【0004】また,このような保守点検員によるメンテ
ナンスは,保守点検担当者が,在宅医療機器を清掃観察
あるいは分解整備するとともに,その部品交換の必要の
有無,不具合の有無等を,自己の経験や持参した酸素濃
縮器に関するデータに基づいて判断することにより行わ
れていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし,たとえば,劣
化が急速に進展する場合等には,定期的な保守点検で
は,対処できず,また,作動しなくなってからの修理で
は,在宅患者が十分な在宅医療を受け得ない事態を招く
おそれもある。特に,医療機器は,患者に使用されるも
のであるだけに,常に一定の性能を保持し,また,劣化
に迅速に対応可能であることに対する要請が強い。
【0006】本発明は,このような状況に鑑みなされた
ものであり,その目的は,在宅医療機器の劣化等の状態
の変化を監視可能とすることにある。
【0007】また,本発明の目的は,在宅医療機器の劣
化等の状態の変化に迅速に対応可能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に,本発明による在宅医療機器遠隔監視システムは,在
宅で治療または療養を受ける患者に提供される在宅医療
機器と,該在宅医療機器を監視するセンタ装置とを有す
る在宅医療機器遠隔監視システムであって,前記在宅医
療機器は,該在宅医療機器の状態または性能を検知する
検知手段と,前記検知手段を用いて前記状態または性能
を一定または不定の時間間隔で検知し,該検知した状態
または性能を表す状態/性能データを生成する処理手段
と,前記処理手段により生成された前記状態/性能デー
タを前記センタ装置に送信する第1の送信手段と,を備
え,前記センタ装置は,前記第1の送信手段により送信
された前記状態/性能データを受信する受信手段と,前
記受信された状態/性能データを記憶する記憶手段と,
前記記憶手段に記憶された前記状態/性能データに基づ
いて,前記在宅医療機器の状態または性能の時間の経過
に伴う変化を検出する状態/性能変化検出手段と,前記
状態/性能検出手段により検出された状態/性能の変化
に基づいて,前記在宅医療機器のメンテナンス対応の緊
急度を算出する緊急度算出手段と,を備えている。
【0009】一実施の形態において,在宅医療機器遠隔
監視システムでは,前記処理手段が,1日に複数回,前
記検知手段を用いて前記状態または性能を検知し,これ
ら複数回の検知した状態または性能を表す状態/性能デ
ータの平均値を求め,該平均値を1日の状態/性能デー
タとして生成する。
【0010】
【発明の実施の形態】1.在宅医療機器遠隔監視システ
ムの全体構成 図1は,本発明による在宅医療機器遠隔監視システムの
全体構成を示すブロック図である。この在宅医療機器遠
隔監視システムは,在宅医療機器の一例として酸素濃縮
器の遠隔監視を行うものであり,通信ネットワーク4に
接続されたn個(nは正の整数)の酸素濃縮器11〜1n
(以下「酸素濃縮器1」と総称する。)と,通信ネット
ワーク4および5に接続された情報センタ処理装置2
と,通信ネットワーク5に接続されたm個(mは正の整
数)の携帯通信端末31〜3m(以下「携帯通信端末3」
と総称する。)とを有する。整数nおよびmは,同じ数
値であってもよいし,異なる数値であってもよい。
【0011】通信ネットワーク4は,有線および無線の
いずれの通信ネットワークによっても構成することがで
きる。通信ネットワーク5は,本実施の形態では,無線
通信ネットワークとしての携帯通信ネットワークにより
構成される。なお,本実施の形態では,通信ネットワー
ク4と5とを別個の通信ネットワークとして説明してい
るが,同一の通信ネットワークにより構成することもで
きる。
【0012】酸素濃縮器1のそれぞれは,在宅で医療を
受ける患者(在宅患者)に提供され,空気中の窒素の選
択吸着原理に基づいて,酸素を大気より多く含む空気を
大気(空気)から生成し,患者に取り付けられるチュー
ブまたは鼻マスクに送気するものである。したがって,
酸素濃縮器1は,在宅医療を受けている各患者の近く
(たとえば患者宅の患者の就寝ベッド近く等)に設置さ
れる。酸素濃縮器1のそれぞれには,自己を他の酸素濃
縮器1から識別するための識別情報が付されている。酸
素濃縮器1の詳細な構成および動作については,後述す
る。
【0013】情報センタ処理装置2は,酸素濃縮器1か
らのデータを受信し,酸素濃縮器1のメンテナンス対応
の緊急性を判断するとともに,判断結果を携帯通信端末
3に送信するものである。情報センタ処理装置2の構成
および動作の詳細についても後述する。
【0014】携帯通信端末3は,在宅医療機器サービス
員が所持する携帯電話,PDA,コンピュータ(ノート
パソコン等),PHS等であり,情報センタ処理装置2
と通信して,酸素濃縮器1のメンテナンス対応の重要性
等のデータを受信する。
【0015】2.酸素濃縮器の構成および動作 図2は,酸素濃縮器1の詳細な構成を示すブロック図で
あり,本実施の形態では,1塔式と呼ばれるタイプの酸
素濃縮器を示している。ここでは,吸着塔103が1基
で構成されるタイプを例として示しているが,本発明
が,2基以上の吸着塔103で構成される多塔式のもの
にも適用可能であることは言うまでもない。
【0016】この酸素濃縮器1は,吸気フィルタ10
0,切り替え弁101,コンプレッサ102,吸着塔1
03,流路開閉弁104,105,サージタンク10
6,調圧弁107,フィルタ108,流量設定器10
9,および加湿器110を有する。また,酸素濃縮器1
は,制御装置11,送受信装置12,記憶装置18,表
示装置19,および入力装置20を有するとともに,酸
素濃縮器1の稼動時の状態または性能を表す状態/性能
データを検知および測定する温度センサ13,14,圧
力センサ15,流量センサ16,および酸素濃度センサ
17を有する。
【0017】図中,実線は電気信号の流れを示し,一点
鎖線は空気(圧縮空気,高濃度酸素を含む。)の流れを
示す。
【0018】コンプレッサ102は,制御装置11の制
御の下,作動する。コンプレッサ102が作動すること
により,酸素濃縮に使用される原料空気が,酸素濃縮器
1の外部(すなわち酸素濃縮器1の周囲)から吸気フィ
ルタ100を介して酸素濃縮器1の内部に取り込まれ
る。吸気フィルタ100は,この空気取り込みの際に,
原料空気の塵埃を原料空気から除去する。
【0019】取り込まれた原料空気は,コンプレッサ1
02により圧縮され,切り替え弁101を介して吸着塔
103に与えられる。コンプレッサ102による圧縮に
より,吸着塔103に与えられる原料空気の窒素分圧が
高められ,窒素の効率的な吸着/脱着が行われる。
【0020】切り替え弁101は,制御装置11の制御
の下,吸気フィルタ100からの原料空気の流れをコン
プレッサ102側に,吸着塔103側からの排出気体を
コンプレッサ102を介して排気側に変えるものであ
る。切り替え弁101の切り替えが,時分割で繰り返さ
れることにより,吸着塔103における吸着(高圧空気
供給)および脱着再生(減圧窒素脱着)が繰り返され
る。
【0021】吸着塔103には,窒素の吸着剤が充填さ
れ,この吸着剤により,コンプレッサ102からの圧縮
空気に含まれる窒素が吸着される。これにより,吸着塔
103内部の空気は大部分が酸素となり,この酸素は,
吸着塔103から流路開閉弁104を介してサージタン
ク106に送られ,貯められる。
【0022】その後,吸着塔103は,コンプレッサ1
02により減圧され,吸着剤に吸着された窒素が切り替
え弁101およびコンプレッサ102を介して外部に排
気される。これにより,吸着塔103(吸着剤)は,脱
着再生(減圧窒素脱着)される。
【0023】このようなコンプレッサ102からの高圧
空気供給による窒素の吸着と,コンプレッサ102によ
る減圧窒素脱着処理とが,時間サイクルで繰り返され
る。
【0024】サージタンク106に貯められた空気は,
一定の酸素濃度になると,流路切り替え弁105を介し
て調圧弁107に与えられる。調圧弁107は,与えら
れた高濃度の酸素を含む空気(以下「高濃度酸素空気」
という。)を,設定された一定の圧力に調整してフィル
タ108に与える。
【0025】フィルタ108は,与えられた高濃度酸素
空気に含まれる塵埃,細菌等を除去する。フィルタ10
8を通過した高濃度酸素空気は,流量設定器109によ
り,流量が調整され,加湿器110に与えられる。この
流量設定器109の流量は,医師,医師の指示を受けた
患者本人や看護婦等により入力装置20を介して流量設
定器109で設定される(入力装置20と流量設定器1
09とを結ぶ矢印は図面を見易くするために図示せ
ず。)とともに,記憶装置(半導体メモリ,ハードディ
スク等)18に記憶される。
【0026】設定される流量値(以下「設定流量値」と
いう。)は,離散的な値とすることができ,たとえば,
0.25,0.50,0.75,1.00,1.25,1.50,2.00,2.50,3.
00[リットル]の9段階のいずれかの値に設定される。
この設定流量値は,1日に数回変更されることがある。
たとえば,日中の活動時には相対的に大きな値に設定さ
れ,就寝時には相対的に小さな値に設定される。
【0027】加湿器110は,高濃度酸素空気の湿度を
調整し,湿度が調整された高濃度酸素空気を外部(たと
えば患者に取り付けられるチューブ,鼻マスク等)に送
気する。
【0028】温度センサ13は,コンプレッサ102の
シリンダの温度(以下「コンプレッサ温度」という。)
を検知/測定し,測定された温度を制御装置11に与え
る。
【0029】温度センサ14は,酸素濃縮器1に取り込
まれた吸入空気の温度(以下「機器内吸入空気温度」と
いう。)を検知/測定し,測定した温度を制御装置11
に与える。
【0030】圧力センサ15は,吸着塔103の内部の
圧力(以下「吸着塔圧力」という。)を検知/測定し,
測定した吸着塔圧力を制御装置11に与える。
【0031】流量センサ16は,たとえば差圧式流量計
により構成され,流量設定器109を流れる高濃度酸素
空気の流量を検知/測定し,測定した流量を制御装置1
1に与える。
【0032】酸素濃度センサ17は,調圧弁107から
の空気(すなわち加湿器110から外部に送気される空
気)内の酸素濃度を検知/測定し,測定した酸素濃度を
制御装置11に与える。
【0033】制御装置11は,切り替え弁101,コン
プレッサ102,流路開閉弁104,105等を制御す
るとともに,温度センサ13,14,圧力センサ15,
流量センサ16,および酸素濃度センサ17を制御し
て,これらのセンサにデータ(状態/性能データ)を測
定させる。測定されたデータは,制御装置11により,
記憶装置18に一旦記憶された後,後述するデータ処理
を施される。データ処理されたデータは,送受信装置1
2および通信ネットワーク4を介して情報センタ処理装
置2に送信される。
【0034】なお,表示装置(液晶ディスプレイ等)1
9は,酸素濃縮器1の状態,入力装置20から入力され
たデータのエコーバック表示等を行う。
【0035】3.酸素濃縮器の制御装置のデータ処理 制御装置1は,各センサ13〜17に,1時間に,たと
えば1回または10回の頻度で状態/性能データを測定
させる。測定間隔は一定の時間間隔が好ましいが,不定
の時間間隔であってもよい。
【0036】測定された状態/性能データは,その測定
時の設定流量値と関連付けられて記憶装置18に記憶さ
れる。たとえば,設定流量値0.25[リットル]の時に測
定された状態/性能データは,設定流量値0.25[リット
ル]と関連付けられて記憶される。これにより,センサ
13〜17のそれぞれの状態/性能データは,1日分の
データとして24個または240個が記憶装置18に記
憶されることとなる。
【0037】以下では,設定流量値をS(i)とする。こ
こで,整数iは,離散的な設定流量値の最小値から最大
値に向けて1から順に付された番号であり,1〜L(L
は正の整数)までの値をとるものとする。たとえば,前
述した9段階(すなわちL=9)の場合には,S(1)=
0.25,S(2)=0.50,…,S(9)=3.00となる。
【0038】ある1日(a日とする。)の1日分の,各
センサ13〜17による状態/性能データを以下のよう
に定義する。 (a)D(i,j,a):設定流量値S(i)に関連付けら
れた酸素濃度センサ17のデータ(濃度データ),すな
わち設定流量値S(i)の時に酸素濃度センサ17により
測定されたデータ。 (b)P(i,j,a):設定流量値S(i)に関連付けら
れた圧力センサ15のデータ(圧力データ),すなわち
設定流量値S(i)の時に圧力センサ15により測定され
たデータ。 (c)Q(i,j,a):設定流量値S(i)に関連付けら
れた流量センサ16のデータ(流量データ),すなわち
設定流量値S(i)の時に流量センサ16により測定され
たデータ。 (d)TC(i,j,a):設定流量値S(i)に関連付け
られた温度センサ13のデータ(コンプレッサ温度デー
タ),すなわち設定流量値S(i)の時に温度センサ13
により測定されたデータ。 (e)TE(i,j,a):設定流量値S(i)に関連付け
られた温度センサ14のデータ(機器内吸入空気温度デ
ータ),すなわち設定流量値S(i)の時に温度センサ1
4により測定されたデータ。 (f)N(i,a):設定流量値S(i)の時に各センサ1
3〜17により測定された上記データの個数。
【0039】ここで,整数iは前述した1〜Lのいずれ
かの値である。整数jは設定流量値S(i)に関連付けら
れた状態/性能データに時系列の順で1から順に付され
た番号である。すなわち,1日のうちで時間的に最先に
測定された状態/性能データはj=1となり,以降測定
された順にj=2,3の番号が付される。
【0040】制御装置11は,1日分の上記(a)〜
(e)のデータを記憶装置18に蓄積した後,各データ
の1日の平均値(1日平均値)を求める。
【0041】上記(a)〜(e)の各データの1日平均
値を,d_avD(i,a),d_avP(i,a),d_avQ(i,
a),d_avTC(i,a),d_avTE(i,a),とする
と,各1日平均値は以下の計算式(1)〜(5)により
求められる。測定異常値等のデータは,1日平均値の計
算から除かれる。
【0042】
【数1】
【0043】
【数2】
【0044】
【数3】
【0045】
【数4】
【0046】
【数5】 ここで,N(i,a)=0の場合,すなわち,1日におい
て設定流量値S(i)で測定されたデータが存在しない場
合に,その1日平均値には,値が存在しないことを表す
識別データ(たとえば1日平均値としてあり得ない値
「−1」等)が設定される。
【0047】制御装置11は,これらの,それぞれL個
からなる1日平均値d_avD(i,a),d_avP(i,a),
d_avQ(i,a),d_avTC(i,a),d_avTE(i,a)
を求めると,これらの1日平均値を,酸素濃縮器1の状
態/性能データとして,送受信装置12および通信ネッ
トワーク4を介して情報センタ処理装置2(図1参照)
に送信する。この状態/性能データには,酸素濃縮器1
の識別情報が付される。
【0048】このような処理が毎日行われる。
【0049】4.情報センタ処理装置の構成および動作 図1に戻って,情報センタ処理装置(以下,単に「処理
装置」という。)2は,通信ネットワーク4および5と
通信することができる通信装置を備えたサーバまたはコ
ンピュータにより構成することができる。
【0050】この処理装置2は,複数の酸素濃縮器1か
ら日ごとに送信されてくる1日平均値d_avD(i,a),
d_avP(i,a),d_avQ(i,a),d_avTC(i,a),
d_avTE(i,a)を,ともに送信された識別情報により
分類し,酸素濃縮器1ごと(すなわち在宅患者ごと)に
記憶する。
【0051】続いて,処理装置2は,以下の計算を毎日
行う。
【0052】4.1.1箇月移動平均値の算出 処理装置2は,各酸素濃縮器1の1日平均値に基づい
て,a日を含み,a日から過去30日間(すなわちa日
〜(a−29)日の30日間)の平均値(1箇月移動平
均値)を求める。
【0053】これらの1箇月移動平均値をm_avD(i,
a),m_avP(i,a),m_avQ(i,a),m_avTC(i,
a),m_avTE(i,a)とし,また,a日から(a−2
9)日の30日間に存在するこれらの移動平均値の個数
をM(i)個とすると,これらの移動平均値は,以下の式
(6)〜(10)により求められる。
【0054】ただし,1日平均値が存在しない識別デー
タ(たとえば−1)が設定されている日の1日平均値
は,計算から除外される。すなわち,以下のΣ計算(合
計値計算)において加算の対象にならないし,M(i)か
らも除外される。たとえば,a日から(a−29)日の
すべてについて,1日平均値が存在する場合にはM(i)
=30となり,1日分だけデータが存在しない場合には
M(i)=29となる。
【0055】
【数6】
【0056】
【数7】
【0057】
【数8】
【0058】
【数9】
【0059】
【数10】 4.2.長期変化率の算出 続いて,処理装置2は,各酸素濃縮器1の現在の1箇月
移動平均値と,当該酸素濃縮器1の初期(製造後使用開
始から1年間とする。)における同じカレンダ時期(す
なわち,現在の1箇月移動平均値が3月2日〜3月31
日の30日間のものとすると,初期のデータも同じカレ
ンダ時期である3月2日〜3月31日の30日間のもの
となる)の1箇月移動平均値(以下,単に「初期の1箇
月移動平均値」という。)との間の変化率(年間レベル
の長期変化率)を以下の計算式(11)〜(14)によ
り求める。ここで,ΔlongD(i,a)は酸素濃度の長期
変化率,ΔlongP(i,a)は吸着塔圧力の長期変化率,
ΔlongQ(i,a)は流量の長期変化率,ΔlongTC
(i,a)はコンプレッサ温度の長期変化率である。
【0060】また,m_aveD(i,ini)を酸素濃度の初期
の1箇月移動平均値,m_aveP(i,ini)を吸着塔圧力の
初期の1箇月移動平均値,m_aveQ(i,ini)を流量の初
期の1箇月移動平均値,m_aveTC(i,ini)をコンプレ
ッサ温度の初期の1箇月移動平均値とする。これら初期
の1箇月移動平均値は,あらかじめ測定され,処理装置
2に記憶されている。
【0061】
【数11】
【0062】
【数12】
【0063】
【数13】
【0064】
【数14】 4.3.基準値の算出および記憶 一方,処理装置2には,酸素濃縮器の劣化が起こってい
ない状態での,存在し得る機器内吸入空気温度に対応す
る上記(a)〜(d)のデータを,1日程度の連続の環
境温度制御下で測定/平均した値(基準値)が,あらか
じめ保持されている。図3は,処理装置2に保持された
基準値を表(テーブル)形式で示したものである。
【0065】たとえば,存在し得る,酸素濃縮器の外気
の温度を摂氏0度〜40度とすると,その温度を0度か
ら40度まで5度間隔で変化させる。そして,これら5
度間隔の各温度に保つことができる恒温室等に,劣化し
ていない複数の酸素濃縮器を設置する(すなわち外気の
温度を各温度に設定する)。次に,1日程度,同一の外
気の温度,各設定流量値S(i)で,恒温室等に設置され
た複数の酸素濃縮器を連続運転させ,この運転状況下
で,上記(a)〜(e)の各データを,たとえば1時間
に1個測定し,1日の平均値(すなわち1時間に1個の
場合には24個の平均値)を計算する。図3では,この
平均値がD10,P10等で示されている。
【0066】この(a)〜(e)の各平均値の中の
(e)の平均値に対する(a)〜(d)の平均値が,
「正常な酸素濃縮器の基準値」(以下,単に「基準値」
という。)とされ,処理装置2に記憶される。(e)の
平均値は離散的な値であるので,(e)のある平均値
と,これに隣接する平均値との間における(a)〜
(d)の基準値は,たとえば線形補間により求められ
る。たとえば,図3におけるTE10とTE15との間にあ
る酸素濃度の基準値は,D10とD15との線形補間により
求められる。
【0067】4.4.中期変化率の算出 処理装置2は,各酸素濃縮器1の現在から過去6箇月間
の1箇月移動平均値の変化率の平均値(以下,単に「中
期変化率」という。)を求める。以下の計算式(15)
は,酸素濃度の中期変化率の計算式であり,Δmid
(i,a)は酸素濃度の中期変化率,m_avD(i,a−x)
は,a日(現在)からx日前の1箇月移動平均値であ
る。
【0068】
【数15】 ここでは,酸素濃度の中期変化率のみを示しているが,
吸着塔圧力の中期変化率ΔmidP(i,a),流量の中期
変化率ΔmidQ(i,a),コンプレッサ温度の中期変化
率ΔmidTC(i,a)も同様の計算式により求められ
る。
【0069】4.5.中期変化率基準値の算出 処理装置2は,機器内吸入空気温度の6箇月間の1箇月
移動平均値m_avTE(i,a),m_avTE(i,a−3
0),m_avTE(i,a−60),m_avTE(i,a−9
0),m_avTE(i,a−120),m_avTE(i,a−1
50)に基づいて,上記4.3節で述べた基準値(図
3)の中期変化率(以下「中期変化率基準値」とい
う。)を求める。
【0070】たとえば,酸素濃度を例にとると,1箇月
移動平均値m_avTE(i,a)に対応する基準値m_baseD
(i,a)が図3に示すデータから求められる。ここで,
前述したように,m_avTE(i,a)が,図3に示す機器
内吸入空気温度のある値とこれに隣接する他の値との間
にある場合には,m_avTE(i,a)に対応する基準値m_
baseD(i,a)は線形補間により求められる。m_avTE
(i,a−30),m_avTE(i,a−60)等について
も,同様にして求められる。
【0071】そして,中期変化率基準値は,以下の計算
式(16)により求められる。ここでは,酸素濃度の中
期変化率基準値Δmid_baseD(i,a)のみを示している
が,吸着塔圧力の中期変化率基準値Δmid_baseP(i,
a),流量の中期変化率基準値Δmid_baseQ(i,a),
コンプレッサ温度の中期変化率基準値Δmid_baseTC
(i,a)も同様の計算式により求められる。
【0072】
【数16】 4.6.短期変化率の算出 処理装置2は,最近の10日間の1日平均値の変化率の
平均値(以下,単に「短期変化率」という。)を以下の
計算式(17)により求める。ここでは,酸素濃度の短
期変化率ΔshortD(i,a)のみを示しているが,圧力
値の短期変化率ΔshortP(i,a),流量値の短期変化
率ΔshortQ(i,a),コンプレッサ温度の短期変化率
基準値ΔshortTC(i,a)も同様の計算式により求め
られる。
【0073】
【数17】 4.7.短期変化率基準値の算出 処理装置2は,中期変化率基準値と同様にして,短期変
化率の基準値(短期変化率基準値)を以下の計算式(1
8)により求める。ここでは,酸素濃度の短期変化率基
準値Δshort_baseD(i,a)のみを示しているが,吸着
塔圧力の短期変化率基準値Δshort_baseP(i,a),流
量の短期変化率基準値Δshort_baseQ(i,a),コンプ
レッサ温度の短期変化率基準値Δshort_baseTC(i,
a)も同様の計算式により求められる。
【0074】
【数18】 4.8.評価処理 処理装置2は,上述した酸素濃度,吸着塔圧力,流量,
およびコンプレッサ温度のそれぞれの長期変化率,中期
変化率,短期変化率,中期変化率基準値,および短期変
化率基準値に基づいて,酸素濃縮器1のメンテナンスの
必要性の緊急度を求める。
【0075】図4は,メンテナンス対応の緊急性(緊急
度レベル)を求める処理の流れを示すフローチャートで
ある。また,図5は,緊急度レベルとメンテナンス対応
の緊急性との関係を示すテーブルである。以下では,酸
素濃度を例にとって,図4のフローチャートを説明す
る。
【0076】まず,処理装置2は,酸素濃度の短期変化
率ΔshortD(i,a)と,酸素濃度の短期変化率基準値
Δshort_baseD(i,a)に評価係数αを乗じたものとを
比較する(ステップS1)。ここで,評価係数αは,各
流量値S(i)ごとに個別に設定され,また,酸素濃度,
吸着塔圧力,流量,コンプレッサ温度ごとに個別に設定
される。もちろん,個別に設定された値は同じ値となる
場合もあるし,異なる値となる場合もある。一例とし
て,評価係数α=1.5に設定されるが,この具体的な
値は,実験,実際の運用等に基づいて,緊急度レベルA
を判定するための適切な値が選択される。
【0077】ステップS1において,短期変化率Δ
shortD(i,a)が,酸素濃度の短期変化率基準値Δ
short_baseD(i,a)に評価係数αを乗じたものより大
きい場合には(ステップS1でY),メンテナンス対応
の緊急度レベルはAとされる。すなわち,この場合に
は,酸素濃縮器1の劣化が急速に進展しており,すぐに
在宅患者宅に訪問して,酸素濃縮器1を交換,修理等へ
の対応をすべきであるとされる(図5参照)。
【0078】一方,短期変化率ΔshortD(i,a)が,
酸素濃度の短期変化率基準値Δshort _baseD(i,a)に
評価係数αを乗じたものより大きくない場合には(ステ
ップS1でN),処理装置2は,中期変化率Δmid
(i,a)と,中期変化率基準値Δmid_baseD(i,a)に
評価係数βを乗じたものとを比較する(ステップS
2)。
【0079】ここで,評価係数βは,評価係数αと同様
に,各流量値S(i)ごとに個別に設定され,また,酸素
濃度,吸着塔圧力,流量,コンプレッサ温度ごとに個別
に設定される。もちろん,個別に設定される値は同じ値
になる場合もあるし,異なる値になる場合もある。ま
た,評価係数βは,評価係数αと同じ値に設定されても
よく,一例として,評価係数β=1.5に設定される
が,この具体的な値は,実験,実際の運用等に基づい
て,緊急度レベルBを判定するための適切な値が選択さ
れる。
【0080】ステップS2において,中期変化率Δmid
D(i,a)が,酸素濃度の中期変化率基準値Δmid_base
D(i,a)に評価係数βを乗じたものより大きい場合に
は(ステップS2でY),メンテナンスの緊急度レベル
はBとされる。すなわち,この場合には,酸素濃縮器1
の劣化が最近進展しており,次回の定期点検の時期を早
めるべきであるとされる(図5参照)。
【0081】一方,中期変化率ΔmidD(i,a)が,酸
素濃度の短期変化率基準値Δmid_bas eD(i,a)に評価
係数βを乗じたものより大きくない場合には(ステップ
S2でN),処理装置2は,長期変化率ΔlongD(i,
a)と,評価基準値γとを比較する(ステップS3)。
【0082】ここで,評価基準値γは,評価係数αと同
様に,各流量値S(i)ごとに個別に設定され,また,酸
素濃度,吸着塔圧力,流量,コンプレッサ温度ごとに個
別に設定される。もちろん,個別に設定される値は同じ
値になる場合もあるし,異なる値になる場合もある。評
価基準値γの具体的な値は,実験,実際の運用等に基づ
いて,緊急度レベルCおよびDを判定するための適切な
値が選択される。
【0083】ステップS3において,長期変化率Δlong
D(i,a)が,評価基準値γより大きい場合には(ステ
ップS3でY),メンテナンスの緊急度レベルはCとさ
れる。すなわち,この場合には,長期で見れば,劣化は
通常より進展傾向であるが定期点検のチェックでよく,
できればウォッチが必要であるとされる(図5参照)。
【0084】一方,長期変化率ΔlongD(i,a)が,評
価係数γより大きくない場合には(ステップS3で
N),緊急度レベルはDとされる。すなわち,この場合
には,劣化は通常レベルであり,対応の優先度は低いと
される(図5参照)。
【0085】処理装置2は,このような図4に示す処理
を,吸着塔圧力,流量,およびコンプレッサ温度につい
てもそれぞれ行い,これらの緊急度レベルを求める。そ
して,処理装置2は,酸素濃度,吸着塔圧力,流量,お
よびコンプレッサ温度の緊急度レベルのうち,最もレベ
ルの高いものを選択し,その酸素濃縮器のメンテナンス
対応の緊急度レベルとする。
【0086】また,処理装置2は,状態/性能データの
変化の傾向に基づいて,そのメンテナンス重点項目を,
図6に示す表(テーブル)から選択する。たとえば,酸
素濃度が低下している場合には,コード1が選択され
る。このコードは複数選択されてもよいし,最も高い緊
急度レベルに対応するコードのみが選択されてもよい。
たとえば,最も高い緊急度レベルが酸素濃度である場合
には,コード1のみが選択されてもよい。
【0087】処理装置2は,最も高い緊急度レベルおよ
び選択されたコードを酸素濃縮器1の現状データとして
保持するとともに,この現状データおよび酸素濃縮器1
の識別情報を通信ネットワーク5を介して携帯通信端末
3に送信する。複数存在する携帯通信端末3のうち,酸
素濃縮器1が提供された患者宅近くに配置されている携
帯通信端末3にのみ送信することもできる。
【0088】携帯通信端末3は,処理装置2から受信し
た現状データおよび識別情報をその表示部に表示する。
携帯通信端末3に図5および図6に示すテーブルが記憶
されている場合には,受信した緊急度レベルに対応する
メンテナンス対応の緊急性の文章,および,コードに対
応するメンテナンス重点項目の文章をその表示部に表示
することもできる。また,酸素濃縮器1の識別情報と,
その酸素濃縮器1が提供された患者宅の住所(および地
図)とを対応させたデータが携帯通信端末3に記憶され
ている場合には,患者宅の住所(および地図)をその表
示部に表示することもできる。
【0089】これにより,在宅医療機器サービス員は,
在宅患者に提供された酸素濃縮器1のメンテナンス対応
の緊急性およびメンテナンス重点項目を知ることがで
き,適切な対応をとることができる。
【0090】これまで述べたメンテナンス対応の緊急度
レベルの算出においては,酸素濃度,吸着塔圧力,流
量,コンプレッサ温度,および機器内吸入空気温度を状
態/性能データとして求めているが,他の状態/性能デ
ータがある場合には,当該他の状態/性能データを考慮
して,緊急度レベルを求めることもできる。また,酸素
濃縮器1(制御装置11)が1日平均値を算出している
が,処理装置2が算出してもよい。さらに,本実施の形
態では,酸素濃縮器を例にとって説明したが,本発明
は,酸素濃縮器に限定されるものではなく,他の在宅医
療機器にも適用できることは言うまでもない。
【0091】なお,本実施の形態では,1つの処理装置
2を示しているが,たとえば酸素濃縮器1が全国に散在
している場合には,全国を数個もしくは数十個に分割し
た地域ブロックごとに,あるいは,都道府県ごとに,ま
たは,市町村ごとに処理装置2を設置し,処理装置2
は,管轄する都道府県または市町村に配置された酸素濃
縮器1のデータのみを処理することもできる。
【0092】制御装置11の処理は,CPU,マイクロ
コンピュータ等により実行されるプログラムにより記述
することもできるし,ハードウェア回路によって実現す
ることもできる。プログラムにより記述される場合に,
そのプログラムは,フロッピディスク,CD−ROM等
の記録媒体に記録して,処理装置11に提供することも
できる。処理装置2の処理についても同様である。
【0093】5.付記 (付記1) 在宅で治療または療養を受ける患者に提供
される在宅医療機器と,該在宅医療機器を監視するセン
タ装置とを有する在宅医療機器遠隔監視システムであっ
て,前記在宅医療機器は,該在宅医療機器の状態または
性能を検知する検知手段と,前記検知手段を用いて前記
状態または性能を一定または不定の時間間隔で検知し,
該検知した状態または性能を表す状態/性能データを生
成する処理手段と,前記処理手段により生成された前記
状態/性能データを前記センタ装置に送信する第1の送
信手段と,を備え,前記センタ装置は,前記第1の送信
手段により送信された前記状態/性能データを受信する
受信手段と,前記受信された状態/性能データを記憶す
る記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記状態/性
能データに基づいて,前記在宅医療機器の状態または性
能の時間の経過に伴う変化を検出する状態/性能変化検
出手段と,前記状態/性能検出手段により検出された状
態/性能の変化に基づいて,前記在宅医療機器のメンテ
ナンス対応の緊急度を算出する緊急度算出手段と,を備
えている在宅医療機器遠隔監視システム。
【0094】(付記2) 付記1において,前記処理手
段は,1日に複数回,前記検知手段を用いて前記状態ま
たは性能を検知し,これら複数回の検知した状態または
性能を表す状態/性能データの平均値を求め,該平均値
を1日の状態/性能データとして生成する,在宅医療機
器遠隔監視システム。
【0095】(付記3) 付記2において,前記状態/
性能変化検出手段は,前記状態/性能データの,現在を
含む過去30日分または過去1箇月分の平均値である第
1の1箇月移動平均値を求める第1の移動平均値算出手
段と,当該在宅医療機器の使用開始から1年間におけ
る,前記第1の1箇月移動平均値の30日または1箇月
と同じカレンダ時期の30日分または1箇月分の前記状
態/性能データの平均値である第2の1箇月移動平均値
を求める第2の移動平均値算出手段と,前記第1の移動
平均値算出手段により算出された前記第1の1箇月移動
平均値と,前記第2の移動平均値算出手段により算出さ
れた前記第2の1箇月移動平均値との間の変化率である
長期変化率を算出する長期変化率算出手段と,前記状態
/性能データの,現在を含む過去6箇月分の前記第1の
1箇月移動平均値における,時間的に隣接する2つの前
記第1の1箇月移動平均値間の変化率の平均値である中
期変化率を算出する中期変化率算出手段と,現在を含む
過去10日間の前記状態/性能データにおける,時間的
に隣接する2つの状態/性能データ間の変化率の平均値
である短期変化率を算出する短期変化率算出手段と,を
備え,前記記憶手段は,該在宅医療機器の劣化の起こっ
ていない状態で求められた前記中期変化率を表す中期変
化率基準値と,該中期変化率基準値に乗算される,あら
かじめ定められた第1の評価係数と,該在宅医療機器の
劣化の起こっていない状態で求められた前記短期変化率
を表す短期変化率基準値と,該短期変化率基準値に乗算
される,あらかじめ定められた第2の評価係数と,前記
長期変化率と比較される,あらかじめ定められた評価値
と,をさらに記憶し,前記緊急度算出手段は,前記短期
変化率算出手段により算出された前記短期変化率と,前
記短期変化率基準値に前記第2の評価係数を乗算したも
のとを比較する第1の比較手段と,前記中期変化率算出
手段により算出された前記中期変化率と,前記中期変化
率基準値に前記第1の評価係数を乗算したものとを比較
する第2の比較手段と,前記長期変化率算出手段により
算出された前記長期変化率と,前記記憶手段に記憶され
た前記評価値とを比較する第3の比較手段と,を備えと
ともに,前記第1の比較手段,前記第2の比較手段,お
よび前記第3の比較手段の比較結果に基づいて緊急度の
大小を決定する,在宅医療機器遠隔監視システム。
【0096】(付記4) 付記1から3のいずれか1つ
において,前記記憶手段は,前記状態/性能変化検出手
段により検出された,前記在宅医療機器の状態または性
能の時間の経過に伴う変化に対応して,重点的にメンテ
ナンスを行うべき項目を定めたメンテナンス重点項目を
さらに記憶し,前記センタ装置は,前記メンテナンス重
点項目のうち,前記記憶手段に記憶されたものを,前記
在宅医療機器の状態または性能の時間の経過に伴う変化
に対応して決定する決定手段を,さらに備えている,在
宅医療機器遠隔監視システム。
【0097】(付記5) 付記1において,前記センタ
装置が,前記緊急度算出手段により算出された緊急度
を,端末装置に送信する第2の送信手段を,さらに備え
ている在宅医療機器遠隔監視システム。
【0098】(付記6) 在宅で治療または療養を受け
る患者に提供される在宅医療機器と,該在宅医療機器を
監視するセンタ装置とを有する在宅医療機器遠隔監視シ
ステムの遠隔監視方法であって,前記在宅医療機器は,
該在宅医療機器の状態または性能を一定または不定の時
間間隔で検知し,前記検知した前記状態または性能を表
す状態/性能データを生成し,前記生成した前記状態/
性能データを前記センタ装置に送信し,前記センタ装置
は,前記送信手段により送信された前記状態/性能デー
タを受信し,前記受信した状態/性能データを,該セン
タ装置が有する記憶手段に記憶し,前記記憶した前記状
態/性能データに基づいて,前記在宅医療機器の状態ま
たは性能の時間の経過に伴う変化を検出し,前記検出し
た状態/性能の変化に基づいて,前記在宅医療機器のメ
ンテナンス対応の緊急度を算出する,遠隔監視方法。
【0099】(付記7) 在宅で治療または療養を受け
る患者に提供される在宅医療機器において,該在宅医療
機器の状態または性能を検知する検知手段と,前記検知
手段を用いて前記状態または性能を一定または不定の時
間間隔で検知し,該検知した状態または性能を表す状態
/性能データを生成する処理手段と,前記処理手段によ
り生成された前記状態/性能データを前記センタ装置に
送信する送信手段と,を備えていることを特徴とする在
宅医療機器。
【0100】(付記8) 在宅で治療または療養を受け
る患者に提供される在宅医療機器が実行するデータ送信
方法であって,該在宅医療機器が有する検知手段によ
り,自己の状態または性能を検知し,前記検知手段を用
いて前記状態または性能を一定または不定の時間間隔で
検知して,該検知した状態または性能を表す状態/性能
データを生成し,前記生成した前記状態/性能データ
を,該在宅医療機器が有する送信手段によって送信す
る,データ送信方法。
【0101】(付記9) 在宅で治療または療養を受け
る患者に提供される在宅医療機器が有するコンピュータ
に,該在宅医療機器が有する検知手段を用いて該在宅医
療機器の状態または性能を一定または不定の時間間隔で
検知させる手順と,前記検知させた状態または性能を表
す状態/性能データを生成する手順と,前記生成した前
記状態/性能データを送信する手順と,を実行させるた
めのプログラム。
【0102】(付記10) 在宅で治療または療養を受
ける患者に提供される在宅医療機器から送信されるデー
タを処理するセンタ装置であって,一定または不定の時
間間隔で検知された該在宅医療機器の状態または性能を
表す状態/性能データを前記在宅医療機器から受信する
受信手段と,前記受信された状態/性能データを記憶す
る記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記状態/性
能データに基づいて,前記在宅医療機器の状態または性
能の時間の経過に伴う変化を検出する状態/性能変化検
出手段と,前記状態/性能検出手段により検出された状
態/性能の変化に基づいて,前記在宅医療機器のメンテ
ナンス対応の緊急度を算出する緊急度算出手段と,を備
えているセンタ装置。
【0103】(付記11) 在宅で治療または療養を受
ける患者に提供される在宅医療機器から送信されるデー
タを処理するセンタ装置が実行するデータ処理方法であ
って,一定または不定の時間間隔で検知された該在宅医
療機器の状態または性能を表す状態/性能データを前記
在宅医療機器から受信し,前記受信した状態/性能デー
タを該センタ装置が有する記憶手段に記憶し,前記記憶
手段に記憶した前記状態/性能データに基づいて,前記
在宅医療機器の状態または性能の時間の経過に伴う変化
を検出し,前記検出した状態/性能の変化に基づいて,
前記在宅医療機器のメンテナンス対応の緊急度を算出す
る,データ処理方法。
【0104】(付記12) 在宅で治療または療養を受
ける患者に提供される在宅医療機器から送信されるデー
タを処理するコンピュータに,一定または不定の時間間
隔で検知された該在宅医療機器の状態または性能を表す
状態/性能データを前記在宅医療機器から受信する手順
と,前記受信した状態/性能データを該コンピュータの
記憶手段に記憶する手順と,前記記憶手段に記憶した前
記状態/性能データに基づいて,前記在宅医療機器の状
態または性能の時間の経過に伴う変化を検出する手順
と,前記検出した状態/性能の変化に基づいて,前記在
宅医療機器のメンテナンス対応の緊急度を算出する手順
と,を実行させるためのプログラム。
【0105】
【発明の効果】本発明によると,在宅医療機器の劣化等
の状態の変化が監視可能となり,在宅医療機器の状態を
ほぼリアルタイムで把握することができる。また,本発
明によると,在宅医療機器の劣化等の状態の変化に迅速
に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による在宅医療機器遠隔監視システムの
全体構成を示すブロック図である。
【図2】酸素濃縮器の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図3】処理装置に保持された基準値を表(テーブル)
形式で示したものである。
【図4】メンテナンス対応の緊急性(緊急度レベル)を
求める処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】緊急度レベルとメンテナンス対応の緊急性との
関係を示すテーブルである。
【図6】コード,データと変化方向,およびメンテナン
ス重点項目の関係を示すテーブルである。
【符号の説明】
1〜1n 酸素濃縮器 2 情報センタ処理装置 31〜3m 携帯通信端末 4,5 通信ネットワーク 13,14 温度センサ 15 圧力センサ 16 流量センサ 17 酸素濃度センサ 11 制御装置 12 送受信装置 18 記憶装置 102 コンプレッサ 103 吸着塔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 在宅で治療または療養を受ける患者に提
    供される在宅医療機器と,該在宅医療機器を監視するセ
    ンタ装置とを有する在宅医療機器遠隔監視システムであ
    って,前記在宅医療機器は,該在宅医療機器の状態また
    は性能を検知する検知手段と,前記検知手段を用いて前
    記状態または性能を一定または不定の時間間隔で検知
    し,該検知した状態または性能を表す状態/性能データ
    を生成する処理手段と,前記処理手段により生成された
    前記状態/性能データを前記センタ装置に送信する第1
    の送信手段と,を備え,前記センタ装置は,前記第1の
    送信手段により送信された前記状態/性能データを受信
    する受信手段と,前記受信された状態/性能データを記
    憶する記憶手段と,前記記憶手段に記憶された前記状態
    /性能データに基づいて,前記在宅医療機器の状態また
    は性能の時間の経過に伴う変化を検出する状態/性能変
    化検出手段と,前記状態/性能検出手段により検出され
    た状態/性能の変化に基づいて,前記在宅医療機器のメ
    ンテナンス対応の緊急度を算出する緊急度算出手段と,
    を備えている在宅医療機器遠隔監視システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記処理手段は,1
    日に複数回,前記検知手段を用いて前記状態または性能
    を検知し,これら複数回の検知した状態または性能を表
    す状態/性能データの平均値を求め,該平均値を1日の
    状態/性能データとして生成する,在宅医療機器遠隔監
    視システム。
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