JP2003015315A - 磁気シールド装置、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイス製造方法 - Google Patents

磁気シールド装置、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイス製造方法

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JP2003015315A
JP2003015315A JP2001201765A JP2001201765A JP2003015315A JP 2003015315 A JP2003015315 A JP 2003015315A JP 2001201765 A JP2001201765 A JP 2001201765A JP 2001201765 A JP2001201765 A JP 2001201765A JP 2003015315 A JP2003015315 A JP 2003015315A
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magnetic field
coils
coil
shield device
magnetic shield
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JP2001201765A
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Hidekazu Takekoshi
秀和 竹越
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部磁場の変動を簡便に精度良く打ち消して
遮蔽することができる磁気シールド装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 外部磁場を検出する検出手段と、外部磁
場を打ち消す磁場を発生させる複数の磁場発生手段と、
前記検出手段により検出された外部磁場に基づいて各磁
場発生手段を制御する制御手段とを有する磁気シールド
装置であって、 前記複数の磁場発生手段のうち少なく
とも1つは対をなすトロイダルコイルであることを特徴
とする磁気シールド装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気シールド装
置、これを用いた荷電粒子線露光装置及び半導体デバイ
ス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のデバイスパターンの微細化、高集
積化にともない、荷電粒子線(電子線やイオンビーム
等)露光装置によるウェハのパターニングや、電子顕微
鏡によるデバイス観察が行われている。このようなパタ
ーニングや観察を行う場合に外部磁場が変動すると、荷
電粒子線の軌道が曲げられてしまい、パターンが歪んで
しまったり、観察像に歪みが発生するという問題があ
る。そこで、外部磁場の変動による影響を低減するため
に、外部磁場を遮蔽する必要がある。また、外部磁場の
遮蔽は、脳から発生する微小な磁界を検出するような生
体磁場計測等においても、外部磁場等の雑音に対する脳
磁界信号比(S/N)を大きくするために必要とされて
いる。
【0003】従来、外部磁場の遮蔽についてはパーマロ
イ等の強磁性体を用いたシールドルームが用いられてき
た。しかし、このようなシールドルームの作成にはかな
りのコストを要してしまう。そこで、近年、外部磁場を
より簡易で安価に遮蔽することができるシステムとし
て、外部磁場をリアルタイムで打ち消して遮蔽するアク
ティブ磁気シールドが利用され始めている。このアクテ
ィブ磁気シールドは六面体のシールド空間を形成する3
組のヘルムホルツコイル(X、Y、Zの各軸をそれぞれ
同軸とする)と、3軸方向の磁場を検出するセンサー
(検出手段)と、電流アンプとこれを制御するコントロ
ーラ(制御手段)から構成されている。このアクティブ
磁気シールドでは、シールド空間内部に設けられた3軸
センサーによって外部磁場を検出し、この検出値をコン
トローラにフィードバックする。コントローラにおいて
外部磁場を打ち消すために必要な電流値を求め、電流ア
ンプからX、Y、Zの各軸のヘルムホルツコイルに電流
を流すことで外部磁場の遮蔽を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のア
クティブ磁気シールドでは、外部磁場の変動による影響
を低減するために、3組のヘルムホルツコイルによって
磁場変動をリアルタイムで打ち消して遮蔽している。し
かしながら、このアクティブ磁気シールドでは、外部磁
場が当初の見積もり以上に大きく変動した場合、コイル
の巻き数を増やす必要がある。そのため、ヘルムホルツ
コイルを分解し、再度コイルを巻き直さなければならな
い。また、大きなDC成分に重畳したAC成分をキャン
セリングする場合、同一の電流アンプで処理すること
は、電流アンプに対する負荷が強くなる。そのため、外
部磁場の変動に精度良く追従させることが難しくなると
考えられる。さらに、アクティブ磁気シールド内部の任
意の空間に対してのみヘルムホルツコイルからの打ち消
し磁場強度を変化させたい場合等、ヘルムホルツコイル
の構造が複雑になる傾向がある。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、外部磁場の変動を簡便に精度良く打ち
消して遮蔽することができる磁気シールド装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は第一に「外部磁場を検出する検出手段と、
外部磁場を打ち消す磁場を発生させる複数の磁場発生手
段と、前記検出手段により検出された外部磁場に基づい
て各磁場発生手段を制御する制御手段とを有する磁気シ
ールド装置であって、 前記複数の磁場発生手段のうち
少なくとも1つは対をなすトロイダルコイルであること
を特徴とする磁気シールド装置(請求項1)」を提供す
る。
【0007】本発明によれば、打ち消し磁場を発生する
複数(例えば、直交するx、y、z方向の3つ)の磁場
発生手段のうち少なくとも1つは簡便に精度良く制御で
きるトロイダルコイルを用いている。例えば、荷電粒子
線の軌道変動に与える影響が大きい方向(x方向、y方
向)の打ち消し磁場を発生させるコイルに対をなすトロ
イダルコイルを用いることにより、外部磁場を簡便に精
度良く遮蔽することができる。
【0008】また、本発明は第二に「請求項1に記載の
磁気シールド装置であって、 前記対をなすトロイダル
コイルは複数の対をなすトロイダルコイルからなること
を特徴とする磁気シールド装置(請求項2)」を提供す
る。本発明によれば、複数の対をなすトロイダルコイル
を用いて打ち消し磁場を発生させている。例えば、荷電
粒子線の軌道変動に与える影響が大きい方向(x方向、
y方向)において、それぞれ複数の対をなすのトロイダ
ルコイルを用いてより大きな打ち消し磁場を発生させ
る。このため、外部磁場が大きく変動した場合でも、簡
便に精度良く遮蔽することができる。
【0009】また、本発明は第三に「請求項2に記載の
磁気シールド装置であって、 各対をなすトロイダルコ
イルは個別の制御手段により制御されていることを特徴
とする磁気シールド装置(請求項3)」を提供する。本
発明によれば、複数の対をなすトロイダルコイルを複数
の個別の制御手段で制御している。例えば、外部磁場の
DC成分、AC成分に対応する複数の対をなすトロイダ
ルコイルを設け、各対をなすトロイダルコイルへの供給
電流を制御するコントローラ、電流アンプ(制御手段)
もDC/AC成分毎に分ける。このため、制御手段に対
する負荷を低減させることができ、外部磁場を精度良く
遮蔽することができる。
【0010】また、本発明は第四に「請求項1乃至3の
いずれかに記載の磁気シールド装置であって、 前記対
をなすトロイダルコイルは必要な大きさ分だけのコイル
を巻いたトロイダルコイルであることを特徴とする磁気
シールド装置(請求項4)」を提供する。
【0011】本発明によれば、必要な大きさ分だけのコ
イルを巻いたトロイダルコイルを用いるので、シールド
空間内の所望の局所的な空間に対してのみ簡便に打ち消
し磁場を発生させることができる。また、本発明は第五
に「請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気シールド装
置を備え、前記磁気シールド装置のシールド空間内に、
荷電粒子線源からの荷電粒子線をレチクルに照射する照
明光学系と、前記レチクルに形成されたパターンを感応
基板上に投影結像する投影光学系とを有することを特徴
とする荷電粒子線露光装置(請求項5)」を提供する。
【0012】本発明によれば、荷電粒子線の軌道を変動
させる外部磁場の影響を低減しているので、レチクルに
形成されたパターンを正確に感応基板上に投影結像する
ことができる。また、本発明は第六に「請求項5に記載
の荷電粒子線露光装置を用いてレチクルに形成されたパ
ターンを感応基板上に投影結像する工程を有することを
特徴とする半導体デバイス製造方法(請求項6)」を提
供する。
【0013】本発明によれば、レチクルに形成されたパ
ターンを感応基板上に投影結像する工程において請求項
5に記載の荷電粒子線露光装置を用いるので、微細なパ
ターンを有する半導体デバイスを歩留まり良く製造する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。図1は、本発明に係る第1の実施の形態による磁気
シールド装置を示す図であり、図1(A)は磁気シール
ド装置の構成図、図1(B)は図1(A)のx−コイル
の動作原理を模式的に示す平面図である。本実施の形態
の磁気シールド装置は、後述する荷電粒子線露光装置等
に組み込むものであり、荷電粒子線の光軸がz方向に平
行となっている。図1(A)において、1aと1bは対
となってx方向に打ち消し磁場を発生するx−コイル、
2aと2bは対となってy方向に打ち消し磁場を発生す
るy−コイル、3aと3bはz方向に打ち消し磁場を発
生するz−コイル、4は外部磁場を検出する検出手段
(例えば、3軸センサー等)、5はx−コントローラ、
6はy−コントローラ、7はz−コントローラ、8はx
−電流アンプ、9はy−電流アンプ、10はz−電流ア
ンプを示す。
【0015】x−コイル1a、1bはx軸を挟んで向か
い合った対をなすトロイダルコイルである。また、y−
コイル2a、2bはy軸を挟んで向かい合った対をなす
トロイダルコイルである。荷電粒子線はその進行方向と
直交する方向の磁場成分によってその軌道を曲げられる
ため、特にx方向とy方向の磁場成分が軌道変動に与え
る影響が大きい。そこで、x方向とy方向の外部磁場成
分を遮蔽するために、x方向に打ち消し磁場を発生する
x−コイル1aと1b、y方向に打ち消し磁場を発生す
るy−コイル2aと2bとして簡便に精度良く制御でき
るトロイダルコイルを用いている。一方、軌道変動に対
するz方向の磁場成分の寄与は小さいと考えられるた
め、z方向に打ち消し磁場を発生するz−コイル3a、
3bとして従来型のヘルムホルツコイルを用いている。
【0016】上記の対をなすトロイダルコイルの作用に
ついて、図1(B)を参照しつつ説明する。図1(B)
は、図1(A)の磁気シールド装置のうち、対をなすト
ロイダルコイルであるx−コイル1a、1bを示してい
る。このx−コイル1a、1bに電流アンプから白抜き
矢印(⇒)の方向に電流が供給されると、点線で示され
る磁場が発生する。シールド空間Sの中心における磁場
は、x−コイル1aからはB1a、x−コイル1bから
はB1bで示されるものであるので、合成された磁場B
xはx方向に向かう。このように、x−コイル1a、1
bは対となってx方向に打ち消し磁場Bxを発生する。
そして、コイルへの供給電流の向きや大きさを制御する
ことにより、x方向の様々な磁場を打ち消す。なお、y
−コイル2a、2bについても同様に、対となってy方
向に打ち消し磁場を発生する。
【0017】次に、磁気シールド装置の詳細な構成を説
明する。x−コイル、y−コイル、z−コイルの複数の
磁場発生手段により形成されるシールド空間内部には、
3軸センサー4が配置されている。3軸センサー4は
x、y、zの各方向の外部磁場を検出し、電気信号に変
換して出力することができる。3軸センサー4から出力
された各方向の磁場成分の信号は、それぞれ個別にx−
コントローラ5、y−コントローラ6、z−コントロー
ラ7に入力される。x−コントローラ5は、入力された
x方向の磁場成分の信号をx方向の外部磁場成分を打ち
消すために必要な制御信号に変換して出力することがで
きる。x−コントローラ5から出力されたx方向の制御
信号は、x−電流アンプ8に入力される。x−電流アン
プ8は入力されたx方向の制御信号に基づいた電流をx
−コイル1a、1bに供給する。x−コイル1a、1b
は対となってx方向の外部磁場成分を打ち消す磁場Bx
を発生するので、x方向の外部磁場成分を遮蔽すること
ができる。y方向、z方向に関しても同様に、各コント
ローラ6、7から出力された各方向の制御信号を各電流
アンプ9、10に入力し、各方向の外部磁場成分を打ち
消すために必要な電流をy−コイル2aと2b、z−コ
イル3aと3bに供給する。y−コイル2a、2bは対
となってy方向の外部磁場成分を打ち消す磁場Byを発
生するので、y方向の外部磁場成分を遮蔽することがで
きる。また、z−コイル3a、3bはz方向の外部磁場
成分を打ち消す磁場Bzを発生するので、z方向の外部
磁場成分を遮蔽することができる。
【0018】本実施の形態の磁気シールド装置は、外部
磁場を打ち消すような磁場を発生させるコイルとしてト
ロイダルコイルを用いるものである。特に、荷電粒子線
の軌道変動に与える影響が大きい方向(x方向、y方
向)の打ち消し磁場を発生させるコイルにトロイダルコ
イルを用いることにより、外部磁場を簡便に精度良く遮
蔽することができる。
【0019】図2は、本発明に係る第2の実施の形態に
よる磁気シールド装置を示す図であり、図2(A)は磁
気シールド装置の構成図、図2(B)は図2(A)の追
加x−コイルの動作原理を模式的に示す平面図である。
本実施の形態では、既に示した第1の実施の形態による
磁気シールド装置に追加x−コイル21a、21b、2
2a、22b及び追加y−コイル23a、23b、24
a、24bが追加して配置されている。追加x−コイル
21aと21b、22aと22bはそれぞれ対をなすト
ロイダルコイルであり、x方向に打ち消し磁場を発生す
る。x方向の安定した打ち消し磁場を得るために、追加
x−コイル21aとy軸の傾斜角度(θ1)は、追加x
−コイル22aとy軸の傾斜角度(θ2)と同じである
ことが好ましい。また、追加y−コイル23aと23
b、24aと24bはそれぞれ対をなすトロイダルコイ
ルであり、y方向に打ち消し磁場を発生する。y方向の
安定した打ち消し磁場を得るために、追加y−コイル2
3aとx軸の傾斜角度(θ3)は、追加y−コイル24
aとx軸の傾斜角度(θ4)と同じであることが好まし
い。
【0020】上記の追加された対をなすトロイダルコイ
ルの作用について、図2(B)を参照しつつ説明する。
図2(B)は、図2(A)の磁気シールド装置のうち、
対をなすトロイダルコイルである追加x−コイル21
a、21bを示している。この追加x−コイル21a、
21bに電流アンプから白抜き矢印(⇒)の方向に電流
が供給されると、点線で示される磁場が発生する。シー
ルド空間Sの中心における磁場は、追加x−コイル21
aからはB21a、追加x−コイル21bからはB21
bで示されるものであるので、合成された磁場Bxはx
方向に向かう。このように、追加x−コイル21a、2
1bは対となってx方向の打ち消し磁場Bxを発生す
る。さらに、本実施の形態では、追加x−コイル22a
と22bが配置されており、より安定した磁場Bxを発
生させることができるようになっている。なお、追加y
−コイル23aと23b、24aと24bについても同
様に、それぞれ対となってy方向に打ち消し磁場を発生
する。
【0021】x方向の外部磁場成分が大きく変動した場
合、x−コントローラ5から出力された制御信号をx−
電流アンプ8に入力し、x方向の外部磁場成分を打ち消
すために必要な電流をx−コイル1a、1b及び追加x
−コイル21a、21b、22a、22bに供給する。
y方向に関しても同様に、y−コイル2a、2b及び追
加y−コイル23a、23b、24a、24bを用いて
y方向の外部磁場成分を打ち消す。
【0022】本実施の形態の磁気シールド装置は、荷電
粒子線の軌道変動に与える影響が大きい方向(x方向、
y方向)において、それぞれ3対のトロイダルコイルを
用いて打ち消し磁場を発生させるものである。対をなす
トロイダルコイルの数は2対以上であれば良く、外部磁
場の大きさや打ち消し磁場の安定性に応じて増やすこと
ができる。このように複数の対をなすトロイダルコイル
を用いることにより、外部磁場が大きく変動した場合で
も、簡便に精度良く遮蔽することができる。
【0023】なお、本実施の形態では、追加x−コイル
によりx方向の打ち消し磁場Bxを発生させているが、
コイルに供給する電流の向きを変えることにより、y方
向の打ち消し磁場Byを発生させることもできる。同様
に、追加y−コイルによりy方向の打ち消し磁場Byを
発生させているが、コイルに供給する電流の向きを変え
ることにより、x方向の打ち消し磁場Bxを発生させる
こともできる。
【0024】図3は、本発明に係る第3の実施の形態に
よる磁気シールド装置の構成を示す図である。本実施の
形態では、既に示した第1の実施の形態による磁気シー
ルド装置にx−ACコイル31a、31b、32a、3
2b及びy−ACコイル33a、33b、34a、34
bが追加して配置されている。x−ACコイル31aと
31b、32aと32bはそれぞれ対をなすトロイダル
コイルであり、x方向に打ち消し磁場を発生する。x方
向の安定した打ち消し磁場を得るために、x−ACコイ
ル31aとy軸の傾斜角度(θ5)は、x−ACコイル
32aとy軸の傾斜角度(θ6)と同じであることが好
ましい。また、y−ACコイル33aと33b、34a
と34bはそれぞれ対をなすトロイダルコイルであり、
y方向に打ち消し磁場を発生する。y方向の安定した打
ち消し磁場を得るために、y−ACコイル33aとx軸
の傾斜角度(θ7)は、y−ACコイル34aとx軸の
傾斜角度(θ8)と同じであることが好ましい。さら
に、x−ACコントローラ35、y−ACコントローラ
36、x−AC電流アンプ37、y−AC電流アンプ3
8が追加して配置されている。
【0025】x方向の外部磁場に大きなDC成分に重畳
したAC成分が含まれている場合、シールド空間内部に
設置された3軸センサー4は外部磁場を検出し、AC/
DC成分毎に分離して電気信号に変換して出力すること
ができる。3軸センサー4から出力されたx方向のAC
磁場成分の信号は、x−ACコントローラ35に入力さ
れる。x−ACコントローラ35は、入力されたx方向
のAC磁場成分の信号をx方向の外部磁場のAC成分を
打ち消すために必要な制御信号に変換して出力すること
ができる。x−ACコントローラ35から出力されたx
方向のAC成分制御信号は、x−AC電流アンプ37に
入力される。x−AC電流アンプ37は入力されたx方
向のAC成分制御信号に基づいた電流をx−ACコイル
31a、31b、32a、32bに供給する。x−AC
コイル31aと31b、32aと32bはそれぞれ対と
なってx方向の外部磁場のAC成分を打ち消す磁場を発
生するので、x方向のAC磁場成分を遮蔽することがで
きる。なお、x方向の外部磁場の大きなDC成分は、既
に示した第1の実施の形態のようにx−コイル1a、1
bを用いて打ち消す。y方向に関しても同様に、y−A
Cコイル33a、33b、34a、34bを用いてAC
磁場成分を、y−コイル2a、2bを用いてDC磁場成
分を打ち消す。
【0026】本実施の形態の磁気シールド装置は、外部
磁場をDC成分とAC成分に分け、DC磁場成分を打ち
消すような磁場を発生させるトロイダルコイルと、AC
磁場成分を打ち消すような磁場を発生させるトロイダル
コイルという複数の対をなすトロイダルコイルを用いる
ものである。さらに、各対をなすトロイダルコイルへの
供給電流を制御するコントローラ、電流アンプもDC/
AC成分毎に分けている。このように個別のコントロー
ラ、電流アンプを用いて各対をなすトロイダルコイルを
制御しているので、電流アンプに対する負荷を低減させ
ることができ、外部磁場を精度良く遮蔽することができ
る。
【0027】なお、本実施の形態では、x−ACコイル
によりx方向の打ち消し磁場Bxを発生させているが、
コイルに供給する電流の向きを変えることにより、y方
向の打ち消し磁場Byを発生させることもできる。同様
に、y−ACコイルによりy方向の打ち消し磁場Byを
発生させているが、コイルに供給する電流の向きを変え
ることにより、x方向の打ち消し磁場Bxを発生させる
こともできる。
【0028】また、第1から第3の実施の形態では、ト
ロイダルコイルを同一の大きさで作成しておき、必要に
応じて対をなすトロイダルコイルの数を増やせば良いた
め、製作コスト等の利点が大きい。図4は、本発明に係
る第4の実施の形態による磁気シールド装置の構成を示
す図である。磁気シールド装置の大まかな構成は既に示
した第1の実施の形態と同様であるが、x−コイル1a
と1b、y−コイル2aと2bの大きさが異なってい
る。x−コイル1aと1b、y−コイル2aと2bはそ
れぞれ非磁性のプレート等に必要な大きさ分だけのコイ
ルを巻いている。
【0029】本実施の形態の磁気シールド装置は、必要
な大きさ分だけのコイルを巻いたトロイダルコイルを用
いるものである。このため、シールド空間内の所望の局
所的な空間に対してのみ簡便に打ち消し磁場を発生させ
ることができる。なお、第1から第4の実施の形態で
は、対をなすトロイダルコイルを所定の位置に配置さえ
すれば良く、どのような組み合わせに対しても簡便に対
応することが可能である。
【0030】図5は、本発明に係る第5の実施の形態に
よる荷電粒子線露光装置の一種である電子線露光装置の
概略図である。本実施の形態は、第1の実施の形態に示
した磁気シールド装置を電子線露光装置に組み込んだも
のであり、磁気シールド装置の詳細は省略している。
【0031】磁気シールド装置110のシールド空間内
にあり、光学系の最上流に配置されている電子銃121
は下方に向けて電子線を放射する。電子銃121の下方
にはコンデンサレンズ系122が備えられている。コン
デンサレンズ系122の下には、照明ビーム成形開口1
23が備えられている。このビーム成形開口123の像
は、照明レンズ125によってレチクル(マスク)12
6に結像される。これにより、ビーム成形開口123
は、レチクル126の1つの単位露光パターン領域を照
明する照明ビームのみを通過させることができる。
【0032】ビーム成形開口123の下方には、ブラン
キング偏向器やブランキング開口(共に図示せず)、照
明ビーム偏向器124等が配置されている。レチクル1
26へ照明ビームを照射する必要が無い場合、ブランキ
ング偏向器は、照明ビームを偏向させてブランキング開
口の非開口部に当て、照明ビームがレチクル126に当
たらないようにする。照明ビーム偏向器124は、主に
照明ビームを図5のX方向に順次走査して、照明光学系
の視野内にあるレチクル126の各サブフィールドの照
明を行う。
【0033】また、ビーム成形開口123の下方には、
照明レンズ125が配置されている。このレンズ125
は、電子線を平行ビーム化してレチクル126に当て、
レチクル126上にビーム成形開口123を結像させ
る。レチクル126は、例えば散乱メンブレンレチクル
であり、光軸垂直面内(X−Y面内)に広がっている。
レチクル126上には、全体として一個の半導体デバイ
スチップをなすパターン(チップパターン)が形成され
ている。
【0034】レチクル126の周辺部は、XY方向に移
動可能なレチクルステージ127上に保持されている。
照明光学系の視野を越えて各サブフィールドを照明する
ためには、レチクル126を機械的に移動させる。な
お、照明光学系の視野内で各サブフィールドを照明する
ため、上述のように偏向器124で電子線を偏向するこ
とができる。
【0035】レチクル126の下方には投影レンズ12
8及び131、偏向器129等が設けられている。そし
て、レチクル126のあるサブフィールドに照明ビーム
が当てられ、レチクル126のパターン部を透過した電
子線は、投影レンズ128及び131によって縮小され
るとともに、各レンズ及び偏向器129により偏向され
て感応基板(ウェハ)132上の所定位置に結像され
る。この感応基板132上には、適当なレジスト(図示
せず)が塗布されており、このレジストに電子線のドー
ズが与えられ、レチクル126上のパターンが縮小され
て感応基板132上に転写される。
【0036】なお、他の実施の形態の磁気シールド装置
も同様にして図5のような露光装置に組み込むことがで
きる。次に、本発明による半導体デバイス製造方法の実
施の形態の例を説明する。図6は、本発明による半導体
デバイス製造方法の一例を示すフローチャートである。
この例の製造工程は以下の各主工程を含む。 (1)ウェハを製造するウェハ製造工程(又はウェハを
準備するウェハ準備工程)。 (2)露光に使用するレチクルを製作するレチクル製造
工程(又はレチクルを準備するレチクル準備工程)。 (3)ウェハに必要な加工処理を行うウェハプロセッシ
ング工程。 (4)ウェハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出
し、動作可能にならしめるチップ組立工程。 (5)できたチップを検査するチップ検査工程。
【0037】なお、それぞれの工程はさらにいくつかの
サブ工程からなっている。これらの主工程の中で、半導
体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェ
ハプロセッシング工程である。この工程では、設計され
た回路パターンをウェハ上に順次積層し、メモリやMP
Uとして動作するチップを多数形成する。このウェハプ
ロセッシング工程は以下の各工程を含む。 (1)絶縁層となる誘電体薄膜や、配線部あるいは電極
部を形成する金属薄膜などを形成する薄膜形成工程(C
VDやスパッタリング等を用いる)。 (2)ウェハ基板を酸化して絶縁層を形成する酸化工
程。 (3)薄膜層やウェハ基板などを選択的に加工するため
にレチクル(マスク)を用いてレジストパターンを形成
するリソグラフィ工程。 (4)レジストパターンにしたがって薄膜層や基板を加
工するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を
用いる)。 (5)イオン・不純物注入拡散工程。 (6)レジスト剥離工程。 (7)さらに加工されたウェハを検査する検査工程。
【0038】なお、ウェハプロセッシング工程は必要な
層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバイ
スを製造する。図7は、図6のウェハプロセッシング工
程の中核をなすリソグラフィ工程を示すフローチャート
である。このリソグラフィ工程は以下の工程を含む。 (1)前段の工程で回路パターンが形成されたウェハ上
にレジストをコートしてプリベークするレジスト塗布工
程。 (2)レジストを露光する露光工程。 (3)露光されたレジストを現像してレジストパターン
を得る現像工程(化学増幅型レジストを使用する場合に
は、露光工程と現像工程の間に更にレジストをベーキン
グするPEB(Post Exposure Bak
e)工程が入る)。 (4)現像されたレジストパターンを安定化させるため
のアニール工程。
【0039】上記リソグラフィ工程の中の、(2)の露
光工程に本発明による磁気シールド装置を組み込んだ電
子線露光装置を用いているので、微細なパターンを有す
る半導体デバイスを歩留まり良く製造することができ
る。以上、本発明の実施の形態に係る磁気シールド装
置、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイス製造方法に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、様々な変更を加えることができる。本発明の実施
の形態では、荷電粒子線の一種である電子線を用いる露
光を例として説明しているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、イオンビーム等を含む全ての荷電粒子
線に適用することができる。また、露光装置に限らず、
電子顕微鏡や生体磁場を測定する装置等に適用すること
も可能であり、外部磁場の影響を低減する必要がある装
置であれば、適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による磁気
シールド装置を用いれば、トロイダルコイルにより打ち
消し磁場を発生させ、簡便に精度良く外部磁場を遮蔽す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態による磁気シー
ルド装置を示す図であり、図1(A)は磁気シールド装
置の構成図、図1(B)は図1(A)のx−コイルの動
作原理を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態による磁気シー
ルド装置を示す図であり、図2(A)は磁気シールド装
置の構成図、図2(B)は図2(A)の追加x−コイル
の動作原理を模式的に示す平面図である。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態による磁気シー
ルド装置の構成図である。
【図4】本発明に係る第4の実施の形態による磁気シー
ルド装置の構成図である。
【図5】本発明に係る第5の実施の形態による荷電粒子
線露光装置の一種である電子線露光装置の概略図であ
る。
【図6】本発明による半導体デバイス製造方法の一例を
示すフローチャートである。
【図7】図6のウェハプロセッシング工程の中核をなす
リソグラフィ工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1a、1b・・・x−コイル 2a、2b・・・y−コイル 3a、3b・・・z−コイル 4・・・3軸センサー 5・・・x−コントローラ 6・・・y−コントローラ 7・・・z−コントローラ 8・・・x−電流アンプ 9・・・y−電流アンプ 10・・・z−電流アンプ 21a、21b、22a、22b・・・追加x−コイル 23a、23b、24a、24b・・・追加y−コイル 31a、31b、32a、32b・・・x−ACコイル 33a、33b、34a、34b・・・y−ACコイル 35・・・x−ACコントローラ 36・・・y−ACコントローラ 37・・・x−AC電流アンプ 38・・・y−AC電流アンプ 110・・・磁気シールド装置 121・・・電子銃 122・・・コンデンサレンズ系 123・・・ビーム成形開口 124・・・照明ビーム偏向器 125・・・照明レンズ 126・・・レチクル(マスク) 127・・・レチクルステージ 128、131・・・投影レンズ 129・・・偏向器 132・・・感応基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部磁場を検出する検出手段と、外部磁
    場を打ち消す磁場を発生させる複数の磁場発生手段と、
    前記検出手段により検出された外部磁場に基づいて各磁
    場発生手段を制御する制御手段とを有する磁気シールド
    装置であって、 前記複数の磁場発生手段のうち少なくとも1つは対をな
    すトロイダルコイルであることを特徴とする磁気シール
    ド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気シールド装置であ
    って、 前記対をなすトロイダルコイルは複数の対をなすトロイ
    ダルコイルからなることを特徴とする磁気シールド装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気シールド装置であ
    って、 各対をなすトロイダルコイルは個別の制御手段により制
    御されていることを特徴とする磁気シールド装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気
    シールド装置であって、 前記対をなすトロイダルコイルは必要な大きさ分だけの
    コイルを巻いたトロイダルコイルであることを特徴とす
    る磁気シールド装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気
    シールド装置を備え、前記磁気シールド装置のシールド
    空間内に、荷電粒子線源からの荷電粒子線をレチクルに
    照射する照明光学系と、前記レチクルに形成されたパタ
    ーンを感応基板上に投影結像する投影光学系とを有する
    ことを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の荷電粒子線露光装置を
    用いてレチクルに形成されたパターンを感応基板上に投
    影結像する工程を有することを特徴とする半導体デバイ
    ス製造方法。
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