JP2003014597A - プレパラートの作成方法およびその作成装置 - Google Patents

プレパラートの作成方法およびその作成装置

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JP2003014597A
JP2003014597A JP2001201143A JP2001201143A JP2003014597A JP 2003014597 A JP2003014597 A JP 2003014597A JP 2001201143 A JP2001201143 A JP 2001201143A JP 2001201143 A JP2001201143 A JP 2001201143A JP 2003014597 A JP2003014597 A JP 2003014597A
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Japan
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curable resin
substrate
cured
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JP2001201143A
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Yoshiki Minowa
嘉樹 美濃羽
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熟練した技術者でなくとも、気泡を混入させ
ることなく容易に検体を固定し得ると共に安価且つ迅速
なプレパラートの作成方法およびその作成装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 検体10が載置された基板G上に硬化樹
脂をコーティングすることにより、当該検体10を基板
Gに固定するプレパラートPの作成方法であって、イン
クジェットヘッド41のノズル42から、硬化樹脂を液
体化した硬化樹脂液45を基板G上に吹き付けることに
より、コーティング層15を形成する表面コート工程4
0(S14)を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検体が載置された
基板の表面に硬化樹脂をコーティングすることにより、
当該検体を基板に固定するプレパラートの作成方法およ
びその作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、顕微鏡により検体の組織観察を行
う場合に用いる切片染色標本(プレパラート)の作成
は、「まず、スライドグラス上に検体を載せ、所要の色
彩状に染色処理した後、検体の変質を防ぐために封入剤
を満たす。次に、封入剤の上から接着剤を塗布した極薄
のカバーグラスを載せることにより検体を固定・封入す
る。その後、暫く放置して接着剤を完全に固化させ
る。」といった工程によって作成されていた。
【0003】ところが、この従来のプレパラートの作成
方法では、封入する検体とカバーグラスの間に封入剤が
介在することにより、カバーグラスを載せる際に、封入
剤中に気泡が混入するといった問題があった。このよう
に気泡が混入すると、検体の酸化の原因となったり、顕
微鏡で検体を調べる際の誤判断につながってしまう。そ
こで、この問題を回避するために種々の手法が試みられ
ているが、未だ十分なものが開発されておらず、専門技
術者の技術に寄る部分が大きい。
【0004】また、従来は、接着剤を完全に固化(乾
燥)するために数ヶ月を要するため、プレパラートの作
成に時間がかかってしまう。さらに、顕微鏡で検体を調
べる際に、蛍光物質などの影響による誤判断を防ぐた
め、カバーグラスは無蛍光ガラスを用いることが好まし
いが、このような良質のガラスを用いると、コスト高に
なるといった問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑み、熟練した技術者でなくとも、気泡を混入させる
ことなく容易に検体を固定し得ると共に安価且つ迅速な
プレパラートの作成方法およびその作成装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプレパラートの
作成方法は、検体が載置された基板の表面に硬化樹脂を
コーティングすることにより、当該検体を基板に固定す
るプレパラートの作成方法であって、インクジェットヘ
ッドのノズルから、硬化樹脂を液体化した硬化樹脂液を
基板の表面に吹き付けることにより、コーティング層を
形成する表面コート工程を備えたことを特徴とする。
【0007】また、本発明のプレパラートの作成装置
は、検体が載置された基板の表面に硬化樹脂をコーティ
ングすることにより、当該検体を基板に固定するプレパ
ラートの作成装置であって、インクジェットヘッドのノ
ズルから、硬化樹脂を液体化した硬化樹脂液を基板の表
面に吹き付けることにより、コーティング層を形成する
表面コート手段を備えたことを特徴とする。
【0008】この構成によれば、インクジェットヘッド
のノズルから、検体が載置された基板の表面に、硬化樹
脂を液体化した硬化樹脂液を吹き付けることによってコ
ーティング層を形成し、これにより検体を基板に固定し
たプレパラートを作成することができる。すなわち、硬
化樹脂液を検体上に吹き付けるだけで検体を固定するこ
とができるため、熟練した技術者でなくとも容易にプレ
パラートを作成することができる。また、硬化樹脂液を
用いることで作成時間の短縮化を図ることができると共
に、カバーグラスを用いないため、安価でプレパラート
を作成することができる。
【0009】これらの場合、インクジェットヘッドは、
ピエゾ素子の変形によってインクを吐出させるピエゾ方
式が用いられていることが好ましい。
【0010】この構成によれば、インクジェットヘッド
は、ピエゾ素子の変形によってインクを吐出させるピエ
ゾ方式(電圧を加えると変形するピエゾ素子の原理を用
いた方式)が用いられているため、硬化樹脂液を正確に
真っ直ぐに押し出すことができる。また、硬化樹脂液の
1回あたりの吐出量を少なくすることができるため、コ
ーティング層の表面の平滑性を向上させることができ
る。
【0011】この場合、硬化樹脂には紫外線を照射する
ことにより硬化する紫外線硬化樹脂が含まれることが好
ましい。
【0012】この構成によれば、紫外線硬化樹脂を用い
ることで、硬度の高いコーティング層を形成することが
できる。すなわち、表面が傷つきにくいプレパラートを
作成することができる。なお、紫外線硬化樹脂は、アク
リル系またはエポキシ系であって且つモノマーまたはオ
リゴマーを必須成分として含有するものが好ましい。
【0013】この場合、硬化樹脂には加熱および/また
は乾燥することにより硬化するものが含まれることが好
ましい。
【0014】この構成によれば、加熱および/または乾
燥といった容易な処理により、コーティング層を形成す
ることができる。なお、乾燥には、自然乾燥も含まれる
ものである。
【0015】これらの場合、硬化樹脂液を硬化するため
の樹脂硬化工程を更に備えたことが好ましい。
【0016】また、これらの場合、硬化樹脂液を硬化す
るための樹脂硬化手段を更に備えたことが好ましい。
【0017】この構成によれば、基板の表面に吹き付け
た硬化樹脂液を素早く硬化できるため、より迅速にプレ
パラートを作成することができる。
【0018】この場合、硬化樹脂には二液を混合するこ
とにより硬化するものが含まれ、樹脂硬化工程には、二
液のうち硬化樹脂液とは異なる方の液体を、基板の表面
に吹き付ける工程が含まれることが好ましい。
【0019】また、この場合、硬化樹脂には二液を混合
することにより硬化するものが含まれ、樹脂硬化手段に
は、二液のうち硬化樹脂液とは異なる方の液体を、基板
の表面に吹き付ける手段が含まれることが好ましい。
【0020】この構成によれば、二液を混合することに
より硬化する(二液性を有する)硬化樹脂を用いて、コ
ーティング層を形成することができる。また、二液のう
ち硬化樹脂液とは異なる方の液体を、基板の表面に吹き
付けることにより、確実に硬化樹脂を硬化させることが
できる。なお、この場合、硬化樹脂液とは異なる方の液
体は、インクジェットヘッドのノズルから吹きつけても
良いし、他の方法で硬化樹脂液と混合させるようにして
も良い。
【0021】これらの場合、基板の表面に情報を記録す
る情報記録工程を更に備えたことが好ましい。
【0022】また、これらの場合、基板の表面に情報を
記録する情報記録手段を更に備えたことが好ましい。
【0023】この構成によれば、例えば、検体に関する
情報を基板の表面に記録することができる。また、一連
のプロセスの中でコーティング層の形成と情報の記録を
行うことができるため、誤った情報を記録してしまう
(記録対象となる検体を取り違えてしまう)といった問
題をなくすことができる。
【0024】この場合、情報記録工程は、インクジェッ
トヘッドから硬化樹脂液を吹き付けることにより情報を
記録することが好ましい。
【0025】また、この場合、情報記録手段は、インク
ジェットヘッドから硬化樹脂液を吹き付けることにより
情報を記録することが好ましい。
【0026】この構成によれば、コーティング層の形成
と情報の記録を1のインクジェットヘッドで行うことが
できるため、装置構成を単純化することができる。
【0027】この場合、情報記録工程は、表面コート工
程で用いるインクジェットヘッドとは異なるインクジェ
ットヘッドからインク滴を吹き付けることにより情報を
記録することが好ましい。
【0028】また、この場合、情報記録手段は、表面コ
ート手段で用いるインクジェットヘッドとは異なるイン
クジェットヘッドからインク滴を吹き付けることにより
情報を記録することが好ましい。
【0029】この構成によれば、通常のインクジェット
式プリンタで用いられるインクジェットヘッドを用いて
情報の記録を行うことができる。なお、この場合、基板
上の記録部分には、インク受像層が形成されていること
が好ましい。この構成によれば、いかなる材質の基板上
にも、情報の記録を行うことができる。
【0030】これらの場合、表面コート工程は、表面が
平坦化されたコーティング層を形成することが好まし
い。
【0031】また、これらの場合、表面コート手段は、
表面が平坦化されたコーティング層を形成することが好
ましい。
【0032】この構成によれば、表面が平坦化されたコ
ーティング層を形成することができるため、顕微鏡など
で検体の組織観察をする場合、コーティング層の厚みの
ばらつき(コーティング層の盛り上がり)による測定誤
差をなくすことができる。
【0033】この場合、検体の形状を検出する検体形状
検出工程を更に備え、表面コート工程は、検体形状検出
工程により検出した形状に合わせて、硬化樹脂液の吹き
付け量を調節することにより、表面が平坦化されると共
に基板の底面からコーティング層の表面までの厚みが均
一となるように硬化樹脂液を吹き付けることが好まし
い。
【0034】また、この場合、検体の形状を検出する検
体形状検出手段を更に備え、表面コート手段は、検体形
状検出手段により検出した形状に合わせて、硬化樹脂液
の吹き付け量を調節することにより、表面が平坦化され
ると共に基板の底面からコーティング層の表面までの厚
みが均一となるように硬化樹脂液を吹き付けることが好
ましい。
【0035】この構成によれば、検体の形状を検出し、
その検出結果に基づいて硬化樹脂液の吹き付け量を調節
することにより、表面が平坦化されると共に基板の底面
からコーティング層の表面までの厚みが均一なコーティ
ング層を形成することができる。すなわち、検体の厚み
が大きい部分に対しては吹き付け量を減少させ、検体の
厚みが小さい部分に対しては吹き付け量を増加すること
により、基板の垂直方向における厚みが均一なコーティ
ング層を形成することができる。
【0036】これらの場合、基板には凹部が形成されて
おり、検体は当該凹部に載置されていることが好まし
い。
【0037】また、これらの場合、基板には凹部が形成
されており、検体は当該凹部に載置されていることが好
ましい。
【0038】この構成によれば、検体が基板の凹部に載
置されているため、検体の厚みによるコーティング層の
厚みへの影響を低減することができる。すなわち、凹部
の深さよりも検体の厚みが小さい場合は、検体の厚みに
よってコーティング層が盛り上がることを防ぐことがで
きる。また、検体が液体(懸濁液)中に存在するような
場合は、凹部に液体が溜まるため、液体(検体)の流出
を防ぐことができる。
【0039】この場合、凹部の形状を検出する凹部形状
検出工程を更に備え、表面コート工程は、凹部形状検出
工程により検出した形状に合わせて、硬化樹脂液の吹き
付け量を調節することにより、表面が平坦化されると共
に基板の底面からコーティング層の表面までの厚みが均
一となるように硬化樹脂液を吹き付けることが好まし
い。
【0040】また、この場合、凹部の形状を検出する凹
部形状検出手段を更に備え、表面コート手段は、凹部形
状検出手段により検出した形状に合わせて、硬化樹脂液
の吹き付け量を調節することにより、表面が平坦化され
ると共に基板の底面からコーティング層の表面までの厚
みが均一となるように硬化樹脂液を吹き付けることが好
ましい。
【0041】この構成によれば、凹部の形状を検出し、
その検出結果に基づいて硬化樹脂液の吹き付け量を調節
することにより、表面が平坦化されると共に基板の底面
からコーティング層の表面までの厚みが均一なコーティ
ング層を形成することができる。すなわち、凹部が浅い
部分に対しては吹き付け量を減少させ、凹部が深い部分
に対しては吹き付け量を増加することにより、基板の垂
直方向における厚みが均一なコーティング層を形成する
ことができる。
【0042】これらの場合、表面コート工程の前に、検
体を基板の表面に定着させる定着工程を更に備えたこと
が好ましい。
【0043】この構成によれば、コーティング層を形成
する前において、検体を基板の表面に定着させることが
できる。すなわち、コーティング層の形成中などプレパ
ラートの作成処理中において、検体が所定位置からずれ
ることを防ぐことができる。
【0044】上記において、検体が染色されていない場
合、表面コート工程の前に、検体を染色する染色工程を
更に備えたことが好ましい。
【0045】この構成によれば、検体が染色されていな
い場合、コーティング層を形成する前に、検体を染色す
ることができる。これにより、検体の組織・細胞を明ら
かにし、観察しやすくすることができる。
【0046】この場合、表面コート工程の前であって且
つ染色工程の後、染色による余分な色素を洗い落とす洗
浄工程を更に備えたことが好ましい。
【0047】上記において、検体が染色されている場
合、表面コート工程の前に、当該染色による余分な色素
を洗い落とす洗浄工程を更に備えたことが好ましい。
【0048】これらの構成によれば、染色による余分な
色素を洗い落とすことができる。すなわち、染色過剰に
より、測定誤差の原因となったり、検体の組織・細胞が
観察しづらくなることを防ぐことができる。
【0049】これらの場合、検体を基板の表面に載置す
る検体載置工程を更に備え、検体載置工程は、検体が液
体中に固体粒子として分散している状態の懸濁液が滴下
されることにより、当該検体が基板の表面に載置される
ことが好ましい。
【0050】この構成によれば、検体が液体中に固体粒
子として分散している状態の懸濁液を滴下することによ
り、懸濁液中の検体を基板の表面に載置することができ
る。すなわち、細菌類などの微少な細胞も観察可能なプ
レパラートを、熟練した技術を要することなく容易に作
成することができる。
【0051】これらの場合、基板がガラス、プラスチッ
ク、紙、金属、石のうちのいずれかで構成されているこ
とが好ましい。
【0052】この構成によれば、ガラス、プラスチッ
ク、紙、金属、石のうちのいずれかで構成された基板を
用いてプレパラートを作成することができる。
【0053】これらの場合、基板が無色透明のスライド
グラスであることが好ましい。
【0054】この構成によれば、基板として無色透明の
スライドグラスを用いてプレパラートを作成すること
で、透過式の顕微鏡で組織観察を行うことができる。
【0055】これらの場合、硬化樹脂は、無色透明また
は着色されていることが好ましい。
【0056】この構成によれば、無色透明の硬化樹脂を
用いてコーティング層を形成する場合には、検体の組織
・細胞が観察し易くなる。また、硬化樹脂によって情報
を記録する場合は、着色された硬化樹脂を用いること
で、情報を容易に視認することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明は、顕微鏡により検体の組
織観察を行う場合に用いる切片染色標本(プレパラー
ト)を、極力人手による操作を排除し、自動化すること
で、熟練した技術者でなくとも、容易且つ迅速に作成し
得るものである。また、検体を固定するためのカバーグ
ラスに代えて、硬化樹脂のコーティング層で検体を被覆
することにより、安全性が高く且つ安価なプレパラート
を作成可能である。以下、本発明の一実施形態に係るプ
レパラートの作成方法およびその作成装置について、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0058】本発明の第一実施形態では、薄片状の検体
10が付着した無色透明のスライドグラスG(基板)を
用いて(図4(a)参照)、プレパラートPの作成を行
う(図4(b)参照)。そこで、スライドグラスG上に
検体10を付着(定着)させる方法の一例を簡単に説明
する。まず、パラフィンにより固定された検体10をミ
クロトームで2〔μm〕程度の薄片にする。次に、清拭
したスライドグラスG上に、接着剤の機能をもつ卵白溶
液を塗布し、この上に薄片を載置した後、薄片全体に水
を含ませる。これを伸展器で適当な大きさになるまで伸
展し、高温器の中で1日以上放置する。
【0059】このようにして、検体10が付着したスラ
イドグラスGを準備し、プレパラートの作成装置1に装
着する。なお、図4(a)に示すように、検体10はス
ライドグラスGの中央ではなく、スライドグラスGの長
手方向(図示左右方向)の左右いずれかに位置ずれした
部分に載置され、検体10が載置される部分を「検体載
置領域E1」、検体10が載置されない部分であって且
つ情報が書き込まれる部分を「情報記録領域E2」とし
て、以下説明する。
【0060】図1に示すように、プレパラートの作成装
置1は、検体10の染色を行う染色部20と、染色によ
る余分な色素を洗い流す洗浄部30と、検体10上に硬
化樹脂のコーティング層15を形成する表面コート部4
0と、プレパラートP上に書き込む情報を記録する情報
記録部50と、硬化樹脂を硬化させる樹脂硬化部60
と、これら各部を制御する制御部100とにより構成さ
れている。
【0061】染色部20は、容器24中の染色液25
に、検体10が付着したスライドグラスGを浸漬するも
のであり、染色ユニット21と、これを次工程へ搬送す
る浸漬部搬送ユニット70とにより構成されている。染
色ユニット21は、カム等を介して取り付けられたグリ
ップアーム22でスライドグラスGの端を把持すると共
に、ラックピニオン機構やリンク機構を用いた昇降機構
23により上下に移動可能となっている。
【0062】一方、洗浄部30は、容器34中の水35
に、染色後のスライドグラスGを浸水するものであり、
洗浄ユニット31と、これを次工程へ搬送する浸漬部搬
送ユニット70とにより構成されている。洗浄ユニット
31は、染色ユニット21と共有されるため、ユニット
構成は同様である。すなわち、グリップアーム32や昇
降機構33は、染色ユニット21で使用されたもの(2
2,23)が浸漬部搬送ユニット70により搬送され、
洗浄部30において洗浄ユニット31として機能する。
【0063】染色部20および洗浄部30間の搬送を行
う浸漬部搬送ユニット70は、搬送ベルト71と、これ
を搬送する2つのプーリ(駆動プーリ72、従動プーリ
73)と、駆動プーリ72を駆動する浸漬部駆動モータ
74とにより構成され、浸漬部駆動モータ74により駆
動プーリ72が時計方向(矢印方向)に回転されること
により、従動プーリ73が回転し、搬送ベルト71が矢
印方向に移動することで、グリップアーム22,32
(およびこれに把持されたスライドグラスG)が染色部
20から洗浄部30へ搬送される。さらに、浸漬部搬送
ユニット70は、洗浄部30から斜面ベルト82までス
ライドグラスGを搬送し、斜面ベルト82を介して送り
部搬送ユニット80に移載される。
【0064】送り部搬送ユニット80は、斜面ベルト8
2と、搬送ベルト81と、これらを搬送する3つのプー
リ(駆動プーリ83、中間プーリ84、従動プーリ8
5)と、駆動プーリ83を駆動する送り部駆動モータ8
6とにより構成されている。そして、送り部駆動モータ
86により駆動プーリ83が反時計方向(矢印方向)に
回転されることにより、中間プーリ84および従動プー
リ85が回転し、搬送ベルト81および斜面ベルト82
が矢印方向に移動することで、スライドグラスGを各部
へ送る。また、搬送ベルト81には、等間隔に複数の爪
87が形成されており、これによりスライドグラスGの
位置ずれを防いでいる。なお、搬送ベルト81上に搬送
トレイを載せ、これにスライドグラスGを載置して搬送
するようにしても良い。この構成によれば、スライドグ
ラスGに傷を付けることなく安全に搬送することができ
る。
【0065】表面コート部40は、コートヘッド41
(インクジェットヘッド)により構成され、硬化樹脂を
液体化した硬化樹脂液45をヘッド41のノズル42か
ら吹き付けることにより、検体10上(検体載置領域E
1を中心とした領域)にコーティング層15を形成す
る。コーティングは、コートヘッド41が往復動するこ
とで、オーバーラップして硬化樹脂液45が吹き付けら
れ、適当な厚み(検体10の厚み以上)を有すると共に
表面が平坦化されたコーティング層15が形成される
(図4(b)参照)。
【0066】なお、コーティング層15の形成には、紫
外線を照射することにより硬化する紫外線硬化樹脂が用
いられる。このため、硬度の高いコーティング層15を
形成することができる。すなわち、カバーグラスを使用
しなくても、表面が傷つきにくいプレパラートPを作成
することができる。なお、紫外線硬化樹脂は、アクリル
系またはエポキシ系であって且つモノマーまたはオリゴ
マーを必須成分として含有するものが好ましい。また、
ここでは(表面コート部40では)、無色透明の硬化樹
脂を用いることが好ましい。この構成によれば、検体1
0の組織・細胞が観察し易くなるため、検体10の判定
に誤認や誤差を生じにくくなる。
【0067】情報記録部50は、記録ヘッド51(イン
クジェットヘッド)により構成され、硬化樹脂液55を
ヘッド51のノズル52から吹き付けることにより、通
常のインクジェット式プリンタの要領で、スライドグラ
スG上の情報記録領域E2に文字や画像などの情報の記
録を行う(図5参照)。なお、ここでは(情報記録部5
0では)、着色された(有色の)硬化樹脂を用いること
が好ましい。この構成によれば、無色透明のスライドグ
ラスG上に情報が記録されるため、情報を容易に視認す
ることができる。
【0068】また、表面コート部40および情報記録部
50で用いるインクジェットヘッド41,51は、ピエ
ゾ素子の変形によって液体を吐出させるピエゾ方式(電
圧を加えると変形するピエゾ素子の原理を用いた方式)
が用いられることが好ましい。この構成によれば、硬化
樹脂液45,55を正確に真っ直ぐに押し出すことがで
きる。また、硬化樹脂液45,55の1回あたりの吐出
量を少なくすることができるため、コーティング層15
の表面の平滑性を向上させることができる。また、硬化
樹脂液45,55の1回あたりの吐出量を少なくするこ
とで、一定時間内に硬化樹脂液45,55を吐出できる
回数(吐出周波数)を増やすことができる。したがっ
て、コーティング層15の形成を迅速に行うことができ
ると共に、周波数を高めてヘッド41,51の移動速度
を従来通りとすれば、ヘッド移動方向のDPI値を向上
させることができるため、細かい文字でも、文字つぶれ
することなくスライドグラスG上への記録を行うことが
できる。
【0069】樹脂硬化部60は、紫外線照射ユニット6
1により構成され、紫外線照射ユニット61の下端部
(送り部搬送ユニット80側)に取り付けられた紫外線
照射ヘッド62から、スライドグラスG上全体に紫外線
65を照射することにより、硬化樹脂を硬化させる。す
なわち、表面コート部40で形成されたコーティング層
15および情報記録部50で記録された文字や画像を硬
化させる。
【0070】制御部100は、プレパラートの作成装置
1の、主にCPU110により構成される。ここで、図
2の制御系ブロック図を参照して、本発明の制御構成に
ついて説明する。プレパラートの作成装置1は、情報の
入力を行うキーボード210や種々の情報や設定内容を
確認可能なディスプレイ220を有してユーザとのイン
タフェースを行う操作部200と、染色ユニット21を
有し、検体10の染色を行う染色部20と、洗浄ユニッ
ト31を有し、染色による余分な色素を洗い流す洗浄部
30と、コートヘッド41を有し、コーティング層15
の形成を行う表面コート部40と、記録ヘッド51を有
し、情報の記録を行う情報記録部50と、紫外線照射ユ
ニット61を有し、紫外線硬化樹脂の硬化を行う樹脂硬
化部60と、浸漬部駆動モータ74と送り部駆動モータ
86とを有し、スライドグラスGの搬送を行う搬送部3
00と、各種ドライバを有して各部回路を駆動する駆動
部400と、プレパラートの作成装置1内の各部を制御
する制御部100とを備えている。
【0071】制御部100は、CPU110、ROM1
20、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)
130、RAM140、周辺制御回路(P−CON)1
50を備え、互いに内部バス160により接続されてい
る。ROM120は、CPU110で処理する制御プロ
グラムを記憶する制御プログラム領域121の他、各部
の制御処理に用いる制御データ(情報の記録に用いる文
字テーブルなど)を記憶する制御データ領域122を有
している。CG−ROM130は、プレパラートの作成
装置1に用意されている文字、図形等のフォントデータ
を記憶していて、文字等を特定するコードデータが与え
られたときに、対応するフォントデータを出力する。
【0072】RAM140は、電源がオフにされても、
記憶したデータを保持しておくように図外のバックアッ
プ回路によって電源の供給を受けており、各種レジスタ
群141、ユーザがキーボード210から入力した文字
等のテキストデータを記憶するテキストデータ領域14
2、プレパラートPの作成履歴を記憶する作成履歴デー
タ領域143、その他の各種変換バッファ領域144な
どの領域を有し、制御処理のための作業領域として使用
される。
【0073】P−CON150には、CPU110の機
能を補うと共に周辺回路とのインタフェース信号を取り
扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSI
などにより構成されて組み込まれている。このため、P
−CON150は、キーボード210と接続され、キー
ボード210からの各種指令や入力データなどをそのま
まあるいは加工して内部バス160に取り込むととも
に、CPU110と連動して、CPU110等から内部
バス160に出力されたデータや制御信号を、そのまま
あるいは加工して駆動部400に出力する。
【0074】そして、CPU110は、上記の構成によ
り、ROM120内の制御プログラムに従って、P−C
ON150を介して各種検出信号、各種指令、各種デー
タ等を入力し、CG−ROM130からのフォントデー
タ、RAM140内の各種データ等を処理し、P−CO
N150を介して駆動部400に制御信号を出力するこ
とにより、プレパラートの作成装置1全体を制御してい
る。
【0075】次に、プレパラートの作成装置1の、制御
全体の処理フローについて、図1および図3を参照して
説明する。同図に示すように、まず、薄片状の検体10
が付着したスライドグラスGの情報記録領域E2側端部
を染色部20のグリップアーム22に装着する(STA
RT:S11)。装着は、昇降機構23によりグリップ
アーム22が上昇した時点で行われ、ユーザによりスラ
イドグラスGがグリップアーム22のアーム間に挿入さ
れたことを、図示しない検出機構によって検出した後、
スライドグラスGの検体載置領域E1が十分に染色液2
5中に浸漬されるまで、グリップアーム22を下降させ
る(染色工程:S12)。染色が完了すると、グリップ
アーム22を引き上げ、スライドグラスGを把持した状
態で浸漬部搬送ユニット70により洗浄部30へ移動さ
せる。なお、スライドグラスGの装着は、検出機構に代
えて、ユーザによって操作部200の開始スイッチが押
下されたことを検出するようにしても良い。また、既に
染色された検体10が付着したスライドグラスGを使用
する場合は、本工程(染色工程)を省略し、次に説明す
る洗浄工程から処理を行うようにしても良い。
【0076】洗浄部30へ移動されたスライドグラスG
は、検体載置領域E1が十分に水中35に浸水されるま
で、洗浄ユニット31の昇降機構32が数回昇降を繰り
返すことにより、余分な染色液25を洗い流す(洗浄工
程:S13)。洗浄が完了すると、浸漬部搬送ユニット
70により洗浄部30から斜面ベルト82までスライド
グラスGを搬送し、斜面ベルト82を介して送り部搬送
ユニット80に移載する。送り部搬送ユニット80は、
移載されたスライドグラスGを表面コート部40まで搬
送した後、しばらく搬送を中止する。すなわち、この間
で、洗浄によって付着したスライドグラスG表面の水分
を十分に蒸発させる。なお、表面コート部40に移動す
る前(搬送ベルト81上に移載された直後)に、乾燥工
程を設け、スライドグラスGの表面を、強制的に乾燥さ
せるようにしても良い。
【0077】表面コート部40まで搬送され、十分に乾
燥されたスライドグラスGは、コートヘッド41により
検体載置領域E1を中心とした領域に、無色透明の硬化
樹脂液45が吹き付けられ、コーティング層15が形成
される(表面コート工程:S14)。ここでは、コート
ヘッド41が複数回、検体載置領域E1上を往復動する
ことにより、表面が平坦化された数μm〜数十μmの厚
みのコーティング層15を形成する(図4(b)参
照)。なお、コーティング層15の厚みは、ユーザによ
るキーボード210入力により調節可能に構成されるこ
とが好ましい。この構成によれば、検体10の厚みによ
ってコーティング層15の厚みを調節できるため、種々
の厚みの検体10を固定することが可能となる。
【0078】コーティング層15が形成されたスライド
グラスGは、送り部搬送ユニット80により、情報記録
部50に移動される。情報記録部50に移動されたスラ
イドグラスGは、記録ヘッド51により情報記録領域E
2に、着色された(有色の)硬化樹脂液55が吹き付け
られ、情報が記録される(情報記録工程:S15)。こ
こでは、ユーザがキーボード210を用いて入力した情
報にしたがって、例えば、検体10に関する情報(検体
名など)や、プレパラートPの作成日時等が記録される
(図5参照)。
【0079】情報記録部50により情報が記録されたス
ライドグラスGは、樹脂硬化部60に移動される。樹脂
硬化部60では、紫外線照射ユニット61により、スラ
イドグラスG全体に紫外線65が照射され、硬化樹脂
(コーティング層15および記録された文字や画像)が
硬化される(樹脂硬化工程:S16)。硬化が完了した
スライドグラスG(プレパラートP)は図4(b)およ
び図5に示すとおりであり、送り部搬送ユニット80に
より、装置外へ送られる(END:S17)。
【0080】上述の通り、本実施形態に係るプレパラー
トの作成方法およびその作成装置1によれば、染色工程
(S12)、洗浄工程(S13)、表面コート工程(S
14)、情報記録工程(S15)および樹脂硬化工程
(S16)と、全て自動化された工程を経るため、熟練
した技術者でなくとも、容易且つ迅速にプレパラートP
を作成することができる。また、カバーグラスに代え
て、硬化樹脂のコーティング層15で検体10を固定す
ることにより、安全性が高く且つ安価なプレパラートP
を作成することができる。
【0081】次に、本発明の第二実施形態について、図
6ないし図8を参照して説明する。第二実施形態では、
検体10が付着されていないスライドグラスGを用い
て、検体10の定着を行った後、第一実施形態と同様、
染色工程、洗浄工程、表面コート工程、情報記録工程お
よび樹脂硬化工程における処理を行うものである。
【0082】ここでは、スライドグラスG上への検体1
0の載置は、検体10が液体中に固体粒子として分散し
ている懸濁液17を滴下することにより行う。このた
め、本実施形態で用いられるスライドグラスGは、図8
(a)に示すように、なだらかな円弧状の凹部5を有し
たものが好ましい。この構成によれば、凹部5に懸濁液
17が溜まるため、懸濁液17(検体10)の流出を防
ぐことができる。
【0083】なお、このような凹部5を有したスライド
グラスGは、第一実施形態のように、薄片状の検体10
を用いる場合にも有効である。この場合は、検体10が
スライドグラスG上の凹部5に載置されているため、検
体10の厚みによるコーティング層15の厚みへの影響
を低減することができる。すなわち、凹部5の深さより
も検体10の厚みが小さい場合は、検体10の厚みによ
ってコーティング層15が盛り上がることを防ぐことが
できる、といった効果を有する。
【0084】図6に示すように、本実施形態におけるプ
レパラートの作成装置1は、検体10をスライドグラス
G上の凹部5に定着(付着)させるための下準備を行う
検体定着準備部510と、スライドグラスG上の凹部5
に懸濁液17を滴下することにより、検体10の載置を
行う検体載置部520と、検体10の染色を行う染色部
20と、染色による余分な色素を洗い流す洗浄部30
と、検体10上に硬化樹脂のコーティング層15を形成
する表面コート部40と、プレパラートP上に書き込む
情報を記録する情報記録部50と、硬化樹脂を硬化させ
る樹脂硬化部60と、これら各部を制御する制御部10
0とにより構成されている。なお、染色部20以下の処
理工程については、第1実施形態と同様であるため、こ
こでは、検体定着準備部510および検体載置部520
についてのみ説明する。また、検体定着準備部510、
検体載置部520および次工程へのスライドグラスGの
搬送は、表面コート部40、情報記録部50および樹脂
硬化部60間における搬送(送り部搬送ユニット80)
と区別して、定着側送り部搬送ユニット530により行
われるものとする。
【0085】検体定着準備部510は、接着剤としての
機能を有する卵白溶液16を塗布するものであり、接着
剤塗布ユニット511により構成されている。接着剤塗
布ユニット511は、表面がスポンジ等で形成されると
共に回転自在に構成された塗布機構512が、ラックピ
ニオン機構やリンク機構を用いた昇降機構513によ
り、上下に移動可能となっている。したがって、塗布機
構512をスライドグラスGの表面に押し当てることに
より、定着側送り部搬送ユニット530によるスライド
グラスGの搬送に伴って、スライドグラスG上に卵白溶
液16の塗布を行う。なお、検出機構を設けて、スライ
ドグラスGの位置(特に凹部5の位置)を検出可能に構
成しても良い。この構成によれば、正確にスライドグラ
スG上に(凹部5に)卵白溶液の塗布を行うことができ
る。また、卵白溶液16の塗布は、凹部5だけでなく、
スライドグラスGの表面全体に塗布するようにしても良
い。
【0086】検体載置部520は、検体10が液体中に
固体粒子として分散している懸濁液17を、スライドグ
ラスG上の凹部5に滴下することにより検体10の載置
を行うものであり、検体載置ユニット521により構成
されている。検体載置ユニット521は、下端部(定着
側送り部搬送ユニット530側)にピペット状の管52
2が取り付けられており、所定量の懸濁液17がスライ
ドグラスG上の凹部5に滴下されるようになっている。
なお、滴下量については、ユーザによるキーボード21
0入力により調節可能に構成されることが好ましい。こ
の構成によれば、懸濁液17(検体10)の種類によっ
て滴下量を調節できるため、種々の懸濁液17(検体1
0)の載置が可能となる。また、検出機構を設けて、ス
ライドグラスGの位置(特に凹部5の位置)を検出可能
に構成しても良い。この構成によれば、正確に凹部5に
対して懸濁液17を滴下することができる。
【0087】検体定着準備部510および検体載置部5
20間の搬送を行う定着側送り部搬送ユニット530
は、斜面ベルト532と、搬送ベルト531と、これら
を搬送する3つのプーリ(駆動プーリ533、中間プー
リ534、従動プーリ535)と、駆動プーリ533を
駆動する駆動モータ536とにより構成されている。そ
して、駆動モータ536により駆動プーリ533が反時
計方向(矢印方向)に回転されることにより、中間プー
リ534および従動プーリ535が回転し、搬送ベルト
531および斜面ベルト532が矢印方向に移動するこ
とで、スライドグラスGを各部へ送る。また、斜面ベル
ト532および搬送ベルト531には、等間隔に複数の
爪537が形成されており、これによりスライドグラス
Gの位置ずれを防いでいる。
【0088】次に、図6および図7を参照し、処理フロ
ーについて説明する。同図に示すように、まずユーザに
より、定着側送り部搬送ユニット530上にスライドグ
ラスGが載置される(START:S21)。スライド
グラスGが載置されたことが、図示しない検出機構によ
って検出された後、検体定着準備部510の接着剤塗布
ユニット511により、卵白溶液16の塗布が行われる
(検体定着準備工程:S22)。なお、スライドグラス
Gの載置は、検出機構に代えて、ユーザにより操作部2
00の開始スイッチが押下されることで、検出するよう
にしても良い。
【0089】卵白溶液16の塗布は、搬送されるスライ
ドグラスGの表面に塗布機構512を押し当てることに
より行うが、スライドグラスGが静止した状態で、塗布
機構512を回転することにより卵白溶液16の塗布を
行うようにしても良い。また、この場合、塗布機構51
2の円弧形状は、凹部5の円弧形状と相似していること
が好ましい。この構成によれば、凹部5に対して均一に
卵白溶液16を塗布することができる。
【0090】卵白溶液16が塗布されると、スライドグ
ラスGは検体載置部520に移動される。検体10の載
置は、所定量の懸濁液17をスライドグラスG上の凹部
5に滴下することにより行われ(検体載置工程:S2
3)、滴下が完了した後、十分に懸濁液17中の水分が
蒸発するまで放置される。すなわち、これにより、スラ
イドグラスG(凹部5)に、検体10が定着される。な
お、ここで乾燥工程を設け、強制的に乾燥させる(懸濁
液17中の水分を蒸発させる)ようにしても良い。
【0091】検体10の定着が完了すると、定着側送り
部搬送ユニット530によりスライドグラスGが搬送さ
れ、斜面ベルト532からスライドグラスGの情報記録
領域E2側先端部が突出するまで搬送された後、浸漬部
搬送ユニット70により搬送されるグリップアーム22
に渡される。そして、染色部20により検体10の染色
が行われた後(染色工程:S24)、洗浄部30(洗浄
工程:S25)、表面コート部40(表面コート工程:
S26)、情報記録部50(情報記録工程:S27)、
樹脂硬化部60(硬化樹脂工程:S28)を経てプレパ
ラートPが作成される(END:S29、図8(b)参
照)。
【0092】上述の通り、本実施形態に係るプレパラー
トの作成方法およびその作成装置1によれば、検体定着
準備工程(S22)および検体載置工程(S23)を備
えたことにより、検体10が含まれた懸濁液17をスラ
イドグラスG上の凹部5に滴下させて、検体10の載置
および定着を行うことができる。このため、熟練した技
術を要することなく、細菌類などの微少な細胞も観察可
能なプレパラートPを容易に作成することができる。
【0093】以上、説明したとおり、本発明の第一実施
形態および第二実施形態におけるプレパラートの作成方
法およびその作成装置1によれば、顕微鏡により検体1
0の組織観察を行う場合に用いる切片染色標本(プレパ
ラートP)を、極力人手による操作を排除し、自動化す
ることで、熟練した技術者でなくとも、容易且つ迅速に
作成することができる。
【0094】また、表面コート工程(S14)を備えた
ことにより、インクジェットヘッド41のノズル42か
ら、検体10が載置されたスライドグラスG上に、紫外
線硬化樹脂液45を吹き付けることによってコーティン
グ層15を形成し、これにより検体10をスライドグラ
スG上に固定したプレパラートPを作成することができ
る。すなわち、硬化樹脂液45を検体10上に吹き付け
るだけで検体10を固定することができるため、容易に
プレパラートPを作成することができる。
【0095】また、紫外線硬化樹脂を用いることで、作
成時間の短縮化を図ることができると共に、硬度の高い
コーティング層15を形成することができる。また、カ
バーグラスを用いないため、安価なプレパラートPを作
成することができる。
【0096】また、ピエゾ方式のインクジェットヘッド
41,51を用いているため、紫外線硬化樹脂液45,
55を正確に真っ直ぐに押し出すことができる。また、
1回あたりの吐出量を少なくすることができるため、コ
ーティング層15の表面の平滑性を向上させることがで
きる。
【0097】また、情報記録工程(S15)を備えたこ
とにより、検体10に関する情報をスライドグラスG上
に記録することができる。すなわち、一連のプロセスの
中でコーティング層15の形成と情報の記録を行うこと
ができるため、誤った情報を記録してしまう(記録対象
となる検体10を取り違えてしまう)といった問題をな
くすことができる。
【0098】なお、上記の例では、情報記録工程(S1
5)における情報の記録は、着色された硬化樹脂液55
を、スライドグラスG上の情報記録領域E2に吹き付け
ることにより行うものとしたが、通常のインクジェット
式プリンタで用いられるインクジェットヘッドとインク
を用いて、情報の記録を行うようにしても良い。この構
成によれば、紫外線硬化樹脂液により情報を記録する記
録ヘッドのために、特別に改良されたインクジェットヘ
ッドを使用する必要が無くなる。また、この場合、スラ
イドグラスG上の情報記録領域E2には、図9(a)に
示すように、インク受像層18が形成されていることが
好ましい。この構成によれば、いかなる材質の基板上に
も、情報の記録を行うことができる。
【0099】また、表面コート工程(S14)において
は、検体載置領域E1に、表面が平坦化されたコーティ
ング層15が形成されるものとしたが、図9(b)に示
すように、表面が平坦化されているだけではなく、検体
載置領域E1の全域において、厚み(スライドグラスG
の底面からコーティング層15の表面までの厚み)が均
一となるよう、コーティング層15が形成されるように
しても良い。この構成によれば、コーティング層15の
厚みのばらつきによる測定誤差をなくすことができる。
【0100】また、この場合、検体10の形状を検出可
能な検出機構を設け、その検出結果に基づいて硬化樹脂
液45の吹き付け量を調節することが好ましい。この構
成によれば、図9(c)に示すように、検体10の厚み
が大きい部分に対しては吹き付け量を減少させ、検体1
0の厚みが小さい部分に対しては吹き付け量を増加する
ことにより、スライドグラスGの垂直方向における厚み
が均一なコーティング層15を形成することができる。
【0101】また、同様に、スライドグラスGの表面形
状(図8に示すような凹部5を有したスライドグラスG
を使用する場合は凹部5も含めて)を検出可能な検出機
構を設け、その検出結果に基づいて硬化樹脂液45の吹
き付け量を調節することが好ましい。この構成によれ
ば、図9(d)に示すように、凹部5が浅い部分に対し
ては吹き付け量を減少させ、凹部5が深い部分に対して
は吹き付け量を増加することにより、スライドグラスG
の垂直方向における厚みが均一なコーティング層15を
形成することができる。
【0102】また、上記の例では、表面コート工程(S
14)および情報記録工程(S15)におけるコーティ
ング層15の形成と情報の記録は、異なるインクジェッ
トヘッド41,51で行うものとしたが、これらを1の
インクジェットヘッドで行うようにしても良い。この構
成によれば、装置構成を単純化することができる。
【0103】また、上記の例では、プレパラートPを作
成するための基板は、無色透明のスライドグラスGであ
るものとしたが、有色のものであっても良いし、ガラス
の他、プラスチック、紙、金属、石など、種々の基板を
用いてプレパラートPを作成することも可能である。
【0104】また、上記の例では、コーティング層15
の形成においては、無色の紫外線硬化樹脂液を用い、情
報の記録においては、有色の紫外線硬化樹脂液を用いる
ものとしたが、有色の紫外線硬化樹脂液を用いてコーテ
ィング層15の形成を行っても良いし、無色の紫外線硬
化樹脂液を用いて情報の記録を行っても良い。
【0105】また、紫外線硬化樹脂ではなく、他の化学
変化によって硬化し得る硬化樹脂(例えば、加熱および
/または乾燥(自然乾燥)することにより硬化する樹
脂)を用いても良い。この構成によれば、容易な処理で
硬化樹脂を硬化させることができる。
【0106】さらに、(二液タイプの接着剤などに用い
られる)二液を混合することにより硬化する樹脂を用い
ても良い。また、この場合、樹脂硬化工程において、イ
ンクジェットヘッドにより適当な配分量の液体(二液の
うち、表面コート工程で用いられない方の液体)を吹き
付けることで、樹脂を硬化させるようにしても良い。さ
らに、この場合、樹脂硬化工程を設けず、表面コート工
程において、インクジェットヘッドにより適当な配分量
の二液を(それぞれまたは同時に)吹き付けることで、
コーティング層を形成するようにしても良い。また、こ
の場合、インクジェットヘッドからではなく、他の方法
で、コーティング層に液体を吐出または塗布することに
より、樹脂を硬化させるようにしても良い。この構成に
よれば、従来より接着剤などとして用いられている樹脂
を用いてコーティング層を形成することができると共
に、確実に硬化樹脂を硬化させることができる。
【0107】また、上記の例に示した全ての工程を適用
するのではなく、人手による工程を加えて上記の一部の
工程を適用するような装置にも、本発明は応用可能であ
る。また、装置構成その他について、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0108】
【発明の効果】上述のように、本発明のプレパラートの
作成方法およびその作成装置によれば、熟練した技術者
でなくとも、気泡を混入させることなく容易に検体を固
定し得ると共に安価且つ迅速にプレパラートを作成する
ことができる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプレパラートの作成
装置の構成図である。
【図2】図1のプレパラートの作成装置における制御系
のブロック図である。
【図3】図1のプレパラートの作成装置における作業工
程を示す説明図である。
【図4】図1のプレパラートの作成装置で使用されるス
ライドグラスおよび作成されるプレパラートの一例を示
す断面図である。
【図5】図1のプレパラートの作成装置で作成されるプ
レパラートの一例を示す外観斜視図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係るプレパラートの作
成装置の構成図である。
【図7】図6のプレパラートの作成装置における作業工
程を示す説明図である。
【図8】図6のプレパラートの作成装置で使用されるス
ライドグラスおよび作成されるプレパラートの一例を示
す断面図である。
【図9】本発明において使用されるスライドグラスおよ
び作成されるプレパラートの他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 プレパラートの作成装置 5 凹部 10 検体 15 コーティング層 16 卵白溶液 17 懸濁液 20 染色部 21 染色ユニット 25 染色液 30 洗浄部 31 洗浄ユニット 35 水 40 表面コート部 41 コートヘッド(インクジェットヘッド) 45 紫外線硬化樹脂液(無色) 50 情報記録部 51 記録ヘッド(インクジェットヘッド) 55 紫外線硬化樹脂液(有色) 60 樹脂硬化部 61 樹脂硬化ユニット 65 紫外線 70 浸漬部搬送ユニット 80 送り部搬送ユニット 100 制御部 200 操作部 300 搬送部 400 駆動部 510 検体定着準備部 511 接着剤塗布ユニット 520 検体載置部 521 検体載置ユニット 530 定着側送り部搬送ユニット E1 検体載置領域 E2 情報記録領域 G スライドグラス(基板) P プレパラート
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA24 FA04 FB01 FB02 FB04 HA42 HA44 HA46 2G052 AA28 AA33 AD34 CA03 CA08 CA42 DA06 FA03 FA08 FC06 FD00 GA32 HB04 JA13 JA14 JA15 2H086 BA05 BA11 BA18 BA19 BA21 BA23 BA51 BA59

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体が載置された基板の表面に硬化樹脂
    をコーティングすることにより、当該検体を基板に固定
    するプレパラートの作成方法であって、 インクジェットヘッドのノズルから、硬化樹脂を液体化
    した硬化樹脂液を前記基板の表面に吹き付けることによ
    り、コーティング層を形成する表面コート工程を備えた
    ことを特徴とするプレパラートの作成方法。
  2. 【請求項2】 前記インクジェットヘッドは、ピエゾ素
    子の変形によってインクを吐出させるピエゾ方式が用い
    られていることを特徴とする請求項1に記載のプレパラ
    ートの作成方法。
  3. 【請求項3】 前記硬化樹脂には紫外線を照射すること
    により硬化する紫外線硬化樹脂が含まれることを特徴と
    する請求項1または2に記載のプレパラートの作成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記硬化樹脂には加熱および/または乾
    燥することにより硬化するものが含まれることを特徴と
    する請求項1、2または3に記載のプレパラートの作成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記硬化樹脂液を硬化するための樹脂硬
    化工程を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載のプレパラートの作成方法。
  6. 【請求項6】 前記硬化樹脂には二液を混合することに
    より硬化するものが含まれ、 前記樹脂硬化工程には、前記二液のうち前記硬化樹脂液
    とは異なる方の液体を、前記基板の表面に吹き付ける工
    程が含まれることを特徴とする請求項5に記載のプレパ
    ラートの作成方法。
  7. 【請求項7】 前記基板の表面に情報を記録する情報記
    録工程を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし6
    のいずれかに記載のプレパラートの作成方法。
  8. 【請求項8】 前記情報記録工程は、前記インクジェッ
    トヘッドから前記硬化樹脂液を吹き付けることにより情
    報を記録することを特徴とする請求項7に記載のプレパ
    ラートの作成方法。
  9. 【請求項9】 前記情報記録工程は、前記表面コート工
    程で用いるインクジェットヘッドとは異なるインクジェ
    ットヘッドからインク滴を吹き付けることにより情報を
    記録することを特徴とする請求項7に記載のプレパラー
    トの作成方法。
  10. 【請求項10】 前記表面コート工程は、表面が平坦化
    されたコーティング層を形成することを特徴とする請求
    項1ないし9のいずれかに記載のプレパラートの作成方
    法。
  11. 【請求項11】 前記検体の形状を検出する検体形状検
    出工程を更に備え、 前記表面コート工程は、前記検体形状検出工程により検
    出した形状に合わせて、前記硬化樹脂液の吹き付け量を
    調節することにより、表面が平坦化されると共に前記基
    板の底面からコーティング層の表面までの厚みが均一と
    なるように前記硬化樹脂液を吹き付けることを特徴とす
    る請求項1ないし10のいずれかに記載のプレパラート
    の作成方法。
  12. 【請求項12】 前記基板には凹部が形成されており、 前記検体は当該凹部に載置されていることを特徴とする
    請求項1ないし11のいずれかに記載のプレパラートの
    作成方法。
  13. 【請求項13】 前記凹部の形状を検出する凹部形状検
    出工程を更に備え、 前記表面コート工程は、前記凹部形状検出工程により検
    出した形状に合わせて、前記硬化樹脂液の吹き付け量を
    調節することにより、表面が平坦化されると共に前記基
    板の底面からコーティング層の表面までの厚みが均一と
    なるように前記硬化樹脂液を吹き付けることを特徴とす
    る請求項12に記載のプレパラートの作成方法。
  14. 【請求項14】 前記表面コート工程の前に、前記検体
    を前記基板の表面に定着させる定着工程を更に備えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の
    プレパラートの作成方法。
  15. 【請求項15】 前記検体が染色されていない場合、前
    記表面コート工程の前に、前記検体を染色する染色工程
    を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし14のい
    ずれかに記載のプレパラートの作成方法。
  16. 【請求項16】 前記表面コート工程の前であって且つ
    前記染色工程の後、前記染色による余分な色素を洗い落
    とす洗浄工程を更に備えたことを特徴とする請求項15
    に記載のプレパラートの作成方法。
  17. 【請求項17】 前記検体が染色されている場合、前記
    表面コート工程の前に、当該染色による余分な色素を洗
    い落とす洗浄工程を更に備えたことを特徴とする請求項
    1ないし14のいずれかに記載のプレパラートの作成方
    法。
  18. 【請求項18】 前記検体を前記基板の表面に載置する
    検体載置工程を更に備え、 前記検体載置工程は、検体が液体中に固体粒子として分
    散している状態の懸濁液が滴下されることにより、当該
    検体が前記基板の表面に載置されることを特徴とする請
    求項1ないし17のいずれかに記載のプレパラートの作
    成方法。
  19. 【請求項19】 前記基板がガラス、プラスチック、
    紙、金属、石のうちのいずれかで構成されていることを
    特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載のプレ
    パラートの作成方法。
  20. 【請求項20】 前記基板が無色透明のスライドグラス
    であることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか
    に記載のプレパラートの作成方法。
  21. 【請求項21】 前記硬化樹脂は、無色透明または着色
    されていることを特徴とする請求項1ないし20のいず
    れかに記載のプレパラートの作成方法。
  22. 【請求項22】 検体が載置された基板の表面に硬化樹
    脂をコーティングすることにより、当該検体を基板に固
    定するプレパラートの作成装置であって、 インクジェットヘッドのノズルから、硬化樹脂を液体化
    した硬化樹脂液を前記基板の表面に吹き付けることによ
    り、コーティング層を形成する表面コート手段を備えた
    ことを特徴とするプレパラートの作成装置。
  23. 【請求項23】 前記インクジェットヘッドは、ピエゾ
    素子の変形によってインクを吐出させるピエゾ方式が用
    いられていることを特徴とする請求項22に記載のプレ
    パラートの作成装置。
  24. 【請求項24】 前記硬化樹脂には紫外線を照射するこ
    とにより硬化する紫外線硬化樹脂が含まれることを特徴
    とする請求項22または23に記載のプレパラートの作
    成装置。
  25. 【請求項25】 前記硬化樹脂には加熱および/または
    乾燥することにより硬化するものが含まれることを特徴
    とする請求項22、23または24に記載のプレパラー
    トの作成装置。
  26. 【請求項26】 前記硬化樹脂液を硬化するための樹脂
    硬化手段を更に備えたことを特徴とする請求項22ない
    し25のいずれかに記載のプレパラートの作成装置。
  27. 【請求項27】 前記硬化樹脂には二液を混合すること
    により硬化するものが含まれ、 前記樹脂硬化手段には、前記二液のうち前記硬化樹脂液
    とは異なる方の液体を、前記基板の表面に吹き付ける手
    段が含まれることを特徴とする請求項26に記載のプレ
    パラートの作成装置。
  28. 【請求項28】 前記基板の表面に情報を記録する情報
    記録手段を更に備えたことを特徴とする請求項22ない
    し27のいずれかに記載のプレパラートの作成装置。
  29. 【請求項29】 前記情報記録手段は、前記インクジェ
    ットヘッドから前記硬化樹脂液を吹き付けることにより
    情報を記録することを特徴とする請求項28に記載のプ
    レパラートの作成装置。
  30. 【請求項30】 前記情報記録手段は、前記表面コート
    手段で用いるインクジェットヘッドとは異なるインクジ
    ェットヘッドからインク滴を吹き付けることにより情報
    を記録することを特徴とする請求項29に記載のプレパ
    ラートの作成装置。
  31. 【請求項31】 前記表面コート手段は、表面が平坦化
    されたコーティング層を形成することを特徴とする請求
    項22ないし30のいずれかに記載のプレパラートの作
    成装置。
  32. 【請求項32】 前記検体の形状を検出する検体形状検
    出手段を更に備え、 前記表面コート手段は、前記検体形状検出手段により検
    出した形状に合わせて、前記硬化樹脂液の吹き付け量を
    調節することにより、表面が平坦化されると共に前記基
    板の底面からコーティング層の表面までの厚みが均一と
    なるように前記硬化樹脂液を吹き付けることを特徴とす
    る請求項22ないし31のいずれかに記載のプレパラー
    トの作成装置。
  33. 【請求項33】 前記基板には凹部が形成されており、 前記検体は当該凹部に載置されていることを特徴とする
    請求項22ないし32のいずれかに記載のプレパラート
    の作成装置。
  34. 【請求項34】 前記凹部の形状を検出する凹部形状検
    出手段を更に備え、 前記表面コート手段は、前記凹部形状検出手段により検
    出した形状に合わせて、前記硬化樹脂液の吹き付け量を
    調節することにより、表面が平坦化されると共に前記基
    板の底面からコーティング層の表面までの厚みが均一と
    なるように前記硬化樹脂液を吹き付けることを特徴とす
    る請求項33に記載のプレパラートの作成装置。
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