JP2003014389A - 熱交換器 - Google Patents
熱交換器Info
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- JP2003014389A JP2003014389A JP2001194726A JP2001194726A JP2003014389A JP 2003014389 A JP2003014389 A JP 2003014389A JP 2001194726 A JP2001194726 A JP 2001194726A JP 2001194726 A JP2001194726 A JP 2001194726A JP 2003014389 A JP2003014389 A JP 2003014389A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温部と低温部との間に生じる熱伝導を最小
限に抑制して熱交換器の効率を向上させると共に、小型
で安価に製造できるようにする。 【解決手段】 多数のフィン11を互いに間隔を設けて
積層し、外部流体の流れ方向に複数列並べた状態でフィ
ン11を直交するように貫通させた管群のチューブ12
内を内部流体が流れるように構成された熱交換器10で
あって、外部流体の流れ方向断面視において過熱部11
aと過冷却部11cとを対角位置に配置した。
限に抑制して熱交換器の効率を向上させると共に、小型
で安価に製造できるようにする。 【解決手段】 多数のフィン11を互いに間隔を設けて
積層し、外部流体の流れ方向に複数列並べた状態でフィ
ン11を直交するように貫通させた管群のチューブ12
内を内部流体が流れるように構成された熱交換器10で
あって、外部流体の流れ方向断面視において過熱部11
aと過冷却部11cとを対角位置に配置した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置等に用い
られて冷媒と空気のような流体間で熱交換を行わせるフ
ィン&チューブ型等の熱交換器に関する。
られて冷媒と空気のような流体間で熱交換を行わせるフ
ィン&チューブ型等の熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より空気調和装置や冷凍装置などに
おいては、外部を流れる空気等の流体(外部流体)とチ
ューブ内を流れる冷媒等の流体(内部流体)とを熱交換
させるフィン&チューブ型の熱交換器が使用されてい
る。このような熱交換器は、用途に応じて、外部流体か
ら熱を吸収して内部流体を気化させるものがエバポレー
タ(気化器)と呼ばれ、外部流体に熱を放出して内部流
体を凝縮させるものがコンデンサ(凝縮器)と呼ばれて
いる。
おいては、外部を流れる空気等の流体(外部流体)とチ
ューブ内を流れる冷媒等の流体(内部流体)とを熱交換
させるフィン&チューブ型の熱交換器が使用されてい
る。このような熱交換器は、用途に応じて、外部流体か
ら熱を吸収して内部流体を気化させるものがエバポレー
タ(気化器)と呼ばれ、外部流体に熱を放出して内部流
体を凝縮させるものがコンデンサ(凝縮器)と呼ばれて
いる。
【0003】図3は、フィン&チューブ型の熱交換器を
コンデンサとして使用する場合を示す斜視図であり、図
中の符号1は熱交換器、2は板状のフィン、3は銅管等
のチューブである。なお、以下では外部流体を空気、内
部流体をフロンガス等の冷媒として説明する。
コンデンサとして使用する場合を示す斜視図であり、図
中の符号1は熱交換器、2は板状のフィン、3は銅管等
のチューブである。なお、以下では外部流体を空気、内
部流体をフロンガス等の冷媒として説明する。
【0004】フィン2は、隣接する各フィン間に適当な
間隔Sを設けて、白抜矢印で示した外部流体の空気流れ
方向と平行に多数積層されている。チューブ3は、空気
流れ方向と直交するように往復して上下方向に複数段配
置され、さらに、空気流れ方向に距離Lをもって複数の
列が配列されている。すなわち、積層されたフィン2と
直交するように貫通している多数のチューブ3により冷
媒を流す管群が形成され、同管群と直交して各チューブ
3の外周を外部流体が流れるように構成されている。コ
ンデンサの場合、管群の一方からガス冷媒が導入され、
他方の出口から液冷媒となって流出する。なお、フィン
2を貫通するチューブ3は、一般的にはチューブ3側を
拡径することで接合されている。
間隔Sを設けて、白抜矢印で示した外部流体の空気流れ
方向と平行に多数積層されている。チューブ3は、空気
流れ方向と直交するように往復して上下方向に複数段配
置され、さらに、空気流れ方向に距離Lをもって複数の
列が配列されている。すなわち、積層されたフィン2と
直交するように貫通している多数のチューブ3により冷
媒を流す管群が形成され、同管群と直交して各チューブ
3の外周を外部流体が流れるように構成されている。コ
ンデンサの場合、管群の一方からガス冷媒が導入され、
他方の出口から液冷媒となって流出する。なお、フィン
2を貫通するチューブ3は、一般的にはチューブ3側を
拡径することで接合されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の熱交
換器においては、たとえば空気調和装置におけるCOP
(成績係数)を上昇させるためにも、熱交換効率をより
一層向上させることが望まれている。
換器においては、たとえば空気調和装置におけるCOP
(成績係数)を上昇させるためにも、熱交換効率をより
一層向上させることが望まれている。
【0006】しかしながら、上述した従来構造の熱交換
器では、フィン2の高温部と低温部との間で熱伝導があ
るため、この熱伝導が熱交換効率を向上させる上で障害
となっていた。このような熱伝導は、たとえば熱交換器
をコンデンサとして使用する場合、内部流体が過冷却状
態となる出口部まで過熱状態にある入口部の高温が影響
を及ぼすことになるので、凝縮した内部流体の過冷却度
を低下させ、結果として熱交換効率の低下を招くという
不都合がある。また、熱交換器をエバポレータとして使
用する場合には、過冷却状態にある入口部の低温が影響
すると、気化した内部流体の出口部における過熱度を低
下させることになるので、やはり熱交換効率の低下を招
くという不都合がある。
器では、フィン2の高温部と低温部との間で熱伝導があ
るため、この熱伝導が熱交換効率を向上させる上で障害
となっていた。このような熱伝導は、たとえば熱交換器
をコンデンサとして使用する場合、内部流体が過冷却状
態となる出口部まで過熱状態にある入口部の高温が影響
を及ぼすことになるので、凝縮した内部流体の過冷却度
を低下させ、結果として熱交換効率の低下を招くという
不都合がある。また、熱交換器をエバポレータとして使
用する場合には、過冷却状態にある入口部の低温が影響
すると、気化した内部流体の出口部における過熱度を低
下させることになるので、やはり熱交換効率の低下を招
くという不都合がある。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、高温部と低温部との間に生じる熱伝導を最小限に
抑制して熱交換器の効率を向上させると共に、小型で安
価に製造できる熱交換器の提供を目的としている。
ので、高温部と低温部との間に生じる熱伝導を最小限に
抑制して熱交換器の効率を向上させると共に、小型で安
価に製造できる熱交換器の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の手段を採用した。請求項1に記載の
熱交換器は、多数のフィンを互いに間隔を設けて積層
し、外部流体の流れ方向に複数列並べた状態で前記フィ
ンを直交するように貫通させた管群のチューブ内を内部
流体が流れるように構成された熱交換器であって、前記
外部流体の流れ方向断面視において過熱部と過冷却部と
を対角位置に配置したことを特徴とするものである。
決するため、以下の手段を採用した。請求項1に記載の
熱交換器は、多数のフィンを互いに間隔を設けて積層
し、外部流体の流れ方向に複数列並べた状態で前記フィ
ンを直交するように貫通させた管群のチューブ内を内部
流体が流れるように構成された熱交換器であって、前記
外部流体の流れ方向断面視において過熱部と過冷却部と
を対角位置に配置したことを特徴とするものである。
【0009】このような熱交換器によれば、高温の過熱
部と低温の過冷却部とが外部流体の流れ方向断面視にお
いて対角位置にあるので、高温部と低温部との距離を最
大限確保することが可能となる。このため、熱伝達の影
響を最小限に抑制して熱交換効率を向上させることがで
きる。また、管群が外部流体の流れ方向に複数列並べら
れているので、特に上下方向に小型化できる。
部と低温の過冷却部とが外部流体の流れ方向断面視にお
いて対角位置にあるので、高温部と低温部との距離を最
大限確保することが可能となる。このため、熱伝達の影
響を最小限に抑制して熱交換効率を向上させることがで
きる。また、管群が外部流体の流れ方向に複数列並べら
れているので、特に上下方向に小型化できる。
【0010】この場合の熱交換器は、前記外部流体の流
れ方向断面視において、下流側の上部に過熱部を配置す
ると共に上流側の下部に過冷却部を配置するのが好まし
く、特に、熱交換器をコンデンサとして使用する場合の
熱交換効率向上に有効である。また、前記フィンは、前
記過熱部及び前記過冷却部がそれぞれ二相部から分離独
立していることが好ましく、さらに、前記フィンは、前
記外部流体の流れ方向において前記管群と共に複数列に
分割したものが好ましい。このようにすると、高温部と
低温部との間が分離され、フィンを介して直接熱伝達す
ることがなくなるので、熱伝達による影響はさらに小さ
くなる。
れ方向断面視において、下流側の上部に過熱部を配置す
ると共に上流側の下部に過冷却部を配置するのが好まし
く、特に、熱交換器をコンデンサとして使用する場合の
熱交換効率向上に有効である。また、前記フィンは、前
記過熱部及び前記過冷却部がそれぞれ二相部から分離独
立していることが好ましく、さらに、前記フィンは、前
記外部流体の流れ方向において前記管群と共に複数列に
分割したものが好ましい。このようにすると、高温部と
低温部との間が分離され、フィンを介して直接熱伝達す
ることがなくなるので、熱伝達による影響はさらに小さ
くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る熱交換器の一
実施形態を、図面に基づいて説明する。図1(a)に示
す第1の実施形態において、符号の10は熱交換器、1
1はフィン、12はチューブである。図示の熱交換器1
0は、一般的にフィン&チューブ型熱交換器と呼ばれて
いるものをコンデンサとして使用する例である。この熱
交換器10は、チューブ12内を流れる冷媒等の内部流
体と空気等の外部流体との間で熱交換を行うことで、ガ
ス状の内部流体を凝縮液化して流出させる。
実施形態を、図面に基づいて説明する。図1(a)に示
す第1の実施形態において、符号の10は熱交換器、1
1はフィン、12はチューブである。図示の熱交換器1
0は、一般的にフィン&チューブ型熱交換器と呼ばれて
いるものをコンデンサとして使用する例である。この熱
交換器10は、チューブ12内を流れる冷媒等の内部流
体と空気等の外部流体との間で熱交換を行うことで、ガ
ス状の内部流体を凝縮液化して流出させる。
【0012】フィン11は、軽量で熱伝導率のよいアル
ミニウム等の薄板を略矩形状とした板状部材であり、互
いに狭い間隔Sをもって多数が平行に積層されている。
1枚のフィン11は外部流体流れ方向の断面視で3分割
されており、それぞれを過熱部11a,二相部11b及
び過冷却部11cと呼ぶことにする。この場合、過熱部
11aと過冷却部11cとは、1枚が矩形状のフィン1
1において最も離れた位置関係となる対角位置に配置さ
れている。
ミニウム等の薄板を略矩形状とした板状部材であり、互
いに狭い間隔Sをもって多数が平行に積層されている。
1枚のフィン11は外部流体流れ方向の断面視で3分割
されており、それぞれを過熱部11a,二相部11b及
び過冷却部11cと呼ぶことにする。この場合、過熱部
11aと過冷却部11cとは、1枚が矩形状のフィン1
1において最も離れた位置関係となる対角位置に配置さ
れている。
【0013】チューブ12は、冷媒などの内部流体を流
す流路を形成するものであり、たとえば銅管などが用い
られる。チューブ12は、積層されたフィン11と直交
するように貫通し、拡径することでフィン11に接合さ
れている。また、チューブ12は、フィン11の積層両
端部から突出した後にその都度折り返されて往復し、略
同一平面内で上下に複数段(図示の例では8段)配列さ
れている。さらに、チューブ12は、フィン11と平行
な方向に、すなわち図中に白抜矢印で示した外部流体の
流れ方向に所定の距離Lを設けて複数列(図示の例では
2列)並べることで、多数のチューブ12よりなる管群
を形成している。
す流路を形成するものであり、たとえば銅管などが用い
られる。チューブ12は、積層されたフィン11と直交
するように貫通し、拡径することでフィン11に接合さ
れている。また、チューブ12は、フィン11の積層両
端部から突出した後にその都度折り返されて往復し、略
同一平面内で上下に複数段(図示の例では8段)配列さ
れている。さらに、チューブ12は、フィン11と平行
な方向に、すなわち図中に白抜矢印で示した外部流体の
流れ方向に所定の距離Lを設けて複数列(図示の例では
2列)並べることで、多数のチューブ12よりなる管群
を形成している。
【0014】図1(a)に示す管群は、連続する内部流
体の流路を形成しており、外部流体流れ方向の下流側に
位置する上部接続端部12aと、外部流体流れ方向の上
流側に位置する下部接続端部12bとが存在する。熱交
換器10を空気調和装置のコンデンサとして使用する場
合、上部接続端部12aから導入されたガス冷媒は、管
群を通過する過程でチューブ12の外周を流れる空気と
熱交換して凝縮し、液冷媒となって下部接続端部12b
から流出する。図示した管群のパスパターンは、外部流
体流れ方向と直交する同一平面上で、上部接続端部12
aから上下方向に所定の間隔をもって往復しながら下端
部に至り、その後、上流側に隣接する列の最上段まで戻
り、再度上下方向に所定の間隔をもって往復しながら下
端部の下部接続端部12bに至る。
体の流路を形成しており、外部流体流れ方向の下流側に
位置する上部接続端部12aと、外部流体流れ方向の上
流側に位置する下部接続端部12bとが存在する。熱交
換器10を空気調和装置のコンデンサとして使用する場
合、上部接続端部12aから導入されたガス冷媒は、管
群を通過する過程でチューブ12の外周を流れる空気と
熱交換して凝縮し、液冷媒となって下部接続端部12b
から流出する。図示した管群のパスパターンは、外部流
体流れ方向と直交する同一平面上で、上部接続端部12
aから上下方向に所定の間隔をもって往復しながら下端
部に至り、その後、上流側に隣接する列の最上段まで戻
り、再度上下方向に所定の間隔をもって往復しながら下
端部の下部接続端部12bに至る。
【0015】このような構成の熱交換器10では、コン
デンサとして使用する場合、過熱度を持つ高温のガス冷
媒を導入する上部接続端部12aがフィン11の過熱部
11aに配置され、凝縮して過冷却を与えた液冷媒を流
出させる下部接続端部12bがフィン11の過冷却部1
1cに配置される。このように、高温部と低温部とが外
部流体流れ方向の断面視で対角位置となるような配置に
すれば、高温の過熱部11aと低温の過冷却部11cと
の離間距離を最も大きくした位置関係にすることができ
るため、温度差による熱伝導の影響を互いに受けにくく
なる。換言すれば、高温部と低温部との間で熱伝導する
距離が最も長くなる配置となるので、たとえ分割のない
1枚板のフィン11であっても、互いの温度差による熱
影響を受けにくくなる。このため、上部接続端部12a
の高温が下部接続端部12bに熱伝導し、管群通過時の
熱交換でせっかく過冷却を与えた液冷媒の温度を上げて
過冷却度を低下させるような問題は最小限に抑制され
る。従って、入口部と出口部との間に生じる温度差で熱
伝導し、熱交換器10の熱交換効率を低下させるといっ
た問題を抑制することができる。
デンサとして使用する場合、過熱度を持つ高温のガス冷
媒を導入する上部接続端部12aがフィン11の過熱部
11aに配置され、凝縮して過冷却を与えた液冷媒を流
出させる下部接続端部12bがフィン11の過冷却部1
1cに配置される。このように、高温部と低温部とが外
部流体流れ方向の断面視で対角位置となるような配置に
すれば、高温の過熱部11aと低温の過冷却部11cと
の離間距離を最も大きくした位置関係にすることができ
るため、温度差による熱伝導の影響を互いに受けにくく
なる。換言すれば、高温部と低温部との間で熱伝導する
距離が最も長くなる配置となるので、たとえ分割のない
1枚板のフィン11であっても、互いの温度差による熱
影響を受けにくくなる。このため、上部接続端部12a
の高温が下部接続端部12bに熱伝導し、管群通過時の
熱交換でせっかく過冷却を与えた液冷媒の温度を上げて
過冷却度を低下させるような問題は最小限に抑制され
る。従って、入口部と出口部との間に生じる温度差で熱
伝導し、熱交換器10の熱交換効率を低下させるといっ
た問題を抑制することができる。
【0016】特に、上述した過熱部11a及び過冷却部
11cを二相部11bから完全に分離独立させて3分割
構造のフィン11とすれば、すなわち、過熱部11a,
二相部11b及び過冷却部11cの間にそれぞれ間隙部
を設けて直接接触しない分割構造とすれば、高温の過熱
部11aから低温の過冷却部11cへの熱伝導はより一
層抑制されるので、熱交換器10の熱交換効率低下はさ
らに抑制されることになる。また、過冷却部11cを空
気の上流側に配置したので、温度の低い外部流体の空気
と熱交換させてより大きな過冷却度を与えることができ
る。なお、外部流体の流れ方向下流側は、上流側のチュ
ーブ12と熱交換して温度上昇した空気が通過する。
11cを二相部11bから完全に分離独立させて3分割
構造のフィン11とすれば、すなわち、過熱部11a,
二相部11b及び過冷却部11cの間にそれぞれ間隙部
を設けて直接接触しない分割構造とすれば、高温の過熱
部11aから低温の過冷却部11cへの熱伝導はより一
層抑制されるので、熱交換器10の熱交換効率低下はさ
らに抑制されることになる。また、過冷却部11cを空
気の上流側に配置したので、温度の低い外部流体の空気
と熱交換させてより大きな過冷却度を与えることができ
る。なお、外部流体の流れ方向下流側は、上流側のチュ
ーブ12と熱交換して温度上昇した空気が通過する。
【0017】図1(b)は、上述した第1の実施形態の
変形例を示したものであり、管群のパスパターンが異な
っている。この変形例におけるパスパターンは、上部接
続端部12a及び下部接続端部12cの位置は同様であ
るものの、二相部11bを通過するチューブ12の経路
が異なっている。すなわち、過熱部11aをでたチュー
ブ12は、いったん隣接する上流側の列の最上段まで持
ち上げられ、同列を過冷却部11cの上部まで下がる。
この後、チューブ12は下流側の列へ移動し、過熱部1
1aのすぐ下から下端部まで下がり、再度上流側の列に
移動して過冷却部11cに至る。
変形例を示したものであり、管群のパスパターンが異な
っている。この変形例におけるパスパターンは、上部接
続端部12a及び下部接続端部12cの位置は同様であ
るものの、二相部11bを通過するチューブ12の経路
が異なっている。すなわち、過熱部11aをでたチュー
ブ12は、いったん隣接する上流側の列の最上段まで持
ち上げられ、同列を過冷却部11cの上部まで下がる。
この後、チューブ12は下流側の列へ移動し、過熱部1
1aのすぐ下から下端部まで下がり、再度上流側の列に
移動して過冷却部11cに至る。
【0018】このようなパスパターンとしても、上述し
たものと同様の作用効果を得ることができる。なお、図
1(a),(b)に示したように、熱交換器10の上部
からガス冷媒を供給して凝縮させ、下部から液冷媒を流
出させるパスパターンとすれば、上部の入口から軽い気
体が流入し、凝縮した重い液体が下部から流出するとい
うように、冷媒(内部流体)のスムーズな流れを形成す
ることができる。
たものと同様の作用効果を得ることができる。なお、図
1(a),(b)に示したように、熱交換器10の上部
からガス冷媒を供給して凝縮させ、下部から液冷媒を流
出させるパスパターンとすれば、上部の入口から軽い気
体が流入し、凝縮した重い液体が下部から流出するとい
うように、冷媒(内部流体)のスムーズな流れを形成す
ることができる。
【0019】続いて、本発明の第2の実施形態を図3に
基づいて説明する。この実施形態の熱交換器10は、外
部流体の流れ方向に複数列並んだチューブ12の管群と
共に、列間に間隙部を設けてフィン12を分割してあ
る。この結果、1枚のフィン12は、過冷却部11a及
び過熱部11cに加えて、二相部11cが二分割された
ものとなり、合計4分割のフィンとなる。このような構
成とすれば、二相部11cにおける外部流体流れ方向の
熱伝導についても抑制することができる。すなわち、新
鮮な空気と熱交換する上流側のフィン12と、上流側と
の熱交換で温度上昇した空気と熱交換する下流側のフィ
ン12との間に生じる温度差を原因とする熱伝導も抑制
されるので、過冷却部11cに近い二相部11bの温度
を低くできる。従って、熱交換器10の熱交換効率が熱
伝導により低下するのを抑制することができる。
基づいて説明する。この実施形態の熱交換器10は、外
部流体の流れ方向に複数列並んだチューブ12の管群と
共に、列間に間隙部を設けてフィン12を分割してあ
る。この結果、1枚のフィン12は、過冷却部11a及
び過熱部11cに加えて、二相部11cが二分割された
ものとなり、合計4分割のフィンとなる。このような構
成とすれば、二相部11cにおける外部流体流れ方向の
熱伝導についても抑制することができる。すなわち、新
鮮な空気と熱交換する上流側のフィン12と、上流側と
の熱交換で温度上昇した空気と熱交換する下流側のフィ
ン12との間に生じる温度差を原因とする熱伝導も抑制
されるので、過冷却部11cに近い二相部11bの温度
を低くできる。従って、熱交換器10の熱交換効率が熱
伝導により低下するのを抑制することができる。
【0020】以上説明したように、過冷却部11aと過
熱部11cとを、外部流体の流れ方向断面視において対
角位置に配置したことで熱交換効率の低下を最小限に抑
制することができる。この時、フィン12を3分割して
過熱部11a,二相部11b及び過冷却部11cを設け
ると、部品点数の増加を最小限にして安価で優れた熱交
換効率の熱交換器10を提供することができる。また、
管群のチューブ12が外部流体流れ方向に複数列配列さ
れた本発明の熱交換器10は、たとえば外部流体流れ方
向を1列として上下方向に延ばし、上下端部に過熱部及
び過冷却部を配置して両者の距離をかせいだ同性能の熱
交換器と比較した場合、全体としてコンパクトで設置ス
ペースを確保しやすい熱交換器の提供に有利である。
熱部11cとを、外部流体の流れ方向断面視において対
角位置に配置したことで熱交換効率の低下を最小限に抑
制することができる。この時、フィン12を3分割して
過熱部11a,二相部11b及び過冷却部11cを設け
ると、部品点数の増加を最小限にして安価で優れた熱交
換効率の熱交換器10を提供することができる。また、
管群のチューブ12が外部流体流れ方向に複数列配列さ
れた本発明の熱交換器10は、たとえば外部流体流れ方
向を1列として上下方向に延ばし、上下端部に過熱部及
び過冷却部を配置して両者の距離をかせいだ同性能の熱
交換器と比較した場合、全体としてコンパクトで設置ス
ペースを確保しやすい熱交換器の提供に有利である。
【0021】上述した第1及び第2の実施形態では、熱
交換器10をコンデンサとして使用する場合について説
明したが、エバポレータとして使用する場合にも適用可
能である。この場合、過冷却部11cの下部接続端部1
2bから液体の内部流体が導入され、熱交換により気化
して過熱度を与えた気体の内部流体が過熱部11aの上
部接続部12aから流出するので、低温部と高温部との
間における熱伝導の影響は最小限に抑制される。
交換器10をコンデンサとして使用する場合について説
明したが、エバポレータとして使用する場合にも適用可
能である。この場合、過冷却部11cの下部接続端部1
2bから液体の内部流体が導入され、熱交換により気化
して過熱度を与えた気体の内部流体が過熱部11aの上
部接続部12aから流出するので、低温部と高温部との
間における熱伝導の影響は最小限に抑制される。
【0022】なお、本発明の構成は上述した実施形態に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において適宜変更することができ、たとえば、管群
を構成するチューブ12の上下方向段数や外部流体流れ
方向の列数、管群のパスパターンなどは適宜変更可能で
ある。また、フィンは、完全に分離・分割することな
く、スリットを入れて熱伝導を遮断するようにし、熱伝
導的に遮断することも可能である。
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において適宜変更することができ、たとえば、管群
を構成するチューブ12の上下方向段数や外部流体流れ
方向の列数、管群のパスパターンなどは適宜変更可能で
ある。また、フィンは、完全に分離・分割することな
く、スリットを入れて熱伝導を遮断するようにし、熱伝
導的に遮断することも可能である。
【0023】
【発明の効果】上述した本発明の熱交換器によれば、外
部流体流れ方向に複数列チューブを並べた管群構造に加
えて、高温となる過熱部と低温となる過冷却部との間を
最大限離すために、外部流体流れ方向断面視で両者が対
角位置となるように配置したので、互いの温度差によっ
て生じる熱伝導の影響を受けて熱交換効率が低下するの
を最小限に抑制すると共に、特に全高を抑えて全体をコ
ンパクト化することができる。
部流体流れ方向に複数列チューブを並べた管群構造に加
えて、高温となる過熱部と低温となる過冷却部との間を
最大限離すために、外部流体流れ方向断面視で両者が対
角位置となるように配置したので、互いの温度差によっ
て生じる熱伝導の影響を受けて熱交換効率が低下するの
を最小限に抑制すると共に、特に全高を抑えて全体をコ
ンパクト化することができる。
【0024】また、過熱部及び過冷却部を二相部から分
離独立させた3分割のフィンを採用することで、部品点
数の増加を最小限とし、フィンによる直接の熱伝導を遮
断することもできるので、より一層効果的に熱交換効率
の低下を抑制することができる。なお、部品点数は増す
ものの、外部流体流れ方向の各列間についてもフィンを
分割した構造とすれば、フィンを介した直接的な熱伝導
はさらに遮断されるので、熱伝導を原因とする熱交換効
率の低下がより一層抑制された効率のよい熱交換器とな
る。
離独立させた3分割のフィンを採用することで、部品点
数の増加を最小限とし、フィンによる直接の熱伝導を遮
断することもできるので、より一層効果的に熱交換効率
の低下を抑制することができる。なお、部品点数は増す
ものの、外部流体流れ方向の各列間についてもフィンを
分割した構造とすれば、フィンを介した直接的な熱伝導
はさらに遮断されるので、熱伝導を原因とする熱交換効
率の低下がより一層抑制された効率のよい熱交換器とな
る。
【図1】 本発明に係る熱交換器の一実施形態を示す図
で、(a)は第1の実施形態を示す斜視図で、(b)は
(a)の変形例を示す斜視図である。
で、(a)は第1の実施形態を示す斜視図で、(b)は
(a)の変形例を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る熱交換器の第2の実施形態を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】 従来の熱交換器を示す斜視図である。
10 熱交換器
11 フィン
11a 過熱部
11b 二相部
11c 過冷却部
12 チューブ
12a 上部接続端部
12b 下部接続端部
フロントページの続き
(72)発明者 別所 正樹
愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地
三菱重工業株式会社名古屋研究所内
Fターム(参考) 3L103 AA05 AA35 BB42 CC17 CC18
CC22 DD06 DD33
Claims (4)
- 【請求項1】 多数のフィンを互いに間隔を設けて積
層し、外部流体の流れ方向に複数列並べた状態で前記フ
ィンを直交するように貫通させた管群のチューブ内を内
部流体が流れるように構成された熱交換器であって、 前記外部流体の流れ方向断面視において過熱部と過冷却
部とを対角位置に配置したことを特徴とする熱交換器。 - 【請求項2】 前記外部流体の流れ方向断面視におい
て、下流側の上部に過熱部を配置すると共に上流側の下
部に過冷却部を配置したことを特徴とする請求項1記載
の熱交換器。 - 【請求項3】 前記フィンは、前記過熱部及び前記過
冷却部がそれぞれ二相部から分離独立していることを特
徴とする請求項2記載の熱交換器。 - 【請求項4】 前記フィンは、前記外部流体の流れ方
向において前記管群と共に複数列に分割されていること
を特徴とする請求項3記載の熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001194726A JP2003014389A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | 熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001194726A JP2003014389A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | 熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003014389A true JP2003014389A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19032815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001194726A Withdrawn JP2003014389A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | 熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003014389A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008533424A (ja) * | 2005-03-18 | 2008-08-21 | キャリア・コマーシャル・リフリージレーション・インコーポレーテッド | 熱交換器の構成 |
JP2011080638A (ja) * | 2009-10-05 | 2011-04-21 | Daikin Industries Ltd | 熱交換器およびその製造方法 |
JP2013170802A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Hoshizaki Electric Co Ltd | 熱交換器および該熱交換器を備えた製氷機 |
WO2015133626A1 (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-11 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器及び空気調和機 |
-
2001
- 2001-06-27 JP JP2001194726A patent/JP2003014389A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008533424A (ja) * | 2005-03-18 | 2008-08-21 | キャリア・コマーシャル・リフリージレーション・インコーポレーテッド | 熱交換器の構成 |
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WO2015133626A1 (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-11 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器及び空気調和機 |
JPWO2015133626A1 (ja) * | 2014-03-07 | 2017-04-06 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器及び空気調和機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080902 |