JP2003014072A - ボールねじ装置、及び同装置を備えた射出成形機、及びボールねじ装置制御方法 - Google Patents

ボールねじ装置、及び同装置を備えた射出成形機、及びボールねじ装置制御方法

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JP2003014072A JP2002019126A JP2002019126A JP2003014072A JP 2003014072 A JP2003014072 A JP 2003014072A JP 2002019126 A JP2002019126 A JP 2002019126A JP 2002019126 A JP2002019126 A JP 2002019126A JP 2003014072 A JP2003014072 A JP 2003014072A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作用体に対するボールナットの取付け位置が
変動しないで、複数のボールナットそれぞれに均等な荷
重を分担負荷されるようなボールねじ装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 単数又は複数のボールねじ軸とボールね
じナットにより作用体を移動させる直線移動用のボール
ねじ装置において、同じボールねじ軸に複数のボールね
じナットを螺合し、各ボールねじ軸の複数のボールねじ
ナットの内の1個は固定フランジを介して作用体に取付
け、単数又は複数個の固定フランジの1つに荷重検出セ
ンサを設け、その他のボールねじナットはシリンダ、ピ
ストンによるボールねじナット流体圧支持機構として、
その流体圧支持機構の支持力が前記荷重検出センサの検
出押し力と等しくなるように流体圧を制御したもので、
大きな負荷荷重に対して、これを各ボールねじナットに
均等に分担させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転運動を直線運
動に変換するボールねじ装置、又は逆に直線運動を回転
運動に変換するボールねじ装置、及び同ボールねじ装置
を組込んだ射出成形機(特に電動射出成形機の射出、型
開閉、型締、エジェクタ等の直進駆動に使用するボール
ねじの片側方向の負荷を分担して支える複数のボールね
じナットの支持構造)、及び同ボールねじ装置の制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の直進移動軸の駆動源とし
て、従来は主として油圧が用いられていたが、最近は作
業環境の改善、電力エネルギー効率向上、作動部の速
度、位置等の制御容易の利点を有する電気式駆動が多く
用いられるようになってきている。即ち、射出スクリュ
の射出駆動、型締装置の型盤移動、型締、エジェクタ等
の直進移動の駆動源には、電気サーボモータと、そのモ
ータの回転を直線駆動に換える最も機械効率のよいボー
ルねじ構造が使用されるようになっている。
【0003】従来の射出成形機の電動射出駆動装置は、
駆動モータが1個又は2個のものがあり、駆動モータが
1個の場合、回転を直進運動に変えるためのねじとナッ
トは駆動力のバランスを取るため、射出スクリュの両側
に対称に一対設けられ、動力伝動は伝動用歯付きベル
ト、又は歯車トレーンに依っていた。(例えば、特公平
8−9184号公報に開示された射出成形機の射出装置
参照)。しかし、上記従来の電動射出駆動装置は、小型
の射出成形機に対しては問題ないが、中型以上の射出成
形機になると、射出に要する射出時の圧力が非常に大き
く、大きいトルクを出力するための特別仕様のモータが
必要となるので、コストが高くなるのみならず、射出成
形機の搭載時の配置バランスが悪くなるという問題があ
る。
【0004】射出成形機の射出駆動において、射出スク
リュの先端に貯溜した溶融樹脂を射出スクリュを前進さ
せて急速に金型キャビティ内に押出すとき、射出スクリ
ュは大きな押圧力を必要とするので、射出駆動にボール
ねじを用いるときは、ボールねじによる直線往復駆動の
片側方向が高負荷になり、ボールねじの許容最大負荷力
はこの射出駆動時の押圧力に対応できるように選定され
ている。また、ボールねじの負荷力はスクリュ溝とボー
ルナット溝に挟まれているボールの転がり耐圧力で計算
され、設計上の負荷能力はスクリュの作動螺旋上にある
作動ボールに均等な圧力が作用するものとして計算され
る。
【0005】小型の射出成形機の射出駆動にボールねじ
が用いられる場合は、ボールねじの許容力の限界サイズ
を上回るサイズを選定しても、市販の標準サイズから選
べるので、ボールねじ装置のコストはあまり問題になら
ないが、中型以上の射出成形機で射出圧力が大きくなる
と、ボールねじのサイズが標準から外れるため、コスト
が大きな問題になり、限界設計が要求される。
【0006】ボールねじ軸の軸方向に高い引張力が掛け
られたとき、ボールねじ軸は固定側の軸受とボールナッ
トとの間で伸び、ボールナットも軸方向の力を受けて伸
縮するので、ボールねじのスクリュ側とボールナット側
のねじピッチがずれて、ボールの受圧力が軸方向の位置
によって変化する。
【0007】図14に特開2000−108175号で
公示されている従来のボールねじ装置を示す。このボー
ルねじ装置の構成は、ボールねじ軸010が図示しない
左方の固定側で駆動されて回転し、ボールねじ軸010
の軸方向は強力なスラスト軸受で拘束され、ボールねじ
軸010のボールねじにより射出スクリュに結合してい
る移動フレーム06がボールねじナット011に押され
て矢印で示す射出方向へ移動する。59はフランジ状の
圧力検出センサ(ロードセル)である。このボールねじ
装置の構成では、図15の模式図(I)及び軸方向ナッ
ト幅に対する荷重の特性グラフ(II)に示したよう
に、ボールナット011の作用端部のボールほどボール
の受圧荷重が大きくなる。ボールねじ050の容量を増
加するためボールナット011の長さを長くしてもナッ
ト011の端部の方の変形が大きいため、作用端側の荷
重が益々増加する傾向は避けられない。04は固定側部
材で、ボールねじ軸010を軸受で回転自在に軸支して
いる。
【0008】特開2000−185339号に開示され
た射出成形機の射出駆動用のボールねじ装置は、図16
に示すように、電動モータにより駆動されるボールねじ
軸051に対して嵌合するボールナット052、053
を一本のボールねじ軸について複数個直列に配設し、ボ
ールナット052、053から電動式射出成形機の可動
部材060に推力を伝達する流体圧シリンダ054、0
55をそれぞれボールナットに連結し、各々の流体圧シ
リンダ054、055のシリンダ室を連通管056によ
り連通させた構成のボールねじ装置であり、ボールねじ
軸への負荷荷重を複数個のボールナットで均等に分配さ
せることにより、ボールねじ軸寿命を延ばすようにした
ことを狙いとしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例で説明し
たように、高負荷のボールねじナットを得るためにボー
ルナットの長さを長くしようとすれば、ナットの端部の
方の変形が大きいため、作用端側の荷重が益々増加する
傾向となる。また、ボールねじ軸に直列に複数のボール
ナットを螺合して作用体とそれぞれのボールナットとを
流体圧シリンダで連結し、それぞれの流体圧シリンダの
シリンダ室を連通管で連通させた構成のボールねじ装置
は、ナットに加わる負荷を均等に分担させることは可能
であるが、流体圧シリンダから流体が漏れることにより
ボールナットの位置が変動して、射出スクリュが正しい
射出始め又は射出終り位置をキープできなくなる可能性
がある。本発明は、作用体に対するボールナットの取付
け位置が変動しないで、複数のボールナットそれぞれに
均等な荷重を分担負荷されるようなボールねじ装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点に対し本発
明は、以下の各項の構成を特徴とする手段により課題の
解決を図る。 (1) スラスト方向を固定部材に拘束しているボール
ねじ軸を回転駆動してボールねじに螺合するボールねじ
ナットの直線移動に換え、ボールねじナットと結合して
いる作用体を移動させるボールねじ装置において、前記
ボールねじ軸に螺合する複数のボールねじナットと、同
ボールねじナットの内の1個を作用体に取付けるセンサ
担体フランジと、同センサ担体フランジに設けられた荷
重検出センサと、前記1個以外のボールねじナットに取
付けられた環状の流体圧ピストンと、前記作用体に取付
けられ前記ピストンが液密に嵌合して流体圧アクチュエ
ータを形成するような環状の溝部を有する片側開放の流
体圧シリンダと、同流体圧シリンダに備えられ前記荷重
検出センサの検出荷重に等しいピストン押力を生じる流
体圧に制御する流体圧制御装置とで構成され、作用体に
荷重が負荷されたとき、前記複数のボールねじナットに
負荷荷重が均等に分担されるようにしたボールねじ装
置。
【0011】(2) スラスト方向を固定部材に拘束し
ているボールねじ軸を平行に複数組設け、前記複数のボ
ールねじ軸を同期回転駆動して均等に負荷し、ボールね
じに螺合するボールねじナットに結合している作用体を
直線移動させる複列ボールねじ装置において、前記各ボ
ールねじ軸のそれぞれに複数螺合するボールねじナット
と、全数のボールねじナットの内の1個を作用体に取付
けるセンサ担体フランジと、同センサ担体フランジに設
けられた荷重検出センサと、前記荷重検出センサを有す
るボールねじナットが螺合するボールねじ軸以外のボー
ルねじ軸上の複数のボールねじナットの内の1個を直接
作用体に取付ける取付フランジと、前記以外のボールね
じナットに取付けられた環状の流体圧ピストンと、前記
流体圧ピストンが液密に嵌合して流体圧アクチュエータ
を形成するような環状の溝部を有していて作用体に取付
けられる複数の流体圧シリンダと、前記荷重検出センサ
の検出荷重に等しいピストン押力が生じるように前記各
流体圧シリンダ毎にそれぞれ流体圧を制御する流体圧制
御装置と、同流体圧制御装置で制御された流体圧を前記
複数の流体圧シリンダに伝える配管とで構成され、作用
体に荷重が負荷されたとき、前記複数のボールねじナッ
トに荷重が均等に分担されるようにしたボールねじ装
置。
【0012】(3) 上記(2)に記載するボールねじ
装置において、前記各流体圧シリンダへ送られる流体圧
は、前記荷重検出センサの検出荷重に等しいピストン押
力が生じるように制御し、各シリンダへの流体圧配管を
連通して各流体圧シリンダに同じ流体圧が掛かるように
して、作用体に荷重が負荷されたとき前記複数のボール
ねじナットに荷重が均等に分担されるようにしたボール
ねじ装置。
【0013】(4) スラスト方向を固定部材に拘束し
ているボールねじ軸を回転駆動してボールねじに螺合す
るボールねじナットの直線移動に換え、ボールねじナッ
トと結合している作用体を移動させるボールねじ装置に
おいて、前記ボールねじ軸に螺合する複数のボールねじ
ナットと、前記作用体又は前記固定部材に取付けられ前
記作用体に対する負荷荷重を検出する荷重検出センサ
と、前記複数のボールねじナットの内の1個を直接作用
体に結合する取付フランジと、同取付フランジに結合し
たもの以外のボールねじナットに取付けられた環状の流
体圧ピストンと、同ピストンが液密に嵌合して流体圧ア
クチュエータを形成するような環状の溝部を有していて
前記作用体に取付けられている複数の流体圧シリンダ
と、前記荷重検出センサの検出荷重をボールねじナット
の数で割った値に等しいピストン押力を生じるようにそ
れぞれの流体圧シリンダの流体圧を制御する流体圧制御
装置とで構成され、作用体に荷重が負荷されたとき、前
記複数のボールねじナットに荷重が均等に分担されるよ
うにしたボールねじ装置。
【0014】(5) スラスト方向を固定部材に拘束し
ているボールねじ軸を平行に複数組設け、前記複数のボ
ールねじ軸を同期回転して均等に負荷駆動し、ボールね
じに螺合するボールねじナットと結合している作用体を
直線移動させる複列ボールねじ装置において、前記ボー
ルねじ軸のそれぞれに螺合する複数のボールねじナット
と、前記作用体又は前記固定部材に取付けられ、作用体
に対する負荷荷重を検出する荷重検出センサと、前記各
ボールねじ軸の同軸上にある複数のボールねじナットの
内の1個を直接作用体に結合する取付フランジと、前記
以外のボールねじナットに取付けられた環状の流体圧ピ
ストンと、前記流体圧ピストンが液密に嵌合して流体圧
アクチュエータを形成するような環状の溝部を有してい
て前記作用体に取付けられている複数の流体圧シリンダ
と、前記荷重検出センサの検出荷重をボールねじナット
の全数で割った値に等しいピストン押力を生じるように
それぞれの流体圧シリンダの流体圧を制御する流体圧制
御装置とで構成され、作用体に荷重が負荷されたとき、
前記複数のボールねじナットに荷重が均等に分担される
ようにしたボールねじ装置。
【0015】(6) 上記(5)に記載するボールねじ
装置において、前記荷重検出センサの検出荷重をボール
ねじナットの全数で割った値に相当する流体圧を算出
し、各流体圧シリンダへの流体圧配管を連通して各流体
圧シリンダに同じ流体圧が掛かるようにして、前記荷重
検出センサの検出荷重をボールねじナットの全数で割っ
た値に制御し、作用体に荷重が負荷されたとき、前記複
数のボールねじ軸及びボールねじナットに荷重が均等に
分担されるようにしたボールねじ装置。
【0016】(7) スラスト方向を固定部材に拘束し
ているボールねじ軸を回転駆動してボールねじに螺合す
るボールねじナットの直線移動に換え、ボールねじナッ
トと結合している作用体を移動させるボールねじ装置に
おいて、前記ボールねじ軸に螺合する複数のボールねじ
ナットと、同ボールねじナットの内の1個を作用体に取
付ける固定フランジと、前記1個以外のボールねじナッ
トに取付けられた環状の流体圧ピストンと、前記作用体
に取付けられ前記流体圧ピストンが液密に嵌合して流体
圧アクチュエータを形成するような環状の溝部を有する
片側開放の流体圧シリンダと、該流体圧シリンダに流体
圧を供給する流体圧供給源と、前記各ボールねじ軸のう
ちのいずれかに備えられて前記作用体に加わる荷重を検
出する荷重検出センサ、または、前記作用体の変位を検
出する変位検出センサのいずれか一方もしくは両方と、
前記検出の結果を取り込んで、前記流体圧供給源から送
り出される流体圧の制御及び、該流体圧の供給タイミン
グの制御を行う流体圧制御装置とを備え、前記流体圧制
御装置は、前記検出の結果に基づいて、前記作用体に加
わっている荷重がゼロであると判断した場合には、前記
流体圧供給源からの流体圧供給を停止させ、前記検出の
結果に基づいて、前記作用体に荷重が加わったと判断し
た場合には、前記固定フランジで前記作用体に固定され
たボールねじ軸に加わる負荷が、前記荷重の値を全ボー
ルねじナットの数で割った分担荷重に達する前に、前記
各流体圧シリンダが前記分担荷重を生じるための流体圧
を供給開始させるボールねじ装置。
【0017】(8) 上記(7)に記載するボールねじ
装置において、前記流体圧供給源には、前記流体圧を発
生させるポンプと、該ポンプから前記各流体圧シリンダ
に向かう前記流体圧を、前記流体圧制御装置の指示に基
づいて許可または遮断する電磁弁と、前記流体圧制御装
置の指示に基づいて前記流体圧を減圧する減圧弁とが備
えられているボールねじ装置。
【0018】(9) 上記(7)に記載するボールねじ
装置において、前記流体圧供給源には、前記流体圧を発
生させるポンプと、該ポンプから前記各流体圧シリンダ
に向かう前記流体圧を、前記流体圧制御装置からの指示
に基づいて調整するサーボ弁とが備えられていることを
特徴とするボールねじ装置。
【0019】(10) 上記(7)に記載するボールね
じ装置において、前記流体圧供給源には、前記流体圧を
発生させるポンプと、該ポンプを、前記流体圧制御装置
からの指示に基づいて駆動するモータと、前記各流体圧
シリンダが前記分担荷重を発生させるのに要する流体圧
以上にならないように前記ポンプからの流体圧を制限す
るリリーフ弁とが備えられているボールねじ装置。
【0020】(11) スラスト方向を固定部材に拘束
しているボールねじ軸を平行に複数組設け、前記複数の
ボールねじ軸を同期回転駆動して均等に負荷し、ボール
ねじに螺合するボールねじナットに結合している作用体
を直線移動させる複列ボールねじ装置において、前記各
ボールねじ軸のそれぞれに複数螺合するボールねじナッ
トと、全数のボールねじナットの内の1個を作用体に取
付ける固定フランジと、該固定フランジで前記作用体に
固定されたボールねじナットが螺合するボールねじ軸以
外のボールねじ軸上の複数のボールねじナットの内の1
個を直接、作用体に取付ける取付フランジと、前記以外
のボールねじナットに取付けられた環状の流体圧ピスト
ンと、該流体圧ピストンが液密に嵌合して流体圧アクチ
ュエータを形成するような環状の溝部を有していて作用
体に取付けられる複数の流体圧シリンダと、これら流体
圧シリンダに流体圧を供給する流体圧供給源と、前記各
ボールねじ軸のうちのいずれかに備えられて前記作用体
に加わる荷重を検出する荷重検出センサ、または、前記
作用体の変位を検出する変位検出センサのいずれか一方
もしくは両方と、前記検出の結果を取り込んで、前記流
体圧供給源から送り出される流体圧の制御及び、該流体
圧の供給タイミングの制御を行う流体圧制御装置とを備
え、前記流体圧制御装置は、前記検出の結果に基づい
て、前記作用体に加わっている荷重がゼロであると判断
した場合には、前記流体圧供給源からの流体圧供給を停
止させ、前記検出の結果に基づいて、前記作用体に荷重
が加わったと判断した場合には、前記固定フランジで前
記作用体に固定されたボールねじ軸に加わる負荷が、前
記荷重の値を全ボールねじナットの数で割った分担荷重
に達する前に、前記各流体圧シリンダが前記分担荷重を
生じるための流体圧を供給開始させるボールねじ装置。
【0021】(12) 上記(11)に記載するボール
ねじ装置において、前記各流体圧シリンダは、流体圧配
管を介して互いに連通しており、前記流体圧供給源から
の流体圧が均等分配されるボールねじ装置。
【0022】(13) 上記(11)又は(12)に記
載するボールねじ装置において、前記流体圧供給源に
は、前記流体圧を発生させるポンプと、該ポンプから前
記各流体圧シリンダに向かう前記流体圧を、前記流体圧
制御装置の指示に基づいて許可または遮断する電磁弁
と、前記流体圧制御装置の指示に基づいて前記流体圧を
減圧する減圧弁とが備えられているボールねじ装置。
【0023】(14) 上記(11)又は(12)に記
載するボールねじ装置において、前記流体圧供給源に
は、前記流体圧を発生させるポンプと、該ポンプから前
記各流体圧シリンダに向かう前記流体圧を、前記流体圧
制御装置からの指示に基づいて調整するサーボ弁とが備
えられているボールねじ装置。
【0024】(15) 上記(11)又は(12)に記
載するボールねじ装置において、前記流体圧供給源に
は、前記流体圧を発生させるポンプと、該ポンプを、前
記流体圧制御装置からの指示に基づいて駆動するモータ
と、前記各流体圧シリンダが前記分担荷重を発生させる
のに要する流体圧以上にならないように前記ポンプから
の流体圧を制限するリリーフ弁とが備えられているボー
ルねじ装置。
【0025】(16) 射出成形機の射出スクリュの直
進射出駆動用に、上記(2)、(3)、(5)、(6)
及び(11)〜(15)のいずれかに記載する流体圧均
等分担式の複数のナットを備えた複数のボールねじ装置
を射出スクリュ軸に平行に設け、全部のボールねじナッ
トに荷重が均等に分担されるようにした射出成形機。
【0026】(17) 上記(1)〜(6)のいずれか
に記載のボールねじ装置の制御方法において、前記作用
体に加わっている荷重がゼロである場合には、前記流体
圧シリンダへの流体圧供給を停止させ、前記作用体に荷
重が加わった場合には、前記センサ担体フランジで前記
作用体に固定されたボールねじ軸に加わる負荷が、前記
荷重の値を全ボールねじナットの数で割った分担荷重に
達する前に、前記各流体圧シリンダが前記分担荷重を生
じるための流体圧を供給開始するボールねじ装置の制御
方法。
【0027】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]本発明の第1
の実施形態を図に基づいて説明する。本実施形態では作
動流体に油類を使用し、油圧ポンプ、油圧制御弁等の油
圧制御装置用機器を用いている。図1はボールねじ装置
の側面断面図、図2は図1のボールねじ装置の油圧制御
装置の模式図、図9は図1のボールねじ装置の模式図
(I)と、ボールねじナットの軸方向に対するボールが
受ける荷重を示したグラフ(II)、(III)であ
る。
【0028】図1に示すボールねじ装置20は、ボール
ねじ軸21と、移動フレーム6(作用体)の両側のボー
ルねじナット取付部6a、6bにはこのボールねじ軸2
1に螺合する2組のボールねじナット22A、22Bと
が取付けられ、ボールねじナット22Aを取付けるとき
に移動フレーム6との間に介在する荷重センサ担体フラ
ンジ31と、ボールねじナット22Bを取付けるときに
移動フレーム6との間に介在する油圧シリンダ35と油
圧ピストン36とで構成されている。荷重センサ担体フ
ランジ31の適当な位置に、ボールねじナット22Aの
負荷荷重を検出することができる荷重センサ(ロードセ
ル)32が取付けてある。荷重センサ32が検出した荷
重は制御装置34へ送られ、制御装置34で油圧に換算
されて油圧制御弁43に伝えられる。このとき換算され
た油圧が油圧シリンダ35に加わったとき、油圧ピスト
ン36の受ける力がセンサ32が検出した荷重と常に同
じ値になるように制御されている。
【0029】図2の模式図に示すように、サーボモータ
11がボールねじ軸21を駆動し、ボールねじ軸21が
回転してボールねじナット22Aとボールねじナット2
2Bを介して移動フレーム6を矢印で示した方向に引き
寄せるとき、ボールねじナット22Aが取付けられてい
る荷重センサ担体フランジ31の荷重センサ32が検出
した荷重は、信号線51を介して制御装置34の油圧変
換回路41により油圧信号に換えられ、PID制御回路
42により油圧制御弁43を介して、油圧シリンダ35
の作動油をこの油圧値(又はこの油圧値に比例した値と
することも可能)に制御し、配管52により油圧シリン
ダ35に送られる。従って、ボールねじナット22Aと
ボールねじナット22Bは均等に負荷荷重(又は一定比
率の負荷荷重)を分担する。
【0030】荷重センサ担体フランジ31は剛性が大き
く軸方向に荷重が掛かっても殆ど変形しないので、この
フランジ31に取付けられたボールねじナット22Aは
ボールねじ軸21との設定位置を維持することができ
る。また、ボールねじナット22Bが取付けられた油圧
シリンダ35の油室はボールねじ軸21とボールねじナ
ット22Bとのピッチのずれをカバーすることができ
る。
【0031】図9−(I)に示したように、ボールねじ
軸21にボールねじナット22Aと油圧シリンダ機能を
介在したボールねじナット22Bを直列に配置し、移動
フレーム6に取付けたときは、ボールねじナット22
A、22Bの軸方向に対するボールの受ける荷重の計算
値は図9−(II)、図9−(III)に示したように
なり、ボールの受ける荷重を軸方向に積分した面積mと
nは等しくなる。このボールの受ける荷重を示す図9−
(II)、図9−(III)を、従来の図10に示すボ
ールねじナット011の軸方向に対するボールの受ける
荷重の計算値図11−(II)に比較すると、明らかに
ボールが受ける荷重の最大値が小さいことが分かる。
【0032】[第2の実施形態]本発明の第2の実施形
態を図に基づいて説明する。図3は図1のボールねじ装
置を使用した電動射出駆動装置を備えた射出成形機の全
体側面図、図4は図3の射出成形機のA−A断面による
ボールねじ部の拡大図、図5は図4のボールねじ装置の
油圧制御装置の模式図である。図1のボールねじ装置2
0を2組、電動射出駆動に用いた射出成形機1の概略
と、ボールねじ装置30(2組のボールねじ装置とその
周辺を構成する部品を合わせてボールねじ装置30とす
る)の構成を説明する。この電動射出駆動装置は、射出
スクリュ7の樹脂送り、可塑化を電動モータ8の駆動で
行うと同時に、これと別に設けた2台の電動モータ11
の回転を同期制御しつつ直進動作に変換し、この2つ直
進動作を同時に射出スクリュ7に加えて射出前進及び後
退するように構成した射出成形機の射出駆動装置であ
る。
【0033】図において、駆動装置台3に固設された固
定側フレーム4の側面には射出シリンダ5の基部が取付
けられている。移動フレーム6は、駆動装置台3の上面
に敷設されたレール17上を、リニアベアリング18を
介して水平に射出方向に移動可能である。移動フレーム
6の後方には射出スクリュ回転駆動用(樹脂送り、可塑
化用)減速機付のモータ8が取付けられている。
【0034】固定側フレーム4の上部に、1対の射出駆
動用モータ11、11が取付けられ、各モータ11の出
力軸には小プーリー12が、キーにより回転方向を制止
して取付けられている。射出駆動用モータ11は減速機
付モータである。ボールねじ装置30のボールねじ軸2
1、21は回転可能に、また、大きなスラストを受け持
ち可能なように、大容量のアンギュラコンタクトベアリ
ング19を介して固定側フレーム4に取付けられてい
る。また、この1対のボールねじ軸21、21の先端に
は、大プーリー13がキーで回転方向を制止して取付け
られている。
【0035】射出駆動用モータ11、11の回転は、そ
れぞれ、小プーリー12と歯付ベルト14と大プーリー
13を介して、ボールねじ軸21、21に伝達される。
図示略の同期制御装置により、ボールねじ軸21、21
は同期回転する。ボールねじ軸21、21と射出シリン
ダ5との軸距離は等しくしてあり、2本のボールねじ軸
の駆動トルクも等しくなるように制御される。
【0036】移動フレーム6の両側のボールねじナット
取付部6a、6bには、それぞれ、ボールねじ軸21に
螺合する一対のボールねじナット22A、22Bが取付
けられ、ボールねじ装置20の場合と同じように、ボー
ルねじナット22Aは荷重センサ担体フランジ31を介
してボールねじナット取付部6aに取付けられ、ボール
ねじナット22Bは油圧シリンダ35Aと油圧ピストン
36Aとを介在して取付部6bに取付けられている。図
5の模式図と油圧制御装置46の制御回路が示すよう
に、荷重センサ担体フランジ31に取付けられた荷重セ
ンサ32はボールねじナット22Aの負荷荷重を検出
し、その検出値は油圧変換分配回路45により油圧信号
に換えられ、PID制御回路42Aにより油圧制御弁4
3Aを介して、油圧シリンダ35Aの作動油をこの油圧
値に制御し、配管52Aにより油圧シリンダ35Aに送
られる。従って、ボールねじナット22Aとボールねじ
ナット22Bは同じ負荷荷重を分担する。配管52Aに
は管内圧力を検出する油圧計38Aが設けられている。
【0037】ボールねじナット取付部6cには、ボール
ねじナット22Cが荷重センサ担体フランジ31と同じ
形状のフランジ33を介して取付けられ、ボールねじナ
ット取付部6dには、ボールねじナット22Dが油圧シ
リンダ35Bと油圧ピストン36Bと介在して取付けら
れ、荷重センサ32の検出値から油圧変換分配回路45
により変換し分配された油圧の信号に基づいて、PID
制御回路42Bにより油圧制御弁43Bを介して、油圧
シリンダ35Bの作動油をこの油圧値に制御し、配管5
2Bにより油圧シリンダ35Bに送られる。即ち、油圧
シリンダ35Bに支えられたボールねじナット22Dが
受け持つ荷重は、ボールねじナット22A、ボールねじ
ナット22Bと同等である。配管52Bには管内圧力を
検出する油圧計38Bが設けられている。
【0038】片側のボールねじ軸21の駆動トルクと他
の側のボールねじ軸21の駆動トルクは同じ値に制御さ
れているので、ボールねじナット22Cの負荷荷重も上
記3個のボールねじナット22A、22B、22Dと同
等になり、射出駆動の押力を分担することができる。
【0039】また、荷重センサ担体フランジ31は剛性
が大きく軸方向に荷重が掛かっても殆ど変形しないの
で、このフランジ31に取付けられたボールねじナット
22Aはボールねじ軸21との設定位置を維持すること
ができる。また、ボールねじナット22Bが取付けられ
た油圧シリンダ35Aの油室はボールねじ軸21とボー
ルねじナット22Bとのピッチのずれをカバーすること
ができる。同様に、フランジ33も剛性が大きく負荷荷
重に対して殆ど変形しないので、フランジ33に取付け
られたボールねじナット22Cはボールねじ軸21との
設定位置を維持することができる。また、ボールねじナ
ット22Dが取付けられた油圧シリンダ35Bの油室は
ボールねじ軸21とボールねじナット22Dとのピッチ
のずれをカバーすることができる。
【0040】ボールねじナット22が全て油圧シリンダ
35とピストン36による油圧力で支えられているとす
れば、ボールねじ軸21を逆回転し、ボールねじナット
22A、22Bが図4の矢印に示す方向と反対方向に移
動するとき、油圧が負圧となり、引き力が真空吸引力よ
り大きくなれば、油圧ピストン36が抜け出すことを抑
えることができなくなる。このボールねじ装置30の構
成は2組のボールねじ軸21の各々に螺合する2個(複
数)のボールねじナット22の内の1個は剛性の高い荷
重センサ担体フランジ31、又は同フランジ31と同じ
形状、従って、同等の剛性を有するフランジ33を介し
て移動フレーム6に取付けられているので、図4の矢印
と反対方向に移動するとき、多少の負荷荷重があっても
十分にその負荷に対応することができる。
【0041】以上に述べた構成の射出成形機1の電動射
出駆動とボールねじ装置30の作用を説明する。樹脂送
り、可塑化の工程においては(図4の実線の位置におい
て)、モータ8を回転して射出スクリュ7を回し、ホッ
パ9から樹脂のペレットを導入して送りながら加熱し、
樹脂を溶融可塑化する。同時に、2台の射出駆動用モー
タ11をゆっくり同期運転して移動フレーム6を後進
し、射出スクリュ7をゆっくり後退させ、溶融樹脂を射
出スクリュ7先端に溜める。金型に対して1ショット分
の樹脂が溜め終わったとき(移動フレーム6は、図4の
2点鎖線で示した位置まで移動する)、射出スクリュ回
転用モータ8を停止し、2台の射出駆動用モータ11を
同期運転で高速回転し、射出スクリュ7を高速に移動さ
せて樹脂を金型のキャビティ内に射出する(図4の実線
の位置に戻る)。次のサイクルのための樹脂送り、可塑
化の工程に移行し、同じ工程を繰り返す。
【0042】大きな力が必要な射出工程のとき、ボール
ねじ軸21が引張り側となるように構成されているの
で、ボールねじ軸21は撓む恐れがない(ボールねじ軸
21が圧縮側になっていると不安定な曲げ−バックリン
グ(座屈変形)−が起こり易い)。また、移動フレーム
6の戻り方向の作動力は、射出時の作動力に比べて遥か
に小さいので、ボールねじ軸21の後端部に軸受の支持
が無くても、安定に作動できる。
【0043】このように、2組のボールねじ軸21に直
列に配置したそれぞれ2組のボールねじナットの内の各
1個のボールねじナット22C、22Dを油圧シリンダ
機能を介在して移動フレーム6に取付けたとき、作動油
の油圧を固定している荷重センサ担体フランジ31の負
荷荷重と同じ荷重値に制御しているので、全部のボール
ねじナット22A、22B、22C、22Dを同負荷に
することができる。
【0044】本実施形態では、1本のボールねじ軸21
に2組のボールねじナット22を直列に配置したものを
説明したが、1本のボールねじ軸21に3組以上のボー
ルねじナット22を直列に配置し、増加分のボールねじ
ナットに油圧シリンダ機能を介在して移動フレーム6に
取付けたものでも、上記と同様の作用が得られ、ボール
ねじナット22にはボールねじナット22の数で等分さ
れた負荷が掛かる。また、射出駆動用に、ボールねじ軸
21を3組以上を組み合わせ、その内の1つのボールね
じ軸のボールねじナットの1つを荷重センサ担体フラン
ジ31を介して移動フレーム6に取付け、その他のボー
ルねじ軸のボールねじナットの1つをフランジ33を介
して移動フレーム6に取付け、その他のボールねじナッ
トを全て、油圧シリンダ機能を介在して移動フレーム6
に取付けたものでも、上記と同様の作用が得られ、各ボ
ールねじナット22にはボールねじナット22の合計数
で等分された負荷が掛かる。各ボールねじナット22に
はそれぞれを単独に油圧を制御するPID制御回路42
が設けてあるので、必要に応じて油圧変換分配回路45
において、荷重検出センサ32の検出値の換算率を換
え、油圧シリンダ35Aと油圧シリンダ35Bと別の油
圧を指定し、制御することも可能である。
【0045】[第3の実施形態]本発明の第3の実施形
態を図6によって説明する。この実施形態は、第2の実
施形態における油圧シリンダ機能を介在して移動フレー
ム6に取付けたボールねじナットの油圧制御回路と制御
方法が異なっているものであり、その他の構成は全て第
2の実施形態と同様であり、共通な構成は説明を省略す
る。図6において、油圧変換回路41に続くPID制御
回路42は1つだけ設けられ、油圧制御弁43、油圧計
38も1つづつ設けられ、油圧配管53は油圧シリンダ
35Aと油圧シリンダ35Bとに共通配管となっている
ので、油圧シリンダ35A、35Bには同じ油圧が送ら
れる。
【0046】第2の実施形態で説明したように、対称に
置かれた一対のボールねじ軸には同じ負荷荷重が掛かる
ので、油圧変換回路41において、荷重検出センサ32
の検出値を換算した油圧がボールねじナット22Aの負
荷荷重とボールねじナット22Bの負荷荷重が等しくな
るようにすれば、全てのボールねじナット22A、22
B、22C、22Dの負荷荷重を均等にすることができ
る。この構成は油圧制御回路の構成が簡単になる。
【0047】[第4の実施形態]本発明の第4の実施形
態を図7によって説明する。この実施形態は、第2の実
施形態における荷重検出センサ32を備えた荷重検出セ
ンサ担体フランジ31を取り外してフランジ33で置き
換え、固定フレーム4の射出シリンダ5を取付ける部分
に、圧縮荷重を検出する荷重検出センサ(ロードセル)
25を設けた構成としたものである。この荷重検出セン
サ25は射出シリンダ5を介して、射出スクリュ7の射
出押出力を検出することができるので、各ボールねじナ
ットが荷重検出センサ25の検出した押出力をボールね
じナットの総数で割った負荷荷重がかかるように油圧を
制御すればよい。この実施形態の油圧制御回路の構成
は、第2の実施形態の制御回路と殆ど同じであり、共通
な構成は説明を省略する。
【0048】図7において、油圧変換分配回路45は、
荷重検出センサ25で検出した射出押出力を、ボールね
じナットの総数で割った負荷荷重がかかるような油圧に
換算し、その油圧換算値(同じ値)をPID制御回路4
2A、PID制御回路42Bに送り、PID制御回路4
2Aは油圧制御弁43Aを介して油圧ポンプ39の油圧
を制御して配管52Aを経て油圧シリンダ35Aへ伝え
る。油圧計38Aは配管52Aの油圧をPID制御回路
42Aへフィードバックする。同様に、PID制御回路
42Bは油圧制御弁43Bを介して油圧ポンプ39の油
圧を制御して配管52Bを経て油圧シリンダ35Bへ伝
える。油圧計38Bは配管52Bの油圧をPID制御回
路42Bへフィードバックする。
【0049】第2の実施形態で説明したように、対称に
置かれた一対のボールねじ軸には同じ負荷荷重が掛かる
ので、油圧変換分配回路45において、荷重検出センサ
25の荷重検出値をボールねじナット22の総数(図7
では4)で割り、その値を換算した油圧を油圧シリンダ
35A、油圧シリンダ35Bへ伝えれば、全てのボール
ねじナット22A、22B、22C、22Dの負荷荷重
を均等にすることができる。
【0050】[第5の実施形態]本発明の第5の実施形
態を図8によって説明する。この実施形態は、第4の実
施形態における油圧シリンダ機能を介在して移動フレー
ム6に取付けたボールねじナットの油圧制御回路と制御
方法が異なっているものであり、その他の構成は全て第
4の実施形態と同様であり、共通な構成は説明を省略す
る。図8において、油圧変換回路41に続くPID制御
回路42は1つだけ設けられ、油圧制御弁43、油圧計
38も1つづつ設けられ、油圧配管55は油圧シリンダ
35Aと油圧シリンダ35Bと共通配管となっているの
で、油圧シリンダ35A、35Bには同じ油圧が送られ
る。
【0051】上記の実施形態で説明したように、対称に
置かれた一対のボールねじ軸には同じ負荷荷重が掛かる
ので、油圧変換回路41において、荷重検出センサ25
の検出値をボールねじナット22の総数(図8では4)
で割り、その値を換算した油圧をボールねじナット22
Bの油圧シリンダ35A、ボールねじナット22Dの油
圧シリンダ35Bに伝えるようにすれば、全てのボール
ねじナット22A、22B、22C、22Dの負荷荷重
を均等にすることができる。この構成は油圧制御回路の
構成が簡単になる。
【0052】[第6の実施形態]本発明の第6の実施形
態を図10によって説明する。本実施形態も、本発明の
ボールねじ装置を、射出成形機の電動射出駆動装置に適
用した場合を例として説明するものとする。なお、同図
は、同電動射出駆動装置の概略構成を模式的に示す説明
図であり、上記各実施形態と同一構成要素には同一符号
を付し、説明を省略する。同図に示すように、本実施形
態の電動射出駆動装置は、スラスト方向を前記固定側フ
レーム4(固定部材。図示せず)に拘束している2本の
ボールねじ軸21,21を互いに平行に設け、これらボ
ールねじ軸21,21を同期回転駆動して均等に負荷
し、これらボールねじ21,21に螺合する各ボールね
じナット22A,22Bに結合している移動フレーム6
(作用体)を直線移動させる複列ボールねじ装置として
構成されている。
【0053】この複列ボールねじ装置は、一対のボール
ねじ軸21,21と、これらボールねじ軸21,21そ
れぞれに螺合する2個のボールねじナット22A,22
Bと、これら4個(全数)のボールねじナット22A,
22A,22B,22Bの内の1個であるボールねじナ
ット22Aを移動フレーム6に対して相対移動不可に固
定する固定フランジ22A1と、該固定フランジ22A
1で移動フレーム6に固定されたボールねじナット22
Aが螺合するボールねじ軸21とは別のボールねじ軸2
1(紙面上側の方のもの)上の2個のボールねじナット
22A,22Bの内の1個であるボールねじナット22
Aを直接、移動フレーム6に対して相対移動不可に固定
する取付フランジ22A2と、ボールねじナット22
A,22A以外のボールねじナット22B,22Bに取
付けられた環状の流体圧ピストン36,36と、これら
流体圧ピストン36,36が液密に嵌合して流体圧アク
チュエータを形成するような環状の溝部を有していて移
動フレーム6に取付けられる2個の流体圧シリンダ3
5,35と、これら流体圧シリンダ35,35に流体圧
を供給する流体圧供給源100と、各ボールねじ軸2
1,21のうちの一方に備えられて移動体6に加わる荷
重を検出する荷重検出センサ101と、移動フレーム6
の変位を検出する変位検出センサ102zと、これら荷
重検出センサ101及び変位検出センサ102zからの
検出の結果を取り込んで、流体圧供給源100から送り
出される流体圧の制御及び、該流体圧の供給タイミング
の制御を行う制御装置102(流体圧制御装置とを備え
て構成されている。
【0054】前記流体圧供給源100は、流体圧を発生
させるポンプ100aと、該ポンプ100aから各流体
圧シリンダ35,35に向かう流体圧を、前記制御装置
102の指示に基づいて許可または遮断する電磁弁10
0bと、制御装置102の指示に基づいて流体圧を減圧
する減圧弁100cとを備えて構成されている。そし
て、ポンプ100aと電磁弁100bとの間が配管10
3aで接続されており、また、減圧弁100cと流体圧
シリンダ35との間が配管103bで接続されている。
さらに、各流体圧シリンダ35,35間は、流体圧配管
103cを介して互いに連通しており、ポンプ100a
からの流体圧が均等分配されるようになっている。
【0055】前記制御装置102は、前記荷重検出セン
サ101の検出結果に基づいて、移動フレーム6に加わ
っている荷重がゼロであると判断した場合に、流体圧供
給源100から各流体圧シリンダ35,35への流体圧
供給を停止させるようになっている。また、制御装置1
02は、荷重検出センサ101の検出結果に基づいて、
移動フレーム6に荷重が加わったと判断した場合に、前
記固定フランジ22A1で移動フレーム6に固定された
一方のボールねじ軸21に加わる負荷F1が、同ボール
ねじ軸21に加わる全荷重F0を、同ボールねじ軸21
における全ボールねじナット22A,22Bの数(すな
わち2個)で割った分担荷重F2に達する前に、流体圧
シリンダ35が分担荷重F2を生じるための流体圧を供
給開始させるようになっている。この時、他方のボール
ねじ軸21にも、前記一方のボールねじ軸21と同じ負
荷F1が加わり、なおかつ、流体圧シリンダ35,35
間が流体圧配管103cを介して流体圧が均等分配され
るようになっているため、ボールねじナット22A,2
2A間の負荷も等しくなる。したがって、全てのボール
ねじナット22A,22A,22B,22Bに等しい分
担荷重F2が均等に加わるものとなっている。
【0056】このようにして、移動フレーム6に加わる
全荷重を各ボールねじナット22A,22A,22B,
22Bで支持するに際し、各流体圧シリンダ35,35
への油圧供給タイミングを適切に行わないと、負荷荷重
を支持開始する際に、瞬間的に負荷荷重の均等分配が適
切になされない恐れがある。このような負荷荷重のばら
つきが繰り返し生じると、各ボールねじナット22A,
22A,22B,22Bの寿命を縮める問題を生じるこ
とになる。
【0057】各流体圧シリンダ35,35への適切な油
圧供給タイミングについて、図11を参照しながら以下
に説明する。なお、同図において、(a)は、移動フレ
ーム6に負荷が生じ始めた際に、片方のボールねじ軸2
1に螺着しているボールねじナット22A,22Bに加
わる負荷の総和(すなわち、一方のボールねじ軸21に
加わる負荷)の時間変化を示すものであり、横軸が時
間、縦軸が負荷の総和を示している。また、(b)及び
(c)は、同時刻におけるボールねじナット22A,2
2Bの負荷荷重の時間変化を示すものであり、横軸が時
間、縦軸が負荷荷重を示している。
【0058】移動フレーム6に作用する負荷荷重を2×
Fとした場合、片方のボールねじ軸21が支持する負荷
荷重は半分のFとなる(すなわち、前記負荷F1=
F)。このF1=Fとなるまでの時間をt2とし、また
その1/2であるF1=1/2・Fになるまでの時間を
t1とした場合に、本実施形態では、前記制御装置10
2が、時間t1に達する前のタイミングで、ボールねじ
ナット22Bの流体圧シリンダ35への油圧供給を開始
する制御方法を採用している(図11(b)の実線参
照)。このタイミングで油圧供給を行うと、図11
(c)に示すように、時間t2に達した時点のボールね
じナット22Aの負荷が、分担荷重であるF2=1/2
・Fを越えることがないようになる。
【0059】因みに、ボールねじナット22Bへの油圧
供給タイミングが、時間t1になってから供給開始した
場合が2点鎖線に示すものであり、ボールねじナット2
2Aにおける負荷が分担荷重であるF2=1/2・Fを
瞬間的に越えてしまい、時間t2における負荷分担が均
等にならなくなっている。また、時間t1を越えてから
供給開始した場合が1点鎖線に示すものであり、同様
に、時間t2における負荷分担が均等にならなくなって
いる。このような理由より、最適な油圧供給タイミング
として、時間t1よりも前に供給するタイミングが採用
されている。
【0060】この油圧供給タイミング及び供給圧の制御
は、図10で示した前記制御装置102により行われ
る。すなわち、移動フレーム6に負荷が働いていない場
合には、変位検出センサ102z及び荷重検出センサ1
01のいずれにも検出値の変動が生じないため、制御装
置102は、移動フレーム6に負荷が働いていないと判
断することができ、電磁弁100bを閉じさせる。これ
により、流体圧シリンダ35,35への油圧供給が遮断
されるため、ボールねじナット22B,22Bに対して
無駄な負荷が加わるのを避け、これらの寿命を向上させ
ることが可能となっている。
【0061】移動フレーム6に負荷が働いた場合には、
変位検出センサ102z及び荷重検出センサ101の両
方に検出値の変動が生じるため、制御装置102は、移
動フレーム6に負荷が働き始めた(図11(a)〜
(c)における時間0の時点)と判断することができ、
時間t1に達する前のタイミングで、電磁弁100bを
開かせる。これにより、各流体圧シリンダ35,35へ
の油圧供給を開始する。すなわち、制御装置102は、
荷重検出センサ101の検出値をモニタリングし、その
圧がF1=1/2・F近傍に近づいたことで、時間t1
に至る直前であると感知し、電磁弁100bを開く。ま
た、この時の油圧値調整は、配管103b内の圧力をモ
ニタリングする圧力計105の検出結果を制御装置10
2が取り込み、これに基づいて減圧弁100cの開度を
調整することによってなされる。
【0062】以上説明の本実施形態の複列ボールねじ装
置及びその制御方法によれば、各ボールねじナット22
A,22A,22B,22Bそれぞれへの荷重分配を均
等にすることが可能となる。また、移動フレーム6に負
荷が働いていないのに油圧供給してボールねじナット2
2B,22Bの寿命を縮めたり、または、油圧供給初期
のボールねじナット22A,22Aに対して分担荷重を
越える過大な荷重が瞬間的に加えてしまうことによる寿
命低下を、防止することも可能となる。
【0063】[第7の実施形態]本発明の第7の実施形
態を図12によって説明する。本実施形態も、本発明の
ボールねじ装置を、射出成形機の電動射出駆動装置に適
用した場合を例として説明するものとする。なお、本実
施形態は、上記第6の実施形態の変形例に相当するの
で、上記第6の実施形態との相違点を中心に説明を行
い、その他は同様であるとして説明を省略する。
【0064】同図に示すように、本実施形態の電動射出
駆動装置(複列ボールねじ装置)は、その流体圧供給源
100が、前記電磁弁100b及び減圧弁100cの代
わりに、ポンプ100aから各流体圧シリンダ35,3
5に向かう流体圧を流体圧制御装置102からの指示に
基づいて調整するサーボ弁110a及びリリーフ弁11
0bを設けた点が特徴的となっている。
【0065】本実施形態の複列ボールねじ装置によれ
ば、移動フレーム6に負荷が働いていない場合には、変
位検出センサ102z及び荷重検出センサ101のいず
れにも検出値の変動が生じないため、制御装置102
は、移動フレーム6に負荷が働いていないと判断するこ
とができ、サーボ弁110aを閉じさせる。これによ
り、流体圧シリンダ35,35への油圧供給が遮断され
るため、ボールねじナット22B,22Bに対して無駄
な負荷が加わるのを避け、これらの寿命を向上させるこ
とが可能となっている。
【0066】移動フレーム6に負荷が働いた場合には、
変位検出センサ102z及び荷重検出センサ101の両
方に検出値の変動が生じるため、制御装置102は、移
動フレーム6に負荷が働き始めた(図11(a)〜
(c)における時間0の時点)と判断することができ、
時間t1に達する前のタイミングで、サーボ弁110a
を開かせる。これにより、各流体圧シリンダ35,35
への油圧供給を開始する。すなわち、制御装置102
は、荷重検出センサ101の検出値をモニタリングし、
その圧がF1=1/2・F近傍に近づいたことで、時間
t1に至る直前であると感知し、サーボ弁110aを開
く。また、この時の油圧値調整は、前記圧力計105の
検出結果を制御装置102が取り込み、これに基づいて
サーボ弁110aの開度を調整することによってなされ
る。
【0067】本実施形態の複列ボールねじ装置及びその
制御方法においても、各ボールねじナット22A,22
A,22B,22Bそれぞれへの荷重分配を均等にする
ことが可能となる。また、移動フレーム6に負荷が働い
ていないのに油圧供給してボールねじナット22B,2
2Bの寿命を縮めたり、または、油圧供給初期のボール
ねじナット22A,22Aに対して分担荷重を越える過
大な荷重が瞬間的に加えてしまうことによる寿命低下
を、防止することも可能となる。
【0068】[第8の実施形態]本発明の第8の実施形
態を図13によって説明する。本実施形態も、本発明の
ボールねじ装置を、射出成形機の電動射出駆動装置に適
用した場合を例として説明するものとする。なお、本実
施形態は、上記第6の実施形態の変形例に相当するの
で、上記第6の実施形態との相違点を中心に説明を行
い、その他は同様であるとして説明を省略する。
【0069】同図に示すように、本実施形態の電動射出
駆動装置(複列ボールねじ装置)は、その流体圧供給源
100が、前記ポンプ100a及び電磁弁100b及び
減圧弁100cの代わりに、流体圧を発生させるポンプ
120aと、該ポンプ120aを、制御装置102から
の指示に基づいて駆動するモータ120bと、各流体圧
シリンダ35,35が前記分担荷重を発生させるのに要
する流体圧以上にならないようにポンプ120aからの
流体圧を制限するリリーフ弁120cとを設けた点が特
徴的となっている。
【0070】本実施形態の複列ボールねじ装置によれ
ば、移動フレーム6に負荷が働いていない場合には、変
位検出センサ102z及び荷重検出センサ101のいず
れにも検出値の変動が生じないため、制御装置102
は、移動フレーム6に負荷が働いていないと判断するこ
とができ、モータ120bを停止させる。これにより、
ポンプ120aから流体圧シリンダ35,35への油圧
供給が遮断されるため、ボールねじナット22B,22
Bに対して無駄な負荷が加わるのを避け、これらの寿命
を向上させることが可能となっている。
【0071】移動フレーム6に負荷が働いた場合には、
変位検出センサ102z及び荷重検出センサ101の両
方に検出値の変動が生じるため、制御装置102は、移
動フレーム6に負荷が働き始めた(図11(a)〜
(c)における時間0の時点)と判断することができ、
時間t1に達する前のタイミングで、モータ120bを
回転開始させる。これにより、ポンプ120aから各流
体圧シリンダ35,35への油圧供給を開始する。すな
わち、制御装置102は、荷重検出センサ101の検出
値をモニタリングし、その圧がF1=1/2・F近傍に
近づいたことで、時間t1に至る直前であると感知し、
モータ120bを回転開始させる。また、この時の油圧
値調整は、前記圧力計105の検出結果を制御装置10
2が取り込み、これに基づいてモータ120bの回転速
度を調整することによってなされる。
【0072】本実施形態の複列ボールねじ装置及びその
制御方法においても、各ボールねじナット22A,22
A,22B,22Bそれぞれへの荷重分配を均等にする
ことが可能となる。また、移動フレーム6に負荷が働い
ていないのに油圧供給してボールねじナット22B,2
2Bの寿命を縮めたり、または、油圧供給初期のボール
ねじナット22A,22Aに対して分担荷重を越える過
大な荷重が瞬間的に加えてしまうことによる寿命低下
を、防止することも可能となる。
【0073】なお、上記第6実施形態〜第8実施形態と
同様の制御方法を、上記第1実施形態〜第5実施形態に
適用しても良いことは勿論である。また、上記第1実施
形態〜第8実施形態における各ボールねじ軸の本数なら
びにボールねじナットの個数は、一例であり、その他の
数の組み合わせを適用しても良いことも勿論である。ま
た、上記第6実施形態〜第8実施形態においては、移動
フレーム6への負荷をモニタリングする手段として、変
位検出センサ102z及び荷重検出センサ101の両方
を装備する装備するものとしたが、これに限らず、荷重
検出センサ101のみを装備するものとしても良い。し
かしながら、上記第6実施形態〜第8実施形態のように
両方を装備した方が、ダブルチェック機能を働かすこと
ができるので、より好ましいと言える。
【0074】
【発明の効果】本発明は、単数又は複数のボールねじ軸
とボールねじナットにより作用体を移動させる直線移動
用のボールねじ装置において、同じボールねじ軸に複数
のボールねじナットを螺合し、各ボールねじ軸の複数の
ボールねじナットの内の1個はセンサ担体フランジを介
して作用体に取付け、単数又は複数個のセンサ担体フラ
ンジの1つに荷重検出センサを設け、その他のボールね
じナットはシリンダ、ピストンによるボールねじナット
流体圧支持機構として、その流体圧支持機構の支持力が
前記荷重検出センサの検出押し力と等しくなるように流
体圧を制御したものは、大きな負荷荷重に対して、これ
を各ボールねじナットに均等に分担させることができる
ので、小さく短い標準サイズのボールねじナットを使用
することができ、コストを下げることができる。また、
このボールねじナットの流体圧支持機構は、ボールねじ
とボールねじナットとのピッチのずれをカバーすること
ができ、ボールねじナットの信頼性、耐久性が向上する
効果がある。また各ボールねじ軸の複数のボールねじナ
ットの内の1個はセンサ担体フランジを介して作用体に
取付けてあるので、作用体が戻ったときに、ボールねじ
軸に対するボールねじナットの元の位置の再現性を確保
できる効果がある(請求項1、2)。
【0075】上記のボールねじナットの流体圧支持機構
の作動流体配管を共通化したものは、流体圧制御回路が
簡単になり、コスト低減効果がある(請求項3)。
【0076】単数又は複数のボールねじ軸とボールねじ
ナットにより作用体を移動させる直線移動用のボールね
じ装置において、作用体又は作用体の駆動力を支える固
定部材に全駆動力を検出する検出センサを設け、同じボ
ールねじ軸に複数のボールねじナットを螺合し、各ボー
ルねじ軸の複数のボールねじナットの内の1個は取付フ
ランジを介して作用体に取付け、その他のボールねじナ
ットはシリンダ、ピストンによるボールねじナット流体
圧支持機構として、その流体圧支持機構の支持力が、前
記駆動力検出センサの検出押し力をボールねじナットの
全数で割った値と等しくなるように流体圧を制御したも
のは、大きな負荷荷重に対して、これを各ボールねじナ
ットに均等に分担させることができるので、上記と同様
の効果を奏する(請求項4、5)。
【0077】前記のボールねじナットの流体圧支持機構
の作動流体配管を共通化したものは、流体圧制御回路が
簡単になり、コスト低減効果がある(請求項6)。
【0078】前記ボールねじ装置の制御方法として、作
用体に加わっている荷重がゼロであると判断した場合に
は、ボールねじナット流体圧支持機構への流体圧供給を
停止させ、また、作用体に荷重が加わったと判断した場
合には、固定フランジで作用体に固定されたボールねじ
軸に加わる負荷が分担荷重に達する前のタイミングで流
体圧を供給開始させるようにしたものは、ボールねじナ
ット流体圧支持機構を介さずに作用体に固定されたボル
トねじナットに対して、分担荷重を越える過大な荷重が
瞬間的に加わるのを防ぐ効果を奏することが可能となる
(請求項17)。
【0079】単数又は複数のボールねじ軸とボールねじ
ナットにより作用体を移動させる直線移動用のボールね
じ装置において、各ボールねじナットのうちの1個を固
定フランジを介して作用体に取り付け、その他のボール
ねじナットはシリンダ、ピストンによるボールねじナッ
ト流体圧支持機構とし、作用体に加わる荷重または変位
のいずれか一方もしくは両方を検出し、この検出の結果
に基づいて、作用体に加わっている荷重がゼロであると
判断した場合には、ボールねじナット流体圧支持機構へ
の流体圧供給を停止させ、また、作用体に荷重が加わっ
たと判断した場合には、固定フランジで作用体に固定さ
れたボールねじ軸に加わる負荷が分担荷重に達する前の
タイミングで流体圧を供給開始させるようにしたもの
は、大きな負荷荷重に対して、これを各ボールねじナッ
トに均等に分担させることができるので、上記と同様の
効果を奏する。また、上記タイミングで油圧供給を行う
ことにより、ボールねじナット流体圧支持機構を介さず
に作用体に固定されたボルトねじナットに対して、分担
荷重を越える過大な荷重が瞬間的に加わるのを防ぐ効果
を奏することも可能となる(請求項7、11)。
【0080】前記ボールねじナット流体圧支持機構への
流体圧供給源として、流体圧を発生させるポンプと、各
流体圧シリンダに向かう流体圧を、流体圧制御装置の指
示に基づいて許可または遮断する電磁弁と、流体圧を減
圧する減圧弁とを備えたものは、ボールねじナット流体
圧支持機構を介さずに作用体に固定されたボルトねじナ
ットに対して、分担荷重を越える過大な荷重が瞬間的に
加わるのを確実に防ぐことが可能になる(請求項8、1
3)。
【0081】前記ボールねじナット流体圧支持機構への
流体圧供給源として、流体圧を発生させるポンプと、各
流体圧シリンダに向かう流体圧を、流体圧制御装置から
の指示に基づいて調整するサーボ弁とを備えたものは、
ボールねじナット流体圧支持機構を介さずに作用体に固
定されたボルトねじナットに対して、分担荷重を越える
過大な荷重が瞬間的に加わるのを確実に防ぐことが可能
になる(請求項9、14)。
【0082】前記ボールねじナット流体圧支持機構への
流体圧供給源として、流体圧を発生させるポンプと、該
ポンプを、流体圧制御装置からの指示に基づいて駆動す
るモータと、各流体圧シリンダが分担荷重を発生させる
のに要する流体圧以上にならないようにポンプからの流
体圧を制限するリリーフ弁とを備えたものは、ボールね
じナット流体圧支持機構を介さずに作用体に固定された
ボルトねじナットに対して、分担荷重を越える過大な荷
重が瞬間的に加わるのを確実に防ぐことが可能になる
(請求項10、15)。
【0083】上記のボールねじナットの流体圧支持機構
の作動流体配管を共通化したものは、流体圧制御回路が
簡単になり、コスト低減効果がある(請求項12)。
【0084】本発明のボールねじ装置は、射出駆動のよ
うな、往復移動の片側方向だけに大きな押圧力を必要と
する電動力駆動に採用して好適である(請求項16)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るボールねじ装
置の側面断面図である。
【図2】 図1のボールねじ装置の油圧制御装置の模式
図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係る電動射出駆動
装置を備えた射出成形機の全体側面図である。
【図4】 図3の射出成形機のA−A断面によるボール
ねじ部の拡大図である。
【図5】 図4のボールねじ装置の油圧制御装置の模式
図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態に係る油圧制御装置
の模式図である。
【図7】 本発明の第4の実施形態に係る油圧制御装置
の模式図である。
【図8】 本発明の第5の実施形態に係る油圧制御装置
の模式図である。
【図9】 図1のボールねじ装置の模式図(I)と、ボ
ールねじナットの軸方向に対するボールが受ける荷重を
示したグラフ(II)、(III)である。
【図10】 本発明の第6の実施形態に係る油圧制御装
置の模式図である。
【図11】 同油圧制御装置における油圧供給タイミン
グを説明するグラフであり、(a)は、全ボールねじナ
ットに加わる負荷総和の時間変化を示し、(b)は油圧
機構を備えたボールねじナットにおける負荷の時間変化
を示し、(c)は固定式のボールねじナットにおける負
荷の時間変化を示している。
【図12】 本発明の第7の実施形態に係る油圧制御装
置の模式図である。
【図13】 本発明の第8の実施形態に係る油圧制御装
置の模式図である。
【図14】 従来のボールねじ装置を示す断面側面図で
ある。
【図15】 図14の従来のボールねじ装置の模式図
(I)と、ボールねじナットの軸方向に対するボールが
受ける荷重を示したグラフ(II)である。
【図16】 他の従来のボールねじ装置の構成を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 射出成形機 4 固定フレーム(固定部材) 5 射出シリンダ 6 移動フレーム(作用体) 7 射出スクリュ 20、30 ボールねじ装置 21 ボールねじ軸 22、22A、22B、22C、22D ボールねじ
ナット 22A1 固定フランジ 25、32 荷重検出センサ 34、46 制御装置 35 油圧シリンダ(流体圧シリンダ) 36 油圧ピストン(流体圧ピストン) 31 センサ坦体フランジ 100 流体圧供給源 100a ポンプと 100b 電磁弁 100c 減圧弁 101 荷重検出センサ 102z 変位検出センサ 102 流体圧制御装置(制御装置) 110a サーボ弁 120a ポンプ 120b モータ 120c リリーフ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 義人 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社産業機器事業部内 (72)発明者 石和田 健 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社産業機器事業部内 Fターム(参考) 3H001 AA03 AA07 AA08 AB02 AC02 AD04 AE14 3J062 AA25 AB22 AC07 BA14 CD02 CD23 CD35 CD49

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラスト方向を固定部材に拘束してい
    るボールねじ軸を回転駆動してボールねじに螺合するボ
    ールねじナットの直線移動に換え、ボールねじナットと
    結合している作用体を移動させるボールねじ装置におい
    て、 前記ボールねじ軸に螺合する複数のボールねじナット
    と、同ボールねじナットの内の1個を作用体に取付ける
    センサ担体フランジと、同センサ担体フランジに設けら
    れた荷重検出センサと、前記1個以外のボールねじナッ
    トに取付けられた環状の流体圧ピストンと、前記作用体
    に取付けられ前記ピストンが液密に嵌合して流体圧アク
    チュエータを形成するような環状の溝部を有する片側開
    放の流体圧シリンダと、同流体圧シリンダに備えられ前
    記荷重検出センサの検出荷重に等しいピストン押力を生
    じる流体圧に制御する流体圧制御装置とで構成され、作
    用体に荷重が負荷されたとき、前記複数のボールねじナ
    ットに負荷荷重が均等に分担されるようにしたことを特
    徴とするボールねじ装置。
  2. 【請求項2】 スラスト方向を固定部材に拘束してい
    るボールねじ軸を平行に複数組設け、前記複数のボール
    ねじ軸を同期回転駆動して均等に負荷し、ボールねじに
    螺合するボールねじナットに結合している作用体を直線
    移動させる複列ボールねじ装置において、 前記各ボールねじ軸のそれぞれに複数螺合するボールね
    じナットと、全数のボールねじナットの内の1個を作用
    体に取付けるセンサ担体フランジと、同センサ担体フラ
    ンジに設けられた荷重検出センサと、前記荷重検出セン
    サを有するボールねじナットが螺合するボールねじ軸以
    外のボールねじ軸上の複数のボールねじナットの内の1
    個を直接作用体に取付ける取付フランジと、前記以外の
    ボールねじナットに取付けられた環状の流体圧ピストン
    と、前記流体圧ピストンが液密に嵌合して流体圧アクチ
    ュエータを形成するような環状の溝部を有していて作用
    体に取付けられる複数の流体圧シリンダと、前記荷重検
    出センサの検出荷重に等しいピストン押力が生じるよう
    に前記各流体圧シリンダ毎にそれぞれ流体圧を制御する
    流体圧制御装置と、同流体圧制御装置で制御された流体
    圧を前記複数の流体圧シリンダに伝える配管とで構成さ
    れ、作用体に荷重が負荷されたとき、前記複数のボール
    ねじナットに荷重が均等に分担されるようにしたことを
    特徴とするボールねじ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載するボールねじ装置に
    おいて、前記各流体圧シリンダへ送られる流体圧は、前
    記荷重検出センサの検出荷重に等しいピストン押力が生
    じるように制御し、各シリンダへの流体圧配管を連通し
    て各流体圧シリンダに同じ流体圧が掛かるようにして、
    作用体に荷重が負荷されたとき前記複数のボールねじナ
    ットに荷重が均等に分担されるようにしたことを特徴と
    するボールねじ装置。
  4. 【請求項4】 スラスト方向を固定部材に拘束してい
    るボールねじ軸を回転駆動してボールねじに螺合するボ
    ールねじナットの直線移動に換え、ボールねじナットと
    結合している作用体を移動させるボールねじ装置におい
    て、 前記ボールねじ軸に螺合する複数のボールねじナット
    と、前記作用体又は前記固定部材に取付けられ前記作用
    体に対する負荷荷重を検出する荷重検出センサと、前記
    複数のボールねじナットの内の1個を直接作用体に結合
    する取付フランジと、同取付フランジに結合したもの以
    外のボールねじナットに取付けられた環状の流体圧ピス
    トンと、同ピストンが液密に嵌合して流体圧アクチュエ
    ータを形成するような環状の溝部を有していて前記作用
    体に取付けられている複数の流体圧シリンダと、前記荷
    重検出センサの検出荷重をボールねじナットの数で割っ
    た値に等しいピストン押力を生じるようにそれぞれの流
    体圧シリンダの流体圧を制御する流体圧制御装置とで構
    成され、作用体に荷重が負荷されたとき、前記複数のボ
    ールねじナットに荷重が均等に分担されるようにしたこ
    とを特徴とするボールねじ装置。
  5. 【請求項5】 スラスト方向を固定部材に拘束してい
    るボールねじ軸を平行に複数組設け、前記複数のボール
    ねじ軸を同期回転して均等に負荷駆動し、ボールねじに
    螺合するボールねじナットと結合している作用体を直線
    移動させる複列ボールねじ装置において、 前記ボールねじ軸のそれぞれに螺合する複数のボールね
    じナットと、前記作用体又は前記固定部材に取付けら
    れ、作用体に対する負荷荷重を検出する荷重検出センサ
    と、前記各ボールねじ軸の同軸上にある複数のボールね
    じナットの内の1個を直接作用体に結合する取付フラン
    ジと、前記以外のボールねじナットに取付けられた環状
    の流体圧ピストンと、前記流体圧ピストンが液密に嵌合
    して流体圧アクチュエータを形成するような環状の溝部
    を有していて前記作用体に取付けられている複数の流体
    圧シリンダと、前記荷重検出センサの検出荷重をボール
    ねじナットの全数で割った値に等しいピストン押力を生
    じるようにそれぞれの流体圧シリンダの流体圧を制御す
    る流体圧制御装置とで構成され、作用体に荷重が負荷さ
    れたとき、前記複数のボールねじナットに荷重が均等に
    分担されるようにしたことを特徴とするボールねじ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載するボールねじ装置に
    おいて、前記荷重検出センサの検出荷重をボールねじナ
    ットの全数で割った値に相当する流体圧を算出し、各流
    体圧シリンダへの流体圧配管を連通して各流体圧シリン
    ダに同じ流体圧が掛かるようにして、前記荷重検出セン
    サの検出荷重をボールねじナットの全数で割った値に制
    御し、作用体に荷重が負荷されたとき、前記複数のボー
    ルねじ軸及びボールねじナットに荷重が均等に分担され
    るようにしたことを特徴とするボールねじ装置。
  7. 【請求項7】 スラスト方向を固定部材に拘束してい
    るボールねじ軸を回転駆動してボールねじに螺合するボ
    ールねじナットの直線移動に換え、ボールねじナットと
    結合している作用体を移動させるボールねじ装置におい
    て、 前記ボールねじ軸に螺合する複数のボールねじナット
    と、同ボールねじナットの内の1個を作用体に取付ける
    固定フランジと、前記1個以外のボールねじナットに取
    付けられた環状の流体圧ピストンと、前記作用体に取付
    けられ前記流体圧ピストンが液密に嵌合して流体圧アク
    チュエータを形成するような環状の溝部を有する片側開
    放の流体圧シリンダと、該流体圧シリンダに流体圧を供
    給する流体圧供給源と、前記各ボールねじ軸のうちのい
    ずれかに備えられて前記作用体に加わる荷重を検出する
    荷重検出センサ、または、前記作用体の変位を検出する
    変位検出センサのいずれか一方もしくは両方と、前記検
    出の結果を取り込んで、前記流体圧供給源から送り出さ
    れる流体圧の制御及び、該流体圧の供給タイミングの制
    御を行う流体圧制御装置とを備え、 前記流体圧制御装置は、前記検出の結果に基づいて、前
    記作用体に加わっている荷重がゼロであると判断した場
    合には、前記流体圧供給源からの流体圧供給を停止さ
    せ、 前記検出の結果に基づいて、前記作用体に荷重が加わっ
    たと判断した場合には、前記固定フランジで前記作用体
    に固定されたボールねじ軸に加わる負荷が、前記荷重の
    値を全ボールねじナットの数で割った分担荷重に達する
    前に、前記各流体圧シリンダが前記分担荷重を生じるた
    めの流体圧を供給開始させることを特徴とするボールね
    じ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載するボールねじ装置に
    おいて、 前記流体圧供給源には、前記流体圧を発生させるポンプ
    と、該ポンプから前記各流体圧シリンダに向かう前記流
    体圧を、前記流体圧制御装置の指示に基づいて許可また
    は遮断する電磁弁と、前記流体圧制御装置の指示に基づ
    いて前記流体圧を減圧する減圧弁とが備えられているこ
    とを特徴とするボールねじ装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載するボールねじ装置に
    おいて、 前記流体圧供給源には、前記流体圧を発生させるポンプ
    と、該ポンプから前記各流体圧シリンダに向かう前記流
    体圧を、前記流体圧制御装置からの指示に基づいて調整
    するサーボ弁とが備えられていることを特徴とするボー
    ルねじ装置。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載するボールねじ装置
    において、 前記流体圧供給源には、前記流体圧を発生させるポンプ
    と、該ポンプを、前記流体圧制御装置からの指示に基づ
    いて駆動するモータと、前記各流体圧シリンダが前記分
    担荷重を発生させるのに要する流体圧以上にならないよ
    うに前記ポンプからの流体圧を制限するリリーフ弁とが
    備えられていることを特徴とするボールねじ装置。
  11. 【請求項11】 スラスト方向を固定部材に拘束して
    いるボールねじ軸を平行に複数組設け、前記複数のボー
    ルねじ軸を同期回転駆動して均等に負荷し、ボールねじ
    に螺合するボールねじナットに結合している作用体を直
    線移動させる複列ボールねじ装置において、 前記各ボールねじ軸のそれぞれに複数螺合するボールね
    じナットと、全数のボールねじナットの内の1個を作用
    体に取付ける固定フランジと、該固定フランジで前記作
    用体に固定されたボールねじナットが螺合するボールね
    じ軸以外のボールねじ軸上の複数のボールねじナットの
    内の1個を直接、作用体に取付ける取付フランジと、前
    記以外のボールねじナットに取付けられた環状の流体圧
    ピストンと、該流体圧ピストンが液密に嵌合して流体圧
    アクチュエータを形成するような環状の溝部を有してい
    て作用体に取付けられる複数の流体圧シリンダと、これ
    ら流体圧シリンダに流体圧を供給する流体圧供給源と、
    前記各ボールねじ軸のうちのいずれかに備えられて前記
    作用体に加わる荷重を検出する荷重検出センサ、また
    は、前記作用体の変位を検出する変位検出センサのいず
    れか一方もしくは両方と、前記検出の結果を取り込ん
    で、前記流体圧供給源から送り出される流体圧の制御及
    び、該流体圧の供給タイミングの制御を行う流体圧制御
    装置とを備え、 前記流体圧制御装置は、前記検出の結果に基づいて、前
    記作用体に加わっている荷重がゼロであると判断した場
    合には、前記流体圧供給源からの流体圧供給を停止さ
    せ、 前記検出の結果に基づいて、前記作用体に荷重が加わっ
    たと判断した場合には、前記固定フランジで前記作用体
    に固定されたボールねじ軸に加わる負荷が、前記荷重の
    値を全ボールねじナットの数で割った分担荷重に達する
    前に、前記各流体圧シリンダが前記分担荷重を生じるた
    めの流体圧を供給開始させることを特徴とするボールね
    じ装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載するボールねじ装
    置において、 前記各流体圧シリンダは、流体圧配管を介して互いに連
    通しており、前記流体圧供給源からの流体圧が均等分配
    されることを特徴とするボールねじ装置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12に記載するボー
    ルねじ装置において、 前記流体圧供給源には、前記流体圧を発生させるポンプ
    と、該ポンプから前記各流体圧シリンダに向かう前記流
    体圧を、前記流体圧制御装置の指示に基づいて許可また
    は遮断する電磁弁と、前記流体圧制御装置の指示に基づ
    いて前記流体圧を減圧する減圧弁とが備えられているこ
    とを特徴とするボールねじ装置。
  14. 【請求項14】 請求項11又は12に記載するボー
    ルねじ装置において、 前記流体圧供給源には、前記流体圧を発生させるポンプ
    と、該ポンプから前記各流体圧シリンダに向かう前記流
    体圧を、前記流体圧制御装置からの指示に基づいて調整
    するサーボ弁とが備えられていることを特徴とするボー
    ルねじ装置。
  15. 【請求項15】 請求項11又は12に記載するボー
    ルねじ装置において、 前記流体圧供給源には、前記流体圧を発生させるポンプ
    と、該ポンプを、前記流体圧制御装置からの指示に基づ
    いて駆動するモータと、前記各流体圧シリンダが前記分
    担荷重を発生させるのに要する流体圧以上にならないよ
    うに前記ポンプからの流体圧を制限するリリーフ弁とが
    備えられていることを特徴とするボールねじ装置。
  16. 【請求項16】 射出成形機の射出スクリュの直進射
    出駆動用に、請求項2、3、5、6及び11〜15のい
    ずれかに記載する流体圧均等分担式の複数のナットを備
    えた複数のボールねじ装置を射出スクリュ軸に平行に設
    け、全部のボールねじナットに荷重が均等に分担される
    ようにしたことを特徴とする射出成形機。
  17. 【請求項17】 請求項1〜6のいずれかに記載のボ
    ールねじ装置の制御方法において、 前記作用体に加わっている荷重がゼロである場合には、
    前記流体圧シリンダへの流体圧供給を停止させ、 前記作用体に荷重が加わった場合には、前記センサ担体
    フランジで前記作用体に固定されたボールねじ軸に加わ
    る負荷が、前記荷重の値を全ボールねじナットの数で割
    った分担荷重に達する前に、前記各流体圧シリンダが前
    記分担荷重を生じるための流体圧を供給開始することを
    特徴とするボールねじ装置の制御方法。
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