JP2003013684A - 打撃装置の消音装置 - Google Patents

打撃装置の消音装置

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JP2003013684A
JP2003013684A JP2001198250A JP2001198250A JP2003013684A JP 2003013684 A JP2003013684 A JP 2003013684A JP 2001198250 A JP2001198250 A JP 2001198250A JP 2001198250 A JP2001198250 A JP 2001198250A JP 2003013684 A JP2003013684 A JP 2003013684A
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hammer
liquid
line
shank rod
rod
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JP2001198250A
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Katsuhiro Sugimoto
勝弘 杉本
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Nisshoku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音公害や作業者への悪影響が効果的に緩和
される消音装置付きの打撃装置を提供する。 【解決手段】 打撃装置の消音装置であって、所定のス
トロークで往復運動するハンマー17と、ハンマー往動
の打撃力を受けて往動し且つ打撃方向への装置押圧の反
力によって復動するシャンクロッド3とを、シリンダ室
20に液密の状態で収容して、ハンマー17とシャンク
ロッド3との間のシリンダ室20内に液体の収容空間A
を形成し、この収容空間Aに液体を循環して供給するラ
インBを接続し、かつ、このラインBを閉塞状態に切り
換えるライン閉塞手段を備えて、ハンマー17がシャン
クロッド3を打撃する前にラインBを閉塞させて、ハン
マー17とシャンクロッド3との間に液密室Cを構成し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穿孔機や削岩機な
どの打撃装置に備える消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】岩盤やコンクリートなどの穿孔や破砕の
ためには、先端にドリルやビットを備えた穿孔機や削岩
機、その他、先端にチゼルを備えたブレーカーなどの打
撃装置が用いられる。
【0003】この打撃装置の一例として、図6に示す穿
孔機1では、この穿孔機1を架設足場2に支持させて、
シャンクロッド3に備えたドリル4の先端を岩盤などに
押圧させ、装置の重量をドリル先端に付与させた状態
で、ドリル4を回転させつつ、このドリル4を衝撃的に
前後方向に振動させて、岩盤などの穿孔あるいは破砕を
行うように構成されている。
【0004】この穿孔機1のドリル駆動手段を図7に示
しており、図中の5は装置本体のケースで、このケース
5の先端部には、エア通路6が形成されたシャンクロッ
ド3を抜け止め状態で保持するチャック7が設けられて
いる。
【0005】8はシャンクロッド3の雄型スプライン9
に係合する雌型スプライン10が形成された筒体で、ケ
ース5の先端側に内蔵されている。11は駆動力伝達機
構12を介してモータ(図示省略)により回転駆動され
る中空の駆動軸で、スプライン筒体8に係止連結される
係止部13を先端に形成して、ケース5に内蔵されてお
り、内部には、シャンクロッド3の基部側を往復移動可
能に保持するためのスリーブ14を備えている。
【0006】15はケース5に装着されたシリンダブロ
ックで、図8(A)にも示すように、シャンクロッド3
の後端部を収容するシリンダ室16が形成されており、
かつ、このシリンダ室16には、所定のストロークで往
復運動するハンマー17がシャンクロッド3と同芯状に
収容されている。
【0007】上記の構成において、シャンクロッド3
は、モータによる回転を伴って、かつ、ハンマー17の
往動による打撃力を受けて、打撃方向に往動する一方、
ドリル4の先端を岩盤などに当て付けて、装置の重量を
ドリル先端に付与させた際の反力を基にして、即ち、装
置全体を打撃方向に押圧させた際の反力を基にして復動
する。
【0008】上記のハンマー17は、高圧と低圧の液体
(例えばオイル)の切り換え供給によって、次の通りに
往復運動する。即ち、図8(A)において、ハンマー後
室S1の受圧面積A1とハンマー前室S2の受圧面積A
2とが、A1>A2の関係にあることから、ハンマー1
7が復動端(上死点)に達して、ハンマー後室S1に高
圧ラインHPが通じ、高圧ポートD1からハンマー後室
S1に高圧オイルが作用すると、ハンマー後部に働く力
がハンマー前部に働く力よりも大きくなって、ハンマー
17は打撃工程に転じ、往動を開始する。
【0009】図8(B)において、ハンマー17は往動
を継続し、この間、アキュームレータA3は所要のオイ
ル量の不足分を補給する。そして、ハンマー17の大径
部がバルブ切り換えポートD2を開き、ハンマー後室S
1の高圧がバルブ後室S3に通じて、バルブVが切り換
えを開始する。
【0010】図8(C)において、ハンマー17は打撃
点に達して、打撃工程中に得た運動エネルギーをシャン
クロッド3に伝達し、破壊作業に必要な打撃のエネルギ
ーをシャンクロッド先端のドリル4に伝達する。
【0011】この時点すなわちハンマー17が往動端
(下死点)に達した時点で、バルブVは切り換わりを完
了し、高圧ポートD1を閉じ、低圧ポートD3を開い
て、ハンマー後室S1が低圧ラインLPに通じ、ハンマ
ー後室S1の圧力が低下して、ハンマー前部に働く力が
ハンマー後部に働く力よりも大きくなることから、ハン
マー17は復動に転じ、後退を開始するのであって、こ
の間に、シャンクロッド3は、僅かであるが衝撃的に打
撃方向に往動し、かつ、打撃方向への装置押圧の反力に
よって、元の打撃待機の位置に復動する。
【0012】図9(A)において、ハンマー17は復動
を続け、バルブVは、ハンマー17の大径部の後面に押
されて共に後退し、この時、ハンマー後室S1のオイル
は低圧ポートD3から、また、バルブ後室S3のオイル
はハンマー大径部の溝D4を経て、低圧ラインLPに排
出され、このハンマー17の後退工程中に、アキューム
レータA3には高圧オイルが、かつ、アキュームレータ
A4には低圧オイルが蓄えられるのである。
【0013】図9(B)において、ハンマー17が復動
を続けると、バルブVが低圧ポートD3を閉じると同時
に高圧ポートD1を開いて、ハンマー後室S1が高圧ラ
インHPに通じ、低圧ポートD3を閉じたハンマー後室
S1は、ハンマー17が後退工程中に得た慣性エネルギ
ーで、高圧ラインHPにクッション室を形成し、蓄圧さ
れたオイルがアキュームレータA3に蓄えられ、かつ、
ハンマー17がクッションによって停止する復動端(上
死点)に達すると、バルブVの切り換えが完了して、図
8(A)に示す状態に戻る。
【0014】爾後は、この工程が短時間のうちに何度も
連続的に繰り返し行われるのであって、シャンクロッド
3が回転しながら衝撃的に前後方向に振動して、破壊作
業に必要な打撃のエネルギーがロッド先端のドリル4に
伝達されることで、岩盤などの穿孔あるいは破砕が行わ
れるのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の油圧式のハンマ
ーに替えて、エア式のハンマーを備えたドリル駆動手段
も広く用いられており、その駆動形態の如何にかかわら
ず、ハンマー17によるシャンクロッド3の打撃の際に
発生する金属音は、非常に激しくて甲高く、騒音として
遠くにまで到達し、周辺住民に不快感を与えるだけでな
く、作業者にとっては難聴が心配されるもので、騒音を
低減させた打撃装置の早急な開発が望まれている。
【0016】本発明は、この要望に呼応して成されたも
のであって、その目的は、シャンクロッドに対するハン
マーの直接的な打撃による金属音の発生が効果的に防止
される消音装置を打撃装置に備える点にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた技術的手段は次の通りである。即
ち、本発明による打撃装置の消音装置は、所定のストロ
ークで往復運動するハンマーと、このハンマーの往復運
動に伴って打撃方向に往復移動するシャンクロッドと
を、それぞれ液密の状態でシリンダに同芯状に収容し
て、ハンマーとシャンクロッドとの間のシリンダ室内に
液体の収容空間を形成すると共に、この収容空間に液体
を循環して供給するラインを接続し、かつ、このライン
を閉塞状態に切り換えるライン閉塞手段を備えて、ハン
マーがシャンクロッドを打撃する前にラインを閉塞させ
て、ハンマーとシャンクロッドとの間に液密室を構成す
るようにした点に特徴がある(請求項1)。
【0018】上記の特徴構成によれば、ハンマーがシャ
ンクロッドを打撃する前に、ハンマーとシャンクロッド
との間に液体密封用の液密室が形成されて、ハンマーに
よるシャンクロッドの打撃面部に液体が密封状態で介在
されるのであって、この密封の液体を介して間接的に、
ハンマーがシャンクロッドを打撃することから、シャン
クロッドに対するハンマーの直接的な打撃による金属音
は一切生じないのであり、これによって、騒音公害や作
業者への悪影響が効果的に緩和されることになる。
【0019】液密室を構成するライン閉塞手段として、
これをシリンダ室内に開口したラインの液体入出口と、
この液体入出口を往動時に閉塞するハンマーとから構成
し、かつ、ハンマーがシャンクロッドを打撃する前に、
このハンマーによって液体入出口を閉塞させることが考
えられる(請求項2)。
【0020】この構成によれば、循環供給ラインを通し
て液体収容空間に液体が連続的に循環供給されている状
態で、ハンマーが打撃工程を開始して往動すると、液体
収容空間からは、液体入口側ラインから供給される分の
液体と、ハンマーの往動に伴って液体収容空間が縮小す
る分の液体とが、液体出口側のラインを通して排出され
る。
【0021】そして、ハンマーの更なる往動に伴って、
ハンマーがシャンクロッドを打撃する前に、このハンマ
ーがラインの液体入出口を閉塞して、ハンマーとシャン
クロッドとの間に液密室を形成するのであって、これに
よって、これまで循環していた液体が瞬時にして液密室
に密封されることから、ハンマーは、この密封された液
体を介して間接的にシャンクロッドを打撃することにな
る。
【0022】この後、ハンマーが復動して後退工程をと
ると、これに伴って、打撃方向への装置押圧の反力を受
けているシャンクロッドも復動し、かつ、ハンマーが液
体の循環供給ラインの液体入出口を開放して、このライ
ンを通して液体が液体収容空間に循環供給されるのであ
って、爾後は、上記の工程が短時間のうちに何度も繰り
返し行われるのである。
【0023】液密室を構成するライン閉塞手段として、
この他にも、これを液体入口側及び液体出口側のライン
にそれぞれ設けた弁によって構成し、かつ、ハンマーが
シャンクロッドを打撃する前に、この弁を閉弁させるこ
とが考えられる(請求項3)。
【0024】この弁の開閉のタイミングは、何ら特定さ
れるものではなく、ハンマーの往動時で、ハンマーがシ
ャンクロッドを打撃する前に、両弁が閉弁され、かつ、
ハンマーの復動時に両弁が開弁されるならば、両弁を同
時に開閉させるタイミングであっても、一方の弁を優先
させる開閉のタイミングであってもよいのである。
【0025】例えば、ハンマーの往動時に、液体入口側
ラインの弁を優先させて閉弁させ、ハンマーの復動時
に、液体入口側ラインの弁を優先させて開弁させるタイ
ミングを選択した場合は、液体の循環供給ラインを通し
て液体収容空間に液体が連続的に循環供給されている状
態で、ハンマーが打撃工程を開始して往動すると、その
往動工程の途中で液体入口側ラインの弁が閉弁されて、
液体収容空間からは、ハンマーの往動に伴って液体収容
空間が縮小する分の液体が、液体出口側ラインの弁を通
して排出されることになる。
【0026】そして、ハンマーの更なる往動に伴って、
ハンマーがシャンクロッドを打撃する前に、液体出口側
ラインの弁が閉弁されるのであって、これによってハン
マーとシャンクロッドとの間に液密室が形成されるので
あり、これまでは循環していた液体が瞬時にして、この
液密室に密封されて、上記したと同様に、ハンマーは、
この密封された液体を介して間接的にシャンクロッドを
打撃することになるのである。
【0027】この後、ハンマーが復動して後退工程をと
ると、これに伴って、打撃方向への装置押圧の反力を受
けているシャンクロッドも復動し、この間に液体入口側
ラインと液体出口側ラインの弁が順次に開弁されて、こ
の両ラインを通して液体が液体収容空間に循環供給され
るのであって、爾後は、この工程が短時間のうちに何度
も繰り返し行われるのである。
【0028】弁をほゞ同時に開閉させるタイミングを選
択した場合であっても、ハンマーがシャンクロッドを打
撃する前に、両弁が閉弁されて、ハンマーとシャンクロ
ッドとの間に液密室が形成されるのであり、ハンマー
は、この密封された液体を介して間接的にシャンクロッ
ドを打撃する。そして、この後に両弁が開弁されて、循
環供給ラインを通して液体が液体収容空間に循環供給さ
れるのであって、これが短時間のうちに何度も繰り返し
行われるのである。
【0029】即ち、ライン閉塞手段の構成がどうであ
れ、本発明の消音装置によれば、シャンクロッドの打撃
面部に密封液体を介在させて、この密封液体を介して間
接的に、シャンクロッドをハンマーで打撃することか
ら、甲高い金属音による騒音公害や作業者への悪影響が
効果的に緩和されるのである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は打撃装置の一例の穿孔機の
ドリル駆動手段を示し、このドリル駆動手段が従来とは
異なる点は、エア通路6の端部をシャンクロッド3の周
面部に開設して、このエア通路6に通じるエア流路18
をシリンダブロック15に形成した点と、このシリンダ
ブロック15のシリンダ室16にスリーブ19を圧入し
て、このスリーブ19によるシリンダ室20にシャンク
ロッド3とハンマー17とを収容させた点、及び、シリ
ンダブロック15に消音装置(図2を参照)21を具備
させた点であり、その他の構成は、ハンマー17を往復
運動させる高圧と低圧の液体(例えばオイル)の切り換
え供給手段を含めて、図7に示した従来のドリル駆動手
段と何ら変わるものではない。
【0031】具体的には、ケース5に装着されるシリン
ダブロック15に、中空駆動軸11の保持筒部22を形
成する一方、スリーブ19を耐熱性ならびに耐磨耗性に
富む材料製にして、このスリーブ19のシリンダ室20
に、耐熱性ならびに耐磨耗性に富む材料製のシールリン
グ23を介して、シャンクロッド3とハンマー17とを
液密の状態で収容し、もって、ハンマー17とシャンク
ロッド3の間のシリンダ室20内に液体の収容空間Aを
形成するようにしている。
【0032】図2(A)は消音装置21のライン閉塞手
段を構成する液体の配管系統図を示しており、この図2
(A)において、また、図3を参照して、図中のa,b
は収容空間Aに通じる液体の入出口で、ハンマー17が
シャンクロッド3を打撃する前に、このハンマー17が
液体入出口a,bを閉塞するように、スリーブ19に形
成されており、かつ、シリンダブロック15には、この
液体入出口a,bに臨ませて2本のL字状流路24,2
4が形成されている。
【0033】Bは液体(耐熱性ならびに耐圧性が高く
て、高温下でも気泡が生じ難く、かつ、粘度が低い例え
ばオイルが望ましい。)を冷却して収容空間Aに循環供
給するラインで、タンク25から一方のL字状流路25
を通して液体入口aに至る加圧液体の入口側ラインB1
と、液体出口bから他方のL字状流路24を通してタン
ク25に至る液体出口側のラインB2とからなる。
【0034】そして、液体入口側のラインB1には、ポ
ンプ26と、リリーフ弁27と、収容空間Aへの液体の
供給のみを許容する一方弁28とが、その順に設けら
れ、液体出口側のラインB2には、収容空間Aへのオイ
ルの逆流を防止する一方弁29とクーラー30とが設け
られている。
【0035】循環供給するオイルとして、これを高性能
オイルとする場合は、クーラー30を設けなくとも、循
環中に自然冷却される場合もあることから、クーラー3
0を設けることは、必須の要件ではない。
【0036】尚、液体入口aは、液体が速やかに収容空
間A内に注入される口径とし、液体出口bは、液体が速
やかに収容空間Aから排出される口径とする。この実施
の形態では、液体入出口a,bを各1個だけ形成してい
るが、それぞれを複数形成して、液体の入出が効率的に
行われるようにしてもよい。
【0037】また、一方弁28,29は、それぞれシリ
ンダブロック15のL字状流路24,24に装着される
ものであって、図3では、この一方弁28,29を簡略
化して、シンボルマークで図示している。
【0038】上記の構成によれば、図2(A)及び図2
(B)に示すように、ハンマー17が液体入出口a,b
を開いている状態では、収容空間Aには、循環冷却ライ
ンBを通して冷却液体が連続的に供給される。
【0039】そして、ハンマー17が往動して打撃工程
を開始し、ハンマー17が図2(A)に示す状態から図
2(B)に示す状態に移行すると、収容空間Aからは、
入口側のラインB1から供給される分の液体と、ハンマ
ー17の往動に伴って収容空間Aが縮小する分の液体と
が排出される。
【0040】図2(C)に示すように、ハンマー17が
更に往動すると、このハンマー17の更なる往動に伴っ
て、ハンマー17がシャンクロッド3を打撃する前に、
このハンマー17がラインB1,B2の液体入出口a,
bを閉塞する。
【0041】これによって、ハンマー17とシャンクロ
ッド3との間に、液体密封用の液密室Cが形成されるの
であって、これまで循環していた液体が瞬時にして、こ
の液密室Cに密封されることから、ハンマー17は、こ
の密封された液体を介して間接的にシャンクロッド3を
打撃することになる。
【0042】従って、シャンクロッド3に対するハンマ
ー17の直接的な打撃による金属音を生じないことか
ら、騒音公害や作業者への悪影響が効果的に緩和され
る。
【0043】この後、図2(D)に示すように、ハンマ
ー17が復動して後退工程をとると、これに伴って、打
撃方向への装置押圧の反力を受けているシャンクロッド
3も復動し、この間にハンマー17によるラインB1,
B2の液体入出口a,bが開かれて、冷却された液体の
収容空間Aへの循環供給が再開されるのである。
【0044】爾後は、上記の工程が短時間のうちに何度
も連続的に繰り返し行われるのであって、シャンクロッ
ド3が回転しながら衝撃的に前後方向に振動して、破壊
作業に必要な打撃のエネルギーがロッド先端のドリル4
に伝達されることで、岩盤などの穿孔あるいは破砕が行
われることになる。
【0045】上記の実施の形態では、シリンダ室20内
に開口したラインBの液体入出口a,bをハンマー17
で閉塞させることで、液密室Cを構成するようにしてい
るが、液密室Cを構成するためのライン閉塞手段は、こ
の構成に限られるものではなく、図4(A)〜(D)に
示すように、液体入口側及び液体出口側のラインB1,
B2に、それぞれ弁31a,31bを備えて、この弁3
1a,31bを所定のタイミングで閉弁させることで、
液密室Cを構成することも可能である。
【0046】具体的には、図5に示すように、弁31
a,31bは、ハンマー17の往復運動を回転運動に変
換する機構32によって回転されるギアG1により開閉
操作されるもので、レボルバー弁体33に、回転軸線ま
わりで180度の角度にわたる円弧状の流路cを形成す
ると共に、更に周面部に、上記のギアG1と同一歯数の
ギアG2を形成し、このレボルバー弁体33を、シール
リング34,34を介してレボルバー弁箱35に液密の
状態で収容するようにしている。
【0047】そして、レボルバー弁箱35のシールリン
グ33,33間に、ギアG1,G2の噛み合わせ開口d
を形成すると共に、円弧状流路cに臨ませる状態で、レ
ボルバー弁箱35の端面部にライン接続口e,eを形成
して、ハンマー17の一往復運動に伴ってレボルバー弁
体33が一回転運動し、この間に、円弧状流路cがライ
ン接続口e,eに連通する状態(即ち、開弁状態)と、
ライン接続口e,eを閉塞する状態(即ち、閉弁状態)
とが現出されるように構成されている。
【0048】この弁31a,31bを、図4(A)に示
すように、それの円弧状流路c,cに180度の位相を
持たせる状態で、かつ、レボルバー弁体33,33を互
いに逆転させるように、更に、ハンマー17が復動端に
達した状態で開弁されるように、液体入口側及び液体出
口側のラインB1,B2に備えるのである。
【0049】この構成によれば、図4(A)に示すよう
に、液体の循環供給ラインBを通して液体収容空間Aに
液体が連続的に循環供給されている状態で、ハンマー1
7が打撃工程を開始して往動すると、図4(B)に示す
ように、先ずは液体入口側ラインB1の弁31aが閉弁
されて、このラインB1の液体は、リリーフ弁27を通
してタンク25にリリーフされ、液体収容空間Aから
は、ハンマー17の往動に伴って液体収容空間Aが縮小
する分の液体が、液体出口側ラインB2の弁31bを通
して排出される。
【0050】そして、ハンマー17の更なる往動に伴っ
て、ハンマー17がシャンクロッド3を打撃する前に、
図4(C)に示すように、液体出口側ラインB2の弁3
1bも閉弁されて、ハンマー17とシャンクロッド3と
の間に液密室Cが形成されるのであり、これまでは循環
していた液体が瞬時にして、この液密室Cに密封される
ことで、ハンマー17は、この密封された液体を介して
間接的にシャンクロッド3を打撃することになる。
【0051】この後、図4(D)に示すように、ハンマ
ー17が復動して後退工程をとると、これに伴って、打
撃方向への装置押圧の反力を受けているシャンクロッド
3も復動し、この間に、液体入口側ラインB1の弁31
aが開弁され、この後に液体出口側ラインB2の弁31
bが開弁されて、図4(A)に示す状態に戻るのであ
り、ここで両ラインB1,B2を通して液体が液体収容
空間Aに循環供給されるのであって、爾後は、この工程
が短時間のうちに何度も繰り返し行われて、岩盤などが
穿孔あるいは破砕されるのである。
【0052】この実施の形態では、弁31a,31bを
順次に開閉させるように構成しているが、図4(C)に
示す閉弁の状態を現出させるならば、この図4(C)に
仮想線で示すように、円弧状流路cを更に延長させて、
弁31a,31bをほゞ同時に開閉させるように構成し
てもよいのである。
【0053】尚、以上の実施の形態では、打撃装置の一
例として、可搬タイプの小型の穿孔機を挙げたが、ハン
マー17によってシャンクロッド3を打撃する構造であ
りさえすれば、小型の削岩機やブレーカー、その他、車
載式の大型穿孔機や削岩機、ブレーカーなどにも、本発
明を適用可能であることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ハンマー
がシャンクロッドを直接的に打撃する前に、このハンマ
ーとシャンクロッドとの間に液体を密封させて、この密
封の液体を介して間接的にシャンクロッドを打撃させる
ようにし、もって、シャンクロッドに対するハンマーの
直接的な打撃による金属音の発生を防止させるようにし
たのであって、従って、本発明によれば、騒音公害や作
業者への悪影響が効果的に緩和される消音装置付きの打
撃装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】穿孔機のドリル駆動手段を示す断面図である。
【図2】消音装置のライン閉塞手段を構成する液体の配
管系統図を示し、(A)〜(D)によってハンマーによ
るシャンクロッドの打撃工程を示している。
【図3】シリンダブロックの断面図である。
【図4】別の実施の形態によるライン閉塞手段を示し、
(A)〜(D)によってハンマーによるシャンクロッド
の打撃工程を示している。
【図5】レボルバータイプの弁の断面図である。
【図6】穿孔機による岩盤穿孔の施工作業図である。
【図7】従来例の穿孔機におけるドリル駆動手段の断面
図である。
【図8】ハンマーの作動原理を示すもので、(A)はハ
ンマーの往動開始の説明図、(B)はバルブの切り換え
開始の説明図、(C)はハンマーによるシャンクロッド
の打撃状態を示す説明図である。
【図9】同じくハンマーの作動原理を示すもので、
(A)はハンマーの復動状態を示す説明図、(B)はハ
ンマーが復動端に達する直前の状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
3…シャンクロッド、17…ハンマー、20…シリンダ
室、A…液密室、B…液体の冷却循環ライン、a…液体
入口、b…液体出口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のストロークで往復運動するハンマ
    ーと、このハンマーとは別体であって、ハンマー往動の
    打撃力を受けて往動し且つ打撃方向への装置押圧の反力
    によって復動するシャンクロッドとを、それぞれシリン
    ダ室に同芯状に収容してなる打撃装置の消音装置であっ
    て、シリンダ室に対してハンマーとシャンクロッドとを
    液密の状態で収容して、ハンマーとシャンクロッドとの
    間のシリンダ室内に液体の収容空間を形成すると共に、
    この収容空間に液体を循環して供給するラインを接続
    し、かつ、このラインを閉塞状態に切り換えるライン閉
    塞手段を備えて、ハンマーがシャンクロッドを打撃する
    前にラインを閉塞させて、ハンマーとシャンクロッドと
    の間に液密室を構成することを特徴とする打撃装置の消
    音装置。
  2. 【請求項2】 液密室を構成するライン閉塞手段が、シ
    リンダ室内に開口したラインの液体入出口と、この液体
    入出口を往動時に閉塞するハンマーとからなり、かつ、
    ハンマーがシャンクロッドを打撃する前に、このハンマ
    ーによって液体入出口を閉塞させるように構成してなる
    請求項1に記載された打撃装置の消音装置。
  3. 【請求項3】 液密室を構成するライン閉塞手段が、液
    体入口側及び液体出口側のラインにそれぞれ設けた弁か
    らなり、かつ、ハンマーがシャンクロッドを打撃する前
    に、この弁を閉弁させるように構成してなる請求項1に
    記載された打撃装置の消音装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005246511A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Techno Sakato:Kk ブレーカー
KR101693439B1 (ko) * 2015-10-06 2017-01-05 충북대학교 산학협력단 타격수 및 타격에너지 조절이 가능한 유압브레이커

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