JP2003013445A - Pc構造物のグラウト工法 - Google Patents

Pc構造物のグラウト工法

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JP2003013445A
JP2003013445A JP2001202973A JP2001202973A JP2003013445A JP 2003013445 A JP2003013445 A JP 2003013445A JP 2001202973 A JP2001202973 A JP 2001202973A JP 2001202973 A JP2001202973 A JP 2001202973A JP 2003013445 A JP2003013445 A JP 2003013445A
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tension
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hardening
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JP2001202973A
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Yoshitake Sawauchi
内 至 武 澤
Toru Yamamoto
本 徹 山
Hiroshi Yoshida
田 宏 吉
Takahiko Mihara
原 孝 彦 三
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Kajima Corp
Chemical Grouting Co Ltd
Original Assignee
Kajima Corp
Chemical Grouting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物の緊張材の防食性能を向上することが
出来るPC構造物のグラウト工法を提供する。 【解決手段】 PC構造物(10、200)に中のシー
ス(2)に緊張材(4)を挿入する緊張材挿入工程と、
挿入された緊張材(4)に緊張力を付加する緊張力付加
工程と、硬化材(G)を振動(5)しつつシース(2)
内に硬化材(G)を注入する硬化材注入工程、とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PC(プレストレ
ストコンクリート)構造物(例えば、橋梁やタンク、そ
の他の構造物)の緊張材であって、当該構造物に作用す
る応力を緩和するべく予応力が付加された緊張材を施工
する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】緊張材を構造物に施工するに際して、構
造物に設けられた挿入孔に緊張材を挿入し、硬化材を注
入している。
【0003】しかし、硬化材の粘性抵抗が大きい場合、
または空気が残留した場合等、緊張材に良く馴染まない
と、緊張材の近傍に硬化材が存在しない領域(所謂
「巣」)を形成してしまう恐れがある。
【0004】巣や各種亀裂等が発生した場合、巣や各種
亀裂等を介して、空気や水が緊張材に接触し、緊張材が
発錆し強度が低下する。また、緊張材が発錆し強度が低
下すると、構造物に作用する曲げモーメント等を緩和で
きなくなる、と言う問題点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述する従来
技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、構造物の
緊張材の防食性能を向上出来る様なPC構造物のグラウ
ト工法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のPC構造物のグ
ラウト工法は、PC構造物(10、200)に緊張材
(4、210、300)を挿入する緊張材挿入工程と、
挿入された緊張材(4、210、300)に緊張力を付
加する緊張力付加工程と、緊張材(4、210、30
0)に取り付けた振動発生手段(3)により硬化材
(G)を振動(5)しつつ注入する硬化材注入工程、と
を有している(請求項1)。
【0007】本発明の実施に際して、前記PC構造物は
橋梁(10:所謂「PC橋梁」)であり、前記緊張材挿
入工程では橋梁(10)中に設けられた挿入孔(2)に
緊張材(4)が挿入され、前記硬化材注入工程では橋梁
(10)中の挿入孔(2)に硬化材(G)が注入される
のが好ましい(請求項2)。その場合、前記緊張材
(4)は剪断補強筋或いは張出し鋼材であるのが好まし
い(請求項3)。
【0008】ここで、PC構造物中に設けられた挿入孔
は下り勾配を有する領域を有しているか、或いは、下方
に凸の形状の領域を有しており、前記振動生手段は下り
勾配を有する領域或いは下方に凸の形状の領域に配置さ
れているのが好ましい(請求項4)。すなわち、この場
合は、挿入孔に挿入されるシースが下り勾配を有する領
域を有しているか、或いは、下方に凸の形状の領域を有
しており、係る領域に生じる空気溜り部が、振動を付加
することにより解消するのである。
【0009】或いは、前記PC構造物はタンク(20
0:例えば、水タンク、LPGタンク、ガスタンク等)
であり、前記緊張材挿入工程ではタンク(200)に設
けられたシースに緊張材(210、300)が挿入さ
れ、前記硬化材注入工程ではタンク(200)に設けら
れたシースに硬化材(G)が注入されるのが好ましい
(請求項4)。この場合において、前記緊張材(21
0、300)は、縦締め鋼線或いは横締め鋼線であるの
が好ましい(請求項5)。
【0010】かかる構成を具備する本発明によれば、硬
化材が挿入孔或いはシース内に注入される際に振動発生
手段により振動するので、硬化材の見掛けの粘性が減少
して流動性が向上する。その結果、硬化材と緊張材、硬
化材と挿入孔或いはシースの内壁面とが非常に強固に結
合する(良く馴染む)。そして、硬化材が凝固した後に
は、緊張材、硬化材、挿入孔内壁面或いはシース内壁面
が強固に結合し、硬化材近傍に亀裂等が生じ難い状態と
なる。すなわち、緊張材に水や空気が接触することが防
止され、緊張材の防食が十分に達成出来る。
【0011】ここで、前記振動は所謂「超音波振動」で
あるのが好ましい。そして、振動を発生する手段として
は、1999年8月26日発行のネイチャー誌第400
号(26 August 1999 Nature 4
00)の第853−855頁に掲載された多孔質シリコ
ン材料を用いた微細なアレイにより構成されるのが好ま
しい。その様な微細なアレイであれば、緊張材に巻き付
けて、挿入孔に挿入することが可能だからである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態に関
して、図1−8を参照して説明する。図8は橋脚部11
と、橋桁部12と、剪断補強筋20で構成されるPC橋
梁10の側面の一部を描いたものである。図1(図8の
X―X断面図)において、橋桁12は上床板12aと、
下床板12bと、左右両脇のウエブ12cとにより井桁
状に構成される。前記左右両脇のウエブ12cには前記
上床板12aの上面から前記下床板12bの下面に向か
って垂直に挿入孔が設けられ、シース2が配置されてい
る。
【0013】図1において、シース2はハッチングを付
して示されているが、図2−図4においては、図示の簡
略化のため、シース2のハッチングを省略する。
【0014】図2に示す段階においては、前記シース2
の上方から鋼棒製の剪断補強筋(請求項1において緊張
材)4を挿入する。該剪断補強筋は上下両端に雄ねじを
形成し、周囲に予めフィルム状の振動素子3を貼り付け
てある。尚、前述の「挿入孔2の上方から鋼棒製の剪断
補強筋4を挿入する」のに代えて、「シースの内部に振
動素子を配置し、振動素子を配置されたシースに剪断補
強筋4を挿入する」様に構成しても良い。
【0015】図3に示す段階では、前記シース2に挿入
された剪断補強筋4は上下に後述する手段により予め引
張力(緊張力)Pが与えられる。
【0016】図4で示す段階においては、前記シース2
の下部の注入口11(簡略化のため、図1−図3では図
示せず)から硬化材Gを注入(白抜きの矢印G)しつ
つ、前記振動素子3を図示しない手段で作動させ、硬化
材Gを超音波振動5させる。
【0017】図2、図3及び図4の左側のシース2内に
おいて、剪断補強筋4にフィルム状の振動素子3を貼り
付けている。しかし、図2に関連して前述した通り、或
いは、図4の右側のシース2で示す通り、シース2内に
フィルム状の振動素子3を貼り付け、シース2内の硬化
材Gに超音波振動を付与しても良い。
【0018】ここで、シース2の周辺を、図5−図7に
基づいて詳述する。簡略化のため、図5−図7におい
て、シース2の厚さ寸法は省略して示してある。
【0019】図5及び図5の部分(下部分)拡大図であ
る図7において、ウエブ12cに穿孔された挿入孔には
シース2が設けられており、同径部2aと、上下のテー
パ状開口部2bとが形成されている。また、シース2が
設けられた前記孔には、同径部2aの上方に軸心に直交
する排出口2cと、下方には同じく軸心に直交する注入
口2dとが存在し、夫々硬化材排出ホース80、硬化材
注入ホース81に接続されている。
【0020】そして、前記同径部2aと前記テーパ状開
口部2bの境界部には、ウエブ12cにアンカープレー
ト6が埋設されている。該アンカープレート6は、中心
軸に沿って前記同径部2a側の円筒部6aと、中央のフ
ランジ部6bと、前記テーパ状開口部2b側の円錐台部
6cと、軸心の緊張材貫通孔6dとにより構成される。
【0021】一方、前記剪断補強筋4は、両端の雄ねじ
部4bと、雄ねじ部を除く軸部4aとで構成される。
【0022】剪断補強筋4の挿入方法、即ち橋桁への取
付け方法の1例として、剪断補強筋4の上端の雄ねじ部
4bに雌ねじ7aを有するナット7を、剪断補強筋4が
取付け終った状態が上下の前記アンカープレート6から
の剪断補強筋4の突出し量が略等しくなる様に仮付けす
る。前記ナット7を仮付けした剪断補強筋4を、下端側
から上方の前記アンカープレート6の貫通穴に前記仮付
けしたナット7が引っかかるまで挿入する(この時、前
記剪断補強筋4は下部のアンカープレート6から、上部
と略同じ量の突き出し量を有している:図5参照)。
【0023】挿入し終わった剪断補強筋4は、上下のナ
ット7により、所定の引張力を発生する様に、上下のア
ンカープレート6に締結される。
【0024】剪断補強筋4が上下のアンカープレート6
に締結された後、図7に示すように図示しない手段によ
り、硬化材注入ホース81を介して硬化材Gが注入口2
dから注入される。注入された硬化材Gが、挿入孔の上
下のアンカープレート6で区画された領域を充填し終え
ると、余剰の硬化材Gは、前記排出口2cから橋桁外部
に排出される。硬化材Gが注入されると共に、或いは一
定量注入した後に、前述した様に振動素子3が作動し、
前記剪断補強筋4は超音波の振動を発生する。
【0025】尚、図7では前記挿入孔にシース40が挿
入され、硬化材Gはシース内の前記剪断補強筋4との隙
間を充填するように注入される。
【0026】図6は、図5が高粘性硬化材を使用するの
に対して、低粘性硬化材を使用した場合を示す。図6に
対する相違点は、硬化材の排出口21c(図5では2
c)及び上下のアンカープレート60の形状のみである
ので、詳細な説明は省略する。
【0027】かかる構成を具備する本発明によれば、硬
化材Gがシース2或いは40内に注入される際に剪断補
強筋4周辺の硬化材Gが振動するので、硬化材Gの見掛
けの粘性抵抗が減少して流動性が向上する。その結果、
硬化材Gと剪断補強筋4、硬化材Gとシース2或いはシ
ース40の内壁面とが非常に強固に結合する(良く馴染
む)。そして、硬化材Gが凝固した後には、剪断補強筋
4、硬化材G、シース2内壁面或いはシース40内壁面
が強固に結合し、硬化材G近傍に亀裂等が生じ難い状態
となる。すなわち、剪断補強筋4に水や空気が接触する
ことが防止され、剪断補強筋4の防食が十分に達成出来
る。
【0028】本発明の第2実施形態に関して、図9に基
づいて説明する。本発明の第2実施形態は全体を符号9
0で示す橋梁の橋脚部91の中央91aからPC橋梁の
長手方向(図面の左右方向)に対照の円弧を成す張出し
鋼材100に図示しないフィルム状の振動素子を巻きつ
けて、シース内に挿入して、前述の第1実施形態と同様
に処理したものである。
【0029】図9で示す第2実施形態における施工の詳
細は、第1実施形態の場合と概略同様であるため、詳細
な説明は省略する。なお、図9中において、PC橋梁1
0のコンクリート打設は、領域B1、領域B2、領域B
3、・・・Bnの順に行われる。
【0030】かかる構成を具備する本発明によれば、硬
化材がシース内に注入される際に振動が付与されるの
で、硬化材の見掛けの粘性抵抗或いは見掛けの粘性が減
少して流動性が向上する。その結果、硬化材と張出し鋼
材100とが強固に結合し、硬化材とシースの内壁面と
が非常に強固に結合する(良く馴染む)。そして、硬化
材が凝固した後には、張出し鋼材100、硬化材、シー
ス内壁面が強固に結合し、硬化材近傍に亀裂等が生じ難
い状態となる。すなわち、張出し鋼材100に水や空気
が接触することが防止され、張出し鋼材100の防食が
十分に達成出来る。
【0031】図10−図14は、本発明の第3実施形態
を示している。この第3実施形態は、挿入孔の内部に配
置されるシースに空気溜り部が生じる事を解消するもの
である。より具体的には、本発明の第3実施形態は、挿
入孔或いはシースに下り勾配を有する領域が形成されて
おり(図10−図12)か、或いは、下方に凸の形状の
領域が形成されている場合(図13、図14)に対処し
ている。
【0032】図10−図12で示す例では、シース2
(或いは挿入孔)に下り勾配を有する領域が形成されて
いる。図10の(a)、(b)、(c)は、粘性の低い
硬化材Gをシース2内に注入する作業を時系列で表現し
ている。特に(b)、(c)で示す様に、粘性の低い硬
化材Gをシース2内に注入すると、シース2の下り勾配
領域に空気が残留する領域SAir(空気溜り部)が生
じてしまう。そのため、従来は粘性の高い硬化材を用い
なければならず、ポンプその他の機器に多大な負荷を掛
けていた。
【0033】これに対して第3実施形態では、図11で
示す様に、シース2内に配置される緊張材4にフィルム
状の振動素子3を貼り付け、係る振動素子3を空気溜り
部SAirと対応する様に位置せしめ、硬化材G内で超
音波振動5を生じさせる。硬化材G内で超音波振動5を
生じることにより、図12で示す様に、粘性の低い硬化
材Gであっても、粘性の高い硬化材を使用した場合と同
様に、空気溜り部SAirが生じる事無くシース2内に
充填される。
【0034】図13、図14で示す例は、シース2(或
いは挿入孔)に下方に凸の領域が存在し、係る領域で
は、緊張材4はシース2の天井と競っている。なお、図
13、図14では、硬化材Gについてはハッチングを付
していない。
【0035】図13で示す様に、緊張材4がシース2の
天井と競っている領域(下方に凸の領域)では、硬化材
注入に際して、空気溜りBAirが形成されてしまう。
これに対して、緊張材4にフィルム状の振動素子3を設
け、緊張材4がシース2の天井と競っている領域に係る
振動素子3が配置される様にすれば(図14)、シース
2が下方に凸となった領域に充填され、巣の形成が無く
なり、硬化材Gが充填される。
【0036】本発明の第4実施形態は、水タンクの横締
め緊張材及び縦締め緊張材の施工に本発明の第1実施形
態と同内容(緊張材に予応力を加えること、および、硬
化材注入時に緊張材に振動を与えること)を適用したも
のである。図15−図18を用いて簡単に説明する。
【0037】図15に立体図として全体を示す水タンク
200は、U字状部を有する鋼棒より成る縦締め緊張材
210を具備している。縦締め緊張材210の施工に際
して、該縦締め緊張材210に図示しないフィルム状の
振動素子を取り付けて、前述の第1実施形態と同様に処
理が為される。
【0038】なお、図16は前記水タンク200の円筒
部205を平面に展開し、前記縦締め緊張材210の配
置を示した図である。図16中、300は横締め緊張材
を示し、Y―Y断面共々、第5実施形態で説明する。図
17は、図16のX―X断面図であり、図中、205は
円筒部を、206は該円筒部の上縁部を、207は水タ
ンク200の底部を、208は下面を示す。
【0039】また、図18は前記水タンク200の円筒
部205において、前記縦締め緊張材210のU字状部
の中心軸を含む断面詳細図であり、230は縦締め緊張
材210のシース(簡略化のため、シース230の厚さ
寸法を省略して表現している)、230aは水タンク2
00の下面208に開口する前記縦締め緊張材210の
シース230内の領域へ硬化材を注入する注入口を示
す。図15−図18の実施形態における施工自体は、図
1−図8の第1実施形態と概略同様であるため、詳細な
説明は省略する。
【0040】かかる構成を具備する本発明によれば、硬
化材がシース230内に注入される際に縦締め緊張材2
10が振動するので、硬化材の見掛けの粘性抵抗が減少
して流動性が向上する。その結果、硬化材と縦締め緊張
材210、硬化材とシース230の内壁面とが非常に強
固に結合する(良く馴染む)。そして、硬化材が凝固し
た後には、縦締め緊張材210、硬化材、シース230
の内壁面が強固に結合し、硬化材近傍に亀裂等が生じ難
い状態となる。すなわち、縦締め緊張材210に水や空
気が接触することが防止され、縦締め緊張材210の防
食が十分に達成出来る。
【0041】本発明の第5実施形態は、前述の水タンク
200の横締め緊張材300の施工に際して、本発明の
第1実施形態と同様な処理(緊張材に予応力を加えるこ
と、および、硬化材注入時に緊張材に振動を与えるこ
と)を行うものである。図19及び図20を用いて簡単
に説明する。
【0042】図19は、前述の水タンク(図15におい
て符号200で示される)の軸心に直角方向に円筒部2
05を輪切りにした部分断面図(図16のY―Y断面
図)であり、図20は図19のA部の拡大図である。
【0043】図19及び図20において、水タンクの2
00の円筒部205には全周を4等分した4箇所に全高
に亘り接手部205aを有している。円筒部205には
両端に接ぎ手Lの長さを加えた180度をカバーする横
締め緊張材300が端部系止金具350により前記接手
部205aに系止されている。尚、図20中符号210
は前述の縦締め緊張材を示す。
【0044】図19、図20の実施形態の施工について
は、上述した第1実施形態と同様であるため、詳細な説
明は省略する。
【0045】かかる構成を具備する本発明によれば、硬
化材がシース内に注入される際に横締め緊張材300が
振動するので、硬化材の見掛けの粘性抵抗が減少して流
動性が向上する。その結果、硬化材と横締め緊張材30
0、硬化材とシースの内壁面とが非常に強固に結合する
(良く馴染む)。そして、硬化材が凝固した後には、横
締め緊張材300、硬化材、シース内壁面が強固に結合
し、硬化材近傍に亀裂等が生じ難い状態となる。すなわ
ち、横締め緊張材300に水や空気が接触することが防
止され、緊張材の防食が十分に達成出来る。
【0046】図示の実施形態はあくまでも例示であり、
本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を
付記する。
【0047】
【発明の効果】本発明の作用効果を以下に列記する。 (a) 硬化材がシース内に注入される際に振動するの
で、硬化材の見掛けの粘性抵抗が減少して流動性が向上
する。 (b) 硬化材と緊張材、硬化材とシースの内壁面とが
非常に強固に結合する(良く馴染む)。 (c) 硬化材が凝固した後には、緊張材、硬化材、シ
ース内壁面が強固に結合し、硬化材近傍に亀裂等が生じ
難い状態となる。 (d) 緊張材に水や空気が接触することが防止され、
緊張材の防食が十分に達成出来る。 (d) 挿入孔或いはシースが下り勾配を有する領域を
有しているか、下方に凸の形状の領域を有している場合
にも、空気溜り部が生じる事無く、粘性の低い硬化材を
充填する事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態で工程の第1ステップを
示す橋桁の断面図。
【図2】本発明の第2実施形態で工程の第1ステップを
示す橋桁の断面図。
【図3】本発明の第4実施形態で工程の第1ステップを
示す橋桁の断面図。
【図4】本発明の第1実施形態で工程の第1ステップを
示す橋桁の断面図。
【図5】図4の部分詳細断面図で硬化材が高粘性型の場
合を示す図。
【図6】図4の部分詳細断面図で硬化材が低粘性型の場
合を示す図。
【図7】図5の下端部の断面拡大図。
【図8】PC橋梁の側面図で剪断補強筋の施工状態を示
す図。
【図9】本発明の第2実施形態であるPC橋梁の側面図
で張出し鋼材の施工状態を示す図。
【図10】シース内に粘性の低い硬化材を注入した場合
に、空気溜り部が生じる様子を説明するための説明図。
【図11】本発明の第3実施形態を用いて、シース内に
粘性の低い硬化材を充填した場合を示す説明図。
【図12】本発明の第3実施形態により粘性の低い硬化
材を充填した後の状態を示す説明図。
【図13】シース内に粘性の低い硬化材を注入した場合
に、気泡が生じる様子を説明するための説明図。
【図14】第3実施形態により、図13で示すシース内
に粘性の低い硬化材を充填した場合を示す説明図。
【図15】本発明の第4実施形態である水タンクの緊張
材を施工する状態を示す立体図。
【図16】図15の円筒部の展開状態図。
【図17】図16のX―X断面図。
【図18】図16の要部拡大断面図。
【図19】本発明の第5実施形態を示すもので、図16
のY―Y顔面図。
【図20】図19のA部拡大図。
【符号の説明】
2・・・シース 2a・・・同径部 2b・・・テーパ状開口部振動素子 2c・・・排出口 2d・・・注入口 3・・・振動素子 4・・・剪断補強筋 5・・・振動 6・・・アンカープレート 10・・・PC橋梁 11・・・橋脚部 12・・・橋桁部 G・・・硬化材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山 本 徹 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 吉 田 宏 東京都港区元赤坂一丁目6番4号 ケミカ ルグラウト株式会社内 (72)発明者 三 原 孝 彦 東京都港区元赤坂一丁目6番4号 ケミカ ルグラウト株式会社内 Fターム(参考) 2D041 GB07 GC13 GC14 2D059 BB39 GG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PC構造物に緊張材を挿入する緊張材挿
    入工程と、挿入された緊張材に緊張力を付加する緊張力
    付加工程と、緊張材に取り付けた振動発生手段により硬
    化材を振動しつつ注入する硬化材注入工程、とを有する
    ことを特徴とするPC構造物のグラウト工法。
  2. 【請求項2】 前記PC構造物は橋梁であり、前記緊張
    材挿入工程では橋梁中に設けられた挿入孔に緊張材が挿
    入され、前記硬化材注入工程では橋梁中の挿入孔に硬化
    材が注入される請求項1のPC構造物のグラウト工法。
  3. 【請求項3】 前記緊張材は剪断補強筋或いは張出し鋼
    材である請求項2のPC構造物のグラウト工法。
  4. 【請求項4】 PC構造物中に設けられた挿入孔は下り
    勾配を有する領域を有しているか、或いは、下方に凸の
    形状の領域を有しており、前記振動発生手段は下り勾配
    を有する領域或いは下方に凸の形状の領域に配置される
    請求項2、3の何れかのPC構造物のグラウト工法。
  5. 【請求項5】 前記PC構造物はタンクであり、前記緊
    張材挿入工程ではタンクに設けられたシースに緊張材が
    挿入され、前記硬化材注入工程ではタンクに設けられた
    シースに硬化材が注入される請求項1のPC構造物のグ
    ラウト工法。
  6. 【請求項6】 前記緊張材は、縦締め鋼線或いは横締め
    鋼線である請求項4のPC構造物のグラウト工法。
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