JP2003012928A - O/w型シリコーン乳化物及びその製造方法 - Google Patents

O/w型シリコーン乳化物及びその製造方法

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JP2003012928A
JP2003012928A JP2001197837A JP2001197837A JP2003012928A JP 2003012928 A JP2003012928 A JP 2003012928A JP 2001197837 A JP2001197837 A JP 2001197837A JP 2001197837 A JP2001197837 A JP 2001197837A JP 2003012928 A JP2003012928 A JP 2003012928A
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silicone
emulsifier
emulsion
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volatile silicone
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JP2001197837A
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Masahiko Matsubara
雅彦 松原
Masatsugu Miyazaki
雅嗣 宮崎
Takumi Tsuruoka
巧 鶴岡
Hiroaki Umezawa
宏明 梅澤
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない乳化剤量でさっぱりとした使用感を有
し、外観が半透明乃至透明で、保存安定性に優れるO/
W型シリコーン乳化物、及び、安定で微細な乳化粒子を
効率的に形成可能なO/W型シリコーン乳化物の製造方
法の提供。 【解決手段】 シリコーンポリオキシアルキレンコポリ
マーを含み、平均HLB値が8〜10である乳化剤と、
揮発性シリコーンと、50〜75質量%の水とを、含有
し、乳化剤及び揮発性シリコーンの質量比(乳化剤/揮
発性シリコーン)が1以下であることを特徴とするO/
W型シリコーン乳化物である。またO/W型シリコーン
乳化物の製造方法であって、シリコーンポリオキシアル
キレンコポリマーを含み、平均HLB値が8〜10であ
る乳化剤と、揮発性シリコーンとを含有する相を、水相
に添加し予備乳化した後、高圧乳化することを特徴とす
るO/W型シリコーン乳化物の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は使用感が良好で、保
存安定性に優れた半透明乃至透明な外観のO/W型揮発
性シリコーン乳化物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーン油、特に揮発性シリコーン油
は、撥水性が高く、炭化水素油のようなベタツキがなく
軽い使用感触を有しており、化粧料、洗浄料等に含有さ
せることにより、サラサラ感、良好な櫛通り感を付与す
ることができる。
【0003】揮発性シリコーン含有乳化組成物として
は、例えば特開平07−133354号公報(ダウ・コ
ーニング・コーポレーション)には、揮発性及び不揮発
性シリコーン油と2種のオキシアルキレンシリコンに加
えて、HLB値が4〜7のシリコーンポリオキシアルキ
レンコポリマーを含有する揮発性シリコーン含有乳化組
成物が提案されている。また、特開平08−47632
号公報(ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ)に
は、アミノ官能性シリコーン、揮発性シリコーン、界面
活性剤及び水を含有する安定性に優れた半透明の揮発性
シリコーン含有乳化組成物が提案されている。更には、
特開平09−183901号公報(ダウ・コーニング・
コーポレーション)には特定比率の揮発性シリコーン、
シリコーンポリオキシアルキレンコポリマー、水を含有
する保存安定性に優れた透明な揮発性シリコーン含有マ
イクロエマルションが提案されている。
【0004】しかし、外観が半透明乃至透明で保存安定
性に優れる乳化物を得るためには、上記提案の揮発性シ
リコーン含有乳化組成物では、多量の乳化剤が必要であ
るため、使用時のべたつき感が生ずる問題があり、使用
感が良好な揮発性シリコーン含有乳化組成物が望まれて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、少ない乳化剤量でさっぱり
とした使用感を有し、外観が半透明乃至透明で、保存安
定性に優れるO/W型シリコーン乳化物、及び、安定で
微細な乳化粒子を効率的に形成可能なO/W型シリコー
ン乳化物の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段としては、以下の通りである。 <1> シリコーンポリオキシアルキレンコポリマーを
含み、平均HLB値が8〜10である乳化剤と、揮発性
シリコーンと、50〜75質量%の水とを、含有し、乳
化剤及び揮発性シリコーンの質量比(乳化剤/揮発性シ
リコーン)が1以下であることを特徴とするO/W型シ
リコーン乳化物である。 <2> 前記<1>に記載のO/W型シリコーン乳化物
の製造方法であって、シリコーンポリオキシアルキレン
コポリマーを含み、平均HLB値が8〜10である乳化
剤と、揮発性シリコーンとを含有する相を、水相に添加
し予備乳化した後、高圧乳化することを特徴とするO/
W型シリコーン乳化物の製造方法である。
【0007】更に、本発明において好ましい態様として
は、以下の通りである。 <3> 水溶性高分子及び不揮発性シリコーンの少なく
ともいずれかを含有する前記<1>に記載のO/W型シ
リコーン乳化物である。 <4> 揮発性シリコーンが、デカメチルシクロペンタ
シロキサン及びメチルポリシロキサンの少なくともいず
れかを含む前記<1>又は<3>に記載のO/W型シリ
コーン乳化物である。 <5> 乳化剤が、ノニオン界面活性剤を含む前記<1
>、<3>及び<4>のいずれかに記載のO/W型シリ
コーン乳化物である。 <6> ノニオン界面活性剤が、エチレンオキサイド付
加型ノニオン界面活性剤である前記<5>に記載のO/
W型シリコーン乳化物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 [O/W型シリコーン乳化物]本発明のO/W型シリコ
ーン乳化物は、乳化剤と、揮発性シリコーンと、水と
を、含有し、必要に応じてその他の成分を含有する。
【0009】−揮発性シリコーン− 前記揮発性シリコーンとしては、例えば、環状シリコー
ン、低分子量で低粘度の直鎖状シリコーン等が挙げられ
る。前記環状シリコーンとしては、デカメチルシクロペ
ンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、メチルシクロポリシロキサン等、前記直鎖状シリコ
ーンとしては、メチルポリシロキサン(粘度:20mP
a・s以下)、メチルフェニルポリシロキサン(粘度:
20mPa・s程度)等が好ましい。これらの中でも、
さっぱりとした使用感を有する点で、デカメチルシクロ
ペンタシロキサン、メチルポリシロキサン等がより好ま
しい。
【0010】前記揮発性シリコーンの、前記O/W型シ
リコーン乳化物における含有量としては、5〜30質量
%が好ましく、10〜25質量%がより好ましい。前記
含有量が、30質量%を超えると、半透明乃至透明な乳
化物が調製できないことがある。また、5質量%未満で
あると、軽い使用感触を付与できず、更には乳化物とし
ての経済性が悪くなることがある。
【0011】−乳化剤− 前記乳化剤は、平均HLBが8〜10であることが必要
であり、8〜9.6であるのが好ましい。前記乳化剤の
平均HLBが、8未満であると、乳化剤全体の親油性が
強過ぎて、乳化粒子が得られずゲル化してしまうため好
ましくなく、乳化剤のHLBが10を超えると、乳化剤
全体の親水性が強過ぎて、乳化剤がミセル溶解してしま
い、乳化粒子が合一・分離してしまうため好ましくな
い。尚、前記乳化剤の平均HLBは、Daviesの式
から算出される値であり、乳化剤を2種以上併用してい
る場合には、乳化剤全体の平均HLBを指す。
【0012】前記乳化剤は、シリコーンポリオキシアル
キレンコポリマーを含み、必要に応じてその他の成分を
含む。前記シリコーンポリオキシアルキレンコポリマー
としては、例えば、SH3746(HLB値=11.
5)、SH3771(HLB値=13)、SH3773
(HLB値=8)、SH3772(HLB値=6)、S
H3775(HLB値=5)(以上、いずれも東レ・ダ
ウ・コーニング・シリコーン社製;ジメチルシロキサン
メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体)、
TSF4440(HLB値=14)、TSF4441
(HLB値=11)、TSF4445(HLB値=
7)、TSF4446(HLB値=5)、TSF445
2(HLB値=11)(以上、いずれもGE東芝シリコ
ーン社製)などが挙げられる。これらのシリコーンポリ
オキシアルキレンコポリマーは、1種単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよいが、これらの具体例の
中から、平均HLB値が8〜10になるよう、親油性乳
化剤及び親水性乳化剤を各々1種以上含む組み合わせが
好ましく、例えば、SH3746及びSH3772の組
み合わせ等が特に好ましい。
【0013】前記シリコーンポリオキシアルキレンコポ
リマーの、前記乳化剤全体における含有量としては、1
5〜100質量%が好ましく、30〜100質量%がよ
り好ましく、50〜100質量%が更に好ましい。前記
含有量が、15質量%未満であると、揮発性シリコーン
の乳化物の安定性が悪くなることがある。
【0014】前記乳化剤に含まれるその他の成分として
は、例えば、乳化剤全体の平均HLB値を8〜10の数
値範囲内に調節するためのノニオン性界面活性剤等が挙
げられる。該ノニオン性界面活性剤としては、前記シリ
コーンポリオキシアルキレンコポリマーと類似の親水基
を有するエチレンオキサイド付加型の界面活性剤が好ま
しく、特に、乳化物の安定性向上に加え、皮膚に対する
安全性がより高くなる点で、脂肪酸ポリオキシエチレン
ソルビタンエステルや脂肪酸ポリオキシエチレングリセ
リンエステル等が好ましい。
【0015】前記乳化剤の、前記O/W型シリコーン乳
化物における含有量としては、5〜30質量%が好まし
く、10〜25質量%がより好ましい。前記含有量が、
30質量%を超えると、乳化剤量が多く、べたついた使
用感となることがある一方、5質量%未満であると、乳
化力が不充分で、外観が半透明から透明な乳化物が調製
できないことがある。
【0016】<乳化剤及び揮発性シリコーンの質量比>
前記乳化剤及び揮発性シリコーンの質量比(乳化剤/揮
発性シリコーン)としては、1以下であることが必要で
あり、0.5〜1が好ましく、0.6〜0.9がより好
ましい。前記質量比(乳化剤/揮発性シリコーン)が、
1を超えると、乳化剤量が多くなるためべたついてさっ
ぱりとした使用感が得られないため好ましくない。ま
た、0.5未満であると、半透明乃至透明な乳化物が調
製できないことがある。
【0017】−水− 前記水としては、蒸留水、精製水、水道水、イオン交換
水等特に制限はないが、精製水が好ましい。該水の、前
記O/W型シリコーン乳化物における含有量としては、
50〜75質量%であることが必要であり、53〜75
質量%が好ましく、53〜70質量%がより好ましい。
前記含有量が、50質量%未満であると、シリコーン及
び乳化剤の量が多いため、均一な乳化が困難である一
方、75質量%を超えると、シリコーン量が少なく、シ
リコーンの有する性能を付与できず、更には、乳化物と
しての経済性が悪い。
【0018】−その他の成分− 前記その他の成分としては、水溶性高分子、不揮発性シ
リコーン等が挙げられる。
【0019】前記水溶性高分子としては、例えば、アラ
ビアゴム、トラガントガム、カラギーナン、ペクチン、
クインスシード(マルメロ)抽出物などの植物系水溶性
高分子、キサンタンガム、プルランなどの微生物系水溶
性高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチ
ンなどの動物系水溶性高分子;カルボキシメチルデンプ
ン、メチルヒドロキシデンプンなどのデンプン系水溶性
高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースな
どのセルロース系水溶性高分子;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー
などのビニル系水溶性高分子;ポリアクリル酸およびそ
の塩、ポリアクリルアミドなどのアクリル系水溶性高分
子;アルギン酸;などが挙げられる。これらの中でも、
皮膚等への塗布時にべたつかず、よりさっぱりとした使
用感を与える点で、カルボキシビニルポリマーなどのビ
ニル系水溶性高分子が好ましい。
【0020】前記水溶性高分子の、前記O/W型シリコ
ーン乳化物における含有量としては、3.0質量%以下
が好ましく、0.01〜1.0質量%がより好ましい。
前記含有量が、3.0質量%を超えると、乳化物が増粘
してしまい、べたついた使用感になることがある。
【0021】前記不揮発性シリコーンは、サラサラ感の
向上及び毛髪等の化粧料に使用する際には、良好な櫛通
り感付与を目的として含有させることができ、例えば、
ポリジメチルシロキサン(粘度:50mPa・s以
上)、ポリジエチルシロキサン(粘度:50mPa・s
以上)、ポリメチルエチルシロキサン(粘度:50mP
a・s以上)、ポリジフェニルシロキサン(粘度:50
mPa・s以上)などが挙げられる。これらの中でも、
よりサラサラ感を付与できる点で、ポリジメチルシロキ
サン及びポリメチルエチルシロキサン等が好ましい。
【0022】前記不揮発性シリコーンの、前記O/W型
シリコーン乳化物における含有量としては、30質量%
以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。前記
含有量が、30質量%を超えると、乳化物の調製が困難
であることがある。
【0023】以上説明した本発明のO/W型シリコーン
乳化物は、少ない乳化剤量でさっぱりとした使用感を有
し、外観が半透明乃至透明で、保存安定性に優れるた
め、特にさっぱりとした使用感が求められる化粧料、皮
膚洗浄料等に好適に使用することができる。
【0024】[O/W型シリコーン乳化物の製造方法]
本発明のO/W型シリコーン乳化物の製造方法は、前記
本発明のO/W型シリコーン乳化物の製造方法であっ
て、シリコーンポリオキシアルキレンコポリマーを含
み、平均HLB値が8〜10である乳化剤と、揮発性シ
リコーンとを含有する相を、水相に添加し予備乳化した
後、高圧乳化する方法である。
【0025】本発明においては、前述のように、予備乳
化を行った後に、高圧乳化を行うため、安定で微細な乳
化粒子を形成でき、少ない乳化剤量でさっぱりとした使
用感を有し、保存安定性に優れ、外観が半透明乃至透明
なO/W型シリコーン乳化物を効率的に製造することが
できる。
【0026】前記予備乳化において、使用する乳化機と
しては、特に制限はなく、公知の乳化機(例えば、ホモ
ミキサー、ディスパーミキサー等)などが挙げられる。
該予備乳化は、前記揮発性シリコーン及び乳化剤を混合
した油相を、水相(水)に添加して行う。予備乳化の条
件としては、公知の乳化機を使用する際における通常の
条件で良いが、特に、乳化温度は5〜40℃程度、攪拌
回転数は100〜10000rpm、攪拌羽根先端の剪
断速度は0.26〜26m/s(好ましくは7〜20m
/s)、乳化時間は、必要以上のエネルギーを消費しな
い点で、1〜10分間程度が好ましい。前記乳化温度
が、40℃を越えると、油分の揮発性シリコーンが揮発
し易いことがある。
【0027】前記高圧乳化において、使用する乳化機と
しては、公知の高圧乳化機(例えば、マイクロフルイダ
イザー;みずほ工業(株)製、ゴーリン・ラニー;AP
V社製、アルティマイザー;(株)スギノマシン社製
等)などが挙げられる。前記高圧乳化の条件としては、
公知の高圧乳化機を使用する際の通常の乳化条件でよい
が、処理圧力としては、40〜300MPa(好ましく
は60〜250MPa)、処理回数としては、1回以上
(好ましくは1〜2回)、処理温度としては、5〜40
℃が好ましい。また冷却条件としては、揮発性シリコー
ンの揮発を抑えることが可能な点で、高圧処理後40℃
以下に冷却するのが好ましい。
【0028】尚、製品系に、前記O/W型シリコーン乳
化物を配合する際には、揮発性シリコーンの揮発を防ぐ
ために、乳化物の温度及び配合時の系内温度が40℃を
超えないように制御することが重要である。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明は下記実施例に限定されるものではない。尚、表
1〜4における各成分の組成は、「質量%」で表されて
おり、又、下記実施例において、特に断りの無い限り
「%」は「質量%」を意味する。
【0030】(実施例1〜5及び8〜11、比較例1〜
5及び8〜12)表1〜4の「実施例1〜5及び8〜1
1、比較例1〜5及び8〜12」の各項に示した「揮発
性シリコーン」、「不揮発性シリコーン」、及び、「乳
化剤」を混合して油相とし、これを25〜40℃に保ち
ながら25〜40℃に調整した水相中(適宜水溶性高分
子を含む)に撹拌翼(ディスパー翼,d/D0.3)で
攪拌しながら添加し、予備乳化(回転数:5000rp
m、乳化時間:5分、槽容量:500mL、液量:30
0mL)を行った。その後、マイクロフルイダイザー
(みづほ工業(株)製、M−110E/H型)を用い、
高圧乳化(処理圧力:80MPa、処理回数:2回)を
行い、O/W型シリコーン乳化物を得た。原液温度は2
5〜30℃、冷却後の温度は25〜30℃であった。
【0031】<透明度の測定>得られたO/W型シリコ
ーン乳化物の透明度を、光透過率(%)により判定し
た。具体的には、UV−1200(島津製作所社製)を
用い、光路幅1cmのセルに、O/W型シリコーン乳化
物を直接入れ、波長600nmにおける光透過率を測定
し、下記評価基準により評価した。結果を表5〜6に示
す。
【0032】−透明度の評価基準− ・光透過率が40%以上70%未満である・・・外観が
半透明 ・光透過率が70%以上100%以下である・・外観が
透明
【0033】<安定性試験>O/W型シリコーン乳化物
40mLを、バイアル瓶(ガラス瓶:容量50mL)に
測り取り、35℃恒温槽中及び室温で6ヵ月静置保存
し、外観及びゲル化状態を観察した。結果を表5〜6に
示す。
【0034】<さっぱり感>10人の被験者に対し、O
/W型シリコーン乳化物を腋の下に3〜5g程度塗布
し、使用前の感覚に対する使用後のさっぱり感を下記評
価基準で点数付けしてもらい、その算術平均値を求め
た。結果を表5〜6に示す。
【0035】−さっぱり感の評価基準− ・非常に良い・・5点 ・やや良い・・4点 ・変わらない・・3点 ・やや悪い・・2点 ・非常に悪い・・1点
【0036】(実施例6及び比較例6)実施例1〜5、
8〜11及び比較例1〜5、8〜12において、「撹拌
翼(ディスパー翼,d/D0.3)で攪拌」を、「ホモ
ミキサー(羽根径29mm)で攪拌」に代えたほかは、
実施例1〜5、8〜11及び比較例1〜5、8〜12と
同様にして表2及び3に示す組成のO/W型シリコーン
乳化物を得、同様にして評価した。結果を表5〜6に示
す。
【0037】(実施例7及び比較例7)実施例1〜5、
8〜11及び比較例1〜5、8〜12において、予備乳
化の撹拌時間を、「5分」から「20分」に変え、高圧
乳化を行なわなかったほかは、実施例1〜5、8〜11
及び比較例1〜5、8〜12と同様にして表2及び表4
に示す組成のO/W型シリコーン乳化物を得、同様にし
て評価した。結果を表5〜6に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】尚、表1〜4において、「SH374
6」、「SH3771」、「SH3772」、「SH3
773」及び「SH3775」は、シリコーンポリオキ
シアルキレンコポリマーである。また「アルキル変性カ
ルボキシビニルポリマー」は、「TR−1;グッドリッ
チ社製」であり、「カルボキシビニルポリマー」は、
「カーボポール940;グッドリッチ社製」である。
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】(実施例12)実施例1で作製したO/W
型シリコーン乳化物を用い、下記組成の「ロールオン制
汗剤」を配合したところ、10人中8人の被験者からさ
っぱりとした使用感が得られたとの回答を得た。また、
40℃で6ヵ月保存後においても、油分の分離は見られ
ず、安定性は良好であった。
【0046】−ロールオン制汗剤の組成− ・実施例1で作製したO/W型シリコーン乳化物・・5
0.0% ・クロルヒドロキシアルミニウム(50%水溶液)・・
40.0% ・ケイ酸アルミニウムマグネシウム・・0.8% ・1,3−ブチレングリコール・・2.0% ・l−メントール・・0.3% ・香料・・0.5% ・精製水・・残部
【0047】(実施例13)実施例1で作製したO/W
型シリコーン乳化物を用い、下記組成の「ローション状
制汗剤」を配合したところ、10人中8人の被験者から
さっぱりとした使用感が得られたとの回答を得た。ま
た、40℃で6ヵ月保存後においても、油分の分離は見
られず、安定性は良好であった。
【0048】−ローション状制汗剤の組成− ・実施例1で作製したO/W型シリコーン乳化物・・5
0.0% ・パラフェノールスルホン酸亜鉛・・2.5% ・塩化ベンザルコニウム(10%水溶液)・・0.5% ・エタノール・・20.0% ・l−メントール・・0.3% ・パラオキシ安息香酸メチル・・0.1% ・香料・・0.5% ・精製水・・残部
【0049】(実施例14)実施例2で作製したO/W
型シリコーン乳化物を用い、下記組成の「ジェル状化粧
料」を配合したところ、10人中8人の被験者からさっ
ぱりとした使用感が得られたとの回答を得た。また、4
0℃で6ヵ月保存後においても、油分の分離は見られ
ず、安定性は良好であった。
【0050】−ジェル状化粧料の組成− ・実施例2で作製したO/W型シリコーン乳化物・・2
5.0% ・イソプロピルメチルフェノール・・0.1% ・架橋型メチルポリシロキサン・・0.2%(KMP5
94;信越化学工業社製、体積平均粒径;5μm) ・シラカバエキス・・0.1% ・POE(30)ステアリルアルコール・・0.5% ・l−メントール・・0.3% ・カルボキシビニルポリマー・・0.2%(シンタレン
K;3V SIGMA社製) ・トリエタノールアミン・・0.2% ・パラオキシ安息香酸メチル・・0.1% ・ジヒドロキシベンゾフェノン・・0.1% ・エタノール・・20.0% ・香料・・0.2% ・精製水・・残部
【0051】(実施例15)実施例3で作製したO/W
型シリコーン乳化物を用い、下記組成の「ボディーソー
プ」を配合したところ、10人中7人の被験者からさっ
ぱりとした使用感が得られたとの回答を得た。また、4
0℃で6ヵ月保存後においても、油分の分離は見られ
ず、安定性は良好であった。
【0052】−ボディーソープの組成− ・実施例3で作製したO/W型シリコーン乳化物・・4
0.0% ・ラウリル硫酸ナトリウム・・10.0% ・ラウリルスルホコハク酸ナトリウム・・20.0% ・ラウリルジエタノールアミド・・4.0% ・ジステアリン酸エチレングリコール・・1.0% ・l−メントール・・0.3% ・エデト酸四ナトリウム四水塩・・0.1% ・パラオキシ安息香酸メチル・・0.1% ・クエン酸・・適量 ・プロピレングリコール・・5.0% ・精製水・・残部
【0053】(実施例16)実施例4で作製したO/W
型シリコーン乳化物を用い、下記組成の「ボディーリン
ス」を配合したところ、10人中8人の被験者からさっ
ぱりとした使用感が得られたとの回答を得た。また、4
0℃で6ヵ月保存後においても、油分の分離は見られ
ず、安定性は良好であった。
【0054】−ボディーリンスの組成− ・実施例4で作製したO/W型シリコーン乳化物・・4
0.0% ・カルボキシビニルポリマー・・0.75%(カーボポ
ール1350;グッドリッチ社製) ・スメクタイト(クニピアF;クニミネ工業社製)・・
2.4% ・EO変性シリコーン・・2.2%(SH3775;東
レ・ダウ・コーニング社製) ・ポリエチレングリコール(Mw=300)・・20.
0% ・グリセリン・・10.0% ・l−メントール・・0.3% ・パラオキシ安息香酸メチル・・0.1% ・香料・・適量 ・精製水・・残部
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、少ない乳化剤量でさっ
ぱりとした使用感を有し、外観が半透明乃至透明で、保
存安定性に優れるO/W型シリコーン乳化物、及び、安
定で微細な乳化粒子を効率的に形成可能なO/W型シリ
コーン乳化物の製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/50 A61K 7/50 4J002 B01F 3/08 B01F 3/08 A 17/42 17/42 17/54 17/54 B01J 13/00 B01J 13/00 A C08J 3/05 CFH C08J 3/05 CFH C08L 83/12 C08L 83/12 (72)発明者 鶴岡 巧 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 梅澤 宏明 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AA112 AB382 AB442 AC102 AC122 AC472 AC482 AC542 AC692 AC792 AD042 AD092 AD151 AD152 AD161 AD162 AD332 AD352 AD532 BB41 CC02 CC17 CC23 DD33 DD41 EE01 EE06 4D077 AA09 AB11 AC03 BA04 BA07 BA15 DD32Y DD55Y 4F070 AA78 AC92 AE14 CA03 CB02 4G035 AB40 4G065 AB10Y AB28X AB28Y BA06 BB06 CA03 DA02 EA01 EA07 FA01 FA02 4J002 CP031 CP182 DE026 FD312 GB00 HA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンポリオキシアルキレンコポリ
    マーを含み、平均HLB値が8〜10である乳化剤と、
    揮発性シリコーンと、50〜75質量%の水とを、含有
    し、乳化剤及び揮発性シリコーンの質量比(乳化剤/揮
    発性シリコーン)が1以下であることを特徴とするO/
    W型シリコーン乳化物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のO/W型シリコーン乳
    化物の製造方法であって、シリコーンポリオキシアルキ
    レンコポリマーを含み、平均HLB値が8〜10である
    乳化剤と、揮発性シリコーンとを含有する相を、水相に
    添加し予備乳化した後、高圧乳化することを特徴とする
    O/W型シリコーン乳化物の製造方法。
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