JP2003011715A - 乗り物用シート - Google Patents

乗り物用シート

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JP2003011715A
JP2003011715A JP2001195224A JP2001195224A JP2003011715A JP 2003011715 A JP2003011715 A JP 2003011715A JP 2001195224 A JP2001195224 A JP 2001195224A JP 2001195224 A JP2001195224 A JP 2001195224A JP 2003011715 A JP2003011715 A JP 2003011715A
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Nobuyuki Nakano
伸行 中野
Ikuo Kondo
郁夫 近藤
Teruaki Inoue
輝明 井上
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Johnson Controls Automotive Systems KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドレストのみに荷重が加わっても、該ヘ
ッドレストを支持したヘッドレスト支持部材の変形が生
じない乗り物用シートを提供する。 【解決手段】 ヘッドレスト支持部材7のヘッドレスト
ホルダー9及び又はステー下端部の前側には、シートバ
ックフレーム5のアッパクロスメンバー11に干渉可能
なるストッパブラケット24を備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗り物用シー
ト、特に追突時などの二次衝突荷重が発生した乗員の頸
部を保護したアクティブヘッドレスト機構を備えた乗り
物用シートの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアクティブヘッドレスト機構を備
えた乗り物用シートとしては、例えば特開2001−5
8528号公報に示すように、シートバックフレームの
上端部に対して前後に回転自在に支持されてなるヘッド
レスト支持部材と、該ヘッドレスト支持部材にステーを
介して支持されてなるヘッドレストと、前記ヘッドレス
ト支持部材に上端部が支持され且つ追突に伴う乗員の衝
撃荷重を受け得る位置に受圧部を下端部に支持されてな
る受圧部材とより構成されてなるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、ヘッドレストのみに子供が
乗るなど、ヘッドレスト単体に高負荷が加わると、ヘッ
ドレスト支持部材が変形してしまうおそれがある。
【0004】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、ヘッドレストのみに荷重が加
わっても、該ヘッドレストを支持したヘッドレスト支持
部材の変形が生じない乗り物用シートを提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、シートバックフレームと、該シートバックフレーム
に前後回転自在に軸支されてなるヘッドレスト支持部材
と、該ヘッドレスト支持部材の貫通孔にヘッドレストホ
ルダーを介して支持されてなるステーと、該ステーによ
り保持されてなるヘッドレストと、前記ヘッドレスト支
持部材より垂下されてなると共に乗員の背中に対応した
位置に配してなるプロテクタを有する受圧部材とを少な
くとも備えてなる乗り物用シートであって、前記ヘッド
レスト支持部材の前記ヘッドレストホルダー及び又はス
テー下端部の前側には、前記シートバックフレームに干
渉可能なるストッパブラケットを備えてなる。
【0006】請求項1に記載の発明によれば、ヘッドレ
スト支持部材のヘッドレストホルダー及び又はステー下
端部の前側には、シートバックフレームに干渉可能なる
ストッパブラケットを備えてなることで、ヘッドレスト
のみに荷重が加わった場合、該ヘッドレストのステーが
直接又はステーを介してヘッドレストホルダーがストッ
パブラケットを押圧するが、該ストッパブラケットがシ
ートバックフレームに干渉することで、荷重が吸収さ
れ、ヘッドレストを支持したヘッドレスト支持部材の変
形が生じない。
【0007】また、ヘッドレストを支持したヘッドレス
トホルダーを支持したヘッドレスト支持部材が、シート
バックフレーム間に架設されているので、乗員の二次衝
突力が発生したときには、ヘッドレストの前後移動が適
切に行われ、乗員の頸部の保護がより確実に行われる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の乗り物用シートであって、前記ストッパブラケット
は、前記シートバックフレームに干渉可能なる面が、略
平面状に形成されてなる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、ストッパ
ブラケットのシートバックフレームに干渉可能なる面
が、略平面状に形成されてなることで、ストッパブラケ
ットによってシートバックフレームに加わった荷重が、
所定の面積の面で受けられることになり、シートバック
フレームへの負荷が集中応力とならずに分散でき、シー
トバックフレームの変形がより防止できる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の乗り物用シートであって、前記ストッパ
ブラケットは、前記シートバックフレームに干渉可能な
る面と反対側のこば面の下端部が、曲面状に形成されて
なる。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、ヘッドレ
ストが前側に移動することで、該ヘッドレストを支持し
たヘッドレスト支持部材が後ろ側に回転する際、ストッ
パブラケットのシートバックフレームに干渉可能なる面
と反対側のこば面が、シートバックフレームの貫通孔の
後端部に近接するが、該こば面の下端部が曲面状をなす
ことで、貫通孔の後端部に干渉しないし、より大きくヘ
ッドレストを前側に傾かせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。尚、FRを前側、RRを後
ろ側、UPは上側、LWRは下側として説明する。
【0013】図1乃至図12は、この発明の一実施形態
を示すもので、符号1は「乗り物」としての自動車のシ
ートで、シートバック2とシートクッション3とより構
成されてなる。符号4は、シートバック2に支持された
ヘッドレストである。
【0014】前記シートバック2は、シートバックフレ
ーム5と、該シートバックフレーム5を覆う図示しない
パッドと、該パッドを覆うトリム6と、ヘッドレスト支
持部材7と、受圧部材8と、ヘッドレストホルダー9と
より構成されてなる。
【0015】前記シートバックフレーム5は、両側部に
配されてなる左右対称の鉄板よりなるサイドフレーム1
0,10と、該サイドフレーム10,10の上端部10
a,10aの前側FR間に略水平状に架設されてなる断
面コの字状の鉄板製のアッパクロスメンバ11と、前記
サイドフレーム10,10の下端部10b,10bに略
水平状に架設されてなる鉄板製のロアクロスメンバ12
とよりなる。前記サイドフレーム10,10と、前記ア
ッパクロスメンバ11と、前記ロアクロスメンバ12と
は、相互に溶接GWにより支持されている。前記サイド
フレーム10,10間には、通常使用時の荷重で撓むこ
とにより乗員の乗り心地を良くするためのS字スプリン
グ13が架設されてなる。
【0016】前記ヘッドレスト支持部材7は、鉄板製
で、図5,図6に示すように、上面部7aと後面部7b
とが断面逆L字状に折り曲げられて形成されてなる。ま
た、前記ヘッドレスト支持部材7は、図4に示すよう
に、左右に延在されてなると共に、その左右端部が、前
記後面部7b、7bから前側FRに折り曲げられた支持
部7c、7cが形成されてなる。該支持部7c、7c
は、前記サイドフレーム10.10の上端部10a,1
0aに、前記ヘッドレスト支持部材7の回転が可能なる
段付きボルト14及び前記ヘッドレスト支持部材7の回
転時の擦れ音や衝撃吸収のためのブッシュ15により、
前後FR,RRに回転自在にそれぞれ軸支されてなる。
【0017】前記ヘッドレスト支持部材7の上面部7a
そのもの及び前記後面部7bより前側FRに曲折されて
突出したブラケット7dには、前記ヘッドレストホルダ
ー9が挿通支持される「貫通孔」である第1、第2貫通
孔16、17が、上下同軸状に左右に離間して形成され
てなる。つまり、上側の第1貫通孔16には、前記ヘッ
ドレストホルダー9の頭部9aが支持され、下側の第1
貫通孔17には、前記ヘッドレストホルダー9の係合部
9bが係合支持されてなる。また、前記ヘッドレストホ
ルダー9及びヘッドレスト4のステー23の下端部の前
側に位置する前記ヘッドレスト支持部材7のブラケット
7dには、前記シートバックフレーム5のアッパクロス
メンバー11に干渉可能なるストッパブラケット24を
備えてなる。
【0018】前記受圧部材8は、前記ヘッドレスト支持
部材7の後面部7bの左右方向の中央部の前側FRの面
に、溶接GWにより上端部18aが固設されてなると共
に垂下されてなる柱状部部材18と、該柱状部材18の
下端部18bに支持されたプロテクタ19と、該プロテ
クタ19に中央が係止されて両端部が前記サイドフレー
ム10,10に支持されてなるアクティブヘッドレスト
用リターンスプリング20とより構成されてなる。前記
プロテクタ19が配される位置は、乗員の背中に対応し
た位置である。
【0019】前記柱状部材18は、上端部18aと下端
部18bとはそれぞれ側面視で平行な直線状をなし、適
宜の曲がり部21で下端部18b側が上端部18aに対
して若干前側FRに曲げられると共に適宜の曲がり部2
2で上端部18aに平行になるように再度曲がられてい
る。該柱状部材18は、鉄板により左右幅よりも前後幅
の方が小さく潰されていて、正面視で略I字状をなす。
前記曲がり部21の位置は、シート1の後ろ側に座る乗
員の膝位置との関係で決められる。
【0020】前記プロテクタ19の配設位置は、前記シ
ートバック2に凭れる乗員による、追突に伴う二次衝撃
荷重を受け得る位置であって、合成樹脂材よりなり、左
右幅が100ミリメートル程度、高さが44ミリメート
ル程度である。該プロテクタ19は、前記柱状部材18
の下端部18bに下側LWRから挿入支持される筒部1
9aと、該筒部19aより前記柱状部材18の左右幅と
ほぼ同じ幅分左右に張り出している前側FRの面が平滑
状の翼部19b,19bと、該翼部19b,19bの裏
面、即ち後ろ側RRに形成されてなるビード19c,1
9cと、前記筒部19aの裏面、即ち後ろ側RRに形成
されてなる前記アクティブヘッドレスト用リターンスプ
リング20の係止片19dとよりなる。前記ビード19
c,19cは、図12の上下方向から型抜きしているの
で、成形性が良い。
【0021】また、プロテクタ19の係止片19dに、
前記アクティブヘッドレスト用リターンスプリング20
が係合されていることによって、前記受圧部材8の柱状
部材18の下端部18bは、前記アクティブヘッドレス
ト用リターンスプリング20により常時前側FRに付勢
されてなる。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7の後
述する下端部7fが、前記アッパクロスメンバ11の後
述するストッパ面11dに当接する方向に常時付勢され
ている。前記プロテクタ19の係止片19dの後ろ側R
Rの面は、摩擦抵抗の少ない滑面に形成されているの
で、前記アクティブヘッドレスト用リターンスプリング
20が、該滑面上を上下左右にスライド自在である。
【0022】前記アクティブヘッドレスト用リターンス
プリング20は、針金状に形成されてなり、断面が略真
円でも略正多角形でもよく、それ自体が回転可能であれ
ば良い。また、図示しない乗員の着座荷重では伸長せ
ず、追突に伴う二次衝撃の荷重でのみ伸長が可能である
「ばね力」を有するように、コイルスプリング20a
を、前記アクティブヘッドレスト用リターンスプリング
20に一カ所形成してなる。
【0023】前記アッパクロスメンバ11は、図1乃至
図4に示すように、鉄板製で、左右に延在されてなる上
面部11aと、前面部11bと、下面部11cとより前
側FRが閉じられ且つ後ろ側RRが開口されてなる断面
コの字状に形成されてなると共に該下面部11cの後ろ
側RRより壁状に垂下されてなるストッパ面11dとが
一体に形成されてなる。前記下面部11cには、前記受
圧部材8の柱状部材18の上端部18aが挿入可能な第
1孔11e及び前記ストッパブラケット24が挿入可能
なると共に前記ヘッドレスト4の移動に伴って段付きボ
ルト14を中心に前後移動可能なる前後に長い「貫通
孔」である第2孔11fが形成されている。前記上面部
11aには、前記ヘッドレスト4のステー23との干渉
を防止する切り欠き11g、11gが形成されている。
【0024】前記ストッパブラケット24は、鉄板製
で、横断面コの字状にプレス成形されてなり、前記シー
トバックフレーム5のアッパクロスメンバー11の第2
孔11fの前端部に干渉可能なる前面24aが、略平面
状に形成されてなり、側面24b、24bの前記前面2
4aと反対側のこば面24c、24cの下端部に、曲面
部24d、24dが形成されてなる。前記第2孔11f
は、通常時の前記ストッパブラケット24の前面24a
との前側FRの間隔は、段付きボルト14を中心とした
回転角度で10度であり、後ろ側RRの間隔は、段付き
ボルト14を中心とした回転角度で10度以上であるこ
とが望ましい。
【0025】前記ヘッドレスト支持部材7の後面部7b
の中央部には、図6に示すように、前記受圧部材8の柱
状部材18の上端部18aが溶接支持される固定部7e
が形成され、該固定部7eからは、前記アッパクロスメ
ンバ11から垂下されたストッパ面11dに対向した位
置まで垂下されている下端部7fが形成されている。該
下端部7fには、ゴム製の緩衝部材25が支持されてい
て、該緩衝部材25の第1緩衝部25aに、前記ストッ
パ面11dがぶつかって、それ以上の動きが停止され
る。つまり、前記ヘッドレスト支持部材7自体の後ろ側
RRへの回転防止位置を特定している。
【0026】前記ヘッドレストホルダー9は、前記した
ように、前記ヘッドレスト支持部材7に形成された前記
第1,第2貫通孔16,17に係合して支持されてなる
と共に前記ヘッドレスト4のステー23を保持する合成
樹脂製の部材である。該ヘッドレストホルダー9には、
前記ステー23の上下位置を適宜移動可能なると共に適
宜の位置で停止可能である周知のストッパ機構を有す
る。
【0027】前記受圧部材8の柱状部材18は、図2に
示すように、正面視で垂直状をなし、該柱状部材18の
保持位置は、前記ヘッドレスト支持部材7の固定部7e
に固設されてなるので、自車が追突されたことにより、
前記シートバックフレーム5の前側FRからの該乗員に
よる荷重、つまり乗員がシートバック2に前側FRから
押し付けられても、該乗員のショルダポイントが、柱状
部材18に干渉しないことになる。
【0028】次に、この実施形態に係る作動を説明す
る。
【0029】ヘッドレスト支持部材7のヘッドレストホ
ルダー9及びステー23の下端部の前側には、シートバ
ックフレーム5のアッパクロスメンバー11の第2孔1
1fに干渉可能なるストッパブラケット24を備えてな
ることで、ヘッドレスト4のみに荷重が加わった場合、
該ヘッドレスト4のステー23が直接又はステー23を
介してヘッドレストホルダー9がストッパブラケット2
4を押圧するが、該ストッパブラケット24がシートバ
ックフレーム5のアッパクロスメンバー11の第2孔1
1fに干渉することで、荷重が吸収され、ヘッドレスト
4を支持したヘッドレスト支持部材7の変形が生じな
い。
【0030】また、ヘッドレスト4を支持したヘッドレ
ストホルダー9を支持したヘッドレスト支持部材7が、
シートバックフレーム5のサイドフレーム10,10間
に架設されているので、乗員の二次衝突力が発生したと
きには、ヘッドレスト4の前後移動が適切に行われ、乗
員の頸部の保護がより確実に行われる。
【0031】ストッパブラケット24のシートバックフ
レーム5のアッパクロスメンバー11の第2孔11fに
干渉可能なる前面24aが、略平面状に形成されてなる
ことで、ストッパブラケット24によってシートバック
フレーム5のアッパクロスメンバー11の第2孔11f
に加わった荷重が、所定の面積の面で受けられることに
なり、シートバックフレーム5のアッパクロスメンバー
11の第2孔11fへの負荷が集中応力とならずに分散
でき、シートバックフレーム5のアッパクロスメンバー
11の変形がより防止できる。
【0032】ヘッドレスト4が前側FRに移動すること
で、該ヘッドレスト4を支持したヘッドレスト支持部材
7の後面部7bが後ろ側RRに回転する際、ストッパブ
ラケット24のシートバックフレーム5のアッパクロス
メンバー11の第2孔11fに干渉可能なる前面24a
と反対側のこば面24cが、シートバックフレーム5の
アッパクロスメンバー11の第2孔11fの後端部に近
接するが、該こば面24cの下端部に曲面部24dが形
成されてなることで、第2孔11fの後端部に干渉しな
いし、より大きくヘッドレスト4を前側FRに傾かせる
ことができる。
【0033】前記シートバック2は、常時、アクティブ
ヘッドレスト用リターンスプリング20により、受圧部
材8の柱状部材18の下端部18bのプロテクタ19が
前側FRに押圧されてなるので、該受圧部材8の柱状部
材18の上端部18aを支持したヘッドレスト支持部材
7の中央部7eが、緩衝部材25を介してアッパクロス
メンバ11のストッパ面11dに当接していて、該ヘッ
ドレスト支持部材7に支持されたヘッドレストホルダー
9を介してヘッドレスト4が保持されている。
【0034】前記シートバック2とシートクッション3
とよりなる自動車のシート1のシートクッション3に乗
員が着座し、前記シートバック2に背中を凭れかけない
運転状態などでは、乗員の頭部とヘッドレスト4との間
には、隙間があり、乗員の背中と受圧部材8との間にも
隙間が形成されている。尤も、該乗員の背中と受圧部材
8との間には、図示しないパッドやトリム6などが介在
されているので、密着されている。また、着座時におけ
る乗員が、リラックス状態で、シートバック2に凭れか
けると、乗員の背中から加えられた荷重により、パッド
及びS字スプリング13の撓みによって、乗員の背中を
柔らかに受け止めることができる状態にある。従って、
着座感が良いものとなる。勿論、受圧部材8には、荷重
が加わらない。
【0035】この状態で、自車が追突されると、まず車
体に加わった前側FRへの衝撃荷重となって、乗員はシ
ートバック2から前側FRに投げ出される方向の荷重を
受ける。次に、乗員には、後ろ側RRに移動される荷
重、つまり二次衝撃荷重(二次衝突という)が加わるこ
とになる。かかる「二次衝突」に伴う衝撃値が、プロテ
クタ19を介してアクティブヘッドレスト用リターンス
プリング20のコイルスプリング20aが伸長を始める
荷重以上であると、アクティブヘッドレスト用リターン
スプリング20のコイルスプリング20aが伸張するに
伴い、前記受圧部材8の柱状部材18の下端部18bに
配設されてなるプロテクタ19が、後ろ側RRに移動さ
れる。
【0036】前記受圧部材8の柱状部材18の下端部1
8bが後ろ側RRへ移動することにより、ヘッドレスト
支持部材7の支持部7c,7cが、段付きボルト14及
びブッシュ15を中心に、前側FRに回転する。前記ヘ
ッドレスト支持部材7に支持されたヘッドレストホルダ
ー9が、ヘッドレスト支持部材7と共に前側FRに回転
して、該ヘッドレストホルダー9に支持されたステー2
3がヘッドレスト4と共に前側FRへ回転制御されるこ
とになり、乗員の頭部の後ろ側RRに移動することで、
乗員の頭部を確実に保持できることによって、乗員の頚
部の保護が可能となる。かかる回転制御は、瞬時に行わ
れることは勿論である。
【0037】こうして、乗員の背中が、衝撃によって、
後ろ側RRに移動することで、残される挙動をするはず
の乗員の頭部が、ヘッドレスト4の前側FRへの移動に
より、確実に保持されることになる。ヘッドレスト4を
支持したヘッドレストホルダー9を支持したヘッドレス
ト支持部材7が、サイドフレーム10,10間に架設さ
れているので、乗員の二次衝突力が発生したときには、
ヘッドレスト4の前後移動が適切に行われ、乗員の頸部
の保護がより確実に行われる。また、ヘッドレスト支持
部材7に支持された受圧部材8のプロテクタ19は、翼
部19b、19bにより左右に幅広のため、乗員の着座
位置がアウトポジション、つまり予測しないような位置
に着座していても、確実に受圧し、受圧部材8のプロテ
クタ19への荷重の伝達が確実となる。しかも、この状
態で、前記柱状部材18の途中に、曲がり部21によ
り、前側FRに「く」の字状に曲がっているので、受圧
部材8の柱状部材18が後ろ側RRに移動した時に、受
圧部材8の柱状部材18が後ろ側RRに出っ張らず、後
席乗員との空間が確保されることになる。
【0038】また、前記ヘッドレストホルダー9に対し
て、前記ヘッドレスト4のステー23が上下移動自在に
支持されてなるので、体格の異なる乗員の頭部の位置に
適宜ヘッドレスト4の上下位置を合致させることができ
る。
【0039】また、シートバック2のシートバックフレ
ーム5は、サイドフレーム10,10と、アッパクロス
メンバ11と、ロアクロスメンバ12とにより方形をな
すので、シートバック2の強度が著しく向上し、二次衝
突を受圧する受圧部材8を支持するヘッドレスト支持部
材7が変形するような支障を来すようなことがない。
【0040】また、前記受圧部材8の柱状部材18は、
アクティブヘッドレスト用リターンスプリング20によ
り、前側FRに付勢されてなると共に着座荷重では伸長
せず、追突に伴う衝撃荷重でのみ伸長可能なるので、通
常時の乗員の着座やリラックス状態においては、該乗員
の背中による背凭れ荷重に対応してアクティブヘッドレ
スト用リターンスプリング20が伸長せず、S字スプリ
ング13により快適に乗員の背中部を保持できることに
なる。また、追突による二次衝突による荷重が加わった
時には、アクティブヘッドレスト用リターンスプリング
20のコイルスプリング20aが伸張することが可能で
あるので、受圧部材8の柱状部材18が移動することに
支障を与えないことになり、確実に移動できる。
【0041】追突に伴う衝撃荷重を受け得る位置である
乗員の背中に相当する受圧部材8の柱状部材18が、正
面視で略I字状であるので、著しい軽量化が図れる。
【0042】前記ヘッドレスト4を支持したヘッドレス
トホルダー9を支持したヘッドレスト支持部材7が、上
面部7aと後面部7bとブラケット7dとにより一体に
形成されてなるので、個々の部材の支持手段を不要と
し、支持することによって生じるひずみの発生がないこ
とになる。従って、ヘッドレスト4のステー23の操作
力にバラツキが生ぜず、常に安定した操作力のヘッドレ
スト4を得られる。
【0043】前記第1貫通孔16と、前記第2貫通孔1
7とが、一体のヘッドレスト支持部材7に形成されてな
るので、両貫通孔16,17の中心位置が確実に直線上
に形成されてなり、ヘッドレスト4を上下動させる際に
スムースに上下動できるし、擦れ音が発生しない。
【0044】前記作動説明で、乗員の頭部が、ヘッドレ
スト4の移動により、確実に保持されるとしたが、ヘッ
ドレスト4の移動と、シートバック2の移動とは、相対
的なものであり、乗員の背中によってシートバック2が
後ろ側RRに移動しても、乗員の頭部に対してヘッドレ
スト4が移動せず、その位置に保持されることで、乗員
の頭部が保護されるものと説明されるものも含むもので
ある。
【0045】前記実施形態で、ストッパブラケット24
は、横断面コの字状として説明したし、前面24aは平
面として説明したが、これに限定されるものではなく、
横断面で無端的な円環でも無端的な三角形でも良い。ま
た、ストッパブラケット24に干渉可能なものとして
「前記ヘッドレストホルダー9及びヘッドレスト4のス
テー23の下端部の前側」として説明したが、これに限
定されるものではなく、前記ヘッドレストホルダー9の
みでもヘッドレスト4のステー23の下端部の前側のみ
でも良い。
【0046】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ヘッド
レスト支持部材のヘッドレストホルダー及び又はステー
下端部の前側には、シートバックフレームに干渉可能な
るストッパブラケットを備えてなることで、ヘッドレス
トのみに荷重が加わった場合、該ヘッドレストのステー
が直接又はステーを介してヘッドレストホルダーがスト
ッパブラケットを押圧するが、該ストッパブラケットが
シートバックフレームに干渉することで、荷重が吸収さ
れ、ヘッドレストを支持したヘッドレスト支持部材の変
形が生じない。
【0047】また、ヘッドレストを支持したヘッドレス
トホルダーを支持したヘッドレスト支持部材が、シート
バックフレーム間に架設されているので、乗員の二次衝
突力が発生したときには、ヘッドレストの前後移動が適
切に行われ、乗員の頸部の保護がより確実に行われる。
【0048】請求項2に記載の発明によれば、ストッパ
ブラケットのシートバックフレームに干渉可能なる面
が、略平面状に形成されてなることで、ストッパブラケ
ットによってシートバックフレームに加わった荷重が、
所定の面積の面で受けられることになり、シートバック
フレームへの負荷が集中応力とならずに分散でき、シー
トバックフレームの変形がより防止できる。
【0049】請求項3に記載の発明によれば、ヘッドレ
ストが前側に移動することで、該ヘッドレストを支持し
たヘッドレスト支持部材が後ろ側に回転する際、ストッ
パブラケットのシートバックフレームに干渉可能なる面
と反対側のこば面が、シートバックフレームの貫通孔の
後端部に近接するが、該こば面の下端部が曲面状をなす
ことで、貫通孔の後端部に干渉しないし、より大きくヘ
ッドレストを前側に傾かせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るシートを示す斜視
図。
【図2】図1のシートバックフレームの正面図。
【図3】図2の斜視図。
【図4】図3の分解斜視図。
【図5】図3のSA−SA線に沿った断面図。
【図6】図3のSB−SB線に沿った断面図。
【図7】図2のプロテクタの拡大正面図。
【図8】図7の側面図。
【図9】図7の上面図。
【図10】図9の矢視Cにかかる説明図。
【図11】図7のSD−SD線に係る断面図。
【図12】図7のSE−SE線に係る断面図。
【符号の説明】
1 自動車のシート(乗り物のシート) 2 シートバック 4 ヘッドレスト 5 シートバックフレーム 7 ヘッドレスト支持部材 8 受圧部材 9 ヘッドレストホルダー 16,17 貫通孔である第1,第2貫通孔 19 プロテクタ 23 ステー 24 ストッパブラケット 24a ストッパブラケットの干渉可能なる面である前
面 24c ストッパブラケットのこば面 24d ストッパブラケットの曲面部 FR 前側 RR 後ろ側 UP 上側 LWR 下側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 郁夫 神奈川県綾瀬市小園771番地 ジョンソン コントロールズ オートモーティブ シ ステムズ株式会社内 (72)発明者 井上 輝明 神奈川県綾瀬市小園771番地 ジョンソン コントロールズ オートモーティブ シ ステムズ株式会社内 Fターム(参考) 3B087 CD05 DC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックフレームと、該シートバッ
    クフレームに前後回転自在に軸支されてなるヘッドレス
    ト支持部材と、該ヘッドレスト支持部材の貫通孔にヘッ
    ドレストホルダーを介して支持されてなるステーと、該
    ステーにより保持されてなるヘッドレストと、前記ヘッ
    ドレスト支持部材より垂下されてなると共に乗員の背中
    に対応した位置に配してなるプロテクタを有する受圧部
    材とを少なくとも備えてなる乗り物用シートであって、 前記ヘッドレスト支持部材の前記ヘッドレストホルダー
    及び又はステー下端部の前側には、前記シートバックフ
    レームに干渉可能なるストッパブラケットを備えてなる
    ことを特徴とする乗り物用シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の乗り物用シートであっ
    て、 前記ストッパブラケットは、前記シートバックフレーム
    に干渉可能なる面が、略平面状に形成されてなることを
    特徴とする乗り物用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の乗り物用
    シートであって、 前記ストッパブラケットは、前記シートバックフレーム
    に干渉可能なる面と反対側のこば面の下端部が、曲面状
    に形成されてなることを特徴とする乗り物用シート。
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