JP2003010893A - メタン発酵槽の制御方法及び装置 - Google Patents
メタン発酵槽の制御方法及び装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃水
の有機酸濃度を正確に測定すること等を課題とする。 【解決手段】メタン発酵槽からの有機性廃棄物又は有機
性廃水中から固形物を除いた脱離水中の有機酸量を測定
してメタン発酵槽を制御する方法で、脱離水をCO2溶
解槽31に移動させ、溶解槽31でCO2を用いて脱離水を
攪拌する工程と、溶解槽31から有機酸,溶解CO2を放
散槽35に移動させ、放散槽35で硫酸を用いて有機酸,溶
解CO2を攪拌させ、流量計38で放散槽35からの放散C
O2を測定する工程と、放散槽35から有機酸を放散槽40
に移動させ、放散槽40でNaOHを用いて有機酸を攪拌
させ、放散槽40からの放散NH3をセンサーにより測定
する工程と、測定したCO2,放散NH3に基づいて有
機性廃棄物又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量,
メタン発酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のア
ンモニア濃度のいずれか1つ以上を制御する。
の有機酸濃度を正確に測定すること等を課題とする。 【解決手段】メタン発酵槽からの有機性廃棄物又は有機
性廃水中から固形物を除いた脱離水中の有機酸量を測定
してメタン発酵槽を制御する方法で、脱離水をCO2溶
解槽31に移動させ、溶解槽31でCO2を用いて脱離水を
攪拌する工程と、溶解槽31から有機酸,溶解CO2を放
散槽35に移動させ、放散槽35で硫酸を用いて有機酸,溶
解CO2を攪拌させ、流量計38で放散槽35からの放散C
O2を測定する工程と、放散槽35から有機酸を放散槽40
に移動させ、放散槽40でNaOHを用いて有機酸を攪拌
させ、放散槽40からの放散NH3をセンサーにより測定
する工程と、測定したCO2,放散NH3に基づいて有
機性廃棄物又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量,
メタン発酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のア
ンモニア濃度のいずれか1つ以上を制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタン発酵槽の制
御方法及び装置に関する。
御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、メタン発酵槽内部液は、C
a,Na等のアルカリ金属、アンモニア、炭酸ガスなど
が高濃度に溶解しているため、緩衝能力が高く、メタン
発酵不具合が発生し、有機酸が蓄積してもpHの変化に
は相当高濃度の有機酸が蓄積(アルカリ度が0になるま
で)しないと検出できない。
a,Na等のアルカリ金属、アンモニア、炭酸ガスなど
が高濃度に溶解しているため、緩衝能力が高く、メタン
発酵不具合が発生し、有機酸が蓄積してもpHの変化に
は相当高濃度の有機酸が蓄積(アルカリ度が0になるま
で)しないと検出できない。
【0003】ところで、メタン発酵槽内の蓄積量を求め
るには、以下に述べるように、ガスクロ法、ハック法、
滴定法、CO2溶解アルカリ度測定法が挙げられる。
るには、以下に述べるように、ガスクロ法、ハック法、
滴定法、CO2溶解アルカリ度測定法が挙げられる。
【0004】1)ガスクロ法
この方法は、例えば図9に示すように、試料をろ過した
後、蟻酸(1%)を試料に加え、更にろ過してからガス
クロマト法(GC法)により試料中の揮発性有機酸(V
FA)を定量的に測定する方法を示す(第6回衛生工学
シンポジウム、発表:1998.11、場所:北海道大
学学術交流会館、「5−2:揮発性有機酸の簡易定量方
法について」参照。) 2)ハック法 ハック法はハック(HACH)社によるVFAの簡易定
量法であり、図10に示すようにVFAをエチレングリ
コールとエステル結合させ、そのエステルをヒドロキサ
ム酸鉄塩法で定量するものである(上記と同様に、「5
−2:揮発性有機酸の簡易定量方法について」参照。) 3)滴定法 滴定法の一例としては、図11に示すように、メタン発
酵槽1から自動試料採取装置2を経て採取された試料
を、試料前処理装置3によりりん酸イオンを不溶性の塩
とし、限外濾過装置4を透過した一定量の試料が、内部
にpH計5が配設された滴定用反応器6に限外濾過膜透
過液貯留槽7,試料定量注入装置8を経て注入され、前
記滴定用反応器6内の試料に窒素ガス又は二酸化炭素を
除去した空気をバブリングして、試料中の炭酸と硫化水
素等を揮散装置9によって中和滴定を行って、この中和
滴定に要したアルカリ溶液の量から試料中の有機酸の総
量を算出するメタン発酵槽の有機酸測定方法及び装置
(特開平5−57298)が知られている。なお、図1
1において、符番10はリン酸不溶化試薬注入装置、符
番11は攪拌機、符番12はエアポンプ又は窒素ガスボ
ンベ、符番13は電動弁、符番14は自動ビュレットを
示す。
後、蟻酸(1%)を試料に加え、更にろ過してからガス
クロマト法(GC法)により試料中の揮発性有機酸(V
FA)を定量的に測定する方法を示す(第6回衛生工学
シンポジウム、発表:1998.11、場所:北海道大
学学術交流会館、「5−2:揮発性有機酸の簡易定量方
法について」参照。) 2)ハック法 ハック法はハック(HACH)社によるVFAの簡易定
量法であり、図10に示すようにVFAをエチレングリ
コールとエステル結合させ、そのエステルをヒドロキサ
ム酸鉄塩法で定量するものである(上記と同様に、「5
−2:揮発性有機酸の簡易定量方法について」参照。) 3)滴定法 滴定法の一例としては、図11に示すように、メタン発
酵槽1から自動試料採取装置2を経て採取された試料
を、試料前処理装置3によりりん酸イオンを不溶性の塩
とし、限外濾過装置4を透過した一定量の試料が、内部
にpH計5が配設された滴定用反応器6に限外濾過膜透
過液貯留槽7,試料定量注入装置8を経て注入され、前
記滴定用反応器6内の試料に窒素ガス又は二酸化炭素を
除去した空気をバブリングして、試料中の炭酸と硫化水
素等を揮散装置9によって中和滴定を行って、この中和
滴定に要したアルカリ溶液の量から試料中の有機酸の総
量を算出するメタン発酵槽の有機酸測定方法及び装置
(特開平5−57298)が知られている。なお、図1
1において、符番10はリン酸不溶化試薬注入装置、符
番11は攪拌機、符番12はエアポンプ又は窒素ガスボ
ンベ、符番13は電動弁、符番14は自動ビュレットを
示す。
【0005】4)CO2溶解アルカリ度測定法
この測定法は、例えば図12に示すように、サンプル容
器21からぜん動性ポンプ22、試料ロタメータ23を
経た試料とCO2ガスロタメータ24からのCO2ガス
を混合し、これを飽和室25からの混合液とともに双遠
心ポンプ26に送り、飽和室25の溶液をCO2と混合
飽和させる。飽和室25の溶液は内部のオーバーフロー
管を通り酸性室29へ送られる。硫酸容器27からの硫
酸をぜん動性ポンプ28を経て双遠心ポンプ26に送
り、この双遠心ポンプ26から混合溶液を酸性室29に
送った後、発生したCO2を流量計30で測定するもの
である(Wat.Res.Vol.27,No.1,pp.167-170,19
93,Printed in Great Britain.All rights rese
rved,「A NEW INSTRUMENT FOR ON-LINE MEASUREM
ENT OF BICARBONATE ALKALINITY」)。なお、図8中
の符番は31はガス管、符番32はオバーフロー管を示
す。
器21からぜん動性ポンプ22、試料ロタメータ23を
経た試料とCO2ガスロタメータ24からのCO2ガス
を混合し、これを飽和室25からの混合液とともに双遠
心ポンプ26に送り、飽和室25の溶液をCO2と混合
飽和させる。飽和室25の溶液は内部のオーバーフロー
管を通り酸性室29へ送られる。硫酸容器27からの硫
酸をぜん動性ポンプ28を経て双遠心ポンプ26に送
り、この双遠心ポンプ26から混合溶液を酸性室29に
送った後、発生したCO2を流量計30で測定するもの
である(Wat.Res.Vol.27,No.1,pp.167-170,19
93,Printed in Great Britain.All rights rese
rved,「A NEW INSTRUMENT FOR ON-LINE MEASUREM
ENT OF BICARBONATE ALKALINITY」)。なお、図8中
の符番は31はガス管、符番32はオバーフロー管を示
す。
【0006】つまり、上記測定法は、CO2を用いて以
下の2ステップアルカリ度を自動測定するものである。 ステップ1:液のアルカリ度をCO2で置換 アルカリ度をNaで表すと、この反応は次式で表され
る。 Na+CO2+H2O→NaHCO3 ステップ2:溶解したCO2を硫酸で置換し、発生した
CO2の体積を流量計で連続的に測定する。 2NaHCO3+H2SO4→2CO2+Na2SO4
+2H2O
下の2ステップアルカリ度を自動測定するものである。 ステップ1:液のアルカリ度をCO2で置換 アルカリ度をNaで表すと、この反応は次式で表され
る。 Na+CO2+H2O→NaHCO3 ステップ2:溶解したCO2を硫酸で置換し、発生した
CO2の体積を流量計で連続的に測定する。 2NaHCO3+H2SO4→2CO2+Na2SO4
+2H2O
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した各従
来技術によれば、以下に述べる長所、短所を有してい
る。 1)ガスクロ法:測定機器が高価であるという短所を有
している。 2)ハック法:簡便な方法であるが、自動化が困難であ
るという短所を有している。 3)滴定法:自動測定が可能であるが、機器構成が複雑
であるという短所を有している。 4)CO2溶解アルカリ度測定法:この測定法は、簡便
で連続測定可能な手法であるという利点を有するが、ア
ルカリ度に影響するアンモニア濃度変化が誤差の要因と
なるという短所を有する。これは次のような理由によ
る。つまり、この測定法は、アルカリ度が常に一定で、
有機酸の濃度のみ変化するという前提にたっている。し
かし、実機メタン発酵ではアルカリ度が常に一定という
のはごく限られた廃液しかなく、通常はアルカリ度に影
響を与えるアンモニア濃度が変動し、アルカリ度もアン
モニア濃度変化に伴い変動する。
来技術によれば、以下に述べる長所、短所を有してい
る。 1)ガスクロ法:測定機器が高価であるという短所を有
している。 2)ハック法:簡便な方法であるが、自動化が困難であ
るという短所を有している。 3)滴定法:自動測定が可能であるが、機器構成が複雑
であるという短所を有している。 4)CO2溶解アルカリ度測定法:この測定法は、簡便
で連続測定可能な手法であるという利点を有するが、ア
ルカリ度に影響するアンモニア濃度変化が誤差の要因と
なるという短所を有する。これは次のような理由によ
る。つまり、この測定法は、アルカリ度が常に一定で、
有機酸の濃度のみ変化するという前提にたっている。し
かし、実機メタン発酵ではアルカリ度が常に一定という
のはごく限られた廃液しかなく、通常はアルカリ度に影
響を与えるアンモニア濃度が変動し、アルカリ度もアン
モニア濃度変化に伴い変動する。
【0008】本発明はこうした事情を考慮してなされた
ので、第2の放散槽からの放散NH 3をセンサーにより
測定する構成とすることにより、CO2によるアルカリ
度変化と対比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃
棄物又は有機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定する
ことが可能なメタン発酵槽の制御方法を提供することを
目的とする。
ので、第2の放散槽からの放散NH 3をセンサーにより
測定する構成とすることにより、CO2によるアルカリ
度変化と対比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃
棄物又は有機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定する
ことが可能なメタン発酵槽の制御方法を提供することを
目的とする。
【0009】また、本発明は、第1の放散槽からの放散
NH3をセンサーにより測定する構成とすることによ
り、上記と同様、CO2によるアルカリ度変化と対比さ
せることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性
廃水の有機酸濃度をより正確に測定することが可能なメ
タン発酵槽の制御方法を提供することを目的とする。
NH3をセンサーにより測定する構成とすることによ
り、上記と同様、CO2によるアルカリ度変化と対比さ
せることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性
廃水の有機酸濃度をより正確に測定することが可能なメ
タン発酵槽の制御方法を提供することを目的とする。
【0010】更に、本発明は、第1の放散槽及び第2放
散槽からの有機酸の臭気を夫々別々に臭気センサーで測
定して有機酸の濃度変化をクロスチェックする構成とす
ることにより、低コストで簡便な、完全自動化可能な有
機酸モニターシステムを実現可能なメタン発酵槽の制御
方法を提供することを目的とする。
散槽からの有機酸の臭気を夫々別々に臭気センサーで測
定して有機酸の濃度変化をクロスチェックする構成とす
ることにより、低コストで簡便な、完全自動化可能な有
機酸モニターシステムを実現可能なメタン発酵槽の制御
方法を提供することを目的とする。
【0011】更には、本発明は、CO2を用いて脱離水
を攪拌するCO2溶解槽と、該溶解槽から移動される有
機酸及び溶解CO2を硫酸を用いて攪拌する第1の放散
槽と、第1の放散槽からの放散CO2を測定する流量計
と、第1の放散槽から移動される有機酸をNaOHを用
いて攪拌する第2の放散槽と、第2の放散槽からの放散
NH3を測定するセンサーとを具備し、測定した前記放
散CO2及び放散NH 3に基づいて有機性廃棄物又は有
機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽へ
の栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度の
いずれか1つ以上を制御する構成にすることにより、メ
タン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃水の有機酸濃
度をより正確に測定することが可能なメタン発酵槽の制
御装置を提供することを目的とする。
を攪拌するCO2溶解槽と、該溶解槽から移動される有
機酸及び溶解CO2を硫酸を用いて攪拌する第1の放散
槽と、第1の放散槽からの放散CO2を測定する流量計
と、第1の放散槽から移動される有機酸をNaOHを用
いて攪拌する第2の放散槽と、第2の放散槽からの放散
NH3を測定するセンサーとを具備し、測定した前記放
散CO2及び放散NH 3に基づいて有機性廃棄物又は有
機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽へ
の栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度の
いずれか1つ以上を制御する構成にすることにより、メ
タン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃水の有機酸濃
度をより正確に測定することが可能なメタン発酵槽の制
御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、メタン発
酵槽からの有機性廃棄物又は有機性廃水中から固形物を
除いた脱離水中の有機酸量を測定してメタン発酵槽を制
御する方法であり、前記脱離水をCO2溶解槽に移動さ
せ、該溶解槽でCO2を用いて脱離水を攪拌する工程
と、前記溶解槽から有機酸及び溶解CO2を第1の放散
槽に移動させ、該放散槽で硫酸を用いて有機酸及び溶解
CO2を攪拌させ、流量計で第1の放散槽からの放散C
O2を測定する工程と、前記第1の放散槽から有機酸を
第2の放散槽に移動させ、該放散槽でNaOHを用いて
有機酸を攪拌させ、第2の放散槽からの放散NH3をセ
ンサーにより測定する工程と、測定した前記放散CO2
及び放散NH3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃水
のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養塩
の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか
1つを制御することを特徴とするメタン発酵槽の制御方
法である。
酵槽からの有機性廃棄物又は有機性廃水中から固形物を
除いた脱離水中の有機酸量を測定してメタン発酵槽を制
御する方法であり、前記脱離水をCO2溶解槽に移動さ
せ、該溶解槽でCO2を用いて脱離水を攪拌する工程
と、前記溶解槽から有機酸及び溶解CO2を第1の放散
槽に移動させ、該放散槽で硫酸を用いて有機酸及び溶解
CO2を攪拌させ、流量計で第1の放散槽からの放散C
O2を測定する工程と、前記第1の放散槽から有機酸を
第2の放散槽に移動させ、該放散槽でNaOHを用いて
有機酸を攪拌させ、第2の放散槽からの放散NH3をセ
ンサーにより測定する工程と、測定した前記放散CO2
及び放散NH3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃水
のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養塩
の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか
1つを制御することを特徴とするメタン発酵槽の制御方
法である。
【0013】第2の発明は、メタン発酵槽からの有機性
廃棄物又は有機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の
有機酸量を測定してメタン発酵槽のメタン発酵を制御す
る方法であり、前記脱離水を放散槽に移動させ、該放散
槽で硫酸を用いて前記脱離水を攪拌させ、前記放散槽か
らの有機酸をセンサーで測定して、有機性廃棄物又は有
機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽へ
の栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度の
いずれか1つ以上を制御することを特徴とするメタン発
酵槽の制御方法である。
廃棄物又は有機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の
有機酸量を測定してメタン発酵槽のメタン発酵を制御す
る方法であり、前記脱離水を放散槽に移動させ、該放散
槽で硫酸を用いて前記脱離水を攪拌させ、前記放散槽か
らの有機酸をセンサーで測定して、有機性廃棄物又は有
機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽へ
の栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度の
いずれか1つ以上を制御することを特徴とするメタン発
酵槽の制御方法である。
【0014】第3の発明は、メタン発酵槽からの有機性
廃棄物又は有機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の
有機酸量を測定してメタン発酵槽を制御する方法であ
り、前記脱離水を第1の放散槽に移動させ、該放散槽で
硫酸を用いて脱離水を攪拌させ、前記放散槽からの有機
酸を臭気センサーで測定する工程と、前記第1の放散槽
から有機酸を第2の放散槽に移動させ、該放散槽でNa
OHを用いて有機酸を攪拌させ、第2の放散槽からの放
散NH3を前記臭気センサーにより測定する工程と、測
定した前記有機酸及び放散NH3に基づいて有機性廃棄
物又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン
発酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニ
ア濃度のいずれか1つ以上を制御することを特徴とする
メタン発酵槽の制御方法である。
廃棄物又は有機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の
有機酸量を測定してメタン発酵槽を制御する方法であ
り、前記脱離水を第1の放散槽に移動させ、該放散槽で
硫酸を用いて脱離水を攪拌させ、前記放散槽からの有機
酸を臭気センサーで測定する工程と、前記第1の放散槽
から有機酸を第2の放散槽に移動させ、該放散槽でNa
OHを用いて有機酸を攪拌させ、第2の放散槽からの放
散NH3を前記臭気センサーにより測定する工程と、測
定した前記有機酸及び放散NH3に基づいて有機性廃棄
物又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン
発酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニ
ア濃度のいずれか1つ以上を制御することを特徴とする
メタン発酵槽の制御方法である。
【0015】第4の発明は、メタン発酵槽からの有機性
廃棄物又は有機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の
有機酸量を測定してメタン発酵槽を制御する装置であ
り、CO2を用いて脱離水を攪拌するCO2溶解槽と、
この溶解槽に接続され、該溶解槽から移動される有機酸
及び溶解CO2を硫酸を用いて攪拌する第1の放散槽
と、第1の放散槽からの放散CO2を測定する流量計
と、前記第1の放散槽に接続され、該第1の放散槽から
移動される有機酸をNaOHを用いて攪拌する第2の放
散槽と、第2の放散槽からの放散NH3を測定するセン
サーとを具備し、測定した前記放散CO2及び放散NH
3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃水のメタン発酵
槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養塩の添加量、メ
タン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか1つ以上を制
御することを特徴とするメタン発酵槽の制御装置であ
る。
廃棄物又は有機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の
有機酸量を測定してメタン発酵槽を制御する装置であ
り、CO2を用いて脱離水を攪拌するCO2溶解槽と、
この溶解槽に接続され、該溶解槽から移動される有機酸
及び溶解CO2を硫酸を用いて攪拌する第1の放散槽
と、第1の放散槽からの放散CO2を測定する流量計
と、前記第1の放散槽に接続され、該第1の放散槽から
移動される有機酸をNaOHを用いて攪拌する第2の放
散槽と、第2の放散槽からの放散NH3を測定するセン
サーとを具備し、測定した前記放散CO2及び放散NH
3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃水のメタン発酵
槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養塩の添加量、メ
タン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか1つ以上を制
御することを特徴とするメタン発酵槽の制御装置であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。第1、2の発明において、センサーとして
は、例えばアンモニアセンサーなどの臭気センサーが挙
げられるが、これに限定されない。
説明する。第1、2の発明において、センサーとして
は、例えばアンモニアセンサーなどの臭気センサーが挙
げられるが、これに限定されない。
【0017】第1、第2の発明において、メタン発酵槽
中の有機性廃棄物又は有機性廃水をアンモニアを含まな
いガスでバブリングすることが好ましい。ここで、アン
モニアを含まないガスの具体例としては、窒素ガスやA
rガスが挙げられるが、これに限定されない。前記バブ
リングにより、メタン発酵槽の液中のアンモニア濃度が
低下し、メタン菌の活性低下の要因を除去でき、長期に
わたって安定な運転を維持することができる。
中の有機性廃棄物又は有機性廃水をアンモニアを含まな
いガスでバブリングすることが好ましい。ここで、アン
モニアを含まないガスの具体例としては、窒素ガスやA
rガスが挙げられるが、これに限定されない。前記バブ
リングにより、メタン発酵槽の液中のアンモニア濃度が
低下し、メタン菌の活性低下の要因を除去でき、長期に
わたって安定な運転を維持することができる。
【0018】第1〜第3の発明において、メタン発酵槽
の上流側に配管を接続させ、メタン発酵槽へ供給する有
機性廃棄物又は有機性廃水の量を調整可能なバルブを前
記配管に介在させたことが好ましい。これにより、メタ
ン発酵槽への有機性廃棄物又は有機性廃水の負荷調整を
行なうことができる。なお、沈殿槽から脱離水中の有機
酸濃度を測定し、これを制御系に送り、有機酸濃度の上
昇を認めた時に上記バルブの開閉度合を調整することに
より、負荷調整を自動で行なうことができる。従って、
メタン菌の不調を早期に発見でき、負荷をメタン菌の能
力に見合う程度に常に調整することで、有機酸の蓄積が
防止でき、菌を常に良好な状態に維持することができ
る。
の上流側に配管を接続させ、メタン発酵槽へ供給する有
機性廃棄物又は有機性廃水の量を調整可能なバルブを前
記配管に介在させたことが好ましい。これにより、メタ
ン発酵槽への有機性廃棄物又は有機性廃水の負荷調整を
行なうことができる。なお、沈殿槽から脱離水中の有機
酸濃度を測定し、これを制御系に送り、有機酸濃度の上
昇を認めた時に上記バルブの開閉度合を調整することに
より、負荷調整を自動で行なうことができる。従って、
メタン菌の不調を早期に発見でき、負荷をメタン菌の能
力に見合う程度に常に調整することで、有機酸の蓄積が
防止でき、菌を常に良好な状態に維持することができ
る。
【0019】第1〜第3の発明において、メタン発酵槽
への有機性廃棄物又は有機性廃水の過負荷あるいはメタ
ン発酵槽からの脱離水中のアンモニア濃度変化を自動で
対応させ、その状況のデータをオンラインでモニターす
る機構を備えることが好ましい。こうした構成にすれ
ば、遠隔監視により、離れた所にある複数のメタン発酵
槽も一ヶ所で並行してモニターすることができ、負荷変
動やメタン濃度変化などの自動制御状況を常にモニタリ
ングしていくことで、それ以外の要因(毒性物質の混入
等)による不具合の早期発見が可能となる。
への有機性廃棄物又は有機性廃水の過負荷あるいはメタ
ン発酵槽からの脱離水中のアンモニア濃度変化を自動で
対応させ、その状況のデータをオンラインでモニターす
る機構を備えることが好ましい。こうした構成にすれ
ば、遠隔監視により、離れた所にある複数のメタン発酵
槽も一ヶ所で並行してモニターすることができ、負荷変
動やメタン濃度変化などの自動制御状況を常にモニタリ
ングしていくことで、それ以外の要因(毒性物質の混入
等)による不具合の早期発見が可能となる。
【0020】第1〜第3の発明において、メタン発酵槽
への栄養塩を添加する装置を持つことが好ましい。栄養
塩としては、メタン生成菌の必須物質として知られる、
鉄、ニッケル、コバルトの塩化物を添加することが好適
である。これにより、メタン菌の能力向上を行なうこと
ができる。なお、脱離水中の有機酸濃度を測定し、これ
を制御系に送り、有機酸濃度の上昇を認めた時に栄養塩
の添加量を調整することにより、負荷調整を自動で行な
うことができる。従って、メタン菌の不調を早期に発見
でき、負荷に見合う程度のメタン菌の能力を常に調整す
ることで、有機酸の蓄積が防止でき、菌を常に良好な状
態に維持することができる。
への栄養塩を添加する装置を持つことが好ましい。栄養
塩としては、メタン生成菌の必須物質として知られる、
鉄、ニッケル、コバルトの塩化物を添加することが好適
である。これにより、メタン菌の能力向上を行なうこと
ができる。なお、脱離水中の有機酸濃度を測定し、これ
を制御系に送り、有機酸濃度の上昇を認めた時に栄養塩
の添加量を調整することにより、負荷調整を自動で行な
うことができる。従って、メタン菌の不調を早期に発見
でき、負荷に見合う程度のメタン菌の能力を常に調整す
ることで、有機酸の蓄積が防止でき、菌を常に良好な状
態に維持することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の各実施例に係るメタン発酵槽
の制御方法について図面を参照して説明する。なお、下
記実施例で述べる部材の材料、数値などは一例を示すも
ので、本発明の権利範囲をこれらに限らない。
の制御方法について図面を参照して説明する。なお、下
記実施例で述べる部材の材料、数値などは一例を示すも
ので、本発明の権利範囲をこれらに限らない。
【0022】(実施例1)図1を参照する。図中の符番
31はCO2溶解槽を示す。この溶解槽31には図示し
ないメタン発酵槽、沈殿槽を経て脱離水がポンプ32を
介して10cm3/分で送られるとともに、CO2ボン
ベ33からCO2が例えば15cm3/分で送られる。
前記溶解槽31には、該溶解槽31内の脱離水とCO2
を攪拌する攪拌ポンプ34が設けられている。前記沈殿
槽にはメタン発酵槽を経由した有機性廃棄物又は有機性
廃水が送られ、ここで固形物としての汚泥と脱離水とに
分けられる。未溶解CO2は、前記溶解槽31から正常
時3〜5cm3/分で得られる。
31はCO2溶解槽を示す。この溶解槽31には図示し
ないメタン発酵槽、沈殿槽を経て脱離水がポンプ32を
介して10cm3/分で送られるとともに、CO2ボン
ベ33からCO2が例えば15cm3/分で送られる。
前記溶解槽31には、該溶解槽31内の脱離水とCO2
を攪拌する攪拌ポンプ34が設けられている。前記沈殿
槽にはメタン発酵槽を経由した有機性廃棄物又は有機性
廃水が送られ、ここで固形物としての汚泥と脱離水とに
分けられる。未溶解CO2は、前記溶解槽31から正常
時3〜5cm3/分で得られる。
【0023】前記溶解槽31には、該溶解槽31からの
有機酸と溶解CO2が送られるCO 2・有機酸放散槽
(以下、第1の放散槽と呼ぶ)35が接続されている。
前記放散槽35には、該放散槽35内の有機酸及び溶解
CO2を攪拌する攪拌ポンプ36が設けられている。前
記放散槽35には、硫酸タンク37から硫酸が例えば
0.25cm3/分で供給される。前記放散槽35に
は、該放散槽35からの放散CO2の流量を測定する流
量計38が接続され、この流量計38は制御系39に接
続されている。
有機酸と溶解CO2が送られるCO 2・有機酸放散槽
(以下、第1の放散槽と呼ぶ)35が接続されている。
前記放散槽35には、該放散槽35内の有機酸及び溶解
CO2を攪拌する攪拌ポンプ36が設けられている。前
記放散槽35には、硫酸タンク37から硫酸が例えば
0.25cm3/分で供給される。前記放散槽35に
は、該放散槽35からの放散CO2の流量を測定する流
量計38が接続され、この流量計38は制御系39に接
続されている。
【0024】前記第1の放散槽35には、該放散槽35
からの有機酸が送られるNH3放散槽(以下、第2の放
散槽と呼ぶ)40が接続されている。この第2の放散槽
40には、該放散槽40内の有機酸を攪拌する攪拌ポン
プ41が設けられている。前記第2の放散槽40には、
NaOHタンク42からNaOHが例えば0.5cm 3
/分で供給される。前記第2の放散槽40からの放散N
H3はアンモニアセンサー43により測定され、アンモ
ニアセンサー43には前記制御系39に接続されてい
る。
からの有機酸が送られるNH3放散槽(以下、第2の放
散槽と呼ぶ)40が接続されている。この第2の放散槽
40には、該放散槽40内の有機酸を攪拌する攪拌ポン
プ41が設けられている。前記第2の放散槽40には、
NaOHタンク42からNaOHが例えば0.5cm 3
/分で供給される。前記第2の放散槽40からの放散N
H3はアンモニアセンサー43により測定され、アンモ
ニアセンサー43には前記制御系39に接続されてい
る。
【0025】上述したように、実施例1に係るメタン発
酵槽の制御装置は、メタン発酵槽と、沈殿槽と、この沈
殿槽からの有機性廃棄物又は有機性廃水中の汚泥(固形
物)を除いた脱離水を送るCO2溶解槽31と、このC
O2溶解槽31からの有機物及び溶解CO2が送られる
第1の放散槽35と、この放散槽35からの放散CO 2
の量を測定する流量計38と、前記第1の放散槽35か
らの有機酸が送られる第2の放散槽40と、この第2の
放散槽40からの放散NH3を測定するアンモニアセン
サー43等を具備した構成となっている。
酵槽の制御装置は、メタン発酵槽と、沈殿槽と、この沈
殿槽からの有機性廃棄物又は有機性廃水中の汚泥(固形
物)を除いた脱離水を送るCO2溶解槽31と、このC
O2溶解槽31からの有機物及び溶解CO2が送られる
第1の放散槽35と、この放散槽35からの放散CO 2
の量を測定する流量計38と、前記第1の放散槽35か
らの有機酸が送られる第2の放散槽40と、この第2の
放散槽40からの放散NH3を測定するアンモニアセン
サー43等を具備した構成となっている。
【0026】こうした構成の制御装置の作用は次の通り
である。まず、メタン発酵槽に供給された有機性廃棄物
又は有機性廃水は、沈殿槽へ送られる。ここで、固形物
としての汚泥と脱離水とに区分けされる。脱離水は、ポ
ンプ32によりCO2溶解槽31に送られる。ここで、
CO2ボンベ33からCO2が溶解槽31に送られ、攪
拌ポンプ34により攪拌され、未溶解CO2と、有機酸
及び溶解CO2に分けられる。
である。まず、メタン発酵槽に供給された有機性廃棄物
又は有機性廃水は、沈殿槽へ送られる。ここで、固形物
としての汚泥と脱離水とに区分けされる。脱離水は、ポ
ンプ32によりCO2溶解槽31に送られる。ここで、
CO2ボンベ33からCO2が溶解槽31に送られ、攪
拌ポンプ34により攪拌され、未溶解CO2と、有機酸
及び溶解CO2に分けられる。
【0027】有機酸及び溶解CO2は、第1の放散槽3
5に送られる。この放散槽35には硫酸タンク37より
硫酸が送られ、攪拌ポンプ36により前記有機酸、溶解
CO 2及び硫酸が攪拌され、反応が起こる。その結果、
第1の放散槽35からは放散CO2と、有機酸とに分離
される。放散CO2は、流量計38でその量を測定さ
れ、CO2流量変化が制御系39に入力される。一方、
有機酸は第2の放散槽40に送られる。
5に送られる。この放散槽35には硫酸タンク37より
硫酸が送られ、攪拌ポンプ36により前記有機酸、溶解
CO 2及び硫酸が攪拌され、反応が起こる。その結果、
第1の放散槽35からは放散CO2と、有機酸とに分離
される。放散CO2は、流量計38でその量を測定さ
れ、CO2流量変化が制御系39に入力される。一方、
有機酸は第2の放散槽40に送られる。
【0028】第2放散槽40にはNaOHタンク42よ
りNaOHが送られ、攪拌ポンプ41により有機酸とN
aOHが攪拌され、反応が起こる。その結果、第2の放
散槽40からは放散NH3が得られてアンモニアセンサ
ー43によりその量が測定され、残りは排水処理系へ戻
される。センサー43で測定された結果は前記制御系3
9へ送られる。そして、前記前記放散CO2及び放散N
H3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃水のメタン発
酵槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養塩の添加量、
メタン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか1つ以上が
制御される。
りNaOHが送られ、攪拌ポンプ41により有機酸とN
aOHが攪拌され、反応が起こる。その結果、第2の放
散槽40からは放散NH3が得られてアンモニアセンサ
ー43によりその量が測定され、残りは排水処理系へ戻
される。センサー43で測定された結果は前記制御系3
9へ送られる。そして、前記前記放散CO2及び放散N
H3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃水のメタン発
酵槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養塩の添加量、
メタン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか1つ以上が
制御される。
【0029】従って、実施例1によれば、アルカリ度に
影響するアンモニア濃度をアンモニアセンサー43で定
量できるので、CO2によるアルカリ度変化と対比させ
ることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃
水の有機酸濃度をより正確に測定することができる。
影響するアンモニア濃度をアンモニアセンサー43で定
量できるので、CO2によるアルカリ度変化と対比させ
ることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃
水の有機酸濃度をより正確に測定することができる。
【0030】(実施例2)図2を参照する。但し、図1
と同部材は同符番を付して説明を省略する。本実施例2
は、メタン発酵槽から沈殿槽を経た脱離水に高濃度の炭
酸アンモニウムが溶解している場合に適した例を示す。
つまり、こうした場合、第1の溶解槽で硫酸を添加する
と大量のCO2が発生し、アルカリ度の指標となる溶解
−放散したCO2の放散量の定量が困難になる。
と同部材は同符番を付して説明を省略する。本実施例2
は、メタン発酵槽から沈殿槽を経た脱離水に高濃度の炭
酸アンモニウムが溶解している場合に適した例を示す。
つまり、こうした場合、第1の溶解槽で硫酸を添加する
と大量のCO2が発生し、アルカリ度の指標となる溶解
−放散したCO2の放散量の定量が困難になる。
【0031】そこで、実施例2では、その対策として、
前処理で窒素等炭酸ガスやアンモニアを含まないガスで
パージし、硫酸添加時に発生するガスを減少させようと
したものである。具体的には、図2に示すように、CO
2溶解槽31の上流側の配管44にアンモニアを含まな
いガスを配管44に送る供給装置45を設けた。
前処理で窒素等炭酸ガスやアンモニアを含まないガスで
パージし、硫酸添加時に発生するガスを減少させようと
したものである。具体的には、図2に示すように、CO
2溶解槽31の上流側の配管44にアンモニアを含まな
いガスを配管44に送る供給装置45を設けた。
【0032】実施例2によれば、CO2溶解槽31の上
流側の配管44にアンモニアを含まないガスを送る供給
装置45を設けることにより、アンモニアと炭酸ガスが
当量に炭酸アンモニアとして拡散するので、アルカリ度
には影響せず、放散を十分することで、アルカリ度測定
の指標となるCO2の定量の誤差要因を低減させること
ができる。その結果、低コストで簡便な、完全自動化可
能な有機酸モニターシステムができる。
流側の配管44にアンモニアを含まないガスを送る供給
装置45を設けることにより、アンモニアと炭酸ガスが
当量に炭酸アンモニアとして拡散するので、アルカリ度
には影響せず、放散を十分することで、アルカリ度測定
の指標となるCO2の定量の誤差要因を低減させること
ができる。その結果、低コストで簡便な、完全自動化可
能な有機酸モニターシステムができる。
【0033】(実施例3)図3を参照する。但し、図1
と同部材は同符番を付して説明を省略する。本実施例3
は、沈殿槽からの脱離水をポンプ32を介して直接第1
の放散槽35に送り、この後第1の放散槽からの放散N
H3をアンモニアセンサー43により測定することを特
徴とする。実施例3によれば、実施例1と同様、アルカ
リ度に影響するアンモニア濃度をアンモニアセンサー4
3で定量できるので、CO2によるアルカリ度変化と対
比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有
機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定することができ
る。
と同部材は同符番を付して説明を省略する。本実施例3
は、沈殿槽からの脱離水をポンプ32を介して直接第1
の放散槽35に送り、この後第1の放散槽からの放散N
H3をアンモニアセンサー43により測定することを特
徴とする。実施例3によれば、実施例1と同様、アルカ
リ度に影響するアンモニア濃度をアンモニアセンサー4
3で定量できるので、CO2によるアルカリ度変化と対
比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有
機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定することができ
る。
【0034】なお、実施例3では、アンモニアセンサー
を用いた場合について述べたが、これに限らず、ガスク
ロマトグラフィーによる計測計を用いてもよい。
を用いた場合について述べたが、これに限らず、ガスク
ロマトグラフィーによる計測計を用いてもよい。
【0035】(実施例4)図4及び図5を参照する。こ
こで、図4は実施例4に係るメタン発酵槽の制御装置の
要部の説明図、図5はその制御装置における制御方法を
模式的に示す説明図である。但し、図1と同部材は同符
番を付して説明を省略する。
こで、図4は実施例4に係るメタン発酵槽の制御装置の
要部の説明図、図5はその制御装置における制御方法を
模式的に示す説明図である。但し、図1と同部材は同符
番を付して説明を省略する。
【0036】図中の符番46は、有機酸測定用サンプル
あるいはNH3測定用サンプルのために切り替え可能な
三方電磁弁を示す。この三方電磁弁46には臭気センサ
ー47が電気的に接続されている。
あるいはNH3測定用サンプルのために切り替え可能な
三方電磁弁を示す。この三方電磁弁46には臭気センサ
ー47が電気的に接続されている。
【0037】つまり、本実施例4では、CO2によるア
ルカリ度測定は、臭気センサー47による臭気測定でも
代替可能なので、第1の放散槽35からの有機酸をルー
ト1に沿って三方電磁弁46を経て臭気センサー47に
送って臭気を測定する一方、第2の放散槽40からの放
散NH3をルート2に沿って三方電磁弁46を経て臭気
センサー47に送って放散NH3の臭気を測定し、これ
らの情報を制御系39に送る構成になっている。
ルカリ度測定は、臭気センサー47による臭気測定でも
代替可能なので、第1の放散槽35からの有機酸をルー
ト1に沿って三方電磁弁46を経て臭気センサー47に
送って臭気を測定する一方、第2の放散槽40からの放
散NH3をルート2に沿って三方電磁弁46を経て臭気
センサー47に送って放散NH3の臭気を測定し、これ
らの情報を制御系39に送る構成になっている。
【0038】このように、有機酸の濃度変化をクロスチ
ェックすることにより、運転が厳しくなければ、実施例
1のCO2によるアルカリ度測定を省略することができ
る。従って、システムがシンプルになり、コストが低下
し、メンテナンス性が向上するので、低コストで簡便
な、完全自動化可能な有機酸モニターシステムを実現で
きる。
ェックすることにより、運転が厳しくなければ、実施例
1のCO2によるアルカリ度測定を省略することができ
る。従って、システムがシンプルになり、コストが低下
し、メンテナンス性が向上するので、低コストで簡便
な、完全自動化可能な有機酸モニターシステムを実現で
きる。
【0039】(実施例5)図6を参照する。但し、図
1、図2と同部材は同符番を付して説明を省略する。本
実施例5は、有機酸が上昇して有機酸の処理能力(メタ
ン菌の活性)と負荷のバランスが崩れる場合を想定して
考慮してなされたものである。
1、図2と同部材は同符番を付して説明を省略する。本
実施例5は、有機酸が上昇して有機酸の処理能力(メタ
ン菌の活性)と負荷のバランスが崩れる場合を想定して
考慮してなされたものである。
【0040】図中の符番48はメタン発酵槽を示し、こ
のメタン発酵槽48の下流側には沈降槽49が接続され
ている。前記メタン発酵槽48の上流側には、開閉バル
ブ50を介装した配管51が接続されている。前記開閉
バルブ50には制御系39が接続されている。また、沈
殿槽49から得られる脱離水を送る配管44には、配管
44を通る脱離水の有機酸の濃度を測定する測定装置5
2が設けられている。この測定装置52は前記制御系3
9に接続されている。
のメタン発酵槽48の下流側には沈降槽49が接続され
ている。前記メタン発酵槽48の上流側には、開閉バル
ブ50を介装した配管51が接続されている。前記開閉
バルブ50には制御系39が接続されている。また、沈
殿槽49から得られる脱離水を送る配管44には、配管
44を通る脱離水の有機酸の濃度を測定する測定装置5
2が設けられている。この測定装置52は前記制御系3
9に接続されている。
【0041】実施例5では、沈降槽49から得られる脱
離水中の有機酸濃度を測定装置52により測定し、これ
を制御系39に送り、有機酸濃度の上昇を認めた時に開
閉バルブ50の開閉度合を少なくして負荷調整を自動で
行なう構成となっている。従って、測定装置52でメタ
ン菌の不調を早期に発見でき、負荷をメタン菌の能力に
見合う程度に常に調整することで、有機酸の蓄積が防止
でき、菌を常に良好な状態に維持することができる。
離水中の有機酸濃度を測定装置52により測定し、これ
を制御系39に送り、有機酸濃度の上昇を認めた時に開
閉バルブ50の開閉度合を少なくして負荷調整を自動で
行なう構成となっている。従って、測定装置52でメタ
ン菌の不調を早期に発見でき、負荷をメタン菌の能力に
見合う程度に常に調整することで、有機酸の蓄積が防止
でき、菌を常に良好な状態に維持することができる。
【0042】なお、上記実施例5では、測定装置52に
より脱離水中の有機酸の濃度を測定する場合について述
べたが、これに限らず、脱離水中のアンモニア濃度、あ
るいは有機酸濃度及びアンモニア濃度の両方を測定する
場合にも適用できる。
より脱離水中の有機酸の濃度を測定する場合について述
べたが、これに限らず、脱離水中のアンモニア濃度、あ
るいは有機酸濃度及びアンモニア濃度の両方を測定する
場合にも適用できる。
【0043】(実施例6)図7を参照する。但し、図
1、図2、図6と同部材は同符番を付して説明を省略す
る。本実施例6は、次のような背景に基づいてなされた
ものである。つまり、アンモニアは生物に毒性があり、
メタン菌もアンモニア濃度が高くなれば活性が低下する
ことが知られている。また、有機酸濃度とアンモニア濃
度、両方の濃度が高くなってきた場合は、アンモニア濃
度の影響が疑われる。更に、アンモニア濃度がメタン菌
の活性に影響する位の条件では、アンモニアの蒸気圧も
正常な条件の何倍にもなっている。そこで、実施例6で
は、窒素やメタンなどのアンモニアを含まないガスでメ
タン発酵槽48中の液をバブリングすることを特徴とす
る。
1、図2、図6と同部材は同符番を付して説明を省略す
る。本実施例6は、次のような背景に基づいてなされた
ものである。つまり、アンモニアは生物に毒性があり、
メタン菌もアンモニア濃度が高くなれば活性が低下する
ことが知られている。また、有機酸濃度とアンモニア濃
度、両方の濃度が高くなってきた場合は、アンモニア濃
度の影響が疑われる。更に、アンモニア濃度がメタン菌
の活性に影響する位の条件では、アンモニアの蒸気圧も
正常な条件の何倍にもなっている。そこで、実施例6で
は、窒素やメタンなどのアンモニアを含まないガスでメ
タン発酵槽48中の液をバブリングすることを特徴とす
る。
【0044】図中の符番53は、例えば窒素をメタン発
酵槽48中の液中に送る開閉バルブを示す。実施例6で
は、沈降槽49から得られる脱離水中の有機酸濃度を測
定装置52により測定し、これを制御系39に送り、有
機酸濃度の上昇を認めた時に開閉バルブ53を開閉して
窒素をメタン発酵槽48中の液中に送る構成となってい
る。
酵槽48中の液中に送る開閉バルブを示す。実施例6で
は、沈降槽49から得られる脱離水中の有機酸濃度を測
定装置52により測定し、これを制御系39に送り、有
機酸濃度の上昇を認めた時に開閉バルブ53を開閉して
窒素をメタン発酵槽48中の液中に送る構成となってい
る。
【0045】実施例6によれば、低コストで簡便な、完
全自動化が可能な有機酸モニターシステムを実現して、
連続でメタン発酵槽48の監視ができる。従って、アン
モニア濃度上昇による有機酸蓄積という不具合を早期に
発見でき、窒素パージで液中のアンモニア濃度が低下
し、メタン菌の活性低下の要因を除去でき、長期にわた
って安定な運転を維持することができる。
全自動化が可能な有機酸モニターシステムを実現して、
連続でメタン発酵槽48の監視ができる。従って、アン
モニア濃度上昇による有機酸蓄積という不具合を早期に
発見でき、窒素パージで液中のアンモニア濃度が低下
し、メタン菌の活性低下の要因を除去でき、長期にわた
って安定な運転を維持することができる。
【0046】なお、上記実施例6では、測定装置52に
より脱離水中の有機酸の濃度を測定する場合について述
べたが、これに限らず、脱離水中のアンモニア濃度、あ
るいは有機酸濃度及びアンモニア濃度の両方を測定する
場合にも適用できる。
より脱離水中の有機酸の濃度を測定する場合について述
べたが、これに限らず、脱離水中のアンモニア濃度、あ
るいは有機酸濃度及びアンモニア濃度の両方を測定する
場合にも適用できる。
【0047】(実施例7)図13を参照する。但し、図
1、図2、図6、図7と同部材は同符番を付して説明を
省略する。本実施例7は、有機酸が上昇して有機酸の処
理能力(メタン菌の活性)と負荷のバランスが崩れる場
合を想定して考慮してなされたものである。図中の符番
55は、栄養塩をメタン発酵槽48中の液中に送る開閉
バルブを示す。前記開閉バルブ55には制御系39が接
続されている。栄養塩の添加位置は、図13のようにメ
タン発酵槽に直接添加するのが好適であるが、メタン発
酵槽48の上流側であればいずれの場所でもよい。
1、図2、図6、図7と同部材は同符番を付して説明を
省略する。本実施例7は、有機酸が上昇して有機酸の処
理能力(メタン菌の活性)と負荷のバランスが崩れる場
合を想定して考慮してなされたものである。図中の符番
55は、栄養塩をメタン発酵槽48中の液中に送る開閉
バルブを示す。前記開閉バルブ55には制御系39が接
続されている。栄養塩の添加位置は、図13のようにメ
タン発酵槽に直接添加するのが好適であるが、メタン発
酵槽48の上流側であればいずれの場所でもよい。
【0048】実施例7では、沈殿槽49から得られる脱
離水中の有機酸濃度を測定装置52により測定し、これ
を制御系39に送り、有機酸濃度の上昇を認めた時に開
閉バルブ55を開閉して栄養塩をメタン発酵槽48中の
液中に添加する構成となっている。栄養塩としては、メ
タン生成菌の必須物質として知られる、鉄、ニッケル、
コバルトの塩化物を添加することが好適である。これに
より、メタン菌の能力向上を行うことができる。従っ
て、測定装置52でメタン菌の不調を早期に発見でき、
有機酸の蓄積が防止でき、菌を常に良好な状態に維持す
ることができる。
離水中の有機酸濃度を測定装置52により測定し、これ
を制御系39に送り、有機酸濃度の上昇を認めた時に開
閉バルブ55を開閉して栄養塩をメタン発酵槽48中の
液中に添加する構成となっている。栄養塩としては、メ
タン生成菌の必須物質として知られる、鉄、ニッケル、
コバルトの塩化物を添加することが好適である。これに
より、メタン菌の能力向上を行うことができる。従っ
て、測定装置52でメタン菌の不調を早期に発見でき、
有機酸の蓄積が防止でき、菌を常に良好な状態に維持す
ることができる。
【0049】実施例7によれば、低コストで簡便な、完
全自動化が可能な有機酸モニターシステムを実現して、
連続でメタン発酵槽48の監視ができる。従って、有機
酸蓄積という不具合を早期に発見でき、栄養塩添加でメ
タン菌の活性を向上させ、長期にわたって安定な運転を
維持することができる。
全自動化が可能な有機酸モニターシステムを実現して、
連続でメタン発酵槽48の監視ができる。従って、有機
酸蓄積という不具合を早期に発見でき、栄養塩添加でメ
タン菌の活性を向上させ、長期にわたって安定な運転を
維持することができる。
【0050】なお、上記実施例7では、測定装置52に
より脱離水中の有機酸の濃度を測定する場合について述
べたが、これに限らず、脱離水中のアンモニア濃度、あ
るいは有機酸濃度及びアンモニア濃度の両方を測定する
場合にも適用できる。
より脱離水中の有機酸の濃度を測定する場合について述
べたが、これに限らず、脱離水中のアンモニア濃度、あ
るいは有機酸濃度及びアンモニア濃度の両方を測定する
場合にも適用できる。
【0051】(実施例8)図8を参照する。但し、図
1、図2、図6、図7、図13と同部材は同符番を付し
て説明を省略する。本実施例8は、前記メタン発酵槽4
8への有機酸廃棄物又は有機酸廃水の過負荷あるいはメ
タン発酵槽48から沈殿槽49を経た後の脱離水中のア
ンモニア濃度変化を自動で対応させ、その状況のデータ
をオンラインでモニターする構成となっている。
1、図2、図6、図7、図13と同部材は同符番を付し
て説明を省略する。本実施例8は、前記メタン発酵槽4
8への有機酸廃棄物又は有機酸廃水の過負荷あるいはメ
タン発酵槽48から沈殿槽49を経た後の脱離水中のア
ンモニア濃度変化を自動で対応させ、その状況のデータ
をオンラインでモニターする構成となっている。
【0052】図中の符番54は、制御系39からの有機
酸やアンモニアの蓄積評価のデータが電話回線などでオ
ンラインでデータが送られる遠隔監視装置を示す。つま
り、実施例8では、上記有機性廃棄物又は有機性廃水の
過負荷あるいはアンモニア濃度を自動で対応させてお
き、その状況を遠隔監視装置54によりオンラインでモ
ニターするものである。なお、過負荷やアンモニア濃度
増加以外の要因でメタン発酵が不具合になった時、常時
モニタリングで早期発見、早期対応を人力で行なう。
酸やアンモニアの蓄積評価のデータが電話回線などでオ
ンラインでデータが送られる遠隔監視装置を示す。つま
り、実施例8では、上記有機性廃棄物又は有機性廃水の
過負荷あるいはアンモニア濃度を自動で対応させてお
き、その状況を遠隔監視装置54によりオンラインでモ
ニターするものである。なお、過負荷やアンモニア濃度
増加以外の要因でメタン発酵が不具合になった時、常時
モニタリングで早期発見、早期対応を人力で行なう。
【0053】このように、実施例8によれば、遠隔監視
により、離れた所にある複数のメタン発酵槽48も一ヶ
所で並行してモニターすることができる。そして、負荷
変動やメタン濃度変化などの自動制御状況を常にモニタ
リングしていくことで、それ以外の要因(毒性物質の混
入等)による不具合の早期発見が可能となる。
により、離れた所にある複数のメタン発酵槽48も一ヶ
所で並行してモニターすることができる。そして、負荷
変動やメタン濃度変化などの自動制御状況を常にモニタ
リングしていくことで、それ以外の要因(毒性物質の混
入等)による不具合の早期発見が可能となる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、第
2の放散槽からの放散NH3をセンサーにより測定する
構成とすることにより、CO2によるアルカリ度変化と
対比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は
有機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定することが可
能なメタン発酵槽の制御方法を提供できる。
2の放散槽からの放散NH3をセンサーにより測定する
構成とすることにより、CO2によるアルカリ度変化と
対比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は
有機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定することが可
能なメタン発酵槽の制御方法を提供できる。
【0055】また、本発明によれば、第1の放散槽から
の放散NH3をセンサーにより測定する構成とすること
により、上記と同様、CO2によるアルカリ度変化と対
比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有
機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定することが可能
なメタン発酵槽の制御方法を提供できる。
の放散NH3をセンサーにより測定する構成とすること
により、上記と同様、CO2によるアルカリ度変化と対
比させることで、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有
機性廃水の有機酸濃度をより正確に測定することが可能
なメタン発酵槽の制御方法を提供できる。
【0056】更に、本発明によれば、第1の放散槽及び
第2放散槽からの有機酸の臭気を夫々別々に臭気センサ
ーで測定して有機酸の濃度変化をクロスチェックする構
成とすることにより、低コストで簡便な、完全自動化可
能な有機酸モニターシステムを実現可能なメタン発酵槽
の制御方法を提供できる。
第2放散槽からの有機酸の臭気を夫々別々に臭気センサ
ーで測定して有機酸の濃度変化をクロスチェックする構
成とすることにより、低コストで簡便な、完全自動化可
能な有機酸モニターシステムを実現可能なメタン発酵槽
の制御方法を提供できる。
【0057】更には、本発明によれば、CO2を用いて
脱離水を攪拌するCO2溶解槽と、該溶解槽から移動さ
れる有機酸及び溶解CO2を硫酸を用いて攪拌する第1
の放散槽と、第1の放散槽からの放散CO2を測定する
流量計と、第1の放散槽から移動される有機酸をNaO
Hを用いて攪拌する第2の放散槽と、第2の放散槽から
の放散NH3を測定するセンサーとを具備し、測定した
前記放散CO2及び放散NH3に基づいて有機性廃棄物
又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発
酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア
濃度のいずれか1つ以上を制御する構成にすることによ
り、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃水の有
機酸濃度をより正確に測定することが可能なメタン発酵
槽の制御装置を提供できる。
脱離水を攪拌するCO2溶解槽と、該溶解槽から移動さ
れる有機酸及び溶解CO2を硫酸を用いて攪拌する第1
の放散槽と、第1の放散槽からの放散CO2を測定する
流量計と、第1の放散槽から移動される有機酸をNaO
Hを用いて攪拌する第2の放散槽と、第2の放散槽から
の放散NH3を測定するセンサーとを具備し、測定した
前記放散CO2及び放散NH3に基づいて有機性廃棄物
又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発
酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア
濃度のいずれか1つ以上を制御する構成にすることによ
り、メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は有機性廃水の有
機酸濃度をより正確に測定することが可能なメタン発酵
槽の制御装置を提供できる。
【図1】本発明の実施例1に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図。
置の説明図。
【図2】本発明の実施例2に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図。
置の説明図。
【図3】本発明の実施例3に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図。
置の説明図。
【図4】本発明の実施例4に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図。
置の説明図。
【図5】図4の制御装置における制御方法の概念図。
【図6】本発明の実施例5に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図。
置の説明図。
【図7】本発明の実施例6に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図。
置の説明図。
【図8】本発明の実施例8に係るメタン発酵槽の制御装
置の説明図
置の説明図
【図9】従来技術に係るガスクロ法の説明図。
【図10】従来技術に係るハック法の説明図。
【図11】従来技術に係る滴定法の説明図。
【図12】従来技術に係るCO2溶解アルカリ度法の説
明図。
明図。
【図13】本発明の実施例7に係るメタン発酵槽の制御
装置の説明図。
装置の説明図。
【符号の説明】
31…CO2溶解槽、
33…CO2ボンベ、
35…第1の放散槽、
36,41…攪拌ポンプ、
37…硫酸タンク、
38…流量計、
39…制御系、
40…第2の放散槽、
42…NaOHタンク、
43…アンモニアセンサー、
45…供給装置、
48…メタン発酵槽、
49…沈殿槽、
50,53,55…開閉バルブ、
54…遠隔監視装置。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 中村 宏
兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号
三菱重工業株式会社高砂研究所内
(72)発明者 菅田 清
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 大村 友章
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 鵜飼 展行
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 中村 剛
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
(72)発明者 進藤 義剛
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
(72)発明者 植田 良平
神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1
三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
Fターム(参考) 4D004 AA01 BA06 CA18 DA01 DA02
DA10 DA11 DA16
4D037 AA11 AB11 AB12 BA23 BB02
BB04 BB09 CA06 CA07
4D059 AA07 BA12 BK15 CB19 DA21
DA22 EA08 EA20 EB09 EB11
EB20
Claims (9)
- 【請求項1】 メタン発酵槽からの有機性廃棄物又は有
機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の有機酸量を測
定してメタン発酵槽を制御する方法であり、前記脱離水
をCO2溶解槽に移動させ、該溶解槽でCO2を用いて
脱離水を攪拌する工程と、前記溶解槽から有機酸及び溶
解CO2を第1の放散槽に移動させ、該放散槽で硫酸を
用いて有機酸及び溶解CO2を攪拌させ、流量計で第1
の放散槽からの放散CO2を測定する工程と、前記第1
の放散槽から有機酸を第2の放散槽に移動させ、該放散
槽でNaOHを用いて有機酸を攪拌させ、第2の放散槽
からの放散NH3をセンサーにより測定する工程と、測
定した前記放散CO2及び放散NH3に基づいて有機性
廃棄物又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメ
タン発酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアン
モニア濃度のいずれか1つ以上を制御することを特徴と
するメタン発酵槽の制御方法。 - 【請求項2】 メタン発酵槽からの有機性廃棄物又は有
機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の有機酸量を測
定してメタン発酵槽のメタン発酵を制御する方法であ
り、前記脱離水を放散槽に移動させ、該放散槽で硫酸を
用いて前記脱離水を攪拌させ、前記放散槽からの有機酸
をセンサーで測定して、有機性廃棄物又は有機性廃水の
メタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽へ栄養塩の添
加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれか1つ
以上を制御することを特徴とするメタン発酵槽の制御方
法。 - 【請求項3】 メタン発酵槽からの有機性廃棄物又は有
機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の有機酸量を測
定してメタン発酵槽を制御する方法であり、前記脱離水
を第1の放散槽に移動させ、該放散槽で硫酸を用いて脱
離水を攪拌させ、前記放散槽からの有機酸を臭気センサ
ーで測定する工程と、前記第1の放散槽から有機酸を第
2の放散槽に移動させ、該放散槽でNaOHを用いて有
機酸を攪拌させ、第2の放散槽からの放散NH3を前記
臭気センサーにより測定する工程と、測定した前記有機
酸及び放散NH3に基づいて有機性廃棄物又は有機性廃
水のメタン発酵槽への投入量及びメタン発酵槽への栄養
塩の添加量、メタン発酵槽中のアンモニア濃度のいずれ
か1つを制御することを特徴とするメタン発酵槽の制御
方法。 - 【請求項4】 前記メタン発酵槽中の有機性廃棄物又は
有機性廃水を、アンモニアを含まないガスでバブリング
することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のメタ
ン発酵槽の制御方法。 - 【請求項5】 前記メタン発酵槽の上流側に配管を接続
させ、メタン発酵槽へ供給する有機性廃棄物又は有機性
廃水の量を調整可能なバルブを前記配管に介在させたこ
とを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のメタン発酵
槽の制御方法。 - 【請求項6】 前記メタン発酵槽に、該メタン発酵槽中
の有機性廃棄物又は有機性廃水をアンモニアを含まない
ガスでバブリングする機構を備えていることを特徴とす
る請求項1〜3いずれか記載のメタン発酵の制御方法。 - 【請求項7】 前記メタン発酵槽に、栄養塩の添加装置
を備えていることを特徴とする請求項1〜3いずれか記
載のメタン発酵の制御方法。 - 【請求項8】 前記メタン発酵槽への有機性廃棄物又は
有機性廃水の過負荷あるいはメタン発酵槽からの脱離水
中のアンモニア濃度変化を自動で対応させ、その状況の
データをオンラインでモニターする機構を備えているこ
とを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のメタン発酵
槽の制御方法。 - 【請求項9】 メタン発酵槽からの有機性廃棄物又は有
機性廃水中から固形物を除いた脱離水中の有機酸量を測
定してメタン発酵槽を制御する装置であり、CO2を用
いて脱離水を攪拌するCO2溶解槽と、この溶解槽に接
続され、該溶解槽から移動される有機酸及び溶解CO2
を硫酸を用いて攪拌する第1の放散槽と、第1の放散槽
からの放散CO2を測定する流量計と、前記第1の放散
槽に接続され、該第1の放散槽から移動される有機酸を
NaOHを用いて攪拌する第2の放散槽と、第2の放散
槽からの放散NH3を測定するセンサーとを具備し、測
定した前記放散CO2及び放散NH3に基づいて有機性
廃棄物又は有機性廃水のメタン発酵槽への投入量及びメ
タン発酵槽への栄養塩の添加量、メタン発酵槽中のアン
モニア濃度のいずれか1つ以上を制御することを特徴と
するメタン発酵槽の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203844A JP2003010893A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | メタン発酵槽の制御方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203844A JP2003010893A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | メタン発酵槽の制御方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003010893A true JP2003010893A (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=19040407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001203844A Withdrawn JP2003010893A (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | メタン発酵槽の制御方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003010893A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007222802A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Ngk Insulators Ltd | 消化槽運転状況の管理方法 |
JP2008253870A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-23 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | メタン発酵制御システム |
JP2009219960A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Metawater Co Ltd | メタン発酵処理方法 |
CN105137853A (zh) * | 2015-07-22 | 2015-12-09 | 黑龙江省能源环境研究院 | 基于Wlan和ZigBee的沼气发酵监控装置 |
US9866624B2 (en) | 2003-08-20 | 2018-01-09 | Oath Inc. | Managing access to digital content sources |
-
2001
- 2001-07-04 JP JP2001203844A patent/JP2003010893A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9866624B2 (en) | 2003-08-20 | 2018-01-09 | Oath Inc. | Managing access to digital content sources |
JP2007222802A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Ngk Insulators Ltd | 消化槽運転状況の管理方法 |
JP2008253870A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-23 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | メタン発酵制御システム |
JP2009219960A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Metawater Co Ltd | メタン発酵処理方法 |
CN105137853A (zh) * | 2015-07-22 | 2015-12-09 | 黑龙江省能源环境研究院 | 基于Wlan和ZigBee的沼气发酵监控装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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