JP2003010301A - 空中浮遊菌殺菌カプセル - Google Patents

空中浮遊菌殺菌カプセル

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JP2003010301A
JP2003010301A JP2001239951A JP2001239951A JP2003010301A JP 2003010301 A JP2003010301 A JP 2003010301A JP 2001239951 A JP2001239951 A JP 2001239951A JP 2001239951 A JP2001239951 A JP 2001239951A JP 2003010301 A JP2003010301 A JP 2003010301A
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Ichiro Yanaka
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NIPPON CERAPURE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 循環空気量が多くかつ器機内での滞留時間が
短かい循環式空調器機において、温度、湿度、脱臭ある
いは除塵などの空気調節機能に加えて、循環空気から空
中浮遊生雑菌を捕捉、殺菌する機能を持った簡便な方
法、装置を提供する。 【解決手段】 循環式空調機器の空気吸入部に、吸入空
気が通過するように付加して用いる殺菌カプセルであっ
て、該カプセル内の空気通過部に交換可能な固定式ある
いは回転式の、一定の傾斜角度をもつ、片面あるいは両
面に抗菌粘性剤が塗布された複数の抗菌粘性剤塗布板を
設置し、通過空気が該板の粘性面に衝突接触して、該流
通空気中に含まれる浮遊生菌を捕捉して殺菌する方法、
ならびに空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセル装置を提供
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として室内など
に用いる空気循環機能のある空調機器などに付加、ある
いは内部への組込み部品として用いるための殺菌器具に
関する。
【0002】
【従来の技術】病院、食品や医薬の製造現場などで使用
されている殺菌機能を有する空気清浄方法あるいは装置
には、オゾン発生装置、紫外線殺菌装置、ヘパ・フィル
タ装置、酸化チタン活性装置、あるいはエチレンオキサ
イドやホルムアルデヒドなどの散布などがある。オゾン
発生装置は装置コストが高く、メインテナンスの費用が
かさみ、有害な面があるので有人の環境下での使用が困
難であるなどの問題点がある。紫外線殺菌装置は装置が
高価で、UVランプの汚染などで効果が減少するなどの
欠点がある。ヘパ・フィルタは材料が高価で、通過空気
の圧力損が大きく、複雑な構造となるという問題点があ
る。酸化チタン活性装置はUVランプとの併用が普通で
装置が高価になるなど、例示した装置は何れも動力部な
どがあり少なからぬ電力の消費をともなう。エチレンオ
キサイドなどの散布は人体に有害である。以上、従来か
ら用いられている殺菌機能を有する空気清浄装置は問題
点、使い難い面や欠点がある。
【0003】かような現状から、空調器機(空気調節器
具機械)に生雑菌の捕捉と殺菌機能を付加しようとする
検討もなされている。オフィス、住居などで採用されて
いる空調機器は大別して二つのタイプがある。その一つ
はセパレートタイプで、室外で熱交換を行う室外機と、
室内空気の熱交換などを行うファン・コイル・ユニット
室内機からなる。他方は室内に設置する完結型(一体
型)で、一台でこの両機能を行うタイプである。
【0004】また、空気清浄器などと呼ばれている通過
空気の脱臭・除塵、あるいは加湿器と呼ばれている加湿
だけを目的とした空調器機もある。何れにしてもこれら
の室内器機は、室内空気あるいは室内と外部の混合空気
を吸入して放出する循環機能という基本機能があり、そ
の間に通過空気を冷却や加熱を行ったり、通過空気をフ
イルタなどで脱臭・除塵あるいは加湿などを行って設置
室内の空気調節を行う機構である。空調器機を循環通過
する空気は比較的大量で、通過時間が瞬間的であるので
フィルタなどでの生菌の捕捉が困難であり、空調機器に
は循環空気中の浮遊生菌の捕捉と殺菌機能の面で満足で
きる仕組みは開発されてないのが現状である。この理由
は微細な空中浮遊菌の確たる捕捉作用を見い出せず、ま
た、通過中の大量の空気中の生菌を一瞬に殺菌すること
は殆ど不可能であることにほかならない。
【0005】近年、冷風扇などと呼ばれる空調機器があ
る。これは機器内の内臓タンクの水中を通過するように
した織物などの無端ベルト式の含水フィルタに、吸入し
た室内の暖かい空気を通過させ、含水フィルタの水分蒸
発時の気化熱で熱を奪い、冷風として放出するという仕
組みである。
【0006】このフィルタ自体に黴の発生や、菌の繁殖
を防ぐ目的でフィルタ材料として抗菌性繊維による織物
を用いたり、フィルタに殺菌剤や抗菌剤を表面に接合す
ることがあるが、これは通過する空気の空中浮遊菌をフ
ィルタ材に捕捉して循環空気の殺菌効果を期待している
ものではなく、フィルタ自体を清潔にして黒かびなどが
繁殖して空気の流通を妨げ、冷却効果などを損なわない
作用効果を目的としている。したがって、水分を含んで
いるフィルタを通過する空気から空中浮遊菌を捕捉する
機能は殆どなく、細菌よりかなり大きいダニ類ですら捕
捉されないように生菌の捕捉作用は殆ど期待できないの
で、その後の殺菌効果も期待できない。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】室内タイプや冷風
扇などを含めた空調機器に空中浮遊菌を捕捉する機能が
なく、通過中の空気からの殺菌効果も期待できないこと
から、なんらかの工夫で空中浮遊菌を捕捉して殺菌する
作用のある空調機器などの提供が望まれている。しかし
ながら、室内に設置の空調器機内で空気循環中に空中浮
遊生雑菌を捕捉し殺菌する機能を持たせることは、循環
空気の空調器機での滞留時間が極く短いこと、循環空気
が多量であることなどから困難な課題であるのが現状で
ある。
【0008】かような現状から、主として室内タイプな
どの空調器機の脱臭・除塵、加熱、冷却あるいは加湿な
どの室内の空気調節機能に加えて、循環空気から空中浮
遊生菌を捕捉し殺菌する機能を持たせることが望まれて
いるところである。
【0009】
【課題を解決するための手段】冷風扇などを含めた空調
器機自体に、空中浮遊の細菌の捕捉や殺菌作用を持たせ
ることが困難な状況から、発明者は鋭意検討の結果、冷
風扇、空調機器などにこの空気循環機能を利用した殺菌
器具を付加して、空中浮遊菌の捕捉作用があり、かつ殺
菌作用のある殺菌器具の発明に至った。
【0010】すなわち、空気の吸入と放出を行い、吸入
空気を清浄、加温、冷却あるいは加湿などを行って放出
する循環機能のある空調機器の空気吸入部に、吸入空気
が通過するようにして用いる殺菌カプセルであって、つ
まり図1に描くように図1の16方向から17方向に吸
入空気が通過するようにして用いる殺菌カプセルであっ
て、該殺菌カプセル内の空気通過部に交換可能な、図2
の4ないし5に示す如き固定式、あるいは図3の14な
いし15に示す如き回転式の、一定の傾斜角度をもつ片
面あるいは両面に抗菌粘性剤が塗布された一ないし複数
の抗菌粘性剤塗布板を設置し、通過空気が該抗菌粘性剤
塗布板に衝突接触して、該通過空気中に含まれている空
中浮遊生雑菌を捕捉し、殺菌する構造であることを特徴
とする空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセルの発明に至っ
た。
【0011】加えて、抗菌粘性剤塗布板の粘性面の粘着
力が0.2N/10mm以上であることを特徴とする空
気通過式空中浮遊菌殺菌カプセルである。
【0012】さらに、殺菌カプセル内の空気通過部に配
置の固定式抗菌粘性剤塗布板において、カプセル胴体の
中心軸方向に対する傾斜角度が30〜60度であること
を特徴とする空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセルであ
る。また、殺菌カプセル内の回転式の抗菌粘性剤塗布板
が、風車回転羽根形であって、付加されている循環機能
のある空調機器の通過空気の風力によって回転する構造
であることを特徴とする空気通過式空中浮遊菌殺菌カプ
セルである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、空気通過式空中浮遊菌殺
菌カプセルの一例の外観の斜視略図である。この例の場
合では外観形状が円筒形で、図1の天板部である1は上
部の空気吸込孔で、網状格子で覆われた開口部となって
いて、下部2は図1では見えないが下部開口部で空気放
出孔である。室内完結型空調器に付加するカプセルの場
合の例でそのサイズを示せば、円筒型において直径が大
凡150〜300mm程度、長手方向が大凡150〜5
00mm程度である。サイズについてはオフィスビル、
工場などのダクト風送式による集中型空調機などに適用
する場合には、さらに大きなサイズのカプセルが含まれ
る。また、図1では円筒形で描いているが、四角柱など
の角形であってもよい。また、図1に描く如くカプセル
円筒を縦(垂直方向)使用でなく、横(水平方向)使
用、逆置き使用など、使用時の方向は何れの方向でもよ
い。
【0014】図1に描く空気通過式空中浮遊菌殺菌カプ
セルは、循環機能のある空調機器の空気吸入部に、空調
器機の吸入空気が通過するように付加して用いる。すな
わち図1の下部開口部である空気放出孔2を、循環機能
のある空調機器本体の空気吸入部にはめ合いの如く嵌合
し、該空調機を運転すると、空調機本体が吸込む空気は
16方向から該カプセル内を通過して、該カプセル空気
放出孔2を経由して該本体空調部に至るが、その間に該
カプセルが流通空気中に含まれる浮遊菌を捕捉し殺菌す
る。
【0015】図2は、図1の外観斜視略図の円筒内部を
示すために、図1の円筒形の胴部の前部(図1の手前
側)のみを省いた場合の円筒内部の略図である。図2の
4、5は固定式の一定の傾斜角度をもつ抗菌粘性剤が塗
布されている板を示す。6、7はそれぞれ抗菌粘性剤塗
布板4、5を図2に描くように一定の傾斜角度で固定し
ている固定具で、他方が胴部の内側に固定されていて、
さらに抗菌粘性剤塗布板4あるいは5は簡単に交換でき
るようになっている。
【0016】図2の下部開口部2を循環機能のある空調
機器の空気吸込孔にはめ合いの如く嵌合し、該空調機を
運転すると、該空調部が吸込む空気は16方向から該カ
プセル内を通過してカプセル空気放出孔2を経由して本
体空調部に至るが、通過空気は固定式の一定の傾斜角度
をもつ抗菌粘性剤塗布板4、5に衝突接触して空気放出
孔2に至るので、該抗菌粘性剤塗布板4、5が流通空気
中に含まれる浮遊菌を捕捉し殺菌する。なお、図1なら
びに図2の上部の空気吸込み孔1の網状格子を含めた開
口部、あるいは下部開口部である空気放出孔2周辺を抗
菌粘性剤や抗菌塗料で塗装してもよく、さらに胴部3の
内側を抗菌粘性剤や抗菌性塗料で塗装、あるいはカプセ
ル外部を抗菌性塗料で塗装してもよい。
【0017】図3は、図1の外観斜視略図の円筒内部を
示すために、図1の円筒形の胴部の前部(図1の手前
側)のみを省いた場合の円筒内部の略図である。図3の
天板部である上部開口部は、空気吸込み孔8で桟状とな
っていて、下部開口部は8と同様な形状で空気放出孔9
となっている。14、15は風車形のおのおの三枚から
なる回転羽根式の抗菌粘性剤塗布板であって、風車形回
転中心部は軸12に貫通されていて、円筒の胴部の通過
空気(風力)によって自由に回転できるようになってい
る。上下開口部の十字形の10、11は軸12を支持固
定するための梁構造である。
【0018】図3の下部空気放出孔9を循環機能のある
空調機器本体の空気吸入部に、はめ合いの如く嵌合し、
該空調機本体を運転すると該空調器機本体が吸込んだ空
気は、カプセルの16方向から上部空気吸込み孔8経由
で、該カプセル内を通過して下部空気放出孔9から該空
調器機本体に至る。通過空気の気流によって風車形の回
転羽根式の抗菌粘性剤塗布板が回転し、回転する抗菌粘
性剤塗布板14、15に流通空気が効率よく衝突接触し
て下部放出孔9に至るので、該回転する抗菌粘性剤塗布
板14、15が流通空気中に含まれる浮遊菌を捕捉し殺
菌する。なお、図3の上部開口部である空気吸込孔の桟
状格子を含めた開口部8、あるいは下部開口部9周辺を
抗菌粘性剤や抗菌塗料で塗装してもよく、さらに胴部3
の内側を抗菌粘性剤や抗菌性塗料で塗装してもよく、必
要によってはカプセル外部を抗菌性塗料で塗装してもよ
い。
【0019】図2に示す固定式の抗菌粘性剤塗布板4、
5、あるいは図3に示す回転式の抗菌粘性剤塗布板1
4、15は片面あるいは両面に粘性と抗菌性が必要であ
る。粘性とは流動質やゲル質の物質に被着体が接触付着
する性質のことで、接着の如く被着体に接触する際に粘
着性をもたせるための溶解や加熱を必要としない物質を
指す。粘性は粘性物質そのものがもともと液体的性質や
ゲル的性質をもっていることがその特徴である。
【0020】本発明の抗菌粘性剤塗布板に用いる粘性剤
は、樹脂系とゴム系に大別され、前者はアクリル、ウレ
タン系樹脂など、後者には天然、合成ゴム系などがあ
り、本発明に適用する粘性剤は如何なるタイプでもよ
い。粘性剤の形態として、エマルション型、溶剤型、ホ
ットメルト型、固形(カレンダー)型、水溶性型、無溶
剤型などがある。また、ゾル型、ゲル型などにも分けら
れ、かような分け方によれば、本発明の粘性剤にはゲル
タイプが望ましい。さらに粘性特性によって永久粘着タ
イプと再剥離タイプとがあるが、この方の性質は何れで
もよい。本発明の抗菌粘性剤塗布板に用いる粘着剤はこ
の何れのタイプでもよいが、抗菌粘性剤塗布板を未使用
で保管する期間を3年程度以上、使用状態で交換期限を
6ケ月以上と予測されるので、大凡4〜5年程度の間、
粘性が失われないものでなければならない。
【0021】具体的な例としては、アクリル系粘性剤と
してはアクリル酸エステル(C〜C12程度)を主体
に、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、酢酸
ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどを共重合した
ものなどを主成分とする。また、未架橋型と架橋型とが
あるがその何れのタイプでもよい。ゴム系粘性剤として
は天然ゴム、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、ブ
チルゴム、SIS(スチレン・イソプレン・スチレ
ン)、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)、ポ
リイソプレンなどのエラストマーと、粘着性付与剤(t
ackifier;ロジン、テルペン、石油系樹脂な
ど)、可塑剤、充填剤、老化防止剤などから構成され、
その何れのタイプでもよい。
【0022】粘性剤を板紙などに塗布する場合、粘性剤
の効率的利用のため粘性剤塗布前にアンダーコーテイン
グを施すことが望ましい。これは粘性作用に寄与しない
紙の層へのしみ込みを防ぐためであり、ワニスのコーテ
ィングやPE(ポリエチレン)ラミネートなどを適宜行
う。粘性剤の塗布はトッピング法、ローラーコート法、
ラミネート法など、使用する粘性材料に最も適した方法
を採用する。
【0023】抗菌粘性剤塗布板の板材は板紙や白板紙な
どの厚紙が適するが、合成樹脂シート、鋼板やアルミな
どの金属板でもよい。合成樹脂の場合、PP(ポリプロ
ピレン)、PET(ポリエステル)などの比較的硬質な
合成樹脂シートが適する。ポリ乳酸系樹脂、ポリサクシ
ネート系樹脂などの生分解性樹脂の使用の場合は、紙に
準拠して廃棄できるので適用するのに望ましい樹脂とい
える。なお、カプセル胴部などを作る板材も同様な材料
を用いる。
【0024】板材が紙の場合で説明すれば、片面粘性の
紙の場合は粘性剤塗布紙のロール巻きにおいては背面に
剥離剤処理が必要で、片面粘性紙を含め両面粘性紙の場
合には両面剥離紙を貼布する必要がある。また、抗菌粘
性剤塗布板を未使用で保管する場合、あるいは空中浮遊
菌殺菌カプセルにセットして未使用状態にしておく場合
は、粘性面の保護あるいは他への粘性剤による汚染防止
のため、紙あるいはフィルムなどの剥離シートを貼った
状態としておく必要がある。背面剥離処理剤ならびに剥
離シートの多くは、シリコンの塗工品が多い。ポリビニ
ルオクタデシルカルバメイト系、ポリビニルステアレー
トなどの非シリコーン系剥離剤でもよい。塗工に当たっ
ては余分なしみ込みを防ぐため、粘着剤塗工の場合同様
に、予めPE(ポリエチレン)ラミネートやワニスなど
でアンダーコートを施してもよい。
【0025】抗菌と殺菌は作用として必ずしも明確に区
別されていないので、本発明ではそれぞれのメーカーな
どが称している表現とし、両者の作用の区別はしないも
のとする。抗菌剤ないし殺菌剤としては当業者に知られ
ている無機系、有機系の如何なるものでもよい。前者の
例として銀系、銅系、水銀化合物、ハロゲンやハロゲン
化合物などがあり、後者の例としてアルキルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウム、第四級アンモニウム塩、トリク
ロサンなどがある。しかしながら、無機系抗菌剤が小量
の添加で抗菌力、殺菌力あるゆえ好適な選択肢といえ
る。金属あるいは金属含有物質の適用例として、無機系
では微細銀無水珪酸マイクロカプセル、含銀ゼオライ
ト、銀リン酸ジルコニウム、有機系ではナフテン酸銅、
トリエチル−n−オクチル錫、ナフテン酸亜鉛などの例
があげられる。
【0026】抗菌粘性剤塗布板の粘着力と空気中に含ま
れる浮遊菌の捕捉性、殺菌性との関係の検討を行った。
SBSエラストマーと、粘着付与剤としてロジン、これ
に可塑剤、充填剤、老化防止剤からなるゴム系粘着剤を
試作した。抗菌剤添加試料の方はこの粘性剤に、微細銀
を無水珪酸でマイクロカプセル化した直径が大凡2μm
の多孔質球状体の抗菌剤(最小発育阻止濃度;黄色ブド
ウ球菌MIC125ppm)を、粘着剤の質量に対して
0.2%添加混合して抗菌剤添加粘性剤とした。粘性剤
塗布の粘性板の粘着力の測定法は、JIS Z 023
7:2000の10.(10.4;180度引きはがし
粘着力)による粘着力(N/10mm)とした。粘着力
の調整は主としてロジンの添加量を変更したが、粘性剤
同一処方での抗菌剤添加剤、非添加剤間で粘着力には差
が認められなかった。このようにして粘着力で10水準
の「抗菌剤非添加粘性剤」および「抗菌添加粘性剤」を
おのおの試作した。
【0027】これらの粘性剤を厚さ約1mmの板紙に
0.5mmの厚さになるように塗布し、各直径160m
mの円形に切りとって円板とし、「粘性剤塗布板」およ
び「抗菌粘性剤塗布板」を各2枚づつ作った。試料は、
生雑菌の捕捉性の検討用の方は抗菌剤非添加、つまり粘
性剤のみのもの、捕捉性と殺菌性双方の検討用の方は抗
菌剤添加のものである。図1に示す如き両端が開口部と
なっている直径180mm、長さ250mmの円筒カプ
セル中に、胴体の中心軸方向に対する角度が45度にな
るように、図2の4、5に示すように同じ試料の円板を
2枚固定した。このカプセルに、図2でいえば下部空気
放出孔2を小型送風機の吸込み孔に取り付けて粘性検討
装置とした。テストした事務室は、空間容量が45m
で、小型送風器の循環空気量は250m/時であるか
ら循環回数は5.6回/時程度である。また、小型送風
機の風圧が10mmHOであるから、カプセル入口の
風速は大凡12〜13m/s程度である。
【0028】室内の生雑菌の浮遊状態について室外と平
衡状態になる要件として、予備試験の結果から、室内の
開口部を全て開放し、かつ換気扇を動作させて2時間放
置した状態を平衡状態とした。先ず、平衡状態の空中浮
遊生雑菌を測定した。使用したエア・サンプラーは、空
気吸引能力が50リットル/分で、アルミキャップのエ
アー採取部に生寒天培地が挿入してあり、空気採取時に
生菌が培地の表面に付着する如き構造になっている。
【0029】これを5分間稼働し、空気250リットル
分の生雑菌を培地に採取し、孵卵器で培養(37℃、1
2時間)してコロニー(生菌集落)を生成させ、コロニ
ー数をカウント可能まで希釈し、その一部を採取してル
ーペあるいは顕微鏡でコロニー数を測定して全数に換算
する方法とし、この方法で室内空気250リットル当た
りの生菌数52個を確認した。なお、空気中に浮遊する
生菌は単体菌で、これを培地に採取して培養することに
よって各単体菌がコロニーとなり、容易に数を測定でき
るようになるが、生菌の数については採取時と変わらな
いので、これが空気中に浮遊する生菌密度といえる。こ
の数は事務室の容積45mに換算すると9360個に
相当する。
【0030】次いで、「粘性剤塗布板」および「抗菌粘
性剤塗布板」の各水準の検討を粘性検討装置によって行
った。粘性検討装置の稼働は、室内空気が平衡状態にな
ってから、事務室のドアや窓などの開口部を完全に密閉
して、粘性検討装置を室内中央部にセットし、この装置
を1時間および2時間稼働後の事務室の空中浮遊生菌数
の減少性、ならびに2時間後の「粘性剤塗布板」(抗菌
剤非添加)および「抗菌粘性剤塗布板」上の生菌数を測
定した。この結果を表1に示す。
【0031】
【表 1】
【0032】なお、粘性検討装置の効果である稼働後の
室内空中浮遊菌数は、エア・サンプラーによる採取空気
250リットル中の浮遊生雑菌を培養後のコロニー数で
測定、測定方法は前述の通りとした。「粘性剤塗布板」
および「抗菌粘性剤塗布板」上の生菌数については、カ
プセル中の2枚の塗布板からおのおの面積で1cm
3枚切り取り、これを培地に浸漬して生菌を移し、培養
してコロニーを生成、コロニー数をカウント可能まで希
釈し、その一部を採取してルーペあるいは顕微鏡観察で
カウントし、全数に換算する方法とした。なおコロニー
数は粘性板の単位面積当たり、つまりcm当りで示し
た。
【0033】表1によると、粘性検討装置の稼働後の室
内浮遊菌数(個/250リットル)は、1時間後、2時
間後とも粘性板の粘着力において、試料No.3の粘着
力が0.2N/10mm以上から室内浮遊生菌数が著し
く減少していて、No.4の粘着力0.3N/10mm
とそれ以上の粘着力については殆ど差がなくて大きいこ
とが分かった。また、粘性板生菌数は稼働2時間後の値
であるが、抗菌剤非添加の「粘性剤塗布板」の方の値は
粘性による生菌の捕捉性を表し、粘着力0.2N/10
mm以上で捕捉数が格段に向上していることが分かっ
た。「抗菌粘性剤塗布板」の方の菌数は何れの試料も0
と観察され、完全に殺菌されていることが分かった。な
お、試料No.1、2についての抗菌粘性剤塗布板上の
細菌数0は捕捉数が少なかったことが主因と思われる。
かように、抗菌粘性剤塗布板の粘着力0.2N/10m
m以上で高い捕捉性と、抗菌あるいは殺菌性が確認され
た。
【0034】次に、図2に描く如きカプセル中の固定式
の抗菌粘性剤塗布板4、5の傾斜角度と2枚(一対)の
対応関係、ならびに片面粘性、両面粘性の場合の検討を
行った。図4はカプセル円筒の直径方向の側面断面略図
で、カプセル胴体と粘性板である円板の機能部分のみの
略図であるが、かような形状の傾斜角検討用カプセルを
作成した。傾斜角検討装置のカプセルは直径180m
m、長さ450mmの円筒形で、図4の断面略図に描く
ように、直径160mmの粘性円板2枚を各円板中心部
において320mm離して固定した。図4の20−1で
説明すると、16は空気流入方向、1は上部開口部であ
る空気吸込み孔、2は下部開口部である空気放出孔、1
7は空気流出方向である。図4の20−2〜20−5は
同様であるゆえ、この部分の記号の記載は省略した。
【0035】図2に示す如き二枚の円板の傾斜が鏡映
(reflexion)関係の場合の検討は、直径16
0mmの粘性円板2枚を、図4の20−1〜20−3に
示すように互いに鏡映関係で向かい合うように設置し
て、カプセル胴体の中心軸方向に対する角度で、90
度、75度、60度、45度、30度および15度の6
水準とした。なお、図4の20−1は4−1と5−2と
が90度の例、20−2は4−2と5−2とが45度の
例、20−3は4−3と5−3とが15度の例である。
また、図4の20−4は4−4と5−4とが45度で平
行(同じ方向の傾斜)配置の場合、20−5は4−5と
5−5とが交差(一つの円板に対し他方が胴体の直径方
向に90度回転させた傾斜)設置のおのおのの配置関係
を説明するための図である。
【0036】傾斜角検討装置を、カプセル胴体中の主要
部の断面略図である図4の20−1で説明すれば、下部
の空気放出孔2を小型送風機の吸込み孔に取り付けて傾
斜角検討装置とし、この小型送風機を運転すると空気が
16方向から流入してカプセル内を通過し、通過空気は
粘性板4−1と5−1に衝突接触して、17方向から送
風機経由で流出して行く仕組みである。
【0037】先の粘性検討装置による検討の結果におい
て、室内空気中の浮遊生菌数と、「粘性剤塗布板」(抗
菌剤非添加)の捕捉生菌数の関係が逆相関で、その因果
性が高いことから、粘性剤塗布板の生菌数の測定で室内
空気中の浮遊菌数の減少性が評価できることが分かった
ので、この方法で傾斜角度と2枚(一対)の対応関係、
ならびに片面粘性の場合、両面粘性の場合と、空中浮遊
生菌捕捉性との関係の検討を行った。粘性剤としては抗
菌剤非添加のウレタン系不乾燥性ゲル剤を用い、この粘
性剤を厚さ0.4mmに均一に塗布し、片面のみ粘性と
した円板試料と、両面とも粘性とした円板試料の2種類
作成した。なお、粘性面の粘着力は1.1N/10mm
であった。
【0038】この傾斜角検討装置を定状状態の室内中央
部にセットし、小型送風機の循環空気量を250m
時に設定し、この装置を2時間稼働した後、粘性剤塗布
円板上の細菌数を測定し、粘性剤塗布円板の傾斜角度、
ならびに片面粘性と両面粘性の場合についての生菌捕捉
性の関係の検討を行った。カプセル入口の風圧は図4の
20−2(45度)の場合で10mmHOであったの
で、風速は12.8m/s程度である。粘性剤塗布板の
生菌数についてはカプセル中の2枚の塗布板からおのお
の面積で1cmを3枚採取し検体として、測定方法は
先述の粘性板の粘着度依存性検討の場合と同様とした。
この検討結果を表2に示す。
【0039】
【表 2】
【0040】表2によると、空中細菌の捕捉性は、二枚
の円板の傾斜が鏡映関係の検討試料No.21〜No.
26においての結果では、その境界は定かでないがカプ
セル胴体の中心軸方向に対する傾斜角度で、大凡60〜
30度で著しく捕捉性が高くなることが分かった。ま
た、試料No.27の平行配置45度の場合、試料N
o.28の交差配置45度の場合については、鏡映関係
45度の場合と差がないことが分かった。
【0041】また、粘性板の片面粘性に対し両面粘性に
ついては捕捉性が13〜20%程度向上することが確認
されたが、傾斜角度の依存性の方が高いことが分かっ
た。粘性剤塗布板の傾斜角度が高すぎると円板の近傍で
乱気流が生起し、粘性剤塗布板への空気の交換接触性を
低めるためと考えられる。また、粘性剤塗布板の傾斜角
度が低すぎると円板に触れない通過空気が多くなるため
と考えられる。さらに、両面粘性の場合に捕捉性がそれ
ほど向上しないのは、空気の流れの裏側は空気の接触効
率が表側に比較して低いためと考えられる。
【0042】次に図3に描く如き、風車形回転羽根式の
カプセルの検討を行った。先の傾斜検討装置のカプセル
胴体を使い、図3の14、15に描く風車形回転羽根が
風力3m/s程度の微風状態でも自由に回転するように
風車形検討装置を製作した。この装置において図3で説
明すれば、粘性剤片面塗布板による羽根14ないし15
の、一つの風車の三枚羽根の合計面積を先の傾斜角検討
装置の1枚の円板面積201cmに等しくして二段の
風車をセットした。
【0043】また、図3で説明すれば、このように作っ
た風車形検討装置カプセルを、図3の下部開口部9を小
型送風機の吸い込み孔に取り付けて風車形検討装置とし
小型送風機を運転すると、16方向から空気が流入して
17方向から送風機経由で流出して行く仕組みとした。
カプセル入口部での風圧は8.5mmHOであったの
で、この値から風速は11.8m/s程度であり、風車
回転羽根14、15が自由に回転し、図2に示す如き固
定式で45度の場合より風圧損が小さいことも分かっ
た。さらに、風車羽根の回転数の検討としては羽根のひ
ねり角度を変えて、回転数について高、中、低の3水準
にし、その他の要件は先の傾斜角検討装置による検討の
ときと同様とした。
【0044】この検討結果では、風車形回転羽根の回転
数が高、中、低に対し、捕捉された粘性板生菌数がおの
おの23、22、23個/cmであり、固定式の片面
粘性円板の場合の最大捕捉性を示した傾斜角度45度の
場合の18個/cm比較して、大凡22〜28%程度
高い捕捉性を示した。また、捕捉性の風車形回転羽根の
回転数の依存性は殆どないという結果であった。この結
果から固定式に比較して回転羽根式は、流通通過する空
中浮遊菌の捕捉性を向上させる作用があることが分かっ
た。2枚羽根とか、4枚羽根以上、シロッコファンと呼
ばれる多翼送風羽根の場合でも同様と推定できる。ま
た、今回例の如き風車数で2段より3段以上の多段とす
れば、風圧損をさほど増大せずに通過空気中の捕捉性が
増すことも推定できた。
【0045】この検討で用いたウレタン系不乾燥性ゲル
剤を塗布した粘性剤塗布板に関する評価では、温度範囲
−10〜80℃で粘性が数年間保持するものと予測され
た。また、捕捉された生菌や埃は粘性剤塗布板の表面か
ら風力や回転によって離脱することがないことも分かっ
た。さらに、付着した生菌は約10日後位から内部に埋
没する現象が見られ、表面の機能維持の観点と粘性の耐
久性の観点から良好な特性であるものと考えられる。こ
れらのことを勘案して、使用環境にもよるが抗菌粘性剤
塗布板の交換期間は3〜6ケ月程度と予測される。ま
た、人手などから生菌による汚染防止のため、カプセル
は上下開口部、胴部内面のみならずカプセルの外側も抗
菌塗料による塗装が推奨できる。
【0046】次に実施例を示す。図5は、食品工場や薬
品工場に設置するための装置で、空気清浄装置に本発明
の空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセルを「部品組込方
式」で組み込んで殺菌・脱臭エアクリーナーとした例で
ある。図5の22は本発明の空気通過式空中浮遊菌殺菌
カプセル、25は脱臭セラミック・フィルタ、24は空
気吸引ファン、26は細菌捕捉殺菌シート(抗菌粘性剤
コーティング紙)である。カプセル22は、図2に示す
如き固定式の抗菌粘性剤塗布(片面)板2枚を鏡映関係
の位置に60度で固定した型を用いた。抗菌粘性剤はア
クリル酸エステルと酢酸ビニルの共重合樹脂体の粘着度
が1.8N/10mmの粘性剤に、抗菌剤として銀ゼオ
ライト結晶体(MIC;黄色ブドウ球菌250ppm)
を0.3%添加したものを用いた。
【0047】図5の空気吸引ファン24を動作すると、
室内の空気は16方向から流入し、本発明の空気通過式
空中浮遊菌殺菌カプセル22を通って、通過空気から細
菌を捕捉して殺菌し、脱臭セラミック25を経由して脱
臭され、細菌捕捉殺菌シート26によってさらに細菌が
捕捉し殺菌され、吹出し孔27から28方向に吹出して
空気が室内に戻り、これを繰り返し循環して室内空気が
浄化される。循環空気量は330m/時、風圧は12
mmHO、カプセル入口部の風速は14m/sであっ
た。これを60mの室内で2時間動作させた結果、動
作前の生菌数67個/250リットル(空気)に対し7
個/250リットルに減少し、その減少率は約90%で
あった。かように室内の空気が何度も循環して室内の空
気が浄化され、脱臭される。このように空気清浄装置や
空調器機などの一部品として本発明の空気通過式空中浮
遊菌殺菌カプセルを組み込んで適用してもよい。
【0048】図6は、室内設置用の脱臭・除塵装置に
「外部取付方式」として、本発明の空気通過式空中浮遊
菌殺菌カプセル適用した場合の例である。図6の23は
本発明の空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセル、29は脱
臭・除塵装置本体であり、図6では見えないが脱臭・除
塵装置29の本体上部にある空気吸込み孔に、本発明の
空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセル23の放出孔をこれ
に嵌合して取付けた。
【0049】カプセル23は、風車回転羽根式の抗菌粘
性剤塗布板による3枚羽根の風車2組をセットした、図
3に示す如き型のカプセルを用いた。抗菌粘性剤はウレ
タン系不乾燥性ゲル剤を塗布した粘性剤塗布板により、
粘着度が2.1N/10mmで、抗菌剤として銀リン酸
ジルコニウム化合物(MIC;黄色ブドウ球菌250p
pm)を0.4%添加したものを用いた。
【0050】図6において、室内の空気は16方向から
カプセル23を通過して通過空気から生菌を捕捉して殺
菌し、本体である脱臭・除塵装置29を経由して、吹出
し孔30から28方向に吹き出し室内に空気が戻る。循
環空気量は280m/時、カプセル入口部の風圧は8
mmHO、同風速は11m/sであった。これを75
の室内で2時間動作させた結果、動作前の生菌数5
8個/250リットル(空気)に対し7個/250リッ
トルに減少し、その減少率は大凡88%であった。かよ
うに室内の空気が何回も循環して室内の空気が浄化さ
れ、且つ脱臭、除塵される。このように空気浄化装置や
空調器機などの外付け装置として本発明の空気通過式空
中浮遊菌殺菌カプセルを適用してもよい。なお、本体空
気取り入れ孔にカプセル取付けに不都合な場合には、フ
レキシブル・ダクトなどのアタッチメントの適用でカバ
ーできる。
【0051】かように本発明は、簡単な構造と仕組みで
あり、低コストであるので、小型の住居用から中、大規
模のオフィス、研究施設、工場などの室内器機や室外器
機に適用できる。また、セパレートタイプ、完結タイプ
を問わずに、温度調節空調器機、脱臭・除塵装置、加湿
器など循環機能のある広範囲な空調器機に適用できるの
で関係業界への貢献度が大きい。
【0052】
【発明の効果】本発明は上記の通り構成されているの
で、以下に記す効果を奏する。
【0053】(1)室内から空気を吸込んで放出する機
能のある広範囲な空調器機の循環系の、都合のよい箇所
に簡単に当該カプセルをセットでき、当該カプセルを通
過中の空気から、抗菌粘着性剤塗布板で生雑菌を捕捉
し、殺菌する型の極めて簡便で確実な空気通過式空中浮
遊菌殺菌カプセルを提供した。 (2)室内の空中浮遊生菌の除去率は、本発明のカプセ
ルが空気調節の循環系内にあるので室内に万遍なくおよ
び、したがって空気循環回数にしたがって生菌の捕捉と
殺菌が確実で正確である。 (3)当該カプセルを部品組込方式で適用、あるいは外
部取付方式で適用の何れの場合でも簡単に取り付けるこ
とができる。外部取付の場合はダクト方式などのアタッ
チメントにより、如何なる空気取り入れ孔にも適用でき
る。 (4)通常のフィルタ方式に比較して空気の圧力損失が
殆どないので、他の空調器機に付加して取付けても負荷
やエネルギ負担の増加が殆どない。 (5)当該カプセル自体の主な部品は、空気流通の胴
体、両端開口部、抗菌粘着性剤塗布板であり、製造コス
トが安価で、その割には生菌の捕捉殺菌機能が高く、そ
の機能が衰えることなしに長期間使用できるので極めて
経済的である。 (6)抗菌粘性剤塗布板のみを交換すれば、カプセル容
器部自身は半永久的に使用できるので、時代のリユース
の方向にも合致するものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カプセルの外観斜視略図
【図2】固定式の抗菌粘性剤塗布板を有するカプセル内
部略図
【図3】風車回転羽根式の抗菌粘性剤塗布板を有するカ
プセル内部略図
【図4】固定式の抗菌粘性剤塗布板の傾斜角検討装置の
主要部断面略図
【図5】空気浄化装置へのカプセルの内部組込み例の斜
視略図
【図6】脱臭・除塵装置へのカプセルの外部取付け例の
斜視略図
【符号の説明】
1 上部空気吸込み孔 2 下部空気放出孔 3 カプセル胴部 4、5 固定傾斜式の抗菌粘性剤塗布板 6、7 固定具 8 桟状の空気吸込み孔 9 桟状の空気放出孔 10、11 風車羽根の支持梁 12 風車回転羽根の軸 14、15 風車回転羽根式の抗菌粘性剤塗布板 16 空気流入方向 17 空気流出方向 20−1〜20−3 一対の鏡映関係傾斜角説明のため
の主要部断面略図 20−4〜20−5 一対の傾斜対応関係説明のための
主要部断面略図 22 固定式抗菌粘性塗布板型カプセル 23 風車式抗菌粘性塗布板型カプセル 24 空気吸引ファン 25 脱臭セラミック・フィルタ 26 生菌捕捉・殺菌シート 27 浄化空気吹出し孔 28 浄化空気放出方向 29 脱臭・除塵装置本体 30 浄化空気吹出し孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気の吸入と放出を行い、吸入空気を清
    浄、加温、冷却あるいは加湿などを行って放出する循環
    機能のある空調機器の空気吸入部に、該吸入空気が通過
    するようにして用いる殺菌カプセルであって、該カプセ
    ル内の空気通過部に交換可能な、固定式あるいは回転式
    の、一定の傾斜角度をもつ片面あるいは両面に抗菌粘性
    剤が塗布された一ないし複数の抗菌粘性剤塗布板を設置
    し、通過空気が該抗菌粘性剤塗布板に衝突し、接触し
    て、該通過空気中に含まれている空中浮遊生雑菌を捕捉
    し、殺菌する構造であることを特徴とする空気通過式空
    中浮遊菌殺菌カプセル。
  2. 【請求項2】 抗菌粘性剤塗布板の粘性面の粘着力が
    0.2N/10mm以上であることを特徴とする請求項
    1に記載する空気通過式空中浮遊菌殺菌カプセル。
  3. 【請求項3】 殺菌カプセル内の空気通過部に設置の固
    定式抗菌粘性剤塗布板において、カプセル胴体の中心軸
    方向に対する傾斜角度が30〜60度であることを特徴
    とする請求項1、2に記載する空気通過式空中浮遊菌殺
    菌カプセル。
  4. 【請求項4】 殺菌カプセル内の回転式の抗菌粘性剤塗
    布板が、風車回転羽根形であって、付加されている循環
    機能のある空調機器の通過空気の風力によって回転する
    構造であることを特徴とする請求項1、2に記載する空
    気通過式空中浮遊菌殺菌カプセル。
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