JP2003009319A - 絶縁母線の接地構造および絶縁母線を備えたスイッチギヤ - Google Patents
絶縁母線の接地構造および絶縁母線を備えたスイッチギヤInfo
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Abstract
の縮小化、および簡素化を図ること。 【解決手段】通電のための芯線6と、芯線6の周囲に設
けられた絶縁体と、絶縁体の周囲に設けられた金属製の
接地層7とからなり、複数の電気機器1,2の相互間を接
続する絶縁母線の接地構造において、絶縁母線の少なく
とも一方の母線端末部5の接地層7を、抵抗体11を介し
て電気機器1,2側の接地極(筐体)12に接続する。
Description
相互間を接続する絶縁母線の接地構造に係り、特に全体
形状の縮小化、および簡素化を図れるようにした絶縁母
線の接地構造および絶縁母線を備えたスイッチギヤに関
するものである。
電側開閉装置のような電気機器と、負荷側開閉装置のよ
うな電気機器、および変圧器のような電気機器等、複数
の電気機器の相互間を接続するに際しては、絶縁母線が
多く用いられている。
と同様であり、通電のためのより線からなる芯線と、当
該芯線の周囲に設けられた架橋ポリエチレンからなる絶
縁体と、当該絶縁体の周囲に設けられた金属製の接地層
(遮蔽層)とから成っており、接地層(遮蔽層)は接地
電位となっている。
層が巻かれて外力からの損傷を防ぐようにしている。
気機器の相互間を接続する絶縁母線の接地構成例を示す
概要図である。
で模擬した場合について示している。図6において、受
電用の遮断器等を収納した電気機器1と、フィーダーの
断路器や変圧器等を収納した電気機器2との相互間は、
絶縁母線により接続されている。
それぞれ設けられ、ストレスコーン4で界面接続されて
いる。
され、芯線6と接地層7が接続されている。
巻回して設けられている。
母線側の接地層7とを切り離すために、絶縁層8がそれ
ぞれ設けられている。
体がそれぞれ接地されており、絶縁母線の接地層7が電
気機器1,2の筐体にそれぞれ接続されていると、接地
層7と電気機器1,2の筐体の接地間で循環電流が流れ
ることから、これを遮断するためである。
合のサージ保護として、接地層7と電気機器1との間に
はサージアブソーバ9が接続され、接地層7は、接地線
10により一点接地されている。なお、このサージ電圧
は、数10kV程度とされている。
を抑制するために、サージアブソーバ9が設けられてい
る。
告(II部)第366号”に記載されており、接地層7の
循環電流を防止して、サージ侵入時のサージ保護がなさ
れている。
な絶縁母線の接地構成においては、一般的に、サージア
ブソーバ9としては、定格電圧が数10kV程度の酸化
亜鉛素子が用いられている。
囲が絶縁材でコーティングされ、比較的に大型なものと
なる。
て、例えばサージバイパスコンデンサ等が用いられる
が、コンデンサ容量が数μFで定格電圧が数10kVと
なり、形状が大型なものとなる。
電気機器1の側壁に3相分が横一列配置されたケーブル
ヘッド3の近傍に接続する関係上、取付けスペースの確
保が困難となっている。
狭いスペースから作業性も困難となっている。
から、ケーブルヘッド3の3相分の間隔を広く保たなけ
ればならず、電気機器1,2の全体形状が大型化すると
いう問題点がある。
ことが最も良いことになるが、このサージアブソーバ9
はサージ電圧の抑制のために不可欠な部品であり、部品
点数の増加にもつながることになる。
器の縮小化や簡素化に逆行するものである。
地としてサージ電圧の抑制を図り、サージアブソーバ等
の部品を削減して全体形状の縮小化、および簡素化を図
ることが可能な絶縁母線の接地構造および絶縁母線を備
えたスイッチギヤを提供することにある。
めに、請求項1に対応する発明では、通電のための芯線
と、当該芯線の周囲に設けられた絶縁体と、当該絶縁体
の周囲に設けられた金属製の接地層とからなり、複数の
電気機器の相互間を接続する絶縁母線の接地構造におい
て、絶縁母線の少なくとも一方の母線端末部の接地層
を、抵抗体を介して電気機器側の接地極(筐体)に接続
している。
請求項1に対応する発明の絶縁母線の接地構造におい
て、絶縁母線の電源側または負荷側のいずれかの母線端
末部に抵抗体を設けている。
記請求項1に対応する発明の絶縁母線の接地構造におい
て、絶縁母線の電源側および負荷側の両母線端末部に抵
抗体を設けている。
発明の絶縁母線の接地構造においては、絶縁母線の少な
くとも一方の母線端末部(電源側または負荷側のいずれ
かの母線端末部、または電源側および負荷側の両母線端
末部)の接地層を、抵抗体を介して電気機器側の接地極
(筐体)に接続することにより、接地間の循環電流は抵
抗体によって減衰され、循環電流のジュール熱による発
熱が抑制される。また、サージ電圧は、抵抗体に流れる
循環電流による電位差分が発生するが、大きな電位差と
はならない。これにより、絶縁母線の接地を抵抗接地と
してサージ電圧の抑制を図り、サージアブソーバ等の部
品を削減して電気機器の全体形状の縮小化、および簡素
化を図ることができ、取付けスペースの確保、ならびに
作業性を容易にすることができる。
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に対応する発明の
絶縁母線の接地構造において、抵抗体を介して電気機器
側の接地極に接続する絶縁母線の長さを、100m以下
としている。
線の接地構造においては、抵抗体を介して電気機器側の
接地極に接続する絶縁母線の長さを100m以下とする
ことにより、定格電圧66kV用の100mの絶縁母線
で、約40mAの容量分電流が流れるが、この電流値に
よって抵抗体を焼損させることはなく、適用上問題な
い。
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に対応する発明の
絶縁母線の接地構造において、抵抗体としては、半導電
性架橋ポリエチレンテープからなり、絶縁母線の絶縁体
の表面に巻付けている。
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の
絶縁母線の接地構造において、抵抗体の体積抵抗率を約
1×103 Ω・mとしている。
る発明の絶縁母線の接地構造においては、抵抗体として
は、半導電性架橋ポリエチレンテープを絶縁母線の絶縁
体の表面に巻付けて、体積抵抗率を約1×103 Ω・m
とすることにより、絶縁母線端部の絶縁体の表面に一定
の抵抗率を持ったテープを巻付けることで抵抗体を接続
することができるため、ケーブルヘッド部の周囲に別置
きの部品を設ける必要がなく、部品点数を削減して電気
機器の全体形状のより一層の縮小化を図ることができ
る。
記請求項1乃至請求項6のいずれか1項に対応する発明
の絶縁母線の接地構造において、絶縁母線としては、電
力用ケーブルからなるものとしている。
線の接地構造においては、絶縁母線としては、電力用ケ
ーブルからなるものを用いていることにより、芯線と絶
縁体と接地層と抵抗体等を持った電力用ケーブルを、絶
縁母線に適用することができる。
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に対応する発明の
接地構造を有する絶縁母線を備えてスイッチギヤを構成
している。
線を備えたスイッチギヤにおいては、抵抗体で接地する
絶縁母線を備えたスイッチギヤとすることにより、電気
機器の側壁に設ける3相分のケーブルヘッドを適正間隔
で横一列に配置することができ、スイッチギヤの全体形
状の縮小化、および簡素化を図ることができる。
て図面を参照して詳細に説明する。
態による、離隔された電気機器を接続する絶縁母線の接
地構造の一例を示す概要図であり、図6と同一要素には
同一符号を付して示している。本実施の形態による絶縁
母線は、一般的な電力用ケーブルと同様に、通電のため
のより線からなる芯線と、当該芯線の周囲に設けられた
架橋ポリエチレンからなる絶縁体と、当該絶縁体の周囲
に設けられた金属製の接地層(遮蔽層)とから成り、接
地層(遮蔽層)は接地電位となっており、複数の電気機
器の相互間を接続する。
層を巻いて外力からの損傷を防ぐようにしている。
1,2には、それぞれ筐体の側壁にケーブルヘッド3を
取付け、ストレスコーン4を介して母線端末5を界面接
続している。
機器1,2の図示しない主回路に接続している。
体を設け、当該絶縁体の外周には、接地層7を設けてい
る。
筐体との接地間を絶縁するため、絶縁層8を設けてい
る。
母線端末5との間は、接地線10により接続して同電位
となっている。
体11を介して母線端末5に接続している。また、電気
機器2側の母線端末5は、直接に接地線10により接地
している。そして、電気機器1,2は、それぞれ筐体を
接地している。
抗体11を介して接地し、また電気機器2側の接地層7
は、直接接地する構成としている。
気機器としては、電源側の方とすることが好ましい。こ
れは、接地間のサージ電圧を、発生点の近傍で抵抗を介
して抑制できるためである。
母線の接地構造においては、絶縁母線の電源側または負
荷側のいずれかの母線端末5の接地層7を、抵抗体11
を介して電気機器1,2側の接地極(筐体)に接続する
ようにしているので、接地層7の循環電流を抵抗体11
によって抑制でき、循環電流のジュール熱による発熱を
抑制することができる。また、サージ電圧は、抵抗体1
1に流れる循環電流による電位差分が発生するが、大き
な電位差とはならない。
てサージ電圧の抑制を図り、サージアブソーバ等の部品
を削減してケーブルヘッド3部分の部品点数を減らすこ
とができ、簡素化することができる。
ペースが小さくできるため、全体形状の縮小化を図るこ
とができる。
母線の接地構造では、絶縁母線の接地を抵抗接地として
サージ電圧の抑制を図り、サージアブソーバ等の部品を
削減して、電気機器1,2の全体形状の縮小化、および
簡素化を図ることができ、取付けスペースの確保、なら
びに作業性を容易にする可能となる。
態による、列盤された電気機器を接続する絶縁母線の接
地構造の一例を示す概要図であり、図1と同一要素には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
接地構造は、図2に示すように、電気機器1側の接地層
7を抵抗体11を介して接地し、電気機器2側の接地層
7は、母線端末5を介して筐体に直接接続する構成とし
ている。
図1で示した絶縁層8を設けていない。
することにより、母線端末5と電気機器1,2の筐体の
電位を同電位にできるためである。
ている母線端末5を、強制的に接地線10aを用いて筐
体に接地するようにしてもよい。
との接触不良等がなくなる。
母線の接地構造においても、前述した第1の実施の形態
の絶縁母線の接地構造の場合と、同様の作用効果を得る
ことが可能となる。 (第3の実施の形態)図3は、本実施の形態による抵抗
体11を有した母線端末部の構成例を示す断面図であ
る。
中心導体13の周囲に絶縁層14をモールドし、接地層
15を設けたブッシング16を取付けている。
している。
子18aを接続し、芯線18の周囲には絶縁層19を設
けている。
離を保って抵抗層20と接地層21を設け、最外周には
防食層22を設けている。
絶縁層23と半導電層24とを、バネ25により加圧
し、それぞれの絶縁層14,19に面圧を加えるように
している。
末27で、外傷から保護するようにしている。
ーブルと同様の構成であるので、これを用いるようにし
てもよい。
28を設けており、電極29a,29bとEPゴムから
なる絶縁層30とからなり、バネ31をボルト32で固
定した抑え板33により面圧を加えるようにしている。
0.17mmの半導電性架橋ポリエチレンテープを1/
2ラップで巻付けたものでよく、これにより体積抵抗率
1×103 Ω・mを得るようにしている。
性をそれぞれ示す特性図である。すなわち、図4は、6
6kVクラスの絶縁母線の長さに対する抵抗層20に流
れる電流の関係を求めたものである。
が増加し、電流も増加することが分かる。
の長さに対する抵抗層20の温度上昇の関係を求めたも
のである。
が100m程度までは、接地層の電流を通電することが
でき、また温度上昇は数℃と少なく、適用上問題ないこ
とが分かる。
母線の接地構造においては、抵抗体11を介して電気機
器1,2側の接地極に接続する絶縁母線17の長さを1
00m以下としていることにより、定格電圧66kV用
の100mの絶縁母線17で約40mAの容量分電流が
流れるが、この電流値で抵抗体11を焼損させることは
なく、適用上問題ない。
ポリエチレンテープを絶縁母線17の絶縁体の表面に巻
付けて、体積抵抗率を約1×103 Ω・mとしているこ
とにより、絶縁母線17端部の絶縁体の表面に一定の抵
抗率を持ったテープからなる抵抗層20を巻付けること
で抵抗体11を接続することができるため、接地層7の
循環電流を抑制でき、またサージ電圧を抑制することが
できる。
別置きの部品を設ける必要がなくなり、部品点数を削減
してケーブルヘッド3部分の部品点数を減らし、簡素化
することができ、電気機器1,2の全体形状のより一層
の縮小化を図ることが可能となる。 さらに、絶縁母線17としては、電力用ケーブルからな
るものを用いていることにより、芯線と絶縁体と接地層
と抵抗体等を持った電力用ケーブルを、絶縁母線17に
適用することが可能となる。
前述した第1乃至第3の実施の形態のいずれかの実施の
形態の接地構造を有する絶縁母線を備えて、スイッチギ
ヤを構成するようにしている。
母線の接地構造においては、抵抗体11で接地する絶縁
母線を備えたスイッチギヤとしていることにより、電気
機器の側壁に設ける3相分のケーブルヘッド3を適正間
隔で横一列に配置することができる。 これにより、電気機器1,2への取付けスペースが小さ
くできるため、スイッチギヤの全体形状の縮小化、およ
び簡素化を図ることができ、取付けスペースの確保、な
らびに作業性を容易にする可能となる。 (第5の実施の形態)前述した第1乃至第3の実施の形
態のいずれかの実施の形態において、接地層7に設ける
抵抗層20としては、電源側または負荷側の両母線端末
5に限らず、電源側および負荷側の両母線端末5に設け
るようにしても、循環電流の抑制とサージ電圧の抑制の
点で、前述の場合と同様の効果が得られるものである。
記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階で
はその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施す
ることが可能である。また、各実施の形態は可能な限り
適宜組合わせて実施してもよく、その場合には組合わせ
た作用効果を得ることができる。さらに、上記各実施の
形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される
複数の構成要件における適宜な組合わせにより、種々の
発明を抽出することができる。 例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの
構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題
の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発
明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一
つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構
成を発明として抽出することができる。
の接地構造によれば、複数の電気機器の相互間を接続す
る絶縁母線の少なくとも一方の母線端末部の接地層を、
抵抗体を介して電気機器側の接地極(筐体)に接続する
ようにしているので、接地間に流れる循環電流を抑制
し、またサージ電圧を抑制して、絶縁母線を接続するケ
ーブルヘッド部の部品点数を減らすことができ、電気機
器の全体形状の縮小化、および簡素化を図ることが可能
となる。
線を備えたスイッチギヤによれば、電気機器の側壁に設
ける3相分のケーブルヘッドを適正間隔で横一列に配置
することができ、スイッチギヤの全体形状の縮小化、お
よび簡素化を図ることが可能となる。
の形態を示す概要図。
の形態を示す概要図。
の実施の形態を示す断面図。
抵抗層に流れる電流との関係を求めた特性図。
抵抗層の温度上昇との関係を求めた特性図。
縁母線の接地構成例を示す概要図。
Claims (8)
- 【請求項1】 通電のための芯線と、当該芯線の周囲に
設けられた絶縁体と、当該絶縁体の周囲に設けられた金
属製の接地層とからなり、複数の電気機器の相互間を接
続する絶縁母線の接地構造において、 前記絶縁母線の少なくとも一方の母線端末部の接地層
を、抵抗体を介して前記電気機器側の接地極に接続した
ことを特徴とする絶縁母線の接地構造。 - 【請求項2】 前記請求項1に記載の絶縁母線の接地構
造において、 前記絶縁母線の電源側または負荷側のいずれかの母線端
末部に抵抗体を設けたことを特徴とする絶縁母線の接地
構造。 - 【請求項3】 前記請求項1に記載の絶縁母線の接地構
造において、 前記絶縁母線の電源側および負荷側の両母線端末部に抵
抗体を設けたことを特徴とする絶縁母線の接地構造。 - 【請求項4】 前記請求項1乃至請求項3のいずれか1
項に記載の絶縁母線の接地構造において、 前記抵抗体を介して電気機器側の接地極に接続する前記
絶縁母線の長さを、100m以下としたことを特徴とす
る絶縁母線の接地構造。 - 【請求項5】 前記請求項1乃至請求項4のいずれか1
項に記載の絶縁母線の接地構造において、 前記抵抗体としては、半導電性架橋ポリエチレンテープ
からなり、前記絶縁母線の絶縁体の表面に巻付けたこと
を特徴とする絶縁母線の接地構造。 - 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1
項に記載の絶縁母線の接地構造において、 前記抵抗体の体積抵抗率を約1×103 Ω・mとしたこ
とを特徴とする絶縁母線の接地構造。 - 【請求項7】 前記請求項1乃至請求項6のいずれか1
項に記載の絶縁母線の接地構造において、 前記絶縁母線としては、電力用ケーブルからなることを
特徴とする絶縁母線の接地構造。 - 【請求項8】 前記請求項1乃至請求項7のいずれか1
項に記載の接地構造を有する絶縁母線を備えて成ること
を特徴とするスイッチギヤ。
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JP2001185079A JP2003009319A (ja) | 2001-06-19 | 2001-06-19 | 絶縁母線の接地構造および絶縁母線を備えたスイッチギヤ |
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