JP2003008991A - 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Info

Publication number
JP2003008991A
JP2003008991A JP2001194611A JP2001194611A JP2003008991A JP 2003008991 A JP2003008991 A JP 2003008991A JP 2001194611 A JP2001194611 A JP 2001194611A JP 2001194611 A JP2001194611 A JP 2001194611A JP 2003008991 A JP2003008991 A JP 2003008991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
foreground
background
area
background area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001194611A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4840630B2 (ja
Inventor
Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Takahiro Nagano
隆浩 永野
Junichi Ishibashi
淳一 石橋
Takashi Sawao
貴志 沢尾
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Seiji Wada
成司 和田
Toru Miyake
徹 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2001194611A priority Critical patent/JP4840630B2/ja
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to CA002420069A priority patent/CA2420069C/en
Priority to PCT/JP2002/006385 priority patent/WO2003003307A1/ja
Priority to US10/362,558 priority patent/US7181080B2/en
Priority to MXPA03001576A priority patent/MXPA03001576A/es
Priority to CNB028027655A priority patent/CN1313975C/zh
Priority to KR1020037002804A priority patent/KR100894923B1/ko
Priority to EP02741315A priority patent/EP1400925A4/en
Publication of JP2003008991A publication Critical patent/JP2003008991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4840630B2 publication Critical patent/JP4840630B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/222Studio circuitry; Studio devices; Studio equipment
    • H04N5/262Studio circuits, e.g. for mixing, switching-over, change of character of image, other special effects ; Cameras specially adapted for the electronic generation of special effects
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/10Segmentation; Edge detection
    • G06T7/194Segmentation; Edge detection involving foreground-background segmentation
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10016Video; Image sequence

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Studio Circuits (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 背景の画像の領域、移動する物体の画像の領
域、および混ざり合いが生じている画像の領域を特定す
る。 【解決手段】 混合比算出部103は、画像データの注
目フレームの注目画素に対応する、周辺フレームの画素
データを、背景オブジェクトに相当する背景画素データ
として抽出すると共に、注目フレームに存在する注目画
素の注目画素データを抽出し、注目画素データおよび背
景画素データの関係を示す、複数の関係式を生成し、関
係式に基づいて、オブジェクトの混合状態を示す混合比
を検出する。領域特定部104は、検出された混合比を
関係式に代入することにより予測誤差を演算し、注目画
素の属する領域が、カバードバックグラウンド領域であ
るか、アンカバードバックグラウンド領域であるか、前
景領域であるか、または、背景領域であるかを特定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置およ
び方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、セ
ンサにより検出した信号と現実世界との違いを考慮した
画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
に関する。
【0002】
【従来の技術】現実世界における事象をセンサで検出
し、画像センサが出力するサンプリングデータを処理す
る技術が広く利用されている。
【0003】例えば、静止している所定の背景の前で移
動する物体をビデオカメラで撮像して得られる画像に
は、物体の移動速度が比較的速い場合、動きボケが生じ
ることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】静止している背景の前
で物体が移動するとき、移動する物体の画像自身の混ざ
り合いによる動きボケのみならず、背景の画像と移動す
る物体の画像との混ざり合いが生じる。従来は、背景の
画像と移動する物体の画像との混ざり合いの状態に対応
する処理は、考えられていなかった。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、背景の画像の領域、移動する物体の画像の
領域、および混ざり合いが生じている画像の領域を特定
することができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、画像データの注目フレームの注目画素に対応する、
注目フレームの周辺の周辺フレームの画素データを、画
像データの複数のオブジェクトのうちの背景となる背景
オブジェクトに相当する背景画素データとして抽出する
と共に、注目フレームに存在する注目画素の注目画素デ
ータを抽出し、注目画素について、注目画素データおよ
び背景画素データの関係を示す、複数の関係式を生成す
る関係式生成手段と、関係式に基づいて、注目画素に対
応して、現実世界において複数であるオブジェクトの混
合状態を示す混合比を検出する混合比検出手段と、混合
比検出手段により検出された混合比を関係式に代入する
ことにより予測誤差を演算する予測誤差演算手段と、予
測誤差を基に、注目画素の属する領域が、複数のオブジ
ェクトが混合されてなる混合領域であって、複数のオブ
ジェクトのうちの前景となる前景オブジェクトの動き方
向の先端側に形成されるカバードバックグラウンド領域
であるか、または、混合領域であって、前景オブジェク
トの動き方向の後端側に形成されるアンカバードバック
グラウンド領域であるかを特定するカバードバックグラ
ウンド領域アンカバードバックグラウンド領域特定手段
と、注目画素の属する領域が、前景オブジェクトを構成
する前景オブジェクト成分のみからなる前景領域である
か、または、背景オブジェクトを構成する背景オブジェ
クト成分のみからなる背景領域であるかを特定する前景
領域背景領域特定手段とを含むことを特徴とする。
【0007】混合比検出手段は、関係式に基づいて、注
目画素に対応して、注目画素に含まれる前景オブジェク
ト成分を検出すると共に、混合比を検出し、予測誤差演
算手段は、混合比検出手段により検出された混合比およ
び注目画素に含まれる前景オブジェクト成分を関係式に
代入することにより予測誤差を演算するようにすること
ができる。
【0008】関係式生成手段は、注目画素に対応する、
周辺フレームの画素データを、背景オブジェクトに相当
する背景画素データとして抽出すると共に、注目画素の
注目画素データ、および注目フレーム内の注目画素の近
傍に位置する、近傍画素の近傍画素データを抽出し、注
目画素について、注目画素データおよび近傍画素デー
タ、並びに注目画素データまたは近傍画素データに対応
する背景画素データの関係を示す、複数の関係式を生成
するようにすることができる。
【0009】関係式生成手段は、注目画素データおよび
近傍画素データに含まれる、前景オブジェクト成分が等
しいとする第1の近似、および混合領域において混合比
の変化が混合領域の画素の位置に対して直線的であると
する第2の近似に基づいて、複数の関係式を生成するよ
うにすることができる。
【0010】関係式生成手段は、注目画素データおよび
近傍画素データに含まれる、前景オブジェクト成分が等
しいとする第1の近似、および混合領域において混合比
の変化が混合領域の画素の位置に対して平面的であると
する第2の近似に基づいて、複数の関係式を生成するよ
うにすることができる。
【0011】混合比検出手段は、複数の関係式を最小自
乗法で解くことにより、混合比を検出するようにするこ
とができる。
【0012】関係式生成手段は、注目画素が、カバード
バックグラウンド領域に属するとした場合、注目フレー
ムの前のフレームの画素データを、背景画素データとし
て抽出し、注目画素が、アンカバードバックグラウンド
領域に属するとした場合、注目フレームの次のフレーム
の画素データを、背景画素データとして抽出し、複数の
関係式を生成するようにすることができる。
【0013】関係式生成手段は、注目画素に対応して、
前景オブジェクトの動きを基に、注目フレームおよび周
辺フレームから、複数のオブジェクトが混合状態にある
混合画素データを抽出すると共に、混合画素データにの
個々に対応して、背景オブジェクトの動きを基に、混合
画素データが抽出されたフレームとは異なるフレームか
ら、背景オブジェトに相当する背景画素データを抽出
し、複数の関係式を生成するようにすることができる。
【0014】関係式生成手段は、混合画素データに対応
する前景オブジェクト成分が等しいとする第1の近似、
および注目フレームおよび周辺フレームから抽出された
混合画素データは一定であるとする第2の近似に基づい
て、複数の関係式を生成するようにすることができる。
【0015】関係式生成手段は、注目画素に対応して、
前景オブジェクトの動きを基に、注目フレームおよび周
辺フレームから、複数のオブジェクトが混合状態にある
混合画素データを抽出すると共に、混合画素データの個
々に対応して、背景オブジェクトの動きを基に、混合画
素データが抽出されたフレームの前のフレームから、背
景オブジェトに相当する背景画素データを抽出し、複数
の関係式を生成し、カバードバックグラウンド領域アン
カバードバックグラウンド領域特定手段は、予測誤差が
所定の閾値以上である領域をアンカバードバックグラウ
ンド領域であると特定するようにすることができる。
【0016】関係式生成手段は、注目画素に対応して、
前景オブジェクトの動きを基に、注目フレームおよび周
辺フレームから、複数のオブジェクトが混合状態にある
混合画素データを抽出すると共に、混合画素データの個
々に対応して、背景オブジェクトの動きを基に、混合画
素データが抽出されたフレームの次のフレームから、背
景オブジェトに相当する背景画素データを抽出し、複数
の関係式を生成し、カバードバックグラウンド領域アン
カバードバックグラウンド領域特定手段は、予測誤差が
所定の閾値以上である領域をカバードバックグラウンド
領域であると特定するようにすることができる。
【0017】本発明の画像処理方法は、画像データの注
目フレームの注目画素に対応する、注目フレームの周辺
の周辺フレームの画素データを、画像データの複数のオ
ブジェクトのうちの背景となる背景オブジェクトに相当
する背景画素データとして抽出すると共に、注目フレー
ムに存在する注目画素の注目画素データを抽出し、注目
画素について、注目画素データおよび背景画素データの
関係を示す、複数の関係式を生成する関係式生成ステッ
プと、関係式に基づいて、注目画素に対応して、現実世
界において複数であるオブジェクトの混合状態を示す混
合比を検出する混合比検出ステップと、混合比検出ステ
ップの処理により検出された混合比を関係式に代入する
ことにより予測誤差を演算する予測誤差演算ステップ
と、予測誤差を基に、注目画素の属する領域が、複数の
オブジェクトが混合されてなる混合領域であって、複数
のオブジェクトのうちの前景となる前景オブジェクトの
動き方向の先端側に形成されるカバードバックグラウン
ド領域であるか、または、混合領域であって、前景オブ
ジェクトの動き方向の後端側に形成されるアンカバード
バックグラウンド領域であるかを特定するカバードバッ
クグラウンド領域アンカバードバックグラウンド領域特
定ステップと、注目画素の属する領域が、前景オブジェ
クトを構成する前景オブジェクト成分のみからなる前景
領域であるか、または、背景オブジェクトを構成する背
景オブジェクト成分のみからなる背景領域であるかを特
定する前景領域背景領域特定ステップとを含むことを特
徴とする。
【0018】本発明の記録媒体のプログラムは、画像デ
ータの注目フレームの注目画素に対応する、注目フレー
ムの周辺の周辺フレームの画素データを、画像データの
複数のオブジェクトのうちの背景となる背景オブジェク
トに相当する背景画素データとして抽出すると共に、注
目フレームに存在する注目画素の注目画素データを抽出
し、注目画素について、注目画素データおよび背景画素
データの関係を示す、複数の関係式を生成する関係式生
成ステップと、関係式に基づいて、注目画素に対応し
て、現実世界において複数であるオブジェクトの混合状
態を示す混合比を検出する混合比検出ステップと、混合
比検出ステップの処理により検出された混合比を関係式
に代入することにより予測誤差を演算する予測誤差演算
ステップと、予測誤差を基に、注目画素の属する領域
が、複数のオブジェクトが混合されてなる混合領域であ
って、複数のオブジェクトのうちの前景となる前景オブ
ジェクトの動き方向の先端側に形成されるカバードバッ
クグラウンド領域であるか、または、混合領域であっ
て、前景オブジェクトの動き方向の後端側に形成される
アンカバードバックグラウンド領域であるかを特定する
カバードバックグラウンド領域アンカバードバックグラ
ウンド領域特定ステップと、注目画素の属する領域が、
前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分のみ
からなる前景領域であるか、または、背景オブジェクト
を構成する背景オブジェクト成分のみからなる背景領域
であるかを特定する前景領域背景領域特定ステップとを
含むことを特徴とする。
【0019】本発明のプログラムは、コンピュータに、
画像データの注目フレームの注目画素に対応する、注目
フレームの周辺の周辺フレームの画素データを、画像デ
ータの複数のオブジェクトのうちの背景となる背景オブ
ジェクトに相当する背景画素データとして抽出すると共
に、注目フレームに存在する注目画素の注目画素データ
を抽出し、注目画素について、注目画素データおよび背
景画素データの関係を示す、複数の関係式を生成する関
係式生成ステップと、関係式に基づいて、注目画素に対
応して、現実世界において複数であるオブジェクトの混
合状態を示す混合比を検出する混合比検出ステップと、
混合比検出ステップの処理により検出された混合比を関
係式に代入することにより予測誤差を演算する予測誤差
演算ステップと、予測誤差を基に、注目画素の属する領
域が、複数のオブジェクトが混合されてなる混合領域で
あって、複数のオブジェクトのうちの前景となる前景オ
ブジェクトの動き方向の先端側に形成されるカバードバ
ックグラウンド領域であるか、または、混合領域であっ
て、前景オブジェクトの動き方向の後端側に形成される
アンカバードバックグラウンド領域であるかを特定する
カバードバックグラウンド領域アンカバードバックグラ
ウンド領域特定ステップと、注目画素の属する領域が、
前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分のみ
からなる前景領域であるか、または、背景オブジェクト
を構成する背景オブジェクト成分のみからなる背景領域
であるかを特定する前景領域背景領域特定ステップとを
実行させることを特徴とする。
【0020】本発明の画像処理装置および方法、記録媒
体、並びにプログラムにおいては、画像データの注目フ
レームの注目画素に対応する、注目フレームの周辺の周
辺フレームの画素データを、画像データの複数のオブジ
ェクトのうちの背景となる背景オブジェクトに相当する
背景画素データとして抽出すると共に、注目フレームに
存在する注目画素の注目画素データを抽出し、注目画素
について、注目画素データおよび背景画素データの関係
を示す、複数の関係式が生成され、関係式に基づいて、
注目画素に対応して、現実世界において複数であるオブ
ジェクトの混合状態を示す混合比が検出され、検出され
た混合比を関係式に代入することにより予測誤差が演算
され、予測誤差を基に、注目画素の属する領域が、複数
のオブジェクトが混合されてなる混合領域であって、複
数のオブジェクトのうちの前景となる前景オブジェクト
の動き方向の先端側に形成されるカバードバックグラウ
ンド領域であるか、または、混合領域であって、前景オ
ブジェクトの動き方向の後端側に形成されるアンカバー
ドバックグラウンド領域であるかが特定され、注目画素
の属する領域が、前景オブジェクトを構成する前景オブ
ジェクト成分のみからなる前景領域であるか、または、
背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみ
からなる背景領域であるかが特定される。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る画像処理装
置の一実施の形態を示す図である。CPU(Central Proce
ssing Unit)21は、ROM(Read Only Memory)22、
または記憶部28に記憶されているプログラムに従って
各種の処理を実行する。RAM(RandomAccess Memory)2
3には、CPU21が実行するプログラムやデータなどが
適宜記憶される。これらのCPU21、ROM22、およびRA
M23は、バス24により相互に接続されている。
【0022】CPU21にはまた、バス24を介して入出
力インタフェース25が接続されている。入出力インタ
フェース25には、キーボード、マウス、マイクロホン
などよりなる入力部26、ディスプレイ、スピーカなど
よりなる出力部27が接続されている。CPU21は、入
力部26から入力される指令に対応して各種の処理を実
行する。そして、CPU21は、処理の結果得られた画像
や音声等を出力部27に出力する。
【0023】入出力インタフェース25に接続されてい
る記憶部28は、例えばハードディスクなどで構成さ
れ、CPU21が実行するプログラムや各種のデータを記
憶する。通信部29は、インターネット、その他のネッ
トワークを介して外部の装置と通信する。この例の場
合、通信部29はセンサの出力を取り込む取得部として
働く。
【0024】また、通信部29を介してプログラムを取
得し、記憶部28に記憶してもよい。
【0025】入出力インタフェース25に接続されてい
るドライブ30は、磁気ディスク51、光ディスク5
2、光磁気ディスク53、或いは半導体メモリ54など
が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されて
いるプログラムやデータなどを取得する。取得されたプ
ログラムやデータは、必要に応じて記憶部28に転送さ
れ、記憶される。
【0026】図2は、画像処理装置を示すブロック図で
ある。
【0027】なお、画像処理装置の各機能をハードウェ
アで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わな
い。つまり、本明細書の各ブロック図は、ハードウェア
のブロック図と考えても、ソフトウェアによる機能ブロ
ック図と考えても良い。
【0028】この明細書では、撮像の対象となる、現実
世界におけるオブジェクトに対応する画像を、画像オブ
ジェクトと称する。
【0029】画像処理装置に供給された入力画像は、オ
ブジェクト抽出部101、混合比算出部103、領域特
定部104、および前景背景分離部105に供給され
る。
【0030】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる前景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像に含まれる前景のオブジェクトに対応
する画像オブジェクトの輪郭を検出することで、前景の
オブジェクトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出す
る。
【0031】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像と、抽出された前景のオブジェクトに
対応する画像オブジェクトとの差から、背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出する。
【0032】また、例えば、オブジェクト抽出部101
は、内部に設けられている背景メモリに記憶されている
背景の画像と、入力画像との差から、前景のオブジェク
トに対応する画像オブジェクト、および背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出するように
してもよい。
【0033】動き検出部102は、例えば、ブロックマ
ッチング法、勾配法、位相相関法、およびペルリカーシ
ブ法などの手法により、粗く抽出された前景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトの動きベクトルを算出
して、算出した動きベクトルおよび動きベクトルの位置
情報(動きベクトルに対応する画素の位置を特定する情
報)を混合比算出部103および動きボケ調整部106
に供給する。
【0034】動き検出部102が出力する動きベクトル
には、動き量vに対応する情報が含まれるている。
【0035】また、例えば、動き検出部102は、画像
オブジェクトに画素を特定する画素位置情報と共に、画
像オブジェクト毎の動きベクトルを動きボケ調整部10
6に出力するようにしてもよい。
【0036】動き量vは、動いているオブジェクトに対
応する画像の位置の変化を画素間隔を単位として表す値
である。例えば、前景に対応するオブジェクトの画像
が、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4
画素分離れた位置に表示されるように移動していると
き、前景に対応するオブジェクトの画像の動き量vは、
4とされる。
【0037】なお、オブジェクト抽出部101および動
き検出部102は、動いているオブジェクトに対応した
動きボケ量の調整を行う場合に必要となる。
【0038】混合比算出部103は、入力画像、および
動き検出部102から供給された動きベクトルとその位
置情報を基に、画素が混合領域の1つであるカバードバ
ックグラウンド領域に属すると仮定したとき、推定され
る混合比(以下、混合比αと称する)である推定混合比
およびこれに対応する混合比関係情報を生成すると共
に、画素が混合領域の他の1つであるアンカバードバッ
クグラウンド領域に属すると仮定したとき、推定される
混合比である推定混合比およびこれに対応する混合比関
係情報を生成し、生成した2つの推定混合比およびこれ
らに対応する混合比関係情報を領域特定部104に供給
する。
【0039】混合比αは、後述する式(3)に示される
ように、画素値における、背景のオブジェクトに対応す
る画像の成分(以下、背景の成分とも称する)の割合を
示す値である。
【0040】カバードバックグラウンド領域およびアン
カバードバックグラウンド領域の詳細については、後述
する。
【0041】領域特定部104は、入力画像、並びに混
合比算出部103から供給された2つの推定混合比およ
びこれらに対応する混合比関係情報を基に、入力された
画像の画素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または
混合領域のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景
領域、または混合領域のいずれかに属するかを示す情報
(以下、領域情報と称する)を前景背景分離部105お
よび動きボケ調整部106に供給する。
【0042】領域特定部104は、生成した領域情報、
並びに混合比算出部103から供給された2つの推定混
合比およびこれらに対応する混合比関係情報を基に、混
合比αを生成し、生成した混合比αを前景背景分離部1
05に供給する。
【0043】前景背景分離部105は、領域特定部10
4から供給された領域情報および混合比αを基に、前景
のオブジェクトに対応する画像の成分(以下、前景の成
分とも称する)のみから成る前景成分画像と、背景の成
分のみから成る背景成分画像とに入力画像を分離して、
前景成分画像を動きボケ調整部106および選択部10
7に供給する。なお、分離された前景成分画像を最終的
な出力とすることも考えられる。従来の混合領域を考慮
しないで前景と背景だけを特定し、分離していた方式に
比べ正確な前景と背景を得ることが出来る。
【0044】動きボケ調整部106は、動きベクトルか
らわかる動き量vおよび領域情報を基に、前景成分画像
に含まれる1以上の画素を示す処理単位を決定する。処
理単位は、動きボケの量の調整の処理の対象となる1群
の画素を指定するデータである。
【0045】動きボケ調整部106は、画像処理装置に
入力された動きボケ調整量、前景背景分離部105から
供給された前景成分画像、動き検出部102から供給さ
れた動きベクトルおよびその位置情報、並びに処理単位
を基に、前景成分画像に含まれる動きボケを除去する、
動きボケの量を減少させる、または動きボケの量を増加
させるなど前景成分画像に含まれる動きボケの量を調整
して、動きボケの量を調整した前景成分画像を選択部1
07に出力する。動きベクトルとその位置情報は使わな
いこともある。
【0046】ここで、動きボケとは、撮像の対象とな
る、現実世界におけるオブジェクトの動きと、センサの
撮像の特性とにより生じる、動いているオブジェクトに
対応する画像に含まれている歪みをいう。
【0047】選択部107は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、前景背景分離部105から供給
された前景成分画像、および動きボケ調整部106から
供給された動きボケの量が調整された前景成分画像のい
ずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力す
る。
【0048】次に、図3乃至図18を参照して、画像処
理装置に供給される入力画像について説明する。
【0049】図3は、センサによる撮像を説明する図で
ある。センサは、例えば、固体撮像素子であるCCD(Cha
rge-Coupled Device)エリアセンサを備えたCCDビデオ
カメラなどで構成される。現実世界における、前景に対
応するオブジェクトは、現実世界における、背景に対応
するオブジェクトと、センサとの間を、例えば、図中の
左側から右側に水平に移動する。
【0050】センサは、前景に対応するオブジェクト
を、背景に対応するオブジェクトと共に撮像する。セン
サは、撮像した画像を1フレーム単位で出力する。例え
ば、センサは、1秒間に30フレームから成る画像を出
力する。センサの露光時間は、1/30秒とすることが
できる。露光時間は、センサが入力された光の電荷への
変換を開始してから、入力された光の電荷への変換を終
了するまでの期間である。以下、露光時間をシャッタ時
間とも称する。
【0051】図4は、画素の配置を説明する図である。
図4中において、A乃至Iは、個々の画素を示す。画素
は、画像に対応する平面上に配置されている。1つの画
素に対応する1つの検出素子は、センサ上に配置されて
いる。センサが画像を撮像するとき、1つの検出素子
は、画像を構成する1つの画素に対応する画素値を出力
する。例えば、検出素子のX方向の位置は、画像上の横
方向の位置に対応し、検出素子のY方向の位置は、画像
上の縦方向の位置に対応する。
【0052】図5に示すように、例えば、CCDである検
出素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力された光
を電荷に変換して、変換された電荷を蓄積する。電荷の
量は、入力された光の強さと、光が入力されている時間
にほぼ比例する。検出素子は、シャッタ時間に対応する
期間において、入力された光から変換された電荷を、既
に蓄積されている電荷に加えていく。すなわち、検出素
子は、シャッタ時間に対応する期間、入力される光を積
分して、積分された光に対応する量の電荷を蓄積する。
検出素子は、時間に対して、積分効果があるとも言え
る。
【0053】検出素子に蓄積された電荷は、図示せぬ回
路により、電圧値に変換され、電圧値は更にデジタルデ
ータなどの画素値に変換されて出力される。従って、セ
ンサから出力される個々の画素値は、前景または背景に
対応するオブジェクトの空間的に広がりを有するある部
分を、シャッタ時間について積分した結果である、1次
元の空間に射影された値を有する。
【0054】画像処理装置は、このようなセンサの蓄積
の動作により、出力信号に埋もれてしまった有意な情
報、例えば、混合比αを抽出する。画像処理装置は、前
景の画像オブジェクト自身が混ざり合うことによる生ず
る歪みの量、例えば、動きボケの量などを調整する。ま
た、画像処理装置は、前景の画像オブジェクトと背景の
画像オブジェクトとが混ざり合うことにより生ずる歪み
の量を調整する。
【0055】図6は、動いている前景に対応するオブジ
ェクトと、静止している背景に対応するオブジェクトと
を撮像して得られる画像を説明する図である。図6
(A)は、動きを伴う前景に対応するオブジェクトと、
静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して
得られる画像を示している。図6(A)に示す例におい
て、前景に対応するオブジェクトは、画面に対して水平
に左から右に動いている。
【0056】図6(B)は、図6(A)に示す画像の1
つのラインに対応する画素値を時間方向に展開したモデ
ル図である。図6(B)の横方向は、図6(A)の空間
方向Xに対応している。
【0057】背景領域の画素は、背景の成分、すなわ
ち、背景のオブジェクトに対応する画像の成分のみか
ら、その画素値が構成されている。前景領域の画素は、
前景の成分、すなわち、前景のオブジェクトに対応する
画像の成分のみから、その画素値が構成されている。
【0058】混合領域の画素は、背景の成分、および前
景の成分から、その画素値が構成されている。混合領域
は、背景の成分、および前景の成分から、その画素値が
構成されているので、歪み領域ともいえる。混合領域
は、更に、カバードバックグラウンド領域およびアンカ
バードバックグラウンド領域に分類される。
【0059】カバードバックグラウンド領域は、前景領
域に対して、前景のオブジェクトの進行方向の前端部に
対応する位置の混合領域であり、時間の経過に対応して
背景成分が前景に覆い隠される領域をいう。
【0060】これに対して、アンカバードバックグラウ
ンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジェクトの
進行方向の後端部に対応する位置の混合領域であり、時
間の経過に対応して背景成分が現れる領域をいう。
【0061】このように、前景領域、背景領域、または
カバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバ
ックグラウンド領域を含む画像が、領域特定部104、
混合比算出部103、および前景背景分離部105に入
力画像として入力される。
【0062】図7は、以上のような、背景領域、前景領
域、混合領域、カバードバックグラウンド領域、および
アンカバードバックグラウンド領域を説明する図であ
る。図6に示す画像に対応する場合、背景領域は、静止
部分であり、前景領域は、動き部分であり、混合領域の
カバードバックグラウンド領域は、背景から前景に変化
する部分であり、混合領域のアンカバードバックグラウ
ンド領域は、前景から背景に変化する部分である。
【0063】図8は、静止している前景に対応するオブ
ジェクトおよび静止している背景に対応するオブジェク
トを撮像した画像における、隣接して1列に並んでいる
画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。例
えば、隣接して1列に並んでいる画素として、画面の1
つのライン上に並んでいる画素を選択することができ
る。
【0064】図8に示すF01乃至F04の画素値は、静止し
ている前景のオブジェクトに対応する画素の画素値であ
る。図8に示すB01乃至B04の画素値は、静止している背
景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。
【0065】図8における縦方向は、時間に対応し、図
中の上から下に向かって時間が経過する。図8中の矩形
の上辺の位置は、センサが入力された光の電荷への変換
を開始する時刻に対応し、図8中の矩形の下辺の位置
は、センサが入力された光の電荷への変換を終了する時
刻に対応する。すなわち、図8中の矩形の上辺から下辺
までの距離は、シャッタ時間に対応する。
【0066】以下において、シャッタ時間とフレーム間
隔とが同一である場合を例に説明する。
【0067】図8における横方向は、図6で説明した空
間方向Xに対応する。より具体的には、図8に示す例に
おいて、図8中の”F01”と記載された矩形の左辺か
ら”B04”と記載された矩形の右辺までの距離は、画素
のピッチの8倍、すなわち、連続している8つの画素の
間隔に対応する。
【0068】前景のオブジェクトおよび背景のオブジェ
クトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間
において、センサに入力される光は変化しない。
【0069】ここで、シャッタ時間に対応する期間を2
つ以上の同じ長さの期間に分割する。例えば、仮想分割
数を4とすると、図8に示すモデル図は、図9に示すモ
デルとして表すことができる。仮想分割数は、前景に対
応するオブジェクトのシャッタ時間内での動き量vなど
に対応して設定される。例えば、4である動き量vに対
応して、仮想分割数は、4とされ、シャッタ時間に対応
する期間は4つに分割される。
【0070】図中の最も上の行は、シャッタが開いて最
初の、分割された期間に対応する。図中の上から2番目
の行は、シャッタが開いて2番目の、分割された期間に
対応する。図中の上から3番目の行は、シャッタが開い
て3番目の、分割された期間に対応する。図中の上から
4番目の行は、シャッタが開いて4番目の、分割された
期間に対応する。
【0071】以下、動き量vに対応して分割されたシャ
ッタ時間をシャッタ時間/vとも称する。
【0072】前景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサに入力される光は変化しないので、前景
の成分F01/vは、画素値F01を仮想分割数で除した値に等
しい。同様に、前景に対応するオブジェクトが静止して
いるとき、前景の成分F02/vは、画素値F02を仮想分割数
で除した値に等しく、前景の成分F03/vは、画素値F03を
仮想分割数で除した値に等しく、前景の成分F04/vは、
画素値F04を仮想分割数で除した値に等しい。
【0073】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサに入力される光は変化しないので、背景
の成分B01/vは、画素値B01を仮想分割数で除した値に等
しい。同様に、背景に対応するオブジェクトが静止して
いるとき、背景の成分B02/vは、画素値B02を仮想分割数
で除した値に等しく、B03/vは、画素値B03を仮想分割数
で除した値に等しく、B04/vは、画素値B04を仮想分割数
で除した値に等しい。
【0074】すなわち、前景に対応するオブジェクトが
静止している場合、シャッタ時間に対応する期間におい
て、センサに入力される前景のオブジェクトに対応する
光が変化しないので、シャッタが開いて最初の、シャッ
タ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開
いて2番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F0
1/vと、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに
対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて4番目
の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vとは、
同じ値となる。F02/v乃至F04/vも、F01/vと同様の関係
を有する。
【0075】背景に対応するオブジェクトが静止してい
る場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
に入力される背景のオブジェクトに対応する光は変化し
ないので、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vに
対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて2番目
の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vと、シ
ャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに対応する背
景の成分B01/vと、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vに対応する背景の成分B01/vとは、同じ値とな
る。B02/v乃至B04/vも、同様の関係を有する。
【0076】次に、前景に対応するオブジェクトが移動
し、背景に対応するオブジェクトが静止している場合に
ついて説明する。
【0077】図10は、前景に対応するオブジェクトが
図中の右側に向かって移動する場合の、カバードバック
グラウンド領域を含む、1つのライン上の画素の画素値
を時間方向に展開したモデル図である。図10におい
て、前景の動き量vは、4である。1フレームは短い時
間なので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、
等速で移動していると仮定することができる。図10に
おいて、前景に対応するオブジェクトの画像は、あるフ
レームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側
に表示されるように移動する。
【0078】図10において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、前景領域に属する。図10におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、カバード
バックグラウンド領域である混合領域に属する。図10
において、最も右側の画素は、背景領域に属する。
【0079】前景に対応するオブジェクトが時間の経過
と共に背景に対応するオブジェクトを覆い隠すように移
動しているので、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対応
する期間のある時点で、背景の成分から、前景の成分に
替わる。
【0080】例えば、図10中に太線枠を付した画素値
Mは、式(1)で表される。
【0081】 M=B02/v+B02/v+F07/v+F06/v (1)
【0082】例えば、左から5番目の画素は、1つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、3つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、1/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、3つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、1つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、3/4である。
【0083】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の左から4番目の画素の、シャッタが開い
て最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F07/vは、図1
0中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目
のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F07/vは、図10中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図10中の左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0084】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の左から3番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F06/vは、図10
中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F06/vは、図10中の左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図10中の左から6番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0085】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の左から2番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F05/vは、図10
中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vのに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F05/vは、図10中の左から4番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図10中の左から5番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0086】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の最も左側の画素の、シャッタが開いて最
初のシャッタ時間/vの前景の成分F04/vは、図10中の
左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前
景の成分F04/vは、図10中の左から3番目の画素の、
シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分と、図10中の左から4番目の画素の、シャッ
タが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成
分とに、それぞれ等しい。
【0087】動いているオブジェクトに対応する前景の
領域は、このように動きボケを含むので、歪み領域とも
言える。
【0088】図11は、前景が図中の右側に向かって移
動する場合の、アンカバードバックグラウンド領域を含
む、1つのライン上の画素の画素値を時間方向に展開し
たモデル図である。図11において、前景の動き量v
は、4である。1フレームは短い時間なので、前景に対
応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動している
と仮定することができる。図11において、前景に対応
するオブジェクトの画像は、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて4画素分右側に移動する。
【0089】図11において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、背景領域に属する。図11におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、アンカバ
ードバックグラウンドである混合領域に属する。図11
において、最も右側の画素は、前景領域に属する。
【0090】背景に対応するオブジェクトを覆っていた
前景に対応するオブジェクトが時間の経過と共に背景に
対応するオブジェクトの前から取り除かれるように移動
しているので、アンカバードバックグラウンド領域に属
する画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対
応する期間のある時点で、前景の成分から、背景の成分
に替わる。
【0091】例えば、図11中に太線枠を付した画素値
M'は、式(2)で表される。
【0092】 M'=F02/v+F01/v+B26/v+B26/v (2)
【0093】例えば、左から5番目の画素は、3つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、1つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、3/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、1つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、3つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、1/4である。
【0094】式(1)および式(2)をより一般化する
と、画素値Mは、式(3)で表される。
【0095】
【数1】
【0096】ここで、αは、混合比である。Bは、背景
の画素値であり、Fi/vは、前景の成分である。
【0097】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図11中の左から5番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F01/
vは、図11中の左から6番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。同様に、F01/vは、図11中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図11中の左から8番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0098】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、仮想分割数が4であ
るので、例えば、図11中の左から6番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F0
2/vは、図11中の左から7番目の画素の、シャッタが
開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に
等しい。同様に、前景の成分F02/vは、図11中の左か
ら8番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ
時間/vに対応する前景の成分に等しい。
【0099】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図11中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F03/
vは、図11中の左から8番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。
【0100】図9乃至図11の説明において、仮想分割
数は、4であるとして説明したが、仮想分割数は、動き
量vに対応する。動き量vは、一般に、前景に対応するオ
ブジェクトの移動速度に対応する。例えば、前景に対応
するオブジェクトが、あるフレームを基準として次のフ
レームにおいて4画素分右側に表示されるように移動し
ているとき、動き量vは、4とされる。動き量vに対応
し、仮想分割数は、4とされる。同様に、例えば、前景
に対応するオブジェクトが、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて6画素分左側に表示されるように
移動しているとき、動き量vは、6とされ、仮想分割数
は、6とされる。
【0101】図12および図13に、以上で説明した、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域若
しくはアンカバードバックグラウンド領域から成る混合
領域と、分割されたシャッタ時間に対応する前景の成分
および背景の成分との関係を示す。
【0102】図12は、静止している背景の前を移動し
ているオブジェクトに対応する前景を含む画像から、前
景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出した例
を示す。図12に示す例において、前景に対応するオブ
ジェクトは、画面に対して水平に移動している。
【0103】フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレー
ムであり、フレーム#n+2は、フレーム#n+1の次のフレー
ムである。
【0104】フレーム#n乃至フレーム#n+2のいずれかか
ら抽出した、前景領域、背景領域、および混合領域の画
素を抽出して、動き量vを4として、抽出された画素の
画素値を時間方向に展開したモデルを図13に示す。
【0105】前景領域の画素値は、前景に対応するオブ
ジェクトが移動するので、シャッタ時間/vの期間に対応
する、4つの異なる前景の成分から構成される。例え
ば、図13に示す前景領域の画素のうち最も左側に位置
する画素は、F01/v,F02/v,F03/v、およびF04/vから構成
される。すなわち、前景領域の画素は、動きボケを含ん
でいる。
【0106】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
に入力される背景に対応する光は変化しない。この場
合、背景領域の画素値は、動きボケを含まない。
【0107】カバードバックグラウンド領域若しくはア
ンカバードバックグラウンド領域から成る混合領域に属
する画素の画素値は、前景の成分と、背景の成分とから
構成される。
【0108】次に、オブジェクトに対応する画像が動い
ているとき、複数のフレームにおける、隣接して1列に
並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画
素の画素値を時間方向に展開したモデルについて説明す
る。例えば、オブジェクトに対応する画像が画面に対し
て水平に動いているとき、隣接して1列に並んでいる画
素として、画面の1つのライン上に並んでいる画素を選
択することができる。
【0109】図14は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接し
て1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の
位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図であ
る。フレーム#nは、フレーム#n-1の次のフレームであ
り、フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレームであ
る。他のフレームも同様に称する。
【0110】図14に示すB01乃至B12の画素値は、静止
している背景のオブジェクトに対応する画素の画素値で
ある。背景に対応するオブジェクトが静止しているの
で、フレーム#n-1乃至フレームn+1において、対応する
画素の画素値は、変化しない。例えば、フレーム#n-1に
おけるB05の画素値を有する画素の位置に対応する、フ
レーム#nにおける画素、およびフレーム#n+1における画
素は、それぞれ、B05の画素値を有する。
【0111】図15は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトと共に図中の右側に移動する前景に対応する
オブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接
して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一
の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図で
ある。図15に示すモデルは、カバードバックグラウン
ド領域を含む。
【0112】図15において、前景に対応するオブジェ
クトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景
の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示される
ように移動するので、前景の動き量vは、4であり、仮
想分割数は、4である。
【0113】例えば、図15中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F12/vとなり、図15中の左から2番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F12/vとなる。図15中の左から3番目
の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの
前景の成分、および図15中の左から4番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0114】図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなり、図15中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F11/vとなる。図15中の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなる。
【0115】図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F10/vとなり、図15中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#n-1の最も
左側の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間
/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0116】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図15中のフレーム#n-1の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B01/vとなる。図15中のフレーム#n-1の左から
3番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目の
シャッタ時間/vの背景の成分は、B02/vとなる。図15
中のフレーム#n-1の左から4番目の画素の、シャッタが
開いて最初乃至3番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B03/vとなる。
【0117】図15中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素は、前景領域に属し、左側から2番目乃至4番
目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合
領域に属する。
【0118】図15中のフレーム#n-1の左から5番目の
画素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、その画素
値は、それぞれ、B04乃至B11となる。
【0119】図15中のフレーム#nの左から1番目の画
素乃至5番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#n
の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、
F05/v乃至F12/vのいずれかである。
【0120】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図15中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F12/vとなり、図15中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F12/vとなる。図15中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図15中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとな
る。
【0121】図15中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなり、図15中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F11/vとなる。図15中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなる。
【0122】図15中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F10/vとなり、図15中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#nの左か
ら5番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ
時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0123】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図15中のフレーム#nの左から6番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B05/vとなる。図15中のフレーム#nの左から7
番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシ
ャッタ時間/vの背景の成分は、B06/vとなる。図15中
のフレーム#nの左から8番目の画素の、シャッタが開い
て最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、
B07/vとなる。
【0124】図15中のフレーム#nにおいて、左側から
6番目乃至8番目の画素は、カバードバックグラウンド
領域である混合領域に属する。
【0125】図15中のフレーム#nの左から9番目の画
素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B08乃至B11となる。
【0126】図15中のフレーム#n+1の左から1番目の
画素乃至9番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#n+1の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分
は、F01/v乃至F12/vのいずれかである。
【0127】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図15中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなり、図15中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F12/vとなる。図15中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図15中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0128】図15中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの期
間の前景の成分は、F11/vとなり、図15中の左から1
0番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時
間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図15中の左から
11番目の画素の、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0129】図15中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vの
前景の成分は、F10/vとなり、図15中の左から10番
目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#n+
1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて4番目の
シャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0130】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図15中のフレーム#n+1の左から10番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B09/vとなる。図15中のフレーム#n+1の左か
ら11番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番
目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B10/vとなる。図
15中のフレーム#n+1の左から12番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景
の成分は、B11/vとなる。
【0131】図15中のフレーム#n+1において、左側か
ら10番目乃至12番目の画素は、カバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に対応する。
【0132】図16は、図15に示す画素値から前景の
成分を抽出した画像のモデル図である。
【0133】図17は、静止している背景と共に図中の
右側に移動するオブジェクトに対応する前景を撮像した
画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画
素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を
時間方向に展開したモデル図である。図17において、
アンカバードバックグラウンド領域が含まれている。
【0134】図17において、前景に対応するオブジェ
クトは、剛体であり、かつ等速で移動していると仮定で
きる。前景に対応するオブジェクトが、次のフレームに
おいて4画素分右側に表示されるように移動しているの
で、動き量vは、4である。
【0135】例えば、図17中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/v
の前景の成分は、F13/vとなり、図17中の左から2番
目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F13/vとなる。図17中の左から3番
目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/v
の前景の成分、および図17中の左から4番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F13/vとなる。
【0136】図17中のフレーム#n-1の左から2番目の
画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F14/vとなり、図17中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F14/vとなる。図17中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景
の成分は、F15/vとなる。
【0137】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図17中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、
シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時間/v
の背景の成分は、B25/vとなる。図17中のフレーム#n-
1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B26/v
となる。図17中のフレーム#n-1の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B27/vとなる。
【0138】図17中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素乃至3番目の画素は、アンカバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に属する。
【0139】図17中のフレーム#n-1の左から4番目の
画素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレー
ムの前景の成分は、F13/v乃至F24/vのいずれかである。
【0140】図17中のフレーム#nの最も左側の画素乃
至左から4番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B25乃至B28となる。
【0141】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図17中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F13/vとなり、図17中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F13/vとなる。図17中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図17中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとな
る。
【0142】図17中のフレーム#nの左から6番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F14/vとなり、図17中の左から7番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F14/vとなる。図17中の左から8番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成
分は、F15/vとなる。
【0143】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図17中のフレーム#nの左から5番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目のシャッタ時間
/vの背景の成分は、B29/vとなる。図17中のフレーム#
nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B30/vと
なる。図17中のフレーム#nの左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B31/vとなる。
【0144】図17中のフレーム#nにおいて、左から5
番目の画素乃至7番目の画素は、アンカバードバックグ
ラウンド領域である混合領域に属する。
【0145】図17中のフレーム#nの左から8番目の画
素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#nの前景領域における、シャッタ時間/vの期間に対応す
る値は、F13/v乃至F20/vのいずれかである。
【0146】図17中のフレーム#n+1の最も左側の画素
乃至左から8番目の画素は、背景領域に属し、画素値
は、それぞれ、B25乃至B32となる。
【0147】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図17中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなり、図17中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F13/vとなる。図17中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図17中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなる。
【0148】図17中のフレーム#n+1の左から10番目
の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前
景の成分は、F14/vとなり、図17中の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F14/vとなる。図17中の左から12番
目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F15/vとなる。
【0149】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図17中のフレーム#n+1の左から9番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時
間/vの背景の成分は、B33/vとなる。図17中のフレー
ム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて3
番目および4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B3
4/vとなる。図17中のフレーム#n+1の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの
背景の成分は、B35/vとなる。
【0150】図17中のフレーム#n+1において、左から
9番目の画素乃至11番目の画素は、アンカバードバッ
クグラウンド領域である混合領域に属する。
【0151】図17中のフレーム#n+1の左から12番目
の画素は、前景領域に属する。フレーム#n+1の前景領域
における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F13/v乃至F
16/vのいずれかである。
【0152】図18は、図17に示す画素値から前景の
成分を抽出した画像のモデル図である。
【0153】図2に戻り、混合比算出部103は、入力
画像、および動き検出部102から供給された動きベク
トルとその位置情報を基に、画素がカバードバックグラ
ウンド領域に属すると仮定したときの、推定混合比およ
びこれに対応する混合比関係情報を生成すると共に、画
素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると仮定
したときの、推定される混合比である推定混合比および
これに対応する混合比関係情報を生成する。混合比算出
部103は、生成した2つの推定混合比およびこれらに
対応する混合比関係情報を領域特定部104に供給す
る。
【0154】領域特定部104は、入力画像、並びに混
合比算出部103から供給された2つの推定混合比およ
びこれらに対応する混合比関係情報を基に、入力された
画像の画素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または
混合領域のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景
領域、または混合領域のいずれかに属するかを示す領域
情報を前景背景分離部105、および動きボケ調整部1
06に供給する。
【0155】前景背景分離部105は、複数のフレーム
の画素値、領域情報、および混合比αを基に、前景の成
分のみからなる前景成分画像を抽出して、動きボケ調整
部106に供給する。
【0156】動きボケ調整部106は、前景背景分離部
105から供給された前景成分画像、動き検出部102
から供給された動きベクトル、および領域特定部104
から供給された領域情報を基に、前景成分画像に含まれ
る動きボケの量を調整して、動きボケの量を調整した前
景成分画像を出力する。
【0157】図19のフローチャートを参照して、画像
処理装置による動きボケの量の調整の処理を説明する。
ステップS11において、混合比算出部103は、入力
画像、および動き検出部102から供給された動きベク
トルとその位置情報を基に、画素がカバードバックグラ
ウンド領域に属すると仮定したとき、推定される混合比
である推定混合比およびこれに対応する混合比関係情報
を算出すると共に、画素がアンカバードバックグラウン
ド領域に属すると仮定したとき、推定される混合比であ
る推定混合比およびこれに対応する混合比関係情報を算
出する。混合比算出部103は、算出した2つの推定混
合比およびこれらに対応する混合比関係情報を領域特定
部104に供給する。混合比算出の処理の詳細は、後述
する。
【0158】ステップS12において、領域特定部10
4は、入力画像、並びに混合比算出部103から供給さ
れた2つの推定混合比およびこれらに対応する混合比関
係情報を基に、入力画像の画素毎に、画素が、前景領
域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、または
アンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属する
かを示す領域情報を生成する領域特定の処理を実行す
る。領域特定の処理の詳細は、後述する。領域特定部1
04は、生成した領域情報、並びに混合比算出部103
から供給された2つの推定混合比およびこれらに対応す
る混合比関係情報を基に、混合比αを生成し、生成した
混合比αを前景背景分離部105に供給する。
【0159】ステップS13において、前景背景分離部
105は、領域情報、および混合比αを基に、入力画像
から前景の成分を抽出して、前景成分画像として動きボ
ケ調整部106に供給する。
【0160】ステップS14において、動きボケ調整部
106は、動きベクトルおよび領域情報を基に、動き方
向に並ぶ連続した画素であって、アンカバードバックグ
ラウンド領域、前景領域、およびカバードバックグラウ
ンド領域のいずれかに属するものの画像上の位置を示す
処理単位を生成し、処理単位に対応する前景成分に含ま
れる動きボケの量を調整する。動きボケの量の調整の処
理の詳細については、後述する。
【0161】ステップS15において、画像処理装置
は、画面全体について処理を終了したか否かを判定し、
画面全体について処理を終了していないと判定された場
合、ステップS14に進み、処理単位に対応する前景の
成分を対象とした動きボケの量の調整の処理を繰り返
す。
【0162】ステップS15において、画面全体につい
て処理を終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0163】このように、画像処理装置は、前景と背景
を分離して、前景に含まれる動きボケの量を調整するこ
とができる。すなわち、画像処理装置は、前景の画素の
画素値であるサンプルデータに含まれる動きボケの量を
調整することができる。
【0164】以下、混合比算出部103、領域特定部1
04、前景背景分離部105、および動きボケ調整部1
06のそれぞれの構成について説明する。
【0165】図20は、混合比算出部103の構成を示
すブロック図である。推定混合比処理部201は、動き
検出部102から供給された動きベクトルおよびその位
置情報、並びに入力画像を基に、カバードバックグラウ
ンド領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定
混合比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される
混合比関係情報と共に、推定混合比を出力する。推定混
合比処理部201が出力する混合比関係情報は、例え
ば、前景の成分の和などからなる。
【0166】推定混合比処理部202は、動き検出部1
02から供給された動きベクトルおよびその位置情報、
並びに入力画像を基に、アンカバードバックグラウンド
領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定混合
比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される混合
比関係情報と共に、推定混合比を出力する。推定混合比
処理部202が出力する混合比関係情報は、例えば、前
景の成分の和などからなる。
【0167】前景に対応するオブジェクトがシャッタ時
間内に等速で動いていると仮定できるので、混合領域に
属する画素の混合比αは、以下の性質を有する。すなわ
ち、混合比αは、画素の位置の変化に対応して、直線的
に変化する。画素の位置の変化を1次元とすれば、混合
比αの変化は、直線で表現することができ、画素の位置
の変化を2次元とすれば、混合比αの変化は、平面で表
現することができる。
【0168】なお、1フレームの期間は短いので、前景
に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動して
いると仮定が成り立つ。
【0169】この場合、混合比αの傾きは、前景のシャ
ッタ時間内での動き量vの逆比となる。
【0170】理想的な混合比αの例を図21に示す。理
想的な混合比αの混合領域における傾きlは、動き量vの
逆数として表すことができる。
【0171】図21に示すように、理想的な混合比α
は、背景領域において、1の値を有し、前景領域におい
て、0の値を有し、混合領域において、0を越え1未満
の値を有する。
【0172】図22の例において、フレーム#nの左から
7番目の画素の画素値C06は、フレーム#n-1の左から7
番目の画素の画素値P06を用いて、式(4)で表すこと
ができる。
【0173】
【数2】
【0174】式(4)において、画素値C06を混合領域
の画素の画素値Mと、画素値P06を背景領域の画素の画素
値Bと表現する。すなわち、混合領域の画素の画素値Mお
よび背景領域の画素の画素値Bは、それぞれ、式(5)
および式(6)のように表現することができる。
【0175】 M=C06 (5) B=P06 (6)
【0176】式(4)中の2/vは、混合比αに対応す
る。動き量vが4なので、フレーム#nの左から7番目の
画素の混合比αは、0.5となる。
【0177】以上のように、注目しているフレーム#nの
画素値Cを混合領域の画素値と見なし、フレーム#nの前
のフレーム#n-1の画素値Pを背景領域の画素値と見なす
ことで、混合比αを示す式(3)は、式(7)のように
書き換えられる。
【0178】 C=α・P+f (7) 式(7)のfは、注目している画素に含まれる前景の成
分の和ΣiFi/vである。式(7)に含まれる変数は、混
合比αおよび前景の成分の和fの2つである。
【0179】同様に、アンカバードバックグラウンド領
域における、動き量vが4であり、時間方向の仮想分割
数が4である、画素値を時間方向に展開したモデルを図
23に示す。
【0180】アンカバードバックグラウンド領域におい
て、上述したカバードバックグラウンド領域における表
現と同様に、注目しているフレーム#nの画素値Cを混合
領域の画素値と見なし、フレーム#nの後のフレーム#n+1
の画素値Nを背景領域の画素値と見なすことで、混合比
αを示す式(3)は、式(8)のように表現することが
できる。
【0181】 C=α・N+f (8)
【0182】なお、背景のオブジェクトが静止している
として説明したが、背景のオブジェクトが動いている場
合においても、背景の動き量vに対応させた位置の画素
の画素値を利用することにより、式(4)乃至式(8)
を適用することができる。例えば、図22において、背
景に対応するオブジェクトの動き量vが2であり、仮想
分割数が2であるとき、背景に対応するオブジェクトが
図中の右側に動いているとき、式(6)における背景領
域の画素の画素値Bは、画素値P04とされる。
【0183】式(7)および式(8)は、それぞれ2つ
の変数を含むので、そのままでは混合比αを求めること
ができない。
【0184】そこで、前景のオブジェクトの動き量vに
合わせて、混合領域に属する画素と、対応する背景領域
に属する画素との組について式を立て、混合比αを求め
る。
【0185】動き量vとして、動き検出部102から供
給された動きベクトルおよびその位置情報が利用され
る。
【0186】推定混合比処理部201による、カバード
バックグラウンド領域に対応するモデルを基にした、動
き量vを使用した推定混合比の算出について説明する。
【0187】カバードバックグラウンド領域に対応する
図22に示す例において、フレーム#n-1のP02につい
て、式(9)が成立し、フレーム#nのC06について、式
(10)が成立する。
【0188】
【数3】
【0189】
【数4】
【0190】式(9)および式(10)において、混合
比αに対応する値は、2/vであり、同一である。式
(9)および式(10)において、前景の成分の和に対
応する値は、
【数5】 であり、同一である。
【0191】すなわち、フレーム#n-1のP02およびフレ
ーム#nのC06の混合比αおよび前景の成分の和は、同一
であり、フレーム#nのC06は、前景のオブジェクトの動
きにより、フレーム#n-1のP02に対応していると言え
る。
【0192】複数フレームにわたって、前景に対応する
オブジェクトが等速で動くという仮定と、前景の成分が
一定であるという仮定を持ち込むことで、このように、
前景のオブジェクトの動き量vに対応して、混合比αお
よび前景の成分の和が同一である混合領域に属する画素
と、対応する背景領域に属する画素との複数の組を選択
することができる。例えば、混合領域に属する画素と、
対応する背景領域に属する画素との複数の組を5つの組
とすることができる。
【0193】例えば、図24に示すように、前景のオブ
ジェクトの動き量vに対応して、フレーム#n-3乃至フレ
ーム#n+2から、混合領域に属する画素Mt1乃至Mt5と、対
応する背景領域に属する画素Bt1乃至Bt5とを選択するこ
とができる。
【0194】画素Mt1乃至Mt5、および画素Bt1乃至Bt5に
ついて、式(11)乃至式(15)が成立する。
【0195】 Mt1=α・Bt1+f (11) Mt2=α・Bt2+f (12) Mt3=α・Bt3+f (13) Mt4=α・Bt4+f (14) Mt5=α・Bt5+f (15) 式(11)乃至式(15)のfは、前景の成分の和ΣiFi
/vである。
【0196】式(11)乃至式(15)の5つの式は、
共通する変数である混合比αおよび前景の成分の和fを
含むので、式(11)乃至式(15)に最小自乗法を適
用して、混合比αおよび前景の成分の和fを求めること
ができる。
【0197】例えば、推定混合比処理部201は、混合
比αおよび前景の成分の和fを算出するための正規方程
式を予め記憶し、記憶している正規方程式に混合領域に
属する画素値、および対応する背景領域に属する画素値
を設定して、行列解法により混合比αおよび前景の成分
の和fを算出する。
【0198】なお、背景が動いているとき、図25に例
を示すように、推定混合比処理部201は、背景の動き
量v'に対応させて、正規方程式に混合領域に属する画素
値、および対応する背景領域に属する画素値を設定し
て、行列解法により混合比αおよび前景の成分の和fを
算出する。
【0199】このように推定混合比処理部201は、カ
バードバックグラウンド領域に対応するモデルを基に、
動き量vを使用して推定混合比を算出する。
【0200】推定混合比処理部202は、同様に、アン
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルを基
に、動き量vを使用して推定混合比を算出する。アンカ
バードバックグラウンド領域に対応するモデルにおい
て、対応する背景領域に属する画素は、注目している画
素のフレームの後のフレームから選択される。
【0201】図26は、カバードバックグラウンド領域
に対応するモデルを基に、動き量vを使用して推定混合
比を算出する推定混合比処理部201の構成を示すブロ
ック図である。
【0202】正規方程式加算部221は、動き検出部1
02から供給された動きベクトルとその位置情報を基
に、予め記憶している正規方程式に、入力画像のM個の
フレームの画像に含まれる、混合領域に属する画素値、
および対応する背景領域に属する画素値を設定する。正
規方程式加算部221は、混合領域に属する画素値、お
よび対応する背景領域に属する画素値が設定された正規
方程式を、演算部222に供給する。
【0203】演算部222は、正規方程式加算部221
から供給された、画素値が設定された正規方程式を、掃
き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などの行列解法を適
用して解き、推定混合比を算出し、算出した推定混合比
を出力する。演算部222は、推定混合比の算出に伴
い、求められた前景の成分の和を混合比関係情報として
出力する。
【0204】このように、推定混合比処理部201は、
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルを基
に、動き量vを使用して推定混合比を算出する。推定混
合比処理部201は、混合比関係情報として前景の成分
の和を出力する。
【0205】推定混合比処理部202は、推定混合比処
理部201と同様の構成を有するので、その説明は省略
する。
【0206】このように、混合比算出部103は、入力
画像、および動き検出部102から供給された動きベク
トルとその位置情報を基に、画素がカバードバックグラ
ウンド領域に属すると仮定したときの、推定混合比およ
びこれに対応する混合比関係情報を生成すると共に、画
素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると仮定
したときの、推定される混合比である推定混合比および
これに対応する混合比関係情報を生成することができ
る。
【0207】図27のフローチャートを参照して、混合
比算出部103の推定混合比の算出の処理を説明する。
ステップS201において、推定混合比処理部201
は、入力画像、並びに動き検出部102から供給された
動きベクトルおよびその位置情報を基に、カバードバッ
クグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の
処理を実行する。混合比推定の処理の詳細は、図28の
フローチャートを参照して、後述する。
【0208】ステップS202において、推定混合比処
理部202は、入力画像、並びに動き検出部102から
供給された動きベクトルおよびその位置情報を基に、ア
ンカバードバックグラウンド領域に対応するモデルによ
る混合比推定の処理を実行する。
【0209】ステップS203において、混合比算出部
103は、フレーム全体について、混合比を推定したか
否かを判定し、フレーム全体について、混合比を推定し
ていないと判定された場合、ステップS201に戻り、
次の画素について混合比を推定する処理を実行する。
【0210】ステップS203において、フレーム全体
について、混合比を推定したと判定された場合、処理は
終了する。
【0211】このように、混合比算出部103は、動き
検出部102から供給された動きベクトルおよびその位
置情報、並びに入力画像を基に、各画素に対応する推定
混合比を算出することができる。
【0212】次に、図27のステップS201に対応す
る、推定混合比処理部201が実行する、カバードバッ
クグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の
算出の処理を図28のフローチャートを参照して説明す
る。
【0213】ステップS221において、正規方程式加
算部221は、動き検出部102から供給された動きベ
クトルおよびその位置情報を読み込み、動き量vを取得
する。
【0214】ステップS222において、正規方程式加
算部221は、動き量vを基に、入力されたM個のフレ
ームの画像から画素を選択して、予め記憶している正規
方程式に選択した画素の画素値を設定する。
【0215】ステップS223において、正規方程式加
算部221は、対象となる画素について画素値の設定を
終了したか否かを判定し、対象となる画素について画素
値の設定を終了していないと判定された場合、ステップ
S222に戻り、画素値の設定の処理を繰り返す。
【0216】ステップS223において、対象となる画
素について画素値の設定を終了したと判定された場合、
ステップS224に進み、正規方程式加算部221は、
画素値を設定した正規方程式を演算部222に供給し、
演算部222は、画素値が設定された正規方程式に掃き
出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用して正規方
程式を解き、推定混合比を算出して、処理は終了する。
演算部222は、推定混合比の算出に伴い、求められた
各画素に対応する前景の成分の和を混合比関係情報とし
て出力する。
【0217】このように、推定混合比処理部201は、
推定混合比を算出することができる。
【0218】図27のステップS202における、推定
混合比処理部202が実行する、アンカバードバックグ
ラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理
は、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応
する正規方程式を利用した、図28のフローチャートに
示す処理と同様なので、その説明は省略する。
【0219】図29は、混合比算出部103の他の構成
を示すブロック図である。図29に構成を示す混合比算
出部103は、動きベクトルを使用しない。
【0220】推定混合比処理部241は、入力画像を基
に、カバードバックグラウンド領域のモデルに対応する
演算により、画素毎に推定混合比を算出して、推定混合
比の算出に伴い算出される混合比関係情報と共に、推定
混合比を出力する。推定混合比処理部241が出力する
混合比関係情報は、例えば、前景の成分の和、および混
合比の傾きなどからなる。
【0221】推定混合比処理部242は、入力画像を基
に、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応
する演算により、画素毎に推定混合比を算出して、推定
混合比の算出に伴い算出される混合比関係情報と共に、
推定混合比を出力する。推定混合比処理部242が出力
する混合比関係情報は、例えば、前景の成分の和、およ
び混合比の傾きなどからなる。
【0222】図30乃至図32を参照して、推定混合比
処理部241および推定混合比処理部242による、混
合比の推定の処理を説明する。
【0223】図22および図23を参照して説明したよ
うに、式(7)および式(8)は、それぞれ2つの変数
を含むので、そのままでは混合比αを求めることができ
ない。
【0224】そこで、推定混合比処理部241または推
定混合比処理部242は、シャッタ時間内において、前
景に対応するオブジェクトが等速で動くことにより、画
素の位置の変化に対応して、混合比αが直線的に変化す
る性質を利用して、空間方向に、混合比αと前景の成分
の和fとを近似した式を立てる。混合領域に属する画素
の画素値および背景領域に属する画素の画素値の組の複
数を利用して、混合比αと前景の成分の和fとを近似し
た式を解く。
【0225】混合比αの変化を、直線として近似する
と、混合比αは、式(16)で表される。
【0226】 α=il+p (16) 式(16)において、iは、注目している画素の位置を
0とした空間方向のインデックスである。lは、混合比
αの直線の傾きである。pは、混合比αの直線の切片で
ある共に、注目している画素の混合比αである。式(1
6)において、インデックスiは、既知であるが、傾きl
および切片pは、未知である。
【0227】インデックスi、傾きl、および切片pの関
係を図30に示す。
【0228】混合比αを式(16)のように近似するこ
とにより、複数の画素に対して複数の異なる混合比α
は、2つの変数で表現される。図30に示す例におい
て、5つの画素に対する5つの混合比は、2つの変数で
ある傾きlおよび切片pにより表現される。
【0229】図31に示す平面で混合比αを近似する
と、画像の水平方向および垂直方向の2つの方向に対応
する動きvを考慮したとき、式(16)を平面に拡張し
て、混合比αは、式(17)で表される。
【0230】α=jm+kq+p (17) 式(17)において、jは、注目している画素の位置を
0とした水平方向のインデックスであり、kは、垂直方
向のインデックスである。mは、混合比αの面の水平方
向の傾きであり、qは、混合比αの面の垂直方向の傾き
である。pは、混合比αの面の切片である。
【0231】例えば、図22に示すフレーム#nにおい
て、C05乃至C07について、それぞれ、式(18)乃至式
(20)が成立する。
【0232】 C05=α05・B05/v+f05 (18) C06=α06・B06/v+f06 (19) C07=α07・B07/v+f07 (20)
【0233】前景の成分が近傍で一致する、すなわち、
F01乃至F03が等しいとして、F01乃至F03をFcに置き換え
ると式(21)が成立する。
【0234】 f(x)=(1-α(x))・Fc (21) 式(21)において、xは、空間方向の位置を表す。
【0235】α(x)を式(17)で置き換えると、式
(21)は、式(22)として表すことができる。
【0236】f(x)=(1-(jm+kq+p))・Fc =j ・(-m・Fc)+k・(-q・Fc)+((1-p)・Fc) =js+kt+u (22)
【0237】式(22)において、(-m・Fc)、(-q・
Fc)、および(1-p)・Fcは、式(23)乃至式(25)
に示すように置き換えられている。
【0238】 s=-m・Fc (23) t=-q・Fc (24) u=(1-p)・Fc (25)
【0239】式(22)において、jは、注目している
画素の位置を0とした水平方向のインデックスであり、
kは、垂直方向のインデックスである。
【0240】このように、前景に対応するオブジェクト
がシャッタ時間内において等速に移動し、前景に対応す
る成分が近傍において一定であるという仮定が成立する
ので、前景の成分の和は、式(22)で近似される。
【0241】なお、混合比αを直線で近似する場合、前
景の成分の和は、式(26)で表すことができる。
【0242】 f(x)=is+u (26)
【0243】式(16)の混合比αおよび前景成分の和
を、式(17)および式(22)を利用して置き換える
と、画素値Mは、式(27)で表される。
【0244】 M=(jm+kq+p)・B+js+kt+u =jB・m+kB・q+B・p+j・s+k・t+u (27)
【0245】式(27)において、未知の変数は、混合
比αの面の水平方向の傾きm、混合比αの面の垂直方向
の傾きq、混合比αの面の切片p、s、t、およびuの6つ
である。
【0246】注目している画素の近傍の画素に対応させ
て、式(27)に、画素値Mおよび画素値Bを設定し、画
素値Mおよび画素値Bが設定された複数の式に対して最小
自乗法で解くことにより、混合比αを算出する。
【0247】例えば、注目している画素の水平方向のイ
ンデックスjを0とし、垂直方向のインデックスkを0と
し、注目している画素の近傍の3×3の画素について、
式(27)に対応する正規方程式に画素値Mまたは画素
値Bを設定すると、式(28)乃至式(36)を得る。
【0248】 M-1,-1=(-1)・B-1,-1・m+(-1)・B-1,-1・q+B-1,-1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (28) M0,-1=(0)・B0,-1・m+(-1)・B0,-1・q+B0,-1・p+(0)・s+(-1)・t+u (29) M+1,-1=(+1)・B+1,-1・m+(-1)・B+1,-1・q+B+1,-1・p+(+1)・s+(-1)・t+u (30) M-1,0=(-1)・B-1,0・m+(0)・B-1,0・q+B-1,0・p+(-1)・s+(0)・t+u (31) M0,0=(0)・B0,0・m+(0)・B0,0・q+B0,0・p+(0)・s+(0)・t+u (32) M+1,0=(+1)・B+1,0・m+(0)・B+1,0・q+B+1,0・p+(+1)・s+(0)・t+u (33) M-1,+1=(-1)・B-1,+1・m+(+1)・B-1,+1・q+B-1,+1・p+(-1)・s+(+1)・t+u (34) M0,+1=(0)・B0,+1・m+(+1)・B0,+1・q+B0,+1・p+(0)・s+(+1)・t+u (35) M+1,+1=(+1)・B+1,+1・m+(+1)・B+1,+1・q+B+1,+1・p+(+1)・s+(+1)・t+u (36)
【0249】注目している画素の水平方向のインデック
スjが0であり、垂直方向のインデックスkが0であるの
で、注目している画素の混合比αは、式(17)より、
j=0およびk=0のときの値、すなわち、切片pに等しい。
【0250】従って、式(28)乃至式(36)の9つ
の式を基に、最小自乗法により、水平方向の傾きm、垂
直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuのそれぞれの値
を算出し、切片pを混合比αとして出力すればよい。
【0251】次に、最小自乗法を適用して混合比αを算
出するより具体的な手順を説明する。
【0252】インデックスiおよびインデックスkを1つ
のインデックスxで表現すると、インデックスi、インデ
ックスk、およびインデックスxの関係は、式(37)で
表される。
【0253】 x=(j+1)・3+(k+1) (37)
【0254】水平方向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片
p、s、t、およびuをそれぞれ変数w0,w1,w2,w3,w4、およ
びw5と表現し、jB,kB,B,j,k、および1をそれぞれa0,a1,
a2,a3,a4、およびa5と表現する。誤差exを考慮すると、
式(28)乃至式(36)は、式(38)に書き換える
ことができる。
【0255】
【数6】
【0256】式(38)において、xは、0乃至8の整
数のいずれかの値である。
【0257】式(38)から、式(39)を導くことが
できる。
【0258】
【数7】
【0259】ここで、最小自乗法を適用するため、誤差
の自乗和Eを式(40)に示すようにに定義する。
【0260】
【数8】
【0261】誤差が最小になるためには、誤差の自乗和
Eに対する、変数Wvの偏微分が0になればよい。ここ
で、vは、0乃至5の整数のいずれかの値である。従っ
て、式(41)を満たすようにwyを求める。
【0262】
【数9】
【0263】式(41)に式(39)を代入すると、式
(42)を得る。
【0264】
【数10】
【0265】式(42)のvに0乃至5の整数のいずれ
か1つを代入して得られる6つの式からなる正規方程式
に、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)など
を適用して、wyを算出する。上述したように、w0は水平
方向の傾きmであり、w1は垂直方向の傾きqであり、w2は
切片pであり、w3はsであり、w4はtであり、w5はuであ
る。
【0266】以上のように、画素値Mおよび画素値Bを設
定した式に、最小自乗法を適用することにより、水平方
向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuを
求めることができる。
【0267】ここで、切片pが、インデックスi,kが0の
点、すなわち中心位置における混合比αとなっているの
で、これを出力する。
【0268】式(28)乃至式(36)に対応する説明
において、混合領域に含まれる画素の画素値をMとし、
背景領域に含まれる画素の画素値をBとして説明した
が、注目している画素が、カバードバックグラウンド領
域に含まれる場合、またはアンカバードバックグラウン
ド領域に含まれる場合のそれぞれに対して、正規方程式
を立てる必要がある。
【0269】例えば、図22に示す、フレーム#nのカバ
ードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを
求める場合、フレーム#nの画素のC04乃至C08、およびフ
レーム#n-1の画素の画素値P04乃至P08が、正規方程式に
設定される。
【0270】図23に示す、フレーム#nのアンカバード
バックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを求め
る場合、フレーム#nの画素のC28乃至C32、およびフレー
ム#n+1の画素の画素値N28乃至N32が、正規方程式に設定
される。
【0271】また、例えば、図32に示す、カバードバ
ックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを算出す
るとき、以下の式(43)乃至式(51)が立てられ
る。混合比αを算出する画素の画素値は、Mc5である。
【0272】 Mc1=(-1)・Bc1・m+(-1)・Bc1・q+Bc1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (43) Mc2=(0)・Bc2・m+(-1)・Bc2・q+Bc2・p+(0)・s+(-1)・t+u (44) Mc3=(+1)・Bc3・m+(-1)・Bc3・q+Bc3・p+(+1)・s+(-1)・t+u (45) Mc4=(-1)・Bc4・m+(0)・Bc4・q+Bc4・p+(-1)・s+(0)・t+u (46) Mc5=(0)・Bc5・m+(0)・Bc5・q+Bc5・p+(0)・s+(0)・t+u (47) Mc6=(+1)・Bc6・m+(0)・Bc6・q+Bc6・p+(+1)・s+(0)・t+u (48) Mc7=(-1)・Bc7・m+(+1)・Bc7・q+Bc7・p+(-1)・s+(+1)・t+u (49) Mc8=(0)・Bc8・m+(+1)・Bc8・q+Bc8・p+(0)・s+(+1)・t+u (50) Mc9=(+1)・Bc9・m+(+1)・Bc9・q+Bc9・p+(+1)・s+(+1)・t+u (51)
【0273】フレーム#nのカバードバックグラウンド領
域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、式(4
3)乃至式(51)において、フレーム#nの画素に対応
する、フレーム#n-1の画素の背景領域の画素の画素値Bc
1乃至Bc9が使用される。
【0274】図32に示す、アンカバードバックグラウ
ンド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、以
下の式(52)乃至式(60)が立てられる。混合比α
を算出する画素の画素値は、Mu5である。
【0275】 Mu1=(-1)・Bu1・m+(-1)・Bu1・q+Bu1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (52) Mu2=(0)・Bu2・m+(-1)・Bu2・q+Bu2・p+(0)・s+(-1)・t+u (53) Mu3=(+1)・Bu3・m+(-1)・Bu3・q+Bu3・p+(+1)・s+(-1)・t+u (54) Mu4=(-1)・Bu4・m+(0)・Bu4・q+Bu4・p+(-1)・s+(0)・t+u (55) Mu5=(0)・Bu5・m+(0)・Bu5・q+Bu5・p+(0)・s+(0)・t+u (56) Mu6=(+1)・Bu6・m+(0)・Bu6・q+Bu6・p+(+1)・s+(0)・t+u (57) Mu7=(-1)・Bu7・m+(+1)・Bu7・q+Bu7・p+(-1)・s+(+1)・t+u (58) Mu8=(0)・Bu8・m+(+1)・Bu8・q+Bu8・p+(0)・s+(+1)・t+u (59) Mu9=(+1)・Bu9・m+(+1)・Bu9・q+Bu9・p+(+1)・s+(+1)・t+u (60)
【0276】フレーム#nのアンカバードバックグラウン
ド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、式
(52)乃至式(60)において、フレーム#nの画素に
対応する、フレーム#n+1の画素の背景領域の画素の画素
値Bu1乃至Bu9が使用される。
【0277】混合比推定処理部241および混合比推定
処理部242は、混合比処理部201と同様の構成を有
するので、その説明は省略する。
【0278】図29に構成を示す混合比算出部103に
よる推定混合比の算出の処理は、図27のフローチャー
トを参照して説明した処理と同様なので、その説明は省
略する。
【0279】次に、推定混合比処理部241が実行す
る、図27のステップS202に対応する、カバードバ
ックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定
の処理を図33のフローチャートを参照して説明する。
【0280】ステップS241において、推定混合比処
理部241は、入力された画像に含まれる画素値を、カ
バードバックグラウンド領域のモデルに対応する正規方
程式に設定する。
【0281】ステップS242において、推定混合比処
理部241は、対象となる画素についての設定が終了し
たか否かを判定し、対象となる画素についての設定が終
了していないと判定された場合、ステップS241に戻
り、正規方程式への画素値の設定の処理を繰り返す。
【0282】ステップS242において、対象となる画
素についての画素値の設定が終了したと判定された場
合、ステップS243に進み、推定混合比処理部241
は、画素値が設定された正規方程式を解くことにより、
推定混合比を演算して、求められた推定混合比を出力す
る。推定混合比処理部241は、推定混合比の算出に伴
い、求められた前景の成分の和および推定混合比の傾き
を混合比関係情報として出力する。
【0283】このように、推定混合比処理部241は、
入力画像を基に、推定混合比を演算することができる。
推定混合比処理部241は、混合比関係情報として前景
の成分の和および推定混合比の傾きを出力する。
【0284】推定混合比処理部242による、アンカバ
ードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合
比推定の処理は、アンカバードバックグラウンド領域の
モデルに対応する正規方程式を利用した、図33のフロ
ーチャートに示す処理と同様なので、その説明は省略す
る。
【0285】図34は、コンポーネント信号として入力
される入力画像から混合比を推定する、混合比算出部1
03のさらに他の構成を示すブロック図である。
【0286】この明細書において、コンポーネントと
は、コンポーネント信号における、輝度信号および色差
信号、またはRGB(Red-green-blue)信号などの個別
の信号をいう。
【0287】以下の説明において、コンポーネント1
は、輝度値Yとし、コンポーネント2は、色差Uとし、コ
ンポーネント3は、色差Vとした例を基に説明する。
【0288】推定混合比処理部241−1は、入力画像
のコンポーネント1を基に、カバードバックグラウンド
領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定混合
比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される混合
比関係情報と共に、推定混合比を出力する。推定混合比
処理部241−1が出力する混合比関係情報は、例え
ば、前景の成分の和、および混合比の傾きなどからな
る。
【0289】推定混合比処理部242−1は、入力画像
のコンポーネント1を基に、アンカバードバックグラウ
ンド領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定
混合比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される
混合比関係情報と共に、推定混合比を出力する。推定混
合比処理部242−1が出力する混合比関係情報は、例
えば、前景の成分の和、および混合比の傾きなどからな
る。
【0290】推定混合比処理部241−2は、入力画像
のコンポーネント2を基に、カバードバックグラウンド
領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定混合
比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される混合
比関係情報と共に、推定混合比を出力する。
【0291】推定混合比処理部242−2は、入力画像
のコンポーネント2を基に、アンカバードバックグラウ
ンド領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定
混合比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される
混合比関係情報と共に、推定混合比を出力する。
【0292】推定混合比処理部241−3は、入力画像
のコンポーネント3を基に、カバードバックグラウンド
領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定混合
比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される混合
比関係情報と共に、推定混合比を出力する。
【0293】推定混合比処理部242−3は、入力画像
のコンポーネント3を基に、アンカバードバックグラウ
ンド領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定
混合比を算出して、推定混合比の算出に伴い算出される
混合比関係情報と共に、推定混合比を出力する。
【0294】このように、図34に構成を示す混合比算
出部103は、コンポーネント信号として入力される入
力画像を基に、各コンポーネント毎に、カバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比を演算することができる。混合比算
出部103は、各コンポーネント毎の、カバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する、前景の成分の和および
推定混合比の傾きからなる混合比関係情報を出力する。
【0295】なお、混合比算出部103は、コンポーネ
ント信号として入力される入力画像から混合比を推定す
るとき、推定混合比処理部201および推定混合比処理
部202で説明した処理により、各コンポーネント毎
に、カバードバックグラウンド領域に対応するモデルに
よる推定混合比、およびアンカバードバックグラウンド
領域に対応するモデルによる推定混合比を演算し、推定
混合比と共に、対応する混合比関係情報を出力するよう
にしてもよい。
【0296】また、背景に対応するオブジェクトが静止
しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が
動きを含んでいても上述した混合比を求める処理を適用
することができる。例えば、背景領域に対応する画像が
一様に動いているとき、混合比算出部103は、この動
きに対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオ
ブジェクトが静止している場合と同様に処理する。ま
た、背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを含
んでいるとき、混合比算出部103は、混合領域に属す
る画素に対応する画素として、動きに対応した画素を選
択して、上述の処理を実行する。
【0297】次に、領域特定部104について説明す
る。
【0298】図35は、領域特定部104の構成を示す
ブロック図である。予測誤差演算部301は、カバード
バックグラウンド領域に対応するモデルによる推定混合
比、およびカバードバックグラウンド領域に対応するモ
デルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基
に、各画素に対応する誤差値(推定混合比に対応する予
測誤差)を算出し、算出した誤差値をアンカバードバッ
クグラウンド領域判定部303に供給する。
【0299】例えば、混合比算出部103が、式(1
1)乃至式(15)に最小自乗法を適用して混合比を推
定するとき、予測誤差演算部301は、カバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびバードバックグラウンド領域に対応するモデルによ
る推定混合比に対応する前景の成分の和である混合比関
係情報を基に、式(61)に対応する演算により、誤差
値Sである最小自乗誤差和を算出する。
【0300】
【数11】
【0301】式(61)において、αは、推定混合比を
示し、tは、混合比の算出に用いられたフレームの数を
示す。
【0302】
【数12】 は、混合比関係情報である前景の成分の和を示す。
【0303】予測誤差演算部302は、アンカバードカ
バードバックグラウンド領域に対応するモデルによる推
定混合比、およびアンカバードバックグラウンド領域に
対応するモデルによる推定混合比に対応する混合比関係
情報を基に、各画素に対応する誤差値を算出し、算出し
た誤差値をカバードバックグラウンド領域判定部304
に供給する。
【0304】なお、予測誤差演算部301および予測誤
差演算部302は、例えば、5画素×5画素からなるブ
ロックなど複数の画素からなるブロック毎に、各画素に
対応する誤差値を算出するようにしてもよい。
【0305】また、予測誤差演算部301および予測誤
差演算部302は、tを予め定めておいても良く、また
は、tを混合比関係情報として、混合比算出部103か
ら取得するようにしてもよい。
【0306】アンカバードバックグラウンド領域判定部
303は、画素毎に、予測誤差演算部301から供給さ
れた誤差値が、予め記憶している閾値Th以上であるか否
かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場
合、注目している画素がアンカバードバックグラウンド
領域に属すると判定し、注目している画素に対応させて
アンカバードバックグラウンド領域を示すフラグを設定
する。アンカバードバックグラウンド領域判定部303
は、画素毎に設定された、アンカバードバックグラウン
ド領域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0307】カバードバックグラウンド領域判定部30
4は、画素毎に、予測誤差演算部302から供給された
誤差値が、予め記憶している閾値Th以上であるか否かを
判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場合、
注目している画素がカバードバックグラウンド領域に属
すると判定し、注目している画素にカバードバックグラ
ウンド領域を示すフラグを設定する。カバードバックグ
ラウンド領域判定部304は、画素毎に設定された、カ
バードバックグラウンド領域を示すフラグを合成部30
6に供給する。
【0308】前景背景領域判定部305は、入力画像を
基に、前景領域および背景領域を判定する。
【0309】例えば、前景背景領域判定部305は、注
目しているフレーム#nの注目している注目画素の画素値
と、フレーム#n-1の注目画素に対応する画素の画素との
差分を基に、注目画素について動き判定する。前景背景
領域判定部305は、注目しているフレーム#nの注目し
ている注目画素の画素値と、フレーム#n+1の注目画素に
対応する画素の画素との差分を基に、注目画素について
動き判定する。
【0310】前景背景領域判定部305は、注目画素
が、フレーム#n-1からフレーム#nについて動きと判定さ
れ、フレーム#nからフレーム#n+1について動きと判定さ
れたとき、注目画素を前景領域に属すると判定する。
【0311】例えば、前景背景領域判定部305は、注
目画素が、フレーム#n-1からフレーム#nについて静止と
判定され、フレーム#nからフレーム#n+1について静止と
判定されたとき、注目画素を背景領域に属すると判定す
る。
【0312】前景背景領域判定部305は、画素毎に設
定された、前景領域を示すフラグ、および背景領域を示
すフラグを合成部306に供給する。
【0313】合成部306は、アンカバードバックグラ
ウンド領域判定部303から供給されたアンカバードバ
ックグラウンド領域を示すフラグ、カバードバックグラ
ウンド領域判定部304から供給されたカバードバック
グラウンド領域を示すフラグ、並びに前景背景領域判定
部305から供給された前景領域を示すフラグ、および
背景領域を示すフラグを基に、画素毎に、アンカバード
バックグラウンド領域、カバードバックグラウンド領
域、前景領域、および背景領域のいずれかを示す領域情
報を合成する。合成部306は、合成した領域情報を混
合比決定部307に供給すると共に、領域情報を出力す
る。
【0314】混合比決定部307は、合成部306から
供給された領域情報を基に、混合比αを決定する。より
具体的には、混合比決定部307は、対象となる画素が
前景領域に属する場合、0を混合比αに設定し、対象と
なる画素が背景領域に属する場合、1を混合比αに設定
する。混合比決定部307は、対象となる画素がカバー
ドバックグラウンド領域に属する場合、カバードカバー
ドバックグラウンド領域に対応するモデルによる推定混
合比を混合比αに設定し、対象となる画素がアンカバー
ドバックグラウンド領域に属する場合、アンカバードカ
バードバックグラウンド領域に対応するモデルによる推
定混合比を混合比αに設定する。混合比決定部307
は、領域情報を基に決定した混合比αを出力する。
【0315】図36および図37を参照して、アンカバ
ードバックグラウンド領域判定部303の判定の処理を
説明する。
【0316】図36に示すように、背景に対応するオブ
ジェクトが静止しているので、注目しているフレーム#n
の背景領域に属する注目画素の画素値は、フレーム#nの
次のフレーム#n+1の注目画素に対応する画素の画素値と
等しい。同様に、背景に対応するオブジェクトが静止し
ているので、注目画素を元に動きベクトルで示される、
フレーム#n+1の画素の画素値は、フレーム#n+2の対応す
る画素の画素値と等しい。
【0317】これにより、背景領域に属する画素に対応
する、カバードカバードバックグラウンド領域に対応す
るモデルによる推定混合比は、ほぼ1となり、前景の成
分の和は、ほぼ0となる。
【0318】従って、式(61)に対応する演算によ
り、算出される誤差値Sは、ほぼ0となる。
【0319】前景領域に属する注目画素において、動き
補償しているので、注目しているフレーム#nの注目画素
の画素値は、注目画素を元に動きベクトルで示される、
フレーム#n+1の画素の画素値と等しい。また、前景のオ
ブジェクトについて、空間方向の相関が強いので、前景
の成分の値は、ほぼ等しい。
【0320】これにより、厳密な意味では、物理的なモ
デルとの対応は成り立っていないが、前景領域に属する
注目画素において、最小自乗法により算出された推定混
合比および前景の成分の和の最小自乗誤差和は、比較的
小さな値となる。
【0321】カバードバックグラウンド領域について、
最小自乗法により算出された推定混合比および前景の成
分の和の最小自乗誤差和は、当然に、ほぼ0となる。
【0322】これに対して、図37に示すように、アン
カバードバックグラウンド領域に属する、注目している
フレーム#nの注目画素の画素値に含まれる前景の成分
は、フレーム#nの次のフレーム#n+1の注目画素に対応す
る画素の画素値に含まれる前景の成分と異なる。同様
に、注目画素を元に動きベクトルで示される、フレーム
#n+1の画素の画素値に含まれる前景の成分は、フレーム
#n+2の対応する画素の画素値に含まれる前景の成分と異
なる。
【0323】最小自乗法により、推定混合比および前景
の成分の和を未知の変数として、解を算出したとき、式
に設定された画素値に含まれる前景の成分の和が変化し
ているので、前景の成分の和は算出できない。
【0324】従って、カバードカバードバックグラウン
ド領域に対応するモデルを基に、最小自乗法により算出
された推定混合比および前景の成分の和の最小自乗誤差
和は、注目画素がアンカバードバックグラウンド領域に
属するとき、大きな値となる。
【0325】このように、アンカバードバックグラウン
ド領域判定部303は、カバードカバードバックグラウ
ンド領域に対応するモデルを基に、最小自乗法により算
出された推定混合比および前景の成分の和についての誤
差値Sが閾値Th以上であるか否かの判定により、対応す
る画素がアンカバードバックグラウンド領域に属するか
否かを判定することができる。
【0326】同様に、カバードバックグラウンド領域判
定部304は、アンカバードカバードバックグラウンド
領域に対応するモデルを基に、最小自乗法により算出さ
れた推定混合比および前景の成分の和についての誤差値
Sが閾値Th以上であるか否かの判定により、対応する画
素がカバードバックグラウンド領域に属するか否かを判
定することができる。
【0327】図38乃至図43は、入力画像、および入
力画像に対応する領域特定部104による領域の判定の
結果の例を示す図である。
【0328】図38は、入力画像を示す図である。図3
8の入力画像において、前景のオブジェクトは、図中の
左側から右側に移動している。
【0329】図39に示す画像は、図38に示す入力画
像について、混合比算出部103により、7フレームを
用いて算出された推定混合比および前景の成分の和を基
に、領域特定部104が、1つの画素毎に、閾値Thを7
0として判定した結果を示す図である。
【0330】図40に示す画像は、図38に示す入力画
像について、混合比算出部103により、3フレームを
用いて算出された推定混合比および前景の成分の和を基
に、領域特定部104が、5画素×5画素からなるブロ
ック毎に、ブロックについて混合比を一定と仮定して、
ブロックについての誤差値Sの和の閾値Thを750と
し、ブロック内の1つの画素の誤差値Sの閾値Thを10
として判定した結果を示す図である。
【0331】図41は、入力画像を示す図である。図4
1の入力画像において、前景のオブジェクトは、図中の
左側から右側に移動している。
【0332】図42に示す画像は、図41に示す入力画
像について、混合比算出部103により、7フレームを
用いて算出された推定混合比および前景の成分の和を基
に、領域特定部104が、1つの画素毎に、閾値Thを7
0として判定した結果を示す図である。
【0333】図43に示す画像は、図41に示す入力画
像について、混合比算出部103により、3フレームを
用いて算出された推定混合比および前景の成分の和を基
に、領域特定部104が、5画素×5画素からなるブロ
ック毎に、ブロックについて混合比を一定と仮定して、
ブロックについての誤差値Sの和の閾値Thを750と
し、ブロック内の1つの画素の誤差値Sの閾値Thを10
として判定した結果を示す図である。
【0334】図39乃至図43において、カバードバッ
クグラウンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジ
ェクトの進行方向の前端部に位置し、アンカバードバッ
クグラウンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジ
ェクトの進行方向の後端部に位置する。
【0335】図38乃至図43に示すように、領域特定
部104は、ほぼ正確に、領域を判定することができ
る。
【0336】次に、混合比算出部103が、式(28)
乃至式(36)に最小自乗法を適用して混合比を推定
し、推定混合比と共に、推定混合比の傾きを示すデータ
を混合比関係情報として出力するときの、領域特定部1
04の処理について説明する。
【0337】注目画素の画素値Mは、式(27)より、
式(62)で表される。
【0338】 M=(jm+kq+p)・B+j・s+k・t+u (62) 式(62)において、jは、注目している画素の位置を
0とした水平方向のインデックスであり、kは、垂直方
向のインデックスである。mは、混合比αの面の水平方
向の傾きであり、qは、混合比αの面の垂直方向の傾き
である。pは、混合比αの面の切片である。s,t、およ
びuは、式(23)乃至式(25)に示すように、m,
q、およびpと前景の成分との関係を示す変数である。
【0339】予測誤差演算部301は、カバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびカバードバックグラウンド領域に対応するモデルに
よる推定混合比に対応する、j,k,m,q,p,s,t、およびuを
含む混合比関係情報を基に、式(63)に対応する演算
により、誤差値Sである最小自乗誤差和を算出すること
ができる。
【0340】
【数13】
【0341】予測誤差演算部302は、アンカバードカ
バードバックグラウンド領域に対応するモデルによる推
定混合比、およびアンカバードバックグラウンド領域に
対応するモデルによる推定混合比に対応する混合比関係
情報を基に、式(63)に対応する演算により、各画素
に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をカバード
バックグラウンド領域判定部304に供給する。
【0342】アンカバードバックグラウンド領域判定部
303は、画素毎に、予測誤差演算部301から供給さ
れた誤差値が、予め記憶している閾値Th以上であるか否
かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場
合、注目している画素がアンカバードバックグラウンド
領域に属すると判定し、注目している画素に対応させて
アンカバードバックグラウンド領域を示すフラグを設定
する。アンカバードバックグラウンド領域判定部303
は、画素毎に設定された、アンカバードバックグラウン
ド領域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0343】カバードバックグラウンド領域判定部30
4は、画素毎に、予測誤差演算部302から供給された
誤差値が、予め記憶している閾値Th以上であるか否かを
判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場合、
注目している画素がカバードバックグラウンド領域に属
すると判定し、注目している画素にカバードバックグラ
ウンド領域を示すフラグを設定する。カバードバックグ
ラウンド領域判定部304は、画素毎に設定された、カ
バードバックグラウンド領域を示すフラグを合成部30
6に供給する。
【0344】前景背景領域判定部305は、入力画像を
基に、前景領域および背景領域を判定し、画素毎に設定
された、前景領域を示すフラグ、および背景領域を示す
フラグを合成部306に供給する。
【0345】合成部306は、アンカバードバックグラ
ウンド領域判定部303から供給されたアンカバードバ
ックグラウンド領域を示すフラグ、カバードバックグラ
ウンド領域判定部304から供給されたカバードバック
グラウンド領域を示すフラグ、並びに前景背景領域判定
部305から供給された前景領域を示すフラグ、および
背景領域を示すフラグを基に、画素毎に、アンカバード
バックグラウンド領域、カバードバックグラウンド領
域、前景領域、および背景領域のいずれか1つを示す領
域情報を合成する。合成部306は、合成した領域情報
を混合比決定部307に供給すると共に、領域情報を出
力する。
【0346】混合比決定部307は、合成部306から
供給された領域情報を基に、混合比αを決定する。
【0347】このように、領域特定部104は、混合比
算出部103の混合比の推定の方法に対応して、推定混
合比および混合比関係情報を基に、領域情報を生成する
ことができる。
【0348】図44は、コンポーネント信号毎に推定さ
れた混合比およびこれらに対応する混合比関係情報、並
びにコンポーネント信号として入力される入力画像を基
に、領域を特定する領域特定部104の構成を示すブロ
ック図である。図35に示す場合と同様の部分には同一
の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0349】予測誤差演算部301−1は、入力画像の
コンポーネント1から算出された、カバードバックグラ
ウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、および
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる
推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、各画素に
対応する誤差値を算出し、算出した誤差値を加算部32
1に供給する。
【0350】予測誤差演算部301−2は、入力画像の
コンポーネント2から算出された、カバードバックグラ
ウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、および
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる
推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、各画素に
対応する誤差値を算出し、算出した誤差値を加算部32
1に供給する。
【0351】予測誤差演算部301−3は、入力画像の
コンポーネント3から算出された、カバードバックグラ
ウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、および
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる
推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、各画素に
対応する誤差値を算出し、算出した誤差値を加算部32
1に供給する。
【0352】予測誤差演算部302−1は、入力画像の
コンポーネント1から算出された、アンカバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、
各画素に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値を加
算部322に供給する。
【0353】予測誤差演算部302−2は、入力画像の
コンポーネント2から算出された、アンカバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、
各画素に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値を加
算部322に供給する。
【0354】予測誤差演算部302−3は、入力画像の
コンポーネント3から算出された、アンカバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、
各画素に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値を加
算部322に供給する。
【0355】加算部321は、予測誤差演算部301−
1から供給された誤差値、予測誤差演算部301−2か
ら供給された誤差値、および予測誤差演算部301−3
から供給された誤差値を加算し、加算した誤差値をアン
カバードバックグラウンド領域判定部303に供給す
る。
【0356】加算部322は、予測誤差演算部302−
1から供給された誤差値、予測誤差演算部302−2か
ら供給された誤差値、および予測誤差演算部302−3
から供給された誤差値を加算し、加算した誤差値をカバ
ードバックグラウンド領域判定部304に供給する。
【0357】加算部323は、入力画像のコンポーネン
ト1、入力画像のコンポーネント2、および入力画像の
コンポーネント3を加算し、加算したコンポーネント
1、コンポーネント2、およびコンポーネント3を前景
背景領域判定部305に供給する。
【0358】アンカバードバックグラウンド領域判定部
303は、画素毎に、加算部321から供給された誤差
値が、予め記憶している閾値Th以上であるか否かを判定
し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場合、注目
している画素がアンカバードバックグラウンド領域に属
すると判定し、注目している画素に対応させてアンカバ
ードバックグラウンド領域を示すフラグを設定する。ア
ンカバードバックグラウンド領域判定部303は、画素
毎に設定された、アンカバードバックグラウンド領域を
示すフラグを合成部306に供給する。
【0359】カバードバックグラウンド領域判定部30
4は、画素毎に、加算部322から供給された誤差値
が、予め記憶している閾値Th以上であるか否かを判定
し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場合、注目
している画素がカバードバックグラウンド領域に属する
と判定し、注目している画素にカバードバックグラウン
ド領域を示すフラグを設定する。カバードバックグラウ
ンド領域判定部304は、画素毎に設定された、カバー
ドバックグラウンド領域を示すフラグを合成部306に
供給する。
【0360】前景背景領域判定部305は、加算された
コンポーネント1、コンポーネント2、およびコンポー
ネント3を基に、前景領域および背景領域を判定し、画
素毎に設定された、前景領域を示すフラグ、および背景
領域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0361】合成部306は、アンカバードバックグラ
ウンド領域判定部303から供給されたアンカバードバ
ックグラウンド領域を示すフラグ、カバードバックグラ
ウンド領域判定部304から供給されたカバードバック
グラウンド領域を示すフラグ、並びに前景背景領域判定
部305から供給された前景領域を示すフラグ、および
背景領域を示すフラグを基に、画素毎に、アンカバード
バックグラウンド領域、カバードバックグラウンド領
域、前景領域、および背景領域のいずれかを示す領域情
報を合成する。合成部306は、合成した領域情報を混
合比決定部307に供給すると共に、領域情報を出力す
る。
【0362】このように、図44に示す領域特定部10
4は、コンポーネント信号毎に推定された混合比および
これらに対応する混合比関係情報、並びにコンポーネン
ト信号として入力される入力画像を基に、領域を特定す
ることができる。図44に構成を示す領域特定部104
は、図35に構成を示す領域特定部104に比較して、
より正確に、領域を特定することができる。
【0363】図45は、コンポーネント信号毎に推定さ
れた混合比およびこれらに対応する混合比関係情報、並
びにコンポーネント信号として入力される入力画像を基
に、領域を特定する領域特定部104の他の構成を示す
ブロック図である。
【0364】図44に示す場合と同様の部分には、同一
の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0365】予測誤差演算部301−1は、入力画像の
コンポーネント1から算出された、カバードバックグラ
ウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、および
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる
推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、各画素に
対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をアンカバー
ドバックグラウンド領域判定部303−1に供給する。
【0366】予測誤差演算部301−2は、入力画像の
コンポーネント2から算出された、カバードバックグラ
ウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、および
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる
推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、各画素に
対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をアンカバー
ドバックグラウンド領域判定部303−2に供給する。
【0367】予測誤差演算部301−3は、入力画像の
コンポーネント3から算出された、カバードバックグラ
ウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、および
カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる
推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、各画素に
対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をアンカバー
ドバックグラウンド領域判定部303−3に供給する。
【0368】予測誤差演算部302−1は、入力画像の
コンポーネント1から算出された、アンカバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、
各画素に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をカ
バードバックグラウンド領域判定部304−1に供給す
る。
【0369】予測誤差演算部302−2は、入力画像の
コンポーネント2から算出された、アンカバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、
各画素に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をカ
バードバックグラウンド領域判定部304−2に供給す
る。
【0370】予測誤差演算部302−3は、入力画像の
コンポーネント3から算出された、アンカバードバック
グラウンド領域に対応するモデルによる推定混合比、お
よびアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデ
ルによる推定混合比に対応する混合比関係情報を基に、
各画素に対応する誤差値を算出し、算出した誤差値をカ
バードバックグラウンド領域判定部304−3に供給す
る。
【0371】アンカバードバックグラウンド領域判定部
303−1は、画素毎に、予測誤差演算部301−1か
ら供給された誤差値が、予め記憶している閾値Th以上で
あるか否かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定
された場合、注目している画素がアンカバードバックグ
ラウンド領域に属すると判定し、注目している画素に対
応させてアンカバードバックグラウンド領域を示すフラ
グを設定する。アンカバードバックグラウンド領域判定
部303−1は、画素毎に設定された、アンカバードバ
ックグラウンド領域を示すフラグを論理和演算部341
に供給する。
【0372】アンカバードバックグラウンド領域判定部
303−2は、画素毎に、予測誤差演算部301−2か
ら供給された誤差値が、予め記憶している閾値Th以上で
あるか否かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定
された場合、注目している画素がアンカバードバックグ
ラウンド領域に属すると判定し、注目している画素に対
応させてアンカバードバックグラウンド領域を示すフラ
グを設定する。アンカバードバックグラウンド領域判定
部303−2は、画素毎に設定された、アンカバードバ
ックグラウンド領域を示すフラグを論理和演算部341
に供給する。
【0373】アンカバードバックグラウンド領域判定部
303−3は、画素毎に、予測誤差演算部301−3か
ら供給された誤差値が、予め記憶している閾値Th以上で
あるか否かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定
された場合、注目している画素がアンカバードバックグ
ラウンド領域に属すると判定し、注目している画素に対
応させてアンカバードバックグラウンド領域を示すフラ
グを設定する。アンカバードバックグラウンド領域判定
部303−3は、画素毎に設定された、アンカバードバ
ックグラウンド領域を示すフラグを論理和演算部341
に供給する。
【0374】カバードバックグラウンド領域判定部30
4−1は、画素毎に、予測誤差演算部302−1から供
給された誤差値が、予め記憶している閾値Th以上である
か否かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定され
た場合、注目している画素がカバードバックグラウンド
領域に属すると判定し、注目している画素に対応させて
カバードバックグラウンド領域を示すフラグを設定す
る。カバードバックグラウンド領域判定部304−1
は、画素毎に設定された、カバードバックグラウンド領
域を示すフラグを論理和演算部342に供給する。
【0375】カバードバックグラウンド領域判定部30
4−2は、画素毎に、予測誤差演算部302−2から供
給された誤差値が、予め記憶している閾値Th以上である
か否かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定され
た場合、注目している画素がカバードバックグラウンド
領域に属すると判定し、注目している画素に対応させて
カバードバックグラウンド領域を示すフラグを設定す
る。カバードバックグラウンド領域判定部304−2
は、画素毎に設定された、カバードバックグラウンド領
域を示すフラグを論理和演算部342に供給する。
【0376】カバードバックグラウンド領域判定部30
4−3は、画素毎に、予測誤差演算部302−3から供
給された誤差値が、予め記憶している閾値Th以上である
か否かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定され
た場合、注目している画素がカバードバックグラウンド
領域に属すると判定し、注目している画素に対応させて
カバードバックグラウンド領域を示すフラグを設定す
る。カバードバックグラウンド領域判定部304−3
は、画素毎に設定された、カバードバックグラウンド領
域を示すフラグを論理和演算部342に供給する。
【0377】前景背景領域判定部305−1は、コンポ
ーネント1を基に、前景領域および背景領域を判定し、
画素毎に設定された、前景領域を示すフラグ、および背
景領域を示すフラグを論理和演算部343に供給する。
【0378】前景背景領域判定部305−2は、コンポ
ーネント2を基に、前景領域および背景領域を判定し、
画素毎に設定された、前景領域を示すフラグ、および背
景領域を示すフラグを論理和演算部343に供給する。
【0379】前景背景領域判定部305−3は、コンポ
ーネント3を基に、前景領域および背景領域を判定し、
画素毎に設定された、前景領域を示すフラグ、および背
景領域を示すフラグを論理和演算部343に供給する。
【0380】論理和演算部341は、アンカバードバッ
クグラウンド領域判定部303−1から供給されたアン
カバードバックグラウンド領域を示すフラグ、アンカバ
ードバックグラウンド領域判定部303−2から供給さ
れたアンカバードバックグラウンド領域を示すフラグ、
およびアンカバードバックグラウンド領域判定部303
−3から供給されたアンカバードバックグラウンド領域
を示すフラグを基に、アンカバードバックグラウンド領
域判定部303−1から供給されたフラグが示すアンカ
バードバックグラウンド領域、アンカバードバックグラ
ウンド領域判定部303−2から供給されたフラグが示
すアンカバードバックグラウンド領域、およびアンカバ
ードバックグラウンド領域判定部303−3から供給さ
れたフラグが示すアンカバードバックグラウンド領域の
論理和を演算して、論理和により演算されたアンカバー
ドバックグラウンド領域を示すフラグを生成する。論理
和演算部341は、生成したアンカバードバックグラウ
ンド領域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0381】論理和演算部342は、カバードバックグ
ラウンド領域判定部304−1から供給されたカバード
バックグラウンド領域を示すフラグ、カバードバックグ
ラウンド領域判定部304−2から供給されたカバード
バックグラウンド領域を示すフラグ、およびカバードバ
ックグラウンド領域判定部304−3から供給されたカ
バードバックグラウンド領域を示すフラグを基に、カバ
ードバックグラウンド領域判定部304−1から供給さ
れたフラグが示すカバードバックグラウンド領域、カバ
ードバックグラウンド領域判定部304−2から供給さ
れたフラグが示すカバードバックグラウンド領域、およ
びカバードバックグラウンド領域判定部304−3から
供給されたフラグが示すカバードバックグラウンド領域
の論理和を演算して、論理和により演算されたカバード
バックグラウンド領域を示すフラグを生成する。論理和
演算部342は、生成したカバードバックグラウンド領
域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0382】論理和演算部343は、前景背景領域判定
部305−1から供給された前景領域を示すフラグ、前
景背景領域判定部305−2から供給された前景領域を
示すフラグ、および前景背景領域判定部305−3から
供給された前景領域を示すフラグを基に、前景背景領域
判定部305−1から供給されたフラグが示す前景領
域、前景背景領域判定部305−2から供給されたフラ
グが示す前景領域、および前景背景領域判定部305−
3から供給されたフラグが示す前景領域の論理和を演算
して、論理和により演算された前景領域を示すフラグを
生成する。論理和演算部343は、生成した前景領域を
示すフラグを合成部306に供給する。
【0383】論理和演算部343は、前景背景領域判定
部305−1から供給された背景領域を示すフラグ、前
景背景領域判定部305−2から供給された背景領域を
示すフラグ、および前景背景領域判定部305−3から
供給された背景領域を示すフラグを基に、前景背景領域
判定部305−1から供給されたフラグが示す背景領
域、前景背景領域判定部305−2から供給されたフラ
グが示す背景領域、および前景背景領域判定部305−
3から供給されたフラグが示す背景領域の論理和を演算
して、論理和により演算された背景領域を示すフラグを
生成する。論理和演算部343は、生成した背景領域を
示すフラグを合成部306に供給する。
【0384】合成部306は、論理和演算部341から
供給されたアンカバードバックグラウンド領域を示すフ
ラグ、論理和演算部342から供給されたカバードバッ
クグラウンド領域を示すフラグ、並びに論理和演算部3
43から供給された前景領域を示すフラグ、および背景
領域を示すフラグを基に、画素毎に、アンカバードバッ
クグラウンド領域、カバードバックグラウンド領域、前
景領域、および背景領域のいずれかを示す領域情報を合
成する。合成部306は、合成した領域情報を出力す
る。
【0385】図45に構成を示す領域特定部104は、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、
およびアンカバードバックグラウンド領域の各領域を漏
らさず特定した領域情報を出力することができる。
【0386】図46は、コンポーネント信号毎に推定さ
れた混合比およびこれらに対応する混合比関係情報、並
びにコンポーネント信号として入力される入力画像を基
に、領域を特定する領域特定部104のさらに他の構成
を示すブロック図である。
【0387】図45に示す場合と同様の部分には、同一
の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0388】論理積演算部361は、アンカバードバッ
クグラウンド領域判定部303−1から供給されたアン
カバードバックグラウンド領域を示すフラグ、アンカバ
ードバックグラウンド領域判定部303−2から供給さ
れたアンカバードバックグラウンド領域を示すフラグ、
およびアンカバードバックグラウンド領域判定部303
−3から供給されたアンカバードバックグラウンド領域
を示すフラグを基に、アンカバードバックグラウンド領
域判定部303−1から供給されたフラグが示すアンカ
バードバックグラウンド領域、アンカバードバックグラ
ウンド領域判定部303−2から供給されたフラグが示
すアンカバードバックグラウンド領域、およびアンカバ
ードバックグラウンド領域判定部303−3から供給さ
れたフラグが示すアンカバードバックグラウンド領域の
論理積を演算して、論理積により演算されたアンカバー
ドバックグラウンド領域を示すフラグを生成する。論理
積演算部361は、生成したアンカバードバックグラウ
ンド領域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0389】論理積演算部362は、カバードバックグ
ラウンド領域判定部304−1から供給されたカバード
バックグラウンド領域を示すフラグ、カバードバックグ
ラウンド領域判定部304−2から供給されたカバード
バックグラウンド領域を示すフラグ、およびカバードバ
ックグラウンド領域判定部304−3から供給されたカ
バードバックグラウンド領域を示すフラグを基に、カバ
ードバックグラウンド領域判定部304−1から供給さ
れたフラグが示すカバードバックグラウンド領域、カバ
ードバックグラウンド領域判定部304−2から供給さ
れたフラグが示すカバードバックグラウンド領域、およ
びカバードバックグラウンド領域判定部304−3から
供給されたフラグが示すカバードバックグラウンド領域
の論理積を演算して、論理積により演算されたカバード
バックグラウンド領域を示すフラグを生成する。論理積
演算部362は、生成したカバードバックグラウンド領
域を示すフラグを合成部306に供給する。
【0390】論理積演算部363は、前景背景領域判定
部305−1から供給された前景領域を示すフラグ、前
景背景領域判定部305−2から供給された前景領域を
示すフラグ、および前景背景領域判定部305−3から
供給された前景領域を示すフラグを基に、前景背景領域
判定部305−1から供給されたフラグが示す前景領
域、前景背景領域判定部305−2から供給されたフラ
グが示す前景領域、および前景背景領域判定部305−
3から供給されたフラグが示す前景領域の論理積を演算
して、論理積により演算された前景領域を示すフラグを
生成する。論理積演算部363は、生成した前景領域を
示すフラグを合成部306に供給する。
【0391】論理積演算部363は、前景背景領域判定
部305−1から供給された背景領域を示すフラグ、前
景背景領域判定部305−2から供給された背景領域を
示すフラグ、および前景背景領域判定部305−3から
供給された背景領域を示すフラグを基に、前景背景領域
判定部305−1から供給されたフラグが示す背景領
域、前景背景領域判定部305−2から供給されたフラ
グが示す背景領域、および前景背景領域判定部305−
3から供給されたフラグが示す背景領域の論理積を演算
して、論理積により演算された背景領域を示すフラグを
生成する。論理積演算部363は、生成した背景領域を
示すフラグを合成部306に供給する。
【0392】合成部306は、論理積演算部361から
供給されたアンカバードバックグラウンド領域を示すフ
ラグ、論理積演算部362から供給されたカバードバッ
クグラウンド領域を示すフラグ、並びに論理積演算部3
63から供給された前景領域を示すフラグ、および背景
領域を示すフラグを基に、画素毎に、アンカバードバッ
クグラウンド領域、カバードバックグラウンド領域、前
景領域、および背景領域のいずれかを示す領域情報を合
成する。合成部306は、合成した領域情報を出力す
る。
【0393】図46に構成を示す領域特定部104は、
エラーのより少ない領域情報を出力することができる。
【0394】図47のフローチャートを参照して、領域
特定部104による、領域特定の処理を説明する。ステ
ップS301において、領域特定部104は、誤差値を
基に、画素毎に、カバードバックグラウンド領域の特定
の処理を実行する。カバードバックグラウンド領域の特
定の処理の詳細は、後述する。
【0395】ステップS302において、領域特定部1
04は、誤差値を基に、画素毎に、アンカバードバック
グラウンド領域の特定の処理を実行する。アンカバード
バックグラウンド領域の特定の処理の詳細は、後述す
る。
【0396】ステップS303において、前景背景領域
判定部305は、入力画像を基に、画素毎に、前景領域
および背景領域を特定し、処理は、終了する。
【0397】図48のフローチャートを参照して、ステ
ップS301に対応する、カバードバックグラウンド領
域の特定の処理を説明する。
【0398】ステップS321において、予測誤差演算
部302は、アンカバードバックグラウンド領域に対応
するモデルによる誤差値を計算する。予測誤差演算部3
02は、計算した誤差値をカバードバックグラウンド領
域判定部304に供給する。
【0399】ステップS322において、カバードバッ
クグラウンド領域判定部304は、予測誤差演算部30
2から供給された誤差値が、閾値Th以上であるか否かを
判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場合、
ステップS323に進み、誤差値に対応する画素に、カ
バードバックグラウンド領域を示すフラグを設定し、手
続きは、ステップS324に進む。
【0400】ステップS322において、誤差値が閾値
Th以上でないと判定された場合、カバードバックグラウ
ンド領域ではないので、ステップS323の処理は、ス
キップされ、手続きは、ステップS324に進む。
【0401】ステップS324において、領域特定部1
04は、画面全体について処理をしたか否かを判定し、
画面全体について処理をしていないと判定された場合、
ステップS321に戻り、カバードバックグラウンド領
域の判定の処理を繰り返す。
【0402】ステップS324において、画面全体につ
いて処理をしたと判定された場合、ステップS325に
進み、カバードバックグラウンド領域判定部304は、
カバードバックグラウンド領域を示すフラグを出力し
て、処理は終了する。
【0403】図49のフローチャートを参照して、ステ
ップS302に対応する、アンカバードバックグラウン
ド領域の特定の処理を説明する。
【0404】ステップS341において、予測誤差演算
部301は、カバードバックグラウンド領域に対応する
モデルによる誤差値を計算する。予測誤差演算部301
は、計算した誤差値をアンカバードバックグラウンド領
域判定部303に供給する。
【0405】ステップS342において、アンカバード
バックグラウンド領域判定部303は、予測誤差演算部
301から供給された誤差値が、閾値Th以上であるか否
かを判定し、誤差値が閾値Th以上であると判定された場
合、ステップS343に進み、誤差値に対応する画素
に、アンカバードバックグラウンド領域を示すフラグを
設定し、手続きは、ステップS344に進む。
【0406】ステップS342において、誤差値が閾値
Th以上でないと判定された場合、アンカバードバックグ
ラウンド領域ではないので、ステップS343の処理
は、スキップされ、手続きは、ステップS344に進
む。
【0407】ステップS344において、領域特定部1
04は、画面全体について処理をしたか否かを判定し、
画面全体について処理をしていないと判定された場合、
ステップS341に戻り、アンカバードバックグラウン
ド領域の判定の処理を繰り返す。
【0408】ステップS344において、画面全体につ
いて処理をしたと判定された場合、ステップS345に
進み、アンカバードバックグラウンド領域判定部303
は、アンカバードバックグラウンド領域を示すフラグを
出力して、処理は終了する。
【0409】以上のように、領域特定部104は、推定
混合比および推定混合比に対応する混合比関係情報を基
に、誤差値を演算し、演算された誤差値を基に、カバー
ドバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラ
ウンド領域を特定することができる。
【0410】領域特定部104は、生成した領域情報を
基に、混合比αを決定して、決定した混合比αを出力す
ることができる。
【0411】混合比αを利用することにより、動いてい
るオブジェクトに対応する画像に含まれる動きボケの情
報を残したままで、画素値に含まれる前景の成分と背景
の成分とを分離することが可能になる。
【0412】図44に構成を示す領域特定部104は、
加算された誤差値を基に、カバードバックグラウンド領
域またはアンカバードバックグラウンド領域を特定する
点を除き、図47乃至図49のフローチャートを参照し
て説明した処理と同様の処理により、領域を特定するの
で、その処理の詳細な説明は省略する。
【0413】図45に構成を示す領域特定部104は、
各コンポーネント毎に、領域を特定し、特定された領域
の論理和により最終的な領域を求める点を除き、図47
乃至図49のフローチャートを参照して説明した処理と
同様の処理により、領域を特定するので、その処理の詳
細な説明は省略する。
【0414】図46に構成を示す領域特定部104は、
各コンポーネント毎に、領域を特定し、特定された領域
の論理積により最終的な領域を求める点を除き、図47
乃至図49のフローチャートを参照して説明した処理と
同様の処理により、領域を特定するので、その処理の詳
細な説明は省略する。
【0415】次に、前景背景分離部105について説明
する。図50は、前景背景分離部105の構成の一例を
示すブロック図である。前景背景分離部105に供給さ
れた入力画像は、分離部601、スイッチ602、およ
びスイッチ604に供給される。カバードバックグラウ
ンド領域を示す情報、およびアンカバードバックグラウ
ンド領域を示す、領域特定部104から供給された領域
情報は、分離部601に供給される。前景領域を示す領
域情報は、スイッチ602に供給される。背景領域を示
す領域情報は、スイッチ604に供給される。
【0416】混合比算出部103から供給された混合比
αは、分離部601に供給される。
【0417】分離部601は、カバードバックグラウン
ド領域を示す領域情報、アンカバードバックグラウンド
領域を示す領域情報、および混合比αを基に、入力画像
から前景の成分を分離して、分離した前景の成分を合成
部603に供給するとともに、入力画像から背景の成分
を分離して、分離した背景の成分を合成部605に供給
する。
【0418】スイッチ602は、前景領域を示す領域情
報を基に、前景に対応する画素が入力されたとき、閉じ
られ、入力画像に含まれる前景に対応する画素のみを合
成部603に供給する。
【0419】スイッチ604は、背景領域を示す領域情
報を基に、背景に対応する画素が入力されたとき、閉じ
られ、入力画像に含まれる背景に対応する画素のみを合
成部605に供給する。
【0420】合成部603は、分離部601から供給さ
れた前景に対応する成分、スイッチ602から供給され
た前景に対応する画素を基に、前景成分画像を合成し、
合成した前景成分画像を出力する。前景領域と混合領域
とは重複しないので、合成部603は、例えば、前景に
対応する成分と、前景に対応する画素とに論理積の演算
を適用して、前景成分画像を合成する。
【0421】合成部603は、前景成分画像の合成の処
理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵して
いるフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格
納し、前景成分画像の合成の処理において、前景成分画
像を格納(上書き)する。従って、合成部603が出力
する前景成分画像の内、背景領域に対応する画素には、
画素値として0が格納されている。
【0422】合成部605は、分離部601から供給さ
れた背景に対応する成分、スイッチ604から供給され
た背景に対応する画素を基に、背景成分画像を合成し
て、合成した背景成分画像を出力する。背景領域と混合
領域とは重複しないので、合成部605は、例えば、背
景に対応する成分と、背景に対応する画素とに論理積の
演算を適用して、背景成分画像を合成する。
【0423】合成部605は、背景成分画像の合成の処
理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵して
いるフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格
納し、背景成分画像の合成の処理において、背景成分画
像を格納(上書き)する。従って、合成部605が出力
する背景成分画像の内、前景領域に対応する画素には、
画素値として0が格納されている。
【0424】図51は、前景背景分離部105に入力さ
れる入力画像、並びに前景背景分離部105から出力さ
れる前景成分画像および背景成分画像を示す図である。
【0425】図51(A)は、表示される画像の模式図
であり、図51(B)は、図51(A)に対応する前景
領域に属する画素、背景領域に属する画素、および混合
領域に属する画素を含む1ラインの画素を時間方向に展
開したモデル図を示す。
【0426】図51(A)および図51(B)に示すよ
うに、前景背景分離部105から出力される背景成分画
像は、背景領域に属する画素、および混合領域の画素に
含まれる背景の成分から構成される。
【0427】図51(A)および図51(B)に示すよ
うに、前景背景分離部105から出力される前景成分画
像は、前景領域に属する画素、および混合領域の画素に
含まれる前景の成分から構成される。
【0428】混合領域の画素の画素値は、前景背景分離
部105により、背景の成分と、前景の成分とに分離さ
れる。分離された背景の成分は、背景領域に属する画素
と共に、背景成分画像を構成する。分離された前景の成
分は、前景領域に属する画素と共に、前景成分画像を構
成する。
【0429】このように、前景成分画像は、背景領域に
対応する画素の画素値が0とされ、前景領域に対応する
画素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値
が設定される。同様に、背景成分画像は、前景領域に対
応する画素の画素値が0とされ、背景領域に対応する画
素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値が
設定される。
【0430】次に、分離部601が実行する、混合領域
に属する画素から前景の成分、および背景の成分を分離
する処理について説明する。
【0431】図52は、図中の左から右に移動するオブ
ジェクトに対応する前景を含む、2つのフレームの前景
の成分および背景の成分を示す画像のモデルである。図
52に示す画像のモデルにおいて、前景の動き量vは4
であり、仮想分割数は、4とされている。
【0432】フレーム#nにおいて、最も左の画素、およ
び左から14番目乃至18番目の画素は、背景の成分の
みから成り、背景領域に属する。フレーム#nにおいて、
左から2番目乃至4番目の画素は、背景の成分および前
景の成分を含み、アンカバードバックグラウンド領域に
属する。フレーム#nにおいて、左から11番目乃至13
番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、カ
バードバックグラウンド領域に属する。フレーム#nにお
いて、左から5番目乃至10番目の画素は、前景の成分
のみから成り、前景領域に属する。
【0433】フレーム#n+1において、左から1番目乃至
5番目の画素、および左から18番目の画素は、背景の
成分のみから成り、背景領域に属する。フレーム#n+1に
おいて、左から6番目乃至8番目の画素は、背景の成分
および前景の成分を含み、アンカバードバックグラウン
ド領域に属する。フレーム#n+1において、左から15番
目乃至17番目の画素は、背景の成分および前景の成分
を含み、カバードバックグラウンド領域に属する。フレ
ーム#n+1において、左から9番目乃至14番目の画素
は、前景の成分のみから成り、前景領域に属する。
【0434】図53は、カバードバックグラウンド領域
に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明する
図である。図53において、α1乃至α18は、フレー
ム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比である。
図53において、左から15番目乃至17番目の画素
は、カバードバックグラウンド領域に属する。
【0435】フレーム#nの左から15番目の画素の画素
値C15は、式(64)で表される。
【0436】 C15=B15/v+F09/v+F08/v+F07/v =α15・B15+F09/v+F08/v+F07/v =α15・P15+F09/v+F08/v+F07/v (64) ここで、α15は、フレーム#nの左から15番目の画素の
混合比である。P15は、フレーム#n-1の左から15番目
の画素の画素値である。
【0437】式(64)を基に、フレーム#nの左から1
5番目の画素の前景の成分の和f15は、式(65)で表
される。
【0438】 f15=F09/v+F08/v+F07/v =C15-α15・P15 (65)
【0439】同様に、フレーム#nの左から16番目の画
素の前景の成分の和f16は、式(66)で表され、フレ
ーム#nの左から17番目の画素の前景の成分の和f17
は、式(67)で表される。
【0440】 f16=C16-α16・P16 (66) f17=C17-α17・P17 (67)
【0441】このように、カバードバックグラウンド領
域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fcは、
式(68)で計算される。
【0442】 fc=C-α・P (68) Pは、1つ前のフレームの、対応する画素の画素値であ
る。
【0443】図54は、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明
する図である。図54において、α1乃至α18は、フ
レーム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比であ
る。図54において、左から2番目乃至4番目の画素
は、アンカバードバックグラウンド領域に属する。
【0444】フレーム#nの左から2番目の画素の画素値
C02は、式(69)で表される。
【0445】 C02=B02/v+B02/v+B02/v+F01/v =α2・B02+F01/v =α2・N02+F01/v (69) ここで、α2は、フレーム#nの左から2番目の画素の混
合比である。N02は、フレーム#n+1の左から2番目の画
素の画素値である。
【0446】式(69)を基に、フレーム#nの左から2
番目の画素の前景の成分の和f02は、式(70)で表さ
れる。
【0447】 f02=F01/v =C02-α2・N02 (70)
【0448】同様に、フレーム#nの左から3番目の画素
の前景の成分の和f03は、式(71)で表され、フレー
ム#nの左から4番目の画素の前景の成分の和f04は、式
(72)で表される。
【0449】 f03=C03-α3・N03 (71) f04=C04-α4・N04 (72)
【0450】このように、アンカバードバックグラウン
ド領域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fu
は、式(73)で計算される。
【0451】 fu=C-α・N (73) Nは、1つ後のフレームの、対応する画素の画素値であ
る。
【0452】このように、分離部601は、領域情報に
含まれる、カバードバックグラウンド領域を示す情報、
およびアンカバードバックグラウンド領域を示す情報、
並びに画素毎の混合比αを基に、混合領域に属する画素
から前景の成分、および背景の成分を分離することがで
きる。
【0453】図55は、以上で説明した処理を実行する
分離部601の構成の一例を示すブロック図である。分
離部601に入力された画像は、フレームメモリ621
に供給され、混合比算出部103から供給されたカバー
ドバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラ
ウンド領域を示す領域情報、並びに混合比αは、分離処
理ブロック622に入力される。
【0454】フレームメモリ621は、入力された画像
をフレーム単位で記憶する。フレームメモリ621は、
処理の対象がフレーム#nであるとき、フレーム#nの1つ
前のフレームであるフレーム#n-1、フレーム#n、および
フレーム#nの1つ後のフレームであるフレーム#n+1を記
憶する。
【0455】フレームメモリ621は、フレーム#n-1、
フレーム#n、およびフレーム#n+1の対応する画素を分離
処理ブロック622に供給する。
【0456】分離処理ブロック622は、カバードバッ
クグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド
領域を示す領域情報、並びに混合比αを基に、フレーム
メモリ621から供給されたフレーム#n-1、フレーム#
n、およびフレーム#n+1の対応する画素の画素値に図5
3および図54を参照して説明した演算を適用して、フ
レーム#nの混合領域に属する画素から前景の成分および
背景の成分を分離して、フレームメモリ623に供給す
る。
【0457】分離処理ブロック622は、アンカバード
領域処理部631、カバード領域処理部632、合成部
633、および合成部634で構成されている。
【0458】アンカバード領域処理部631の乗算器6
41は、混合比αを、フレームメモリ621から供給さ
れたフレーム#n+1の画素の画素値に乗じて、スイッチ6
42に出力する。スイッチ642は、フレームメモリ6
21から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n+1の
画素に対応する)がアンカバードバックグラウンド領域
であるとき、閉じられ、乗算器641から供給された混
合比αを乗じた画素値を演算器643および合成部63
4に供給する。スイッチ642から出力されるフレーム
#n+1の画素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム
#nの対応する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0459】演算器643は、フレームメモリ621か
ら供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ
642から供給された背景の成分を減じて、前景の成分
を求める。演算器643は、アンカバードバックグラウ
ンド領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合
成部633に供給する。
【0460】カバード領域処理部632の乗算器651
は、混合比αを、フレームメモリ621から供給された
フレーム#n-1の画素の画素値に乗じて、スイッチ652
に出力する。スイッチ652は、フレームメモリ621
から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n-1の画素
に対応する)がカバードバックグラウンド領域であると
き、閉じられ、乗算器651から供給された混合比αを
乗じた画素値を演算器653および合成部634に供給
する。スイッチ652から出力されるフレーム#n-1の画
素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム#nの対応
する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0461】演算器653は、フレームメモリ621か
ら供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ
652から供給された背景の成分を減じて、前景の成分
を求める。演算器653は、カバードバックグラウンド
領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合成部
633に供給する。
【0462】合成部633は、フレーム#nの、演算器6
43から供給された、アンカバードバックグラウンド領
域に属する画素の前景の成分、および演算器653から
供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画
素の前景の成分を合成して、フレームメモリ623に供
給する。
【0463】合成部634は、フレーム#nの、スイッチ
642から供給された、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素の背景の成分、およびスイッチ652
から供給された、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の背景の成分を合成して、フレームメモリ623
に供給する。
【0464】フレームメモリ623は、分離処理ブロッ
ク622から供給された、フレーム#nの混合領域の画素
の前景の成分と、背景の成分とをそれぞれに記憶する。
【0465】フレームメモリ623は、記憶しているフ
レーム#nの混合領域の画素の前景の成分、および記憶し
ているフレーム#nの混合領域の画素の背景の成分を出力
する。
【0466】特徴量である混合比αを利用することによ
り、画素値に含まれる前景の成分と背景の成分とを完全
に分離することが可能になる。
【0467】合成部603は、分離部601から出力さ
れた、フレーム#nの混合領域の画素の前景の成分と、前
景領域に属する画素とを合成して前景成分画像を生成す
る。合成部605は、分離部601から出力された、フ
レーム#nの混合領域の画素の背景の成分と、背景領域に
属する画素とを合成して背景成分画像を生成する。
【0468】図56は、図52のフレーム#nに対応す
る、前景成分画像の例と、背景成分画像の例を示す図で
ある。
【0469】図56(A)は、図52のフレーム#nに対
応する、前景成分画像の例を示す。最も左の画素、およ
び左から14番目の画素は、前景と背景が分離される前
において、背景の成分のみから成っていたので、画素値
が0とされる。
【0470】左から2番目乃至4番目の画素は、前景と
背景とが分離される前において、アンカバードバックグ
ラウンド領域に属し、背景の成分が0とされ、前景の成
分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番
目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カ
バードバックグラウンド領域に属し、背景の成分が0と
され、前景の成分がそのまま残されている。左から5番
目乃至10番目の画素は、前景の成分のみから成るの
で、そのまま残される。
【0471】図56(B)は、図52のフレーム#nに対
応する、背景成分画像の例を示す。最も左の画素、およ
び左から14番目の画素は、前景と背景とが分離される
前において、背景の成分のみから成っていたので、その
まま残される。
【0472】左から2番目乃至4番目の画素は、前景と
背景とが分離される前において、アンカバードバックグ
ラウンド領域に属し、前景の成分が0とされ、背景の成
分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番
目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カ
バードバックグラウンド領域に属し、前景の成分が0と
され、背景の成分がそのまま残されている。左から5番
目乃至10番目の画素は、前景と背景とが分離される前
において、前景の成分のみから成っていたので、画素値
が0とされる。
【0473】次に、図57に示すフローチャートを参照
して、前景背景分離部105による前景と背景との分離
の処理を説明する。ステップS601において、分離部
601のフレームメモリ621は、入力画像を取得し、
前景と背景との分離の対象となるフレーム#nを、その前
のフレーム#n-1およびその後のフレーム#n+1と共に記憶
する。
【0474】ステップS602において、分離部601
の分離処理ブロック622は、混合比算出部103から
供給された領域情報を取得する。ステップS603にお
いて、分離部601の分離処理ブロック622は、混合
比算出部103から供給された混合比αを取得する。
【0475】ステップS604において、アンカバード
領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、
フレームメモリ621から供給された、アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素の画素値から、背景の
成分を抽出する。
【0476】ステップS605において、アンカバード
領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、
フレームメモリ621から供給された、アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素の画素値から、前景の
成分を抽出する。
【0477】ステップS606において、カバード領域
処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレ
ームメモリ621から供給された、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の画素値から、背景の成分を抽
出する。
【0478】ステップS607において、カバード領域
処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレ
ームメモリ621から供給された、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の画素値から、前景の成分を抽
出する。
【0479】ステップS608において、合成部633
は、ステップS605の処理で抽出されたアンカバード
バックグラウンド領域に属する画素の前景の成分と、ス
テップS607の処理で抽出されたカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の前景の成分とを合成する。合
成された前景の成分は、合成部603に供給される。更
に、合成部603は、スイッチ602を介して供給され
た前景領域に属する画素と、分離部601から供給され
た前景の成分とを合成して、前景成分画像を生成する。
【0480】ステップS609において、合成部634
は、ステップS604の処理で抽出されたアンカバード
バックグラウンド領域に属する画素の背景の成分と、ス
テップS606の処理で抽出されたカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の背景の成分とを合成する。合
成された背景の成分は、合成部605に供給される。更
に、合成部605は、スイッチ604を介して供給され
た背景領域に属する画素と、分離部601から供給され
た背景の成分とを合成して、背景成分画像を生成する。
【0481】ステップS610において、合成部603
は、前景成分画像を出力する。ステップS611におい
て、合成部605は、背景成分画像を出力し、処理は終
了する。
【0482】このように、前景背景分離部105は、領
域情報および混合比αを基に、入力画像から前景の成分
と、背景の成分とを分離し、前景の成分のみから成る前
景成分画像、および背景の成分のみから成る背景成分画
像を出力することができる。
【0483】次に、前景成分画像の動きボケの量の調整
について説明する。
【0484】図58は、動きボケ調整部106の構成の
一例を示すブロック図である。動き検出部102から供
給された動きベクトルとその位置情報は、処理単位決定
部801、モデル化部802、および演算部805に供
給される。領域特定部104から供給された領域情報
は、処理単位決定部801に供給される。前景背景分離
部105から供給された前景成分画像は、足し込み部8
04に供給される。
【0485】処理単位決定部801は、動きベクトルと
その位置情報、および領域情報を基に、処理単位を生成
し、生成した処理単位をモデル化部802および足し込
み部804に供給する。
【0486】処理単位決定部801が生成する処理単位
は、図59に例を示すように、前景成分画像のカバード
バックグラウンド領域に対応する画素から始まり、アン
カバードバックグラウンド領域に対応する画素までの動
き方向に並ぶ連続する画素、またはアンカバードバック
グラウンド領域に対応する画素から始まり、カバードバ
ックグラウンド領域に対応する画素までの動き方向に並
ぶ連続する画素を示す。処理単位は、例えば、左上点
(処理単位で指定される画素であって、画像上で最も左
または最も上に位置する画素の位置)および右下点の2
つのデータから成る。
【0487】モデル化部802は、動きベクトルおよび
入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より
具体的には、例えば、モデル化部802は、処理単位に
含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、お
よび画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを
予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向
の仮想分割数を基に、図60に示すような、画素値と前
景の成分との対応を指定するモデルを選択する。
【0488】例えば、処理単位に対応する画素の数が1
2でありシャッタ時間内の動き量vが5であるときにお
いては、モデル化部802は、仮想分割数を5とし、最
も左に位置する画素が1つの前景の成分を含み、左から
2番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から3番目
の画素が3つの前景の成分を含み、左から4番目の画素
が4つの前景の成分を含み、左から5番目の画素が5つ
の前景の成分を含み、左から6番目の画素が5つの前景
の成分を含み、左から7番目の画素が5つの前景の成分
を含み、左から8番目の画素が5つの前景の成分を含
み、左から9番目の画素が4つの前景の成分を含み、左
から10番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から
11番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から12
番目の画素が1つの前景の成分を含み、全体として8つ
の前景の成分から成るモデルを選択する。
【0489】なお、モデル化部802は、予め記憶して
あるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、お
よび処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および
処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0490】モデル化部802は、選択したモデルを方
程式生成部803に供給する。
【0491】方程式生成部803は、モデル化部802
から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。図6
0に示す前景成分画像のモデルを参照して、前景の成分
の数が8であり、処理単位に対応する画素の数が12で
あり、動き量vが5であり、仮想分割数が5であるとき
の、方程式生成部803が生成する方程式について説明
する。
【0492】前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに
対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v
乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、式(74)
乃至式(85)で表される。
【0493】 C01=F01/v (74) C02=F02/v+F01/v (75) C03=F03/v+F02/v+F01/v (76) C04=F04/v+F03/v+F02/v+F01/v (77) C05=F05/v+F04/v+F03/v+F02/v+F01/v (78) C06=F06/v+F05/v+F04/v+F03/v+F02/v (79) C07=F07/v+F06/v+F05/v+F04/v+F03/v (80) C08=F08/v+F07/v+F06/v+F05/v+F04/v (81) C09=F08/v+F07/v+F06/v+F05/v (82) C10=F08/v+F07/v+F06/v (83) C11=F08/v+F07/v (84) C12=F08/v (85)
【0494】方程式生成部803は、生成した方程式を
変形して方程式を生成する。方程式生成部803が生成
する方程式を、式(86)乃至式(97)に示す。
【0495】 C01=1・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (86) C02=1・F01/v+1・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (87) C03=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (88) C04=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (89) C05=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (90) C06=0・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (91) C07=0・F01/v+0・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+0・F08/v (92) C08=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (93) C09=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (94) C10=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (95) C11=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (96) C12=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+1・F08/v (97)
【0496】式(86)乃至式(97)は、式(98)
として表すこともできる。
【0497】
【数14】
【0498】式(98)において、jは、画素の位置を
示す。この例において、jは、1乃至12のいずれか1
つの値を有する。また、iは、前景値の位置を示す。こ
の例において、iは、1乃至8のいずれか1つの値を有
する。aijは、iおよびjの値に対応して、0または1の
値を有する。
【0499】誤差を考慮して表現すると、式(98)
は、式(99)のように表すことができる。
【0500】
【数15】
【0501】式(99)において、ejは、注目画素Cjに
含まれる誤差である。
【0502】式(99)は、式(100)に書き換える
ことができる。
【0503】
【数16】
【0504】ここで、最小自乗法を適用するため、誤差
の自乗和Eを式(101)に示すように定義する。
【0505】
【数17】
【0506】誤差が最小になるためには、誤差の自乗和
Eに対する、変数Fkによる偏微分の値が0になればよ
い。式(102)を満たすようにFkを求める。
【0507】
【数18】
【0508】式(102)において、動き量vは固定値
であるから、式(103)を導くことができる。
【0509】
【数19】
【0510】式(103)を展開して、移項すると、式
(104)を得る。
【0511】
【数20】
【0512】式(104)のkに1乃至8の整数のいず
れか1つを代入して得られる8つの式に展開する。得ら
れた8つの式を、行列により1つの式により表すことが
できる。この式を正規方程式と呼ぶ。
【0513】このような最小自乗法に基づく、方程式生
成部803が生成する正規方程式の例を式(105)に
示す。
【0514】
【数21】
【0515】式(105)をA・F=v・Cと表すと、C,A,vが
既知であり、Fは未知である。また、A,vは、モデル化の
時点で既知だが、Cは、足し込み動作において画素値を
入力することで既知となる。
【0516】最小自乗法に基づく正規方程式により前景
成分を算出することにより、画素Cに含まれている誤差
を分散させることができる。
【0517】方程式生成部803は、このように生成さ
れた正規方程式を足し込み部804に供給する。
【0518】足し込み部804は、処理単位決定部80
1から供給された処理単位を基に、前景成分画像に含ま
れる画素値Cを、方程式生成部803から供給された行
列の式に設定する。足し込み部804は、画素値Cを設
定した行列を演算部805に供給する。
【0519】演算部805は、掃き出し法(Gauss-Jord
anの消去法)などの解法に基づく処理により、動きボケ
が除去された前景成分Fi/vを算出して、動きボケが除去
された前景の画素値である、0乃至8の整数のいずれか
のiに対応するFiを算出して、図61に例を示す、動き
ボケが除去された画素値であるFiから成る、動きボケが
除去された前景成分画像を動きボケ付加部806および
選択部807に出力する。
【0520】なお、図61に示す動きボケが除去された
前景成分画像において、C03乃至C10のそれぞれにF01乃
至F08のそれぞれが設定されているのは、画面に対する
前景成分画像の位置を変化させないためであり、任意の
位置に対応させることができる。
【0521】動きボケ付加部806は、動き量vとは異
なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の
値の動きボケ調整量v'や、動き量vと無関係の値の動き
ボケ調整量v'を与えることで、動きボケの量を調整する
ことができる。例えば、図62に示すように、動きボケ
付加部806は、動きボケが除去された前景の画素値Fi
を動きボケ調整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'
を算出して、前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケ
の量が調整された画素値を生成する。例えば、動きボケ
調整量v'が3のとき、画素値C02は、(F01)/v'とさ
れ、画素値C03は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04
は、(F01+F02+F03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F
03+F04)/v'とされる。
【0522】動きボケ付加部806は、動きボケの量を
調整した前景成分画像を選択部807に供給する。
【0523】選択部807は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、演算部805から供給された動
きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加
部806から供給された動きボケの量が調整された前景
成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分
画像を出力する。
【0524】このように、動きボケ調整部106は、選
択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を
調整することができる。
【0525】また、例えば、図63に示すように、処理
単位に対応する画素の数が8であり、動き量vが4であ
るとき、動きボケ調整部106は、式(106)に示す
行列の式を生成する。
【0526】
【数22】
【0527】動きボケ調整部106は、このように処理
単位の長さに対応した数の式を立てて、動きボケの量が
調整された画素値であるFiを算出する。同様に、例え
ば、処理単位に含まれる画素の数が100あるとき、1
00個の画素に対応する式を生成して、Fiを算出する。
【0528】図64は、動きボケ調整部106の他の構
成を示す図である。図58に示す場合と同様の部分には
同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0529】選択部821は、選択信号を基に、入力さ
れた動きベクトルとその位置信号をそのまま処理単位決
定部801およびモデル化部802に供給するか、また
は動きベクトルの大きさを動きボケ調整量v'に置き換え
て、その大きさが動きボケ調整量v'に置き換えられた動
きベクトルとその位置信号を処理単位決定部801およ
びモデル化部802に供給する。
【0530】このようにすることで、図64の動きボケ
調整部106の処理単位決定部801乃至演算部805
は、動き量vと動きボケ調整量v'との値に対応して、動
きボケの量を調整することができる。例えば、動き量v
が5であり、動きボケ調整量v'が3であるとき、図64の
動きボケ調整部106の処理単位決定部801乃至演算
部805は、図60に示す動き量vが5である前景成分画
像に対して、3である動きボケ調整量v'対応する図62
に示すようなモデルに従って、演算を実行し、(動き量
v)/(動きボケ調整量v')=5/3、すなわちほぼ1.7の動
き量vに応じた動きボケを含む画像を算出する。なお、
この場合、算出される画像は、3である動き量vに対応し
た動きボケを含むのではないので、動きボケ付加部80
6の結果とは動き量vと動きボケ調整量v'の関係の意味
合いが異なる点に注意が必要である。
【0531】以上のように、動きボケ調整部106は、
動き量vおよび処理単位に対応して、式を生成し、生成
した式に前景成分画像の画素値を設定して、動きボケの
量が調整された前景成分画像を算出する。
【0532】次に、図65のフローチャートを参照し
て、動きボケ調整部106による前景成分画像に含まれ
る動きボケの量の調整の処理を説明する。
【0533】ステップS801において、動きボケ調整
部106の処理単位決定部801は、動きベクトルおよ
び領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単
位をモデル化部802に供給する。
【0534】ステップS802において、動きボケ調整
部106のモデル化部802は、動き量vおよび処理単
位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS
803において、方程式生成部803は、選択されたモ
デルを基に、正規方程式を作成する。
【0535】ステップS804において、足し込み部8
04は、作成された正規方程式に前景成分画像の画素値
を設定する。ステップS805において、足し込み部8
04は、処理単位に対応する全ての画素の画素値の設定
を行ったか否かを判定し、処理単位に対応する全ての画
素の画素値の設定を行っていないと判定された場合、ス
テップS804に戻り、正規方程式への画素値の設定の
処理を繰り返す。
【0536】ステップS805において、処理単位の全
ての画素の画素値の設定を行ったと判定された場合、ス
テップS806に進み、演算部805は、足し込み部8
04から供給された画素値が設定された正規方程式を基
に、動きボケの量を調整した前景の画素値を算出して、
処理は終了する。
【0537】このように、動きボケ調整部106は、動
きベクトルおよび領域情報を基に、動きボケを含む前景
画像から動きボケの量を調整することができる。
【0538】すなわち、サンプルデータである画素値に
含まれる動きボケの量を調整することができる。
【0539】図66は、動きボケ調整部106の構成の
他の一例を示すブロック図である。動き検出部102か
ら供給された動きベクトルとその位置情報は、処理単位
決定部901および補正部905に供給され、領域特定
部104から供給された領域情報は、処理単位決定部9
01に供給される。前景背景分離部105から供給され
た前景成分画像は、演算部904に供給される。
【0540】処理単位決定部901は、動きベクトルと
その位置情報、および領域情報を基に、処理単位を生成
し、動きベクトルと共に、生成した処理単位をモデル化
部902に供給する。
【0541】モデル化部902は、動きベクトルおよび
入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より
具体的には、例えば、モデル化部902は、処理単位に
含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、お
よび画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを
予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向
の仮想分割数を基に、図67に示すような、画素値と前
景の成分との対応を指定するモデルを選択する。
【0542】例えば、処理単位に対応する画素の数が1
2であり動き量vが5であるときにおいては、モデル化
部902は、仮想分割数を5とし、最も左に位置する画
素が1つの前景の成分を含み、左から2番目の画素が2
つの前景の成分を含み、左から3番目の画素が3つの前
景の成分を含み、左から4番目の画素が4つの前景の成
分を含み、左から5番目の画素が5つの前景の成分を含
み、左から6番目の画素が5つの前景の成分を含み、左
から7番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から8
番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から9番目の
画素が4つの前景の成分を含み、左から10番目の画素
が3つの前景の成分を含み、左から11番目の画素が2
つの前景の成分を含み、左から12番目の画素が1つの
前景の成分を含み、全体として8つの前景の成分から成
るモデルを選択する。
【0543】なお、モデル化部902は、予め記憶して
あるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、お
よび処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および
処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0544】方程式生成部903は、モデル化部902
から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。
【0545】図67乃至図69に示す前景成分画像のモ
デルを参照して、前景の成分の数が8であり、処理単位
に対応する画素の数が12であり、動き量vが5である
ときの、方程式生成部903が生成する方程式の例につ
いて説明する。
【0546】前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに
対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v
乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、上述したよ
うに、式(74)乃至式(85)で表される。
【0547】画素値C12およびC11に注目すると、画素値
C12は、式(107)に示すように、前景の成分F08/vの
みを含み、画素値C11は、前景の成分F08/vおよび前景の
成分F07/vの積和から成る。従って、前景の成分F07/v
は、式(108)で求めることができる。
【0548】 F08/v=C12 (107) F07/v=C11-C12 (108)
【0549】同様に、画素値C10乃至C01に含まれる前景
の成分を考慮すると、前景の成分F06/v乃至F01/vは、式
(109)乃至式(114)により求めることができ
る。
【0550】 F06/v=C10-C11 (109) F05/v=C09-C10 (110) F04/v=C08-C09 (111) F03/v=C07-C08+C12 (112) F02/v=C06-C07+C11-C12 (113) F01/v=C05-C06+C10-C11 (114)
【0551】方程式生成部903は、式(107)乃至
式(114)に例を示す、画素値の差により前景の成分
を算出するための方程式を生成する。方程式生成部90
3は、生成した方程式を演算部904に供給する。
【0552】演算部904は、方程式生成部903から
供給された方程式に前景成分画像の画素値を設定して、
画素値を設定した方程式を基に、前景の成分を算出す
る。演算部904は、例えば、式(107)乃至式(1
14)が方程式生成部903から供給されたとき、式
(107)乃至式(114)に画素値C05乃至C12を設定
する。
【0553】演算部904は、画素値が設定された式に
基づき、前景の成分を算出する。例えば、演算部904
は、画素値C05乃至C12が設定された式(107)乃至式
(114)に基づく演算により、図68に示すように、
前景の成分F01/v乃至F08/vを算出する。演算部904
は、前景の成分F01/v乃至F08/vを補正部905に供給す
る。
【0554】補正部905は、演算部904から供給さ
れた前景の成分に、処理単位決定部901から供給され
た動きベクトルに含まれる動き量vを乗じて、動きボケ
を除去した前景の画素値を算出する。例えば、補正部9
05は、演算部904から供給された前景の成分F01/v
乃至F08/vが供給されたとき、前景の成分F01/v乃至F08/
vのそれぞれに、5である動き量vを乗じることにより、
図69に示すように、動きボケを除去した前景の画素値
F01乃至F08を算出する。
【0555】補正部905は、以上のように算出され
た、動きボケを除去した前景の画素値から成る前景成分
画像を動きボケ付加部906および選択部907に供給
する。
【0556】動きボケ付加部906は、動き量vとは異
なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の
値の動きボケ調整量v'、動き量vと無関係の値の動きボ
ケ調整量v'で、動きボケの量を調整することができる。
例えば、図62に示すように、動きボケ付加部906
は、動きボケが除去された前景の画素値Fiを動きボケ調
整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'を算出して、
前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケの量が調整さ
れた画素値を生成する。例えば、動きボケ調整量v'が3
のとき、画素値C02は、(F01)/v'とされ、画素値C03
は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04は、(F01+F02+F
03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F03+F04)/v'とさ
れる。
【0557】動きボケ付加部906は、動きボケの量を
調整した前景成分画像を選択部907に供給する。
【0558】選択部907は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、補正部905から供給された動
きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加
部906から供給された動きボケの量が調整された前景
成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分
画像を出力する。
【0559】このように、動きボケ調整部106は、選
択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を
調整することができる。
【0560】次に、図66に構成を示す動きボケ調整部
106による前景の動きボケの量の調整の処理を図70
のフローチャートを参照して説明する。
【0561】ステップS901において、動きボケ調整
部106の処理単位決定部901は、動きベクトルおよ
び領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単
位をモデル化部902および補正部905に供給する。
【0562】ステップS902において、動きボケ調整
部106のモデル化部902は、動き量vおよび処理単
位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS
903において、方程式生成部903は、選択または生
成されたモデルを基に、前景成分画像の画素値の差によ
り前景の成分を算出するための方程式を生成する。
【0563】ステップS904において、演算部904
は、作成された方程式に前景成分画像の画素値を設定
し、画素値が設定された方程式を基に、画素値の差分か
ら前景の成分を抽出する。ステップS905において、
演算部904は、処理単位に対応する全ての前景の成分
を抽出したか否かを判定し、処理単位に対応する全ての
前景の成分を抽出していないと判定された場合、ステッ
プS904に戻り、前景の成分を抽出の処理を繰り返
す。
【0564】ステップS905において、処理単位に対
応する全ての前景の成分を抽出したと判定された場合、
ステップS906に進み、補正部905は、動き量vを
基に、演算部904から供給された前景の成分F01/v乃
至F08/vのそれぞれを補正して、動きボケを除去した前
景の画素値F01乃至F08を算出する。
【0565】ステップS907において、動きボケ付加
部906は、動きボケの量を調整した前景の画素値を算
出して、選択部907は、動きボケが除去された画像ま
たは動きボケの量が調整された画像のいずれかを選択し
て、選択した画像を出力して、処理は終了する。
【0566】このように、図66に構成を示す動きボケ
調整部106は、より簡単な演算で、より迅速に、動き
ボケを含む前景画像から動きボケを調整することができ
る。
【0567】ウィナー・フィルタなど従来の動きボケを
部分的に除去する手法が、理想状態では効果が認められ
るが、量子化され、ノイズを含んだ実際の画像に対して
十分な効果が得られないのに対し、図66に構成を示す
動きボケ調整部106においても、量子化され、ノイズ
を含んだ実際の画像に対しても十分な効果が認められ、
精度の良い動きボケの除去が可能となる。
【0568】以上のように、図2に構成を示す画像処理
装置は、入力画像に含まれる動きボケの量を調整するこ
とができる。
【0569】なお、混合比αは、画素値に含まれる背景
の成分の割合として説明したが、画素値に含まれる前景
の成分の割合としてもよい。
【0570】また、前景となるオブジェクトの動きの方
向は左から右として説明したが、その方向に限定されな
いことは勿論である。
【0571】以上においては、3次元空間と時間軸情報
を有する現実空間の画像をビデオカメラを用いて2次元
空間と時間軸情報を有する時空間への射影を行った場合
を例としたが、本発明は、この例に限らず、より多くの
第1の次元の第1の情報を、より少ない第2の次元の第
2の情報に射影した場合に、その射影によって発生する
歪みを補正したり、有意情報を抽出したり、またはより
自然に画像を合成する場合に適応することが可能であ
る。
【0572】なお、センサは、CCDに限らす、固体撮像
素子である、例えば、BBD(Bucket Brigade Device)、
CID(Charge Injection Device)、CPD(Charge Primin
g Device)、またはCMOS(Complementary Mental Oxide
Semiconductor)センサでもよく、また、検出素子がマ
トリックス状に配置されているセンサに限らず、検出素
子が1列に並んでいるセンサでもよい。
【0573】本発明の信号処理を行うプログラムを記録
した記録媒体は、図1に示すように、コンピュータとは
別に、ユーザにプログラムを提供するために配布され
る、プログラムが記録されている磁気ディスク51(フ
ロッピ(登録商標)ディスクを含む)、光ディスク52
(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digita
l Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク53(M
D(Mini-Disc)(商標)を含む)、もしくは半導体メ
モリ54などよりなるパッケージメディアにより構成さ
れるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態
でユーザに提供される、プログラムが記録されているRO
M22や、記憶部28に含まれるハードディスクなどで
構成される。
【0574】なお、本明細書において、記録媒体に記録
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0575】
【発明の効果】本発明の画像処理装置および方法、記録
媒体、並びにプログラムによれば、画像データの注目フ
レームの注目画素に対応する、注目フレームの周辺の周
辺フレームの画素データを、画像データの複数のオブジ
ェクトのうちの背景となる背景オブジェクトに相当する
背景画素データとして抽出すると共に、注目フレームに
存在する注目画素の注目画素データを抽出し、注目画素
について、注目画素データおよび背景画素データの関係
を示す、複数の関係式が生成され、関係式に基づいて、
注目画素に対応して、現実世界において複数であるオブ
ジェクトの混合状態を示す混合比が検出され、検出され
た混合比を関係式に代入することにより予測誤差が演算
され、予測誤差を基に、注目画素の属する領域が、複数
のオブジェクトが混合されてなる混合領域であって、複
数のオブジェクトのうちの前景となる前景オブジェクト
の動き方向の先端側に形成されるカバードバックグラウ
ンド領域であるか、または、混合領域であって、前景オ
ブジェクトの動き方向の後端側に形成されるアンカバー
ドバックグラウンド領域であるかが特定され、注目画素
の属する領域が、前景オブジェクトを構成する前景オブ
ジェクト成分のみからなる前景領域であるか、または、
背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみ
からなる背景領域であるかが特定されるようにしたの
で、背景の画像の領域、移動する物体の画像の領域、お
よび混ざり合いが生じている画像の領域を特定すること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の一実施の形態を示
す図である。
【図2】画像処理装置を示すブロック図である。
【図3】センサによる撮像を説明する図である。
【図4】画素の配置を説明する図である。
【図5】検出素子の動作を説明する図である。
【図6】動いている前景に対応するオブジェクトと、静
止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して得
られる画像を説明する図である。
【図7】背景領域、前景領域、混合領域、カバードバッ
クグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウン
ド領域を説明する図である。
【図8】静止している前景に対応するオブジェクトおよ
び静止している背景に対応するオブジェクトを撮像した
画像における、隣接して1列に並んでいる画素の画素値
を時間方向に展開したモデル図である。
【図9】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対
応する期間を分割したモデル図である。
【図10】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図11】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図12】前景領域、背景領域、および混合領域の画素
を抽出した例を示す図である。
【図13】画素と画素値を時間方向に展開したモデルと
の対応を示す図である。
【図14】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図15】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図16】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図17】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図18】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図19】動きボケの量の調整の処理を説明するフロー
チャートである。
【図20】混合比算出部103の構成を示すブロック図
である。
【図21】理想的な混合比αの例を示す図である。
【図22】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図23】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図24】画素の選択を説明する図である。
【図25】画素の選択を説明する図である。
【図26】推定混合比処理部201の構成を示すブロッ
ク図である。
【図27】推定混合比の算出の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図28】カバードバックグラウンド領域に対応するモ
デルによる混合比推定の算出の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図29】混合比算出部103の他の構成を示すブロッ
ク図である。
【図30】混合比αを近似する直線を説明する図であ
る。
【図31】混合比αを近似する平面を説明する図であ
る。
【図32】混合比αを算出するときの複数のフレームの
画素の対応を説明する図である。
【図33】カバードバックグラウンド領域に対応するモ
デルによる混合比推定の処理を説明するフローチャート
である。
【図34】混合比算出部103のさらに他の構成を示す
ブロック図である。
【図35】領域特定部104の構成を示すブロック図で
ある。
【図36】アンカバードバックグラウンド領域判定部3
03の判定の処理を説明する図である。
【図37】アンカバードバックグラウンド領域判定部3
03の判定の処理を説明する図である。
【図38】入力画像の例を示す図である。
【図39】領域判定の結果の例を示す図である。
【図40】領域判定の結果の例を示す図である。
【図41】入力画像の例を示す図である。
【図42】領域判定の結果の例を示す図である。
【図43】領域判定の結果の例を示す図である。
【図44】領域特定部104の他の構成を示すブロック
図である。
【図45】領域特定部104のさらに他の構成を示すブ
ロック図である。
【図46】領域特定部104のさらに他の構成を示すブ
ロック図である。
【図47】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図48】カバードバックグラウンド領域の特定の処理
を説明するフローチャートである。
【図49】アンカバードバックグラウンド領域の特定の
処理を説明するフローチャートである。
【図50】前景背景分離部105の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図51】入力画像、前景成分画像、および背景成分画
像を示す図である。
【図52】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図53】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図54】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図55】分離部601の構成の一例を示すブロック図
である。
【図56】分離された前景成分画像、および背景成分画
像の例を示す図である。
【図57】前景と背景との分離の処理を説明するフロー
チャートである。
【図58】動きボケ調整部106の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図59】処理単位を説明する図である。
【図60】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図61】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図62】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図63】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図64】動きボケ調整部106の他の構成を示す図で
ある。
【図65】動きボケ調整部106による前景成分画像に
含まれる動きボケの量の調整の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図66】動きボケ調整部106の構成の他の一例を示
すブロック図である。
【図67】画素値と前景の成分のとの対応を指定するモ
デルの例を示す図である。
【図68】前景の成分の算出を説明する図である。
【図69】前景の成分の算出を説明する図である。
【図70】前景の動きボケの除去の処理を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
21 CPU, 22 ROM, 23 RAM, 26 入力
部, 27 出力部,28 記憶部, 29 通信部,
51 磁気ディスク, 52 光ディスク, 53
光磁気ディスク, 54 半導体メモリ, 101 オ
ブジェクト抽出部, 102 動き検出部, 103
混合比算出部, 104 領域特定部, 105 前景
背景分離部, 106 動きボケ調整部, 107 選
択部,201 推定混合比処理部, 202 推定混合
比処理部, 221 正規方程式加算部, 222 演
算部, 241および241−1乃至241−3 推定
混合比処理部, 242および242−1乃至242−
3 推定混合比処理部, 301および301−1乃至
301−3 予測誤差演算部, 302および302−
1乃至302−3 予測誤差演算部, 303および3
03−1乃至303−3 アンカバードバックグラウン
ド領域判定部, 304および304−1乃至304−
3 カバードバックグラウンド領域判定部, 305お
よび305−1乃至305−3 前景背景領域判定部,
306 合成部, 307 混合比決定部, 321
加算部, 322 加算部, 323 加算部, 3
41 論理和演算部, 342 論理和演算部, 34
3 論理和演算部, 361 論理積演算部, 362
論理積演算部, 363 論理積演算部, 601
分離部, 602 スイッチ, 603 合成部, 6
04 スイッチ,605 合成部, 621 フレーム
メモリ, 622 分離処理ブロック,623 フレー
ムメモリ, 631 アンカバード領域処理部, 63
2 カバード領域処理部, 633 合成部, 634
合成部, 801 処理単位決定部, 802 モデ
ル化部, 803 方程式生成部, 804 足し込み
部, 805 演算部, 806 動きボケ付加部,
807 選択部, 821選択部, 901 処理単位
決定部, 902 モデル化部, 903 方程式生成
部, 904 演算部, 905 補正部, 906
動きボケ付加部,907 選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 淳一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 沢尾 貴志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 藤原 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 和田 成司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 三宅 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 BA11 CH01 CH11 CH20 DA08 DB02 DB09 DC22 5C023 AA07 BA01 BA04 CA01 EA03 EA06 5C059 KK01 KK37 LB16 LB18 MA09 MB03 MB04 NN01 NN26 PP28 PP29 TA09 TC03 TC34 TD16 UA31 5L096 CA02 FA06 HA04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間積分効果を有する所定数の画素を有
    する撮像素子によって取得された所定数の画素データか
    らなる画像データを処理する画像処理装置において、 前記画像データの注目フレームの注目画素に対応する、
    前記注目フレームの周辺の周辺フレームの前記画素デー
    タを、前記画像データの複数のオブジェクトのうちの背
    景となる背景オブジェクトに相当する背景画素データと
    して抽出すると共に、前記注目フレームに存在する前記
    注目画素の注目画素データを抽出し、前記注目画素につ
    いて、前記注目画素データおよび前記背景画素データの
    関係を示す、複数の関係式を生成する関係式生成手段
    と、 前記関係式に基づいて、前記注目画素に対応して、現実
    世界において複数である前記オブジェクトの混合状態を
    示す混合比を検出する混合比検出手段と、 前記混合比検出手段により検出された前記混合比を前記
    関係式に代入することにより予測誤差を演算する予測誤
    差演算手段と、 前記予測誤差を基に、前記注目画素の属する領域が、前
    記複数のオブジェクトが混合されてなる混合領域であっ
    て、前記複数のオブジェクトのうちの前景となる前景オ
    ブジェクトの動き方向の先端側に形成されるカバードバ
    ックグラウンド領域であるか、または、前記混合領域で
    あって、前記前景オブジェクトの動き方向の後端側に形
    成されるアンカバードバックグラウンド領域であるかを
    特定するカバードバックグラウンド領域アンカバードバ
    ックグラウンド領域特定手段と、 前記注目画素の属する領域が、前記前景オブジェクトを
    構成する前景オブジェクト成分のみからなる前景領域で
    あるか、または、前記背景オブジェクトを構成する背景
    オブジェクト成分のみからなる背景領域であるかを特定
    する前景領域背景領域特定手段とを含むことを特徴とす
    る画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記混合比検出手段は、前記関係式に基
    づいて、前記注目画素に対応して、前記注目画素に含ま
    れる前記前景オブジェクト成分を検出すると共に、前記
    混合比を検出し、 前記予測誤差演算手段は、前記混合比検出手段により検
    出された前記混合比および前記注目画素に含まれる前記
    前景オブジェクト成分を前記関係式に代入することによ
    り前記予測誤差を演算することを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記関係式生成手段は、前記注目画素に
    対応する、前記周辺フレームの前記画素データを、前記
    背景オブジェクトに相当する前記背景画素データとして
    抽出すると共に、前記注目画素の注目画素データ、およ
    び前記注目フレーム内の前記注目画素の近傍に位置す
    る、近傍画素の近傍画素データを抽出し、前記注目画素
    について、前記注目画素データおよび前記近傍画素デー
    タ、並びに前記注目画素データまたは前記近傍画素デー
    タに対応する前記背景画素データの関係を示す、前記複
    数の関係式を生成することを特徴とする請求項2に記載
    の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記関係式生成手段は、前記注目画素デ
    ータおよび前記近傍画素データに含まれる、前記前景オ
    ブジェクト成分が等しいとする第1の近似、および前記
    混合領域において前記混合比の変化が前記混合領域の画
    素の位置に対して直線的であるとする第2の近似に基づ
    いて、前記複数の関係式を生成することを特徴とする請
    求項3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記関係式生成手段は、前記注目画素デ
    ータおよび前記近傍画素データに含まれる、前記前景オ
    ブジェクト成分が等しいとする第1の近似、および前記
    混合領域において前記混合比の変化が前記混合領域の画
    素の位置に対して平面的であるとする第2の近似に基づ
    いて、前記複数の関係式を生成することを特徴とする請
    求項3に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記混合比検出手段は、前記複数の関係
    式を最小自乗法で解くことにより、前記混合比を検出す
    ることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記関係式生成手段は、前記注目画素
    が、前記カバードバックグラウンド領域に属するとした
    場合、前記注目フレームの前のフレームの前記画素デー
    タを、前記背景画素データとして抽出し、前記注目画素
    が、前記アンカバードバックグラウンド領域に属すると
    した場合、前記注目フレームの次のフレームの前記画素
    データを、前記背景画素データとして抽出し、前記複数
    の関係式を生成することを特徴とする請求項3に記載の
    画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記関係式生成手段は、前記注目画素に
    対応して、前記前景オブジェクトの動きを基に、前記注
    目フレームおよび前記周辺フレームから、前記複数のオ
    ブジェクトが混合状態にある混合画素データを抽出する
    と共に、前記混合画素データにの個々に対応して、前記
    背景オブジェクトの動きを基に、前記混合画素データが
    抽出されたフレームとは異なるフレームから、前記背景
    オブジェトに相当する前記背景画素データを抽出し、複
    数の関係式を生成することを特徴とする請求項2に記載
    の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記関係式生成手段は、前記混合画素デ
    ータに対応する前記前景オブジェクト成分が等しいとす
    る第1の近似、および前記注目フレームおよび前記周辺
    フレームから抽出された前記混合画素データは一定であ
    るとする第2の近似に基づいて、複数の関係式を生成す
    ることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記関係式生成手段は、前記注目画素
    に対応して、前記前景オブジェクトの動きを基に、前記
    注目フレームおよび前記周辺フレームから、前記複数の
    オブジェクトが混合状態にある混合画素データを抽出す
    ると共に、前記混合画素データの個々に対応して、前記
    背景オブジェクトの動きを基に、前記混合画素データが
    抽出されたフレームの前のフレームから、前記背景オブ
    ジェトに相当する前記背景画素データを抽出し、複数の
    関係式を生成し、 前記カバードバックグラウンド領域アンカバードバック
    グラウンド領域特定手段は、前記予測誤差が所定の閾値
    以上である領域をアンカバードバックグラウンド領域で
    あると特定することを特徴とする請求項8に記載の画像
    処理装置。
  11. 【請求項11】 前記関係式生成手段は、前記注目画素
    に対応して、前記前景オブジェクトの動きを基に、前記
    注目フレームおよび前記周辺フレームから、前記複数の
    オブジェクトが混合状態にある混合画素データを抽出す
    ると共に、前記混合画素データの個々に対応して、前記
    背景オブジェクトの動きを基に、前記混合画素データが
    抽出されたフレームの次のフレームから、前記背景オブ
    ジェトに相当する前記背景画素データを抽出し、複数の
    関係式を生成し、 前記カバードバックグラウンド領域アンカバードバック
    グラウンド領域特定手段は、前記予測誤差が所定の閾値
    以上である領域をカバードバックグラウンド領域である
    と特定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理
    装置。
  12. 【請求項12】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる画像データを処理する画像処理方法において、 前記画像データの注目フレームの注目画素に対応する、
    前記注目フレームの周辺の周辺フレームの前記画素デー
    タを、前記画像データの複数のオブジェクトのうちの背
    景となる背景オブジェクトに相当する背景画素データと
    して抽出すると共に、前記注目フレームに存在する前記
    注目画素の注目画素データを抽出し、前記注目画素につ
    いて、前記注目画素データおよび前記背景画素データの
    関係を示す、複数の関係式を生成する関係式生成ステッ
    プと、 前記関係式に基づいて、前記注目画素に対応して、現実
    世界において複数である前記オブジェクトの混合状態を
    示す混合比を検出する混合比検出ステップと、 前記混合比検出ステップの処理により検出された前記混
    合比を前記関係式に代入することにより予測誤差を演算
    する予測誤差演算ステップと、 前記予測誤差を基に、前記注目画素の属する領域が、前
    記複数のオブジェクトが混合されてなる混合領域であっ
    て、前記複数のオブジェクトのうちの前景となる前景オ
    ブジェクトの動き方向の先端側に形成されるカバードバ
    ックグラウンド領域であるか、または、前記混合領域で
    あって、前記前景オブジェクトの動き方向の後端側に形
    成されるアンカバードバックグラウンド領域であるかを
    特定するカバードバックグラウンド領域アンカバードバ
    ックグラウンド領域特定ステップと、 前記注目画素の属する領域が、前記前景オブジェクトを
    構成する前景オブジェクト成分のみからなる前景領域で
    あるか、または、前記背景オブジェクトを構成する背景
    オブジェクト成分のみからなる背景領域であるかを特定
    する前景領域背景領域特定ステップとを含むことを特徴
    とする画像処理方法。
  13. 【請求項13】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる画像データを処理する画像処理用のプログラム
    であって、 前記画像データの注目フレームの注目画素に対応する、
    前記注目フレームの周辺の周辺フレームの前記画素デー
    タを、前記画像データの複数のオブジェクトのうちの背
    景となる背景オブジェクトに相当する背景画素データと
    して抽出すると共に、前記注目フレームに存在する前記
    注目画素の注目画素データを抽出し、前記注目画素につ
    いて、前記注目画素データおよび前記背景画素データの
    関係を示す、複数の関係式を生成する関係式生成ステッ
    プと、 前記関係式に基づいて、前記注目画素に対応して、現実
    世界において複数である前記オブジェクトの混合状態を
    示す混合比を検出する混合比検出ステップと、 前記混合比検出ステップの処理により検出された前記混
    合比を前記関係式に代入することにより予測誤差を演算
    する予測誤差演算ステップと、 前記予測誤差を基に、前記注目画素の属する領域が、前
    記複数のオブジェクトが混合されてなる混合領域であっ
    て、前記複数のオブジェクトのうちの前景となる前景オ
    ブジェクトの動き方向の先端側に形成されるカバードバ
    ックグラウンド領域であるか、または、前記混合領域で
    あって、前記前景オブジェクトの動き方向の後端側に形
    成されるアンカバードバックグラウンド領域であるかを
    特定するカバードバックグラウンド領域アンカバードバ
    ックグラウンド領域特定ステップと、 前記注目画素の属する領域が、前記前景オブジェクトを
    構成する前景オブジェクト成分のみからなる前景領域で
    あるか、または、前記背景オブジェクトを構成する背景
    オブジェクト成分のみからなる背景領域であるかを特定
    する前景領域背景領域特定ステップとを含むことを特徴
    とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録
    されている記録媒体。
  14. 【請求項14】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる画像データを処理するコンピュータに、 前記画像データの注目フレームの注目画素に対応する、
    前記注目フレームの周辺の周辺フレームの前記画素デー
    タを、前記画像データの複数のオブジェクトのうちの背
    景となる背景オブジェクトに相当する背景画素データと
    して抽出すると共に、前記注目フレームに存在する前記
    注目画素の注目画素データを抽出し、前記注目画素につ
    いて、前記注目画素データおよび前記背景画素データの
    関係を示す、複数の関係式を生成する関係式生成ステッ
    プと、 前記関係式に基づいて、前記注目画素に対応して、現実
    世界において複数である前記オブジェクトの混合状態を
    示す混合比を検出する混合比検出ステップと、 前記混合比検出ステップの処理により検出された前記混
    合比を前記関係式に代入することにより予測誤差を演算
    する予測誤差演算ステップと、 前記予測誤差を基に、前記注目画素の属する領域が、前
    記複数のオブジェクトが混合されてなる混合領域であっ
    て、前記複数のオブジェクトのうちの前景となる前景オ
    ブジェクトの動き方向の先端側に形成されるカバードバ
    ックグラウンド領域であるか、または、前記混合領域で
    あって、前記前景オブジェクトの動き方向の後端側に形
    成されるアンカバードバックグラウンド領域であるかを
    特定するカバードバックグラウンド領域アンカバードバ
    ックグラウンド領域特定ステップと、 前記注目画素の属する領域が、前記前景オブジェクトを
    構成する前景オブジェクト成分のみからなる前景領域で
    あるか、または、前記背景オブジェクトを構成する背景
    オブジェクト成分のみからなる背景領域であるかを特定
    する前景領域背景領域特定ステップとを実行させるプロ
    グラム。
JP2001194611A 2001-06-27 2001-06-27 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Expired - Fee Related JP4840630B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001194611A JP4840630B2 (ja) 2001-06-27 2001-06-27 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
PCT/JP2002/006385 WO2003003307A1 (fr) 2001-06-27 2002-06-26 Appareil et procede de traitement d'images, et appareil de capture d'images
US10/362,558 US7181080B2 (en) 2001-06-27 2002-06-26 Image processing apparatus and method, and image pickup apparatus
MXPA03001576A MXPA03001576A (es) 2001-06-27 2002-06-26 Aparato y metodo de procesamiento de imagenes y aparato de captura de imagenes.
CA002420069A CA2420069C (en) 2001-06-27 2002-06-26 Image processing apparatus and method, and image pickup apparatus
CNB028027655A CN1313975C (zh) 2001-06-27 2002-06-26 图像处理装置和方法、以及图像捕获装置
KR1020037002804A KR100894923B1 (ko) 2001-06-27 2002-06-26 화상 처리 장치, 방법 및 기록 매체와 촬상 장치
EP02741315A EP1400925A4 (en) 2001-06-27 2002-06-26 IMAGE PROCESSING APPARATUS AND METHOD AND IMAGING APPARATUS

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001194611A JP4840630B2 (ja) 2001-06-27 2001-06-27 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003008991A true JP2003008991A (ja) 2003-01-10
JP4840630B2 JP4840630B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=19032715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001194611A Expired - Fee Related JP4840630B2 (ja) 2001-06-27 2001-06-27 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7181080B2 (ja)
EP (1) EP1400925A4 (ja)
JP (1) JP4840630B2 (ja)
KR (1) KR100894923B1 (ja)
CN (1) CN1313975C (ja)
CA (1) CA2420069C (ja)
MX (1) MXPA03001576A (ja)
WO (1) WO2003003307A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005079062A1 (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Sony Corporation 画像処理装置と画像処理方法およびプログラム
WO2005079061A1 (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Sony Corporation 画像処理装置と画像処理方法およびプログラム
CN113223043A (zh) * 2021-03-26 2021-08-06 西安闻泰信息技术有限公司 一种移动目标的检测方法、装置、设备及介质

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4596220B2 (ja) * 2001-06-26 2010-12-08 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4192719B2 (ja) * 2003-08-22 2008-12-10 ソニー株式会社 画像処理装置および方法、並びにプログラム
CN100423557C (zh) * 2004-02-13 2008-10-01 索尼株式会社 图像处理装置以及图像处理方法
US8265392B2 (en) * 2006-02-07 2012-09-11 Qualcomm Incorporated Inter-mode region-of-interest video object segmentation
US8265349B2 (en) * 2006-02-07 2012-09-11 Qualcomm Incorporated Intra-mode region-of-interest video object segmentation
US8150155B2 (en) 2006-02-07 2012-04-03 Qualcomm Incorporated Multi-mode region-of-interest video object segmentation
KR101225062B1 (ko) * 2006-03-10 2013-01-23 삼성전자주식회사 이미지 프레임의 선택적 출력 장치 및 방법
KR101299249B1 (ko) * 2008-08-29 2013-08-22 삼성테크윈 주식회사 디지털 촬영장치, 그 제어방법 및 제어방법을 실행시키기 위한 프로그램을 저장한 기록매체
CN101916449A (zh) * 2010-08-21 2010-12-15 上海交通大学 建立图像处理中基于运动信息的背景模型的方法
US10262421B2 (en) * 2014-08-04 2019-04-16 Nec Corporation Image processing system for detecting stationary state of moving object from image, image processing method, and recording medium
CN113129227A (zh) * 2021-03-29 2021-07-16 影石创新科技股份有限公司 图像处理方法、装置、计算机设备和存储介质

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0362692A (ja) * 1989-04-27 1991-03-18 Sony Corp 動き補償映像信号フォーマット変換装置
JPH05153493A (ja) * 1991-11-27 1993-06-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 映像信号合成装置
JPH07336688A (ja) * 1994-06-06 1995-12-22 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> アンカバー領域の検出方法
JPH10164436A (ja) * 1996-12-04 1998-06-19 Sony Corp 輪郭抽出装置、輪郭抽出方法、キー信号生成装置及びキー信号生成方法
JPH10290463A (ja) * 1997-02-14 1998-10-27 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 動画像の予測符号化方法および復号方法、動画像予測符号化または復号プログラムを記録した記録媒体、および、動画像予測符号化データを記録した記録媒体
JP2000030040A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Canon Inc 画像処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2001250119A (ja) * 1999-12-28 2001-09-14 Sony Corp 信号処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002190015A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002190028A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 信号処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002190016A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 信号処理装置および方法、並びに記録媒体

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6054999A (en) * 1988-03-22 2000-04-25 Strandberg; Oerjan Method and apparatus for computer supported animation
JP3080487B2 (ja) * 1992-09-30 2000-08-28 富士通株式会社 多眼式立体映像の動き補償予測方法
US5812787A (en) * 1995-06-30 1998-09-22 Intel Corporation Video coding scheme with foreground/background separation
US6259827B1 (en) * 1996-03-21 2001-07-10 Cognex Corporation Machine vision methods for enhancing the contrast between an object and its background using multiple on-axis images
US5933151A (en) * 1997-03-26 1999-08-03 Lucent Technologies Inc. Simulated natural movement of a computer-generated synthesized talking head
US6404901B1 (en) 1998-01-29 2002-06-11 Canon Kabushiki Kaisha Image information processing apparatus and its method
US6771834B1 (en) * 1999-07-02 2004-08-03 Intel Corporation Method for segmenting a digital image

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0362692A (ja) * 1989-04-27 1991-03-18 Sony Corp 動き補償映像信号フォーマット変換装置
JPH05153493A (ja) * 1991-11-27 1993-06-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 映像信号合成装置
JPH07336688A (ja) * 1994-06-06 1995-12-22 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> アンカバー領域の検出方法
JPH10164436A (ja) * 1996-12-04 1998-06-19 Sony Corp 輪郭抽出装置、輪郭抽出方法、キー信号生成装置及びキー信号生成方法
JPH10290463A (ja) * 1997-02-14 1998-10-27 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 動画像の予測符号化方法および復号方法、動画像予測符号化または復号プログラムを記録した記録媒体、および、動画像予測符号化データを記録した記録媒体
JP2000030040A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Canon Inc 画像処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2001250119A (ja) * 1999-12-28 2001-09-14 Sony Corp 信号処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002190015A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002190028A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 信号処理装置および方法、並びに記録媒体
JP2002190016A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 信号処理装置および方法、並びに記録媒体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005079062A1 (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Sony Corporation 画像処理装置と画像処理方法およびプログラム
WO2005079061A1 (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Sony Corporation 画像処理装置と画像処理方法およびプログラム
US7710498B2 (en) 2004-02-13 2010-05-04 Sony Corporation Image processing apparatus, image processing method and program
US8139152B2 (en) 2004-02-13 2012-03-20 Sony Corporation Image processing apparatus, image processing method and program
CN113223043A (zh) * 2021-03-26 2021-08-06 西安闻泰信息技术有限公司 一种移动目标的检测方法、装置、设备及介质

Also Published As

Publication number Publication date
US20040028259A1 (en) 2004-02-12
WO2003003307A1 (fr) 2003-01-09
JP4840630B2 (ja) 2011-12-21
CA2420069A1 (en) 2003-02-19
EP1400925A4 (en) 2007-05-09
KR100894923B1 (ko) 2009-04-27
US7181080B2 (en) 2007-02-20
CA2420069C (en) 2010-03-09
MXPA03001576A (es) 2003-06-04
KR20040014951A (ko) 2004-02-18
CN1313975C (zh) 2007-05-02
CN1471694A (zh) 2004-01-28
EP1400925A1 (en) 2004-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4596216B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596222B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596202B2 (ja) 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
JP4596221B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596220B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596224B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596226B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4106874B2 (ja) 画像処理装置および方法、並びに記録媒体
JP4596203B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4840630B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596219B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596223B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4674408B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596215B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596209B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596225B2 (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP4596205B2 (ja) 画像処理装置および方法、並びにプログラム
JP2003006651A (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100895744B1 (ko) 화상 처리 장치, 방법 및 기록 매체, 및 촬상 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110628

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110921

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees