JP2003008399A - 移相器 - Google Patents

移相器

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JP2003008399A
JP2003008399A JP2002115921A JP2002115921A JP2003008399A JP 2003008399 A JP2003008399 A JP 2003008399A JP 2002115921 A JP2002115921 A JP 2002115921A JP 2002115921 A JP2002115921 A JP 2002115921A JP 2003008399 A JP2003008399 A JP 2003008399A
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JP
Japan
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phase
output
transistors
signal
resistor
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JP2002115921A
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Yukio Okazaki
幸夫 岡崎
Hisaya Ishihara
尚也 石原
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Renesas Micro Systems Co Ltd
Original Assignee
Renesas Micro Systems Co Ltd
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    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H11/00Networks using active elements
    • H03H11/02Multiple-port networks
    • H03H11/16Networks for phase shifting
    • H03H11/22Networks for phase shifting providing two or more phase shifted output signals, e.g. n-phase output
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/18Networks for phase shifting
    • H03H7/21Networks for phase shifting providing two or more phase shifted output signals, e.g. n-phase output
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H2007/0192Complex filters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
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    • H03H11/04Frequency selective two-port networks
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  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Networks Using Active Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】広帯域かつ振幅・位相誤差の少ないポリフェー
ズフィルタを用いた低消費電力の移相器を実現する。 【解決手段】駆動回路が、入力信号Siの電圧値を電流
値に変換し対応する入力電流信号Ciを出力する電圧電
流変換回路1を備え、RCポリフェーズフィルタ2が、
入力電流信号Ciの供給に応じて対応する多相移相電流
信号Coを出力し、負荷回路3が、多相移相電流信号C
oの電流値を電圧値に変換して対応する出力信号Voを
出力する多相の電流電圧変換回路を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移相器に関し、特に
ディジタル通信等における直交変復調を行うための移相
器に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル通信等においては、直交変復調
技術が重要な役割を有している。このような直交変復調
を行う場合、2つの直交した、すなわち、位相差が90
度の信号であるローカル信号、又は高周波(RF)信号
が必要になる。このような直交信号を発生させる回路を
移相器と呼ぶ。
【0003】この種の移相器に要求される特性として、
(1)位相誤差、振幅誤差が少ないこと、(2)広帯
域、(3)低消費電力が挙げられる。
【0004】移相器の構成は大きく分けて(A)抵抗及
び容量を用いたRCフィルタにより構成するRCフィル
タ方式、及び(B)フリップフロップを用いた分周器方
式とがある。
【0005】(B)の分周器方式は、広い帯域にわたっ
て位相、振幅誤差が少ないという利点を持つが、分周比
倍だけ高い周波数の基準信号が必要なため、扱う周波数
がフリップフロップの動作上限周波数以上では用いるこ
とができないという欠点を有する。従って、本発明で
は、(A)のRCフィルタ方式を対象として取り上げ
る。
【0006】(A)のRCフィルタ方式は、RCの時定
数がIC内部では固定なため、単にローパスフィルタ、
ハイパスフィルタを組み合わせただけでは振幅誤差が増
大してしまうので、PLLなどの補正回路が別途必要と
なる。また、オールパスフィルタによる移相器も考えら
れるが、RCの定数がIC製造上困難な比になることが
多く、実用上問題がある場合が多い。
【0007】また、周波数が高くなるとRCの時定数を
小さくしなければならないが、IC内部で精度良く作成
できる容量値には限界があり、容量値をあまり小さくで
きないため抵抗値を小さくせねばならず、RCフィルタ
の入力インピーダンスを下げざるを得ない。RCフィル
タの駆動にはRCフィルタのインピーダンスの逆数に比
例した電流が必要になるため、高周波になればなるほど
消費電流が増大する。
【0008】RCフィルタで広い帯域で振幅、位相誤差
の小さい直交信号を得ようとする場合、よく知られてい
る回路構成として抵抗と容量を循環的に接続したポリフ
ェーズフィルタが挙げられる。しかしながら、ポリフェ
ーズフィルタは4相のRCフィルタであり、入力インピ
ーダンスは通常の単相のRCフィルタより小さくなるた
め駆動電流を大きくするか小振幅で用いるしかない。
【0009】特開平11−298293号公報記載の従
来の移相器をブロックで示す図8を参照すると、この従
来の移相器は、駆動用の差動増幅器101と、縦続接続
したN段のRCポリフェーズフィルタ(以下ポリフェー
ズフィルタ)から成る位相シフタ201,・・・,20
Nと、バッファ用差動増幅器301,・・・,30Nと
を備える。
【0010】次に、図8を参照して、従来の移相器の動
作について説明すると、この従来の移相器では、位相シ
フタは差動増幅器101により駆動されるが、前記理由
により大きな駆動電流を流せないため、小振幅で駆動せ
ざるを得ない。また広帯域化のために位相シフタ20
1,・・・,20Nを多段縦続接続しているが、位相シ
フタ201,・・・,20Nでの信号電圧の損失分は、
その間に設置されるバッファ用差動増幅器301,・・
・,30Nにより増幅して補うといったことをしてい
る。このような構成では回路規模が増大し、従って消費
電力が増大してしまう。
【0011】しかし、携帯機器のような電池駆動の機器
では、消費電力の増大はそのまま使用時間の短縮に繋が
り好ましくない。そこで、この種の携帯機器に移相器を
含むRFブロックを組み込む場合には、より低消費電力
の移相回路が望まれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の移相器
は、広帯域かつ振幅・位相誤差の少ないの移相器を得る
ためには複数段のポリフェーズフィルタから成る位相シ
フタを縦続接続し、小駆動振幅で駆動するため、中間に
バッファ用差動増幅器を設けて信号電圧の損失分を補償
するという構成としているので、回路規模の増大に伴い
消費電力が増大するという欠点があった。
【0013】本発明の目的は、広帯域かつ振幅・位相誤
差の少ないポリフェーズフィルタを用いた低消費電力の
移相器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の移
相器は、複数の抵抗素子と抵抗素子と同数の容量素子と
から成る複数のRC回路網を所定段数縦続接続して構成
し多相移相信号を出力するポリフェーズフィルタと、入
力信号の供給を受け前記ポリフェーズフィルタを駆動す
るための駆動信号を出力する駆動回路と、前記ポリフェ
ーズフィルタの出力する前記多相の移相信号の供給を受
け対応する出力信号を負荷に出力する負荷回路とを備え
る移相器において、前記駆動回路が、前記入力信号の電
圧値を電流値に変換し対応する入力電流信号を出力する
電圧電流変換回路を備え、前記ポリフェーズフィルタ
が、前記入力電流信号の供給に応じて対応する前記多相
移相信号である多相移相電流信号を出力し、前記負荷回
路が、前記多相移相電流信号の電流値を電圧値に変換し
て対応する前記出力信号を出力する多相の電流電圧変換
回路を備えて構成されている。
【0015】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の移相器において、前記電圧電流変換回路が、各々の
エミッタが共通接続されて定電流源に接続され各々のベ
ースにバランス信号である前記入力信号の一方及び他方
が入力し各々のコレクタが前記RCポリフェーズフィル
タの一方及び他方の入力端子の各々に接続されこのRC
ポリフェーズフィルタに前記入力信号の電圧値に応じた
電流信号を供給するよう構成された第1及び第2のトラ
ンジスタから成る差動増幅器を備えて構成されている。
【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の移相器において、前記RCポリフェーズフィルタ
が、第1〜第4の抵抗と、一端を前記第1の抵抗の他端
に他端を第2の抵抗の一端にそれぞれ接続した第1の容
量と、一端を前記第2の抵抗の他端に他端を前記第3の
抵抗の一端にそれぞれ接続した第2の容量と、一端を前
記第3の抵抗の他端に他端を前記第4の抵抗の一端にそ
れぞれ接続した第3の容量と、一端を前記第4の抵抗の
他端に他端を前記第1の抵抗の一端にそれぞれ接続した
第4の容量とを有し前記第1〜第4の抵抗の一端を第1
〜第4の入力端とし他端を第1〜第4の出力端とするR
C回路網を3段縦続接続して構成され、入力側の第1の
前記RC回路網の前記第1,第2の入力端を共通接続し
て前記入力電流信号の一方の供給を受け、前記第3,第
4の入力端を共通接続して前記入力電流信号の他方の供
給を受け、出力側の第3の前記RC回路網の前記第1〜
第4の出力端から第1〜第4の相の移相出力電流信号を
出力することを特徴とするものである。
【0017】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の移相器において、前記負荷回路が、前記RCポリフ
ェーズフィルタの前記多相移相電流信号である4相信号
の各々を出力する第1〜第4の出力端子の各々に各々の
エミッタが接続されベースがバイアス電源に接続されベ
ース接地動作を行って前記多相移相電流信号の各々の入
力電流値をそれぞれ電圧値に変換する電流電圧変換回路
として動作する第1〜第4のトランジスタと、各々の一
端が前記第1〜第4のトランジスタの各々のコレクタに
他端が電源に接続した負荷用の第1〜第4の抵抗とを備
えて構成されている。
【0018】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の移相器において、前記負荷回路が、前記RCポリフ
ェーズフィルタの前記多相移相電流信号である4相信号
の各々を出力する第1〜第4の出力端子の各々に対し、
共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を前記第
1の出力端子に接続した第1の差動回路を構成する第
1,第2のトランジスタと、共通エミッタを前記第2の
出力端子に接続した第2の差動回路を構成する第3,第
4のトランジスタと、共通エミッタを前記第3の出力端
子に接続した第3の差動回路を構成する第5,第6のト
ランジスタと、共通エミッタを前記第4の出力端子に接
続した第4の差動回路を構成する第7,第8のトランジ
スタとを備え、前記第1,第3,第5,第7の各々のト
ランジスタのベースを共通接続して第1のローカル信号
入力端子とし、前記第2,第4,第6,第8のの各々の
トランジスタのベースを共通接続して第2のローカル信
号入力端子とし、外部からのバランスローカル信号の一
方を前記第1のローカル信号入力端子に他方を前記第2
のローカル信号入力端子にそれぞれ供給し、前記第1,
第5のトランジスタのコレクタを共通接続し、このコレ
クタ共通接続点に他端が電源に接続された第1の抵抗の
一端を接続して同相出力信号の一方の出力端子とし、前
記第2,第6のトランジスタのコレクタを共通接続し、
このコレクタ共通接続点に他端が電源に接続された第3
の抵抗の一端を接続して前記同相出力信号の他方の出力
端子とし、前記第3,第7のトランジスタのコレクタを
共通接続し、このコレクタ共通接続点に他端が電源に接
続された第2の抵抗の一端を接続して直交相出力信号の
一方の出力端子とし、前記第4,第8のトランジスタの
コレクタを共通接続し、このコレクタ共通接続点に他端
が電源に接続された第4の抵抗の一端を接続して前記直
交相出力信号の一方の出力端子とすることを特徴とする
ものである。
【0019】また、請求項6記載の発明は、請求項1記
載の移相器において、前記負荷回路が、前記RCポリフ
ェーズフィルタの前記多相移相電流信号である4相信号
の各々を出力する第1〜第4の出力端子の各々に対し、
共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を前記第
1の出力端子に接続した第1の差動回路を構成する第
1,第2のトランジスタと、共通エミッタを前記第2の
出力端子に接続した第2の差動回路を構成する第3,第
4のトランジスタと、共通エミッタを前記第3の出力端
子に接続した第3の差動回路を構成する第5,第6のト
ランジスタと、共通エミッタを前記第4の出力端子に接
続した第4の差動回路を構成する第7,第8のトランジ
スタとを備え、前記第1,第6のトランジスタの各々の
ベースを共通接続し同相ローカル信号の一方を供給し、
前記第2,第5のトランジスタの各々のベースを共通接
続し前記同相ローカル信号の他方を供給し、前記第3,
第8のトランジスタの各々のベースを共通接続し直交相
ローカル信号の一方を供給し、前記第4,第7のトラン
ジスタの各々のベースを共通接続し前記直交相ローカル
信号の他方を供給し、前記第1,第3,第5,第7のト
ランジスタの各々のコレクタを共通接続して電源との間
に第1の抵抗を設け、この節点を出力信号の一方の出力
端子とし、前記第2,第4,第6,第8のトランジスタ
の各々のコレクタを共通接続して電源との間に第2の抵
抗を設け、この節点を前記出力信号の他方の出力端子と
することを特徴とするものである。
【0020】また、請求項7記載の発明は、請求項1記
載の移相器において、前記負荷回路が、前記RCポリフ
ェーズフィルタの前記多相移相電流信号である4相信号
の各々を出力する第1〜第4の出力端子の各々に対し、
共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を前記第
1の出力端子に接続した第1の差動回路を構成する第
1,第2のトランジスタと、共通エミッタを前記第2の
出力端子に接続した第2の差動回路を構成する第3,第
4のトランジスタと、共通エミッタを前記第3の出力端
子に接続した第3の差動回路を構成する第5,第6のト
ランジスタと、共通エミッタを前記第4の出力端子に接
続した第4の差動回路を構成する第7,第8のトランジ
スタとを備え、前記第1〜第8のトランジスタの各々の
ベースを共通接続してバイアス電源に接続し、前記第
1,第4のトランジスタのコレクタを共通接続し、電源
との間に第1の抵抗を挿入し、この節点を第1の出力端
子とし移相0°の出力信号を出力し、前記第2,第7の
トランジスタのコレクタを共通接続し、前記電源との間
に第4の抵抗を挿入し、この節点を第4の出力端子とし
移相270°の出力信号を出力し、前記第3,第6のト
ランジスタのコレクタを共通接続し、前記電源との間に
第2の抵抗を挿入し、この節点を第2の出力端子とし移
相90°の出力信号を出力し、前記第5,第8のトラン
ジスタのコレクタを共通接続し、前記電源との間に第3
の抵抗を挿入し、この節点を第3の出力端子とし移相1
80°の出力信号を出力することを特徴とするものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0022】本実施の形態の移相器は、複数の抵抗素子
と抵抗素子と同数の容量素子とから成る複数のRC回路
網を所定段数縦続接続して構成し多相移相信号を出力す
るポリフェーズフィルタと、入力信号の供給を受け上記
ポリフェーズフィルタを駆動するための駆動信号を出力
する駆動回路と、上記ポリフェーズフィルタの出力する
多相の移相信号の供給を受け対応する出力信号を負荷に
出力する負荷回路とを備える移相器において、上記駆動
回路が、上記入力信号の電圧値を電流値に変換し対応す
る入力電流信号を出力する電圧電流変換回路を備え、上
記ポリフェーズフィルタが、上記入力電流信号の供給に
応じて対応する上記多相移相信号である多相移相電流信
号を出力し、上記負荷回路が、上記多相移相電流信号の
電流値を電圧値に変換して対応する上記出力信号を出力
する多相の電流電圧変換回路を備えて構成され、ポリフ
ェーズフィルタを電流駆動し、その出力電流を利用する
ことにより、もし電圧出力が必要であれば別途設けた負
荷インピーダンスを用いて電圧に変換すれば良く、これ
らは自由に選べるのでより高い電圧を得ることができ、
バッファ等の回路を省くことができること、また、本実
施の形態の移相器の出力電流に負荷インピーダンスでは
なく、他の回路ブロックを接続することにより、セット
の他のブロックで行う信号操作も同時に行うことがで
き、さらに回路の簡素化を行い得、さらなる低消費電力
化を実現できることを特徴とするものである。
【0023】次に、本発明の第1の実施の形態をブロッ
クで示す図1を参照すると、この図に示す本実施の形態
の移相器は、移相対象の入力信号の電圧値を電流値に変
換し対応する入力電流信号を出力する電圧電流変換回路
1と、入力電流信号の供給を受けて所定の位相シフトを
行い多相、ここでは4相の移相電流信号を出力するRC
ポリフェーズフィルタ2と、4相の移相電流信号の供給
を受け各相毎に電流電圧変換を行い対応する4相の出力
電圧信号を負荷に出力する負荷回路3とを備える。
【0024】次に、図1を参照して本実施の形態の概略
動作について説明すると、移相対象の入力信号Siは電
圧電流変換回路1に入力し、電圧電流変換回路1は電圧
値の入力信号Siを信号電流に変換し入力電流信号Ci
を出力してRCポリフェーズフィルタ2に供給する。R
Cポリフェーズフィルタ2は、複数の抵抗素子と抵抗素
子と同数の容量素子とから成る複数のRC回路網を所定
段数縦続接続して構成され、入力電流信号Ciを移相
し、0°,90°,180°,270°それぞれ移相し
た4相の移相電流信号Coを出力し、負荷回路3に供給
する。負荷回路3は、移相電流信号Coを電圧信号に変
換し出力信号Voを出力する。
【0025】ここで、RCポリフェーズフィルタ2の構
成例を回路図で示す図2を参照して、このRCポリフェ
ーズフィルタ2の動作について説明すると、ここでは、
説明の便宜上、縦続接続段数を2段として説明する。
【0026】まず左半分の(以下左側)RCフィルタに
ついて、抵抗素子(以下抵抗)Rを4個並べて配置し、
各抵抗の左側(説明の便宜上入力側)の各端子を節点N
1〜N4、右側(説明の便宜上出力側)の各端子を節点
N5〜N8と命名する。4個の容量素子(以下容量)C
を節点N2とN5に、N3とN6に、N4とN7に、N
1とN8にと循環的に接続して左側RC回路網を形成す
る。さらに、この左側RC回路網と同一構成の右側RC
回路網を縦続接続する。同様に各抵抗の右側(出力側)
の各端子を節点N9〜N12と命名し、4個の容量Cを
節点N6とN9に、N7とN10に、N8とN11、N
5とN12にと循環的に接続する。
【0027】節点N1〜N4の電圧をそれぞれe1,e
2,e3,e4、電流をi1,i2,i3,i4とす
る。この電圧E1、電流I1をベクトルで、次式のように
表すことにする。なお、大文字E,Iはベクトル電圧、
電流を表すものとする。また、tは転置行列であること
を示す。
【0028】同様に、節点N9〜N12についても、電
圧ベクトルE2、電流ベクトルI2を、次式のように表す
ことにする。なお、電流I2の向きは図に示すように外
(右)向きを正とする。
【0029】このRCポリフェーズフィルタ2のアドミ
ッタンス行列Y(Yはアドミッタンス行列ベクトルを表
す)は次式で定義される。
【0030】アドミッタンス行列Yを次式で分割する
と、式1のように表せる。ここでωは角周波数、cは容
量のリアクタンス値、rは抵抗の抵抗値、jは虚数単位
である。
【0031】
【0032】このRCポリフェーズフィルタ2に信号電
圧を印可したとき出力に現れる信号電圧は、Y行列をG
行列に変換して、このG行列を用い、次式で求められ
る。
【0033】いま、節点N1とN2に正相の正弦波電圧
vin、節点N2とN3に逆相の正弦波電圧−vinを
印可し、節点N9〜N12から流れ出す電流をゼロ(す
なわち開放)とすると、節点N9〜N12に現れる電圧
2、入力電流I1は以下の式2,3で表される。
【0034】
【0035】ωが1/crで決まるカットオフ周波数に
等しいとき、E2,I1はそれぞれ次式4,5で表され
る。
【0036】
【0037】なお、行列の変換は非常に煩雑であり、冗
長となるため、途中の計算は省略する。E2の各成分、
つまり節点N9〜N12の電圧は複素平面上で半径vi
n/(√2)の円の上に有り、例えばe9は−45°、
e10は−135°の偏角に有る。e9を基準とする
と、e10,e11,e12はそれぞれ90°,180
°,270°位相が遅れている。よってこれら4つの出
力は90°移相されていることが確認できる。また式2
から、例えばe9とe10との位相差を算出すると次式
6のようになる。
【0038】仮に位相誤差の許容範囲が1°とすると、
この移相器の動作範囲は、式6の値が89〜90度の範
囲にあるωの値を求めることにより、ω=0.829/
crからω=1.206/crの間であることが計算で
きる。
【0039】式6の逆正接関数の中のe9とe10の比
(次式7)は、分子、分母の虚部の極性が違うだけで大
きさは同一であり、振幅誤差は無いことが分かる。
【0040】この移相器の90°移相動作範囲をさらに
広げるには、RCフィルタの縦続接続の段数を、例えば
3段、4段と増やせば良い。ただし段数を増やすほど出
力電圧の降下は大きくなる。
【0041】式5から、この例のRCポリフェーズフィ
ルタ2の入力インピーダンスはr/(√2)であること
が分かる。
【0042】現在移動体通信等で良く使われている周波
数は1GHz〜2.5GHzであるが、例えば1GHz
で移相器を設計する場合、IC内に作成する容量を1p
Fとすると、必要な抵抗値はr=1/(2π×1GHz
×1pF)=160Ωとなる。
【0043】この例の2段縦続接続のRCポリフェーズ
フィルタ2では、節点N1、N2及びN3、N4に約5
7Ωの負荷が有ることになり、IC内でこの低いインピ
ーダンスを駆動するには大きな電流が必要となる。実際
に必要とされる信号電圧は、例えば、最も頻繁に用いら
れるのは、ダブルバランスドミキサのローカル信号とし
てであるが、100〜200mVppほどである。この
信号電圧を得ようとすると、前述の約57Ωの負荷を1
40〜280mVppで駆動することになり、2.5m
A〜5mAの正弦波電流を歪まず供給せねばならず、非
常に大きな消費電流となる。当然そのような大電流を流
すことは出来ないので、上述した従来例のようにRCポ
リフェーズフィルタ2に入力する信号電圧は低くし、そ
の出力電圧をバッファアンプで増幅して用いるといった
ことが行われる。
【0044】そこで本実施の形態では、RCポリフェー
ズフィルタ2を電圧で駆動するのではなく、電流で駆動
し、その出力電流を利用することにより、今まで必要で
あったバッファ等のブロックを削減し、低消費電力を実
現する。
【0045】RCポリフェーズフィルタ2に電流を供給
し、出力の電流を算出するには、次式で定義されるH行
列を用いれば良い。
【0046】入力電流iinを節点N1、N2に、また
−iinを節点N3、N4に印可する場合、出力電圧E
2を0(短絡)と仮定し、Y行列をH行列に変換して出
力電流I2を求めると次式8のようになる。
【0047】ωが1/crのとき、前と同様に、次式9
を得る。
【0048】これらの式8,9はvinがiinになっ
ただけで式2,4と同一なので、電圧で駆動した場合と
同じように移相動作がなされていることが分かる。も
し、この出力電流を何がしかの負荷インピーダンスZL
に印加すれば、信号電流を信号電圧 iin×ZLに変
換出来る。iinとZLは能動素子の速度と電源電圧で
決まるダイナミックレンジに依存はするが、自由に選べ
るので、より高い出力信号電圧を得ることが出来る。
【0049】本実施の形態の具体的な構成を回路図で示
す図3を参照すると、電圧電流変換回路1は、各々のエ
ミッタが共通接続されて定電流源SC11に接続され各
々のベースにバランス信号である入力信号Siの一方及
び他方が入力し各々のコレクタがRCポリフェーズフィ
ルタ2の一方及び他方の入力端子の各々に接続されこの
RCポリフェーズフィルタ2に入力信号Siの電圧値に
応じた電流信号Ciを供給するよう構成されたトランジ
スタQ11,Q12から成る差動増幅器11を備える。
【0050】RCポリフェーズフィルタ2は、図2で説
明したRCポリフェーズフィルタを3段縦続接続構成と
したものである。すなわち、入力側RC回路網と出力側
RC回路網との中間に入力側及び出力側RC回路網と同
一構成の中央RC回路網を挿入し、入力電流信号Ciの
一方及び他方の2つの入力端子と、4相の出力端子a,
b,c,dを有する。なお、この例では、説明の便宜
上、出力端子a,bの各々に直流的に対応する入力端子
A,Bを共通接続して入力電流信号Ciの一方に接続
し、出力端子c,dの各々に直流的に対応する入力端子
C,Dを共通接続して入力電流信号Ciの他方に接続す
るものとする。
【0051】負荷回路3は、RCポリフェーズフィルタ
2の4相出力端子a,b,c,dの各々に各々のエミッ
タが接続されベースがバイアス電源Vbに接続されベー
ス接地動作を行って各出力端子a,b,c,dからの入
力電流値をそれぞれ電圧値に変換する電流電圧変換回路
として動作するトランジスタQ31,Q32,Q33,
Q34と、各々の一端がトランジスタQ31,Q32,
Q33,Q34の各々のコレクタに他端が電源Vccに
接続した負荷用の抵抗R31,R32,R33,R34
とを備える。
【0052】図3を参照して、本実施の形態の動作につ
いて説明すると、電圧電流変換回路1を構成する差動増
幅器11は、入力電圧値の入力信号Siを信号電流に変
換し入力電流信号Ciを出力してRCポリフェーズフィ
ルタ2に供給する。RCポリフェーズフィルタ2は、入
力電流信号Ciを移相し、4相出力端子a,b,c,d
の各々から0°,90°,180°,270°それぞれ
移相した4相の移相電流信号Coを出力し、負荷回路3
に供給する。負荷回路3は、移相電流信号Coを電圧信
号に変換しトランジスタQ31,Q32,Q33,Q3
4の各々のコレクタと抵抗R31,R32,R33,R
34の各々との節点から、0°,90°,180°,2
70°それぞれ移相した4相の移相出力信号Voを出力
する。
【0053】このような構成にすることによって、前に
述べたようにポリフェーズフィルタの出力を接地に近い
動作点にすることが出来、ポリフェーズフィルタ2の電
流出力を効率よく取り出すことができる。
【0054】一例として、本実施の形態の回路でRCポ
リフェーズフィルタの時定数をR=63Ω,C=1pF
として、抵抗R31,R32,R33,R34の抵抗値
RL=1kΩ、差動増幅器11のエミッタ電流を1.5
mAとしたときの出力の0°の相と90°の相との位相
差及び振幅誤差を小信号でシミュレーションした結果を
図4(A)に示す。振幅誤差は全帯域にわたって0d
B、位相誤差が±1°の範囲は1.68GHzから3.
8GHzまでである。また、差動増幅器11の入力に2
GHz、バランス100mVppの信号を供給した場
合、出力に現れる信号電圧は、各相で68mVppで有
った。この結果を図4(B)に示す。
【0055】次に、本発明の第2の実施の形態を図3と
共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同様
に回路図で示す図5を参照すると、この図に示す本実施
の形態の前述の第1の実施の形態との相違点は、負荷回
路3の代わりにトランジスタQ41〜Q48から成り2
組の双差動回路を構成する4組の差動増幅回路を有しダ
ブルバランスドミキサを構成し、単一のバランスローカ
ル信号Loで、直交復調する負荷回路3Aを備えること
である。
【0056】負荷回路3Aは、RCポリフェーズフィル
タ2の4相の出力端子a,b,c,dの各々に対し、端
子aにはトランジスタQ41,Q42で構成される差動
回路の共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を
接続し、端子bにはトランジスタQ43,Q44で構成
される差動回路の共通エミッタを接続し、端子cにはト
ランジスタQ45,Q46で構成される差動回路の共通
エミッタを接続し、端子dにはトランジスタQ47,Q
48で構成される差動回路の共通エミッタを接続する。
トランジスタQ41,Q43,Q45,Q47のベース
を共通接続して一方のローカル信号入力端子とし、トラ
ンジスタQ42,Q44,Q46,Q48のベースを共
通接続して他方のローカル信号入力端子とし、別途生成
したバランスローカル信号Loの一方及び他方の入力を
これらの一方及び他方のローカル信号入力端子にそれぞ
れ供給する。トランジスタQ41とQ45のコレクタを
共通接続し、負荷抵抗R31を電源Vccとの間に接続
し、この節点を同相信号Iの一方の出力端子とする。同
様に、トランジスタQ42,Q46のペアの各々のコレ
クタを共通接続し、負荷抵抗R33を電源Vccとの間
に接続し、この節点を同相信号Iの他方の出力端子とす
る。同様に、トランジスタQ43,Q47のペアの各々
のコレクタを共通接続し、負荷抵抗R32を電源Vcc
との間に接続し、この節点を直交信号Qの一方の出力端
子とする。同様に、トランジスタQ44,Q48のペア
の各々のコレクタを共通接続し、負荷抵抗R34を電源
Vccとの間に接続し、この節点を直交信号Qの他方の
出力端子とする。
【0057】すなわち、トランジスタQ41,Q42,
Q45,Q46、及びトランジスタQ43,Q44,Q
47,Q48はそれぞれ双差動回路を構成する。
【0058】RCポリフェーズフィルタ2の出力端子
a,b,c,dにおいて、端子aを基準にすると0,9
0,180,270度の位相差を持った電流が流れるこ
とに注目すると、端子aとcはバランス出力、すなわ
ち、位相差180度になっており、トランジスタQ4
1,Q42,Q45,Q46の双差動回路の動作と合わ
せると、いわゆるダブルバランスドミキサを構成してい
ることになる。
【0059】すなわち、負荷回路3Aは、ダブルバラン
スドミキサであるので、差動増幅器11に入力される入
力信号Siを相互に90°移相した2つの信号に分割
し、それを同時に周波数変換して同相出力信号VoI、
直交出力信号VoQを出力することになる。つまり本実
施の形態によれば、差動増幅器11に直交変調された入
力信号Siを入力すると、単一のバランスローカル信号
Loで、直交復調が行える。
【0060】この種のダブルバランスドミキサについて
は、例えばGray,Meyer著Analysis
and Design of ANALOG INTE
GRATED CIRCUITS THIRD EDI
TION(アナログ集積回路の解析と設計、第3版)第
10章など、広く文献で解説されているので、ここでは
詳細説明を省略する。
【0061】次に、本発明の第3の実施の形態を図5と
共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同様
に回路図で示す図6を参照すると、この図に示す本実施
の形態の前述の第2の実施の形態との相違点は、負荷回
路3Aの代わりにトランジスタQ51〜Q58から成り
2組の双差動回路を構成する4組の差動増幅回路を有し
2組のバランス直交ローカル信号(以下ローカル信号)
LoI,LoQの供給を受け出力信号Voを出力するダ
ブルバランスドミキサを構成する負荷回路3Bを備える
ことである。
【0062】負荷回路3Bは、RCポリフェーズフィル
タ2の4相の出力端子a,b,c,dの各々に対し、端
子aにはトランジスタQ51,Q52で構成される差動
回路の共通共通エミッタを接続し、端子bにはトランジ
スタQ53,Q54で構成される差動回路の共通エミッ
タを接続し、端子cにはトランジスタQ55,Q56で
構成される差動回路の共通エミッタを接続し、端子dに
はトランジスタQ57,Q58で構成される差動回路の
共通エミッタを接続する。
【0063】ただし、トランジスタQ51,Q52,Q
55,Q56の双差動回路ペアのベースと、トランジス
タQ53,Q54,Q57,Q58の双差動回路ペアの
ベースにはそれぞれ90°移相したローカル信号LoI
とLoQを供給する。すなわち、トランジスタQ51,
Q56の各々のベースを共通接続しローカル信号LoI
の一方を、トランジスタQ52,Q55の各々のベース
を共通接続しローカル信号LoIの他方をそれぞれ供給
し、トランジスタQ53,Q58の各々のベースを共通
接続しローカル信号LoQの一方を、トランジスタQ5
4,Q57の各々のベースを共通接続しローカル信号L
oQの他方をそれぞれ供給する。
【0064】また、トランジスタQ51,Q53,Q5
5,Q57のコレクタを共通接続して電源電圧Vccと
の間に負荷抵抗R31を設け、この節点を出力信号Vo
の一方の出力端子とする。同様にトランジスタQ52,
Q54,Q56,Q58のコレクタを共通接続して電源
電圧Vccとの間に負荷抵抗R32を設け、この節点を
出力信号Voの他方の出力端子とする。
【0065】この結果、RCポリフェーズフィルタ2の
出力端子a,cの出力信号(以下出力a,c)に関して
は、トランジスタQ51,Q52,Q55,Q56の双
差動回路とでダブルバランスドミキサ動作をしており、
RCポリフェーズフィルタ2の出力端子b,dの出力信
号(以下出力b,d)に関しては、トランジスタQ5
3,Q54,Q57,Q58の双差動回路とで同様にダ
ブルバランスドミキサ動作をしておるので、出力Voは
これら2つのダブルバランスドミキサの合成信号になっ
ている。
【0066】この場合の動作について調べてみる。差動
増幅器11の入力信号の角周波数をωRF、ローカル信
号LoI,LoQの角周波数をωLoとし、簡単化のた
め振幅、位相の絶対値を考えないものとすると、RCポ
リフェーズフィルタ2の出力端子a,c,は、RFI=
cos(ωRFt)の出力が現れ、同様に、出力端子
b,dには、RFQ=sin(ωRFt)の出力が現れ
ているとしてもよい。また、ローカル信号は振幅、位相
の絶対値を考えないものとすると、LoI=cos(ω
Lot)、LoQ=sin(ωLot)と表すことがで
きる。良く知られているようにミキサは乗算器であるか
ら、一次近似でこれらを掛け合わせて、変換利得が1に
なるように負荷を選び、これらの信号を加え合わせる
と、次式のようになる。 RFI×LoI+RFQ×LoQ=cos(ωRFt)×cos(ωLot)+ sin(ωRFt)×sin(ωLot)=cos(ωRF−ωLo)t・・・ ・・・・・・・・(10) 上式から明らかなように、本実施の形態の負荷回路3B
では、単に、乗算したとき発生するcos(ωRF+ω
Lo)t項がなくなる。つまり、影像除去(イメージリ
ジェクション)動作を行なっていることになる。
【0067】次に、本発明の第4の実施の形態を図3と
共通の構成要素には共通の参照文字/数字を付して同様
に回路図で示す図7を参照すると、この図に示す本実施
の形態の前述の第1の実施の形態との相違点は、負荷回
路3の代わりにトランジスタQ61〜Q68から成る4
組の差動増幅回路を有し4相出力信号を出力する負荷回
路3Cを備えることである。
【0068】図7を参照して、本実施の形態の動作につ
いて説明すると、RCポリフェーズフィルタ2の4相出
力端子a,b,c,dには、上述したように、端子aを
基準に0°,90°,180°,270°位相がシフト
した出力信号電流が現れるが、例えば、上述の図2にお
いて、電流i9とi10の和を取ったものと差を取った
ものとの比を考えると、次式11のようになり、虚数の
項だけ残る。
【0069】すなわち、あらゆる周波数において(i9
+i10)/(i9−i10)は90°移相されること
を示している。また振幅については、ωが1/crのと
きには式10の大きさは1であり、振幅は等しくなる
が、周波数が1/crからずれるにしたがって振幅誤差
は増大することが分かる。
【0070】しかしこれは移相器出力に、例えばリミッ
タ等の振幅等化回路を付加することにより改善すること
が可能である。特に、RCの時定数を最高動作周波数に
設定しておき、それより低い周波数については振幅等価
回路で振幅を一定にしてしまえば、非常に広い範囲にお
いて正確に90°移相される移相器を得ることが出来
る。
【0071】本実施の形態は、以上の機能を実現するも
のであり、RCポリフェーズフィルタ2の出力端子a,
b,c,dに対し、出力端子aにはトランジスタQ6
1,Q62の差動回路の共通エミッタを、出力端子bに
はトランジスタQ63,Q64の差動回路の共通エミッ
タを、出力端子cにはトランジスタQ65,Q66の差
動回路の共通エミッタを、出力端子dにはトランジスタ
Q67,Q68の差動回路の共通エミッタをそれぞれ接
続し、これらのトランジスタのベースを別途設けたバイ
アス電圧源Vbに接続する。トランジスタQ61とQ6
4のコレクタを共通接続し、電源電圧Vccとの間に負
荷抵抗R31を挿入し、この節点を出力端子とする。こ
のようにすることでRCポリフェーズフィルタ2の出力
端子aとbに流れる電流の和を取り、出力信号0°を得
ている。
【0072】差に関しては出力端子bと、出力端子bの
逆相の出力端子dの出力電流との和を取れば良いのでト
ランジスタQ62とQ67のコレクタを共通接続し、電
源Vccとの間に負荷抵抗R34を挿入して、差信号、
すなわち、出力信号270°の出力としている。同様に
出力端子bとcに関してはトランジスタQ63とQ66
のコレクタを共通接続し、電源Vccとの間に負荷抵抗
R32を挿入して、信号90°の出力としている。出力
端子cとdに関してはトランジスタQ65とQ68のコ
レクタを共通接続して、電源電圧Vccとの間に負荷抵
抗R33を接続して、出力信号180°を得るようにし
ている。こうすることにより広い帯域にわたって90°
位相差を持つ信号を発生させる回路を実現できる。
【0073】以上述べた第1〜第4の実施の形態におい
て、消費電流は高々差動増幅器1個分であり、特に第
2、第3の実施の形態では通常2個以上のダブルバラン
スドミキサが移相器の他に必要とされているが、これら
を省くことができ大幅に消費電力を低減することが可能
である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の移相器
は、駆動回路が、入力信号の電圧値を電流値に変換し対
応する入力電流信号を出力する電圧電流変換回路を備
え、RCポリフェーズフィルタが、上記入力電流信号の
供給に応じて対応する多相移相信号である多相移相電流
信号を出力し、負荷回路が、上記多相移相電流信号の電
流値を電圧値に変換して対応する出力信号を出力する多
相の電流電圧変換回路を備え、RCポリフェーズフィル
タを電流駆動する構成とすることによって、移相器の信
号電力の効率的な利用及びダブルバランスドミキサ等他
の回路ブロック機能の移相器への取り込みを行うことが
でき、回路の簡素化、それによる消費電力の大幅な低減
が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移相器の第1の実施の形態を示すブロ
ック図である。
【図2】本実施の形態の移相器のRCポリフェーズフィ
ルタの構成の一例を示す回路図である。
【図3】本実施の形態の移相器の具体的な構成を示す回
路図である。
【図4】本実施の形態の移相器の動作の一例の小信号解
析結果を示すグラフ及び過渡解析結果を示す波形図であ
る。
【図5】本発明の移相器の第2の実施の形態を示す回路
図である。
【図6】本発明の移相器の第3の実施の形態を示す回路
図である。
【図7】本発明の移相器の第4の実施の形態を示す回路
図である。
【図8】従来の移相器の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電圧電流変換回路 2 RCポリフェーズフィルタ 3,3A,3B,3C 負荷回路 11,101 差動増幅器 201,・・・,20N 位相シフタ 301,・・・,30N バッファ用差動増幅器 Q11,Q12,Q31〜Q38,Q41〜Q48、Q
51〜Q58,Q61〜Q68 トランジスタ R31〜R34 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 尚也 神奈川県川崎市中原区小杉町一丁目403番 53 エヌイーシーマイクロシステム株式会 社内 Fターム(参考) 5J098 AA02 AA11 AA14 AB03 AB31 AC04 AC22 AD24 DA04 DA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の抵抗素子と抵抗素子と同数の容量
    素子とから成る複数のRC回路網を所定段数縦続接続し
    て構成し多相移相信号を出力するポリフェーズフィルタ
    と、入力信号の供給を受け前記ポリフェーズフィルタを
    駆動するための駆動信号を出力する駆動回路と、前記ポ
    リフェーズフィルタの出力する前記多相の移相信号の供
    給を受け対応する出力信号を負荷に出力する負荷回路と
    を備える移相器において、 前記駆動回路が、前記入力信号の電圧値を電流値に変換
    し対応する入力電流信号を出力する電圧電流変換回路を
    備え、 前記ポリフェーズフィルタが、前記入力電流信号の供給
    に応じて対応する前記多相移相信号である多相移相電流
    信号を出力し、 前記負荷回路が、前記多相移相電流信号の電流値を電圧
    値に変換して対応する前記出力信号を出力する多相の電
    流電圧変換回路を備えることを特徴とする移相器。
  2. 【請求項2】 前記電圧電流変換回路が、各々のエミッ
    タが共通接続されて定電流源に接続され各々のベースに
    バランス信号である前記入力信号の一方及び他方が入力
    し各々のコレクタが前記RCポリフェーズフィルタの一
    方及び他方の入力端子の各々に接続されこのRCポリフ
    ェーズフィルタに前記入力信号の電圧値に応じた電流信
    号を供給するよう構成された第1及び第2のトランジス
    タから成る差動増幅器を備えることを特徴とする請求項
    1記載の移相器。
  3. 【請求項3】 前記RCポリフェーズフィルタが、第1
    〜第4の抵抗と、一端を前記第1の抵抗の他端に他端を
    第2の抵抗の一端にそれぞれ接続した第1の容量と、一
    端を前記第2の抵抗の他端に他端を前記第3の抵抗の一
    端にそれぞれ接続した第2の容量と、一端を前記第3の
    抵抗の他端に他端を前記第4の抵抗の一端にそれぞれ接
    続した第3の容量と、一端を前記第4の抵抗の他端に他
    端を前記第1の抵抗の一端にそれぞれ接続した第4の容
    量とを有し前記第1〜第4の抵抗の一端を第1〜第4の
    入力端とし他端を第1〜第4の出力端とするRC回路網
    を3段縦続接続して構成され、入力側の第1の前記RC
    回路網の前記第1,第2の入力端を共通接続して前記入
    力電流信号の一方の供給を受け、前記第3,第4の入力
    端を共通接続して前記入力電流信号の他方の供給を受
    け、出力側の第3の前記RC回路網の前記第1〜第4の
    出力端から第1〜第4の相の移相出力電流信号を出力す
    ることを特徴とする請求項1記載の移相器。
  4. 【請求項4】 前記負荷回路が、前記RCポリフェーズ
    フィルタの前記多相移相電流信号である4相信号の各々
    を出力する第1〜第4の出力端子の各々に各々のエミッ
    タが接続されベースがバイアス電源に接続されベース接
    地動作を行って前記多相移相電流信号の各々の入力電流
    値をそれぞれ電圧値に変換する電流電圧変換回路として
    動作する第1〜第4のトランジスタと、 各々の一端が前記第1〜第4のトランジスタの各々のコ
    レクタに他端が電源に接続した負荷用の第1〜第4の抵
    抗とを備えることを特徴とする請求項1記載の移相器。
  5. 【請求項5】 前記負荷回路が、前記RCポリフェーズ
    フィルタの前記多相移相電流信号である4相信号の各々
    を出力する第1〜第4の出力端子の各々に対し、 共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を前記第
    1の出力端子に接続した第1の差動回路を構成する第
    1,第2のトランジスタと、 共通エミッタを前記第2の出力端子に接続した第2の差
    動回路を構成する第3,第4のトランジスタと、 共通エミッタを前記第3の出力端子に接続した第3の差
    動回路を構成する第5,第6のトランジスタと、 共通エミッタを前記第4の出力端子に接続した第4の差
    動回路を構成する第7,第8のトランジスタとを備え、 前記第1,第3,第5,第7の各々のトランジスタのベ
    ースを共通接続して第1のローカル信号入力端子とし、 前記第2,第4,第6,第8のの各々のトランジスタの
    ベースを共通接続して第2のローカル信号入力端子と
    し、 外部からのバランスローカル信号の一方を前記第1のロ
    ーカル信号入力端子に他方を前記第2のローカル信号入
    力端子にそれぞれ供給し、 前記第1,第5のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、このコレクタ共通接続点に他端が電源に接続された
    第1の抵抗の一端を接続して同相出力信号の一方の出力
    端子とし、 前記第2,第6のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、このコレクタ共通接続点に他端が電源に接続された
    第3の抵抗の一端を接続して前記同相出力信号の他方の
    出力端子とし、 前記第3,第7のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、このコレクタ共通接続点に他端が電源に接続された
    第2の抵抗の一端を接続して直交相出力信号の一方の出
    力端子とし、 前記第4,第8のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、このコレクタ共通接続点に他端が電源に接続された
    第4の抵抗の一端を接続して前記直交相出力信号の一方
    の出力端子とすることを特徴とする請求項1記載の移相
    器。
  6. 【請求項6】 前記負荷回路が、前記RCポリフェーズ
    フィルタの前記多相移相電流信号である4相信号の各々
    を出力する第1〜第4の出力端子の各々に対し、 共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を前記第
    1の出力端子に接続した第1の差動回路を構成する第
    1,第2のトランジスタと、 共通エミッタを前記第2の出力端子に接続した第2の差
    動回路を構成する第3,第4のトランジスタと、 共通エミッタを前記第3の出力端子に接続した第3の差
    動回路を構成する第5,第6のトランジスタと、 共通エミッタを前記第4の出力端子に接続した第4の差
    動回路を構成する第7,第8のトランジスタとを備え、 前記第1,第6のトランジスタの各々のベースを共通接
    続し同相ローカル信号の一方を供給し、前記第2,第5
    のトランジスタの各々のベースを共通接続し前記同相ロ
    ーカル信号の他方を供給し、前記第3,第8のトランジ
    スタの各々のベースを共通接続し直交相ローカル信号の
    一方を供給し、前記第4,第7のトランジスタの各々の
    ベースを共通接続し前記直交相ローカル信号の他方を供
    給し、 前記第1,第3,第5,第7のトランジスタの各々のコ
    レクタを共通接続して電源との間に第1の抵抗を設け、
    この節点を出力信号の一方の出力端子とし、 前記第2,第4,第6,第8のトランジスタの各々のコ
    レクタを共通接続して電源との間に第2の抵抗を設け、
    この節点を前記出力信号の他方の出力端子とすることを
    特徴とする請求項1記載の移相器。
  7. 【請求項7】 前記負荷回路が、前記RCポリフェーズ
    フィルタの前記多相移相電流信号である4相信号の各々
    を出力する第1〜第4の出力端子の各々に対し、 共通接続されたエミッタ(以下共通エミッタ)を前記第
    1の出力端子に接続した第1の差動回路を構成する第
    1,第2のトランジスタと、 共通エミッタを前記第2の出力端子に接続した第2の差
    動回路を構成する第3,第4のトランジスタと、 共通エミッタを前記第3の出力端子に接続した第3の差
    動回路を構成する第5,第6のトランジスタと、 共通エミッタを前記第4の出力端子に接続した第4の差
    動回路を構成する第7,第8のトランジスタとを備え、 前記第1〜第8のトランジスタの各々のベースを共通接
    続してバイアス電源に接続し、 前記第1,第4のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、電源との間に第1の抵抗を挿入し、この節点を第1
    の出力端子とし移相0°の出力信号を出力し、 前記第2,第7のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、前記電源との間に第4の抵抗を挿入し、この節点を
    第4の出力端子とし移相270°の出力信号を出力し、 前記第3,第6のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、前記電源との間に第2の抵抗を挿入し、この節点を
    第2の出力端子とし移相90°の出力信号を出力し、 前記第5,第8のトランジスタのコレクタを共通接続
    し、前記電源との間に第3の抵抗を挿入し、この節点を
    第3の出力端子とし移相180°の出力信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載の移相器。
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