JP2003008381A - 圧電振動片の実装方法、圧電振動片の実装治具および圧電振動子 - Google Patents

圧電振動片の実装方法、圧電振動片の実装治具および圧電振動子

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JP2003008381A JP2001191878A JP2001191878A JP2003008381A JP 2003008381 A JP2003008381 A JP 2003008381A JP 2001191878 A JP2001191878 A JP 2001191878A JP 2001191878 A JP2001191878 A JP 2001191878A JP 2003008381 A JP2003008381 A JP 2003008381A
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Osamu Kawauchi
修 川内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水平に実装された圧電振動片を提供しうる圧電
振動片の実装方法の提供を目的とする。 【解決手段】パッケージ容器10の底板12上に形成し
た所定高さのマウント電極22の上に圧電振動片2を実
装する方法であって、セラミック材料からなるパッケー
ジ容器10の焼成硬化前にマウント電極2の上面を加圧
して平坦化し、圧電振動片2との接触面における圧電振
動片の先端部側を上方に傾斜させた実装治具を用いて、
圧電振動片2の先端部を予め上向きにしてマウント電極
2の上に実装する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電振動片の実装方
法、圧電振動片の実装治具および圧電振動子に関するも
のであり、特にパッケージ容器内に形成したマウント電
極の上に、片持ち支持する形で水平に圧電振動片を実装
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気回路において一定の周波数を得るた
め、圧電振動子が広く利用されている。図6に従来の圧
電振動子の説明図を示す。なお図6(1)および(2)
は、図1のB部に相当する部分の拡大図である。図6
(1)の圧電振動子は次のように製造する。まず、底板
用セラミックシート12、マウント電極用セラミックシ
ート13およびキャビティ用セラミックシート14を所
定形状にブランクし、これらを積層して焼成することに
より、セラミックパッケージ容器10を形成する。なお
マウント電極用セラミックシート13上には、予め電極
パターン20を形成しておく。そして、電極パターン2
0上に導電性接着剤26を塗布し、片持ち支持する形で
水平に圧電振動片2を実装することにより、圧電振動子
101を形成する。
【0003】ところで近時では、圧電振動子の薄型化が
要求されている。なお図6(1)の圧電振動子では、実
装後において圧電振動片2が底板用セラミックシート1
2に当接することを防止するためには、実装時における
圧電振動片2の底板用セラミックシート12に対する高
さRが、40〜50μm程度であれば充分である。そこ
で、マウント電極用セラミックシート13の薄型化が検
討されたが、その厚さを100μm以下に形成するのは
困難であった。
【0004】そこで図6(2)に示すように、底板用セ
ラミックシート12上に高さ50μm程度のマウント電
極22を形成し、その上に圧電振動片2を実装する方法
が提案されている。具体的には、底板用セラミックシー
ト12上に電極パターン20を形成し、その上にマウン
ト電極22を形成する。マウント電極22は、スクリー
ン印刷方式によりタングステンペースト等を厚塗りし、
加熱することにより硬化させて形成する。そのマウント
電極22の上に導電性接着剤26を塗布し、圧電振動片
2を実装して、圧電振動子201を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のマウント電極2
2は、スクリーン印刷方式により塗布するため、面だれ
が発生してかまぼこ状に形成される。その上に圧電振動
片2を実装すると、図7(1)および(2)に示すよう
に、実装位置のわずかな違いによって、圧電振動片2の
先端部の高さが大きくばらつくという問題がある。とこ
ろで、圧電振動子の製造工程の最後には、共振周波数の
チューニングのため、図5に示すように圧電振動片2の
先端部2aの金薄膜にレーザ3を照射し、金薄膜を微少
量除去する。ここで圧電振動片2の先端部2aの高さが
ばらついていると、レーザ3の焦点が合わなくなり、加
工径がばらついてしまい共振周波数のチューニングに支
障をきたすという問題がある。
【0006】また、圧電振動片2の実装に使用する導電
性接着剤26はゲル状であり、図7(2)に示すよう
に、圧電振動片2の自重によりその先端部が下向きにな
るという問題がある。そして、下向きになった圧電振動
片2の先端部2aが底板用セラミックシート12に当接
すると、これとの接触により圧電振動片の発振が停止す
るという問題がある。以上の諸問題から、圧電振動子の
薄型化は困難であった。
【0007】本発明は上記問題点に着目し、水平に実装
された圧電振動片を提供しうる圧電振動片の実装方法お
よび実装治具の提供を目的とする。また、薄型化が可能
な圧電振動子の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る圧電振動片の実装方法は、パッケージ
容器の底板上に形成した所定高さのマウント電極の上に
圧電振動片を実装する方法であって、前記マウント電極
の上面を加圧して平坦化した後に前記圧電振動片を実装
する構成とした。これにより、実装位置のわずかな違い
によって、圧電振動片の先端部の高さが大きくばらつく
ことがなくなり、水平に実装された圧電振動片を提供す
ることができる。
【0009】なお前記マウント電極の上面の加圧は、セ
ラミック材料からなる前記パッケージ容器の焼成硬化前
に行う構成とするのが好ましい。この場合には、マウン
ト電極の下部をセラミックパッケージ容器の底板にめり
込ませることができるので、低い加圧力でマウント電極
の上面を平坦化することができる。
【0010】また、パッケージ容器の底板上に形成した
所定高さのマウント電極の上に圧電振動片を実装する方
法であって、前記圧電振動片の先端部を予め上向きに実
装する構成とした。これにより、圧電振動片の自重によ
りその先端部が下降しても、水平付近で停止するので、
水平に実装された圧電振動片を提供することができる。
【0011】一方、本発明に係る圧電振動片の実装治具
は、パッケージ容器の底板上に形成した所定高さのマウ
ント電極の上に圧電振動片を実装する治具であって、前
記圧電振動片との接触面における前記圧電振動片の先端
部側を上方に傾斜させることにより、前記圧電振動片の
先端部を予め上向きに実装することを可能とした構成と
した。これにより、水平に実装された圧電振動片を提供
することができる。
【0012】一方、本発明に係る圧電振動子は、請求項
1ないし3のいずれかに記載の圧電振動片の実装方法を
使用して製造した構成とした。本発明に係る圧電振動片
の実装方法によって、水平に実装された圧電振動片を提
供することができるので、圧電振動子を薄型化すること
が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る圧電振動片の実装方
法の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説
明する。なお以下に記載するのは本発明の実施形態の一
態様にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0014】図1に実施形態に係る圧電振動子の説明図
を示す。同図(1)は平面図であり、同図(2)はA−
A線における側面断面図である。本実施形態に係る圧電
振動子は、セラミックパッケージ容器(以下、パッケー
ジ容器という)10の底板用セラミックシート(以下、
底板用シートという)12上に形成した所定高さのマウ
ント電極22の上面を平坦化し、片持ち支持する形で水
平に圧電振動片2を実装したものである。
【0015】圧電振動片2は水晶等の圧電材料で構成す
る。低・中周波振動子を得る場合には、圧電振動片2の
先端部2aを二分割して音叉状に形成する。例えば図1
に示す音叉状の圧電振動片2は、長さ3mm、幅0.5
mm程度であり、その共振周波数は32kHzである。
なお音叉状の圧電振動片2では、その先端部2aが水平
方向に振動する。圧電振動片2の表裏両面には、蒸着や
スパッタ等により励振電極を形成する。これと同時に、
圧電振動片2の先端部2aに金薄膜を形成する。この金
薄膜は、後述する周波数調整のために使用する。
【0016】上記の圧電振動片2をパッケージ容器10
内に実装する。パッケージ容器10は、所定形状にブラ
ンクしたセラミックまたはプラスチック材料等のシート
を積層することにより、例えば長さ5mm、幅2mm程
度に形成する。その中央部にキャビティを形成し、圧電
振動片2を水平配置する。水平配置することにより、圧
電振動子1を薄型化することができる。
【0017】圧電振動片2は、具体的には以下のように
実装されている。まずパッケージ容器10の底板用シー
ト12上に、電極パターン20を形成する。なお、パッ
ケージ容器10の外側には外部基板等との接続端子(不
図示)を形成し、底板用シート12に穿設した貫通穴
(不図示)により、電極パターン20との導通を図る。
【0018】また電極パターン20の上に、マウント電
極22を形成する。マウント電極22は、タングステン
ペーストを用いて、スクリーン印刷方式により、電極パ
ターンに合わせて2カ所に形成する。マウント電極22
の形状は長方形とし、その長辺は300μm以上、より
好ましくは400μm以上として、マウント電極22の
上面にできるだけ平坦部を確保する。またマウント電極
22の上面を加圧して、平坦化してもよい。
【0019】さらにマウント電極22の上に、導電性接
着剤26を塗布する。導電性接着剤26は、金属粉や導
電性カーボンなどの導電性物質をシリコーン樹脂などの
合成樹脂中に分散させたものであり、具体的には銀ペー
スト等の導電性接着剤を使用する。この導電性接着剤2
6はゲル状であり、例えば190℃で60分以上加熱す
ることにより硬化する。
【0020】そして導電性接着剤26を塗布したマウン
ト電極22の上に、音叉状の圧電振動片2の取り付け部
2bを実装する。その際、圧電振動片2の先端部2aを
上向きにして、マウント電極22上に配置する。その後
に実装治具24を取り除くと、圧電振動片2の自重によ
りその先端部が下降し、図4(2)に示すように水平付
近で停止する。なお本実施形態に係る圧電振動子では、
図4(1)に示す角度αを5度とした場合に、実装後の
圧電振動片がほぼ水平になることが確認されている。以
上により、圧電振動片2は片持ち支持された形で水平に
実装される。なお、圧電振動片2の先端部2aが空中に
浮いた形になるので、他部材の影響を受けず自由に振動
することができ、その共振周波数を安定させることがで
きる。
【0021】一方、図1に示すように、パッケージ容器
10の開口部は、その開口縁部に塗布した封止ガラス1
7を介して、蓋部材16で封止する。蓋部材16は、ガ
ラス、金属またはセラミック材料等により形成する。な
お、蓋部材16がホウケイ酸ガラス等のガラス材料であ
れば、封止材料に封止ガラス17を使用することにより
良好な接着を行うことができる。また、蓋部材16が金
属材料であれば、封止材料に半田等を使用することによ
り良好な接着を行うことができる。
【0022】また、パッケージ容器10の内部は真空状
態とし、底板用シート中央部の貫通穴19をロウ材で封
止して密閉する。ロウ材には金錫や銀ロウ等を使用す
る。パッケージ容器10の内部を真空状態とすることに
より、空気抵抗による圧電振動片2への空気摩擦が減少
して直列抵抗を小さくすることができる。
【0023】次に、上記圧電振動片を実装する圧電振動
子の製造方法について、主に図1を用いて説明する。な
お、図2に圧電振動子の製造方法のフローチャートを示
す。あ本実施形態に係る圧電振動片の実装方法は、パッ
ケージ容器10の底板用シート12上にスクリーン印刷
方式で所定高さのマウント電極22を形成し、そのマウ
ント電極22の上面を加圧して平坦化し、その上に圧電
振動片2の先端部2aを予め上向きにして実装するもの
である。
【0024】最初に、セラミックテープからブランクカ
ットして、底板用シート12を形成する(S70)。な
お製造コスト削減のため、以下の作業ではバッチ処理に
より複数のパッケージ容器10を同時に形成するので、
底板用シート12はパッケージ容器複数個分の大きさに
形成する。次に、底板用シート12上の所定位置に、後
述するスクリーン印刷方式によりタングステンメタライ
ズを施して、電極パターン20を形成する(S72)。
なお同時に、底板用シート12の外側には外部基板等と
の接続端子(不図示)を形成し、底板用シート12に穿
設した貫通穴(不図示)により、内部の電極パターン2
0との導通を図る。
【0025】次に、スクリーン印刷方式によりマウント
電極22を形成する(S74)。スクリーン印刷方式で
は、まずマウント電極22を形成すべき部分に開口部を
有するマスクを、底板用シート12上に配置する。マス
クはステンレス等の金属材料で形成し、その厚さは形成
すべきマウント電極22の高さに合わせて例えば50μ
m程度とする。次に、上記のタングステンペーストをマ
スクの開口部に流し込む。なお、ゴム材料等で平板状に
形成されたスキージを利用して、タングステンペースト
を流し込んでもよい。次に、100〜200℃程度で加
熱して、マウント電極22を乾燥・硬化させる。このス
クリーン印刷方式では、マスクの厚さを調整することに
より、所望高さのマウント電極22を形成することが可
能である。なお1回の印刷作業で所望形状のマウント電
極22を形成できない場合には、同一の印刷作業を重ね
ることにより、所望形状のマウント電極22を形成して
もよい。
【0026】次に、マウント電極の上面を加圧する(S
76)。図3はその説明図であり、同図(1)は加圧状
態であり、同図(2)は加圧後の状態である。マウント
電極が硬化した後、図3(1)に示すように、マウント
電極22の上面に加圧治具23を配置する。加圧治具2
3は金属材料等からなり、その下面は水平に形成されて
いる。この加圧治具23の下面により、マウント電極2
2を下方に加圧する。するとマウント電極22が変形
し、図3(2)に示すようにその上面が平坦化される。
その際マウント電極22の下部22aは、底板用シート
12の中にめり込むものと考えられる。
【0027】次に、図1に示すように、セラミックテー
プからブランクカットして、キャビティ用セラミックシ
ート(以下、キャビティ用シートという)14を形成す
る(S78)。なお底板用シート12と同様に、キャビ
ティ用シート14はパッケージ容器10複数個分の大き
さに形成する。そして、キャビティ用シート14を底板
用シート12の上に積層して、1300℃程度で焼成し
硬化させる(S80)。これにより両者が接合され、パ
ッケージ容器10が形成される。なお、バッチ処理によ
り複数のパッケージ容器10を同時に形成していたの
で、ここで裁断して1個ずつに分離する(S82)。
【0028】次に、図1に示すように、パッケージ容器
10の開口縁部に封止ガラス17を塗布する(S8
3)。封止ガラス17は、キャビティ用シート14の上
面に、スクリーン印刷方式により厚さ100μm程度に
塗布する。尚、封止ガラス17を塗布する工程(S8
3)は実装工程(S84)の後にしてもよい。
【0029】次に、圧電振動片2を実装する(S8
4)。図4はその説明図であり、同図(1)は実装作業
状態であり、同図(2)は実装作業後の状態である。ま
ず、マウント電極22の表面に導電性接着剤26を塗布
する(S842)。
【0030】次に、実装治具24の下面に圧電振動片2
を吸着して、マウント電極22上に配置する(S84
4)。実装治具24は金属材料等からなり、その下面は
圧電振動片2の取り付け部2b側から先端部2a(図1
参照)側に向かって上方に傾斜している。この実装治具
24の下面に沿って、音叉状の圧電振動片2の取り付け
部2bを配置する。なお実装治具24の下面に吸着手段
等を設けて、圧電振動片2の吸着および解放を自在に行
いうるようにするのが好ましい。次に、この実装治具2
4とともに圧電振動片2の取り付け部2bを、導電性接
着剤26を塗布したマウント電極22上に配置する。す
ると、圧電振動片2は先端部を上向きにして配置され
る。その後に実装治具24を取り除くと、圧電振動片2
の自重によりその先端部が下降し、図4(2)に示すよ
うに水平付近で停止する。なお本実施形態に係る圧電振
動子では、図4(1)に示す角度αを5度とした場合
に、実装後の圧電振動片2がほぼ水平になることが確認
されている。
【0031】なお、圧電振動片2がパッケージ容器10
のキャビティ内壁に当接しないように、CCDカメラ等
を用いて水平方向に位置合わせした上で、圧電振動片2
を配置する。圧電振動片2の配置後、加熱して導電性接
着剤26を硬化させる(S846)。
【0032】次に、図1に示すように、蓋部材16を接
着してパッケージ容器10の開口部を封止する(S8
8)。具体的には、この蓋部材16をパッケージ容器1
0の開口部に配置し、図示しない錘を載せてベルト炉に
入れる。そして窒素または不活性ガス雰囲気中で、封止
ガラス17の融点(例えば約320℃)以上の温度で加
熱し、封止ガラス17を溶解して蓋部材16をパッケー
ジ容器10に接合する。
【0033】次に、パッケージ容器10を真空炉内に入
れ、底板用シート12の中央部に設けた貫通穴19を通
して、パッケージ容器10の内部を真空状態とする(S
90)。次に、貫通穴19上にロウ材からなるボールを
配置し、レーザや加熱ピン等でボールを溶解し、貫通穴
19を封止する(S92)。これにより、パッケージ容
器10の内部が真空状態に保持される。
【0034】次に、圧電振動子1の共振周波数の調整を
行う(S94)。図5はその説明図であり、同図(1)
は調整状態における側面断面図であり、同図(2)は調
整後における平面図である。図5(1)に示すように、
蓋部材16の外側にレーザ3を配置し、圧電振動片2の
先端部2aに向かってレーザを照射する。すると図5
(2)に示すように、圧電振動片2の先端部2aに形成
した金薄膜の微小量が溶解して除去される。これによ
り、圧電振動片2および圧電振動子1の共振周波数を増
加させて、所望の共振周波数にチューニングする。以上
により、圧電振動子1が完成する。
【0035】上述した本実施形態に係る圧電振動子の製
造方法により、圧電振動片を水平に実装することができ
る。この点、スクリーン印刷方式でマウント電極を形成
すると、面だれが発生してかまぼこ状となる。その上に
圧電振動片を実装すると、圧電振動片の先端部の高さが
大きくばらつくという問題がある。またこれに伴って、
レーザの焦点が合わなくなり、加工径がばらついてしま
い共振周波数のチューニングに支障をきたすという問題
がある。
【0036】しかし、本実施形態に係る圧電振動片の実
装方法では、マウント電極の上面を加圧して平坦化した
後に、圧電振動片を実装する構成とした。これにより、
実装位置のわずかな違いによって、圧電振動片の先端部
の高さが大きくばらつくことがなくなり、水平に実装さ
れた圧電振動片を提供することができる。またこれに伴
って、共振周波数のチューニングを円滑に行うことがで
きる。
【0037】なおマウント電極の上面の加圧は、セラミ
ック材料からなるパッケージ容器の焼成硬化前に行う構
成とした。この場合には、マウント電極の下部をセラミ
ックパッケージ容器の底板にめり込ませることができる
ので、低い加圧力でマウント電極の上面を平坦化するこ
とができる。
【0038】また、圧電振動片2の実装に使用する導電
性接着剤はゲル状であり、圧電振動片の自重によりその
先端部が下向きになるという問題がある。そして、下向
きになった圧電振動片の先端部が底板用シートに当接す
ると、底板との接触により圧電振動片の発振が停止する
という問題がある。
【0039】しかし、本実施形態に係る圧電振動片の実
装方法では、圧電振動片の先端部を予め上向きに実装す
る構成とした。これにより、圧電振動片の自重によりそ
の先端部が下降しても、水平付近で停止するので、水平
に実装された圧電振動片を提供することができる。よっ
て、圧電振動片の先端部が底板用シートに当接すること
がなく、圧電振動片の発振が停止することがない。そし
て本実施形態に係る圧電振動片の実装方法によって、水
平に実装された圧電振動片を提供することができるの
で、圧電振動子を薄型化することが可能となる。
【0040】なお、薄型化が要求される圧電振動子1
は、主に携帯電話などの移動体通信機器に使用されるも
のであり、落下による衝撃力が作用する可能性がある。
ここで圧電振動片の先端部が下向きになっていると、衝
撃力によりその先端部が底板用シートに当接して破損す
る可能性が高くなり、その場合には圧電振動片の共振周
波数に大きなずれが生じることになる。しかし本実施形
態に係る圧電振動片の実装方法では、水平に実装された
圧電振動片を提供することができるので、衝撃力により
圧電振動片の先端部が底板用シートに当接して破損する
ことがない。従って、共振周波数にずれが生じることが
ない。
【0041】また、マウント電極の上面を加圧して平坦
化した場合には、その上面と圧電振動片の下面とが面接
触するので、平坦化しなかった場合と比較して、圧電振
動片の先端部が下降する傾向は弱くなる。よってマウン
ト電極の上面を平坦化した場合には、圧電振動片の先端
部を予め上向きに実装する際の角度α(図4参照)を小
さくすることができる。従って、導電性接着剤に生じる
歪みが小さくなり、導電性接着剤におけるクラックの発
生、およびこれに伴う圧電振動片の脱落等を防止するこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】パッケージ容器の底板上に形成した所定
高さのマウント電極の上に圧電振動片を実装する方法で
あって、前記マウント電極の上面を加圧して平坦化した
後に前記圧電振動片を実装する構成としたので、水平に
実装された圧電振動片を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る圧電振動子の説明図であり、
(1)は平面図であり、(2)はA−A線における側面
断面図である。
【図2】圧電振動子の製造方法のフローチャートであ
る。
【図3】(1)はマウント電極上面の加圧状態の説明図
であり、(2)は加圧後の状態の説明図であり、いずれ
も図1のB部に相当する部分の拡大図である。
【図4】(1)は圧電振動片の実装作業状態の説明図で
あり、(2)は実装作業後の状態の説明図であり、いず
れも図1のB部に相当する部分の拡大図である。
【図5】(1)は共振周波数の調整状態における側面断
面図であり、(2)は調整後の状態における平面図であ
る。
【図6】従来の圧電振動子の説明図であり、図1のB部
に相当する部分の拡大図である。
【図7】圧電振動片の先端部における高さのばらつきの
説明図であり、図1のB部に相当する部分の拡大図であ
る。
【符号の説明】
1………圧電振動子、2………圧電振動片、2a………
先端部、2b………取り付け部、3………レーザ、10
………パッケージ容器、12………底板用セラミックシ
ート、13………マウント電極用セラミックシート、1
4………キャビティ用セラミックシート、16………蓋
部材、17………封止ガラス、19………貫通穴、20
………電極パターン、22………マウント電極、23…
……加圧治具、24………実装治具、26………導電性
接着剤、101,201………圧電振動子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月8日(2002.4.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】次に、上記圧電振動片を実装する圧電振動
子の製造方法について、主に図1を用いて説明する。な
お、図2に圧電振動子の製造方法のフローチャートを示
す。本実施形態に係る圧電振動片の実装方法は、パッケ
ージ容器10の底板用シート12上にスクリーン印刷方
式で所定高さのマウント電極22を形成し、そのマウン
ト電極22の上面を加圧して平坦化し、その上に圧電振
動片2の先端部2aを予め上向きにして実装するもので
ある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージ容器の底板上に形成した所定
    高さのマウント電極の上に圧電振動片を実装する方法で
    あって、前記マウント電極の上面を加圧して平坦化した
    後に前記圧電振動片を実装することを特徴とする圧電振
    動片の実装方法。
  2. 【請求項2】 前記マウント電極の上面の加圧は、セラ
    ミック材料からなる前記パッケージ容器の焼成硬化前に
    行うことを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の実
    装方法。
  3. 【請求項3】 パッケージ容器の底板上に形成した所定
    高さのマウント電極の上に圧電振動片を実装する方法で
    あって、前記圧電振動片の先端部を予め上向きに実装す
    ることを特徴とする圧電振動片の実装方法。
  4. 【請求項4】 パッケージ容器の底板上に形成した所定
    高さのマウント電極の上に圧電振動片を実装する治具で
    あって、前記圧電振動片との接触面における前記圧電振
    動片の先端部側を上方に傾斜させることにより、前記圧
    電振動片の先端部を予め上向きに実装することを可能と
    したことを特徴とする圧電振動片の実装治具。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の圧
    電振動片の実装方法を使用して製造したことを特徴とす
    る圧電振動子。
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