JP2003005487A - 多色画像形成装置 - Google Patents

多色画像形成装置

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JP2003005487A
JP2003005487A JP2001188196A JP2001188196A JP2003005487A JP 2003005487 A JP2003005487 A JP 2003005487A JP 2001188196 A JP2001188196 A JP 2001188196A JP 2001188196 A JP2001188196 A JP 2001188196A JP 2003005487 A JP2003005487 A JP 2003005487A
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toner
developing
roller
image
magnetic
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Application number
JP2001188196A
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English (en)
Inventor
Masaki Kanasugi
正喜 金杉
Kenji Kihira
顕治 紀平
Takeo Hirono
武男 広野
Morimichi Takashika
守通 高鹿
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Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MICRプリンタにおける使い込みによる画
像濃度の低下を抑えることが課題である。 【解決手段】 ホッパー61内のトナー62を取り込ん
だ供給ローラ64は、現像ローラ45に、この取り込ん
だトナー62を供給する。プリンタが使い込まれてくる
と、供給ローラ64は目詰まりを起こし、現像ローラ4
5へのトナー62の供給量が低下して、印刷物の画像濃
度も低下する。供給ローラ64を絞る絞り部材75は、
供給ローラ64内に取り込まれたトナー62の一部を絞
り出し、目詰まりを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性トナーを収納
する接触型現像装置、を有するMICRプリンタに関す
る。また、とりわけこのMICRプリンタをタンデム型
の多色画像形成装置で実現した場合に関する。
【0002】
【従来技術】電子写真法によるカラー複写・印字技術の
進歩に伴い、高精細な色調、彩度を持った印字が得られ
るようになり、有価証券等の印字も容易になった。その
一方で、カラー複写・印字を用いた、紙幣、有価証券等
の偽造が行われると、本物と偽者の区別が困難になり、
この複写物や印字物が不正に使用される恐れがある。そ
こで、カラー複写や印字による偽造を防止するため、そ
れらの偽造物を容易に識別する技術が必要になってきて
いる。例えば、近年、金融機関の事務センター等におい
て行われている手形帳、小切手帳の発行業務に利用され
ている有価証券発行装置には、偽造や変造を防止するた
めに、一般に、MICR(Magnetic Ink
Character Recognition)システ
ムが採用されている。ここで、MICRシステムとは、
有価証券の券面にMICRフォントと呼ばれる磁性識別
マークを印刷し、これを磁気読取装置で読み取り確認す
るものである。
【0003】そして、このようなMICRシステムにお
けるMICRフォントの印刷に、近年、オフセット印刷
やドットプリンタに代わって、MICRトナーあるいは
MICRプリンタ用磁性トナーを用いた電子写真式のペ
ージプリンタの採用が広まってきている。
【0004】電子写真式のカラープリンタでは、減法混
色の三原色であるY(イエロー:黄色)、M(マゼン
タ:赤色染料)、C(シアン:緑味のある青色)のカラ
ー用トナー及び文字や画像の黒色部分の印字に専用され
るK(ブラック:黒色)トナーの合計4色のトナーを1
枚の用紙に重ねて転写する。このため、各色のトナー毎
に画像形成処理を行う必要がある。従って、用紙1頁に
対して印字(印刷)を4回繰り返す。
【0005】このような4種類(4色)のトナーを用紙
に順次重ねて転写する印字処理を1工程で高速に行うも
のとして、タンデム型のカラー画像形成装置が実用化さ
れている。このタンデム型のカラー画像形成装置によ
り、高解像度で高精細な色調、彩度の印字を、高速に行
うことができるようになってきた。
【0006】このようなタンデム式カラープリンタをM
ICRプリンタとして用いる場合、第1の実施形態にお
いて後述するように、K(ブラック)トナーの位置に磁
性トナーを入れ、他のY(イエロー)、M(マゼン
タ)、C(シアン)の位置には、従来通り、有彩色トナ
ーなどの非磁性トナーを入れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、基本
的に非磁性現像方式を用いたタンデム式カラープリンタ
の黒現像器に磁性トナー(MICRプリンタ用トナー)
を収容してMICRプリンタを構成すると、さらに以下
のような点が判明した。
【0008】すなわち、初期は問題ないが、使い込んで
いくと徐々に画像濃度が低下した。画像濃度と磁気読み
取り強度は対応しているから、画像濃度が低くなると磁
気読み取り強度が低下する。このため、MICRプリン
タで印刷した小切手等の有価証券上の情報をリーダーソ
ーターを通して認識しようとしても、正確に認識できな
くなる。
【0009】本発明の目的は、非磁性現像方式を用いた
カラープリンタに磁性トナーを収容して構成したMIC
Rプリンタを使い込んでいくことによる画像濃度の低下
を抑えることである。また、このことにより、上記リー
ダーソーターによる有価証券上の情報の読み取りを正確
に行うようにするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1 に示す多色画像
形成装置は、磁性トナーを収納する接触型現像装置を有
すると共に、現像ローラを像担持体に圧接させた接触現
像方式であり、本発明の前提となる。
【0011】また、請求項2では、この請求項1の多色
画像形成装置が供給ローラをさらに備えている。そし
て、請求項3では、この供給ローラを絞る絞り部材をさ
らに設けている。また、請求項4では、この供給ローラ
に印加する電圧を制御する印加電圧制御手段をさらに設
けている。このような構成により、使い込みによる画質
濃度の低下を抑えるという上記課題が達成される。
【0012】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。 <第1の実施形態>図1は、本発明の第1の実施形態に
係るカラー画像形成装置の内部構成を模式的に示す図で
ある。まず、同図を用いてカラー画像形成装置の全体構
成について説明する。
【0013】同図に示すように、このカラー画像形成装
置(本体装置)30は、その後面(図の左方)に開閉ト
レー31を備え、下部には本体装置前方(図の右方)か
ら着脱自在な用紙カセット32を備えている。用紙カセ
ット32には、多数枚の用紙が載置・収容されている。
【0014】本体装置30は、その上面に上蓋33を備
えている。上蓋33の前部側方には、同図には示されて
いないが、電源スイッチ、液晶表示装置、複数の入力キ
ー等が配設されている。上蓋33は、その後部が本体装
置30の後部上面と共に排紙トレー34を形成してい
る。
【0015】本体装置30の内部には、ほぼ中央に、偏
平なループ状の用紙搬送ベルト35(以下、単にベルト
という)が前後に延在して配置され、そのループの水平
方向の両端部を駆動ローラ36と従動ローラ37に保持
されている。このベルト35は、駆動ローラ36により
駆動され、図の矢印Rで示す反時計回り方向に循環移動
する。このベルト35の上循環部に沿って、4個の感光
体ドラム38(38a、38b、38c、38d)が、
用紙搬送方向(図の右から左方向)に多段式に並設され
ている。
【0016】これらの感光体ドラム38(38a、38
b、38c、38d)をそれぞれ取り囲むようにして
(以下、代表的に感光体ドラム38dの周囲装置につい
てのみ符号を付して示す)、クリーナ41、初期化帯電
ローラ42、書込ヘッド43、及び現像器44(44
d)が配設されている。また、接触型のシート転写器3
9が、ベルト35を介して感光体ドラム38に圧接して
転写部を形成している。尚、感光体ドラム38a、38
b、38cに対しては、それぞれ現像器44a、44
b、44cが配置されている。
【0017】現像器(現像ホッパー)44(44d)
は、その下部開口部に回転可能に支持された現像ローラ
45を備えている。この現像ローラ45は、感光体ドラ
ム38周面に当接して、現像部を形成している。書込ヘ
ッド43は、上蓋33の裏面に支持部材46を介して配
設されており、上蓋33の開閉に伴って円弧を描いて昇
降し、上蓋33の閉成により降下して、初期化帯電ロー
ラ42と現像ローラ45との間に位置決めされて、記録
部を形成している。
【0018】ベルト35の上循環部の上流側端部には、
吸着ローラ47が、ベルト35を介して従動ローラ37
に圧接され、ここに用紙搬入部を形成している。吸着ロ
ーラ47は、用紙搬入部に搬入されてくる用紙に吸着バ
イアスを印加しながらベルト35を押圧し、ベルト35
に用紙を静電的に吸着させる。
【0019】上記用紙搬送方向最上流の感光体ドラム3
8aに対する現像器44aから感光体ドラム38cに対
応する現像器44cまでの各現像器には、減法混色の三
原色であるM(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロ
ー)の各色トナーがそれぞれ収容されている。
【0020】後述するように、最下流の感光体ドラム3
8dに対応する現像器44dには、MICRフォントの
印刷のための、磁性トナーが収容されている。また、3
番目の現像器44cには、色トナーの代わりに、透明蛍
光トナーを収容することができる。
【0021】ベルト35よりさらに上流側(図の右方)
には、待機ロール対48、その下方に給紙案内路49が
配置され、給紙案内路49の下端部には、給送ロール対
51が配設されている。給送ロール対51の上流(下
方)に、上述した用紙カセット32の給紙端が位置して
いる。用紙カセット32の給紙端上方に、給紙コロ52
が配設されている。給紙コロ52は、一回転毎に、用紙
カセット32に収容されている最上部の用紙1枚を取り
出して、給送ロール対51へ給紙する。
【0022】一方、ベルト35よりも用紙搬送方向下流
(図の左方)には、定着器53、排紙ロール対54、切
り換えレバー55が設けられている。定着器53は、断
熱性のホッパー内に組み付けられた圧接ローラ、定着ロ
ーラ、発熱ローラ、用紙分離爪、周面清掃器、オイル塗
布部材、サーミスタ等から構成され、用紙上に転写され
たトナー像を紙面に熱定着させる。
【0023】切り換えレバー55は、同図に示すように
下の位置にあるときは、上方の排出路56及び排紙ロー
ル対57を介して排紙トレー34へ用紙を案内する。一
方、上に回動しているときは、本体装置後面に開成され
る開閉トレー31へ用紙を案内する。
【0024】ベルト35と用紙カセット32の間には、
回路基板を装着可能な電装部58が配設され、その回路
基板には複数の電子部品からなる制御装置が搭載されて
いる。制御装置は、コントローラ部とエンジン部からな
り、コントローラ部はCPU(中央演算処理装置)、R
OM(読出し専用メモリ)、EEPROM(再書込み可
能な読出し用メモリ)、フレームメモリ、イメージデー
タ転送回路等を備えていて、ホストコンピュータ等から
入力される印字データを解析し、印字用データを作成し
てエンジン部に送る。
【0025】エンジン部は、CPUやROM等を備え、
その入力側には、コントローラ部からのデータや指令信
号、温度センサの出力、用紙検知センサの出力などが入
力され、出力側には不図示のモータを駆動するモータド
ライバ、そのモータの駆動を各部に伝達する駆動系を切
り替えるクラッチドライバ、書込みヘッド43を上記印
字用データに基づいて駆動する印字ドライバ、初期化帯
電ローラ42、現像ローラ45、転写器、吸着ローラ4
7、後述する供給ローラ、ドクターブレード、スクイシ
ート等に所定のバイアス電圧を供給するバイアス電源ド
ライバ等が接続されている。エンジン部は、コントロー
ラ部からのデータや指令信号、温度センサの出力、用紙
検知センサの出力等に基づいて各部を駆動制御する。
【0026】次に、以上説明したカラー画像形成装置3
0の基本的な動作について説明する。まず、電源が投入
され、使用する用紙の紙質、枚数、印字モード、その他
の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器からの信
号として入力されると、不図示の駆動機構により給紙コ
ロ52が一回転して、用紙カセット32に載置収容され
ている用紙を給送ロール対51を介して待機ロール対4
8へ給送する。待機ロール対48は、回転を一時停止し
て、一対のローラで形成される挟持部に用紙先端を当接
させた状態で、搬送タイミングを待機する。
【0027】つづいて、駆動ローラ36が反時計回り方
向に回転し、従動ローラ37が従動して、同じく反時計
回り方向に回転する。これにより、ベルト35は、上循
環部が4個の感光体ドラム38a、38b、38c、3
8dに当接して、全体が反時計回り方向へ循環移動す
る。
【0028】これと共に、各現像器44a、44b、4
4c、44d及び感光体ドラム38a、38b、38
c、38dが印字タイミングに合わせて順次駆動され
る。感光体ドラム38は時計回り方向に回転し、初期化
帯電ローラ42は、感光体ドラム38周面に一様な高マ
イナス電荷を付与し、書込みヘッド42は、その感光体
ドラム38周面に画像信号に応じて露光を行って、低電
位部を形成する。これにより、上記初期化による高マイ
ナス電位部と、露光による低マイナス電位部からなる静
電潜像が形成される。現像器44の現像ローラ45は、
その静電潜像の低電位部にトナーを転移させて、感光体
ドラム38周面上にトナー像を形成(反転現像)する。
【0029】最上流の感光体ドラム38aの周面上のト
ナー像の先端が、ベルト35との対向点に回転搬送され
てくるタイミングで、その対向点に用紙の印字開始位置
が一致するように、待機ロール対48が回転を開始し
て、用紙を用紙搬入部へ給送する。
【0030】従動ローラ37と吸着ローラ47は、給送
された用紙をベルト35と共に挟持して搬送する。用紙
は、ベルト35に吸着され、感光体ドラム38aと転写
器により形成されている最初の転送部へ搬送される。転
写器は、転写バイアス電源から出力される転写電流をベ
ルト35を介して用紙に印加する。この転写器から印加
される転写電流により、感光体ドラム38a上のM(マ
ゼンタ)のトナー像が用紙に転写される。つづいて、感
光体ドラム38bと転写器により形成されている上流か
ら2番目の転写部においてC(シアン)のトナー像が転
写され、さらに感光体ドラム38cと転写器により形成
されている上流から3番目の転写部においてY(イエロ
ー)のトナー像が転写される。そして、感光体ドラム3
8dと転写器により形成されている上流から4番目(す
なわち、最下流)の転写部においてK(ブラック)のト
ナー像が転写される。
【0031】このようにして、4色のトナー像を転写さ
れた用紙は、ベルト35から分離して定着器53に搬入
される。定着器53は、トナー像を用紙に熱定着させ
る。この画像定着後、用紙は、排紙ロール対54によっ
て後面の開閉トレー31上にトナー像を上にして、また
は上部の排紙トレー34上にトナー像を下にして排出さ
れる。
【0032】以上のように動作する本発明の一実施例の
カラー画像形成装置30において、上記現像器44(4
4a、44b、44c、44d)は、感光体ドラム38
(38a、38b、38c、38d)上に安定したトナ
ー像を形成するために、以下のような構成とされてい
る。
【0033】図2は、上記現像器44の主要部を模式的
に示す側断面図である。同図に示す現像器44は、カラ
ー画像形成装置30に着脱自在であり、ドラムユニット
と共に1つの画像形成ユニットを構成する現像ユニット
とされている。現像器44は、ホッパー61を備え、そ
のホッパー61の下部開口に導電性ゴムローラからなる
現像ローラ45を回転可能に保持し、ホッパー61の内
部には、トナー62を収容し、このトナー62に埋没す
るように配設されたトナーを攪拌するアジテーター63
を備えている。
【0034】また、現像器44の最下部には、スポンジ
体から成る供給ローラ64が現像ローラ45に圧接して
配置されている。現像ローラ45には、その斜め右上周
面に圧接して金属製の板バネ状のドクターブレード65
が配設され、下部周面に当接してスクイシート(導電性
規制シート)66が配設されている。このスクイシート
66には、バイアス電源71を含む後述する導電性規制
シートバイアス手段が設けられている。ドクターブレー
ド65の両側部には、ホッパー61開口部の内部と外部
を隔絶してトナー62の漏出を防止するための封止部材
67が配設されている。
【0035】本実施例の現像ローラ45は、芯金とこの
芯金を取り巻く円筒状の半導電性(106 Ω)のウレタ
ンゴムとで形成され、芯金には「−250V」の現像バ
イアスをバイアス電源68から印加する。また、現像ロ
ーラ45は、像担持体としての感光体ドラム38表面に
圧接し、その食い込み量は例えば0.07mmに設定さ
れる。
【0036】本実施例の供給ローラ64は、芯金とこの
芯金を取り巻く円筒状の半導電性(106 Ω)のウレタ
ンスポンジとで形成され、芯金には「−500V」の供
給バイアスをバイアス電源69から印加する。また、供
給ローラ64は、現像ローラ45に圧接し、その食い込
み量は例えば0.25mmに設定される。そして、この
供給ローラ64は、感光体ドラム38への現像を終わっ
た後の現像ローラ45周面上に残留する非現像部分のト
ナー62を、現像メモリの解消のためにホッパー61内
で掻き落としている。
【0037】尚、供給ローラ64に印加するバイアス電
圧(−500V)の絶対値は、現像ローラ45に印加す
るバイアス電圧(−250V)の絶対値よりも大きく、
且つその電圧差は200V〜500Vの範囲内に収まる
ように設定されている。また、後述する目的で、この供
給ローラ64を絞る突起状の絞り部材75が設けられて
いる。
【0038】さらに、ドクターブレード65を弾性金属
板で形成し、このドクターブレード65にも上記バイア
ス電源69から「−500V」のドクターバイアスを印
加する。そして、供給ローラ64の上流側に位置するス
クイシート66を導電性部材(103 Ω)で構成して、
これに0V(0ボルト)から現像ローラ45の現像バイ
アス電圧までの範囲のシートバイアス電圧をバイアス電
源71により印加するようにしている。
【0039】尚、図2に示す現像器44においては、便
宜上、上記現像ローラ45への現像バイアス電圧の印加
をバイアス電源68により行い、上記スクイシート66
へのシートバイアス電圧の印加をバイアス電源71によ
り個別に行う例で説明しているが、電源はこのように個
別に設ける必要はない。すなわち、本発明における実際
の現像ユニット構成では、例えばユニット内に抵抗素子
を含む分圧回路を備え、装置本体の共通バイアス電源に
より現像ローラ45とスクイシート66のそれぞれに分
圧されたバイアス電圧を印加するようにしている。
【0040】本発明では、図2に示すように、現像ロー
ラ45を像担持体としての感光体ドラム38の表面に圧
接させる接触現像(ロール)方式を採用している。この
接触現像方式でもMICRトナー(磁性トナー)による
現像を問題なく行うことができる。
【0041】次に、以上説明した本発明の多色画像形成
装置に用いるトナーについて説明する。最初に、現像器
44dに収容される磁性トナーについて説明する。本発
明の磁性トナーは、結着樹脂と、磁性粉と、蛍光物質と
を含有する。
【0042】結着樹脂としては、公知のものを含む広い
範囲から選択することができる。具体的には、ポリスチ
レン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−ブタジエン
共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポリエス
テル、不飽和ポリエステル樹脂。エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリオレフィン樹脂などが例示でき、これらの樹脂
を2種類以上組み合わせて用いてもよい。尚、これらの
樹脂のうち、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、オレフィン系樹脂が好ましい。
【0043】磁性粉としては、マグネタイト、フェライ
ト等を用いることができる。磁性粉の平均粒径は、通
常、0.1μm〜10μmである。磁性粉の磁気特性
は、磁気読取り装置により読み取らなければならないの
で、通常の磁性トナーに用いられる磁性粉の磁気特性よ
りも強い磁力を有するものでなければならない。
【0044】トナー中の磁性粉の添加量は、樹脂100
重量部に対して30〜80重量部の範囲がよく、特に4
0〜60重量部の範囲が好ましい。2種類以上の磁性粉
を組み合わせて添加することも可能である。蛍光物質と
しては、所定の波長の紫外線の照射により発色する、有
機または無機の蛍光染料、蛍光顔料等を用いることがで
きる。
【0045】有機蛍光物質としては、9,10−ジアニ
リノアントラセン、2−ヒドロキシ−1−ナフタルダジ
ン等が、無機蛍光物質としては、酸化亜鉛、硫化亜鉛等
が挙げられる。蛍光物質の添加量は、樹脂100重量部
に対して2〜4重量部の範囲がよく、特に2.5〜3.
5重量部の範囲が好ましい。2種類以上の蛍光物質を組
み合わせて添加してもよい。
【0046】本発明に用いる磁性トナーには、必要に応
じて公知の帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤と
しては、例えば、正帯電性トナーを得るためには、四級
アンモニウム塩やそれらの造塩化合物などが、負帯電性
トナーを得るためには、サリチル酸あるいはアルキルサ
ルチル酸の金属錯体や金属錯塩、硼素含有カリウム塩化
合物などが好ましい。これら帯電制御剤の添加量は、
0.01〜20重量部の範囲が好ましい。
【0047】さらに、本発明の磁性トナーには、熱特性
改良のための離型剤として、各種ワックスを添加しても
よい。また、本発明の磁性トナーには、流動性向上剤と
してのシリカ、チタニア、アルミナなどの無機微粒子を
0.01〜5重量部の範囲で添加してもよい。
【0048】本発明の磁性トナーは、一成分現像剤とし
て使用されるが、場合によっては、キャリアと混合して
二成分現像剤として使用することも可能である。次に、
現像器44cに収容される蛍光透明トナーについて説明
する。蛍光透明トナーは、例えばジオールと多価カルボ
ン酸とから合成される軟化点70〜150℃のポリエス
テル樹脂からなる結着樹脂と、蛍光物質とを含有する。
この蛍光透明トナーは、着色材料を何ら含まないもので
ある。結着樹脂としては、上記ジオールと多価カルボン
酸とから合成されるポリエステル樹脂が、透明性に優れ
ているため、よく使用される。
【0049】この蛍光透明トナーに用いる蛍光物質とし
ては、上述した磁性トナーで用いたものを使用可能であ
るが、透明性に優れていることから、特に、酸化亜鉛や
硫化亜鉛等の無機蛍光物質が好ましい。透明蛍光トナー
には、その他、上述した磁性トナーで用いた各種添加剤
を含むことができる。
【0050】本発明の蛍光透明トナーは、蛍光物質を含
有しているため、可視光線の下では無色であり、記録情
報を認識することができないが、特定の紫外線等を照射
することにより所定の色に鮮明に発色し、蛍光透明トナ
ーによる記録情報を可視化し、偽造・変造の防止に思料
することが可能である。
【0051】本発明の磁性トナー及び透明蛍光トナー
は、種々の製造方法により製造可能である。一般的には
次のような製造方法により製造可能である。まず、樹
脂、磁性粉、蛍光物質、必要に応じて帯電制御剤、ワッ
クス、流動性向上剤等をヘンシェルミキサーなどにより
均一に混合する。ついで、この混合物を、ニーダー、エ
クストルーダー、ロールミルなどを用い、溶融混練す
る。
【0052】次に、混練物をハンマーミル、カッターミ
ルなどを用いて粗粉砕した後、ジェットミル、1式ミル
などで微粉砕する。その後、微粉砕物をDS(分散式分
級機)、ジクザグ分級機などにより分級する。分級によ
り得られるトナーの平均粒径としては、3μm〜18μ
mが好適である。場合によっては、さらに、ヘンシェル
ミキサーを用いて、分級物にシリカを分散させてもよ
い。
【0053】このように、本実施例のカラープリンタで
は、4番目の現像器44dに磁性トナーを収容し、3番
目の現像器44cに非磁性である蛍光透明トナーを収容
し、1番目と2番目の現像器44a、44bには、非磁
性である有彩色トナーを収容した。
【0054】以下、これら磁性トナー及び透明蛍光トナ
ーを用いて図1に示すタンデム型の多色画像形成装置に
より印字した印字例を示す。第1の印字例では、以下の
ようにして、磁性トナーを製造した。まず、ビスフェノ
ール誘導体等のジオールまたは多価アルコールと、マレ
イン酸等のジカルボン酸とを含む、ガラス転移温度60
℃、軟化温度135℃のポリエステル樹脂を準備した。
【0055】このポリエステル樹脂65質量%、針状マ
グネタイト20質量%、不定形マグネタイト10質量
%、負帯電性電荷制御剤1質量%、軟化温度120℃の
ポリプロピレン2質量%、及び有機蛍光顔料2質量%を
ヘンシェルミキサーにて粉体混合し、この混合物を設定
温度130℃でエクストルーダーにより熱処理した。
【0056】冷却した後、微粉砕し、これを分級するこ
とにより、重量平均粒径が10μmの粉砕物を得た。こ
の粉砕物に疎水性シリカ1.4%をヘンシェルミキサー
で外添し、磁性トナーを得た。得られたトナーの磁性特
性は、79000A/mの磁場条件で、飽和磁化130
00μT、保磁力27650A/m、残留磁化6000
μTであった。
【0057】この磁性トナーを図1に示すカラープリン
タの現像器44dに充填した。なお、現像器44a、4
4b、44cには、オリジナルのカラートナーをそのま
ま充填し、地模様と振り出し金融機関のトレードマーク
等はカラートナーで印刷すると共に、MICRフォント
は磁性トナーで印刷し、小切手とした。このようにして
印刷された小切手を図3に示す。
【0058】作成した小切手のMICRフォントを磁性
測定器で読み取ったところ、磁気強度としては、140
%の値が得られ、この値は十分読み取りエラーの少ない
値であった。なお、磁気強度が100〜200%であれ
ば、実際のMICRシステムの読み取り機のリーダーソ
ーターで読み取りエラーが生じないことが確認されてい
る。
【0059】これらの印刷されたMICRフォントは、
通常の蛍光灯下では普通の黒トナーとしか認識されなか
ったが、365nmの発光波長を持つブラックライトを
当てると蛍光を発し、普通の黒トナーで印刷された文字
とは明らかに区別される現象が確認された。
【0060】次に、第2の印字例について説明する。こ
の印字例では、ジオールと多価カルボン酸とから合成さ
れる不飽和ポリエステル樹脂(軟化点120℃)100
重量部、帯電制御剤1.5重量部、ポリプロピレン樹脂
2重量部、および酸化亜鉛微粉末(ZnO:Zn)5重
量部をヘンシェルミキサーで混合し、熱ロールミルで溶
融混練して冷却した。
【0061】ついで、混練物をハンマーミルを用いて微
粉砕し、エアージェット方式により微粉砕した後、分散
式分級機で粒径が5μm〜20μmになるように分級
し、分級物を得た。この分級物100重量物に対して、
疎水性シリカ1.5重量部をヘンシェルミキサーで分散
させ、透明蛍光トナーを得た。
【0062】この透明蛍光トナーを図1に示す非磁性一
成分現像方式のカラープリンタの感光体ドラム38cに
対応する現像器44cに充填した。なお、現像器44
a、44bには、オリジナルのカラートナーをそのまま
充填し、現像器44dには、第1の印字例の磁性トナー
を収容した。
【0063】このようなカラープリンタにより印字を行
ったところ、可視光線の下では印字部分が見えず、紫外
線照射下では透明蛍光トナーで印字した部分が鮮明な青
緑色に発色した。最後に第3の印字例について説明す
る。この印字例では、第2の印字例において、酸化亜鉛
微粉末を、硫化亜鉛微粉末に替えた以外は第2の印字例
と同様の方法で透明蛍光トナーを得た。
【0064】この透明蛍光トナーを、第2の印字例と同
様にして、図1に示す非磁性一成分現像方式のカラープ
リンタの感光体ドラム38cに対応する現像器44cに
収容し、印字を行ったところ、可視光線の下では印字部
分が見えず、紫外線照射下では透明蛍光トナーによる印
字部分が鮮明な青緑色に発色した。
【0065】このように、タンデム型の多色画像形成装
置における複数の現像手段の1つに、磁性トナーを用い
ると、磁性識別マークの磁気読取りによるセキュリティ
機能と、紫外線の照射により発色する蛍光物質によるセ
キュリティ機能の二重のセキュリティ機能を備えること
になり、有価証券等の偽造や変造を防止する上で優れた
効果を発揮する。
【0066】また、複数の現像手段の1つに磁性トナー
を用いると共に、他の複数の現像手段の1つに非磁性の
蛍光透明トナーを用いると、偽造や変造防止のためのセ
キュリティ機能を更に追加することができる。ところ
で、常に安定した画像濃度を確保するには、図2の現像
ローラ45表面に均一なトナー層を形成する必要があ
る。
【0067】一般にトナー層を形成するには、供給ロー
ラ64にホッパー61内のトナー62を取り込み、現像
ローラ45へ供給する。上述したように、現像ローラ4
5と供給ローラ64には電圧が印加されている。そし
て、これらの電位差(電圧)に応じて現像ローラ45へ
供給されるトナーの量が変わる。現像ローラ45は、ド
クターブレード65により均一に薄層化され、感光体と
の接触部である現像部へと移動する。ホッパー61内に
は、トナー62が自重で凝集するのを防止するアジテー
ター63が回転し、トナー62が供給ローラ64へ取り
込まれやすい状態になっている。従来例で述べたよう
に、このような構成の現像装置に磁性トナー(MICR
プリンタ用トナー)を入れて連続印字等の印字を行う
と、徐々に画像濃度が低下してくる。この原因は供給ロ
ーラ64が目詰まりを起こし現像ローラ45へのトナー
供給量が低下するためである。
【0068】目詰まりの要因は、磁性トナー中の磁性粉
の脱離や、小粒径トナー、シリカ等の外添剤の脱離によ
る流動性の低下がある。すなわち、磁性トナーは非磁性
トナーに比べ磁性粉が露出しているため、帯電量(Q/
M)が低い。これを補うため、シリカ等の外添剤が用い
られているがこれも使い込んでいくうちに脱離するもの
もあり、電気的に吸引する力も小さくなり、現像ローラ
45へのトナー供給量が低下するものと考えられる。
【0069】本実施例では、供給ローラ64を絞る絞り
部材75を設ける。この絞り部材75は、供給ローラ6
4内に取り込まれたトナーの一部を絞り出し、目詰まり
を防止する。尚、供給ローラ64から現像ローラ45へ
トナーの供給が行われる際にも供給ローラ64は絞られ
る。このため、次の工程である絞り部材75では、供給
ローラ64への食い込み量を、供給ローラ64の現像ロ
ーラ45への食い込み量よりも大きくすることでより一
層、目詰まりを防止できる。
【0070】このように、本実施例では、供給ローラを
絞る絞り部材を設けて供給ローラの目詰まりを防止し
た。これにより、現像ローラへのトナー供給が安定して
行われ画像濃度の低下を抑えることができる。 <第2の実施形態>本実施例では、供給ローラに印加す
る電圧をプリンタからの印字情報(プリント枚数)によ
り段階的に可変にする。
【0071】上記第1の実施形態の中で述べたように、
プリンタを使い込んでいくとシリカ等の外添剤が脱離し
トナーの帯電量(Q/M)が低下する。この結果、電気
的に吸引する力が低下し、トナーの供給量が低下してし
まう。この状況を図2の供給ローラ64へ印加する電圧
を上げることで補っている。
【0072】図4に示すように、トナーの帯電量(Q/
M)の低下は印刷枚数にほぼ比例している。このことか
ら、予めプリンタにプリント枚数と、これに対応する印
加電圧の情報を記憶させておけばよい。図5に変形例の
ブロック図を示す。同図において、パソコンからの印字
情報中のあみ点画像情報をI/F部を介して入力した枚
数カウンタ80は、このあみ点画像情報をカウントし比
較演算回路81に入力する。
【0073】比較演算回路81では、不図示のEEPR
OM上に格納されている図4のテーブルに基づいて、カ
ウント情報(プリント枚数情報)から、そのプリント枚
数に対応する供給ローラ64の印加電圧値を読み出す。
そして、HVU82により供給ローラ64のバイアス電
圧を上記読み出された適正値に変換する。尚、図5のH
VU82は、図2のバイアス電源69と71を兼ねてい
る。
【0074】このように、本実施例では、トナーの帯電
量(Q/M)の低下により電気的な吸引力が低下するの
を供給ローラへの印加電圧をプリント枚数に応じて段階
的に上げて補うことで現像ローラへのトナーの供給が安
定的に行われ画像濃度の低下を抑えることができる。 <第3の実施形態>本実施例は、上記スクイシート66
に印加されるバイアス電圧を制御することで、画質を向
上させることを目的としている。本実施例を上記第1の
実施形態と組み合わせて用いればより一層、画質を向上
させることが可能となる。
【0075】上記第1の実施形態で述べたように、非磁
性一成分現像装置において、感光体にトナーを現像した
後の図2の現像ロール45上には非現像部分のトナーが
残留しており、この非現像部分のトナーは現像ロール4
5下流部に設けたスクイシート66によって除電され、
さらに現像ロール45の回転方向と同一方向に回転する
供給ロール64によって掻き落とされる。
【0076】従来の現像器では、感光体に現像した後に
現像ロール45に残留する非現像部分のトナーはバイア
ス電圧を印加したスクイシート66によって除電され、
次に供給ロール64によって掻き落とされる。さらに新
鮮なトナーは現像ロール45上に供給され、ドクターブ
レード65(トナー層規制部材ともいう)で均一なトナ
ー層を形成する。特に現像後の非現像部分のトナーを均
一に掻き落とす一連の動作は、現像前の現像ロール45
上のトナー層を均一に保持するためには不可欠である。
また、非現像部分のトナーを掻き落とす力は、トナーと
現像ロール45との付着力に起因するところが大きくト
ナー帯電量に依存する。従って特に低湿環境時にはトナ
ー帯電量が高くなり、現像ロール45との付着力が強く
なりトナー掻き落とし量が減少し結果として現像ロール
45上がムラになる。
【0077】この現像ムラは、ベタ印字時には特に目立
たないが、中間調の印字時には画質として目立ち、いわ
ゆる雨降りと呼ばれる画質不良が生じていた。しかしな
がら、常に非現像部分のトナーを掻き落としてしまう
と、現像ロール45に対して供給ロール64を通過した
新鮮なトナーを供給する際にトナー層厚が薄くなってし
まう。このことは、例えばベタ印字の場合などのよう
に、多量のトナーが必要とされるときには、トナーの供
給不良を引き起こしてしまう。
【0078】本実施例では、図2の現像ロール45上の
非現像部分のトナーを掻き落とす方向に接触回転する供
給ロール64とこの供給ロール64の上流側に導電性ス
クイシート66を配置する。そして、この導電性スクイ
シート66に0V〜250V(この250Vは現像ロー
ルバイアス値である)までの任意の電圧を印加する。こ
の際、網点面積率が50%以下の印字出力信号であった
場合のみ、スクイシートバイアスの電圧を可変に制御す
ることを特徴としている。
【0079】図2に本実施例の概略図を示す。本実施例
では、上記第1の実施形態と同じであるところは説明を
省略する。導電性スクイシート66は現像ロール45上
の非現像部分のトナーを除電する目的で設置され、除電
されたトナーは現像ロール45との付着力が低減され、
供給ロール64によって掻き落とされやすくなる。上述
したように、トナーと現像ロール45との付着力はトナ
ー帯電量に起因するために帯電能力の異なった4色のト
ナーごとに付着力は異なる。トナー帯電量が高いほど除
電効果を強くする必要がある。このため、スクイシート
バイアスは低くしなければならないが、過剰に低すぎる
とトナー付着力が低減して搬送不良が生じる。従って、
除電のバランスとしては、一定のものが必要である。本
実施例では、4色のスクイシートのバイアス電圧をそれ
ぞれ、図6(a)に示すように設定した。
【0080】しかしながら、同図に示す設定の場合、完
全に非現像部分のトナーを掻き落としていないので、現
像ロール上のトナーは微量なムラが発生し、特に網点面
積印字率が50%以下の中間調印字の場合には、この現
像ロール上のムラが画像に現像メモリとして目立ち、い
わゆる雨降り現象が発生する。この雨降り現象は低湿環
境時には、トナー帯電量が上がるためさらに顕著にな
る。
【0081】この不具合を解消する目的でスクイシート
バイアスを下げた場合の画質評価結果を図6(b)に示
す。同図において、「○」は問題ないレベルであること
を、「△」は若干の画像不良が発生したことを、「×」
は非常に目立つ画像不良が発生したことを、それぞれ示
している。
【0082】図6(b)に示す結果より、雨降り現象と
トナー供給不良との間には相反する関係があることがわ
かる。従って、印字率によってスクイシートバイアスを
変換することで、画質の向上につながる。すなわち、図
5のブロック図に示すように、パソコンからの印字情報
をインターフェイス、ヘッド制御回路、ヘッド信号検出
回路を介して比較演算回路81によって印字率を算出
し、網点印字率が50%以下の印字出力信号のみがあっ
た場合に、HVU82によりスクイシート66のバイア
ス電圧を低く変換する。
【0083】このようにすることで、中間調印字におけ
る画質の向上につながる。また、網点面積印字率50%
以上の信号が含まれていた場合には、スクイシート66
のバイアス電圧を低く変換はしない。このような場合に
も低く変換したとすると、トナー供給不良により画質不
良が発生するからである。
【0084】このように、本実施例では、網点面積印字
率50%以下の出力信号のみがあった場合に、スクイシ
ートのバイアス電圧を変換することで画質の向上につな
がる。 <第4の実施形態>さて、上述した現像装置等に関し、
トナー容量を増大すべくホッパーを上方へ延設すると、
現像剤の重量により負荷が生じ、安定したトナー搬送、
または現像に支障をきたすこともある。そのような場
合、現像槽とトナー収容槽を区分することもできる。以
下、そのような現像装置におけるトナーの残量検知につ
いて説明する。
【0085】非磁性一成分現像方式の現像装置において
ホッパー内のトナー残量も検知する方法や、現像ホッパ
ーと区分されたトナーホッパーを設けトナーホッパー内
のトナー残量を検知する方法がいくつか提案され実用化
されている。これらの方法は、主にトナーの有無を検知
するものが多い。
【0086】このようなトナーの残量検知を、トナー有
無の検知により行う方法では、多量の印字を行った場
合、印字途中で、トナー無しになり印字品質を著しく損
なう場合がある。また、装置によっては、トナー無しに
なる前に印字動作を停止してしまう場合があり、著しい
時間の無駄が生じてしまう。これを解決するためには、
逐次、トナーの残量を知らせるようにすればよい。
【0087】トナーの残量を検知する方法は、トナーの
有り無しを検知する方法に比べればよい結果を示すが、
この残量検知の方法でのアジテータ−の軸にかかるトル
クはトナーの量だけに依存せずトナーの沈み込みなどト
ナーの状態によってトルクは大きく変動する。いわゆる
縦型のトナーホッパーの場合、特にこの影響が非常に大
きい。
【0088】本実施例の検知方法では、現像ホッパーに
レベルセンサを設け、上部にトナー補給ロールを備えた
トナーホッパーを配置した現像装置でレベルセンサの信
号に基づいてトナー補給を行い、トナー残量によって変
化する補給動作を検出すると共に、その情報に基づいて
トナー量を表示するトナー残量検知方法を提供してい
る。
【0089】尚、本実施例の以外の非磁性一成分トナー
を用いた現像装置としては、現像ホッパーとトナーホッ
パーを横方向に区分したものがある。このような現像装
置においては、現像ホッパーとトナーホッパーの間に、
本実施例の現像装置のように、トナー補給ロールを設け
ていない。このため、アジテーターの回転軸でトルクを
検出して、トナーの残量を検出する。しかし、トルク
は、トナーの残量だけでなくトナーの沈み込みにより大
きく変化するものである。また、トナーがアジテーター
でほぐされた時にはトルクは小さくなる。これらの不具
合により、このトルクの値を参照する方法は、トナーホ
ッパー内のトナー有無の表示にしか使えない。このた
め、現像ホッパーとトナーホッパーが横方向に区分され
ている場合、常にトナーがどの程度残っているかを表示
するトナーの残量検知を行うことは困難である。
【0090】また、この現像ホッパーとトナーホッパー
が横方向に区分された現像器は、1つだけでも横方向の
幅がかなりあるので、これら現像器の複数個を横方向に
並べると非常に大きな装置となってしまう。一方では、
これら現像器を縦方向に重ねることは他の部材との関係
で難しい。例えば光学系、帯電クリーナ等の配置が難し
くなる。
【0091】装置全体を小さくするためには、現像ホッ
パーとトナーホッパーを横方向ではなく、縦方向に区分
した現像器が必要である。このような現像器では、横方
向の寸法は固定して縦方向の寸法を大きくしているた
め、トナーの自重が問題になってくる。そこで、その対
策として、現像ホッパー内のトナー量をほぼ一定に保つ
ためには、図7に示すような現像装置が考えられる。図
7の現像装置は、現像ホッパー85内のトナー量を検出
するレベルセンサ88と、このレベルセンサ88の信号
に従い、トナーホッパー86内のトナーを現像ホッパー
85に補給するトナー補給ロール87により構成されて
いる。レベルセンサ88は、トナー補給を開始するレベ
ル1と、トナー補給を停止させるレベル2とを検出す
る。
【0092】それぞれの信号に従ってトナー補給ロール
87は動作する。この一方で、トナー補給ロール87は
芯金の周りにスポンジを配したもので構成され、スポン
ジの回転によりトナーが搬送される。後述する図9に示
すように、搬送されるトナーの量はトナー補給ロール8
7に加わるトナーの自重により変化する。すなわち、ト
ナー補給ロール87上のトナーが多ければ搬送量が多く
なり、トナー補給ロール87上のトナーの量が少なけれ
ば搬送量も少なくなる。
【0093】レベルセンサ88のレベル1とレベル2の
間を画像に影響を与えない範囲で大きくとり、レベル1
からレベル2に到るまでのトナー補給ロール87の回転
数を検出することで、トナーのおおよその残量を予測す
ることができる。この予測に基づいてトナーの残量を表
示する。このようにすれば、ほぼ連続的にトナーの減り
具合を把握できる。
【0094】尚、レベル1からレベル2に到るまでに補
給されるトナーの量は、2成分現像方式のトナコンに配
分されるような微量である必要はない。これは、上述し
たように、トナーの自重によって画像性が変化しなけれ
ばより多くすることができるからである。例えば、2成
分現像方式でのトナー補給は速やかにキャリヤと混合す
る必要性と、トナー濃度を一定に保つ必要性から印字で
消費された分のトナーについては補給する必要がある。
この補給量は1枚のベタ印字で0.7g程度の量であ
る。
【0095】一方、本実施例の方法では、トナーの自重
が画像に与える影響を考慮すればよいから、1回の補給
で5g〜10g程度の量を補給してもよい。以下に実施
例を示す。図7に示す装置に、トナー補給ロール87と
して、芯金7mmφ、外径15mmφ、スポンジのセル
数60個/インチ、のものを用意し、この芯金に駆動用
クラッチを取り付け、レベルセンサ88の信号によっ
て、補給動作を行えるようにした。レベルセンサ88
は、予め5gで補給動作のON/OFFが切り替わるよ
うに調整した。そして、実際に印字を行った。この際、
トナー補給ロール87の回転速度は60rpmとした。
【0096】印字時に、次の2つの量を測定した。ま
ず、補給動作時のクラッチのON時間を測定した。さら
に、補給時間計測時の現像器全体の重さを求めて、この
重さに基づきトナー残量を求めた。測定結果を図8に示
す。同図に示す結果から、例えば、ホッパー内の残トナ
ーを1.5秒の補給時間までは、満杯と表示し、2秒で
半減、3秒で1/3、10秒で1/6程度と表示でき
る。
【0097】このような対応関係をつけることで、トナ
ーの残量を連続的に把握することが可能となる。尚、補
給動作を繰り返してもレベルセンサ88の補給動作終了
の信号がでない状態を、トナー無し予告としてもよい。
また、補助動作開始レベルまで、レベルセンサ88の信
号が低下したときにトナー無しとしてもよい。
【0098】図9は、同じトナー補給ロール87を用
い、トナー補給ロール1回転での搬送量を計測したもの
である。横軸はトナー残量を、縦軸はトナー補給ロール
1回転でのトナーの搬送量を、それぞれ示している。
尚、搬送量はスポンジのセル数などによっても違うの
で、初期の補給時間(満杯時)を最初に測定し、これを
もって満杯表示とするのが望ましい。
【0099】このように、本実施例では、トナーの補給
時間からトナー残量を推定することで、現像器内のトナ
ーの減り具合を連続的に表示することが可能となった。
そして、このことにより、従来例のようにトナー無しと
いきなり表示されることがなくなるので、印字作業の効
率を高めることができた。また、印字品質の著しい低下
も防止できるようになった。<第5の実施形態>以上、
現像方式について述べたが、本実施例のプリンタ装置で
は、クリーニング装置で回収したトナーを搬送する搬送
部材について説明する。
【0100】すなわち、感光体ドラム上の非現像部分の
トナー(未転写トナー)をクリーニングブレードで掻き
落とし、クリーニング室へ収集する。そして、この収集
されたトナーを搬送部材によって一端へ搬送し、さら
に、現像装置上部の回収袋に回収する。
【0101】上記搬送部材の構造としては、下部にトナ
ーを搬送するためのスクリューを設けている。また、ブ
リッジなどのトナーの固まりによって生じる搬送不良を
防止するために、トナーを崩す機構(アジテータ、ブリ
ッジ防止板など)を備えている。
【0102】図10に本実施例の搬送部材を示す。この
搬送部材90は、トナーを崩すためのブリッジ防止板9
1を備えている。ブリッジ防止板91には、爪93が複
数設けてある。搬送軸95はギヤ94により駆動されて
同図の矢印A方向に回転する。これに連動して搬送スク
リュー92が回転すると、爪93が当りはじけ、ブリッ
ジ防止板91に振動を与えトナーを崩す。また、このブ
リッジ防止板91には搬送スクリュー部にトナーが落ち
る複数の開口部(スリット)がある。
【0103】この開口部は従来は、一定の大きさ及び間
隔で開けられていた。このため、この状態で駆動がかか
ると、トナーが上流側(左側)から消費されていき、下
流側に少量のトナーが残ってしまう。そして、この状態
がつづくと、常に古いトナーが下流側に居座ることにな
り、トナーの性質上、好ましくない。
【0104】そこで、この問題を解決するため、本実施
例では、図10に示すように、ブリッジ防止板91の開
口部(スリット)に変化を持たせている。すなわち、上
流側ではスリット幅を小さくし、下流側にいくにしたが
ってスリット幅を大きくしていく。また、スリット間隔
は上流側では大きくし、下流側にいくにしたがって小さ
くする。このようにすることにより、上流側では、下流
側と比較し搬送スクリュー92へのトナー供給力が低下
するため、結果的にバランスのとれたトナー消費とな
る。
【0105】以上説明したことから、スリット幅および
スリット間隔を調整することにより、少量の残トナーも
均一になるため、搬送部材が次に駆動されたときには、
その残トナーから最初に搬送されることになり、古いト
ナーが下流側に居座ることがなくなる。
【0106】このように、本実施例では、上流側から下
流側へいくにつれて、ブリッジ防止板の開口幅を徐々に
大きくすることにより、トナーの消費が均一になる。ま
た、このことにより、少量の残トナーも均一になってい
るため、搬送部材の次回の駆動時もその残トナーから最
初に搬送されることになり、古いトナーが下流側に居座
ることがなくなる。
【0107】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、供給ローラを絞る絞り部材を設けて供給ローラの目
詰まりを防止した。これにより、現像ローラへのトナー
供給が安定して行われ画像濃度の低下を抑えることがで
きる。
【0108】また、本発明によれば、トナーの帯電量
(Q/M)の低下により電気的な吸引力が低下するのを
供給ローラへの印加電圧をプリント枚数に応じて段階的
に上げて補うことで現像ローラへのトナーの供給が安定
的に行われ画像濃度の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のカラー画像形成装置の内部構
成を模式的に示す図である。
【図2】第1の実施形態のカラー画像形成装置の現像器
の主要部を模式的に示す図である。
【図3】第1の実施形態のカラー画像形成装置におい
て、カラートナーと磁性トナーを用いて印刷された小切
手を示す図である。
【図4】第2の実施形態における供給ローラに印加する
電圧と、プリント枚数の関係を示す図である。
【図5】第2及び第3の実施形態のカラー画像形成装置
の回路ブロック図である。
【図6】(a)第3の実施形態において各色のスクイシ
ートバイアスに印加したバイアス電圧値を示す図であ
り、(b)第3の実施形態においてスクイシートバイア
ス電圧に対する画質評価結果を示す図である。
【図7】第4の実施形態のカラー画像形成装置の現像器
の主要部を模式的に示す図である。
【図8】第4の実施形態において、トナー補給ロールの
補給動作時間とトナー残量との対応を示すテーブルの一
例である。
【図9】第4の実施形態でトナー補給ロール1回転での
トナー搬送量をトナー残量に対して描いたグラフであ
る。
【図10】第5の実施形態の搬送部材を示す図である。
【符号の説明】
30 カラー画像形成装置 31 開閉トレー 32 用紙カセット 33 上蓋 34 排紙トレー 35 (用紙搬送)ベルト 36 駆動ローラ 37 従動ローラ 38a〜38d 感光体ドラム 41 クリーナ 42 初期化帯電ローラ 43 書込みヘッド 44a〜44d 現像器 45 現像ローラ 46 支持部材 47 吸着ローラ 48 待機ロール対 51 給送ロール対 52 給紙コロ 53 定着器 54 排紙ロール対 55 切り換えレバー 56 排出路 57 排紙ロール対 58 電装部 61 ホッパー(匡体) 62 トナー 63 アジテーター(トナー攪拌部材) 64 供給ローラ 65 ドクターブレード 66 スクイシート(現像部掬いシート) 67 封止部材 68 バイアス電源 69 バイアス電源 71 バイアス電源 75 絞り部材 80 枚数カウンタ 81 比較演算回路 82 HVU 85 現像ホッパー 86 トナーホッパー 87 トナー補給ロール 88 レベルセンサ 90 搬送部材 91 ブリッジ防止板 92 搬送スクリュー 93 爪 94 ギヤ 95 搬送軸
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/06 101 G03G 15/08 503A 15/08 501 9/08 101 503 361 (72)発明者 紀平 顕治 東京都東大和市桜が丘2丁目229 番地 カシオ計算機株式会社東京事業所内 (72)発明者 広野 武男 東京都東大和市桜が丘2丁目229 番地 カシオ計算機株式会社東京事業所内 (72)発明者 高鹿 守通 東京都東大和市桜が丘2丁目229 番地 カシオ計算機株式会社東京事業所内 Fターム(参考) 2H005 AA02 AA21 2H030 AA00 AB02 AD01 BB23 BB28 BB34 2H073 AA02 BA02 BA11 BA36 CA02 CA22 2H077 AA12 AA15 AB04 AB13 AC04 AD02 AD06 AD13 AD17 AD31 AD35 CA12 DA22 DB08 EA13 EA14 EA15 FA22 GA03 GA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ表面に静電画像が形成され、並
    設された複数の像担持体と、 前記複数の像担持体上にそれぞれ所定の色トナー像を形
    成する複数の現像手段と、 前記複数の像担持体のそれぞれに転写材を搬送するよう
    に循環移動する搬送手段と、 該搬送手段により前記像担持体に搬送された前記転写材
    に転写バイアスを印加することにより前記転写材に前記
    像担持体上の色トナー像を順次転写する複数の転写手段
    と、 前記転写材上に転写されたトナー像を熱定着する定着手
    段とを備えた多色画像形成装置であって、 前記複数の現像手段のうちの1つが、結着樹脂、磁性粉
    を含有する磁性トナーにより、前記定着後のトナー画像
    が磁気読取可能である磁性トナー像を形成する現像手段
    であり、 前記複数の現像手段のうち他の複数の現像手段が、非磁
    性トナーにより非磁性トナー像を形成する現像手段であ
    り、 前記複数の現像手段は、弾性部材から成る現像ローラを
    前記像担持体に圧接させた接触現像方式であることを特
    徴とする多色画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記現像ローラに圧接され、該現像ロー
    ラの周面上のトナーを掻き落とす供給ローラをさらに備
    えた多色画像形成装置であって、 前記現像ローラはウレタンゴムからなり、前記供給ロー
    ラはウレタンスポンジからなることを特徴とする請求項
    1 記載の多色画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記供給ローラを絞る絞り部材を設け、
    該絞り部材の前記供給ローラへの食い込み量は、前記供
    給ローラの前記現像ローラへの食い込み量よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2 記載の多色画像形成装置。
  4. 【請求項4】 印加電圧制御手段をさらに備え、該印加
    電圧制御手段は、印字情報に基づいて前記供給ローラへ
    印加する電圧を制御することを特徴とする請求項2 記載
    の多色画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7693462B2 (en) 2007-02-23 2010-04-06 Ricoh Company Limited Process cartridge and image forming apparatus using image developer providing reduced toner cohesion
US7890031B2 (en) 2007-08-10 2011-02-15 Ricoh Company, Ltd. Developing device and process cartridge used in image forming apparatus
JP2013015850A (ja) * 2012-08-29 2013-01-24 Casio Electronics Co Ltd 画像形成装置
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JP2016109922A (ja) * 2014-12-08 2016-06-20 株式会社リコー 画像形成装置

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