JP2003004585A - 車両衝突試験装置における衝突角度可変装置 - Google Patents

車両衝突試験装置における衝突角度可変装置

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JP2003004585A
JP2003004585A JP2001188952A JP2001188952A JP2003004585A JP 2003004585 A JP2003004585 A JP 2003004585A JP 2001188952 A JP2001188952 A JP 2001188952A JP 2001188952 A JP2001188952 A JP 2001188952A JP 2003004585 A JP2003004585 A JP 2003004585A
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traveling path
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traveling
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Kazutoshi Suzuki
和俊 鈴木
Shinji Takeshita
真志 竹下
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Shinko Electric Co Ltd
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Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両衝突試験装置において、テスト車両の衝突
角度を変えることができるようにすることである。 【解決手段】設定衝突地点Qを中心に、7本の固定走行
路Ra〜Rgが所定の配置角度で放射状に設けられた車
両衝突試験装置Sにおいて、前記設定衝突地点Qに対し
て、配置角度が0°の固定走行路Raと対称の位置に設
けられた可動走行路Rhを、多数の駆動モータ16によ
り、前記設定衝突地点Qを中心とする周方向に移動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、設定衝突地点を中
心に多数本の走行路が、所定の角度をおいて放射状に設
けられた車両衝突試験装置において、前記テスト車両の
衝突角度を変更させるための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を説明するに際して、本発明
の図を援用する。車両衝突試験装置は、エンドレスのワ
イヤロープで牽引することによって所定の速度で走行す
るテスト車両を、衝突バリアに衝突させたり、或いは、
2台のテスト車両どうしを衝突させて、その損壊状況を
試験するための装置である。近時、テスト車両の衝突状
況を、実際の走行時における衝突状況と近似させるため
に、各種の角度で衝突させるという要求が高まってい
る。このため、例えば本出願人による特願2001−1
23970号に開示されるように、設定衝突地点を中心
に、所定の角度をおいて多数本の走行路が設けられた車
両衝突試験装置が公知である。
【0003】上記した公報に開示された車両衝突試験装
置には、図1に示されるように、設定衝突地点Qを中心
に、各配置角度(0°,15°,30°,45°,60
°,75°,90°,180°)の位置に8本の走行路
Ra〜Rhが設けられている。このため、前記各走行路
Ra〜Rhのうちの2本を使用することにより、2台の
テスト車両T1,T2 を前記各設定角度に対応する衝突角
度θで衝突させることができる。ここで、「衝突角度
θ」とは、例えば走行路Rcを走行する第1のテスト車
両T1 と走行路Rhを走行する第2のテスト車両T2
を衝突させるとき、配置角度が0°の走行路Raと、第
1のテスト車両T1 の走行路Rcとが成す角度(この場
合、θ=30°)をいう。この車両衝突試験装置では、
各走行路Ra〜Rhの配置角度を衝突角度θとすること
はできるが、それ以外の角度(例えば、θ=20°)で
衝突試験を行なうことは不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した不
具合に鑑み、設定衝突地点を中心に多数本の走行路が放
射状に設けられた車両衝突試験装置において、前記各走
行路の配置角度以外の衝突角度でテスト車両どうしを衝
突させることができるようにすることを課題としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、テスト車両どうしを設定衝
突地点で衝突させるために、前記設定衝突地点を中心に
多数本の走行路が、所定の角度をおいて放射状に設けら
れた車両衝突試験装置において、前記テスト車両の衝突
角度を変更させるための装置であって、テスト車両を走
行させるために、他の固定走行路と同一の走行駆動手段
が配設され、しかも、前記設定衝突地点を中心とする周
方向に移動可能に設けられた台車状の走行路本体と、前
記走行路本体を前記周方向に移動させるための駆動手段
と、前記走行路本体における前記周方向の位置を定める
ための位置決め手段とを備えたことを特徴としている。
【0006】本発明に係る車両衝突試験装置により、テ
スト車両どうしの衝突試験を行なう場合、次のようにし
て行なう。多数本の走行路のうちから2本を選択し、そ
れらの走行開始位置に2台のテスト車両を配置する。こ
こで、テスト車両どうしの衝突角度が、選択された走行
路の配置角度以外の角度である場合、いずれかのテスト
車両を、設定衝突地点を中心に周方向に移動可能に設け
られた走行路本体の走行開始位置に配置させる。この走
行路本体は台車状であり、その底面部には、多数の車輪
が取付けられている。また、前記走行路本体は、前記車
輪を駆動回転させて自身を移動させるための駆動手段
と、自身の周方向の位置を定めるための位置決め手段を
備えている。このため、台車状の走行路本体を、設定衝
突地点を中心とする周方向に移動させることにより、所
定の角度をおいて放射状に設けられた固定走行路に対し
て、テスト車両どうしの衝突角度を変えることができ
る。こうすることにより、種々の衝突角度で、テスト車
両どうしの衝突試験を行なうことができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明を前提として、前記駆動手段は、前記走行路本体
の長手方向の両端部に装着された車輪を駆動回転させる
ためのパルスモータと、それらの中間位置に装着された
多数の車輪を駆動回転させるための駆動モータとから構
成されていることを特徴としている。このため、走行路
本体の長手方向の両端部に装着された各パルスモータの
速度制御を行なうだけで、前記走行路本体を、設定衝突
地点を中心とする周方向に移動させることができる。更
に、各パルスモータのパルスを制御することにより、よ
り精密な位置決めをすることができる。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明を前提として、前記位置決め手段は、前記
走行路本体が移動される床面に、前記設定衝突地点を中
心とする周方向に沿って取付けられた角度位置検出用マ
ークと、それらを読み取るために前記走行路本体に取付
けられた読取装置とから構成されていることを特徴とし
ている。このため、簡単な構成の位置決め手段で、前記
走行路本体の位置決めをすることができる。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の発明を前提として、前記走行路本
体を、前記周方向に移動せしめるためのガイド手段が設
けられていることを特徴としている。周方向に移動され
る走行路本体は、ガイド手段によって、常にガイドされ
ながら移動される。このため、前記走行路本体の走行軌
跡が一義的に定められ、該走行路本体は、確実に、設定
衝突地点を中心とする周方向に移動される。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明を前提として、前記ガイド手段は、前記走行路本
体が移動される床面に、前記設定衝突地点を中心とする
周方向に沿って形成されたガイド溝と、前記走行路本体
に、前記ガイド溝の壁面部に貼り付けられたガイド板に
当接されるように取付けられたガイドローラとから構成
されていることを特徴としている。このため、ガイド手
段の構成がコンパクトなものになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、実施形態を挙げて本発明を
更に詳細に説明する。図1は本発明に係る衝突角度可変
装置Aを有する車両衝突試験装置Sの全体平面図、図2
は衝突角度可変装置Aの斜視図、図3は可動走行路Rh
の始端部と終端部の拡大平面図、図4は図3のX−X線
拡大断面図、図5は図4のY−Y線拡大断面図である。
なお、本実施例の可動走行路Rhは、極めて長大なもの
であり、そのまま図示することは極めて困難であるた
め、必要に応じてその長さを短くして示す。最初に、車
両衝突試験装置Sの全体構成について説明する。図1に
示されるように、本実施例の車両衝突試験装置Sは、2
台のテスト車両T1,T2 の設定衝突地点Qを中心に、放
射状にして複数本(本実施例の場合、7本)の固定走行
路Ra〜Rgが設けられている。各固定走行路Ra〜R
gの長さは、約120mである。そして、設定衝突地点
Qに対して、固定走行路Ra〜Rgの反対側の部分に
は、衝突角度可変装置Aが配設されている。
【0012】前記固定走行路Ra〜Rgのうち、各固定
走行路Rb〜Rgは、配置角度が0°の固定走行路Ra
に対し、平面視において、それぞれ15°,30°,4
5°,60°,75°及び90°の各配置角度で設けら
れている。各固定走行路Ra〜Rg、及び可動走行路R
hにおいて、設定衝突地点Qから遠い側の端部は、第1
のテスト車両T1 の走行開始位置となっていて、衝突試
験が行なわれる際、いずれかの固定走行路Ra〜Rgの
走行開始位置に第1のテスト車両T1 が配置されると共
に、可動走行路Rhの走行開始位置に第2のテスト車両
2 が配置される。各固定走行路Ra〜Rgには、第1
及び第2の各テスト車両T1 を牽引走行させるためにド
ーリー、ワイヤロープ等から成る走行駆動手段(後述)
が配設されていて、前記テスト車両T1 は、前記走行駆
動手段により直進走行する。また、設定衝突地点Qの直
下にはピット1が設けられていて、該ピット1は、ピッ
トカバー2によって閉塞されている。前記ピットカバー
2の上面は、各固定走行路Ra〜Rg及び可動走行路R
hにおける各テスト車両T1,T2 の走行路面と同一であ
る。
【0013】次に、衝突角度可変装置Aについて説明す
る。図1ないし図3に示されるように、設定衝突地点Q
に対し、固定走行路Raと反対側に位置する部分の床面
には、前記設定衝突地点Qを中心として略扇形状の凹部
3が設けられている。図4に示されるように、この凹部
3の底面部(可動走行路Rhの案内路面3a)は、ピッ
ト1の底面部1aよりも上方に設けられていて、しか
も、前記ピット1の内壁面1bと連続している。ピット
1の底面部1aから案内路面3aまでの高さは、5〜7
mである。そして、前記凹部3に、設定衝突地点Qを中
心とする周方向に移動可能にして可動走行路Rhが配設
されている。本実施例の可動走行路Rhは、配置角度が
0°の固定走行路Raに対して±7.5°だけ移動可能
である。この可動走行路Rhは、長さが100〜120
m、幅が約5m、高さが約1mの大きさであり、コンク
リートより成り、第2のテスト車両T2 を走行させるた
めの車両走行部4と、該車両走行部4を支持するため
に、鉄骨材より成る支持枠材5とから構成されている。
以降、可動走行路Rh及びその案内路面3aにおいて、
第2のテスト車両T2 の走行開始位置の近傍の部分を
「始端部」と記載し、同じくピット1に臨む部分を「終
端部」と記載する。
【0014】図5に示されるように、車両走行部4の上
面で、幅方向のほぼ中央部には、可動走行路Rhの長手
方向に沿って一対の溝形鋼が相対向して埋設されてい
て、当該部分にガイドレール6が形成されている。この
ガイドレール6には、第2のテスト車両T2 を牽引する
ためのドーリー7が装着されている。また、図4に示さ
れるように、前記ガイドレール6を構成する一対の溝形
鋼の間には、第2のテスト車両T2 を牽引するための牽
引用ワイヤロープWaが、可動走行路Rhの長手方向に
沿って配置されている。この牽引用ワイヤロープWa
は、ピット1内に設置されたウインチ(図示せず)か
ら、ガイドシーブ8,9を介してガイドレール6に入り
込み、そのまま可動走行路Rhの長手方向に沿って延設
されている。そして、前記ドーリー7に咬合された後、
更に延設され、車両走行部4の始端部に配設されたリタ
ーンシーブ11に巻回されることにより、その走行方向
を180°転換させてリターン用ワイヤロープWb(図
5参照)となり、再びガイドシーブ8,9を介してピッ
ト1内に設置されたウインチに巻回されている。前記ウ
インチを駆動することにより、牽引用ワイヤロープWa
が引っ張られる。それに伴い、第2のテスト車両T
2 が、可動走行路Rhの上面を牽引走行される。なお、
図4において、12は、ドーリー7と第2のテスト車両
2 とを連結するための連結用ワイヤロープである。
【0015】次に、可動走行路Rhを移動させるための
駆動手段について説明する。図3ないし図5に示される
ように、可動走行路Rhを構成する支持枠材5の底面部
で、平面視における幅方向の両端部には、可動走行路R
hの長手方向に一定の間隔をおいて多数の車輪13が配
設されている。これらの車輪13を駆動回転させるため
の手段は、いずれも同一なので、そのうちの1つについ
てのみ説明する。図6に示されるように、前記車輪13
は、前記支持枠材5の底面部に固着されたブラケット1
4に回転可能に支承されていて、それらの車軸13a
は、減速機15を介して駆動モータ16に連結されてい
る。多数の駆動モータ16が同時に作動されることによ
り、各車輪13が同方向に駆動回転されるため、可動走
行路Rhが移動される。このとき、可動走行路Rhの長
手方向の両端部に装着された各駆動モータ16の回転数
を制御することにより、前記可動走行路Rhの始端部の
移動速度と、終端部の移動速度を変えることができる。
こうすることにより、前記可動走行路Rhを、設定衝突
地点Qを中心とする周方向に移動させることができる。
ここで、多数の駆動モータ16のうち、可動走行路Rh
の長手方向の両端部に装着された各駆動モータは、パル
スモータ16aである。
【0016】次に、ガイド手段Ga,Gb について説明す
る。図3及び図6に示されるように、可動走行路Rhが
配設された凹部3の案内路面3aには、前記可動走行路
Rhを、設定衝突地点Qを中心とする周方向に沿って、
確実に移動せしめるためのガイド手段Ga,Gb が設けら
れている。なお、案内路面3aの始端部と終端部の各ガ
イド手段Ga,Gb の構成は全く同一なので、ここでは、
始端部のガイド手段Gaの構成についてのみ説明する。
そして、始端部のガイド手段Gaを構成する部材には、
添字「a」を付すと共に、終端部のガイド手段Gbを構
成する部材には、同一の符号に添字「b」を付すことに
より、両者を区別して説明する。図3に示されるよう
に、案内路面3aの始端部には、設定衝突地点Qを中心
とする周方向に沿ってガイド溝17aが形成されてい
る。前記ガイド溝17aにおける壁面部には、その全長
に亘ってガイド板19aが貼り付けられている。こうす
ることにより、ガイドローラ21a(後述)が、直接コ
ンクリートより成るガイド溝17aの壁面部に当接する
ことが防止され、前記ガイドローラ21aをスムーズに
回転させることができると共に、前記ガイドローラ21
aが早期に摩耗することが防止される。
【0017】そして、図6及び図7に示されるように、
可動走行路Rhを構成する支持枠材5の底面部で、前記
ガイド溝17aと対応する部分には、断面方形枠状のブ
ラケット23aが固着されている。このブラケット23
aの下端部は、前記ガイド溝17aに入り込んでいて、
前記ガイド溝17aの壁面部に貼り付けられたガイド板
19aと相対向する位置に、側面視において「コ」の字
状の各ローラブラケット24aが固着されている。各ロ
ーラブラケット24aには、それぞれガイドローラ21
aが、水平面内で回転自在に支承されていて、各ガイド
ローラ21aは、前記ガイド板19aに当接されてい
る。上記したガイド手段Gaは、設定衝突地点Qを中心
とする周方向に、一定の間隔をおいて多数(本実施例の
場合、9基)配設されている。この結果、可動走行路R
hは、設定衝突地点Qを中心とする周方向にのみ移動可
能であり、半径方向に沿って移動することが防止されて
いる。
【0018】次に、可動走行路Rhの位置決め手段につ
いて説明する。図3、図7及び図8に示されるように、
前記案内路面3aの始端部と終端部において、各ガイド
溝17a,17b の外方には、可動走行路Rhの位置を検
出するための各位置決め用マークM,mが、設定衝突地
点Qを中心とする周方向に沿って複数個(本実施例の場
合、15個)ずつ取付けられている。各位置決め用マー
クM,mは、配置角度が0°の固定走行路Raの延長線
L上に取付けられた各位置決め用マークM0,m 0 に対
し、対称にしてそれぞれ7個ずつ取付けられている。そ
して、案内路面3aの始端部に取付けられた各位置決め
用マークMと、同じく終端部に取付けられた各位置決め
用マークmは、設定衝突地点Qから延設された同一直線
上に配置されている。また、隣接する各位置決め用マー
クM,mとの間の角度は、1°である。これらの位置決
め用マークM,mは、磁気センサである。
【0019】そして、可動走行路Rhを構成する支持枠
材5の底面部で、各位置決め用マークM,mと対応する
位置には、それらから生じる磁気を読み取るための読取
装置25,26が配設されている。これらの読取装置2
5,26によって読み取られた情報は、各駆動モータ1
6にフィードバックされる。
【0020】本発明に係る衝突角度可変装置Aの作用に
ついて説明する。ここでは、各テスト車両T1,T2 どう
しの衝突角度θが23.5°である場合について説明す
る。配置角度が0°の固定走行路Raに対して、それ以
外の固定走行路Rb〜Rgの配置角度を「α」と記載す
る。図9に示されるように、第1のテスト車両T1 を、
配置角度αが30°の固定走行路Rcの走行開始位置に
配置させると共に、第2のテスト車両T2 を、可動走行
路Rhの走行開始位置に配置させる。この状態で、前記
可動走行路Rhの支持枠材5に取付けられた各駆動モー
タ16を作動させる。こうすることにより、多数の車輪
13が駆動回転され、可動走行路Rhが移動される。こ
のとき、各駆動モータ16のうち、可動走行路Rhの両
端部に装着された駆動モータ16(パルスモータ16
a)を制御することにより、前記可動走行路Rhの両端
部における各車輪13の駆動回転数を異ならせる。こう
することにより、可動走行路Rhは、設定衝突地点Qを
中心とする周方向にほぼ沿って移動される。そして、図
10に示されるように、前記可動走行路Rhを、設定衝
突地点Qを中心とする周方向に、時計回りの方向に6°
(移動角度β)だけ移動させる。しかも、可動走行路R
hは、その長手方向の両端部に取付けられた各ガイド手
段Ga,Gb により、設定衝突地点Qを中心とする周方向
にのみ移動可能である。このため、可動走行路Rhの走
行軌跡は一義的に定めらる。
【0021】このとき、可動走行路Rhを構成する支持
枠材5の底面部には、各読取装置25,26が取付けら
れていて、それらが対応する各位置決め用マークM,m
を順次読み取ることによって、自身の現在位置が検知さ
れる。そして、可動走行路Rhが周方向に移動され、各
読取装置25,26が所定の位置決め用マークM',m’
の直上に配置されると、可動走行路Rhの移動が停止さ
れる。
【0022】前述したように、多数の駆動モータ16の
うち、可動走行路Rhの長手方向の両端部に装着された
各駆動モータ16は、パルスモータ16aである。各パ
ルスモータ16aは、予め、その1パルス当たりの回転
量が、減速機15を介して可動走行路Rhを0.5°だ
け移動させるように調整されている。こうすることによ
り、各パルスモータ16aに1パルス分の電力を送るこ
とにより、可動走行路Rhを、設定衝突地点Qを中心と
する周方向に、更に0.5°だけ移動させることができ
る。上記した結果、可動走行路Rhは、延長線Lに対し
て時計回りの方向に移動角度β(β=6.5°)だけ移
動した位置に配置される。このときの各テスト車両T1,
2 どうしの衝突角度θは、(配置角度α−移動角度
β)で表される。即ち、衝突角度θは、(30°−6.
5°=23.5°)である。
【0023】この状態でウインチを始動させ、牽引用ワ
イヤロープWaを引っ張る。すると、それに伴い、各テ
スト車両T1,T2 が走行を開始する。各テスト車両T1,
2は、設定衝突地点Qにおいて、所定の速度で衝突さ
れる。
【0024】本実施例の可動走行路Rhは、延長線Lに
対して±7.5°だけ移動可能である。このため、第1
のテスト車両T1 を、配置角度αが30°の固定走行路
Rcの走行開始位置に配置させたとき、その衝突角度θ
は、(30°−7.5°=22.5°)から(30°+
7.5°=37.5°)の間において、任意に設定する
ことができる。全く同様にして、第1のテスト車両T1
を、配置角度αが45°の固定走行路Rdの走行開始位
置に配置させたとき、その衝突角度θは、(45°−
7.5°=37.5°)から(45°+7.5°=5
2.5°)の間において、任意に設定することができ
る。これは、各テスト車両T1,T2 どうしの衝突角度θ
を、(−7.5°)から97.5°の間において、0.
5°単位で任意に設定できることを意味している。
【0025】また、可動走行路Rhの移動範囲が、延長
線Lに対して±7.5°であり、しかも、ピット1の内
壁面1bの高さは十分に高い。このため、前記可動走行
路Rhが最大範囲(±7.5°)で移動しても、ガイド
シーブ9に巻回された牽引用ワイヤロープWa及びリタ
ーン用ワイヤロープWbが外れることはない。
【0026】本実施例の可動走行路Rhにおいて、該可
動走行路Rhのガイド手段Ga,Gbは、ガイド溝17a,
17b の内壁面部に貼り付けられたガイド板19a,19
b に当接する各ガイドローラ21a,21b である。しか
し、これ以外の方法、例えば、前記案内路面3aに円弧
状に敷設されたレール上を、可動走行路Rhを移動させ
る形態であっても構わない。
【0027】
【発明の効果】本発明に係る車両衝突試験装置は、テス
ト車両どうしを設定衝突地点で衝突させるために、前記
設定衝突地点を中心に多数本の走行路が、所定の角度を
おいて放射状に設けられた車両衝突試験装置において、
前記テスト車両の衝突角度を変更させるための装置であ
って、テスト車両を走行させるために、他の固定走行路
と同一の走行駆動手段が配設され、しかも、前記設定衝
突地点を中心とする周方向に移動可能に設けられた台車
状の走行路本体と、前記走行路本体を前記周方向に移動
させるための駆動手段と、前記走行路本体における前記
周方向の位置を定めるための位置決め手段とを備えてい
る。このため、台車状の走行路本体を、設定衝突地点を
中心とする周方向に移動させることにより、固定走行路
の配置角度以外の衝突角度で、衝突試験を行なうことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衝突角度可変装置Aを有する車両
衝突試験装置Sの全体平面図である。
【図2】衝突角度可変装置Aの斜視図である。
【図3】可動走行路Rhの始端部と終端部の拡大平面図
である。
【図4】図3のX−X線拡大断面図である。
【図5】図4のY−Y線拡大断面図である。
【図6】図4の要部の拡大図である。
【図7】可動走行路Rhの始端部の拡大平面図である。
【図8】同じく終端部の拡大平面図である。
【図9】可動走行路Rhを移動させる状態の作用説明図
である。
【図10】図9の要部の拡大図である。
【符号の説明】
A:衝突角度可変装置 Ga,Gb :ガイド手段 M,M',m,m’:位置決め用マーク(角度位置検出用
マーク) Q:設定衝突地点 Ra〜Rg:固定走行路 Rh:可動走行路(走行路本体) S:車両衝突試験装置 T1,T2 :テスト車両 Wa:牽引用ワイヤロープ(走行駆動手段) Wb:リターン用ワイヤロープ(走行駆動手段) θ:衝突角度 6:ガイドレール(走行駆動手段) 7:ドーリー(走行駆動手段) 3a:案内路面(床面) 13:車輪 15:減速機(駆動手段) 16:駆動モータ 16a:パルスモータ 17a,17b :ガイド溝 19a,19b :ガイド板 21a,21b :ガイドローラ 25,26:読取装置(位置決め手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テスト車両どうしを設定衝突地点で衝突
    させるために、前記設定衝突地点を中心に多数本の走行
    路が、所定の角度をおいて放射状に設けられた車両衝突
    試験装置において、前記テスト車両の衝突角度を変更さ
    せるための装置であって、 テスト車両を走行させるために、他の固定走行路と同一
    の走行駆動手段が配設され、しかも、前記設定衝突地点
    を中心とする周方向に移動可能に設けられた台車状の走
    行路本体と、 前記走行路本体を前記周方向に移動させるための駆動手
    段と、 前記走行路本体における前記周方向の位置を定めるため
    の位置決め手段と、 を備えたことを特徴とする車両衝突試験装置における衝
    突角度可変装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、前記走行路本体の長手
    方向の両端部に装着された車輪を駆動回転させるための
    パルスモータと、それらの中間位置に装着された多数の
    車輪を駆動回転させるための駆動モータとから構成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の車両衝突試験
    装置における衝突角度可変装置。
  3. 【請求項3】 前記位置決め手段は、前記走行路本体が
    移動される床面に、前記設定衝突地点を中心とする周方
    向に沿って取付けられた角度位置検出用マークと、それ
    らを読み取るために前記走行路本体に取付けられた読取
    装置とから構成されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の車両衝突試験装置における衝突角度可変装
    置。
  4. 【請求項4】 前記走行路本体を、前記周方向に移動せ
    しめるためのガイド手段が設けられていることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の車両衝突試験
    装置における衝突角度可変装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイド手段は、前記走行路本体が移
    動される床面に、前記設定衝突地点を中心とする周方向
    に沿って形成されたガイド溝と、前記走行路本体に、前
    記ガイド溝の壁面部に貼り付けられたガイド板に当接さ
    れるように取付けられたガイドローラとから構成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の車両衝突試験装
    置における衝突角度可変装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012233704A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Sinfonia Technology Co Ltd 異速度車両衝突試験装置の駆動装置
CN110749406A (zh) * 2018-07-24 2020-02-04 上汽通用五菱汽车股份有限公司 一种车身振动传递路径分析方法

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