JP2003004127A - ブリーザ - Google Patents

ブリーザ

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JP2003004127A
JP2003004127A JP2001187231A JP2001187231A JP2003004127A JP 2003004127 A JP2003004127 A JP 2003004127A JP 2001187231 A JP2001187231 A JP 2001187231A JP 2001187231 A JP2001187231 A JP 2001187231A JP 2003004127 A JP2003004127 A JP 2003004127A
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case
breather
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wall
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JP2001187231A
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English (en)
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Masayuki Futakuchi
雅行 二口
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/027Gearboxes; Mounting gearing therein characterised by means for venting gearboxes, e.g. air breathers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースの内圧を緻密に調整する機能と、外部
からの侵水を確実に防止する機能とを併せて備えたブリ
ーザを提供する。 【解決手段】 自動変速機のケース250に設けられ、
その内圧調整を行うブリーザ200は、ケース250の
外壁251に周縁221を密着させるゴム製のシール部
材220と、このシール部材220を覆うハウジング2
10とを備えて構成される。シール部材220には、ハ
ウジング210の外縁をさらにその外周から囲むかたち
でリップ225が設けられている。リップ225の外縁
225aには、所定間隔で複数のスリット226が形成
されている。ブリーザ200がケース250に取り付け
られた状態において、リップ225は、ハウジング21
0の外縁をその外周から中心部(ボルト240の中心
軸)に向かって押圧することにより、ハウジング210
との間に密着部位234を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車に搭
載される自動変速機等のケースに装着され、ケース内部
とケース外部とを適宜の条件下で連通させることにより
ケースの内圧の調整を行うブリーザに関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来知られているこの種の装置
の一例について、その外観を示す正面図である。また、
図10は、この従来の装置について図9のX−X線に沿
った断面構造を示す側断面図である。
【0003】図9及び図10において、ブリーザ500
は、自動車に搭載される自動変速機のケース550の外
壁に取り付けられ、ケース550の内圧を調整する機能
を有する。図10に詳しく示すように、ブリーザ500
は、ケース550の外壁551に周縁521を密着させ
るゴム製のシール部材520と、このシール部材520
を覆うハウジング510と、シール部材520及びハウ
ジング510を貫通し両部材510,520を併せてケ
ース550に締結固定するボルト540とを備えて構成
される。シール部材520には、自身の外壁522及び
内壁523間を貫通する貫通孔531が設けられてい
る。また、シール部材520の外壁522と、このシー
ル部材520を覆うハウジング510の内壁511との
間には空間532が形成されている。ケース550の内
部空間552は、シール部材520の貫通孔531を通
じ、シール部材520及びハウジング510間の空間5
32に連通する。シール部材520の外壁522とハウ
ジング510の内壁511とは、両部材510,520
にとって外縁近傍に当たる部位533で相互に密着し、
この密着部位533がシール部材520及びハウジング
510間に形成された空間532を外部から仕切る。ま
た、シール部材520の外周面上であって、密着部位5
33に相当する部分には、ボルト540の中心軸と略平
行をなす向きに延びる切り欠き溝533aが複数形成さ
れている。
【0004】ケース550内部の圧力とブリーザ500
外部の圧力との差圧が所定値以下である場合、シール部
材520の外壁522とハウジング510の内壁511
との密着部位533では密閉状態が保持される。一方、
例えばケース550の内圧が上昇することにより、同ケ
ース550の内圧とブリーザ500外部との差圧が所定
値を上回ると、空間532内の空気が切り欠き溝533
aを通じて外部に排出されるようになる。密着部位53
3における空気の出入りがこのような態様で適宜規制若
しくは許容されることにより、ケース550の内圧は所
定の圧力(外気圧)に保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
装置では、ケースの内部及び外部間に十分なガスの流通
性を確保した上で、ブリーザを介してケース内に侵入す
る水に対し、高い防水性を得ることが困難であり、例え
ばブリーザの取り付け部位が水に浸漬した場合等にはケ
ース内部へ水が侵入してしまう懸念があった。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ケースの内部
及び外部間に十分なガスの流通性を確保した上で、外部
からの侵水を確実に防止する機能を備えたブリーザを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ケースの内部から外部へ通じる排気通路を
備え、前記ケースの内部圧力が所定圧を上回ると前記排
気通路を通じて前記ケースの内部から外部への排気を行
うブリーザにおいて、外部から作用する流体の押力に応
じて前記排気通路を天地方向に往復動し、該排気通路を
開閉する弁体を備えて、且つ、前記排気通路は、前記ケ
ースの内部から前記弁体に亘り開放された通路空間を有
することを要旨とする。
【0008】なお、前記弁体が、前記外部から作用する
流体の押力が所定値を上回ったときに前記排気通路内を
上昇することにより、前記排気通路を閉塞させるように
構成を適用するのが好ましい。
【0009】またこの場合、前記弁体としては、その比
重が水よりも小さなもを適用するのが好ましい。
【0010】同構成によれば、例えば当該ブリーザに対
して所定値以上の水圧が付与される条件下において、或
いは当該ブリーザが水に浸漬するといった条件下におい
て、前記弁体の機能により排気通路が閉塞されることに
なるため、当該ブリーザを通じた前記ケース内への水の
侵入が十分に抑制(防止)される一方、前記ケースの内
部から前記弁体に亘る通路空間が開放されていること
で、前記ケース内部から外部への排気流路も確保され、
前記ケースの内圧の調整が好適になされるようになる。
【0011】なお、前記開放された通路空間とは、その
通路途中に、例えば弁構造のように排気の流れを積極的
に規制する構造が構築されていない通路空間を意味す
る。
【0012】また、他の発明は、ケースの内部から外部
へ通じる排気通路を備え、前記ケースの内部圧力が所定
圧を上回ると前記排気通路を通じて前記ケースの内部か
ら外部への排気を行うブリーザにおいて、前記排気通路
は、外縁にスリットを有するシート状の弾性体が該弾性
体に対峙する通路内壁と密着するとともに、前記弾性体
の外縁と前記通路内壁との間に形成される間隙を通じて
排気を通過せしめる通路部位を含むことを要旨とする。
【0013】同構成によれば、前記弾性体の外縁と前記
通路内壁との間の間隙が、当該通路部位における上流側
通路空間と下流側通路空間との間の差圧に応じ、再現性
の高い動作態様で閉塞及び開放される。このため、当該
ブリーザによる前記ケースの内圧調整機能の精度と、防
水性能とが両立して高められるようになる。
【0014】なお、上記各構成を有するブリーザは、前
記ケースの外壁に形成された開口部の外周に自身の周縁
を密着させることによって前記開口部を覆う弾性部材
と、該弾性部材の外周に自身の周縁を密着させることに
よる前記弾性部材を覆うハウジングと、前記弾性部材に
貫通形成され、前記ケースの外壁に形成された開口部
を、前記弾性部材の外壁と前記ハウジングの内壁との間
に形成される空間に連通させる貫通孔と、を備えて、且
つ、前記貫通孔と、前記弾性部材の外壁と前記ハウジン
グの内壁との間に形成される空間とが前記排気通路の一
部をなすものであってもよい。この場合、前記スリット
を有するシート状の弾性体は、前記弾性部材の一部とし
て構成されるのが好ましい。
【0015】また、前記ブリーザは、前記排気通路の一
部に、該ブリーザ内に区画形成された複数の通路空間
と、該複数の通路空間の少なくとも2つの通路空間を連
絡する連絡通路と、前記連絡通路の通路端若しくは通路
途中に突出形成されることにより、該連絡通路を通じた
油の流通を防止する防護壁とを有するのが好ましい。
【0016】また、前記連絡通路は、略天地方向に沿っ
て形成されるのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を車載用自動変速機のケースに取り付けられるブリー
ザに適用した第1の実施の形態について、図面を参照し
て説明する。
【0018】図1、図2及び図3は、各々本実施の形態
にかかるブリーザの外観を示す正面図(図1)、側面図
(図2)及び下視面(図3)である。
【0019】図1、図2及び図3において、ブリーザ1
00は、自動車に搭載される自動変速機のケース150
の外壁に取り付けられ、ケース150の内圧を調整する
機能を有する。
【0020】図1、図2及び図3に併せ示すように、ブ
リーザ100は、ケース150の外壁に周縁を密着させ
るゴム製のシール部材120と、このシール部材120
を覆うハウジング110と、シール部材120及びハウ
ジング110を貫通し両部材を重ね併せた状態でケース
150に締結固定するボルト140とを備えて構成され
る。また、ハウジング110は、その外縁の特定部位に
基端を有する矩形の位置決め板112を備える。位置決
め板112はハウジングの背面方向に向かって延設され
る。ブリーザ100は、位置決め板112の板面と、ケ
ース150の外周面が一部面取りされることによって形
成された平面部153とが対峙した状態でケース150
に取り付けられる。
【0021】さらにハウジング110は、ブリーザ10
0がケース150に取り付けられた状態で、天地方向の
上下関係においてその下部に突出する円柱状の突起部1
13を備える。突起部113はその先端に開口部114
を有する。
【0022】図4は、ブリーザ100について、図1の
IV−IV線に沿った断面構造を示す側断面図である。
【0023】同図4に示すように、シール部材120
は、円盤状の本体と、本体の中心部(ボルトの取り付け
位置)を取り巻くように周設されたリップ121とを備
える。リップ121は、シール部材120本体の外周か
ら中心部に向かって突出するように形成されている。ま
た、シール部材120と、このシール部材120を覆う
ハウジングの内壁との間にはボルト140を取り巻くよ
うに通路空間(環状空間)132a及び通路空間(環状
空間)132bが形成されている。また、位置決め板1
12が取り付けられている部位の近傍において、環状空
間132aと環状空間132bとを連絡する連絡通路1
32cが形成されている。連絡通路132cの通路内壁
は、ハウジング110内壁の一部とリップ121の一部
(121a)とから形成される。ちなみに、リップ12
1のうち、連絡通路132cの内壁を構成する部位12
1aは、他の部位よりも長く形成されている(延設され
ている)。また、シール部材120のリップ121内周
には、ケース150の内部空間152をシール部材12
0及びハウジング110間の環状空間132aに連通さ
せる貫通孔131が設けられている。
【0024】また、ハウジング110の下部に突出形成
された突起部113の内部においては、下方に向かって
通路空間132dと、通路空間132dよりも大きな通
路径を有する通路空間132eとが同軸に沿って連なる
かたちで、環状空間132bを外部に連通させる通路を
形成する。さらに、通路空間132eには、浮力を有す
るようなゴム或いは樹脂製の弁体145が収容されてい
る。ちなみに、弁体145の外径は、通路空間132e
の通路径よりもやや小さく、通路空間132dの通路径
よりも大きい。また、通路空間132eはその開口部1
14において縮径し、弁体145を落下させることなく
通路空間132e内に保持している。
【0025】図5には、ブリーザ100を構成するハウ
ジングの側断面図(図5(a))、シール部材の側断面
図(図5(b1)及び正面図(図5(b2))、並びに
弁体の側断面図(図5(c1))及び正面図(図5(c
2))を個々に示す。
【0026】ブリーザ100の組み付けに際しては、弁
体145をハウジング110の通路空間132e内に押
し込み、シール部材120をハウジング110に押しつ
けた状態でケース150の外壁にボルト締結される。シ
ール部材120上に周設されるリップ121のテーパ面
の断面は本来直線的な形状を有するが、曲面形状を有す
るハウジング110の内壁111に押しつけられ、内壁
111の曲面に密着することになる(図4を併せ参
照)。
【0027】このような構成を備えたブリーザ100で
は、ケース150の内圧(内部空間の圧力)が上昇する
と、ケース150の内部空間152→貫通孔131→環
状空間132a→連絡通路132c→環状空間132b
→通路空間132d→通路空間132eのように形成さ
れた排気通路に沿って空気が流動し(図4中に矢指)、
内部空間内の圧力が減圧され、外気圧と同等になる。
【0028】一方、ブリーザ100(通路空間132e
の開口部)に所定値以上の水圧が付与される条件下にお
いて、或いは当該ブリーザが水に浸漬するといった条件
下においては、水よりも比重の小さな弁体145が通路
空間132e内を上昇し、通路空間132dを閉塞させ
る。このため、ブリーザ100内に形成された排気通路
の通路空間132e上流への水の侵入は確実に防止され
る。
【0029】さらに、連絡通路132cの通路構造によ
り、環状空間132aから環状空間132bへ移動する
流体は、ほぼ垂直方向に上昇する流路を辿ることにな
る。また、リップ121のうち、連絡通路132cの内
壁を構成する部位121aが他の部位よりも長く形成さ
れている(延設されている)ことは上述した通りであ
り、とくにこの延設されたリップ121aの先端部が連
絡通路132cから環状空間132aに向かって突出し
ている。このような構成により、トランスミッションの
作動油が貫通孔131を通じて漏洩することがあって
も、延設されたリップ121aの先端部が防護壁の機能
を果たし、また、連絡通路132cの通路構造が環状空
間132aから環状空間132bへの作動油の移動を困
難ならしめることにより、ブリーザ100を通じた作動
油の漏洩が好適に抑制される。
【0030】なお、図5に示す変形例(ブリーザ10
0’)のように、連絡通路132c’を形成するリップ
121a’の先端に、連絡通路132c’への油の侵入
を規制するための規制用リップ(板材)121bをさら
に延設する構成を適用してもよい。
【0031】(第2の実施の形態)次に、本発明を車載
用自動変速機のケースに取り付けられるブリーザに適用
した第2の実施の形態について、図面を参照して説明す
る。
【0032】図7は、本実施の形態にかかるブリーザの
内部構造を示す側断面図である。
【0033】同図7に示すブリーザ200は、自動車に
搭載される自動変速機のケース250の外壁に取り付け
られ、ケース250の内圧を調整する機能を有する。ブ
リーザ200は、ケース250の外壁251に周縁22
1を密着させるゴム製のシール部材220と、このシー
ル部材220を覆うハウジング210と、シール部材2
20及びハウジング210を貫通し両部材210,22
0を重ね併せた状態でケース250に締結固定するボル
ト240とを備えて構成される。シール部材220に
は、自身の外壁222及び内壁223間を貫通する貫通
孔231が設けられている。また、シール部材220の
外壁222と、このシール部材220を覆うハウジング
210の内壁211との間には空間232が形成されて
いる。ケース250の内部空間252は、シール部材2
20の貫通孔231を通じ、シール部材220及びハウ
ジング210間の空間232に連通する。シール部材2
20の外壁222とハウジング210の内壁211と
は、両部材210,220にとって外縁近傍に当たる部
位233で相互に密着し、この密着部位233がシール
部材220及びハウジング210間に形成された空間2
32を外部から仕切る。また、シール部材220の外周
面上であって、密着部位233に相当する部分には、ボ
ルト240の中心軸と略平行をなす向きに延びる切り欠
き溝233aが複数形成されている。
【0034】ケース250内部の圧力とブリーザ200
外部の圧力との差圧が所定値以下である場合(すなわ
ち、ケース250内部の圧力が大気圧と同等若しくは大
気圧に十分近似している場合)、シール部材220の外
壁222とハウジング210の内壁211との密着部位
233では密閉状態が保持される。一方、例えばケース
250の内圧が上昇することにより、同ケース250の
内圧とブリーザ200外部との差圧が所定値を上回ると
(ケース250内部の圧力が大気圧よりも高くなる
と)、空間232内の空気が切り欠き溝233aを通じ
て外部に排出されるようになる。
【0035】さらに、シール部材220には、密着部位
233の外周において、ハウジング210の外縁をさら
にその外周から囲むかたちでリップ225が設けられて
いる。リップ225の周縁には、所定間隔で複数のスリ
ット226が形成されている。ブリーザ200がケース
250に取り付けられた状態において、リップ225
は、ハウジング210の外縁をその外周から中心部(ボ
ルト240の中心軸)に向かって押圧することにより、
ハウジング210との間に密着部位234を形成する。
【0036】図8(a)及び図8(b)には、図7にお
いて破線で囲まれた部分(密着部位234近傍)を拡大
して示す。ここで、図8(a)は、リップ225に対し
外圧が付与されていない状態に相当し、図8(b)は、
リップ225に外圧(例えば水圧)が付与された状態に
相当する。また、図8(c)は、リップ225の外縁2
25に設けられたスリット226を拡大して示す平面図
であり、図8(a)における矢指C方向に向かってみた
場合に相当する。各図に示すように、リップ225に対
し外圧が付与されていない場合には、リップ225の外
縁225aのうちその先端部分のみがハウジング210
の外縁に密着することになり、ブリーザ200内の空気
は、スリット226を通じて自在に外部へ抜けることが
できる(図8(a)及び図8(c)を併せ参照)。一
方、リップ225に外圧(例えば水圧)が付与される
と、ブリーザ200内の空間はスリット226近傍にお
いて密閉状態となり、外部からブリーザ200内への水
の侵入が確実に防止される(図8(b)及び図8(c)
を併せ参照)。さらに、ブリーザ200が水に浸漬した
場合のように、比較的低い水圧が外圧としてリップ22
5に付与されるような場合であっても、図8(a)に示
す状態においてリップ225とハウジング210の外縁
との間に存在する間隙(スリット226を通じた連通空
間)を十分微小なものに設定しておけば、密着部位23
4近傍に存在する水は、自身の表面張力に阻まれ当該間
隙を通じてブリーザ内に侵入することができない。
【0037】ここで、密着部位234と同様な構造をシ
ール部材220にスリット226を形成することなく構
成した場合、ブリーザ200内(ケース250内)の圧
力が上昇した場合、ブリーザ200内の空気が密着23
4を通じて外部へ排出され難いことから、ブリーザ20
0内(ケース250内)に圧力変動が発生し易くなって
しまう。
【0038】この点、本実施の形態にかかるブリーザ2
00の密着部位234では、リップ225の外縁225
aにスリット226が設けられていることにより、外圧
に応じたリップ225の変形動作が柔軟になされる。ま
た、スリットの形状やリップの材質や厚み等の変更を通
じ、ブリーザ内から外部への空気の逃げ易さと、外部か
らの水の侵入を防ぐための防水性とが最適化される条件
を容易に設定することもできる。
【0039】すなわち本実施の形態にかかるブリーザ2
00によれば、スリットを形成するシール部材の外縁
と、ハウジングの外縁(シール部材の外縁に対峙して通
路の内壁を構成)との間の間隙が、当該通路部位におけ
る上流側通路空間(ブリーザ内の空間)と下流側通路空
間(外部)との間の差圧に応じて開放および閉塞するこ
とになるため、ケース250内の空気はブリーザ200
を介して潤滑に排出される一方、外部からの水の侵入は
水自身の表面張力によって抑制される。さらに、外部か
ら水圧が加わった場合には、ブリーザ200の内部が、
外部との境界(密着部位250)において略完全に密閉
状態とすることができる。
【0040】したがって、当該ブリーザによるケース内
の圧力調整にかかる性能と防水性能とが両立して高めら
れるようになる。
【0041】なお、本実施の形態では、外縁225aに
スリット226を有するリップ225をハウジングの外
縁(外周面)に密着させる構造を採用することとした。
これに対し、ブリーザの内部に形成される排気通路の何
れの部位においても、スリットを有するリップを通路内
壁に密着させる構造を適用して、少なくとも本実施の形
態に準ずる効果を奏することはできる。
【0042】また、本実施の形態では、本発明にかかる
ブリーザを車載用自動変速機に取り付けられるブリーザ
に適用することとした。しかしながら、これに限らず、
ケース内部とケース外部との間に、ガスの流通性及び防
水性を両立して確保する必要のある他のケース部材に本
発明を適用しても、上記各実施の形態と同等若しくはこ
れに準ずる効果を奏することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えば当該ブリーザに対して所定値以上の水圧が付与さ
れる条件下において、或いは当該ブリーザが水に浸漬す
るといった条件下において、弁体の機能により排気通路
が閉塞されることになるため、当該ブリーザを通じたケ
ース内への水の侵入を確実に防止することができるよう
になる。
【0044】また、ブリーザを通じて外部に排出される
排気の流路が十分に確保され、ケースの内圧調整が好適
になされるようになる。
【0045】また、弾性体の外縁と前記通路内壁との間
の間隙が、通路部位における上流側通路空間と下流側通
路空間との間の差圧に応じ、再現性の高い動作態様で閉
塞及び開放される。このため、当該ブリーザによる前記
ケースの内圧調整機能の精度と、防水性能とが両立して
高められるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるブリーザの
外観を示す正面図。
【図2】同実施の形態にかかるブリーザの外観を示す側
面図。
【図3】同実施の形態にかかるブリーザの外観を示す下
視図。
【図4】同実施の形態にかかるブリーザについて、図1
のIV−IV線に沿った断面構造を示す側断面図。
【図5】同実施の形態にかかるブリーザを構成するハウ
ジング、シール部材及び弁体を個々に示す側断面図等。
【図6】同実施の形態にかかるブリーザの変形例を示す
側断面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかるブリーザの
断面構造を示す側断面図。
【図8】図7の一部を拡大して示す断面図。
【図9】従来のブリーザの外観を示す正面図。
【図10】従来のブリーザについて、図9のX−X線に
沿った断面構造を示す側断面図。
【符号の説明】
100 ブリーザ 110 ハウジング 111 内壁 112 位置決め板 113 突起部 114 開口部 120 シール部材 121,121a リップ 131 貫通孔 132a,132b 環状空間(通路空間) 132c 連絡通路 132d,132e 通路空間 140 ボルト 145 弁体 150 ケース 152 内部空間 153 平面部 200 ブリーザ 210 ハウジング 211 内壁 220 シール部材 221 周縁 222 外壁 225 リップ 225a 外縁 226 スリット 231 貫通孔 232 空間 233,234 密着部位 233a 切り欠き溝 240 ボルト 250 ケース 251 外壁 252 内部空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースの内部から外部へ通じる排気通路
    を備え、前記ケースの内部圧力が所定圧を上回ると前記
    排気通路を通じて前記ケースの内部から外部への排気を
    行うブリーザであって、 外部から作用する流体の押力に応じて前記排気通路を天
    地方向に往復動し、該排気通路を開閉する弁体を備え
    て、且つ、 前記排気通路は、前記ケースの内部から前記弁体に亘り
    開放された通路空間を有することを特徴とするブリー
    ザ。
  2. 【請求項2】 ケースの内部から外部へ通じる排気通路
    を備え、前記ケースの内部圧力が所定圧を上回ると前記
    排気通路を通じて前記ケースの内部から外部への排気を
    行うブリーザであって、 前記排気通路は、外縁にスリットを有するシート状の弾
    性体が該弾性体に対峙する通路内壁と密着するととも
    に、前記弾性体の外縁と前記通路内壁との間に形成され
    る間隙を通じて排気を通過せしめる通路部位を含むこと
    を特徴とするブリーザ。
  3. 【請求項3】 前記ケースの外壁に形成された開口部の
    外周に自身の周縁を密着させることによって前記開口部
    を覆う弾性部材と、 該弾性部材の外周に自身の周縁を密着させることによる
    前記弾性部材を覆うハウジングと、 前記弾性部材に貫通形成され、前記ケースの外壁に形成
    された開口部を、前記弾性部材の外壁と前記ハウジング
    の内壁との間に形成される空間に連通させる貫通孔と、 を備えて、且つ、 前記貫通孔と、前記弾性部材の外壁と前記ハウジングの
    内壁との間に形成される空間とが前記排気通路の一部を
    なすことを特徴とする請求項1又は2に記載のブリー
    ザ。
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