JP2003003848A - エンジンの冷却水通路構造 - Google Patents

エンジンの冷却水通路構造

Info

Publication number
JP2003003848A
JP2003003848A JP2001186325A JP2001186325A JP2003003848A JP 2003003848 A JP2003003848 A JP 2003003848A JP 2001186325 A JP2001186325 A JP 2001186325A JP 2001186325 A JP2001186325 A JP 2001186325A JP 2003003848 A JP2003003848 A JP 2003003848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling water
passage
engine
radiator
passage unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001186325A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Miyagawa
進 宮川
Naoki Hotta
直己 堀田
Masanori Hashimoto
昌則 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2001186325A priority Critical patent/JP2003003848A/ja
Priority to US10/173,582 priority patent/US6843209B2/en
Priority to DE10227582A priority patent/DE10227582B4/de
Publication of JP2003003848A publication Critical patent/JP2003003848A/ja
Priority to US10/898,314 priority patent/US6978742B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウオータポンプ、サーモケース、冷却水供給
通路、冷却水排出通路およびバイパス通路を含むエンジ
ンの冷却系をコンパクト化する。 【解決手段】 冷却水を供給するウオータポンプ20
と、サーモスタット18を収納するサーモケース19
と、冷却水からエアを分離する気液分離チャンバー28
と、ラジエータ16から戻された冷却水をサーモケース
19およびウオータポンプ20を介してウオータジャケ
ット12,14に供給する冷却水供給通路P2,P3
と、ウオータジャケット12,14を通過した冷却水を
ラジエータ16に排出する冷却水排出通路P1と、ウオ
ータジャケット12,14を通過した冷却水をラジエー
タ16を迂回させてサーモケース19に戻すバイパス通
路P4とを一体化した冷却水通路ユニットUを設け、こ
の冷却水通路ユニットUを一括してエンジン本体に着脱
可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウオータポンプ、
サーモケース、冷却水供給通路、冷却水排出通路および
バイパス通路をユニット化したエンジンの冷却水通路構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】V型エンジンの一対のバンクにそれぞれ
設けたウオータジャケットを通過した冷却水を、Vバン
クの一端側において冷却水排出通路に集合させた後に第
1ラジエータホースを介してラジエータに供給し、ラジ
エータを通過した冷却水を第2ラジエータホースと、V
バンクの一端側に配置したサーモケースと、Vバンク間
に配置したコネクティング通路と、Vバンクの他端側に
配置したウオータポンプと、ウオータポンプから二股に
分岐する冷却水供給通路とを介してウオータジャケット
に供給し、かつエンジンの暖機完了前は、冷却水排出通
路の冷却水をラジエータに供給することなく、バイパス
通路およびサーモケースを介してコネクティング通路に
戻すものが、特公平4−16610号公報により公知で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のエ
ンジンの冷却水通路構造は、サーモケース、ウオータポ
ンプ、冷却水供給通路、冷却水排出通路、コネクティン
グ通路、バイパス通路等の要素が各々独立して設けられ
ているため、部品点数の増加、組付工数の増加、、必要
スペースの増加、コストの増加等の要因となる問題があ
った。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ウオータポンプ、サーモケース、冷却水供給通路、
冷却水排出通路およびバイパス通路を含むエンジンの冷
却系をコンパクト化することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、冷却水を供給
するウオータポンプと、サーモスタットを収納するサー
モケースと、ラジエータから戻された冷却水をサーモケ
ースおよびウオータポンプを介してウオータジャケット
に供給する冷却水供給通路と、ウオータジャケットを通
過した冷却水をラジエータに排出する冷却水排出通路
と、ウオータジャケットを通過した冷却水をラジエータ
を迂回させてサーモケースに戻すバイパス通路とを一体
化した冷却水通路ユニットを備え、この冷却水通路ユニ
ットを一括してエンジン本体に着脱可能に構成したこと
を特徴とするエンジンの冷却水通路構造が提案される。
【0006】上記構成によれば、ウオータポンプ、サー
モケース、冷却水供給通路、冷却水排出通路およびバイ
パス通路を一体化して冷却水通路ユニットを構成したこ
とにより、サブアセンブリとして予め組み立てた冷却水
通路ユニットを一括してエンジン本体に着脱することが
可能となり、エンジンの冷却水通路を構成する各種部品
を各々別個に組み付ける場合に比べて部品点数、組付工
数、スペースおよびコストの削減を図ることができる。
【0007】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、冷却水通路ユニットはエンジ
ン本体に結合される割り面を備え、冷却水通路ユニット
の冷却水供給通路および冷却水排出通路は前記割り面を
通してエンジン本体のウオータジャケットに連通するこ
とを特徴とするエンジンの冷却水通路構造が提案され
る。
【0008】上記構成によれば、冷却水通路ユニットの
割り面をエンジン本体に結合すると、冷却水通路ユニッ
トの冷却水供給通路および冷却水排出通路が割り面を通
してエンジン本体のウオータジャケットに連通するの
で、冷却水供給通路および冷却水排出通路をウオータジ
ャケットに連通させる特別の配管が不要になって部品点
数の更なる削減が可能になる。
【0009】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項1または請求項2の構成に加えて、冷却水通路ユ
ニットは、冷却水中の気相を分離する気液分離チャンバ
ーを一体に備えたことを特徴とするエンジンの冷却水通
路構造が提案される。
【0010】上記構成によれば、冷却水中の気相を分離
する気液分離チャンバーを冷却水通路ユニットに一体に
設けたので、冷却水中に含まれる気相を分離することが
でき、しかも気液分離チャンバーの組付工数の削減を図
ることができる。
【0011】また請求項4に記載された発明によれば、
請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、ウオ
ータジャケットを通過した冷却水を冷却水通路ユニット
のバイパス通路に導くバイパス管路を、V型エンジンの
Vバンク間に配置したことを特徴とするエンジンの冷却
水通路構造が提案される。
【0012】上記構成によれば、冷却水を冷却水通路ユ
ニットのバイパス通路に導くバイパス管路をV型エンジ
ンのVバンク間に配置したので、Vバンク間の空間を有
効利用してバイパス管路をコンパクトに配置することが
できる。
【0013】また請求項5に記載された発明によれば、
請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、冷却
水通路ユニットの少なくとも一部をV型エンジンのVバ
ンク間に配置したことを特徴とするエンジンの冷却水通
路構造が提案される。
【0014】上記構成によれば、冷却水通路ユニットの
少なくとも一部をV型エンジンのVバンク間に配置した
ので、Vバンク間の空間を有効利用して冷却水通路ユニ
ットをコンパクトに配置することができる。
【0015】尚、実施例のシリンダヘッド11およびシ
リンダブロック13は本発明のエンジン本体に対応し、
実施例の上流側冷却水供給通路P2および下流側冷却水
供給通路P3は本発明の冷却水供給通路に対応する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0017】図1〜図8は本発明の一実施例を示すもの
で、図1はV型エンジンの冷却水通路の回路図(サーモ
スタット開時)、図2は冷却水通路ユニットを一方向か
ら見た分解斜視図、図3は冷却水通路ユニットを他方向
から見た分解斜視図、図4は冷却水通路ユニットの縦断
面図、図5は図4の5−5線矢視図、図6は図5の6−
6線断面図、図7は冷却水通路ユニットを備えたV型エ
ンジンの斜視図、図8は図1に対応する冷却水通路の回
路図(サーモスタット閉時)である。
【0018】先ず、図1に基づいてV型エンジンEの冷
却水回路を説明する。
【0019】車両に搭載されたV型エンジンEは一対の
シリンダヘッド11,11のウオータジャケット12,
12およびシリンダブロック13のウオータジャケット
14,14を備えており、シリンダブロック13のウオ
ータジャケット14,14は冷却水排出通路P1および
第1ラジエータホース15を介してラジエータ16に連
通し、ラジエータ16は第2ラジエータホース17を介
してサーモスタット18を内蔵したサーモケース19に
連通する。サーモケース19は冷却水供給通路P2,P
3を介してシリンダヘッド11,11のウオータジャケ
ット12,12に連通し、上流側冷却水供給通路P2と
下流側冷却水供給通路P3との間に、エンジンEのクラ
ンクシャフトで駆動されるウオータポンプ20が配置さ
れる。
【0020】シリンダヘッド11,11のウオータジャ
ケット12,12の下流側冷却水供給通路P3が接続さ
れる側と反対側の端部にバイパス管路21,21,22
の上流端が接続されており、その下流側のバイパス管路
22はエンジンEのVバンク23間を通過し、バイパス
通路P4を介してサーモケース19に連通する。高温の
冷却水の一部を車室暖房用のヒータコア24に循環させ
るべく、シリンダヘッド11,11のウオータジャケッ
ト12,12のバイパス管路21,21との接続部の近
傍に、ヒータコア用管路25…,26の上流端が接続さ
れる。上流側のヒータコア用管路25…と下流側のヒー
タコア用管路26との間には流量制御弁27およびヒー
タコア24が直列に接続されており、下流側のヒータコ
ア用管路26はエンジンEのVバンク23間の空間を通
過して上流側冷却水供給通路P2に連通する。
【0021】このようにエンジンEのVバンク23間の
空間を利用してバイパス管路22およびヒータコア用管
路26を配置したので、それらをVバンク23の外側を
取り回す場合に比べてスペースを節減し、エンジンE全
体の小型化に寄与することができる。特に、バイパス管
路22およびヒータコア用管路26を一体に構成すれ
ば、それらの取り回しが更に容易になる。尚、前記バイ
パス管路22およびヒータコア用管路26の上流側に連
なるバイパス管路21,21およびヒータコア用管路2
5…を一体に構成すれば、更なるスペースの節減と組付
工数の削減とが可能になる。
【0022】サーモケース19と一体に設けられた気液
分離チャンバー28の内部空間が、エア抜きパイプ29
を介してシリンダヘッド11,11のウオータジャケッ
ト12,12に連通するとともに、気液分離チャンバー
28の上端に設けた圧力キャップ30がエア抜きパイプ
31を介して冷却水のリザーバ32に連通する。圧力キ
ャップ30には、気液分離チャンバー28の内圧が所定
値を越えると開弁する圧力制御弁が内蔵される。冷却系
の初期注水時にシリンダヘッド11,11のウオータジ
ャケット12,12内に残留するエアを最小限に抑える
ため、エア抜きパイプ29の上流端は前記ウオータジャ
ケット12,12の最も高い位置に接続される。
【0023】図1において太い鎖線で囲んだ部分、つま
りサーモスタット18、サーモケース19、ウオータポ
ンプ20、気液分離チャンバー28、冷却水排出通路P
1、上流側冷却水供給通路P2、下流側冷却水供給通路
P3およびバイパス通路P4は本発明の冷却水通路ユニ
ットUを構成するもので、予めサブアセンブリとして組
み立てられてエンジンEに一括して取り付けられる。
【0024】次に、図2〜図6に基づいて冷却水通路ユ
ニットUの構造を説明する。
【0025】冷却水通路ユニットUは、センターケーシ
ング41と、リヤケーシング42と、ウオータポンプ2
0とに3分割されるもので、センターケーシング41に
サーモケース19および気液分離チャンバー28が一体
に設けられる。
【0026】ウオータポンプ20は割り面43aを有す
るポンプハウジング43を備えており、その中央にボー
ルベアリング44およびメカニカルシール45を介して
支持されたポンプ軸46の一端にポンプインペラ47が
設けられるとともに、その他端にプーリ48が設けられ
る。センターケーシング41は、その前面側の下部にウ
オータポンプ20のポンプハウジング43の割り面43
aが結合される割り面41aが形成される。前記両割り
面43a,41aをシール部材49(図4参照)を介し
て結合すると、ポンプハウジング43の後面とセンター
ケーシング41の前面との間に、上流側冷却水供給通路
P2(ウオータポンプ20に冷却水を供給する通路)の
一部と、下流側冷却水供給通路P3(ウオータポンプ2
0からシリンダヘッド11,11のウオータジャケット
12,12に冷却水を供給する通路)と、冷却水排出通
路P1(シリンダブロック13,13のウオータジャケ
ット14,14から冷却水が排出される通路)の一部と
が区画される。
【0027】センターケーシング41の後面にはリヤケ
ーシング42の割り面42aが結合される割り面41b
が形成され、この割り面41bの下部両側にエンジンブ
ロック、つまりシリンダヘッド11,11およびシリン
ダブロック13,13の端面に結合される左右一対の割
り面41c,41c(図3参照)が形成される。これら
二つの割り面41c,41cはV字状を成しており、セ
ンターケーシング41の後面に結合されるリヤケーシン
グ42の外周から外側に張り出している。従って、セン
ターケーシング41の二つの割り面41c,41cをシ
ール部材50,51(図5参照)を介してエンジンブロ
ックに結合すると、それらの割り面41c,41cに開
口する冷却水排出通路P1がシリンダブロック13,1
3のウオータジャケット14,14に連通するととも
に、下流側冷却水供給通路P3がシリンダヘッド11,
11のウオータジャケット12,12に連通する。
【0028】センターケーシング41の割り面41bと
リヤケーシング42の割り面42aとをシール部材52
(図4参照)を介して結合すると、センターケーシング
41およびリヤケーシング42間に冷却水排出通路P1
と、上流側冷却水供給通路P2と、バイパス通路P4と
が形成される。中央に位置する上流側冷却水供給通路P
2の下端はポンプハウジング43の内部に連通し、上端
はサーモケース19の内部に連通する。サーモスタット
18を内蔵したサーモケース19の開口端は半球状のカ
バー53で覆われており、このカバー53に一体に形成
した継ぎ手54に第2ラジエータホース17が接続され
る。また上流側冷却水供給通路P2の下端は、リヤケー
シング42の後面に突出する継ぎ手55を介して、エン
ジンEのVバンク23間に配置された下流側のヒータコ
ア用管路26に連通する。尚、継ぎ手55は、リヤケー
シング42の内部でL字状に屈曲して上流側冷却水供給
通路P2に連通する。
【0029】上流側冷却水供給通路P2の一側に形成さ
れる冷却水排出通路P1の下端は、センターケーシング
41およびポンプハウジング43間に区画された冷却水
排出通路P1の中央部に連通し、上端はセンターケーシ
ング41の上部前面に突出する継ぎ手56を介して第1
ラジエータホース15に連通する。上流側冷却水供給通
路P2の他側に形成されるバイパス通路P4の下端は、
リヤケーシング42の後面に突出する継ぎ手57を介し
て、エンジンEのVバンク23間に配置されたバイパス
管路22に連通する。
【0030】図6を併せて参照すると明らかなように、
サーモケース19に隣接して設けられた気液分離チャン
バー28は、上面開口部が蓋体58で覆われており、そ
の蓋体58の中央に設けた圧力キャップ30が、エア抜
きパイプ31を介してリザーバ32に連通する。カップ
状に形成された気液分離チャンバー28の側壁の上部に
接線方向に形成された入口孔28aに連なる継ぎ手59
にエア抜きパイプ29が接続され、前記入口孔28aと
反対側の側壁の下部に接線方向に開口する出口孔28b
が、センターケーシング41の割り面41bおよびリヤ
ケーシング42の割り面42a間に形成された通路60
を介してサーモケース19の内部に連通する。
【0031】この気液分離チャンバー28は、冷却系の
初期注水時に圧力キャップ30を取り外して満水状態に
される。気液分離チャンバー28は冷却系の最も高い位
置に配置されているため(図7参照)、そこから冷却水
を初期注水する際に、冷却系に残留するエアの量を最小
限に抑えることができる。またラジエータ16のキャッ
プからエア抜きする必要がないため、ラジエータ16の
高さを低く抑えて車両のデザインの自由度を高めること
ができる。
【0032】図5に示すように、リヤケーシング42側
から挿入される上側の3本のボルトB1〜B3はセンタ
ーケーシング41に締結され、リヤケーシング42側か
ら挿入される下側中央の3本のボルトB4〜B6はセン
ターケーシング41を貫通してポンプハウジング43に
締結される。そしてポンプハウジング43側から挿入さ
れる下側左右の合計7本のボルトB7〜B13はセンタ
ーケーシング41を貫通してエンジン本体(シリンダヘ
ッド11,11およびシリンダブロック13,13)に
締結される。
【0033】図7には上記構成を備えた冷却水通路ユニ
ットUをエンジンEに取り付けた状態が示される。冷却
水通路ユニットUは、エンジンEの左右のシリンダヘッ
ド11,11およびシリンダブロック13,13に挟ま
れたVバンク23(図1参照)の軸方向の一方の端面に
取り付けられており、クランクシャフト61に設けたプ
ーリ62とポンプ軸46に設けたプーリ48とに巻き掛
けた無端ベルト63によりウオータポンプ20が駆動さ
れる。
【0034】冷却水通路ユニットUは、ウオータポンプ
20、サーモケース19、気液分離チャンバー28、冷
却水排出通路P1、上流側冷却水供給通路P2、下流側
冷却水供給通路P3およびバイパス通路P4を一体に備
えてサブアセンブリを構成するので、予め組み立てた冷
却水通路ユニットUを一括してエンジン本体に着脱する
ことにより、エンジンEの冷却系を構成する各種部品を
各々別個に組み付ける場合に比べて部品点数、組付工
数、スペースおよびコストの削減を図ることができる。
特に、冷却水通路ユニットUを取り付けた状態で、冷却
水通路ユニットUのセンターケーシング41の後面に形
成した割り面41c,41c(エンジンブロックに結合
される割り面)に対して、リヤケーシング42が後方に
突出しているため、このリヤケーシング42はVバンク
23の内部に突出する。これにより、Vバンク23間の
空間を有効利用して冷却水通路ユニットUを更にコンパ
クトに配置することができる。
【0035】次に、上記構成を備えた本発明の実施例の
作用について説明する。
【0036】図8に示すように、エンジンEの暖機が未
完了で冷却水の水温が低いときには、サーモスタット1
8が閉状態となり、サーモケース19の上流側の第2ラ
ジエータホース17および下流側の上流側冷却水供給通
路P2の連通が遮断し、かつバイパス通路P4の下流端
がサーモケース19に連通する。その結果、冷却水排出
通路P1から第1ラジエータホース15、ラジエータ1
6および第2ラジエータホース17を経てサーモケース
19に冷却水が流れる回路が閉塞され、ウオータポンプ
20で圧送された冷却水が、下流側冷却水供給通路P
3、シリンダヘッド11,11のウオータジャケット1
2,12、バイパス管路21,21,22、バイパス通
路P4、サーモケース19および上流側冷却水供給通路
P2を経てウオータポンプ20に戻る閉回路を循環する
ことで、エンジンEの暖機が促進される。
【0037】図1に示すように、エンジンEの暖機が完
了して冷却水温度が充分に高まると、サーモスタット1
8が開状態となり、サーモケース19の上流側の第2ラ
ジエータホース17および下流側の上流側冷却水供給通
路P2が連通し、かつバイパス通路P4の下流端が閉塞
される。その結果、シリンダヘッド11,11およびシ
リンダブロック13,13のウオータジャケット12,
12,13,13を通過して温度上昇した冷却水が冷却
水排出通路P1、第1ラジエータホース15、ラジエー
タ16、第2ラジエータホース17、サーモケース1
9、上流側冷却水供給通路P2、ウオータポンプ20お
よび下流側冷却水供給通路P3を経て循環し、冷却水温
度が適温に保持される。
【0038】この状態では、シリンダヘッド11,11
のウオータジャケット12,12を出た冷却水がヒータ
コア用管路25…、流量制御弁27、ヒータコア24お
よびヒータコア用管路26を経て上流側冷却水供給通路
P2に還流し、ヒータコア24で冷却水と熱交換して温
度上昇した空気による車室の暖房が行われる。尚、夏期
等の暖房が不要なときには、流量制御弁27を閉弁する
ことにより、ヒータコア24に対する冷却水の供給を停
止することができる。
【0039】さて、エンジンEの運転中にシリンダヘッ
ド11のウオータジャケット12を流れる冷却水の一部
と、そのウオータジャケット12の上部空間に溜まった
エアとがエア抜きパイプ29を通して気液分離チャンバ
ー28に供給される。このとき、エア抜きパイプ29の
下流端に連なる入口孔28aが気液分離チャンバー28
の内部空間に接線方向に開口しているため、図6に矢印
で示すように気液分離チャンバー28内に旋回流が発生
し、その水面がすり鉢状になって圧力キャップ30に臨
む中央部分にエアが滞留する。そして気液分離チャンバ
ー28の出口孔28bも旋回流に沿うように接線方向に
形成されているため、気液分離チャンバー28内の水は
出口孔28bおよび通路60を経てサーモケース19内
にスムーズに排出される。そして冷却水が温度上昇し、
熱膨張した冷却水の圧力が開弁圧を越えると圧力キャッ
プ30の圧力制御弁が開弁し、その圧力キャップ30の
下方に臨むエアがエア抜きパイプ31を介してリザーバ
32に排出される。気液分離チャンバー28内にエアが
存在しない場合や、エアが全て排出された後に冷却水が
更に熱膨張するような場合には、余剰の冷却水が圧力キ
ャップ30およびエア抜きパイプ31を介してリザーバ
32に排出される。
【0040】このように、気液分離チャンバー28を遠
心分離式とすることにより、従来のエア抜き用のエキス
パンションタンクが必要としたラビリンス構造が不要に
なり、小型化および構造の簡素化によるコストダウンが
可能になるだけでなく、設置スペースの削減にも寄与す
ることができる。しかも気液分離チャンバー28の入口
孔28aを出口孔28bよりも高い位置に配置したの
で、冷却系の初期注水時に圧力キャップ30を外して気
液分離チャンバー28内に注水するとき、出口孔28b
を通して冷却水と共にエアが冷却系に供給されてしまう
のを最小限に抑えることができる。
【0041】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0042】例えば、実施例ではV型エンジンEを例示
したが、請求項1〜請求項3に記載された発明はV型エ
ンジンE以外の任意の形式のエンジンに対しても適用す
ることができる。また実施例では気液分離チャンバー2
8を冷却水通路ユニットUに一体に設けているが、それ
を別体に設けることも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、ウオータポンプ、サーモケース、冷却水供給
通路、冷却水排出通路およびバイパス通路を一体化して
冷却水通路ユニットを構成したことにより、サブアセン
ブリとして予め組み立てた冷却水通路ユニットを一括し
てエンジン本体に着脱することが可能となり、エンジン
の冷却水通路を構成する各種部品を各々別個に組み付け
る場合に比べて部品点数、組付工数、スペースおよびコ
ストの削減を図ることができる。
【0044】また請求項2に記載された発明によれば、
冷却水通路ユニットの割り面をエンジン本体に結合する
と、冷却水通路ユニットの冷却水供給通路および冷却水
排出通路が割り面を通してエンジン本体のウオータジャ
ケットに連通するので、冷却水供給通路および冷却水排
出通路をウオータジャケットに連通させる特別の配管が
不要になって部品点数の更なる削減が可能になる。
【0045】また請求項3に記載された発明によれば、
冷却水中の気相を分離する気液分離チャンバーを冷却水
通路ユニットに一体に設けたので、冷却水中に含まれる
気相を分離することができ、しかも気液分離チャンバー
の組付工数の削減を図ることができる。
【0046】また請求項4に記載された発明によれば、
冷却水を冷却水通路ユニットのバイパス通路に導くバイ
パス管路をV型エンジンのVバンク間に配置したので、
Vバンク間の空間を有効利用してバイパス管路をコンパ
クトに配置することができる。
【0047】また請求項5に記載された発明によれば、
冷却水通路ユニットの少なくとも一部をV型エンジンの
Vバンク間に配置したので、Vバンク間の空間を有効利
用して冷却水通路ユニットをコンパクトに配置すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】V型エンジンの冷却水通路の回路図(サーモス
タット開時)
【図2】冷却水通路ユニットを一方向から見た分解斜視
【図3】冷却水通路ユニットを他方向から見た分解斜視
【図4】冷却水通路ユニットの縦断面図
【図5】図4の5−5線矢視図
【図6】図5の6−6線断面図
【図7】冷却水通路ユニットを備えたV型エンジンの斜
視図
【図8】図1に対応する冷却水通路の回路図(サーモス
タット閉時)
【符号の説明】
11 シリンダヘッド(エンジン本体) 12 ウオータジャケット 13 シリンダブロック(エンジン本体) 14 ウオータジャケット 16 ラジエータ 18 サーモスタット 19 サーモケース 20 ウオータポンプ 22 バイパス管路 23 Vバンク 28 気液分離チャンバー 41c 割り面 E エンジン P1 冷却水排出通路 P2 上流側冷却水供給通路(冷却水供給通
路) P3 下流側冷却水供給通路(冷却水供給通
路) P4 バイパス通路 U 冷却水通路ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 昌則 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水を供給するウオータポンプ(2
    0)と、 サーモスタット(18)を収納するサーモケース(1
    9)と、 ラジエータ(16)から戻された冷却水をサーモケース
    (19)およびウオータポンプ(20)を介してウオー
    タジャケット(12,14)に供給する冷却水供給通路
    (P2,P3)と、 ウオータジャケット(12,14)を通過した冷却水を
    ラジエータ(16)に排出する冷却水排出通路(P1)
    と、 ウオータジャケット(12,14)を通過した冷却水を
    ラジエータ(16)を迂回させてサーモケース(19)
    に戻すバイパス通路(P4)と、を一体化した冷却水通
    路ユニット(U)を備え、この冷却水通路ユニット
    (U)を一括してエンジン本体(11,13)に着脱可
    能に構成したことを特徴とするエンジンの冷却水通路構
    造。
  2. 【請求項2】 冷却水通路ユニット(U)はエンジン本
    体(11,13)に結合される割り面(41c)を備
    え、冷却水通路ユニット(U)の冷却水供給通路(P
    2,P3)および冷却水排出通路(P1)は前記割り面
    (41c)を通してエンジン本体(11,13)のウオ
    ータジャケット(12,14)に連通することを特徴と
    する、請求項1に記載のエンジンの冷却水通路構造。
  3. 【請求項3】 冷却水通路ユニット(U)は、冷却水中
    の気相を分離する気液分離チャンバー(28)を一体に
    備えたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記
    載のエンジンの冷却水通路構造。
  4. 【請求項4】 ウオータジャケット(12,14)を通
    過した冷却水を冷却水通路ユニット(U)のバイパス通
    路(P4)に導くバイパス管路(22)を、V型エンジ
    ン(E)のVバンク(23)間に配置したことを特徴と
    する、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジ
    ンの冷却水通路構造。
  5. 【請求項5】 冷却水通路ユニット(U)の少なくとも
    一部をV型エンジン(E)のVバンク(23)間に配置
    したことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1
    項に記載のエンジンの冷却水通路構造。
JP2001186325A 2001-06-20 2001-06-20 エンジンの冷却水通路構造 Pending JP2003003848A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001186325A JP2003003848A (ja) 2001-06-20 2001-06-20 エンジンの冷却水通路構造
US10/173,582 US6843209B2 (en) 2001-06-20 2002-06-18 Engine cooling water passage structure and gas/liquid separator for engine cooling system
DE10227582A DE10227582B4 (de) 2001-06-20 2002-06-20 Motorkühlwasser-Kanalstruktur für ein Motorkühlsystem
US10/898,314 US6978742B2 (en) 2001-06-20 2004-07-26 Engine cooling water passage structure and gas/liquid separator for engine cooling system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001186325A JP2003003848A (ja) 2001-06-20 2001-06-20 エンジンの冷却水通路構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003003848A true JP2003003848A (ja) 2003-01-08

Family

ID=19025782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001186325A Pending JP2003003848A (ja) 2001-06-20 2001-06-20 エンジンの冷却水通路構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003003848A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11015514B2 (en) * 2019-04-02 2021-05-25 Hyundai Motor Company Water pump for vehicle
EP4242437A1 (en) 2022-03-10 2023-09-13 Yanmar Holdings Co., Ltd. Engine

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11015514B2 (en) * 2019-04-02 2021-05-25 Hyundai Motor Company Water pump for vehicle
EP4242437A1 (en) 2022-03-10 2023-09-13 Yanmar Holdings Co., Ltd. Engine
KR20230133194A (ko) 2022-03-10 2023-09-19 얀마 홀딩스 주식회사 엔진

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6843209B2 (en) Engine cooling water passage structure and gas/liquid separator for engine cooling system
JP2002242767A (ja) 内燃機関のegrガス冷却装置
JP6055322B2 (ja) 内燃機関の冷却構造および当該冷却構造を備えた内燃機関の製造方法
EP2806134B1 (en) Cooling apparatus for internal combustion engine and motorcycle including the same
US11143085B2 (en) Cooling structure for internal combustion engine
JP2011089421A (ja) ポンプ装置
JPH0416610B2 (ja)
JP6174348B2 (ja) 車両用内燃機関
US10294854B2 (en) Saddle-ridden vehicle
US10247088B2 (en) Saddle-ridden type vehicle and intake device for engine having supercharger
JP4566073B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP5235704B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2000282861A (ja) エンジンの冷却構造
JP4425885B2 (ja) ハウジング
JP2003003848A (ja) エンジンの冷却水通路構造
JPH0751892B2 (ja) V型エンジンの冷却装置
JP7112158B2 (ja) エンジン
JP6665708B2 (ja) エンジンのオイル通路構造
JP2003003847A (ja) エンジン冷却系の気液分離装置
JPH11107770A (ja) V型エンジン
JPH11182223A (ja) サーモスタットハウジング
JP3807155B2 (ja) V型エンジンの冷却装置
JP2003343267A (ja) 自動二輪車用エンジンの冷却装置
JP4914877B2 (ja) エンジンの冷却用オイル通路構造
JP7182364B2 (ja) エンジン