JP2003002701A - 光ファイバ素線 - Google Patents

光ファイバ素線

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JP2003002701A
JP2003002701A JP2001178645A JP2001178645A JP2003002701A JP 2003002701 A JP2003002701 A JP 2003002701A JP 2001178645 A JP2001178645 A JP 2001178645A JP 2001178645 A JP2001178645 A JP 2001178645A JP 2003002701 A JP2003002701 A JP 2003002701A
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JP
Japan
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optical fiber
coating layer
urethane acrylate
curable resin
fiber element
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Application number
JP2001178645A
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Inventor
Akira Murata
暁 村田
Keiji Ohashi
圭二 大橋
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂か
らなる被覆層を有する光ファイバ素線が、使用環境によ
り、伝送損失を増加しないようにする。 【解決手段】 ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹
脂からなる被覆材料を塗布、硬化してなる被覆層が設け
られた光ファイバ素線を0℃で2ヶ月放置したときに、
前記被覆層中に析出する結晶粒子の粒径が10μm以下
あるいは、結晶粒子の数を光ファイバ10cm当たり1
個以下とした。これにより、光ケーブル供用中に、結晶
性物質が結晶化しても、伝送損失が増加することはなく
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ素線に
関し、使用環境や経年劣化により、光ファイバの伝送損
失が増加することを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ素線用の被覆材料としては、
主に紫外線硬化型樹脂が用いられている。紫外線硬化型
樹脂としては、ウレタンアクリレート系とエポキシアク
リレート系があり、ウレタンアクリレート系が架橋速
度、機械的特性が優れているため、よく使用されてい
る。
【0003】ウレタンアクリレート系樹脂は、長鎖部を
有するポリオール成分と、イソシアネートと、ヒドロキ
シアクリレートからなるオリゴマーと、多官能アクリル
モノマーまたはビニルモノマーからなる種々の添加剤
と、光重合開始剤から構成されるもので、紫外線照射に
より架橋する。
【0004】一方、光ファイバ素線は、線引き直後の光
ファイバ裸線上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化
型樹脂からなる低ヤング率の一次被覆層を設け、この上
にウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる高
ヤング率の二次被覆層を形成する方法で製造されてい
る。このような光ファイバ素線は、種々の製造工程を経
て光ケーブルとされ、実用されている。
【0005】ところが、このような光ケーブルにあって
は、敷設後5〜10年経過すると、光ケーブルを構成す
る個々の光ファイバ素線の伝送損失が増大するものがあ
ることが明らかになった。この伝送損失増加の原因を調
査、探求したところ、光ファイバ素線の被覆層をなすウ
レタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂の構成材料およ
びその原料中に含まれている結晶性の物質が、供用中に
結晶化することに起因していることが判明した。
【0006】すなわち、敷設後の光ケーブルは、その使
用環境によっては、常温(20℃)以下の温度に長期間
曝されることがある。このような低温環境では、光ファ
イバ素線の被覆層の温度が、この被覆層中に未反応で残
っているポリオール成分などの比較的低分子量である結
晶性化合物の結晶化温度以下の温度となるため、被覆層
中において結晶性化合物が結晶化し、結晶となって析出
する。この析出した結晶は、光ファイバ裸線の表面に存
在して光ファイバ裸線のクラッドモードに影響を与え、
結果的に光ファイバ素線の伝送損失を増大させるものと
考えられる。
【0007】また、この現象は、光ファイバ素線の一次
被覆層に未反応の結晶性物質が残存している場合は勿
論、二次被覆層に存在している場合でも、この結晶性物
質が低分子量であるために、一次被覆層に移行し、ここ
で結晶化して同様の悪影響を与える場合もあることが明
らかとなった。このような知見は、本発明者によって初
めて明らかになったものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂か
らなる光ファイバ用被覆材料が使用された光ファイバ素
線が、使用環境や経年劣化により、伝送損失が増加しな
いようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載の光ファイバ素線は、ウレタ
ンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる被覆材料を
塗布、硬化してなる被覆層が設けられた光ファイバ素線
において、この光ファイバ素線を0℃で2ヶ月放置した
ときに、前記被覆層中に析出する結晶粒子の粒径が10
μm以下としたものである。また、本発明の請求項2記
載の光ファイバ素線は、ウレタンアクリレート系紫外線
硬化型樹脂からなる被覆材料を塗布、硬化してなる被覆
層が設けられた光ファイバ素線において、この光ファイ
バ素線を0℃で2ヶ月放置したときに、前記被覆層中に
析出する結晶粒子の数が光ファイバ10cm当たり1個
以下としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の光ファイバ素線は、ウレタンアクリレート系紫
外線硬化型樹脂を塗布、硬化してなる一次被覆層および
二次被覆層を有するものであって、この光ファイバ素線
を0℃で2ヶ月放置したときに、前記一次被覆層および
二次被覆層中に析出する結晶粒子の粒径が10μm以下
あるいは、結晶粒子の数が光ファイバ10cm当たり1
個以下としたものである。
【0011】ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂
を構成する材料としては、長鎖部を有するポリオール成
分と、イソシアネートと、ヒドロキシアクリレートから
なるオリゴマーと、多官能アクリルモノマーまたはビニ
ルモノマーからなる種々の添加剤と、光重合開始剤があ
るが、このうち、ポリオール成分の一成分であるポリテ
トラメチレングリコール、モノマーの一成分であるビニ
ルカプロラクタムなどが、主な低分子量の結晶性物質で
ある。
【0012】したがって、光ファイバ素線の一次被覆層
あるいは二次被覆層をなすウレタンアクリレート系紫外
線硬化型樹脂に含まれるこれらポリテトラメチレングリ
コール、ビニルカプロラクタムなどの結晶性物質が析出
してなる結晶粒子の粒径を10μm以下あるいは、結晶
粒子の数を光ファイバ10cm当たり1個以下と、実質
的に含まれない状態とすればよい。
【0013】一方、結晶性物質の結晶粒子の粒径が10
μmを越えると、また、その数が光ファイバ10cm当
たり1個を越えると、後述する実験例に示すように伝送
損失が増大する。
【0014】このようなウレタンアクリレート系紫外線
硬化型樹脂を得るには、ポリオール成分として、ポリテ
トラメチレングリコールなどの結晶化温度が20℃以下
の結晶性のポリオールを用いずに、他の非晶性もしくは
結晶化温度が高い結晶性のポリオール成分あるいは反応
性の高いポリオール成分を用いる方法、同様にモノマー
成分として、ビニルカプロラクタムなどの結晶化温度が
20℃以下の結晶性のモノマーを用いずに、他の非晶性
もしくは結晶化温度が高い結晶性のモノマー成分あるい
は反応性の高いモノマー成分を用いる方法がある。
【0015】また、ポリオール成分として、枝分かれの
あるポリプロピレングリコールなどの非晶性の物質ある
いは分子量が500以上の結晶性物質を用いる方法や非
晶性のモノマー成分を用いる方法もある。さらに、少量
の無機粉末をウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂
に添加して、結晶性物質の結晶成長を阻害し、粒径が1
0μm以下の微結晶のみが生成するようにしてもよい。
【0016】このような光ファイバ素線を用いた光ケー
ブルでは、低温環境に長時間暴露され、被覆層中で結晶
性物質から結晶が生成しても、結晶粒子が小さく、また
その数が少ないので、光ファイバ裸線のクラッドモード
に実質的に影響を与えることがなく、伝送損失が増大す
ることはない。
【0017】以下、具体例を示す。硬化後のヤング率が
0.1kg/mm2の一次被覆層用のウレタンアクリレ
ート系紫外線硬化型樹脂(A)と、硬化後のヤング率が
100kg/mm2の二次被覆層用のウレタンアクリレ
ート系紫外線硬化型樹脂(B)とを用意した。
【0018】これら二種のウレタンアクリレート系紫外
線硬化型樹脂(A)、(B)は、予め配合組成を調整
し、結晶性物質が含まれていないものである。この二種
のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂(A)、
(B)のいずれかに、結晶性物質であるポリテトラメチ
レングリコールを0.05〜1.0重量%添加し、外径
125μmのシングルモード型光ファイバ裸線にまず
(A)を塗布、硬化し、続いて(B)を塗布、硬化し
て、外径250μmの光ファイバ素線とした。
【0019】この光ファイバ素線を、温度0℃で2ヶ月
間放置し、放置前後の波長1.55μmでの伝送損失増
加量、放置後の結晶粒子の粒径および結晶粒子の数を測
定した。結晶粒子の粒径およびその数の測定は、偏光顕
微鏡を用いて行われる。すなわち、光ファイバ素線の一
次被覆層および二次被覆層を剥ぎ取り、これを倍率10
0倍程度の偏光顕微鏡下で観察すると、結晶粒子は光り
輝くので、その粒径、数を求めることができる。結果を
表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果から、本発明の光ファイバ素線
にあっては、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂
からなる被覆層に含まれる結晶粒子の粒径が10μm以
下あるいは、結晶粒子の数が光ファイバ10cm当たり
1個以下であれば、使用環境の温度が常温(20℃)を
下回っても、伝送損失が増加することはないことが判明
した。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バ素線は、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂か
らなる被覆材料を塗布、硬化してなる被覆層が設けられ
た光ファイバ素線において、この光ファイバ素線を0℃
で2ヶ月放置したときに、前記被覆層中に析出する結晶
粒子の粒径が10μm以下としたものであるので、この
結晶粒子が光ファイバ裸線の表面に存在して光ファイバ
のクラッドモードに影響を与え、結果的に伝送損失を増
大させることはなくなる。
【0023】また、本発明の光ファイバ素線は、ウレタ
ンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる被覆材料を
塗布、硬化してなる被覆層が設けられた光ファイバ素線
において、この光ファイバ素線を0℃で2ヶ月放置した
ときに、前記被覆層中に析出する結晶粒子の数が光ファ
イバ10cm当たり1個以下としたものであるので、光
ケーブル供用中に、結晶性物質が結晶化しても、伝送損
失が増加することはなくなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H050 BB07Q BB14Q BB17Q BB33Q BC02 BC03 4G060 AA01 AA03 AC14 AD22 AD43 CB09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹
    脂からなる被覆材料を塗布、硬化してなる被覆層が設け
    られた光ファイバ素線において、この光ファイバ素線を
    0℃で2ヶ月放置したときに、前記被覆層中に析出する
    結晶粒子の粒径が10μm以下であることを特徴とする
    光ファイバ素線。
  2. 【請求項2】 ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹
    脂からなる被覆材料を塗布、硬化してなる被覆層が設け
    られた光ファイバ素線において、この光ファイバ素線を
    0℃で2ヶ月放置したときに、前記被覆層中に析出する
    結晶粒子の数が光ファイバ10cm当たり1個以下であ
    ることを特徴とする光ファイバ素線。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000086302A (ja) * 1998-09-09 2000-03-28 Takeda Chem Ind Ltd 光ファイバ被覆用樹脂組成物
JP2002220261A (ja) * 2001-01-17 2002-08-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 被覆光ファイバ

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