JP2003001684A - 中空弾性部を有する複合樹脂成形方法 - Google Patents

中空弾性部を有する複合樹脂成形方法

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JP2003001684A
JP2003001684A JP2001188604A JP2001188604A JP2003001684A JP 2003001684 A JP2003001684 A JP 2003001684A JP 2001188604 A JP2001188604 A JP 2001188604A JP 2001188604 A JP2001188604 A JP 2001188604A JP 2003001684 A JP2003001684 A JP 2003001684A
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molding
resin
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seal rubber
hollow
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Atsushi Eto
敦 江藤
Toshinori Umemoto
敏憲 梅本
Shuji Yamano
修治 山野
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KYUSHU TS KK
Honda Motor Co Ltd
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KYUSHU TS KK
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボトム1に対するシールラバー3の組付けを
容易にして成形効率を上げる。 【構成】 割型11と12の間にボトム1を熱可塑性樹
脂のインジェクション成形で形成し、その一部に形成さ
れる取付凸部10相当部に設けたスライド部13を後退
させて空間14を形成し、この中へエラストマー樹脂を
不十分量してガスインジェクション成形することにより
中空のシールラバー3をボトム1と一体に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、樹脂製の本体部
に、中空の弾性部を一体化した中空弾性部を有する複合
樹脂の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、自動2輪用シートを前後方向で
切断した縦断面図を示し、図7はその7−7断面図、図
8は図7のA部における製造方法を示す図である。この
シートは、ボトム1の上にポリウレタンフォーム2を置
き、その上を表皮(図示省略)で覆ったものであり、ボ
トム1の周回にはゴム系のシールラバー3が取付けられ
ている。ボトム1は、ポリプロピレン樹脂等の適宜熱可
塑性樹脂をインジェクション成形したものであり、図7
に示すように、ボトム1の周囲には凹溝4が一体に形成
され、ここにシールラバー3の取付凸部5が嵌合し、接
着剤9で一体化されている。
【0003】シールラバー3は中空部6を有するクッシ
ョン部材であって、シートの下方に配置されるラゲージ
ボックス7(物入れ)の上部開口の周囲に形成されたフ
ランジ8上に乗り、ラゲージボックス7側からの車体振
動がシート側へ伝達することを阻止している。
【0004】このシールラバー3は、逆向きの略ハート
型をなす中空部6を有するように予め押し出し成形等に
より長尺の紐状に形成される。このシールラバー3のボ
トム1に対する取付は、図8に示すように凸部5に接着
剤9を塗付して図の下方より凹溝4内へ押し込んで結合
一体化することにより行われる。なお、予めインジェク
ション成形されたボトム1に対して、中実かつゴム系の
シールラバーをインジェクション成形により一体化する
方法は特開2001−71960号により公知である。
また、ブロー成形により中空部を一体に形成するボトム
の製法も公知である(特公昭62−21668号参
照)。さらにキャビテイ内へその空間容積より少ない不
十分量の熱可塑性樹脂を射出して窒素ガス等を注入する
ことにより中空樹脂を成形するガスインジェクション成
形も公知である(例えば、特公昭57−14968号参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において,
ボトム1とシールラバー3はそれぞれ異なる材料を用い
て別々の製法で成形され、接着により組付一体化され
る。したがって、その成形工程は、ボトム1及びシール
ラバー3の成形と、その後におけるシールラバー3のボ
トム1へ組付となり、比較的多くの手間と成形設備が必
要である。特にシールラバー3をボトム1へ組付ける工
程は人手によることになり、多くの手間がかかる。ま
た、上記公知例のようにシールラバー3をインジェクシ
ョン成形で一体成形しようとしても、シールラバー3は
中実になってしまい目的とする中空構造にはできない。
しかも、ゴム系材料は加硫により加熱硬化されるもので
あるから、ボトム材料である熱可塑性樹脂のインジェク
ション成形とは異なるゴム用の射出装置が必要であり、
ボトムとシールラバーを連続工程でインジェクション成
形することはできず、設備及び成形効率の点においてメ
リットが少なくなる。したがってこのような樹脂製品の
設備的かつ効率的な面で優れた成形方法が望まれてお
り、本願発明は係る要請の実現を目的とする。
【0006】
【発明が解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明に係る中空弾性部を有する複合樹脂成形方
法は、剛性のある樹脂製本体部に弾性部を一体化した複
合樹脂製品の成形方法において、前記本体部を熱可塑性
樹脂でインジェクション成形した後、その所定部へ熱可
塑性のエラストマー樹脂をガスインジェクション成形し
て、中空の弾性部を本体部と一体に形成したことを特徴
とする。なお、本体部に要求される剛性とは、弾性部と
比較した相対的なものであり、弾性部よりも剛性があれ
ば足りる。
【0007】また、前記本体部をインジェクション成形
してから、その成形型の一部をスライドさせて本体部と
前記本体部の成形型の間に空間を形成し、この空間内へ
エラストマー樹脂をガスインジェクションすることもで
きる。
【0008】
【発明の効果】本願発明は、剛性のある熱可塑性樹脂製
の本体部をインジェクション成形後、その一部へエラス
トマー樹脂をガスインジェクションすることにより、中
空の弾性部を本体部と一体にできる。このため、押出成
形等の別工程で弾性部を中空成形し、これを本体部へ組
付ける必要がないので、弾性部の組付け工数を削減で
き,効率的に弾性部を一体化した樹脂製品を製造でき
る。しかもボトム及び弾性部がそれぞれ熱可塑性樹脂で
あるから、同種の熱可塑性樹脂用インジェクション成形
装置を使用できることになり、設備的に有利となり、か
つ連続工程でインジェクション成形可能になる。
【0009】また、本体部をインジェクション成形し、
その成形型の一部をスライドさせることにより、成形型
と本体部との間に空間を形成し、この空間内へガスイン
ジェクションすることにより、本体部と一体に中空の弾
性部を成形できる。これにより,本体部の成形型を共通
に利用できるから、必要とする成形設備を削減でき、か
つ型替え等の手間が不要となるから成形効率が向上す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて第1実施例
を説明する。図1及び図2は前記図6と同様の自動2輪
車用シート製造に関する第1実施例であり、図1は図7
と同様部分の拡大断面を示し,図2はこの部分の成形方
法を示す。
【0011】図1において、ポリプロピレン樹脂等の適
宜熱可塑性樹脂をインジェクション成形して得られた比
較的剛性のあるボトム1の周囲に取付凸部10を一体に
成形し、ここにシールラバー3が一体化されている。シ
ールラバー3は熱可塑性樹脂であるエラストマーからな
る中空部6を有する部材であり、本願発明における弾性
部に相当している。このためシールラバー3は、エラス
トマー自体の良好な弾性と、中空部6の空気層によりボ
トム1とラゲージボックス7のフランジ8間において優
れたクッション性能を発揮する。
【0012】図2は、この成形方法を示し、まず左右の
割型11,12の間にボトム1に相当するキャビリティ
を形成し、ここに熱可塑性樹脂を常法によりインジェク
ション成形して、取付凸部10を一体に有するボトム1
を得る。
【0013】続いて、割型11の一部で取付凸部10に
対応する位置に予め形成されているスライド部13をス
ライドさせて、スライド部13と取付凸部10の間に空
間14を形成し、この空間14内へ熱可塑性のエラスト
マー樹脂を不十分量射出し、同時にスライド部13を貫
通して延びるパイプ15より窒素ガス等の適宜ガスを圧
入してガスインジェクション成形をする。
【0014】これにより空間14へ射出されたエラスト
マー樹脂は、図1に示すようにガスインジェクション成
形による中空部6を一体に有するシールラバー3とな
り、取付凸部10と一体化する。このとき、シールラバ
ー3として熱可塑性樹脂のエラストマーを用いるため、
プロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂製ボトム1の取付凸部
10に対してシールラバー3が確実に結合一体化され
る。
【0015】また、シールラバー3は熱可塑性樹脂のイ
ンジェクション成形により成形されるから、ボトム1と
別設備で成形する必要がなく、しかもボトム1を成形す
る割型11,割型12及びスライド部13を共用できる
ので使用設備を削減できる。その上型替え等の手間がか
からず、ボトム1とシールラバー3を連続工程で成形で
きるので,成形効率が著しく向上する。
【0016】ここで、ボトム1の成形材料は,ポリプロ
ピレン樹脂のほかにも、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹
脂等の公知の各種熱可塑性ポリオレフィン系樹脂等を適
宜用いることができ,必要に応じて繊維等を補強混入さ
せることも任意にできる。成形されたボトム1はシート
へ着座した乗員の荷重を支持できるに足る剛性を備え、
その程度はシールラバー3に比べて著しく高くなってい
る。
【0017】シールラバー3の成形材料は、公知の熱可
塑エラストマー樹脂を各種使用できる。このとき、使用
目的に応じて弾性が適当となる材料を選択する。一例と
して、耐油性が良好で摩耗に強い熱可塑性ポリオレフィ
ン系エラストマー等がある。特に熱可塑性ポリオレフィ
ン系エラストマーはポリ塩化ビニールとの溶着性に優れ
るため、ポリ塩化ビニールをボトム側に用いるときは、
シールラバー3としてポリオレフィン系エラストマーを
組み合わせることが好ましい。さらに、熱可塑性ポリオ
レフィン系エラストマーを使用することにより、シール
ラバー3等の使用目的にあった弾力性が得られる。
【0018】ガスインジェクション成形に使用するガス
も公知のものから適宜選択できるが、窒素等の不活性ガ
スが取扱上容易であって好ましい。
【0019】図3はこのようなガスインジェクション成
形で得られるシールラバー3の断面形状のバリエーショ
ンを示し、それぞれの中空部6の形状が、Aは単純な丸
型、Bは従来例同様の略逆ハート型、Cは、Bの底部側
形状を鋭角の略逆V字状にしたものである。このような
中空部6のバリエーションは成形型側の形状に応じて任
意に形成でき、使用目的に適合させることができる。
【0020】図4はエアクリーナの成形に関する第2実
施例であり、Aは従来の方法を示し,ポリプロピレン樹
脂等からなるエアクリーナケースの半体20に対して、
別にポリ塩化ビニール樹脂等をブロー成形等して得られ
た略ホース状のコンチューブ21を接続一体化したもの
である。このとき、コンチューブ21の接続端部22に
接着剤を塗付してからエアクリーナケースの半体20側
の開口部へ差し込んで接着一体化する。
【0021】一方、Bに示す本実施例方法では、まず、
エアクリーナケースの半体20をインジェクション成形
し、これと同じ型又は別の型に替えて、コンチューブ2
1をガスインジェクション成形してエアクリーナケース
の半体20と一体化させる。この場合、エアクリーナケ
ースの半体20の接続口部分をコンチューブ21の成形
空間へ臨むようにする。
【0022】これにより、従来別々の成形方法を採用し
ていたコンチューブ21をエアクリーナケースの半体2
0と同じインジェクション成形とすることができ、か
つ、コンチューブ21を成形後エアクリーナケースの半
体20と接着一体化する工程が不要となり、コンチュー
ブ21を成形すると同時にコンチューブ21が一体化し
たエアクリーナケースの半体20を得ることができる。
Bにおけるコンチューブ21は本願発明における弾性部
に相当し、エアクリーナケースの半体20における剛性
はコンチューブ21の剛性よりも高くなっている。
【0023】図5は、フロアパネル30とフロアマット
31を一体化する第3実施例である。Aは従来例であ
り、ポリプロピレン樹脂等で断面略逆U字形に形成され
た中央部32とその左右両側にフロア面へ重なるフラン
ジ部33が一体に形成され、ここに取付穴34が形成さ
れている。この取付穴34へポリ塩化ビニール樹脂等で
別体に形成された比較的柔軟なフロアマット31の下面
へ一体形成された突起35を嵌合することにより一体化
している。
【0024】一方、Bに示す本実施例に係る方法では、
中央部32を成形後、その左右両下端部へフロアマット
31を一体にガスインジェクション成形する。このとき
同時にフロアマット31の下部に下方へ突出する隆起部
36を一体に形成し、その中をガスインジェクション成
形で形成される中空部6としてクッション性能を発揮す
る部分とする。Bにおけるフロアマット31は本願発明
における弾性部に相当し、フロアパネル30における剛
性はフロアマット31の剛性よりも高くなっている。
【0025】なお、本願発明は上記の各実施例に限定さ
れず種々に応用可能であり、本体部としては比較的剛性
があり、かつインジェクション成形される熱可塑性樹脂
成形品であれば足りる。また、ガスインジェクション成
形する中空体は比較的柔軟な弾性に富む素材であれば足
り、その構成材料自体と中空部によりクッション性能を
生じさせるようにすることが好ましい。
【0026】他の適用例として、例えば高剛性のヘルメ
ットとその周縁部へ取付けられるクッション性に富む縁
ゴム等の組合せがある。また、弾性部はクッション性能
を要求される用途を有するもののみならず単に柔軟なホ
ース又はチューブ状の中空部を形成したものでもよく、
このような例として、前記第2実施例のコンチューブが
ある。さらに熱可塑性樹脂を用いてインジェクション成
形された剛性のある自動2輪車のハンドルグリップに対
して、これを覆う中空のグリップカバーを本願発明の弾
性部としてガスインジェクション成形により成形一体化
すれば、ハンドルグリップの表面を手触りがよくかつ弾
性に富むものにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係る要部断面図
【図2】 第1実施例の成形方法を示す図
【図3】 第1実施例における中空部のバリエーション
を示す図
【図4】 第2実施例を従来例と共に示す図
【図5】 第3実施例を従来例と共に示す図
【図6】 従来例のシートを示す縦断面図
【図7】 図6の7−7線に沿う断面図
【図8】 図7のA部における組立方法を示す図
【符号の説明】
1:ボトム、3:シールラバー、6:中空部、11;割
型、12:割型、13:スライド部、14:空間、1
5:パイプ、20:エアクリーナケースの半体、21:
コンチューブ、30:フロアパネル、31:フロアマッ
ト、36:隆起部
フロントページの続き (72)発明者 梅本 敏憲 熊本県菊池郡大津町大字平川1500番地 本 田技研工業株式会社熊本製作所内 (72)発明者 山野 修治 熊本県菊池市大字赤星1890番地 九州テ イ・エス株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AA11 AA45 AG07 JA05 JA07 JL02 JN12 JN22 JN27 JQ81

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剛性のある樹脂製本体部に弾性部を一体化
    した複合樹脂製品の成形方法において、前記本体部を熱
    可塑性樹脂でインジェクション成形した後、その所定部
    へ熱可塑性のエラストマー樹脂をガスインジェクション
    成形して、中空の弾性部を本体部と一体に形成したこと
    を特徴とする中空弾性部を有する複合樹脂成形方法。
  2. 【請求項2】前記本体部をインジェクション成形してか
    ら、その成形型の一部をスライドさせて本体部と前記本
    体部の成形型の間に空間を形成し、この空間内へエラス
    トマー樹脂をガスインジェクションすることを特徴とす
    る請求項1に記載した中空弾性部を有する複合樹脂成形
    方法。
JP2001188604A 2001-06-21 2001-06-21 中空弾性部を有する複合樹脂成形方法 Withdrawn JP2003001684A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008099871A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Itachibori Mfg Co Ltd 消火設備用自動警報弁

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008099871A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Itachibori Mfg Co Ltd 消火設備用自動警報弁

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