JP2003001491A - 溶接用芯金 - Google Patents

溶接用芯金

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JP2003001491A JP2001186194A JP2001186194A JP2003001491A JP 2003001491 A JP2003001491 A JP 2003001491A JP 2001186194 A JP2001186194 A JP 2001186194A JP 2001186194 A JP2001186194 A JP 2001186194A JP 2003001491 A JP2003001491 A JP 2003001491A
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Noboru Ishizawa
登 石澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接部位の酸化による強度低下を回避しつつ溶
接用トーチ及びアフターシールド手段を高速で移動させ
ることができ、溶接時間を短縮することができる溶接用
芯金を提供する。 【解決手段】ワークW表面の所望部位に対して溶接熱を
付与し得る溶接用トーチ17と、溶接用トーチ17に追
従して移動しつつ溶接されたワークW表面にシールドガ
スを付与し得るアフターシールド手段18とによって当
該ワークWを溶接する際に用いられ、ワークWの裏面側
に密着して配設され、溶接用トーチ17による溶接熱で
ワークの裏面が酸化するのを抑制するための溶接用芯金
Fにおいて、熱伝導率の高い材料で構成して溶接熱によ
り加熱したワークWを冷却させるように構成したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アフターシールド
手段を具備した溶接用トーチにてワークの所望部位を溶
接する際、ワーク裏面に密着されて溶接熱による当該裏
面の酸化を抑制するための溶接用芯金に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、金属板等のワーク端面どうしを溶
接するには、図11に示すように、溶接用トーチ101
の移動軌跡にシールドガスを付与するためのアフターシ
ールド手段102を追従させ、溶接熱によるワークW1
及びW2の酸化を防止し、冷却をしている。即ち、溶接
熱で高温となった溶接部位が雰囲気中の酸素と反応して
酸化すると、ワークW1及びW2における強度の低下等
を来すため、不活性ガスから成るシールドガスを溶接部
位に付与し、酸素からの遮断効果と冷却効果を得ている
のである。
【0003】また、ワークW1及びW2における溶接部
位の裏面側には、バックシールド手段103が配設さ
れ、当該裏面側におけるワークW1及びW2の酸化を防
止していた。かかるバックシールド手段103は、溶接
による熱が溶接部位の裏面側にも達して、そこで酸化が
生じるのを防止すべく当該裏面側からも不活性ガスを付
与するものであり、溶接トーチ101と対向する位置に
不活性ガスを付与し得る構成とされている。
【0004】然るに、例えば図12に示すように、ワー
クWをローリング加工した際の端面どうしを溶接する際
には、バックシールド用の不活性ガスをワークWの筒内
から付与する必要があるが、筒の内径がバックシールド
手段103の外形より小さい場合は当該バックシールド
手段103の配設ができず、従来、芯金104を溶接部
位の裏面側に密着させて対応していた。かかる芯金10
4を裏面側に密着させることにより、当該裏面が雰囲気
酸素から遮蔽され、溶接熱による酸化が防止されるの
で、バックシールド手段103による不活性ガスの付与
を不要とすることができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の芯金104においては、溶接部位の裏面側の酸化を
抑制することが可能であるものの、バックシールドガス
の付与に比べて当該溶接部位の冷却効果については乏し
く、多大な溶接時間を必要としてしまうという問題があ
った。
【0006】即ち、バックシールドガスを付与した場
合、溶接部位の裏面側にはシールドガスの噴流による冷
却効果が得られていたが、芯金においてはそのような効
果がなく、裏面側が冷却するまでに時間がかかるため、
溶接用トーチ101を速く移動させるとそれに追従する
アフターシールド手段102も高速で移動してしまい、
裏面側の溶接部位が高熱のままとなって酸化してしまう
虞があるのである。従って、裏面側の溶接部位が十分に
冷却され得る時間アフターシールド手段102を低速で
移動又は停止させる必要があり、多大な溶接時間を必要
とするという問題があった。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、溶接部位の酸化による強度低下を回避しつつ
溶接用トーチ及びアフターシールド手段を高速で移動さ
せることができ、溶接時間を短縮することができる溶接
用芯金を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ワーク表面の所望部位に対して溶接熱を付与し得る溶接
用トーチと、該溶接用トーチに追従して移動しつつ溶接
されたワーク表面にシールドガスを付与し得るアフター
シールド手段とによって当該ワークを溶接する際に用い
られ、ワークの裏面側に密着して配設され、前記溶接用
トーチによる溶接熱でワークの裏面が酸化するのを抑制
するための溶接用芯金において、熱伝導率の高い材料か
ら成ることを特徴とする。
【0009】かかる構成によれば、溶接用トーチによる
溶接時、芯金によって裏面側の溶接熱を吸収して冷却し
つつ酸化を防止するとともに、アフターシールド手段に
よる不活性ガスの噴流で表面側も冷却しつつ酸化を防止
する。ここで熱伝導率の高い材料とは、熱伝導率が銅又
は銅合金又はそれ以上のものをいう。
【0010】請求項2記載の発明は、内部に冷却水を通
すための流路が形成されたことを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、表面に冷却フィン
が形成されたことを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、前記ワークとの密
着面に溝が形成され、前記ワークの裏面に密着された
際、溶接部直下に略密閉状態の空間が形成されることを
特徴とする。
【0013】かかる構成によれば、溶接用トーチによる
溶接時、芯金によって裏面側の溶接熱を吸収して冷却し
つつ酸化を防止するとともに、アフターシールド手段に
よる不活性ガスの噴流で表面側も冷却しつつ酸化を防止
する。更に、アフターシールドガスが略密閉状態の空間
内に流れ込み、かかる噴流にて冷却効果がより高められ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら具体的に説明する。本実施形態に係
る溶接用芯金は、自動二輪車のチタン製の排気マフラー
の溶接時に適用されるものであり、まず当該排気マフラ
ーの詳細について説明する。かかる自動二輪車の排気マ
フラーは、図2に示すように、多数の孔が形成されたパ
ンチングメタルをローリングして成る内筒部材1と、該
内筒部材1の外表面を覆って形成された耐熱性を有する
吸音材2と、該吸音材2の外側を覆うとともに内筒部材
1と同軸上に配設された外筒部材3とから成るハウジン
グを有し、該ハウジング内が仕切部材4、5にて隔成さ
れ、複数の室(第1室A、第2室B及び第3室C)を形
成して構成されている。尚、上記構成部材及び以下に詳
述する構成部材は、チタンから成るものである(ボルト
等の機能材については除く)。
【0015】上記排気マフラーの基端側(同図中左端)
には、自動二輪車のエキゾーストパイプ(不図示)とボ
ルトbにて連結するための導入口部材6が取り付けられ
る一方、先端側(同図中右端)には内側部材7、外側部
材8及びテールパイプカバー9とから成る排出口部材1
0が取り付けられている。尚、当該内側部材7及び外側
部材8のフランジ部と外筒部材3の先端とはPの位置で
一括して溶接され、一体構成とされている。
【0016】このテールパイプカバー9は、排気マフラ
ーの先端側で内側部材7及び外側部材8により支持され
るとともに、後述するテールパイプ11を傾斜した状態
で固定するものである。
【0017】また、該仕切部材4、5で仕切られた各室
間及び外気との連結は、第1パイプ12、第2パイプ1
3及びテールパイプ11により行われる。第1パイプ1
2は、一端が第1室Aに開口するとともに他端が第3室
Cに開口するよう配設されており、当該第1室Aと第3
室Cとを連結しており、第2パイプ13は、一端が第2
室Bに開口するとともに他端が第3室Cに開口するよう
配設されており、当該第2室Bと第3室Cとを連結して
いる。
【0018】即ち、仕切部材4の下方には、図3に示す
ような孔4aが形成されており、該孔4aに第1パイプ
12の一端側が挿通された状態で溶接されるとともに、
仕切部材5の下方には、図4に示すような孔5aが形成
されており、該孔5aに第1パイプ12の他端側が挿通
された状態で溶接されることにより、当該仕切部材4及
び5に亘って第1パイプ12が固定された状態とされて
いる。
【0019】一方、図4に示すように、仕切部材5には
2つの孔5cが形成されており、これら孔5cのそれぞ
れに第2パイプ13が挿通された状態で溶接され、第2
室Bと第3室Cとを連結させた構成としている。また、
同図に示すように、仕切部材5における上方にも孔5b
が形成されており、該孔5bにテールパイプ11が傾斜
した状態にて挿通され溶接されている。
【0020】かかるテールパイプ11は、複数の孔を有
するパンチングメタルをローリングして成るものであ
り、仕切部材5側の外周には、外周パイプ15が溶接に
より固定されている。この外周パイプ15とテールパイ
プ11の外周面との間には、吸音材16が配設されてお
り、テールパイプ11内を排気が通過する際に生じる音
を吸収している。
【0021】上記のような構成により、自動二輪車のエ
キゾーストパイプから導出された排気は、第1室Aから
第1パイプ12を介して第3室Cに導かれた後、2つの
第2パイプ13を介して第2室Bに導入され、そこから
テールパイプ11を介して外に排出される。
【0022】また、第1室A内には、パンチングメタル
から成るバッフルプレート14が配設され、第1室A内
を排気が通過する際に生じる音波の周波数を高くしてい
る。これは、内筒部材1と外筒部材3との間に介在され
た吸音材3が、低域の周波数の音よりも高域の周波数の
音の方が吸収しやすいので、排気がバッフルプレート1
4を通過するよう構成したことによる。
【0023】次に、上記排気マフラーの組立方法につい
て説明する。まず、図5に示すように、仕切部材4及び
5の孔4a及び5aに第1パイプ12を挿通させて溶接
にて固定、仕切部材5の孔5cに第2パイプ13を挿通
させて溶接にて固定、外周パイプ15及び内側部材7が
溶接されたテールパイプ11を仕切部材5の孔5bに溶
接にて固定したサブアッシを製造しておく。
【0024】かかるサブアッシを内筒部材1に対し先端
側から挿入し、当該内筒部材1と内側部材7の先端側と
を溶接するとともに、仕切部材4及び5をそれぞれの位
置で内筒部材1と溶接することにより、これらを一体化
する。この時、内筒部材1と各構成部材(仕切部材4及
び5)との溶接は、アークスポット溶接により所定ポイ
ントのみに対して行われており、溶接熱による影響を最
小限なものにしている。
【0025】次に、図6に示すように、仕切部材4及び
5で隔成された第1室A、第2室B及び第3室のうち、
第1室Aの所定の位置にバッフルプレート14を嵌め込
んで内筒部材1の内周面に対し溶接にて固定するととも
に、内筒部材の外周面に円筒状に形成された吸音材2を
装着する。そして、図2に示すように、端部が導入口部
材6と溶接された外筒部材3を吸音材2の外周面に装着
し、テールパイプカバー9及び外側部材8をテールパイ
プ11側に装着する。
【0026】その後、外筒部材3の先端と、内筒部材1
及び外側部材8のフランジとを一括して溶接し、これら
を一体構成とすることにより、一連の排気マフラーの主
な製造工程が終了する。このように製造された排気マフ
ラーにおける外筒部材3の外周面に所望の研磨、塗装工
程等が施されて自動二輪車のエキゾーストパイプ(不図
示)にボルトbにより取り付けられることとなる。
【0027】ここで、本発明においては、主にローリン
グ加工後における外筒部材3の突き合わせ部位における
溶接に芯金を用いており、当該芯金は、図1に示すよう
に、ワークWの裏面側に密着して配設され、溶接用トー
チ17による溶接熱でワークWの裏面が酸化するのを抑
制するためのものであり、熱伝導率の高い材料で構成さ
れている。尚、かかる材料は熱伝導率がなるべく大きい
ものが効果的である。
【0028】溶接用芯金Fは、少なくともその上面F1
が所定曲率をもった曲面とされた板状部材であり、かか
る上面F1がワークWをローリングさせた際の内周面と
合致し得るよう構成されているため、ワークWの溶接部
位Mの裏面に沿って密着可能とされている。これによ
り、溶接用トーチ17の溶接熱が溶接部位Mにおける裏
面に達しても、その部位が雰囲気中の酸素から遮蔽され
ているため酸化を抑制することができる。
【0029】上記溶接用芯金Fは、ワークW表面の溶接
部位Mに沿って溶接熱を付与し得る溶接用トーチ17を
移動させるとともに、この溶接用トーチ17に追従して
アフターシールド手段18を移動させて、溶接されたワ
ークW表面に不活性ガスから成るシールドガスを付与す
る溶接工程で用いられる。ここで用いられる溶接用トー
チ17は、タングステン等の高融点金属から成る電極を
具備したTIG溶接用のトーチであり、ワークWとの間
にアークを発生させて溶接するものである。
【0030】また、アフターシールド手段18は、筐体
内部にSUSウール等の拡散手段が充填されたもので、
供給チューブ18aを介して、図示しないシールドガス
供給源からアルゴンやヘリウム等の不活性ガス(Inert
Gas)が供給されるとともに、その不活性ガスを内部の
拡散手段で拡散させ流速を緩慢にさせつつ下方へ落下さ
せるものである。
【0031】本発明として使用される溶接用芯金Fは、
溶接用トーチ17による溶接時に、ワークWの裏面側に
密着して雰囲気中の酸素からのシールド効果を発揮する
とともに、短時間で当該裏面を冷却して、アフターシー
ルド手段18によるシールド時間を短くすることができ
る。
【0032】即ち、熱伝導率が低い従来の芯金を用いた
場合であっても、溶接熱によるワークWの裏面側の酸化
は抑制し得るものの、当該裏面側の冷却効果に欠けるた
め、酸化が行われない温度域に下がるまでアフターシー
ルド手段18によるシールドを続けなければならず、当
該アフターシールド手段18の移動を高速で行うことが
できなかった。
【0033】然るに、アフターシールド手段18の移動
が高速で行うことができなければ、これと連動する溶接
用トーチ17も高速で移動させることができず、溶接時
間が長時間に及んでしまうのに対し、冷却効果をも奏す
る本溶接用芯金Fによれば、アフターシールド手段18
を高速で移動させることができ、それに対応して溶接用
トーチ17も高速で移動させることができるため、溶接
時間を短縮することができるのである。
【0034】尚、本実施形態が適用される排気マフラー
は、チタンから構成されているため、その溶接において
本溶接用芯金Fを用いれば以下の如き効果が得られる。
即ち、チタンは他の金属に比べて比較的低い温度で酸化
されることが知られており、溶接用トーチ17によって
加熱された溶接部位は、十分冷却されなければ酸化が生
じてしまうという不具合がある。かかる性質のチタンを
溶接するに際して、冷却効果の高い本溶接用芯金Fを用
いれば、従来の芯金においては過度に酸化して強度の劣
化を生じていた加工条件であっても、強度の劣化が生じ
ない程度の酸化で溶接を行うことができる。
【0035】また、上記の如く溶接用芯金F自体を熱伝
導率が高いものとすることに加え、溶接用芯金Fの内部
に冷却水を通すための流路を形成しておき、溶接時には
冷却水の流動によって冷却効果を更に向上させることが
できる。例えば図7に示すように、マフラを自動二輪車
に取り付けるためのブラケット3aを外筒部材3に溶接
する場合に適用される溶接用芯金F内に、図8に示すよ
うな冷却水の流路Faを形成しておく。
【0036】かかる流路Faは、ドリル加工等により穿
設された丸孔を略U字状に延設したものであり、両端部
に可撓性のチューブtが接続され、図示しないポンプに
よりタンクから冷却水を循環させることができるよう構
成されている。尚、流路Faは、同図の如く溶接用芯金
Fの一面に冷却水の入口及び出口が形成されたものの
他、対向する面間を貫通させた流路としてもよく、屈曲
した流路により隣り合う面間で冷却水を循環させるよう
にしてもよい。
【0037】更に、溶接用芯金Fの表面に冷却フィンを
形成することにより、溶接時の冷却効果を高めるように
してもよい。この場合、冷却フィンと上記した流路とを
併設するようにしてもよいし、冷却フィン単体を溶接用
芯金Fに形成するようにしてもよい。尚、かかる冷却フ
ィンは、複数の突起をエンボス状に形成したものであっ
ても、軸方向又は径方向に延びるセレーション状のもの
であってもよい。
【0038】上記の如く、溶接用芯金Fに冷却水の流路
や冷却フィンを形成したものにおいては、当該溶接用芯
金Fが銅や銅合金から成るものとすることができる。即
ち、材質が従来と同様の銅等であっても、冷却水の流路
や冷却フィンを具備することにより、熱伝導率が高めら
れており、本発明の効果(溶接時の冷却効果)を得るこ
とができるのである。
【0039】次に、本発明に係る他の実施形態について
説明する。他の実施形態としての溶接用芯金F’は、図
9に示すように、先の実施形態と同様に熱伝導率の高い
材料から成るとともに、その上面に軸方向に延びる溝1
9が形成されたものであり、図10に示すように、ワー
クWの裏面に密着された際、溶接部直下に略密閉状態の
空間Sを形成し得るよう構成されたものである。
【0040】このように構成することにより、アフター
シールド手段から付与されたシールドガスが空間S内を
流動することとなるため、別途の冷却手段を用いること
なくワークW裏面の冷却効果を更に高めることができ
る。即ち、アフターシールド手段から付与されるシール
ドガスをバックシールドのシールドガスとして機能させ
ることができるとともに、それと溶接用芯金F’の熱伝
導率の高い材質による冷却作用と併せて優れた冷却効果
を得ることができるのである。
【0041】以上、本実施形態について説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、排気マフラーと
は異なる他のワーク(チタン製のワーク以外のものを含
む)を溶接する場合にも適用することができ、また、T
IG溶接とは異なる汎用の溶接方法(例えば、MIG溶
接やレーザ溶接等)に適用することができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、芯金によって
裏面側の溶接熱を吸収して冷却しつつ酸化を抑制するこ
とができるので、酸化による強度低下を回避しつつ溶接
用トーチ及びアフターシールド手段を高速で移動させる
ことができ、溶接時間を短縮することができる。
【0043】請求項2及び請求項3の発明によれば、内
部に冷却水を通すための流路が形成され、又は表面に冷
却フィンが形成されているので、芯金の冷却効果を更に
高めることができ、溶接時間を更に短縮することができ
る。
【0044】請求項4の発明によれば、芯金にアフター
シールドガスが流れ込むための空間を形成したので、別
途の冷却手段を設けることなく、既存のアフターシール
ド手段による不活性ガスの噴流で溶接部位の裏面側をも
冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る溶接用芯金及び溶接の
ための他の構成部材を示す斜視図
【図2】本発明の実施形態に係る溶接用芯金が適用され
る自動二輪車の排気マフラーを示す縦断面図
【図3】図2におけるIII−III線断面図
【図4】図2におけるIV−IV線断面図
【図5】本発明の実施形態に係る溶接用芯金が適用され
る自動二輪車の排気マフラーにおける組立工程を示す模
式図
【図6】本発明の実施形態に係る溶接用芯金が適用され
る自動二輪車の排気マフラーにおける組立工程を示す模
式図
【図7】本発明の実施形態に係る溶接用芯金がブラケッ
ト3aを外筒部材3に溶接する際に適用された状態を示
す模式図
【図8】本発明の実施形態に係る溶接用芯金において冷
却水の流路を形成したものを示す模式図
【図9】本発明の他の実施形態に係る溶接用芯金を示す
斜視図
【図10】本発明の他の実施形態に係る溶接用芯金がワ
ークに密着された状態を示す断面模式図
【図11】従来の溶接方法を示す斜視図
【図12】従来の芯金を用いた溶接方法を示す断面模式
【符号の説明】
1…内筒部材 2…吸音材 3…外筒部材 4、5…仕切部材 6…導入口部材 7…内側部材 8…外側部材 9…テールパイプカバー 10…排出口部材 11…テールパイプ 12…第1パイプ 13…第2パイプ 14…バッフルプレート 15…外周パイプ 16…吸音材 4a、5a〜5c…孔 b…ボルト 17…溶接用トーチ 18…アフターシールド手段 19…溝 S…空間 W…ワーク F、F’…溶接用芯金 F1…上面 Fa…流路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワーク表面の所望部位に対して溶接熱を付
    与し得る溶接用トーチと、該溶接用トーチに追従して移
    動しつつ溶接されたワーク表面にシールドガスを付与し
    得るアフターシールド手段とによって当該ワークを溶接
    する際に用いられ、 ワークの裏面側に密着して配設され、前記溶接用トーチ
    による溶接熱でワークの裏面が酸化するのを抑制するた
    めの溶接用芯金において、 熱伝導率の高い材料から成ることを特徴とする溶接用芯
    金。
  2. 【請求項2】内部に冷却水を通すための流路が形成され
    たことを特徴とする請求項1記載の溶接用芯金。
  3. 【請求項3】表面に冷却フィンが形成されたことを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の溶接用芯金。
  4. 【請求項4】前記ワークとの密着面に溝が形成され、前
    記ワークの裏面に密着された際、溶接部直下に略密閉状
    態の空間が形成されることを特徴とする請求項1〜請求
    項3のいずれか1つに記載の溶接用芯金。
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