JP2003001422A - 溶接用シールド装置 - Google Patents

溶接用シールド装置

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JP2003001422A
JP2003001422A JP2001186193A JP2001186193A JP2003001422A JP 2003001422 A JP2003001422 A JP 2003001422A JP 2001186193 A JP2001186193 A JP 2001186193A JP 2001186193 A JP2001186193 A JP 2001186193A JP 2003001422 A JP2003001422 A JP 2003001422A
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gas
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JP2001186193A
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Noboru Ishizawa
登 石澤
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SHINBA IRON WORKS Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接部位の酸化を回避しつつ溶接用トーチを高
速で移動させることができ、溶接時間を短縮することが
できる溶接用シールド装置を提供する。 【解決手段】溶接すべきワークの周囲を外気から遮蔽す
るための収容空間Sを有するシールド装置本体18と、
溶接用トーチ17が挿通され、当該溶接用トーチ17の
先端を収容空間S内に配設されたワークに近接可能とし
た切欠き部18aと、シールド装置本体18の収容空間
S内にシールドガスを導入するシールドガス導入手段
(19,20)とを備え、収容空間S内にシールドガス
を満たしつつ溶接するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接用トーチによ
るワークの溶接時、溶接部位にシールドガスを付与する
ことにより当該溶接部位を空気から遮蔽して酸化を防止
するための溶接用シールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車の排気マフラーとして、複数
の孔を有するパンチングメタルをローリング加工して成
る内筒部材、該内筒部材の外表面に配設された吸音材、
該吸音材の外側であって内筒部材と同心軸上に配設され
た外筒部材を備えたハウジング内を複数の室に隔成し、
基端側が自動二輪車のエキゾーストパイプに連結され、
先端側に排気を外へ排出するテールパイプが固定された
ものが、例えば特開平11−182228号公報に開示
されている。尚、ここで開示された排気マフラーは、チ
タン製のものである。
【0003】かかる排気マフラーの先端側には、図9に
示すように、テールパイプ101の他、内側部材10
2、外側部材103及びテールパイプカバー104が配
設されており、これらの所定部位が溶接にてハウジング
に固定されている。例えば、同図中符号Pで示した部位
の溶接(即ち、外筒部材105の先端、内側部材102
及び外側部材103のフランジ端の溶接)は、図10に
示すように、溶接用トーチTによるTIG溶接で行われ
る。
【0004】即ち、図示の如く、外筒部材105の先端
と内側部材102及び外側部材103のフランジ端とに
向かい合うよう溶接用トーチTを位置させ、これと隣接
してアフターシールド手段Aを位置させておき、排気マ
フラー側(又は溶接用トーチT側)を回転させるととも
に、トーチTの電極に通電させることによって上記三端
面を溶接しつつアフターシールド手段Aにて溶接部をシ
ールドしていた。
【0005】ここで、シールド装置としてのアフターシ
ールド手段Aは、下方に開口した噴出口からアルゴン又
はヘリウム等の不活性ガスを溶接後の部位に噴出させる
ものであり、かかる不活性ガスが周囲の空気を遮断する
ことにより、溶接熱により加熱された溶接部が雰囲気酸
素と反応して酸化し、剛性が低下するのを防止すること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシールド装置においては、アフターシールド手段A
に形成された所定径の噴出口から噴出される不活性ガス
によってシールドしているので、シールド範囲が狭く、
該範囲におけるシールドが完了するまで溶接を進めるこ
とができず、溶接用トーチTによる溶接速度が限定され
てしまうという問題があった。
【0007】特に、チタンのように極めて低い温度にて
酸化が生じるものを溶接する場合、酸化回避のためにシ
ールドを長時間必要とするため、他の汎用鋼材の溶接時
に比べてトーチTによる溶接速度は更に遅くしなければ
ならない。このように、溶接時間が長時間に及べば、排
気マフラー製造のためのリードタイムが長期化し、製造
コストが悪化してしまうという問題があった。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、溶接部位の酸化を回避しつつ溶接用トーチを
高速で移動させることができ、溶接時間を短縮すること
ができる溶接用シールド装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
溶接用トーチによるワークの溶接時、溶接部位にシール
ドガスを付与することにより当該溶接部位を空気から遮
蔽して酸化を防止するための溶接用シールド装置におい
て、溶接すべきワークの周囲を外気から遮蔽するための
収容空間を有するシールド装置本体と、前記溶接用トー
チが挿通され、当該溶接用トーチの先端を前記収容空間
内に配設されたワークに近接可能とした切欠き部と、前
記シールド装置本体の収容空間内にシールドガスを導入
するシールドガス導入手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】かかる構成によれば、シールド装置本体の
収容空間にワークを収容した後、シールドガス導入手段
によって収容空間内にシールドガスを導入しつつ、溶接
用トーチにてワークに対し所望の溶接を行う。
【0011】請求項2記載の発明は、前記切欠き部が、
前記シールド装置本体の上面側又は底面側のいずれに設
けられるのかが、ワークの溶接部位に基づいて選択され
ることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、前記シールドガス
導入手段が、導入されるシールドガスが空気より比重が
大きい場合には前記シールド装置本体の上面側に形成さ
れることを特徴とする。
【0013】かかる構成によれば、ワークが収容された
収容空間内にシールドガスを導入するにあたり、シール
ドガスが空気より比重が大きい場合にはシールド装置本
体の上面側から当該シールドガスを落下させつつ、溶接
用トーチにてワークに対し所望の溶接を行う。
【0014】請求項4記載の発明は、前記シールドガス
導入手段が、前記シールド装置本体における上面又は底
面の略全域に亘って配設され、SUSウールを内在した
拡散手段と、該拡散手段にシールドガスを導入する導入
路とから成ることを特徴とする。
【0015】かかる構成によれば、導入路から導入され
たシールドガスは拡散手段によって、その流速が緩慢化
されるとともに、シールド装置本体全域に亘って導入さ
れる。
【0016】請求項5記載の発明は、前記ワークを載置
するとともに、所定速さで回転可能な載置台を有するこ
とを特徴とする。
【0017】かかる構成によれば、ワークを載置台上に
載置しつつ、シールド装置本体内に収容しておき、シー
ルドガス導入手段にて収容空間内にシールドガスを導入
する。そして、載置台を回転させつつ溶接用トーチによ
る溶接を行うことにより、ワークの周方向に対する溶接
が可能とされる。
【0018】請求項6記載の発明は、前記溶接用トーチ
は、前記シールド装置本体と独立して揺動可能とされた
ことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら具体的に説明する。本実施形態に係
る溶接用シールド装置は、自動二輪車のチタン製の排気
マフラーの溶接時に適用されるものであり、まず当該排
気マフラーの詳細について説明する。
【0020】かかる自動二輪車の排気マフラーは、図3
に示すように、多数の孔が形成されたパンチングメタル
をローリングして成る内筒部材1と、該内筒部材1の外
表面を覆って形成された耐熱性を有する吸音材2と、該
吸音材2の外側を覆うとともに内筒部材1と同軸上に配
設された外筒部材3とから成るハウジングを有し、該ハ
ウジング内が仕切部材4、5にて隔成され、複数の室
(第1室A、第2室B及び第3室C)を形成して構成さ
れている。尚、上記構成部材及び以下に詳述する構成部
材は、チタンから成るものである(ボルト等の機能材に
ついては除く)。
【0021】上記排気マフラーの基端側(同図中左端)
には、自動二輪車のエキゾーストパイプ(不図示)とボ
ルトbにて連結するための導入口部材6が取り付けられ
る一方、先端側(同図中右端)には内側部材7、外側部
材8及びテールパイプカバー9とから成る排出口部材1
0が取り付けられている。尚、当該内側部材7及び外側
部材8のフランジ部と外筒部材3の先端とはPの位置で
一括して溶接され、一体構成とされている。
【0022】このテールパイプカバー9は、排気マフラ
ーの先端側で内側部材7及び外側部材8により支持され
るとともに、後述するテールパイプ11を傾斜した状態
で固定するものである。尚、内側部材7と外側部材8と
が成す空間内に吸音材を配設し、当該空間が共鳴箱とし
て機能するのを防止するのが好ましい。
【0023】また、該仕切部材4、5で仕切られた各室
間及び外気との連結は、第1パイプ12、第2パイプ1
3及びテールパイプ11により行われる。第1パイプ1
2は、一端が第1室Aに開口するとともに他端が第3室
Cに開口するよう配設されており、当該第1室Aと第3
室Cとを連結しており、第2パイプ13は、一端が第2
室Bに開口するとともに他端が第3室Cに開口するよう
配設されており、当該第2室Bと第3室Cとを連結して
いる。
【0024】即ち、仕切部材4の下方には、図4に示す
ような孔4aが形成されており、該孔4aに第1パイプ
12の一端側が挿通された状態で溶接されるとともに、
仕切部材5の下方には、図4に示すような孔5aが形成
されており、該孔5aに第1パイプ12の他端側が挿通
された状態で溶接されることにより、当該仕切部材4及
び5に亘って第1パイプ12が固定された状態とされて
いる。
【0025】一方、図5に示すように、仕切部材5には
2つの孔5cが形成されており、これら孔5cのそれぞ
れに第2パイプ13が挿通された状態で溶接され、第2
室Bと第3室Cとを連結させた構成としている。また、
同図に示すように、仕切部材5における上方にも孔5b
が形成されており、該孔5bにテールパイプ11が傾斜
した状態にて挿通され溶接されている。
【0026】かかるテールパイプ11は、複数の孔を有
するパンチングメタルをローリングして成るものであ
り、仕切部材5側の外周には、外周パイプ15が溶接に
より固定されている。この外周パイプ15とテールパイ
プ11の外周面との間には、吸音材16が配設されてお
り、テールパイプ11内を排気が通過する際に生じる音
を吸収している。
【0027】上記のような構成により、自動二輪車のエ
キゾーストパイプから導出された排気は、第1室Aから
第1パイプ12を介して第3室Cに導かれた後、2つの
第2パイプ13を介して第2室Bに導入され、そこから
テールパイプ11を介して外に排出される。
【0028】また、第1室A内には、パンチングメタル
から成るバッフルプレート14が配設され、第1室A内
を排気が通過する際に生じる音波の周波数を高くしてい
る。これは、内筒部材1と外筒部材3との間に介在され
た吸音材3が、低域の周波数の音よりも高域の周波数の
音の方が吸収しやすいので、排気がバッフルプレート1
4を通過するよう構成したことによる。
【0029】次に、上記排気マフラーの組立方法につい
て説明する。まず、図6に示すように、仕切部材4及び
5の孔4a及び5aに第1パイプ12を挿通させて溶接
にて固定、仕切部材5の孔5cに第2パイプ13を挿通
させて溶接にて固定、外周パイプ15及び内側部材7が
溶接されたテールパイプ11を仕切部材5の孔5bに溶
接にて固定したサブアッシを製造しておく。
【0030】かかるサブアッシを内筒部材1に対し先端
側から挿入し、当該内筒部材1と内側部材7の先端側と
を溶接するとともに、仕切部材4及び5をそれぞれの位
置で内筒部材1と溶接することにより、これらを一体化
する。この時、内筒部材1と各構成部材(仕切部材4及
び5)との溶接は、アークスポット溶接により所定ポイ
ントのみに対して行われており、溶接熱による影響を最
小限なものにしている。
【0031】次に、図7に示すように、仕切部材4及び
5で隔成された第1室A、第2室B及び第3室のうち、
第1室Aの所定の位置にバッフルプレート14を嵌め込
んで内筒部材1の内周面に対し溶接にて固定するととも
に、内筒部材の外周面に円筒状に形成された吸音材2を
装着する。そして、端部が導入口部材6と溶接された外
筒部材3を吸音材2の外周面に装着し、テールパイプカ
バー9及び外側部材8をテールパイプ11側に装着す
る。
【0032】その後、外筒部材3の先端と、内筒部材1
及び外側部材8のフランジとを一括して溶接し、これら
を一体構成とすることにより、一連の排気マフラーの主
な製造工程が終了する。このように製造された排気マフ
ラーにおける外筒部材3の外周面に所望の研磨、塗装工
程等が施されて自動二輪車のエキゾーストパイプ(不図
示)にボルトbにより取り付けられることとなる。
【0033】ここで、本発明においては、図3中の位置
Pにおける溶接時に、図1に示すような溶接用シールド
装置を用いている。かかる溶接用シールド装置は、溶接
用トーチ17による排気マフラーの溶接時、溶接部位に
シールドガスを付与することにより当該溶接部位を空気
から遮蔽して酸化を防止するための溶接用シールド装置
であって、シールド装置本体18と、切欠き部18a
と、シールドガス導入手段(19、20)と、載置台2
1とから主に構成されている。
【0034】シールド装置本体18は、溶接すべきワー
ク(即ち排気マフラー)の周囲を外気から遮蔽するため
の収容空間Sを有するものであり、排気マフラーにおけ
る外筒部材1の外径より大きな内径を持った筒状に形成
されている。また、シールド装置本体18の底面部は開
口して、排気マフラーを上方より覆うことが可能なよう
に形成されている。
【0035】切欠き部18aは、シールド装置本体18
の上面の一部を切り欠いたものであり、溶接用トーチ1
7が挿通され、当該溶接用トーチの先端を収容空間内に
配設された排気マフラーの先端部に近接可能としてい
る。尚、切欠き部18aの大きさは、あまり大きいと周
囲の空気が収容空間S内に多量に入り込んでしまい、シ
ールド効果が低下してしまうので、収容されるワークに
応じて適宜設計するのが好ましい。
【0036】シールドガス導入手段は、シールド装置本
体18の収容空間S内に空気よりも比重が大きいシール
ドガス(例えばアルゴンガス等)を導入するもので、図
2に示すように、拡散手段19及び導入路20で構成さ
れている。拡散手段19は、シールド装置本体18にお
ける上面の全域(切欠き部18aを除く)に亘って配設
され、パンチングメタルから成る筐体19a内にSUS
ウール19bを内在したものであり、導入路20は、図
1において点線で示したように、拡散手段19内で略U
字形に延びた先端部20aから図示しない不活性ガスの
供給源まで延設されたもので、筐体19a内にシールド
ガスを導入するものである。
【0037】先端部20aは、上方に開口した噴出口が
所定間隔離間して複数形成されており、供給源から供給
された不活性ガスは、上方に向かってSUSウール19
b内に噴射され、筐体19a内の略全域に拡散された
後、パンチングメタルの孔からシールド装置本体18内
に導入されるため、シールド装置本体18内全域に亘っ
てシールドすることができる。尚、筐体19aは、パン
チングメタルの他、SUSウール19bを保持し、且つ
シールドガスを透過し得るものであれば、メッシュ状の
可撓性部材等他の部材であってもよい。
【0038】即ち、拡散手段19を具備しない場合、導
入路20で導かれたシールドガスは、当該導入路の開口
部直下及びその近傍に偏在しつつシールド装置本体18
内に導入されるので、極めて狭い範囲内のシールド効果
しか得られず、それ以外の範囲における溶接部位では酸
化が生じてしまう虞があったのに対し、本実施形態の如
く拡散手段19を配設すれば、収容空間S内全域をシー
ルドすることができ、排気マフラーのいずれの部位を溶
接したとしても酸化を防止することができる。
【0039】更に、拡散手段19のSUSウール19b
により、導入路20から導かれたシールドガスの流速を
緩慢化させることができ、シールド装置本体18内をシ
ールドガスが低速で落下させることができるので、シー
ルドガスの供給量を低減することができる。
【0040】載置台21は、ワークとしての排気マフラ
ーを載置するとともに、図示しない駆動源により所定速
さで回転可能なものである。これにより、載置台21を
回転駆動させることにより、溶接用トーチ17の位置は
固定のまま、外筒部材3の先端と内側部材7及び外側部
材8のフランジ端とが成す位置Pの全周に亘って連続的
に溶接することができる。
【0041】ここで、シールド装置本体18は、溶接用
トーチ17と独立して上下動可能とされており、溶接用
トーチ17が位置決めされた後にシールド装置本体18
を下降させ、排気マフラーを覆ってもよく、シールド装
置本体18で排気マフラーを覆った後に溶接用トーチ1
7を所定の位置に下降させるようにしてもよい。かかる
独立駆動機構により、溶接用トーチ17及びシールド装
置本体18の自由度を向上させることができる。
【0042】上記溶接用シールド装置によれば、排気マ
フラーを収容した収容空間S内全域にシールドガスを導
入しているので、確実に溶接熱による酸化を防止するこ
とができるとともに、従来のアフターシールド手段等に
比べて、溶接時間を短縮することができる。
【0043】次に、本発明における他の実施形態につい
て説明する。本実施形態に係る溶接用シールド装置は、
図8に示すように、上面が開口されたシールド装置本体
18’と、該シールド装置本体18’の底面に配設され
た拡散手段19とを有し、導入路20から空気よりも比
重が小さいシールドガス(例えばヘリウムガス等)を収
容空間S内に導入するものである。
【0044】かかる溶接用シールド装置によれば、排気
マフラーが収容されたシールド装置本体18’内全域に
シールドガスを導入して確実に酸化を防止することがで
き、且つ、シールド装置本体18’の上面が開口してい
るので溶接用トーチ17の移動或いは位置決めの自由度
を向上させることができる。また、本実施形態と先の実
施形態とを溶接条件に応じて使い分けるようにすれば、
空気より大きな比重のシールドガスを用いる場合と、空
気より小さな比重のシールドガスを用いる場合との両者
に対応することができ、汎用性をより向上させることが
できる。
【0045】以上、実施形態について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えばチタン製排
気マフラーにおける他の部位を溶接するのに適用するこ
とができ、更には他のワークの溶接に適用することがで
きる。また、本発明の如きTIG溶接の他、MIG溶接
やレーザ溶接等において適用することもできる。
【0046】シールド装置本体や切欠き部等の形状は、
適宜設計することができるものとし、シールド装置本体
の断面形状が矩形や異形等のものを使用したり、或いは
切欠き部を他の形状に切り欠いたりしたものとしてもよ
い。尚、先の実施形態においては、載置台21を回転さ
せているがシールド装置本体18と連動させて溶接用ト
ーチ17をワークに対して回転させる構成としてもよ
い。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ワークが収容
されたシールド装置本体の収容空間内にシールドガスを
導入し、常時溶接部位を雰囲気中の酸素から遮蔽するこ
とができるので、溶接部位の酸化を回避しつつ溶接用ト
ーチを高速で移動させることができ、溶接時間を短縮す
ることができる。
【0048】請求項2及び請求項3の発明によれば、使
用されるシールドガスに応じたシールドガスの導入位置
とされるので、装置を汎用的に用いることができるとと
もに、常に高いシールド効果を得ることができる。
【0049】請求項4の発明によれば、拡散手段により
シールドガスをシールド装置本体内に導入するので、シ
ールドガスが偏在することなく、ワークが収容された収
容空間全域に亘ってシールドすることができる。また、
SUSウールを介在させてシールドガスを導入している
ので、当該シールドガスの流速を緩慢化させ、その使用
量を低減することができる。
【0050】請求項5の発明によれば、溶接用トーチを
固定させたまま、ワークの周方向に対する溶接を行うこ
とができる。
【0051】請求項6の発明によれば、前記溶接トーチ
が、シールド装置本体と独立して揺動可能とされている
ので、溶接用トーチ角度に自由度を持たせることがで
き、上下左右に振らせることができる。よって、形状品
への対応も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る溶接用シールド装置を
示す斜視図
【図2】本発明の実施形態に係る溶接用シールド装置に
おける拡散手段近傍を示す拡大断面図
【図3】本発明の実施形態に係る溶接用シールド装置が
適用される自動二輪車の排気マフラーを示す縦断面図
【図4】図3におけるIV−IV線断面図
【図5】図3におけるV−V線断面図
【図6】本発明の実施形態に係る溶接用シールド装置が
適用される自動二輪車の排気マフラーにおける組立工程
を示す模式図
【図7】本発明の実施形態に係る溶接用シールド装置が
適用される自動二輪車の排気マフラーにおける組立工程
を示す模式図
【図8】本発明の他の実施形態に係る溶接用シールド装
置を示す透視図
【図9】従来のシールド装置が適用される自動二輪車の
排気マフラーを示す一部断面図
【図10】従来のシールド装置を示す模式図
【符号の説明】
1…内筒部材 2…吸音材 3…外筒部材 4、5…仕切部材 6…導入口部材 7…内側部材 8…外側部材 9…テールパイプカバー 10…排出口部材 11…テールパイプ 12…第1パイプ 13…第2パイプ 14…バッフルプレート 15…外周パイプ 16…吸音材 4a、5a〜5c…孔 b…ボルト 17…溶接用トーチ 18、18’…シールド装置本体 18a…切欠き部 19…拡散手段 19a…筐体 19b…SUSウール 20…導入路 20a…先端部 21…載置台

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接用トーチによるワークの溶接時、溶接
    部位にシールドガスを付与することにより当該溶接部位
    を空気から遮蔽して酸化を防止するための溶接用シール
    ド装置において、 溶接すべきワークの周囲を外気から遮蔽するための収容
    空間を有するシールド装置本体と、 前記溶接用トーチが挿通され、当該溶接用トーチの先端
    を前記収容空間内に配設されたワークに近接可能とした
    切欠き部と、 前記シールド装置本体の収容空間内にシールドガスを導
    入するシールドガス導入手段と、を備えたことを特徴と
    する溶接用シールド装置。
  2. 【請求項2】前記切欠き部は、前記シールド装置本体の
    上面側又は底面側のいずれに設けられるのかが、ワーク
    の溶接部位に基づいて選択されることを特徴とする請求
    項1記載の溶接用シールド装置。
  3. 【請求項3】前記シールドガス導入手段は、導入される
    シールドガスが空気より比重が大きい場合には前記シー
    ルド装置本体の上面側に形成されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の溶接用シールド装置。
  4. 【請求項4】前記シールドガス導入手段は、 前記シールド装置本体における上面又は底面の略全域に
    亘って配設され、SUSウールを内在した拡散手段と、 該拡散手段にシールドガスを導入する導入路と、から成
    ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つ
    に記載の溶接用シールド装置。
  5. 【請求項5】前記ワークを載置するとともに、所定速さ
    で回転可能な載置台を有することを特徴とする請求項1
    〜請求項4のいずれか1つに記載の溶接用シールド装
    置。
  6. 【請求項6】前記溶接用トーチは、前記シールド装置本
    体と独立して揺動可能とされたことを特徴とする請求項
    1〜請求項5のいずれか1つに記載の溶接用シールド装
    置。
JP2001186193A 2001-06-20 2001-06-20 溶接用シールド装置 Pending JP2003001422A (ja)

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