JP2002541317A - 光情報記憶媒体 - Google Patents

光情報記憶媒体

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JP2002541317A
JP2002541317A JP2000611275A JP2000611275A JP2002541317A JP 2002541317 A JP2002541317 A JP 2002541317A JP 2000611275 A JP2000611275 A JP 2000611275A JP 2000611275 A JP2000611275 A JP 2000611275A JP 2002541317 A JP2002541317 A JP 2002541317A
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JP2000611275A
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デービス,ゲーリー・チャールズ
ローゼンキスト,ナイルズ・リチャード
サイベール,ポール・ディーン
ジーノジワラ,アリ
ハバード,スティーブン・エフ
キング,ジョセフ・アンソニー,ジュニア
レイモンド,ポール・クリータス,ザ・サード
ヴァン・ホウト,ルード
健一 石和
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General Electric Co
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    • G11B7/261Preparing a master, e.g. exposing photoresist, electroforming

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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明では、VBRの低い基板を含む光情報記憶媒体が提供される。好ましい実施形態では、コポリエステルカーボネートを含め、物理的性質と光学特性に優れた一群のコポリカーボネートからなる基板を有する光ディスクが提供される。これらのコポリカーボネートは特定の組成範囲内の割合の構造単位を有しており、この範囲で規定される材料は、その大部分が、低いVBRを始めとする所望の光学特性を有する光ディスクへと成形できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術的背景】
本発明は、光情報記憶媒体に関し、さらに具体的には、垂直複屈折が低く、反
射層を支持する基板(基材、例えば透明熱可塑性プラスチック)によるピット/
溝複製能に優れた光ディスクに関する。
【0002】 コンピューターで用いられるCD−ROMディスクやコンパクトオーディオデ
ィスクを例とする光ディスク等の光情報記憶媒体は大量のディジタルデータの記
憶手段として普及している。光ディスクに記憶されたデータは平面偏光レーザー
ビームと偏光感受性検出法によって読み取られる。特に、コンパクトディスクや
DVDでは、レーザービームは通常、回転ディスク中のポリカーボネートで支持
された反射性金属表面によって反射される。金属表面は2進データに対応したピ
ット(窪み)を有しており、ピットは同心状の溝に配置されている。光ディスク
は、反射レーザー光を解析してその光がピットに当たったか否かを決定すること
によって「読み取られる」。レーザーがポリカーボネートを通過する際に生じ得
る偏光依存性効果は反射レーザー光をひずませ、正確な読み取りを妨げるので、
かかる効果は最小限に抑える必要がある。
【0003】 ポリカーボネートは光ディスクに最も一般的に使われているポリマーである。
ポリカーボネートは、透明で好適な物理的性質を有しているのでこの目的に特に
適している。
【0004】 光ディスク、特に再生−記録型ディスク及び情報記録容量の大きいディスクの
開発を進めるには、様々な物理的因子が益々重要となる。ディスクの記録容量と
密接に関連した因子の一つは、複屈折、すなわち直交する2方向に偏光した光の
屈折率の差である。複屈折はレーザービームの異なる偏光成分間の位相リターデ
ーション(すなわち偏光依存性効果)を招き、ディスクの読み取り性を低下させ
る。
【0005】 複屈折は、ディスク製造原料の化学的性状、ディスク内での分子配向、及び製
造されたプラスチック光ディスク内の熱応力を始めとする幾つかの原因をもつ。
そこで、ディスクで観察される複屈折は、固有の複屈折を左右する分子構造と、
熱応力及びポリマー鎖の配向を生じる可能性のある加工条件とで決まる。具体的
には、観測される複屈折は典型的には固有の複屈折に加えて光ディスクなどの製
品の成形時に導入された複屈折の関数である。光ディスクで観察される複屈折は
典型的には「垂直」複屈折といわれる測定値を用いて定量化されるが、これにつ
いては後で詳しく説明する。
【0006】 ビスフェノール−A(すなわち、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン)から作られたポリカーボネートは高い固有の複屈折を有することが知ら
れている。また、スピロ(ビス)インダン、特に6,6′−ジヒドロキシ−3,
3,3′,3′−テトラメチル−1,1′−スピロ(ビス)インダン(以下「S
BI」という。)から誘導された単位を含むホモポリカーボネートはSBI単位
の比較的剛性の分子構造とそのホモカーボネート中でのコンホメーションのため
負の固有複屈折を有することも知られている。
【0007】 固有複屈折の低い一群のコポリカーボネートが例えば米国特許第495073
1号に開示されている。かかるコポリカーボネートはビスフェノールAとSBI
から誘導された構造単位を含んでいる。
【0008】 しかし、SBIポリカーボネートは加工性や延性などの点で劣ることも知られ
ている。その結果として、SBIポリカーボネートは、ホモポリカーボネート及
びビスフェノールA単位も含んだコポリカーボネートいずれも、成形時に多大な
応力が誘起される。これは光ディスクの射出成形で特にいえることであり、応力
は一段と大きくなる。かかる条件下では、含SBIポリカーボネートの低い固有
複屈折にもかかわらず、こうした応力によりディスクで観察される複屈折はかな
りのものとなり得る。
【0009】 上述の通り、光ディスクで観察される複屈折は通例「垂直」複屈折(以下「V
BR」という。)の測定によって定量化され、VBRはディスク平面に垂直に偏
光した光の屈折率とディスク平面内に偏光した光の屈折率との差として定義され
る。高いVBRは、SBIポリカーボネートから成形したディスクで頻繁にみら
れる問題である。SBIポリカーボネートは容認しがたいことに200℃を超え
る高いガラス転移温度及び甚だ高い溶融粘度を有することもある。光学記憶媒体
の適切な読み取りを確保するため、VBRはある閾値よりも低く抑える必要があ
る。
【0010】 特開平4−345616号には、SBIのようなスピロ(ビス)インダンから
誘導されるカーボネート単位と、ビスフェノールAのようなビスフェノールから
誘導されるカーボネート単位と、セバシン酸やドデカン二酸(以下「DDDA」
という。)のようなジカルボン酸から誘導されるエステル単位とを含有するポリ
エステルカーボネートが開示されている。しかし、この特許公報には、かかるコ
ポリマーのどんな種類のものを用いれば、許容し得るピット/溝複製能と低いV
BRを有する光ディスクを作成できるかについて記載されていない。
【0011】 これらのコポリエステルカーボネートから成形したディスクのVBRは、デー
タの正確な読み取りができないほどVBRの高いものを含めて、広い範囲で種々
異なることが判明した。さらに、かかるコポリエステルカーボネートの溶融粘度
及びガラス転移温度は高すぎて、光ディスク製造時に完全な金型充填ができない
ことが多々ある。また、かかるコポリエステルカーボネートでは金属表面のピッ
トを適切に充填できないことがある。これらの問題はいずれも読み取り可能な光
ディスクの製造の妨げとなる。
【0012】 光ディスクグレードのポリカーボネートは、従来の界面法及び溶融重合法のみ
ならず、例えば米国特許第5414057号に記載されているような再分配法、
及び固相重合で製造することができる。
【0013】 従来技術の材料の上述の欠点に鑑み、VBRが低くピット/溝複製能に優れた
光ディスクの新規製造方法を開発することが重要である。
【0014】
【発明の概要】
本明細書で使用する基板という用語は、情報を読み取るためレーザービームが
伝送される透明な物質をいう。反射層という用語は、基板内に支持されレーザー
ビームを反射する反射性表面(典型的には金属薄層)をいう。光情報記憶媒体と
いう用語は、基板と反射性表面の組合せをいう。
【0015】 本発明では、VBRの低い基板を含む光情報記憶媒体が提供される。好ましい
実施形態では、コポリエステルカーボネートを含め、物理的性質と光学特性に優
れた一群のコポリカーボネートからなる基板を有する光ディスクが提供される。
これらのコポリカーボネートは特定の組成範囲内の割合の構造単位を有しており
、この範囲で規定される材料は、その大部分が、低いVBRを始めとする所望の
光学特性を有する光ディスクへと成形できる。
【0016】 したがって、一つの態様では、本発明は、垂直複屈折3.0×10-4未満の基
板に関するが、この媒体は、ガラス転移温度が150℃未満、好ましくは140
℃未満で、後で定義するMVI値が40cc/10分以上、好ましくは50cc
/10分以上のコポリカーボネートからなる。このコポリカーボネートは、好ま
しくは、 (A)式(I)の構造単位(以下「(A)単位」という。)40モル%未満
【0017】
【化13】
【0018】 (式中、R2はC1-3アルキル又はフェニルであり、R3はC1-3アルキルであり、
pは1又は2である。)、 (B)式(II)の構造単位(以下「(B)単位」という。)50〜85モル%
【0019】
【化14】
【0020】 (式中、R1はm−フェニレンオキシ、アルキレンヒドロキシ酸又は次式の基で
ある。
【0021】
【化15】
【0022】 (ただし、nは約4〜25の範囲である。))、及び (C)式(IV)の構造単位(以下「(C)単位」という。)からなる残部
【0023】
【化16】
【0024】 (式中、A1とA2は各々独立に非置換又は置換m−又はp−フェニレンであり、
YはA1とA2を原子1個又は2個で隔てる結合基であり、nは0又は1である。
) からなる。
【0025】
【好ましい実施の形態】
本明細書に記載する光ディスクは好ましくは3.0×10-4未満のVBRを有
する。光ディスクを製造すべく成形されるコポリカーボネートは150℃未満、
好ましくは148℃未満のガラス転移温度、及び40cc/10分以上のMVI
を有する。さらに好ましくは、コポリカーボネートは50cc/10分以上のM
VIを有する。
【0026】 本明細書中で説明するコポリカーボネートは上記の(A)単位を含む。この単
位は、SBI、その5,5′−ジヒドロキシ異性体又はその同族体から誘導され
る。本発明の好ましい実施形態では、コポリマーは、40モル%未満、さらに好
ましくは30モル%未満の式(I)で表される(A)単位を含む。式(I)にお
けるR2基はC1-3アルキル又はフェニルである。そこで、式Iの単位は、ビスフ
ェノールA以外のビスフェノール類、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルエタン
、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン又は2,2−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンから形成される同
族体から誘導され得る。SBI及びその5−メチル同族体から誘導される単位が
好ましく、SBIが最も好ましい。
【0027】 コポリカーボネートはさらに(B)単位を含む。これらは、レゾルシノールカ
ーボネート単位、アルキレンヒドロキシ酸、及び式IIIの基を含むエステル単位
からなる群から選択し得る。式IIIにおけるnは約4〜25、好ましくは約6〜
18である。
【0028】 コポリカーボネートはさらに(C)単位を含むが、これは式IVのビスフェノー
ルカーボネート単位である。式IVにおけるA1及びA2はm−又はp−フェニレン
基であり、置換されていてもよいが、好ましくは置換されていない。式IVにおけ
るY基はA1とA2を隔てる原子を1又は2個、好ましくは1個有している。Yは
普通はメチレン、イソプロピリデン又はエチレンのような炭化水素基であるが、
炭素と水素以外の原子を含む基(例えば、2,2−ジクロロエチリデンのような
置換基、及びオキシ、チオ、スルホキシ、スルホンなどのヘテロ原子を含む基)
であってもよい。Y基は存在していても(n=1)、存在していなくてもよい(
n=0、このとき構造単位はビフェニルから誘導される。)。式IVの好ましいカ
ーボネート単位は、A1及びA2がp−フェニレンで、Yがイソプロピリデンであ
るビスフェノールAカーボネート単位である。
【0029】 発明の概要の項で定義した(A)単位と(C)単位を含む他の幾つかのコポリ
カーボネートも好適な加工特性及び光学特性を有していると考えられる。例えば
、R1がアルキレン基、特にテトラメチレン、ヘキサメチレン、ネオペンチレン
のようなC4-25アルキレン基、又はグリセリルモノステアレートから誘導された
アルキレン基であるようなB単位を含むコポリカーボネートが好適である。また
、次式のモノマー単位もコポリカーボネートに好適に組み込むことができる。
【0030】
【化17】
【0031】 ただし、R2はC2-6アルキレン又はOであり、R3はC1-4第一又は第二アルキル
もしくはフルオロアルキル又はフェニルであり、R4はC1-4アルキル又はアルコ
キシであり、mは0〜2であり、pは1〜100の平均値を有する。これらの基
の中では、R2がトリメチレンで、各R3がメチルで、R4がメトキシでシロキシ
鎖に対してメタに位置し、mが1であるオイゲノールポリジメチルシロキサン基
が特に好ましい。
【0032】 基板として有用なコポリカーボネートは低いVBRを有する光ディスクに成形
可能でなければならない。同等な分子量のビスフェノールAホモポリカーボネー
トから成形した光ディスクは通常高いVBRを有している。
【0033】 複屈折は、通例、直線偏光レーザーと可変移相子を用いて測定される。光ディ
スクで生じた偏光のリターデーションは、直線偏光子とロックイン増幅器からな
る検出系を用いて分析される。ディスクに垂直な入射光でのリターデーションと
(垂直以外の)既知の角度でレーザーを入射したときのリターデーションとを用
いてVBRを求める。
【0034】 本明細書に記載のコポリカーボネートは、150℃以下のガラス転移温度、及
び後述の条件下でのASTM法で測定して40cc/10分以上、好ましくは5
0cc/10分以上のメルトボリュームインデックスを始めとする優れた物理的
性質を有する。これらの物理的性質はポリマーの加工を容易にする。特に、上記
コポリカーボネートは加工時に充分な流動性をもち、光ディスク金型中のピット
及び溝を有効に充填し、成形ディスクにはピット、溝及びランドが正確に複製さ
れ、データの適正な読み取りが可能になる。
【0035】 メルトフロー及びメルトボリュームパラメーターは溶融粘度の逆数に関連する
。これらの値は、その測定法によって大きく変わり得る。本明細書で使用する「
MVI」という用語は、ASTM D1238法に記載の装置で以下の条件下で
測定したメルトボリュームインデックスをいう。 試料重量 7g、 温度 300℃、 重り(荷重) 1.2kg ASTM D1238法は援用によって本明細書に取り込まれる。
【0036】 また、本明細書に記載のコポリカーボネートは、正確な読み取りの可能な光デ
ィスクの製造に適した上記規定のガラス転移温度、メルトボリュームインデック
ス及びVBR特性を有することが必要とされる。発明の概要の項に記載の組成範
囲内のポリマーには、所要の物理的性質をもたないものもある。例えば、共に規
定範囲内ではあるが、高い割合のSBI単位と低い割合のB単位とを組み合わせ
ると、本発明の範囲外となる高いガラス転移温度を有するポリマーが得られるこ
とがある。しかし、かかる場合でも、本明細書に開示した規定範囲内の他のパラ
メーターを調節することにより適切なコポリマーが得ることができる。
【0037】 別の例として、コポリカーボネートの加工パラメーター及びその成形ディスク
のVBRはそのポリマーの分子量にある程度依存する。すなわち、同じ割合の構
造単位を有しているが分子量の異なるコポリカーボネートは、物理的性質の点で
適切であることもあるし、不適切なこともある。当業者であれば、簡単な実験で
最適な分子量を決定し、当技術分野で周知の方法によって至適分子量を有するコ
ポリカーボネートを製造することができるであろう。かかる当技術分野で周知の
方法としては、例えば、重合反応時に界面ポリカーボネート反応混合物に配合す
るフェノール等の末端封鎖剤の割合を変更することが挙げられる。
【0038】 コポリカーボネートは250℃で10〜100秒-1の剪断速度でチキソトロピ
ー性でなければならない。換言すれば、この範囲内及び普通はそれ以上の剪断速
度において剪断速度を高めるとその粘度は低下すると期待される。これにより、
VBRを3.0×10-4以下に抑えて光ディスクを成形することができようにな
る。
【0039】 本発明のコポリカーボネートは、界面法、エステル交換法及び再分配法のよう
な従来のポリカーボネート合成法、又は例えば米国特許第4948871号、同
第5204377号、同第5266659号及び同第5288838号(これら
の開示内容は援用によって本明細書に取り込まれる。)に記載の固相重合法で製
造し得る。これらの方法はすべて数多くの特許及び刊行物の主題とされており、
本明細書中での詳細な説明を要しない。式IIでR1が式IIIであるようなエステル
単位は、界面法で対応ジカルボン酸又は酸塩化物を使用したり、或いは溶融法又
は固相法でかかる酸のジアルキルエステル又はジアリールエステル(大抵はジフ
ェニルエステル)を使用することによってポリカーボネートに導入できる。
【0040】 本発明の光情報記憶媒体には、光ディスク、例えば、オーディオディスク、レ
ーザーディスク(登録商標)、CD−ROMディスク、DVDディスク、追記型 及び記録型CD及びDVDフォーマット、光磁気ディスク、その他レーザーで情 報を読み取るディジタル記憶媒体が包含される。かかる媒体は本発明のコポリカ ーボネートから当技術分野で周知の手段によって製造できる。
【0041】
【実施例】
以下の実施例で本発明の光ディスクの製造を例示する。特記しない限り、パー
セントはすべて重量%である。特記しない限り、分子量は重量平均分子量であり
、ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し
た。
【0042】 実施例1−光ディスクの製造 100リットルの攪拌槽型反応器に、2720g(8.820モル)のSBI
、8418g(36.873モル)のビスフェノールA、761.7g(3.3
08モル)のドデカン二酸、483.7g(2.278モル)のp−クミルフェ
ノール、59Lの塩化メチレン、35Lの水、334gの75%塩化トリ−n−
ブチルアンモニウム水溶液、及び0.9gの1−メチルピペリジンを入れた。混
合物を攪拌しながらホスゲン3400g(34.36モル)を41分間通し、5
0%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを8.0〜9.0に維持した。こ
の後、追加のホスゲン2180g(22モル)を加えた。
【0043】 有機溶液をまず20Lの塩化メチレンで希釈した後分離し、二回洗浄した。生
成物を蒸気沈殿させた。沈殿した生成物を乾燥した。この生成物は、A単位、B
単位、C単位それぞれ18モル%、6.75モル%、75.25モル%からなる
所望のポリエステルカーボネートであった。重量平均分子量は17830g/モ
ル、ガラス転移温度は140.1℃であった。271℃で押出し、330℃及び
320℃(表中に表示)でそれぞれ射出成形して2種類の光ディスクを製造した
【0044】 上記方法でドデカン二酸を適量のレゾルシノールで置き換えることによって類
似のコポリマーを製造することもできよう。
【0045】 実施例2−光ディスクの製造 下記表1に示す様々なコポリマーから各種光ディスクを製造した。実施例1に
記載した製造は試料13に相当する。
【0046】 表1でVBR30及びVBR40として示したデータは、光ディスクの中心か
らそれぞれ30mm及び40mmの位置で測定したVBR測定値に対応する。3
30℃及び320℃の射出温度で異なるディスクを作成してVBRを測定した。
【0047】
【表1】
【0048】 実施例3−ピット/溝複製能 実施例2で製造した光ディスクの幾つかの試料を試験して、ディスクからデー
タを正確に読み取れる適切なピット/溝複製能が得られるか否かを決定した。ピ
ット/溝複製能を測定するために以下の手順を用いた。
【0049】 原子間力顕微鏡(AFM)を用いて光ディスクの表面を走査した。ピットの深
さは大きく変化しなかったが、ピットと溝の幅は組成とTgと共に変化した。ラ
ンド領域と溝領域からなるディスクの表面を図1に示す。ランド頂部10とラン
ド底部30の平らな領域の幅は同じスタンパーを用いて成形したポリカーボネー
トディスクと同等であった。同様に溝の頂部20と溝の底部40も同等であった
。許容範囲内のピット/溝複製能には、ランドと溝の頂部と底部の値がすべて、
同一スタンパーで成形した対照ポリカーボネートディスクに対する値の30%以
内、好ましくは25%以内でなければならない。許容範囲内のピット/溝複製能
は光ディスクの的確な読み取りが可能となる。25%の評価基準に基づいて、試
料2、3、4、5、10、12はピット/溝複製能が不適切であった。
【0050】
【表2】
【0051】 幾つかの好ましい実施形態に関して本発明を詳細に説明したが、他の実施形態
も可能である。例えば、本明細書に記載の低複屈折のコポリカーボネートは、ポ
リカーボネートのあらゆるタイプの典型的用途、特に低い複屈折及び/又は低い
微粒子含量が多少なりとも有利である場合に有利に使用できるであろう。特に、
本明細書に記載のコポリカーボネートは光学媒体用フィルム、近視野光学記録用
途、眼鏡レンズ用途、レーザー用途、カメラ及び撮像用レンズ、液晶基板、バイ
ザー、航空機キャノピー、グレイジング、ディスプレイスクリーン、絵付成形部
品、導波路(例えば、シングルモードとマルチモードのオプチカルファイバー用
のコア及び/又はクラッド、スラブ導波路又はチャネル導波路、及び光パイプ)
、並びにモジュレーター(例えば電気光学又は音響光学)のような活性光子装置
に使用できる。さらに、本明細書に記載のコポリカーボネートは射出成形、繊維
紡糸、押出、溶液鋳造、その他ポリカーボネートと適合するいかなる製造法によ
る物品の製造にも使用できる。ポリカーボネートと相溶性であることが知られて
いる各種の添加剤(例えばポリテトラフルオロエチレン)を本発明のポリカーボ
ネートに配合することもできる。また、公知の離型剤及び熱安定剤は一般に光デ
ィスク樹脂に含まれる。したがって、特許請求の範囲の技術的思想及び範囲は本
明細書に記載の好ましい実施形態の説明に限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 溝部とランド部とを有する光ディスク試料の断面の表面形状走査図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サイベール,ポール・ディーン アメリカ合衆国、47712、インディアナ州、 エバンスビル、ハイウェイ・66・アールア ール・3、11620番 (72)発明者 ジーノジワラ,アリ アメリカ合衆国、44320、オハイオ州、ア クロン、キブラー、2579番 (72)発明者 ハバード,スティーブン・エフ アメリカ合衆国、47620、インディアナ州、 マウント・バーノン、サウス・デビッド・ ドライブ、3401番 (72)発明者 キング,ジョセフ・アンソニー,ジュニア アメリカ合衆国、23113、バージニア州、 ミッドロージアン、ケントフォード・ロー ド、2531番 (72)発明者 レイモンド,ポール・クリータス,ザ・サ ード 東京都港区南麻布4丁目9番5号 (72)発明者 ヴァン・ホウト,ルード オランダ、エヌエル−4661・ブイエック ス・ハルステレン、グリップケショフ−ジ ー(番地なし) (72)発明者 石和 健一 栃木県小山市稲葉郷43−4 Fターム(参考) 4J029 AA08 AB07 AC02 AD07 AD10 AE05 BB04A BB10A BB12A BB13A BC09 BD10 BF13 BF14A BG07Y BG08Y BH02 BH04 DB07 DB11 DB13 EA01 HC01 JA091 JF031 KE02 KE11 KE12 5D029 KA08 KC07 KC11

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直複屈折3.0×10-4未満の基板を有する光情報記憶媒
    体であって、前記基板が150℃未満のガラス転移温度と40cc/10分以上
    のMVIを有するコポリカーボネートを含んでおり、前記コポリカーボネートが
    、 (A)式(I)の構造単位40モル%未満 【化1】 (式中、R2はC1-3アルキル又はフェニルであり、R3はC1-3アルキルであり、
    pは1又は2である。)、 (B)式(II)の構造単位50〜85モル% 【化2】 (式中、R1はm−フェニレンオキシ、アルキレンヒドロキシ酸又は次式の基で
    ある。 【化3】 (ただし、nは約4〜25の範囲である。))、及び (C)式(IV)の構造単位からなる残部 【化4】 (式中、A1及びA2は各々独立に非置換又は置換m−又はp−フェニレンであり
    、YはA1とA2を原子1個又は2個で隔てる結合基であり、nは0又は1である
    。) からなる、前記光情報記憶媒体。
  2. 【請求項2】 前記記憶媒体が光ディスクである、請求項1記載の光情報記
    憶媒体。
  3. 【請求項3】 前記コポリカーボネートが許容範囲内のピット/溝複製能を
    有する、請求項2記載の光ディスク。
  4. 【請求項4】 R2がメチルであり、pが0である、請求項3記載の光ディ
    スク。
  5. 【請求項5】 A1及びA2が各々p−フェニレンであり、Yがイソプロピリ
    デンである、請求項4記載の光ディスク。
  6. 【請求項6】 コポリカーボネートが250℃において10〜100秒-1
    剪断速度でチキソトロピー性である、請求項4記載の光ディスク。
  7. 【請求項7】 R1がm−フェニレンオキシである、請求項5記載の光ディ
    スク。
  8. 【請求項8】 R1が式IIIを有する、請求項5記載の光ディスク。
  9. 【請求項9】 nが6〜18である、請求項8記載の光ディスク。
  10. 【請求項10】 nが8〜10である、請求項9記載の光ディスク。
  11. 【請求項11】 式(I)の単位が次式を有する、請求項5記載の光ディス
    ク。 【化5】
  12. 【請求項12】 前記コポリカーボネートが、界面重合、エステル交換、再
    分配及び固相重合からなる群から選択される合成技術を用いて製造されたもので
    ある、請求項3記載の光ディスク。
  13. 【請求項13】 (A)式(I)の構造単位40モル%未満 【化6】 (式中、R2はC1-3アルキル又はフェニルであり、R3はC1-3アルキルであり、
    pは1又は2である。)、 (B)式(II)の構造単位50〜85モル% 【化7】 (式中、R1はm−フェニレンオキシ、アルキレンヒドロキシ酸又は次式の基で
    ある。 【化8】 (ただし、nは約4〜25の範囲である。))、及び (C)式(IV)の構造単位からなる残部 【化9】 (式中、A1及びA2は各々独立に非置換又は置換m−又はp−フェニレンであり
    、YはA1とA2を原子1個又は2個で隔てる結合基であり、nは0又は1である
    。) からなるコポリカーボネートを成形することを含んでなる、光情報記憶媒体の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 光学記憶媒体が光ディスクである、請求項13記載の方法
  15. 【請求項15】 光ディスクが許容範囲内のピット/溝複製能を有する、請
    求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 (A)式(I)の構造単位40モル%未満 【化10】 (式中、R2はC1-3アルキル又はフェニルであり、R3はC1-3アルキルであり、
    pは1又は2である。)、 (B)式(II)の構造単位50〜85モル% 【化11】 (式中、R1はm−フェニレンオキシである。)、及び (C)式(IV)の構造単位からなる残部 【化12】 (式中、A1及びA2は各々独立に非置換又は置換m−又はp−フェニレンであり
    、YはA1とA2を原子1個又は2個で隔てる結合基であり、nは0又は1である
    。) からなるコポリカーボネート。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のコポリカーボネートを含んでなる光情報
    記憶媒体。
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