JP2002541061A - サイトカイン結合ドメイン - Google Patents
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Abstract
Description
タゴニストおよび/またはサイトカイン結合アゴニストに関する。本発明はさら
に、そのような化合物を識別するための方法およびそのような化合物を治療、予
防および診断に使用することに関する。
らなり、それらはそれぞれ異なりかつ特異的な機能を有する。それらには、主要
なリガンド結合サブユニット(αサブユニット)およびシグナル発生サブユニッ
ト(βまたはγサブユニット)がある。重要なのは、後者が、適当なα鎖に複合
化したいくつかのサイトカイン類を認識することができかつそれらのシグナルを
変換することができることである。このことは、ヒト顆粒球−マクロファジーコ
ロニー刺激因子GM−CSF、インターロイキン−3(IL−3)およびIL−
5受容体、共通IL−2受容体γ鎖(IL−2、IL−4、IL−7、IL−9
およびIL−15受容体により共有)およびgp130(IL−6、IL−11
、LIF、毛様体神経栄養因子、オンコスタチンMおよびカルジオトロフィン受
容体により共有)の共通β鎖(βc)によって例示される。意義深いのは、好酸
球の生産を刺激することが知られているわずか3つのサイトカイン類、IL−5
、IL−3およびGM−CSFが、アレルギー性炎症を患った肺において同時に
上昇し得るということである。
らすことがおそらくは望ましく、実際好酸球を刺激するのに必要であろう。アレ
ルギーに関連する主要な型の細胞であると考えられる好酸球は、数回に分けて保
持され得、IL−3、GM−CSFまたはIL−5によって刺激され得る(Lope
z et al, 1989)。3つすべてのサイトカイン類の拮抗作用は、したがって、好
酸球および好塩基球の作用を阻害するのに必要であり得る。同様に、アレルギー
においてエフェクタとして作用すると考えられている好塩基球は、IL−3、G
M−CSFまたはIL−5のいずれかによって刺激され得る(Lopez et al, 199
0)。GM−CSF、IL−3およびIL−5の拮抗作用は、異なる各サイトカ
インに対して特定の複数のアンタゴニストを同時に投与することによりもたらさ
れ得る。実行可能ではあるが、この方法は、最高3つの異なるタンパク質を投与
する必要があるという点で不利であり、これは不便である他、免疫原性および他
の副作用の危険を増すことになる。
して作用するので、GM−CSF、IL−3およびIL−5の作用を、このサブ
ユニット(βc)を介する単一の化合物によって同時に阻害できる可能性がある
。
ンの機能を同時に阻害できる可能性があり、しかも、有用な治療効果をもたらす
可能性がある。
データを得るには、次のような大きな問題が1つある。サイトカイン類に直接結
合し得るホモ二量体の受容体またはヘテロ二量体の受容体の分離されたα鎖とは
違って、共通のサブユニットはそれ自身によってはサイトカイン類に結合するこ
とができない。この問題を解決するため、本発明者らは、あるモノクローナル抗
体(Mab)を開発した。このモノクローナル抗体は、GM−CSF/IL−3
/IL−5の共通するβ鎖受容体のドメイン4(D4βc)内においてサイトカ
イン高アフィニティ結合に重要な領域に対するものである。このMab(BIO
N−1と命名)は、ヒト好酸球に対するGM−CSF、IL−3およびIL−5
の高アフィニティ結合を阻害し、かつそのインビトロでの生産および機能的活性
化を阻害した。したがって、BION−1は、GM−CSF、IL−3およびI
L−5受容体の最初の共通するアンタゴニストであり、共通するβ鎖におけるサ
イトカイン結合部位を探るためのユニークな手段となる。
位の構造がはっきりわかっていないため、βcの各リガンドへのアフィニティ変
換に関する分子レベルでの機構は十分にわかっていない。本発明者は今回、結晶
化を行ない、BION−1の形態のアンタゴニストが結合したGM−CSF/I
L−3/IL−5受容体のD4βcドメインの構造を決定した。
くとも1つのサイトカインに結合するものであり、かつ単一のサイトカイン受容
体を介してサイトカインシグナルを変換できるものである。そのようなドメイン
は、サイトカイン受容体のβc鎖のドメイン4(D4βc)のB′−C′ループの
部分またはそれに類似する構造からなる。
びにB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN末端部位またはそれに
類似する構造によって画定される溝からなる。
ットのドメイン3と相互作用が可能なチロシン残基をさらに含み、それは、サイ
トカインの高アフィニティ結合を可能にする。さらに好ましい具体例において、
このチロシンは、Tyr421またはそれに等価な残基である。Tyr421ま
たはそれに等価な残基は、βc分子内相互作用および/または受容体サブユニッ
ト−受容体サブユニット間の相互作用あるいはオリゴマー化を促進する。好まし
くは、当該結合部位は、α鎖に複合化した少なくとも2つのサイトカインを認識
できるものである。好ましくは、これらのサイトカインは、限定されることなく
、IL−3、IL−5およびGM−CSFよりなる群、あるいはIL−4および
IL−13よりなる群から選択されるものである。これらのサイトカイン、特に
IL−3、IL−5およびGM−CSFは、まずα鎖によって結合され、サイト
カイン:α鎖複合体を形成するサイトカイン受容体の共通βc鎖を介して結合し
得る。
活性を有する化合物を識別する方法が提供される。この方法は、 可能性のあるサイトカインアゴニストおよび/またはサイトカインアンタゴニ
スト化合物をサイトカイン結合ドメインまたはその部分に供すること(当該ドメ
インは少なくとも1つのサイトカインに結合するものであり、かつ単一のサイト
カイン受容体を介してサイトカインシグナルを変換できるものである。また当該
ドメインは、サイトカイン受容体のβc鎖のドメイン4のB′−C′ループの部
分またはそれに類似する構造からなる)、および サイトカインの活性について、当該化合物がアゴニスト反応またはアンタゴニ
スト反応を示すかどうか測定することを含む。
びB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN末端部位あるいはその類
似する構造によって画定される溝からなる。
ドメインであり得る。好ましくは、当該ドメインは、GM−CSF、IL−3お
よびIL−5に共通するものであるか、またはIL−4およびIL−13に共通
する共通シグナル発生構造である。
たはアンタゴニストを識別する方法が提供される。この方法は、 GM−CSF、IL−3およびIL−5結合ドメインまたはその部分に対して
可能性のあるアゴニストまたはアンタゴニストを供すること(当該ドメインは、
サイトカイン類の少なくとも1つに結合するものであり、かつ単一のサイトカイ
ン受容体を介してサイトカインシグナルを変換できるものであり、当該ドメイン
は、サイトカイン受容体のβc鎖のドメイン4のB′−C′ループの部分またあ
それに類似する構造からなる)、および GM−CSF、IL−3およびIL−5の活性について当該化合物がアゴニス
ト反応またはアンタゴニスト反応を示すかどうか測定することも含む。
びB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN末端部位またはその類似
する構造によって画定される溝からなる。
する化合物を識別する方法が提供される。この方法は、 サイトカイン結合ドメインまたはその部分に対し可能性あるサイトカインアン
タゴニストを供すること(そこにおいて当該ドメインまたはその部分は、少なく
とも1つのサイトカインに結合するものであり、かつ単一のサイトカイン受容体
を介してサイトカインシグナルを変換できるものであり、当該ドメインは、サイ
トカイン受容体のβc鎖のドメイン4のB′−C′ループの部分またはそれに類
似する構造からなるものである)、および サイトカイン結合ドメインに結合した化合物を同定すること(そこにおいて当
該化合物は、サイトカインの活性に対しアンタゴニスト反応を有するものである
)を含む。
びB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN末端部位またはその類似
する構造によって画定される溝からなる。
ニストを識別するための方法が提供される。この方法は、 サイトカイン結合ドメインまたはその部分に対して可能性のあるサイトカイン
アンタゴニストを供すること(そこにおいて当該ドメインまたはその部分は、サ
イトカイン類の少なくとも1つに結合するものであり、かつ単一のサイトカイン
受容体を介してサイトカインシグナルを変換できるものであり、当該ドメインは
、サイトカインレセプタのβc鎖のドメイン4のB′−C′ループの部分または
その類似の構造からなるものである)、および サイトカイン結合ドメインに結合した化合物を同定すること(そこにおいて当
該化合物は、サイトカインの活性に対してアンタゴニスト反応を有するものであ
る)を含む。
びB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN末端部位またはその類似
する構造によって画定される溝からなる。
る方法が提供される。この方法は、上述した方法により同定された化合物、アゴ
ニストまたはアンタゴニストの有効量を患者に投与することを含む。
とも1つのサイトカインに結合するものでありかつ単一のサイトカイン受容体を
介してサイトカインシグナルを変換することができるものである。当該ドメイン
は、サイトカイン受容体のβc鎖のドメイン4のB′−C′ループの部分または
それに類似する構造からなる。
びB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN末端部位によって画定さ
れる溝またはサイトカイン受容体の類似する構造からなる。
ニットのドメイン3と相互作用が可能であり、それによりサイトカインの高アフ
ニティ結合を可能にするチロシン残基をさらに含む。より好ましい具体例におい
て、このチロシンは、Tyr421またはそれに等価な残基である。Tyr42
1またはそれに等価な残基は、βc分子内相互作用および/または受容体サブユ
ニット−受容体サブユニット間の相互作用もしくはオリゴマー化を促進する。用
語「鎖」および「鎖サブユニット」は、本明細書において交換可能に使用するこ
とができる。たとえば、「α鎖」は、「α鎖サブユニット」と同じ意味で用いる
ことができる。
を排除することを意図するものではない。
酸残基を意味する。
トカインを認識しかつそれらに結合することができるものである。好ましくは、
そのようなサイトカインは、限定されることなく、IL−3、IL−5およびG
M−CSFから選択されるかあるいはIL−4およびIL−13から選択される
。3つのサイトカインIL−3、IL−5およびGM−CMFは、まず最初にα
鎖によって結合されそしてサイトカイン:α鎖複合体を形成するサイトカイン受
容体の共通βc鎖を介して結合することができる。同様に、IL−4およびIL
−13は、サイトカイン受容体に対して、βcに類似する共通のシグナル発生ユ
ニットを有してもよい。
体の任意の1つからもたらされ得る。βcに類似する構造を有する共通シグナル
発生サブユニットは、共通IL−2受容体γ鎖(IL−2、IL−4、IL−7
、IL−9およびIL−15受容体に共通)およびgp130(IL−6、IL
−11、LIF、毛様体神経栄養因子、オンコスタチンMおよびカルジオトロフ
ィン受容体に共通)から得ることができ、あるいは、サイトカインスーパーファ
ミリー受容体、限定されることなくたとえば、LIFR、gp130、IL−2
Rβ、IL−4R/IL−13R、IL−2Rγ、IL−3Rα、EPOR、T
PORおよびOBRからなる群より選択することができ、あるいは、関連する(
クラス1)サイトカイン受容体構造、限定されることなくたとえば成長ホルモン
受容体(GHR)、プロラクチン受容体(PRLR)、エリトロポエチン受容体
(EPOR)、G−CSF受容体(G−CSFR)およびgp130からなる群
から選択することができる。D4βcとこれらの受容体との間の対合による配列
の同一性は、構造に基づく整列を行なった後、12%(G−CSF)〜27%(
gp130)の範囲にある。これらの受容体を通じて厳密に保存されている残基
は7つのみ(Pro343、Trp358、Leu402、Tyr408、Ar
g413、Gly423、Ser426)である。これらのすべてが、構造上の
役割を果たしていると考えられる。構造上の重なりは、D4βcがPRLRに最
も近く(r.m.s.86のCa原子について1.4Åの偏差、20%の配列同
一性)、次いでGHRが近い(r.m.s.81のCa原子について1.5Åの
偏差、23%の配列同一性)。
ら得られる。これらのサイトカインIL−3、IL−5およびGM−CSMは、
好酸球の生産を刺激することが知られており、アレルギー性の炎症を患う肺にお
いてともに増加し得る。それらが同時に増加することによって、好酸球の数が増
加し得、好酸球の活性化があらゆる程度で起こり得、種々の段階の好酸球の浸潤
が起こり得、さらに好酸球によって仲介される炎症が局所的なものになるか全身
的なものになるかが決定され得る。このことは、好酸球がエフェクタの役割を果
たす喘息のような特定の疾患の病理学において特に重要であり得る。
本発明はそれに限定されるものではない。
発現させ、イオン交換および逆相高速液体クロマトグラフィにより均質になるま
でそれを生成した。BION−1MoAbをパパインで消化し、Fabフラグメ
ントを生成させた。そして、それをプロテインAセファロースのクロマトグラフ
ィにより精製した。D4βcおよびBION−1Fabの滴定により、化学量論
的に1:1の複合体が生じ、それは後に結晶となった。それらの結晶において回
折は十分であり、満足のいく結晶学的な構造の決定を進めることができた。
を有することを見出した。その球状の形は、全体的なサイズが45Å×25Å×
20Å(図1A)であった。N末端およびC末端はそれぞれ、細胞外領域の残部
と膜貫通ドメインに対する付着部位となっている。この分子は、多数の疎水性相
互作用を介して互いに詰まっている2つの逆平行βシート(42%シート)を有
するフィブロネクチンタイプIIIのトポロジーを備えており、それは、芳香族
性残基の2つのクラスタを含む(Trp434、Tyr354およびTyr37
6;Trp358、Phe372およびHis370)。シートAは、3つのβ
鎖(A′(残基344〜350)、B′(残基353〜359)およびE′(残
基396〜398))から構成されており、シートBは4つの鎖(C′(残基3
69〜378)、D′(残基389〜392)、F′およびF″(残基406〜
417)およびG′(残基432〜436)から構成されており、最も長い鎖C
′は、当該分子のほとんど全長にわたっている。アミノ酸配列モチーフWSXW
S(Xは任意の残基である)は、多くのサイトカイン受容体の特有の構造であり
、F鎖、特にF″とG鎖、特にG′鎖との間に位置している。また、当該アミノ
酸配列モチーフは、二重βバルジ構造をとっている(図1A)。鎖F′からのア
ルギニン残基は、当該モチーフのトリプトファン残基の間に入り込んでおり、塩
基性残基と芳香族性残基が交互に配置されるラダーを形成している。このラダー
は、さらなる芳香族性残基および塩基性残基(Tyr421−Arg415−T
rp425−Arg413−Trp428−Arg411−Trp383−Ar
g377−Trp409−Arg407)によってそれぞれの方向に延びている
。このラダーにおいてArg377〜Trp409にはサイドステップがある。
この10段の梯子は、29〜35Å、好ましくは29Åの長さであり、段の幅は
約5Åである。そのラダーは、当該分子の表面において、唯一の顕著な正に帯電
したパッチである。
には、2つの大きな疎水性のパッチが存在する。その第1のものH1は、疎水性
残基が密集したストリップであり、D′およびE′鎖によって画定されるβ−サ
ンドイッチの一端に位置し、その長さは27Åであり、幅は6Åである(図1D
)。その第2のものH2は、第1に対向する面に存在し、当該分子の表面におい
てはっきり現われている溝の端にリップの一部を形成する(図1C)。H2パッ
チは、残基Ile338、Ala341、Met361、Tyr365から構成
され、さらに好ましくはMet340およびPro342、Lys362の脂肪
族部分、ならびに好ましくはIle368およびTyr421を含む。この溝は
、当該分子のN末端に位置し、そこにおいて、1つの壁は、B′−C′ループと
F″−G′ループの一部によって形成され、もう一方の壁はN末端(残基338
〜342)によって形成される(図1C)。
βc)またはその一部は、サイトカインの結合に必要である。B−Cループおよ
び好ましくはF−Gループは、当該タンパク質の本体から顕著に突き出ており、
サイトカイン結合に影響を与えている(図1A、B)。それは、タイプ1β−タ
ーンを形成する365〜368の残基を有するD4βcにおいて規則的な構造を
とっている(図1)。好ましくは、当該ドメインのB′−C′ループの一部は、
Tyr365、Ile368およびHis367を含む。GCSFR、GHRお
よびPRLRは、Tyr365に等価な芳香族性の残基を有する一方、His3
67に相当する残基は存在しない。
イトカインと受容体の相互作用において残基Tyr365、His367および
Ile368が関連していることである。理想的には、Tyr365、His3
67およびIle368が、サイトカイン結合性の3つ組を形成し、集まってピ
ボットポイントを形成する。そのようなピボットポイントに対して、3つのすべ
てのサイトカイン(GM−CSF、IL−3およびIL−5)が必須のグルタメ
ート残基(GM−CSFのGlu21、IL−3のGlu22およびIL−5の
Glu13)を介して結合し得る。
ており、この領域の最も顕著な特徴は、Arg418およびTyr421である
。それらの各々は、溶液から突き出ている(図1A)。したがって、サイトカイ
ンがβc鎖と相互作用するとき、Tir421は、βcのドメイン3および/また
はα鎖と相互作用して、受容体−受容体相互作用またはオリゴマー化を促進する
ことができる。
びB′−C′、F′−G′ループおよびドメイン4のN−末端部位によって画定
される溝からなる。
サブユニットのドメイン3と相互作用することができ、それによりサイトカイン
の高アフィニティ結合をもたらすことができるチロシン残基を含む。さらに好ま
しい具体例において、このチロシンはTyr421またはそれに等価な残基であ
る。Tyr421またはそれに等価な残基は、βc分子内相互作用および/また
は受容体サブユニット−受容体サブユニット相互作用またはオリゴマー化を向上
させる。
メインまたはその部分は、次の残基Lys362、Tyr365、His367
、Ile368、Arg418、Gly420、Asn422、Thr416、
Ile338、Gln339、Met340およびMet361のいずれかによ
って区切られている領域または他の受容体における共通シグナル発生ユニットの
類似する残基によって区切られている領域によって画定することができる。これ
らの残基の大半は、B′−C′ループに存在し、したがって、サイトカインシグ
ナルを変換することができるB′−C′ループの部分を構成する。この結合ドメ
インは、「溝」として記述することができ、この溝は、限定されることなく、疎
水性の残基、好ましくは上に挙げたような残基によって大きく形成された窪んだ
表面を有する。
容体の殆どにおいて相当する特徴を有する。gp130を除いて、すべての受容
体は、H1の位置(D′−E′鎖結合の中心)に相当する顕著な疎水性パッチを
有する。しかしながら、疎水性の程度および範囲は大きく異なっている。H2に
等価な領域は、gp130を除くすべてにおいて保存されている。他の受容体と
の類似性により、D4βcのH2パッチは、無傷の受容体のドメイン3からのA
−Bループと相互作用し得る。
互作用を下の表2にまとめる。
sp Kabschを計算、W.S.他(1983)Biopolymers 22, 2577 3 塩橋および水素結合を含み、Kabsch & Sander Kabschの距離および幾何学的
基準に基く。W.S.他(1983)Biopolymer 22, 2577 4 Sun. Q他(1999)Blood, 1943からのアラニンに対する突然変異に基く。 5 Woodcok, J.M他(1994)EMBO, J.13.5176: Woodcok, J.M他J.Bio.Chem., 271.
25999からのアラニンに対する突然変異に基く。 6 N.D.測定されず。
を有する化合物を識別する方法が提供され、前記方法は、 潜在的なサイトカインアゴニストおよび/またはサイトカインアンタゴニスト
化合物をサイトカイン結合ドメインまたはその部分に供するステップを含み、前
記ドメインは、少なくとも1つのサイトカインに結合し、単一のサイトカイン受
容体を介してサイトカインシグナルを変換することができ、前記ドメインは、β c 鎖のドメイン4のB′−C′ループの一部またはサイトカイン受容体の類似の
構造からなり、前記方法はさらに、 サイトカインの活性に対する化合物のアゴニストまたはアンタゴニスト反応の
存在を判断するステップを含む。
イン4のB′−C′ループ、F′−G′ループおよびN−末端部または類似の構
造によって画定される溝とからなる。
能にするために、α鎖サブユニットまたはβc鎖サブユニットのドメイン3との
相互作用を可能とするチロシン残基を含む。さらに好ましい実施例では、チロシ
ンは、Tyr421または等価の残基である。Tyr421または等価の残基は
、βc分子内相互作用および/または受容体サブユニット−受容体サブユニット
相互作用またはオリゴマー化を改良する。
、またはそれは、IL−4およびIL−13に共通の同様の構造であってもよい
。
化するかまたは阻害する化合物の能力によって測定されてもよく、またはそれは
、突然変異サイトカイン結合ドメインに結合する不能力によって測定されてもよ
い。これは、サイトカインのいずれかと関連付けられる細胞活性によって測定可
能である。たとえば、好酸球付着のサイトカインIL−5、GM−CSFおよび
IL−3刺激では、脱顆粒球化(degranulation)および細胞毒性のための呼び
水、ならびに生存能力の増大は、前述のとおり、サイトカイン結合ドメインまた
はその一部に結合するアゴニストまたはアンタゴニストの存在または不在下で測
定されてもよい。
アンタゴニストを識別する方法が提供され、前記方法は、 潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストをGM−CSF、IL−3およびI
L−5結合ドメインまたはその部分に供するステップを含み、前記ドメインは、
サイトカインの少なくとも1つに結合し、単一のサイトカイン受容体を介してサ
イトカインシグナルを変換することができ、前記ドメインは、βc鎖のドメイン
4のB′−C′ループの一部またはサイトカイン受容体の類似の構造からなり、
前記方法はさらに、 GM−CSF、IL−3およびIL−5の活性に対する化合物からのアゴニス
トまたはアンタゴニスト反応の存在を判断するステップを含む。
イン4のB′−C′ループ、F′−G′ループおよびN−末端部または類似の構
造によって画定される溝とからなる。
化合物を識別する方法が提供され、前記方法は、 潜在的なサイトカインアンタゴニストをサイトカイン結合ドメインまたはその
部分に供するステップを含み、前記ドメインまたはその部分は、少なくとも1つ
のサイトカインに結合し、単一のサイトカイン受容体を介してサイトカインシグ
ナルを変換することができ、前記ドメインは、βc鎖のドメイン4のB′−C′
ループの一部またはサイトカイン受容体の類似の構造からなり、前記方法はさら
に、 サイトカイン結合ドメインに結合している化合物を識別するステップを含み、
前記化合物は、サイトカインの活性に対するアンタゴニスト反応を有する。
イン4のB′−C′ループ、F′−G′ループおよびN−末端部または類似の構
造によって画定される溝とからなる。
能にするために、α鎖サブユニットまたはβc鎖サブユニットのドメイン3との
相互作用を可能とするチロシン残基を含む。さらに好ましい実施例では、チロシ
ンは、Tyr421または等価の残基である。Tyr421または等価の残基は
、βc分子内相互作用および/または受容体サブユニット−受容体サブユニット
相互作用またはオリゴマー化を改良する。
トを識別するための方法が提供され、前記方法は、 潜在的なサイトカインアンタゴニストをサイトカイン結合ドメインまたはその
部分に供するステップを含み、前記ドメインまたはその部分は、サイトカインの
少なくとも1つに結合し、単一のサイトカイン受容体を介してサイトカインシグ
ナルを変換することができ、前記ドメインは、βc鎖のドメイン4のB′−C′
ループの一部またはサイトカイン受容体の類似の構造からなり、前記方法はさら
に、 サイトカイン結合ドメインに結合している化合物を識別するステップを含み、
前記化合物は、サイトカインの活性に対するアンタゴニスト反応を有する。
イン4のB′−C′ループ、F′−G′ループおよびN−末端部または類似の構
造によって画定される溝とからなる。
能にするために、α鎖サブユニットまたはβc鎖サブユニットのドメイン3との
相互作用を可能とするチロシン残基を含む。さらに好ましい実施例では、チロシ
ンは、Tyr421または等価の残基である。Tyr421または等価の残基は
、βc分子内相互作用および/または受容体サブユニット−受容体サブユニット
相互作用またはオリゴマー化を改良する。
介して、サイトカイン、好ましくはIL−3、IL−5およびGM−CSFのβ c への、またはIL−4およびIL−13の、βcと同様の共通シグナル発生ユニ
ットへの結合を阻害する。好ましくは、その部分は、上述したとおり、「溝」ま
たはその部分によって識別される。サイトカインは、共通βc鎖または共通シグ
ナル発生ユニットを結合してもよく、より特定的には、B′−C′ループの一部
に結合してもよい。
基、および、α鎖サブユニットまたはβcサブユニットのドメイン3のいずれか
においてTyr421または等価の残基と相互作用するアミノ酸またはアミノ酸
のグループを付着し、標的とし、または遮断し得る。
/またはTyr421または等価の残基および/またはβc鎖サブユニットのド
メイン3および/またはサイトカイン受容体のα鎖サブユニットまたは他の受容
体における類似の共通鎖を介して作用することのできるサイトカインのアゴニス
トおよびアンタゴニストの識別および設計を可能にする。好ましくは、サブユニ
ットは、βcなどのGM−CSF、IL−3およびIL−5に共通であるか、ま
たはIL−4およびIL−3などの他の受容体において共通の類似の鎖である。
ファージディスプレイ(タンパク質展示ファージ)により標的とされた選択の構
造ベースの設計を可能とする。潜在的なアゴニストおよびアンタゴニストは、「
溝結合体」(溝において結合し得る化合物)についてスクリーニングすることに
よって識別され得る。これらは、野生型対突然変異ドメイン4を分子とみなすこ
とにより判断され得る。突然変異は溝の床におけるアラニンへの突然変異により
生成され得る。突然変異は、突然変異を作るための、Gln340、Ile33
8およびMet361を含むグループから選択される残基のいずれかに向けられ
てもよい。
0、Ile338および/またはMet361での突然変異を含むものなどの、
設計された突然変異を用いてアフィニティ成熟を可能にする。本発明者は、ドメ
イン4の構造を導き出したので、抗原構造は、この説明によってさらに理解され
、BION−1類似体の開発、ペプチドまたは非ペプチドのいずれかは、この出
願の範囲に含まれる。
アンタゴニストが提供される。この化合物アゴニストまたはアンタゴニストは、
サイトカイン結合ドメインに向けられる抗体またはそのフラグメントであっても
よく、より好ましくは、サイトカイン受容体ドメインのβc鎖サブユニットまた
は、他の受容体における類似の共通鎖であり得る。さらにより好ましくは、該抗
体またはそのフラグメントは、βc鎖サブユニットのドメイン4のB’−C’ル
ープの一部もしくはサイトカイン受容体の類似の構造に向けられてもよく、また
は、該抗体は、βc鎖サブユニットのドメイン3もしくはα鎖サブユニットのい
ずれかにおける、Tyr421もしくは同等の残基、または、Tyr421もし
くは同等の残基と相互作用するアミノ酸もしくはアミノ酸のグループ、に向けら
れてもよい。該抗体は、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体またはそ
の活性部分であってもよい。
ようなステップをさらに含むことは理解されるであろう。すなわち、該方法は、
上述のサイトカイン結合ドメインまたはその一部を有するペプチド分子を動物に
接種するステップと、抗体生産細胞を骨髄腫細胞系と融合するステップと、サイ
トカイン結合ドメインまたはその一部と反応する抗体を生成する細胞系をスクリ
ーニングするステップと、その細胞系から抗体を採取するステップと、高アフィ
ニティ結合の阻害をテストするステップと、機能の阻害または励起をテストする
ステップと、を含む。該方法はさらに、サイトカイン結合ドメインまたはその一
部を結合することのできる上記細胞系によって生成される抗体の小さなフラグメ
ントを作製するステップを含んでもよい。該細胞系は、好都合にはマウス細胞系
であってもよく、また、該方法は、非結合領域におけるマウスの配列をヒトの配
列に置換することによって上記抗体フラグメントを「ヒト化する」、さらなるス
テップを含んでもよい。ヒト化するステップは、当業者に公知のどのような方法
で行なってもよい。
あってもよく、はるかに小さなフラグメントであってもよい。これらのフラグメ
ントは、別個の分子として使用されてもよく、代替的に、組換え分子の一部を形
成してもよい。後者の場合、組換え分子は、治療の目的で使用される。したがっ
て、たとえば、モノクローナル抗体は、モノクローナル抗体の可変領域をコード
する核酸を、適当な発現ベクターにおいて、ヒト起源の非可変領域をコードする
核酸に組換えることによって、「ヒト化する」ことができる。
ンまたはその一部と反応してサイトカインとの結合を競う、抗体に限られるもの
ではない。サイトカイン結合ドメインまたはその一部へのサイトカインの結合を
競うことのできる、合成もしくは天然の化合物または小さな分子を含む他の化合
物もまた、本発明に含まれる。
が提供される。該方法は、上述の化合物、アゴニストまたはアンタゴニストを有
効量、患者に投与するステップを含む。
チコステロイド等の他の治療薬と組合せて使用してもよい。
IL−4およびIL−13からなる群のいずれかに関連する疾患であるか、また
は、共通βc鎖または他の受容体における類似の共通鎖へのサイトカインの結合
を必要とする疾患である。
を例に挙げて説明するが、サイトカインの結合を阻害することのできる他の化合
物もまた同様に適用可能である。
され得るサイトカインのいずれかの、少なくとも1つの機能を遮断することにつ
ながる。これらのアンタゴニストから得られると考えられる利点の1つは、サイ
トカインの1つによって刺激される細胞を修飾するのにそれらを使用することで
あり、さらに、特定的な一例では、サイトカインの活性を修飾することで、好酸
球の機能を含む細胞の機能に大きな影響を与えることが考えられる。したがって
、好ましくは、その活性が、エフェクター細胞の活性化の刺激の阻害につながり
、また、抗体もしくはそのフラグメントが(たとえば)喘息の治療に使用される
場合には、その活性がもっとも好ましくは、IL−5、IL−3およびGM−C
SFまたはIL−4およびIL−13を媒介とする好酸球の活性化の阻害につな
がる。しかし、好酸球以外の細胞もまた、これらのサイトカインによる刺激の結
果としてヒトおよび動物につらい症状をもたらすエフェクターであることは理解
されるであろう。したがって、そのような刺激の阻害もまた、本発明によって意
図される。そのような細胞としては、その刺激が病気につながるGM−CSF、
IL−3およびIL−5受容体、またはIL−4およびIL−13受容体のうち
いずれかまたはすべてを発現させる細胞を含み、例として、白血病細胞、内皮細
胞、乳ガン細胞、前立腺ガン細胞、小細胞肺ガン細胞、大腸ガン細胞、慢性関節
リウマチ等の慢性炎症のマクロファージ、および、免疫抑制による樹状細胞、が
ある。
−5、IL−3およびGM−CSFまたはIL−4およびIL−13を媒介とす
る好酸球の残存が、阻害または遮断される。さらには、IL−5、IL−3およ
びGM−CSF、またはIL−4およびIL−13を媒介とする好酸球の活性化
が、阻害または遮断される。
、症状を緩和または回避するためにも行なわれ得る。治療薬の投与は、製薬上許
容される形であればどのような形で行なわれてもよく、好適な担体に入れられて
もよい。
1もしくは同等の残基を結合する化合物の構造、および、βc鎖サブユニットの
ドメイン3またはα鎖サブユニットのいずれかにおいてTyr421または同等
の残基と相互作用するアミノ酸またはアミノ酸のグループが、IL−3、GM−
CSFおよびIL−5またはIL−4およびIL−13が病原となる、主にアレ
ルギー、喘息、白血病、リンパ腫および、関節炎を含む炎症等の症状を抑えるの
に、治療上有用であり得る。
トが治療上有用であり得る。
養因子(CNTF)、白血病阻害因子(LIF)およびIL−11のための信号
トランスデューサおよび共通結合サブユニットであるという点で、GM−CSF
/IL−3/IL−5受容体系におけるβcと機能的に類似であるため、このサ
イトカイン結合ドメインを標的とすること/遮断することが、IL−6、LIF
、OSM、CNTFおよびIL−11の拮抗作用につながることが示唆される。
この受容体系の拮抗作用は、炎症、白血病およびリンパ腫に有用である。IL−
2Rβ/γのアンタゴニストは、免疫抑制薬として有用である。LIFRのアン
タゴニストは、子宮内の胚の移植の予防に有用である。IL−4/IL−13の
アンタゴニストは、IgEの生産を阻害し、喘息およびアレルギーの治療に有用
である。[M. Willis-Karp他(1998)]。
有用である。IL−4のアンタゴニストは、IgEの生成を阻害し、喘息および
アレルギーの治療に有用である。IL−6Rのアンタゴニストは、抗炎症薬とし
て有用であり、骨髄腫の増殖を阻害するのに使用することができる。IL−7に
対するアンタゴニストは、免疫抑制薬として有用である。レプチン受容体(OB
R)のアンタゴニストは、AIDS、ガンおよび寄生虫性の疾患等の症状におけ
る体重減、悪液質の治療に有用である。
血を刺激するのに、また、微生物および寄生虫に対する免疫反応を増進するのに
使用することができる。LIFRに結合するアゴニスト因子は、胚幹細胞の分化
を抑えるのに有用である。IL−2Rβに結合するアゴニスト因子は、免疫刺激
に使用することができる。IL−4R/IL−13に結合するアゴニスト因子は
、抗腫瘍活性を有し得る。
のインビボおよびエクスビボの増殖に使用することができる。IL−4Rに結合
するアゴニスト因子は、有用な抗腫瘍活性を有し得る。IL−7Rに結合するア
ゴニスト因子は、有用な抗腫瘍免疫を有し得る。IL−11に結合するアゴニス
ト因子は、ガン治療への有用な補助薬となり得る。EPORに結合するアゴニス
ト因子は、慢性腎臓疾患の、慢性炎症疾患の、および悪性疾病の貧血を治すのに
使用することができる。TPORに結合するアゴニスト因子は、(慢性炎症疾患
、悪性腫瘍、化学および放射線治療等に関連し得る)血小板減少症を治すのに有
用である。
抑制または骨髄移植の後に血液中の赤血球および血小板を増加させる、エリトロ
ポエチンおよびトロンボポエチンのものが挙げられる。OBRのアゴニストは、
体重減を促すのに使用することが可能であり、特に、高血圧症、冠状動脈血栓症
および非インスリン依存性糖尿病の要因であると考えられる肥満に、使用するこ
とができる。アゴニストであれアンタゴニストであれ、分子は、上述のようにサ
イトカイン結合ドメインと相互作用することのできるその能力に基づいて、分離
することが可能である。
例示であって、上述の発明の一般性を限定するものと捕らえられてはならない。
クターを使用して大腸菌において発現させ、逆相HPLCによって精製した。発
現されたタンパク質は不溶性であったが、6Mグアニジン−HClおよび50m
M酢酸ナトリウム緩衝液pH4.0中に溶解させることによって大腸菌から回収
することができた。HPLCの後、タンパク質を、5mMのMES緩衝液pH6
.0に対して十分に透析させた。D4βcに対してBION−1MoAbを生じ
させ(Sun, Q. et al (1999))Blood, 1943)、Fabフラグメントを生成させ
、標準的な方法によって精製した。BION−1FabおよびD4βcを混合す
ることにより複合体を生じさせ、1:1(モル/モル)の複合体を得た。得られ
た複合体をSuperdex75(Amersham Pharmacia)ゲル濾過カラムによっ
て精製した。22℃においてハンギング−ドロップ蒸気拡散法により複合体の結
晶を成長させた。タンパク質溶液(タンパク質の濃度5〜7mg/ml)の2μ
l液滴を、1.5μlの貯蔵溶液と混合し、12%(w/v)ポリエチレングリ
コール4000を含むpH5.5の100mMクエン酸塩緩衝液からなる1ml
の貯蔵液に対して平衡化させた。10日間で到達した結晶の最高サイズは約0.
6mm×0.2mm×0.2mmであった。結晶は、P41212の空間群に属し
、その単位胞の大きさは、a=b=77.6Å、c=294.9Åであった。結
晶をミクロ操作し、貯蔵緩衝液中において数回洗浄し、SDS−トリシンサンプ
ル緩衝液中に溶解させ、ゲル電気泳動を行ない、結晶が無傷の複合体であること
を確認した。結晶は熱に敏感であったため、冷凍が必須であった。しかし、結晶
は脆く、通常使用されている凍結防止剤を配置すると、結晶の劣化が起こった。
そこで、フラッシュ凍結プロトコルを確立し、そこにおいて、結晶を浸漬させて
いる溶液中の2−メチル−2,4−ペンタンジオールの濃度を2分間で5%(v
/v)増加させ、最終的に15%(v/v)2−メチル−2,4−ペンタンジオ
ールの濃度にした。一連の加工していないデータを、RigakuRU−200
回転アノードジェネレータによって発生させられたCuKaX線を使用して、M
ARResearchイメージングプレートエリア検出器においてインハウスで
単一のフラッシュ凍結結晶から得た。使用した凍結防止剤は15%MPDであっ
た。得られた回折データを処理し、DENZOおよびSCALEPACK(Z. O
twinowskiおよびW. Minor, (1997))および一連のCCP4におけるプログラム
(Daresbury Laboratory, UK)を使用して分析した。この処理により、解像度を
3.3Åにセットして13143の固有反射によって構成される91%完全デー
タが得られた。オーバオールRsymは12.4%であった。多重度は2.5であ
った。(表1の結晶学的分析を参照)。
していない一連のデータを用いて分子置換法によって解析した。重複していない
Fabフラグメントを、タンパク質データバンク(PDB)からダウンロードし
、分子置換サーチプローブとして系統的にテストした。テストした第2番目のサ
ーチプローブ、PDBアイデンティファイア1YEC(Charbonnier, J. B. et
al (1997))を伴うマウスFabフラグメントがうまくいった。回転関数におけ
る10番目のピーク(ピークの高さ3.3σ)は、トランスレーション関数にお
いて最も高いピークを形成した(相関係数は27.9であり、Rfactorは54.
1%であり、17.3の相関係数および57.5%のRfactorを有する次に高い
ピークと比較した。統計値によって、P41212が正しい鏡像体空間群であるこ
とがわかった。最初の解析について剛体の改善を施したところ、モデルの相関係
数は28.7となり、Rfactorは49.9%となった(解像度の範囲は10.0
Å〜4.5Å)。複数のFabドメインを別々の剛体として取扱いさらに改善を
行なったところ、統計値はさらによくなった(Rfactorは46.1%、Rfreeは
50.9%から43.8%に低下)。この解析から計算されたマップは、D4β c について容易に解釈可能な密度をもたらした。次いでこの複合体のモデルを、
プログラムO(Jones, T. A. (1991))を用いて骨格化地図により構築し、プロ
グラムパッケージCNS(Brunger, A. T. et al (1998))における最大見込目
標を用いて改良した。この改良は、加工していない一連のシンクロトロンデータ
を用いて達成した(表1)。最終段階において、バルク解補正および制限された
個々のイソトロピックなB係数を適用した。最終的に得られた地図の品質は非常
によく、主鎖の連結において切断はなく、残基の地図への実際の空間適合係数(
Jones,T. A. (1991))は0.7を下回ることがなかった。最終的なモデルは、
D4βcについて残基338〜438を含み、さらに、Fabフラグメントにつ
いてのすべての残基、124のソルベント分子および1つの炭水化物ユニット、
すなわちN−アセチルグルコサミンユニットを含み、BION−1の残基Asn 26L が外された。ソルベント分子の選択は保存的であった。それらは、異なる地
図においてr.m.s.誤差の3倍よりも大きいシグナルを有するピークとして
現われ、得られる2FO−Fc地図にさらに現われ、少なくとも1つの水素結合性
相互作用に寄与し、かつ80Å2より小さい温度係数を有するときのみ受入れら
れた。最終的なモデルの立体化学的な質は良好であり(表1)、他の立体化学パ
ラメータ、たとえば側鎖chi角度値、ペプチド結合の平面性、α−炭素の4面
体の歪み、および非結合相互作用は、PROCHECK(Laskowski, R. A. et
al (1993))によって許容される範囲よりも顕著にすべて良好である。この追跡
の正しさは、残基オミット地図(そこにおいて、モデルの1%が削除され、バイ
アスを減らすためにアニーリングのシミュレーションのラウンドが行なわれ、得
られた地図は削除の領域において検査される)によって裏付けられ、さらに化学
的に不合理な環境において残基がないことを示す0.2を下回らない3D−1D
スコア(Luthy, R. et al (1992))によりさらに裏付けられる。
−3との間の複合体のモデル βc鎖がなぜ3つのすべてのサイトカインを認識するのか知るために、βcのα
鎖、ドメイン3および4と各サイトカインとの間の複合体のモデルを作った。
ン受容体構造からのサイトカイン結合相同領域(CHR)の構造に基づく配列の
整列を行なった。次に、GM−CSFα鎖CHRのアミノ酸配列およびβcのド
メイン3のアミノ酸配列を加え、マニュアルにより整列させた。α鎖のCHRお
よびβcのドメイン3は、ガイドとしてマルチプル配列アライメントを使用して
GHR結晶構造への相同性によって構築した。ループ領域は、ペプチドフラグメ
ントデータベースおよびエネルギ最小化に供されたモデルから構築された。各モ
デルの立体化学的な質はプログラムPROCHECK(R. A. Laskowski他(1993
))によって非常に良好であると判断され、その正しさは、0を下回らない3D
−1Dスコアによって裏付けられた(R. Luthy他(1992))。(ii)D4βcの構
造を、GHRの対応するドメインに重ね合わせた。(iii)ドメイン3を、他の
クラス1サイトカイン受容体に見られるL形状の配向に基づいてドメイン4に繋
げた。この配置は、BION−1との一体的な重なりがないことによって裏付け
られた。BION−1は、ドメイン3および4、これらのドメインの間の短い2
残基リンカーを含むβcのフラグメントを認識するものである。さらに、この配
置は、リガンドが結合されていないgp130構造が同じ配向で当該ドメインを
有するという知見によって裏付けられた。(iv)GM−CSF(K. Diederichs
他(1991))は、開始点としてGHR複合体構造を使用し、次いですべての利用可
能な突然変異体のデータを使用して相互作用を最適化することにより、マニュア
ルによりその対応するα鎖上に設けた。(v)サイトカインα鎖複合体を、GM
−CSFコンポーネントをGHR複合体のホルモン上に重ね合わせることによっ
て(突然変異データに一致する部位2配向を使用して)モデル化されたβ鎖上に
設けた。(vi)サイトカインとβ鎖との間の接触を最適化するため、D4βcに
ついてサイトカインα鎖複合体上でマニュアルにより小さな剛体の調整を行なっ
た。(vi)他のサイトカインIL−3(Y. Feng他(1996))およびIL−5(M.
V. Milburn他、Nature 363,172 (1993))を、モデル化された複合体のGM−C
SF上に重ね合わせた。(vii)2つのαサブユニット、2つのβサブユニット
および2つのサイトカインモノマーから構成される六量体の複合体を、三量体で
あるαサブユニット/βサブユニット/サイトカインモデルから、2つの三量体
間における適当な2倍様式を想定することにより構築した(正確な2倍の関係か
らの偏差は実際に存在し得るが、大きな偏差は考えられない。というのも、すべ
てのサブユニットが、複合体の形態において膜に埋込まれて存在する膜貫通領域
を有するからである)。生化学データを伴うモデル化により、2つの解が得られ
た。すなわち、膜の表面を見下ろしたとき、第1の三量体に対して、第2の三量
体は、時計方向または反時計方向のいずれかに位置した(図3)。しかし、1つ
の解(図3)のみが、Tyr421の重要性を説明した。面白いことに、GM−
CSFの結晶学的二量体(Walter, M. R.他(1992))の各モノマーおよびIL−
5共有結合二量体(M. V. Milburn他(1993))の各モノマーは、好ましい複合体
モデルにおいて各α鎖に結合する。
に隣接するドメインは、15Å×8Åのサイズの長く延びた疎水性表面パッチを
有する。このパッチに主に寄与するものは、Val224、Val226、Cy
s228、Ile313、Phe315およびGly316(GM−CSFα鎖
による番号付け)である。これらの残基のほとんどが、異なる受容体および異な
る種からのα鎖において保存されている(データは示さず)。(ii)α鎖の疎水
性パッチは、D4βcのH1パッチに十分近く、これら2つの間の相互作用が考
えられる。しかし、相互作用領域は小さい可能性が高く、サイトカインが存在し
ないときにはほとんどまたは全く二量体の形成が見られないということを示すデ
ータに合っている(Woodcock, J.M.他(1997))。GHRの対応するH1パッチ
も、サブユニットの接触に必要である(DeVos, A.M.他(1992))。各サイトカ
インとB′−C′ループとの間には多数の相互作用が存在する。重要なのは、T
yr365、His367およびIle368の側鎖が、それらの先端で近接し
て集まるサイトカイン結合3つ組を形成して、ピボット点を形成し、それに3つ
すべてのサイトカインが必須のグルタメートを介して結合することである(GM
−CSFのGlu21、IL−3のGlu22およびIL−5のGlu13)(
Hercus, T.R. et al.(1994))。これらの観察は、Tyr365、His36
7およびIle368が重要なGM−CSF結合決定基であることを示す突然変
異誘発データと矛盾しない(Lock, P. et al.(1994))。驚くべきことに、T
yr421、すなわち、高アフィニティ結合に含まれるF′−G′ループの唯一
の残基は(Woodcock, J.M. et al(1996))、結晶構造中のサイトカイン結合部
位から離れる向きにされる(図1A)。また生化学データが示すのは、Tyr4
21 Phe突然変異は細胞質ドメインのホスホリル化に対して大きな影響を有
するが、B′−C′ループ中の突然変異はわずかな影響しか有しないことである
(図2)。この残基の決定的な役割に関する説明は、結晶構造と、α、βヘテロ
二量体が高次の複合体として存在する(Lia, F. et al.(1996), Stomski, F.C
. et al(1998))という観察とから来ている。GM−CSF受容体複合体中の
ジスルフィド架橋の場所に基づいて(Stomski, F.C. et al.(1998))かつ同様
の六量体の複合体を形成することを示されたIL−6受容体系への類似性により
、2つのα鎖、2つのβ鎖および2つのサイトカインのヘテロ六量体の複合体が
提案された(Ward, L.D. et al.(1994))。我々は六量体の複合体をモデル化
しかつ、Tyr421が複合体の第2のα鎖と相互作用するための理想的な位置
にあることを見出す(図3)。
かつ密接な相互作用を形成する(図4および表2)。複合体形成上に埋め込まれ
た合計表面積は1,500Å2であり、これは、他の抗体−タンパク質抗原複合
体について報告された範囲にある(Davies, D.R.およびCohen G.H.(1996))。
合計で、2塩橋、8水素結合相互作用および86ファンデルワールス(vdw)
相互作用が存在する。
N−1からの15の残基からなる。接触の大部分は、4つのCDR、すなわち、
CDR L1(1水素結合および24vdw接触)、CDR L3(1塩橋、3
水素結合および20vdw接触)、CDR H1(1塩橋、3水素結合および1
8vdw接触)およびCDR H3(1水素結合および15vdw接触)の間で
大まかに共有される。さらに、CDR H2は、多数の接触を与えるが(9vd
w接触)、CDR L2は受容体ドメインとは接触しない。モデル化が示唆する
のは、CDR L2が無傷のb鎖のドメイン3と相互作用することである。合計
で、(残基362と368との間の)B′−C′ループからの6つの残基および
(残基416と422との間の)F′−G′ループからの4つの残基が抗体相互
作用に関係する。B′−C′ループは、CDR H1、H2、H3、L1および
L3と相互作用し、一方、F′−G′ループは、CDR H3およびL1としか
相互作用しない。B′−C′ループと抗体との間の特定の極性相互作用は以下の
とおりである。Lys362がAsp94Lへの塩橋を形成し、Glu366が
Lys35Hへの塩橋を形成しかつ、以下の残基が潜在的な水素結合相互作用を
形成する。それらはすなわち、Arg364およびTyr33H、Arg364
(主鎖)およびTyr33H、Tyr365およびGlu93L(主鎖)、Ty
r365およびAsp94L、Glu366およびTyr33H(主鎖)、Hi
s367およびAsn91L(主鎖)である。F′−G′に関係する2つの潜在
的な水素結合相互作用が存在する。すなわち、Thr416およびTyr28L
、Arg418およびGly96aH(主鎖)である。抗体−抗原界面には、9
.9Å3の小さな穴が1つ存在する。穴は、受容体の残基Tyr365、His
367およびIle368と、抗体L鎖のVal27、Tyr28、Phe32
およびAsn92により、まっすぐ延びる。
中に横たわり、一方、F′−G′ループは、BION−1のCDR L1とのよ
り周辺の相互作用を形成する。B′−C′ループからの相互作用がBION−1
とのD4βcの相互作用合計の75%を占める。特に留意すべきなのは、BIO
N−1からの芳香族残基ならびに受容体のTyr365およびHis367に関
係する数多くの芳香族性相互作用である(図4および表2)。これらのタイプの
相互作用は、抗体複合部位での共通の特徴である。
互作用する表面と大きく重なる。さらに、BION−1は、GM−CSF/IL
−3/IL−5により誘導されるインビトロでの好酸球の増殖を阻止し、いくつ
かのサイトカインの単一の分子アンタゴニストの可能性を強調する。アレルギー
性炎症および癌において、このマルチヒットアプローチが有用と判明するかもし
れず、ここでは2つ以上のサイトカインがこれらの病気としばしば関連付けられ
る。ここに提示された構造は、新しい治療の設計に対する多数の可能性を提供す
る。(i)無傷のβ鎖に対するBION−1のアフィニティは、高アフィニティ
サイトカイン結合の0.1nMに対して、50nMである。この構造は、より高
いアフィニティ抗体または、BION−1からの主な寄与CDRの環化された突
然変異体などの、対応する小さな分子類似体を工作する機会を提供する。(ii
)サイトカイン結合界面での溝の存在は、小さな分子アンタゴニストの設計にと
っては魅力ある部位である。(iii)臨界サブユニット界面でのTyr421
の場所は、構造ベースの阻害剤の設計に別の明確なターゲットを提供する。
ける3つの残基(Tyr365,His367&Ile368)に極めて接近しているこ
とを明らかにしたが、その側鎖は異なる機能的役割を反映するこれらの可能性の
方に向いてはいない。これまでの実験において、IL−3の高アフィニティ結合
はTyr421の突然変異に対しては感受性を有するが(Woodcock, J.M.(1996)
)、B−Cループの個々の残基のリプレイスメントに対しては感受性を有さない
ことが示唆された(Woodcock, J.M. et al.(1994))。我々は、GM−CSF
およびIL−5を結合する際に結び付けられる残基のB−Cループにおける多重
突然変異がIL−3高アフィニティ結合に影響を及ぼすかどうかを調べた。この
結果、(図6Aにあるように)B−Cループにおける残基365−368のアラ
ニン置換によりGM−CSFおよびIL−3の両方の高アフィニティ結合が排除
されることが示された。我々は、次に、細胞質チロシン残基のホスホリル化を調
べた。これはリガンド/α−鎖複合体に対するβCの補充における非常に感度の
高い尺度であるからである。サイトカインがα−鎖単独のそれ以下であるためα
/β複合体のアフィニティゆえにアフィニティ変換できないβCの類似体は、そ
れにもかかわらず、チロシンホスホリル化において差異を呈するかもしれない。
我々は、IL−3に応答してチロシンホスホリル化を受けるβcの能力に対する
B−CループまたはTyr421の突然変異の影響を、別々にまたは組合せて調べ
、その結果、Tyr421の置換は明らかな効果を有し、高レベルのβCのチロシン
ホスホリル化は3μMのIL−3、つまり元の受容体が必要とする(6nM)よ
りも約500倍高い濃度においてのみ達成されることを発見した。一方、B−C
ループ単独の突然変異は、用いられる高い濃度では、IL−3により誘導される
βCのホスホリル化を損なわなかった。それにもかかわらず、βC活性化における
B−Cループに対する役割は、IL−3に誘導されるβCのチロシンホスホリル
化を排除するB−CループおよびTyr421の複合化された突然変異体により示
された(図6B)。
BION−1が受容体活性化ドメインとの拡張的かつ密接な相互作用をなすと見
られて、確認されさらに広がった(図1A、Bおよび7)。複合体形成上に埋め
込まれた全表面領域は1,500Å2であり、これは他の抗体−プロテイン抗原
複合体に対して報告された範囲内にあるものである(Davies, D.R.およびCohen,
G.H.(1996))。全体として、2つの塩橋(Lys362/AspL94およびGl
u366/LysH35)、8つの潜在的な水素結合、および124のファンデルワー
ルス(vdw)相互作用がある(表2)。D4βCのB−CループはVHドメイン
とVLドメインとの間の狭い抗原結合溝に横たわり、一方、F−GループはBI
ON−1のCDR L1とのより周縁における相互作用をなす(図1A、Bおよ
び7)。その接触表面はVHからの9つの残基およびVLからの5つの残基でBI
ON−1からの14の残基を含む。これら接触の大部分はCDRのうちの4つ:
CDR L1(1つの水素結合と29のvdw接触);CDR L3(1つの塩
橋、3つの水素結合および28のvdw接触);CDR H1(1つの塩橋、3
つの水素結合および36のvdw接触);CDR H3(1つの水素結合および
23のvdw接触)間にて大まかに共有される。さらに、CDR H2によって
ある数の接触(8つのvdw接触)が与えられるが、CDR L2は受容体ドメ
インとは全く接触をなさない。全体として、D4βCのB−Cループからの6つ
の残基(残基362と368との間)とF−Gループからの3つの残基(残基4
16と422との間)とが、全体の75%を占めるB−Cループからのそれらと
の抗体相互作用に関係する。B−CループはCDR H1、H2、H3、L1お
よびL3と相互作用し、一方、F−GループはCDR H3およびl1とのみ相
互作用する(図4)。抗体−抗原界面には9.9Å3の1個の小さな穴が存在す
る。この穴は受容体の残基Tyr365、His367およびIle368ならびに抗体
L鎖のVal27、Tyr28、Phe32およびAsn92によって区画される。上に
同定された潜在的な塩橋および水素結合のすべてが複合体形成に生産的に貢献す
る可能性があるわけではなく、というのも、置換分析では、D4βCにおけるG
lu366のArg418およびMet363またはArg364がBION−1の結合のた
めのエピトープに貢献するとして同定されたにすぎないからである(Sun. Q. et
al.(1999)Blood, 1943)(表2)。
精神から逸脱することなくなされてもよいことを理解されたい。
D4βc)複合体は、リボンで表わされている。MoAbのH鎖は、ダークグレ
ーで示され、L鎖および受容体はライトグレーで示される。D4βcの主要な構
造の特徴は、標識され、重要な残基の位置は、棒で示されている。これらの図は
、Molscript(Kraulis, 1991)およびRaster3D(MerrittおよびMurphy, 1994
)を使用して作製した。(B)(A)を垂直軸について90°回転させた構造を
示している。(C)プログラムGRASP35を使用して受容体の表面を表わした
ものである。黒く塗り潰された表面は、疎水性/芳香族性パッチH1の位置を示
している。当該分子は、(A)に対して反時計方向に約20°傾いている。(D
)(C)に関して作製した疎水性/芳香族性パッチH2を示すものである。当該
分子は、(B)に対して、垂直軸について、以上に示したものから時計方向に約
20°傾けられ、時計方向に約60°回転されている。
よって示されている。この分子構造を示す図は、Molscript(Kraulis, 1991)お
よびRaster3D(MerrittおよびMurphy, 1994)を使用して作製した。
あり、(A)は側面から見たもの、(B)は上から見たものである。α鎖は、赤
で示され、β鎖は黄色で示され、各GM−CSFモノマーは、マゼンタおよびシ
アンで示される。
示している。
体の重要な領域を示すものである。この地図は、最終的なモデルから計算された
ものであり、1σで輪郭が描かれている。(A)はB′−C′ループ示しており
、(B)は伸長されたWSXWSボックスである。
のTyr421を突然変異させたことによる示差的効果を示している。(A)野生
型βc(E)または365AAAA368突然変異体βcでトランスフェクションされた
細胞に結合する125I−GM−CSFおよび125I−IL−3について結合等温線
のスキャッチャードトランスフォーメーションを示している。(B)種々の濃度
のIL−3で刺激した後の野生型および突然変異βcのウエスタンブロットを示
している。このブロットは、ホスホチロシン(上のパネル)およびβc(下のパ
ネル)について行なわれた。ゲルの各レーンにおける二重のバンドは、βcのグ
リコシル化変異体を表わしている(Woodcock, J. M. et al(1997)Blood 90:30
05)。
のである。D4βcと、GHのヘリックスA/ヘリックスC面と相互作用するG
HRのサブユニットのドメイン2は、それらのコア残基を介して整列した構造を
とった。それらの表面は、プログラムInsightll(MSI)を使用して表わされ
ている。D4βcの疎水性/芳香族性パッチH2および対向する受容体分子と相
互作用するGHRの部位の位置は、黒く塗られた表面で示されており、さらに丸
で囲まれ、「受容体界面残基」の表示がつけられている。GHと相互作用するこ
とが知られている領域を示すD4βcの黒く塗られた表面は、丸で囲まれ、「リ
ガンド結合残基」の表示がつけられている。
Claims (23)
- 【請求項1】 少なくとも1つのサイトカインに結合し、かつ単一のサイト
カイン受容体を介してサイトカインシグナルを変換することができるサイトカイ
ン結合ドメインまたはその部分であって、 前記ドメインは、サイトカイン受容体のβc鎖のドメイン4のB’−C’ルー
プの部分またはその類似構造物からなる、サイトカイン結合ドメインまたはその
部分。 - 【請求項2】 ドメイン4のB’−C’ループの部分およびB’−C’、F
’−G’ループおよびドメイン4のN末端部によって画定される溝からなる、請
求項1に記載のサイトカイン結合ドメイン。 - 【請求項3】 サイトカインの高アフィニティ結合を可能にするため、α鎖
サブユニットまたはβc鎖サブユニットのドメイン3と相互作用することができ
るチロシン残基をさらに含む、請求項1または2に記載のサイトカイン結合ドメ
イン。 - 【請求項4】 前記チロシンは、Tyr421または類似の共通シグナル発
生構造の等価な残基である、請求項3に記載のサイトカイン結合ドメイン。 - 【請求項5】 前記ドメイン4のB’−C’ループは、タイプIβ−ターン
を形成する残基365〜368からなるか、または類似の共通シグナル発生構造
における類似の構造物からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のサイトカ
イン結合ドメイン。 - 【請求項6】 少なくとも1つのサイトカインに結合する前記βcの結合ド
メインまたはその部分は、Lys362、Tyr365、His367、Ile
368、Arg418、Gly420、Asn422、Thr416、Ile3
38、Gln339、Met340およびMet361を含む残基の任意の1つ
またはサイトカイン受容体の類似する共通シグナル発生構造における等価な残基
によって区切られる領域によって画定される、請求項1〜5のいずれか1項に記
載のサイトカイン結合ドメイン。 - 【請求項7】 前記ドメイン4のB’−C’ループは、Tyr365、Il
e368およびHis367を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のサイ
トカイン結合ドメイン。 - 【請求項8】 IL−3、IL−5およびGM−CSF、またはIL−4お
よびIL−13を含む群から選択される少なくとも2つのサイトカインに結合す
るものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のサイトカイン結合ドメイン
。 - 【請求項9】 前記共通βc鎖またはサイトカイン受容体の類似構造物は、
GM−CSF、IL−3およびIL−5受容体、共通IL−2受容体γ鎖(IL
−2、IL−4、IL−7、IL−9およびIL−15受容体によって共有され
る)およびgp130(IL−6、IL−11、LIF、毛様体神経栄養因子、
オンコスタチンMおよびカルジオトロフィン受容体によって共有される)の任意
の1つから得られるものであるか、LIFR、gp130、IL−2Rβ、IL
−4R/IL−13R、IL−2Rγ、IL−3Rα、EPOR、TPORおよ
びOBRよりなる群を含むサイトカインスーパーファミリー受容体の任意の1つ
から得られるか、または、成長ホルモン受容体(GHR)、プロラクチン受容体
(PRLR)、エリトロポエチン受容体(EPOR)、G−CSF受容体(G−
CSFR)およびgp130を含む群から選択される関連する(クラス1)サイ
トカイン受容体構造から選択されるものである、請求項1〜8のいずれか1項に
記載のサイトカイン結合ドメイン。 - 【請求項10】 前記共通βc鎖は、IL−5、IL−3またはGM−CS
F受容体から得られるものである、請求項9に記載のサイトカイン結合ドメイン
。 - 【請求項11】 前記F’−G’ループは、ドメイン4においてその先端に
タイプIVβターンをとり、かつ残基Arg418およびTyr421を含むも
のである、請求項2〜10のいずれか1項に記載のサイトカイン結合ドメイン。 - 【請求項12】 サイトカインアゴニスト活性またはサイトカインアンタゴ
ニスト活性を有する化合物を識別する方法であって、 サイトカインアゴニストおよび/またはサイトカインアンタゴニストとして可
能性のある化合物を、請求項1〜11のいずれか1項に記載のサイトカイン結合
ドメインまたはその部分に供すること、および 前記化合物のサイトカイン活性に対するアゴニスト反応またはアンタゴニスト
反応の存在を測定すること を含む、方法。 - 【請求項13】 サイトカインアンタゴニスト活性を有する化合物を識別す
る方法であって、 可能性のあるサイトカインアンタゴニストを、請求項1〜11のいずれか1項
に記載のサイトカイン結合ドメインまたはその部分に供すること、および 前記サイトカイン結合ドメインに結合した化合物を同定すること(そこにおい
て、前記化合物はサイトカインの活性に対してアンタゴニスト反応を有するもの
である) を含む、方法。 - 【請求項14】 前記サイトカインは、IL−3、IL−5およびGM−C
SFまたはIL−4およびIL−13を含む群から選択されるものであり、アゴ
ニストまたはアンタゴニストの存在は、IL−3、IL−5またはGM−CSF
、IL−4、IL−13反応を活性化するか阻害するアゴニストまたはアンタゴ
ニストの能力によって測定される、請求項12または13に記載の方法。 - 【請求項15】 前記サイトカインアゴニストまたはアンタゴニストは、T
yr421またはサイトカイン受容体の共通シグナル発生ユニットの等価な残基
にさらに結合する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項16】 請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法によって識
別されるサイトカインアゴニストまたはアンタゴニスト。 - 【請求項17】 請求項1〜11のいずれか1項に記載のサイトカイン結合
ドメインに対する抗体またはそのフラグメント。 - 【請求項18】 Gln340、Ile338およびMet361を含む群
より選択される残基の任意の1つまたはサイトカイン受容体の共通シグナル発生
ユニットの等価な残基に対して突然変異が誘導されている、請求項1〜11のい
ずれか1項に記載の突然変異サイトカイン結合ドメイン。 - 【請求項19】 請求項16または17に記載の抗体、アゴニストまたはア
ンタゴニストの有効量を対象に投与することを含む、サイトカイン関連疾患を予
防または治療する方法。 - 【請求項20】 前記サイトカイン関連疾患が、好酸球の機能の残存または
活性化、喘息、白血病、乳癌、前立腺癌、小細胞肺癌、大腸癌、慢性関節リウマ
チを含む慢性の炎症、免疫抑制、アレルギー、リンパ腫、および悪液質を含む群
から選択されるものであり、請求項16または17に記載のアンタゴニストまた
は抗体を投与することを含む、請求項19に記載の方法。 - 【請求項21】 前記サイトカイン関連疾患は、アレルギー性炎症であり、
かつ前記アンタゴニストは、IL−5、IL−3またはGM−CSFのいずれか
1つのIL−5、IL−3またはGM−CSF受容体への結合を阻害するもので
ある、請求項19または20に記載の方法。 - 【請求項22】 前記アレルギー性炎症は喘息をもたらすものである、請求
項21に記載の方法。 - 【請求項23】 前記サイトカイン関連疾患は、造血、免疫応答の促進、胚
幹細胞分化の抑制、免疫刺激、抗腫瘍活性、初期造血細胞の増殖、貧血、血小板
減少症の矯正を含む群から選択されるものであり、請求項16に記載のアゴニス
トを投与することを含む、請求項19に記載の方法。
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