JP2002538430A - クロマトグラフィ装置、クロマトグラフィ装置に使用される多孔性媒体モジュール及び多孔性媒体モジュールの製造方法 - Google Patents

クロマトグラフィ装置、クロマトグラフィ装置に使用される多孔性媒体モジュール及び多孔性媒体モジュールの製造方法

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JP2002538430A
JP2002538430A JP2000601433A JP2000601433A JP2002538430A JP 2002538430 A JP2002538430 A JP 2002538430A JP 2000601433 A JP2000601433 A JP 2000601433A JP 2000601433 A JP2000601433 A JP 2000601433A JP 2002538430 A JP2002538430 A JP 2002538430A
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ストレンペル,ジョン
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Abstract

(57)【要約】 試験試料や溶出液などの流体のフローが均一であるクロマトグラフィ装置を提供する。分離装置は、流入口(12)と、流出口(14)と、多孔性媒体モジュール(20)と、多孔性媒体モジュールを保持する多孔性媒体モジュールホルダー(40)とから構成されている。多孔性媒体モジュールホルダー(40)と多孔性媒体モジュール(20)とは、流入口と流出口との間に流体連通路を提供するフロー通路を画定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、クロマトグラフィ装置、クロマトグラフィ装置に使用される多孔
性媒体モジュール及び、多孔性メンブレンもしくはシートなどの多孔性媒体の積
層体を有する多孔性媒体モジュール等の多孔性媒体モジュールの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】
クロマトグラフィという用語は種々の分離技術に適用され、例えば、イオン交
換クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ、サイズエクスクルージョ
ンクロマトグラフィ等のガスクロマトグラフィや液体クロマトグラフィ等の数種
類に分類される。本明細書に使用される用語「クロマトグラフィ」は、従来のい
ずれのクロマトグラフィ及び/又は吸着分離技術を包含するものとする。
【0003】 クロマトグラフィプロセスは、イオン交換クロマトグラフィを用いて説明する
ことができる。イオン交換クロマトグラフィは、通常、成分を含有する流体から
成分を分離する2ステッププロセスである。第一ステップでは、流体とそれに含
有される成分とを含む試験試料をクロマトグラフィカラム等のクロマトグラフィ
装置中を通過させる。クロマトグラフィ装置は、通常、流体から成分を分離もし
くは単離するための固定分離媒体、例えば多孔性ビーズ床もしくは多孔性メンブ
レンやシートの積層体などを有している。試験試料がクロマトグラフィ装置中を
通過すると、成分は、さまざまな化学的及び/又は物理的プロセスのいずれかに
よって分離媒体と会合する。例えば、成分は分離媒体に化学的もしくは物理的に
結合される。イオン交換クロマトグラフィの場合には、成分は電荷によって媒体
に結合される。
【0004】 第二ステップでは、試験試料が分離媒体を通過し、試験試料中の成分が分離媒
体に結合した後、溶出液を連続して分離媒体中に通過させ、それによって分離媒
体に結合している成分を溶出液中に解離させる。イオン交換クロマトグラフィで
は、溶出液は、そのイオンが分離媒体上の成分と置換する塩溶液であってもよい
。一般的には、塩濃度は、時間とともに、勾配溶出を使用して徐々に又は段階的
もしくは定容的溶出の場合のように急激に変化する。異なる成分は分離媒体に対
して異なる親和性を有しているので、各成分が溶出液中に解離される時間は異な
ってくる。例えば、塩濃度が時間とともに増加する勾配溶出においては、分離媒
体に対して最小の親和性を有する成分は溶出液中に最初に解離され、分離媒体に
対して最大の親和性を有する成分は最後に解離される。溶出液中の各成分の存在
は、分離媒体から溶出される前記溶出液の物理化学的性質の変化を測定する(例
えば、280nmでの光吸収を測定する)ことによって一般的には検出される。
これらの性質の時間的変化をプロットすることにより、前記溶出液中に含有され
る成分の存在に対応する応答ピークが示される。成分が試験試料中に含有されて
いるかどうかは、対応するピークの存在を調べることによって決定することがで
きる。
【0005】 高純度を得るためには、ピークを十分に分離することが望ましい。高濃度を達
成するためには、ピークが狭いことが望ましい。成分が試験試料中に含有されて
いるかどうかを正確に決定するためには、プロット中の応答ピークが狭くて十分
に分離されていることが望ましい。狭くもしくは十分に分離され、十分に限定さ
れた応答ピークを得るためには、分離媒体を通過する試験試料及び/又は溶出液
等の流体のフローが均一であることが望ましい。分離媒体中を通過する流体のフ
ローが均一であることは、全フロー領域の単位領域当りの均一フローレートやフ
ローの各流れ(ストリームライン)を横断する流体の均一滞留時間のようなパラ
メータによって特徴づけることができる。滞留時間は、流体分子が、分離媒体な
どのクロマトグラフィ装置全体にもしくはクロマトグラフィ装置の1つもしくは
それ以上の部品中に滞在している時間として定義することができる。
【0006】 従来の多くのクロマトグラフィ装置においては、試験試料のフローは均一では
ない。例えば、分離媒体に流入する試験試料は、全体のフロー領域中に均一に分
配することができず、その結果「チャンネリング」という現象が発生する。この
チャンネリングという現象は、試験試料の流体表面のある領域が前記流体表面の
別の部分よりもフローレートは高くなる現象である。より高いフローレートを経
験している分離媒体部分は、より多くの量の成分と出会うことになり、前記分離
媒体の他の部分よりも早く飽和されてしまうことになる。このことは、全体の媒
体が飽和される前に、成分が装置の流出口を突破することになり、それによって
いくらかの成分が流出口で失われる前に捕捉することができる成分の全体量を減
少させる結果となる。
【0007】 溶出液のフローが均一でなければ、成分がより高いフローレートを有する溶出
液部分にすぐに現われ、低いフローレートを有する溶出液部分に遅れて現れてく
る。溶出液が均一のフローレートを有していても、滞留時間が均一でなければ、
成分が、より短い滞留時間を有する溶出液部分に始めに現われ、より長い滞留時
間を有する溶出液部分中に遅れて現れてくる。これらの現象は、成分を、異なる
時間に前記溶出液の異なる流れ中に現出させることになる。その結果、不均一な
フローでは、成分が低濃度の溶出液のフロー流れの長い断片中に現出されてきて
、応答ピークが広くなりかつ濃度が薄くなる。応答ピークが広くなりかつ濃度が
薄くなれば、応答ピークが重なったりして、応答ピークの特定をより困難にし、
その結果対応する成分の特定及び分離をより困難にする。
【0008】 クロマトグラフィ装置中の流体フローの均一性に影響する要素は数多くある。
例えば、分離媒体の一部もしくは全体からの液漏れは、流体の一部が分離媒体を
バイパスして、フローレートと滞留時間を不均一にする原因となりうる。更に、
フロー通路が不規則であることから生じる停滞フロー領域があれば、フローが不
均一になる。フロー通路中が不規則になることは、フロー通路中の分離媒体を封
止するために使用される封止部材、例えばO−リングシールやガスケットなどに
原因がある場合がある。更に、分離媒体が不均一に充填されることもフローが不
均一になる原因となり得る。例えば、より高い充填密度を有する分離媒体領域が
あれば、流体フローのフロー滞留が大きくなり、フローレートが減少するととも
に滞留時間が増加することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記課題を含む従来技術の欠点の多くを克服することができるク
ロマトグラフィ装置と、それに使用される多孔性媒体モジュール及び多孔性媒体
モジュールを製造する製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の1態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用さ
れる多孔性媒体モジュールは、中空ハウジング部材と、前記中空ハウジング部材
中に積層された複数の多孔性媒体と、前記積層多孔性媒体と中空ハウジング部材
との間に配置された前記積層多孔性媒体の外周部を封止する封止材とによって構
成されている。
【0011】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、外周部を有する複数の積層多孔性媒体と、前記
積層多孔性媒体の外周部の周りに配置された封止材とによって構成されている。
封止材は、前記積層多孔性媒体の外周部中に浸透し、前記封止材が前記積層多孔
性媒体の外周部内に浸透する深度は実質的に均一である。
【0012】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、内面を有する中空ハウジング部材と、前記中空
ハウジング部材中に積層された複数の多孔性媒体と、前記積層多孔性媒体と中空
ハウジング部材との間に配置された封止材とによって構成されていて、前記ハウ
ジング部材は前記ハウジング部材と前記封止材とを連結する構成になっている。
【0013】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、中空ハウジング部材と、前記中空ハウジング部
材中に積層された複数の多孔性媒体と、前記中空ハウジング部材と前記多孔性媒
体の積層体と連動連結する機構とによって構成されていて、前記機構は前記中空
ハウジング部材中の多孔性媒体積層体の中心をなしている。
【0014】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、外周部を有する複数の積層多孔性媒体と、外周
領域を有する少なくとも1個の多孔性媒体支持体であって、前記積層多孔性媒体
と連動連結する多孔性媒体支持体と、前記積層多孔性媒体と前記多孔性媒体支持
体との周りに配置された封止材によって構成されている。封止材は前記積層多孔
性媒体の外周部内と、前記多孔性媒体支持体の外周部内に浸透し、前記多孔性媒
体の外周領域の少なくとも一部が少なくとも部分的に遮断されて、封止材が多孔
性媒体支持体中に浸透するのを減少している。
【0015】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、第一浸透性多孔性媒体支持体及び第二浸透性多
孔性媒体支持体と、前記第一浸透性多孔性媒体支持体と前記第二浸透性多孔性媒
体支持体との間に積層され圧縮された複数の多孔性媒体と、前記支持体と前記媒
体の周りに配置され、かつ、前記支持体と前記媒体を封止しかつ支持するために
前記支持体と前記媒体の縁に結合されている中空外周構成体とからなっている。
【0016】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、第一多孔性媒体支持体及び第二多孔性媒体支持
体と、前記第一浸透性多孔性媒体支持体と前記第二浸透性多孔性媒体支持体との
間に積層された複数の多孔性媒体と、前記多孔性媒体を前記多孔性媒体支持体に
固定するために前記多孔性媒体支持体に結合した封止材とによって構成されてい
る。
【0017】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、外周部及び第一端を有する複数の積層多孔性媒
体と、前記積層多孔性媒体の外周部の周りに配置された封止材とによって構成さ
れ、前記封止材が前記積層体の第一端の近くに第一シールグランドの少なくとも
一部を形成している。
【0018】 この発明の別の態様によれば、吸着及び/又はクロマトグラフィ分離法に使用
される多孔性媒体モジュールは、外周部及び第一端を有する複数の積層多孔性媒
体と、前記積層多孔性媒体の外周部の周りに配置された封止材とによって構成さ
れ、前記封止材が前記積層体の第一端の近くに第一シール配列を形成している。
【0019】 この発明の別の態様によれば、多孔性媒体モジュールの製造方法は、複数の多
孔性媒体を積層すること、積層多孔性媒体の外周部の周りに液状封止材を配置す
ること、前記封止材を多孔性媒体積層体の外周部内に浸透させること、前記液状
封止材を固化して積層多孔性媒体の周りにシールを形成することから構成されて
いる。
【0020】 この発明の種々の態様を具体化する多孔性媒体モジュールは、従来の技術に対
して数多くの利点を有している。例えば、多孔性媒体モジュールは、積層した多
孔性媒体に対して強力でかつ効果的なシールを提供する。封止材は、多孔性媒体
の外周部に接触及び/又は浸透して、多孔性媒体の周りを強力で効果的なシール
を形成し、積層した多孔性媒体の外周部の周りや横方向からの液漏れを防止して
いる。
【0021】 その上、多孔性媒体モジュールは、フロー通路中の停滞している領域を最小に
することができる。多孔性媒体モジュールの封止材は、多孔性媒体の積層体中に
平らにかつ均一に浸透するように調整され、割れ目や裂け目の形成を最小にして
いる。多孔性媒体モジュールは、モジュール内の積層多孔性媒体をシールし固定
するために、Oリングシールやガスケットなどのいずれの機械的封止具やボルト
などの機械的固定具を使用しないほうが、停滞フロー領域の形成を最小にするの
で好ましい。
【0022】 更に、多孔性媒体モジュールは、圧縮した状態の多孔性媒体で構成されていて
もよく、これは多くの利点を提供する。例えば、多孔性媒体を圧縮することは充
填が不均一になる可能性を減少させることができる。多孔性媒体は、多孔性媒体
モジュール内にシールされる前に均一に圧縮し、均一な充填を確保することが好
ましい。従来のクロマトグラフィ装置においては、結合・封止プロセスでは、一
般には、多孔性媒体をシールするためにはOリングシールやガスケットを、また
多孔性媒体の積層体を固定するためにはボルトを使用している。Oリングシール
、ガスケット、ボルトなどを使用されることは一般的には多孔性媒体の一部分だ
けを圧縮することになり、不均一な充填の原因となっている。
【0023】 多孔性媒を圧縮するその他の利点は、隣接する多孔性媒体間の間隙を減少させ
、封止材が隣接する多孔性媒体層間に各媒体層の外周部内に端から浸透するより
も多くの量が浸透することを防止することである。このことは、フロー通路中に
割れ目や裂け目が形成することを最小にするとともに、その結果停滞フロー領域
の形成を最小にする。
【0024】 多孔性媒体を圧縮することの更なる利点は、多孔性媒体モジュールがより一定
した分離性能を発揮することができることである。多孔性媒体モジュールの分離
性能に影響を及ぼす重要なパラメータは、多孔性媒体の高さである。多孔性媒体
を圧縮することは、多孔性媒体の高さをより正確に制御することを可能にし、そ
の結果多孔性媒体モジュールのより一定した分離性能を発揮させることができる
【0025】
【発明の実施の態様】
図1はこの発明を実施するクロマトグラフィ装置10の一例を図示している。
クロマトグラフィ装置10は、流入口12と、流出口14と、多孔性媒体モジュ
ール20と、多孔性媒体モジュール20を保持する多孔性媒体モジュールホルダ
ー40とから構成することができる。多孔性媒体モジュールホルダー40及び/
又は多孔性媒体モジュール20は、流入口12と流出口14の間の流体通路を提
供するフロー通路を画定することができる。多孔性媒体モジュール20は、フロ
ー通路内に配置することができ、単一のもしくは複数の多孔性媒体22を含んで
いる。試験試料や溶出液などの流体は、流入口12からクロマトグラフィ装置1
0に流入し、多孔性媒体モジュール20を通って流出口14を介してクロマトグ
ラフィ装置10から流出される。クロマトグラフィ装置は、図1に示すような多
孔性媒体モジュール20を少なくとも1個含むが、1個もしくはそれ以上の多孔
性媒体モジュールホルダー内に配置された複数個の多孔性媒体モジュールを含む
ことができる。複数個の多孔性媒体モジュールは、多孔性媒体モジュールホルダ
ー内に平行に、直列に又は平行/直列の配列などのさまざまな形態で配列するこ
とができる。クロマトグラフィ装置にはまた複数個の流入口及び流出口が設けら
れていてもよく、各流入口もしくは流出口は1個もしくはそれ以上の多孔性媒体
モジュールに対応して使用されていてもよい。
【0026】 さまざまな多孔性媒体モジュールホルダーが多孔性媒体モジュールに使用され
ることができる。例えば、図1に示す実施態様において、多孔性媒体モジュール
ホルダー40は、対向するプレート42、44等の、多孔性媒体モジュール20
がその間に配置される2個のホルダー部を有しているのが好ましい。複数個のボ
ルト46やクランプなどの結合具は、2枚のプレート42、44の間の多孔性媒
体モジュール20を固定することができる。流入口12と流出口14は2枚のプ
レート42.44の中心近くにそれぞれ配置するのがよく、流入口12と流出口
14のいずれにも、通路16、18と実質的に同じ内径を有する雄ねじ継ぎ手に
対応する雌ねじソケットが設けられていてもよい。
【0027】 第一流れ分配装置52は流入口12と多孔性媒体モジュール20の間のフロー
通路内に設けてもよく、及び/又は、第二流れ分配装置54は多孔性媒体モジュ
ール20と流出口14の間のフロー通路内に設けてもよい。流れ分配装置52、
54のいずれもテーパー空間60、62と、前記テーパー空間60、62と連動
連結する1個もしくはそれ以上の多孔性フロー分配器30、32、56、58を
有していてもよい。例えば、流れ分配装置52は、テーパー空間60と2個のフ
ロー分配器30、56とを含んでいてもよい。別の形態として、流れ分配装置5
2は2個のフロー分配器30、56のうちの一つだけを含んでいてもよい。各テ
ーパー空間は、その内部に構造体が実質的に存在してなくて、例えば皆無であっ
てもよい。別の形態として、一方のもしくは両方のテーパー空間は、支持構造体
及び/又はフローチャンネルなどの構造体を有していてもよい。第一流れ分配装
置52は流入口流体通路16と、前記流入口流体通路16と対面する多孔性媒体
モジュール20の端との間に配置できる。第二流れ分配装置54は流入口流体通
路18と、前記流入口流体通路18と対面する多孔性媒体モジュール20の端と
の間に配置できる。流れ分配装置のいくつかの好ましい例がアメリカ特許出願第
60/121701号(Mark Hurwitz、Thomas Sorensen、 John Strempel、Tho
mas Fendya:「Chromatography Devices and Flow Distributor Arrangements Us
ed in Chromatography Devices」出願日1999年2月25日)、同特許出願第
60/168750号(Mark Hurwitz、Thomas Sorensen、John Strempel、Thom
as Fendya:「Chromatography Devices and Flow Distributor Arrangements Use
d in Chromatography Devices」出願日1999年12月6日)及び国際出願(M
ark Hurwitz、Thomas Sorensen、John Strempel、Thomas Fendya:「Chromatogra
phy Devices and Flow Distributor Arrangements Used in Chromatography Dev
ices」出願日2000年2月25日)に記載されている。なおこれらの出願はそ
の全体が本明細書の一部として参照される。
【0028】 別の形態として、多孔性媒体モジュールホルダーはいずれの適切な構成を有す
ることができる。例えば、多孔性媒体モジュールホルダーは、中空円筒構成もし
くは容器に類似した構成を有することができる。流入港及び流出口は、試験試料
や溶出液がクロマトグラフィ装置10中に流入した後流出されるかぎり、いずれ
の適切な場所に配置することができる。ある実施態様においては、多孔性媒体モ
ジュールホルダーは、前記多孔性媒体モジュールが前記多孔性媒体モジュールホ
ルダー内に配置されるときに前記多孔性媒体モジュールホルダー及び多孔性媒体
モジュールを適切に配列するキー機構を有することができる。
【0029】 モジュールホルダー40の各プレート42、44は多孔性媒体モジュール20
端にシールし、プレート42、44と多孔性媒体モジュール20端の間の間隙か
ら経方向外側に液漏れするのを防止するのが好ましい。シールはいずれの停滞フ
ロー領域が形成されないように調整するのが好ましい。いずれの停滞領域に流入
したり、その停滞領域から流出する流体は不均一なフローレート及び滞留時間の
原因となる。
【0030】 シールは種々の方法によって形成ことができる。図1に示す実施態様において
、例えば、リングシールや環状ガスケットなどのシールを提供することができる
。その他、シールは多孔性媒体モジュール20の封止材24と一体であってもユ
ニット化されていてもよい。プレート42、44もしくは多孔性媒体モジュール
20又はその両方には、各シール48、49を収容する環状溝が設けられていて
もよい。停滞フロー領域が形成されることを防止するために、各シール48、4
9の内径は、多孔性媒体モジュール20を介するフロー通路の直径と実質的に同
じ大きさにするのが好ましい。また、各シールが環状溝内に圧入されるときは、
シールは流体から溝の開口を封止するのが好ましい。これによって流体は溝内に
流入せず、溝中に停滞フロー領域が形成されるのを防止する。図1に示す実施態
様において、各シール48、49はその断面が略長方形(もしくは台形)であっ
てもよく、また溝はその断面が略長方形(もしくは台形)であってもよい。シー
ル48、49と溝の寸法は、シールが輪状溝内に圧入されるときに、溝の開口が
シール48、49によって実質的に封止されるように設定する。
【0031】 図1及び図2に示すように、この発明の例示的実施態様においては、多孔性媒
体モジュール20は、複数の積層多孔性媒体22と、前記積層多孔性媒体22の
周囲に配置された封止材24とから構成することができる。ある好ましい態様に
おいては、封止材24は積層多孔性媒体22の外周部内に浸透して強力で効果的
なシールを形成することができる。別の態様においては、封止材24は、それよ
りもずっと少なく浸透するように、つまり積層多孔性媒体22の外周部内に実質
的には浸透しないようにして、前記外周部と接触して強力で効果的なシールを形
成するようにしてもよい。ある実施態様においては、多孔性媒体モジュール20
にはまた中空ハウジング部材26が設けられていてもよく、封止材24は前記積
層多孔性媒体22と前記中空ハウジング部材26との間に配置されていてもよい
。多孔性媒体モジュール20はまた、多孔性媒体22の積層体と連動連結する第
一及び/又は第二多孔性媒体支持体30、32を有することができる。例えば、
第一及び/又は第二多孔性媒体支持体30、32は多孔性媒体22の積層体の端
にそれぞれ配置することができる。
【0032】 積層多孔性媒体は、クロマトグラフィ装置の所望の構成によっていかなる適切
な構成を有することができる。図1及び図2に示す実施態様において、多孔性媒
体22の積層体は、略円形の断面を有する実質的に円筒形の構成を有する。別の
形態としては、多孔性媒体の積層体は、例えば、正方形、長方形もしくは多角形
の断面を有していてもよい。
【0033】 積層多孔性媒体22は、特定の用途によって所望の数の積層からなる多孔性媒
体22から構成することができる。多孔性媒体の積層の数はいずれの適切な基準
に従って選択することができる。例えば、積層の数は、多孔性媒体モジュール中
の所望の軸方向フローレートに対する最大圧力の低下を達成するように選択する
ことが望ましい。例示した実施態様においては、多孔性媒体22の積層体は、軸
方向に積層された多孔性媒体が約2層もしくはそれ以下から約125層もしくは
それ以上の層まで、好ましくは約65層から約100層まで、より好ましくは約
70層から約100層、例えば約95層を有していてもよい。サンプリングモジ
ュールなどのある実施態様においては、多孔性媒体の積層体は、その軸方向に積
層された多孔性媒体が約5層から約50層まで、好ましくは約10乃至30層ま
で、例えば16層を有していてもよい。多孔性媒体22の層の数はまた圧縮前の
前記多孔性媒体22の所定の高さに対して所望の圧縮比が得られるように選択す
るのがよい。
【0034】 メンブレンクロマトグラフィの使用に適するいずれの多孔性媒体を含む種々の
多孔性媒体が多孔性媒体モジュールに利用することができる。多孔性媒体は、い
ずれの適切な構造を有しかついずれの適切な材質から形成することができる。例
えば、多孔性媒体は、無機材質、例えば金属やセラミック、例えばガラスなどか
ら形成された多孔性基材又は天然もしくは合成ポリマー、例えば、ポリエーテル
スルホン、ポリスルホン、フッ化ポリビニリデン、ポリエステル、ナイロン又は
セルロースなどから形成することができる。基材としては、例えば、焼結もしく
は樹脂結合無機粒子もしくは繊維の多孔性シート、高分子性繊維の織布もしくは
不織布又は多孔性高分子性フィルムもしくはメンブレンなどが挙げられる。基材
は当然クロマトグラフィ媒体として有用であり、クロマトグラフィ媒体として更
に有用になるように物理的及び/又は化学的に改良することができる。例えば、
基材は、電荷で修飾して正電荷もしくは負電荷を提供でき、又は、塗布もしくは
表面処理したりして1個もしくはそれ以上の相互作用を有する物質、例えばアフ
ィニティリガンド、抗体、抗原などを提供することができる。別の方法として、
多孔性基材は、クロマトグラフィに有用な種々の物質、例えば多孔性樹脂などに
浸漬してもよい。いくつかの好ましい多孔性分離媒体は下記アメリカ特許出願に
詳細に記載されている。アメリカ特許出願は、特許出願番号第60/12166
8(Chung-Jen Hou、Peter Konstantin、Yujing Yang:「Negatively Charged Me
mbrane」:出願日1999年2月25日)及びその国際出願(Chung-Jen Hou、P
eter Konstantin、Yujing Yang:「Negatively Charged Membrane」:出願日20
00年2月25日)、同第60/121669(Jayesh Dharia、Chung-Jen Hou
、Peter Konstantin、Yujing Yang:「Positively Charged Membrane」:出願日
1999年2月25日)、同第60/121670(Xiaosong Wu、Jayesh Dhar
ia、Peter Konstantin、Yujing Yang:「Positively Charged Membrane」:出願
日1999年2月25日)、国際出願(Xiaosong Wu、Jayesh Dharia、 Peter K
onstantin、Yujing Yang:「Positively Charged Membrane」:出願日2000年
2月25日)、同第60/134197(Xiaosong Wu、Joe Kinsey、Michael I
shee:「Endotoxin Retentive Membranes」:出願日1999年5月14日)であ
る。これらの特許出願は本明細書の記載の一部として参照される。
【0035】 各多孔性媒体は一層もしくはそれ以上の支持もしくは非支持層から形成されて
いてもよい。例えば、多孔性媒体は、外部からもしくは内部から支持された高分
子性メンブレンから構成することができる。更に、適切な多孔性媒体は、様々な
孔構造、浸透性及び寸法を有していてもよい。例えば、多孔性媒体は、均一の孔
構造を有していても、不均一の孔構造、例えば勾配もしくは非対称的な孔構造を
有していてもよい。多孔性媒体は、約0.2ミクロンもしくはそれ以下から約5
.0ミクロンもしくはそれ以上の範囲、より好ましくは約0.3ミクロンから約
1.5ミクロンまでの範囲の除去等級を有することがよい。各多孔性媒体の厚み
は、約0.001インチもしくはそれ以下から約0.5インチもしくはそれ以上
までの範囲にあるのがよい。その厚みは、約0.010インチ未満であるのが好
ましく、約0.002インチから約0.008インチ、例えば約0.003イン
チから約0.007インチの範囲にあるのがより好ましい。更に、メンブレン層
はそれぞれがそのフロー領域全体にわたって均一な厚みを有することが好ましく
、好ましくは前記メンブレンの見掛けの厚みの約+/−20%以内、より好まし
くは前記メンブレンの見掛厚みの約+/−10%以内にあるのがよい。幅方向の
寸法、例えば直径は、実際に製造される直径、例えば約1メートルもしくはそれ
以上の大きさであることができる。図1に示す実施態様において、メンブレンの
直径は約40cmもしくはそれ以下、例えば約15cmもしくはそれ以下である
ことが好ましい。
【0036】 多孔性媒体22は例えば図3に示すように互いに積層するのが好ましい。各多
孔性媒体の対向する面は同一であっても異なっていてもよい。対向面が異なる場
合には、隣接媒体は、類似する表面が互いに対面するようにもしくは類似しない
表面が互いに対面するように互いに積層することができる。例えば、多孔性媒体
は、「光沢」側(つまり、滑らかな側)と「くすんだ」側(つまり、粗い側)と
を有している場合がある。一般的には、「光沢」表面の粗度は多孔性媒体のポア
サイズの粗度とほぼ同じである。2つの多孔性媒体がその「光沢」側を互いに対
面させて積層する場合、その間隙はより小さくなる傾向がある。他方、2つの「
くすんだ」側を互いに対面させて積層する場合にはその間隙はより大きくなる傾
向にある。したがって、多孔性媒体を積層する場合には、1つの多孔性媒体の「
光沢」側を別の多孔性媒体の「くすんだ」側と対面させるのが好ましい。このよ
うにすると、多孔性媒体の2層間の間隙はより一定したものになる。
【0037】 積層多孔性媒体22内を軸方向に通過するに試験試料や溶出液が積層多孔性媒
体22の側面から径方向に液漏れすることを防止するために、封止材24は積層
多孔性媒体22の外周部の周りに配置するのが好ましく、前記外周部をシールす
るのが好ましい。封止材24は多孔性媒体22の構成により多孔性媒体22を効
果的にシールするいかなる構成であってもよい。例示した実施態様において、封
止材24は、中空円筒形の構成であり、積層多孔性媒体22の円筒状側面の周り
に配置される。封止材24はまた積層多孔性媒体をその外周部で支持する役割を
有することができる。
【0038】 封止材24は、積層多孔性媒体22の外周部をシール及び/又は結合する適切
な材質から構成することができる。かかる適切な材料の一つの例は、ポリエチレ
ンやポリプロピレンなどの熱可塑性物質である。熱可塑性物質は、封止材を積層
多孔性媒体の周りにインジェクション成形する場合に特に有用である。適切な材
料の別の例としては、液体として、積層多孔性媒体の周りに適用できる材料であ
って、適用後硬化もしくは固化してシール及び/又は接着されるものが挙げられ
る。硬化性材料の一つの例としては、エポキシ、シリコ−ンもしくは硬化性ポリ
ウレタンなどの熱硬化性材料が挙げられる。好ましい熱硬化性物質は2成分ポリ
ウレタンである。
【0039】 多孔性媒体モジュール20の好ましい実施態様においては、図3に示すように
、封止材24は、(1)積層体の各多孔性媒体22の外周部内に径方向に(つま
り、縁から)及び/又は(2)積層体の隣接する多孔性媒体22の間に径方向に
浸透して強力で効果的なシールを形成しかつ封止材24を多孔性媒体22にしっ
かりと結合させることができる。このことは、例えば、液体封止材を積層多孔性
媒体22の周りに適用することによって可能である。液体封止材は次いで多孔性
媒体の外周部内に径方向に短い距離だけ浸透し、多孔性媒体22の外周部の裂け
目を充填し、そして多孔性媒体22の積層間の間隙に径方向に短い距離だけ浸透
する。次に、液体封止材は固化して固形封止材24を形成する。図示した実施態
様においては、例えば、封止材24は、多孔性媒体22内に及び多孔性媒体22
間に浸透して、媒体積層体22の外側に対面する側面から内側に径方向に位置す
るところの封止材24の内側に対面する側面を規定する。したがって、封止材2
4は、媒体積層体の側面を通って径方向に液漏れすることを防止し、封止材24
が多孔性媒体22に強固に結合することができる。
【0040】 好ましい実施態様においては、封止材24が多孔性媒体22中に及び間に浸透
する深度はさまざまな所望の結果を達成するように制御することができる。例え
ば、封止材24は、多孔性媒体22中に充分深く浸透して強力で効果的なシール
を形成するか及び/又は結合することが好ましく、積層多孔性媒体22中を通る
径方向の効果的なフロー領域を過度に減少させるような深度であるのは好ましく
ない。その上、加工媒体中及び間への浸透の深度は積層多孔性媒体22に沿って
実質的に均一であることが好ましい。
【0041】 この発明の多くの実施態様にとっては、封止材は、各多孔性媒体層の外周部内
に縁から浸透するよりも隣接する多孔性媒体層間に更に浸透することができる。
他の実施態様にとっては、封止材は、隣接する多孔性媒体層間に浸透するよりも
更に各多孔性媒体層の外周部内に縁から浸透することができる。いずれの場合で
も、約0.010インチもしくはそれ以下の厚みを持つ多孔性媒体にとっては、
図4に示すように、積層多孔性媒体に沿った最大変差(d)は、約0.010イ
ンチよりも小さいかもしくは等しく、好ましくは約0.005インチよりも小さ
いかもしくは等しくすることができる。しかしながら、厚みに関係なくすべての
多孔性媒体にとって、最大変差(d)は、多孔性媒体の厚みよりも小さいかもし
くはほぼ等しいことが最も好ましい。その上、変差ピッチ、つまり、1つの浸透
ピークから次の隣接する浸透ピークまでの軸方向距離は、dよりも大きいかもし
くはほぼ等しいことが最も好ましい。浸透の深度の最大変差を制限することによ
って、内側に対面する表面を有する封止材を実質的に均一にすることが可能であ
る。
【0042】 この発明の態様を実施するクロマトグラフィ用多孔性媒体モジュールは、浸透
の深度が均一でない多くのクロマトグラフィ装置よりも優れている。浸透が不均
一であれば、流体の流れが停滞する割れ目や裂け目及びその他の停滞領域が形成
される。これらのクロマトグラフィ装置を流れる試験試料や溶出液は、フローレ
ートと滞留時間が非常に不均一であるこれらの停滞領域中に流入しかつかかる領
域から流出することになり、応答ピークを拡大するとともに分離能を減少する。
内側に対面する封止材表面を実質的に均一にすることによって、この発明の態様
を実施する多孔性媒体モジュールは、更に均一なフロー速度及び滞留時間を示す
とともに、より鋭敏なピークと強化された分離能を有している。
【0043】 第一及び第二浸透性多孔性媒体支持体30、32は多くの機能を発揮すること
はできる。例えば、それらは、積層多孔性媒体22の径方向端を支持し保護する
ことができる。それらは、積層多孔性媒体22に対して径方向に均一に圧縮して
、例えば多孔性媒体22の中心で隆起することなどを防止し、多孔性媒体22を
均一に積層するのに使用されることができる。浸透性多孔性媒体支持体30、3
2はまた、フロー分配器として、積層多孔性媒体22へのフローもしくはその媒
体からのフローを方向づけることができ、それによってより均一なフロー速度と
滞留時間とを提供することができる。
【0044】 多孔性媒体支持体は、前記多孔性媒体支持体が上記の機能の一つもしくはそれ
以上を果たすいずれの適切な構成をとることができる。各多孔性媒体支持体は、
上記機能の一つもしくはそれ以上を遂行する単一の層構造であってもよく、多層
構造であって、各層が上記機能の一つもしくはそれ以上を遂行することができる
ものであればよい。各多孔性媒体支持体30、32は、多孔性媒体の形状と同一
もしくは類似形状を有していてもよい。各支持体部材の幅方向の寸法は多孔性媒
体と類似していてもよく、大きくても小さくてもよい。例えば、多孔性媒体支持
体は、多孔性媒体の積層体の外周部を超えて封止材まで延在していてもよく、封
止材を超えてもしくは封止材中に延在して、例えば中空ハウジング部材まで延在
していてもよい。次いで、多孔性媒体支持体の外周部は、封止材によってシール
され、多孔性媒体モジュールの構造的一体性を強化することができる。図1及び
図2に示す実施態様において、多孔性媒体支持体30、32は多孔性媒体22と
類似する直径を有する円形ディスクの構成を有していてもよい。
【0045】 各多孔性媒体支持体の厚みは、前記多孔性媒体支持体の一つのもしくは両方の
幅方向の寸法、例えば直径に沿って変化してもよい。ある実施態様においては、
多孔性媒体支持体は、フローを多孔性媒体の積層体に均一に分配するのに有用で
あるところの、厚みが変化する構成、例えば円錐状の構成であってもよい。図1
に示す実施態様においては、その厚みは多孔性媒体支持体30、32の幅方向の
寸法に沿って実質的に一定であることが好ましい。更に、図4に示すように、多
孔性媒体支持体30、32のそれぞれの外周部は面取りされていてもよい。多孔
性媒体支持体30、32の面取りされた外周部は、封止材24が各多孔性媒体支
持体30、32の一部分に亘って位置するようにして、多孔性媒体支持体30、
32を積層多孔性媒体22に固定する。
【0046】 各多孔性媒体支持体は、少なくとも多孔性媒体の積層体と重なる領域において
浸透性を有していればよいが、実質的に全領域に亘って浸透性があってもよい。
各多孔性媒体支持体の浸透度は一方もしくは両方の幅方向寸法に沿って変化して
もよいが、浸透度は均一であるのが好ましい。更に、各多孔性媒体支持体は多孔
性媒体積層体よりも浸透性がずっと大きいのが好ましい。例えば、各多孔性媒体
支持体の多孔度は各多孔性媒体の多孔度よりもより大きい方が好ましい。ある好
ましい実施態様においては、多孔性媒体支持体の除去等級は、約10.0ミクロ
ンもしくはそれ以下から約50.0ミクロンもしくはそれ以上までの範囲、好ま
しくは約20.0ミクロンから約50.0ミクロンまでの範囲であるのがよい。
他方、多孔性媒体の除去等級は、約0.5ミクロンもしくはそれ以下から約1.
5ミクロンもしくはそれ以上までの範囲であるのがよい。更に、各多孔性媒体支
持体中の圧力低下は積層多孔性媒体中の圧力低下よりもずっと小さい方は好まし
い。例えば、各多孔性媒体支持体中の圧力低下は、積層多孔性媒体中の圧力低下
の約10%よりも小さいかもしくは等しいことがよいが、約1%よりも小さいか
もしくは等しいのが好ましい。
【0047】 多孔性媒体支持体は、様々な材料からさまざまの方法によって形成することが
でき、積層多孔性媒体を支持し及び/又は多孔性媒体へのフローを分配すること
ができる。例えば、多孔性媒体支持体は、十分な構造一体性を有することが好ま
しく、それによって圧縮下において、より好ましくは多孔性媒体を膨らませるこ
となしに、多孔性媒体の支持体を均一に支持し、多孔性媒体支持体間の高さを均
一にした媒体積層体を提供する。多孔性媒体支持体に適する材料としては、金属
、セラミック、試験試料や溶出液と適合するポリマーなどが挙げられる。多孔性
媒体支持体に適する構成は、約25ミクロン程度もしくはそれ以下から約0.0
62インチもしくはそれ以上、好ましくは約0.010から約0.030インチ
までの開口を有していてもよい、目打ちをつけたプレートと剛性のスクリーンも
しくはメッシュからなっている。好ましい構成は、結合もしくは焼結金属もしく
は高分子性粒子もしくは繊維の剛性を有する多孔性の支持もしくは非支持シート
である。1つの例としては、焼結ステンレススチール粒子からなる0.08イン
チの厚みを持つ非支持多孔性シートが挙げられる。
【0048】 図4に示すように、封止材24はまた、各多孔性媒体支持体30、32の外周
部内に径方向に沿って(つまり、縁から)浸透すること、及び/又は、各多孔性
媒体支持体30、32と隣接する多孔性媒体22との間を径方向に浸透すること
ができる。封止材24の多孔性媒体支持体30、32内への浸透及び前記多孔性
媒体支持体30、32と隣接する多孔性媒体22との間への浸透は、浸透の深度
と浸透の変化の点で、多孔性媒体22の積層体内への封止材24への浸透と同様
であって、前記封止材はその内側に対面する表面が実質的に均一になる。ある好
ましい実施態様においては、多孔性媒体支持体30、32中への及び各多孔性媒
体支持体30、32と隣接する多孔性媒体22との間への封止材の浸透の深度は
、多孔性媒体22中への及び積層多孔性媒体22間への浸透の深度と実質的に等
しい。多孔性媒体支持体及び多孔性媒体中への浸透の変化はまた同様に、多孔性
媒体の積層体を介して1つの多孔性媒体支持体から他の多孔性媒体支持体への滑
らかなフロー通路を維持するために限定され、それによって多孔性媒体モジュー
ル20中に均一な流体フローを形成することができる。
【0049】 多孔性媒体支持体30、32は、その浸透性が多孔性媒体22よりもずっと大
きいので、各多孔性媒体支持体30、32の外周部の少なくとも一部分は、前記
外周における浸透性を減少させるようにいずれの適切な方法で処理もしくは遮断
される。浸透性を減少させると、多孔性媒体支持体30、32への封止材の浸透
深度を限定することができ、それによって多孔性媒体支持体30、32への封止
材の浸透は、多孔性媒体22への封止材の浸透と実質的に同一にもしくはそれよ
りもほんのわずか大きくなる。例えば、多孔性媒体支持体の外周部の少なくとも
一部分は、前記外周部の浸透性を限定する適切な物質で塗布するかもしくはかか
る物質に浸漬することができる。更に、各多孔性媒体支持体の外周部の少なくと
も一部分は、その浸透性を減少するように機械処理することもできる。図4に示
す実施態様においては、各多孔性媒体支持体30、32の一部分は、前記多孔性
媒体支持体の外周部での浸透性を減少させるように面取りすることができる。面
取りされた部分(ベベル)35は、例えば、レーザーカッティング、ウォーター
ジェットカッティング、機械カッティングもしくは研磨によって形成することが
できる。このようにして、外周部の面取りされた部分35の孔は、完全に、実質
的にもしくは部分的に遮断されて、封止材の浸透の深度を限定する。ベベル35
もしくはその他の処理箇所は、図4に示すように、多孔性媒体支持体の外周部表
面の全体を包含しないことが好ましい。各多孔性媒体支持体30、32の側面部
分36は、遮断されないままもしくはわずかしか遮断されたままにするのがよく
、部分36を遮断されないようにもしくはほんのわずかしか遮断されないように
することによって、封止材の浸透する深度を制御することができる。例えば、そ
の部分は、多孔性媒体支持体の厚みの60%もしくはそれ以下、好ましくは35
%もしくはそれ以下、例えば25%であるのがよい。
【0050】 図4に示す多孔性媒体モジュールは、対向する多孔性媒体支持体30、32間
の複数の多孔性媒体22を結合しシールする封止材を有している。図示した実施
態様において、同一多孔性媒体22の数層だけが、対向する多孔性媒体支持体3
0、32間に配置され層である。しかしながら、積層体はいずれの別の適切な様
式に構成することができる。例えば、非類似の多孔性媒体の層もしくは領域は積
層することができる。更に、積層体には追加の構造体を配置することができる。
例えば、多孔性媒体支持体などの1個もしくはそれ以上の構造支持体及び/又は
1個もしくはそれ以上のフロー分配器もしくはヘッダーを、積層体中の種々の場
所、例えば軸方向に離れた場所に配置することができる。これらのすべての実施
態様にとって、封止材は、種々の層を結合しシールし、多孔性媒体モジュール中
の軸方向フロー通路を画定する積層体の外周部の周りに配置することが好ましい
【0051】 中空ハウジング部材26は、基本的には、多孔性媒体モジュール20中に加圧
下に通過する流体の径方向外側に向いた力に対抗して前記多孔性媒体モジュール
20を支持する機能を有している。その上、中空ハウジング部材26は、多孔性
媒体モジュール20が多孔性媒体モジュールホルダー40中にシールされるとき
、前記多孔性媒体モジュール20を軸方向に支持することができる。更に、中空
ハウジング部材26は、封止材24が多孔性媒体22と多孔性媒体支持体30、
32に適用されるときに、封止材24の容器としても使用されることができる。
【0052】 中空ハウジング部材26は、種々の様式に構成することができる。例えば、中
空ハウジング部材26は、多孔性媒体の積層体の形状に類似もしくは非類似の形
状であってもよい。中空ハウジング部材の内面は、滑らかであっても又は封止材
と機械的に結合する構成、例えば突起状構造もしくはくぼんだ構造を有していて
もよい。図示した実施態様においては、中空ハウジング部材は、多孔性媒体22
の積層体と同軸に配置された中空シリンダー26から構成されている。中空シリ
ンダーは、多孔性媒体22の積層体の外径よりも大きな内径を有していて、封止
材24はそれらの間に配置される。中空シリンダー26の内面は封止材24と当
接し、滑らかであるのがよい。
【0053】 中空ハウジング部材26は、多孔性媒体モジュール20を支持するのに十分な
強度を提供することができる様々な材料から構成することができる。例えば、中
空ハウジング部材26はステンレススチールなどの金属で構成されていてもよい
。別の形態として、中空ハウジング部材は工業用プラスチックなどのプラスチッ
ク材料から構成されていてもよい。例えば低圧クロマトグラフィなどに適用する
ためには、プラスチックとしては、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテ
ルエーテルケトンなどの熱可塑性材料やその他の適切な工業用プラスチックなど
が挙げられる。ある実施態様においては、封止材と中空ハウジング部材とを単一
要素として、例えば別体の中空ハウジング部材なしに形成することが好ましい。
例えば、熱可塑性材料は、多孔性媒体の積層体及び多孔性媒体支持体の周りにイ
ンジェクション成形することができ、熱可塑性材料を封止材と中空ハウジング部
材として兼用して使用されることもできる。別の例としては、ポリウレタンなど
の熱硬化性材料も封止材と中空ハウジング部材とに兼用して使用されることもで
きる。
【0054】 この発明を実施する多孔性媒体モジュールは種々の方法で形成することができ
る。例えば、多孔性媒体層はまず積層し、対向する多孔性媒体支持体の間で軸方
向に圧縮することができる。多孔性媒体層は、積層しながら互いに軸方向に圧縮
しても、又は、圧縮することなしに順次積層した後、多孔性媒体支持体を積層体
に対して押圧して軸方向に圧縮してもよい。多孔性媒体支持体を含む積層体は種
々の理由によって圧縮するのがよい。例えば、積層体を圧縮することによって、
隣接する層間のインターフェイスをより以上に均一にすることができるとともに
、所定の容量でクロマトグラフィ的に活性な媒体の量を多くすることもできる。
また、多孔性媒体支持体を含む積層体を圧縮することによって、多孔性媒体及び
多孔性媒体支持体の積層体中への封止材の浸透深度を限定するとともに、その深
度をより均一にすることができる。
【0055】 圧縮量は、各多孔性媒体の性質及び厚み、多孔性媒体の積層体中の所望の圧力
低下などのパラメータに依存する。多くの実施態様にとって、積層体は、約70
%もしくはそれ以下から約95%もしくはそれ以上までの範囲、好ましくは約7
5%から約90%までの範囲、より好ましくは約75%から約85%までの範囲
、例えば80%の圧縮率を有することが好ましい。必要に応じて、中空ハウジン
グ部材26もしくはその他の適切な装置を、圧縮後に積層体の深度及びその結果
として圧縮量をより正確に制御する停止装置(ストップ)として使用されること
もできる。例えば、中空ハウジング部材26の高さは、圧縮後の積層体の所望の
高さとほぼ同じになるように選択することができる。次いで、積層体は中空ハウ
ジング部材26の高さまで圧縮して、それによって中空ハウジング部材26は積
層体が更に圧縮されることを防止することができる。
【0056】 積層体の圧縮は、積層体が中空ハウジング部材内に配置されているときは維持
するのが好ましい。積層体は、例えば、積層体の上部に重しを置いたり又は機械
的にもしくは油圧的にプレスして対向する多孔性媒体支持体に対して所定の圧力
を加えるなどの適切な方法によって圧縮された状態を維持することができる。
【0057】 液体封止材は、積層多孔性媒体及び多孔性媒体支持体の外周部の周りに、好ま
しくは積層体を圧縮して適用することが好ましい。積層体は、積層体の上部に重
しを置き又は機械的にもしくは油圧的にプレスして対向する多孔性媒体支持体に
対して所定の圧力を加えるなどの適切な方法によって圧縮された状態に維持する
ことができる。圧縮された積層体は金型内に配置し、加熱した液体状の熱可塑性
封止材を積層体の外周部の周りの金型内に、例えばインジェクション成形技術な
どに従って注入することができる。封止材に接触する金型領域は、ポリテトラフ
ルオロエチレンで補強して封止材が金型に付着することを防止するのがよい。加
熱液体熱可塑性封止材の温度は、多孔性媒体層は熱によって損傷されないように
、十分に低いかもしくは十分に短時間で冷めてしまうように設定するのがよい。
別の方法としては、液体熱可塑性封止材の代りに、熱硬化性材料もしくはその他
の硬化性液体封止材を室温で積層体の外周部の周りの金型内に注入することもで
きる。圧縮された積層体を用いることによって、上記したように、液体封止材、
例えば熱可塑性封止材もしくは熱硬化性封止材は、より限定された深度までかつ
より一層均一に径方向に積層体内に浸透することができる。金型中の液体封止材
に対して圧力を加えると、液体封止材が積層体の側面に浸透することができる。
液体封止材が積層体に対して適用される圧力は、封止材の形式、多孔性媒体の種
類、所望の浸透深度と均一性などのパラメータに依存する。例えば、圧力は約5
psi以下、好ましくは約1psi以下であるのがよい。ある場合には、封止材
は加圧しなくとも積層体の側面から浸透することができるので、液体封止材に圧
力を加えない場合もある。
【0058】 液体封止材を金型中に注入する代りに、固体封止材を積層体の外周部の周りの
金型内に配置して、次いで溶融もしくは軟化させて積層体の外周部の周りの金型
に充填し、積層体中に径方向に浸透させることもできる。上記したように、溶融
もしくは軟化した封止材の温度は、多孔性媒体層は熱によって損傷されないよう
に、十分に低いかもしくは十分に短時間で冷めてしまうように設定するのがよい
。所望によって、圧力を溶融もしくは軟化した封止材に適用して、前記封止材が
、積層体の外周部の周りの金型に充填して、積層体中に浸透するのを助けること
もできる。固体封止材は、一片でも数片でもよく、それが積層体の外周部の周り
の金型内に配置できるのであればいずれの適切な構成を有することができる。例
えば、固体封止材は、例えば、中空の円筒状構成などの中空リング状構成を有す
る単片からなっていてもよい。この構成によって、固体封止材は円筒状の積層体
の周りに配置することができる。固体封止材の容量は、積層体の外周部の周りの
金型を充填する封止材の容量に、積層体中に浸透する封止材の容量とを加えた総
量とほぼ同じであるのが好ましい。このようにして、封止材は、金型中で固化す
ると、金型を実質的に充填し、積層体の端面に密着して、封止材が積層体の外周
部全体を実質的に包みシールすることになる。固体封止材は、例えばポリオレフ
ィンなどの熱可塑性材料などの適切な材料から作成することができる。
【0059】 封止材が多孔性媒体及び多孔性媒体支持体の積層体の外周部に適用されると、
封止材は、例えば、加熱液体熱可塑性封止材の場合には冷却することによって及
び/又は熱硬化性封止材やその他の硬化性液体封止材の場合には硬化させること
によって固化させることができる。固化された封止材は多孔性媒体及び多孔性媒
体支持体との積層体の側面をシールする。封止材はまた、多孔性媒体と多孔性媒
体支持体と接合、例えば結合もしくは機械的に連結し、互いに相対する位置にそ
れらを実質的に維持し、それによって多孔性媒体の積層体を圧縮した状態に維持
することも好ましい。多孔性媒体支持体の面取りされた縁は、封止材が前記多孔
性媒体支持体の対向面の少なくとも一部分に亘って固化することができる。この
ことによって、封止材が多孔性媒体支持体を多孔性媒体に固定しかつ多孔性媒体
を圧縮下に維持することができることが増強される。
【0060】 中空ハウジング部材を含む実施態様にとって、多孔性媒体のシールされた積層
体は、封止材が固化した後に、中空ハウジング部材内部に挿入することができる
。しかしながら、中空ハウジング部材は、液体もしくは固体封止材を導入する前
に金型中に挿入するかもしくは金型の外壁を構成するようにするのがよい。中空
ハウジング部材は、積層体の外周面と中空ハウジング部材の内周面との間にリン
グ状の空間を設けるように多孔性媒体の積層体と同軸に配置するのがよい。その
後封止材を空間に導入することができる。封止材が固化するにつれて、封止材は
、中空ハウジング部材に結合し、中空ハウジング部材の内面上のいずれの構成体
と連結し、及び/又は、中空ハウジング部材に対して拡張し、前記封止材と前記
中空ハウジング部材中の積層体とを固定することができる。
【0061】 この発明に係るクロマトグラフィ装置の操作についての好ましい態様を図1に
示す実施態様を参照しながら説明する。上記記載も参照のこと。 試験試料や溶出液などの流体は流入口通路16を介してクロマトグラフィ装置
10内に導入される。流体は、流入口通路16から第一流れ分配装置52を介し
て多孔性媒体22内に流入する。例えば、図示した実施態様においては、流体は
流入口通路16から第一フロー分配器56を介してテーパー空間60中に流入す
る。フロー分配器56は、流体が流入口通路16からテーパー空間60内に流入
するので、フローの再循環、渦流、傍流などのフロー障害も減少し、フローが不
均一になることを減少することができる。
【0062】 テーパー空間60は、流入口通路16から、前記流入口通路16よりも大きな
フロー領域を有する多孔性媒体モジュール20までの流体を均一に分配するのが
好ましい。図示した実施態様において、テーパー空間60は、流入口通路16か
ら第二多孔性フロー分配器、例えば多孔性媒体モジュール20の多孔性媒体支持
体30までの流体の分配を強化することができる。流体はテーパー空間60から
第二多孔性媒体支持体30中を流れる。第二フロー分配器は更に、流体がテーパ
ー空間60から多孔性媒体22内に流入するので、フロー障害を減少し、フロー
レート及び滞留時間の均一性を増強する。
【0063】 次いで、流体は、多孔性媒体モジュール20中と実質的には均一なフローフロ
ントを有する多孔性媒体22の積層体中を通過し、それらは、例えば、流体の実
質的にはすべての流れに対して均一な速度及び/又は均一な滞留時間によって特
徴つけることができる。多孔性媒体モジュール20は、流体が実質的に均一なフ
ローフロントを維持することができる多くの特長を有している。例えば、流体が
多孔性媒体モジュール20中を通過するとき、多孔性媒体22の積層体と多孔性
媒体支持体30、32との側面中に浸透する封止材24によって画定される実質
的に均一に内側に対面している表面は、フロー再循環、渦流、傍流などのフロー
障害やフローが不均一になることを最小にする。流体が多孔性媒体支持体30、
32と多孔性媒体22の積層体中を軸方向に流れると、前記支持体と媒体の外周
部での流体の流れは、凹凸した内側に対向する封止材表面によって過度ではない
が遅滞される。更に、多孔性媒体支持体30、32と多孔性媒体積層体22中の
試験試料や溶出液などの液体の所望でない混合は、封止材の実質的に均一な内側
に対向する表面によって阻止される。流体は、封止材の表面にある大きなコーナ
ー部、裂け目もしくは割れ目によって停滞、停止することなしに封止材の表面に
沿って実質的に平らに流れる。更に、流体は、封止材が流体の径方向の液漏れに
対して非常に効果的なシールを形成するので、多孔性媒体支持体30、32と多
孔性媒体22の積層体の外部に沿って実質的に平らに流れる。
【0064】 流体はまた多孔性媒体積層体22の内側領域内を実質的に均一に流れる。流体
は、積層体の中心から外部まで径方向に実質的に均一である軸方向フローに対す
る抵抗を受ける。多孔性媒体は、実質的に均一な厚みと浸透性とを有することが
好ましく、多孔性媒体の積層体は、多孔性媒体支持体によって均一に圧縮される
のが好ましく、それによって径方向に実質的に均一である軸方向フローに対して
抵抗する均一に積層されたモジュールを提供することができる。更に、多孔性媒
体中の間隙やくぼみなどによって起こる流体の望ましくない混合が防止される。
多孔性媒体の積層体を圧縮することはこれらの間隙やくぼみを除去することがで
きる。その結果、流体は、積層体内における均一なフロー速度及び滞留時間を含
む実質的に均一なフローフロントを有して多孔性媒体の積層体中を軸方向に流れ
る。
【0065】 多孔性媒体22中を通過した後、流体は第二流れ分配装置54を通って流出口
通路18に流れる。例えば、図示した実施態様においては、流体は、第二多孔性
フロー分配器、例えば多孔性媒体支持体32、テーパー空間62及び第一多孔性
フロー分配器58を介して流出口通路18に流れる。第二流れ分配装置54の各
成分は、第一流れ分配装置52の成分に類似するように機能し、流出口通路18
に流れる流体がより均一なフロー特性を有することになる。第一多孔性フロー分
配器58は、流体がテーパー空間62から流出口通路18内に流入してくるので
、フロー障害を減少することができる。
【0066】 均一なフロー特性を、特に多孔性媒体モジュール内において均一なフロー特性
を提供することによって、クロマトグラフィ装置10は多孔性媒体22のクロマ
トグラフィ分離を実質的に増強する。例えば、クロマトグラフのピークは、従来
のクロマトグラフィ分離から得られるものよりも一段と狭く、十分に分離されて
いてかつ十分に限定されている。
【0067】 クロマトグラフィ分離が一旦完了すると、多孔性媒体モジュール20は、別の
分離に使用されるために洗浄される。例えば、多孔性媒体モジュールは、ハウジ
ングから取り外し、別体の洗浄装置内に配置することができるが、多孔性媒体モ
ジュールはハウジング中に残しておくのが好ましい。次いで、洗浄溶液を、多孔
性媒体支持体及び固定分離媒体、例えば多孔性媒体の積層体などを含む多孔性媒
体モジュール中を通過させる。多孔性媒体モジュールをハウジング内に残しなが
ら洗浄することの一つの利点は、テーパー空間の壁、ハウジング中の全ての多孔
性フロー分配器及びハウジング中のフロー通路を含むハウジングがすべて多孔性
媒体モジュールと一緒に洗浄されることである。洗浄溶液としては、いずれの適
切な洗浄剤、例えば水酸化ナトリウムもしくは塩酸の1N水溶液などを使用され
ることができる。洗浄溶液は、クロマトグラフィ装置中を逆方向に、つまり、流
出口から多孔性媒体モジュールを介して流入口に流すのが好ましいが、クロマト
グラフィ装置のいずれの方向にも流すことができる。封止材は多孔性媒体の積層
体内に実質的に均一な内側に対向する表面を提供するので、多孔性媒体モジュー
ルを洗浄溶液で上記のように洗浄することによって多孔性媒体から残査を完全に
除去することができる。一旦クロマトグラフィ装置が洗浄されると(又は一旦新
規なもしくは以前に洗浄された多孔性媒体モジュール20は、新規なもしくは洗
浄したシール48、49とともに洗浄したプレート42、44間に置換されると
)、別のクロマトグラフィ分離を進行することができる。
【0068】 図5はこの発明を実施する別の例であるクロマトグラフィ装置110を例示す
る。クロマトグラフィ装置110は、流入口112と、流出口114と、多孔性
媒体モジュール120と、前記多孔性媒体モジュール120を保持する多孔性回
転モジュールホルダー140とから構成されている。クロマトグラフィ装置11
0は、第一及び/又は第二流れ分配装置152、154と有している。第一フロ
ー前記装置152は流入口112と多孔性媒体モジュール120の間のフロー通
路に配置され、第二流れ分配装置154は多孔性媒体モジュール120と流出口
114の間のフロー通路に配置することができる。
【0069】 図5に例示する装置110は、図1に示す装置10と多くの点で類似している
。したがって、図1に示す装置10に関する多くの上記記載はこの装置110に
適用できる。この装置110については、2つの装置10と110の間の違いを
強調して説明する。
【0070】 図1に例示する多孔性媒体モジュール20と同様に、図5に例示する多孔性媒
体モジュール120は多孔性媒体122の積層体と、多孔性媒体122の周りに
配置された封止材124とから構成することができる。多孔性媒体モジュール1
20にはまた中空ハウジング部材126が含まれていて、封止材126は多孔性
媒体22の積層体と中空ハウジング部材126の間に配置することができる。多
孔性媒体モジュール120はまた、多孔性媒体積層体122の端125、127
にそれぞれ設けた第一及び/又は第二多孔性媒体支持体130、132から構成
することができる。
【0071】 封止材124はまた図1に示す封止材24に同様であってもよい。封止材12
4は、(1)各多孔性媒体122の外周部内に径方向に(つまり縁から)及び/
又は(2)隣接する多孔性媒体122の間に軸方向に浸透して、強力で効果的な
シールを形成するとともに、封止材124を多孔性媒体122ときっちりと結合
させる。多孔性媒体122の側面123中を浸透した封止材124は、多孔性媒
体122を通過するフロー通路の内面を形成する内側に対面する側面を画定する
。この表面には、流体の流れが停滞する割れ目、裂け目やその他の停滞領域が実
質的には皆無であることが好ましい。封止材124は、前記封止材24が形成さ
れる材料であればいずれからも形成することができる。
【0072】 第一及び第二多孔性媒体支持体130、132はまた図1に示す多孔性媒体支
持体30、32と同様であってもよい。例えば、第一及び第二多孔性媒体支持体
130、132は、第一及び第二多孔性媒体支持体30、32が発揮するいずれ
の機能も発揮することができ、それらの機能の1つもしくはそれ以上を発揮でき
るようにいずれの適切な構成になっているのがよい。各媒体支持体の幅方向寸法
はまた多孔性媒体と同様であってもよく、大きくても小さくてもよい。例えば、
図5に示すように、第一及び第二多孔性媒体支持体130、132は、封止材1
24の部分に亘って多孔性媒体122の積層体の外周部を超えて横方向に延伸し
ている。
【0073】 各多孔性媒体支持体の厚みは、多孔性媒体支持体の横方向寸法の1方もしくは
両方に沿って変化するようにしてもよい。図5に示す実施態様においては、第一
及び第二多孔性媒体支持体130、132はそれぞれ実質的に一定の厚みを有す
るが、クロマトグラフィ装置中を通るフローが均一になるように厚みを変化させ
ることができる。例えば、多孔性媒体支持体は、大型のクロマトグラフィ装置に
特に適している円錐形状の構成であってもよい。
【0074】 多孔性媒体支持体30、32の外周部と同様に、各多孔性媒体支持体130、
132の外周部は、その浸透性を減少するように処理することによって、封止材
がより大きな浸透性を有する多孔性媒体支持体130、132中に浸透する深度
を、封止材が浸透性の小さい多孔性媒体22の積層体中に浸透する深度とほぼ同
じにすることができる。
【0075】 その外周部における多孔性媒体支持体130、132の浸透性を減少させる方
法には、多孔性媒体支持体30、32に関して上記に記載した方法に加えて、多
くの方法がある。例えば、多孔性媒体支持体の外周部領域は圧縮して、孔のサイ
ズを小さくしたりもしく孔を封鎖したりしてその浸透性を減少させることができ
る。多孔性媒体支持体の外部領域を圧縮する方法も種々の方法がある。ある実施
態様においては、多孔性媒体支持体130、132の表面168、170、17
2、174はその外周部の近くを軸方向に圧縮してもよい。別の方法としては、
多孔性媒体支持体130、132の側面184、186を径方向内側に圧縮して
もよい。更に、多孔性媒体支持体の外周部は、軸方向及び径方向の位置間の角度
で圧縮して、圧縮・面取りされた縁を形成するようにしてもよい。
【0076】 多孔性媒体支持体の外周部領域を圧縮する方法としては更に別の方法がある。
図5乃至7に示す実施態様において、例えば、各多孔性媒体支持体130、13
2は、軸方向に圧縮して、その外周部内部の前記外周部領域に対向する円形溝1
31、133を形成してもよい。これらの対向する圧縮溝131、133は、封
止材が溝131、133を超えて多孔性媒体支持体130、132内に径方向に
浸透することを減少させるかもしくは防止するために特に有効である。多孔性媒
体支持体中の対向溝を押圧することによって、対向溝間の圧縮部分の多孔度は限
定されかつ密度は増加して、圧縮され高密度になった部分の浸透度を著しく減少
する。その結果、封止材は、高密度部分を通過して実質的に径方向内側に浸透す
ることができない。別の態様として、多孔性媒体支持体の各面における圧縮溝及
び高密度部分は相殺されるか、又は、多孔性媒体支持体の1つの表面だけが圧縮
溝及び高密度部分、例えば多孔性媒体に対面する表面とを有していてもよい。図
5で示すように、溝は、連続円形状の構成であるのが好ましいが、三角形、長方
形もしくはドーム状構成のような適切な断面形状を有していてもよい。
【0077】 別の形態として、多孔性媒体支持体の外周領域には、突起部、例えば円形隆起
部が多孔性媒体支持体の1方もしくは両方の表面の外周領域に当初形成されてい
てもよい。多孔性媒体支持体には当初前記支持体の対面表面にほぼ対向する円形
突起部が設けられているのが好ましい。これらの突起部は次いで圧縮されて多孔
性媒体支持体に略平坦な表面を形成し、多孔性媒体支持体内に対応する高密度部
分を形成する。
【0078】 更に別の形態として、多孔性媒体支持体130、132の外周部は、適切なコ
ーティング材で塗布するかもしくはかかるコーティング材に浸漬して、その浸透
性を減少することもできる。かかる適切なコーティング材は、封止材と接触する
多孔性媒体支持体130、132の領域に、例えば、側面184、186及び/
又はその外周部近くの端面168、170、172、174に適用することがで
きる。コーティング材は、試験試料や溶出液が流れる多孔性媒体支持体130、
132の領域には適用しないのが好ましい。コーティング材を適用すると、流体
が多孔性媒体支持体のその部分を遮断されずに均一に流れることができなくなる
。ある実施態様では、同一もしくは異なるコーティング材を一層もしくは多層に
適用することができる。
【0079】 適当なコーティング材としては、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリプロピ
レン、2成分ポリウレタンもしくはポリテトラフルオロエチレンなどのポリマー
を使用されることができる。封止材をコーティング材として使用されることもで
きる。好ましい実施態様では、コーティングは一層のポリテトラフルオロエチレ
ン又は一層もしくは多層の2成分ポリウレタンのコートから構成されていてもよ
い。
【0080】 コーティング材は、封止材の浸透を減少させるために異なる方法で外周領域に
適用することもできる。例えば、多孔性媒体支持体にその平面の一面もしくは両
面に圧縮された溝が設けられている場合には、その溝をコーティング材もしくは
封止材で充填して封止材が前記溝を超えて浸透することを減少もしくは防止する
ことができる。溝はコーティング材で詰めるのが好ましく、これによって多孔性
媒体支持体の面に沿って均一な、例えば平らな面を提供する。別の形態として、
側面及び/又は圧縮された溝と外側縁の間の平らな面の一面もしくは両面はコー
ティング材でコートするかもしくはコーティング材に浸漬することができる。
【0081】 封止材が多孔性媒体支持体に浸透するのを限定する別の方法として、多孔性媒
体支持体の外周領域にテープを貼付してその封止材の浸透を減少させる方法があ
る。例えば、テープは、その縁にある側面184、186及び/又はその外周部
の近くの端面168、170、172、174の一面もしくは両面に、かつ、圧
縮された溝の内側に平らに適用することもできる。テープを貼付した後、封止材
を多孔性媒体支持体と多孔性媒体の積層体に適用することができる。封止材が固
化した後、試験試料や溶出液が流れる多孔性媒体支持体のフロー領域をカバーす
るテープ部分ははがしてもよい。このようにして、封止材によって多孔性媒体支
持体のフロー領域が遮断されることを防止することができる。
【0082】 図5に示す中空ハウジング部材126は図1に示す中空ハウジング部材26と
同様であってもよい。更に、中空ハウジング部材126は、前記中空ハウジング
部材126と封止材124とを結合する機構を有することができる。図5に示す
実施態様においては、前記機構は、中空ハウジング部材126上の構成を含んで
いて、前記構成は、例えば、内面における1個もしくはそれ以上の突起部及び/
又はくぼみ部もしくはその他の不規則部からなっていてもよい。突起部は、円形
隆起部、軸方向リブもしくはその他のいかなる適切な突出部であってよい。くぼ
み部は、円形もしくは軸方向溝などの凹部、穴部などであってもよい。封止材が
中空ハウジング部材と多孔性媒体の積層体との間に適用されたとき、中空ハウジ
ング部材の内面構成は、封止材の外面上にかみ合わせ機構を形成する。互いに鏡
像の関係にあるこれらの2つの構成は、前記ハウジング部材と前記封止材とを結
合し、両者の相対的運動を防止する。図5に示す実施態様においては、中空ハウ
ジング部材126の内面上の構成には、前記ハウジング部材126の端にベベル
178、180形状のくぼみ部が包含される。封止材124は、ハウジング部材
120と封止材124の間の相対的運動、例えば相対的な軸方向運動を防止する
ために、ベベル178、180上に突出して、ベベル178、180と連結する
ことができる。前記かみ合わせ機構はまた相対的な回転運動を防止するように配
設することができる。
【0083】 封止材を積層体の外周部に適用するとき、力が加えられて多孔性媒体の積層体
と多孔性媒体支持体とを圧縮する。力が解除されて封止材が固化した後、多孔性
媒体支持体は多孔性媒体の積層体にしっかりと結合したままであって、多孔性媒
体は圧縮された状態であるのは好ましい。クランプやファスナーなどの機械的器
具を含む様々な器具が多孔性媒体支持体を多孔性媒体の積層体に結合するために
使用されることができるけれども、封止材をこの目的に使用されることが好まし
い。封止材は、多孔性媒体ばかりではなく、多孔性媒体支持体にしっかりと結合
していて、それによって力が解除されたときに多孔性媒体支持体はその場所にそ
のまま存在し、多孔性媒体を圧縮し続けることが好ましい。封止材は多くの異な
る方法で多孔性媒体支持体にしっかりと結合することができる。例えば、封止材
は、多孔性媒体支持体の表面に浸透するだけで、前記多孔性媒体支持体にしっか
りと結合することができる。別の形態として、多孔性媒体支持体の側面に突起部
及び/又はくぼみ部が存在している場合には、封止材は多孔性媒体支持体により
一層しっかりと結合することができる。更に、多孔性媒体支持体は封止材中に延
在していてもよい。図5に示す装置110において、封止材124は、積層体の
端を超えて軸方向に延伸し、図8に示すように、封止材124の一部分188は
、多孔性媒体支持体130、132の端面168、172を超えて径方向内側に
延伸していてもよい。このようにして、封止材124はクランプとして作用し、
多孔性媒体122の積層体と多孔性媒体支持体130、132とを一緒に互いに
より強固に保持するとともに、多孔性媒体支持体と多孔性媒体との幅方向変位を
防止している。
【0084】 多孔性媒体と多孔性媒体支持体との積層体は中空ハウジング部材と実質的に同
軸に配置されるのが好ましい。多孔性媒体支持体及び多孔性媒体の1つもしくは
それ以上が径方向に変位すると、試験試料/溶出液のフロー通路の縁に裂け目や
コーナー部が形成され、フローが不均一になる原因となる。このために、多孔性
媒体モジュールには、多孔性媒体と多孔性媒体支持体の積層体をセンタリングす
る機構を設けておいてもよい。例えば、前記機構は、ハウジング部材と前記積層
体との間に配置された複数のスペーサーから構成されていてもよい。スペーサー
は、少なくとも多孔性媒体の積層体をハウジング部材の中央に配置するように構
成するのが好ましい。図9に示す実施態様においては、各スペーサー182は円
筒形構成を有し、各スペーサー182の直径は、ハウジング部材126の内径と
積層体の外径との差にほぼ等しく設定するのがよい。スペーサー182がハウジ
ング部材126と積層体の間の積層体の周りに配置されるときは、積層体をハウ
ジング部材126の中心に配置する。更に、スペーサーの高さは、多孔性媒体支
持体に対してストップとなるように設定して、多孔性媒体の積層体に対して押圧
するときに過度の圧縮にならずに適度の圧縮に促進することができる。
【0085】 図5に示す多孔性媒体モジュール120の製造法は、図1に示す多孔性媒体モ
ジュール20の製造法と同様であってもよい。以下に多孔性媒体モジュール12
0の製造法について2つの製造法の違いを強調して説明する。
【0086】 多孔性媒体支持体の外周領域は、上記したように、封止材の浸透を減少するよ
うに加工するのが好ましい。例えば、対向する溝を外周領域内に押圧したり、コ
ーティング材で塗布及び/又は好ましくは充填するのがよい。
【0087】 多孔性媒体122の層は、積層しながら互いに対して軸方向に圧縮するか、又
は圧縮なしに順次積層し、次いで前記積層体に対して多孔性媒体支持体130、
132を押圧することによって軸方向に圧縮するのがよい。次ぎに、中空ハウジ
ング部材126と、多孔性媒体支持体を含む積層体は、金型(図示せず)内に挿
入される。中空ハウジング部材126は金型の側壁から構成され、前記金型は中
空ハウジング部材126の開放端を閉鎖することが出来る。
【0088】 多孔性媒体122及び/又は多孔性媒体支持体130、132の層は中空ハウ
ジング部材126の中心に配置されるのが好ましい。多孔性媒体122と多孔性
媒体支持体130、132の積層体は中空ハウジング部材126内に積層される
のが好ましく、複数のスペーサー182は前記中空ハウジング部材126と多孔
性部材122の積層体との間に配置して、前記積層体を前記ハウジング部材12
6の中心に配置するのが好ましい。スペーサー182は、中空ハウジング部材1
26内に残存させてもよく、また封止材が中空ハウジング部材126と、多孔性
媒体122の積層体と、多孔性媒体支持体130、132の間の空間に注入され
る前に除去してもよい。
【0089】 別の方法として、積層体を中空ハウジング部材126の中心に配置する他の適
切なセンタリング機構を用いることもできる。例えば、スプリット−リング・セ
ンタリング機構を用い、又はセンタリング部材、例えばセンタリング用リングを
多孔性媒体支持体130、132と多孔性媒体122の積層体のそれぞれに使用
してもよい。各多孔性媒体支持体130、132に対するセンタリング用リング
の内径は多孔性媒体支持体130、132の直径と実質的に等しく、その外径は
中空ハウジング部材126の内径に実質的に等しいのが好ましい。多孔性媒体1
22の積層体に対するセンタリング用リングの内径は前記積層体の直径に実質的
に等しくまたその外径は中空ハウジング部材126の内径に実質的に等しいのが
好ましい。
【0090】 センタリング用リングを使用されると、多孔性媒体122と多孔性媒体支持体
130、132とは、同時にもしくは順次中空ハウジング部材126内にセンタ
ーリングすることができる。例えば、多孔性媒体支持体130、132の一方を
センタリング用リングを用いて中空ハウジング部材126の中心に配置し、次い
で前記センタリング用リングを除去して第二センタリング用リングを用いて多孔
性媒体122を中空ハウジング部材126の中心に配置することができる。次に
、前記第二センタリング用リングを除去して、第3のセンタリング用リングを用
いて第二多孔性媒体支持体130、132を中空ハウジング部材126の中心に
配置することができる。続いて、前記第3センタリング用リングを除去すること
ができる。2つの多孔性媒体支持体130、132が同じ直径を有している場合
には、第一センタリング用リングを用いて第二の多孔性媒体支持体130、13
2を中心に配置することができる。
【0091】 上記封止材と同様な封止材、例えば液体封止材は、積層多孔性媒体122と多
孔性媒体支持体130、132の外周部の周りに、好ましくは積層体を圧縮した
後に、適用するのがよい。封止材を積層体122に適用する圧力は、封止材の形
式、多孔性媒体122の性質、その浸透の所望の深度や均一性などによって変え
ることができる。圧力は低い方が好ましい。例えば、圧力は約5psig以下で
あるのが好ましく、約1psig以下であるのがより好ましく、0psigもし
くはそれに近い圧力が特に好ましい。
【0092】 ハウジング部材126には、図5に示すようなベベル178、180のような
突起部もしくはくぼみ部があり、封止材がかかる面取り領域中に流入するように
するのが好ましい。更に、封止材は、各多孔性媒体支持体130、132の外側
縁を超えてかつ多孔性媒体支持体130、132の外面172、168上に径方
向内側に、好ましくは圧縮された溝131、133を超えないように流入させる
のがよい。
【0093】 一旦封止材を多孔性媒体122の積層体と多孔性媒体支持体130、132の
外周部に適用すると、封止材は、例えば、好ましくは加圧下で冷却及び/又は硬
化することによって固化することができる。加圧下で冷却及び/又は硬化するこ
とによって、封止材が固化するにつれて気泡が封止材中に形成されることを減少
することができる。硬化温度と圧力は、例えば使用される封止材によって変える
ことができる。例えば、2成分ポリウレタンの場合には、硬化温度は約90F程
度であり、硬化圧力は約90psig程度である。固化した封止材は、多孔性媒
体支持体130、132の外周部ばかりではなく、多孔性媒体122の積層体の
側面をもシールする。封止材はまた多孔性媒体支持体130、132と多孔性媒
体122に強固に接着し、それによって多孔性媒体支持体130、132が元の
場所にそのまま残存し、多孔性媒体122の積層体を圧縮した状態で維持する。
【0094】 多孔性媒体モジュールホルダー140は、図1に示す多孔性媒体モジュールホ
ルダー40と同様であってもよい。多孔性媒体モジュールホルダー140は、そ
の間に多孔性媒体モジュール120が配設される2枚のプレート142、144
を有しているのが好ましい。複数個のボルト146やクランプなどの結合具はそ
の2枚のプレート142、144の間に多孔性媒体モジュール120を固定する
ことができる。図示した実施態様においては、流入口112と流出口114はそ
れぞれ2枚のプレート142、144の中心近くに配置するのが好ましい。
【0095】 シール148、149は、多孔性媒体モジュール120と多孔性媒体モジュー
ルホルダー140のプレート142、144の間から径方向外側に液漏れがしな
いように配置することができる。一方では、各シール148、149はプレート
142、144に対して押圧するとともに、他方では、シール148、149は
、多孔性媒体モジュール120に対して、例えばハウジング部材126や封止材
124や多孔性媒体支持体130、132の1つもしくはそれ以上に対して押圧
することができる。シール148、149は、流体がそのシール148、149
をバイパスして多孔性媒体支持体130、132の浸透性領域を通って径方向外
側に漏れる可能性があるので、前記多孔性媒体支持体の浸透性領域だけに対して
は押圧しない方が好ましい。したがって、各シール148、149は、ハウジン
グ部材126、封止材124もしくは多孔性媒体支持体130、132の不浸透
性領域に対して押圧するのが好ましい。各シール148、149は、多孔性媒体
モジュール120のフロー領域外側の前記多孔性媒体モジュール120の外側縁
近くに配置するのが好ましい。
【0096】 各プレート142、144もしくは多孔性媒体モジュール120又はその両者
は、シール148、149を収容するシールグランドとして作用する環状溝を有
していてもよい。図5に示す実施態様においては、各シール148、149はモ
ジュールホルダー140のプレート142、144内の環状溝中に配置され、多
孔性媒体支持体130、132及び/又は封止材124に対してシールされる。
例えば、シール148、149は、その部分が封止材124及び/又はコーティ
ング材に浸漬された多孔性媒体支持体130、132の不浸透性部分に対してシ
ールすることができる。別の態様としては、シール148、149は、封止材1
24に対してシールされ、前記封止材124はシールグランドの一部分を形成す
ることができる。例えば、図10に示すように、封止材124は、多孔性媒体支
持体132の外面172を超えて径方向内側に延伸する部分135と、多孔性媒
体支持体132から略軸方向外側に延伸する部分とから構成されていてもよい。
封止材のこれら2つの部分はシールグランド部を形成する。シール149は、シ
ールグランド中の封止材124のこれらの部分に対してシールされ、流体が径方
向外側に液漏れするのを防止することができる。封止材124の部分135は、
滑らかで平坦であって、シール149とともに強固なシールを形成できるのが好
ましい。更に別の態様として、封止材は、図8に示すように、シールグランドの
略軸方向に延伸する部分だけを含むようにしてもよい。シール149は、封止材
と多孔性媒体支持体の不浸透性部分に対してシールすることができる。
【0097】 図5に示す実施態様では、第一及び第二流れ分配装置152、154の両方が
含まれているのが好ましいが、前記流れ分配装置152、154のいずれか一方
を含んでいてもよい。第一流れ分配装置152は、多孔性媒体モジュール120
よりも小さなフロー領域を有する流入口通路112と多孔性媒体モジュール12
0の間のフロー通路中に配置するのが好ましい。第二流れ分配装置154は、流
出口通路114よりも大きなフロー領域を有する多孔性媒体モジュール120と
流出口通路114の間のフロー通路中に配置するのが好ましい。一般的には、流
れ分配装置は、フロー領域が変化するフロー通路のどの場所にも配置することが
できる。
【0098】 図5に示すように、第一流れ分配装置152はテーパー空間160を有するの
が好ましい。テーパー空間160は、流入口通路112のより小さいフロー領域
と多孔性媒体122のより大きなフロー領域の間のフロー通路内の少なくとも移
行部分から形成される。第一流れ分配装置はまたテーパー空間と連動連結してい
る多孔性フロー分配器を有することができる。多孔性フロー分配器は、流入口通
路とテーパー空間の間の場所など、もしくはテーパー空間中、テーパー空間と多
孔性媒体モジュールの間のもしくは多孔性媒体モジュール内のいずれの適切な場
所にも配置することができる。図5に示す実施態様においては、多孔性フロー分
配器は、第一多孔性媒体支持体130を有していて、多孔性媒体モジュール12
0内に配置される。ただし、多孔性フロー分配器は多孔性媒体モジュール120
と多孔性媒体モジュールホルダー140から別体の部品であってもよい。流れ分
配装置の別の実施態様が詳細に上記特許出願第60/121701号及び第60
/168750及びそれらに対応する国際出願(発明の名称「Chromatography D
evice and Flow Distributor Arrangements Used in Chromatography Devices」
)に記載されている。記載されている実施態様のいずれもこの発明に係るクロマ
トグラフィ装置の本実施態様110に使用されることができる。
【0099】 クロマトグラフィ装置110の操作は、上記したクロマトグラフィ装置10の
操作と実質的に同じであってもよい。 図11はこの発明を実施する別の例である装置200を示している。装置20
0は、流入口201と、流出口202と、多孔性媒体モジュール210と、前記
多孔性媒体モジュール210を保持する多孔性媒体ホルダー220とから構成さ
れている。流入口201と流出口202とは、装置200内のフロー通路を画定
し、多孔性媒体モジュール210はフロー通路内に配置される。例示した実施態
様においては、装置200には流れ分配装置が含まれてい乃至かしながら、流れ
分配装置は、流入口201と多孔性媒体モジュール210との間及び/又は多孔
性媒体モジュール210と流出口202の間のフロー通路中に配置してもよい。
【0100】 多孔性媒体ホルダー220は、上記実施態様において示した多孔性媒体モジュ
ールホルダーと同様であってもよく、多孔性媒体モジュール210を含む、2枚
の対向プレート221、222などのホルダー部分から構成されているのが好ま
しい。流入口201と流出口202はプレート221、222内にそれぞれ設け
ることができる。
【0101】 多孔性媒体モジュール210は広範囲の分離に使用されることができる。例え
ば、多孔性媒体モジュール210はサンプリングモジュールとして使用されるこ
とができる。前記実施態様に示す多孔性媒体モジュールと同様に、図11に示す
多孔性媒体モジュール210は、多孔性媒体211の積層体と前記多孔性媒体2
11の周りに配置した封止材212を有することができる。多孔性媒体211は
前記実施態様のいずれにも使用した多孔性媒体と類似していてもよい。多孔性媒
体モジュールは、封止材の周りに配置した中空ハウジング部材と、多孔性媒体積
層体の1端に配置した第一多孔性媒体支持体と、及び/又は、前記多孔性媒体積
層体の他端に配置した第二多孔性媒体支持体とから構成されていてもよい。しか
しながら、多孔性媒体モジュール210には、その主要構造成分として多孔性媒
体211の積層体と封止材212だけを含むところの、中空ハウジング部材もし
くはいずれの多孔性媒体支持体も含まれていないことが好ましい。
【0102】 封止材212は、前記実施態様のいずれかに使用した封止材と同様であっても
よい。例えば、封止材は、(1)各多孔性媒体211の外周部内に径方向から浸
透するか及び/又は(2)隣接する多孔性媒体211の間に径方向から浸透して
、強力で効果的なシールを形成するとともに、封止材212が多孔性媒体211
に対して強固に結合することができる。封止材212は多孔性媒体211を通る
フロー通路の内面を形成する内側に対面する側面を画定することができる。この
表面は、流体のフローが停滞するような裂け目、割れ目及びその他の停滞領域が
実質的に皆無であることが好ましい。しかしながら、封止材の浸透の変化は前記
実施態様に示した場合よりも大きくてもよい。
【0103】 多孔性媒体モジュール210は、前記実施態様に示した多孔性媒体モジュール
のいずれにも類似する方法で形成することができる。例えば、多孔性媒体211
の積層は、例えば、対向プレート間に圧縮してもよく、金型中に封入してもよい
。次いで、封止材212は圧縮した多孔性媒体積層体の外周部の周りに適用する
ことができる。また、封止材が適用される圧力は、封止材の形式、多孔性媒体の
性質、封止材浸透の好ましい深度及び均一性に依存する。封止材は、それが固化
した後、多孔性媒体の積層体の1端もしくは両端から軸方向に延伸していてもよ
いが、図示した実施態様においては、封止材212は多孔性媒体積層体の端と実
質的に同じ高さである。
【0104】 多孔性媒体モジュール210の封止材212は、前記モジュール210の1端
もしくは両端に台座構成体213を有するのが好ましい。台座構成体213は、
多孔性媒体ホルダー220上の、例えば円形シールエッジ223等のシーリング
機構と連動連結している。台座構成体213の構成は、一般的には、シールエッ
ジ223の構成に対応していてもよい。円形シールエッジ223に対しては、台
座構成体213もまた円形であってもよい。対向するシールエッジ223は、プ
レート221、222に配置され、前記プレート221、222が、例えばネジ
付き結合具やクランプ機構などによって互いに取り付けられたときに、台座構成
体213を多孔性媒体モジュール210の対向端に接触させるのが好ましい。台
座構成体213には輪郭をつけることができるが、台座構成体は、平坦であるの
が好ましく、また多孔性媒体211の積層体の有効フロー領域外に、好ましくは
多孔性媒体11の外径の外に設けるのが好ましい。更に、封止材212は適合性
、例えば弾性があるのが好ましい。例えば、封止材212は適合性もしくは弾力
性のあるポリウレタンから形成することができる。プレート221、222が互
いに取り付けられかつシールエッジ223が台座構成体213に係合するときに
は、シールエッジ223は、適合性のある封止材212を圧縮し、多孔性媒体モ
ジュール210とモジュールホルダー220との間に信頼性のあるシールを形成
することができる。モジュールホルダー220には、封止材212が過度に圧縮
されることを防止するためにストップ224を設けてもよい。
【0105】 図11に示す装置200の洗浄を含む操作は、前記実施態様のいずれの操作と
同様であってもよい。 この発明の様々な態様を複数の実施態様によって記載したけれども、これらの
実施態様の多くの変形は当前記技術分野に属する通常の知識を有する者にとって
は明細書の教示に従えば自明である。例えば、この発明によれば、記載されたい
ずれの実施態様の特徴の1つもしくはそれ以上もしくはすべてが、記載されたそ
の他のいずれの実施態様の特徴の1つもしくはそれ以上もしくはすべてと置換及
び/又は結合することができる。例えば、図5に示す装置110に関連して記載
したような、多孔性媒体支持体130、132のその外周部での浸透性を減少す
るいずれの方法及びすべての方法は、図1に示すような多孔性媒体支持体30、
32のその外周部での浸透性を減少するために使用されることができる。更にま
た、この発明によれば、記載した実施態様のそれぞれの特徴のすべてが包含され
ていなくてもよい。例えば、中空ハウジング部材126には、前記中空ハウジン
グ部材126と封止材124とを連結するいずれの構成もその内面に設けられて
いなくてもよい。したがって、記載した実施態様のすべての特長、改良及び変形
は、ここに特許請求した発明の精神及び範囲内に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の1実施態様によるクロマトグラフィ装置を示す断面図
である。
【図2】 この発明の1実施態様による多孔性媒体モジュールを示す断面図
である。
【図3】 封止材が多孔性媒体中に浸透する状態を図示するこの発明の別の
実施態様による多孔性媒体モジュールを示す断面図である。
【図4】 封止材が多孔性媒体及び多孔性媒体支持体中に浸透する状態を図
示するこの発明の別の実施態様による多孔性媒体モジュールを示す断面図である
【図5】 この発明の別の実施態様によるクロマトグラフィ装置を示す断面
図である。
【図6】 図5に示す実施態様に使用される多孔性媒体モジュールを示す断
面図である。
【図7】 図5及び図6に示す実施態様に使用される多孔性媒体モジュール
を示す部分断面図であって、封止材が多孔性媒体及び多孔性媒体支持体中に浸透
する状態を示す。
【図8】 図5及び図6に示す実施態様に使用される多孔性媒体モジュール
を示す部分断面図であって、面取りされた端を有するハウジング部材を示す。
【図9】 図5に示す実施態様に使用される多孔性媒体モジュールを示す上
面図であって、ハウジング部材と、多孔性媒体と多孔性媒体支持体の積層体との
間に配置したスペーサーを示す。
【図10】 図5及び図6に示す実施態様に使用される多孔性媒体モジュー
ルを示す部分断面図であって、封止材上のリングシールを示す。
【図11】 この発明の別の実施態様による装置を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10、110 クロマトグラフィ装置 12、112、201 流入口 10、110、202 流出口 20、120、210 多孔性媒体モジュール 22、122、211 多孔性媒体 24、124、212 封止材 26、126 中空ハウジング部材 30、32、130132 多孔性媒体支持体 40、140、220 多孔性媒体モジュールホルダー 42、44、142、144、221、222 プレート 52、152 第一流れ分配装置 54、154 第二流れ分配装置 60、62 テーパー空間 200 装置
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年2月8日(2001.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ソレンセン,トーマス アメリカ合衆国ニューヨーク州13068,フ リーヴィル,オーシャン・ドライブ 17 (72)発明者 ストレンペル,ジョン アメリカ合衆国ニューヨーク州13108,マ ーセラス,フランク・ゲイ・ロード 4466 (72)発明者 ブッシュ,ゲイリー アメリカ合衆国ニューヨーク州13073,グ ロトン,サウス・メイン・ストリート 834

Claims (77)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性媒
    体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 中空ハウジング部材と、 前記ハウジング部材中に積層された複数の多孔性媒体と、 前記積層多孔性媒体と前記ハウジング部材との間に配置された前記積層多孔性
    媒体の外周部をシールする封止材と、 を有する、多孔性媒体モジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記封止
    材は前記積層多孔性媒体の外周部内に浸透する、前記多孔性媒体モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記積層
    多孔性媒体の外周部内に浸透する封止材の浸透深度は、実質的に均一である、前
    記多孔性媒体モジュール。
  4. 【請求項4】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性媒
    体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 外周部を有する複数の積層多孔性媒体と、 前記積層多孔性媒体の外周部の周りに配置され、前記積層多孔性媒体の外周部
    内に浸透する封止材と、 を有し、 前記封止材の積層多孔性媒体の外周部内での浸透深度は、実質的に均一である
    、前記多孔性媒体モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3又は4に記載の多孔性媒体モジュールにおい
    て、前記封止材は、各多孔性媒体の外周部内と、隣接する多孔性媒体間とに浸透
    する、前記多孔性媒体モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のうちのいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールにおいて、封止材浸透の最大変動が各多孔性媒体の厚みより小さいか又
    は等しい、前記多孔性媒体モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれか一項に記載の多孔性媒体モジュー
    ルにおいて、封止材浸透の最大変動が封止材浸透の変動ピッチより小さいか又は
    等しい、前記多孔性媒体モジュール。
  8. 【請求項8】 先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールにおいて、前記積層多孔性媒体に連動連結した多孔性媒体支持体を少な
    くとも有する、前記多孔性媒体モジュール。
  9. 【請求項9】 先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールにおいて、前記多孔性媒体が軸方向に圧縮されている、前記多孔性媒体
    モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、2個の
    多孔性媒体支持体を有し、前記多孔性媒体が2個の多孔性媒体支持体によって軸
    方向に圧縮されている、前記多孔性媒体モジュール。
  11. 【請求項11】 先行する請求項のうちのいずれか一項に記載の多孔性媒体
    モジュールにおいて、前記封止材が熱可塑性材料からなる、前記多孔性媒体モジ
    ュール。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の多孔性媒
    体モジュールにおいて、前記封止材が硬化性材料からなる、前記多孔性媒体モジ
    ュール。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    封止材が熱硬化性材料からなる、前記多孔性媒体モジュール。
  14. 【請求項14】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性
    媒体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 内面を有する中空ハウジング部材と、 前記ハウジング部材中に積層された複数の多孔性媒体と、 前記積層多孔性媒体と前記ハウジング部材との間に配置された封止材と、 を有し、 前記ハウジング部材が前記ハウジング部材と前記封止材とを連結する構成を有
    する、前記多孔性媒体モジュール。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    構成が前記ハウジング部材の内面に設けた凹部からなる、前記多孔性媒体モジュ
    ール。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    ハウジング部材は第一端及び第二端を有し、前記凹部が前記第一端及び第二端に
    面取り部を有する、前記多孔性媒体モジュール。
  17. 【請求項17】 請求項15又は16に記載の多孔性媒体モジュールにおい
    て、前記凹部が前記前記第一端と第二端の間の円形溝からなる、前記多孔性媒体
    モジュール。
  18. 【請求項18】 請求項15又は16又は17に記載の多孔性媒体モジュー
    ルにおいて、前記封止材は、前記ハウジング部材と前記封止材とを結合するため
    に、前記凹部中に突出している、前記多孔性媒体モジュール。
  19. 【請求項19】 請求項14乃至18のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールにおいて、前記構成が突起部からなる、前記多孔性媒体モジュー
    ル。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    突起部は、前記ハウジング部材と前記封止材を結合するために、前記封止材中に
    突出している、前記多孔性媒体モジュール。
  21. 【請求項21】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性
    媒体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 中空ハウジング部材と、 前記ハウジング部材中に積層された複数の多孔性媒体と、 前記積層多孔性媒体と前記ハウジング部材に連動連結された機構と、 を有し、 前記機構は多孔性媒体の積層体を前記ハウジング部材の中心に配置するように
    構成した、多孔性媒体モジュール。
  22. 【請求項22】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性
    媒体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 外周部を有する複数の積層多孔性媒体と、 外周領域を有する少なくとも1個の多孔性媒体支持体であって、前記積層多孔
    性媒体と連動連結されている、前記多孔性媒体支持体と、 前記積層多孔性媒体と前記多孔性媒体支持体の周りに配置された封止材であっ
    て、前記積層多孔性媒体の外周部内と前記多孔性媒体支持体の外周部内に浸透す
    る封止材と、 を有し、 前記多孔性媒体支持体の外周領域の少なくとも一部が、少なくとも部分的に遮
    断され、前記封止材の前記多孔性媒体支持体への浸透を減少させるように構成さ
    れた、多孔性媒体モジュール。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    多孔性媒体支持体は第一面と第二面とを有し、多孔性媒体の積層体は第一端面と
    第二端面とを有し、前記多孔性媒体支持体の前記第二面は、前記積層多孔性媒体
    の前記第一端面に接触している、前記多孔性媒体モジュール。
  24. 【請求項24】 請求項22又は23に記載の多孔性媒体モジュールにおい
    て、前記多孔性媒体支持体の遮断された部分は、前記封止材の径方向への浸透を
    減少させる第一高密度部分を有する、前記多孔性媒体モジュール。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    第一高密度部分は、前記多孔性媒体支持体の外周部から内側に設けた第一圧縮溝
    に対応している、前記多孔性媒体モジュール。
  26. 【請求項26】 請求項24又は25に記載の多孔性媒体モジュールにおい
    て、前記第一圧縮溝は円形構成を有する、前記多孔性媒体モジュール。
  27. 【請求項27】 請求項24乃至26のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールにおいて、前記多孔性媒体支持体の遮断部分は、前記第二面に設
    けた第二圧縮溝に対応する第二高密度部分を有する、前記多孔性媒体モジュール
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    第一圧縮溝と前記第二圧縮溝とは互いに対面している、前記多孔性媒体モジュー
    ル。
  29. 【請求項29】 請求項27又は28に記載の多孔性媒体モジュールにおい
    て、前記溝の少なくとも1つは、コーティング材で充填されている、前記多孔性
    媒体モジュール。
  30. 【請求項30】 請求項27又は28又は29に記載の多孔性媒体モジュー
    ルにおいて、両方の溝がコーティング材で充填されている、前記多孔性媒体モジ
    ュール。
  31. 【請求項31】 請求項22乃至30のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールにおいて、前記外部領域の少なくとも一部に、コーティング材が
    塗布されている、前記多孔性媒体モジュール。
  32. 【請求項32】 請求項22乃至31のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールにおいて、前記多孔性媒体支持体の外部領域にテープを貼付し、
    前記封止材の浸透を減少させる、前記多孔性媒体モジュール。
  33. 【請求項33】 請求項22乃至32のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールにおいて、前記多孔性媒体支持体は略円形構成を有し、前記積層
    多孔性媒体は略円筒形構成を有し、前記多孔性媒体支持体の直径は、前記積層多
    孔性媒体の直径よりも大きい、前記多孔性媒体モジュール。
  34. 【請求項34】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性
    媒体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 第一及び第二浸透性多孔性媒体支持体と、 前記第一及び第二浸透性多孔性媒体支持体の間に積層され、圧縮された、複数
    の多孔性媒体と、 前記多孔性媒体支持体と前記多孔性媒体とをシールし、支持するように、前記
    積層多孔性媒体支持体と前記多孔性媒体との周りに配置され、かつ、前記多孔性
    媒体支持体と前記多孔性媒体の縁に結合された、中空周辺構成体と、 を有する、多孔性媒体モジュール。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    中空周辺構成体は封止材を含む、前記多孔性媒体モジュール。
  36. 【請求項36】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性
    媒体モジュールであって、前記多孔性媒体モジュールは、 第一及び第二多孔性媒体支持体と、 前記第一及び第二浸透性多孔性媒体支持体の間に積層した複数の多孔性媒体と
    、 前記多孔性媒体支持体を前記多孔性媒体に固定するために、前記多孔性媒体支
    持体に結合された、封止材と、 を有する、多孔性媒体モジュール。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    封止材は、前記多孔性媒体支持体と多孔性媒体の周りに配置されている、前記多
    孔性媒体モジュール。
  38. 【請求項38】 請求項35又は36又は37に記載の多孔性媒体モジュー
    ルにおいて、前記封止材は、各多孔性媒体支持体の側面内に浸透し、前記側面に
    結合された、前記多孔性媒体モジュール。
  39. 【請求項39】 請求項35又は36又は37又は38に記載の多孔性媒体
    モジュールにおいて、各多孔性媒体支持体は第一及び第二面を有し、各多孔性媒
    体支持体の第二面は多孔性媒体の積層体に接触し、前記封止材が前記多孔性媒体
    支持体の前記第一面上の、前記多孔性媒体支持体の外周部から径方向内側に延在
    する、前記多孔性媒体モジュール。
  40. 【請求項40】 多孔性媒体モジュールの製造方法であって、前記製造方法
    は、 複数の多孔性媒体を積層する工程と、 多孔性媒体の前記積層体の外周部の周りに液体封止材を配置する工程と、 前記液体封止材を前記多孔性媒体の積層体の外周部内に浸透させる工程と、 前記液体封止材を固化させて前記積層多孔性媒体の周りにシールを形成する工
    程と、 を有する、多孔性媒体モジュールの製造方法。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、前記液体封止材が前記多孔性媒体の周りに配置されている間に、前記積層
    多孔性媒体を圧縮する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  42. 【請求項42】 請求項40又は41に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記多孔性媒体の外周部内への前記封止材の浸透深度が実質的に
    均一である、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  43. 【請求項43】 請求項42に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、前記封止材浸透の最大変動が各多孔性媒体の厚みより小さいか又は等しい
    、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  44. 【請求項44】 請求項42又は43に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記封止材浸透の最大変動が封止材浸透の変動ピッチより小さい
    か又は等しい、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  45. 【請求項45】 請求項40乃至44のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、前記液体封止材の固化が圧力下で行われる
    、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  46. 【請求項46】 請求項40乃至45のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、第一多孔性媒体支持体の外縁付近で前記第
    一多孔性媒体支持体を圧縮し、前記第一多孔性媒体支持体の第一及び第二面の少
    なくとも一面に溝を形成する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  47. 【請求項47】 請求項46に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、第二多孔性媒体支持体の外縁近付近で、前記第二多孔性媒体支持体を圧縮
    し、前記第二多孔性媒体支持体の第一及び第二面の少なくとも一面に溝を形成す
    る、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  48. 【請求項48】 請求項46又は47に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記積層多孔性媒体の第一端に前記第一多孔性媒体支持体を配置
    する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  49. 【請求項49】 請求項47又は48に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記積層多孔性媒体の第二端に前記第二多孔性媒体支持体を配置
    する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  50. 【請求項50】 請求項47又は48又は49に記載の多孔性媒体モジュー
    ルの製造方法において、前記第一及び第二多孔性媒体支持体の間で積層多孔性媒
    体を圧縮する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  51. 【請求項51】 請求項46乃至50のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、各多孔性媒体支持体の外周部に、少なくと
    も一層のポリマーを形成する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、各多孔性媒体支持体の側面に少なくとも一層のポリマーを形成する、前記
    多孔性媒体モジュールの製造方法。
  53. 【請求項53】 請求項51又は52に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記多孔性媒体支持体の溝と外縁の間の各多孔性媒体支持体の第
    一及び第二面の少なくとも一面に、少なくとも一層のポリマーを形成する、前記
    多孔性媒体モジュールの製造方法。
  54. 【請求項54】 請求項46又は47に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記積層多孔性媒体の外周部の周りに前記液体封止材を配置する
    前に、前記多孔性媒体支持体の溝と外縁の間の各多孔性媒体支持体の第一面及び
    第二面の少なくとも一面に、テープを貼付する、前記多孔性媒体モジュールの製
    造方法。
  55. 【請求項55】 請求項54に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、前記液体封止材が固化した後、前記テープを前記多孔性媒体支持体から剥
    ぎ取る、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  56. 【請求項56】 請求項46乃至55のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、前記多孔性媒体支持体の溝を前記ポリマー
    で充填する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  57. 【請求項57】 請求項46乃至55のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、前記多孔性媒体支持体の溝を前記ポリマー
    で充填する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  58. 【請求項58】 請求項51乃至56のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、前記ポリマーが2成分ポリウレタンである
    、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  59. 【請求項59】 請求項58に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、2成分ポリウレタンの少なくとも一層を形成することが、2成分ポリウレ
    タンを少なくとも2層を形成することを包含する、前記多孔性媒体モジュールの
    製造方法。
  60. 【請求項60】 請求項46乃至59のいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールの製造方法において、前記積層多孔性媒体の第一端に前記多孔性媒体支
    持体を配置する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  61. 【請求項61】 請求項60に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、前記第一多孔性媒体支持体の第一面は、前記積層多孔性媒体の第一端面に
    接触し、前記第一多孔性媒体支持体の第二面は、前記積層多孔性媒体から離れて
    対面している、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  62. 【請求項62】 請求項60又は61に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記積層多孔性媒体の第二端に、前記第二多孔性媒体支持体を配
    置する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  63. 【請求項63】 請求項61に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、前記第二多孔性媒体支持体の第一面は、前記積層多孔性媒体の第二端面に
    接触し、前記第二多孔性媒体支持体の第二面は、前記積層多孔性媒体から離れて
    対面している、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  64. 【請求項64】 請求項46乃至63のいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールの製造方法において、前記積層多孔性媒体及び各多孔性媒体支持体を中
    空ハウジング部材内に配置する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  65. 【請求項65】 請求項64に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、複数個のスペーサーを用いて、前記積層多孔性媒体と各多孔性媒体支持体
    を前記中空ハウジング部材中にセンタリングする、前記多孔性媒体モジュールの
    製造方法。
  66. 【請求項66】 請求項64又は65に記載の多孔性媒体モジュールの製造
    方法において、前記積層多孔性媒体と、各多孔性媒体支持体と、前記中空ハウジ
    ング部材とを金型内に配置する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  67. 【請求項67】 請求項66に記載の多孔性媒体モジュールの製造方法にお
    いて、前記ハウジング部材は二つの開放端を有し、前記金型が前記ハウジング部
    材の二つの開放端を閉鎖する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  68. 【請求項68】 請求項64乃至67のうちのいずれか一項に記載の多孔性
    媒体モジュールの製造方法において、液体封止材を前記多孔性媒体の積層体の外
    周部の周りに配置することは、前記封止材を前記ハウジング部材中に低圧でゆっ
    くりと注入することを包含する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  69. 【請求項69】 請求項46乃至68のいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールの製造方法において、液体封止材を前記積層多孔性媒体の外周部の周り
    に配置することは、前記封止材が各多孔性媒体支持体上を流れ、それによって前
    記封止材が前記多孔性媒体支持体の圧縮溝と外縁の間の各多孔性媒体支持体の第
    二面の領域を被覆することを包含する、前記多孔性媒体モジュールの製造方法。
  70. 【請求項70】 分離に使用される多孔性媒体モジュールであって、前記多
    孔性媒体モジュールは、 外周部と第一端を有する、複数の積層多孔性媒体と、 前記積層多孔性媒体の外周部の周りに配置され、かつ、前記積層体の第一端の
    付近に、第一シールグランドの少なくとも一部分を形成する、封止材と、 を有する、前記多孔性媒体モジュール。
  71. 【請求項71】 請求項70に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    積層体は第二端を有し、前記封止材は前記積層体の第二端の付近に、第二シール
    グランドの少なくとも一部分を形成する、前記多孔性媒体モジュール。
  72. 【請求項72】 分離に使用される多孔性媒体モジュールであって、前記多
    孔性媒体モジュールは、 外周部と第一端を有する、複数の積層多孔性媒体と、 前記積層多孔性媒体の外周部の周りに配置され、かつ、前記積層体の第一端の
    付近に、第一シール構成体を形成する、封止材と、 を有する、前記多孔性媒体モジュール。
  73. 【請求項73】 請求項72に記載の多孔性媒体モジュールにおいて、前記
    積層体は第二端を有し、前記封止材は前記積層体の第二端の付近に、第二シール
    構成体を形成する、前記多孔性媒体モジュール。
  74. 【請求項74】 吸着及び/又はクロマトグラフィ分離に使用される多孔性
    媒体モジュールであって、前記クロマトグラフィ装置は、 流入口と、 流出口と、 請求項1乃至39、70及び71のうちのいずれか一項に記載の多孔性媒体モ
    ジュールと、 前記多孔性媒体モジュールが配置されている多孔性媒体モジュールホルダーと
    、 を有する、前記クロマトグラフィ装置。
  75. 【請求項75】 請求項74に記載のクロマトグラフィ装置において、前記
    多孔性媒体モジュールホルダーは第一及び第二プレートを有し、前記第一及び第
    二プレートの間に前記多孔性媒体モジュールを配置するように構成されている、
    前記クロマトグラフィ装置。
  76. 【請求項76】 請求項74に記載のクロマトグラフィ装置において、第一
    及び第二シールを有し、前記第一シールは、前記第一プレートと前記多孔性媒体
    モジュールの間の間隙をシールし、前記第二シールは、前記第二プレートと前記
    多孔性媒体モジュールの間の間隙をシールする、前記クロマトグラフィ装置。
  77. 【請求項77】 請求項76に記載のクロマトグラフィ装置において、前記
    第一シールは前記第一シールグランドであり、前記第二シールは前記第二シール
    グランドである、前記クロマトグラフィ装置。
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