JP2002536323A - 膿瘍形成の予防 - Google Patents

膿瘍形成の予防

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JP2002536323A
JP2002536323A JP2000596924A JP2000596924A JP2002536323A JP 2002536323 A JP2002536323 A JP 2002536323A JP 2000596924 A JP2000596924 A JP 2000596924A JP 2000596924 A JP2000596924 A JP 2000596924A JP 2002536323 A JP2002536323 A JP 2002536323A
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バーンズ,ジェイムス,ダブル.
スラブット,ユージーン
ゴア,ハリー ヴァン
レイネン,ミシェル,エム.,ピー.,ジェイ.,
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ジェンザイム コーポレーション
ユニバーシティ ホスピタル ナイジュメーゲン
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Abstract

(57)【要約】 ヒトの被験者における膿瘍形成の重篤度を予防もしくは減少させる方法は、ポリアニオン性ポリサッカライドの希釈溶液、好ましくはヒアルロン酸またはカルボキシメチルセルロースの溶液の使用を伴い、それは外科手術処置部位で組織に適用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 この発明は、膿瘍形成の可能性を予防もしくは減少させるために被験者を治
療するためのポリアニオン性ポリサッカライドの希釈溶液の用途に関する。ポリ
アニオン性ポリサッカライド溶液は、被験者に関して行われる外科手術処置中に
暴露される組織表面に適用される。 この明細書で用いられる括弧内の数字は、特許請求の範囲のすぐ前の「参考文
献」の項で詳細に列挙かつ記載されている参考文献を示す。
【0002】 この明細書で用いられる用語「ポリアニオン性ポリサッカライド」はまた、生
理学的pHでアニオン基を含む高分子ポリサッカライドおよびそれらの誘導体を示
すことを意図するものである。これらには、ヒアルロン酸(「HA」)、カルボキシメ
チルセルロース(「CMC」)、HAの誘導体、架橋HA、CMCの誘導体、架橋CMC、コンドロ
イチン硫酸、コンドロイチン硫酸の誘導体、架橋コンドロイチン硫酸またはそれ
らの混合物が含まれるが、それらに限定されない。米国特許第4582865号、米国
特許第4937270号および米国特許第5017229号参照。 通常の腹部外科手術により、外科手術中に暴露される身体の腹腔内領域におい
て細菌汚染が起こりうる。遭遇する細菌の型に依存して、この型の汚染により、
腹腔内敗血症および膿瘍形成が起こりうる。治療しないでおくと、膿瘍により発
熱を生じさせ、入院を長引かせ、致死に至る可能性がある。
【0003】 腹腔内感染はまた、穿孔した腸あるいは虫垂炎(二次腹膜炎)からも生じるで
あろう。一般的に、これらの状態をわずらっている患者は、感染病巣を除去する
ために挫滅壊死組織除去および外科手術中の洗浄を伴う開腹術を受ける。 典型的に腹腔内感染には、腹腔においてフィブリン沈積を伴う。このフィブリ
ン沈積により、癒着形成と膿瘍形成の両方が生じるであろう。癒着形成と膿瘍形
成の両方には、有意な臨床上の関連性がある。腹腔内膿瘍は、広汎性腹膜炎を有
する患者における病的状態および死亡の有意な原因である。癒着は、先進国の社
会における腸管閉塞症の主要な原因である。さらに、癒着は、不妊症の15%〜20
%の事例の原因であり、慢性の腹部および骨盤疼痛と関連がある(1、2、3)。
【0004】 種々の薬剤が、癒着の予防に用いるために研究された。そのような剤には、デ
キストラン、コルチコステロイド、ホスファチジルコリン、ホスホリパーゼ阻害
剤、非ステロイド系抗炎症剤、ヘパリンおよび組織プラスミノーゲン活性化因子
(tPA)(4)が含まれる。凝固(フィブリンの形成)およびフィブリン溶解(フ
ィブリンの溶解)を干渉することが示されたそれらの薬剤には、それぞれヘパリ
ンおよびtPAがあり、その両方ともがまた、腹腔内膿瘍形成の予防に関しても研
究された。しかしながら、そのような剤での関連する臨床経験は、主に出血性合
併症の恐れのために限定されている。 膿瘍形成に対する保護を誘導することに関して研究された他の薬剤には、ポリ
サッカライドAが含まれる。これらの剤は、米国特許第5679654号および第570078
7号に記載されている。一般的に膿瘍形成は、腸に生じる多菌(polymicrobial)に
よって引き起こされる。バクテロイデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)
を含む嫌気性細菌は、膿瘍形成において重要な役割を果たす。
【0005】 非感染性環境において外科手術後の癒着の形成を予防するヒアルロン酸溶液の
能力は、周知である(8、9、10、16、17)。最近、ヒアルロン酸の修飾型は、実
験的および臨床的研究の両方において外科手術後の癒着を予防することに成功し
たことが示された(5〜11)。ヒアルロン酸溶液は、腹膜表面にプレコーティン
グすることによって漿膜の外傷を減少させることにより、術後の腹膜癒着を減少
させることができ、さもなければそれは、外科手術中の損傷あるいは外傷になる
と信じられている(39)。同様の利点が、外傷後に組織をコーティングすること
によって得られるであろう。結果として、腹膜表面は、フィブリン沈積によって
互いに接着せず、癒着を形成することなく治癒するであろう。
【0006】 ヒアルロン酸は、N−アセチル−グルコサミンとD−グルクロン酸が交互になっ
ている反復単位からなる生体親和性で無毒な高分子量ポリアニオン性ポリサッカ
ライドである。ヒアルロン酸は、脊椎動物の全ての組織および体液中に見られる
(12)。ヒアルロン酸は、細胞外マトリックスに関する安定効果を有することが
知られている。さらに、ヒアルロン酸は、細胞の挙動を修飾するために細胞表面
と相互作用することが示されている。 ポリアニオン性ポリサッカライドであるカルボキシメチルセルロースは、グル
コシド水酸基がカルボキシメチル化され、それによってポリマーを水溶性するセ
ルロースの誘導型である。カルボキシメチルセルロースは、食品において{それ
は現在、安全であると一般的に認められたもの(Generally Recognized As Safe
)(「GRAS」)としてCFRに列挙されている}、および局所的眼製品における湿
化剤として用いられている。
【0007】 結腸切除後の腹腔内癒着形成における有意な減少が、ヒアルロン酸/カルボキ
シメチルセルロース生体再吸収膜(bioresorbable membrane)を用いて生じるこ
とが論証された(5)。そのような膜は、ジェンザイム・コーポレーション(Gen
zyme Corporation)によって製造され、商標セプラフィルム(SeprafilmR)で販
売されている。加えて、ヒアルロン酸溶液の使用は、婦人科の外科手術後の新規
な(de novo)癒着形成における減少を引き起こすことが見出された(6)。その
ような溶液もまた、ジェンザイム・コーポレーションによって製造され、商標セ
プラコート(SepracoatR)でヨーロッパにおいて販売されている。 セプラコートRの抗癒着効果は、以前には感染性環境で評価されず、腹腔内膿
瘍形成に関するそれらの影響もまた、少しも詳細には研究されなかった。ポリア
ニオン性ポリサッカライド組成物に関してそのような評価を行い、その結果を利
用して膿瘍の形成を予防もしくは減少させる方法を提供することが、この発明の
目的である。
【0008】発明の要約 ここに、ポリアニオン性ポリサッカライドの希釈溶液が、腹膜炎が確立されて
いる被験者に関して行われる外科手術処置から生じる膿瘍の形成を予防もしくは
減少させるのに有効であることが発見された。好ましくは、希釈ポリアニオン性
ポリサッカライド溶液は0.2重量%〜2.0重量%溶液であり、それは、外科手術の
結果として暴露された外科手術処置の部位で組織表面に適用される。このことは
、外科手術の前、外科手術中あるいは外科手術直後のいずれかで、組織表面にポ
リアニオン性ポリサッカライド溶液を適用することによって達成されうる。
【0009】 ポリアニオン性ポリサッカライド溶液は、組織が暴露された後のどんな時でも
組織表面に適用することができるが、外科手術処置を干渉しないように、外科手
術後に組織表面にそれを適用するのが好ましい。例えば、ポリアニオン性ポリサ
ッカライド溶液は、感染部位の外科的除去および周辺組織の座滅壊死組織除去後
における外科手術中の洗浄溶液として用いることができる。洗浄溶液は、縫合前
に腹部に残すことができ、それは残留感染あるいは膿瘍形成を予防するのに役立
つであろう。また、その溶液は、サージカルドレーン(surgical drain)を用い
ることによって、腹腔内注射によって、留置カテーテル(indwelling catheter
)によって、あるいは外科手術処置の結果として患者の中に存在してもよい類似
の装置を用いることによって、残留感染を治療するために患者に供給することが
できる。その溶液はまた、入手可能ならば、透析ポート(dialysis port)によ
っても供給することができる。
【0010】 一般的に、この発明の方法は、腹部外科手術がヒトの患者に関して行われると
きに用いることができる。この方法は、以下の細菌:バクテロイデス・フラギリ
ス、プロテウス種、大腸菌、大腸菌型グラム陰性細菌、嫌気性グラム陰性かん菌
、腸球菌およびぶどう球菌の活性による膿瘍を予防もしくは軽減するのに有効で
あることが見出された。 他の点で定義されなければ、この明細書に用いられる全ての技術的および科学
的用語は、この発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ
意味を有する。この明細書に記載されるものに類似あるいは等しいいずれの方法
および材料も、この発明の実施あるいは試験に用いることができるが、好ましい
方法および材料は、今から記載する。公開された特許出願および公告もしくは承
認された特許を含む以下に言及される全ての刊行物が、引用によりこの明細書に
導入される。他の点で言及されなければ、この明細書で用いられるかあるいは考
えられる技術は、当該分野における当業者に周知の標準的な方法論である。材料
、方法および実施例は、単に例証するだけであり、限定することを意図するもの
ではない。
【0011】 この発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記載から明らかであり、特許
請求の範囲を構成するであろう。図面の簡単な説明 図1は、盲腸結さつおよび穿刺後1および3週間における癒着の相対的重篤度を
示すグラフである。グラフにおいて、点は個々の動物における癒着の程度を表し
、棒は中間の癒着の程度を示す。 図2は、盲腸結さつおよび穿刺モデルにおける癒着および膿瘍形成に関する経
路、およびヒアルロン酸とカルボキシメチルセルロースの可能な作用方法を示す
図表である。
【0012】発明の詳細な説明 ここに、ポリアニオン性ポリサッカライドの希釈溶液が、広汎化した細菌性腹
膜炎の存在下で用いられるときに被験者において腹腔内膿瘍形成の発生率を減少
させ、そのような減少は、被験者の罹患率および死亡率に不利な影響を及ぼさな
いことが見出された。好ましくは、ポリアニオン性ポリサッカライド溶液は、セ
プラコートRヒアルロン酸溶液(0.4重量%溶液)またはカルボキシメチルセルロ
ース溶液(2重量%未満の溶液)である。 誘導型ならびに架橋型の両方を含むHAおよびCMCの化学的に修飾された形態も
また、この発明の実施に用いることができる。誘導型は、HAまたはCMCをカルボ
ジイミドのような活性化剤と反応させることによって製造される。HAおよびCMC
の架橋型は、HAまたはCMCをジビニルスルホンのような適切な架橋剤と反応させ
ることによって製造される。
【0013】 この発明の種々の特徴および利点をより容易に認識するために、この発明のポ
リアニオン性ポリサッカライド溶液の活性および機能を、生理食塩水および他の
医薬的に活性な組成物{例えばメチルヒドロキシプロピルセルロースおよびヒア
ルロン酸/カルボキシメチルセルロースフィルム(セプラフィルムR)}のよう
な対照と比較することが有用である。 この発明の方法に用いられるポリアニオン性ポリサッカライド溶液の量は、影
響を受けた組織の表面を均一にコートするのに十分であるべきである。不十分な
量に比べると、過多のポリアニオン性ポリサッカライド溶液を用いるのが好まし
い。過多のポリアニオン性ポリサッカライド溶液の使用は、腹腔内臓器に対する
「フローティング(floating)」効果を有し、それによって癒着の予防にもなる
と考えられる。対照的に、多量の生理食塩溶液の使用は、癒着および膿瘍形成に
関して測定可能な影響を有さない。この結果は、例えばヒアルロン酸と生理食塩
溶液との間の粘度および吸収能力における実質的相違と矛盾しない。腹腔におい
てヒアルロン酸は、腹膜液に類似の様式で横隔膜ストーマ(diaphragmatic stom
ata)によって吸収されると考えられる。ヒアルロン酸は生体親和性であり、そ
の後、主としてリンパ液および血液中にあるが肝臓においても内因性ヒアルロン
酸と同様の様式で分解する(33)。しかしながら、生理食塩水は、全腹膜によっ
て吸収される。
【0014】 ヒアルロン酸の0.4重量%溶液の使用もまた、メチルヒドロキシプロピルセル
ロースゲルおよび液化されたセプラフィルムRヒアルロン酸/カルボキシメチル
セルロース生体再吸収膜の使用と比較および対比することができる。最近、メチ
ルヒドロキシプロピルセルロースゲルが腹腔内感染を有するラットにおいて癒着
および膿瘍形成を減少させなかったことが示された(30)。さらに、通常の条件
下でおよそ24時間後に液化するセプラフィルムR生体再吸収膜は、癒着および膿
瘍形成を減少させるように思われなかった。セプラコートR溶液と比較してセプ
ラフィルムR膜が有効性を持たないことは、幾分驚くべきことである。しかしな
がら、感染性環境中でセプラフィルムRが癒着を減少させないことは、不完全結
腸吻合のウサギモデルにおけるメディナ(Medina)らの知見と一致している(34
)。これらの結果は、セプラコートR溶液が癒着を予防もしくは減少させるその
能力において独特であることを示すものであろう。セプラフィルムR生体再吸収
膜は、外科手術の部位すなわち盲腸切除部位および正中線切開口の内側に単に置
かれただけであり、その一方腹膜損傷がより全身化したことに注目すべきである
(18)。このように、セプラフィルムR治療は本質的に、より全身化されている
セプラコートR溶液の使用に比べて局所的である。これは、セプラフィルムRが用
いられるときに腹腔の他の部分において癒着および膿瘍が形成されるためであろ
う。しかしながら、膿瘍形成はセプラフィルムRが置かれた部位で認められた。
セプラフィルムR膜は、細菌の存在下で炎症反応を増加させる異物として作用し
たのであろう。セプラフィルムRの成分であるカルボキシメチルセルロースは、2
つの動物モデルで癒着の形成を減少させることが報告された(16、35)。しかし
ながら、腹膜損傷のウサギモデルにおける損傷された壁側腹膜の研究では、反対
のことが示された(36)。
【0015】 前に記載したように、腹腔内感染におけるフィブリン癒着の早期の減少によっ
て、菌血症とその後の死亡が起こる(30)。おそらく抗生物質治療の結果のため
に、ヒアルロン酸溶液に関連した死亡率の増加は見られなかった。しかしながら
、ヒアルロン酸溶液自体の抗生物質効果は認められなかった。最近、ヒアルロン
酸が、グラム陽性細菌の食作用に対する耐性を与えることが示唆された(37)。 現在、この発明の方法の操作メカニズムは、完全には解明されていない。腹腔
内感染は、必然的に癒着形成をもたらす腹膜損傷の有力な刺激であることが知ら
れている(16)。ヒアルロン酸のプレコーティング効果が癒着および膿瘍の減少
の原因ではなく、他の作用メカニズムが関連している可能性がある。ヒアルロン
酸の使用は炎症を減少させ、フィブリン形成に干渉し、腹膜組織の治癒を促進す
ることが示唆された。このことは、図2において図式で例証している(19、20、
21)。炎症は、癒着および膿瘍形成において重要であると考えられている(18、
22、23、24)。ヒアルロン酸は、腹膜白血球からのプロテアーゼの放出、マクロ
ファージからの酸素ラジカルの放出および遊離酸素ラジカルの補集(scavenging
)を阻害することが報告された(19、25、26)。マクロファージは、それらの膜
上にサイトカイン応答を調節することが知られているヒアルロン酸-CD44レセプ
ターを保有する(27、28)。
【0016】 腹腔内感染は、腹膜組織および腹膜液における高濃度のプラスミノーゲン活性
化阻害剤によって反映されるフィブリン溶解を明らかに損なうことが知られてい
る(23、24、29)。プラスミノーゲン活性化阻害剤活性を減少させることは、フ
ィブリン分解とその後の癒着および膿瘍形成の減少を促進するのに重要である(
30)。通常の生理食塩水に比べると、ヒアルロン酸溶液を用いた後6時間後の腹
液において有意により低いプラスミノーゲン活性化阻害剤活性があることも見出
された。この発見は、フィブリン溶解に関するヒアルロン酸の有利な効果につい
ての論文を支持するものである(20)。 ヒアルロン酸は、結合組織を極端に成長させることなく、腹膜を含む種々の組
織の治癒を促進することが知られている(20、21)。中皮回復の刺激もまた、癒
着形成に対して保護するように思われる(31、32)。そのような作用メカニズム
は、ヒアルロン酸溶液が使用後24時間以内すなわち腹膜の治癒が生じる前に腹腔
から消滅するので、ありそうもないことのように思われる。
【0017】実施例 これらの実施例は、セプラフィルムR生体再吸収膜、希釈ヒアルロン酸溶液(
セプラコートRを含む)、および希釈カルボキシメチルセルロース溶液の使用効
果を研究および比較するために、広汎化した細菌性腹膜炎の動物モデルの使用を
必要とする。研究の設計 72匹および192匹の雄のウイスターラット(Wistar rats)(Harlan Nederland
, Zeist,オランダ)からなる2つの別々の研究を行った。これらのラットは、そ
れぞれおよそ250〜325グラムの体重があり、実験に用いる前に1週間実験室条件
に慣れさせた。動物は、12時間の一晩のサイクルで21℃の中に入れた。それらは
、水および標準的なげっ歯類動物食(Hope Farms BV, Woerden,オランダ)を自
由に得ることができた。研究プロトコールは、Animal Ethics Review Committee
of the Faculty of Medicine, ニジュメゲン大学(University of Nijmegen)
によって承認された。
【0018】 全てのラットにおいて、ウイッターマン(Wichterman)らに従って盲腸結さつ
および穿刺処置を行うことにより、細菌性腹膜炎を誘発させた(14)。 動物は、最初の手術の前に12時間絶食させた。最初の日(0日)に、ラットを
計量し、フルオタン(Zeneca, Cheshire, 英国)-亜酸化窒素-酸素混合物で麻酔
した。手術前に、動物の腹部を剃り、70%アルコールで消毒した。3cmの正中線
開腹術を用いて、盲腸を血管新生を損傷することなく解剖し、糞便で後方を満た
した。その後、盲腸を、3.0ポリグラクチン縫合材{ビクリルR(VicrylR), Eth
icon, Norderstedt,ドイツ}を用いて回盲弁のちょうど末端で結さつし、腸間膜
対側部位で、盲腸を19ゲージの針で一度穿刺した。腹部壁を、3.0ポリグラクチ
ン縫合材を用いて2層に縫合した。手術後すぐに、ラットに、筋肉内に6mg/Kg体
重のゲンタマイシン(Centrafarm Services BV, Etten-Leur,オランダ)、およ
び皮下に0.1mg/Kg体重のブプレノルフィン{テムゲシックR(TemgesicR), Reck
itt & Colman Products Ltd., Amstelveen,オランダ}の1つの単一容量を受けさ
せた。全ての動物を、皮下に投与した10mlの標準生理食塩水によって復活させた
【0019】 1日目に、動物を体重測定し、麻酔下で腹部を再開し、腹膜液サンプルを採取
し、微生物学的試験のためにBBLTMPort-A-CulTMエンベロープ(Becton Dickinso
n, Cockeysville, USA)に集めた。腹腔は10mlの標準生理食塩水ですすぎ、盲腸
を切除した。 第一の独立研究(38)では、腹部の縫合前に、標準生理食塩水(8ml、1群、n
=24)、セプラフィルムR生体再吸収膜(Genzyme Corporation, Cambridge, MA,
USA)(盲腸切除部位の周辺を覆った4 ×4cmおよび正中線切開口の内側の2×3c
m、2群、n=24)またはセプラコートR(Genzyme Corporation, Cambridge, MA,
USA)(8ml、全腹腔の至る所に点滴する、3群、n=24)を受けるために動物を
ランダムに割り当てた。セプラフィルムRは、ヒアルロン酸およびカルボキシメ
チルセルロースから形成される膜であり、セプラコートRは、0.4%ヒアルロン酸
溶液である。それぞれ1および3週間後に、それぞれの群において半分の動物を体
重測定し、CO2窒息によって殺した。
【0020】 第二の独立研究では、腹部の縫合前に、動物を、それぞれ12匹の動物を含む16
群のうちの一つにランダムに割り当てた。4つの群は、0.4%ヒアルロン酸をそれ
ぞれ1ml、2ml、4mlおよび8ml受けた。1つの群は、8mlの0.2%ヒアルロン酸を受
けた。4つの群は、1%ヒアルロン酸をそれぞれ1ml、2ml、4mlおよび8ml受けた。
4つの群は、カルボキシメチルセルロース(およそ1.7%)をそれぞれ1ml、2ml、
4mlおよび8ml受けた。2つの群は、リン酸緩衝化生理食塩液(PBS)をそれぞれ4m
lおよび8ml受けた。1つの群は、外科手術の対照として用意し、縫合前に溶液を
全く受けなかった。1週間後、それぞれの群の動物を体重測定し、CO2窒息によっ
て殺した。
【0021】 癒着は、ズルク(Zuhlke)に従って一人の観察者によってブラインド法で記録
する。それによれば、グレード0は癒着がないことを意味し、グレード4は確かな
広範囲にわたる癒着を意味する。グレード4の癒着は鋭利な器具でのみ解剖可能
であり、臓器の損傷はほとんど避けられないものである(15)。記録された癒着
部位は、正中線、上腹部(肝臓)、腸係蹄(bowel loops)間の領域、壁側腹膜
および大網であった。 もし存在するならば、膿瘍に留意して、その大きさを調べた。膿瘍は、化膿性
物質を含むウォールドオフコレクション(walled-off collection)として定義
した。微生物学的試験のために、膿瘍からサンプルを採取した。
【0022】細菌培養 腹膜液および膿瘍のサンプルを、好気性および嫌気性条件で半定量的に培養し
た。5%ヒツジ血を有するコロンビアIII寒天(Colombia III agar)(Becton &
Dickinson, Etten-Leur,オランダ)、レビン(Levine)エオシンメチレンブルー
寒天(Oxoid, Haarlem,オランダ)およびカナマイシンを有するかあるいはカナ
マイシンを有さない偏好性嫌気性寒天(Fastidious Anaerobic agar)(Tapley,
Bury,英国)を、培養のために用いた。 37℃で24〜48時間インキュベーションした後、細菌を標準手順に従って同定し
た。
【0023】結果の分析 上記の手順に従って得られたデータを、通常の統計分析を用いて分析した。全
ての試験を2つつけ、p<0.05が有意であると考えられた。 盲腸結さつおよび穿刺の後、全てのラットが腹腔内敗血症の症状を有すること
がわかった。ラットは無欲的行動を示し、眼滲出、立毛および下痢があった。こ
れらの症状は、再開腹術および壊死性の穿孔した盲腸の除去および腹膜洗浄後2
日以内に回復した。72匹のうち3匹(4%)の動物が第一の独立研究で死亡し、19
2匹のうち54匹(28%)が第二の独立研究で死亡した。第一の独立研究{フィッ
シャーの精密検定(Fisher exact test)}(表1)または第二の独立研究(カイ
2乗検定)(表2)のいずれにおいても、群の間で死亡率における有意な相違はな
かった。ラットは1匹も出血によって死亡しなかった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】癒着 第一の独立研究においては、盲腸結さつおよび穿刺の1週間後に、3群における
グレード3および4の癒着を有するラットの数(11匹中6匹;55%)は、対照ラッ
トにおけるそれ(12匹中11匹;92%)より有意に少なかった(p<0.05;フィッ
シャーの精密検定)。2群のラット(12匹中9匹;75%)と対照ラットとの間には
、グレード3および4の癒着の発生における有意な相違はなかった。癒着が最もよ
く起こっている部位は、順番に大網、外側腹膜、腸係蹄間および正中線切開口で
あった。盲腸結さつおよび穿刺の3週間後には、67%の対照ラットと55%の2群の
ラットがグレード3および4の癒着を有し、一方3群においては、わずかに18%の
ラットのみがグレード3の癒着を有し、グレード4の癒着を有するものは1匹もい
なかった(p<0.05、フィッシャーの精密検定)。1および3週間後における癒着
の中間重篤度を図1に示す。3群のラットにおける癒着の中間重篤度は、対照ラ
ット(それぞれ4、範囲2〜4および4、範囲1〜4)と比べて、1週間目(2、範囲1
〜4){p<0.01;マンウイットニー―ユー検定(Mann Whitney-U test )}およ
び3週間目(2、範囲1〜3)(p<0.01;マンウイットニー―ユー検定)に有意に
低かった。2群(それぞれ4、範囲2〜4および3、範囲1〜3)と対照ラットとの間
には、1週間または3週間後の中間重篤度における相違はなかった。癒着形成にお
ける大網の関与を、別々に分析した。1週間目には、大網癒着の中間重篤度は、
対照動物に比べて3群で有意に低かった(p<0.01;マンウイットニー―ユー検定
)。1群と2群との間には、大網癒着の発生における相違はなかった。3週間目に
は、セプラコートR溶液で処理したラットにおいて、大網におけるグレード3およ
び/または4の癒着は観察されなかったが、33%の対照ラットと33%の2群のラッ
トにおいて、大網におけるグレード3および/または4の癒着が見られた。その相
違は、統計的有意には至らなかった(p=0.06、マンウイットニー―ユー検定)
【0027】 第二の研究の結果を、以下の表3に要約する。これらの評価の全ては、7日目に
行った。組み合わせた対照群(溶液なしおよびPBS)は、10.6の平均癒着スコア
を有した。組み合わせたCMC群は、5.2の平均癒着スコアを有した。これは、対照
とは有意に相違した(p<0.001;マンウイットニー―ユー検定)。より低濃度の
ヒアルロン酸(0.2%〜0.4%)を組み合わせた。これらの組み合わせた群は、6.
5の平均癒着スコアを有した。これもまた、対照とは有意に相違した(p<0.005
;マンウイットニー―ユー検定)。組み合わせた1%ヒアルロン酸群は、8.5の平
均癒着スコアを有した;これは、対照に比べて統計的有意には至らなかった(p
=0.17;マンウイットニー―ユー検定)。
【0028】
【表3】
【0029】膿瘍 膿瘍は、主に盲腸切除部位に位置した。 第一の研究においては、7日目に、3群における55%のラットが膿瘍を有し、一
方この割合は、1群および2群においては83%であり、3群においては、2cmより大
きい膿瘍は観察されなかった(p<0.02;フィッシャーの精密検定)。21日目に
は、3群において膿瘍は見つけられなかったが、33%の対照ラットと2群における
45%のラットが腹腔内膿瘍を有した。この相違は、統計的有意には至らなかった
(p=0.09、フィッシャーの精密検定)。 第二の研究の結果を、以下の表4に要約する。これらの評価の全ては、7日目に
行った。組み合わせた対照群(溶液なしおよびPBS)は、83%の膿瘍率を有した
。組み合わせたCMC群は、36%の膿瘍率を有した。これは、対照とは有意に相違
した(p<0.001;カイ2乗検定)。より低濃度のヒアルロン酸(0.2%〜0.4%)
を組み合わせた。これらの組み合わせた群は、33%の膿瘍率を有した。これもま
た、対照とは有意に相違した(p<0.001;カイ2乗検定)。組み合わせた1%ヒ
アルロン酸群は、62%の膿瘍率を有した;これは、対照に比べて統計的有意には
至らなかった(p=0.067;カイ2乗検定)。
【0030】
【表4】
【0031】細菌培養 盲腸切除の日に採取した細菌培養は、105〜108コロニー形成単位/ml(cfu/ml
)の濃度で、プロテウス種、大腸菌、大腸菌型グラム陰性菌、嫌気性グラム陰性
かん菌、腸球菌およびぶどう球菌の混合した好気性および嫌気性フローラを示し
た。類似のフローラが、7日目に存在した膿瘍の培養中で見られた。 21日目に膿瘍中で見られた主な細菌は、プロテウス種および大腸菌であった。
その濃度は、7日目のものより低い傾向があった。
【0032】参考文献
【0033】 上記の記載から、当該分野の当業者は、この発明の本質的な特徴を容易に確か
めることができ、それらの精神および範囲からはずれることなく、それを種々の
使用法および条件に適応させるために、この発明の種々の変更および修飾をなす
ことができる。この発明を記載するための特定の用語の使用および特徴は、単に
例証する目的だけを意図するものであり、この発明の範囲を限定するものとして
解釈されるべきではない。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】 盲腸結さつおよび穿刺後1および3週間における癒着の相対的重篤度を示すグラ
フである。グラフにおいて、点は個々の動物における癒着の程度を表し、棒は中
間の癒着の程度を示す。
【図2】 盲腸結さつおよび穿刺モデルにおける癒着および膿瘍形成に関する経路、およ
びヒアルロン酸とカルボキシメチルセルロースの可能な作用方法を示す図表であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 2/18 A61L 2/18 4C090 A61M 1/14 530 A61M 1/14 530 4C167 27/00 27/00 31/00 31/00 A61P 17/02 A61P 17/02 41/00 41/00 C08B 11/12 C08B 11/12 37/00 37/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 ユニバーシティ ホスピタル ナイジュメ ーゲン UNIVERSITY HOSPITAL NIJMEGEN オランダ、エヌエル−6500 エイチビー ナイジュメーゲン、ピー.オー.ボックス 9101、デパートメント オブ サージェ リー(番地なし) Department of Surge ry,P.O.Box 9101,NL−6500 HB Nijmegen NETHER LANDS (72)発明者 バーンズ,ジェイムス,ダブル. アメリカ合衆国、マサチューセッツ 04172、ウオータータウン、スタンディッ シュ ロード 182 (72)発明者 スラブット,ユージーン アメリカ合衆国、マサチューセッツ 02139、ケンブリッジ、ワン ケンダル スクウェア、ジェンザイム コーポレーシ ョン (72)発明者 ヴァン ゴア,ハリー オランダ、エヌエル−6500 エイチビー ナイジュメーゲン、ピー.オー.ボックス 9101、デパートメント オブ サージェ リー、ユニバーシティ ホスピタル ナイ ジュメーゲン (72)発明者 レイネン,ミシェル,エム.,ピー.,ジ ェイ., オランダ、エヌエル−6500 エイチビー ナイジュメーゲン、ピー.オー.ボックス 9101、デパートメント オブ サージェ リー、ユニバーシティ ホスピタル ナイ ジュメーゲン Fターム(参考) 4C058 AA28 BB07 JJ08 JJ21 4C060 HH20 MM24 MM25 MM26 4C066 AA02 AA07 BB01 CC02 FF01 FF04 4C077 AA05 BB01 EE01 EE02 JJ04 KK09 PP29 4C086 AA02 EA25 MA17 MA56 MA65 NA14 ZA89 ZB32 4C090 AA09 BA31 BA67 BD41 DA23 4C167 AA04 AA21 AA71 CC07 CC08 CC23 DD10 GG16 HH08 HH10

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外科手術処置部位の近位組織にポリアニオン性ポリサッカラ
    イドの希釈溶液を接触させることからなる、被験者に関して行われる外科手術処
    置から生じる膿瘍形成の重篤度を予防もしくは減少させる方法。
  2. 【請求項2】 ポリアニオン性ポリサッカライドが、ヒアルロン酸である請
    求項1の方法。
  3. 【請求項3】 ヒアルロン酸が、誘導化されている請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 ヒアルロン酸が、架橋されている請求項2の方法。
  5. 【請求項5】 ポリアニオン性ポリサッカライドが、カルボキシメチルセル
    ロースである請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 カルボキシメチルセルロースが、誘導化されている請求項5
    の方法。
  7. 【請求項7】 カルボキシメチルセルロースが、架橋されている請求項5の
    方法。
  8. 【請求項8】 被験者が、ヒトの患者である請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 治療が、外科手術前に組織部位を溶液と接触させることから
    なる請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 治療が、外科手術中に組織を溶液と接触させることからな
    る請求項1の方法。
  11. 【請求項11】 治療が、外科手術後に組織を溶液と接触させることからな
    る請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 溶液が、0.2重量%〜2.0重量%溶液である請求項1の方法
  13. 【請求項13】 外科手術が、腹部外科手術である請求項1の方法。
  14. 【請求項14】 外科手術が、婦人科の外科手術である請求項1の方法。
  15. 【請求項15】 外科手術処置の部位が、細菌で汚染されている請求項1の
    方法。
  16. 【請求項16】 細菌が、バクテロイデス・フラギリス、プロテウス種、大
    腸菌、腸球菌、ぶどう球菌、大腸菌型グラム陰性菌および嫌気性グラム陰性かん
    菌からなる群から選択される請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 希釈溶液が、外科手術処置中あるいは外科手術処置後にヒ
    トの患者における洗浄法として用いられる請求項1の方法。
  18. 【請求項18】 外科手術処置により穿孔した腸が生じる請求項17の方法
  19. 【請求項19】 外科手術処置が、虫垂切除術である請求項17の方法。
  20. 【請求項20】 溶液が、外科手術部位の縫合後に患者の腹腔内に残される
    請求項17の方法。
  21. 【請求項21】 希釈溶液が、サージカルドレーンを用いて患者に供給され
    る請求項17の方法。
  22. 【請求項22】 希釈溶液が、腹腔内注射を用いて患者に供給される請求項
    17の方法。
  23. 【請求項23】 希釈溶液が、透析ポートを用いて患者に供給される請求項
    17の方法。
  24. 【請求項24】 希釈溶液が、留置カテーテルを用いて患者に供給される請
    求項17の方法。
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