JP2002536304A - 炭素数が7である脂肪酸を含むトリグリセリドを含有する栄養補助剤または医薬調製物 - Google Patents

炭素数が7である脂肪酸を含むトリグリセリドを含有する栄養補助剤または医薬調製物

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Abstract

(57)【要約】 炭素数が7である脂肪酸、好ましくはn-ヘプタン酸が、遺伝性代謝疾患または後天性代謝障害、特に長鎖脂肪酸代謝不全を有する患者のための優れたエネルギー源であることが明らかになった。また、炭素数が7である脂肪酸は、脂肪酸代謝に由来するエネルギー生産の増加を必要とする患者のための栄養補助剤に加えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の技術分野 本発明は、栄養的または食事療法的組成物または補助剤に関する。
【0002】発明の背景 脂肪酸はエネルギー産生に重要な役割を果たし、空腹時には必須である。骨格
および/または心筋の弱りから乳幼児突然死症候群に似た致死性の代謝無呼吸異
常症状における脂肪酸代謝の重篤な障害が起り得る。これらの障害は、重篤な心
筋症、低血糖症、筋障害、罹患器官の微小血管脂肪堆積、および/または劇症肝
炎と共に現れる。脂肪酸代謝の先天性遺伝欠陥をわずらう患者は、脂肪酸代謝経
由でエネルギーを産生することができず、しばしば致命的なまたは反復性の重篤
な衰弱異常症状を経験する。未熟児は高血糖レベルの維持が必要である。しばし
ば、患者の日常食事は十分な量の炭水化物エネルギー源を与えず、かつ誕生時の
患者の脂肪代謝酵素は効率的でない。高齢患者も、食欲不振および非効率的な代
謝により、血糖レベルの調節の困難なことがある。
【0003】 飽和脂肪酸は、次の構造により表される:
【化1】 [式中、Rはアルキル基を表す]。高等植物および動物の脂質に由来する天然に
存在する脂肪酸は、飽和および不飽和の両方の偶数炭素鎖を含むものである。最
も豊富な天然に存在する飽和脂肪酸は、パルミチン酸(16個の炭素;C16)およ
びステアリン酸(18個の炭素;C18)である。それより短鎖の脂肪酸(12-14個の
炭素;C12-C14)およびそれより長鎖の脂肪酸(28個の炭素;C28までの)が小量
、天然に存在する。10個未満の炭素をもつ脂肪酸はミルク脂肪を除く動物脂質に
は稀にしか存在しないが、ミルク脂肪はオレイン酸(不飽和C18)約32%、パルミ
チン酸(C16)約15%、ミリスチン酸(C14)約20%、ステアリン酸(C18)約15%、
ラウリン酸(C12)約6%、および4〜10個の炭素をもつ脂肪酸(C4-C10)約10%を
含有する。
【0004】 脂肪酸は一般的に、カルボキシル基に結合する炭素鎖長により分類される:4
〜6個の炭素(C4-C6)の短鎖脂肪酸、8〜14個の炭素(C8-C14)の中鎖脂肪酸、1
6〜18個の炭素(C16-C18)の長鎖脂肪酸、および20〜28個の炭素(C20-C28)の
極長鎖脂肪酸である。
【0005】 脂肪酸が代謝されるプロセスは、細胞のミトコンドリア内のミトコンドリアβ
酸化を含む。図1に図解するように、パルミチン酸のような長鎖脂肪酸の脂肪酸
酸化は、形質膜性カルニチントランスポーターを介して形質膜を通過する脂肪酸
の輸送に始まる。脂肪酸がミトコンドリア外膜を通過すると、脂肪酸は、補酵素
A(CoASII)およびアシルCoAシンセターゼの存在下で、ATPを消費して補酵素Aの
脂肪酸エステル(脂肪族アシル-CoA)に転化される。脂肪族アシル-CoAは、カル
ニチンおよびカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT I)の存在下で
脂肪族アシルカルニチンに転化される。次に、脂肪族アシルカルニチンはミトコ
ンドリアの内膜を通過し、この工程はカルニチン/アシルカルニチントランスロ
カーゼ(carnitine/acylcarnitine translocase)の触媒作用を受ける。ミトコ
ンドリアの内側に入ると、脂肪族アシルカルニチンは、次に、カルニチンパルミ
トイルトランスフェラーゼII(CPT II)の存在下で転化され、脂肪族アシルCoA
に戻される。ミトコンドリア内の酸化サイクルで、脂肪族アシルCoAは、鎖特異
的アシルCoAデヒドロゲナーゼを介して、αおよびβ炭素原子から1対の水素原子
の除去による脱水素を受け、α、β-不飽和アシルCoA、または2-trans-エノイル
CoAを生じる。適当なアシルCoAデヒドロゲナーゼは、脂肪族アシルCoAの炭素鎖
長により決定され、すなわち、長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCAD;C12-C18 )、中鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(MCAD;C4-C12)、短鎖アシルCoAデヒドロ
ゲナーゼ(SCAD;C4-C6)、または極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD;C 14 -C20)である。次に、α,β-不飽和アシルCoAは、2-エノイルCoAヒドラターゼ
を介して酵素作用により水和され、L-3-ヒドロキシアシルCoAを生成し、これは
、次に、鎖特異的L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼの触媒作用によりN
AD連結反応で脱水素され、β-ケトアシルCoAを生成する。適当なL-3-ヒドロキシ
アシルCoAデヒドロゲナーゼは、L-3-ヒドロキシアシルCoAの炭素鎖長により決定
され、すなわち、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD;C12-
C18)、または、短鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCHAD;C4-C1 6 、鎖長の増加とともに活性は低下する)である。β-ケトアシルCoAエステルは
、3-ケトアシルCoAチオラーゼの存在下で第2のCoA分子のチオール基の攻撃によ
り酵素分解を受け、脂肪族アシルCoAおよび元来の脂肪酸のαカルボキシルおよ
びβ炭素原子に由来するアセチルCoAを生成する。他の産物、すなわち原料脂肪
酸より2個少ない炭素原子を有する長鎖飽和脂肪族アシルCoAは、今度は次回の反
応の基質となって、最初の脱水素工程に始まり、最後に2回目の2個の炭素をもつ
断片はアセチルCoAとして除去される。この循環型プロセスを通過する毎に、脂
肪酸鎖はアセチルCoAとして2個の炭素断片および2対の水素原子を特定の受容体
に向けて失う。
【0006】 脂肪酸酸化プロセスの各工程は、重複する炭素鎖長特異性をもつ酵素による触
媒作用を受ける。これらの酵素による触媒作用の消失に関連する脂肪酸酸化の遺
伝性障害が確認されている。これらの障害には、形質膜カルニチン輸送;CPT I
およびII;カルニチン/アシルカルニチントランスロカーゼ;極長鎖、中鎖、お
よび短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(すなわち、それぞれVLCAD、MCAD、および
SCAD);2,4-ジエノイルCoAレダクターゼ;長鎖3-ヒドロキシアシルCoAデヒドロ
ゲナーゼアシルCoA(LCHAD)の欠損症、およびミトコンドリア三機能性(trifun
ctional)タンパク質(MTP)不全が含まれる。今までに、中鎖デヒドロゲナーゼ
(MCAD)不全に対する治療は見出されている。しかし、他の不全症は、出生1年
以内の患者にはしばしば致命的であり、利用できる有効な治療は知られていない
。特に、重篤なカルニチン/アシルカルニチントランスロカーゼ不全をわずらう
患者は通常死亡し、生存者は知られてないし、そして治療は見出されてない。
【0007】 これらの障害を治療する試みは、欠陥のある酵素による触媒作用の欠失を迂回
する食物源を提供することに重点が置かれている。例えば、欠陥のあるカルニチ
ン/アシルカルチニントランスロカーゼにより引き起される長鎖脂肪酸代謝不全
(以後、「トランスロカーゼ不全」と呼ぶ)は、しばしば新生児期の死をもたら
す。あるトランスロカーゼ不全の患者に、カルチニン、高炭水化物食、および中
鎖トリグリセリドを与えたが、脂肪酸代謝不全を克服することはできなかった。
中鎖脂肪酸は自由にミトコンドリアに入ると予想されていたので、中鎖脂肪酸の
代謝はカルニチン/アシルカルチニントランスロカーゼを必要としないだろうと
考えられた。従って、トランスロカーゼ欠陥をバイパスすると予想される偶数個
の炭素数をもつ中鎖トリグリセリド(MCT)(例えば、84% C8、8% C6および8% C 10 )を含有する乳幼児処方が開発された。これらの処方による治療の試みに関わ
らず、志望者の発生は続いている。
【0008】 ペラゴン酸(9個の炭素;C9をもつ飽和脂肪酸)は例外として、奇数炭素数脂
肪酸は高等植物および動物脂質中に稀である。ある特定の奇数炭素数をもつ合成
トリグリセリドが、潜在的な脂肪酸源としての食品、および食品の製造に利用す
るために試験されている。C7およびC9トリグリセリド由来の奇数鎖脂肪酸の酸化
速度が単離した子ブタ肝細胞中でin vitroで試験されている(Odleら, 1991. 「
新生仔の子ブタによる中鎖トリグリセリドの利用;偶数および奇数炭素数脂肪酸
の鎖長と見かけの消化/吸収および肝代謝」, J Nutr 121:605-614;Lin, X,ら,
1996. 「酢酸エステルは、新生仔の子ブタから単離した肝細胞におけるヘプタ
ン酸エステルおよびオクタン酸エステルβ酸化の主要産物である」, Biochem J
318:235-240;およびOdle, J. 1997.「新生仔による中鎖トリグリセリドの利用
についての新しい洞察:子ブタモデルからの観察」, J Nutr 127:1061-1067)。
奇数鎖脂肪酸、プロピオン酸エステル(C3)、吉草酸エステル(C5)、およびノ
ナン酸エステル(C9)の糖新生前駆体としての重要性が、飢餓ラット由来の肝細
胞において評価された(Sugden,ら, 1984.「飢餓ラット由来の肝細胞中の奇数炭
素脂肪酸代謝」, Biochem Int'l 8:61-67)。放射標識したマルガル酸(C17)エ
ステルの酸化がラット肝切片において試験された(Boyer,ら, 1970.「1-14Cオク
タン酸および1-14Cマルガル酸の肝代謝」, Lipids 4:615-617)。
【0009】 C3、C5、C7、C9、C11、およびC17を利用するin vivo研究も、モルモット、ウ
サギ、およびラットについてin vivoで実施されている。体系的に注入されたC7
およびC9トリグリセリド由来の中鎖脂肪酸およびC7/C9トリグリセリド混合物の
in vivo酸化速度が新生仔のブタで試験されている(Odel,ら, 1992.「連続注入
放射性トレーサーキネティクス法を使った、新生仔の子ブタによる[1-14C]-中鎖
脂肪酸酸化の評価」, J Nutr 122:2183-2189;およびOdle,ら, 1989.「新生仔の
子ブタによる中鎖トリグリセリドの利用:II.出生の最初2日にわたる偶数および
奇数鎖トリグリセリド消費が血液代謝物および尿窒素排泄に与える影響」, J An
ima Sci 67:3340-3351)。トリウンデカノイン(飽和C11)を与えたラットは、
非飢餓血糖レベルを延長された飢餓期間にわたり維持することが観察された(An
derson,ら, 1975.「飢餓ラットにおけるラード、サフラワー油、およびトリウン
デカノインのグルコース形成およびケト体生成能」, J Nutr 105:185-189)。ト
リノナノイン(C9)および長鎖トリグリセリドの乳剤がウサギに注入され、長期
総非経口性栄養(long-term total parenteral nutrition)として評価された(
Linseisen,ら, 1993.「総非経口性栄養の奇数中鎖トリグリセリド(トリノナノ
イン):ウサギの脂肪代謝パラメーターに与える影響」, J Parenteral and Ent
eral Nutr 17:522-528)。7個の炭素をもつ飽和脂肪族n-ヘプタン酸(C7)を含
有するトリグリセリドトリヘプタノインは、欧州において、農業飼料、バター製
造のトレーサ分子として、およびチョコレートおよび他の菓子の製造における遊
離剤(reasing agent)として使われたことが報じられている。しかし、今まで
、7炭素脂肪酸がヒトによる摂取に安全であるとかまたはヒトに対するいずれか
特定の栄養上の利点を有するという指摘はなかった。
【0010】 このほど、本発明者らは、後天的代謝撹乱および遺伝性代謝障害、特に脂肪酸
代謝不全症は、n-ヘプタン酸のような炭素数が7である脂肪酸を含有する栄養組
成物を使って克服できることを見出した。欠陥のあるまたは低下のある脂肪酸代
謝を有している患者を、非常に効率的なエネルギー源としてn-ヘプタン酸および
/またはそのトリグリセリドであるトリヘプタノインのような炭素数が7である
脂肪酸を含有する栄養組成物を用いて、治療することができる。また迅速なエネ
ルギーを必要とする患者も、炭素数が7である脂肪酸またはそのトリグリセリド
を消費することにより利益を得ることができる。
【0011】発明の概要 1つの態様において、本発明は、飽和炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補助
剤である。本発明に有用な炭素数が7である脂肪酸は、n-ヘプタン酸である。炭
素数が7である脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形
で提供することができる。有益な効果を提供するのに十分な濃度のトリグリセリ
ドトリヘプタノイン(triheptanoin)が、本発明のこの態様に最も有用である。好
ましくは、炭素数が7である脂肪酸は、総食事カロリーの少なくとも約25%を供給
する濃度である。
【0012】 別の態様において、本発明は炭素数が7である脂肪酸を含む製剤である。本発
明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7である脂肪
酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形で提供することがで
きる。有益な効果を提供するのに十分な濃度のトリグリセリドトリヘプタノイン
が、本発明のこの態様に最も有用である。この製剤は、経口または非経口投与す
ることができる。
【0013】 さらに別の態様において、本発明は、炭素数が7である脂肪酸を含む、少なく
とも1つの代謝障害を有する患者に治療上の効果を与えるための投与に適合した
一回量剤形とした製剤である。上記代謝障害は、たとえば、カルニチンパルミト
イルトランスフェラーゼI、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII、カ
ルニチン/アシルカルニチントランスロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロ
ゲナーゼ、低血糖型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデ
ヒドロゲナーゼ、ミトコンドリア三機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシ
ルCoAデヒドロゲナーゼ、および短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼなどの脂肪酸代
謝不全の結果として生じ得る。本発明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプ
タン酸である。炭素数が7である脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、ト
リグリセリドの形で提供することができる。有益な効果を提供するのに十分な濃
度のトリグリセリドトリヘプタノインが、本発明のこの態様に最も有用である。
この製剤は経口または非経口投与することができる。
【0014】 さらに別の態様において、本発明は炭素数が7である脂肪酸および製薬上許容
される担体を含む一回量医薬剤形であって、この剤形は、少なくとも1つの代謝
障害を有する患者の脂肪酸代謝を増大させるのに有効な量で提供される。上記代
謝障害は、たとえば、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI、カルニチ
ンパルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/アシルカルニチントランス
ロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、低血糖型極長鎖アシルCoA
デヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、ミトコンドリア三
機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ、および短
鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼなどの、脂肪酸代謝不全の結果として生じ得る。
本発明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7である
脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形で提供すること
ができる。有益な効果を提供するのに十分な濃度のトリグリセリドトリヘプタノ
インが、本発明のこの態様に最も有用である。この一回量医薬剤形は経口または
非経口投与することができる。
【0015】 別の態様において、本発明は、炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補助剤の、
ヒトにおける脂肪酸代謝を増大させるための使用である。本発明に有用な炭素数
が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7である脂肪酸は、好ましくは
n-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形で提供することができる。有益な効果
を提供するのに十分な濃度のトリグリセリドトリヘプタノインが、本発明のこの
態様に最も有用である。好ましくは、炭素数が7である脂肪酸は、上記補助剤の
総カロリーの少なくとも約25%を供給する。
【0016】 別の態様において、本発明は、炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補助剤の、
グルコースの栄養源としての使用である。本発明に有用な炭素数が7である脂肪
酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7である脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸
を含む、トリグリセリドの形で提供することができる。有益な効果を提供するの
に十分な濃度のトリグリセリドトリヘプタノインが、本発明のこの態様に最も有
用である。好ましくは、炭素数が7である脂肪酸は、上記補助剤の総カロリーの
少なくとも約25%を供給する。
【0017】 別の態様において、本発明は、炭素数が7である脂肪酸を含む一回量剤形とし
た製剤を、少なくとも1つの代謝障害を有する患者に治療効果を与えるために使
用することである。上記代謝障害は、たとえば、カルニチンパルミトイルトラン
スフェラーゼI、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/ア
シルカルニチントランスロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、
低血糖型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナ
ーゼ、ミトコンドリア三機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒ
ドロゲナーゼ、および短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼなどの脂肪酸代謝不全の
結果として生じ得る。本発明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸で
ある。炭素数が7である脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセ
リドの形で提供することができる。有益な効果を提供するのに十分な濃度のトリ
グリセリドトリヘプタノインが、本発明のこの態様に最も有用である。好ましく
は、炭素数が7である脂肪酸は、補助剤の総カロリーの少なくとも約25%を供給す
る。
【0018】 さらに別の態様において、本発明は、食物に炭素数が7である脂肪酸を加える
ことを含む、食物1グラムあたりのエネルギーポテンシャルを増大させる方法で
ある。本発明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7
である脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形で提供す
ることができる。有益な効果を提供するのに十分な濃度のトリグリセリドトリヘ
プタノインが、本発明のこの態様に最も有用である。好ましくは、該食物は経口
または非経口投与される。
【0019】 別の態様において、本発明は、炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補助剤を用
いて、少なくとも1つの代謝障害を有する患者を治療する方法である。上記代謝
障害は、たとえば、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI、カルニチン
パルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/アシルカルニチントランスロ
カーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、低血糖型極長鎖アシルCoAデ
ヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、ミトコンドリア三機
能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼ、および短鎖
アシルCoAデヒドロゲナーゼなどの脂肪酸代謝不全の結果として生じ得る。本発
明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7である脂肪
酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形で提供することがで
きる。治療効果を提供するのに十分な濃度のトリグリセリドトリヘプタノインが
、本発明のこの態様に最も有用である。好ましくは、炭素数が7である脂肪酸を
、総食事カロリーの少なくとも約25%を供給するような濃度で添加する。
【0020】 さらに別の態様においては、本発明は、炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補
助剤を患者に投与することにより、脂肪酸代謝の効率を増大させる方法である。
本発明に有用な炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。炭素数が7である
脂肪酸は、好ましくはn-ヘプタン酸を含む、トリグリセリドの形で提供すること
ができる。治療効果を提供するのに十分な濃度のトリグリセリドトリヘプタノイ
ンが、本発明のこの態様に最も有用である。好ましくは、炭素数が7である脂肪
酸を、総食事カロリーの少なくとも約25%を供給するような濃度で添加する。
【0021】詳細な説明 この度、炭素数が7(C7)である脂肪酸またはそれらのトリグリセリドは、エ
ネルギー産生のため長鎖脂肪酸をミトコンドリア中に輸送するために必要な通常
の酵素、すなわち、カルニチン/アシルカルニチントランスフェラーゼ、カルニ
チンパルミトイルトランスロカーゼ(「CPT」)IおよびCPT IIを必要としないこ
とを確認した。従って、炭素数が7である脂肪酸から構成されるトリグリセリド
は、このような酵素を必要とする脂肪酸代謝不全を克服するために有用である。
炭素数が7である脂肪酸を含有する栄養補助剤または医薬調製物は、遺伝性代謝
障害ならびに後天的代謝撹乱の治療に有用である。
【0022】 好ましい炭素数が7である脂肪酸はn-ヘプタン酸である。n-ヘプタン酸は、次
の構造:
【化2】 による炭素数7をもつ飽和直鎖脂肪酸である。トリヘプタノインは、3つのn-ヘ
プタン酸分子とグリセロールとのエステル化により調製されるトリグリセリドで
ある。治療に関して、用語「ヘプタン酸」、「ヘプタン酸エステル」、および「
トリヘプタノイン」は、以下の説明において互換的に使うことができる。また、
当業者であれば、ヘプタン酸、ヘプタン酸エステル、およびトリヘプタノインは
以下の説明全体を通じて本発明の炭素数7をもつ脂肪酸源の例として使われ、本
発明の説明を意図するが、いかなる方法でも本発明の範囲を限定するものでない
と解釈されることを理解するであろう。置換された、不飽和、または分枝ヘプタ
ン酸エステル、ならびに他の改変された炭素数7をもつ脂肪酸を、本発明の範囲
から逸脱することなく、使うことができる。
【0023】 トリヘプタノインは、最初に、ヘプタン酸の3つの分子とグリセロールに分解
される。図2に説明したように、次いで、第1サイクルにおいて、ヘプタン酸は、
通常のβ酸化過程を通してn-バレリルCoA(C5)およびアセチルCoA(C2)に分解
される。次いで、第2サイクルにおいて、このn-バレリルCoA(C5)はn-プロピオ
ニルCoA(C3)およびアセチルCoA(C2)に分解されるが、これらは両方ともクレ
ブス回路(Kreb's cycle)およびエネルギー産生の燃料として重要な前駆体であ
る。従って、トリヘプタノインは、エネルギー産生の燃料の効率的な供給源とし
て有用である。さらに、プロピオニルCoAはグルコース産生の直接前駆体である
。従って、トリヘプタノインは低血糖症に罹患しやすい患者、特に未熟児および
高齢者に対する食事補助剤として有用である。トリヘプタノインはまた、未熟児
の成長速度刺激剤として使うこともでき、入院期間を短縮し、それによってこれ
らの幼児に対する医療費を削減する。さらに、脂肪酸は心組織の主要燃料であり
、かつトリヘプタノインは、糖新生物性(gluconeogenic)を有するので、心臓ま
たはその他のリスクの高い外科手術から回復しつつある成人の心組織の直接燃料
補給に使うことができる。
【0024】 ヘプタン酸は様々なフーゼル油にかなりの量が見出されており、当業界で周知
の方法により抽出することができる。またヘプタン酸は、ヘプトアルデヒド(hep
taldehyd)を希硫酸中で過マンガン酸カリウムにより酸化して合成することもで
きる(Ruhoff, Org Syn Coll. vol II, 315 (1943))。ヘプタン酸はまた、Sigm
a Chemical Co.(St. Louis, MO)から購入することもできる。
【0025】 トリヘプタノインは、当業界で周知の方法により、ヘプタン酸とグリセロール
とのエステル化によって得ることができる。トリヘプタノインはCondea Chemie
GmbH(Witten, ドイツ)からSpecial Oil 107として購入することもできる。
【0026】 不飽和ヘプタン酸エステルも脂肪酸代謝不全を克服するための栄養補助剤とし
て利用することができる。さらに、特別な輸送酵素なしにミトコンドリアに容易
に入り込む置換した不飽和および/または分枝の炭素数が7である脂肪酸も、本
発明に利用することができる。例えば、4-メチルヘキサン酸エステル、4-メチル
ヘキセン酸エステル、および3-ヒドロキシ-4-メチルヘキサン酸エステルは、通
常のβ酸化により2-メチル酪酸まで分解され、最終分解はイソロイシン経路で達
成される。同様に、5-メチルヘキサン酸エステル、5-メチルヘキセン酸エステル
、および3-ヒドロキシ-5-メチルヘキサン酸エステルは、通常のβ酸化によりイ
ソ吉草酸まで分解され、最終分解はロイシン経路で達成される。
【0027】 本発明の炭素数が7であるトリグリセリドは、経口的に、非経口的に、または
腹腔内に投与することができる。好ましくは、上記トリグリセリドは、トリヘプ
タノインのような炭素数が7である脂肪酸源を含有する食物の摂取を経由して、
治療レベルを達成するために有効な濃度にて投与することができる。あるいは、
カプセルとしてまたはリポソームに包んで、溶液または懸濁液で、単独または他
の栄養素、追加の甘味剤および/または香料と一緒に、投与することができる。
カプセルおよび錠剤は、公知のように、糖、シェラックおよび他の腸溶剤により
コーティングすることができる。
【0028】 投与方法は患者の年齢および脂肪酸代謝不全の程度により決定する。脂肪酸代
謝欠陥、特にトランスロカーゼ不全をもつ乳幼児の治療に対して、トリヘプタノ
インは、栄養補助剤として低脂肪および/または削減(reduced)した長鎖脂肪酸
を含有する食事乳幼児処方に加えることが好ましい。トリヘプタノインと共に使
う市販の乳幼児処方の例として、Tolerex(Novartis Nutritionals, Minneapoli
s, MN)、Vivonex(Ross Laboratories, Columbus, OH)、およびPortagen and
Pregestamil(Mead Johnson, Evansville, IN)が挙げられる。トリヘプタノイ
ンは、治療効果を達成するために有効な濃度にて処方に加える。栄養補充を必要
とする子供または成人患者、例えば、化学療法を受けている外科または腫瘍患者
に対して、トリヘプタノインを栄養ドリンクまたは全非経口栄養投与の一部とし
て補充することが好ましい。
【0029】 代謝の先天性過誤により脂肪酸代謝経路が完全に破壊されている患者に対して
は、トリヘプタノインを、24時間当たりの全カロリーのほぼ15%〜40%、好ましく
は20%〜35%、そして最も好ましくはほぼ25%を与える濃度にて利用する。
【0030】 脂肪酸代謝経路機能の効率が低下している患者(例えば、未熟児、高齢者、心
臓病患者)に対しては、トリヘプタノインを、24時間当たりの全カロリーのほぼ
15%〜40%、好ましくは20%〜35%、そして最も好ましくはほぼ25%を与える濃度に
て用いる。
【0031】 プロピオニルCoAはトリヘプタノイン酸化の副生物であるので、プロピオン酸
の血液濃度が増加しうる。さらに、プロピオニルCoAは他の酵素反応に入り、ク
レブス回路および尿素回路に影響を与える毒性化合物を生じ得る。従って、特に
血清プロピオン酸のビルドアップを示す患者にn-ヘプタン酸および/またはトリ
ヘプタノイン補助剤のような炭素数が7である脂肪酸を投与するには、カルニチ
ン補助剤および/またはビオチンとビタミンB12の組合わせを投与することが必
要である。過剰のL-カルニチンおよびミトコンドリア酵素カルニチンアシルトラ
ンスフェラーゼの存在のもとで、プロピオニルCoAは、無毒物質であるプロピオ
ニルカルニチンに転化されて尿中に排泄される。ビオチンは、プロピオニルCoA
のメチルマロニルCoAへの転化の触媒となる酵素プロピオニルCoAカルボキシラー
ゼが必要とするビタミン補因子である。シアノコバラミンはビタミンB12の1つの
形態であり、メチルマロニルCoAのスクシニルCoAへの転化の触媒となる酵素メチ
ルマロニルCoAムターゼの補因子として働く。スクシニルCoAはクレブス回路に容
易に引き抜かれる。従って、患者血液中の過剰のプロピニルCoAはスクシニルCoA
への転化により除去される。
【0032】実施例1:細胞系への補充 致死型トランスロカーゼ不全をもつ患者から採取した培養細胞(織維芽細胞)
にN-ヘプタン酸を加えると酸化に成功した。
【0033】 同胞は4日齢で重篤なトランスロカーゼ不全により死亡していたので、胎児か
ら得た羊膜細胞を脂肪酸代謝の能力について試験した。試験結果は、胎児も重篤
なトランスロカーゼ不全を有することを示した。
【0034】 死亡した同胞から採取した織維芽細胞および羊膜細胞の両方を、先に報じられ
たタンデム質量分析アッセイを使い、n-ヘプタン酸(C7)の脂肪酸代謝について
評価した(Yang,ら, 1998.「カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII(CP
T II)不全をもつ患者における4つの新規突然変異の同定(Identification of fo
ur novel mutations in patients with carnitine palmitoyltransferase II (C
PT II) deficiency)」Mol Genet Metab 64:229-236)。質量分析結果を、死亡し
た同胞から採取した織維芽細胞に対しては、パルミチン酸エステルについて図3A
におよびトリヘプタノインについて図3Bに、ならびに、胎児から採取した羊膜細
胞に対しては、パルミチン酸エステルについて図4Aにおよびトリヘプタノインに
ついて図4Bに報じた。研究結果は、両方の細胞系のトランスロカーゼ不全にも関
わらず、n-ヘプタン酸(図3Bおよび4B)はカルニチン/アシルカルニチントラン
スロカーゼに依存せず、容易にプロピオニルCoAに酸化されることを示した。重
篤なトランスロカーゼ不全を有する2つの細胞系によるn-ヘプタン酸代謝の成功
に基づいて、正常患者からおよび他の協力研究室で直接酵素アッセイにより立証
された次の脂肪酸化の遺伝性欠損症に罹っている患者から採取した織維芽細胞系
について、タンデム質量分析アッセイを実施した:カルニチンパルミトイルトラ
ンスフェラーゼI(CPT I);重篤なカルニチン/アシルカルニチントランスロカ
ーゼ(トランスロカーゼ(TRANSLOCASE));カルニチンパルミトイルトランス
フェラーゼII(CPT II);極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ「心(cardiac)」
型(VLCAD-C);極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ「低血糖」型(VLCAD-H);
ミトコンドリア三機能タンパク質(トリファンクショナル(TRIFUNCTIONAL))
;長鎖L-3-ヒドロキシ-アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD);中鎖アシルCoAデ
ヒドロゲナーゼ(MCAD);短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCAD);電子伝達
フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-マイルド(ETF-DHマイルド);および
電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-シビア(ETF-DHシビア)。各
細胞系を別々に、7-2H3-ヘプタン酸エステル(D3-C7)、8-2H3-オクタン酸エス
テル(D3-C8)、9-2H3-ノナン酸エステル(D3-C9)、12-2H3-ドデカン酸エステ
ル(D3-C12)、および16-2H3-パルミチン酸エステル(D3-C16)と共に培養した
。タンデム質量分析の結果を、D3-C7について図5A-Lに;D3−C8について図6A-L
に;D3-C9について図7A-Lに;D3-C12について図8A-Lに;およびD3-C16について
図9A-Lに示した。
【0035】 正常細胞系および11種の異常細胞系は3グループについて分析した。定量性を
もたせるため、標識した内部標準を各分析に含ませ、各グループの最初のプロフ
ィールに「IS」と記した。内部標準の質量数は、m/z420(2H6-パルミチン酸エス
テル-C16)、m/z308(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269(2H9-イソ吉草酸-
C5)、およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C3)であり、ここにm/zは質
量:電荷比である。
【0036】 図9Aに示すように、正常細胞をD3-C16と共に培養すると、標識したアシルカル
ニチン中間体がC16から下方C4(C4を含む)まで観察することができる。これら
2H3標識したアシルカルニチンの質量数はメチルエステルとして、m/z417(C16
)、m/z389(C14)、m/z361(C12)、m/z333(C10)、m/z305(C8)、m/z277(C
6)、およびm/z249(C4)である。
【0037】 16-2H3-パルミチン酸エステルD3-C16を用いて培養した各種細胞系(図9A-L)
を観察すると、CPT I細胞(図9B)においては実質的に酸化が起らず、そして予
期したとおり、パルミチン酸エステルがミトコンドリア中への輸送のためのパル
ミトイルカルニチンに容易に転化されないので、D3-C16(m/z417(C16))から最
小量のパルミトイルカルニチンしか観察されない。トランスロカーゼ(図9C)お
よびCPT II(図9D)不全細胞系は両方とも、酸化は起らないが、CPT Iが存在す
る結果として、D3-C16(m/z417(C16))から大量の標識したパルミトイルカルニ
チンが蓄積する。VLCAD-C(図9E)、VLCAD-H(図9F)、トリファンクショナル(
図9G)、LCHAD(図9H)、ETE-DH-マイルド(図9K)、およびETE-DH-シビア(図9
L)中の標識したアシルカルニチンの異常なプロフィールは、失われた酵素活性
の炭素鎖長特異性に対応する蓄積を反映する。MCAD(図9I)においては、酸化は
、下方C8(m/z305.3)のレベルまで明らかに進行し、この点で顕著な蓄積があっ
て失われたMCAD酵素活性の基質特異性を反映する。同様に、SCAD(図9J)におい
ては、酸化はm/z249(2H3-ブチルカルニチン-C4)で停止する。これらの結果は
、CPT I、トランスロカーゼ、CPT II、VLCAD、トリファンクショナル、LCHAD、E
TE-DHは全て、パルミチン酸エステルの完全な酸化に必要であることを示す。D3-
C12プロフィール(図8A-L)は、D3-C16プロフィールと同様である。
【0038】 D3-C8(図6A-L)の場合、m/z305(2H3-オクタン酸エステル-C8)の相対的蓄積
が起り、完全酸化のためにトランスロカーゼ(図6C)とMCAD(図6I)の両方が明
らかに必要であることを示す。主要成分がオクタン酸エステルである市販中鎖ト
リグリセリド(MCT)はCPT I、トランスロカーゼ、およびCPT IIに依存しないと
考えられているが、2H3-オクタン酸-C8に対するこのデータは、MCTが重篤なトラ
ンスロカーゼ不全に対する有効な治療でないことを示す。さらに、このデータは
、MCTがMCAD不全のための適当な治療でないことを説明する。
【0039】 奇数炭素基質D3-C7(図5A-L図)およびD3-C9(図7A-L)を用いて処置した細胞
系についての有利な効果は次に基づく:(1)培地で無標識内因性脂質の酸化から
ある程度産生されうる診断プロフィールが不在であること;および(2)正常な対
照細胞(D3-C7は図5A、またはD3-C9は図7A)に見られるのと比較した、標識した
奇数炭素分解最終産物であるm/z235(2H3-プロピオン酸エステル-C3)の相対量
。このm/z235(2H3-プロピオン酸エステル-C3)の相対量は、m/z269(2H9-イソ
吉草酸-C5)およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C3)の内部標準のレベ
ルと比較される。D3-C9については、トランスロカーゼ、CPT II、およびLCHAD細
胞系ではm/z319(9-2H3-ノナン酸エステル)にて増加が観察された。これらの結
果は、ノナン酸エステルの完全分解にトランスロカーゼ、CPT II、およびLCHAD
が全て必要であることを示す。
【0040】 D3-C7については、正常細胞と、CPT I、トランスロカーゼ、CPT II、VLCAD、
トリファンクショナル、LCHAD、およびSCAD異常細胞系(図5A-HおよびJ)とにお
いて産生される2H3-プロピオン酸エステル-C3(m/z235)の相対量は、比較し得
るかまたは正常細胞に見られる量を超過するので、前駆体の有利な酸化が起った
ことを示す。観察された例外の1つは、MCAD不全(図5I)であり、D3-C7は酸化の
ためにMCADを必要とすると予想され、MCADが不在であるとm/z291(2H3-ヘプタノ
イルカルニチン-C7)が顕著に増加する。ETF-DHについては、標識した7-2H3-ヘ
プタン酸エステルの酸化は観察されなかった。これらの結果は、n-ヘプタン酸補
充組成物は、MCADおよびETFデヒドロゲナーゼを除いて、以下に挙げる脂肪酸欠
損症の治療に使用できるを示す:トランスロカーゼ不全;カルニチンパルミトイ
ルトランスフェラーゼIおよびII不全;L-3-ヒドロキシアシル-CoAデヒドロゲナ
ーゼ(LCHAD)不全;極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD)不全、および
短鎖アシル-CoAデヒドロゲナーゼ(SCAD)不全。
【0041】実施例2:重篤なトランスロカーゼ不全患者におけるトリヘプタノインの補充のi n vivoでの利用 実施例1において確認した重篤な新生児トランスロカーゼ不全をもつ乳幼児の
治療に、トリヘプタノイン補充した低脂肪処方を使って成功した。さらに、トリ
ヘプタノイン療法に対する臨床結果と乳幼児の羊膜細胞のin vitro質量分析との
間の相関を支持する確証がある。
【0042】 妊娠38週に、実施例1に記載した重篤なトランスロカーゼ不全の試験結果が陽
性であった羊膜をもつ乳幼児の分娩を実施した。臍帯血を、全および遊離カルニ
チンレベルならびに個々のアシルカルニチンのレベルについて、タンデム質量分
析により分析した(Yang,ら, 1998.「カルニチンパルミトイルトランスフェラー
ゼ II(CPT II)不全をもつ患者における4つの新規突然変異の同定(Identificat
ion of four novel mutations in patients with carnitine palmitoyltransfer
ase II (CPT II) deficiency)」, Mol Genet Metab 64:229-236)。母性血も分
娩時に、これらの上記レベルを検定した。結果は、乳幼児が重篤なトランスロカ
ーゼ不全を患っていることを立証した。
【0043】 分娩後の最初の12時間内に、乳幼児に、経鼻胃管(nasogastric tube)を経由
してトリヘプタノインを補充した低脂肪処方を与えた。続いて、トリヘプタノイ
ン補充した処方による給食を、任意の正期産児と同じ頻度で与えた。カルニチン
、ビオチン、およびシアノコバラミンの補充は必要でなかった。
【0044】 動脈血ガス(ABG)、電解質、血清尿素窒素(BUN)、クレアチニン、アンモニ
ア、グルコース、血清クレアチンホスホキナーゼ(CPK)、ALT、AST、ヘモグロ
ビン(Hgb)、およびヘマトクリット(Hct)を、標準の新生児集中看護手順に従
ってモニターした。アシルカルニチンは、1日2回タンデム質量分析により定量分
析した。尿有機酸の定量分析を実施すると共に、尿中に存在するジカルボン酸の
量をモニターした。
【0045】 トリヘプタノインを補充する処方の介入は、トランスロカーゼ不全の影響を抑
制するのに全体として成功した。乳幼児の入院中、上記の様々な生理学的パラメ
ーターは正常範囲内にある結果が得られた。乳幼児は7-8週齢で退院し、トリヘ
プタノイン補充処方を用いる食事管理が完全であることを示した。平均処方を与
えた乳幼児の1日当たり20-25gの平均重量取得と比較すると、トリヘプタノイン
補充処方に基づく継続看護期間中、該乳幼児は1日当たり35gの1日当たり平均重
量取得を維持した。4ヶ月半齢において、乳幼児は、トリヘプタノイン補充処方
に基づいてよく育ち続けて、カルニチン、ビオチン、またはビタミンB12の補充
を必要としなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、長鎖脂肪酸のミトコンドリアβ酸化経路を描く図であり、所要の輸送
体および酵素をイタリック字体で記しかつ3つの指摘した膜を二重線で表現して
いる。
【図2】 図2は、n-ヘプタン酸のミトコンドリアβ酸化経路を描く図であり、所要の輸
送体および酵素をイタリック字体で記しかつ指摘した内側ミトコンドリア膜を二
重線で表現している。
【図3】 図3Aは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、重篤なトランスロカーゼ不全をわずらう死亡した子供から取得した。試験パ
ラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。 図3Bは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
図3Aに報じた重篤なトランスロカーゼ不全をわずらう死亡した子供から取得した
。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であ
った。
【図4】 図4Aは、D3-C16(2H3-パルミチン酸エステル-C16)を用いて処理した羊膜細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。羊膜細胞は、
重篤なトランスロカーゼ不全と診断された胎児から取得し、その同胞(sibling
)は図3Aおよび3Bに報じた死亡した子供であった。試験パラメーターは、99FB(
高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。 図4Bは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した羊膜細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。羊膜細胞は、図4A
に報じた重篤なトランスロカーゼ不全と診断された胎児から取得し、その同胞は
図3Aおよび3Bに報じた死亡した子供であった。試験パラメーターは、99FB(高速
原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。
【図5】 図5Aは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した正常な織維芽
細胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。試験パラ
メーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。図5A-
5Cのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.3(2H6-パルミチン酸エステル-C
16)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.1(2H9-イソ吉草酸-C5
)、およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置し、ここにおいてm
/zとは質量:電荷比である。ピークm/z291はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル
)を表す。ピークm/z235は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン
酸エステル)を表す。 図5Bは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT I)不全をわずらう子供から
取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA
取得であった。ピークm/z291はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピ
ークm/z235.0は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル
)を表す。 図5Cは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
トランスロカーゼ不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB
(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z291.3はD3-C7
(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピークm/z235は奇数炭素分解の終点であ
るD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル)を表す。 図5Dは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII(CPT II)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。図5D-5Fのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パ
ルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.
2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.1(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に
位置する。ピークm/z291.1はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピー
クm/z235は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル)を
表す。 図5Eは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
「心臓」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-C)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。ピークm/z291はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピ
ークm/z235.1は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル
)を表す。 図5Fは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
「低血糖」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-H)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。ピークm/z291.4はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す
。ピークm/z235.1は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エス
テル)を表す。 図5Gは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
ミトコンドリア三機能タンパク質(トリファンクショナル)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。図5G-5Iのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.3(2H6-
パルミチン酸エステル-C16)、m/z308.1(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z26
9.0(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.2(2H5-プロピオン酸エステル-C3)
に位置する。ピークm/z291はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピー
クm/z235.1は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル)
を表す。 図5Hは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
長鎖L-3-ヒドロキシ-アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。ピークm/z291.1はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す
。ピークm/z235.1は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エス
テル)を表す。 図5Iは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
中鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(MCAD)不全をわずらう子供から取得した。試
験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった
。ピークm/z291.2はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピークm/z235
は奇数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル)を表す。 図5Jは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCAD)不全をわずらう子供から取得した。試
験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった
。図5J-5Lのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エ
ステル-C16)、m/z308.0(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イソ
吉草酸-C5)、およびm/z237(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピー
クm/z291.1はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を表す。ピークm/z235.1は奇
数炭素分解の終点であるD3-C3(3-2H3-プロピオン酸エステル)を表す。 図5Kは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-マイルド(ETF-DHマイルド)
不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)
のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z291.3はD3-C7(7-2H3-ヘプタン
酸エステル)を表す。 図5Lは、D3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-シビア(ETF-DHシビア)不全
をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペ
アレントおよびMCA取得であった。ピークm/z291はD3-C7(7-2H3-ヘプタン酸エス
テル)を表す。
【図6】 図6Aは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した正常な織維芽
細胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。試験パラ
メーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。図6A-
6Cのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エステル-C
16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イソ吉草酸-C5
)、およびm/z237.1(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピークm/z30
5.3はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Bは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT I)不全をわずらう子供から
取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA
取得であった。ピークm/z305.0はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Cは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
トランスロカーゼ不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB
(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z305.3はD3-C8
(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Dは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII(CPT II)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。図6D-6Fのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.3(2H6-パ
ルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.
2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.2(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に
位置する。ピークm/z305.3はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Eは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
「心臓」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-C)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。ピークm/z305.3はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Fは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
「低血糖」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-H)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。ピークm/z305.2はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す
。 図6Gは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
ミトコンドリア三機能タンパク質(トリファンクショナル)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。図6G-6Iのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.5(2H6-
パルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z26
9.2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.2(2H5-プロピオン酸エステル-C3)
に位置する。ピークm/z305.3はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Hは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
長鎖L-3-ヒドロキシ-アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。ピークm/z305はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Iは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
中鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(MCAD)不全をわずらう子供から取得した。試
験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった
。ピークm/z305.2はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Jは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCAD)不全をわずらう子供から取得した。試
験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった
。図6J-6Lのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エ
ステル-C16)、m/z308.1(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イソ
吉草酸-C5)、およびm/z237(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピー
クm/z305.0はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を表す。 図6Kは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-マイルド(ETF-DHマイルド)
不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)
のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z305.2はD3-C8(8-2H3-オクタン
酸エステル)を表す。 図6Lは、D3-C8(8-2H3-オクタン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に
対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、
電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-シビア(ETF-DHシビア)不全
をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペ
アレントおよびMCA取得であった。ピークm/z305.3はD3-C8(8-2H3-オクタン酸エ
ステル)を表す。
【図7】 図7Aは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した正常な織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。試験パラメ
ーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。図7A-7C
のプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エステル-C16
)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イソ吉草酸-C5)
、およびm/z237.3(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピークm/z319.
3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Bは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、カ
ルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT I)不全をわずらう子供から取
得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取
得であった。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Cは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、ト
ランスロカーゼ不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(
高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z319.3はD3-C9(
9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Dは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、カ
ルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII(CPT II)不全をわずらう子供から
取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA
取得であった。図7D-7Fのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.5(2H6-パ
ルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.
3(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.1(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に
位置する。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Eは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、「
心臓」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-C)不全をわずらう子供から
取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA
取得であった。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Fは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、「
低血糖」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-H)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Gは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、ミ
トコンドリア三機能タンパク質(トリファンクショナル)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。図7G-7Iのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.5(2H6-パ
ルミチン酸エステル-C16)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.
3(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.2(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に
位置する。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Hは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、長
鎖L-3-ヒドロキシ-アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。ピークm/z319.2はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Iは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、中
鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(MCAD)不全をわずらう子供から取得した。試験
パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。
ピークm/z319.0はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Jは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、短
鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCAD)不全をわずらう子供から取得した。試験
パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。
図7J-7Lのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エス
テル-C16)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.3(2H9-イソ吉
草酸-C5)、およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピー
クm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を表す。 図7Kは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、電
子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-マイルド(ETF-DHマイルド)不
全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)の
ペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エ
ステル)を表す。 図7Lは、D3-C9(9-2H3-ノナン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞に対
する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は、電
子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-シビア(ETF-DHシビア)不全を
わずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペア
レントおよびMCA取得であった。ピークm/z319.3はD3-C9(9-2H3-ノナン酸エステ
ル)を表す。
【図8】 図8Aは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した正常な織維
芽細胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。試験パ
ラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。図8
A-8Cのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エステル
-C16)、m/z308.1(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イソ吉草酸-
C5)、およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピークm/z
361.3はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す。 図8Bは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT I)不全をわずらう子供か
ら取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMC
A取得であった。ピークm/z361.3はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す
。 図8Cは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、トランスロカーゼ不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99
FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z361.3はD3-
C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す。 図8Dは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII(CPT II)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。図8D-8Fのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.5(2H6-
パルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z26
9.2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C3)
に位置する。ピークm/z361.3はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す。 図8Eは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、「心臓」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-C)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。ピークm/z361.2はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表
す。 図8Fは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、「低血糖」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-H)不全をわずらう子
供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよ
びMCA取得であった。ピークm/z361.3はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を
表す。 図8Gは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、ミトコンドリア三機能タンパク質(トリファンクショナル)不全をわずらう子
供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよ
びMCA取得であった。図8G-8Iのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.5(2H 6 -パルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z
269.2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.1(2H5-プロピオン酸エステル-C3
)に位置する。ピークm/z361.1はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す
。 図8Hは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、長鎖L-3-ヒドロキシ-アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD)不全をわずらう子
供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよ
びMCA取得であった。ピークm/z361.4はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を
表す。 図8Iは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、中鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(MCAD)不全をわずらう子供から取得した。
試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であっ
た。ピークm/z361.4はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す。 図8Jは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCAD)不全をわずらう子供から取得した。
試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であっ
た。図8J-8Lのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.2(2H6-パルミチン酸
エステル-C16)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イ
ソ吉草酸-C5)、およびm/z237(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピ
ークm/z361.4はD3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を表す。 図8Kは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-マイルド(ETF-DHマイルド
)不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃
)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z361.4はD3-C12(12-2H3-ドデ
カン酸エステル)を表す。 図8Lは、D3-C12(12-2H3-ドデカン酸エステル)を用いて処理した織維芽細胞
に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞は
、電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-シビア(ETF-DHシビア)不
全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)の
ペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z361.3はD3-C12(12-2H3-ドデカン
酸エステル)を表す。
【図9】 図9Aは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した正常な織
維芽細胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。試験
パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。
図9A-9Cのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン酸エス
テル-C16)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.2(2H9-イソ吉
草酸-C5)、およびm/z237.1(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピー
クm/z417.0はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を表す。 図9Bは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT I)不全をわずらう子供
から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよび
MCA取得であった。ピークm/z417.6はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を
表す。 図9Cは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、トランスロカーゼ不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、
99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z417.4はD
3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を表す。 図9Dは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII(CPT II)不全をわずらう子
供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよ
びMCA取得であった。図9D-9Fのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H 6 -パルミチン酸エステル-C16)、m/z308.2(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z
269.2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.2(2H5-プロピオン酸エステル-C3
)に位置する。ピークm/z417.4はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を表
す。 図9Eは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、「心臓」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-C)不全をわずらう子
供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよ
びMCA取得であった。ピークm/z417.5はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)
を表す。 図9Fは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、「低血糖」型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(VLCAD-H)不全をわずらう
子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントお
よびMCA取得であった。ピークm/z417.5はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル
)を表す。 図9Gは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、ミトコンドリア三機能タンパク質(トリファンクショナル)不全をわずらう
子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントお
よびMCA取得であった。図9G-9Iのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.5( 2 H6-パルミチン酸エステル-C16)、m/z308.3(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m
/z269.2(2H9-イソ吉草酸-C5)、およびm/z237.0(2H5-プロピオン酸エステル-C
3)に位置する。ピークm/z417.4はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を表
す。 図9Hは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、長鎖L-3-ヒドロキシ-アシルCoAデヒドロゲナーゼ(LCHAD)不全をわずらう
子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントお
よびMCA取得であった。ピークm/z417.4はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル
)を表す。 図9Iは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、中鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(MCAD)不全をわずらう子供から取得した
。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であ
った。ピークm/z417はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を表す。 図9Jは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ(SCAD)不全をわずらう子供から取得した
。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)のペアレントおよびMCA取得であ
った。図9J-9Lのプロフィールに対する内部標準は、m/z420.4(2H6-パルミチン
酸エステル-C16)、m/z308(2H6-オクタン酸エステル-C8)、m/z269.1(2H9-イ
ソ吉草酸-C5)、およびm/z237(2H5-プロピオン酸エステル-C3)に位置する。ピ
ークm/z417はD3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を表す。 図9Kは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-マイルド(ETF-DHマイル
ド)不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝
撃)のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z417.3はD3-C16(16-2H3-パ
ルミチン酸エステル)を表す。 図9Lは、D3-C16(16-2H3-パルミチン酸エステル)を用いて処理した織維芽細
胞に対する、タンデム型質量分析プロフィールを描くグラフである。織維芽細胞
は、電子伝達フラビンタンパク質QOデヒドロゲナーゼ-シビア(ETF-DHシビア)
不全をわずらう子供から取得した。試験パラメーターは、99FB(高速原子衝撃)
のペアレントおよびMCA取得であった。ピークm/z417.3はD3-C16(16-2H3-パルミ
チン酸エステル)を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (108)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が7である脂肪酸を含むヒトが摂取するための栄養補
    助剤。
  2. 【請求項2】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項1記
    載の補助剤。
  3. 【請求項3】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成する
    、請求項1記載の補助剤。
  4. 【請求項4】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項3記載の
    補助剤。
  5. 【請求項5】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項4記
    載の補助剤。
  6. 【請求項6】 炭素数が7である脂肪酸が上記補助剤の総カロリーの少なく
    とも約25%を供給する、請求項1~5のいずれか1項記載の補助剤。
  7. 【請求項7】 炭素数が7である脂肪酸を含む製剤。
  8. 【請求項8】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項7記
    載の製剤。
  9. 【請求項9】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成する
    、請求項7記載の製剤。
  10. 【請求項10】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項9記載
    の製剤。
  11. 【請求項11】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項1
    0記載の製剤。
  12. 【請求項12】 上記製剤が経口投与される、請求項7~11のいずれか1項
    記載の製剤。
  13. 【請求項13】 上記製剤が非経口投与される、請求項7~11のいずれか1
    項記載の製剤。
  14. 【請求項14】 炭素数が7である脂肪酸を含み、少なくとも1つの代謝障
    害を有する患者に治療効果を与えるための投与に適合した一回量剤形とした製剤
  15. 【請求項15】 上記代謝障害が脂肪酸代謝不全である、請求項14記載の製
    剤。
  16. 【請求項16】 上記脂肪酸代謝不全が、カルニチンパルミトイルトランス
    フェラーゼI、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/アシ
    ルカルニチントランスロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、低
    血糖型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナー
    ゼ、ミトコンドリア三機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒド
    ロゲナーゼ、および短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼからなる群より選択される
    脂肪酸代謝に関与する少なくとも1つの酵素の欠乏により引き起こされる場合の
    、請求項15記載の製剤。
  17. 【請求項17】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項14
    記載の製剤。
  18. 【請求項18】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項15
    記載の製剤。
  19. 【請求項19】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項16
    記載の製剤。
  20. 【請求項20】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項14記載の製剤。
  21. 【請求項21】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項15記載の製剤。
  22. 【請求項22】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項16記載の製剤。
  23. 【請求項23】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項20記載
    の製剤。
  24. 【請求項24】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項21記載
    の製剤。
  25. 【請求項25】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項22記載
    の製剤。
  26. 【請求項26】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項23
    記載の製剤。
  27. 【請求項27】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項24
    記載の製剤。
  28. 【請求項28】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項25
    記載の製剤。
  29. 【請求項29】 上記製剤が経口投与される、請求項14~28のいずれか1項
    記載の製剤。
  30. 【請求項30】 上記製剤が非経口投与される、請求項14~28のいずれか1
    項記載の製剤。
  31. 【請求項31】 少なくとも1つの代謝障害を有する患者の脂肪酸代謝を増
    大させるのに有効な量の炭素数が7である脂肪酸および薬理学的に許容される担
    体からなる一回量医薬剤形。
  32. 【請求項32】 上記代謝障害が脂肪酸代謝不全である、請求項31記載の
    製剤。
  33. 【請求項33】 上記脂肪酸代謝不全が、カルニチンパルミトイルトランス
    フェラーゼI、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/アシ
    ルカルニチントランスロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、低
    血糖型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナー
    ゼ、ミトコンドリア三機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒド
    ロゲナーゼ、および短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼからなる群より選択される
    脂肪酸代謝に関与する少なくとも1つの酵素の欠乏により引き起こされる、請求
    項32記載の製剤。
  34. 【請求項34】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項31
    記載の一回量医薬剤形。
  35. 【請求項35】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項32
    記載の一回量医薬剤形。
  36. 【請求項36】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項33
    記載の一回量医薬剤形。
  37. 【請求項37】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項31記載の一回量医薬剤形。
  38. 【請求項38】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項32記載の一回量医薬剤形。
  39. 【請求項39】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項33記載の一回量医薬剤形。
  40. 【請求項40】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項37記載
    の一回量医薬剤形。
  41. 【請求項41】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項38記載
    の一回量医薬剤形。
  42. 【請求項42】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項39記載
    の一回量医薬剤形。
  43. 【請求項43】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項40
    記載の一回量医薬剤形。
  44. 【請求項44】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項41
    記載の一回量医薬剤形。
  45. 【請求項45】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項42
    記載の一回量医薬剤形。
  46. 【請求項46】 上記一回量剤形を経口投与する、請求項31~45のいずれか
    1項記載の一回量医薬剤形。
  47. 【請求項47】 上記一回量剤形が非経口投与される、請求項31~45のいず
    れか1項記載の一回量医薬剤形。
  48. 【請求項48】 ヒトにおける脂肪酸代謝を増大させるための、炭素数が7
    である脂肪酸を含む栄養補助剤の使用。
  49. 【請求項49】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項48
    記載の使用。
  50. 【請求項50】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項48記載の使用。
  51. 【請求項51】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項50記載
    の使用。
  52. 【請求項52】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項51
    記載の使用。
  53. 【請求項53】 炭素数が7である脂肪酸が上記補助剤の総カロリーの少な
    くとも約25%を供給する、請求項48~52のいずれか1項記載の使用。
  54. 【請求項54】 グルコースの栄養源としての炭素数が7である脂肪酸を含
    む栄養補助剤の使用。
  55. 【請求項55】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項54
    記載の使用。
  56. 【請求項56】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項54記載の使用。
  57. 【請求項57】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項56記載
    の使用。
  58. 【請求項58】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項57
    記載の使用。
  59. 【請求項59】 炭素数が7である脂肪酸が上記補助剤の総カロリーの少な
    くとも約25%を供給する、請求項54~58のいずれか1項記載の使用。
  60. 【請求項60】 少なくとも1つの代謝障害を有する患者に治療効果を与え
    るための一回量剤形である、炭素数が7である脂肪酸を含む医薬製剤の使用。
  61. 【請求項61】 上記代謝障害が脂肪酸代謝不全である、請求項60記載の使
    用。
  62. 【請求項62】 上記脂肪酸代謝不全が、カルニチンパルミトイルトランス
    フェラーゼI、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/アシ
    ルカルニチントランスロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、低
    血糖型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナー
    ゼ、ミトコンドリア三機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒド
    ロゲナーゼ、および短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼからなる群より選択される
    脂肪酸代謝に関与する少なくとも1つの酵素の欠損により引き起こされる、請求
    項61記載の使用。
  63. 【請求項63】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項60
    記載の使用。
  64. 【請求項64】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項61
    記載の使用。
  65. 【請求項65】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項62
    記載の使用。
  66. 【請求項66】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項60記載の使用。
  67. 【請求項67】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項61記載の使用。
  68. 【請求項68】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項62記載の使用。
  69. 【請求項69】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項66記載
    の使用。
  70. 【請求項70】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項67記載
    の使用。
  71. 【請求項71】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項68記載
    の使用。
  72. 【請求項72】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項69
    記載の使用。
  73. 【請求項73】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項70
    記載の使用。
  74. 【請求項74】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項71
    記載の使用。
  75. 【請求項75】 炭素数が7である脂肪酸が上記補助剤の総カロリーの少な
    くとも約25%を供給する、請求項60~74のいずれか1項記載の使用。
  76. 【請求項76】 食物に炭素数が7である脂肪酸を添加することを含む、食
    物1グラムあたりのエネルギーポテンシャルを増大させる方法。
  77. 【請求項77】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項76
    記載の方法。
  78. 【請求項78】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項76記載の方法。
  79. 【請求項79】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項78記載
    の方法。
  80. 【請求項80】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項79
    記載の方法。
  81. 【請求項81】 上記食物を経口投与する、請求項76~80のいずれか1項記
    載の方法。
  82. 【請求項82】 食物を非経口投与する、請求項76~80のいずれか1項記載
    の方法。
  83. 【請求項83】 患者に炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補助剤を与える
    ことを含む、少なくとも1つの代謝障害を有する患者を治療する方法。
  84. 【請求項84】 上記代謝障害が脂肪酸代謝不全である、請求項83記載の方
    法。
  85. 【請求項85】 上記脂肪酸代謝不全が、カルニチンパルミトイルトランス
    フェラーゼI、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII、カルニチン/アシ
    ルカルニチントランスロカーゼ、心臓型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、低
    血糖型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ、筋型極長鎖アシルCoAデヒドロゲナー
    ゼ、ミトコンドリア三機能性タンパク質、長鎖L-3-ヒドロキシアシルCoAデヒド
    ロゲナーゼ、および短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼからなる群より選択される
    脂肪酸代謝に関与する少なくとも1つの酵素の欠損により引き起こされる、請求
    項84記載の方法。
  86. 【請求項86】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項83
    記載の方法。
  87. 【請求項87】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項84
    記載の方法。
  88. 【請求項88】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項85
    記載の方法。
  89. 【請求項89】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項83記載の方法。
  90. 【請求項90】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項84記載の方法。
  91. 【請求項91】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成す
    る、請求項85記載の方法。
  92. 【請求項92】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項89記載
    の方法。
  93. 【請求項93】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項90記載
    の方法。
  94. 【請求項94】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項91記載
    の方法。
  95. 【請求項95】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項92
    記載の方法。
  96. 【請求項96】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項93
    記載の方法。
  97. 【請求項97】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項94
    記載の方法。
  98. 【請求項98】 炭素数が7である脂肪酸が上記補助剤の総カロリーの少な
    くとも約25%を供給する、請求項83~97のいずれか1項記載の方法。
  99. 【請求項99】 上記補助剤が乳児用処方剤である、請求項98記載の方法。
  100. 【請求項100】 上記補助剤が非経口投与用乳剤である、請求項98記載の
    方法。
  101. 【請求項101】 患者に炭素数が7である脂肪酸を含む栄養補助剤を、経
    口または非経口投与に適した形で与えることを含む、患者の脂肪酸代謝効率を増
    加させるための方法。
  102. 【請求項102】 炭素数が7である脂肪酸がn-ヘプタン酸である、請求項1
    01記載の方法。
  103. 【請求項103】 炭素数が7である脂肪酸がトリグリセリドの一部を構成
    する、請求項101記載の方法。
  104. 【請求項104】 上記トリグリセリドがn-ヘプタン酸を含む、請求項103
    記載の方法。
  105. 【請求項105】 上記トリグリセリドがトリヘプタノインである、請求項
    104記載の方法。
  106. 【請求項106】 炭素数が7である脂肪酸が、上記補助剤の総カロリーの
    少なくとも約25%を供給する、請求項101~105のいずれか1項記載の方法。
  107. 【請求項107】 上記補助剤が乳児用処方剤である、請求項106記載の方
    法。
  108. 【請求項108】 上記補助剤が非経口投与用乳剤である、請求項106記載
    の方法。
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