JP2002535250A - 新規アミジノベンジルアミン誘導体およびトロンビン阻害物質としてのそれらの使用 - Google Patents

新規アミジノベンジルアミン誘導体およびトロンビン阻害物質としてのそれらの使用

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JP2002535250A
JP2002535250A JP2000593626A JP2000593626A JP2002535250A JP 2002535250 A JP2002535250 A JP 2002535250A JP 2000593626 A JP2000593626 A JP 2000593626A JP 2000593626 A JP2000593626 A JP 2000593626A JP 2002535250 A JP2002535250 A JP 2002535250A
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イングハート,トード
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アストラゼネカ アクチボラグ
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Abstract

(57)【要約】 トロンビンのようなトリプシン様プロテアーゼの競合的阻害物質としてまたはそれらのプロドラッグとして、そして特に、トロンビンの阻害が要求される病気(例えば、血栓症)の治療においてまたは抗凝固薬として有用である式(I)(式中、R1、R2、Y、R3およびR4は、明細書中に与えられた意味を有する)を有する化合物を提供する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、新規な薬学的に有用な化合物、詳しくは、トリプシン様セリンプロ
テアーゼ、特に、トロンビンの競合的阻害物質であるまたはそのプロドラッグで
ある化合物、薬剤としてのそれらの使用、それらを含有する医薬組成物およびそ
れらの製造の合成経路に関する。
【0002】背景 血液凝固は、止血(すなわち、損傷した血管からの血液流失の防止)および血
栓症(すなわち、血管閉塞を時々もたらす、血管中での血餅の形成)の両方に関
与する重要な過程である。
【0003】 凝固(coagulation)は、一連の複雑な酵素的反応の結果である。
この反応系列の最終段階の一つは、プロ酵素(proenzyme)プロトロン
ビンの活性酵素トロンビンへの変換である。
【0004】 トロンビンは、凝固において中心的役割を果たすことが知られている。それは
、血小板を活性化させて血小板凝集をもたらし、フィブリノーゲンをフィブリン
モノマーに変換し、それらモノマーは自発的に重合してフィブリンポリマーにな
り、第XIII因子を活性化させ、続いてそれがそれらポリマーを架橋して不溶
性フィブリンを形成する。更に、トロンビンは、第V因子および第VIII因子
を活性化させて、プロトロンビンからトロンビンの“正のフィードバック(po
sitive feedback)”生成をもたらす。
【0005】 血小板の凝集並びにフィブリンの形成および架橋を阻害することにより、トロ
ンビンの有効な阻害物質(inhibitors)は、抗血栓活性を示すと考え
られる。更に、抗血栓活性は、正のフィードバック機序の有効な阻害によって増
大すると考えられる。
【0006】 更に、トロンビン阻害物質のプロドラッグの投与は、 (a)それら阻害物質の投与後の若干の薬物動態学的性質;および (b)それら阻害物質に関係した若干の副作用の有病率 の改善をもたらしうることが知られている。
【0007】先行技術 トロンビンの低分子量阻害物質の初期の開発は、Claesson により、Blood Coa
gul.Fibrinol. (1994) 5,411 に記載されている。
【0008】 Blombaeck ら(J.Clin.Lab.Invest. 24, 補遺 107,59,(1969))は、フィブリ
ノーゲンAα鎖の切断部位の付近に位置するアミノ酸配列に基づくトロンビン阻
害物質を報告した。論じられたアミノ酸配列の中から、これら著者らは、トリペ
プチド配列Phe−Val−Arg(P9−P2−P1,以下、P3−P2−P
1配列と称される)が最も有効な阻害物質であろうと示唆した。
【0009】 P1位にα,ω−アミノアルキルグアニジンを含むジペプチジル誘導体に基づ
くトロンビン阻害物質は、米国特許N04,346,078号および国際特許出
願WO93/11152号から知られる。同様に、構造的に関連したジペプチジ
ル誘導体も報告されている。例えば、国際特許出願WO94/29336号には
、例えば、P1位にアミノメチルベンズアミジン、環状アミノアルキルアミジン
および環状アミノアルキルグアニジンを含む化合物が開示されており(国際特許
出願WO97/23499号には、これら化合物のいくつかのプロドラッグが開
示されている);欧州特許出願第0648780号には、例えば、P1位に環状
アミノアルキルグアニジンを含む化合物が開示されている。
【0010】 P1位に環状アミノアルキルグアニジン(例えば、3−または4−アミノメチ
ル−1−アミジノピペリジン)も有するペプチジル誘導体に基づくトロンビン阻
害物質は、欧州特許出願第0468231号、同第0559046号および同第
0641779号から知られる。
【0011】 P1位にアルギニンアルデヒドを含むトリペプチジル誘導体に基づくトロンビ
ン阻害物質は、最初、欧州特許出願第0185390号で開示された。 より最近では、P3位に修飾されたアルギニンアルデヒドに基づくペプチジル
誘導体が報告されている。例えば、国際特許出願WO93/18060号にはヒ
ドロキシ酸が開示され、欧州特許出願第0526877号にはデスアミノ酸、そ
して欧州特許出願第0542525号には、P3位のO−メチルマンデル酸が開
示されている。
【0012】 P1位の求電子性ケトンに基づくセリンプロテアーゼ(例えば、トロンビン)
阻害物質も知られている。例えば、欧州特許出願第0195212号には、ペプ
チジルα−ケトエステルおよびアミドが開示され、欧州特許出願第036200
2号にはフルオロアルキルアミドケトン、欧州特許出願第0364344号には
α,β,δ−トリケト化合物、そして欧州特許出願第0530167号には、P
1位のアルギニンのα−アルコキシケトン誘導体が開示されている。
【0013】 アルギニンのC末端ホウ酸誘導体およびそれらのイソチオウロニウム類似体に
基づく他の構造的に異なったトリプシン様セリンプロテアーゼ阻害物質は、欧州
特許出願第0293881号から知られる。
【0014】 より最近では、ペプチジル誘導体に基づくトロンビン阻害物質が、欧州特許出
願第0669317号、および国際特許出願WO95/35309号、同WO9
5/23609号、同WO96/25426号、同WO97/02284号、同
WO97/46577号、同WO96/32110号、同WO96/31504
号、同WO96/03374号、同WO98/06740号および同WO97/
49404号に開示されている。
【0015】 しかしながら、トロンビンのようなトリプシン様セリンプロテアーゼ(try
psin−like serine protease)の有効な阻害物質がな
お要求されている。トロンビンの阻害において他のセリンプロテアーゼ、特に、
止血に関与するものよりも経口生物学的利用能があり且つ選択的でもある化合物
も要求されている。トロンビンに対して競合的阻害活性を示す化合物は、抗凝固
薬(anticoagulants)として、したがって、血栓症および関連疾
患の治療的処置において特に有用であると考えられる。
【0016】発明の開示 本発明により、式I
【0017】
【化12】
【0018】 [式中、R1は、置換基N(R5)R6またはS(O)m7であり; R2およびR3は、独立して、ハロ、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシ(後
者の二つの基は、ハロで置換されていてもよい)より選択される任意の置換基で
あり; Yは、C1-3アルキレンであり、C1-4アルキル、メチレン、=Oまたはヒドロ
キシで置換されていてもよく; R4は、H、OH、OR8a、C(O)OR8bまたはR8cであり; R5は、C1-6アルキル(ハロで置換されていてもよい)であるかまたは、R6
と、R5およびR6が結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員窒素含有環
であって、酸素原子を含んでいてもよいおよび/または=O基で置換されていて
もよい環であり; R6は、C1-6アルキル(ハロで置換されていてもよい)、C(O)R9である
かまたは、R5と、R5およびR6が結合している窒素原子と一緒になって、3〜
7員窒素含有環であって、酸素原子を含んでいてよいおよび/または=O基で置
換されていてもよい環であり;または 基N(R5)R6は、構造フラグメントIa
【0019】
【化13】
【0020】 であり、 R6aは、ハロ、C1-4アルキルおよびC1-4アルコキシ(後者の二つの基は、ハ
ロで置換されていてもよい)より選択される1個またはそれ以上の任意の置換基
であり; Xは、CHまたはNであり; mは、0、1または2であり; R7は、H、NH2またはC1-6アルキルであり; R8aおよびR8bは、独立して、C1-10アルキル、C1-3アルキルフェニルまた
はC6-10アリールであり、またはR8aは、C(R10a)(R10b)OC(O)R11 、C(R10a)(R10b)N(H)C(O)OR12またはC(R10a)(R10b)O
C(O)N(H)R12であり; R8cは、C(R10a)(R10b)OC(O)R11、C(R10a)(R10b)N(H
)C(O)OR12またはC(R10a)(R10b)OC(O)N(H)R12であり; R10aおよびR10bは、独立してそれぞれ、HまたはC1-4アルキルであり; R11はそれぞれ、C6-10アリール、OR12またはC1-7アルキル(後者の基は
、OH、CO2HおよびC6-10アリールより選択される置換基で置換されていて
もよい)であり; R12はそれぞれ、C6-10アリールまたはC1-6アルキル(後者の基は、OH、
CO2HおよびC6-10アリールより選択される置換基で置換されていてもよい)
であり; R9は、C1-8アルキル、Het1、C6-10アリール、またはC6-10アリールで
置換されたC1-4アルキルであり;そして Het1は、4〜12員複素環であって、酸素、窒素および/または硫黄より
選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し、しかも完全飽和、部分飽
和または芳香族であってもよいおよび/または場合により単環式、二環式および
/またはベンゾ縮合していてもよい環であり; ここにおいて、アリール/フェニル基および上に定義されたHet1基はそれ
ぞれ、1個またはそれ以上のハロ、C1-4アルキルおよび/またはC1-4アルコキ
シ基(後者の二つの基はそれら自体、1個またはそれ以上のハロ基で置換されて
いてもよい)で置換されていてもよい] を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩であって、但し、 (a)mが1または2である場合、R7はHではない;および (b)mが0である場合、R7はNH2ではない という条件付きである化合物を提供し、それら化合物を、以下、“本発明の化合
物”と称する。
【0021】 薬学的に許容しうる塩には、無機酸(例えば、ハロゲン化水素)および有機酸
(例えば、酢酸、メタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸)の付加塩が含まれ
る。
【0022】 本発明の化合物は、互変異性を示すことがありうる。互変異性体およびそれら
の混合物は全て、本発明の範囲内に含まれる。挙げることができる具体的な互変
異性体には、式Iの化合物中のアミジン官能基中の二重結合の位置、および置換
基R4がHでない場合のこの位置に関係したものが含まれる。
【0023】 式Iの化合物は、少なくとも2個の不斉炭素原子も含有するので、光学異性お
よび/またはジアステレオ異性を示すことがありうる。ジアステレオ異性体は全
て、慣用的な技法、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶を用いて分離す
ることができる。種々の立体異性体を、慣用的な、例えば、分別結晶またはHP
LC技術を用いた化合物のラセミ混合物または他の混合物の分離によって単離す
ることができる。或いは、所望の光学異性体は、ラセミ化またはエピマー化を引
き起こさない条件下における適当な光学活性出発物質の反応によって、または例
えば、ホモキラル酸(homochiral acid)を用いた誘導体化(d
erivatisation)後、慣用的な手段(例えば、HPLC、シリカ上
のクロマトグラフィー)によるジアステレオマー誘導体の分離によって製造する
ことができる。立体異性体は全て、本発明の範囲内に含まれる。
【0024】 本明細書中で用いられる“アリール”という用語には、フェニル、ナフチル等
が含まれる。 R2、R3、R5、R6、R6a、R7、R8a、R8b、R9、R10a、R10b、R11およ
びR12が示しうる、およびYおよびアリール/フェニル基およびHet1基が置
換されうるアルキル基;R2、R3およびR6aが示しうる、およびアリール/フェ
ニル基およびHet1基が置換されうるアルコキシ基;R8a、R8b、R9、R11
よびR12が示しうるアルキルフェニル基またはアルキルアリール基のアルキル部
分;およびYが示しうるアルキレン基は、充分な数の炭素原子が存在する場合、
直鎖状または分岐状であってよいし、飽和または不飽和であってよいし、環状、
非環状または部分環状/非環状であってよいし、および/または、場合により、
O原子によって中断されていてもよい。当業者は、R2、R3、R5、R6、R6a
7、R8a、R8b、R9、R10a、R10b、R11およびR12が示しうる、およびYお
よびアリール/フェニル基およびHet1基が置換されうるアルキル基が環状で
あり且つ酸素によって中断されている場合、それらが、テトラヒドロフラニルま
たは(該当する場合)テトラヒドロピラニルのような酸素含有複素環でありうる
ということを理解するであろう。
【0025】 R2、R3およびR6aが示しうる、およびR2、R3、R5、R6、R6aおよびアリ
ール/フェニル基およびHet1基が置換されうるハロ基には、フルオロ、クロ
ロ、ブロモおよびヨードが含まれる。
【0026】 この明細書の最後に、略語を一括して挙げる。 R5およびR6が、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員の
窒素を含有する(例えば、ピロリジン)環であって、場合により、酸素原子を含
むおよび/または=O基で置換されている環である場合、その環は、好ましくは
、窒素原子に対してα位である炭素原子のところで置換されている。正確には、
5およびR6が結合している窒素原子は、環中に存在すべき窒素原子である。
【0027】 挙げることができる本発明の化合物には、 R2およびR3が、独立して、ハロまたはC1-4アルキル(ハロで置換されてい
てもよい)より選択される任意の置換基であり; R5が、C1-6アルキルであるかまたは、R6と、R5およびR6が結合している
窒素原子とが一緒になって、=O基で置換されていてもよい3〜7員窒素含有環
であり; R6が、C1-6アルキル、C(O)R9であるかまたは、R5と、R5およびR6
結合している窒素原子と一緒になって、=O基で置換されていてもよい3〜7員
窒素含有環であり; R4がOR8aまたはC(O)OR8bである場合、R8aおよびR8bが、独立して
それぞれ、C1-10アルキル、C1-3アルキルフェニルまたはC6-10アリールであ
り、後者の二つの基は、1個またはそれ以上のハロ、C1-4アルキルおよび/ま
たはC1-4アルコキシ基で置換されていてもよく; R9がC1-6アルキルであり;そして 他の置換基は全て、上記以外の場合には本明細書中に定義の通りである化合物
が含まれる。
【0028】 挙げることができる更に別の本発明の化合物には、R4がR8cでない化合物が
含まれる。 本発明の好ましい化合物には、 R2が、存在する場合、直鎖状または分岐状のC1-4アルキルまたはC1-4アル
コキシ(これらは両方とも、ハロで置換されていてもよい)、またはハロ(例え
ば、クロロ)であり; R3が、不存在であるか、または、存在する場合、直鎖状または分岐状のC1-4 アルキルまたはハロであり; R5が、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキルであるかまたは、R6と、
5およびR6が結合している窒素原子とが一緒になって、=O基で置換されてい
てもよい4〜6員窒素含有環であり; R6が、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキル、C(O)−C1-6アルキ
ルであるかまたは、R5と、R5およびR6が結合している窒素原子とが一緒にな
って、=O基で置換されていてもよい4〜6員窒素含有環であり; R7が、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキルであり; YがCH2または(CH22である化合物が含まれる。
【0029】 R4がOR8aである場合、本発明の好ましい化合物には、R8aが、直鎖状また
は分岐状のC1-6アルキル、C4-5環状アルキル(これら二つの基は、酸素で中断
されていてよい)またはフェニル若しくはC1-2アルキルフェニル(例えば、ベ
ンジル)(これら二つの基は、先に明細書中で特定したように置換されていても
よい)であるかまたは、R8aがCH2OC(O)R11であり、ここにおいて、R1 1 は、フェニル、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキル(後者の基は、OH
、CO2Hおよびフェニルより選択される置換基で置換されていてもよい)また
はOR12(式中、R12は、フェニル、または直鎖状、分岐状または環状のC1-6
アルキル(後者の基は、OH、CO2Hおよびフェニルより選択される置換基で
置換されていてもよい)である)である化合物が含まれる。
【0030】 R4がC(O)OR8bである場合、本発明の好ましい化合物には、R8bが、直
鎖状または分岐状のC1-2アルキルフェニルまたはフェニル(これら二つの基は
、先に明細書中で特定したように置換されていてもよい)である化合物が含まれ
る。
【0031】 本発明の好ましい化合物には、R1が、フェニル環も結合している−CH(O
H)−基に相対して3位でフェニル環に結合している化合物が含まれる。任意の
置換基R2は、好ましくは、フェニル環も結合している−CH(OH)−基に相
対して5位でフェニル環に結合している。
【0032】 基N(R5)R6が構造フラグメントIaである場合、そのフラグメントは、好
ましくは、置換されていない。 本発明のより好ましい化合物には、 R1がN(R5)R6であり; R3が、不存在であるかまたは、存在する場合、好ましくは、フェニル環も結
合している−CH2−基に相対して2位のメチルまたはクロロであり; R8aが、直鎖状または分岐状のC1-4アルキル(酸素で中断されていてよい)
、または酸素で中断されたC4-5環状アルキルであり; R5が、C1-4アルキルであるかまたは、R6と、R5およびR6が結合している
窒素原子とが一緒になって、=O基で置換されていてもよい5員または6員窒素
含有環であり; R6が、C1-4アルキル、C(O)−C1-6アルキル(例えば、C(O)−C1-4 アルキル)であるかまたは、R5と、R5およびR6が結合している窒素原子とが
一緒になって、=O基で置換されていてもよい5員または6員窒素含有環である
化合物が含まれる。
【0033】 フラグメント
【0034】
【化14】
【0035】 がS立体配置(S−configuration)である式Iの化合物は好適で
ある。 フラグメント
【0036】
【化15】
【0037】 がR立体配置(R−configuration)である式Iの化合物は好適で
ある。 上の二つのフラグメント中の波線は、フラグメントの結合位置を示す。 式Iの好ましい化合物には、以下に記載の実施例の化合物が含まれる。
【0038】製造 本発明により、式Iの化合物の製造方法であって、 (i)式II
【0039】
【化16】
【0040】 (式中、R1およびR2は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物と、式III
【0041】
【化17】
【0042】 (式中、Y、R3およびR4は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物との、例えば、カップリング剤(例えば、EDC、DCC、HB
TU、HATU、TBTU、PyBOP、またはDMF中の塩化オキサリル)、
適当な塩基(例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、2,4,6
−コリジン(collidine)、DMAP、TEAまたはDIPEA)およ
び適当な有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、アセトニトリルまたはDMF)の
存在下におけるカップリング; (ii)式IV
【0043】
【化18】
【0044】 (式中、R1、R2およびYは、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物と、式V
【0045】
【化19】
【0046】 (式中、R3およびR4は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物との、例えば、カップリング剤(例えば、DMF中の塩化オキサ
リル、EDC、DCC、HBTU、HATU、PyBOPまたはTBTU)、適
当な塩基(例えば、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、DMAP、T
EA、2,4,6−コリジンまたはDIPEA)および適当な有機溶媒(例えば
、ジクロロメタン、アセトニトリルまたはDMF)の存在下におけるカップリン
グ; (iii)R4がOHまたはOR8aである式Iの化合物に関して、式VI
【0047】
【化20】
【0048】 (式中、R1、R2、YおよびR3は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物と、式VII H2NORa VII (式中、RaはHまたはR8aであり、R8aは本明細書中の前に定義の通りである
) を有する化合物との、例えば、適当な塩基(例えば、TEA)および適当な有機
溶媒(例えば、THF、CH3CN、DMFまたはDMSO)の存在下において
40〜60℃での反応(場合により、低級アルキル(例えば、C1-6アルキル)
アルコール(例えば、エタノール)の存在下において、例えば、0℃で気体HC
lを用いて式VIの化合物を前処理すること)によって式VIII
【0049】
【化21】
【0050】 (式中、Rcは、エチルのような低級(例えば、C1-6)アルキルであり、R1
2、YおよびR3は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物を形成することによる、所望ならば、その化合物を単離すること
ができる上記反応; (iv)R4がOHまたはOR8aである式Iの化合物に関して、R4の代わりに保
護基C(O)ORb1が存在し、ここにおいて、Rb1が、2−トリメチルシリルエ
チル、C1-6アルキルまたはアルキルフェニル(例えば、ベンジル)のような基
である式Iの化合物に該当する化合物と、本明細書中の前に定義の式VIIの化
合物との、例えば、式Iの化合物の製造について本明細書中の前に記載された(
工程(iii))のと同様の反応条件下における反応(当業者は、このような反応
において、二重保護されたアミジン(すなわち、C(O)ORb1およびORa
護された)誘導体を、ある場合には、所望ならば単離することができ、そのC(
O)ORb1基を、慣用的な技法を用いて除去することができるということを理解
するであろう); (v)R4がC(O)OR8bである式Iの化合物に関して、R4がHである式I
の化合物と、式IX L1−C(O)OR8b IX (式中、L1は、ハロまたはp−ニトロフェノキシのような適当な脱離基であり
、R8bは本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物との、例えば、適当な塩基(例えば、NaOH)および適当な有
機溶媒(例えば、THF)および/または水の存在下における0℃での反応; (vi)R4がOR8aである式Iの化合物に関して、R4がOHである式Iの該当
する化合物と、式IXA L1−R8a IXA (式中、R8aおよびL1は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物との、例えば、場合により、適当な溶媒(例えば、DCM、TH
F、MeCNまたはDMF)および適当な塩基(例えば、Et3Nまたはピリジ
ン)の存在下における、0℃〜還流温度での反応; (vii)R4がR8cであり、ここにおいて、R8cが、C(R10a)(R10b)OC
(O)R11またはC(R10a)(R10b)OC(O)N(H)R12である式Iの化
合物に関して、式IXB
【0051】
【化22】
【0052】 (式中、R1、R2、Y、R3、R10aおよびR10bは、本明細書中の前に定義の通
りである) を有する該当する化合物と、式IXC L1C(O)R13 IXC (式中、R13はR11またはN(H)R12であり、L1、R11およびR12は、本明
細書中の前に定義の通りである) を有する化合物との、例えば、本明細書中の前に記載の条件(処理工程(vi))
下の反応; (viii)R4がR8cである式Iの化合物に関して、R4がHである式Iの該当す
る化合物と、式IXD L1C(R10a)(R10b)R14 IXD (式中、R14は、OC(O)R11、NHC(O)OR12またはOC(O)N(H
)R12であり、L1、R10a、R10b、R11およびR12は、本明細書中の前に定義
の通りである) を有する化合物との、例えば、本明細書中の前に記載の条件(処理工程(vi))
下の反応; (ix)R1がS(O)またはS(O)2基を含む式Iの化合物に関して、R1
S基を含む式Iの該当する化合物の、適切な量の適当な酸化剤(例えば、mCP
BAまたはペルオキシ一硫酸カリウム)および適当な有機溶媒(例えば、CH2
Cl2、メタノール、水またはそれらの混合物(例えば、メタノール/水))の
存在下における酸化 を含む上記方法を更に提供する。
【0053】 式IIの化合物は、既知のおよび/または標準的な技法を用いて入手可能であ
る。 例えば、式IIの化合物は、式X
【0054】
【化23】
【0055】 (式中、R1およびR2は、本明細書中の前に定義の通りである) を有するアルデヒドと、 (a)式XI R”CN XI (式中、R”はHまたは(CH33Siである) を有する化合物との、例えば、適当な有機溶媒(例えば、クロロホルムまたは塩
化メチレン)の存在下、および必要ならば適当な塩基(例えば、TEA)および
/または適当な触媒系(例えば、塩化ベンジルアンモニウムまたはヨウ化亜鉛)
の存在下における室温または高温(例えば、100℃未満)での反応後、当業者
に周知の(例えば、本明細書中の前に記載の)条件下での加水分解; (b)NaCNまたはKCNとの、例えば、NaHSO3および水の存在下で
の反応後、加水分解; (c)クロロホルムとの、例えば、適当な有機溶媒(例えば、クロロホルム)
の存在下、および必要ならば適当な触媒系(例えば、塩化ベンジルアンモニウム
)の存在下における高温(例えば、室温を超えるが100℃未満)での反応後、
加水分解; (d)式XII
【0056】
【化24】
【0057】 (式中、MはMgまたはLiである) を有する化合物との反応後、当業者に周知の条件下での酸化的分解(例えば、オ
ゾン分解またはオスミウム若しくはルテニウムを触媒とする分解);または (e)トリス(メチルチオ)メタンとの、当業者に周知の条件下における反応
後、例えば、HgOおよびHBF4の存在下での加水分解 によって製造することができる。
【0058】 式IIの化合物の鏡像異性体(すなわち、CO2H基に対してα位のC原子付
近に置換基の異なった立体配置を有する化合物)は、鏡像異性体特異的誘導体化
工程(enantiospecific derivatisation st
ep)によって分離することができる。これは、例えば、酵素的方法によって行
うことができる。このような酵素的方法には、例えば、適当な酵素(例えば、Li
pase PS Amano)、適当なエステル(例えば、酢酸ビニル)および適当な溶媒
(例えば、メチル tert−ブチルエーテル)の存在下における室温〜還流温度(
例えば、45〜55℃の間)でのα−OH基のエステル交換反応が含まれる。次
に、誘導体化された異性体を、未反応異性体から慣用的な分離技術(例えば、ク
ロマトグラフィー)によって分離することができる。
【0059】 このような誘導体化工程において式IIの化合物に加えられる基は、式Iの化
合物の合成におけるいずれか追加の反応の前にかまたはいずれか後の段階で除去
することができる。それら追加の基は、慣用的な技法(例えば、α−OH基のエ
ステルについては、当業者に知られている条件下(例えば、適当な塩基(例えば
、NaOH)および適当な溶媒(例えば、MeOH、水またはそれらの混合物)
の存在下において室温〜還流温度で)の加水分解)を用いて除去することができ
る。
【0060】 式IIIの化合物は、式XIII
【0061】
【化25】
【0062】 (式中、Yは本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物と、本明細書中の前に定義の式Vの化合物との、例えば、式Iの
化合物の合成について本明細書中の前に記載されたような条件下での反応によっ
て製造することができる(例えば、処理工程(i)および(ii)を参照されたい
)。
【0063】 式IVの化合物は、既知の技法を用いて容易に入手可能である。例えば、式I
Vの化合物は、本明細書中の前に定義の式IIの化合物と、本明細書中の前に定
義の式XIIIの化合物との、例えば、式Iの化合物の合成について本明細書中
の前に記載されたような条件下での反応によって製造することができる(例えば
、処理工程(i)および(ii)を参照されたい)。
【0064】 式Vの化合物は、文献で公知であるし、および/または既知の技法を用いて製
造することができる。例えば、式Vの化合物は、式XIV
【0065】
【化26】
【0066】 (式中、R3およびR4は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物の、当業者に周知の条件下での還元によって製造することができ
る。
【0067】 式VIの化合物は、ペプチドカップリング技術によって、例えば、式Iの化合
物について本明細書中の前に記載された方法と同様に製造することができる(例
えば、処理工程(i)および(ii)を参照されたい)。所望ならば、式VIII
の化合物もこの方法で製造することができる。
【0068】 式IXBの化合物は、R4がHである式Iの該当する化合物と、過剰の式IV
A R10aC(O)R10b XIVA (式中、R10aおよびR10bは、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物との、例えば、当業者に知られている条件下での反応によって製
造することができる。
【0069】 式Xの化合物は、商業的に入手可能であり、文献で周知であり、または既知の
および/または標準的な技法を用いて入手可能である。 例えば、式Xの化合物は、式XV
【0070】
【化27】
【0071】 (式中、R1およびR2は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物の、適当な還元剤(例えば、DIBAL−H)の存在下における
還元によって製造することができる。
【0072】 或いは、式Xの化合物は、式XVI
【0073】
【化28】
【0074】 (式中、R1およびR2は、本明細書中の前に定義の通りである) を有する化合物の、適当な酸化剤(例えば、クロロクロム酸ピリジニウム、また
はDMSOおよび塩化オキサリルの組合せ)の存在下における酸化によって製造
することができる。
【0075】 R1がS(O)またはS(O)2基を含む式II、IV、VI、VIII、X、
XVおよびXVIの化合物は、(適宜)R1がS基を含む式II、IV、VI、
VIII、X、XVまたはXVIの該当する化合物の酸化によって、例えば、本
明細書中の前に記載のように製造することができる。
【0076】 式VII、IX、IXA、IXC、IXD、XI、XII、XIII、XIV
、XIVA、XVおよびXVIの化合物およびそれらの誘導体は、商業的に入手
可能であるし、文献で知られているし、または本明細書中に記載の方法の類推に
よるかまたは慣用的な合成手順により、標準的な技法にしたがって容易に入手可
能な出発物質から、適当な試薬および反応条件(例えば、以下に記載のように)
を用いて得ることができる。
【0077】 式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、IXA、I
XB、IXC、IXD、X、XIII、XIV、XVおよびXVIの化合物中の
1個または複数の芳香環および/または非芳香環、炭素環式環および複素環上の
置換基は、当業者に周知の技法を用いて導入することができるおよび/または相
互変換することができる。例えば、ニトロはアミノに還元されうるし、アミノは
、アルキル化またはアシル化されてアルキル−および/またはアシルアミノを生
じることができ、アミノは、(五酸化リンのような触媒の存在下における2,5
−ジメトキシテトラヒドロフランとの縮合によって)ピロロ(pyrrolo)
に変換されうるし、アミノは、(ジアゾ化によって)ハロにまたは(例えば、1
,4−若しくは1,5−ジハロアルキル化合物またはβ−若しくはγ−ハロエス
テルとの反応によって)窒素含有環(=O基で置換されていてもよい)に変換さ
れうるし、ヨードは、窒素含有複素環(例えば、Buchwald 条件下でイミダゾー
ルまたはピペリジンを用いた処理により、イミダゾリルおよびピペリジニル)に
変換されうるし、窒素ヒドロキシは、アルキル化されてアルコキシを生じること
ができ、アルコキシはヒドロトキシに加水分解されうるし、アルケンは水素化さ
れてアルカンになりうるし、ハロは水素化されてHになりうる等である。この点
で、R1が−N(CH32であり、R2がクロロまたはメチルである式XVの化合
物は、商業的に入手可能なヨード−クロロまたはヨード−メチル二置換安息香酸
メチルエステルから、例えば、Wolfe らによって Tetrahedron Lett. 38,6367 (
1997) に記載のようなPd触媒アミノ化を用いた後、得られたアニリンの還元的
アミノ化(例えば、Na(CN)BH3、またはPt(IV)酸化物および水素
の組合せのような還元剤およびHCHOを用いる)かまたはアルキル化(例えば
、MeIおよび適当な塩基を用いる)を行って得ることができる。R1が−S(
O)mCH3(式中、mは本明細書中の前に定義の通りである)であり、R2がク
ロロまたはメチルである式XVの化合物は、上記の得られたアニリンから(また
は該当する安息香酸から)、ジアゾ化後、エチルキサント酸カリウム(pota
ssium ethyl xanthate)を用いたジアゾニウム塩の処理、
そして次に、例えば、Tarbell らによって“Organic Synthesis”Coll.Vol.III,
p 809-11 (1955) に記載のように中間体の加水分解を行って該当するチオフェ
ノールを生じることによって得ることができる。次に、得られたチオフェノール
を、アルキル化(例えば、EtOH中の適当な塩基の存在下において適当なヨウ
化アルキルを用いる)後、(必要ならば)酸化して(例えば、CH2Cl2中のm
CPBA、またはメタノール/水中のペルオキシ一硫酸カリウムを用いる)、ス
ルホンまたはスルホキシドを形成することができる。
【0078】 式Iの化合物は、それらの反応混合物から慣用的な技法を用いて単離すること
ができる。 上記の方法において、中間体化合物の官能基を保護基によって保護する必要が
ありうるということは当業者に理解されるであろう。
【0079】 保護することが望まれる官能基には、ヒドロキシ、アミノ、アルデヒド、2−
ヒドロキシカルボン酸およびカルボン酸が含まれる。ヒドロキシに適した保護基
には、トリアルキルシリル基またはジアリールアルキルシリル基(例えば、t−
ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリルまたはトリメチルシリル)
およびテトラヒドロピラニルが含まれる。カルボン酸に適した保護基には、C1- 6 アルキルエステルまたはベンジルエステルが含まれる。アミノおよびアミジノ
に適した保護基には、t−ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル
または2−トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)が含まれる。アミジノ
窒素は、ヒドロキシ基またはアルコキシ基によって保護されてもよく、単一かま
たは二重保護されていてよい。アルデヒドは、例えば、エチレングリコールと反
応することによってアセタールとして保護されうる。2−ヒドロキシカルボン酸
は、例えば、アセトンと縮合することによって保護されうる。
【0080】 官能基の保護および脱保護は、カップリングの前後に、または上述のスキーム
中のいずれか他の反応の前後に行えばよい。 保護基は、当業者に周知の技法にしたがっておよび以下に記載のように除去す
ることができる。
【0081】 当業者は、式Iの化合物を、別の、ある場合にはより好都合な方法で得るため
に、本明細書中の前述の個々の処理工程を異なった順序で行うことができるとい
うこと、および/または個々の反応を全体の経路中の異なった段階で行うことが
できる(すなわち、具体的な反応と一緒に、本明細書中の前述のものへのいろい
ろな中間体に置換基を加えてよいしおよび/または化学的変換(chemica
l transformations)を行ってもよい)ということを理解する
であろう。これは、保護基に関する要求をなくすまたは必然的に与えることがあ
りうる。
【0082】 例えば、これは、特に、R4がHではない式Iの化合物の合成に関して真であ
る。この場合、基OH、OR8a、C(O)OR8bおよび/またはR8cを、本明細
書中の前記の処理工程を用いて、合成全体の初期の段階で導入することができる
(例えば、処理工程(iii)〜(viii)を参照されたい)。更に、式IIおよび
IVの化合物のマンデル酸OH基は、上記のカップリング工程の前に保護される
必要がありうる。
【0083】 したがって、関与する化学反応の次数および種類は、保護基の要求および種類
、並びに合成を行うための配列順序を指示するであろう。 保護基の使用は、J W F McOmie 監修の“Protective Groups in Organic Chem
istry”,Plenum Press (1973) および T W Greene & P G M Wutz,“Protective
Groups in Organic Synthesis”, 第2版,Wiley-Interscience (1991) に充分
に記載されている。
【0084】 式Iの化合物の保護された誘導体は、標準的な脱保護技術(例えば、水素化)
を用いて、式Iの化合物に化学的に変換することができる。当業者は、式Iの若
干の化合物を、式Iの他の化合物の“保護された誘導体”と称してもよいという
ことも理解するであろう。
【0085】医学的および薬学的使用 本発明の化合物は、そのままで薬理活性を有することがありうる。このような
活性を有することがありうる本発明の化合物には、R4がHである化合物が含ま
れるが、これらに制限されるわけではない。
【0086】 しかしながら、式Iの他の化合物(R4がHでないものを含めた)は、このよ
うな活性がないことがありうるが、非経口または経口投与された後、体内で代謝
されて、薬理学的に活性である化合物(R4がHである該当する化合物が含まれ
るが、これらに制限されるわけではない)を形成することがありうる。このよう
な化合物(多少の薬理活性を有することがありうる化合物も含まれるが、その活
性は、それらが代謝される“活性な”化合物の活性よりかなり低い)は、したが
って、活性化合物の“プロドラッグ”と記載されうる。
【0087】 したがって、本発明の化合物は、それらが薬理活性を有するので、および/ま
たは経口または非経口投与後、体内で代謝されて、薬理活性を有する化合物を形
成するので有用である。したがって、本発明の化合物は、薬剤として必要とされ
る。
【0088】 したがって、本発明のもう一つの態様により、薬剤として用いるための本発明
の化合物を提供する。 具体的には、本発明の化合物は、例えば、下記の試験で示されるように、その
ままで強力なトロンビン阻害物質であるか、および/または(例えば、プロドラ
ッグの場合)投与後代謝されて、強力なトロンビン阻害物質を形成する。
【0089】 “トロンビン阻害物質のプロドラッグ”により、本発明者は、経口または非経
口投与後に実験的に検出可能な量でおよび所定の時間(例えば、約1時間)内に
トロンビン阻害物質を形成する化合物を含める。
【0090】 したがって、本発明の化合物は、トロンビンの阻害が必要とされる病気(co
nditions)において有用であると考えられる。 したがって、本発明の化合物は、ヒトを含めた動物の血栓症、および血液およ
び組織中での凝固能亢進(hypercoagulability)の治療およ
び/または予防において必要とされる。
【0091】 凝固能亢進は、血栓塞栓性疾患をもたらすことがありうる。挙げることができ
る凝固能亢進および血栓塞栓性疾患に関係した病気には、第V因子突然変異(第
V因子 Leiden)のような遺伝性または後天性の活性プロテインC抵抗、および
アンチトロンビンIII、プロテインC、プロテインSまたはヘパリン補因子(
cofactor)IIの遺伝性または後天性欠損症が含まれる。凝固能亢進お
よび血栓塞栓性疾患に関係していることが知られている他の病気には、循環性抗
リン脂質抗体(ループス性抗凝固因子:Lupus anticoagulan
t)、ホモシスチン血症(homocysteinemi)、ヘパリン誘発血小
板減少症、およびフィブリン溶解の欠損が含まれる。したがって、本発明の化合
物は、これら病気の治療的および/または予防的処置両方において必要とされる
【0092】 本発明の化合物は、更に、凝固能亢進の徴候がなくて、望ましくない過剰のト
ロンビンが存在する、例えば、アルツハイマー病のような神経変性疾患の病気の
治療において必要とされる。
【0093】 挙げることができる具体的な疾患病気には、静脈血栓症および肺塞栓症、動脈
血栓症(例えば、心筋梗塞、不安定狭心症、血栓症に基づく発作および末梢動脈
血栓症の場合)、および通常は、動脈細動中の心房からまたは経壁心筋梗塞(t
ransmural myocardial infarction)後の左心
室からの全身性塞栓症の治療的および/または予防的処置が含まれる。
【0094】 更に、本発明の化合物は、血栓崩壊、経皮経管動脈形成術(percutan
eous trans−luminal angioplasty:PTA)お
よび冠状動脈バイパス手術後の再閉塞(すなわち、血栓症)の予防;顕微手術お
よび通例の血管手術後の再血栓症の予防において有用であると考えられる。
【0095】 追加の適応には、細菌、多発性外傷、中毒または任意の他の機序によって引き
起こされる汎発生血管内凝固症候群の治療的および/または予防的処置;血管移
植片(vascular grafts)、血管ステント(vascular
stents)、血管カテーテル、人工の機械弁および生体弁または任意の他の
医学的装置のような、体内の異物表面と血液が接触している場合の抗凝固処置;
および人工心肺を用いた心臓血管手術または血液透析の際のような、体外の医学
的装置と血液が接触している場合の抗凝固処置が含まれる。
【0096】 凝固過程へのその作用に加えて、トロンビンは、大多数の細胞(好中球、線維
芽細胞、内皮細胞および平滑筋細胞など)を活性化させることが知られている。
したがって、本発明の化合物は、特発性および成人の呼吸促進症候群;照射また
は化学療法を用いた治療後の肺線維症;敗血症性ショック;敗血症;水腫が含ま
れるがそれに制限されるわけではない炎症応答;冠状動脈疾患、大脳動脈疾患、
末梢動脈疾患、再灌流損傷、および経皮経管動脈形成術(PTA)後の再狭窄の
ような急性または慢性のアテローム性動脈硬化症の治療的および/または予防的
処置にも有用であると言える。
【0097】 トリプシンおよび/またはトロンビンを阻害する本発明の化合物は、膵炎の治
療においても有用であると言える。 本発明のもう一つの態様により、トロンビンの阻害が必要とされる病気の治療
方法であって、このような病気を患っているまたはこのような病気に罹りやすい
ヒトへの、本発明の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の治療的有効量の投
与を含む上記方法を提供する。
【0098】 本発明の化合物は、通常は、経口で、静脈内に、皮下に、口腔内に、直腸内に
、経皮的にで、鼻腔内に、気管内に、気管支内に、任意の他の非経口経路によっ
てまたは吸入によって、活性化合物を薬学的に許容しうる剤形中に遊離塩基とし
てかまたは薬学的に許容しうる無毒性の有機または無機の酸付加塩として含む医
薬製剤の形で投与されるであろう。治療される疾患および患者並びに投与経路に
依り、それら組成物を様々な用量で投与することができる。
【0099】 本発明の化合物は、抗血小板薬であるアセチルサリチル酸、チクロピジン(t
iclopidine)、クロピドグレル(clopidogrel)、トロン
ボキサン受容体および/またはシンテターゼインヒビター、フィブリノーゲン受
容体アンタゴニスト、プロスタサイクリン類似体およびホスホジエステラーゼイ
ンヒビターおよびADP受容体(P2T)アンタゴニストのような異なった作用
機序を有する抗血栓症薬と組み合わせてもよいしおよび/または共投与してもよ
い。
【0100】 本発明の化合物は、更に、血栓症疾患、特に、心筋梗塞の治療において、組織
プラスミノーゲンアクチベーター(天然物、組換え体または修飾したもの)、ス
トレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、アニソイル化プラスミノ
ーゲン−ストレプトキナーゼアクチベーター複合体(anisoylated plasminogen-
streptokinase activator complex)(APSAC)、動物唾液腺プラスミノー
ゲンアクチベーター等のような血栓崩壊薬と組み合わせてよいしおよび/または
共投与してよい。
【0101】 本発明のもう一つの態様により、本発明の化合物を薬学的に許容しうるアジュ
バント(adjuvant)、希釈剤または担体と一緒に含む医薬製剤を提供す
る。
【0102】 ヒトの治療的処置における本発明の化合物の好適な1日用量は、経口投与で約
0.001〜100mg/kg(体重)および非経口投与で0.001〜50m
g/kg(体重)である。
【0103】 本発明の化合物は、それらが、先行技術で知られている化合物よりも有効であ
り、毒性が少なく、長時間作用し、広範囲の活性を有し、強力であり、副作用を
生じることが少なく、容易に吸収され、または他の有用な薬理学的、物理的また
は化学的性質を有することがありうる、または代謝されてそのような化合物にな
りうるという利点を有する。
【0104】生物学的試験 試験A トロンビン凝固時間(TT)の測定 阻害物質溶液(25μL)を、血漿(25μL)と一緒に3分間インキュベー
トした。次に、緩衝液,pH7.4(25μL,4.0NIH単位/mL)中の
ヒトトロンビン(T6769;Sigma Chem.Co または Hematologic Technologie
s)を加え、凝固時間を自動装置(KC10;Amelung)で測定した。
【0105】 トロンビン凝固時間(TT)は、絶対値(秒)として、更には、阻害物質不含
TT(TT0)対阻害物質含有TT(TTi)の比率として表される。後者の比率
(1〜0の範囲)を、阻害物質の濃度に対してプロットし(対数変換し)、方程
式 y=a/[1+(x/IC50s] (式中、a=最大範囲、すなわち1;s=用量反応曲線の勾配;およびIC50
凝固時間を2倍にする阻害物質の濃度である) にしたがってS字形用量反応曲線(sigmoidal dose−respo
nse curves)に適合させた。計算は、方程式を0でスタート、定義エ
ンド(define end)=1に設定して、ソフトウェアプログラム GraFi
t Version 3を用いてPCで処理した(Erithacus Sortware, Robin Leatherbar
row, Imperial College of Science, ロンドン,英国)。
【0106】 試験B 発色ロボット検定を用いたトロンビン阻害の測定 トロンビン阻害物質力価は、発色基質法(chromogenic subs
trate method)を用いて、Plato 3300ロボットマイクロプレー
トプロセッサー(robotic microplate processor
)(Rosys AG,CH−8634 Hombrechtikon, スイス)において、96ウェ
ル半容量微量滴定プレート(Costar, ケンブリッジ,MA,米国;カタログ番号
3690)を用いて測定した。DMSO(72μL)中の試験物質原液0.1〜
1mmol/Lを、DMSOを用いて1:3(24+48μL)で連続希釈して
、10種類の異なった濃度を得、それらを検定中の試料として分析した。2μL
の試験試料を、124μLの検定用緩衝液を用いて希釈し、検定用緩衝液中の発
色基質溶液(S−2366,Chromogenix, モルンダル(Molndal),スウェーデ
ン)12μLおよび最後に、検定用緩衝液中のα−トロンビン溶液(ヒトα−ト
ロンビン,Sigma Chemical Co. または Hematologic Technologies)12μLを
加え、それら試料を混合した。最終検定濃度は、試験物質0.00068〜13
.3μmol/L,S−2366 0.30mmol/L,α−トロンビン0.
020NIHU/mLであった。37℃で40分間のインキュベーション中の線
形吸光度増加分を、阻害物質不含のブランクと比較される試験試料の阻害百分率
の計算に用いた。トロンビン活性の50%阻害を引き起こす阻害物質濃度に該当
するIC50ロボット値は、対数濃度対阻害%曲線から計算した。
【0107】 試験C ヒトトロンビンの阻害定数Kiの測定i測定値は、Cobas Bio 遠心分析機(Roche, バーゼル,スイス)において3
7℃で行われた発色基質法を用いて得られた。種々の濃度の試験化合物と一緒の
ヒトα−トロンビンのインキュベーション後の残留酵素活性は、3種類の異なっ
た基質濃度で決定され、405nmでの吸光度の変化として測定した。
【0108】 試験化合物溶液(100μL;通常は、10g/LのBSAを含有する緩衝液
または生理食塩水中)を、BSA(10g/L)を含有する検定用緩衝液(0.
05mol/L トリス−HCl pH7.4,NaClを用いてイオン強度0
.15に調整される)中のヒトα−トロンビン(Sigma Chemical Co)200μ
Lと混合し、Cobas Bio 中で試料として分析した。60μL試料を、20μLの
水と一緒に、検定用緩衝液中の基質S−2238(Chromogenix AB,モルンダ
ル,スウェーデン)320μLに加え、吸光度変化(ΔA/分)を監視した。S
−2238の最終濃度は、16μmol/L、24μmol/Lおよび50μm
ol/Lであり、トロンビンの最終濃度は0.125NIH U/mLであった
【0109】 定常病気反応速度を用いて、ディクソンプロット、すなわち、阻害物質濃度対
1/(ΔA/分)のダイアグラムを作成した。可逆的で競合的な阻害物質に関し
て、いろいろな基質濃度のデータポイントは、典型的に、x=−Kiで交わる直
線を形成する。
【0110】 試験D 活性化部分トロンボプラスチン時間(Activated Partial Thromboplastin Time:APTT)の測定 APTTは、プールされたクエン酸塩加正常ヒト血漿中において、Stago によ
って製造された試薬PTT Automated 5を用いて測定された。阻害物質を血漿
に(10μLの阻害物質溶液を90μLの血漿に)加え、APTT試薬と一緒に
3分間インキュベート後、100μLの塩化カルシウム溶液(0.025M)を
加え、そして凝固分析機KC10(Amelung)の使用により、その試薬製造者の
指示にしたがってAPTTを測定した。
【0111】 凝固時間は、絶対値(秒)として、更には、阻害物質不含APTT(APTT 0 )対阻害物質含有APTT(APTTi)の比率として表される。後者の比率(
1〜0の範囲)を、阻害物質の濃度に対してプロットし(対数変換し)、方程式
y=a/[1+(x/IC50s] (式中、a=最大範囲、すなわち1;s=用量反応曲線の勾配;およびIC50
凝固時間を2倍にする阻害物質の濃度である) にしたがってS字形用量反応曲線に適合させた。計算は、方程式を0でスタート
、定義エンド=1に設定して、ソフトウェアプログラム GraFit Version 3を用
いてPCで処理した(Erithacus Sortware, Robin Leatherbarrow, Imperial Co
llege of Science, ロンドン,英国)。
【0112】 IC50APTTは、活性化部分トロンボプラスチン時間を2倍にするヒト血漿
中の阻害物質の濃度として定義される。
【0113】 試験E トロンビン時間の ex vivo 測定 エタノール:ソルトル(SolutolTM):水(5:5:90)中に溶解した式I
の化合物の経口または非経口投与後のトロンビンの阻害を、知覚のあるラット(
conscious rats)で実験したが、それらラットは、実験の1日か
2日前に、頸動脈から血液試料を採取するためのカテーテルを取り付けられた。
実験当日、化合物の投与後一定時間に血液試料を吸引して、クエン酸ナトリウム
溶液(0.13mol/L)1部が入っているプラスチック試験管中に9部の血
液を入れた。それら試験管を遠心分離して、血小板の少ない血漿を得た。その血
漿を、下記のようにトロンビン時間またはエカリン(ecarin)凝固時間(ECT
)の測定に用いた。
【0114】 クエン酸塩加ラット血漿(citrated rat plasma)100
μLを、生理食塩水溶液,0.9%,100μLを用いて希釈し、そして緩衝液
,pH7.4,100μLの中のヒトトロンビン(T6769,Sigma Chem Co,
USA または Hematologic Technologies)、またはエカリン(ecarin)(
Pentapharm)の添加によって血漿凝固を開始させた。凝固時間は、自動装置(K
C10;Amelung, ドイツ)で測定した。
【0115】 式Iの“プロドラッグ”化合物を投与した場合、ラット血漿中の式Iの適当な
活性トロンビン阻害物質(例えば、遊離アミジン化合物)の濃度は、生理食塩水
中に溶解した該当する“活性”トロンビン阻害物質の既知の濃度に対するプール
されたクエン酸塩加ラット血漿中でのトロンビン時間またはエカリン凝固時間に
関する標準曲線の使用によって算定された。
【0116】 ラット中の活性トロンビン阻害物質の推定血漿濃度に基づいて(トロンビン時
間またはECT延長が前述の化合物によってもたらされると仮定する)、式Iの
該当するプロドラッグ化合物の経口および/または非経口投与後の曲線下面積を
、台形方式および無限大までのデータ外挿を用いて計算した(AUCpd)。
【0117】 プロドラッグの経口または非経口投与後の活性トロンビン阻害物質の生物学的
利用能は、下のように計算した。 [(AUCpd/用量)/(AUC活性,非経口/用量]x100 式中、AUC活性,非経口は、上記のように知覚ラットへの該当する活性トロン
ビン阻害物質の非経口投与後に得られるAUCである。
【0118】 試験F 尿中トロンビン時間の ex vivo 測定 エタノール:SolutolTM:水(5:5:90)中に溶解した本発明の“プロド
ラッグ”化合物の経口または非経口投与後に尿中に排出された“活性”トロンビ
ン阻害物質の量を、尿中トロンビン時間の ex vivo 測定によって算定した(ト
ロンビン時間延長が前述の化合物によってもたらされると仮定する)。
【0119】 知覚のあるラットを代謝ケージ中に入れ、本発明の化合物の経口投与後24時
間、尿および糞を別々に採取した。トロンビン時間は、採取された尿について下
記のように測定した。
【0120】 プールされたクエン酸塩加正常ヒト血漿(100μL)を、濃縮されたラット
尿またはその生理食塩水希釈液と一緒に1分間インキュベートした。次に、緩衝
液(pH7.4;100μL)中のヒトトロンビン(T6769,Sigma Chem C
ompany)の投与によって血漿凝固を開始させた。凝固時間は、自動装置(KC1
0;Amelung)で測定した。
【0121】 ラット尿中の活性トロンビン阻害物質の濃度は、濃縮ラット尿(またはその生
理食塩水希釈液)中に溶解した前述の活性トロンビン阻害物質の既知の濃度に対
するプールされたクエン酸塩加正常ヒト血漿中でのトロンビン時間に関する標準
曲線の使用によって算定された。24時間にわたるラット尿全生産量に、前述の
尿中活性阻害物質の推定平均濃度を掛けることにより、尿中に排出された活性阻
害物質の量(AMOUNTpd)を計算しうる。
【0122】 プロドラッグの経口または非経口投与後の活性トロンビン阻害物質の生物学的
利用能は、下のように計算した。 [(AMOUNTpd/用量)/(AMOUNT活性,非経口/用量]x100
式中、AMOUNT活性,非経口は、上記のように知覚ラットへの該当する活性
トロンビン阻害物質の非経口投与後に尿中に排出される量である。
【0123】 試験G プロドラッグ化合物の in vitro 代謝活性化 式Iのプロドラッグ化合物を、ヒトまたはラットの肝ホモジネートから調製さ
れた肝ミクロソームすなわち10000g(遠心分離速度に関して)上清画分(
すなわち、s9画分)と一緒に37℃でインキュベートした。それらインキュベ
ーション中の全タンパク質濃度は、0.05mol/LのTRIS緩衝液(pH
7.4)中に、存在する補因子NADH(2.5mmol/L)およびNADP
H(0.8mmol/L)と一緒に、1mg/mLまたは3mg/mL溶解して
いた。インキュベートの全容量は1.2mLであった。初期プロドラッグ濃度は
5μmol/Lまたは10μmol/Lであった。そのインキュベートから、イ
ンキュベーションの開始後60分以降、規則的な間隔で試料を採取した。インキ
ュベートからの試料(25μL)を、等容量のヒトまたはラット血漿および適当
量のトロンビンと混合し、凝固時間(すなわち、トロンビン時間)を凝固計(K
C10;Amelung)で測定した。形成された“活性”トロンビン阻害物質の量は
、該当する“活性トロンビン阻害物質”の既知の濃度に対するプールされたクエ
ン酸塩加ヒトまたはラット血漿中でのトロンビン時間に関する標準曲線の使用に
よって算定された。
【0124】 “活性”トロンビン阻害物質の量は、或いは、または上述の方法の他に、LC
−MSの使用によって算定された。
【0125】実施例 本発明を、次の実施例によって詳しく説明する。アミノ酸ProおよびAze
は、特に断らなければ、S異性体として定義される。実施例は、特に断らなけれ
ば、ジアステレオ異性体として得られた。
【0126】 実施例1 Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C(O)
−Aze−Pab x HOAc (i)Ph(3−N(Me)2)−CHO Ph(3−N(Me)2)−CH2OH(1.9g;12.6mmol)および
MnO2(8.8g;100mmol)のCH2Cl2中混合物を、室温で2.5
日間撹拌した。その混合物を、セライト(Celite(登録商標))を介して濾過し
、濾液を蒸発させた。その粗生成物を、シリカゲル上においてイソプロピルエー
テル:トリメチルペンタン(7:3)を溶離剤として用いるフラッシュクロマト
グラフィーによって分離した。収量0.93g(50%)。
【0127】
【化29】
【0128】 (ii)Ph(3−N(Me)2)−(R,S)CH(OSiMe3)CN TMS−CN(0.75mL;6.0mmol)を、Ph(3−N(Me)2
)−CHO(0.9g;6.0mmol;上の工程(i)から)およびEt3
(0.08mL;6.0mmol)のCH2Cl2(15mL)中混合物に滴加し
た。その反応混合物を室温で24時間撹拌した。追加のEt3N(0.08mL
;6.0mmol)およびTMS−CN(0.75mL;6.0mmol)を加
え、撹拌を更に24時間続けた。反応混合物を蒸発させて、1.35g(90%
)の副題化合物を生じた。
【0129】
【化30】
【0130】 (iii)Ph(3−N(Me)2)−(R,S)CH(OH)−C(O)OH Ph(3−N(Me)2)−(R,S)CH(OSiMe3)CN(1.35g
;5.43mmol;上の工程(ii)から)およびHCl(20mL;濃)の混
合物を、室温で10分間、次に90℃〜100℃(油浴中)で3時間撹拌した。
その反応混合物を蒸発させ、H2Oを加えた。酸性水層を、Et2Oを用いて洗浄
し、陽イオン交換樹脂(IR−120,10〜15g;陽イオン交換樹脂は、そ
れをNaOH(2M)中に懸濁させることによって予め調製された)に加えた後
、そのスラリーをカラムに注入した。続いて、陽イオン交換樹脂を、HCl(2
M;2x50mL)、H2O(2x50mL)、その後、pHが中性になるまで
2Oを用いて洗浄し、その生成物を、NH4OH/水(1M)を用いて溶離した
。得られた水層を蒸発させ、凍結乾燥させて、0.78g(74%)の副題化合
物を生じた。
【0131】
【化31】
【0132】 (iv)Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C
(O)OHxHCl Ph(3−N(Me)2)−(R,S)CH(OH)−C(O)OH(上の工
程(iii))の鏡像異性体を、分離用HPLCにより、固定相としてキラルセル
( ChiralcelTM)ODおよび移動相としてn−ヘプタン:2−プロパノール:ギ
酸(80:20:)を用いて分離した。最後に溶離された鏡像異性体を蒸発させ
、凍結乾燥させた後、水中に再溶解させ、3当量の1M HClを加えた。その
溶液を凍結乾燥させて塩酸塩を生じ、それは、−63.7°の[α]D 20(c=
1.0,MeOH)を示した。鏡像異性体過剰率は、分析用キラルHPLCによ
って測定したところ97%であった。
【0133】 (v)Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C
(O)−Aze−Pab(Z) DIPEA(1.03mL;6.15mmol)を、Ph(3−N(Me)2
)−(R)−または−(S)CH(OH)−C(O)OHxHCl(0.36g
;1.54mmol;上の工程(iv)の分離/単離生成物)、H−Aze−Pa
b(Z)x2HCl(0.743g;1.69mmol;国際特許出願WO97
/02284号を参照されたい)およびTBTU(0.543g;1.69mm
ol)のDMF(10mL)中混合物に0℃で加えた。その反応混合物を室温で
4日間撹拌し、H2O(400mL)上に注ぎ、NaHCO3/水を加えることに
よってpHを10に調整した。その水層を、EtOAcを用いて抽出後、有機層
を、NaHCO3/水、H2OおよびNaCl/水を用いて洗浄し、乾燥させ(N
2SO4)、蒸発させた。粗生成物を、シリカゲル上においてCH2Cl2:Me
OH(95:5)を溶離剤として用いるフラッシュクロマトグラフィーによって
精製した。生成物を、分離用HPLCによって更に精製して、203mg(24
%)の副題化合物を生じた。
【0134】
【化32】
【0135】 (vi)Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C
(O)−Aze−Pab x HOAc Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C(O)
−Aze−Pab(Z)(112mg;0.206mmol;上の工程(v)か
ら)、HOAc(0.41mL)およびPd/C10%のEtOH(7mL)中
混合物を、大気圧および室温で3時間水素化した。その反応混合物を、Celite(
登録商標)を介して濾過し、濾液を蒸発させ、凍結乾燥させて(x2)、90m
g(93%)の白色結晶を生じた。
【0136】
【化33】
【0137】 実施例2 Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−CO−A
ze−Pab(OMe) (i)4−(アミノ,メトキシイミノメチル)ベンジルアジド O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(10.5g;125mmol)、トリ
エチルアミン(56mL)およびメタノール(200mL)の混合物を、ジエチ
ルエーテル中の4−エチルイミデートベンジルアジド塩酸塩(22.5g;11
0mmol;WO94/29336号に記載の方法にしたがって製造される)に
加えた。その反応混合物を室温で3〜4日間撹拌した。大部分のメタノールを真
空中で除去し、酢酸エチルで置き換えた。有機層を、H2O、HOAc/水(1
.5%;pH4)、NaHCO3/水を用いて洗浄し、乾燥させた(Na2SO4
)。得られた溶液を、酢酸エチルを用いて希釈して500mLとし、その希薄溶
液から25mLを濃縮して収量を推定した。全収量は約20gであった。
【0138】
【化34】
【0139】 (ii)H−Pab(OMe) 酸化白金(200mg)を、4−(アミノ,メトキシイミノメチル)ベンジル
アジド(10g;0.049mol;上の工程(i)から)の200mLエタノ
ール中溶液に加えた。その混合物を大気圧で8時間水素化し、CeliteTMを介して
濾過し、濃縮した。その粗生成物を、次の工程で直接的に用いた。
【0140】
【化35】
【0141】 (iii)Boc−Aze−Pab(OMe) DIPEA(17.5mL;105mmol)を、Boc−Aze−OH(9
.7g;48mmol;国際特許出願WO97/02284号を参照されたい)
およびH−Pab(OMe)(9.4g;52mmol;上の工程(ii)から)
およびTBTU(18.5g;58mmol)のDMF(100mL)中氷冷溶
液に加え、その混合物をRTで一晩撹拌した。得られた混合物を水(50mL)
上に注ぎ、そのpHを約9に調整し、そしてEtOAcを用いて混合物を3回抽
出した。合わせた有機層を、NaHCO3(水性)、水およびブラインを用いて
洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマト
グラフィー(Si−ゲル;EtOAc)を用いて精製した。収量は11.9g(
69%)であった。
【0142】
【化36】
【0143】 (iv)Aze−Pab(OMe)x2HCl Boc−Aze−Pab(OMe)(9.4g;26mmol;上の工程(ii
i)から)のEtOAc(250mL)中溶液に、HCl(g)を飽和させた。
得られたエマルジョンにEtOH(無水;125mL)を加え、その混合物を1
0分間音波処理した。その溶液が不透明になるまでEtOAcを加え、その後ま
もなく、副題生成物が晶出した。収量6.7g(77%)。
【0144】
【化37】
【0145】 (v)Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C
(O)−Aze−Pab(OMe) Ph(3−N(Me)2)−(R)−または−(S)CH(OH)−C(O)
OHxHCl(118mg;0.51mmol;上の実施例1(iv)を参照され
たい)およびHATU(214mg;0.56mmol)のDMF(3mL)中
混合物を、0℃で1.5時間撹拌した。H−Aze−Pab(OMe)x2HC
l(189mg;0.56mmol;上の工程(iv)から)、2,4,6−トリ
メチルピリジン(0.3mL,2.25mmol)およびDMF(3mL)を別
に混合した後、最初の混合物に0℃で滴加した。その反応混合物を0℃で3時間
撹拌し、冷蔵庫に3日間入れ、蒸発させた。粗生成物を分離用HPLCによって
精製して、140mg(62%)の標題化合物を生じた。
【0146】
【化38】
【0147】 実施例3 Ph(3−SMe)−(R)−または−(S)CH(OH)C(O)−Aze −Pab x TFA (i)Ph(3−SMe)−(R,S)CH(OTMS)CN Ph(3−SMe)−CHO(19.8g;130mmol)およびZnI2
(2.1g,6.50mmol)のCH2Cl2(450mL)中溶液に、窒素下
において0℃で、トリメチルシリルシアニド(14.2g,143mmol)を
滴加した。25℃で一晩撹拌後、その橙色混合物を、H2O(450mL)を用
いて急冷した。有機層を分離し、飽和ブライン(300mL)を用いて洗浄し、
乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、32.0g(粗製98%
)の副題化合物を橙色油状物として生じ、これを精製することなく用いた。
【0148】
【化39】
【0149】 (ii)Ph(3−SMe)−(R,S)CH(OH)C(O)OH Ph(3−SMe)−(R,S)CH(OTMS)CN(32.0g;130
mmol;上の工程(i)を参照されたい)の濃HCl(250mL)中溶液を
、2.5時間還流させた。その混合物を、6N NaOH(450mL)を用い
て塩基性にし、Et2O(3x300mL)を用いて洗浄して有機不純物を除去
した。水性層を、6N HCl(150mL)を用いて酸性にし、EtOAc(
4x500mL)を用いて抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(Na2SO4
、濾過し、真空中で濃縮して、22.6g(粗製収率90%)の副題化合物を橙
色油状物として生じ、放置するとこれが結晶化して黄色〜黄褐色固体となった。
【0150】
【化40】
【0151】 (iii)Ph(3−SMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)O
H(a)およびPh(3−SMe)−(S)または−(R)CH(OAc)C( O)OH(b) Ph(3−SMe)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(2.0g;10
.1mmol;上の工程(ii)を参照されたい)、Lipase PS Amano(1.0
g)、酢酸ビニル(5.0mL)およびMTBE(5.0mL)の混合物を、4
5℃で24時間加熱した。その反応を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(100
mL)を用いて洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCHC
3:MeOH:NH3(水性,飽和)(6:3:1)の混合物を用いて溶離する
クロマトグラフィーによって分離して、630mg(32%)の副題化合物(a
)を黄色油状物としておよび850mg(35%)の副題化合物(b)を黄褐色
固体として生じた。
【0152】 副題化合物(a)に関して:
【0153】
【化41】
【0154】 副題化合物(b)に関して:
【0155】
【化42】
【0156】 (iv)Boc−Aze−Pab x HCOOH ギ酸アンモニウム(3.0g;50mmol)およびPd/C(5%;1.0
g)を、Boc−Aze−Pab(Z)(4.7g;10mmol;国際特許出
願WO94/29336号を参照されたい)の50mLのMeOH中溶液に加え
た。ギ酸(1.0g;22mmol)を加え、その混合物を30分間撹拌した。
反応混合物を、Hyflo を介して濾過し、溶液を濃縮した。粗生成物をCH2Cl2 (50mL)中に懸濁させ、濾過し、追加のCH2Cl2を用いて洗浄した。固形
物質を乾燥させ、更に精製することなく次の工程で用いた。
【0157】 (v)Boc−Aze−Pab(Teoc) Teoc−p−ニトロフェニルカーボネート(3.5g;12.3mmol)
を、Boc−Aze−Pab x HCOOH(3.7g;10mmol;上の
工程(iv)を参照されたい)のTHF(100mL)中溶液に加え、その後、K 2 CO3(1.8g;13mmol)の水(20mL)中溶液を2分間にわたって
加えた。得られた溶液を3日間撹拌し、濃縮し、残留物をEtOAc(150m
L)およびNaOH(水性;0.5M;50mL)中に取った。有機層をブライ
ン(2x50mL)を用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。粗生
成物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−ゲル;塩化メチレン:アセトン
;4:1)を用いて精製した。収量4.6g(96%)。
【0158】
【化43】
【0159】 (vi)H−Aze−Pab(Teoc)xHCl Boc−Aze−Pab(Teoc)(4.6g;9.6mmol;上の工程
(v)を参照されたい)の塩化メチレン(150mL)中溶液に、乾燥HClを
飽和させた。その溶液を、栓をしたフラスコ中においてRTで10分間保持し、
その後、それを濃縮した。収量4.2g(97%)。
【0160】
【化44】
【0161】 (vii)Ph(3−SMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)−
Aze−Pab(Teoc) Ph(3−SMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(30
0mg,1.51mmol;上の工程(iii)(a)を参照されたい)、H−A
ze−Pab(Teoc)(627mg,1.66mmol;上の工程(vi)を
参照されたい)、TBTU(632mg,1.66mmol)およびDIPEA
(391mg,3.03mmol)のDMF(8.0mL)中混合物を、0℃で
、次に25℃で一晩撹拌した。その反応を、H2O(50mL)を用いて急冷し
、EtOAc(3x50mL)を用いて抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(
Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上においてC
2Cl2:MeOH(9:1)を用いて溶離するクロマトグラフィーによって分
離して、150mg(18%)の副題化合物を白色固体として生じた。
【0162】
【化45】
【0163】 (viii)Ph(3−SMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)− Aze−Pab x TFA Ph(3−SMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)−Aze−
Pab(Teoc)(80mg,0.19mmol;上の工程(vii)を参照さ
れたい)およびTFA(2.0mL)のCH2Cl2(2mL)中混合物を、0℃
で3時間撹拌した。その溶液を真空中で濃縮し、残留物を水中に溶解させ、凍結
乾燥させて、90mg(87%)の標題化合物を生じた。
【0164】
【化46】
【0165】 実施例4 Ph(3−SO2Me)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)−Az
e−Pab x TFA (i)Ph(3−SO2Me)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
OH Ph(3−SMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(89
0mg,4.49mmol;上の実施例3(iii)(a)を参照されたい)およ
びオクソン(Oxone(登録商標))(8.3g,1.5mmol)のMeOH(
40mL)およびH2O(25mL)中混合物を、0℃で、次に25℃で一晩撹
拌した。固体を濾過し、EtOAc(200mL)を用いて洗浄した。濾液を真
空中で濃縮し、H2O(50mL)を用いて希釈後、EtOAc(4x60mL
)を用いて抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過した
後、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上においてCHCl3:MeOH
:NH3(水性,飽和)(6:3:1)を用いて溶離するクロマトグラフィーに
よって分離して、150mg(15%)の副題化合物を白色固体として生じた。
【0166】
【化47】
【0167】 (ii)Ph(3−SO2Me)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
−Aze−Pab(Teoc) Ph(3−SO2Me)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(
400mg,1.74mmol;上の工程(i)を参照されたい)、H−Aze
−Pab(Teoc)(720mg,1.91mmol;上の実施例3(vi)を
参照されたい)、PyBOP(995mg,1.91mmol)および2,4,
6−コリジン(463mg,3.83mmol)のDMF(10mL)中混合物
を、0℃で、次に25℃で一晩撹拌した。その混合物を、H2O(50mL)を
用いて急冷し、EtOAc(3x50mL)を用いて抽出した。合わせた抽出物
を乾燥させ(Na2SO4)、濾過した後、真空中で濃縮した。残留物を、シリカ
ゲル上においてCHCl3:MeOH(15:1)を用いて溶離するクロマトグ
ラフィーによって分離して、570mg(57%)の副題化合物を白色固体とし
て生じた。
【0168】
【化48】
【0169】 (iii)Ph(3−SO2Me)−(R)または−(S)CH(OH)C(O) −Aze−Pab x TFA Ph(3−SO2Me)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)−Az
e−Pab(Teoc)(65mg,0.11mmol;上の工程(ii)を参照
されたい)の塩化メチレン(0.5mL)中冷溶液に、TFA(3mL)を加え
、その溶液を100分間撹拌した。得られた溶液を濃縮し、水を加え、その水溶
液を凍結乾燥させて、60mg(96%)の標題題化合物を生じた。
【0170】
【化49】
【0171】 実施例5 Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C( O)−Aze−Pab x TFA (i)Ph(3−Cl,5−NO2)−(R,S)CH(OTMS)CN 3−クロロ−5−ニトロベンズアルデヒド(24.1g,0.13mol)の
CH2Cl2(1.0L)中溶液に、ZnI2(2.1g,6.5mmol)を加
えた。得られた懸濁液を0℃まで冷却し、トリメチルシリルシアニド(13.9
g,0.14mol)を5分間にわたって加えた。その溶液を0℃で3時間撹拌
し、25℃まで加温し、18時間撹拌した。その反応を、H2Oを用いて希釈し
、有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した後、真空中で濃縮して、
36.8g(99%)の副題化合物を油状物として生じた。
【0172】
【化50】
【0173】 (ii)Ph(3−Cl,5−NO2)−(R,S)CH(OH)C(O)OH Ph(3−Cl,5−NO2)−(R,S)CH(OTMS)CN(59.0
g,0.209mol;上の工程(i)を参照されたい)の濃HCl(600m
L)中溶液を、加熱して3時間還流させた。その溶液をEt2O(4x)を用い
て抽出し、有機層をブライン(2x)を用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4
、濾過した後、真空中で濃縮して、48.4g(93%)の副題化合物を固体と
して生じ、それを更に精製することなく用いた。
【0174】
【化51】
【0175】 (iii)Ph(3−Cl,5−NO2)−(R)または−(S)CH(OH)C (O)OH(a)およびPh(3−Cl,5−NO2)−(S)または−(R)
CH(OAc)C(O)OH(b) Ph(3−Cl,5−NO2)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(17
.1g,73.84mmol;上の工程(ii)を参照されたい)および Lipase
PS Amano(8.5g)の酢酸ビニル(300mL)およびMTBE(300m
L)中混合物を、55℃で24時間撹拌した。その反応を、Celite(登録商標)
を介して濾過し、その濾過ケーキを、Et2Oを用いて洗浄した。濾液を真空中
で濃縮後、シリカゲル上においてCHCl3:CH3CN:TFA(180:20
:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによって分離して、7.
1g(42%)の副題化合物(a)を固体としておよび10.7g(52%)の
副題化合物(b)を固体として生じた。
【0176】 副題化合物(a)に関して:
【0177】
【化52】
【0178】 副題化合物(b)に関して:
【0179】
【化53】
【0180】 (iv)Ph(3−Cl,5−NH2)−(R)または−(S)CH(OH)C
(O)OH Ph(3−Cl,5−NO2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
OH(3.9g,16.8mmol;上の工程(iii)(a)を参照されたい)
および酸化白金(IV)(0.4g)のEtOH(200mL)中、40℃混合物
を、水素雰囲気下において4時間撹拌した。その混合物を、Celite(登録商標)
のパッドを介して濾過し、その濾過ケーキを、EtOHを用いて洗浄した。濾液
を真空中で濃縮して、3.5g(約100%)の副題化合物を粉砕しうる泡状物
として生じ、それを更に精製することなく用いた。
【0181】
【化54】
【0182】 (v)Ph(3−Cl,5−NHMe)−(R)または−(S)CH(OH) C(O)OH 方法A: Ph(3−Cl,5−NH2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
OH(3.5g,16.8mmol;上の工程(iv)を参照されたい)およびホ
ルムアルデヒド(H2O中37重量%の1.8mL,23.9mmol)のEt
OH(400mL)中混合物を、25℃で18時間撹拌した。その溶液を真空中
で濃縮して粉砕しうる泡状物として生じ、それをEtOH(400mL)中の酸
化白金(IV)(0.35g)と混合し、水素雰囲気下で48時間撹拌した。その
混合物を、Celite(登録商標)のパッドを介して濾過し、その濾過ケーキを、E
tOHを用いて洗浄した。有機層を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCH
Cl3:MeOH:NH3(水性,飽和)(14:5:1)を用いて溶離するフラ
ッシュクロマトグラフィーによって分離して、1.0g(28%)の副題化合物
のアンモニウム塩を粉砕しうる泡状物として生じた。副題化合物は、該当するア
ンモニウム塩を、アンバーライト(Amberlite(登録商標))CG−50のパッ
ドを介してCH3CN:MeOH(3:1)を用いてフラッシュ(flush)
することによって得た。
【0183】 方法B: Ph(3−Cl,5−NH2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
OH(8.67g,43.0mmol;上の工程(iv)を参照されたい)および
ヨウ化メチル(6.10g,43.0mmol)のCH3CN(500mL)お
よびMeOH(100mL)中混合物を、50℃まで24時間加熱した。その溶
液を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCHCl3:MeOH:NH3(水性
,飽和)(14:5:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによ
って分離して、2.9g(31%)の副題化合物のアンモニウム塩を固体として
生じた。副題化合物は、該当するアンモニウム塩を、Amberlite(登録商標)C
G−50のパッドを介してCH3CN:MeOH(3:1)を用いてフラッシュ
することによって得た。
【0184】
【化55】
【0185】 (vi)Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH )C(O)OH Ph(3−Cl,5−NHMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)OH(1.0g,4.64mmol;上の工程(v)を参照されたい)のMe
OH(100mL)中溶液を、4回の無水酢酸(各40.47g,4.64mm
ol)を用いて72時間にわたって処理した。その溶液を、2N NaOHを用
いて塩基性にし、3時間撹拌し、2N HClを用いて中和し、真空中で濃縮し
た。シリカゲル上においてCHCl3:MeOH:NH3(水性,飽和)(6:3
:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィー(2x)により、0.8
3g(69%)の副題化合物のアンモニウム塩を粉砕しうる泡状物として生じた
。副題化合物は、該当するアンモニウム塩を、Amberlite(登録商標)CG−5
0のパッドを介してCH3CN:MeOH(3:1)を用いてフラッシュするこ
とによって得た。
【0186】
【化56】
【0187】 (vii)Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(O
H)C(O)−Aze−Pab(Teoc) Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(
O)OH(0.34g,1.32mmol;上の工程(vi)を参照されたい)お
よびH−Aze−Pab(Teoc)(0.52g,1.39mmol;上の実
施例3(vi)を参照されたい)のDMF(15mL)中混合物に0℃で、コリジ
ン(0.35g,2.90mmol)およびPyBOP(0.75g,1.45
mmol)を加えた。その溶液を0℃で2時間撹拌し、25℃まで加温し、2時
間撹拌後、真空中で濃縮した。シリカゲル上においてCHCl3:EtOH(9
5:5)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィー(2x)により、0.
36g(44%)の副題化合物を粉砕しうる泡状物として生じた。
【0188】
【化57】
【0189】 (viii)Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(O H)C(O)−Aze−Pab x TFA Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(
O)−Aze−Pab(Teoc)(73mg,0.12mmol;上の工程(
vii)を参照されたい)のTFA(5.0mL)中溶液を、室温で80分間撹拌
し、その後、得られた溶液を蒸発乾固させた。残留する固体を水中に溶解させ、
その溶液を凍結乾燥させて、70mg(98%)の標題化合物を泡状物として生
じた。
【0190】
【化58】
【0191】 実施例6 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab x 2TFA (i)3−クロロ−5−N,N−ジメチルアミノベンジルアルコール 3−クロロ−5−ニトロベンジルアルコール(12.5g,66.6mmol
)のEtOH(750mL)中溶液に、酸化白金(IV)(1.25g)を加えた
。得られた懸濁液を、水素を用いて3時間パージした。ホルムアルデヒド溶液(
2O中37重量%,97mL,1.3mol)を加え、混合物を水素雰囲気下
で18時間撹拌した。その溶液を、Celite(登録商標)のパッドを介して濾過し
、真空中で濃縮して粗生成物を生じた。シリカゲル上においてHex:EtOA
c(7:3)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより、8.2g
(66%)の副題化合物を油状物として生じた。
【0192】
【化59】
【0193】 (ii)3−クロロ−5−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド DMSO(7.58g,97.0mmol)のCH2Cl2(100mL)中、
−78℃溶液に、塩化オキサリル(6.16g,48.5mmol)を10分間
にわたって加えた。−78℃で更に15分後、3−クロロ−5−N,N−ジメチ
ルアミノベンジルアルコール(8.18g,44.1mmol;上の工程(i)
を参照されたい)のCH2Cl2(100mL)中溶液を15分間にわたって加え
た。得られた溶液を−78℃で1時間撹拌後、DIPEA(28.5g,220
.5mmol)を加えた。その溶液を25℃まで加温し、18時間撹拌後、真空
中で濃縮して粗生成物を生じた。シリカゲル上においてHex:EtOAc(5
:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより、7.50g(9
3%)の副題化合物を黄色固体として生じた。
【0194】
【化60】
【0195】 (iii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R,S)CH(OTMS)CN 3−クロロ−5−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド(7.5g,40
.8mmol;上の工程(ii)を参照されたい)のCH2Cl2(300mL)中
溶液に、ZnI2(0.65g,2.04mmol)を加えた。得られた懸濁液
を0℃まで冷却し、トリメチルシリルシアニド(4.5g,44.9mmol)
を5分間にわたって加えた。その溶液を0℃で1時間撹拌後、25℃まで加温し
、2時間撹拌した。得られた混合物を、H2Oを用いて希釈し、有機層を分離し
、乾燥させ(Na2SO4)、濾過した後、真空中で濃縮して、11.7g(10
0%)の副題化合物を油状物として生じた。
【0196】
【化61】
【0197】 (iv)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R,S)CH(OH)C(O)O
Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R,S)CH(OTMS)CN(11.
7g,41.4mmol;上の工程(iii)を参照されたい)を、濃HCl(3
00mL)中に溶解させ、加熱して1.5時間還流させた。その溶液を冷却し、
真空中で濃縮した。残留物をH2O中に溶解させ、NaHCO3を用いて中和し、
真空中で濃縮した。有機層および塩の混合物をMeOH中でスラリーにし、濾過
した後、濃縮して粗生成物を生じた。シリカゲル上においてCHCl3:MeO
H:濃NH4OH(水性)(6:3:1)を用いて溶離するフラッシュクロマト
グラフィーにより、9.0g(95%)の副題化合物のアンモニウム塩を固体と
して生じた。
【0198】
【化62】
【0199】 (v)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)OH(a)およびPh(3−Cl,5−NMe2)−(S)または−(
R)CH(OAc)C(O)OH(b) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(1
.0g;上の工程(iv)を参照されたい)および Lipase PS Amano(0.5g
)の酢酸ビニル(10mL)およびMTBE(10mL)中混合物を、45℃で
48時間撹拌した。その反応を、Celite(登録商標)を介して濾過し、その濾過
ケーキを、MeOHを用いて洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上に
おいてCHCl3:MeOH:NH3(水性,飽和)(6:3:1)を用いて溶離
するフラッシュクロマトグラフィーによって分離して、0.40g(40%)の
副題化合物(a)を粉砕しうる泡状物としておよび0.45g(38%)の副題
化合物(b)を粉砕しうる泡状物として生じた。副題化合物(a)は、CH2
2およびMeOHからの結晶化によって更に精製されうる。
【0200】 副題化合物(a)に関して:
【0201】
【化63】
【0202】 副題化合物(b)に関して:
【0203】
【化64】
【0204】 (vi)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)OH(0.11g,0.48mmol;上の工程(v)(a)を参照されたい
)およびH−Aze−Pab(Teoc)(0.20g,0.53mmol,実
施例3(vi)を参照されたい)のDMF(15mL)中、0℃混合物に、DIP
EA(0.12g,0.96mmol)およびTBTU(0.17g,0.53
mmol)を加えた。その溶液を0℃で2時間撹拌し、25℃まで加温し、18
時間撹拌後、真空中で濃縮した。シリカゲル上においてCH2Cl2:MeOH(
100:0〜95:5)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより
、0.25gの副題化合物を生じ、それに、シリカゲル上においてEtOAc:
MeOH(30:1)を用いて溶離する2回目のフラッシュクロマトグラフィー
を行って、0.22g(78%)の副題化合物を、粉砕しうる泡状物として生じ
た。
【0205】
【化65】
【0206】 (vii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH) C(O)−Aze−Pab x 2TFA Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(84mg,0.14mmol;上の工程(vi
)を参照されたい)の氷冷溶液に、TFA(4mL)を加え、得られた溶液を0
℃で2時間撹拌した。その溶液を濃縮して残留物を生じ、それを水中に溶解させ
た後、凍結乾燥させた。これにより、78mg(81%)の標題化合物を白色粉
末として生じた。
【0207】
【化66】
【0208】 実施例7 Ph(3−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)−Az e−Pab x HOAc (i)Ph(3−NO2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH
(a)およびPh(3−NO2)−(S)または−(R)CH(OAc)C(O
)OH(b) Ph(3−NO2)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(25g,126
mmol)、Lipase PS Amano(12.5g)、酢酸ビニル(150mL)お
よびMTBE(375mL)の混合物を、45℃で24時間加熱した。その反応
を濾過し、濾過ケーキを、EtOAc(500mL)を用いて洗浄した。濾液を
真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCHCl3:MeOH:NH3(水性,飽
和)(6:3:1)を用いて溶離するクロマトグラフィーによって分離して、9
.0g(36%)の副題化合物(a)を黄色油状物としておよび6.5g(21
%)の副題化合物(b)を黄褐色固体として生じた。
【0209】 副題化合物(a)に関して:
【0210】
【化67】
【0211】 副題化合物(b)に関して:
【0212】
【化68】
【0213】 (ii)Ph(3−NH2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH Ph(3−NO2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(8.
0g,40.6mmol;上の工程(i)(a)を参照されたい)および炭素上
10%パラジウム(800mg)のMeOH(200mL)中混合物を、1気圧
の水素下において25℃で一晩撹拌した。その混合物を、Celite(登録商標)の
パッドを介し、EtOAc(250mL)を用いて洗浄して濾過した。濾液を真
空中で濃縮して、7.0g(100%)の副題化合物を白色泡状物として生じた
【0214】
【化69】
【0215】 (iii)Ph(3−NHMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
OH Ph(3−NH2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(2.
9g,17.3mmol;上の工程(ii)を参照されたい)およびヨウ化メチル
(2.95g,20.8mmol)のMeOH(50mL)中混合物を、55℃
で一晩加熱した。その反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCH
Cl3:MeOH:NH3(水性,飽和)(6:3:1)を用いて溶離するクロマ
トグラフィーによって分離して、616mg(20%)の副題化合物を褐色油状
物として生じた。
【0216】
【化70】
【0217】 (iv)Ph(3−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(O) OH Ph(3−NHMe)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(5
40mg,2.99mmol;上の工程(iii)を参照されたい)および無水酢
酸(612mg,5.98mmol)のMeOH(15mL)中混合物を、窒素
下において25℃で一晩撹拌した。その混合物を真空中で濃縮し、シリカゲル上
においてCHCl3:MeOH:濃NH4OH(水性)(6:3:1)を用いて溶
離するクロマトグラフィーによって分離して、380mg(57%)の副題化合
物を白色泡状物として生じた。
【0218】
【化71】
【0219】 (v)Ph(3−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(O) −Aze−Pab(Teoc) Ph(3−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)OH(
301mg,1.35mmol;上の工程(iv)を参照されたい)、H−Aze
−Pab(Teoc)(560mg,1.48mmol,上の実施例3(vi)を
参照されたい)、PyBOP(774mg,1.48mmol)および2,4,
6−コリジン(360mg,2.97mmol)のDMF(10mL)中混合物
を、0℃で、次に25℃で一晩撹拌した。その混合物を、H2O(50mL)を
用いて急冷し、EtOAc(3x50mL)を用いて抽出した。合わせた有機抽
出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、シリカ
ゲル上においてCHCl3:MeOH(9:1)を用いて溶離するクロマトグラ
フィーによって分離して、175mg(23%)の副題化合物を白色固体として
生じた。
【0220】
【化72】
【0221】 (vi)Ph(3−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(O) −Aze−Pab x HOAc Ph(3−NMeAc)−(R,S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab
(Teoc)(65mg,0.11mmol;上の工程(v)を参照されたい)
およびTFA(2.0mL)のCH2Cl2(2mL)中混合物を、0℃で3時間
撹拌した。その溶液を真空中において室温で濃縮し、残留物を、分離用HPLC
(CH3CN:0.1M NH4OAc,勾配:0〜50%CH3CN)を用いて
精製し、目的の画分を濃縮した。その生成物を水/HOAc中に溶解させ、凍結
乾燥させて、55mg(100%)の標題化合物を生じた。
【0222】
【化73】
【0223】 実施例8 Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R)または−(S)CH(OH)C(O )−Aze−Pab x TFA (i)Ph(3−NO2,5−CF3)CH2OH ボラン−テトラヒドロフラン錯体(THF中1Mの170mL,170mmo
l)を、窒素下において0℃まで冷却されたTHF(50mL)中のPh(3−
NO2,5−CF3)CO2H(10.0g,42.6mmol)の溶液に1時間
にわたって滴加した。その溶液を室温まで暖め、4時間撹拌した。H2Oを徐々
に加えることによってその溶液を急冷し、EtOAc(200mL)中に注いだ
後、H2O(150mL)およびブライン(150mL)を逐次的に用いて洗浄
した。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、6.9g
(73%)の副題化合物を橙色油状物として生じた。
【0224】
【化74】
【0225】 (ii)Ph(3−NO2,5−CF3)−CHO 塩化オキサリル(3.0mL,34mmol)を、窒素下において−78℃ま
で冷却された70mLの乾燥CH2Cl2中のDMSO(4.86mL,68.6
mmol)の溶液に滴加した。−78℃で15分後、75mLのCH2Cl2中の
Ph(3−NO2,5−CF3)CH2OH(6.9g,31mmol;上の工程
(i)を参照されたい)の溶液を30分間にわたって滴加した。−78℃で45
分後、DIPEA(27.2mL,156mmol)を20分間にわたって加え
た。その溶液を−78℃で更に1時間撹拌し、その時点で、溶液を室温まで暖め
、15時間撹拌した。その溶液を、1M HCl(2x150mL)、ブライン
(150mL)を逐次的に用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真
空中で濃縮して、6.9g(99%)の副題化合物を橙色油状物として生じた。
【0226】
【化75】
【0227】 (iii)Ph(3−NO2,5−CF3)−(R,S)CH(OTMS)CN 220mLのCH2Cl2中のPh(3−NO2,5−CF3)−CHO(6.5
2g,29.7mmol;上の工程(ii)から)の溶液に、ZnI2(474m
g,1.49mmol)を加えた。その溶液を、窒素を用いてパージし、0℃ま
で冷却した。トリメチルシリルシアニド(3.25g,32.7mmol)を1
0分間にわたって加え、その後、溶液を2時間撹拌した。次に、溶液を室温まで
加温し、更に5.5時間撹拌し、その後、H2O(250mL)を用いて反応を
急冷した。有機相を分離し、水性相を、CH2Cl2(125mL)を用いて抽出
した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、
9.1g(96%)の副題化合物を橙色油状物として生じた。
【0228】
【化76】
【0229】 (iv)Ph(3−NO2,5−CF3)−(R,S)CH(OH)C(O)OH Ph(3−NO2,5−CF3)−(R,S)CH(OTMS)CN(9.1g
,29mmol;上の工程(iii)を参照されたい)を、濃HCl(83mL,
1000mmol)中に溶解させ、加熱して3時間還流させた。その溶液を、H 2 O(200mL)を用いて希釈し、Et2O(3x150mL)を用いて抽出し
た。合わせた有機層を、ブライン(200mL)を用いて洗浄し、乾燥させ(N
2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して褐色油状物を生じた。その粗生成物を、
シリカゲル上においてCHCl3:MeOH:NH3(水性,飽和)(14:5:
1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによって分離した。得られ
た白色固体をEt2O中に懸濁させ、2M HCl(100mL)を加えた。層
を分離し、水性相を、Et2O(3x200mL)を用いて抽出した。合わせた
有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、5.9g(78
%)の副題化合物を褐色固体として生じた。
【0230】
【化77】
【0231】 (v)Ph(3−NH2,5−CF3)−(R,S)CH(OH)C(O)OH Ph(3−NO2,5−CF3)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(5.
9g,22mmol;上の工程(iv)を参照されたい)の無水EtOH(350
mL)中溶液に、酸化白金(IV)(590mg)を加えた。その溶液を、水素を
用いて5時間パージし、その後、その混合物を、Celite(登録商標)を介して濾
過した後、真空中で濃縮して、5.8g(100%)の副題化合物を橙色油状物
として生じた。
【0232】
【化78】
【0233】 (vi)Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R,S)CH(OH)C(O)O Ph(3−NH2,5−CF3)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(5.
27g,22.4mmol;上の(v)を参照されたい)の無水EtOH(25
0mL)中溶液に、ホルムアルデヒドの37%水溶液(54mL,720mmo
l)を加えた。酸化白金(IV)(520mg)を加え、その溶液を、水素を用い
てパージした。水素下で22時間撹拌後、その溶液を、Celite(登録商標)を介
して濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上においてCHCl3:MeOH:
NH3(水性,飽和)(6:3:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラ
フィーにより、2.7g(46%)の副題化合物を白色固体として生じた。
【0234】
【化79】
【0235】 (vii)Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R)または−(S)CH(OH
)C(O)OH(a)およびPh(3−NMe2,5−CF3)−(S)または− (R)CH(OAc)C(O)OH(b) Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(2
.7g,10mmol;上の工程(vi)を参照されたい)、Lipase PS Amano
(1.4g)、酢酸ビニル(56mL)およびMTBE(120mL)の混合物
を、1日の間還流させた。その反応を、Celite(登録商標)を介して濾過し、そ
の濾過ケーキを、Et2Oを用いて洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲ
ル上においてCHCl3:MeOH:NH3(水性,飽和)(14:5:1)を用
いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーを行って、727mg(27%)の
副題化合物(a)のアンモニウム塩を白色固体としておよび1.53g(49%
)の副題化合物(b)のアンモニウム塩を白色固体として生じた。副題化合物(
a)のアンモニウム塩を、Amberlite(登録商標)CG−50のパッドを介して
CH3CN:MeOH(3:1)を溶離剤として用いてフラッシュして、副題化
合物(a)を白色固体として生じた。
【0236】 副題化合物(a)に関して:
【0237】
【化80】
【0238】 副題化合物(b)に関して:
【0239】
【化81】
【0240】 (viii)Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R)または−(S)CH(OH )C(O)−Aze−Pab(Teoc) Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)OH(290mg,1.10mmol;上の工程(vii)(a)を参照された
い)およびH−Aze−Pab(Teoc)(436mg,1.16mmol,
実施例3(vi)を参照されたい)の混合物に、10mLの乾燥DMFを加えた。
その溶液を0℃まで冷却し、その後、PyBOP(630mg,1.21mmo
l)およびコリジン(295mg,2.42mmol)を加えた。その溶液を窒
素下において0℃で2時間、室温で15時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカ
ゲル上においてEtOAc:EtOH(20:1)を用いて溶離するフラッシュ
クロマトグラフィーを行って、383mg(56%)の副題化合物を白色固体と
して生じた。
【0241】
【化82】
【0242】 (ix)Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R)または−(S)CH(OH) C(O)−Aze−Pab x TFA Ph(3−NMe2,5−CF3)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(87mg,0.14mmol;上の工程(vi
ii)を参照されたい)の塩化メチレン中氷冷溶液に、TFA(4mL)を加え、
その混合物を0℃で100分間撹拌した。得られた溶液を濃縮乾固させて残留物
を生じ、それを水/CH3CN中に溶解させた後、凍結乾燥させて、81mg(
80%)の標題化合物を白色粉末として生じた。
【0243】
【化83】
【0244】 実施例9 Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S )CH(OH)C(O)−Aze−Pab x HOAc (i)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NO2)−2,2−ジメチル−
4−オキソ−1,3−ジオキソラン Ph(3−Cl,5−NO2)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(18
.8g,81.2mmol;上の実施例5(ii)を参照されたい)のアセトン(
300mL)中溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(750mg,3.9
4mmol)および2,2−ジメトキシプロパン(75mL,514mmol)
を加えた。その溶液を6時間還流させ、真空中で濃縮した。残留物をEtOAc
(200mL)中に溶解させた後、H2O(100mL)、飽和NaHCO3(1
50mL)およびブライン(150mL)を用いて洗浄した。有機相を乾燥させ
(Na2SO4)、濾過し、濃縮して褐色固体を生じ、それを、シリカゲル上にお
いてHex:EtOAc(7:3)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフ
ィーによって分離した。得られた固体を、EtOAc/Hex(1:10)から
の再結晶によって更に精製して、14.7g(67%)の副題化合物を白色固体
として生じた。
【0245】
【化84】
【0246】 (ii)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NH2)−2,2−ジメチル−
4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NO2)−2,2−ジメチル−4−オ
キソ−1,3−ジオキソラン(14.7g,54.1mmol;上の工程(i)
を参照されたい)のEtOH(400mL)中溶液に、酸化白金(IV)(1.5
g)を加えた。その懸濁液を、1気圧の水素下において室温で27時間撹拌した
。懸濁液を、Celite(登録商標)を介して濾過し、濾過ケーキをEtOHを用い
て洗浄した。濾液を真空中で濃縮して黄色油状物を生じ、それを、シリカゲル上
においてHex:EtOAc(4:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグ
ラフィーによって分離して、6.5g(50%)の副題化合物を黄色油状物とし
て生じた。
【0247】
【化85】
【0248】 (iii)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン
))−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NH2)−2,2−ジメチル−4−オ
キソ−1,3−ジオキソラン(6.5g,26.9mmol;上の工程(ii)を
参照されたい)のDMF(100mL)中溶液に、4−ブロモ酪酸エチル(10
.5g,53.8mmol)およびEt3N(5.4g,53.8mmol)を
加えた。その溶液を、アルゴン下において95℃で21時間加熱した。反応混合
物を濃縮後、EtOAc(200mL)中に溶解させて溶液を生じ、それを、H 2 O(150mL)およびブライン(150mL)を用いて洗浄した。有機相を
乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、9.6gの橙色油状物を生じた。
その粗製物質をp−キシレン(250mL)中に溶解させ、還流しながら加熱し
た。3日後、混合物を濃縮して橙色油状物にし、シリカゲル上においてEtOA
c:ヘキサン(1:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによっ
て分離して、4.5g(54%)の副題化合物を黄色固体として生じた。
【0249】
【化86】
【0250】 (iv)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R,S)C H(OH)C(O)OH (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−2
,2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン(4.5g,14.5mm
ol;上の工程(iii)を参照されたい)のTHF(300mL)中溶液に、1
N NaOH(145mL)を加えた。その溶液を30分間撹拌した後、得られ
た溶液を真空中で部分的に減少させた。その溶液を、2N HClを用いて酸性
にし、EtOAc(2x150mL)を用いて抽出した。有機相を、ブライン(
200mL)を用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、3
.2g(82%)の副題化合物を白色固体として生じた。
【0251】
【化87】
【0252】 (v)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(S)または −(R)−CH(OAc)C(O)OH(b)およびPh(3−Cl,5−(1 −ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)−CH(OH)C(O)O H(a) Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R,S)CH(O
H)C(O)OH(3.2g,11.9mmol;上の工程(iv)を参照された
い)および Lipase PS Amano(1.6g)の酢酸ビニル(65mL)およびM
TBE(130mL)中混合物を、55℃で24時間撹拌した。その反応を、Ce
lite(登録商標)を介して濾過し、その濾過ケーキを、THF、次にMeOHを
逐次的に用いて洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCHC
3:MeOH:NH3(水性,飽和)(14:5:1)を用いて溶離するフラッ
シュクロマトグラフィーを行って、1.3g(33%)の副題化合物(b)のア
ンモニウム塩を白色固体として生じた。更に、800mg(20%)の副題化合
物(a)のアンモニウム塩を得た。この物質をH2O(40mL)中に溶解させ
、1N HClを用いて酸性にし、EtOAc(2x50mL)を用いて抽出し
た。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、副題化合物(a)を
白色固体として生じた。低光学純度のために、副題化合物(b)に、上の酵素的
分割条件(0.5gの Lipase PS Amano;35mLの酢酸ビニル;60mLの
MTBE;55℃;24時間)を再度施した。上に報告されたような単離および
精製により、470mgの副題化合物(a)を白色固体として生じた。
【0253】 副題化合物(a)に関して:
【0254】
【化88】
【0255】 (vi)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−また は(S)−CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc) Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−または−(
S)−CH(OH)C(O)OH(250mg,0.927mmol;上の工程
(v)(a)から)およびH−Aze−Pab(Teoc)(367mg,0.
973mmol,実施例3(vi)を参照されたい)のDMF(9mL)中、0℃
混合物に、PyBOP(531mg,1.02mmol)およびコリジン(25
0mg,2.04mmol)を加えた。その溶液を窒素下において0℃で2時間
撹拌後、室温まで15時間加温した。その混合物を濃縮し、シリカゲル上におい
てEtOAc:EtOH(20:1)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラ
フィーを行い、次にEtOHカラムフラッシュを行って、白色固体を生じた。シ
リカゲル上においてCHCl3:EtOH(9:1)を用いて溶離する追加のフ
ラッシュクロマトグラフィーにより、420mg(72%)の副題化合物を白色
固体として生じた。
【0256】
【化89】
【0257】 (vii)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)また
は−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab x HOAc Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(RまたはS)CH
(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(90mg,0.14mmol
;上の工程(vi)を参照されたい)の塩化メチレン(0.5mL)中溶液に、T
FA(4mL)を加えた。その混合物をRTで100分間撹拌した。得られた溶
液を真空中で濃縮し、固体粗製物質を、PHPLC(CH3CN:0.1M酢酸
アンモニウム20:80)を用いて精製した。目的の画分をプールし、二晩凍結
乾燥させた。収量51mg(67%)。純度99.8%。
【0258】
【化90】
【0259】 実施例10 Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)CH(O H)C(O)−Aze−Pab x HOAc (i)(R,S)−5−Ph(3−NO2)−2,2−ジメチル−4−オキソ
−1,3−ジオキソラン m−ニトロマンデル酸(6.0g,30.4mmol)、2,2−ジメトキシ
プロパン(15.1mL)、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.29g,1
.52mmol)およびアセトン(60mL)の混合物を、室温で12時間撹拌
した。その混合物を真空中で濃縮し、粗生成物をEtOAc中に溶解させた。有
機相を、飽和水性NaHCO3およびブラインを逐次的に用いて洗浄し、乾燥(
MgSO4)後、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上においてヘプタン
/EtOAc(80/20〜70/30)を用いて溶離するクロマトグラフィー
によって分離して、5.7g(79%)の副題化合物を生じた。(その粗生成物
は、少量のEtOAc中に溶解させることが困難であったので、クロマトグラフ
ィーカラム上への充填は、その生成物が吸着されたシリカゲルを用いることによ
って行われた。)
【0260】
【化91】
【0261】 (ii)(R,S)−5−Ph(3−NH2)−2,2−ジメチル−4−オキソ
−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−NO2)−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,
3−ジオキソラン(3.1g,13.1mmol;上の工程(i)を参照された
い)、Pd/C,5%(1.7g)およびHOAc(0.75mL,13.1m
mol)のEtOH(250mL)中混合物を、水素雰囲気下において4時間撹
拌した。その混合物を、Celite(登録商標)のパッドを介して濾過し、濾過ケー
キをEtOHを用いて洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、形成された無色固体を
EtOAcと飽和水性NaHCO3とに分配した。水相を、EtOAcを用いて
抽出し、合わせた有機相をブライン(brine)を用いて洗浄し、乾燥させ(
Na2SO4)、真空中で濃縮して、2.3g(85%)の副題化合物を生じた。
【0262】
【化92】
【0263】 (iii)(R,S)−5−Ph(3−NH(CH23C(O)OEt)−2,
2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−NH2)−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,
3−ジオキソラン(1.63g,7.87mmol;上の工程(ii)を参照され
たい)、4−ブロモ酪酸エチル(3.4mL,23.6mmol)およびEt3
N(3.3mL,23.6mmol)のCH2Cl2中混合物を一晩還流させた。
追加量の4−ブロモ酪酸エチル(2.3mL,15.7mmol)およびEt3
N(2.2mL,15.7mmol)を加え、その混合物を更に一晩還流させた
。溶媒を除去し、粗生成物をEtOAcと水とに分配した。水相を、EtOAc
を用いて抽出し、合わせた有機相をブラインを用いて洗浄し、乾燥(Na2SO4 )後、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上においてヘプタン:EtOA
c(90:10〜80:20)を用いて溶離するクロマトグラフィーによって分
離して、2.1g(84%)の副題化合物を生じた。
【0264】
【化93】
【0265】 (iv)(R,S)−5−Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−2,2 −ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−NH(CH23C(O)OEt)−2,2−ジメ
チル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン(2.2g,6.85mmol;上の
工程(iii)を参照されたい)のトルエン(15mL)中溶液を、二晩還流させ
た。溶媒を除去し、粗生成物に、ヘプタン:EtOAc(80:20〜60:4
0)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーを行って、1.4g(74
%)の副題化合物を生じた。
【0266】
【化94】
【0267】 (v)Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R,S)CH(OH) C(O)OH (R,S)−5−Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−2,2−ジメ
チル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン(1.4g,5.1mmol;上の工
程(iv)を参照されたい)および1M NaOH(10mL)のTHF(15m
L)中混合物を、室温で一晩激しく撹拌した。THFを除去し、水相を、CH2
Cl2を用いて1回洗浄した後、真空中で濃縮した。残留物を、分離用RPLC
(CH3CN:0.1M HOAc(16:84))を用いて精製し、目的の画
分を濃縮し、凍結乾燥させて、0.94g(79%)の副題化合物を生じた。
【0268】
【化95】
【0269】 (vi)Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)C H(OH)C(O)OH Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R,S)CH(OH)C(O
)OH(0.94g,4.0mmol;上の工程(v)を参照されたい)の鏡像
異性体を、分離用HPLCにより、ChiralpakTMADを固定相としておよびヘプ
タン:2−プロパノール:アセトニトリル:ギ酸(160:30:10:1)を
移動相として用いて分離した。最初に溶離した鏡像異性体を真空中で蒸発させて
、0.37g(39%)の副題化合物を生じ、これは、98.6%eeおよび[
α]D 20=−90.9°(c=1.0,MeOH)を与えた。
【0270】 (vii)Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)
CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc) PyBOP(365mg,0.70mmol)、次にDIPEA(0.5mL
,2.8mmol)を、Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)ま
たは−(S)CH(OH)C(O)OH(150mg,0.64mmol;上の
工程(vi)を参照されたい)およびH−Aze−Pab(Teoc)(264m
g,0.70mmol,上の実施例3(vi)を参照されたい)のDMF(8mL
)中の冷(−20℃)溶液に加えた。その混合物を、徐々に室温に達しさせ、一
晩撹拌した。DMFを真空中で除去し、残留物を、シリカゲル上においてCH2
Cl2:MeOH(95:5)を用いて溶離するクロマトグラフィーによって分
離して、310mg(82%)の副題化合物を生じた。
【0271】
【化96】
【0272】 (viii)Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S) CH(OH)C(O)−Aze−Pab x HOAc Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)CH(O
H)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(70mg,0.12mmol;上
の工程(vii)を参照されたい)およびTFA(2.0mL)のCH2Cl2(2
mL)中混合物を、0℃で2時間撹拌した。その溶液を真空中で濃縮し、残留物
を、分離用HPLC(CH3CN:0.1M NH4OAc(勾配:0〜50%C
3CN))を用いて精製した。目的の画分を濃縮し、得られた生成物を水/H
OAc中に溶解させ、凍結乾燥させて、52mg(87%)の標題化合物を生じ
た。
【0273】
【化97】
【0274】 実施例11 Ph(3−(1−ピロリジン))−(R)−または−(S)−CH(OH)C (O)−Aze−Pab x 2TFA (i)(R,S)−5−Ph(3−(1−ピロリジン))−2,2−ジメチル −4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−NH2)−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,
3−ジオキソラン(450mg,2.17mmol;上の実施例10(ii)を参
照されたい)、1,4−ジブロモブタン(0.30mL,3.26mmol)お
よびCs2CO3(2.1g,6.5mmol)のアセトン中混合物を、3日間還
流させた。溶媒を除去し、粗生成物をCH2Cl2と水とに分配した。水相を、C
2Cl2を用いて抽出し、合わせた有機相を、ブラインを用いて洗浄し、乾燥(
Na2SO4)後、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上においてヘプタン
/EtOAc(100:0〜90:10)を用いて溶離するクロマトグラフィー
によって分離して、140mg(25%)の副題化合物を生じた。
【0275】
【化98】
【0276】 (ii)Ph(3−(1−ピロリジン))−(R,S)CH(OH)C(O)O HxHCl (R,S)−5−Ph(3−(1−ピロリジン))−2,2−ジメチル−4−
オキソ−1,3−ジオキソラン(640mg,2.45mmol;上の工程(i
)を参照されたい)および1M NaOH(10mL)のTHF(10mL)中
混合物を、室温で一晩激しく撹拌した。THFを除去し、水相を、CH2Cl2
用いて1回洗浄した後、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲル上においてC
2Cl2:MeOH:NH2OH(6:3:1)を用いて溶離するクロマトグラ
フィーによって分離した。生成物を2回凍結乾燥させて塩を変化させたが、最初
は水/HOAcを用い、次に水/2M HClを用いた。これにより、0.62
g(98%)の副題化合物を生じた。
【0277】
【化99】
【0278】 (iii)Ph(3−(1−ピロリジン))−(R,S)CH(OH)C(O)
−Aze−Pab(Teoc) PyBOP(355mg,0.68mmol)、次にコリジン(0.4mL,
3.35mmol)を、Ph(3−(1−ピロリジン))−(R,S)CH(O
H)C(O)OH(160mg,0.62mmol;上の工程(ii)を参照され
たい)およびH−Aze−Pab(Teoc)x2HCl(307mg,0.6
8mmol,上の実施例3(vi)を参照されたい)のDMF(8mL)中の冷(
−20℃)溶液に加えた。その反応を、徐々に室温に達しさせ、一晩撹拌した。
DMFを除去し、粗生成物をEtOAcと水とに分配した。水相をEtOAcを
用いて抽出し、有機相を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮した。残留物を
、シリカゲル上においてCH2Cl2:MeOH(95:5)を用いて溶離するク
ロマトグラフィーによって分離して、50mg(14%)の副題化合物を生じた
【0279】
【化100】
【0280】 (iv)Ph(3−(1−ピロリジン))−(R,S)CH(OH)C(O)− Aze−Pab x 2TFA Ph(3−(1−ピロリジン))−(R,S)CH(OH)C(O)−Aze
−Pab(Teoc)(100mg,0.17mmol;上の工程(iii)を参
照されたい)およびTFA(2.0mL)のCH2Cl2(2mL)中混合物を、
0℃で2時間撹拌した。その溶液を真空中で濃縮して残留物を生じ、それを水中
に溶解させ、凍結乾燥させて、70mg(58%)の標題化合物を生じた。
【0281】
【化101】
【0282】 実施例12 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(OMe) (i)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(92mg,0.16mmol;上の実施例6
(vi)を参照されたい)のTHF(6mL)中溶液に、O−メチルヒドロキシル
アミン(78mg,0.92mmol)を加えて混合物を生じ、それを60℃で
一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去し、得られた固体を、シリカゲル上において
EtOAcを用いて溶離するクロマトグラフィーによって分離した。目的の画分
を濃縮して、副題化合物(82mg,85%)を白色固体として生じた。
【0283】
【化102】
【0284】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(OMe) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(OMe)(78mg,0.13mmol;上
の工程(i)を参照されたい)のTFA(3mL)中溶液を、0℃で2時間撹拌
した。その溶液を冷真空中で濃縮し、得られた固体を、分離用HPLC(CH3
CN:0.1M酢酸アンモニウム(40:60))でのクロマトグラフィーによ
って分離した。目的の画分を部分的に濃縮した。残留物を3回凍結乾燥(CH3
CN:水)させて、40mg(30%)の標題化合物を生じた。純度99.4%
【0285】
【化103】
【0286】 実施例13 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(O−Et) (i)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−Et) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(40mg,0.07mmol;上の実施例6
(vi)を参照されたい)のTHF(3mL)中溶液に、O−エチルヒドロキシル
アミンxHCl(40mg,0.41mmol)を加え、その溶液を60℃で一
晩撹拌した。溶液を濃縮し、得られた物質を、分離用HPLC(CH3CN:0
.1M酢酸アンモニウム(40:60))を用いて精製した。目的の画分を部分
的に濃縮し、残留物を、EtOAc(3x)を用いて抽出した。有機層を水を用
いて洗浄し、真空中で濃縮して、16mg(37%)の副題化合物を生じた。
【0287】
【化104】
【0288】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(O−Et) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(O−Et)(16mg,0.03mmol;
上の工程(i)を参照されたい)の塩化メチレン(0.5mL)中溶液に、TF
A(1mL)を加え、その混合物を0℃で2時間撹拌した。得られた混合物を真
空中で濃縮して固体残留物を生じ、それを水/CH3CN中に溶解させ、2回凍
結乾燥させて、14mg(92%)の標題化合物を生じた。純度94.4%。
【0289】
【化105】
【0290】 実施例14 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(O−n−Pr) (i)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−n−Pr) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(40mg,0.07mmol;上の実施例6
(vi)を参照されたい)のTHF(5mL)中溶液に、O−n−プロピルヒドロ
キシルアミンxHCl(46mg,0.41mmol)を加え、その溶液を60
℃で一晩撹拌した。溶液を濃縮乾固させ、残留物を、分離用HPLC(CH3
N:0.1M酢酸アンモニウム(40:60))を用いて精製した。目的の画分
を部分的に濃縮し、その水溶液を、EtOAc(3x)を用いて抽出した。有機
層を水を用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、16mg(36%
)の副題化合物を生じた。
【0291】
【化106】
【0292】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(O−n−Pr) TFA(2mL)を、Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S
)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−n−Pr)(16
mg,0.02mmol;上の工程(i)を参照されたい)の塩化メチレン(0
.5mL)中氷冷溶液に加え、得られた混合物を加熱せずに2時間撹拌した。得
られた溶液を真空中で濃縮して固体残留物を生じ、それを水/CH3CN中に溶
解させ、凍結乾燥させた。生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(EtOA
c:MeOH(9:1))を用いて精製した。目的の画分を濃縮して、14mg
(92%)の標題化合物を生じた。純度98%。
【0293】
【化107】
【0294】 実施例15 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(O−i−Pr) (i)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−i−Pr) O−イソプロピルヒドロキシルアミンxHCl(46mg,0.41mmol
)を、Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C
(O)−Aze−Pab(Teoc)(40mg,0.07mmol;上の実施
例6(vi)を参照されたい)のTHF(3mL)中溶液に加え、得られた混合物
を60℃で一晩撹拌した。得られた溶液を濃縮し、粗生成物を、分離用HPLC
(CH3CN:0.1M酢酸アンモニウム(40:60))を用いて精製した。
目的の画分を部分的に濃縮後、EtOAc(3x)を用いて抽出した。合わせた
有機層を水を用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、16mg(3
6%)の副題化合物を生じた。
【0295】
【化108】
【0296】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(O−i−Pr) Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(Teoc)(O−i−Pr)(16mg,0.02mmo
l;上の工程(i)を参照されたい)のTFA(1.5mL)中氷冷溶液を、加
熱せずに2時間撹拌した。得られた溶液を真空中で蒸発させた後、水/CH3
Nを加え、その溶液を凍結乾燥させた。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフ
ィー(EtOAc:MeOH(9:1))を用いて精製した。次に、目的の画分
を濃縮して、14mg(92%)の標題化合物を生じた。純度(HPLC)96
%。
【0297】
【化109】
【0298】 実施例16 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(O−CH2−CH2−O−CH3 (i)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−CH2−CH2−O−CH3 O−(2−メトキシ)エチルヒドロキシルアミンおよびHOAc(23.3μ
L)のTHF(2mL)中溶液を、Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)ま
たは−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(40mg,
0.07mmol;上の実施例6(vi)を参照されたい)のTHF(1mL)中
溶液に加え、その混合物を60℃で3.5日間撹拌した。得られた溶液を濃縮乾
固させ、粗生成物を、分離用HPLC(CH3CN:0.1M酢酸アンモニウム
(40:60))を用いて精製した。目的の画分を部分的に濃縮し、EtOAc
(3x)を用いて抽出した。合わせた有機層を水を用いて洗浄し、乾燥させ(N
2SO4)、濃縮乾固させて、20mg(44%)の副題化合物を生じた。
【0299】
【化110】
【0300】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(O−CH2−CH2−O−CH3 TFA(2mL,26mmol)を、Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R
)または−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−C
2−CH2−O−CH3)(20mg,0.03mmol;上の工程(i)から
)の塩化メチレン(0.5mL)中氷冷溶液に加え、得られた混合物を加熱せず
に2.5時間撹拌した。得られた溶液を蒸発乾固させ、その粗生成物を、フラッ
シュクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH(9:1))を用いて精製した
。目的の画分を濃縮して残留物を生じ、それに水/CH3CNを加えた。得られ
た溶液を一晩凍結乾燥させて、13mg(65%)の標題化合物を生じた。純度
(HPLC)96%。
【0301】
【化111】
【0302】 実施例17 Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O
)−Aze−Pab(O−THP) (i)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−THP) O−(テトラヒドロピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン(51mg,0
.44mmol)およびHOAc(25μL)のTHF(1mL)中溶液を、P
h(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)−
Aze−Pab(Teoc)(43mg,0.07mmol;上の実施例6(vi
)を参照されたい)のTHF(2mL)中溶液に加え、得られた混合物を60℃
で22時間、次にRTで一晩撹拌した。得られた溶液を濃縮し、粗生成物を分離
用HPLC(CH3CN:0.1M酢酸アンモニウム(40:60))によって
精製した。目的の画分を部分的に濃縮し、水性残留物をEtOAc(3x)を用
いて抽出した。合わせた有機層を水を用いて洗浄し、乾燥(Na2SO4)後、濃
縮して、26mg(52%)の副題化合物を生じた。
【0303】
【化112】
【0304】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(O−THP) アンバーリスト(Amberlyst(登録商標))A−26上のフッ化物(140m
g)を、Ph(3−Cl,5−NMe2)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−THP)(34mg,0.05m
mol;上の工程(i)を参照されたい)のCH3CN(3mL)中溶液に加え
、その混合物を60℃で一晩放置した。冷却後、樹脂を濾過によって除去した後
、多数回分のCH3CNおよびEtOH(95%)を用いて洗浄した。合わせた
有機層を濃縮して粗生成物を生じ、それを分離用HPLC(CH3CN:0.1
M酢酸アンモニウム(50:50))によって精製した。目的の画分を濃縮し、
水/CH3CN中に溶解させた後、凍結乾燥させて、18mg(60%)の標題
化合物を生じた。
【0305】
【化113】
【0306】 実施例18 Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C( O)−Aze−Pab(OMe)xTFA (i)Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH )C(O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe) Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(
O)−Aze−Pab(Teoc)(38mg,0.06mmol;上の実施例
5(vii)を参照されたい)およびO−メチルヒドロキシルアミン(62mg,
0.74mmol)のTHF(3mL)中混合物を、60℃で30時間加熱した
後、溶媒を除去し、その反応混合物を、分離用HPLC(CH3CN:0.1M
酢酸アンモニウム(50:50))によって精製した。目的の画分を部分的に濃
縮し、水性残留物をEtOAc(3x)を用いて抽出した。合わせた有機層を乾
燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮して、22mg(50%)の副題化合物を
生じた。
【0307】
【化114】
【0308】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH )C(O)−Aze−Pab(OMe)xTFA Ph(3−Cl,5−NMeAc)−(R)または−(S)CH(OH)C(
O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe)(22mg,0.03mmol;
上の工程(i)を参照されたい)のTFA(3mL)中溶液を、RTで1時間保
持した後、溶媒を真空中で除去した。固体残留物を水中に溶解させ、その溶液を
一晩凍結乾燥させて、20mg(76%)の標題化合物を生じた。
【0309】
【化115】
【0310】 実施例19 Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)CH(O H)C(O)−Aze−Pab(OMe)xTFA (i)Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)C H(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe) O−メチルヒドロキシルアミンxHCl(42mg,0.50mmol)を、
Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)CH(OH
)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(50mg,0.08mmol;上の
実施例10(vii)を参照されたい)のTHF(3mL)中溶液に加え、その混
合物を60℃で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残留物を水とEtOAcとに分配
した。水相をEtOAcを用いて抽出し、合わせた有機相を乾燥(Na2SO4
後、真空中で濃縮して、約52mg(約100%)の副題化合物を固体として生
じ、それを更に精製することなく用いた。 LC−MS:(M+1)624;(M−1)622m/z
【0311】 (ii)Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)C H(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe)xTFA Ph(3−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S)CH(O
H)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe)(53mg,0.08m
mol;上の工程(i)を参照されたい)およびTFA(2.0mL)のCH2
Cl2(1mL)中混合物を、RTで4時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物を
水とEtOAcとに分配した。水相をEtOAcを用いて抽出し、合わせた有機
相を乾燥(Na2SO4)後、真空中で濃縮した。その残留物を、シリカゲル上に
おいてCH2Cl2:MeOH(98:2〜95:5)を用いて溶離するクロマト
グラフィーによって分離して、22mg(44%)の標題化合物を生じた。
【0312】
【化116】
【0313】 実施例20 Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R)または−(S)CH(OH)C(O) −Aze−Pab (i)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−ピロロ)−2,2−ジメチル− 4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NH2)−2,2−ジメチル−4−オ
キソ−1,3−ジオキソラン(6.0g,24.8mmol;上の実施例9(ii
)を参照されたい)および五酸化リン(3.5g,24.8mmol)の乾燥ト
ルエン(50mL)中溶液に、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(4.9
g,37.3mmol)を滴加した。その反応を加熱して30分間還流させた後
、室温まで冷却させた。その反応を、2N NaOH(10mL)を用いて急冷
し、分液漏斗に移し、水性相を分離し、トルエン(100mL)を用いて抽出し
た。次に、合わせた有機相を、ブライン(20mL)を用いて洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)、濾過し、真空中で濃縮して淡橙色油状物(5.0g)を生じた
。シリカゲル上においてCH2Cl2を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフ
ィーにより、2.8g(39%)の副題化合物を黄色固体として生じた。
【0314】
【化117】
【0315】 (ii)Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R,S)CH(OH)C(O)OH (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−ピロロ)−2,2−ジメチル−4−オ
キソ−1,3−ジオキソラン(3.1g,10.7mmol;上の工程(i)を
参照されたい)のTHF(40mL)中室温溶液に、3N NaOH(36mL
,107.3mmol)を臭化テトラブチルアンモニウム(0.35g,1.0
7mmol)と一緒に加えた。次に、その反応混合物を室温で更に2時間撹拌し
た。反応混合物を真空中で濃縮してTHFを除去した。残留する水性相を0℃ま
で冷却し、濃HClを用いてpH2まで酸性にし、EtOAc(2x150mL
)を用いて抽出した。合わせた有機層をブラインを用いて洗浄し、乾燥させ(M
gSO4)、濾過し、真空中で濃縮して橙色泡状物を生じた。シリカゲル上にお
いてCHCl3:MeOH:濃水酸化アンモニウム(85:15:5)を用いて
溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより、副題化合物のアンモニウム塩を
白色固体(2.0g)として生じた。次に、2N HClを用いてpH1まで酸
性にした後、EtOAcを用いて抽出し、真空中で濃縮し、そして乾燥させるこ
とにより、1.8g(68%)の副題化合物を白色固体として生じた。
【0316】
【化118】
【0317】 (iii)Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R)または−(S)CH(OH)
C(O)OH(a)およびPh(3−Cl,5−ピロロ)−(S)または−(R )CH(OAc)C(O)OH(b) Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R,S)CH(OH)C(O)OH(1.
8g,7.3mmol;上の工程(ii)を参照されたい)、Lipase PS 'Amano
'(1.0g)、酢酸ビニル(5.0mL)およびMTBE(5.0mL)の混
合物を、45℃で24時間加熱した。その反応を濾過し、濾過ケーキをEtOA
c(100mL)を用いて洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上にお
いてCHCl3:HOAc(95:5)を用いて溶離するクロマトグラフィーに
よって分離して、710mg(38%)の副題化合物(a)を白色固体としてお
よび910mg(42%)の副題化合物(b)をクリーム色固体として生じた。
【0318】 副題化合物(a)に関して:
【0319】
【化119】
【0320】 HPLC分析:98.3%,98.0%ee [α]D 25=−99°(c=1.0,メタノール) API−MS:(M+1)252m/z 副題化合物(b)に関して:
【0321】
【化120】
【0322】 (iv)Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R)または−(S)CH(OH)C (O)−Aze−Pab(Teoc) Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
OH(285mg,1.14mmol;上の工程(iii)を参照されたい)、H
Aze−Pab(Teoc)(470mg,1.25mmol)、PyBOP(
650mg,1.25mmol)および2,4,6−コリジン(0.33mL,
2.49mmol)のDMF(14mL)中混合物を、0℃で2時間、次に25
℃で30分間撹拌した。その反応を、H2O(50mL)を用いて急冷し、Et
OAc(3x50mL)を用いて抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(Na2
SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上においてEtOAcを用い
て溶離するフラッシュクロマトグラフィー(2x)により、180mg(26%
)の副題化合物を白色固体として生じた。
【0323】
【化121】
【0324】 (v)Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R)または−(S)CH(OH)C (O)−Aze−Pab Ph(3−Cl,5−ピロロ)−(R)または−(S)CH(OH)C(O)
−Aze−Pab(Teoc)(38mg,0.06mmol;上の工程(iv)
を参照されたい)のアセトニトリル中溶液に、フッ化物イオンを結合したポリマ
ー(Amberlyst(登録商標)A−26)(170mg)を加え、その混合物を6
0℃で一晩、次に70℃で4時間加熱した。得られた混合物を濾過し、ポリマー
を、アセトニトリル、エタノールおよびTHFを用いて洗浄し、そしてその溶液
を真空中で濃縮した。粗生成物を、分離用HPLCを2回用いて精製した(それ
ぞれ、CH3CN:0.1M酢酸アンモニウム,40:60およびCH3CN:0
.1M酢酸アンモニウム,30:70)。目的の画分を凍結乾燥させて(3x)
、8mg(28%)の標題化合物を生じた。
【0325】
【化122】
【0326】 実施例21 Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S )CH(OH)C(O)−Aze−Pab(O−n−Pr) (i)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または −(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(O−n−Pr) Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S
)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(40mg,0.064
mol;上の実施例9(vi)を参照されたい)のTHF(3mL)中溶液に、O
−n−プロピルヒドロキシルアミンxHCl(43mg,0.38mmol)を
加え、その溶液を60℃で4.5時間加熱した。溶液を真空中で濃縮し、得られ
た粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(Siゲル,EtOAc:MeOH
9:1)によって精製した。目的の画分を濃縮して、43mg(98%)の副
題化合物を生じた。
【0327】
【化123】
【0328】 (ii)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または −(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(O−n−Pr) Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)または−(S
)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(O−n−Pr)(Teoc)(43
mg,0.063mmol;上の工程(i)から)の塩化メチレン(0.5mL
)中氷冷溶液に、TFA(2.5mL)を加え、その溶液を0℃で100分間撹
拌した後、溶液を真空中で濃縮し、得られた粗製物質を、分離用HPLC(CH 3 CN:0.1M酢酸アンモニウム30:70)を用いて精製した。目的の画分
をプールし、凍結乾燥させて、23mg(68%)を生じた。純度99.9%。
【0329】
【化124】
【0330】 実施例22 Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−または−( S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe) (i)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−また は−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe) Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−または−(
S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(80mg,0.13
mmol;上の実施例9(vi)を参照されたい)のTHF(6mL)中混合物に
、O−メチルヒドロキシルアミンxHCl(64mg,0.77mmol)を加
えた。その混合物を60℃で5時間撹拌後、蒸発させた。残留物を、シリカゲル
上において酢酸エチル:メタノール(9:1)を用いて溶離するクロマトグラフ
ィーによって分離して、75mgの粗生成物を生じた。その粗生成物を、分離用
HPLC(CH3CN:0.1M酢酸アンモニウム,60:40)を用いて更に
精製した。目的の画分を濃縮した。CH3CNを真空中で除去した。水性相を、
EtOAc(3x)を用いて抽出した。合わせた酢酸エチル相をブラインを用い
て洗浄後、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、65.8mg(78%)の副題
化合物を生じた。
【0331】
【化125】
【0332】 (ii)Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−また は−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe) Ph(3−Cl,5−(1−ピロリジン−2−オン))−(R)−または−(
S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(Teoc)(OMe)(55.9
mg,0.08mmol;上の工程(i)から)の塩化メチレン(0.5mL)
中氷冷溶液に、TFA(3.0mL)を加え、その溶液を0℃で130分間撹拌
した後、溶液を真空中で濃縮し、得られた粗製物質を、分離用HPLC(CH3
CN:0.1M酢酸アンモニウム,30:70)を用いて精製した。目的の画分
をプールし、凍結乾燥させて(2x)、38mg(87%)の標題化合物を生じ
た。
【0333】
【化126】
【0334】 実施例23 Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−(R)−または− (S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe) (i)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NHMe)−2,2−ジメチル −4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NH2)−2,2−ジメチル−4−オ
キソ−1,3−ジオキソラン(3.0g,12.4mmol;上の実施例9(ii
)を参照されたい)、ホルムアルデヒド(H2O中37重量%の0.81mL,
9.9mmol)および酸化白金(IV)(330mg)のEtOAc(100m
L)中混合物を、水素雰囲気下において25℃で5時間撹拌した。その混合物を
、Celite のパッドを介して濾過し、濾過ケーキをEtOAc(200mL)を
用いて洗浄した。有機層を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてEtOAc:
Hex(1:4)を用いて溶離するフラッシュクロマトグラフィーによって分離
して、1.63g(52%)の副題化合物を黄色油状物として生じた。
【0335】
【化127】
【0336】 (ii)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル ))−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NHMe)−2,2−ジメチル−4−
オキソ−1,3−ジオキソラン(945mg,3.70mmol;上の工程(i
)を参照されたい)およびトリエチルアミン(560mg,5.54mmol)
のアセトン(20mL)中0℃溶液に、塩化イソバレリル(623mg,5.1
7mmol)を滴加した。その混合物を0.5時間撹拌し、EtOAc(3x3
0mL)およびH2O(30mL)を用いて分配した。合わせた有機抽出物を水
性NaHCO3(30mL)を用いて洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し
、真空中で濃縮して、1.35g(>100%)の副題化合物を黄色油状物とし
て生じ、それを更に精製することなく直接的に用いた。
【0337】
【化128】
【0338】 (iii)Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−(R,S
)CH(OH)C(O)OH (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−
2,2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン(1.35g,3.97
mmol;上の工程(ii)を参照されたい)およびNaOH(1.60g,39
.7mmol)のMeOH(20mL)中混合物を、25℃で1時間撹拌した。
その混合物を真空中で濃縮し、残留物をH2O(30mL)を用いて希釈し、2
N HCl(20mL)を用いて酸性にし、EtOAc(3x50mL)を用い
て抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で
濃縮して、1.0g(100%)の副題化合物を黄色油状物として生じ、それを
更に精製することなく直接的に用いた。
【0339】
【化129】
【0340】 (iv)Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−(R)−ま たは−(S)−CH(OH)C(O)OH(a)およびPh(3−Cl,5−N Me(3−メチルブタノイル))−(S)−または−(R)−CH(OAc)C (O)OH(b) Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−(R,S)CH(
OH)C(O)OH(1.0g,3.34mmol;上の工程(iii)を参照さ
れたい)および Lipase PS Amano(510mg)の酢酸ビニル(25mL)お
よびMTBE(25mL)中混合物を、55℃で14時間加熱した。その反応を
、Celite を介して濾過し、濾過ケーキをMeOH(200mL)を用いて洗浄
した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCHCl3:MeOH:濃
NH4OH(6.5:3.0:0.5)を用いて溶離するクロマトグラフィーに
よって分離して、285mgの副題化合物(a)のアンモニウム塩を粉砕しうる
泡状物としておよび370mg(32%)の副題化合物(b)のアンモニウム塩
を白色泡状物として生じた。副題化合物(a)のアンモニウム塩をEtOAc(
25mL)中に取り、Et2O中の2M HCl(0.60mL)を用いて中和
した。水(25mL)を加え、層を分離した。水性層をEtOAc(2x25m
L)を用いて抽出し、有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で
濃縮して、230mg(23%)の副題化合物(a)を粉砕しうる白色泡状物と
して生じた。
【0341】 副題化合物(a)に関して:
【0342】
【化130】
【0343】 副題化合物(b)に関して:
【0344】
【化131】
【0345】 (v)Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−(R)−ま たは−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe) Ph(3−Cl,5−NMe(3−メチルブタノイル))−(R)−または−
(S)−CH(OH)C(O)OH(119mg,0.40mmol;上の工程
(iv)を参照されたい)およびH−Aze−Pab(OMe)x2HCl(14
6mg,0.44mmol;上の実施例2(iv)を参照されたい)のDMF(5
mL)中混合物に、PyBOP(227mg,0.44mmol)およびコリジ
ン(168mg,1.39mmol)を加えた。その溶液を窒素下において0℃
で3時間撹拌した。その混合物を、EtOAc(3x30mL)およびH2O(
30mL)を用いて分配し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮し
た。シリカゲル上においてCHCl3:MeOH(15:1)を用いて溶離する
フラッシュクロマトグラフィーにより、125mg(58%)の標題化合物を粉
砕しうる白色泡状物として生じた。
【0346】
【化132】
【0347】 実施例24 Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(R)−また は−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe) (i)(R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボ ニル))−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NHMe)−2,2−ジメチル−4−
オキソ−1,3−ジオキソラン(945mg,3.70mmol;上の実施例2
3(i)を参照されたい)およびトリエチルアミン(635mg,5.86mm
ol)のアセトン(20mL)中0℃溶液に、シクロペンタンカルボニルクロリ
ド(776mg,5.86mmol)を滴加した。その混合物を1時間撹拌し、
EtOAc(3x30mL)およびH2O(30mL)を用いて分配した。合わ
せた有機抽出物を水性NaHCO3(30mL)を用いて洗浄し、乾燥させ(N
2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して、1.58g(>100%)の副題化合
物を黄色油状物として生じ、それを更に精製することなく直接的に用いた。
【0348】
【化133】
【0349】 (ii)Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(R, S)CH(OH)C(O)OH (R,S)−5−Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル)
)−2,2−ジメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン(1.58g,5.
07mmol;上の工程(i)を参照されたい)およびNaOH(2.03g,
50.7mmol)のMeOH(25mL)中混合物を、25℃で1時間撹拌し
た。その混合物を真空中で濃縮し、H2O(30mL)を用いて希釈し、2N
HCl(20mL)を用いて酸性にした。水性層を、EtOAc(3x50mL
)を用いて抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真
空中で濃縮して、1.17g(100%)の副題化合物を白色油状物として生じ
、それを更に精製することなく直接的に用いた。
【0350】
【化134】
【0351】 (iii)Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(R
)−または−(S)−CH(OH)C(O)OH(a)およびPh(3−Cl, 5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(S)−または−(R)−CH( OAc)C(O)OH(b) Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(R,S)C
H(OH)C(O)OH(1.17g,3.75mmol;上の工程(ii)を参
照されたい)および Lipase PS Amano(600mg)の酢酸ビニル(25mL
)およびMTBE(25mL)中混合物を、55℃で14時間加熱した。その反
応を、Celite を介して濾過し、濾過ケーキをMeOH(100mL)を用いて
洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、シリカゲル上においてCHCl3:MeOH
:濃NH4OH(6.5:3.0:0.5)を用いて溶離するクロマトグラフィ
ーによって分離して、336mgの副題化合物(a)のアンモニウム塩を粉砕し
うる泡状物としておよび557mg(50%)の副題化合物(b)のアンモニウ
ム塩を白色泡状物として生じた。副題化合物(a)のアンモニウム塩をEtOA
c(25mL)中に取り、Et2O中の2M HCl(0.70mL)を用いて
中和した。水(25mL)を加え、層を分離した。水性層をEtOAc(2x2
5mL)を用いて抽出し、有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空
中で濃縮して、290mg(29%)の副題化合物(a)を粉砕しうる白色泡状
物として生じた。
【0352】 副題化合物(a)に関して:
【0353】
【化135】
【0354】 副題化合物(b)に関して:
【0355】
【化136】
【0356】 (iv)Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(R) −または−(S)CH(OH)C(O)−Aze−Pab(OMe) Ph(3−Cl,5−NMe(シクロペンチルカルボニル))−(R,S)C
H(OH)C(O)OH(120mg,0.39mmol;上の工程(iii)を
参照されたい)およびH−Aze−Pab(OMe)x2HCl(142mg,
0.42mmol;上の実施例2(iv)を参照されたい)のDMF(5mL)中
混合物に、PyBOP(220mg,0.42mmol)およびコリジン(16
1mg,1.35mmol)を加えた。その溶液を窒素下において0℃で6時間
撹拌した。その混合物を、EtOAc(3x30mL)およびH2O(30mL
)を用いて分配し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮した。シリ
カゲル上においてCHCl3:MeOH(15:1)を用いて溶離するフラッシ
ュクロマトグラフィー後、EtOAc:EtOH(20:1)を用いたクロマト
グラフィーを行って、85mg(40%)の標題化合物を粉砕しうる白色泡状物
として生じた。
【0357】
【化137】
【0358】 実施例25 実施例1、実施例3〜11および実施例20の標題化合物を、上の試験Aで調
べ、0.5μM未満のIC50TT値を示すことが判明した。
【0359】 実施例26 実施例2、実施例12、実施例13、実施例15、実施例18、実施例19お
よび実施例21の標題化合物を、上の試験Eで調べ、ラットにおいて該当する活
性阻害物質(遊離アミジン)として経口および/または非経口の生物学的利用能
を示すことが判明した。
【0360】 実施例27 実施例2、実施例12〜19および実施例21の標題化合物を、上の試験Gで
調べ、該当する活性阻害物質(遊離アミジン)の形成を示した。
【0361】 略語 Ac =アセチル AcOH =酢酸 API =大気圧イオン化(MSに関して) Aze =アゼチジン−2−カルボン酸塩 AzeOH =アゼチジン−2−カルボン酸 Bzl =ベンジル CI =化学イオン化(MSに関して) DIPEA =ジイソプロピルエチルアミン DMAP =4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン DMF =ジメチルホルムアミド DMSO =ジメチルスルホキシド EDC =1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイ
ミド塩酸塩 Et =エチル ether =ジエチルエーテル EtOAc =酢酸エチル EtOH =エタノール h =時 HATU =O−(アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,
N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩 HBTU =[N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾ
ール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロリン酸塩] HCl =塩酸 HCl(g)=塩化水素ガス Hex =ヘキサン HOAc =酢酸 HPLC =高性能液体クロマトグラフィー LC =液体クロマトグラフィー Me =メチル MeOH =メタノール MS =質量分析法 MTBE =メチル tert−ブチルエーテル Pab =パラアミジノベンジルアミノ H−Pab =パラアミジノベンジルアミン PyBOP =(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホス
ホニウムヘキサフルオロリン酸塩 RPLC =逆相高性能液体クロマトグラフィー RT =室温 TBTU =[N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾ
ール−1−イル)ウロニウムテトラフルオロホウ酸塩] TEA =トリエチルアミン Teoc =2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル TFA =トリフルオロ酢酸 THF =テトラヒドロフラン THP =テトラヒドロピラニル TLC =薄層クロマトグラフィー TMSCN =トリメチルシリルシアニド Z =ベンジルオキシカルボニル 接頭辞n、s、iおよびtは、ノルマル、第二、イソおよび第三というそれら
の通常の意味を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 403/10 C07D 403/10 // C12N 9/99 C12N 9/99 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C063 AA01 BB09 CC04 DD02 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC02 BC05 BC07 BC08 MA01 NA14 ZA54 ZC20

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 [式中、R1は、置換基N(R5)R6またはS(O)m7であり; R2およびR3は、独立して、ハロ、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシ(後
    者の二つの基は、ハロで置換されていてもよい)より選択される任意の置換基で
    あり; Yは、C1-3アルキレンであり、C1-4アルキル、メチレン、=Oまたはヒドロ
    キシで置換されていてもよく; R4は、H、OH、OR8a、C(O)OR8bまたはR8cであり; R5は、C1-6アルキル(ハロで置換されていてもよい)であるかまたは、R6
    と、R5およびR6が結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員窒素含有環
    であって、酸素原子を含んでいてもよいおよび/または=O基で置換されていて
    もよい環であり; R6は、C1-6アルキル(ハロで置換されていてもよい)、C(O)R9である
    かまたは、R5と、R5およびR6が結合している窒素原子と一緒になって、3〜
    7員窒素含有環であって、酸素原子を含んでいてもよいおよび/または=O基で
    置換されていてもよい環であり;または 基N(R5)R6は、構造フラグメントIa 【化2】 であり、 R6aは、ハロ、C1-4アルキルおよびC1-4アルコキシ(後者の二つの基は、ハ
    ロで置換されていてもよい)より選択される1個またはそれ以上の任意の置換基
    であり; Xは、CHまたはNであり; mは、0、1または2であり; R7は、H、NH2またはC1-6アルキルであり; R8aおよびR8bは、独立して、C1-10アルキル、C1-3アルキルフェニルまた
    はC6-10アリールであり、またはR8aは、C(R10a)(R10b)OC(O)R11 、C(R10a)(R10b)N(H)C(O)OR12またはC(R10a)(R10b)O
    C(O)N(H)R12であり; R8cは、C(R10a)(R10b)OC(O)R11、C(R10a)(R10b)N(H
    )C(O)OR12またはC(R10a)(R10b)OC(O)N(H)R12であり; R10aおよびR10bは、独立してそれぞれ、HまたはC1-4アルキルであり; R11はそれぞれ、C6-10アリール、OR12またはC1-7アルキル(後者の基は
    、OH、CO2HおよびC6-10アリールより選択される置換基で置換されていて
    もよい)であり; R12はそれぞれ、C6-10アリールまたはC1-6アルキル(後者の基は、OH、
    CO2HおよびC6-10アリールより選択される置換基で置換されていてもよい)
    であり; R9は、C1-8アルキル、Het1、C6-10アリール、またはC6-10アリールで
    置換されたC1-4アルキルであり;そして Het1は、4〜12員複素環であって、酸素、窒素および/または硫黄より
    選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し、しかも完全飽和、部分飽
    和または芳香族であってよいおよび/または場合により単環式、二環式および/
    またはベンゾ縮合していてもよい環であり; ここにおいて、アリール/フェニル基および上に定義されたHet1基はそれ
    ぞれ、1個またはそれ以上のハロ、C1-4アルキルおよび/またはC1-4アルコキ
    シ基(後者の二つの基はそれら自体、1個またはそれ以上のハロ基で置換されて
    いてもよい)で置換されていてもよい] を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩であって、但し、 (a)mが1または2である場合、R7はHではない;および (b)mが0である場合、R7はNH2ではない という条件付きである化合物。
  2. 【請求項2】 R5およびR6が、それらが結合している窒素原子と一緒にな
    って、=O基で置換された3〜7員環であり、該環は、該窒素原子に対してα位
    である炭素原子のところで置換されている請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2が、存在する場合、直鎖状または分岐状のC1-4アルキル
    またはC1-4アルコキシ(これら二つの基は、ハロで置換されていてもよい)、
    またはハロである請求項1または請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R3が、不存在であるかまたは、存在する場合、直鎖状また
    は分岐状のC1-4アルキルまたはハロである請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】 R3が、存在する場合、メチル基またはクロロ基である請求
    項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 置換基が(存在する場合)、フェニル環も結合している−C
    2−基に相対して2位である請求項4または請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R1がN(R5)R6である請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】 R5が、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキルであるか
    または、R6と、R5およびR6が結合している窒素原子と一緒になって、=O基
    で置換されていてもよい4〜6員窒素含有環である請求項1または請求項3〜7
    のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 R5が、C1-4アルキルであるかまたは、R6と、R5およびR 6 が結合している窒素原子と一緒になって、=O基で置換されていてもよい5員
    または6員窒素含有環である請求項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R6が、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキル、C(
    O)−C1-6アルキルであるかまたは、R5と、R5およびR6が結合している窒素
    原子と一緒になって、=O基で置換されていてもよい4〜6員窒素含有環である
    請求項1または請求項3〜9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 R6が、メチル、C(O)−C1-6アルキルであるかまたは
    、R5と、R5およびR6が結合している窒素原子と一緒になって、=O基で置換
    されていてもよい5員または6員窒素含有環である請求項10に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R7が、直鎖状、分岐状または環状のC1-6アルキルである
    請求項1または請求項3〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 R1が、フェニル環も結合している−CH(OH)−基に
    相対して3位でフェニル環に結合している請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の化合物。
  14. 【請求項14】 R2が存在する場合、それが、フェニル環も結合している
    −CH(OH)−基に相対して5位でフェニル環に結合している請求項1〜13
    のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 R4がOR8aである場合、R8aが、直鎖状または分岐状の
    1-6アルキル、C4-5環状アルキル(これら二つの基は、酸素で中断されていて
    よい)またはフェニル若しくはC1-2アルキルフェニル(これら二つの基は、請
    求項1に定義のように置換されていてもよい)であり、またはR8aがCH2OC
    (O)R11であり、ここにおいて、R11は、フェニル、直鎖状、分岐状若しくは
    環状のC1-6アルキル(後者の基は、OH、CO2Hおよびフェニルより選択され
    る置換基で置換されていてもよい)またはOR12(式中、R12は、フェニルまた
    は直鎖状、分岐状若しくは環状のC1-6アルキル(後者の基は、OH、CO2Hお
    よびフェニルより選択される置換基で置換されていてもよい)である)である請
    求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 R4がC(O)OR8bである場合、R8bが、直鎖状または
    分岐状のC1-2アルキルフェニルまたはフェニル(これら二つの基は、請求項1
    に定義のように置換されていてもよい)である請求項1〜14のいずれか1項に
    記載の化合物。
  17. 【請求項17】 フラグメント 【化3】 がS立体配置である請求項1〜16のいずれか1項に定義の式Iの化合物。
  18. 【請求項18】 フラグメント 【化4】 がR立体配置である請求項1〜17のいずれか1項に定義の式Iの化合物。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか1項に定義の化合物またはその
    薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうるアジュバント、希釈剤または担体
    と一緒に含む医薬製剤。
  20. 【請求項20】 薬剤として用いるための請求項1〜18のいずれか1項に
    定義の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  21. 【請求項21】 トロンビンの阻害が必要とされる病気の治療で用いるため
    の請求項1〜18のいずれか1項に定義の化合物またはその薬学的に許容しうる
    塩。
  22. 【請求項22】 血栓症の治療で用いるための請求項1〜18のいずれか1
    項に定義の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  23. 【請求項23】 抗凝固薬として用いるための請求項1〜18のいずれか1
    項に定義の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  24. 【請求項24】 トロンビンの阻害が必要とされる病気の治療用の薬剤の製
    造における活性成分としての請求項1〜18のいずれか1項に定義の化合物また
    はその薬学的に許容しうる塩の使用。
  25. 【請求項25】 病気が血栓症である請求項24に記載の使用。
  26. 【請求項26】 抗凝固薬の製造における活性成分としての請求項1〜18
    のいずれか1項に定義の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
  27. 【請求項27】 トロンビンの阻害が必要とされる病気の治療方法であって
    、このような病気を患っているまたは罹りやすいヒトへの、請求項1〜18のい
    ずれか1項に定義の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の治療的有効量の投
    与を含む上記方法。
  28. 【請求項28】 病気が血栓症である請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 病気が、血液および組織中の凝固能亢進である請求項27
    に記載の方法。
  30. 【請求項30】 式Iの化合物の製造方法であって、 (i)式II 【化5】 (式中、R1およびR2は、請求項1に定義の通りである) を有する化合物と、式III 【化6】 (式中、Y、R3およびR4は、請求項1に定義の通りである) を有する化合物とのカップリング; (ii)式IV 【化7】 (式中、R1、R2およびYは、請求項1に定義の通りである) を有する化合物と、式V 【化8】 (式中、R3およびR4は、請求項1に定義の通りである) を有する化合物とのカップリング; (iii)R4がOHまたはOR8aである式Iの化合物に関して、式VI 【化9】 (式中、R1、R2、YおよびR3は、請求項1に定義の通りである) を有する化合物と、式VII H2NORa VII (式中、RaはHまたはR8aであり、R8aは請求項1に定義の通りである) を有する化合物との、場合により、低級アルキルアルコールの存在下で気体HC
    lを用いて式VIの化合物を前処理して式VIII 【化10】 (式中、Rcは低級アルキルであり、R1、R2、YおよびR3は、請求項1に定義
    の通りである) を有する化合物を形成することによる反応; (iv)R4がOHまたはOR8aである式Iの化合物に関して、R4の代わりに保
    護基C(O)ORb1が存在し、ここにおいて、Rb1が、2−トリメチルシリルエ
    チル、C1-6アルキルまたはアルキルフェニルである式Iの化合物に該当する化
    合物と、上に定義の式VIIの化合物との反応; (v)R4がC(O)OR8bである式Iの化合物に関して、R4がHである式I
    の化合物と、式IX L1−C(O)OR8b IX (式中、L1は脱離基であり、R8bは請求項1に定義の通りである) を有する化合物との反応; (vi)R4がOR8aである式Iの化合物に関して、R4がOHである式Iの該当
    する化合物と、式IXA L1−R8a IXA (式中、R8aは請求項1に定義の通りであり、L1は上に定義の通りである) を有する化合物との反応; (vii)R4がR8cであり、ここにおいて、R8cが、C(R10a)(R10b)OC
    (O)R11またはC(R10a)(R10b)OC(O)N(H)R12である式Iの化
    合物に関して、式IXB 【化11】 (式中、R1、R2、Y、R3、R10aおよびR10bは、請求項1に定義の通りであ
    る) を有する該当する化合物と、式IXC L1C(O)R13 IXC (式中、R13はR11またはN(H)R12であり、R11およびR12は請求項1に定
    義の通りであり、L1は上に定義の通りである) を有する化合物との反応; (viii)R4がR8cである式Iの化合物に関して、R4がHである式Iの該当す
    る化合物と、式IXD L1C(R10a)(R10b)R14 IXD (式中、R14は、OC(O)R11、NHC(O)OR12またはOC(O)N(H
    )R12であり、R10a、R10b、R11およびR12は、請求項1に定義の通りであり
    、L1は上に定義の通りである) を有する化合物との反応; (ix)R1がS(O)またはS(O)2基を含む式Iの化合物に関して、R1
    S基を含む式Iの該当する化合物の酸化; (x)請求項1に定義の式Iの化合物の保護された誘導体の脱保護;または (xi)請求項1に定義の式Iの化合物中の芳香環、非芳香環、炭素環式環また
    は複素環上の置換基の導入または相互変換 を含む上記方法。
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