JP2002534980A - 自己免疫疾患に関連する内因性核酸断片、標識方法及び試薬 - Google Patents

自己免疫疾患に関連する内因性核酸断片、標識方法及び試薬

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JP2002534980A
JP2002534980A JP2000594929A JP2000594929A JP2002534980A JP 2002534980 A JP2002534980 A JP 2002534980A JP 2000594929 A JP2000594929 A JP 2000594929A JP 2000594929 A JP2000594929 A JP 2000594929A JP 2002534980 A JP2002534980 A JP 2002534980A
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フランソワ・マレ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、単離された形態の、レトロウィルスタイプの内因性核酸断片であって、前記断片は、自己免疫疾患に関連する、又は妊娠の失敗若しくは妊娠の病理的状態に関連する内因性レトロウィルスのgag遺伝子の少なくとも一の部分を含む又はそれからなり、前記部分は少なくとも、直接的又は間接的に、発現産物をコードすることを特徴とする断片、又はその断片の相補配列に関する。さらに、この断片に属する内因性ヌクレオチド配列を検出する方法と、この断片を含む試薬にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒトゲノムのDNAに組み込まれたレトロウィルスタイプの内因性
核酸断片に関する。
【0002】
【従来の技術】
レトロウィルスは、pol遺伝子にコードされている逆転写酵素(RT)と呼ば
れるRNA依存性DNAポリメラーゼを介する、逆転写と呼ばれるプロセスによ
り複製するRNAウィルスである。レトロウィルスのRNAは、少なくとも2の
付加的な遺伝子、gag及びenv遺伝子も含む。gag遺伝子は、バックボーンのタン
パク質、すなわちマトリックス、キャプシド及びヌクレオキャプシドをコードす
る。env遺伝子は、エンベロープタンパク質をコードする。転写は、レトロウィ
ルスゲノムの5’−及び3’−末端部の境界であるLTRs(Long Terminal Repeat
)に位置するプロモーター領域により制御される。
【0003】 進化の過程で、ヒト又はその先祖は、感染の後、レトロウィルス起原の物質を
それらのゲノムに組み込んだ。具体的には、細胞が感染するとき、逆転写酵素が
レトロウィルスRNAのDNA複製をつくり、このDNA複製がついでヒトゲノ
ム中に組み込むかもしれない。レトロウィルスは、胚の細胞に感染し、垂直メン
デル伝達により、さらなる世代に移ることができる。それらはついで、すべての
ヒト細胞のゲノムに組み込まれたプロウィルスの形態で存在する内因性レトロウ
ィルスとされる。多くの内因性レトロウィルスはサイレント又は欠損している。
しかしながら、それらのうちのあるものは、それらの最初の特性の一部又は全部
を保存されることができ、特定の条件下で活性化されることができる。内因性レ
トロウィルスの発現は、ウィルス遺伝子の転写からウィルス粒子の生産までの範
囲である。
【0004】 これらの内因性レトロウィルスは、ある病理状態の進展に、直接又は間接に、
関連することができる。
【0005】 内因性レトロウィルス構造は、完全な、LTR−gag−pol−env−L
TRの形態又は先端を欠いた形態とすることができる。
【0006】 例えば、以前の特許出願(PCT/FR98/01442)において、出願人
は、Ppol−MSRVプローブ(配列番号18)を用いてcDNAライブラリ
ーをスクリーニングし、7582ヌクレオチドの推定ゲノムRNAを再構築する
ことを可能にする重なるクローンを検出した。このゲノムRNAは、R−US−
gag−pol−env−U3−R構造を有する。再構築したゲノムを用いて、
いくつかのデータベースについての「blastn」呼びかけは、ヒトゲノムにおいて
、かなりの量の関連するゲノム(DNA)配列が存在し、いくつかの染色体に存
在することを示すことを可能にした。こうして、出願人は、ヒトゲノム中のレト
ロウィルスタイプの部分構造を存在を示し、自己免疫疾患、妊娠の失敗、又は妊
娠の病理的状態の進展におけるそれらの潜在的な役割を認識した。
【0007】 自己免疫疾患は、例としては、多発性硬化症、リューマチ関節炎、播種性エリ
テマトーデス、インスリン依存性糖尿病及び/又はそれらに関連する病理を挙げ
ることができる。
【0008】 重なるcDNA断片の単離及び配列決定と、単離されたDNAクローンに対応
するゲノム(DNA)クローンの同定は、出願人の上記PCT特許出願に記載さ
れており、ここに参照として取り込まれる。
【0009】 重なるcDNA断片の単離と配列決定は: 出願人により、HERV−Wと名づけられた内因性レトロウィルスの新規ファミ
リーの構成に関する情報は、胎盤cDNAライブラリー(Clontech cat#HL5014a
)を、Ppol-MSRV(配列番号18)とPenv-C15(配列番号19)プローブでテス
トし、得られた新規配列を用いて“gene walking”技術を行うことにより得られ
た。実験は、ライブラリーの供給者の推薦する方法を参照して行った。DNAに
対するPCR増幅も、この構成を理解するために用いた。
【0010】 以下のクローンを選択し、配列決定した: −クローンcl.6A2(配列番号20):HERV−Wの5’非翻訳領域とg
agの一部。 −クローンcl.6A1(配列番号21):gagと、polの一部。 −クローンcl.7A16(配列番号22):polの3’領域。 −クローンcl.Pi22(配列番号23):polの3’領域とenvの初め
の部分。 −クローンcl.24.4(配列番号24):HERV−Wの5’非翻訳領域の
一部、polの末尾、及びenvの5’領域を含む、スプライスしたRNA。 −クローンcl.C4C5(配列番号25):envの末尾及びHERV−Wの
3’非翻訳領域。 −クローンcl.PH74(配列番号26):サブゲノムRNA:HERV−W
の5’非翻訳領域、polの末尾、env、及びHERV−Wの3’非翻訳領域
。 −クローンcl.PH7(配列番号27):マルチスプライスしたRNA:HE
RV−Wの5’非翻訳領域、 envの末尾、及びHERV−Wの3’非翻訳領
域。 −クローンcl.Pi5T(配列番号28):部分的pol遺伝子及びU3−R
領域。 −クローンcl.44.4(配列番号29):R−U5領域、gag遺伝子及び
部分的pol遺伝子。
【0011】 HERV−Wの全体の配列モデルは、配列アラインメントを行うことにより、
これらのクローンを用いて作られた。スプライスしたRNAsは明らかにされ、
部分的スプライス供与体と受容体部位も明らかにされた。LTR、gag、po
l及びenvは、現存のレトロウィルスに類似した研究により定義される。
【0012】 RNA形態のHERV−Wの推定遺伝子構成は以下の通りである(配列番号3
0): 遺伝子 1..7582. 再構築されたゲノムRNA配列のクローンの位置: cl.6A2(1321bp)1−1325; cl.PH74(535+2229=2764bp)72−606及び5353
−7582; cl.24.4(491+1457=1948bp)115−606及び535
3−6810; cl.44.4(2372bp)115−2496; cl.PH7(369+297=666bp)237−606及び7017−7
313;cl.6A1(2938bp)586−3559; cl.Pi5T(2785+566=3351bp)2747−5557及び7
017−7582; cl.7A16(1422bp)2908−4337; cl.Pi22(317+1689=2006bp)3957−4273及び4
476−6168; cl.C4C5(1116bp)6467−7582 5’LTR 1..120 /ノート=5’LTRの’’R(5’末端非確実’’) 121..575 /ノート=“5’LTRのU5” misc. 579..596 /ノート=“PBS、プライマー結合部位、tRNA−W用” misc. 606 /ノート=’’スプライスジャンクション(スプライス供与体部位 ATCCAAAGTG−GTGAGTAATA 及びスプライス供与体部位 CTTTTTTCAG−ATGGGAAACG、 クローンRG083M05、 GenBank 登録番号 AC000064) misc. 5353 /ノート=’’ORF1(env)のスプライス受容体部位’’ misc. 5560 /ノート=’’スプライス供与体部位’’ ORF 5581..7194 /ノート=”ORF1 env 538 AA” /産物−=“エンベロープ” misc. 7017 /ノート=“ORF2とORF3のスプライス受容体部位” ORF 7039..7194 /ノート=”ORF2 52 AA” ORF 7112..7255 /ノート=”ORF3 48 AA” misc. 7244..7254 /ノート=”PPT、ポリプリントラクト” 3’LTR 7256..7582 /ノート=”3’LTR(未同定U3−Rジャンクション)のU3 −R” misc. 7563..7569 ポリアデニル化シグナル
【0013】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
単離されたDNAクローンに対応するゲノム(DNA)クローンの同定: 再構築されたゲノムを用いて、いくつかのデーベースの“Blastn”質疑応答は
、ヒトのゲノムにおいてかなりの量の関連配列があることを示した。GenBankに
おいて約400の配列が、ESTバンクにおいて200を超える配列が同定され、
それらの多くがアンチセンスの方向であった。サイズと類似性において4つの最
も重要な配列は、以下のゲノム(DNA)クローンの配列である:
【0014】 ヒトクローンRG083M05(gb AC000064)、染色体位置は7
q21−7q22、 ヒトクローンBAC378(gb U85196、gb AE000660)、
T細胞リセプターのアルファ/デルタ 位置に相当する、14q11−12に位
置する、 ヒトコスミドQ11M15(gb AF045450)、染色体21の領域2
1q22.3に相当する、 コスミドU134E6(embl Z83850)、染色体Xq22上。
【0015】 各クローンの整列した領域の位置が示され、それが含まれる染色体が、角型カ
ッコの間に示されている(図6[sic])。4つの配列と再構築されたゲノム
DNAとの間のパーセント類似性(大きな欠失部を除く)が示され、ゲノムの各
末端での反復配列の存在と、最長オープンリーディングフレーム(ORFs)の
サイズも示される。反復配列はこれらのクローンの3の末端に見出された。再構
築配列は、クローンRG083M05(9.6Kb)内に完全に含まれ、96%
類似性を示す。しかしながら、クローンRG083M05は、5’非翻訳領域(
5’UTR)の直下流に2Kb挿入を有する。この挿入は、3’非翻訳領域(3
’UTR)の直上流に2.3Kb欠失を有する他の2つのゲノムクローンにも見
出される。どのクローンも、3つの機能するgag、pol、及びenvオープ
ンリーディングフレーム(ORFs)を含まなかった。クローンRG083M0
5は、全エンベロープに相当する538アミノ酸(AA)ORFを示す。コスミ
ドQ11M15は、413AA(フレーム0)と305AA(フレーム+1)の
2つの主な近接ORFsを含み、これは先端を欠いたpolポリタンパク質に相
当する。
【0016】 内因性核酸断片は、現在見出され単離されており、ヒトゲノムDNAに組み込
まれており、自己免疫疾患に、又は妊娠の失敗又は妊娠の病理状態に関連する内
因性レトロウィルスのgag遺伝子の少なくとも1つの部分を含むか、それから
なるものであって、この部分は少なくとも、直接又は間接に、発現産物をコード
している。もちろん、本発明は、前記断片に相補する配列も含む。
【0017】 有利には、前記で定義される断片は、以下の特性の少なくとも1つを満たすも
のである: 前記全gag遺伝子を含む、またはそれからなる; 断片の前記部分が少なくともマトリックス及びキャプシドをコードする; 配列番号1、配列番号2、配列番号3又はこの配列のいずれか1つの相補断片
を含む又はそれからなる; ヒト染色体1,3,6,7及び16の少なくとも1つに位置し、好ましくはヒ
ト染色体3に少なくとも位置する; 前記発現産物がメッセンジャーRNAである; 前記部分の前記発現産物が、多発性硬化症などの自己免疫疾患を患う患者から
の生物学的試料に存在する抗体により免疫的に認識される;好ましくは前記生物
学的試料が、血清、血漿、関節液、及び尿から選択される。
【0018】 本発明の別の主題は、単離された形態であり、請求項1乃至11のいずれか1
項記載の断片のgag遺伝子の少なくとも前記部分の転写により得られる、内因性
転写産物である。
【0019】 本発明はまた、本発明の断片に属する内因性ヌクレオチド配列を検出する方法
であって、 組織又は生物学的液体からの細胞内DNAの抽出の前工程を行い、ついで細胞
内DNAの増幅を、例えばPCRにより、配列番号4乃至配列番号9及び配列番
号12乃至配列番号17から特に選ばれるプライマーを用いて、少なくとも1サ
イクル行なうこと、 ハイブリダイゼーションに適当な条件下で、特に高ストリンジェンシーの条件
下で、試料内に存在する細胞内DNAを所定のプローブと接触させること、ここ
で、該プローブは、前記断片とハイブリダイズし、ハイブリダイゼーション複合
体を形成することが可能で、かつ配列番号3の、少なくとも15、好ましくは1
7、有利には19の連続したヌクレオチドを含むか、又は配列番号3からなるも
のである、 適当な手段でハイブリダイゼーション複合体を検出すること を含む方法にも関する。
【0020】 有利には、前記プローブが、例えば放射性トレーサー又は酵素などのトレーサ
ーで標識されているものである。
【0021】 本発明はまた、本発明の断片に属する内因性ヌクレオチド配列の検出方法であ
って、 組織又は生物学的液体から、任意に単離された染色体からのもの、の細胞内D
NAの抽出の前工程を行い、ついで細胞内DNAの増幅を、例えばPCRにより
、配列番号4乃至配列番号9及び配列番号12乃至配列番号17から特に選ばれ
るプライマーを用いて、少なくとも1サイクル行うこと、 増幅産物のインビトロ転写/翻訳の工程を行うこと、及び 転写/翻訳工程由来の産物を、自己免疫疾患の患者からの血清又は血漿と反応
させること、 を含む方法に関する。
【0022】 本発明はまた、インビトロでT−細胞増殖を調べる及び/又はモニターする方
法であって、患者からのT細胞が、請求項15に記載された方法で取得された転
写/翻訳産物(配列番号31)、又は配列番号31由来の、またはそれに含まれ
る合成ペプチドのいずれかと接触する方法にも関する。
【0023】 本発明の別の主題は、患者から単離された染色体のin situ分子標識の方法で
あって、配列番号3の全部又は一部を含む、いかなる適当なトレーサーで、標識
されたプローブを用いる方法である。
【0024】 本発明はまた、以下のものに関する。 細菌宿主で発現カセットを用いて得られる組換えタンパク質であって、そのタ
ンパク質配列が配列番号31からなることを特徴とするタンパク質;細菌宿主が
特に大腸菌である; 自己免疫疾患を検出するための又は妊娠をモニターするための試薬であって、
本発明の少なくとも一の断片、又は一のタンパク質を含む試薬; 生物学的試料中に、自己免疫疾患に対する感受性を検出するための、又は妊娠
をモニターするための、本発明の断片、又はタンパク質の使用;特に、前記自己
免疫疾患が多発性硬化症である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明をより詳細に説明する前に、明細書と請求項で用いられた用語の定義を
示す。
【0026】 「発現産物」という表現は、ヒトゲノムに組み込まれたレトロウィルスDNA
由来のいかなる産物も意味するものであり、転写産物(メッセンジャーRNA)
及び得られたメッセンジャーRNAの翻訳由来の産物を含む。後者の場合、例え
ば産物は、機能性又は機能し得る、すなわち機能性となり得る、ペプチド又はタ
ンパク質でも良い。
【0027】 「発現産物を、直接又は間接的にコードする部分」とは、それ自身、少なくと
も、そこからアミノ酸配列を推理することができ、そのコード容量がエレメント
、例えば、プロモーター活性を持っているかもしれないもの、により、誘導され
得る、オープンリーディングフレームの全部又は一部を含む部分を意味すること
を意図するものである。この定義は、上記条件を満たす限りにおいて、コード核
酸配列に見出される変異性を含む。
【0028】
【実施例】
実施例1:サザンブロット法を用いたヒト染色体上のHERV−Wファミリーの
gag遺伝子の位置 HERV−Wファミリーのgag遺伝子の位置を決めるために、MSRVから
のこの遺伝子に対応するプローブを、EcoRI制限酵素で消化した、24体細胞ハ
イブリッド[ヒト×げっ歯類](単離されたヒトゲノムDNA:22常染色体及
び2性染色体)からの5μgのDNA及び3対照DNAs(ヒト、マウス及びハ
ムスター)を含むナイロン膜(Hybond(登録商標)N+、Amersham)上にハイブリ
ダイズさせた。
【0029】 以下のプローブを用いる:クローンMSRV gag C12のコード領域(1
056bp)に相当する、配列番号3により同定されたPgag−C12 1.1−3’領域に、プロテアーゼ遺伝子に相当するpol遺伝子に相同な部分
、及び、ヌクレオキャプシドに相当するgag遺伝子に相同な部分、及びgag
遺伝子、より具体的にはMSRV−1のマトリックス及びキャプシドに相当する
5’コード領域を含む、クローン2、C12の生産
【0030】 MSを患う患者からの100μlの血漿から抽出された全RNAについて、P
CR増幅を行った。同じ条件で処理した水対照を陰性対照として用いた。300
pmolのランダムプライマー(Gibco-BRL、フランス)と “Expand RT”逆転
写酵素(Boehringer Mannheim、フランス)によって、会社の推薦する条件にし
たがってcDNAの合成を行った。PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)増幅を、Taqポ
リメラーゼ酵素(Perkin Elmer、フランス)によって、10μlのcDNAを用
いて以下の条件によって行った:94℃2分、55℃1分及び72℃2分、つい
で94℃1分、55℃1分、72℃2分を30サイクル、及び72℃7分、最終
反応容量は50μl。
【0031】 PCR増幅に用いたプライマーは以下の通りである: −5’プライマー、配列番号4で同定されている
【0032】
【0033】 −3’プライマー、配列番号5で同定されている
【0034】
【0035】 第2の「ネスト化」PCR増幅を、すでに増幅した領域の内側に位置する5’
及び3’プライマーで、行った。この第2のPCRは、第1のPCRで用いたも
のと同じ実験条件で、第1のPCR由来の増幅産物10μlを用いて行った。
【0036】 ネスト化PCR増幅に用いたプライマーは以下の通りである: −5’プライマー、配列番号6で同定されている
【0037】
【0038】 −3’プライマー、配列番号7で同定されている
【0039】
【0040】 MS患者血漿から抽出したRNAから1511bp増副産物を得た。対応する
断片は、水対照には観察されなかった。この増副産物を、以下の方法でクローン
化した。
【0041】 増幅されたDNAを、TAクローニングキット(登録商標)を用いてプラスミ
ドに挿入した。2μlのDNA溶液を5μlの滅菌蒸留水、1μlの10×ライ
ゲーションバッファー、2μlのPCR(登録商標)ベクター(25ng/ml
)及び1μlのT4リガーゼと混合した。この混合物を一晩14℃でインキュベ
ートした。TAクローニング(登録商標)キット(Invitrogen)の指示にしたが
って、以下の工程を行った。大腸菌でのライゲーションの形質転換の後、ライゲ
ーション混合物をプレートにまいた。方法の最後に、組換え細菌の白いコロニー
を拾って、培養し、”DNAミニプレパレーション”法(J.Sambrook、E.F.Frit
sch及びT.Maniatis、Molecular Cloning、a laboratory manual、Cold Spring H
arbour Laboratory Press、1989)に従って、組み込まれたプラスミドを抽出し
た。各組換えコロニーからのプラスミド調製物をEcoRI制限酵素で切断し、アガ
ロースゲルで分析した。ゲルをエチジウムブロミドで染色した後、UV光で検出
された挿入物を有するプラスミドを選択し、TAクローニングキット(登録商標)
からのクローニングプラスミドに存在するT7プロモーターと相補するプライマー
とのハイブリダイゼーションの後、挿入物を配列決定した。配列決定の前の反応
を、”Prism(登録商標)Ready Reaction Amplitaq(登録商標) FS、DyeDeoxy
(登録商標)Terminator”配列キット(Applied Biosystems ref.402119)を用
いるために推薦する方法にしたがってついで行い、自動シークエンスを、Applie
d Biosystems 373Aと377機で、製作者の指示に従って行った。
【0042】 得られたクローンは、C12と命名され、gag遺伝子のマトリックスとキャプ
シド領域に相当する、359アミノ酸(配列番号31)をコードする1056b
p(配列番号3)のN-末端領域にオープンリーディングフレームを有する151
1bp領域を定義することを可能にする。
【0043】 C12のヌクレオチド配列は配列番号1により同定される。それは可能性のあ
るアミノ酸リーディングフレームとともに図2に示される。
【0044】 1.2 MSRV gag c12プローブの生産 PCR増幅の後、クローンの挿入物:MSRV gag c12を含む、pCR
(登録商標)ベクタープラスミド(TAクローニング(登録商標)キット、Invt
rogen)を用いて、Taqポリメラーゼ酵素(Perkin Elmer、フランス)によって、
以下の条件によってプローブを得た。:94℃1分、55℃1分及び72℃2分
を35サイクル、及び72℃7分、最終反応容量は100μl。 PCR増幅に用いたプライマーは以下の通りである: −5’プライマー、配列番号12で同定されている
【0045】
【0046】 −3’プライマー、配列番号13で同定されている
【0047】
【0048】 1056bp増幅産物を、MSRV gag c12について得た。
【0049】 PCR増幅の後、断片を1%アガロースゲルで分析した。ゲルをエチジウムブ
ロミドで染色した後、UV光で検出された断片を、切り出し、ランダムプライマ
ー(Gibco−BRL、フランス)を用いて、”Ready-to-go DNAラベリング”キット
(Pharmacia Biotech)の指示に従って、[α−P32]で標識した。取り込まれ
ていないヌクレオチドを、G-50 Quick Spinカラム(Boheringer、Mannheim)で
除去した。
【0050】 1.3−サザンブロット ハイブリダイゼーション条件は以下の通りである: 4時間のプレハイブリダイゼーション(5×SSC、1×Denhardt’s、0.
1% SDS、50%ホルムアミド、20mMトリス−HCl、pH7.5及び0.
1mg/mlニシン精子DNA中)の後、ヒト染色体を含むナイロン膜を、18
時間42℃で、32P−標識化1056bp gag c12DNAプローブ(配列
番号3)でハイブリダイズさせた(5×SSC、1×Denhardt’s、0.1% SD
S、50%ホルムアミド、20mMトリス−HCl、pH7.5及び0.1mg
/mlニシン精子DNA及び5%デキストランサルフェート中)。ハイブリダイ
ゼーションの後、gagプローブとハイブリダイズした膜( Quantum Bioprobe
からのBIOS Monochromosomal Somatic Cell Hybrid blot)を、2×SSC/0
.2%SDS溶液中で、15分間、室温で2回洗浄し、15分間45℃で(0.
2×SSC/0.2%SDS溶液中で)2回洗浄した。洗浄の後、−80℃にお
いて増幅スクリーンの存在下でX線フィルムに膜をさらした。
【0051】 結果を以下の表1に示す。
【0052】 この表において: mはマウスを、hはハムスターを表し、ヒト染色体DNAのレシピエント細胞
に対応する。 各染色体において示された数は、遭遇したバンドの数に対応する。 gag遺伝子のコピーの合計数は66である。
【0053】
【表1】
【0054】 実施例2:単離された各ヒト染色体上のHERV−Wファミリーのgag遺伝子
のPCR増幅;サザンブロットにより増幅の特異性の確認;コード容量を確認し
、どのヒト染色体が、HERV−Wファミリーのgag遺伝子についてオープン
リーディングフレームを有しているのかを発見するためのPCR産物を用いた「in
vitro」転写/翻訳(PTT)テスト
【0055】 2.1−PCR増幅 HERV−Wgag遺伝子を増幅するために、PCRを、単離された各ヒト染
色体について[NIGMSヒト/げっ歯体細胞ハイブリッドパネル#2.ヒトモノ染
色体NIGMS体ハイブリッドマッピングパネル#2、H.L.Drwingaら、及びB.L.Dubo
isらにより記載されている、Coriell Institute(Camden,NJ)得られている]、
Taqポリメラーゼ酵素(Perkin Elmer、フランス)によって、以下のものを用い
て行った:各プライマーの40pmol、各dNTP(Pharmacia)25mM、
2.5mMのMgCl2、標準バッファー( Perkin Elmer )中のTaqポリメラー
ゼ酵素2.5U及び300ngの単離された染色体DNA、最終反応容量は10
0μl。gag領域を増幅するためのPCR条件は、以下の通りである :94℃3分;ついで94℃1分、55℃1分及び72℃3分を30サイクル、
及び72℃7分。
【0056】 単離された各ヒト染色体上のHERV−Wgag配列に組み込まれているAT
Gから、gag遺伝子のPCR増幅に用いたプライマーは以下の通りである: −5’プライマー、配列番号14で同定されている
【0057】
【0058】 プライマーは、T7RNAポリメラーゼプロモーター配列、「スペーサー」、
Kozak配列(真核生物における翻訳開始部位)、及びHERV−W ATG
から始まる5’gag配列を含む。 −3’プライマー、配列番号15で同定されている
【0059】
【0060】 プライマーはポリAテール(RNAの転写を安定化するためのもの、18Tベ
ースで示されている)、終止コドン(TCAで示されている)及びMSRV−1
プロテアーゼ遺伝子の配列(G+E+A)を含む。
【0061】 LTRで定義されたオリゴヌクレオチドを用いてHERV−Wgag遺伝子と
HERV−Wのプロテアーゼ領域の増幅のために、Taqポリメラーゼ酵素(Perki
n Elmer、フランス)での、PCR条件は以下の通りである:94℃3分;つい
で94℃1分、60℃1分及び72℃2分を35サイクル; 及び72℃7分、
各モノ染色体DNAの50ngによる。
【0062】 単離された各ヒト染色体上のHERV−W LTR配列で定義されたオリゴヌ
クレオチドを用いたgag遺伝子のPCR増幅に用いたプライマーは以下の通り
である:
【0063】 −5’プライマー、配列番号16で同定されている
【0064】
【0065】 −3’プライマー、配列番号17で同定されている
【0066】
【0067】 プライマーはポリAテール(RNAの転写を安定化するためのもの、18Tベ
ースで示されている)、終止コドン(TCAで示されている)及びMSRV−1 G+E+Aプロテアーゼ遺伝子の配列を含む。
【0068】 PCR増幅をMJReseach PTC200 Peltier Thermal Cycler機で行った。PCR産
物(各PCR産物10μl)を、1×TBE(トリス−HCl、ホウ酸、EDTA)中で1%
アガロースのゲルで分析した。増幅産物の特異性を確認するために、3μlの各
PCR産物を、アガロースゲルで分析し、0.4N NaOHを用いてナイロン膜( Hybo
nd(登録商標)−N+、Amersham )(サザンブロット)に移した。gag c12
プローブ(1056bp)でのハイブリダイゼーション( J.Sambrookら、19
89 )を以下の条件で行った:4時間のプレハイブリダイゼーション(5×S
SC、1×Denhardt’s、0.1% SDS、50%ホルムアミド、20mMトリス
−HCl、pH7.5及び0.1mg/mlニシン精子DNA中)の後、ナイロ
ン膜を、18時間42℃で、32P−標識化 gag プローブとハイブリダイズさ
せた(5×SSC、1×Denhardt’s、0.1% SDS、50%ホルムアミド、2
0mMトリス−HCl、pH7.5及び0.1mg/mlニシン精子DNA及び
5%デキストランサルフェート中)。単離された各ヒト染色体からのgagPC
R産物を、1回、2×SSC、0.2%SDS溶液中で、15分間、室温で洗浄
し;2回、各々65℃で15分間(0.2×SSC、0.1%SDS溶液中で;
2回、各々65℃で15分間、0.1×SSC、0.1%SDS溶液中で;及び
2回、室温で30分間、0.1×SSC、0.1%SDS溶液中で洗浄した。
【0069】 PCR増幅産物の残りの容量(4μl)の一部を、PTT「インビトロ」転写
/翻訳テスト(Roest PAMら、1993)(Promega、フランス)のために用いた
。残りの容量は、キットの指示にしたがってpCR(登録商標)2.1−TOPOベク
ター(Invitrogen)へのクローニングのため、及び「PRISM(登録商標)Re
ady Reaction Amplitaq(登録商標)、FS,Dyedeoxy(登録商標)Terminator」シ
ーケンスキット(Applied Biosystems ref.402119)を用いるために推薦する方
法による配列決定するために用い、Applied Biosystems 373Aと377機による自動
シーケンスを、製作者の指示に従って行った。
【0070】 2009bp断片(配列番号2)によりコードされる部分(配列番号31)を
PCRによりPwo酵素(5U/μl)(Boehringer Manneim、フランス)を用いて、
1μlのgagクローンDNA(配列番号3)ミニプレパレーションを用いて、
以下の条件で増幅した:95℃1分、60℃1分、72℃2分を25サイクル、最
終反応容量50μl、以下のプライマーを用いる。 −5’プライマー(BamHI)(配列番号8)
【0071】
【0072】 −3’プライマー(HindIII)、配列番号9で同定されている
【0073】
【0074】 PCRの後、得られた断片は、BamHIとHindIIIで直線化し、 BamHIとHindIIIで直
線化したpET28CとpET21C発現ベクター内にサブクローニングした。2つの発現
ベクター中の1089bp断片のDNAを”Prism(登録商標)Ready Reaction Amp
litaq(登録商標) FS、DyeDeoxy(登録商標)Terminator”配列キット(Applie
d Biosystems ref.402119)を用いるために推薦する方法にしたがって配列決定
し、自動シークエンスを、Applied Biosystems 373Aと377機で、製作者の指示に
従って行った。
【0075】 pET28cとpET21c発現ベクターによる、gagクローン1089bp断片のヌク
レオチド配列の発現は、配列番号10と配列番号11で、各々同定される。
【0076】 2.2−「インビトロ」転写/翻訳テスト(PTT、Promega) このテストは、HERV-Wファミリーのgag遺伝子についてオープンリーディン
グフレームを有するヒト染色体をピンポイントするために行った。 12.5μlのTNT(登録商標)ウサギ網状赤血球溶解物(Promega)、1μ
lのTNT(登録商標)反応バッファー(Promega)、0.5μlのTNT(登録商標
)RNAポリメラーゼ(Promega)、メチオニンを除くアミノ酸1mMの混合物0.
5μl 、10mCi/μlの35S−メチオニン(1000Ci/mmol)(A
mersham)2μl、40U/μlのRNasin(登録商標)リボヌクレアーゼインヒビ
ター0.5μl、各ヒト染色体からの4μlのPCR増幅産物(1μg当量)、及
び4μlの水の混合物、反応容量25μl この混合物は35℃90分インキュベートされた。
【0077】 各ヒト染色体からHERV−Wファミリーのgag遺伝子の転写/翻訳の産物
に相当するgagタンパク質は、PCRによって増幅されたものであり、硫酸ド
デシルナトリウム(SDS)−PAGEの存在下で10%ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動で、増幅スクリーンの存在下で室温でゲルをX線フィルムにさらした
後解析された。
【0078】 結果は以下の表2に示す。 表2において、各染色体で示した数は、SDSの存在下のポリアクリルアミド
ゲルで可視化されたタンパク質の分子量(kDa)に対応する。
【0079】
【表2】
【0080】 実施例3:gagクローンの大腸菌における発現、ヒト血清との反応 コード領域配列番号2は大腸菌で発現され、ついでこうして発現した産物を、
MSを患う患者からの血清に対して、及び健康な人からの血清に対してテストし
た。
【0081】 構築物pET28c−gagクローン(1089bp)及びpET21C−g
agクローン(1089bp)を、BL21(DE3)細菌株中で合成する。こ
れはpET28CベクターではN末端とC末端融合タンパク質であり、 pET
21CベクターではC末端融合タンパク質であり、6つのヒスチジン残基を有し
、みかけの分子量は約45kDaであり、これはSDS−PAGEポリアクリル
アミドゲル電気泳動で明らかである(U.K. Laemmli, Cleavage of structural p
roteins during the assembly of the head of bacteriophage T4, Nature, 197
0, 227: 680-685)。
【0082】 抗ヒスチジンモノクローナル抗体(DIANOVA)に対するタンパク質の反応性を
ウェスタンブロット法(H. Towbinら、Electrophoretic transfer of proteins
from polyacrylamide gels to nitrocellulose sheets: procedure and some ap
plications, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1979, 76; 4350-4354)を用いて調
べた。
【0083】 組換えタンパク質pET28C−gagクローン(1089bp)及びpET
21C−gagクローン(1089bp)を、細菌抽出液の50μlのライソザ
イム(10mg/ml)の酵素消化と、超音波破砕の後、不溶分画で、SDS−
PAGEにより、可視化した。
【0084】 組換えタンパク質pET28C−gagクローン(1089bp)及びpET
21C−gagクローン(1089bp)の抗原特性を、細菌ペレットを2%S
DSと50mMβ−メルカプトエタノールで可溶化した後、ウェスタンブロット
でテストした。多発性硬化症を患う患者からの血清、神経学的対照からの血清、
血液輸血センター(BTC)対照血清、とのインキュベーションの後、免疫複合
体を、アルカリンホスファターゼ結合抗ヒトIgGとIgMヤギ血清を用いて検
出した。 結果を以下の表3に示す。
【0085】
【表3】
【0086】 これらの結果は、用いられた技術条件の下で、試験したうちの約40%のヒト
多発性硬化症血清が組換えgagタンパク質と反応することを示す。
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年4月17日(2001.4.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】 得られたクローンは、C12と命名され、gag遺伝子のマトリックスとキャプ
シド領域に相当する、363アミノ酸(配列番号31)をコードする1089b
p(配列番号2の断片434−1521)のN-末端領域にオープンリーディング
フレームを有する1511bp領域を定義することを可能にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/564 Z 33/564 33/566 33/566 33/569 H 33/569 33/58 A 33/58 C12P 21/02 C // C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 2G045 AA25 CA26 CB03 DA12 DA13 DA14 FB02 FB03 FB07 4B024 AA11 BA80 CA04 DA06 EA04 GA11 HA12 4B063 QA01 QA12 QA18 QA19 QQ02 QQ03 QQ42 QR56 QR62 QR69 QS24 QS25 QS34 4B064 AG01 CA02 CA19 CC24 CE14 DA13 4H045 AA10 AA30 BA10 CA01 EA50 FA74 GA22 GA30 HA05

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離された形態の、レトロウィルスタイプの内因性核酸断片
    であって、前記断片は、自己免疫疾患に関連する、又は妊娠の失敗若しくは妊娠
    の病理的状態に関連する内因性レトロウィルスのgag遺伝子の少なくとも一の部
    分を含む又はそれからなり、前記部分は少なくとも、直接的又は間接的に、発現
    産物をコードすることを特徴とする断片、又はその断片の相補配列。
  2. 【請求項2】 前記全gag遺伝子を含む、またはそれからなることを特徴と
    する、請求項1記載の断片。
  3. 【請求項3】 前記部分が少なくともマトリックス及びキャプシドをコード
    することを特徴とする請求項1記載の断片。
  4. 【請求項4】 配列番号1、配列番号2、配列番号3又はこの配列のいずれ
    か1つに相補する配列を含むことを特徴とする請求項1記載の断片。
  5. 【請求項5】 配列番号1、配列番号2、配列番号3又はこの配列のいずれ
    か1つの相補配列からなることを特徴とする請求項1記載の断片。
  6. 【請求項6】 ヒト染色体1,3,6,7及び16の少なくとも1つに位置
    することを特徴とする請求項1記載の断片。
  7. 【請求項7】 ヒト染色体3に少なくとも位置することを特徴とする請求項
    6記載の断片。
  8. 【請求項8】 前記発現産物がメッセンジャーRNAであることを特徴とする
    請求項1記載の断片。
  9. 【請求項9】 前記発現産物が、自己免疫疾患を患う患者からの生物学的試
    料に存在する抗体により免疫的に認識されることを特徴とする請求項1記載の断
    片。
  10. 【請求項10】 前記生物学的試料が、血清、血漿、関節液、及び尿から選
    択される生物学的液体であることを特徴とする請求項9記載の断片。
  11. 【請求項11】 前記自己免疫疾患が多発性硬化症であることを特徴とする
    請求項9記載の断片。
  12. 【請求項12】 単離された形態であり、かつ請求項1乃至11のいずれか
    1項記載の断片のgag遺伝子の少なくとも前記部分の転写により得られるもので
    ある、内因性転写産物。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至11のいずれか1項記載の断片に属する内因
    性ヌクレオチド配列を検出する方法であって、 組織又は生物学的液体からの細胞内DNAの抽出の前工程を行い、ついで細胞
    内DNAの増幅を、例えばPCRにより、配列番号4乃至配列番号9及び配列番
    号12乃至配列番号17から特に選ばれるプライマーを用いて、少なくとも1サ
    イクル行なうこと、 ハイブリダイゼーションに適当な条件下で、特に高ストリンジェンシーの条件
    下で、試料内に存在する細胞内DNAを所定のプローブと接触させること、ここ
    で、該プローブは、前記断片とハイブリダイズし、ハイブリダイゼーション複合
    体を形成することが可能で、かつ配列番号3の、少なくとも15、好ましくは1
    7、有利には19の連続したヌクレオチドを含むか、又は配列番号3からなるも
    のである、 適当な手段でハイブリダイゼーション複合体を検出すること を特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 前記プローブが、例えば放射性トレーサー又は酵素などの
    トレーサーで標識されているものであることを特徴とする請求項13記載の方法
  15. 【請求項15】 請求項1乃至11のいずれか1項記載の断片に属する内因
    性ヌクレオチド配列の検出方法であって、 組織又は生物学的液体から、任意に単離された染色体からのもの、の細胞内DN
    Aの抽出の前工程を行い、ついで細胞内DNAの増幅を、例えばPCRにより、
    配列番号4乃至配列番号9及び配列番号12乃至配列番号17から特に選ばれる
    プライマーを用いて、少なくとも1サイクル行うこと、 増幅産物のインビトロ転写/翻訳の工程を行うこと、及び 転写/翻訳工程由来の産物を、自己免疫疾患の患者からの血清又は血漿と反応さ
    せること、 を特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 インビトロでT−細胞増殖を調べる及び/又はモニターす
    る方法であって、患者からのT細胞を、請求項15に記載された方法で取得され
    た転写/翻訳産物(配列番号31)、又は配列番号31由来の、またはそれに含
    まれる合成ペプチドのいずれかと接触させる方法。
  17. 【請求項17】 患者から単離された染色体のin situ分子標識の方法であ
    って、配列番号3の全部又は一部を含む、適当なトレーサーで、標識されたプロ
    ーブを用いる方法。
  18. 【請求項18】 細菌宿主で発現カセットを用いて得られる組換えタンパク
    質であって、そのタンパク質配列が配列番号31からなることを特徴とするタン
    パク質。
  19. 【請求項19】 細菌宿主が大腸菌であることを特徴とする請求項18記載
    のタンパク質。
  20. 【請求項20】 自己免疫疾患を検出するための又は妊娠をモニターするた
    めの試薬であって、請求項1乃至11のいずれか1項記載の少なくとも一の断片
    、または請求項16,18、及び19記載の一のタンパク質を含む試薬。
  21. 【請求項21】 生物学的試料中で、自己免疫疾患に対する感受性を検出す
    るための、又は妊娠をモニターするための、請求項1乃至11のいずれか1項記
    載の断片の、又は請求項16,18、及び19記載のタンパク質の使用。
  22. 【請求項22】 前記自己免疫疾患が多発性硬化症であること特徴とする請
    求項21記載の使用。
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