JP2002534095A - プロテアーゼ活性を観察するために設計された原核細胞系 - Google Patents

プロテアーゼ活性を観察するために設計された原核細胞系

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JP2002534095A JP2000592438A JP2000592438A JP2002534095A JP 2002534095 A JP2002534095 A JP 2002534095A JP 2000592438 A JP2000592438 A JP 2000592438A JP 2000592438 A JP2000592438 A JP 2000592438A JP 2002534095 A JP2002534095 A JP 2002534095A
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Abstract

(57)【要約】 本発明はプロテアーゼ活性を観察するための原核細胞系に関する。本発明はまた、プロテアーゼ阻害剤およびプロテアーゼ調節剤の同定、公知のプロテアーゼの切断部位のアミノ酸配列の決定、その切断部位が公知であるプロテアーゼの同定およびクローニング、および対照プロテアーゼと比較して増大した活性を示すプロテアーゼの形態の迅速同定のための試験を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は1999年1月8日に出願された米国予備出願第60/115,27
0号を基づく優先権を主張するものであり、先の出願をここに引用してそのすべ
てをこの明細書の記載とする。
【0002】 発明の分野 本発明は原核細胞系およびこの細胞に基づく試験:i)プロテアーゼ阻害剤およ
びプロテアーゼ調節剤の同定;ii)公知のプロテアーゼの切断部位のアミノ酸配
列の同定;iii)その切断部位が公知であるプロテアーゼの同定およびクローニン
グ;iv)対照プロテアーゼと比較して増大したプロテアーゼ活性を示すプロテア
ーゼの形態の迅速同定に関する。
【0003】 発明の背景 プロテアーゼはペプチド結合を切断し、従って、定義によってタンパク質を変
える酵素である。これらの酵素はおおまかに4つの群に分類される:a)セリンプ
ロテアーゼ、b)システインプロテアーゼ、c)アスパラギン酸プロテアーゼ、およ
びd)金属プロテアーゼ(Nduwimana et al., Ann. Biol. Clin. 53::251-264(1995
))である。この分類は主として作用のメカニズムに基づいている。特定の部位で
ペプチド結合を切断するこれらのプロテアーゼの多くはひとの種々の疾患に関係
している(Melnick,J. L., in Virology 1985,, B.N. Fields, Ed. Raven Press,
New York, pp. 739-794; Ratner et al., Nature (1985) 313:277-283; Farmer
ie et al., Science (1987) 236:305-308; Imai, T., et al., J. Biochem. (19
86) 100:425-432; Cox, D. W. et al., Am. Rev. Respir. Dis., (1988) 137:37
1-375, Albin, R. J. et al., Am. Rev. Respir. Dis., (1987) 135:1281-1285)
)。これらの疾患には、高血圧症、肺気腫の発病、数種類の神経性疾患、呼吸器
疾患および数種類の自己免疫疾患の発病が含まれる。プロテアーゼはまた、数種
類の病原微生物の生理機能およびウイルスの成長に重要な役割を果たしていると
報告されている(Toyoda et al., Cell (1986) 45:761., Hanecak et al., Cell
(1984) 37:1063; Kohl, N. E., et. al., Proc, Nat. Acad. Sci. (USA) (1988)
85:4686-4690)。
【0004】 すべての場合において、特定のプロテアーゼの特異的阻害剤または調節剤が疾
患を阻害するかまたは制御を援助するかのいずれか、および疾患の副作用を軽減
するために用いることができる治療剤として役立ち得ると考えられている。この
ことは、多大な努力を払ってこれらの特異的なプロテアーゼ阻害剤またはプロテ
アーゼ活性の調節を助長する試剤の発見しようとすることになる。過去の従来の
方法は、放射性標識物質または色素生産性物質のいずれかの切断を観察する動力
学的酵素試験を用いていた((Billich, S., et al., J. Biol. Chem., (1988) 26 3 :17905-17908, Moore, M. L., et. al., Biochem. Biophys. Res. Commun. (19
89) 159:420-425; Blumenstein J. J., et al., Biochem. Biophys. Res. Commu
n. (1989) 163:980-987)。他の方法もまたプロテアーゼ活性の観察に用いられた
が、これらすべての技術は時間がかかり、わずらわしく労働集約的である((Drey
er G. B. et al. Proc. Nat. Acad Sci. (USA) (1989) 86:9752-9756; Kraussli
ch, H. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) (1989) 86:807-811; Drake, P.
L., et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. (1988) 156:297-303)。これらの
いずれも自動化された組合せ化学を用いて生産され得る大量の化合物を評価する
ための大量処理形式には用いることができない。さらに最近は、特定の酵素また
は流出ポンプの構造部分内に切断部位を設計することによるすべて細胞に基づく
酵素試験が開発されている(Baum, E. Z. et al., (1990) Proc. Natl. Acad. Sc
i. (USA) (1990)87:10023-10027; Block, T. M. et al., Antimicro. Ag. Chemo
.(1990) 34:2337-2341)。これらの試験方法はより大量処理のスクリーニングに
適しているが、感度および適用性がよくない。均一な形式で用いることができ、
大量処理スクリーニングに適合した確かで融通性があり感度のよい試験方法がプ
ロテアーゼ活性の阻害剤および調節剤の同定のための仕事に非常に有益であると
の認識があった。
【0005】 上記疾患の多くの場合、特定のプロテアーゼ活性がが関係していることが以前
から立証されていた(Black, R. A., et al., Nature (1997) 385:729733)。しか
し、プロテアーゼ遺伝子はこれまでクローニングされていない。迅速で信頼性の
ある方法がプロテアーゼのクローニングのためのゲノムまたはcDNAをスクリ
ーニングするために必要とされていた。従来の分子生物学的技術はある程度の成
功性をもって用いられていた。また、多くの場合、特定のプロテアーゼの具体的
な切断配列は知られていない。現在のところ、プロテアーゼ切断部位のライブラ
リーをスクリーニングする迅速で信頼性のある方法はない(WO96/21009)。
【0006】 最後に、タンパク質構造研究の分野で、検討されるタンパク質を大量に製造す
る必要性が常にあった。細菌エシェリヒア・コリ(Escherichia coli (E. coli))
または酵母ピッキア・パストリス(Picchia pastoris)または昆虫ウイルス、バキ
ュロウイルス(Bacculovirus)を用いる異種遺伝子発現系がが広く用いられてきた
。残念ながら、多くの場合、異種タンパク質は封入体と称される不溶性の凝集体
中に封鎖されているか、または他の沈澱または凝集した不活性な形態で提供され
る。多くの場合、タンパク質のアミノ酸配列におけるわずかな変化が、可溶性従
って活性なタンパク質を産生させる。この変化はタンパク質の全体の構造および
活性が影響されない程度に十分小さいものである。しかし、これらのわずかな可
溶化の変化の確認は非常にわずらわしく労働集約的であることが多い。突然変異
プロテアーゼのライブラリーのスクリーニングおよびより可溶性従って活性な形
態で発現されるプロテアーゼの同定のための迅速な方法が求められていた。
【0007】 発明の要約 本発明は、原核細胞系およびこの細胞に基づく試験:i)プロテアーゼ阻害剤お
よびプロテアーゼ調節剤の同定;ii)公知のプロテアーゼのプロテアーゼ切断部
位のアミノ酸配列の決定;iii)その切断部位が公知であるプロテアーゼの遺伝子
の同定およびクローニング;iv)野生型プロテアーゼが原核細胞系でほとんどま
たは全く活性を示さない時に、プロテアーゼ活性を示すプロテアーゼの形態の迅
速同定に用いられ得るプロテアーゼ活性の観察のための原核細胞系に関する。
【0008】 本発明の1つの態様は、下記: a)プロテアーゼをコードする遺伝子; b)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子(ここで、上記修飾は、上記リプレッ
サー遺伝子によってコードされたリプレッサーポリペプチドの1つまたはそれ以
上のあらわになった許容され得るループ中に設計されたプロテアーゼの1つまた
はそれ以上の同種の切断部位である);および c)レポーターカートリッジ(ここで、上記レポーターカートリッジ中のレポー
ター遺伝子の発現はその転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータン
パク質によって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): を含む原核細胞を含む、プロテアーゼ活性を観察するための原核細胞系である。
【0009】 この系を用いると、プロテアーゼの活性はレポーター遺伝子の発現の程度;す
なわち、レポーター遺伝子の活性度を観察することによって決定することができ
る。修飾または野生型リプレッサーはレポーター遺伝子の発現を負に調節する。
もし、プロテアーゼが同じ細胞中で発現され、活性であるならば、プロテアーゼ
は修飾リプレッサーを、リプレッサー中に設計されているその同種の切断部位で
切断する。切断されたリプレッサーはその同種のDNA配列に結合することがで
きず、従って、レポーター遺伝子の発現を調節しない。すなわち、レポーター遺
伝子の活性を観察することによってプロテアーゼの活性を観察することができる
【0010】 本発明の別の態様は、プロテアーゼ阻害剤およびプロテアーゼ調節剤の同定の
ための試験である。これはプロテアーゼ、同種の切断部位を含む修飾DNA−結
合リプレッサーおよび適当なレポーターカートリッジを発現し得る上記原核細胞
系を用いることによって行うことができる。細胞は可能性のある阻害剤または可
能性のある調節剤の存在下で成長することができる。インキュベートし、プロテ
アーゼの発現を可能にすると、レポーター遺伝子の転写を定量できる。発現の程
度は、可能性のある阻害剤または可能性のある調節剤の効果と相関させるのに用
いるこさができる。
【0011】 本発明の他の態様はその切断部位は知られていないが、公知のプロテアーゼの
切断部位を決定するための試験である。これは、例えば、下記の方法によって行
うことができる。修飾リプレッサーの任意のライブラリーを構築することができ
る。修飾は、リプレッサーの許容され得、あらわになったループをコードする領
域に任意のDNAを設計することによって行うことができる。DNA配列はあら
わになった許容され得るループ中に別のアミノ酸をコードすることができる。ラ
イブラリーの設計では、リプレッサーポリペプチドの読み枠を維持する注意が必
要である。修飾リプレッサーをコードするプラスミドのライブラリーが構築され
たとき、適当な宿主株中に形質転換され、これはレポーターカートリッジ、およ
び特定のプロテアーゼを発現するプラスミドを有する。設計された適当な切断部
位をもつ修飾リプレッサーをコードするプラスミドを有する細胞は、レポーター
遺伝子の高発現度を有する。これらの細胞が同定され分離され得る。これらの細
胞からのプラスミドは分離され、配列決定され、切断部位が決定され得る。
【0012】 本発明の別の態様は、その切断部位が公知であるプロテアーゼ部位をコードす
る遺伝子を同定し、クローニングするための試験である。これは、例えば、下記
の方法によって行うことができる。ゲノムDNAまたはcDNAライブラリーは
、その生物体からプロテアーゼをコードする遺伝子が同定されるはずの生物体を
用いて構築される。ライブラリーが適当な宿主株に形質転換されると、宿主株は
レポーターカートリッジ、およびあらわになった許容され得るループ中に設計さ
れた切断部位をもつ修飾リプレッサーをコードするプラスミドを有する。また、
同種のプロテアーゼ活性をコードするプラスミドをもつ細胞はレポーター遺伝子
の高発現度を有する。これらの細胞からのプラスミドは分離され、分析されプロ
テアーゼをコードする遺伝子が明かにされる。
【0013】 本発明の別の態様は、対照プロテアーゼと比較して高いプロテアーゼ活性を示
す、変異体かまたは天然−由来のプロテアーゼ変異体かなどのプロテアーゼの形
態を迅速に同定するための試験である。野生型が原核細胞系においてほとんどま
たは活性を示さないことが判明しているとき、変異体のプロテアーゼは有用であ
る。これは、例えば、下記のような方法で行うことができる。プロテアーゼの無
作為に変異誘発されたライブラリーを生産することができる。このライブラリー
は適当な宿主株中に形質転換され、これはレポーターカートリッジ、およびあら
わになった許容され得るループ中に設計された切断部位をもつ修飾リプレッサー
をコードするプラスミドを有する。また、より可溶性のプロテアーゼを発現する
細胞がレポーター遺伝子の高発現度を有する。プラスミド、および従って、プロ
テアーゼ遺伝子変異体はこれらの細胞から分離され分析される。
【0014】 本発明の別の態様は上記プロテアーゼを、本発明の方法によってプロテアーゼ
阻害剤またはプロテアーゼ調節剤として初めて同定されたプロテアーゼ阻害剤ま
たはプロテアーゼ調節剤と接触させることによるプロテアーゼの阻害または調節
方法である。
【0015】 本発明の別の態様は、ペプチド結合の切断方法であって、上記ペプチド結合を
、本発明の方法によってプロテアーゼをコードするものとして初めて同定された
ヌクレオチド配列によってコードされたプロテアーゼの有効量と接触させること
を特徴とする方法である。
【0016】 本発明の別の態様は、ペプチド結合の切断方法であって、上記ペプチド結合を
、本発明の方法によって対照プロテアーゼと比較して高いプロテアーゼ活性を示
すものとして初めて同定されたプロテアーゼの有効量と接触させることを特徴と
する方法である。
【0017】 図面の記載 図1は、実施例1で用いられた生物体のスクリーニングの概略表示である。
【0018】 図2は、テトラサイクリンリプレッサーコード領域の修飾の概略表示である。
これはヘリックス4とヘリックス5の間のhCMVプロテアーゼ切断部位の挿入
を示す。また、テトラサイクリンリプレッサーのヘリックス8とヘリックス9の
間のhCMVプロテアーゼ切断部位の挿入の挿入を示す。hCMVプロテアーゼ切
断配列は四角で囲まれている。追加のアミノ酸がNotIおよびAscI制限酵素部
位の設計に適応するように挿入されている。
【0019】 図3は、記載された実施例で用いられたレポーターカートリッジの概略表示で
ある。典型的なE.コリプロモーターの正準−35、−10および+1領域と比
較してテトラサイクリンリプレッサー結合部位(Tet-RE)の相対的位置を示す
。これはまた、細菌リボゾーム結合部位(rbs)およびレポーター遺伝子の相対的
配置を示す。好都合かつ有用な制限酵素の相対的位置も示す。
【0020】 図4は、試験の原理の証拠を示すために用いられたプレートの電子走査画像を
示す。暗い(橙)部分は増殖を示す。明るい部分(黄色)は増殖のない部分を示す。
下記に詳細に記載したように、レポーターおよび被験発現プラスミドの両方を含
有するE.コリ細胞を適当な抗生物質を含有するLB寒天培地に播種した。上記
のプレートに示したように、イソプロピル チオ−ガラクトピラノシド(IPT
G)を培地に含むか含まないのかのいずれかである。クロラムフェニコール(Cm)
(60μg/ml)またはリファムピシン(Rif)(30μg/ml)の60μlを上記のプ
レートに添加した。プレートをインキュベートし、増殖に対するクロラムフェニ
コールの効果を観察した。リファムピシンは対照として含む。
【0021】 図5は実施例に用いられた発現プラスミドの概略表示である。プラスミドの詳
細な構築は下記に記載した。複製の起点(ori)、T7プロモーター(T7)、hCM
Vプロテアーゼ遺伝子(CMVプロテアーゼ)、b−ラクタマーゼ遺伝子(ampR)、
テトラサイクリンリプレッサー(Tet-R*)およびlacオペロンリプレッサー(lacI
)遺伝子をコードする遺伝子の相対的な位置を示す。
【0022】 図6は切断部位の任意のライブラリーを作成するために用いられる正方向およ
び逆方向のDNA配列である。関連する制限酵素部位の相対的配置を示す。DN
A配列において、a=アデニン、c=シトシン、t=チミジン、g=グアニン、
b=g、tまたはcのいずれか、v=g、aまたはcのいずれか、n=4つのヌ
クレオチドのいずれか。
【0023】 図7は、IPTGの存在下または不存在下でのE.コリ被験株の増殖に対する
クロラムフェニコールの作用を示す表である。数字はmmで測定した増殖阻害領
域を示す。
【0024】 図8は、可溶性HCVプロテアーゼ変異体を得るための細菌の選択法の一覧図
である。方法の詳細な記載については実施例4参照。(中央)発現プラスミド(H
CV NS4a-NS3融合プロテアーゼおよび修飾Tetリプレッサー)および染色
体性にコードされたTetプロモーター−CAT(クロラムフェニコール・アセチ
ル・トランスフェラーゼ)遺伝子融合;(右)NS3プロテアーゼが不溶性の場合(
プロテアーゼの不溶性によって、遮蔽された活性がクロラムフェニコール−感受
性細菌をもたらす);(左)NS3プロテアーゼが可溶性の場合(プロテアーゼが活
性であるためクロラムフェニコール−抵抗性細菌をもたらす)。
【0025】 図9は種々のHCV NS4a-NS3融合タンパク質構築物の発現のSDS−
PAGE分析を示す。細胞を含有するプラスミドはOD600−0.7まで増殖し、
培養物10mlを20℃にて20時間0.25mM IPTGで誘導させた。細胞を
卓上微量遠心管中で遠心分離(1500rfc)し、細胞ペレットを25mM Na-リ
ン酸緩衝液(pH 7.5; 0.5M NaCl, 2mM DTT, 10:M ZnCl, 10mM MgCl, 10:g/ml DNA
se)1mlに再懸濁させ、動力1分間5パルスで2回超音波処理した。ホモモジネ
ートは卓上微量遠心管中で最大速度(20800rfc)で20分間回転処理した。
ホモジネートおよび上清を、10−20%SDS−PAGE成形済みゲル(Bio-R
ad)で分析した。レーン1、分子量標準。下記の試料はホモジネートと上清がそ
れぞれ対になっている:レーン2および3、変異体HCV NS4a-NS3融合
プロテアーゼ;レーン4および5、変異体HCV NS4a-NS3融合プロテア
ーゼ。
【0026】 下記の定義は本発明の意図するところをより詳細に記載するためのものである
【0027】 用語原核宿主細胞は、これに限定されるものではないが、以下の属および種: エシェリキア・コリ サルモネラ クレプシエラ シュードモナス カウロバクター リゾビウム などを含む。
【0028】 用語プロテアーゼは、ポリペプチド中のアミド結合を切断できるポリペプチド
をいう。プロテアーゼをコードする遺伝子は、ポリペプチド鎖中のアミド結合を
切断できるプロテアーゼポリペプチド全長およびプロテアーゼのセグメントをコ
ードするDNA配列をいう。
【0029】 用語リプレッサーは、特定のDNA配列に結合し得るポリペプチドまたはポリ
ペプチドのセグメントをいう。リプレッサータンパク質のその同種のDNA配列
への結合は特定のプロモーターの転写を抑える。このプロモーターはリプレッサ
ータンパク質によって負に制御されると考えられている。
【0030】 用語リプレッサーの修飾は、特定のプロテアーゼ切断部位をコードする追加の
アミノ酸残基を含むようにリプレッサーをコードするDNA配列を構築すること
をいう。用語リプレッサーのあらわになった許容し得る領域とは、下記のような
ものを意味する。許容し得るとは、余分のアミノ酸のまさにその挿入がリプレッ
サーのその同種のDNA配列への結合を阻害しないように、リプレッサーコード
領域中に上記の追加のアミノ酸を構築することをいう。あらわになったとは、そ
の挿入が、プロテアーゼによって切断されるように接近しやすい領域にあるべき
事実およびDNA結合特性が切断によって破壊されるという事実をいう。
【0031】 用語レポーター遺伝子とは、その活性が容易に観察され得るタンパク質または
タンパク質のセグメントをコードするDNA配列をいう。これらには、これに限
定されるものではないが、レポーター遺伝子、すなわち、クロラムフェニコール
・アセチル・トランスフェラーゼ、b-ガラクトシダーゼ、アルカリホフォスファ
ターゼ、緑色蛍光タンパク質、自殺遺伝子として働き得る抗生物質耐性または毒
性遺伝子を与える他の遺伝子を含む。
【0032】 用語レポーターカートリッジとは、下記:その転写活性がリプレッサータンパ
ク質によって負に調節されるプロモーター;レポーター遺伝子;および必要な転
写および翻訳記号からなるユニットをいう。レポーターカートリッジは細胞内部
にプラスミドまたはバクテリオファージまたは独立して複製するエピソームの部
分として保持され得るか、または宿主細胞染色体の部分であってもよい。宿主細
胞染色体にレポーターカートリッジを移入するために、数種の選択的方法の1つ
を用いることができる:i)温度感受性複製起源を含むプラスミドの使用が利用で
きる;ii)E.コリ染色体のattP部位の相同的組換え;またはiii)直鎖DNAを
用いる形質転換も利用できる。
【0033】 成句「初めて同定された」とは、後文に記載された性質をもつことが過去に知ら
れていなかったことをいう。
【0034】 ここに記載されたすべての成分は、例えば、"Molecular Cloning, A laborato
ry Manual"(2nd edition, Sambrook, Fritch and Maniatis 1989, Cold Spring
Harbor Press)に記載されている標準的な分子生物学的方法を用いて合成または
組み立てることができる。これらには、これに限定されるものではないが:適当
な制限酵素を用いる組換え発現ベクターの構築;DNAフラグメントの分離;D
NAフラグメントの結合;適切な制限酵素切断部位の創生;部位指示変異誘発を
用いるDNAの小片の修飾;化学的合成またはPCRを用いてDNAフラグメン
トを得ることを含まれる。
【0035】 プロテアーゼおよびリプレッサー遺伝子の原料は既に同定されクローニングさ
れたコピーであってもよいし、ゲノムまたはcDNAライブラリーを用いて得て
もよい。プロテアーゼ遺伝子および/または修飾リプレッサー遺伝子は宿主細胞
中に、プラスミドまたはバクテリオファージまたは独立して複製するエピソーム
の部分のいずれかとして、または宿主細胞染色体の部分であってもよい。好まし
くは、プロテアーゼの転写は、誘導可能なプロモーター、すなわち、イソプロピ
ル・チオ−ガラクト・ピラノシド(IPTG)調節lacプロモーター、または熱調
節ファージプロモーターまたは他の調節プロモーターによって調節され得る。必
要でないこともあるが、リプレッサー遺伝子の転写は恒常的に活性であることが
好ましい。
【0036】 プロテアーゼ切断部位をコードするDNA配列は化学的合成またはPCRを用
いて得るか、または標準的なDNA組換え法を用いてプロテアーゼ基質からクロ
ーニングすることができる。プロテアーゼ切断部位をコードするDNA配列は、
制限酵素消化ついで結合を用いてリプレッサーのDNA配列のコード枠に構築す
ることができる。必要ならば、適当な制限酵素部位を、部位指示変異誘発または
類似の方法を用いて、リプレッサーのDNA配列中であってプロテアーゼ切断部
位をコードするDNA配列に近接して構築することができる。切断部位を補助す
るアミノ酸をコードする追加のDNA配列を、プロテアーゼ切断部位をコードす
るDNA配列のいずれかの側に添加することができる。プロテアーゼ切断部位を
コードするDNA配列は、その同種のDNA配列への結合活性を壊すことなく、
なおかつプロテアーゼに接近可能である、リプレッサー分子の領域にされること
が重要である。
【0037】 レポーターカートリッジ中のプロモーターの転写活性は標準の方法を用いて測
定することができる。例えば、抗生物質抵抗性を付与する遺伝子生成物などの生
物学的活性タンパク質は、適当な濃度の抗生物質の存在下で、増殖/非増殖表現
型として測定することができる。b−ガラクトシダーゼまたはタンパク質同化酵
素などの生物学的に活性な酵素もまた適当な条件下で観察することができる。ア
ルカリフォスファターゼ活性などの酵素活性は増殖培地に適当な基質を組み入れ
て観察することができる。
【0038】 本発明で用いられるクローニングおよび発現ベクターは、抗生物質抵抗性など
の所望の形質転換体を選択するために用い得る1つまたはそれ以上のマーカー活
性を含有することができる。DNAの配列(複数もあり)はまた、所望の遺伝子の
転写および翻訳を補助および/または適当な読取枠を保持するためのクローニン
グ媒体または特定の遺伝子中に挿入することができると理解される。
【0039】 プロテアーゼを有効量のプロテアーゼ阻害剤またはプロテアーゼ調節剤と接触
させることによるプロテアーゼの阻害または調節のための条件は、例えば、Kezd
y, F.S. and Kaiser, E. T., Methods in Enzymology, (1970)19,3-20に記載の
標準的な技術を用いて当業者によって決定され得る。ペプチド結合を有効量のプ
ロテアーゼと接触させることによるペプチド結合の切断試験方法は、例えば、Kn
ight, C. G., Methods in Enzymology, (1995)248 18-34に記載の標準的な技術
を用いて当業者によって決定され得る。
【0040】 下記の実施例は本発明のいくつかの具体例の実施方法を説明する。これらの実
施例、発明の詳細な記載およびそこ引用された文献から、当業者は本発明のこれ
らのおよび他の具体例の調製および使用方法を容易に理解することができる。実
施例は本発明の範囲を制限するものではない;本発明の範囲は請求の範囲によっ
て明確に述べられている。ここに引用された文献はすべて引用によって明細書の
記載とする。
【0041】 実施例1 これはひとサイトメガロウイルス(hCMV)プロテアーゼの阻害剤のスクリー
ニングのための試験方法の使用例である。スクリーニング生物体の概略図を図1
に示した。実施例に用いられたリプレッサーはテトラサイクリンリプレッサーで
ある。いくつかの原核生物に天然にアルファヘリックス−ターン−アルファヘリ
ックスモチーフのホモ二量体として生じ、回文構造のDNA配列: 5'---C-X-C-T-A-T-C-A-X-T-G-A-T-A-G-X-G--3' に結合するリプレッサー分子の1種である。
【0042】 テトラサイクリンリプレッサーの野生型(B型)はアミノ酸207個の長さであ
り、二量体としてDNAに結合する。各単量体は10個のアルファヘリックスの
コイルからなる。これらの10個のアルファヘリックスコイル間に存在する介在
領域は部分的に折りたたまれたベータ−シートとして存在する。二量体は、3つ
のヘリックスの束、A1、A2およびA3によって、各単量体について形成され
ているタンパク質コアと2つのDNA−結合ドメインにはっきりと区別される。
各DNA結合ドメインはアルファ−ヘリックス4によってコアに結合されている
。10に対して5のコアヘリックスが二量体形成を担っている(Braumeister R.,
et al., J. Mol. Biol. (1992)226:1257-1270; Meffert, R. et al., Nuc. Aci
ds Res. (1990)22:6633-6636, Berens, C., et al., J. Biol. Chem. (1992)267 :1945-1952; Skerra, A., Gene (1994)151:131-135)。
【0043】 hCMVプロテアーゼ切断部位(-A-G-V-V-N-A-S-C-R-L-G-A-)は、アミノ酸プロ
リン(#69残基)とグリシン(#72残基)間に組み込まれている。プロテアーゼに
、より接近し得る切断部位を作成するために、2つのアラニン残基が配列の前に
挿入され、プロリンが配列の最後に挿入されている。リプレッサーの完全な切断
を確実にするために、第二の切断部位がヘリックス#8およびヘリックス#9間に
挿入されている。上述の切断配列はリジン(#155残基)とプロリン(#161残
基)の間に挿入されている。また、2個のアラニン残基がプロテアーゼに、より
接近しやすくするために配列の前に組み込まれている。上述のように、修飾テト
ラサイクリンリプレッサー遺伝子はcolE1プラスミド上に保持され、構成プロ
モーターから転写される。
【0044】 hCMVプロテアーゼをコードする遺伝子はテトラサイクリンリプレッサー遺
伝子と同じプラスミド上に保持されており、その転写は誘導可能なT7プロモー
ターから制御を受けている。
【0045】 用いられたレポーターモジュールはクロラムフェニコール・アセチル・トラン
スフェラーゼ(CAT)遺伝子であり、その転写は修飾テトラサイクリンリプレッ
サーによって調節されている。修飾テトラサイクリンリプレッサーの概略表示を
図2に示した。プロモーターは、E.コリプロモーターの正準−35領域、テト
ラサイクリンリプレッサー結合配列、E.コリプロモーターの正準−10領域、
+1転写開始部位および別のテトラサイクリンリプレッサー結合部位の順に含む
。修飾テトラサイクリンプロモーター/オペレーターの正確なDNA配列を図3
に示した。クロラムフェニコール・アセチル・トランスフェラーゼ遺伝子はファ
ルマシア−バイオテクからカートリッジとして入手した。
【0046】 このような系におけるhCMVプロテアーゼの活性はクロラムフェニコールの
存在下で増殖する株の能力を測定することによって容易に観察することができる
。IPTGを用いるプロテアーゼの誘導を観察する典型的な実験結果を図7およ
び図4に示す。
【0047】 発現プラスミドの構築 それ自体の構成転写プロモーターおよびリボソーム結合部位を含有する野生型
テトラサイクリンリプレッサーをコードする遺伝子は市販のプラスミドpASK
75から得た。標準の分子生物学的技術を用いてプラスミドベクター、pUC1
8にクローニングした。部位特異的変異誘導を用いて、NotI制限酵素切断部位
を、リプレッサーのアミノ酸残基#69(ヘリックス#4の後)をコードするトリプ
レットおよびアミノ酸残基#155(ヘリックス#8の後)をコードするトリプレッ
トの直ぐ後のテトラサイクリンリプレッサーのDNA配列中に導入した。また、
部位特異的変異誘導を用いて、AscI制限酵素切断部位を、アミノ酸残基#72
(ヘリックス#5の前)をコードするトリプレットおよびアミノ酸残基#161(ヘ
リックス#9の前)をコードするトリプレットの直ぐ後に導入した。すべての操作
中テトラサイクリンリプレッサーの読取枠を保持するように注意した。すなわち
、転写および翻訳して、修飾の後テトラサイクリンリプレッサーの全長を合成し
た。これらの制限酵素切断部位のテトラサイクリンリプレッサー遺伝子のDNA
配列への挿入はテトラサイクリンプロモーターからのレポーター遺伝子の転写を
調節する修飾テトラサイクリンリプレッサーの能力に影響を与えなかった。
【0048】 hCMVプロテアーゼ切断部位は変異誘発カセットを用いて挿入した。相互に
相補性であり、hCMVプロテアーゼ切断部位をコードし、NotI部位およびAs
cI部位に近接しているDNA配列を含み、2個のオリゴを合成することによっ
て行った。
【化1】
【0049】 2種のオリゴを等モル比で混合し、アニールさせ、制限酵素NotI部位および
AscI部位で切断した。ついでそれらを標準的な分子生物学的技術を用いて、テ
トラサイクリンリプレッサーをコードするDNA配列に構築されたNotI部位お
よびAscI部位に挿入した。オリゴの設計およびすべてのDNA操作中、テトラ
サイクリンリプレッサーの読取枠の保持に注意を払った。また、転写および翻訳
によって、hCMVプロテアーゼ切断部位を含有するテトラサイクリンリプレッ
サーの全長を合成した。hCMVプロテアーゼ切断部位の挿入は、テトラサイク
リンリプレッサーからのレポーター遺伝子の転写を調節する修飾テトラサイクリ
ンリプレッサーの能力に悪影響を与えなかった。
【0050】 hCMVプロテアーゼをコードする遺伝子を最初にプラスミベクターpET15
にクローニングした。サブ−クローニングはhCMVプロテアーゼ遺伝子の発現
はT7プロモーターの調節下にあるようにして設計した。T7プロモーターを含
有するカセット全体、リボソーム結合部位およびhCMVプロテアーゼをコード
する遺伝子を、修飾テトラサイクリンリプレッサー遺伝子含有の上記修飾pUC
18ベクター中にクローニングした。
【0051】 hCMVプロテアーゼ遺伝子およびhCMVプロテアーゼ切断部位含有修飾テト
ラサイクリンリプレッサー含有発現プラスミドの概略表示を図5に示す。
【0052】 また、制御発現プラスミドを構築した。制御発現プラスミドはhCMVプロテ
アーゼ切断部位がテトラサイクリンリプレッサー中に挿入されていないこと以外
は上記のプラスミドと同じである。
【0053】 レポータープラスミドの構築 プラスミドベクターpPMK705、これはpSC101温度感受性複製起源お
よびカナマイシン抵抗性を付与する遺伝子を含有するが、テトラサイクリンプロ
モーター/オペレーター系を含有するように修飾された。これは、i)正準のE.
コリプロモーター、ii) 正準のE.コリプロモーターの−35と−10の間にあ
るテトラサイクリンリプレッサー結合部位、iii)+1転写開始部位とHind III
制限切断部位の直後のテトラサイクリンリプレッサーを含有するDNA配列を挿
入することによって行った。上記モジュールの挿入はカセット変異誘導および標
準の分子生物学的技術を用いてなされた。モジュールのDNA配列を下記に示す
【化2】
【0054】 クロラムフェニコールアセチル−トランスフェラーゼ遺伝子およびそれ自身の
リボソーム結合部位を含有するが、転写プロモーターを含有しないCATカート
リッジは、ファルマシア・バイオテク・カンパニーからカセットとして入手した
。このカセットはクローニング目的のためにいずれかの末端にHind III部位を
持っている。CATカートリッジを上記修飾プラスミドベクターpMAK705
のHind III部位に挿入した。
【0055】 スクリーニング株の開発 E.コリ株BL21(DE3)をノバーゲンインコーポレイテッドから入手した
。その遺伝形質が下記に挙げられているこの具体的な株は、T7プロモーターの
調節下遺伝子を発現する能力を持っている。この株はレポータープラスミドで形
質転換され、カナマイシン抵抗性細胞が分離された。その後、レポータープラス
ミドを含有する細胞を、形質転換された細胞の選択としてアンピシリンおよびカ
ナマイシン抵抗性を用いる被験または対照発現プラスミドのいずれかで形質転換
した。 BL21(DE3)の遺伝形質:DE3を伴なうF−ompT[lon]hsdSB(rB-m
B-)、T7RNAポリメラーゼ遺伝子を坦持するラムダプロファージ
【0056】 レポータープラスミドおよび被験プラスミドを含有する細胞はアメリカ合衆国
20110バージニア州、メネッサ、ユニバーシティ・ブールバール、1080
1、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託され、A
TCC受託番号207047である。
【0057】 プロテアーゼ阻害剤の提案スクリーニング実験計画案 1)レポータープラスミドおよび被験発現プラスミドまたは対照発現プラスミド
のいずれかを含有するスクリーニング株を125mlフラスコ中(LB+アンピシ
リン100μg/mlおよびカナマイシン15μg/ml)30mlに接種した。
【0058】 2)37℃にて3−4時間振盪しながら培養物を増殖させ(ОD600nm約0.5
単位)、IPTGを、最終濃度2.5μg/mlになるように培養培地に添加した。
培養物をさらに1.5時間37℃にてインキュベートした。
【0059】 3)ついで、培養物をLB溶融寒天(48℃−50℃)+アンピシリン(100μg
/ml)フ+カナマイシン(15μg/ml)+クロラムフェニコール(3.5μg/ml)に
播種するために用いた。用いられた接種の量は1%であった。ついで播種された
溶融寒天を直ぐにプレートに注いだ(25ml/100mm直径ペトリ皿)。
【0060】 4)プレートを冷却および固化後、寒天にくぼみを作り各くぼみに被験化合物を
添加した。被験化合物を約15分間寒天中に拡散させ、ついで、プレートを37
℃にて6−10時間インキュベートした。インキュベートの後、観察された増殖
阻害域を測定し、比較した。
【0061】 5)対照発現プラスミド含有株と比較して被験発現プラスミド含有株の増殖阻害
領域がはっきりしている化合物を陽性ヒットとみなした。試験プレートにクロラ
ムフェニコールの添加を省略した以外は上記と全く同じようにして2回目の試験
で陽性化合物を確認することができる。真のヒットはこれらの条件下で増殖阻害
域を示さない。
【0062】 実施例2 この方法は、すでにクローニングされ、活性型で細菌系に成功裏に発現された
プロテアーゼの切断部位を決定するために用いた。上記の実施例1と同様に、E
.コリを有機生物体として用いて、試験を行った。テトラサイクリンリプレッサ
ーはDNA−結合リプレッサー分子として用いることができ、上記のCATレポ
ーターカートリッジはレポーター遺伝子として用いることができる。実施例1の
記載と比較して、テトラサイクリンリプレッサーのアミノ酸プロリン(#69残基
)とグリシン(#72残基)の間にCMVプロテアーゼ切断部位を挿入する代わりに
、切断部位の任意のライブラリーを挿入することができる。
【0063】 発現プラスミドは上記実施例1に記載と同様にして構築した。特定の切断部位
の決定が必要とされるプロテアーゼを、NcoIおよびHind III、または他の適
当な制限酵素切断部位を用いて、上記発現プラスミド中のCMVプロテアーゼの
位置にクローニングすることができる。
【0064】 切断部位の任意のライブラリーは標準的な分子生物学的技術を用いて構築する
ことができる。要約すれば、任意のDNAのオリゴを図6に記載と同様の設計を
用いて合成した。間に「気泡」の形成とともにアニールが可能なように、任意のヌ
クレオチドのいずれかの側で十分相同性のあるものである。逆方向および正方向
のDNAオリゴを、等−モル濃度で混合し、アニールし、制限酵素PstIおよび
Hind IIIを用いて切断する必要がある。ついで、オリゴは、E.コリベクター、
すなわち、pUC19のPstIおよびHind IIIの部位に結合することができる。
ついで、結合混合物はE.コリのmutS株の形質転換に用いることができる。この
mutS変異は2種類のオリゴのアニールの間の不適正に創生されたもの(the mis-
match generated)を修復しない。形質転換された培養物は、形質転換約1時間後
30℃にて回収することができ、ついで適当な抗生物質を用いて選択培地上で増
殖させる。pUC19の場合、ルリアブロス(Luria Broth)中100μg/mlを用
いることができる。細胞を液体培地500ml中で定常期まで増殖させる。ついで
、プラスミドを培養物から分離する。ついで、プラスミドの大部分を制限酵素N
otIおよびAscIで切断することができる。DNAの小断片を分離する。ついで
、このDNAの分離された小片は上記の発現プラスミドのNotIおよびAscI中
に結合することができる。すなわち、テトラサイクリンリプレッサーのあらわに
されかつ許容され得るループ中に挿入された切断部位の任意のライブラリーを創
生したことになる。
【0065】 上述のように、実施例1に用いたのと同じレポーターカートリッジをこの特定
の試験に用いることができる。レポータープラスミドは実施例1と同様にして構
築することができる。
【0066】 試験に用いるためのE.コリ株の開発 E.コリ株BL21(DE3)(Novagen Inc.)またはT7プロモーターからの発
現を可能にする類似の株を用いることができる。この株はレポータープラスミド
で形質転換する必要がある。形質転換された株は選択マーカーとしてカナマイシ
ン抵抗性を用いて選択することができる。ついで、レポータープラスミド含有細
胞を上記と同様にして創生された発現プラスミドのライブラリーで形質転換する
ことができる。アンピシリンおよびカナマイシン抵抗性を形質転換細胞の選択に
用いることができる。細胞を2つのプラスミド、発現プラスミドのライブラリー
およびレポータープラスミドで形質転換した後、細胞を抗生物質選択強制下液体
ルリアブロス100ml中数世代(定常期)増殖させる必要がある。ついで、この細
胞を2−ml部づつ凍結状態で貯蔵する必要がある。 BL21(DE3)の遺伝形質:DE3を伴なうF−ompT[lon]hsdSB(rB-m
B-)、T7RNAポリメラーゼ遺伝子を坦持するラムダプロファージ
【0067】 特定切断部位の同定のための提案スクリーニング実験計画案 1)レポータープラスミドおよび発現プラスミドのライブラリーからの発現プラ
スミドを含有する凍結上記E.コリのバイアルを氷上でゆっくりと解凍する。
【0068】 2)豊富培地(rich medium)およびアンピシリン(100μg/ml)+カナマイシン
(15μg/ml)+クロラムフェニコール(15μg/ml)+IPTG(20μg/ml)
の補足培地を含有する数個のペトリ皿(各直径100mm)を上記解凍E.コリ培養
物の100μLを用いて覆う。
【0069】 3)プレートを30℃にて一夜インキュベートする。一夜インキュベート後に得
られたコロニーを15−μg/mlクロラムフェニコールの存在下の細胞の増殖に
よってクロラムフェニコール抵抗性につき再度試験する。
【0070】 4)各クロラムフェニコール抵抗性コロニーからの発現プラスミドを個々に分離
する。修飾テトラサイクリンリプレッサーのDNA配列を決定し、ついで切断部
位のアミノ酸配列をDNA配列から導き出す。
【0071】 5)ついで切断部位のアミノ酸配列を、合成によって製造した基質の切断として
の2回目の試験によって確認する。
【0072】 実施例3 この方法はその具体的な切断部位が公知であるプロテアーゼをクローニングす
るために用いた。上記の実施例1と同様に、E.コリを有機生物体として用いて
、試験を行った。テトラサイクリンリプレッサーはDNA−結合リプレッサー分
子として用いることができ、上記のCATレポーターカートリッジをレポーター
遺伝子として用いることができる。実施例1の記載と比較して、テトラサイクリ
ンリプレッサーのアミノ酸プロリン(#69残基)とグリシン(#72残基)の間にC
MVプロテアーゼ切断部位を挿入する代わりに、特定の切断部位を挿入する。
【0073】 第一に、プロテアーゼがクローニングされるべき有機生物体から得られたゲノ
ムDNAまたはcDNAを用いるプラスミドベースの発現ライブラリーを標準の
分子生物学的技術を用いて構築した。テトラサイクリンリプレッサーをコードす
る遺伝子を実施例1に記載と同様に適当な特定の切断部位を含有するように修飾
する。それ自身のプロモーターおよびリボソーム結合部位を含有する修飾テトラ
サイクリンリプレッサーをコードする遺伝子を上記のプラスミドベースの発現ラ
イブラリーにサブ−クローニングした。すなわち、それは、テトラサイクリンリ
プレッサーが、hCMVプロテアーゼ切断部位とは異なって適当な切断部位を含
有し、hCMVプロテアーゼ遺伝子の代わりに、ゲノムまたはcDNAライブラリ
ーで置換されている以外は、実施例1に記載の発現プラスミドに類似している。
【0074】 上述のように、実施例1で用いたのと同じレポーターカートリッジをこの特定
の試験に用いることができる。レポータープラスミドは実施例1と同様に構築す
ることができる。
【0075】 試験のために用いるE.コリ株の開発: 上記のプラスミドベースの発現プラスミドと適合し得るE.コリ株を用いるこ
とができる。この株はレポータープラスミドで形質転換される必要がある。形質
転換細胞は選択マーカーとしてカナマイシン抵抗性を用いて選択することができ
る。ついで、レポータープラスミド含有細胞を上記と同様にして創生された発現
プラスミドのライブラリーで形質転換することができる。適当な抗生物質の抵抗
性を形質転換細胞の選択に用いることができる。細胞を2つのプラスミド、発現
プラスミドのライブラリーおよびレポータープラスミドで形質転換した後、細胞
を抗生物質選択強制下液体ルリアブロス100ml中数世代(定常期)増殖させる必
要がある。ついで、この細胞を2−ml部づつ凍結状態で貯蔵する必要がある。
【0076】 プロテアーゼ遺伝子のクローニングのための提案スクリーニング実験計画案: 1)レポータープラスミドおよび発現プラスミドのライブラリーからの発現プラ
スミドを含有する凍結上記E.コリのバイアルを氷上でゆっくりと解凍する。
【0077】 2)豊富培地(rich medium)およびアンピシリン(100μg/ml)+カナマイシン
(15μg/ml)+クロラムフェニコール(15μg/ml)+IPTG(20μg/ml)
の補足培地を含有する数個のペトリ皿(各直径100mm)を上記解凍E.コリ培養
物の100μLを用いて覆う。
【0078】 3)プレートを30℃にて一夜インキュベートする。一夜インキュベート後に得
られたコロニーを15−μg/mlクロラムフェニコールの存在下の細胞の増殖に
よってクロラムフェニコール抵抗性につき再度試験する。
【0079】 4)各クロラムフェニコール抵抗性コロニーからの発現プラスミドを個々に分離
する。ゲノムまたはcDNAフラグメントインサートのDNA配列を決定する。
【0080】 5)ついで、ゲノムまたはcDNAインサートのフラグメントから産生されたタ
ンパク質分解活性をさらに適当な検出方法を用いる合成基質(放射性標識、蛍光
発色またはELIZA)の切断としての2次試験を用いて確認した。
【0081】 6)もし、全翻訳領域(open reading frame)が得られなければ、クローニングさ
れたプロテアーゼフラグメントを標準のハイブリッド形成技術を用いて全遺伝子
をクローニングするために用いることができる。
【0082】 実施例4 E.コリ中に発現する野生型C型肝炎ウイルス(HCV)NS3プロテアーゼは
不溶性であり、従って研究目的の用途が制限される。インビボのHCV NS4a
タンパク質は、HCV NS3とヘテロマーの複合体を形成することによってH
CV NS3プロテアーゼ活性を刺激する。HCV NS4a−NS3融合プロテ
アーゼ変異体のライブラリーを、可溶性かつ活性プロテアーゼを発現する変異体
をみつけるために作成した。
【0083】 HCVの場合、発現された野生型HCVプロテアーゼは本来的に活性である;
しかし、その活性は発現されたプロテアーゼの不溶性によって遮蔽されており、
その結果、クロラムフェニコール感受性(Cms)表現型になる。変異体の集団の
うち、より可溶性の活性変異体プロテアーゼ発現されると、プロテアーゼの本来
の活性は変異体酵素の可溶性によって遮蔽されず、この変異体プロテアーゼを持
っている細胞はクロラムフェニコール抵抗性(CmR)になる。
【0084】 本発明は、変異体について、可溶性かつ活性なプロテアーゼを発現するHCV NS4a−NS3融合プロテアーゼ変異体のライブラリーをスクリーニングする
ために用いることができる。細菌の選択方法を図8に図解した。この方法は実施
例1にCMVについて記載された方法とは異なり、Tetリプレッサー含有プラス
ミドはTetリプレッサー内にHCV切断部位(CMV切断部位ではなく)を持って
おり、HCVプロテアーゼ(CMVプロテアーゼではなく)を含有しており、CA
T遺伝子は染色体上(2番目のプラスミドでなく)にある。当業者は分子生物学の
標準技術を用いてCMVを用いる方法からHCVを用いる方法を容易に作成する
ことができる。
【0085】 この方法は、HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼ遺伝子および修飾Tet
リプレッサー遺伝子を特徴とする。Tetリプレッサーの修飾は、Tetリプレッサ
ータンパク質の溶媒−暴露ループ内へのHCV NS3プロテアーゼ切断部位の
導入である。このプラスミドを坦持する株はまた、Tetプロモーターの制御下染
色体−コードクロラムフェニコールアセチラーゼトランスフェラーゼ(クロラム
フェニコール抵抗性付与−CAT)を有している。(lac-T7制御下)IPTGに
よる変異体HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼの導入後、この株は、プロ
テアーゼ活性が存在するならば(修飾Tetリプレッサーの切断がCATの発現を
可能にするから)、クロラムフェニコール抵抗性(CmR)になるか、融合プロテア
ーゼ活性が存在しないならば(修飾Tetリプレッサーの切断がないと、CATの
阻止があるから)、クロラムフェニコール感受性(Cms)のままのいずれかになる
【0086】 この方法の非変異誘発HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼ(野生型HC
V NS4aおよびNS3配列を有する)の発現は、1μg/mlクロラムフェニコー
ルで寒天プレートで非常にゆっくりと増殖するE.コリ細胞を産生した。変異体
HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼのライブラリーを、E.コリ選択株に
形質転換した。HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼをコードする多くのプ
ラスミドは誘導形質転換E.コリ細胞に低濃度クロラムフェニコール(1−3μg
/mlクロラムフェニコール)のプレート上で、より増強された増殖能力を与える
。しかし、12の形質転換体は、非常に高い濃度のクロラムフェニコール(30
μg/ml)のプレート上で増殖した。これらの高いCmR形質転換体はコロニー精
製され、変異体HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼの溶解性をSDS−P
AGE分析によって評価した(図9に図示したものに類似)。6つの形質転換体は
他のものより、より可溶性のプロテアーゼを示し、プラスミドDNAを調製し、
配列決定した。
【0087】 図9(レーン4および5)は、可溶性画分中のそのような変異体HCV NS4a
−NS3融合プロテアーゼの1つを示すが、一方、非変異融合プロテアーゼ(2
および3)は不溶性である。同様の結果が他の5つの変異体HCV NS4a−N
S3融合プロテアーゼについて得られた(データは示さず)。
【0088】 この実施例は非遮蔽活性をもたらす溶解性についてプロテアーゼ変異体をスク
リーニングする本発明の使用を記載した。本発明は同様に、活性について種々の
野生型分離体のスクリーニングに用いることができる。この活性はプロテアーゼ
の天然由来の変異形の可溶性によるものであるか、または天然由来の変異形の本
来の活性によるものであった。
【0089】 この明細書に記載の変異体HCV NS4a−NS3融合プロテアーゼの産生は
さらに同時係属の1999年1月8日出願の米国特許出願第60/115,27
1号およびこの出願と同日出願の米国特許出願第 号に記載されており、そ
れらをここに引用してこの明細書の記載とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で用いられるスクリーニングの生物体の概略表示である
【図2】 テトラサイクリンリプレッサーコード領域の修飾の概略表示であ
る。
【図3】 記載された実施例で用いられたレポーターカートリッジの概略表
示である。
【図4】 本発明の原理の証拠を示すために用いられたプレートの電子走査
画像を示す
【図5】 実施例に用いられた発現プラスミドの概略表示である。
【図6】 切断部位の無作為のライブラリーを作成するために用いられる正
方向および逆方向のDNA配列である。
【図7】 IPTGの存在下または不存在下でのE.コリの増殖に対するク
ロラムフェニコールの作用を示す表である。
【図8】 可溶性HCVプロテアーゼ変異体を得るための細菌の選択式の一
覧図である。
【図9】 種々のHCV NS4a-NS3融合タンパク質構築物の発現のS
DS−PAGE分析を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 デイビッド・ラッチ アメリカ合衆国19020ペンシルベニア州ア ンダルージャ、エイ2・レジス・コート 516番 (72)発明者 マイケル・ウィットカインド アメリカ合衆国18901ペンシルベニア州ド イルズタウン、リンデン・アベニュー387 番 Fターム(参考) 4B024 AA11 BA14 CA04 CA07 DA06 EA04 FA02 GA11 HA01 HA11 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ01 QQ26 QQ36 QR08 QR33 QR42 QR60 QR62 QR75 QR80 QS05 QS25 QS28 QS36 QS38 QX02 4B065 AA26X AA93Y AB01 BA02 CA33 CA46

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロテアーゼ活性を観察するための原核細胞系であって、 a)プロテアーゼをコードする遺伝子; b)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子(ここで、上記修飾は、上記リプレッ
    サー遺伝子によってコードされたリプレッサーポリペプチドの1つまたはそれ以
    上のあらわになった許容され得るループ中に設計されたa)のプロテアーゼの1つ
    またはそれ以上の同種の(cognate)切断部位である); c)レポーターカートリッジ(ここで、このカートリッジ中のレポーター遺伝子
    の発現は、その転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータンパク質に
    よって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): を含む原核細胞を含むことを特徴とする原核細胞系。
  2. 【請求項2】 プロテアーゼ阻害剤およびプロテアーゼ調節剤の同定方法で
    あって、 a)請求項1に記載の成分と、可能性のあるプロテアーゼ阻害剤または可能性の
    あるプロテアーゼ調節剤を一緒にして被験アッセイを作製し; b)下記: i)プロテアーゼをコードする遺伝子; ii)野生型DNA−結合リプレッサー遺伝子;および iii)レポーターカートリッジ(ここで、カートリッジ中のレポーター遺伝子
    の発現は、その転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータンパク質に
    よって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): の成分と、上記の可能性のあるプロテアーゼ阻害剤または上記可能性のあるプロ
    テアーゼ調節剤を一緒にして対照アッセイを作製し; c)上記a)の被験アッセイおよびb)の対照アッセイを、細胞増殖、上記レポータ
    ー遺伝子の発現、上記プロテアーゼ遺伝子の発現、および上記リプレッサー遺伝
    子の発現が可能である条件下インキュベートし;および d)被験アッセイ中および対照アッセイ中のレポーター遺伝子活性を評価して、
    レポーター遺伝子の相対的転写度を決定する: を含むことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 さらに下記の工程e): レポーター遺伝子活性度との相関関係によって上記可能性のあるプロテアーゼ
    阻害剤または上記可能性のあるプロテアーゼ調節剤の効果を決定する: を含む、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 公知のプロテアーゼのプロテアーゼ切断部位のヌクレオチド
    配列を解明する試験であって、 a) i)公知のプロテアーゼをコードする遺伝子; ii)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子(ここで、上記修飾は、リプレッ
    サーポリペプチドの1つまたはそれ以上のあらわになった許容され得るループ中
    に設計された1つまたはそれ以上の可能性のあるプロテアーゼ切断部位である)
    ; iii)レポーターカートリッジ(ここで、このカートリッジ中のレポーター
    遺伝子の発現は、その転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータンパ
    ク質によって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): を含む原核細胞のライブラリーを得; b)上記a)の原核細胞の上記ライブラリーを、細胞増殖、上記レポーター遺伝子
    の発現、上記プロテアーゼ遺伝子の発現、および上記リプレッサー遺伝子の発現
    が可能である条件下、インキュベートし; c)レポーター活性を示す細胞を分離する: を含むことを特徴とする試験。
  5. 【請求項5】 さらに、下記の工程d)およびe): d)レポーター遺伝子活性を示す分離された細胞から上記修飾DNA−結合リプ
    レッサータンパク質をコードする遺伝子の配列決定をし; e)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子のDNA配列から切断部位のDNA配
    列を導き出す: を含む、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 その切断部位が公知であるプロテアーゼのヌクレオチド配列
    を解明する方法であって、 a) i)上記公知の切断部位をもつ有機生物体からのゲノムDNAまたはcDN
    A; ii)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子(ここで、上記修飾は、リプレッ
    サーポリペプチドの1つまたはそれ以上のあらわになった許容され得るループ中
    に設計された上記1つまたはそれ以上の公知の切断部位である); iii)レポーターカートリッジ(ここで、このカートリッジ中のレポーター
    遺伝子の発現は、その転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータンパ
    ク質によって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): を含む原核細胞のライブラリーを得; b)上記a)の原核細胞の上記ライブラリーを、細胞増殖、上記レポーター遺伝子
    の発現、上記プロテアーゼ遺伝子の発現、および上記リプレッサー遺伝子の発現
    が可能である条件下、インキュベートし; c)レポーター遺伝子活性を示す細胞を分離する: を含むことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 さらに、下記の工程d): d)レポーター遺伝子活性を示す上記細胞の上記a)i)の上記ゲノムDNAまたは
    cDNAを配列決定する: を含む、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 対照プロテアーゼと比較して増強されたプロテアーゼ活性を
    示すプロテアーゼの形態を迅速に同定する試験であって、 a) i)変異体プロテアーゼまたは天然由来のプロテアーゼ変異形をコードする
    ヌクレオチド配列; ii)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子(ここで、上記修飾は、リプレッ
    サーポリペプチドの1つまたはそれ以上のあらわになった許容され得るループ中
    に設計された上記i)の上記プロテアーゼの1つまたはそれ以上の切断部位である
    ); iii)レポーターカートリッジ(ここで、このカートリッジ中のレポーター
    遺伝子の発現は、その転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータンパ
    ク質によって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): を含む被験原核細胞を得; b) i)対照プロテアーゼ; ii)修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子(ここで、上記修飾は、リプレッ
    サーポリペプチドの1つまたはそれ以上のあらわになった許容され得るループ中
    に設計された上記i)の上記プロテアーゼの1つまたはそれ以上の切断部位である
    ); iii)レポーターカートリッジ(ここで、このカートリッジ中のレポーター
    遺伝子の発現は、その転写が野生型または修飾DNA−結合リプレッサータンパ
    ク質によって負に調節され得るプロモーターによって調節されている): を含む対照原核細胞を得; c)上記a)の被験原核細胞および上記b)の対照原核細胞を、細胞増殖、上記レポ
    ーター遺伝子の発現、上記プロテアーゼ遺伝子の発現、および上記リプレッサー
    遺伝子の発現が可能である条件下、インキュベートし; d)上記被験原核細胞中および上記対照原核細胞中のレポーター遺伝子活性を評
    価し、レポーター遺伝子の相対的活性度を決定し; e)上記被験原核細胞が上記対照原核細胞より高いレポーター遺伝子活性を有す
    るかどうかを決定する: を含むことを特徴とする試験。
  9. 【請求項9】 上記原核細胞が、E. coliである、請求項1記載の原核細胞
    系。
  10. 【請求項10】 さらに、上記プロテアーゼを調節し得る誘導性プロモータ
    ーを含む、請求項1記載の原核細胞系。
  11. 【請求項11】 上記誘導性プロモーターが、lacプロモーターである、請
    求項10記載の原核細胞系。
  12. 【請求項12】 上記DNA−結合リプレッサー遺伝子の転写が恒常的に活
    性である、請求項1記載の原核細胞系。
  13. 【請求項13】 上記DNA−結合リプレッサー遺伝子がテトラサイクリン
    リプレッサーである、請求項1記載の原核細胞系。
  14. 【請求項14】 さらに、テトラサイクリンリプレッサーの恒常的転写プロ
    モーターを含む、請求項13記載の原核細胞系。
  15. 【請求項15】 上記レポーター遺伝子がクロラムフェニコールアセチルト
    ランスフェラーゼ(CAT)遺伝子である、請求項1記載の原核細胞系。
  16. 【請求項16】 上記修飾DNA−結合リプレッサー遺伝子が修飾テトラサ
    イクリンリプレッサー遺伝子であり、さらに、テトラサイクリンプロモーターを
    含み、上記CAT遺伝子が上記修飾テトラサイクリンリプレッサーと上記テトラ
    サイクリンプロモーターの相互作用によって調節される、請求項15記載の原核
    細胞系。
  17. 【請求項17】 各a)、b)およびc)がプラスミド上にある、請求項1記載の
    原核細胞系。
  18. 【請求項18】 各a)およびb)がプラスミド上にあり、c)が染色体上にある
    、請求項1記載の原核細胞系。
  19. 【請求項19】 上記プロテアーゼがヒトサイトメガロウイルス(hCMV)
    プロテアーゼである、請求項16記載の原核細胞系。
  20. 【請求項20】 ATCCカルチャー受託番号207047で特定される細
    胞。
  21. 【請求項21】 上記原核細胞がE. coliである、請求項2記載の方法。
  22. 【請求項22】 上記レポーター遺伝子がクロラムフェニコールアセチルト
    ランスフェラーゼ(CAT)遺伝子であり、上記修飾DNA−結合リプレッサー遺
    伝子が修飾テトラサイクリンリプレッサー遺伝子であり、さらに、テトラサイク
    リンプロモーターを含み、上記CAT遺伝子が上記修飾テトラサイクリンリプレ
    ッサーと上記テトラサイクリンプロモーターの相互作用によって調節される、請
    求項2記載の方法。
  23. 【請求項23】 各a)、b)および3)がプラスミド上にある、請求項22記
    載の方法。
  24. 【請求項24】 プロテアーゼを阻害または調節する方法であって、上記プ
    ロテアーゼを、初めて請求項2に記載の方法によってプロテアーゼ阻害剤または
    プロテアーゼ調節剤であると確認されたプロテアーゼ阻害剤またはプロテアーゼ
    調節剤の有効量と接触させることを含むことを特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 ペプチド結合を切断する方法であって、上記ペプチド結合
    を、初めて請求項6に記載の方法によってプロテアーゼをコードしていることが
    確認されたヌクレオチド配列によってコードされたプロテアーゼの有効量と接触
    させることを含むことを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 ペプチド結合を切断する方法であって、上記ペプチド結合
    を、初めて請求項8に記載の試験によって対照プロテアーゼと比較して強くプロ
    テアーゼを阻害すると確認されたプロテアーゼの有効量と接触させることを含む
    ことを特徴とする方法。
JP2000592438A 1999-01-08 2000-01-06 プロテアーゼ活性を観察するために設計された原核細胞系 Pending JP2002534095A (ja)

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