JP2002533375A - 水不溶性線状ポリ−α−グルカンのUVフィルターとしての使用 - Google Patents

水不溶性線状ポリ−α−グルカンのUVフィルターとしての使用

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JP2002533375A JP2000590599A JP2000590599A JP2002533375A JP 2002533375 A JP2002533375 A JP 2002533375A JP 2000590599 A JP2000590599 A JP 2000590599A JP 2000590599 A JP2000590599 A JP 2000590599A JP 2002533375 A JP2002533375 A JP 2002533375A
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ベングス、ホルゲル
ブラウナゲル、アルフレッド
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セラニーズ ベンチャーズ ゲー・エム・ベー・ハー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンを、例えば日焼け防止製品または化粧用調製物ならびに医療用調製物におけるUVフィルターとして使用することに関する。本発明はまた、生物工学的に製造された水不溶性の線状ポリ−α−グルカンをUVフィルターとして含有する日焼け防止製品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンのUVフィルターとしての使
用、および生物工学的に製造された水不溶性の線状ポリ−α−グルカンを含む日
焼け防止製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
知られているUVフィルターは、例えば、それ自体が顔料である二酸化チタン
および酸化亜鉛などの顔料であり、あるいは「微粉化粒子」の形態である。
【0003】 化粧品の観点から、このような顔料は、白化するという欠点、すなわち、皮膚
の色を白くするという欠点を有している。
【0004】 白化を許容できる程度に低下させ、かつそれにも関わらず、受け入れられるほ
どのUV保護を達成するための妥協として、このような顔料は、通常、日焼け防
止製品において、10nmから100nmの間の比較的小さな粒子サイズで使用
されている(A.Schrader、M.Rohr、「微細な顔料を含有する日
焼け防止配合物の開発および試験における尋常でない特徴」、SOEFW Jo
urnal、124、478頁から487頁、8/98)。
【0005】 さらに、二酸化チタンは、健康の観点から危険であると考えられ得る。日焼け
防止製品から抽出された二酸化チタンを使用した研究において、日光を照射した
ときに、二酸化チタンが光酸化を触媒し得ること、そして細菌のDNAを損傷す
ることが認められた(FEBS Letters、418、87から90、19
97に関連するCTFA/TRN、第12巻、第3号、5頁(1998年))。
【0006】 光保護作用は個々の多糖類についても知られている。例えば、光保護作用が、
ポリ−β−1,3−グルカンについて記載されている(H.Eggensper
ger、M.Wilker、「多活性な多糖類 パートI−真菌抽出物およびパ
ートII−野菜の多糖類」、SOEFW Journal、123、8/97、
542頁から546頁および12/97、838頁から842頁)。 酵母から得ることができるポリ−β−1,3−グルカンは、β−1,6分枝の
割合が小さい線状構造を有する。
【0007】 生物工学的に得られるか、あるいは海洋軟体動物から得られるグリコーゲン(
分枝を6位に有する高度に分枝したポリ−1,4−α−グルカン)を日焼け防止
製品に使用することもまた提案されている(M.Pauly、G.Pauly、
「ケア化粧品学において注目される新しい多糖類」、COSMETICS199
7会議議事録、417頁から444頁、Verlag fuer chemis
che Industrie、H.Ziolkowsky GmbH、1998
)。
【0008】 欧州特許EP−B−0487000には、化粧用組成物を、酵素的に脱分枝さ
れたデンプンを15質量%から40質量%有するエマルジョン形態で日焼け防止
製品において使用することが提案されている。この場合、酵素的に分解されたデ
ンプンは、15個から65個のアンヒドログルコースユニットを有する線状のポ
リ−1,4−α−グルカンである。しかし、それに使用されているこの酵素的に
脱分枝されたデンプンの可能性ある光保護作用は言及されていない。むしろ、そ
れは、乳化補助剤として使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
強いUVに曝される危険性を考慮して、好適なUVフィルター、好ましくは、
UV放射線を反射することができ、かつ確実な保護を提供するだけでなく、外観
を損なうこともなく、従って毎日の使用にも好適なUVフィルターがますます求
められている。
【0010】 驚くべきことに、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンが非常に良好なUV保
護機能を有し、そして適用時に透明に見え、白化させないことが見出された。
【0011】 従って、本発明は、UV放射線から保護する作用を有するUVフィルターとし
ての水不溶性の線状ポリ−α−グルカンの使用に関する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
特に好ましい実施形態において、本発明は、生物工学的に、特に生物触媒的に
製造された水不溶性の線状ポリ−α−グルカンをUVフィルターとして含む日焼
け防止製品に関する。
【0013】 原理的には、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンは、UV保護作用が所望さ
れる任意の化粧用調製物または医療用調製物に加えることができる。特に、装飾
用化粧品における使用は、これらにUV保護作用をもたらし、同時に、例えば強
い日常的な太陽放射線の結果としての皮膚の老化を防止するために好適である。
【0014】 好ましい応用分野には、日焼け防止製品もまた含まれる。本発明は、日焼け防
止製品を例として使用して、より詳細に下記に記載されている。しかし、これら
の記述は日焼け防止製品に限定されず、上記に述べられた化粧品などのUV保護
が所望される他の応用分野に難なく応用できることは言うまでもない。
【0015】 本発明に従って調製された水不溶性の線状ポリ−α−グルカンを含む日焼け防
止製品は、優れたUV保護を保証し、かつポリ−α−グルカンの濃度が大きいと
きでさえも透明であり得る。
【0016】 水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンをUVフィルターとして加えることによ
って本発明に従って調製される日焼け防止製品または化粧品には、そのような製
品に対する従来の配合物および添加物を用いることができる。配合物に対する特
に好ましい基剤はエマルジョンであり、例えば、W/OエマルジョンまたはO/
Wエマルジョン、水性ゲルまたは脂肪含有ゲル、ヒドロゲル、オイル、乳化剤非
含有エマルジョン、ワックス−オイル基剤などである。
【0017】 応用形態の例には、クリーム、コンパクトクリーム、ローション、乳液、マス
ク、スプレー剤、流動体、粉おしろい、軟膏、軟膏基剤などがある。
【0018】 本発明に従って調製される日焼け防止製品または化粧品は、水に不溶性の線状
ポリ−α−グルカンに加えて、知られているUVフィルターをもさらに含むこと
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
ポリ−α−グルカンの割合は、使用される基剤に依存し、通常、製剤の全質量
に対して約0.5質量%から約20質量%であり、好ましくは約2質量%から約
15質量%である。多くの応用の場合、約10質量%以下の量が十分であること
が多い。
【0020】 0.5質量%未満の量は、UV保護に対して意義がない。必要な場合には、2
0重量%を超える量もまた使用することができ、例えば、70重量%までの量が
「日焼け防止クリームコンパクト」に配合される。
【0021】 量はそれぞれの製品の組成に大きく依存していることは言うまでもない。 製品がさらなるUVフィルターを含む場合、あるいは製品の基剤自体が染色ま
たは着色され、例えばUV透過率を最初から低下させるように着色されたO/W
エマルジョンまたはW/Oエマルジョンなどである場合、ポリ−α−グルカンは
より少ない量で十分であろう。 UV透過性基剤の場合、例えば、非着色のエマルジョン、ゲルまたはオイルな
どの透明な基剤の場合には、より多くの量のポリ−α−グルカンが有利に加えら
れる。
【0022】 しかし、必要とされる量は、数回の日常的な実験を使用して当業者により事例
毎に直接決定することができる。
【0023】 本発明のためには、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンは、個々の構成成分
が常に同じように結合しているようにモノマー構成成分としてのグルカンから構
成される多糖である。この方法で規定されるそれぞれの基本ユニットまたは構成
成分は、モノマー相互に、正しく2つの結合を有する。これに対する唯一の例外
は、多糖の開始部および終了部を形成する2つの基本ユニットである。これらは
、さらなるモノマーに対して1つの結合を有するだけであり、線状ポリグルカン
の末端基を形成する。
【0024】 基本ユニットが3つ以上の結合を有する場合、これは、分枝していると呼ばれ
る。これに関連して、線状のポリマー骨格を構築するのに関与せず、分枝を形成
する100基本ユニットあたりのヒドロキシル基の数は、「分枝度」を表す。
【0025】 本発明により、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンは、分枝度が多くても8
%である。すなわち、水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンは、100基本ユニ
ットについて最大で8個の分枝を有する。分枝度は、好ましくは4%未満であり
、特に多くても2.5%である。
【0026】 6位におけるその分枝度が4%未満、好ましくは多くても2%であり、特に多
くても0.5%であり、かつそれぞれの場合、それ以外の位置、例えば2位また
は3位において多くても2%、特に1%であるポリ−α−グルカンが特に好まし
い。 6位の分枝度が0.5%未満であるポリ−α−グルカンもまた特に好ましい。 分枝を有しないポリ−α−グルカン、またはその分枝度が最小限であり、従っ
て、従来の方法では分枝をもはや検出することができないポリ−α−グルカンが
、本発明には特に好適である。
【0027】 好ましい水不溶性の線状ポリ−α−グルカンの例には、線状のポリ−α−D−
グルカンがあり、線状性が本発明の範囲内にある場合にはその結合性は重要では
ない。特に好ましい例は、ポリ−1,4−α−D−グルカンである。
【0028】 本発明に関して、接頭辞の「α」または「D」は、分枝ではなく、ポリマー骨
格を形成する結合だけに言及する。 本発明に関して、「水不溶性のポリ−α−グルカン」という用語は、ドイツ薬
局方(DAB=Deutsches Arzneimittelbuch、Wi
ssenschaftliche Verlagsgesellschaft
mbH、Stuttgart、Govi−Verlag、Frankfurt、
[脱落]版、1987)の定義に従って、クラス4からクラス7に相当する「や
や溶けにくい」、「溶けにくい」、「極めて溶けにくい」および「ほとんど溶け
ない」のカテゴリーに属する化合物を意味するものと理解すべきである。
【0029】 本発明に従って使用されるポリグルカンの場合、これは、使用量の少なくとも
98%、特に少なくとも99.5%が標準条件(T=25℃+/−20%、p=
101325パスカル+/−20%)のもとで不溶であることを意味する(それ
ぞれ、クラス4およびクラス5に相当する)。
【0030】 本発明には、溶けにくい化合物からほとんど溶けない化合物、特に、極めて溶
けにくい化合物からほとんど溶けない化合物が好ましい。
【0031】 クラス6に相当する「極めて溶けにくい」は、下記のプロトコルによって例示
することができる: 1gの試験すべきポリグルカンを、1barの圧力のもと、1lの脱イオン水
で130℃に加熱する。形成された溶液はほんの数分間安定状態にある。標準条
件のもとで冷却すると、物質が再び析出する。常温まで冷却し、遠心分離によっ
て分離した後、実験での損失を考慮して、使用量の少なくとも66%を回収する
ことができる。
【0032】 本発明に従って使用されるポリ−α−グルカンは、「線状」および「水不溶性
」の用語に関して上記に示された条件を満たす場合には任意の起源であってもよ
い。
【0033】 本発明に従って使用されるポリ−α−グルカンは、天然物として、あるいは特
に生物工学的な方法によって得ることができる。
【0034】 例えば、本発明に従って使用されるポリ−α−グルカンは、天然の野菜源また
は動物源から単離および/または精製によって得ることができる。
【0035】 操作されていない供給源よりも大きな割合で非分枝のポリグルカンまたは分枝
が比較的わずかなポリグルカンが含まれるように遺伝子操作された供給源を使用
することも可能である。
【0036】 本発明に従って使用されるポリ−α−グルカンは、非線状のポリグルカンから
酵素的または化学的な脱分枝によって調製することができる。 これに関連して、分枝を含む非線状のポリグルカンは、分枝が切断されるよう
に酵素で処理することができ、線状のポリグルカンが、分枝を除いた後に残留す
る。このような酵素は、例えば、アミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコノヒドロ
ラーゼ、シクロマルトデキストリン−グルカノトランスフェラーゼまたはプルラ
ナーゼであり得る。
【0037】 生物工学的な方法には、生物変換を含む生物触媒的な方法または発酵法が含ま
れる。
【0038】 本発明のために生物触媒作用(生物変換を含む)によって調製される線状のポ
リ−α−グルカンは、線状のポリグルカンが、生物触媒、通常酵素を好適な条件
下で使用してオリゴ糖などのモノマー基本構成成分、例えば単糖および/または
二糖の触媒反応によって調製されることを意味する。これに関しては、「インビ
トロ生物触媒反応」とも呼ばれる。
【0039】 発酵から得られる線状のポリグルカンは、本発明の用語使用の範囲において、
真菌、藻類、バチルス、細菌または原生生物などの自然界に存在する生物を使用
する発酵法によって、あるいは自然界に存在しない生物を使用するが、一般的な
定義の遺伝子法によって改変された、真菌、藻類、バチルス、細菌または原生生
物など自然界に存在する生物を使用して発酵法によって得られる線状のポリグル
カンであり、あるいは発酵法の使用および助けによって得ることができるポリグ
ルカンである。これに関しては、「インビボ生物触媒反応」とも呼ばれる。
【0040】 そのような微生物の例には、Piichia pastoris、Trich
oderma reseii、Staphyloccus carnosus、
大腸菌およびAspergillus nigerがある。
【0041】 生物工学的な製造に好都合な方法が、例えば、国際特許公開WO95/315
53に、あるいは198 27 978.5の出願番号を有する出願人の公開さ
れていないドイツ国特許出願に記載されている。
【0042】 国際特許公開WO95/31553によれば、アミロスクラーゼが、生物触媒
的な方法によるポリ−1,4−α−D−グルカンなどの線状ポリ−α−グルカン
の調製に使用されている。さらなる好適な酵素は、多糖シンターゼ、デンプンシ
ンターゼ、グリコールトランスフェラーゼ、1,4−α−D−グルカントランス
フェラーゼ、グリコーゲンシンターゼ、および同様にホスホリラーゼである。
【0043】 改変された水不溶性の線状ポリ−α−グルカンを使用することも可能である。
この場合、ポリ−α−グルカンを、例えば線状の結合に関与していない1つまた
は2つ以上の位置におけるエステル化および/またはエーテル化によって化学的
に改変することができる。好ましい1,4−結合のポリ−α−グルカンの場合、
改変は、2位、3位および/または6位において行うことができる。
【0044】 本発明の意味においては、改変とは、結合に関与していない、存在するヒドロ
キシル基が化学的に変化していることを意味する。これには、例えば酸化的なカ
ルボキシル化または加水分解のときに生じるようなグルカンユニットの開環は含
まれない。そのような改変方法は、当業者には十分に知られている。
【0045】 従って、例えば、本質的には水溶性であるプルランなどの線状のポリグルカン
を、改変することによって水不溶性にすることができる。 本発明の場合、生物工学的な方法で、特に、生物触媒的な方法または発酵法に
おいて調製された水不溶性の線状ポリグルカンが使用されることが好ましく、生
物触媒的に調製されたポリ−α−グルカンが特に好ましい。
【0046】 植物などの天然源から単離されるポリ−α−グルカンとは対照的に、本発明で
得られる水不溶性の線状ポリグルカンは、例えば、分子量分布に関して特に均一
な特性プロフィルを有し、また大きな費用で分離しなければならないか、あるい
はアレルギー反応を生じさせる所望されない副生物を全く含まないか、または悪
くてもほんの少量含むだけであり、従って、簡便な方法において精密に規定され
た様式で再現することができる。
【0047】 化学的または酵素的な脱分枝を使用して比較的均一な生成物を得ることもまた
可能であるが、多くの場合、脱分枝されていないか、または不十分に脱分枝され
ただけの出発材料の残りが残存するが、これは困難を伴ってのみ分離することが
できる。
【0048】 生物工学的な方法、特に生物触媒的な方法は、例えば、分枝を全く含まないか
、あるいはその分枝度が従来の分析法を使用して検出限界未満である好ましいポ
リ−1,4−α−D−グルカンなどの水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンを直
接得ることができるという利点を有する。
【0049】 ポリ−α−グルカンは、198 30 618.0の出願番号を有する出願人
の公開されていないドイツ国特許出願においてポリ−1,4−α−D−グルカン
の例を使用して記載されているように、いわゆるα−アミラーゼ抵抗性のポリ−
α−グルカンの形態で使用することができる。
【0050】 α−アミラーゼ抵抗性のポリ−α−グルカンは、水に不溶性のポリグルカンと
水との懸濁液または分散液を調製し、この懸濁液または分散液を50℃から10
0℃の範囲の温度に加熱し、得られたペースト様の混合物を50℃から凍結点、
好ましくは35℃から15℃、27℃から22℃、16℃から0℃または6℃か
ら2℃の範囲の温度に1時間から72時間、好ましくは1時間から36時間、特
に15時間から30時間にわたって冷却し、その後、90℃から4℃の温度範囲
において、加熱されたペースト様混合物の温度よりも低い温度でこのペースト様
混合物を戻らせ(凝集させ)(Retrogradation)、そして所望す
る場合には、得られた生成物を乾燥または脱水することによって得ることができ
る。
【0051】 ポリ−α−グルカンは,また、線状の水不溶性ポリグルカンを融解し、少なく
とも20質量%、好ましくは少なくとも30質量%の、ソルビトール、グリセロ
ール、縮合生成物およびそのオリゴマー、DMSO、コハク酸、クエン酸一水和
物、リンゴ酸、酒石酸などの軟化剤を約170℃で加えることによって得ること
ができる熱可塑性ポリグルカンとして使用することができる。 好ましい線状の水不溶性ポリ−1,4−α−D−グルカンの例を使用する熱可
塑性ポリグルカンの好適な処理および性質の記載は、198 52 826の出
願番号を有する公開されていないドイツ国特許出願に示されている。これはここ
に特に参照される。 配合性を改善するために、この熱可塑性ポリ−α−グルカンは、知られている
方式で前もって顆粒化することができる。
【0052】 本発明に従って使用される水不溶性の線状ポリ−α−グルカンの分子量Mw
プルラン標準品を用いた検量線に対してゲル透過クロマトグラフィによって決定
される重量平均分子量)は、0.75×102g/molから107g/molの
広い範囲内で変化し得る。分子量Mwは、好ましくは103g/molから106
g/molの範囲内であり、特に好ましくは103g/molから105g/mo
lの範囲内である。さらに好都合な範囲は2×103から8×103である。対応
する範囲は、好ましく使用されるポリ−1,4−α−D−グルカンに適用される
【0053】 分子量分布または多分散度Mw/Mnも同様に、ポリグルカンの調製方法に依存
して広い範囲内で変化し得る。好ましい値は、1.01から50であり、特に1
.01から15である。例えば1.01から2.5などの小さい多分散度の値を
有するポリグルカンが特に好ましい。
【0054】 多分散度は、分子量の双峰分布により増大する。
【0055】 日焼け防止製品または他の調製物を調製するために、一つの水不溶性の線状ポ
リ−α−グルカンまたはその二つ以上の混合物を使用することができる。
【0056】 その天然物同一性のために、優れた生体適合性が、本発明に従って使用される
水不溶性の線状ポリ−α−グルカンには期待される。
【0057】 本発明を、個々の実施例を参照することによって下記に例示する。
【0058】 実施例1 アミロスクラーゼを使用する生物触媒法におけるポリ−1,4−α−D−グル
カンのインビトロ製造 滅菌(蒸気滅菌)した15lの容器に、濃度が20%の10lのスクロース溶
液を入れる。アミロスクラーゼを含む酵素抽出物を一度に加える。この実験にお
ける酵素活性は16ユニットである。装置は、同様に滅菌された精密研磨ガラス
翼の攪拌装置(KPG−Ruehrer)を備えている。容器を密封し、37℃
で貯蔵して攪拌する。ちょうど数時間経った後、白色の沈殿が生じる。反応を1
80時間後に完了させる。沈殿物をろ過して除き、低分子量の糖を分離するため
に水で5回洗浄する。フィルターに残留する残渣を、膜ポンプ(Vacuubr
and GmbH & Co.,CVC2)を使用して真空にしながら、乾燥室
において40℃で乾燥する。その量は685gである(69%の収率)。
【0059】 実施例2 アミロスクラーゼを用いて合成された実施例1の水不溶性の線状ポリ−1,4
−α−D−グルカンの特徴付け 実施例1から得られた2mgのポリ−1,4−α−D−グルカンを常温でジメ
チルスルホキシド(DMSO、分析規格、Riedel−de−Haen)に溶
解し、ろ過する(2μmのフィルター)。溶液の一部をゲル透過クロマトグラフ
ィーカラムに注入する。使用した溶出液はDMSOである。シグナル強度を、R
I検出器を使用して測定し、プルラン標準品(Firma Polymer S
tandard Systems)に対して評価する。流速は1.0ml/分で
ある。
【0060】 この測定により、14,200g/molの数平均分子量(Mn)および29
,500g/molの重量平均分子量(Mw)が得られる。これは、2.1の多
分散度に相当する。
【0061】 実施例3 実施例1によるポリ−1,4−α−D−グルカンのUVフィルターとしての評
価 評価をCOLIPA日焼け止め指数試験法の手順に従って行った。
【0062】 試験のために、被験者のUV感受性の分布において、使用者の大多数に対応す
る被験者を選んだ。UVに順応した人は除外した。
【0063】 標準的な調製物P1およびP3(Beiersdorf AG)を使用し、実
施例1のような水不溶性の線状ポリ−1,4−α−D−グルカンを5質量%含む
調製物と比較した。
【0064】 必須の試験パラメーターは下記の通りであった: 300ワットのキセノン短アーク灯により、320nmの強度値に規格化され
た典型的なスペクトルを有する光をもたらすSchrader日光模擬装置(S
U200、製造者:PTI−Photon Technology GmbH)
の使用。
【0065】 このアーク灯からの光ビームは、6通りの異なる光線量の均一な照射が1回の
設定で可能であるように、可動ミラーを使用して、十字形状に配置された6カ所
に導かれた。COLIPA基準によって必要とされる2.0+/−0.04mg
/cm2の光保護製品量を正確に塗布するために、日焼け防止製品を、プラスチ
ックシリンジを使用してプラスチックスパチュラに塗布し、このスパチュラを使
用して、照射域に均一に広げた。
【0066】 照射領域を20時間+/−4時間後に読みとった。
【0067】 平均日焼け止め指数(SPF)を下記の式に従って計算した。この場合、ME
Dは最少紅斑線量を表す: SPF(COLIPA)=MED(試験領域)/MED(素肌領域)
【0068】 平均日焼け止め指数は5.8であり、標準偏差は0.7であった。 信頼区間(CI95%)は平均値の20%以内であった。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年3月3日(2001.3.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に不溶性の線状ポリ−α−グルカンのUVフィルターとし
    ての使用。
  2. 【請求項2】 前記ポリ−α−グルカンは多くても8%の分枝度を有する請
    求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 前記ポリ−α−グルカンは、4%未満の6位における分枝度
    、かつそれ以外の位置における多くても2%の分枝度を有する請求項1または2
    に記載の使用。
  4. 【請求項4】 前記ポリ−α−グルカンは、0.5%未満の6位における分
    枝度を有する前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  5. 【請求項5】 前記ポリ−α−グルカンはポリ−1,4−α−D−グルカン
    である前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  6. 【請求項6】 前記ポリ−α−グルカンは、UVフィルターを含む調製物の
    全質量に対して約0.5質量%から約70質量%の量で使用される前記請求項の
    いずれか1項に記載の使用。
  7. 【請求項7】 前記水不溶性の線状ポリ−α−グルカンは、生物工学的に、
    特に生物触媒的に製造される前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  8. 【請求項8】 ボディーケア製品または装飾用化粧品などの化粧用製品にお
    ける前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  9. 【請求項9】 前記化粧用製品は、クリーム、コンパクトクリーム、ローシ
    ョン、乳液、マスク、粉おしろい、軟膏および軟膏基剤から選ばれる請求項8に
    記載の使用。
  10. 【請求項10】 前記装飾用化粧品は、化粧用のクリーム、粉おしろいまた
    は基剤から選ばれる請求項8に記載の使用。
  11. 【請求項11】 日焼け防止製品を調製するための前記請求項のいずれか1
    項に記載の使用。
  12. 【請求項12】 少なくとも1つの生物工学的に得られた水不溶性の線状ポ
    リ−α−グルカンをUVフィルターとして含む日焼け防止製品。
JP2000590599A 1998-12-28 1999-11-30 水不溶性線状ポリ−α−グルカンのUVフィルターとしての使用 Pending JP2002533375A (ja)

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