JP2002533249A - チキソトロープバインダー組成物を含む木材複合材料の製造方法 - Google Patents

チキソトロープバインダー組成物を含む木材複合材料の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、複合木材製品の製造方法に関する。本発明の方法は、a)木材粒子にチキソトロープバインダー組成物を適用する工程、およびb)前記バインダーで処理した木材粒子を成形または混合して、複合木材製品を形成する工程を含む。好適なチキソトロープバインダー組成物は、ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)とチキソトロープ剤を含有し、高いせん断における1,000cps以下の粘度を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、木材粒子とチキソトロープバインダー組成物との組み合わせによる
木材複合材料の製造方法に関する。好適なチキソトロープバインダー組成物は、
1)(a)ポリイソシアネート(好ましくはポリメチレンポリ(フェニルイソシアネ
ート))、または 1)(b)ポリイソシアネートのセミプレポリマー、好ましくはポリメチレンポリ(
フェニルイソシアネート)のセミプレポリマー、および 2)(a)鉱物種、(b)レオロジー種、(c)(i)ポリイソシアネートまたはそのセミプ
レポリマーの、(ii)置換芳香族アミンおよび/または(iii)脂肪アミンによる付加
物、および(d)それらの混合物から成る群より選択されるチキソトロープ剤 を含有する。
【0002】 配向スタンドボード、パーティクルボードおよびフレークボードのような複合
材料は、一般に、木材フレーク、木材繊維、木材粒子、木材ウェハー、ストリッ
プまたはストランド、木材片または他の粉砕されたリグノセルロース材料片のよ
うな粉砕されたリグノセルロース材料をブレンダーなどの装置でタンブルするこ
とによって混合すると同時に、それをバインダー組成物と混合またはスプレーす
ることによって製造される。均一な混合物を形成するように十分に混合した後、
前記材料を目の粗いマットに成形して、加熱プラテンもしくはプレート間で圧縮
してバインダーをセットし、フレーク、ストランド、ストリップ、片などを互い
に緻密な形状に接着させる。常套の方法は、一般には、約120〜225℃の温
度において、混入された水分の振動によって木材もしくはリグノセルロース材料
から発生する、異なる量の蒸気の存在下で行なわれる。この方法は、一般には、
バインダーと混合する前に、リグノセルロース材料の水分含量が約2〜約20重
量%であることも要する。
【0003】 合板の製造は、ベニヤ板の表面にバインダー組成物を、ロール塗布、ナイフ塗
布、カーテン塗布するか、またはスプレーすることによって達成される。次いで
、複数のベニヤ板を重ねて、所望の厚さのシートを形成する。マットもしくはシ
ートを、その後、加熱プレスに配置して圧縮し、そして材料をボード形状へ圧着
および硬化させる。
【0004】 前記複合木材製品を製造するのに用いられるバインダー組成物は、フェノール
ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、およびイソシアネートを包
含する。例えば、ジェムス・ビー・ウィルソンズ著の論文、表題「イソシアネー
ト・アドヒシヴズ・アズ・バインダーズ・フォア・コンポジション・ボード」を
参照のこと。これは、ウィスコンシン州マジソンにおいて、1980年9月23日から2
5日に催されたシンポジウム「ウッド・アドヒシヴズ-リサーチ、アップリケーシ
ョンズ・アンド・ニーズ」で発表されたものであり、異なる種類の各バインダー
の長所と短所が説明されている。
【0005】 イソシアネートバインダーは、低い吸水性、高い接着性および凝集強度、配合
の融通性、硬化温度および速度に関する融通性、優れた構造特性、高い水分含量
を有するリグノセルロース材料との結合能力を有し、かつホルムアルデヒド放出
がないことから商業上望ましい。イソシアネートの欠点は、高い反応性のために
加工が困難なこと、プラテンとの接着、常温粘着性の欠如、高いコスト、および
特殊な貯蔵法の必要性である。米国特許第3,870,665号公報およびドイツ特許出
願公開第2,109,686号公報には、合板、ファイバーボード、圧縮成形物品の製造
時におけるポリイソシアネート(およびそのための触媒)の使用のみならず、バ
インダーとして使用したときの種々の技術的な利点も開示されている。
【0006】 ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)(以降、「ポリマーMDI」とい
う)をセルロース材料で処理して製品の強度を改良することは公知である。通常
、前記処理は、イソシアネートを前記材料に塗布して、熱および圧力のいずれか
を加えるか(米国特許第3,666,593号公報、同第5,008,359号公報、同第5,140,08
6号公報、同第5,143,768号公報および同第5,204,176号公報参照)、あるいは室
温において(例えば、米国特許第4,617,223号公報および同第5,332,458号公報参
照)イソシアネートを硬化させる必要がある。ポリマーMDIは、周囲条件下で
硬化することもできるが、残存するイソシアネート類が、処理した製品に場合に
より数週間または数ヶ月間留まる。前記目的のためにトルイレンジイソシアネー
トを用いることも知られている。
【0007】 イソシアネートプレポリマーは、種々の加工に関する問題、特にプレスプラテ
ンへの接着や高い反応性を解決するためにバインダー組成物に用いられる好まし
いイソシアネート材料である。例えば、米国特許第4,100,328号公報には、成形
品からの生成物の遊離(product release)を改良するイソシアネート末端プレポ
リマーが開示されている。米国特許第4,609,513号公報には、イソシアネート末
端プレポリマーバインダーを使用して生成物の遊離を改良する方法も開示されて
いる。室温での接着性を改良するために特定の種類のイソシアネートプレポリマ
ーを使用しtバインダー組成物が、米国特許第5,179,143号公報に開示されてい
る。
【0008】 イソシアネートバインダーを用いたときに遭遇する主な加工上の問題は、イソ
シアネートと、リグノセルロース材料中に含まれる水や、バインダー組成物自体
に含まれる水との迅速な反応である。この問題を最小限にするための一つの方法
は、低い水分含量(すなわち、水分含量約3〜約8%)のリグノセルロース材料
のみを使用することである。この低い水分含量は、一般に、セルロース原料を乾
燥して水分含量を低下させることによって得られる。しかし、この乾燥は高価で
、かつプロセスの経済性に顕著な影響を及ぼす。低い水分含量の材料の使用は、
乾燥させた複合材料から製造されるパネルが湿潤環境下で使用されると水分を吸
収して膨潤しやすいことから、不利益でもある。
【0009】 水分およびイソシアネート反応性問題を解決するもう一つのアプローチは、米
国特許第4,546,039号公報に開示されている。これに開示されている方法では、
水分含量20%までのリグノセルロース含有原料を、ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)混合物をベースとするプレポリマーで被覆する。このプレポ
リマーは、遊離イソシアネート基含量が約15〜約33.6重量%で、25℃に
おける粘度が120〜1000mPa・秒である。このプレポリマーは、(1)
官能価2〜8および分子量約62から約2000のポリオールのヒドロキシル当
量約0.05〜約0.5を、(2)(a)ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネ
ート0〜約50重量%および(b)2,4'-異性体10〜75重量%と4,4'-異性体2
5〜90重量%を含有するジフェニルメタンジイソシアネートの異性体混合物
約50〜約100重量%を含有するポリイソシアネート混合物1当量と反応させ
ることによって調製される。
【0010】 米国特許第5,002,713号公報には、水分含量が少なくとも15%、一般には1
5〜40%のリグノセルロース材料から物品を圧縮成形する方法が開示されてい
る。この開示された方法では、触媒がリグノセルロース材料に適用される。次い
で、耐水性バインダーを、触媒と共にリグノセルロースに適用し、その後、被覆
材料を400°F以下の温度で圧縮成形することで、所望の複合物品が形成され
る。触媒は、3級アミン、有機金属触媒、またはそれらの混合物である。バイン
ダーは、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、m-およびp-フェニレン
ジイソシアネート、クロロフェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ
ート、トルエントリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、
ジフェニルエーテル-2,4,4'-トリイソシアネートおよびポリフェノールポリイソ
シアネートのような疎水性イソシアネートであってよい。触媒は、イソシアネー
ト/-水反応を、成形品を製造するのに要するプレス時間をかなり長くするほど
まで遅らせないために包含される。
【0011】 蒸気の注入と、尿素-ホルムアルデヒド樹脂またはジフェニルメタンジイソシ
アネート(PMDI)ポリマーのような通常使用されるバインダーとを用いたウ
ェハー板、配向ストランドボードおよび平行ストランド材木のプレスは公知であ
る。公知のプレス方法の例は、米国特許第4,684,489号公報、同第4,393,019号公
報、同第4,850,849号公報および同第4,517,147号公報に開示されている。前記方
法によれば、バインダーが完全に硬化すれば、十分な物理特性を有する製品が得
られる。
【0012】 バインダーの完全硬化は、当然、加工条件下において異なる時間で硬化させた
試料を破壊試験に付すことによって確認できる。製造方法中に使用される硬化時
間は、最も短い時間で完全に硬化した試料に基づいて決定される。この方法の欠
点は、容易に分かる。すなわち、価値ある製品が試験で破壊されることである。
さらには、木材組成の変化、木材粒子などへのバインダーの分散度、またはバイ
ンダー硬化速度に影響を及ぼす加工条件が前記方法では考慮されていない。
【0013】 ポリイソシアネートと水中溶液である尿素との組み合わせから誘導される尿素
伸張ポリイソシアネートを含有する結合組成物、およびその結合組成物の調製方
法が、米国特許第5,128,407号公報に開示されている。前記特許公報には、粉砕
粒子またはリグノセルロース材料のベニヤ板を前記結合組成物で被覆することを
含む、粉砕粒子またはリグノセルロース材料のベニヤ板からの複合材料の調製方
法も開示されている。
【0014】 バインダーとして有機ポリイソシアネート化合物を用いることによるリグノセ
ルロース系材料の圧縮成形品を調製する方法が、米国特許第5,744,079号公報に
開示されている。前記バインダーは、(A)有機ポリイソシアネート、例えばM
DIまたはPMDI、(B)融点が50〜160℃のワックスの水性エマルショ
ン、(C)有機ホスフェートエステル誘導体、および(D)場合により水を含有
する。
【0015】 専らポリイソシアネートと結合される複合材料の大規模な工業的な製造は、以
前は制限されていた。ある種のポリイソシアネート、特に、より良好な性能を有
するイソシアネート(例えば、ポリマーPDI)の使用は、そのコストによって
制限されていた。コストの拘束により、その高価なイソシアネートの使用量が、
特定の材料で低く抑えられている。前記イソシアネートを大量に使用するための
ある種のアプローチには、安価な伸張剤でイソシアネートを鎖伸張する必要があ
った。
【0016】 有機ポリイソシアネート樹脂は、木材チップ、木材繊維のようなリグノセルロ
ース系材料から製造されるパーティクルボードや中程度の品質のファイバーボー
ドなどの加熱圧縮成形品用の接着剤として、優れた接着特性および作業性を有す
ることが知られており、前記物品は、優れた物理特性を有する。しかし、有機ポ
リイソシアネート樹脂の優れた接着性は、圧縮成形品が、連続式またはバッチ式
加熱圧縮プロセスにおいて、加熱プレートの接触する金属表面にしっかり接着す
るという不利益を引き起こす。
【0017】 望ましくない加熱プレートへの接着の不利益を解決するために、離型剤を予め
加熱プレート表面にスプレーして、離型層を形成することが要求されている。特
開平3-21321号公報には、外部離型剤スプレーとは異なる方法が開示されおり、
それは、加熱圧縮成形前に、有機ポリイソシアネートと鉱物ワックスの混合物を
リグノセルロース系材料にスプレーするものである。特開平4-232004号公報には
、相溶化剤としての中性のo-ホスフェートエステル、ワックスおよびポリイソ
シアネートを添加することによる、リグノセルロース系材料の加熱圧縮成形方法
が開示されている。
【0018】 低粘度の有機ポリイソシアネート樹脂が有する別の特性は、それが木材粒子表
面へ急速に浸透し易いことである。浸透した樹脂は、粒子同士の接着を促進する
ことに対して、木材粒子の表面上にある樹脂ほど有効ではない。より高粘度の樹
脂は、低粘度の樹脂よりも早く浸透する。コーティングおよび接着剤産業におい
て、粘度を制御するのに使用される単純でかつ常套の方法は、樹脂組成物にチキ
ソトロープを添加することである。
【0019】 遊離イソシアネート基を含まない風乾性チキソトロープバインダーの調製方法
は、米国特許第4,719,278号公報に記載されている。このバインダーは、遊離イ
ソシアネート基を含有する選択されたプレポリマーまたはセミプレポリマーを、
選択された芳香族ジアミンと反応させることによって調製される。好適なプレポ
リマーまたはセミプレポリマーは、遊離イソシアネート基を含有しかつイソシア
ネート含量が約0.5〜20重量%のものである。好適な芳香族ジアミンは、各
アミノ基に対してオルト位に、少なくとも1個のアルキル置換基を有する化合物
である。NCO:NH当量比は、イソシアネート基とアミノ基との当量比が少
なくとも10:1であれば、イソシアネート成分のイソシアネート基と芳香族ジ
アミンのアミノ基に基づいて約0.5:1〜50:1である。
【0020】 米国特許第4,692,479号公報には、ポリイソシアネートと非常に高粘度のフェ
ノール性樹脂との混合を改良するために、ポリマーMDIへチキソトロープ添加
剤を使用することが記載されている。この組成物は、約30,000〜40,00
0cpsの非常に高い粘度を有し、そしてその後、鋳造コア用バインダーとして
使用されるが、木材バインダーとしての使用には粘稠過ぎる。
【0021】 米国特許第5,459,185号公報および同第5,688,222号公報にはいずれも、ポリウ
レタン接着剤を湿潤硬化する際のチキソトロープの有用性が記載されている。こ
こで、原則は、ゲル化剤または非相溶性混合物を使用して、チキソトロープ特性
をポリウレタン組成物に与えることである。また、接着剤には、30,000を
超える非常に高粘度が要求される。
【0022】 本発明の目的は、少量のチキソトロープを用いて、木材複合体を形成する前に
PMDI樹脂の木材粒子への浸透を低減させることである。粘度は、樹脂がスプ
レー塗布できるほど十分に低く保持しなければならない。このような材料の添加
が、形成される複合体の構造特性を損なってもいけない。樹脂の木材粒子への浸
透量を低減することにより、加工前に反応性イソシアネート基と接触する水の量
が減る。すなわち、木材粒子中に、より高い水分含量が存在していても、樹脂被
覆粒子の作業上の空き時間を増やすことができる。
【0023】発明の要旨 本発明は、A)木材粒子をチキソトロープバインダー組成物と組み合わせる工
程、およびB)前記工程A)で形成された木材粒子とチキソトロープバインダー
組成物との組み合わせを成形または圧縮する工程を含んで成る製造方法に関する
。工程(A)で木材粒子との組み合わせるのに好適なチキソトロープバインダー
組成物は、 1)(a)NCO基含量が約30〜33%のポリメチレンポリ(フェニルイソシアネ
ート)成分、好ましくは、20℃での粘度が約2,000cps以下のポリメチレ
ンポリ(フェニルイソシアネート)、最も好ましくは官能価約2.1〜約3.5、N
CO基含量約30%〜約33%およびモノマー含量約30重量%〜約90重量%
を有するポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)であり、前記モノマー含量
が、ポリイソシアネートの全重量に対し、2,2'-異性体を約5重量%まで、2,4'-
異性体を約1重量%〜約20重量%で、および4,4'-異性体を約25重量%〜約
65重量%で含有するもの、および (b)NCO基含量が約25〜33%のポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート
)のセミプレポリマー、好ましくはウレタン基含量 約0.5〜6%および20℃
での粘度 約2,000cps以下を有し、そしてポリメチレンポリ(フェニルイ
ソシアネート)とポリオールとの反応により、またはポリメチレンポリ(フェニル
イソシアネート)とメチレンビス(フェニル-イソシアネート)モノマーからのプレ
ポリマーとの混合によって調製されるポリメチレンポリ(フェニルイソシアネー
ト)のセミプレポリマーから成る群より選択されるポリイソシアネート成分、お
よび 2)(a)鉱物種、(b)レオロジー添加物、(c)末端NCO基と尿素基を含有する付
加物であって、(1)ポリイソシアネートまたはポリイソシアネートのセミプレポ
リマーと、(2)(i)置換芳香族ジアミン、(ii)脂肪属アミン、および(iii)脂肪酸
系ポリアミンから成る群より選択される化合物との反応生成物を含有するもの、
および(d)それらの混合物から成る群より選択されるチキソトロープ剤 を含有する。
【0024】 本発明の好適なチキソトロープ剤は、得られるチキソトロープバインダー組成
物の粘度が、高いせん断において(すなわち、50rpm以上で)1,000c
ps以下(好ましくは250〜750cps、最も好ましくは250〜500c
ps)であるような量で、成分2)と成分1)との重量比0.001:1〜0.1
:1、好ましくは0.002:1〜0.05:1、最も好ましくは0.005:1
〜0.02:1でポリイソシアネート成分1)に添加される。
【0025】 本発明によれば、木材粒子を、木材複合体の合計重量に対して1〜25重量%
、好ましくは2〜10重量%、最も好ましくは3〜8重量%の前記チキソトロー
プバインダー組成物と組合せる。
【0026】 本発明の好ましい態様において、チキソトロープバインダー組成物は、 3)チキソトロープバインダー組成物の合計重量に対して20重量%までの高沸
点溶媒 を更に含有する。
【0027】発明の詳細な説明 本明細書において、チキソトロープ剤に関する高いせん断という用語は、粘度
が、温度25℃において、少なくとも50rpm、好ましくは50〜100rp
mで決定されることを意味する。
【0028】 本明細書において、ポリマーMDIは、アニリン−ホルムアルデヒド縮合生成
物のホスゲン化によって誘導される3環および/または3環以上の環状生成物を
いう。
【0029】 本発明の組成物の成分1)として使用される好適なポリイソシアネートとして
は、(a)NCO基含量約30重量%〜33重量%を有し、そして好ましくは20
℃での粘度が約2,000cps以下のポリメチレンポリ(フェニルイソシアネー
ト)ブレンド、および(b)NCO基含量約25〜33%を有するポリメチレンポリ
(フェニルイソシアネート)のセミプレポリマーが挙げられる。前記セミプレポリ
マーは、ウレタン基含量約0.5〜6%を有し、かつ20℃での粘度が約2,00
0cps以下である。本発明のポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)ブレ
ンドおよびセミプレポリマーは、20℃での粘度約20〜約400cps、最も
好ましくは20℃において約40〜約250cpsを有することが好ましい。
【0030】 本発明にポリイソシアネートは、官能価 約2.1〜約3.5、好ましくは2.
3〜3.0、最も好ましくは2.6〜2.8を有し、NCO基含量 約30%〜約
33%、好ましくは約30.5%〜約32.5%、およびモノマー含量約30重量
%〜約90重量%、好ましくは約40重量%〜約70重量%を有する。前記モノ
マー含量は、ポリイソシアネートの全重量に対し、2,2'-異性体を約5重量%ま
で、2,4'-異性体を約1重量%〜約20重量%で、および4,4'-異性体を約25重
量%〜約65重量%で含有する。前記イソシアネートのポリマーMDI含量は、
ポリイソシアネートの全重量に対し、約10重量%〜約70重量%まで、好まし
くは約30重量%〜約60重量%の範囲で変動する。
【0031】 好ましいポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)ブレンドは、官能価2.
2〜2.4、NCO基含量約31.2〜約32.8重量%、およびモノマー含量約
55%〜約80%を有し、前記モノマー含量は、ポリイソシアネートの全重量に
対し、2,2'-異性体を約3重量%以下で、2,4'-異性体を約15重量%〜約20重
量%で、および4,4'-異性体を約40重量%〜約55重量%で含有する。このポ
リイソシアネートブレンドは、ポリマーMDIを、ポリイソシアネートの全重量
に対し約20〜約45重量%含有する。
【0032】 最も好ましいポリイソシアネートとしては、例えば、平均官能価約2.5〜約
3.0、好ましくは約2.6〜約2.8、NCO基含量約30〜32重量%、およ
びモノマー含量約40〜50重量%を有するポリメチレンポリ(フェニルイソシ
アネート)ブレンドが挙げられ、前記モノマー含量は、ポリイソシアネートの全
重量に対し、2,2'-異性体を約1重量%以下で、2,4'-異性体を約2重量%〜約1
0重量%で、および4,4'-異性体を約35重量%〜約455重量%で含有する。
このポリイソシアネートブレンドは、ポリマーMDIを、ポリイソシアネートの
全重量に対し約50〜約60重量%含有する。
【0033】 本発明の成分1)(a)に適したポリイソシアネートは、前記ポリイソシアネー
トブレンドと、米国特許第5,319,053号公報、同第5,319,054号公報および同第5,
440,003号公報に記載のMDIのアロファネート(ここで、前記特許公報の開示
内容をここに参照として挿入する。)や、米国特許第2,853,473号公報、同第2,9
41,966号公報、同第3,152,162号公報、同第4,088,665号公報、同第4,294,719号
公報および4,244,855号公報に記載のMDIのカルボジイミド(ここで、前記特
許公報の開示内容をここに参照として挿入する。)などのMDI付加物との混合
物も包含する。
【0034】 本発明の成分1)(b)として用いられるポリメチレンポリ(フェニルイソシアネ
ート)の好適なセミプレポリマーとしては、NCO基含量が25〜30重量%の
前記セミプレポリマーが挙げられる。このセミプレポリマーは、ウレタン基濃度
が約0.5〜6%であり、そして20℃における粘度が約2,000以下である。
一般には、好適なセミプレポリマーは、ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネ
ート)をポリオールと反応させることにより、あるいはポリメチレンポリ(フェニ
ルイソシアネート)を、米国特許第5,462,766号公報および同第5,714,562号公報
などに記載のメチレンビス(フェニルイソシアネート)モノマーのプレポリマーと
混合することによって調製できる。ここで、前記特許公報の開示内容をここに参
照として挿入する。
【0035】 好適なセミプレポリマーをモノマーおよびポリマーMDIと、少なくとも1個
の水酸基を有しかつ分子量が約62〜約6,000のイソシアネート反応性物質
との混合物から調製することも可能である。このイソシアネート末端プレポリマ
ーは、ポリイソシアネート混合物と、水酸基約1個〜約8個を有しかつ分子量が
約62〜約6,000のイソシアネート反応性化合物とを、水酸基とイソシアネ
ート基との当量比が約0.001:1〜約0.20:1、好ましくは約0.004
:1〜約0.1:1であるような量で反応させることによって形成される。ポリ
イソシアネート混合物は、ポリマーMDIの混合物やMDI異性体の混合物でな
ければならない。
【0036】 ポリイソシアネート混合物は、当該分野において公知の技術により製造されて
よい。ジフェニルメタンジイソシアネートの異性体含量は、当該分野において周
知の技術により、必要に応じて所要の範囲内に導かれてよい。異性体含量を変更
する一つの技術は、所望の量よりも多い量のポリマーMDIを含有するMDI混
合物にモノマーMDIを添加することである。
【0037】 トルエンジイソシアネート製造法の残渣から調製されるポリマーイソシアネー
トは、場合により、本発明のバインダー組成物中に含まれていてよい。前記残渣
は、例えば、米国特許第5,349,082号公報に記載されており、その内容を参照と
してここに挿入する。
【0038】 本発明のセミプレポリマーを製造するのに用いられるイソシアネート反応性化
合物は、少なくとも1個の水酸基、好ましくは約2個〜約8個の水酸基、最も好
ましくは約2個〜約4個の水酸基と、約62〜約8,000、好ましくは約10
0〜約5,000、最も好ましくは約100〜約2,000の分子量を有していな
ければならない。前記基準を満たす、少なくとも1個の水酸基を有する公知のイ
ソシアネート反応性物質を使用してよい。好適なシソシアネート反応性物質は、
公知のポリエステルおよびポリエーテルのいずれであってもよいが、これらに限
定されない。
【0039】 本発明のプレポリマーを製造するのに使用できるポリエステルとしては、多価
(好ましくは2価の)アルコールと多塩基性(好ましくは2塩基性の)カルボン
酸、ポリカルボン酸無水物、または低級アルコールのポリカルボン酸エステルと
の反応生成物が挙げられる。ポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、芳香族および
/または複素環式であってよく、場合により、(ハロゲン原子などで)置換され
ていても、および/または非置換であってもよい。好適なカルボン酸およびその
誘導体の具体例は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、
無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テ
トラクロロフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水グルタル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸、不飽和脂肪酸の二量体および
3量体(場合により、これらとオレイン酸のような不飽和脂肪酸モノマーとの混
合物)、テレフタル酸ジメチルエステルおよびテレフタル酸-ビス-グリコールエ
ステルである。好適なアルコールの具体例は、1,2-プロピレングリコール、1,3-
プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、1,
6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ビ
ス-ヒドロキシメチルシクロヘキサン、2-メチル-1,3-プロパンジオール、グリセ
ロール、トリメチロールプロパン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,4-ブタント
リオール、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、キニトール、マンニ
トール、1,4-シクロヘキサンジメチロール、ソルビトール、ホルミトール、メチ
ルグリコシド、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、高級ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、高級ポ
リプロピレングリコール、ジブチレングリコール、および高級ポリブチレングリ
コールである。ポリエステルは、末端カルボキシル基または少量の単官能性エス
テルキャップされた官能基を含んでいてよい。ラクトン(例えば、ε-カプロラ
クトンのポリエステル)または2価のカルボン酸(例えば、ω-ヒドロキシカプ
ロン酸)のポリエステルも使用できる。
【0040】 好ましいポリエステルは、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸と、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールおよび高級ポリエチレングリコールと
の混合物から調製される。これらの物質は、プラスチックボトルのリサイクル法
において得られることがある。
【0041】 本発明のプレポリマーを製造するのに使用できるポリエーテルは、例えば、エ
ポキシド自体を、ルイス酸触媒の存在下で重合することにより、あるいはエポキ
シドを、水、アルコール、アンモニアまたはアミンのような反応性水素原子を含
有する出発成分に付加することによって製造されてよい。使用できるエポキシド
は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキシアド、テトラ
ヒドロフラン、スチレンオキサイド、およびエピクロロヒドリンを包含する。エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびそれらの組み合わせが特に好ま
しい。
【0042】 好適な出発成分の具体例としては、エチレングリコール、1,3-プロピレングリ
コール、1,2-プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセロール、
ソルビトール、4,4'-ジヒドロキシジフェニルプロパン、アニリン、エタノール
アミン、置換エタノールアミン(例えば、メチルエタノールアミンおよびメチル
ジエタノールアミン)、エチレンジアミン、およびショ糖が挙げられる。出発成
分は、単独で、または別の出発成分と混合して使用してよい。
【0043】 好ましいポリエーテルは、アンモニア、エチレンジアミンおよび置換エタノー
ルアミンのようなアミンから出発したポリプロピレンオキサイド付加物である。
【0044】 本発明のセミプレポリマーを製造するのに用いられるポリイソシアネート混合
物およびイソシアネート反応性物質はそれぞれ、水酸基とイソシアネート基との
当量比が約0.001:1〜約0.20:1、好ましくは約0.004〜約0.1:
1、最も好ましくは約0.005〜約0.02である量で使用される。
【0045】 本発明のセミプレポリマーは、ポリイソシアネート混合物とヒドロキシ化合物
を、約10〜約250℃、約60〜約120℃の温度において約1分〜約150
0分、好ましくは約30分〜約200分間反応させることによって調製できる。
【0046】 本発明のセミプレポリマーの製造に任意に用いられる別の物質としては、イソ
シアネート反応性水素原子を含有するポリカーボネート、エステルカーボネート
およびエーテルカーボネートが挙げられる。
【0047】 本発明のセミプレポリマーは、20℃での粘度約2,000cps以下、好ま
しくは20℃での粘度1,000cps以下を有する。このプレポリマーは、N
CO(すなわち、イソシアネート基)含量が約25〜約33%でもある。
【0048】 本発明によれば、成分1)(b)として用いられるセミプレポリマーが、NCO
基含量 約27〜31%、ウレタン基含量 約1〜約4%、そして20℃での粘
度 約1,000cps以下を有することが好ましい。
【0049】 本発明の成分2)として使用される好適なチキソトロープ剤は、(a)鉱物種、(
b)レオロジー種、(c)末端NCO基と尿素基を含有する付加物であって、 (1)ポ
リイソシアネートまたはそのセミプレポリマーと(2)(i)置換芳香族ジアミン
、(ii)脂肪アミン、および(iii)脂肪アミンをベースとするポリアミンから成る
群より選択される化合物との反応生成物を包含するもの、および(d)それらの混
合物から成る群より選択される。
【0050】 本発明の成分2)(a)として用いられる好適な鉱物種としては、カオリン、ベ
ントナイト、スルホン酸カルシウムおよび表面変性された親有機性クレーなどの
ような親有機性クレー;シリカゲル、フュームドシリカ、沈降シリカおよび表面
処理シリカのようなシリカ;炭酸カルシウムおよび炭酸バリウム、そして酢酸カ
ルシウムおよび酢酸バリウムのようなコロイド粒子;微粉化された合成珪酸カル
シウム結晶などのようなゾノトライト繊維が挙げられる。
【0051】 本発明におけるチキソトロープ剤、すなわち成分2)(b)として好適なレオロ
ジー添加物は、当業者に公知の、酸の2量体または水素化酸の2量体のような脂
肪酸から調製されるポリエステル、ポリアミンおよび/またはポリエステルアミ
ン;ひまし油のような脂肪酸から誘導されるエステル;脂肪酸アミドアミンを包
含する。本発明のチキソトロープ剤に好適なレオロジー添加物の幾つかの例とし
ては、水素化ひまし油−ポリアミドオリゴマー、ひまし油と脂肪酸から調製され
るポリエステル、ジアミンと脂肪酸ポリマーから調製されるポリアミド、アミン
末端ポリエステルとトール油脂肪酸および/または脂肪酸2量体をベースとする
ポリオキシアルキレン-ポリアミド、脂肪酸ポリマーから調製されるポリエステ
ルアミド、エトキシル化アミンから調製されるポリエステルアミド(例えば、エ
トキシル化コカミン(cocamine))、エステル-アミドとリシノール酸から調製さ
れるポリエステルアミドのような化合物が挙げられるが、これらに限定されない
【0052】 チキソトロープ剤として特定の付加物、成分2)(c)を使用することも本発明
の範疇にある。前記付加物(c)は、末端NCO基と尿素基を含有する。好適な付
加物は、(1)NCO基含量が約25〜33重量%のポリメチレンポリ(フェニルイ
ソシアネート)またはそのセミプレポリマーと、(2)(i)各アミン基に対してオル
ト位に少なくとも1個のアルキル置換基を有する芳香族ジアミン、(ii)脂肪アミ
ンおよび(iii)脂肪酸をベースとするポリアミンから成る群より選択される化合
物との反応生成物を含む。ポリイソシアネートまたはそのセミプレポリマーの、
脂肪酸をベースとするポリアミンによる付加物であることが好ましい。前記成分
の量は、NCO:NH、すなわち2)(c)(1)と2)(c)(2)との当量比が、約5
0:1〜200:1であるような量である。
【0053】 本発明の成分2)(c)として用いられる好適な付加物の調製に適したポリイソ
シアネートおよびそのセミプレポリマーは、NCO基含量が30〜33%のポリ
メチレンポリ(フェニルイソシアネート)、およびNCO基含量が25〜33%の
、ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)のセミプレポリマーを包含する。
【0054】 イソシアネートセミプレポリマーの調製では、出発物質である前述のポリイソ
シアネートと多価化合物を、得られるセミプレポリマーがイソシアネート含量
約25〜33重量%、好ましくは約27〜31重量%を有するような量で互いに
反応させる。この反応は、既知の方法で、一般には約0℃〜250℃の温度範囲
内で行われる。イソシアネート基と尿素基を含む反応生成物が得られる。この生
成物は、使用される過剰量のポリイソシアネートに依存して、未反応の出発物質
であるポリイソシアネートが反応系に付随される。
【0055】 本発明の方法においてチキソトロープ剤としての付加物を調製する際に、成分
2)(c)(2)(i)として用いられる好適な置換芳香族ジアミンとしては、各アミン
基に対してオルト位に少なくとも1個のアルキル置換基を有する芳香族ジアミン
、特に、第1アミノ基に対してオルト位にアルキル置換基を少なくとも1個有し
、かつ第2アミノ基に対してオルト位に炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜3
のアルキル置換基を2個有するジアミンが挙げられる。各アミノ基に対して少な
くとも1つのオルト位にエチル、n-プロピルおよび/またはイソプロピル置換基
を有し、そして場合によりアミノ基に対して別のオルト位にメチル置換基を有す
るものが特に好ましい。以下に、前記ジアミンの例を挙げる:2,4-ジアミノ-メ
シチレン、1,3,5-トリエチル-2,4-ジアミノベンゼン、1,3,5-トリイソプロピル-
2,4-ジアミノベンゼン、1-メチル-3,5-ジエチル-2,4-ジアミノベンゼン、1-メチ
ル-3,5-ジエチル-2,6-ジアミノベンゼン、前記ジアミンのうち少なくとも2種の
混合物、4,6-ジメチル-2-エチル-1,3-ジアミノベンゼン、3,5,3',5'-テトラエチ
ル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,5,3',5'-テトライソプロピル-4,4'-ジア
ミノジフェニルメタン、3,5-ジエチル-3',5'-ジイソプロピル-4,4'-ジアミノジ
フェニルメタン、1,tert-ブチル-3,5-ジメチル-2,4-ジアミノベンゼン、1-tert-
ブチル-3,5-ジメチル-2,6-ジアミノベンゼン、およびそれらと1-メチル-3,5-ジ
エチル-2,6-ジアミノベンゼンとの混合物であって、一般には、2,6-異性体を、
混合物合計重量に対して約35重量%まで含有するものが、本発明の出発成分2
)(c)(2)(i)として特に好ましい。
【0056】 本発明において、付加物2)(c)(2)を調製するための成分2)(c)(2)(ii)とし
て用いられる好適な脂肪アミンは、炭素数12〜30、好ましくは炭素数18〜
24の脂肪族または脂環式アミン、またはその混合物を包含するが、これらに限
定されない。前記脂肪アミンの例としては、ドコシルアミン、エイコシルアミン
およびN,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミンが挙げられる。ヤシ油、パーム油等の
ような種々の天然油をケン化した後、アミノ化することによって得られる生成物
も包含される。
【0057】 本発明において、付加物を調製する際に成分2)(c)(2)(iii)として使用され
る脂肪酸をベースとする適したポリアミンは、数平均分子量が少なくとも約50
0以下の、脂肪酸および/または脂肪アミンをベースとするアミン官能性ポリア
ミドアミンを包含する。前記ポリアミンとしては、C12―18脂肪酸、2量化
36−54脂肪酸(主にオレイン酸およびリノール酸由来のもの)、醤油、ト
ール油、亜麻仁油、ひまし油、そしてこれらの2量体と、ジプロピレントリアミ
ンおよびヘキサメチレンジアミン、そして特にエチレンジアミンおよびその誘導
体、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、およびテトラエチレン
ペンタミンのようなポリアミンとから調製される反応生成物である化合物が挙げ
られるが、これらに限定されない。酸をベースとするアミン末端ポリアミド2量
体(例えば、オクタン酸、ステアリン酸もしくはC4―12脂肪族ジカルボン酸
(例えば、アジピン酸、セバシン酸およびアゼライン酸)のようなモノ-部位を
組み込んだ反応生成物など)も包含される。場合により別のポリマインを有する
ジェファミンD-2000のようなポリオキシアルキレンジアミンの少なくとも一部を
含有するポリアミドアミンも包含される。本発明の方法において、チキソトロー
プバインダー組成物は、チキソトロープ剤をポリイソシアネートに添加すること
のみならず、前述の通り、ポリイソシアネート(すなわち、成分1))中でチキ
ソトロープ付加物2)(c)をin situで生成することによっても調製できる。これ
らの成分は、本発明の成分1)のポリイソシアネートまたはセミプレポリマー中
のイソシアネート基と、置換芳香族ジアミン、脂肪アミン、もしくは脂肪酸をベ
ースとするポリアミン中のアミン基との当量比が、ジフェニルメタン類のポリイ
ソシアネート混合物に対し、約50:1〜200:1、好ましくは約100:1
〜150:1であるような割合で使用される。
【0058】 バインダー組成物をチキソトロープにさせる程度は、主に、成分1)と成分2
)との反応によって得られる尿素基を含有する反応生成物の割合に依存する。そ
のため、所望のチキソトロープ効果を得るのに要する別個の出発物質の量は、数
種の予備試験で容易に決定することができる。
【0059】 本発明の前記チキソトロープ剤を調製する方法は、好ましくは、室温において
、適した不活性溶媒、好ましくは無極性もしくはほんの僅かに極性のラッカー溶
媒(例えば、芳香族炭化水素系加工用油、石油系炭化水素、キシレン、トルエン
または前記溶媒の混合物)20重量%までを含む条件下で行われる。より好まし
くは、溶媒は、チキソトロープバインダー組成物の合計重量に対して約5重量%
〜約20重量%の量で含まれている。米国特許第5,140,856号公報に記載の通り
、溶媒が高い沸点と低い可燃性そして毒性を有することが好ましい。この特許公
報に開示された内容を参照としてここに挿入する。溶媒は、120℃以上の引火
点を有することが好ましい。すなわち、溶媒および他の伸張剤、例えば、プロピ
レンカーボネート、芳香族炭化水素および亜麻仁油誘導体が好ましい。
【0060】 イソシアネート付加反応を促進する公知の触媒は、前記チキソトロープ剤を形
成するのに原則として使用できる。このための好適な触媒としては、ジブチル錫
ジラウレートもしくは錫(II)オクテートのような錫化合物が挙げられる。別の触
媒は、「クンシュトッッフ・ハンドブッフ」、第VII巻、ベッカー・アンド・
ブラウン著、カール・ハンサー・フェルラーク、ミュンヘン、1983年、第92〜98
頁に開示されている。触媒は、反応物の合計重量に対して約約0.001〜10
重量%、好ましくは約0.002〜0.1重量%の量で使用される。
【0061】 本発明のチキソトロープ結合組成物に含まれる別の任意の添加剤および/また
は補助剤としては、低吸水性用のワックスエマルションまたはスラックワックス
、防腐剤、表面活性化添加剤(例えば、乳化剤および安定化剤)、ステアリン酸
亜鉛のような離型剤、そして他の石けんなどが挙げられる。
【0062】 一般に、イソシアネート成分1)およびチキソトロープ剤2)は、通常のバッ
チ式混合方法で、当業者に公知の低いせん断または高いせん断ミキサーを用いて
混合される。インライン混合装置または連続混合装置(例えば、ピンミキサー、
静電ミキサーなど)も、本発明の請求の範囲に適している。
【0063】 本明細書において、分子量とは、末端基定量法で決定される数平均分子量をい
う。
【0064】 以下の実施例により、本発明の方法を更に詳細に説明するが、以降の開示内容
に記載の本発明は、実施例によってその精神または範囲をいずれも限定されるも
のではなく、そして以降の手順の条件を既知の通り変更できることが当業者には
容易に理解されるであろう。特に断りのない限り、温度は全て摂氏であり、部お
よび%はそれぞれ、全て重量部および重量%である。
【0065】 実施例 以下の成分を、本発明の実施例1〜8で使用した。
【0066】 使用した木材片は、より小さな粒状パターンを有するポプラ木材標準品であっ
た。この標準品は、12インチ×12インキ×1mmの寸法を有していた。木材
バインダーは、イソシアネートAとチキソトロープAを含有していた。
【0067】 吸水性実験方法: 粘度:各試料の粘度を、1rpmの一定のスピンドル速度を保ちながら、異な
る温度で測定した。粘度はまた、25℃の定温を保持しながら、異なる速度でも
測定した。表1には、1rpmでの温度変化に対するイソシアネートA粘度につ
いてのデータを示す。表2には、25℃でのスピンドル速度変化に対するイソシ
アネートA粘度についてのデータを示し、そして表3には、25℃でのスピンド
ル速度に対するチキソトロープA 0.875%/イソシアネート剤A 99.125%の
混合物の粘度についてのデータを示す。
【0068】
【表1】
【表2】
【表3】
【0069】 試料調製: 最初に、木材を液体窒素に浸けて、レザー刃で5cm×1cm×1mmの試験
片に切断した。これは、切断工程中、穴の閉塞(pore closure)が最小限となるよ
うに行ない、走査型電子顕微鏡(SEM)で検査して最も良好な切断方法である
ことを確認した。次いで、木材を乾燥オーブンで加熱して、元々含まれていた水
分を取り除き、プラスチックのジップロック袋に入れて貯蔵した。低いせん断(
250〜500rpm)下、アイケイアイ・ラボズ・ユーロスター・ダイジヴィ
スク(IKA Labs Eurostar Digivisc)メカニカルスターラーを用いて成分を導入す
ることにより、(異なる量の:以下の表参照)イソシアネートAとチキソトロー
プAの試料を調製した。試料を窒素下でパジングして、雰囲気に晒した後、パラ
フィルムでシールした。
【0070】 吸い上げ性: 木材片を、カーン(Cahn)動力学的接触角測定器(モデルDCA−312)の閉じ
たチャンバー内の分析用天秤から垂直に吊るした。チャンバーを窒素でパージし
て、試料中の水分を最小限にした。チャンバー内の窒素圧を1気圧で一定にし、
19〜28℃の範囲で変わる温度変化をモニターした。木材を、種々のイソシア
ネート/チキソトロープ試料中に4mm沈めて、取り込んだ材料の重量(mg)
を約1秒ごとに記録した。試料を20分間静置した。それぞれの吸い上げ試験が完
了した後、木材に取りこまれた試料の高さをmm単位のものさしで測定した。各
試料は、イソシアネートA(対照)試料は12回吸い上げさせ、そしてイソシア
ネートA99%/チキソトロープA1%試料は8回吸い上げさせたことを除いて
、4回吸い上げさせた。表4に示した値はそれぞれ、平均値である。
【0071】
【表4】 注釈: 対照としてのイソシアネートA単独試料 ポアズイユの法則を用いた計算値(ピープルズ・エス・エイ著、プロシーデ ィング・オブ・ウェスト・ファーマコル・サイエンス、15 、第161〜165頁(197
2年))
【0072】 表4の結果より、イソシアネートA単独試料に比べて、チキソトロープAを含
有する試料は、木材によるチキソトロープバインダーの吸い上げ速度が遅いこと
を確認した。
【0073】実施例9〜15: 木材複合ボード実験 この応用の実施例9〜15では、以下の別の成分を用いた。
【0074】 表5に示すように、実施例は以下の通り説明される。 実施例9(対照):イソシアネートAが、パーティクルボード組成に5w/w%
で添加されたもの。 実施例10:イソシアネートA 99.125重量%およびチキソトロープA 0.875
重量%が、パーティクルボード組成に5w/w%で添加された混合物。 実施例11(対照):イソシアネートA 80重量%および溶媒A 20重量%が、
パーティクルボード組成に5w/w%で添加された混合物。
【0075】 実施例12:イソシアネートA/アミンA含量(それぞれ)79.2/0.8重量%お
よび溶媒A含量 20重量%、パーティクルボード組成に5w/w%で添加された
混合物。 実施例13:イソシアネートA 97重量%およびチキソトロープB 3重量%が
、OSB組成に5w/w%で添加された混合物。 実施例14:イソシアネートA 97重量%およびチキソトロープC 3重量%が
、OSB組成に5w/w%で添加された混合物。 実施例15(対照):イソシアネートAが、OSB組成上に5w/w%で散布さ
れたもの。
【0076】 以下の手順により、複合品を調製した。 チキソトロープバインダーの調製手順(イソシアネートおよびチキソトロープの
み) 本発明の種々の系のためのバインダーの調製は、実施例1〜8とは異なる表4
に示す成分を用いたこと以外は、上記と同じ方法で行なった。イソシアネートA
を16オンスのガラス容器に加え、アイケイアイ・ラボズ・ユーロスター・ダイジ
ヴィスク変速メカニカルスターラーを配置した。スターラーを速度1000rpmに
設定して作動させると同時に、種々のチキソトロープをゆっくりと添加した。チ
キソトロープバインダー組成物を10分間混合させた。その後、材料は、均一であ
ることを目視で確認した。
【0077】希釈バインダーの調製手順(イソシアネートおよび溶媒) イソシアネートAを、16オンスのガラス容器に加え、その中にアイケイアイ・
ラボズ・ユーロスター・ダイジヴィスク変速メカニカルスターラーを配置した。
スターラーを(1000rpmで)作動させると同時に、溶媒Aを添加して、混合物
を10分間攪拌混合させた。混合したバインダーは、均一であることを目視で確認
した。
【0078】 希釈チキソトロープバインダーの調製手順(溶媒を添加したイソシアネート/ア
ミンチキソトロープバインダー) イソシアネートAを16オンスのガラス容器に入れて、その中にアイケイアイ・
ラボズ・ユーロスター・ダイジヴィスク変速メカニカルスターラーを配置するこ
とによって、イソシアネートA、溶媒AおよびアミンAを含有するバインダーを
調製した。スターラーを速度1000rpmに設定して作動させて、溶媒Aをゆっく
りと添加した。試料を10分間混合させた後、材料は、均一であることを目視で確
認した。試料を30分間放置して、イソシアネートと溶媒の混合物中にトラップさ
れた空気を放出させた。試料に再度、アイケイアイ・ラボズ・スターラーを配置
させて、速度2000rpmに設定した。その後、アミンAの添加を5分かけて行な
って、チキソトロープバインダーをin situで形成した。試料は、更に10分攪拌
した後、均一であることを目視で確認した。
【0079】 前記の種々のバインダー系を用いた複合ボードパネルを調製するのには、以下
の手順を用いた。パーティクルボードパネルの調製手順 パーティクルボード組成を、(キッチンエイドKSM90ミキサーで使用するた
めに)ステンレス鋼製ボールに入れた。ステンレス鋼製ボールをキッチンエイド
・ミキサーに運び、ミキサーを最も遅い速度設定で作動させながら、バインダー
混合物を5分かけて連続滴下して添加した。組成を更に10分間混合した。次いで
、樹脂被覆した組成を8インチ×8インチの形状に配置した。次に、その形状を
PHI油圧プレス(PW−22シリーズ)内に配置して、350°Fで4分半プレス
した。
【0080】配向したストランドボード(OSB)パネルの調製手順 配向したストランドボード組成をスクリーンを通して篩かけして、普通より小
さくかつ不規則なストランドを取り除いた後、2つの30ガロンプラスチック容器
に検量し、コイル・マニュファクチュアリング・システムズ社製回転式ブレンダ
ー内に配置する。イソシアネートバインダーとしては、カスコ-ワックス(ボー
デン・ケミカルズ・インコーポレイテッドから入手したスラックワックスの水性
分散体)をそのまま、ブレンダー内の保持容器に検量する。イソシアネートを以
下の実施例通りに添加する。どの場合も、ワックスは、組成物の合計重量に対し
て0.5w/w%でOSB組成に添加する。ブレンダーの回転を開始させた後、イ
ソシアネートとワックスを、回転式ベル型スプレー装置を用い、10〜15分かけて
組成に均一に散布する。その後、ある形状に変換するために、樹脂とワックスで
被覆したストランドを30ガロンの容器に移す。次いで、ストランドを、所望の密
度 40pcfを得るように前もって調節した重量で、ある形に手で均一に配置さ
せる。その形を、その後、配置したストランドから取り出して、マットを形成す
る。この間に、プレス(ニューマン・ハウドラ-プレス モデルHP−188)を作
業温度に加熱して、蒸気のバーストをプレスの加熱プラテンを通して送って、ラ
イン内で増えた水を除去する。マットを2枚の金属プラテン間に置いて、プレス
機に運ぶ。次に、プローブを予備プレスされたマットに挿入して、内部温度と外
圧を測定する。その後、ボードを100psiの蒸気圧でプレスして、マットに圧
力600psiを2.5分かけることにより、1.5インチ厚のボードに仕上げる。
【0081】 得られたボードは、内部結合力と厚み膨潤について、ASTM法D1037「木材
をベースとする繊維および粒状パネル材料の特性評価」に従って試験した。
【0082】
【表5】
【0083】 表5に示したデータから、イソシアネートAのみを含有する試料に比べて、チ
キソトロープバインダーを含有する試料は、対照と同等以上の特性を有すること
を確認した。樹脂を溶媒で希釈する場合(実施例11)、チキソトロープを添加
することにより(実施例12)、実際には、それから形成された複合品の特性が
、チキソトロープや多量のポリイソシアネートを含有しない系(実施例9)より
も良好となるまで改良される。
【0084】 本発明は、説明のために前記に詳細に記載しているが、前記詳細は、単にその
目的のためであって、本発明の精神および範囲を逸脱しない限り、特許請求の範
囲で限定されたことを除いて、変更が可能であることが当業者には自明であると
解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2B260 BA02 DA05 DA17 DB11 EA11 4J002 AE053 CF003 CK02W CK02X CK03W CK03X CK04W CK04X CL003 CM043 DE236 DE246 DG036 DJ016 DJ036 EG036 FB086 FD203 FD206 FD207 GL00 4J034 BA05 DB03 DB08 DF01 DG00 DH00 HA02 RA05 RA10

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材複合材料の製造方法であって、 A)木材粒子を、 1)(a)NCO基含量が約30〜33%のポリメチレンポリ(フェニルイソシ アネート)、および (b)NCO基含量が約25〜33%のポリメチレンポリ(フェニルイソシアネ ート)のセミプレポリマー から成る群より選択されるポリイソシアネート成分、および 2)(a)鉱物種、 (b)レオロジー添加物、 (c)(1)ポリイソシアネートまたはポリイソシアネートのセミプレポリマ ーの、 (2)(i)置換芳香族ジアミン、(ii)脂肪アミン、および(iii)脂肪酸系 ポリアミンから成る群より選択される化合物 による付加物、および (d)それらの混合物 から成る群より選択されるチキソトロープ剤 を含有するチキソトロープバインダー組成物とを、木材複合材料の合計重量に対
    して1〜25重量%で組み合わせる工程であって、ただし、成分A)2)と成分
    a)1)との重量比は0.001:1〜0.1:1であること、および B)前記工程A)で形成された組み合わせを成形または圧縮する工程 を含む、木材複合材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 木材粒子が、木材複合材料の合計重量に対して2〜10重量
    %のチキソトロープバインダー組成物と組み合わされる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 成分A)2)と成分a)1)との重量比が0.002:1〜
    0.05:1である請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 成分A)2)と成分a)1)との重量比が0.005:1〜
    0.02:1である請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 木材粒子が、木材複合材料の合計重量に対して3〜8重量%
    のチキソトロープバインダー組成物と組み合わされる請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 チキソトロープバインダー組成物が、 3)少なくとも1種の高沸点溶媒を木材複合材料の合計重量に対して20重 量%までの量で 更に含有する請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 チキソトロープバインダー組成物の粘度が、高いせん断にお
    いて1,000cps以下である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 イソシアネート成分A)1)の粘度が20°において約2,
    000以下である請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 セミプレポリマーA)1)(b)がウレタン基含量 0.5〜6
    %を有する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 セミプレポリマーA)1)(B)が、ポリメチレンポリ(フェ
    ニルイソシアネート)とポリオールとの反応生成物を含有する請求項9記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 ポリオールが、少なくとも1個の水酸基と分子量約62〜
    約6,000を有するイソシアネート反応性物質を含有する請求項10記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 水酸基とイソシアネート基との当量比が約0.001:1
    〜約0.20:1である請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート) A)1)(a)
    が、官能価約2.1〜約3.5、およびモノマー含量約30重量%〜約90重量%
    を有し、そして前記モノマー含量が、ポリイソシアネートの全重量に対し、2,2'
    -異性体を約5重量%まで、2,4'-異性体を約1重量%〜約20重量%、および4,
    4'-異性体を約25重量%〜約65重量%含有する請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)が、官能価
    約2.5〜約3.0、NCO基含量約30〜32%、およびモノマー含量約40重
    量%〜約50重量%を有し、そして前記モノマー含量が、ポリイソシアネートの
    全重量に対し、2,2'-異性体を約1重量%以下で、2,4'-異性体約2重量%〜約1
    0重量%で、および4,4'-異性体を約35重量%〜約45重量%で含有する請求
    項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 成分2)(c)(1)および2)(c)(2)が、NCO:NH当量
    比が約50:1〜200:1であるような量で含まれている請求項1記載の方法
  16. 【請求項16】 置換芳香族ジアミン2)(c)(2)(i)が、各アミノ基に対し
    てオルト位に少なくとも1個のアルキル置換基を有する芳香族ジアミンを含有す
    る請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 脂肪アミン2)(c)(2)(ii)が、炭素数12〜30の脂肪族
    または脂環式アミンを含有する請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 脂肪酸をベースとするポリアミン2)(c)(2)(iii)が、脂
    肪酸および/または脂肪アミンをベースとし、かつ数平均分子量が約500以下
    であるアミン官能性ポリアミドアミンを包含する請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 チキソトロープ剤2)(c)が、イソシアネート成分1)中
    でin situで生成される請求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 溶媒3)が、120℃以上の引火点を有する請求項6記載
    の方法。
  21. 【請求項21】 溶媒3)が、芳香族系加工用油、プロピレンカーボネート
    、芳香族炭化水素および亜麻仁油誘導体から成る群より選択される請求項6記載
    の方法。
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