JP2002533127A - Ikk3 - Google Patents

Ikk3

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JP2002533127A
JP2002533127A JP2000591199A JP2000591199A JP2002533127A JP 2002533127 A JP2002533127 A JP 2002533127A JP 2000591199 A JP2000591199 A JP 2000591199A JP 2000591199 A JP2000591199 A JP 2000591199A JP 2002533127 A JP2002533127 A JP 2002533127A
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ikk3
protein
kinase
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mutant
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JP2000591199A
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佳弘 竹本
浩 阪井
康弘 橋本
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グラクソ・ウエルカム株式会社
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、IKKリン酸化酵素タンパク質、IKK3、それをコードするヌクレオチド、それを含むベクターおよび細胞、並びに炎症を含む状態の治療に用いるための、前記IKK3モジュレーターをスクリーニング方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規IKKリン酸化酵素タンパク質であるIKK3、それをコードするヌ
クレオチド、それを含むベクターおよび細胞、並びに炎症を含む状態を治療する
ための、前記IKK3タンパク質のモジュレーターをスクリーニングする方法に関す
る。
【0002】
【技術背景】
転写因子NF-kBは、病原体および前炎症性サイトカインに応答し、さまざまな
遺伝子の活性化を制御する。従って、たとえばNF-kBは腫瘍壊死因子アルファ(T
NFアルファ)およびインターロイキンー1(IL-1)、細菌のLPS、ウイルス感染、
TおよびB細胞抗原受容体の架橋、カルシウムイオノフォア、ホルボルエステル
、UV照射、並びにフリーラジカルを含むさまざまな種類の刺激によって活性化さ
れる(概説として、Varma et al., 1995、 Genes Dev., 9,2723-2735; Baueur
erle and Baltimore, 1996、 Cell 87、 13-20を参照)(図2を参照)。NF-kBは、
これらの刺激に応答して、次々とさまざまな遺伝子の活性化を制御する。これら
さまざまな遺伝子が次々と活性化すると、サイトカイン、ケモカイン、白血球接
着因子、造血成長因子の産生をもたらし、また発生および細胞死、並びに細胞の
生存に影響する可能性もある(図1を参照)。特に、転写因子NF-kBは、病原体、お
よび前炎症性サイトカインに応答し、さまざまな遺伝子の活性化を制御する。NF
-kBの活性は、特異的インヒビターであるIkBsと相互作用することによって制御
されている。細胞の刺激を受けると、IkBsはすみやかにリン酸化され、次にユビ
キチン化を介したタンパク質分解を受け、その結果、活性型NF-kBが放出される
(Baldwin,1996、Annu.Rev.Immuno.、14,649-681; Baueurerle and Boltimor
e, 1996、 Cell, 87, 13-20)(図2を参照)。700kDaの複合体が、IkBαのS32と
S36を特異的にリン酸化することが報告されている(Chen et al.,1996, Cell, 8
4, 853-862)。
【0003】 いくつかのグループによって、IKK1およびIKK2(IKKαおよびIKKβとしても知
られる)と名づけられた二つのリン酸化酵素が、前記リン酸化酵素複合体のサブ
ユニットであることが発見された。前記グループは、TNFαまたはIL-1によって
刺激された細胞由来のIKKsの免疫沈降物が、インビトロにおいてIkBをリン酸化
できることを示した。これらの観測に加えて、二つのグループが、昆虫細胞から
精製されたIKK1およびIKK2は、インビトロにおいてIkBをリン酸化することがで
きることを報告した。これらの結果は、IKKがIkBsを直接リン酸化していること
を示唆している。アンチセンスIKK1、リン酸化酵素不活性なIKK1またはIKK2の過
剰発現は、TNFαおよびIL-1を介したNF-kB活性化の阻害を引き起こした。これ
らの結果は、IKKsがNF-kB活性化経路において重要なリン酸化酵素であることを
示唆している(May and Ghosh, 1998, Immunol. Today 19, 80-88; Stancovski
and Baltimore, 1997, Cell, 91, 299-302)。しかし、どのようにして上流のシ
グナルがリン酸化酵素複合体に伝達されるのか、または他のリン酸化酵素複合体
が存在して、別々のIkBsをリン酸化するのかどうかは分かっていない。
【0004】 NEMO(NF-kB必須モディファイアー)およびIKKγ(マウスNEMOのヒト相同体)が
、精製されたIKK複合体から単離され、またNEMO/IKKγ遺伝子発現の阻害は、サ
イトカインによって誘導される、IKK1およびIKK2を介したNF-kBの活性化を弱め
た。通常の複合体は分子量7000-9000であるが、NEMO欠損細胞においては、分子
量3000-4000のより小さな複合体が形成されることから、NEMO/IKKγはIkBリン酸
化酵素を上流の活性化因子に物理的に結合していることを示唆する(Scheidereit
, Nature, 1998, 395, 225-226)。
【0005】 IKK複合体結合タンパク質(IKAP)は、IKK複合体から単離された。IKAPは、Ik
Bリン酸化酵素、およびNIK、および三つのリン酸化酵素を含む前記複合体と結合
し、一つまたは二つのリン酸化酵素を含む複合体と比較した場合、IkBのリン酸
化を最大に導く。従って、IKAPはNIK、または他の分子とIKK1およびIKK2を結合
する足場タンパク質として作用しているのであろう(Scheidereit,Nature,199
8,395,225-226)。蓄積された証拠から、IKK複合体はいくつかの必須分子から
なることが示唆されるが、シグナル複合体を制御する分子機構はよく分かってい
なかった。それゆえ、完全な解明のために、さらなる結合分子が必要とされた。
【0006】 KIAA0151は、もともとKG-1 cDNAライブラリーから単離された(Nagase et al
1995 DNARes 2 167-174)。KIAA0151は、潜在的Ser/Thrリン酸化酵素として単
離されたが、この分子の重要性は認識されなかった。我々は、コンピューターホ
モロジー解析を用いて、KIAA0151がIKK1およびIKK2に類似していることを発見し
た。KIAA0151(IKK3と再命名された)は、IKK1と21%およびIKK2と23%の相同性を
持つ。IKK3は、IkBファミリーのタンパク質をリン酸化することができ、インビ
トロにおいて、IkBを直接リン酸化することができる。IKK3の過剰発現は、IL-8
、IL-6、およびRANTESなどのさまざまな炎症性遺伝子の活性化を導く。これらの
遺伝子は、遺伝子調節領域にNF-kB部位を含んでいる。我々は、Hela細胞におい
てIKK3がIL-8の発現に効果を持つこと、およびIKK3がNF-kBをリン酸化すること
も見出した。さらに、NF-kB部位は、IL-8の調節に重要な役割を持つことが知ら
れている。我々の結果は、IKK3と、内因性のNF-kB結合部位として以前に同定さ
れたIL-8プロモーターのNF-kB部位との間に相関があることを示唆し、さらにはI
KK3が、IL-8プロモーターのNF-kB部位の制御に重要な役割をはたすことを示唆し
ている。詳細に言えば、我々は、NF-kBがIL-8プロモーター内の部位と結合する
ことにより、IKK3はIL-8遺伝子をトランスアクチベーションすることを示した。
これらの結果は、IKK3はIL-8の遺伝子制御の重要なレギュレーターであり、炎症
性疾患において重要な遺伝子を活性化するという結果を導く(以下の表1を参照
)。
【0007】
【表1】 今回我々は、コンピューターホモロジー解析を用いて、KIAA0151がIKK1および
IKK2と類似していることを発見した。重要なことに、最近の実験的証拠から、IK
K3はIL-8、IL-6、およびRANTESなどのさまざまな炎症性遺伝子を特異的に制御す
ることを示された。さらに、IKK3はさまざまなIkBsをリン酸化し、かつTRIP9(
ヒト IkBβ)を直接リン酸化することが示された。それゆえ、IKK3は炎症の制御
において特異的な役割を持つことが示された。
【0008】
【発明の開示】
従って、本発明は新規リン酸化タンパク質IKK3を提供する。
【0009】 IKK3のヌクレオチド配列の解析から、716アミノ酸タンパク質をコードする214
8塩基対のオープンリーディングフレームを持つことが明らかである(図3)。こ
の推定されるタンパク質は、IKK1およびIKK2の特徴を多く共有する(図5を参照
)。
【0010】 それゆえ、本発明の一つの側面においては、単離されたIKK3リン酸化酵素タン
パク質、またはその変異体を提供する。この単離されたIKK3リン酸化酵素タンパ
ク質のアミノ酸配列は、図3に示されている。
【0011】 本発明にには、IKK3リン酸化酵素タンパク質の変異体が含まれる。このような
変異体には、断片、類似体、誘導体、およびスプライス変異体が含まれる。「変
異体」という用語は、タンパク質、またはタンパク質の断片であって、本質的に
、IKK3と同様の生物学的機能、もしくは活性を保持しているタンパク質をいう。
【0012】 断片は、たとえばスクリーニングにおいて有効な、本来のタンパク質と十分な
一致性を保持しているIKK3の一部分を含むことができる。このような断片は、後
述するような、全長タンパク質を同定するためのプローブであってもよい。断片
は、他のアミノ酸もしくはタンパク質と融合されたものであってもよく、または
より長いタンパク質内に含まれていてもよい。このような断片は、宿主で発現す
るために設計された前駆体タンパク質に含まれていてもよい。それゆえ、一つの
側面において、断片という用語は、融合タンパク質またはIKK3由来ポリペプチド
の一部分を意味する。
【0013】 断片は、IKK3タンパク質の構造的または機能的属性によって特徴づけられるそ
の一部分も含む。これらは、同様の、もしくは改善された化学的もしくは生物学
的な活性、または低い副作用を有する可能性がある。たとえば、断片は、アルフ
ァ、アルファヘリックス、またはアルファヘリックス形成領域、ベータシートお
よびベータシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コイルおよびコイル
形成領域、親水性領域、疎水性領域、両親媒性領域(アルファ、ベータ)、柔軟
領域、表面形成領域、基質結合領域、および高い抗原性領域を含み得る。
【0014】 断片または一部分は、ペプチド合成によって対応する全長タンパク質を生産す
るために使用してもよい。
【0015】 誘導体には、天然に存在する対立遺伝子変異体が含まれる。対立遺伝子変異体
は、実質的にはタンパク質の機能を変化させず、且つ一以上のアミノ酸の置換、
欠失、または付加を有し得るような、タンパク質配列が変化した形態である。誘
導体は、いくつかのアミノ酸が置換、欠失、または付加された、天然には存在し
ないタンパク質または断片でもあってもよい。IKK3と少なくとも70%の一致性を
持つタンパク質または断片は、本発明に包含される。好ましくは、IKK3にたいす
る一致性は少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは9
5%以上、たとえば97%、98%、さらには99%である。
【0016】 類似体には、前駆体部分を切断して活性型成熟タンパク質を産生することによ
り活性化される前駆体タンパク質、または精製を補助するためのポリエチレング
リコールもしくはリーダー/分泌配列などの構成物との融合物が含まれるが、こ
れらに限定されない。
【0017】 スプライス変異体は、mRNAの選択的スプライシングによって生じた、同一遺
伝子のタンパク質産物であって、コード領域の付加、または欠失を含む(Lewwin
N(1995) Genes V Oxford University Press, Oxford, England)。本発明は、
天然に存在するIKK3リン酸化酵素タンパク質のスプライス変異体であって、炎症
を制御する役割を果たし得るものにまで範囲がおよぶものである。
【0018】 本発明のタンパク質もしくは変異体は、組換えタンパク質、天然のタンパク質
または合成タンパク質であり、好ましくは組換えタンパク質である。
【0019】 本発明のさらなる側面は、上記のほ乳類IKK3タンパク質をコードする、単離ま
たは/および精製されたヌクレオチド配列、もしくはその変異体を提供する。ま
た、アンチセンスヌクレオチド、または相補鎖がある。
【0020】 好ましくは、前記ヌクレオチド配列は、ラットまたはヒトIKK3タンパク質をコ
ードする。ヌクレオチド配列は、好ましくは図4に示されたヌクレオチド配列の
コード部分の配列を含む。
【0021】 本発明のIKK3タンパク質をコードするヌクレオチド配列は、ヒト胎児Marathon
-Ready cDNA(Clonetech)からのcDNAまたはゲノムライブラリーから入手すれ
ばよい。
【0022】 前記ヌクレオチド配列は、ラット、マウス、ヒトIKK3配列由来のプローブを用
いたスクリーニングによって、または、たとえばゲノムDNAと、ラットもしくは
ヒトのIKK3配列、および/または既知のIKK3タンパク質の比較的保存された領域
をもとにして由来した、もしくはデザインされた適切なオリゴヌクレオチドプラ
イマーを用いるプライマー連鎖反応(PCR)などの当業者に既知の他の方法によ
って、ほ乳類細胞(好ましくはヒト細胞)から単離してもよい。スクリーニング
を目的として、細菌の人工染色体ライブラリーを、ラットもしくはヒトDNAを用
いて作製することができる。
【0023】 本発明のヌクレオチド配列は、RNAの形態であってもよく、またはcDNA、ゲノ
ムDNA、および合成DNAを含むDNAの形態であってもよい。前記DNAは、二本鎖、ま
たは一本鎖でもよく、一本鎖の場合はコード鎖またはノンコード鎖(アンチセン
ス鎖)の何れであってもよい。IKK3タンパク質、もしくはその変異体をコードし
ているコード配列は、図4に示したコード配列と同一であってもよく、または遺
伝暗号の重複もしくは縮重の結果として、同じタンパク質をコードする異なった
コード配列であってもよい。 IKKタンパク質をコードするヌクレオチド配列は
以下を含んでいてもよい: 全長タンパク質、またはそのあらゆる変異体をコードする配列; 全長タンパク質、またはそのあらゆる変異体をコードする配列、およびリーダ
ーもしくは分泌配列、またはプロタンパク質などの付加的なコード配列;全長タ
ンパク質またはそのあらゆる変異体(および随意的に付加的なコード配列)およ
びイントロン(intran)、または全長をコードしている配列の5’および/もし
くは3’のノンコード配列をコードしている配列。本発明は、IKK3をコードして
いる、ヌクレオチドの変異体、類似体、誘導体、および断片も提供する。好まし
くは、全長に亘ってIKK3と少なくとも70%以上の一致性を持つもヌクレオチドが
含まれる。さらに好ましいのは、全長に亘ってIKK3と少なくとも80%以上の一致
姓を持つ配列である。さらに、もっと好ましいのは、ポリヌクレオチドが、その
完全長に亘ってIKK3と少なくとも90%、たとえば95%、97%、98%、もしくは99%以
上の一致性を示すものである。
【0024】 本発明は、IKKタンパク質もしくはその変異体のヌクレオチド配列から構築さ
れたヌクレオチドプローブも提供する。このようなプローブは、IKK3cDNA、もし
くはゲノムライブラリーをスクリーニングして、タンパク質をコードしているヌ
クレオチド配列を単離するために使用されてもよい。ヌクレオチドプローブは、
IKK3タンパク質の発現を検出する試験においてmRNAまたはDNAとハイブリダイズ
するため、またはたとえばインサイチュー蛍光ハイブリダイゼイーション(FISH
)を用いた染色体上のその位置を検出するために有用な、IKK3タンパク質もしく
はその変異体のヌクレオチド配列の一部分を含んでもよい。
【0025】 本発明のヌクレオチド配列は、ヘキサヒスチジンタグ、もしくはへマグルチニ
ン(HA)タグ、Mycタグ、T7タグ、二重MYCタグ、二重HAタグ、および二重T7タグの
発現ベクターのように、本発明のタンパク質の精製を可能にし、またはIKK3の
効果的遮断またはその調節のスクリーニング試験における判定を可能にするマー
カー配列とインフレームで融合されたコード配列を有していてもよい。
【0026】 IKK3もしくはその相補的ヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド分子
は、本発明の一部を形成する。ハイブリダイゼーションは、好ましくはストリン
ジェントなハイブリダイゼーション条件下でなされる。ときどき使用されるスト
リンジェントな条件下でのハイブリダイゼーションの一例は、意図されたハイブ
リダイゼーションが、約35℃から約65℃の間の温度において、0.9molの塩溶液を
用いて実行されるものである。しかし、当業者は、プローブの長さ、塩基組成、
存在するイオンのタイプなどの変数を考慮するために、このような条件を適切に
変えることができるであろう。本発明のヌクレオチド配列は、組換え技術によっ
て、IKK3タンパク質またはその変異体を生産するために用いてもよい。従って、
たとえば前記ヌクレオチド配列は、様々な発現媒体もしくはクローニング媒体の
うちの一つのいずれに含まれていてもよく、特に、タンパク質を発現させるため
のベクターまたはプラスミドの中に含まれていてもよく、このようなベクターは
、染色体DNA、非染色体DNA、および合成DNAの配列を含む。最適なベクターの例
には、細菌プラスミドの誘導体:ファージDNA:酵母プラスミド:プラスミドお
よびファージDNAおよびウイルスDNAの組み合わせから誘導されたベクターが含ま
れる。しかし、宿主内で複製および生存できる限り、その他のプラスミドまたは
ベクターを用いてもよい。
【0027】 さらに好ましくは、本発明はまた、上記のヌクレオチド配列の一以上を含む組
換え構築物を提供する。この構築物には、本発明の配列が順向きもしくは逆向き
に挿入された、プラスミドまたはウイルスベクターなどの発現ベクターが含まれ
る。本態様のさらなる側面において、前記構築物は、さらにmRNA合成を司令する
ための一以上の調節配列、例えば前記配列に動作可能に結合されたプロモーター
を含む。適切なプロモーターには、CMV、LTRまたはSV40プロモーター、および原
核生物細胞もしくは真核生物細胞において遺伝子またはそのウイルスの発現を制
御することが知られている他のプロモーターが含まれる。発現ベクターは、翻訳
開始および転写終結のための、エンハンサーおよびリボソーム結合部位を含んで
いてもよい。
【0028】 極めて多くの適切なベクターおよびプロモーター/エンハンサーが当業者に既
知であろうが、宿主内においてそれが複製可能で機能的である限り、いずれのプ
ラスミド、またはベクター、プロモーター/エンハンサーを使用してもよい。
【0029】 原核生物および真核生物宿主で使用するための最適なクローニングおよび発現
ベクターには、ほ乳類の発現ベクター、昆虫の発現ベクター、酵母の発現ベクタ
ー、細菌の発現ベクター、およびウイルス発現ベクター、並びに Sambrook et a
l、 Molecular cloning: A Labolatory Manual, 2nd Edition, Cokd Spring Harb
or, NY, (1989)に記載されているものが含まれる。前記ベクターは、選択および
/または発現を増大するための適切な配列を含んでいてもよい。このために、前
記ベクターには、一以上の表現系によって選択可能/増大可能なマーカーを含む
であろう。このようなマーカーは当業者に周知である。
【0030】 さらなる態様として、本発明は、本発明のヌクレオチド配列を発現することが
できる宿主細胞を提供し、前記宿主細胞は、例えばほ乳類細胞のような高等真核
生物細胞、または酵母細胞のような下等真核生物細胞、または細菌細胞などの原
核生物の細胞でもよい。形質転換のための適切な原核生物の宿主には、大腸菌が
含まれる。その他の例にはウイルス発現ベクター、昆虫発現系、および酵母発現
系が含まれる。
【0031】 本発明のDNA構築物由来のRNAsを使用したタンパク質などを生産するためには
、無細胞翻訳系を使用することもできる。
【0032】 前記IKK3タンパク質は、硫酸アンモニウムもしくはエタノール沈殿、酸抽出、
陰イオンもしくは陽イオン交換クロマトグラフィー、リン酸セルロースクロマト
グラフィー、およびレクチンクロマトグラフィーを含む当業者に公知な方法によ
って、組換え細胞の培地から回収および精製される。必要であれば、成熟タンパ
ク質を完全な配置にするために、タンパク質のリフォールディングの工程を使用
してもよい。最後に、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を最終的な精製工程
において使用することができる。
【0033】 本発明のタンパク質およびヌクレオチドの配列は、好ましくは単離された形で
提供される。「単離」という用語は、その本来の環境から取り除かれた物質を意
味する。例えば、天然に存在するヌクレオチド配列、または生きている動物内に
存在するタンパク質は単離されていないが、同じヌクレオチド配列またはタンパ
ク質でも、それが天然界においてそれと共存する幾つかもしくは全ての物質から
分離された場合は単離されている。このようなヌクレオチド配列はベクターの一
部分でもよく、および/またはこのようなヌクレオチド配列もしくはタンパク質
は、組成物の一部分でもよく、また、このようなベクターもしくは組成物がその
天然の環境の一部分ではないときは、すでに単離されているであろう。本発明の
タンパク質およびヌクレオチドの配列は、好ましくは精製された形で、および好
ましくは少なくとも50%の純度で、さらに好ましくはおよそ75%の純度で、さらに
好ましくは90%以上の純度、例えば95%、98%に精製された形で提供される。
【0034】 本発明は、IKK3タンパク質に対する特異的抗体も提供する。ここで使用される
抗体という用語は、本発明のタンパク質の抗原決定基を認識する部位を含むすべ
ての免疫グロブリン、およびその断片を含む。本発明の抗体は、ポリクローナル
、もしくは好ましくはモノクローナルであって、完全な抗体分子、または抗体の
活性な結合領域を含む断片、例えばFabもしくは(Fab)2でもよい。本発明はキ
メラ、一本鎖、およびヒト化抗体、および免役グロブリンではない分子との融合
物も含む。当業者に既知であるさまざまな手法が、このような抗体および断片の
生産に使用されるであろう。
【0035】 タンパク質、それらの変異体、特に断片、誘導体、またはその類似体、または
、それらを発現している細胞は、その抗体を生産するための免疫原として使用す
ることができる。IKK3に対して生成させた抗体は、動物内、好ましくはヒト以外
の動物にポリペプチドを直接注入することによって得られる。こうして得られた
抗体は、タンパク質それ自身に結合するであろう。このようにして、タンパク質
の断片のみをコードしている配列でさえ、天然タンパク質の全体に結合する抗体
を生成するために使うことができる。このような抗体は、そのタンパク質が発現
している組識において、タンパク質位置をつきとめるために使用できる。
【0036】 本発明の抗体は、IKK3タンパク質の精製において有益であり得る。従ってIKK3
タンパク質およびそのあらゆる断片の精製方法が提供され、その方法は本発明の
抗体の使用を含む。
【0037】 本発明は、IKK3のモジュレーターを同定する方法も提供する。スクリーニング
は、IKK3について、多数の化合物を調べることが可能なように確立される。ハイ
スループットスクリーニングは、14Cグアニジンフラックス試験、および以下に
詳細を記載したような、蛍光を基礎とした試験に基づくものであってよい。二次
スクリーニングには、パッチクランプ技術または二電極電圧クランプを使用して
、小分子、抗体、ペプチド、タンパク質、またはIKK3タンパク質を阻害もしくは
遮断し、さもなければ、相互作用するその他のタイプの化合物を同定する電気生
理学的試験を含めてもよい。三次スクリーニングには、炎症のモデルとしてよく
特徴づけられているラットまたはマウスにおけるモジュレーターの研究を含めて
もよい。これらの炎症モデルにはは、アトピー性皮膚炎(マウス)、再発性皮膚
炎(マウスおよびラット)、およびアレルギー性喘息(マウスおよびギニアピッ
グ)が含まれるば、これらに限定されない。例えば、スクリーニングは、細菌に
おいて発現されたIKK3タンパク質を使用してインビトロリン酸化系に基づいて設
定してもよい(例5および図12を参照)。この系は、IKK3リン酸化酵素活性に対
するモジュレーターをスクリーニングするために用いてもよく、次にIKK3の潜在
的なモジュレーターの遺伝子発現に対する効果をテストして、特に細胞に基づい
たアッセイ系をIL-8、IL-6、RANTESの発現において使用してもよい。最後に、炎
症、もしくはアレルギー性疾患に関連するこれらのモジュレーターの効果を炎症
モデルでテストしてもよい。
【0038】 従って、本発明は、IKK3タンパク質と接触するモジュレーターを試験するため
の方法であって、テスト化合物とIKK3タンパク質を接触させることと、IKK3タン
パク質の活性または不活性を検出することを含む方法を提供する。好ましくは、
モジュレーターを同定する方法、またはスクリーニング試験の方法では、IKK3タ
ンパク質を発現している形質転換された宿主細胞を使用した。一般に、このよう
な試験は、テスト化合物に対するIKK3タンパク質の活性の変化を検出して、IKK3
タンパク質のモジュレーターを同定するであろう。
【0039】 一般に、テスト化合物を前記試験系に添加し、IKK3に対するその効果を測定し
、またはテスト化合物がIKK3と競合的に結合する能力が評価される。そしてIKK3
タンパク質に対して望ましい効果を持つテスト化合物を選択する。
【0040】 IL-8、IL-6、およびRANTESは、炎症およびアレルギーを含む疾患に関与する。
特に、喘息、アトピー性皮膚炎、関節炎、リウマチ性関節炎、全身性エリテマト
ーデス、LPS誘導性接触皮膚炎、糸球体腎炎、痛風およびその他の炎症性疾患で
ある。
【0041】 それゆえ、本発明は、上記方法によって同定可能な、治療に使用するための上
記タンパク質のモジュレーターまたはその変遺体を提供する。本発明は、さらに
、任意に上記の方法によって同定可能なIKK3タンパク質のモジュレーターの、抗
炎症性医薬の製造のための使用を提供する。さらに本発明は、上記のタンパク質
モジュレーターの有効量を患者に投薬することを含む治療方法を提供する。より
詳細に言えば、本発明は、喘息、アトピー性皮膚炎、関節炎、リウマチ性関節炎
、全身制エリテマトーデス、LPS誘導性接触皮膚炎、糸球体腎炎、および痛風な
どの、炎症に関した疾患の治療方法を提供する。
【0042】 上記で定義したヌクレオチド配列の相補鎖またはアンチセンス鎖は、遺伝子治
療に使用することができる。たとえば、その断片のcDNA配列は、IKK3タンパク質
をダウンレギュレートするための遺伝子治療方法に使用することができるであろ
う。アンチセンス技術は、アンチセンスDNAもしくはRNAのトリプルヘリックス形
成による技術によって、遺伝子発現を制御するために使用することができる。こ
れらの両方法は、ヌクレオチド配列がDNAまたはRNAと結合することに基づく技術
である。
【0043】 DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺伝子の領域と相補的であるよう
に設計され、従って、転写およびナトリウムチャンネル産物を妨げる。アンチセ
ンスRNAオリゴヌクレオチドは、インビボにおいてメッセンジャーRNAとハイブリ
ダイズし、メッセンジャーRNAのIKK3タンパク質への翻訳を遮断する。
【0044】 IKK3タンパク質の発現を制御する調節領域は、IKK3タンパク質を発現する細胞
内において、治療用構築物の発現を制御するための遺伝子治療に使用できるであ
ろう。
【0045】
【実施例】
発明を実行する最適な様式 表2 使用したプライマー G7-5 5’-TCCTGATTTCTGCAGCTCTG-3’ G7-3 5’-AACTTCTCCACAACCCTCTG-3’ G85 5’-CCCCCCGCGGCCGCCACCATGCAGAGCACAGCCAATTACCTGTGG-3’ G86 5’-CCCCCCGCGGCCGCCTCAGACATCAGGAGGTGCTGGGACTCTATT-3' G87 5'-CCCCCCGCGGCCGCCATGGAGCGGCCCCCGGGGCTGCGGCCGGGC-3' G88 5'-CCCCCCGCGGCCGCCTCATTCTGTTAACCAACTCCAATCAAGATT-3' G89 5'-CCCCCCGCGGCCGCCATGAGCTGGTCACCTTCCCTGACAACGCAG-3' G90 5'-CCCCCCGCGGCCGCCTCATGAGGCCTGCTCCAGGCAGCTGTGCTC-3' G91 5'-CCCCCCGCGGCCGCCATGTTCCAGGCGGCCGAGCGCCCCCAGGAG-3' G138 5'-CCCCCCGCGGCCGCCTCAGAGGCGGATCTCCTGCAGCTCCTTGAC-3' G93 5'-CCCCCCGCGGCCGCCATGGCCGGGGTCGCGTGCTTGGGGAAAACT-3' G147 5'-CCCCCCGCGGCCGCCTCACAGCTCTGGGCCAAGCTCTGCGCCCAG-3' G97 5'-CCCCCCGCGGCCGCCATGGCTGGGGTCGCGTGCTTGGGAAAAGCT-3' G148 5'-CCCCCCGCGGCCGCCTCACAGCCCCGGGCCCAACTCCGCGCCCAA-3' G150 '5-CCCCCCGCGGCCGCATGTCGGAGGCGCGGAAGGGGCCGGACGAG-3' G149 '5-CCCCCCGCGGCCGCCTCACAGCGCCCCCACGTGGGGGAGTGGCAG-3' G124 5'-GAGCTGGTTGCTGTGATGGTCTTCAACACTACC-3' G125 5'-GGTAGTGTTGAAGACCATCACAGCAACCAGCTC-3' G126 5'-AGTGGGAGCCTGCTGGCTGTRGCTGGAGGCTCCTGAGAATGCCTTT-3' G127 5'-AAAGCATTCTCAGGAGCCTCCAGCACAGCCAGCAGGCTCCCACT-3' G130 5'-GAGCTGGATGATGATGCGAAGTTCGTCGCGGTCTATGGGACTGAG-3' G131 5'-CTCAGTCCCATAGACCGCGACGAACTTCGATCATCATCCAGCTC-3' G128 5'-AGTGGGAGCCTGCTGGAGGTGCTGGAGGAGCCTGAGAATGCCTTT-3' G129 5'-AAAGGCATTCTCAGGCTCCTCCAGCACCTCCAGCAGGCTCCCACT-3' G132 5'-GATGAGAAGTTCGTCGAGGTCTATGGGACTGAG-3' G133 5'-CTCAGTCCCATAGACCTCGACGAACTTCTCATC-3' G136 5'-GACGACCGCCACGACGCCGGCCTGGACGCCATGAAAGACGAGGAG-3' G137 5'-CTCCTCGTCTTTCATGGCGTCCAGGCCGGCGTCGTGGCGGTCGTC-3' G178 5'-GATGAATGGTGCGACGCCGGCCTGGGCGCTCTAGGTCCCGACGCA-3' G171 5'-TGCGTCGGGACCTAGAGCGCCCAGGCCGGCGTCGCACCATTCATC-3' G172 5'-GATGAATGGTGCGACGCCGCCTGGGCGCCCTGGGTCCGGACGCA-3' G173 5'-TGCGTCCGGACCCAGGGCGCCCAGGCCGGCGTCGCACCATTCATC-3’ G174 5’-GAGAGCCAGTACCACGCTGGCATTGAGGCTCTGCGCTCTCTGCGC-3’ G175 5’-GCGCAGAGAGCGCAGAGCCTCAATGCCAGCGTCGTACTGGCTCTC-3’ G176 5’-GGGGAGCGGGCTGATGCCACCTATGGCGCCTCCTCGCTCACCTAC-3’ G177 5’-GTAGGTGAGCGAGGAGGCGCCATAGGTGGCATCAGCCCGCTCCCC-3’ 例1 方法 細胞および形質導入 Hela細胞を、10%牛胎児結成を含むダルベッコ修正イーグル倍地(DMEM)中で
維持した。細胞へのDNA形質導入は、製造者の説明書にしたがってDOSPERによっ
てなされた。
【0046】 ベクター構築物 IKK1、IKK2、IKK3、IkBα、IkBβ、TRIP9、IkBγ、cDNAは、ヒト胎児Marathon
Ready cDNA(Clonetech)を使用したPCRによって得られた。プライマーは以下の
ものである。
【0047】 IKK1 (accession number AF012890; nucleotide 1-2238; 5’primer G87, 3
’primer G87) IKK2 (accession number AF029684; nucleotide 1-2268; 5’primer G89, 3
’primer G90) IKK3 (accession number D63485; nucleotide 327-2477; 5’primer G85, 3
’primer G90) IkBα (accession number, M69043; nucleotide 95-256; 5’primer G91, 3
’primer G138) IkBβ (accession number, I34460; nucleotide 74-205; 5’primer G93, 3
’primer G147) TRIP9 (accession number, L40407; nucleotide 53-184; 5’primer G97, 3
’primer G148) IkBε (accession number, U91616; nucleotide 451-765; 5’primer G150,
3’primer G149) cDNA断片は、NotIによって切断し、断片をDT7-CMV(Takemoto et al., 199
7, DNA and Cell Biol., 16,893-896)中にサブクローン化した。
【0048】 部位直接的突然変異誘発 部位直接的突然変異誘発は、Quick ChangeTM部位直接的突然変異誘発キット(
STRATAGENE)により、製造者の解説書にしたがってなされた。
【0049】 DT7-IKK3突然変異体: DT7-IKK3のMet38を、Alaに変異した(DT7-DN1 DT7-DN1、ヌクレオチド432-455;
5’プライマーG124および3’プライマーG125) ; DT7-IKK3のSer96およびSer100は、Alaに変異した(DT7-DN2、ヌクレオチド597-6
41; 5’プライマーG126および3’プライマーG127); DT7-IKK3のSer168およびSer172は、Alaに変異した(DT7-DN3、ヌクレオチド813-
857; 5’プライマーG130および3’プライマーG131) ; DT7-IKK3のSer96およびSer100は、Gluに変異した(DT7-EE1、ヌクレオチド597-6
41; 5’プライマーG128および3’プライマーG129); DT7-IKK3のSer172は、Gluに変異した(DT7-EE2、ヌクレオチド813-857; 5’プラ
イマーG132および3’プライマーG133) 。
【0050】 GST-IkB変異体 GST-IkBαのSer32およびSer36は、Alaに変異した(GST-IkBα/AA:ヌクレオチド1
73-217; 5’プライマーG136および3’プライマーG137); GST-IkBβのSer19およびSer23は、Alaに変異した(GST-IkBβ/AA:ヌクレオチド1
13-157; 5’プライマーG178および3’プライマーG171); GST-TRIP9のSer19およびSer23は、Alaに変異した(GST-TRIP9/AA:ヌクレオチド9
2-136; 5’プライマーG172および3’プライマーG173); GST-IkBεのSer157およびSer161は、Alaに変異した(GST-IkBε/AA1:ヌクレオチ
ド487-531; 5’プライマーG174および3’プライマーG175); GST-IkBεのSer210およびSer214は、Alaに変異した(GST-IkBε/AA2:ヌクレオチ
ド646-690; 5’プライマーG176および3’プライマーG177)。
【0051】 この実験に使用された、すべてのPCR由来配列は、サンガー法によって確認した
【0052】 例2 ノーザンブロット解析:IKK3の誘導可能な発現 細胞を、IL−1α(10ng/ml)THF−α(100ng/ml)、IFN−γ(10ng/ml)、LPS
(100nng/ml)、またはC2-セラミド(50μM)で5時間処理し、総RNAsをIKK3特異
的プライマーを用いたノーザンブロット解析によって解析した。アクチンのRNA
の発現をコントロールとして使用した。ヒトHela細胞において、IKK3遺伝子の発
現はIL-1またはTNFα刺激によって誘導されることが発見された(図6を参照)。
【0053】 例3 Rnase防御試験 Hela細胞には二重T7タグのIKK3を安定的に発現した。細胞は、IL-1(10ng/ml
)またはTNF-α(100ng/ml)で処理した。総RNAは、製造者の解説にしたがって
、ISOGENによって単離し、Rnase防御試験を行った。それぞれの遺伝子のバンド
は、G3PDHの発現によって標準化した。
【0054】 例4 RT-PCR cDNAそ、M−MTLV逆転写酵素(Life Teachnologies)を使用して5μgの総RNAか
ら調製し、最終量を100μlにした。混合物を37℃で90分培養した後、cDNA溶液
をエタノール沈殿し、100μlの水に再び溶解した。cDNAを、IL−8特異的プライ
マー(5‘プライマー G7-3; Accession numbr, M28130; ヌクレオチド、ゲノムD
NAの1621bpおよび2945bp)およびG3PDH特異的プライマー(Clonetech)を使用した
PCRによって増幅した。予想されたPCR産物(IL-8は、238 bpおよびG3PDH は、983
bp)が、1.8%アガロースゲル中においてサイズごとに分画され、エチジウムブ
ロマイドで染色された。
【0055】 例5 IKK3によるIkBタンパク質のインビトロリン酸化:IKK3の標的分子およびIKK3
の活性化 Hela細胞に、二重T7タグのIKK3発現ベクターを一過性に発現させた(DT7-IKK3
)。または、二重T7タグのコントロールベクター(Mock)をHela細胞に形質導入
する。形質導入から36時間後、細胞をIL-1α(10ng/ml)またはTNF−α(100ng/
ml)で10分間処理した。TNE溶液(10mM Tris-HCl, pH7.8; 1%NP-40, 0.15M NaCl;
1mM EDTA; 10nM NaF, 2mM Na3V04, 10 mM PNPPおよびコンプリート)を用いた溶
解によって細胞を調製し、抗T7抗体(Novagen)を使用してIKK3タンパク質を免
役沈降させた。精製されたDT―IKK3を、細菌で発現されたGST、GST-IkBβ(1-54
)、-IkBβ(1-44)、-IkBβ(140-244)、-TRIP9(1-44)、および[γー32P] ATP
を使用したインビトロのリン酸化酵素反応に使用した。アラニン置換突然変異体
のGST IkBα(IkBα/AA)、-IkBβ(IkBβ/AA)、-TRIP9(1-44、AA)、-IkBε(IkB
ε/AA1およびIkBε/AA2)を、コントロールタンパク質として使用した。タン
パク質をSDS−PAGEによって分離し、クマシーブルーで染色し、オートラジオグ
ラフィーによって解析した(図7を参照)。IKK3は、I kappa B(IkB)α、IkBβ、
およびIkBεをリン酸化することがわかった。IKK3は、IkBαより、IkBβ、およ
びIkBεを好んでリン酸化する。Hela細胞においてIKK3を過剰発現した場合、IKK
3を活性化するための刺激を必要としなかった(図7a−刺激なし、レーン6−10;I
L−1刺激、レーン11−15;TNFα刺激、レーン16−20)。IKK3は、IL-1およびTNF
αなどの刺激がある場合、または刺激のない場合において、IkBsをリン酸化する
ことができる。実験の簡単な概略を図12に示す。IKK3は、IkBα/AA、IkBβ/AA
、およびTRIP9/AAをリン酸化できない(図7bを参照)。
【0056】 例6 IKK3突然変異体による、TRIP9のインビトロリン酸化 DT7-IKK3のMet38は、Ala(DN1)に変異した。;DT7-IKK3のSer96およびSer100
は、Alaに変異した(DN2)。;DT7-IKK3のSer168およびSer172は、変異した(DN3)
。;DT7-IKK3のSer96およびSer100は、Gluに変異した(EE1)。;DT7-IKK3は、Ser
172は、Gluに変異した(EE2)。
【0057】 Hela細胞に、二重T7-タグのIKK3変異体の発現ベクターを一過性に発現させた
。形質導入から36時間後、IKK3変異体タンパク質を抗T7抗体で免役沈降させた。
精製したDT7-IKK3変異体を、細菌で発現したGST、GST-TRIP9(1-44)および[γー32
P]ATPと共に、インビトロリン酸化酵素反応に使用した。GSTは、コントロールタ
ンパク質として使用した。タンパク質をSDS-PAGEによって分離し、クマシーブル
ーによって染色し、オートラジオグラフィーによって解析した(図8を参照)。い
くつかのアミノ酸は、IKK3リン酸化酵素活性に重要な役割を果たしていることを
発見した(図8)。我々は、IKK3の変異のいくつかが、変異体(DN1、DN2、およびDN
3(図8b、レーン1-6)のリン酸化酵素活性を弱めることを発見した。
【0058】 EE1突然変異体は、EE1のリン酸化酵素活性を強力に強めた(図8b、レーン7お
よび8)。EE2の突然変異体は、EE2のリン酸化酵素活性に対しほんの少しだけ効
果を持つ(図8b、レーン9および10)。DT7-IKK3の免役沈降物は、IkBabeta(TRIP9)
をリン酸化することができる。実験の概略は、図12に示されている。
【0059】 例7 インビトロリン酸化:IKK3は、TRIP9を直接リン酸化する。
【0060】 細菌で発現させたGET-IKK3を、細菌で発現したGST、GST-TRIP9(1-44)、-TRIP(
1-44)、-TRIP(1-44,AA)および[γー32P]ATPと共に、30℃で30分インキュベートし
た。
【0061】 細菌で発現したGST-DT-IKK3は、リン酸化酵素として使用した。精製されたリ
ン酸化酵素溶液250ngを、500ngの細菌で発現されたGST、GST-TRIP9(1-44)、-TRI
P(1-44)、-TRIP(1-44,AA)および[γー32P]ATPと共にインビトロリン酸化反応に使
用した。タンパク質をSDS-PAGEによって分離し、クマシーブルーによって染色し
、オートラジオグラフィーによって解析した(図9を参照)。細菌で発現されたIKK
Bは、TRIP9リン酸化することができる(ヒト IIK beta)が、TRIP9/AA(図9、レー
ン3および4)はできない。実験の概略を、図13に示す。
【0062】 例8 IKK3は、さまざまなケモカインおよびサイトカインの発現を媒介する。: Hela細胞に、二重t7-タグのIKK3発現ベクター(DT7-IKK3)またはコントロール
ベクター(Mock)によって安定的に発現させた。細胞を、IL-1α(10ng/ml)またはT
NF−α(100ng/ml)で5時間処理した。これらの細胞から総RNAを精製し、Rnase防
御試験を行った。IL 8、IL-8、RANTES、およびTGFヘ゛ータ1のバンドを、それぞれG3 PDHの発現によって正規化した(図10を参照)。Hela細胞において、IKK3の過剰発
現は、Hela細胞のIL-8、IL-6およびRANTESの発現を導くことが見つかった(図10
を参照)。
【0063】 例9 IKK3は、IL-8 RNAの発現を媒介する。: Hela細胞には、二重T7タグ付きIKK3発現ベクター(DT7-IKK3)またはMock(-)を安
定的に発現した。細胞は、IL-1α(10n/ml)またはTNF-α(100ng/ml)で処理した。
これらの細胞から総RNAを精製し、IL-8特異的なオリゴヌクレオチドプライマー
を用いてRT-PCR解析した。30サイクル後、PCR産物を1.8%アガロースゲル上でサ
イズ分画し、エチジウムブロマイドで染色した(図11を参照)。
【0064】 例10 IKK3は、IL-8のNF-k部位を調節する。: IL-8プロモーターは、NF-kB結合部位を含み、該部位はIL-8の遺伝子制御のた
めの重要なエレメントである。IKK3がIL-8のNF-kB部位を調節するかどうかテス
トするために、IL-8プロモーターを含むレポーター遺伝子構築物を構築した。DT
7-IKK3を、IL-8レポーター遺伝子と共に、Hela細胞において一過性に発現させた
。突然変異レポーター構築物は、NF-kB結合部位を4コピー含み、そのうちの3コ
ピーは2つの突然変異を持つ。IKK3は、突然変異体のレポーターは活性化するこ
とができないが、IL-8のレポーター遺伝子を活性化する。これらの観測は、IKK3
がNF-kB部位を介してIL-8遺伝子を制御をするいくつかの重要なリン酸化酵素の
うちの一つであることを示す。
【0065】 細胞および形質導入 Hela細胞を、10%牛胎児結成を含む、ダルベッコ修正イーグル倍地(DMEM)中
で維持した。細胞へのDNA形質導入は、製造者の解説にしたがってDOSPERを使用
して行った。
【0066】 ベクターの構築 PLuc-neoレポーター遺伝子を、次のように構築した。:pd2EGFP-1(Clonetech)
をBglII-SacIIで消化して、クレノー修復し、マルチクローニング部位を除くよ
うにライゲーションした。前記プラスミドを、Bsp120-AflIIで消化し、クレノー
修復した。Neo遺伝子を含むDNA断片をベクター構築物に使用した。PGL3-basic(I
nvitrogen)は、Sal1/Not1で消化して、クレノー修復した。ルシフェラーゼ遺伝
子を含むDNA断片を、pd2EGFP-1由来のNeo遺伝子を含むDNAに結合した。このベク
ターを、pLuc-neo basicと名づけた。IL-8遺伝子のプロモーター領域に相補的な
二本の合成オリゴヌクレオチト゛をアニールし、pLuc-neoのHind3/KpnIで消化した 。生じたcDNA断片をpLuc-neoのHind3/KpnI部位にサブクローン化した。次に、IL
-8のNF-kB部位の三回繰り返し(プライマーG165/194およびG166/195)を含む、二
本の相補的オリゴヌクレオチドをアニールし、KpnIで消化して、IL-8のNF-kBレ
ポーター遺伝子のKpnI部位にサブクローン化した。最終的に、NF-kB結合部位の
突然変異体(2つの点突然変異)を3コピー含んだベクターを構築した(プライマーG
167/194およびG168/196)。
【0067】 IKK3は、NF-kBシグナル経路において、必須の工程を制御する。Hela細胞には
、IL-8またはIL-8突然変異体ルシフェラーゼレポータ遺伝子プラスミド、及びT7
タグ付きIKK3(IKK3)をコードする発現ベクターを、またはコントロールベクター
(Mock)を、一過性に形質導入した。pact-β-Galと共形質導入したβガラクトシ
ダーゼの発現を基に、ルシフェラーゼ活性を判定および標準化した(図14を参照)
【0068】 例11 IKK3の発現 以前の報告において、我々は、IKK3 mRNAがIL-1およびTNF-αを誘導可能であ
ることを示した。ヒト組識におけるmRNAの発現をテストするために、GENE HUNTE
R(TOYOBO)を使用した。IKK3の発現は、肝臓、膵臓、胎盤および肺において検出
されたが、心臓および脳ではされなかった。
【0069】 ノーザンブロット解析 細胞は、IL−1α(10ng/ml)THF−α(100ng/ml)、IFN−γ(10ng/ml)、LPS
(100nng/ml)、またはC2-セラミド(50μM)で5時間処理し、IKK3特異的プライ
マーを使用したノーザンブロット解析によって、総RNAを解析した。アクチンのR
NAの発現をコントロールとして使用した(図15を参照)。
【0070】 例12 IKK3活性 抗IKK3ポリクローナル抗体は、GST-IKK-NTおよびGST-IKK-CT融合タンパク質を
免役されたウサギに由来する(図1A)。前記抗体は、IKK3分子の免疫沈降に利用で
きる(データは示さない)。IKK3リン酸化酵素活性に対する抗体の効果をテストす
るために、我々は、GST-IKK3分子と抗体を前インキュベートし、インビトロリン
酸化酵素試験を行った。IKK3に対する抗体は、酵素活性を増加した(図1B)。
【0071】 抗体 抗IKK3抗体は、GST,GST-IKK3-NT(アミノ酸K69-P193)およびGST-IKK3-CT(アミ
ノ酸V628-V716)を、それぞれウサギに免疫して生じさせた。
【0072】 IKK3-NT:ヌクレオチド531-560 5’プライマーG99ヌクレオチド879-905 3’プ
ライマーG100 IKK3-CT:ヌクレオチド2208-2237 5’プライマーG103ヌクレオチド2448-2477
3’プライマーG86 前記PCR断片は、pGEX4-2のNotI部位にサブクローン化した。
【0073】 G86 : 5’-CCCCCCGCGGCCGCCTCAGACATCAGGAGGTGCTGGGACTCTATT-3’ G99 : 5’-CCCCCCGCGGCCGCCAAGCTCTTTGCGGTGGAGGAGACGGGCGGA-3’ G100 : 5’-CCCCCCGCGGCCGCCtCAGGGCTTTCGAAGCACCGCCCGCTCATA-3’ G103 : 5’-CCCCCCGCGGCCGCCGTGGCTGCCTGTAACACAGAAGCCCAGGGG-3’
【0074】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 NF-kBの発現を刺激する外部因子、並びにさまざまな生物学的事象に対するNF-
kBの効果を示す説明図図。
【図2】 NF-kB活性の制御を示す説明図。
【図3−1】 推定されるIKK3のアミノ酸配列を示す図: 潜在的リン酸化領域(KD)、およびヘリックス-ループ-ヘリックス(HLH)は
、囲われている。潜在的ロイシンジッパーには下線が引かれている。アステリス
クおよび点はそれぞれ、一致および類似アミノ酸を示している。右手の欄にある
数は、アミノ酸の位置を示す。
【図3−2】 推定されるIKK3のアミノ酸配列を示す図。
【図4−1】 IKK3のヌクレオチド配列を示す図。 左の欄の数は、核酸の位置を示す。
【図4−2】 IKK3のヌクレオチド配列を示す図。
【図4−3】 IKK3のヌクレオチド配列を示す図。
【図4−4】 IKK3のヌクレオチド配列を示す図。
【図4−5】 IKK3のヌクレオチド配列を示す図。
【図4−6】 IKK3のヌクレオチド配列を示す図。
【図5】 IKKα、βおよびIKK3の概略図。 (KD=リン酸化領域;LZ=ロイシンジッパー、HLH=ヘリックス-ループ-ヘリックス
)。IKK3はアミノ酸レベルにおいて、IKK1と23%一致し、IKK2と21%一致する。
IKK1はアミノ酸レベルにおいて、IKK2と52%の一致性を有する。
【図6】 ノーザンブロット解析の結果を示す写真: 誘導可能な IKK3の発現。
【図7A】 a、IKK3によるIk-Bタンパク質のインビトロにおけるリン酸化の結果を示す電
気泳動写真。
【図7B】 b、IKK3によるIk-B変異タンパク質のインビトロにおけるリン酸化の結果を示
す電気泳動写真。
【図8A】 IKK3突然変異体の概略図。
【図8B】 IKK3突然変異体によるTRIP9のインビトロにおけるリン酸化の結果を示す電
気泳動写真。 IKK3変異タンパク質はSDS-PAGEによって分離し、クマシーブルーで染色し、オー
トラジオグラフィーにより解析した。
【図9】 IKK3はTRIP9を直接リン酸化することを示す電気泳動写真。
【図10】 IKK3はさまざまなケモカインおよびサイトカインの発現を媒介することを示す
グラフ。
【図11】 IKK3はIL-8 RNAの発現を媒介することを示す電気泳動写真。
【図12】 インビトロリン酸化(Ik-B)試験の簡単な概略を示す説明図。 二重T7タグのIKK3発現ベクター(DT7-IKK3)もしくは二重T7タグのコントロー
ルベクター(Mock)は、HeLa細胞に形質導入する。細胞の溶解液は、インビトロ
リン酸化試験に用いられる。タグのついたタンパク質は、抗T7抗体(Novagen)
で免役沈降して、GST-IkBsおよび[γー32P] ATPと混合する。前記混合物は、SDS-
PAGEによって分離して、オートラジオグラフィーで解析する。DT7-IKK3の免役沈
降物は、IkBsをリン酸化することができる。
【図13】 インビトロリン酸化(TRIP9)試験の簡単な概略を示す説明図。 GST-IKK3タンパク質を大腸菌で発現し、該タンパク質をGSTカラムによってア
フィニティー精製して、インビトロリン酸化試験に使用した。GST-IKK3は、[γー
32P] ATP、およびGST、GST-IkBβ(TRIP9)またはGST-IkBβまたはGST-IkBβ(T
RIP9)突然変異体とインキュベートした。タンパク質混合物をSDS-PAGEによって
分離して、オートラジオグラフィーによって解析した。結果は、GST-IKK3は直接
GST-IkBβ(TRIP9)をリン酸化するが、GST、および GST-IkBβ突然変異体をリン
酸化しないことを示す。
【図14】 IKK3がIL-8のNFk-B部位を調節することを示す図。 IKK3は、NFk-Bシグナル経路において必須の段階を制御する。Hela細胞には、I
L-8またはIL-8突然変異体のルシフェラーゼレポーター遺伝子プラスミド、二重T
7タグのIKK3をコードする発現ベクター(IKK3)、またはコントロールベクター
(Mock)が、一過性に形質導入された。ルシフェラーゼ活性を測定して、pact-
β−Galの共―形質導入によるβ―ガラクトシダーゼの発現を基準に標準化され
た。
【図15】 ノーザンブロット解析の結果を示す写真。 ノーザンブロットのためのヒト組識膜(gene hunter TOYOBO)は、IKK3特異的
プライマーをプローブとした。
【図16A】 IKK3のリン酸化酵素活性に対して有効な、IKK3に対する抗体を用いたリン酸化
の検出を示すオートラジオグラフ。 細菌で発現されたGST-IKK3は、細菌で発現されたGST-TRIP9(IkBβ)、-TRIP9/A
A、抗体、および[γー32P]ATPと共に30℃において30分インキュベートした。タン
パク質をSDS−PAGEによって分離して、クマシーブルーで染色し、オートラジオ
グラフィーによって解析した。
【図16B】 IKK3抗体は、IKK3リン酸化酵素活性を活性化することを示すグラフ。GST−TRI
P9リン酸化タンパク質の量は、イメージアナライザー(Fuji Film)によって計
測された。
【符号の説明】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/12 A61P 17/00 4C084 17/00 19/02 4C086 19/02 19/06 4H045 19/06 29/00 101 29/00 101 37/02 37/02 43/00 111 43/00 111 C07K 16/40 C07K 16/40 C12N 9/12 C12N 5/10 C12Q 1/48 Z 9/12 G01N 33/15 Z C12Q 1/48 33/50 Z G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 DA13 DA36 FB02 FB08 FB12 GC15 4B024 AA01 BA10 BA41 CA01 DA03 FA01 GA11 4B050 CC03 DD11 EE10 LL01 LL03 4B063 QA05 QQ61 QQ95 QR07 QS31 4B065 AA93X AB01 AC14 BA02 CA29 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA13 AA17 BA44 CA62 NA14 ZA592 ZA812 ZA892 ZA962 ZB072 ZB152 ZC192 ZC202 4C086 AA01 AA02 AA03 EA16 NA14 ZA59 ZA81 ZA89 ZA96 ZB07 ZB15 ZC19 ZC20 4H045 AA10 AA11 CA40 DA76 DA89 EA20 EA50 FA74

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離されたIKK3リン酸化酵素タンパク質、またはその変異体
  2. 【請求項2】 図3に記載のアミノ酸配列を有する単離されたIKK3リン酸化
    酵素タンパク質、およびその変異体。
  3. 【請求項3】 抗炎症活性を持つ試薬をスクリーニングする方法に使用する
    ための、請求項1および2に記載のIKK3リン酸化酵素タンパク質、およびその変異
    体。
  4. 【請求項4】 IKK3リン酸化酵素、もしくはその変異体をコードするヌクレ
    オチド配列、またはそれに相補的なヌクレオチド配列。
  5. 【請求項5】 図4に示された、IKK3リン酸化酵素をコードするヌクレオチ
    ド配列、もしくはその変異体、またはそれに相補的なヌクレオチド配列。
  6. 【請求項6】 cDNA配列である請求項4または5に記載のヌクレオチド配列。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6に記載のいずれか一項に引用されたヌクレオチド
    鎖の何れかの部分とハイブリダイズするヌクレオチド配列。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれか一項に記載のヌクレオチド配列を含む
    発現ベクターであって、IKK3リン酸化酵素タンパク質、またはその変異体を発現
    可能な発現ベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のベクターを含む安定細胞株。
  10. 【請求項10】 Hela細胞株である請求項9に記載の細胞株。
  11. 【請求項11】 請求項1〜3に記載のタンパク質に特異的な抗体。
  12. 【請求項12】 IKK3リン酸化酵素調節活性を示す化合物を同定する方法で
    あって、請求項1〜3のいずれか一項に記載のIKK3リン酸化酵素タンパク質をテス
    ト化合物に接触させることと、調節活性または不活性を検出することを含む方法
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法によって同定可能な、IKK3リン酸化
    酵素を調節する化合物。
  14. 【請求項14】 ほ乳類におけるIKK3リン酸化酵素活性の調節に応答する疾
    患の治療または予防の方法であって、請求項12に記載の方法によって同定可能な
    化合物を、前記ほ乳類に対して有効量投薬することを含む方法。
  15. 【請求項15】 ほ乳類におけるIKK3リン酸化酵素活性の調節に応答する疾
    患の治療または予防のための医薬を処方する方法における、請求項12に記載の方
    法によって同定可能な化合物の使用。
  16. 【請求項16】 IKK3リン酸化酵素タンパク質を製造する方法であって、IK
    K3もしくはその変異体をコードするヌクレオチド配列を含む適切なベクターまた
    はベクター類を、前記タンパク質もしくは変異体の発現を得るために適した条件
    下において、適切な細胞株に導入することを含む方法。
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