JP2002532650A - 排ガス触媒の支持用の支持マット - Google Patents

排ガス触媒の支持用の支持マット

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コールスドルフ・ベルンハルト
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Abstract

(57)【要約】 本発明の主題は、耐温度性の糸から成り結合剤を含有しない多層のキルティング縫い目によって機械的に形状安定されている面成形物の様式の排ガス触媒の支持用の支持マットを提示することである。上記の糸が、フィラメントから成る捲縮糸で形成され、且つキルティング縫い目により引張り応力のもとで面成形物として固定されている。このキルティング縫い目が縫製糸によって形成されており、この縫製糸の耐温度性が支持マットの操作温度よりもより低い。更に本発明の主題は、支持マットの製造のための方法であり、以下の工程から成る。耐温度性のフィラメントから成る捲縮糸を、多数のストランドの状態でローラーから引出し、且つ引張り応力のもとで、引出し方向に対して横方向で運動する移送装置上に、偏平な多層の面成形物になるように載置する。移送装置によって運動し続けるこの面成形物を、この面成形物が移送装置から解放されても、面成形物の糸が引張り応力の状態のもとに留まるように、キルティング縫い目によって機械的に形状安定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、金属製の触媒ハウジング内に自動車排ガスの浄化のために挿入され
る排ガス触媒の支持用の支持マットに関する。この支持マットは、排ガス触媒の
セラミックの担体の外周に設けられ、且つセラミックの担体と金属の材料から成
る触媒ハウジングの間の環状の間隙を封隙する。
【0002】 この支持マットは、安定して振動のないセラミックの担体の支持を可能にしな
ければならず、また金属製の触媒ハウジングが燃焼排ガスによって所定の操作温
度において膨張する場合に、この支持マットは封隙されるべき環状の間隙幅の変
化を補償しなければならない。更にこの支持マットは、触媒ハウジングの内壁に
断熱層を形成し、且つ流動する排ガスの外方へ伝播される音響騒音を低減させる
【0003】 公知の構成の範囲において、支持マットは短い無機繊維、有機物の結合剤およ
び、膨張材料例えば雲母あるいはバーミキュライトから成る、微粒子形の混入物
から構成され、この膨張材料が熱の作用のもとで膨張し且つ操作温度において支
持マットの容積増加を生じさせる。この結合剤に混合した無機繊維は、セラミッ
クのステープルファイバーあるいは数ミリメートルの平均長さを有する細かく刻
まれたSiO2−フィラメントより成る(ドイツ連邦共和国実用新案第93 11
571号明細書)。短い無機繊維を有する或る支持マットは、腐食と擦切れの
傾向がある。繊維および微粒子形の膨張材料も、流動する燃焼排ガスと共に排出
され、その結果、環状の間隙の封隙はより悪化し、且つ腐食が増大する。
【0004】 より長いフィラメントから成る繊維材料の使用の場合、繊維が吹飛ばされる危
険は確かにより僅かであるが、フィラメントの架橋形成と網目状結合はマットの
膨張を妨害し、且つ膨張材料の作用が十分に機能しない。ここで重要なことは第
一に、雲母とバーミキュライトの膨張作用が、高い温度のもとで始まることであ
る。ディーゼル機関からの燃焼排ガスの浄化のために使用される排ガス触媒用と
してこれら公知の支持マットは適してなく、あるいはただ条件付きで適する。何
故ならば、発生した排ガス温度が、支持マットの膨張作用のイニシアチブを取る
ために十分ではないからである。
【0005】 そこで本発明の根底をなす課題は、吹飛ばされるおそれが無く、且つ排ガス触
媒と触媒ハウジングの間の環状の間隙を、低い排ガス温度および高い排ガス温度
の場合でも良好に封隙する、排ガス触媒の支持マットを提示することである。
【0006】 この課題は本発明に従い、耐温度性の糸から成り結合剤を含有しない多層のキ
ルティング縫い目によって機械的に形状安定されている面成形物の様式の支持マ
ットによって解決され、この面成形物がその際、 上記の糸が、フィラメントから成る捲縮糸で形成され、並びにキルティング縫い
目により引張り応力のもとで面成形物として固定されており、且つ、 このキルティング縫い目が縫製糸によって形成されており、この縫製糸の耐温度
性が支持マットの操作温度よりもより低い。
【0007】 立体的でないフィラメント糸から繊維状の外観を有する捲縮されたテキスチャ
ード糸に変形するための方法は、公知である。これら得られた捲縮糸は、かさだ
かであり、且つ高い弾性により優れている。本発明により、捲縮糸から成るこの
糸は、引張り応力のもとで、支持マットに関して一般的な厚さを有する面成形物
に載置される。キルティング縫い目によりこの糸は面成形物内に固定され、その
際この引張り応力が維持される。キルティング縫い目のために使用される縫製糸
は、その材料の耐温度性が支持マットの操作温度よりもより低い材料から成る。
【0008】 触媒ハウジング内へ組込まれた支持マットが燃焼排ガスによって設定された操
作温度に最初に加熱される際に、キルティング縫い目は破壊され、その際、耐温
度性の糸の引張りの解放によって、捲縮糸において蓄積された変形エネルギーが
解放される。解放された変形エネルギーは著しく、面成形物の著しい容積増加を
可能にする。操作温度にこの支持マットが最初に加熱されることによってこのキ
ルティング縫い目が破壊されてしまうと、直ちに、触媒ハウジングと排ガス触媒
の間に内蔵された支持マットの封隙力は、上記の事柄に応じて大きくなる。本発
明による支持マットの、キルティング縫い目の解きほぐれと同時に始まるこの容
積増加は、温度に依存していない。
【0009】 従って、本発明による支持マットは、比較的わずかな温度でもって運転される
排ガス触媒の場合においても、オットーエンジンの際に一般的である熱い燃焼排
ガス用の排ガス触媒の場合においても、同様に使用可能である。本発明による支
持マットは、微粒子形の膨張物質も繊維細片も含んでおらず、長いフィラメント
糸のみから成るので、腐食または擦切れの危険は、流動する燃焼排ガスの作用の
もとで僅かである。
【0010】 特に有利には捲縮糸は、SiO2−フィラメント及び/または繊維状のガラスか
ら成るフィラメント及び/またはAL23含有の無機物フィラメントから成る。
しかしながら、他の多くの有機物のあるいは無機物の材料から成る種々の高耐温
度性の捲縮糸が、排除される訳ではない。本発明の他の実施の形態において、支
持マットの切断エッジ部に沿って、耐温度性の糸で形成されている縫い目が設け
られている。耐温度性の糸材料から形成されるこの縫い目は、切断エッジ部に沿
って付加的なエッジ保護を保証し、且つ本発明による支持マットの吹飛ばされる
おそれの無いことの更なる改良に寄与する。更には支持マットの作動温度におい
て十分な引張り強さを持つ糸が、適当である。繊維状のガラス、SiO2、金属、
等々から成る糸が、この場合該当する。
【0011】 また本発明の主題は、支持マットの製造のための方法であり、以下の特徴を有
する。 a)耐温度性のフィラメントから成る捲縮糸を、多数のストランドの状態でロー
ラーから引出し、且つ引張り応力のもとで、引出し方向に対して横方向で運動す
る移送装置上に、偏平な多層の面成形物になるように載置する。 b)移送装置によって運動し続けるこの面成形物を、この面成形物が移送装置か
ら解放されても、面成形物の糸が引張り応力の状態のもとに留まるように、キル
ティング縫い目によって機械的に形状安定させる。 c)キルティング縫い目として、その耐温度性が上記支持マットの操作温度より
もより低い縫製糸を使用する。
【0012】 更なる実施の形態において、本発明は、連続し、且つキルティング縫い目によ
って機械的に形状安定させた帯状長尺物からマットを打抜き、且つ打抜き工程の
前あるいは後に切断エッジ部の領域において、縫い目を耐温度性の材料の糸によ
ってかがる。
【0013】 次に本発明を、実施例を図示するただ1つの図をもとに解説する。このただ1
つの図は、排ガス触媒用の支持マットの製造のための方法の概略図を示している
【0014】 図の中に示された製造方法の第1の工程において、無機物のフィラメントから
成る捲縮糸を、多数のストランド1の状態でローラー2から引出し、且つ引張り
応力のもとで、引出し方向に対して横方向で運動する移送装置3上に、偏平な多
層の面成形物4になるように載置する。この載置によってこのストランド1は、
移送装置3の縁部側方のたて糸5に固定される。これによって引張り応力は、ス
トランド1内に維持される。面成形物の厚さは、使用の状況に従って決定される
。支持マットは触媒のためのものであり、この触媒の直径と重量に応じてこれら
の支持マットは、数ミリメートル厚から数センチメートル厚まで適用される。こ
れに相応してこの面成形物の厚さは、調節される。
【0015】 移送装置3はステーション6を通過し、このステーション内で面成形物4は、
この面成形物4が移送装置3から解放されても、面成形物の糸が引張り応力の状
態のもとに留まるように、キルティング縫い目7によって機械的に形状安定させ
る。キルティング縫い目7として、その耐温度性が上記支持マットの操作温度よ
りもより低い縫製糸を使用する。
【0016】 最後の工程において、連続し、且つキルティング縫い目7によって機械的に形
状安定させた帯状長尺物からマット8を打抜き、その際打抜き工程の前あるいは
後に切断エッジ部の領域において、縫い目9を耐温度性の材料の糸によってかが
る。
【0017】 またキルティング縫い目によって機械的に形状安定された素材の帯状長尺物は
、まず始めにエンドレス帯材として巻上げられ、且つ打抜き工程によるマットへ
の調製が他の場所において、顧客側で行われることは自明である。
【0018】 図示された方法によって、排ガス触媒の支持用の結合剤を含有しない支持マッ
トは製造される。これらの支持マットは、キルティング縫い目により機械的に形
状安定されている無機物の糸から成る多層の面成形物から形成される。前もって
備えている支持マットの機能としては、基本的に上記の糸が、フィラメントから
成る捲縮糸で形成され、並びにキルティング縫い目により引張り応力のもとで面
成形物として固定されていることであり、且つ、このキルティング縫い目が縫製
糸によって形成されており、この縫製糸の耐温度性が支持マットの操作温度より
もより低いことである。
【0019】 特に有利には捲縮糸は、SiO2−フィラメント及び/または繊維状のガラスか
ら成るフィラメント及び/またはAL23含有のフィラメントから成る。キルテ
ィング縫い目のために、耐熱性でなく且つ支持マットの加熱の際に作動温度で破
壊される合成の縫製糸が使用される。縫製糸の破壊によって、捲縮糸の変形エネ
ルギーは解放され、その際、支持マットの容積が拡大し、且つ排ガス触媒と触媒
ハウジングの間に挟み込まれた支持マットの封隙力は増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による、排ガス触媒用の支持マットの製造のための方法の
概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP,US,Z A (72)発明者 コールスドルフ・ベルンハルト ドイツ連邦共和国、D−09600 ニーダー シェーナ、ウンテレ・ドルフストラーセ、 15 Fターム(参考) 3G091 AA02 AB01 BA39 GA06 GA08 GB01X GB01Z GB10Z GB16Z HA27 HA28 HA29 HA31 4G069 AA20 CA02 CA03 ED03 EE02 4L047 AA05 BA06 CA02 CB05 CC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の触媒ハウジング内に自動車排ガスの浄化のために挿
    入される排ガス触媒の支持用の支持マットにおいて、この支持マットが耐温度性
    の糸から成り結合剤を含有しない多層のキルティング縫い目によって機械的に形
    状安定されている面成形物であって、この面成形物がその際、 上記の糸が、フィラメントから成る捲縮糸で形成され、並びにキルティング縫い
    目により引張り応力のもとで面成形物として固定されており、且つ、 このキルティング縫い目が縫製糸によって形成されており、この縫製糸の耐温度
    性が支持マットの操作温度よりもより低い、 ことを特徴とする支持マット。
  2. 【請求項2】 捲縮糸は、SiO2−フィラメント及び/または繊維状のガラ
    スから成るフィラメント及び/またはAL23含有の無機物フィラメントから成
    ることを特徴とする請求項1に記載の支持マット。
  3. 【請求項3】 支持マットの切断エッジ部に沿って、耐温度性の、例えば繊
    維状のガラスから成る糸で形成されている縫い目が設けられていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の支持マット。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一つに記載の支持マットの製造方
    法において、以下の工程、即ち、 耐温度性のフィラメントから成る捲縮糸を、多数のストランド(4)の状態でロ
    ーラー(2)から引出し、且つ引張り応力のもとで、引出し方向に対して横方向
    で運動する移送装置(3)上に、偏平な多層の面成形物になるように載置するこ
    と、 移送装置(3)によって運動し続けるこの面成形物(4)を、この面成形物が移
    送装置(3)から解放されても、面成形物(4)の糸が引張り応力の状態のもと
    に留まるように、キルティング縫い目(7)によって機械的に形状安定させるこ
    と、且つ、 キルティング縫い目(7)として、その耐温度性が上記支持マットの操作温度よ
    りもより低い縫製糸を使用すること、 から成ることを特徴とする支持マットの製造方法。
  5. 【請求項5】 連続し、キルティング縫い目(7)によって機械的に形状安
    定させた帯状長尺物からマット(8)を打抜き、且つ打抜き工程の前あるいは後
    に切断エッジ部の領域において、縫い目(9)を耐温度性の材料の糸によってか
    がることを特徴とする請求項4に記載の支持マットの製造方法。
JP2000588500A 1998-12-16 1999-12-14 排ガス触媒の支持用の支持マット Withdrawn JP2002532650A (ja)

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DE19911247.9 1999-03-13
PCT/EP1999/009881 WO2000036284A1 (de) 1998-12-16 1999-12-14 Lagerungsmatte für die lagerung eines abgaskatalysators

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EP (1) EP1056933B1 (ja)
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