JP2002532546A - 乳癌についての内分泌治療:抗エストロゲンおよびアルキルpcdfを用いる組合せ処置 - Google Patents

乳癌についての内分泌治療:抗エストロゲンおよびアルキルpcdfを用いる組合せ処置

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Abstract

(57)【要約】 タモキシフェンおよびアルキルPCDFを含む、抗エストロゲンの同時投与によって、エストロゲン依存性腫瘍を阻害するための方法および薬学的組合せ。本発明は、エストロゲン依存性腫瘍の阻害のための処方物を提供する。この処方物は、第2の抗エストロゲン性化合物と組み合わせて、1,3,6,8−置換または2,4,6,8−置換したアルキルPCDFを含む。本発明は、ステロイドまたは非ステロイド性の抗エストロゲン基質アナログおよび誘導体と組み合わせた、PCDFの投与および使用を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) これは、米国出願番号第09/217,780号の一部継続出願である。本発
明は、腫瘍の治療および予防に関する。より詳細には、本発明は、エストロゲン
依存性腫瘍を阻害するための方法および薬学的組合せに関する。
【0002】 (発明の背景) 多くの乳房腫瘍はエストロゲン依存性であり、これは乳房腫瘍が成長のために
エストロゲンを必要とすることを意味する。数年間、一般的な首尾良い乳房腫瘍
処置ストラテジーは、抗エストロゲンを使用してきた。抗エストロゲンは、エス
トロゲンが標的組織におけるエストロゲンの全反応を誘導するのを妨げるクラス
の化合物である。長年、乳癌のための予防薬および治療薬として使用されてきた
抗エストロゲン化合物は、タモキシフェンである。プロゲステロンおよび関連の
プロゲスチンはまた、実験用動物およびヒトにおける乳癌を処置するために幅広
く使用されている。ここ数年間、多数の他の抗エストロゲン化合物が、タモキシ
フェンの可能な代替物として開示され、これにはアロマターゼ阻害薬(Bedn
arski、米国特許第4,745,109号)、抗エストロゲンヒドラゾン(
Morgan、米国特許第4,732,904号)および抗エストロゲンベンゾ
チオフェン(Jones、米国特許第4,418,068号)が挙げられる。
【0003】 しかし、多くの抗エストロゲンは厳密なアンタゴニストとしては作用せず、む
しろエストロゲンレセプター(ER)における部分アンタゴニストとして作用す
る。この部分アンタゴニスト活性は、「諸刃の剣」であることが判明した。部分
アンタゴニスト活性は、血漿コレステロールの減少および骨粗しょう症の予防な
どの有益な効果を生じるが、近年、多くの依存性研究によって、増加した子宮内
膜腫瘍形成の促進に関与するとみなされている(子宮内膜細胞は、間質性細胞お
よび管腔上皮細胞に加えて、平滑筋子宮筋細胞からなり、子宮の主な細胞型を含
む)。例えば、National Surgical Adjuvant Br
eastおよびBowel Projectによる所見は、「子宮内膜癌の危険
度は、乳癌のためのタモキシフェン処置に従って増加する、しかし、正味の利点
は、その危険度を多いに上回る」(Fisherら、(1994))と結論付け
た。乳癌のためのアジュバントタモキシフェン治療後の子宮内膜癌の増加した発
生率は、近年、87,323人の乳癌の女性、ならびにその他の研究で確認され
た(Rutqvistら、(1995)、Formanderら、(1989)
、Mouridsenら、(1988)、Rydenら(1986))。ヒト子
宮におけるタモキシフェンの部分アンタゴニスト活性または「エストロゲン様」
活性、および子宮内膜癌の増加した発生率に対するタモキシフェンの効果は、実
験用動物および細胞培養モデルでの以前の研究と一致する。例えば、タモキシフ
ェンは、ほとんどの動物モデルにおける子宮過形成、および移植エストロゲン応
答性子宮内膜腫瘍を有する胸腺欠損ヌードマウスにおける腫瘍成長を誘導した。
【0004】 従ってエストロゲン依存性乳房腫瘍を処置する従来技術の方法は、子宮内膜腫
瘍の発生率を有意に増加させる。この増加した子宮内膜腫瘍の発生率は、子宮に
おけるタモキシフェンのエストロゲン様活性に起因し得る。
【0005】 より最近、別の研究分野は、2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ダ
イオキシン(TCDD)をモデル化合物をして使用する、アリール炭化水素レセ
プター(AhR)の抗エストロゲン活性に集中している。TCDDおよび関連の
化合物は、齧歯類モデルにおいて、哺乳動物の腫瘍成長を阻害し、そして齧歯類
子宮およびヒト乳癌細胞において、17β−エストラジオール(E2)−誘導性
応答を阻害する。TCDDは、培養におけるラット、マウスおよびMCF−7ヒ
ト乳癌細胞株において効果的な抗エストロゲンであることが証明されたが、抗エ
ストロゲン治療剤として使用するには肝臓癌誘発性でありすぎることが判明した
。以前の研究により、TCDDは、ラットにおける毒性応答および生化学応答を
誘発することが示された:このような生化学応答の1つである、肝臓におけるC
YP1A1依存性アリール(炭化水素ヒドロキシラーゼ)(AHH)活性または
エトキシレゾルフィンO−デエチラーゼ(EROD)活性の指令は、TCDDの
毒性と一致する。
【0006】 一連の6−アルキル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン(トリCDF)
は、本来、部分AhRアンタゴニストとしてのそれらの活性を研究するために合
成された。6−アルキル−1,3,8−トリCDFは、以下の式を有する:
【0007】
【化3】 ここで、R1、R3およびR8は、塩素であり、R6は、直鎖または分枝鎖の1〜4
個の炭素のアルキル基であり、そしてR2、R4、R7およびR9は水素である。6
−メチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン(6−MCDF)を、この一
連の化合物のプロトタイプとして使用した。
【0008】 初期の研究により、6−MCDFはAhレセプターに結合するが、CY1A1
の弱い誘発物質であり、そして最小毒性を示すことが示された。さらに、6−M
CDFインヒビターのTCDDは毒性応答を誘導し、そしてAhレセプターアン
タゴニストとして特徴付けられた(B.Astroffら、(1988);M.
Harrisら、(1989);R.Bannisterら、(1989);C
.Yaoら、(1989))。しかし、ラット子宮において、6−MCDFは、
TCDD誘導性抗エストロゲン活性を阻害せず、6−MCDFは、抗エストロゲ
ンでもなかった(B.AstroffおよびSafe(1991))。1988
年に、AstroffおよびSafeは、TCDDおよび6−MCDFの両方は
、核および細胞質ゾルERにおいて、用量依存性の増加を生じ、そして21〜2
5日齢の雌性Sprague−Dawleyラット子宮において、プロゲステロ
ンレセプター(PR)結合を生じることを報告した。さらに、6−MCDFは、
TCDDより抗エストロゲンとしての活性が300〜570分の1にすぎないが
、同じ動物において、肝臓CYP1A1の誘導物質としての効力は、TCDDよ
り157,000分の1より小さい(CYP1A1は、毒性効力の代わりである
)。その後の研究によって、6−MCDFおよび関連の化合物は、ラット子宮に
おいて、E2−誘導性肥大、ペルオキシダーゼ活性、細胞質ゾルERおよびPR
結合、ならびにEGFレセプターおよびc−fos mRNAレベルを阻害する
ことが示された。従って、6−MCDFは、TCDDの毒性副作用なしで、有利
な抗エストロゲン効果を有することが明らかである。
【0009】 一連のアルキル置換ポリクロロ化ジベンゾフラン(PCDF)のインビボ抗エ
ストロゲン活性は、未成熟の雌性Sprague−Dawleyラット子宮にお
いて、研究されている(B.Astroffら、(1991);R.Dicke
rsonら(1995))。この研究に使用される化合物は、2、3または4個
の外側置換基を含み、これには以下が挙げられる:6−MCDF、6−エチル−
1,3,8−トリCDF、6−n−プロピル−1,3,8−トリCDF、6−t
−プロピル−1,3,8−トリCDF、6−t−ブチル−1,3,8−トリCD
F、8−MCDF(2つの外側置換基);6−メチル−2,3,8−トリCDF
、6−メチル−2,3,4,8−テトラCDF、8−メチル−1,3,7−トリ
CDF、および8−メチル−1,2,4,7−テトラCDF(3つの外側置換基
);8−メチル−2,3,7−トリCDF、8−メチル−2,3,4,7−テト
ラCDF(4つの外側置換基)。2つのさらなる化合物、8−メチル−2,3,
7−トリクロロジベンゾ−p−ダイオキシンおよび8−メチル−2,3,7−ト
リブロモジベンゾ−p−ダイオキシン(4つの外側置換基)もまた研究した。全
てのアルキル置換化合物は、エストロゲン誘導性子宮湿重量の増加、ならびに細
胞質ゾルおよび核のPRおよびER結合を阻害した。定量的構造−抗エストロゲ
ン性関係を、6−i−プロピル−1,3,8−トリCDF、6−メチル−2,3
,4,8−テトラCDF、および8−メチル−2,3,4,7−テトラCDFを
、それぞれ、2個、3個および4個の外側置換基を含む代表的な同類として使用
して決定した。抗エストロゲン性についてのED50値(ED50は、最大応答の5
0%を生じる用量として定義される)は、この3つの化合物について同じである
;しかし、肝臓CYP1A1依存性活性の誘導のためのED50は、6−i−プロ
ピル−1,3,8−トリCDF、6−メチル−2,3,4,8−テトラCDFお
よび8−メチル−2,3,4,7−テトラCDFについて、それぞれ、73,6
00mmol/kg(計算値)、8.52mmol/kgおよび5.31mmo
l/kgである。以前の研究の結果に基づいて、CYP1A1は、ラットにおけ
る毒性効力の代わりとして使用し得、従って、高いED50(CYP1A1誘導
)/ED50(抗エストロゲン性)の比は、低い毒性および高い抗エストロゲン
性効力を示す。この比は、6−i−プロピル−1,3,8−トリCDFについて
、13,990〜17,000であり、一方、3個および4個の外側置換基を有
する化合物の対応する比は、0.64〜3.34まで変動した。これらのデータ
は、交互1,3,6,8−置換アルキルPCDFは、乳癌の処置のための新規の
AhR媒介抗エストロゲンの開発に有用な構造モデルであることを示唆した。1
,3,6,8−または2,4,6,8−交互置換アルキルジベンゾフランの抗エ
ストロゲン性効果に関するデータは、米国特許第5,516,790号に示され
、そして本明細書中でその全体が参考として援用される。
【0010】 6−MCDF、8−MCDF(8−メチル−1,3,6−トリCDF)および
6−シクロヘキシル−1,3,8−トリCDF(6−CHDF)のインビボの抗
腫瘍原性活性を、DMBAラット乳房腫瘍モデルにおいて検討した(McDou
galら、Inhibition of 7,12−dimethylbenz
[a]anthracene−induced rat mammary tu
mor growth by aryl hydrocarbon recep
tor agonists.Cancer Latters 120:53〜6
3,1997)。6−MCDFおよび8−MCDFは、5、10または25mg
/kg/週の用量で、有意に乳房腫瘍増殖を阻害し、そして5mg/kg/週の
用量で、両方の異性体について50%を超える増殖阻害を観察した。対照的に、
6−CHDFは、5mg/kg/週の用量で不活性であり、そして構造−抗腫瘍
原性関係(6−MCDF/8−MCDF>>6−CHDF)は、構造−抗エスト
ロゲン性(ラット子宮)研究、およびAhRに対するこれらの化合物の相対的結
合親和性と相関した。乳房における6−MCDFまたは8−MCDFの抗腫瘍原
性活性は、肝臓/体重比、肝臓形態学または肝CYP1A1依存性活性の誘導(
AhRアゴニストへの曝露の最も鋭敏な指標の1つである)において、いずれの
有意な変化をも伴わなかった。乳房腫瘍mRNAおよびタンパク質抽出物のRT
−PCRおよびウエスタンブロット分析は、それぞれ、AhRの存在を確認した
。このことは、AhR媒介シグナル伝達経路がラット乳房腫瘍において機能的で
あるが、単純に6−MCDFまたは8−MCDFによって活性化されるわけでは
ないことを示唆する。
【0011】 理論により束縛されることを意図しないが、ほとんどの抗エストロゲン(すな
わち、タモキシフェン)およびアルキルPCDFは、2つの異なる機構を介して
機能すると考えられる。AhRは、(おそらく、翻訳後の)未知の機構によりE
Rを低下させると考えられる。アルキルPCDFは、ERと混線しているAhR
を通じて作用すると考えられる。タモキシフェンは、乳房においてERに結合し
そしてER作用をブロックすると考えられる。6−MCDFは、AhRを通じて
作用し、従ってレセプターに結合すると考えられる。6−MCDFは、毒性応答
に関してはAhRアンタゴニストである(すなわち、同時処置研究ではTCDD
毒性を阻害する)と考えられるが、抗エストロゲン性に関してはAhレセプター
アンタゴニストとして作用する(すなわち、TCDDの様に作用する)と考えら
れる。
【0012】 エストロゲン依存性乳房腫瘍の処置の先行技術の方法は、頻繁にタモキシフェ
ンの投与を含む。上記のように、タモキシフェン療法は、いくつかの独立した試
験において、子宮内膜腫瘍形成の頻度の有意な上昇に関連していることがみられ
ている(Fornanderら(1989)、Rutqvistら(1995)
、Mouridsenら(1988)、Rydenら(1986)、Fishe
rら(1994))。いくつかの研究は、子宮内膜腫瘍形成の頻度がタモキシフ
ェンの用量を減らすことで軽減し得ることを示唆した。Stockholm試験
は、2年間40mg/日の処置プロトコールで子宮内膜腫瘍の危険性が約6倍高
いことを示し(Fornanderら(1989)、Rutqvistら(19
95))、一方、Danishの試験およびSouth−Swedishの試験
は、それぞれ、危険性が、わずか3.3倍および2.0倍高かったことを示した
。後者の2つの試験では、タモキシフェンは、1年間30mg/日で投与された
。タモキシフェンを20mg/日で投与した、Scotishの試験およびMa
nchester Englandの試験では、子宮内膜腫瘍の危険性の上昇は
なかったようであった(Stewartら(1989)、Stewart(19
92)、Ribeiroら(1992))。しかし、2843例の患者を含む第
3の研究では、同じ用量(20mg/日)のタモキシフェンで、子宮内膜腫瘍形
成の危険性の7.5倍の上昇が示された(Fisherら(1994))。前者
の研究でのより少ない集団のサイズに照らせば、Scotishの試験およびM
anchester Englandの試験は、慎重に解釈されなければならな
い。従って、研究の優越さから、タモキシフェン療法は子宮内膜腫瘍形成の危険
性を有意に増加させることが明白なようである。しかし、タモキシフェン減少が
子宮内膜腫瘍形成の危険性を低下させるか否かは、今までの試験からは現在のと
ころ不明である。
【0013】 タモキシフェン用量を低下させることが子宮内膜腫瘍形成の危険性を対応して
低下させるという明白な提示はないが、20mg/日未満のタモキシフェン用量
で、大集団ベースの試験は行われていないということに留意すべきである。しか
し、動物および細胞培養モデルからのデータは、タモキシフェンの用量に関連す
る子宮生じる効果を示唆し、そしてこれは薬理学的な原理と一致している。例え
ば、タモキシフェンは、薬物濃度の増大と相関する、ラット子宮湿重量の有意な
用量依存性増加を生じた。従って、タモキシフェン用量における同様の減少はま
た、子宮内膜腫瘍形成の低下を生じ得ることが理解される。
【0014】 本発明は、乳癌の予防または処置の効力を減じることなく、抗エストロゲン化
合物の濃度を低下させるために、伝統的な抗エストロゲン性化合物とアルキルP
CDF(新しいクラスのハロゲン化芳香族抗エストロゲン)との組み合わせを利
用する。先行技術は、抗エストロゲン性薬物が、乳癌を処置するために少なくと
も10年間用いられてきたことを教示するが、抗エストロゲン性化合物およびア
ルキルPCDFの組み合わせはまだ実現されていなかったことに注目すべきであ
る。このことは本発明が実際には自明でないことを示唆する。
【0015】 (発明の要旨) 本発明は、エストロゲン依存性腫瘍の阻害のための処方物を提供する。この処
方物は、第2の抗エストロゲン性化合物と組み合わせて、1,3,6,8−置換
または2,4,6,8−置換したアルキルPCDFを含む。
【0016】 本発明は、ステロイドまたは非ステロイド性の抗エストロゲン基質アナログお
よび誘導体と組み合わせた、PCDFの投与および使用を含むことが理解される
。非ステロイド性抗エストロゲン基質アナログは、トリフェニルエチレン化合物
、アロマターゼインヒビター、抗エストロゲン性ヒドラゾン、抗エストロゲン性
ベンゾチオフェンおよびジヒドロゲナフタレンのいずれかであり得るがこれらに
限定されない。
【0017】 本発明における用語、阻害は、腫瘍増殖の速度、腫瘍サイズ、腫瘍体積の低下
、または腫瘍の完全な排除さえのいずれかを示す。さらに、それは、腫瘍の発現
の遅延、または腫瘍発生(高リスク患者の予防処置に関して)もしくは腫瘍再発
(エストロゲン依存性腫瘍の以前の処置後)の完全な予防を示し得る。
【0018】 本発明はさらに、エストロゲン依存性腫瘍を有する人または動物(本明細書中
において以降は患者とよぶ)を、上記の処方物で処置する方法を提供する。この
方法は、生物学的に活性な量のこの処方物を投与する工程を包含する。上記の処
方物は、両方の化合物が同時にまたは異なる時点で送達されるように、投与され
得る。
【0019】 本発明は、トリフェニルエチレン誘導体および1,3,6,8−置換アルキル
PCDFまたは2,4,6,8−置換アルキルPCDF(これらは、一緒に、相
乗的に、または相加的に作用して、エストロゲン依存性腫瘍の増殖を阻害する)
の組み合わせ処方物を提供することにより、先行技術に対して有意な改善を提供
する。この組み合わせ効果の結果は、トリフェニルエチレン誘導体が効果的であ
る濃度が低下され得、これにより子宮内膜腫瘍誘導の可能性が減じるということ
である。さらに、必要なトリフェニルエチレンの濃度の低下に起因する内分泌性
腫瘍原性の低下に加えて、1,3,6,8−置換アルキルPCDF化合物は、抗
エストロゲン誘導性子宮内膜腫瘍形成の直接のインヒビターとして作用する。
【0020】 他の目的およびさらなる目的、特徴および利点が明白であり、そして最終的に
は、以下の明細書の詳細な説明を読むことにより、そしてその一部を形成する添
付の図面を参照することにより、より容易に理解される。または本発明の現在の
好ましい実施形態の任意の実施例が、開示の目的で与えられる。
【0021】 (好ましい実施形態の詳細な説明) 種々の実施形態および改変が、本発明の範囲および精神から逸脱することなく
本出願に開示された本発明に対してなされ得ることが、当業者に容易に明白であ
る。
【0022】 本発明の特定の実施形態は、エストロゲン依存性腫瘍の阻害のための処方物を
提供することである。この処方物は、抗エストロゲンである第2の化合物と組み
合わせて用いられる1,3,6,8−置換または2,4,6,8−置換のアルキ
ルPCDFを含む。
【0023】 本発明が、ステロイドまたは非ステロイド性の抗エストロゲン基質アナログお
よび誘導体と組み合わせた、PCDFの投与および使用を含むことが、当業者に
よって理解される。非ステロイド性抗エストロゲン基質アナログは、トリフェニ
ルエチレン化合物、アロマターゼインヒビター、抗エストロゲン性ヒドラゾン、
抗エストロゲン性ベンゾチオフェンおよびジヒドロゲナフタレンのいずれかであ
り得るがこれらに限定されない。抗エストロゲントリフェニルエチレン化合物の
群は、タモキシフェン、タモキシフェンのアナログおよび誘導体、ならびにトレ
ミフェン、トレミフェンのアナログおよび誘導体が挙げられるがこれらに限定さ
れない。これは、例えば、本明細書によってその全体が参考として本明細書中に
援用されている以下のそれぞれの米国特許において記載されている、全てのこの
ような化合物、およびその等価物を包含するがこれらに限定されない:米国特許
第5,807,899号(1998年9月15日、Bohlmannらに発行)
;米国特許第5,750,576号(1998年5月12日、DeGregor
ioに発行);米国特許第4,656,187号(1987年4月7日、Bla
ckらに発行);米国特許第5,554,628号(1996年9月10日、B
ryantらに発行);米国特許第5,604,248号(1997年2月18
日、Bryantらに発行);および米国特許第5,691,355号(199
7年11月25日、Bryantらに発行)。抗エストロゲンヒドラゾン化合物
の群としては、アジド、4−ニトロ、2,4−ジニトロフェニルヒドラゾン(p
heylhydrazon)、および全ての化合物、ならびにそれに対する等価
物が挙げられるがこれらに限定されない。これらは、例えば、以下の米国特許第
4,732,904号(1988年3月22日、Morganに発行)に開示さ
れている。抗エストロゲン性ベンゾチオフェンの群としては、ラロキシフェン、
ラロキシフェンのアナログおよび誘導体、および全ての化合物、ならびにそれに
対する等価物が挙げられるがこれらに限定されない。これらは、例えば、以下の
米国特許第4,418,068号(1983年11月29日、Jonesに発行
)に開示されている。アロマターゼインヒビターの群としては、4−ヒドロキシ
アンドロステンジオン(4−OHA)、レトロゾール、アナストロゾール、およ
び全ての化合物、ならびにそれに対する等価物が挙げられるがこれらに限定され
ない。これらは、例えば、以下の米国特許第4,745,109号(1988年
5月17日、Bednarskiらに発行)に開示されている。ジヒドロナフタ
レン化合物の群としては、トリオキシフェンメシレート、および全ての化合物、
ならびにそれに対する等価物が挙げられるがこれらに限定されない。これらは、
例えば、以下の米国特許第4,230,862号(1980年10月28日、S
uarezおよびJonesに発行)に開示されている。
【0024】 本発明のさらなる実施形態は、1,3,6,8−置換アルキルPCDFまたは
2,4,6,8−置換アルキルPCDFの使用である。可能性のある置換基とし
ては、ハロゲン(例えば、臭素、塩素、フッ素)および/または直鎖もしくは分
枝の置換基(例えば、約1〜約5炭素のアルキル基)が挙げられる。この2,4
,6または8、および1,3,6または8位はまた、置換基の代わりに水素で個
々にかつ独立して占められてもよい。適切なアルキル置換基としては、メチル基
、エチル基、プロピル基、イソプロピル(i−プロピル)基、n−ブチル基、s
ec−ブチル基、またはtert−ブチル基が挙げられるがこれらに限定されな
い。
【0025】 本発明において用いられるPCDFは、例えば、米国特許第5,516,79
0号(1996年5月14日、Stephen Safeに発行)(その全体が
参考として本明細書において援用されている)に記載されている。PCDFとし
ては、以下の式を有するものが挙げられ得るがこれらに限定されない:
【0026】
【化4】 ここで、R1、R3、R6およびR8、またはR2、R4、R6およびR8は、個々に、
かつ独立して、水素、または塩素、フッ素、および臭素、ならびに1〜4の炭素
の直鎖または分枝アルキル基からなる群より選択される置換基であり、そしてこ
こでこの化合物は、少なくとも1つのアルキル置換基および少なくとも2つのハ
ロゲン置換基を有する;さらにこのハロゲンは、塩素であってもよく、このアル
キル置換基は、メチル、エチルおよびプロピルからなる群より選択され得る;R 6 は、アルキル置換基であってもよく、そしてR1、R3、およびR8は、塩素、フ
ッ素、および臭素からなる群より選択されてもよい;さらになおR8は、アルキ
ル置換基であってもよく、そしてR1、R3、およびR6は、塩素、フッ素、およ
び臭素からなる群より選択されてもよい、アルキル置換基は、メチルであっても
よい;なおさらに、R6は、アルキルであってもよく、そしてR2、R4、および
8は、塩素、フッ素、および臭素からなる群より選択されてもよい;そして、
例えば、R8は、アルキル置換基であってもよく、そしてR2、R4、およびR6
、塩素、フッ素、および臭素からなる群より選択されてもよい。PCDFの例と
しては以下が挙げられるがこれらに限定されない: 6−メチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,6−トリクロロジベンゾフラン、 6−エチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−プロピル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,4,8−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,7−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,2,4,7−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−2,3,7−トリクロロジベンゾフラン、および 8−メチル−2,3,7−テトラクロロジベンゾフラン。
【0027】 1つの実施形態では、2つの側方置換基を有する(「側方」置換基は、ジベン
ゾフランの2,3,7または8位にあり得る)PCDFが、第2の抗エストロゲ
ン化合物と組み合わせて用いられる。好ましい実施形態では、6−MCDFがタ
モキシフェンと組み合わせて、代表的PCDFとして用いられ得る。別の好まし
い実施形態では、6−i−プロピル−1,3,8−トリCDFが、タモキシフェ
ンと組み合わせて用いられる。なお別の好ましい実施形態では、8−MCDFが
、タモキシフェンと組み合わせて、代表的PCDFとして用いられる。このPC
DFおよび第2の抗エストロゲン化合物は、実質的に50:1〜1:50、好ま
しくは25:1〜1:25、そしてより好ましくは、10:1〜1:10の重量
比で組み合わせられる。アルキルPCDF:抗エストロゲンの最も好ましい比は
、1:1〜1:4〜4:1(PCDF:抗エストロゲン)である。
【0028】 本発明はまた、エストロゲン依存性腫瘍の処置の方法を提供する。この方法は
、治療上有効な量のPCDFを第2の抗エストロゲン化合物(上記参照)と組み
合わせて、患者に投与する工程を包含する。このPCDFおよびこの抗エストロ
ゲン化合物は、同時にまたは引き続いて投与される。これらの化合物の同時投与
は、送達の好ましい方法である。しかし、送達が引き続く場合、最初に投与され
た化合物は、第2の化合物が送達される時点で、なお生物学的に活性であること
が好ましい。1つの実施形態において、PCDFおよび抗エストロゲン化合物の
両方が経口的に送達される。それらはまた、例えば、腹腔内に投与されてもよい
【0029】 本明細書において記載されるこれらの方法が決して包括される全てではなく、
そして特定の適用に適切なさらなる方法が当業者に明白である。さらに、この組
成物の有効量は、所望の影響を発揮することが公知の化合物に対する類似を通じ
て、さらに見積もられ得る。
【0030】 以下の実施例は、例示の目的で提供され、そしていかなる様式でも本発明の範
囲を限定することを意図しない。
【0031】 (実施例1) 雌性処女Sprague−DawleyラットをHarlan(Housto
n)より入手し、そして10日間順応させ、自由に食餌および水に接近させ、そ
して12時間 明/暗スケジュールで飼育した。乳房腫瘍を50±3日齢のラッ
トにおいて、胃管栄養の単用量の20mg DMBA(0.5mlトウモロコシ
油中)を投与することにより誘導した。30〜75日後、腫瘍は、乳腺の導管(
ductal tube)における触診(palpilation)によって検
出され得た。しばしば、複数の腫瘍が、1つのラットにおいて発達した。腫瘍(
1つの場合)または最も大きな腫瘍(複数の場合)が小さなサイズ(50〜10
0mm3)に達したとき、ラットをトウモロコシ油単独(ビヒクルコントロール
)、PCDF、および第二の抗エストロゲン化合物、またはPCDFおよび第二
の抗エストロゲン化合物の同時処置での胃管栄養法により、20日間、毎日処置
し、次いで21日目に安楽死させる。腫瘍サイズをカリパスで測定し、そして体
積を式(長さ×幅×深さ)/6πにより算定し、そしてコントロール%として表
した。
【0032】 PCDFおよび第二の抗エストロゲン化合物の用量は、組み合わせて、癌の成
長の所望の阻害をもたらすのに十分な多さである。一般に、これらの化合物の各
々は、約0.01mg/kg/日〜約20mg/kg/日の用量で投与される。
【0033】 投与されるPCDF化合物は、以下のとおりであるが、これらに限定されない
: 6−メチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,6−トリクロロジベンゾフラン、 6−エチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−プロピル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,4,8−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,7−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,2,4,7−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−2,3,7−トリクロロジベンゾフラン、および 8−メチル−2,3,7−テトラクロロジベンゾフラン。
【0034】 投与される第二の抗エストロゲン化合物は、トリフェニルエチレン化合物(す
なわち、タモキシフェン、トレミフェン、クロミフェン、ナホキシジン)、ヒド
ラゾン化合物(すなわち、アジド、4−ニトロ、および2,4−ジニトロフェニ
ルヒドラゾン)、ベンゾチオフェン(すなわち、ラロキシフェン)アロマターゼ
インヒビター(すなわち、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、レトロゾール
、およびアナストロゾール)、およびジヒドロナフタレン(すなわち、トリオキ
シフェンメシレート)であるが、これらに限定されない。
【0035】 (実施例2) 雌処女Sprague−DawleyラットをHarlan(Houston
)より入手し、そして10日間順応させ、自由に食餌および水に接近させ、そし
て12時間 明/暗スケジュールで維持した。乳房腫瘍を50±3日齢のラット
において、胃管栄養による単用量の20mg DMBA(0.5mlトウモロコ
シ油中)を投与することにより誘導した。30〜75日後、腫瘍は、乳腺の導管
における触診によって検出され得た。しばしば、複数の腫瘍が、1つのラットに
おいて発達した。腫瘍(1つの場合)または最も大きな腫瘍(複数の場合)が小
さなサイズ(50〜100mm3)に達したとき、ラットをトウモロコシ油単独
(ビヒクルコントロール)、0.4mg/kg 6−MCDF、および0.4m
g/kgタモキシフェン、または0.4mg/kg 6−MCDFおよび0.4
mg/kgタモキシフェンの同時処置での胃管栄養法により、20日間、毎日処
置し、次いで21日目に麻酔する。腫瘍サイズをカリパスで測定し、そして体積
を式(長さ×幅×深さ)/6πにより算定し、そしてコントロール%として表し
た。最後の注射の1週間後、ラットを窒息により安楽死させた。全ての腫瘍を摘
出し、計量し、そして裁断した。一部をPCR分析のために液体窒素中に凍結し
た;一部を組織病理学的分析のために10%ホルマリン中に置いた;そして、大
部分をミクロソーム画分および原形質ゾル画分の調製のために即時にホモジナイ
ズした。肝臓を還流し、そして計量し、そして原形質ゾルおよびミクロソームを
前述のように調製した。
【0036】 本研究の結果を表1に要約する。0.4mg/kg/日の用量で、タモキシフ
ェン単独および6−MCDF単独の両方のみが、腫瘍体積を有意に阻害した(そ
れぞれ58.5%および66.4%の阻害)。
【0037】
【表1】 表1.タモキシフェン単独(0.4mg/kg/日)、6−MCDF単独(0.
4mg/kg/日)、およびタモキシフェン+6−MCDF(各0.4mg/k
g/日)での腫瘍体積または腫瘍重量の阻害パーセント。*P<0.05(AN
OVAおよび有意性についてのDuncanの統計学検定を用いて、未処置コン
トロールに比較して)。
【0038】 両薬物単独はまた、腫瘍重量を低下した;しかし、この阻害応答は有意ではな
かった。対照的に、タモキシフェン+6−MCDFで同時処置した動物において
は、乳房腫瘍体積および腫瘍重量の両方の有意な86.2%および78.0%の
阻害があった。表1に示す結果は、両薬物で同時処置した動物における腫瘍成長
が本質的にブロックされることを明らかに示す。さらに、これら化合物の単独ま
たは組み合わせでの処置は、体重にも器官重量にも影響せず、しかもこれらの組
織において明らかな組織学的変化を生じなかった。毒性ハロゲン化芳香族(例え
ばTCDD)によるCYP1A1依存性EROD活性の誘導は、これらの化合物
への曝露の最も敏感な指標の1つであり、そして毒性とEROD誘導能との間に
優れた相関がある。代替置換PCDFは、それらの低い毒性および肝臓EROD
活性の誘発因子としての低い能力によって特徴づけられる。表1に要約する結果
は、タモキシフェン、6−MCDF、およびタモキシフェン+6−MCDFが、
肝臓EROD活性を誘発しなかったことを示し、そしてこれは、6−MCDFの
低い毒性と一致する。これらの結果は、6−MCDFが、DMBA誘発ラット乳
房腫瘍における抗腫瘍原性活性を増強することを明らかに実証する。このことは
、タモキシフェン+アルキルPCDFでの組み合わせ処置が乳癌の処置のための
新規でかつより有効な内分泌治療であることを示している。
【0039】 (実施例3) 実施例3(表2および図1に要約する)は、DMBA誘発ラット乳房腫瘍モデ
ルにおける6−MCDFおよびタモキシフェンの単独および組み合わせでの効果
を示す。
【0040】 方法:正確な(Exact)年齢の処女雌Sprague−Dawleyラッ
トに、55日目の午後に、0.5ml/ラットのトウモロコシ油の容量で20m
g/ラットの7,12−ジメチルベンズアントラセン(ラット重約165g、1
20mg/kg DMBAおよび3mg/kgトウモロコシ油という結果となる
)を投与した。ラットを、トウモロコシ油(ビヒクル)、0.4mg/kg 6
−MCDF、0.4mg/kgタモキシフェン、または0.4mg/kg 6−
MCDF+0.4mg/kgタモキシフェンの同時処置で20日間、毎日、胃管
栄養法により処置し、次いで21日目に安楽死させた。
【0041】 (表2:DMBA誘発ラット乳房腫瘍モデルにおける6−MCDFおよびタモ
キシフェンの単独および組み合わせでの効果)
【0042】
【表2】 *p<0.05** p<0.01 ANOVAを用いて統計学的分析を行い、そしてDuncan New Mul
tiple Range検定を使用して有意性を決定した。
【0043】 図1は、腫瘍体積、および0.4mg/kg/日タモキシフェン、MCDF、
または同時処置の乳房腫瘍に対する効果を示す。
【0044】 (実施例4) 実施例4(表3、4ならびに図2、3、および4に要約する)は、DMBA誘
発ラット乳房腫瘍モデルにおける低用量の6−MCDFおよびタモキシフェンの
単独および組み合わせでの効果を示す。
【0045】 方法:正確な(Exact)年齢の処女雌Sprague−Dawleyラッ
トに、55日目の午後に、0.5ml/ラットトウモロコシ油の容量で20mg
/ラット7,12−ジメチルベンズアントラセン(ラット重約165g、125
mg/kg DMBAおよび3mg/kgトウモロコシ油を生じる)を投与した
。ラットを、トウモロコシ油(ビヒクル)、0.1、0.05、および0.02
5mg/kg 6−MCDF、0.1、0.05、および0.025mg/kg
タモキシフェン、または0.1、0.05、および0.025mg/kg 6−
MCDF+0.1、0.05、および0.025mg/kgタモキシフェンの同
時処置で20日間、毎日、胃管栄養法により処置し、次いで21日目に安楽死さ
せた。
【0046】 (表3:DMBA誘発ラット乳房腫瘍モデルにおける6−MCDFおよびタモ
キシフェンの単独および組み合わせでの効果)
【0047】
【表3】 データは平均±標準誤差で表した。* P<0.05 ANOVAおよびDuncan’s New Multiple Range検
定により統計学的分析を行った。
【0048】 図2、3、および4は、腫瘍体積、および0.1、0.05、および0.02
5mg/kg/日タモキシフェン、MCDF、または同時処置の乳房腫瘍に対す
る効果を示す。
【0049】 (表4:DMBA誘発ラット乳房腫瘍モデルの体重および器官重量における低
用量の6−MCDFおよびタモキシフェンの単独および組み合わせでの効果)
【0050】
【表4】 データは平均±標準誤差で表した。 器官重量を体重のパーセントとして表す。 有意差は観察されなかった。
【0051】 タモキシフェン単独は、0.1mg/kg/日の用量で腫瘍成長(重量および
体積)を有意に低下したが、一方、より低い用量(0.05および0.025m
g/kg/日)は不活性であった。対照的に、6−MCDFは、0.1および0
.05mg/kg/日の用量で抗腫瘍原性であったが、試験した最も低い用量(
0.025mg/kg/日)では不活性であった。組み合わせ研究においては、
タモキシフェン+6−MCDFの重量等価用量を用いて、抗腫瘍原性剤としての
相互作用的な影響を決定した。表3および図4に示した結果は、全ての組み合わ
せが乳房腫瘍成長を有意に阻害することを示した。より重要なことには、化合物
の抗腫瘍原性低用量組み合わせ(タモキシフェン+6−MCDF(各化合物0.
025mg/kg/日))は、個々に不活性である化合物の用量を用いた。この
データの統計学的分析は、このタモキシフェン(0.025mg/kg)+6−
MCDF(0.025mg/kg)の相互作用が、DMBA誘発ラット乳房腫瘍
モデルにおいて乳房腫瘍成長を相乗的に阻害することを示した。これらの結果は
、6−MCDFがDMBA誘発ラット乳房腫瘍モデルにおいてタモキシフェンの
抗腫瘍原性活性を増強することを明らかに実証する。このことは、低用量のタモ
キシフェン+低用量の6−MCDFでの組み合わせ処置が、乳癌の処置のための
新規でかつより有効な内分泌療法であることを示している。さらに、これらのデ
ータは、この2つの化合物が極度に低い用量で、げっ歯類モデルにおいて腫瘍増
殖を相乗的にブロックすることを示す。効力を低下させることなくタモキシフェ
ンをこれらの低いレベルに低下させることにより、当該発明は、タモキシフェン
の有利な効果を維持し、そして子宮におけるタモキシフェンの腫瘍原性効果を最
小限とする。
【0052】 (実施例5) 実施例5は、卵巣摘出ラットにおけるタモキシフェンおよび6−MCDの毎日
用量の骨の効果を示す。この卵巣摘出ラットは、骨粗鬆症のモデルとして使用さ
れる。現在の研究によって、骨の組織形態計測(Evansら(1996))ま
たはX線吸光度分析を用いて骨の無機質密度(Ezawa(1995))ならび
に骨の長さ、骨の重量および乾燥重量(Takahashiら(1996))が
測定される。1978年に、タモキシフェンが、卵巣摘出ラットの骨組織におけ
るエストロゲンアゴニストとして作用した(Turnerら(1978))が、
研究によって、タモキシフェンが循環運動をするラットにおいて何の効果も有さ
ないことが示される(Takahashiら(1996))。タモキシフェン、
MDCF、またはタモキシフェン+MCDFで処置されたラットの大腿を分析し
て、MCDFの組織特異性抗エストロゲン性を決定した。
【0053】 (方法):97日齢のラットを卵巣摘出した。約3週間後、ラットに20日間
、トウモロコシ油(ビヒクル)、0.4mg/kg/日のタモキシフェン、0.
8mg/kg/日の6−MCDFを経口投与するか、または毎日0.4mg/k
gのタモキシフェン+0.8mg/kgの6−MCDFの同時処置を行った。2
1日目にラットを安楽死させた。子宮を切除し、そして処理した後、左および右
の両方の大腿を切除し、そして長さをカリパスを用いて測定した。骨から筋肉全
てを弛緩させる安価なプロトコルが文献中に存在しなかったので、PBS(pH
2.0)での4時間の洗浄を使用し、そして目に見えて骨に影響することなく、
結合組織を軟化させた。残った結合組織を除去した後、湿重量を秤量した。骨を
130℃で12時間乾燥させた後、乾燥重量を秤量した。
【0054】 (表5) (卵巣摘出Sprague−Dawleyラットにおける、タモキシフェン(
0.4mg/kg)および6−MCDF(0.8mg/kg)の毎日用量の骨の
効果)
【0055】
【表5】 平均±標準誤差として表現した値。 *コントロール処置と有意に異なる(p<0.05)。
【0056】 (実施例6) 実施例6は、卵巣摘出ラットにおけるタモキシフェンおよび6−MCDFの毎
日用量の子宮の効果を示す。
【0057】 (方法):97日齢のラットを卵巣摘出し、そして117日目から処置を始め
た。ラットに20日間、トウモロコシ油(ビヒクル)、0.4mg/kg/日の
タモキシフェン、0.4mg/kg/日の6−MCDFを経口投与するか、また
は0.4mg/kg/日のタモキシフェン+0.4mg/kg/日の6−MCD
Fの同時処置を、各処置群において5匹のラットを用いて行った。21日目にラ
ットを安楽死させた。6−MCDFによって、脾臓湿重量において、わずかであ
るが有意な増加が引き起こされた。
【0058】 (表6) (卵巣摘出Sprague−Dawleyラットにおける、タモキシフェン(
0.4mg/kg)および6−MCDF(0.4mg/kg)の毎日用量の子宮
の効果)
【0059】
【表6】 *コントロールと有意に異なる(p<0.05)。 **コントロールと有意に異なる(p<0.05)。
【0060】 (実施例7) 実施例7は、タモキシフェン、MCDFでの処置および同時処置の、体重およ
び器官重量に対する効果を示す。
【0061】 (方法):投与溶液を調製するための手順は、以下のようである:MCDFは
、溶解するために穏やかな加熱を要し、そしてタモキシフェンは、エタノール(
最終容量5%)中に溶解し、次いでトウモロコシ油に添加することを要する。こ
のエタノールを穏やかな空気流にてエバポレートさせる。まず、タモキシフェン
用量のためのトウモロコシ油を、沸騰する水浴にて加熱し、そして冷却させた。
次いで、MCDF単独用のMCDFおよびTAM±MCDF用のMCDFの両方
を秤量し、そして適切な量のトウモロコシ油中に加熱しながら溶解させた。コン
トロールビヒクルおよびMCDFビヒクルのために、エタノールを添加し(5%
v/v)、次いでエバポレートさせた。タモキシフェン処置およびTAM±MC
DFの両方のためのタモキシフェンを、エタノール中に溶解した。適切なトウモ
ロコシ油ビヒクルに(タモキシフェンについては、予熱したトウモロコシ油に、
そしてTAM±MCDFについては、MCDFをふくむトウモロコシ油に)それ
ぞれからのアリコートを添加し、次いでこのエタノールをエバポレートさせた。
【0062】 (表7) (体重および器官重量に対する処置の効果)
【0063】
【表7】 (実施例8) 実施例8(表8および表9ならびに図5および図6)は、卵巣摘出ラットにお
ける、タモキシフェンおよび6−MCDFの毎日用量の子宮の効果を示す。
【0064】 表8および図5について、97日齢のラットを卵巣摘出した。約3週間後、ラ
ットに20日間、トウモロコシ油(ビヒクル)、0.4mg/kg/日のタモキ
シフェン、0.8mg/kg/日の6−MCDFを経口投与するか、または毎日
0.4mg/kgのタモキシフェン+0.8mg/kgの6−MCDFの同時処
置を行った。21日目にラットを安楽死させた。
【0065】 (表8) (卵巣摘出Sprague−Dawleyラットにおけるタモキシフェン(0
.4mg/kg)および6−MCDF(0.8mg/kg)の毎日用量の子宮の
効果)(子宮アッセイにおける処置の効果)
【0066】
【表8】 図5A、5Bおよび5Cは、タモキシフェン、MDCFでの処置および同時処
置による子宮ペルオキシダーゼ活性(核抽出物)を示す。
【0067】 表9ならびに図6Aおよび6Bについて、正確な年齢の処女の雌性Sprag
ue−Dawleyラットに、55日目の午後に、20mg/ラットの7,12
−ジメチルベンズアントラセンを容量0.5ml/ラットのトウモロコシ油中に
て投与した(ラットの重さは約165gであり、結果として120mg/kg
DMBAおよび3mg/kgトウモロコシ油になる)。ラットに毎日20日間、
トウモロコシ油(ビヒクル)、0.4mg/kgの6−MCDF、0.4mg/
kgのタモキシフェンで処置するか、または0.4mg/kgの6−MCDF+
0.4mg/kgのタモキシフェンの同時処置を、強制栄養法にて与え、次いで
、21日目を安楽死させた。
【0068】 (表9) (体重および器官重量に対する処置の効果)
【0069】
【表9】 図6Aおよび6Bは、タモキシフェン、MCDFによる処置、および同時処置
による子宮体重を示す。
【0070】 (参考文献)
【0071】
【表10】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、腫瘍体積、およびタモキシフェン、MCDF、または同時処置での処
置の効果を示す。
【図2】 図2は、腫瘍体積、およびタモキシフェンでの処置の効果を示す。
【図3】 図3は、腫瘍体積、およびMCDFでの処置の効果を示す。
【図4】 図4は、腫瘍体積、ならびにタモキシフェンおよびMCDFでの同時処置の効
果を示す。
【図5A】 図5Aは、タモキシフェン、MCDF、および同時処置の処置での子宮ペルオ
キシダーゼ活性を示す。
【図5B】 図5Bは、タモキシフェン、MCDF、および同時処置の処置での子宮ペルオ
キシダーゼ活性を示す。
【図5C】 図5Cは、タモキシフェン、MCDF、および同時処置の処置での子宮ペルオ
キシダーゼ活性を示す。
【図6A】 図6Aは、タモキシフェン、MCDF、および同時処置の処置での子宮重量を
示す。
【図6B】 図6Bは、タモキシフェン、MCDF、および同時処置の処置での子宮重量を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 121 A61P 43/00 121 C07D 307/91 C07D 307/91 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW Fターム(参考) 4C037 SA03 4C084 AA17 MA02 NA05 NA14 ZB261 ZB262 ZC111 ZC112 ZC751 4C086 AA01 AA02 BA05 MA02 MA04 MA10 NA05 NA14 ZB26 ZC11 ZC75 4C206 AA01 AA02 FA23 MA02 MA04 MA13 NA05 NA14 ZB26 ZC11 ZC75

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エストロゲン依存性腫瘍の成長を阻害する方法であって、該
    方法は、そのような処置を必要とする患者に、増強された、治療上有効な量の以
    下の式の第1の化合物: 【化1】 ならびに治療上有効な量の第2の化合物を投与する工程を包含し: ここで、R1、R3、R6およびR8、またはR2、R4、R6およびR8は、個別に
    かつ独立して、水素、または塩素、フッ素および臭素、ならびに直鎖もしくは分
    枝鎖の1〜4個の炭素のアルキル基からなる群から選択される置換基であり、該
    第1の化合物は、少なくとも1つのアルキル置換基および少なくとも2つのハロ
    ゲン置換基を有し:そして 該第2の化合物は、トリフェニルエチレン抗エストロゲン、アロマターゼイン
    ヒビター、抗エストロゲンヒドラゾン、抗エストロゲンベンゾチオフェンおよび
    抗エストロゲンジヒドロナフタレンからなる抗エストロゲンの群から選択される
    、方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記第2の化合物
    が、タモキシフェン、トレミフェン、クロミフェン、ナホキシジンおよびヒドロ
    キシタモキシフェンからなるトリフェニルエチレン抗エストロゲンの群から選択
    される、方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の化合物がタモキシフェンである、請求項1に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の化合物のハロゲンが塩素である、請求項3に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の化合物の前記ハロゲン置換基が、塩素、臭素およ
    びフッ素からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の化合物の前記アルキル置換基が、メチル、エチル
    およびプロピルからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の化合物が、6−メチル−1,3,8−トリクロロ
    ジベンゾフランである、請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の化合物が、8−メチル−1,3,6−トリクロロ
    ジベンゾフランである、請求項3に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の化合物が、6−i−プロピル−1,3,8−トリ
    クロロジベンゾフランである、請求項3に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項3に記載の方法であって、ここで前記第1の化合物
    が、 6−メチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,6−トリクロロジベンゾフラン、 6−エチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−プロピル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,4,8−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,7−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,2,4,7−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−2,3,7−トリクロロジベンゾフラン、および 8−メチル−2,3,7−テトラクロロジベンゾフラン、 からなる群から選択される、方法。
  11. 【請求項11】 増強された、治療上有効な量の以下の式の第1の化合物: 【化2】 および治療上有効な量の第2の化合物を含む薬学的組合せであって、 ここで、R1、R3、R6およびR8、またはR2、R4、R6およびR8は、個別に
    かつ独立して、水素または塩素、フッ素および臭素、ならびに直鎖もしくは分枝
    鎖の1〜4個の炭素のアルキル基からなる群から選択される置換基であり、該第
    1の化合物は、少なくとも1つのアルキル置換基および少なくとも2つのハロゲ
    ン置換基を有し:そして 該第2の化合物は、トリフェニルエチレン抗エストロゲン、アロマターゼイン
    ヒビター、抗エストロゲンヒドラゾン、抗エストロゲンベンゾチオフェンおよび
    ジヒドロナフタレンからなる抗エストロゲンの群から選択される、薬学的組合せ
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の薬学的組合せであって、ここで、前記
    第2の化合物が、タモキシフェン、トレミフェン、クロミフェン、ナホキシジン
    およびヒドロキシタモキシフェンからなるトリフェニルエチレン抗エストロゲン
    の群から選択される、方法。
  13. 【請求項13】 前記第2の化合物がタモキシフェンである、請求項11に
    記載の薬学的組合せ。
  14. 【請求項14】 前記第1の化合物のハロゲンが塩素である、請求項13に
    記載の薬学的組合せ。
  15. 【請求項15】 前記第1の化合物の前記ハロゲン置換基が、塩素、臭素お
    よびフッ素からなる群から選択される、請求項13に記載の薬学的組合せ。
  16. 【請求項16】 前記第1の化合物の前記アルキル置換基が、メチル、エチ
    ルおよびプロピルからなる群から選択される、請求項13に記載の薬学的組合せ
  17. 【請求項17】 前記第1の化合物が、6−メチル−1,3,8−トリクロ
    ロジベンゾフランである、請求項13に記載の薬学的組合せ。
  18. 【請求項18】 前記第1の化合物が、8−メチル−1,3,6−トリクロ
    ロジベンゾフランである、請求項13に記載の薬学的組合せ。
  19. 【請求項19】 前記第1の化合物が、6−i−プロピル−1,3,8−ト
    リクロロジベンゾフランである、請求項13に記載の薬学的組合せ。
  20. 【請求項20】 請求項13に記載の薬学的組合せであって、ここで前記第
    1の化合物が、 6−メチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,6−トリクロロジベンゾフラン、 6−エチル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−プロピル−1,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,8−トリクロロジベンゾフラン、 6−メチル−2,3,4,8−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,3,7−トリクロロジベンゾフラン、 8−メチル−1,2,4,7−テトラクロロジベンゾフラン、 8−メチル−2,3,7−トリクロロジベンゾフラン、および 8−メチル−2,3,7−テトラクロロジベンゾフラン、 からなる群から選択される、薬学的組合せ。
  21. 【請求項21】 請求項17に記載の薬学的組合せであって、ここで、前記
    第1の化合物の量が、約1〜50重量部の範囲であり、そして前記第2の化合物
    の量が、約1〜50重量部の範囲である、薬学的組合せ。
  22. 【請求項22】 請求項17に記載の薬学的組合せであって、ここで、前記
    第1の化合物の量が、約1〜10重量部の範囲であり、そして前記第2の化合物
    の量が、約1〜10重量部の範囲である、薬学的組合せ。
  23. 【請求項23】 請求項17に記載の薬学的組合せであって、ここで、前記
    第1の化合物の量が、約1〜5重量部の範囲であり、そして前記第2の化合物の
    量が、約1〜5重量部の範囲である、薬学的組合せ。
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