JP2002531435A - 3,4,5−3置換アリールニトロン化合物およびこの化合物を含む薬学的組成物 - Google Patents

3,4,5−3置換アリールニトロン化合物およびこの化合物を含む薬学的組成物

Info

Publication number
JP2002531435A
JP2002531435A JP2000585209A JP2000585209A JP2002531435A JP 2002531435 A JP2002531435 A JP 2002531435A JP 2000585209 A JP2000585209 A JP 2000585209A JP 2000585209 A JP2000585209 A JP 2000585209A JP 2002531435 A JP2002531435 A JP 2002531435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substituted
alkyl
group
cycloalkyl
tert
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000585209A
Other languages
English (en)
Inventor
エル. デイビッド ウォーターバリー,
アラン エル. ウィルコックス,
ジョーン エム. カーネイ,
ファラー マバンダーディ,
アルベルト ダニエルザデー,
Original Assignee
センター ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by センター ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド filed Critical センター ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
Publication of JP2002531435A publication Critical patent/JP2002531435A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C291/00Compounds containing carbon and nitrogen and having functional groups not covered by groups C07C201/00 - C07C281/00
    • C07C291/02Compounds containing carbon and nitrogen and having functional groups not covered by groups C07C201/00 - C07C281/00 containing nitrogen-oxide bonds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 3,4,5−3置換アリールニトロン化合物およびこのような化合物を含む薬学的組成物を開示する。3,4,5−3置換アリールニトロン化合物は、式(I)を有し;ここでR〜Rは、明細書中で規定される。本発明は、薬学的に受容可能なキャリアおよび式II、IIIまたはIVの化合物の薬学的有効量を含む、薬学的組成物に関する。この開示の組成物は、哺乳動物での関節炎のような炎症関連状態の治療剤、および遊離ラジカルの検出のための分析剤としてに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (発明の分野) 本発明は、新規の3,4,5−トリ置換アリールニトロン化合物、ならびに哺
乳動物における炎症関連状態(例えば、関節炎)の処置のための治療剤としてお
よびフリーラジカルを検出するための分析試薬としてのそれらの使用に関する。
【0002】 (技術水準) 関節炎および関連する炎症疾患状態は、100を超える異なる形態で生じ、こ
れには、慢性関節リウマチ(RA)、変形性関節症(OA)、強直性脊椎炎およ
び全身性エリテマトーデス(SLE)が挙げれる。関節炎のほとんどの形態は、
慢性的炎症のいくつかの種類によって特徴付けられる。例えば、RAは、典型的
に、関節および/または内部器官の内層(lining)の慢性的炎症を含む。
このような慢性的炎症は、一般的に、それにより冒される関節において疼痛およ
び腫脹を引き起こし、そして、軟骨、骨、腱、靱帯などの損傷を生じ得、究極的
に変形および障害へと導き得る。
【0003】 プロスタグランジンは、炎症プロセスに関与することが長い間公知であった。
従って、プロスタグランジン合成の数多くのインヒビターは、関節炎および関連
する炎症疾患状態の処置のために開発されてきた。このような非ステロイド系抗
炎症薬物(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセ
ン、およびインドメタシン)は、典型的に、アラキドン酸/プロスタグランジン
経路における酵素を阻害することによって、プロスタグランジンの産生を妨げ、
これには、酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)が挙げられる。酵素COXは、
アラキドン酸のプロスタグランジンH2(ポロスタシクリンおよびトロンボキサ
ン類のようなプロスタグランジンの生合成における最初のステップ)への変換を
触媒する。酵素COXは、現時点で2形態で存在することが公知である。COX
−1は、ほとんどの組織および器官において見られる酵素の構成形態である。他
の特性の中でも、COX−1は、胃腸管の完全性を維持するために必要である比
較的少量のプロスタグランジンを産生する。一方、COX−2は、炎症状態の間
のプロスタグランジンの増加される産生に関連する酵素の誘導性形態である。多
くのNSAIDSは、COXの両方の形態を阻害し、炎症プロセスに関連してい
ないプロスタグランジン制御プロセスを妨害する。結果として、多くのNSAI
DSは、重篤な副作用(例えば、胃潰瘍および腎臓損傷)を引き起こし、これは
、治療剤としてのそれらの有効性を制限する。
【0004】 従って、所望でない副作用を生じることなく関節炎および他の炎症関連状態を
効率的に処置する治療学的化合物の新規のクラスについての必要性が存在する。
【0005】 (発明の要旨) 本発明は、哺乳動物の炎症を抑えるための治療剤として有用である、新規な3
,4,5−3置換アリールニトロン化合物を提供する。特に、本発明の化合物は
、関節炎および他の炎症関連状態を処置するために有用である。
【0006】 従って、この組成物の局面の1において、本発明は、以下の式Iの化合物に関
する:
【0007】
【化19】 ここで、 R1は、以下からなる群から選択され:
【0008】
【化20】 各R2は、独立して、以下の式の群から選択され:
【0009】
【化21】 3は、水素、アルキル、シクロアルキルおよびアリールからなる群から選択
され; R4は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R5は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置
換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアル
キル、シクロアルケニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され
;またはR6およびR7は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もし
くはアルキレン基を形成するために結合され得; R8は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R9は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アル
キニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケ
ニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され;またはR8および
9は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基
を形成するために結合され得; R10は、水素、低級アルキルおよび低級シクロアルキルからなる群から選択さ
れ;またはR1およびR10は、アルキレン、置換アルキレン、−C(O)−、−
S(O)−、もしくは−S(O)2−基を形成するために結合され得; R11およびR12は、独立して、低級アルキルおよび低級シクロアルキルからな
る群から選択され;またはR11およびR12は、2〜10個の炭素原子を有するア
ルキレン基を形成するために結合され得; Xは、酸素、硫黄、−S(O)−、もしくは−S(O)2−であり;そして Wは、酸素または硫黄である。
【0010】 好ましくは、R3は、水素または低級アルキルである。より好ましくは、R3
、水素または1〜4個の炭素原子、より好ましくは1または2個の炭素原子を有
するアルキルである。さらにより好ましくは、R3は、水素である。
【0011】 R4は、好ましくは、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルからなる
群から選択される。より好ましくは、R4は、3〜6個の炭素原子を有するアル
キル、または5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましく
は、R4基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−
メチルプロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロ
ピル、3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオ
ロメチベンジル(trifluoromethybenzyl)および3,4,
5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【0012】 R5は、好ましくは、アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択され
る。より好ましくは、R5は、低級アルキルである。特に好ましいR5基には、メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピルおよびn−ブチルが挙げられる。
【0013】 R6は、好ましくは、アルキルおよびアルコキシカルボニルアルキル(すなわ
ち、ROC(O)−アルキル−、ここでRは、アルキルまたはシクロアルキルで
ある)からなる群から選択される。特に好ましいR6基には、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、エトキシカルボニルメチルおよび2−(エト
キシカルボニル)エチルが挙げられる。R7は、好ましくは、水素である。
【0014】 好ましくは、R8は、アルキルまたはアルコキシアルキル(すなわち、RO−
アルキル−、ここで、Rはアルキルである)である。特に好ましいR8基には、
メチルおよびメトキシエチルが挙げられる。R9は、好ましくは、水素である。
好ましくは、Xは、酸素である。
【0015】 好ましくは、R10、R11およびR12は、独立して、低級アルキルである。より
好ましくは、R10、R11およびR12は、メチルである。
【0016】 Wは、好ましくは、酸素である。
【0017】 好ましい実施形態において、本発明は、以下の式IIの化合物およびその薬学
的に受容可能な塩に関し:
【0018】
【化22】 ここで、 R13は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択され; R14は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択される。
【0019】 好ましくは、R13は、低級アルキルである。
【0020】 R14は、好ましくは、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルからなる
群から選択される。より好ましくは、R14は、3〜6個の炭素原子を有するアル
キルまたは5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましいR 14 基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチル
プロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、
3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチ
ベンジルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【0021】 別の好ましい実施形態において、本発明は、以下の式IIIの化合物およびそ
の薬学的に受容可能な塩に関し:
【0022】
【化23】 ここで、 R15およびR16は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキ
ル、置換シクロアルキルからなる群から選択され;またはR15およびR16は、2
〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成する
ために結合され得; R17は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択される。
【0023】 R15は、好ましくは、アルキルおよびアルコキシカルボニルアルキル(すなわ
ち、ROC(O)−アルキル−、ここで、Rは、アルキルまたはシクロアルキル
である)からなる群から選択される。特に好ましいR15基に、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、エトキシカルボニルメチルおよび2−(エト
キシカルボニル)エチルが挙げられる。R16は、好ましくは、水素である。
【0024】 R17は、好ましくは、アルキル、置換アルキル、およびシクロアルキルからな
る群から選択される。より好ましくは、R17は、3〜6個の炭素原子を有するア
ルキルまたは5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましい
17基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル
、3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメ
チベンジルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【0025】 さらに別の好ましい実施形態において、本発明は、以下の式IVの化合物およ
びその薬学的に受容可能な塩に関し:
【0026】
【化24】 ここで、 R18は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択され; R19は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキルおよび置換シクロア
ルキルからなる群から選択され;またはR18およびR19は、2〜10個の炭素原
子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成するために結合され得
; R20は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択される。
【0027】 好ましくは、R18は、アルキルまたはアルコキシアルキル(すなわち、RO−
アルキル−、ここでRは、アルキルである)である。特に好ましいR18基には、
メチルおよびメトキシエチルが挙げられる。R19は、好ましくは、水素である。
【0028】 R20は、好ましくは、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルからなる
群から選択される。より好ましくは、R20は、3〜6個の炭素原子を有するアル
キルまたは5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましいR 20 基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチル
プロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、
3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチ
ベンジルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【0029】 特に好ましい3,4,5−3置換アリールニトロン化合物には、表I、IIお
よびIIIに示される式を有する化合物が挙げられる
【0030】
【表1】 従って、この組成物の別の局面において、本発明は、以下の個々の化合物およ
びその薬学的受容可能な塩の各々に関する: α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−ter
t−ブチルニトロン α−(4−イソブタノイルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
N−tert−ブチルニトロン α−(4−n−ブタノイルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
N−tert−ブチルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−イソプ
ロピルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−1−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロプ−2−イルニトロン α−(4−n−ペンタノイルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)
−N−tert−ブチルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−4−ト
リフルオロメチルベンジルニトロン α−(4−プロピオニルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N
−tert−ブチルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−メチル
ニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−3,4
,5−トリメトキシベンジルニトロン α−[4−(エチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブチル
フェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(n−プロピルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−
ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(n−ブチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブ
チルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(2−エトキシカルボニル)エチルアミノカルボニルオキシ)−3,
5−ジ−tert−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(2−エトキシカルボニル)メチルアミノカルボニルオキシ)−3,
5−ジ−tert−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−
tert−ブチルニトロン α−[4−(2−メトキシ)エトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
フェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−
3−(チオメトキシ)ブト−1−イルニトロン α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−
3−チオメトキシプロピルニトロン。
【0031】 この組成物の別の局面において、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアおよ
び薬学的有効量の以下の式Iの化合物を含む薬学的組成物に関し:
【0032】
【化25】 ここで、R1−R4は、上記定義の通りである。
【0033】 さらなる組成物の局面において、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアおよ
び上記の式II、IIIまたはIVの化合物の薬学的有効量を含む、薬学的組成
物に関する。
【0034】 他の特性でもとりわけ、本発明の3,4,5−トリ置換アリールニトロン化合
物は、プロスタグランジンE2(PGE2)合成および炎症に関連するシクロオキ
シゲナーゼの誘導を阻害すると信じられている。このような特性を有する化合物
は、炎症(関節炎から生じる炎症および関連する炎症性状態を含む)を減少する
ために有用である。
【0035】 従って、その方法の局面の1つにおいて、本発明は、炎症関連状態を有する哺
乳動物を処置するための方法に関し、この方法は、薬学的に受容可能なキャリア
および上記の式I、II、IIIまたはIVの化合物の炎症減少の有効量を含む
薬学的組成物を、上記哺乳動物に投与する工程を包含する。
【0036】 本発明の好ましい実施態様において、上記の方法において処置される炎症関連
状態は、慢性関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊椎炎、全身性エリテマトー
デス、乾癬性関節炎などである。
【0037】 (発明の詳細な説明) 本発明の目的のために、式Iの3,4,5−トリ置換アリールニトロン化合物
は、従来のニトロン命名法を使用して命名される。すなわち、炭素−窒素二重結
合(C=N)の炭素原子は、α位で示され、そして炭素−窒素二重結合の窒素原
子上の置換基は、N−という接頭語を与えられる。
【0038】 いくつかの場合において、本発明の3,4,5−トリ置換アリールニトロンは
、1以上のキラル中心を含み得る。代表的に、このような化合物は、ラセミ混合
物として調製される。しかし、所望の場合、このような化合物は、純粋な立体異
性体として(すなわち、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして、
あるいは立体異性体富化混合物として)調製または単離され得る。式Iの3,4
,5−トリ置換アリールニトロンの全てのこのような立体異性体(および富化混
合物)は、本発明の範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または富化混合物)
は、例えば、当該分野で周知の光学活性な出発物質または立体選択的試薬を使用
して、調製され得る。あるいは、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、
キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割試薬などを使用して、分割され得
る。
【0039】 さらに、式Iのニトロン化合物の全ての幾何異性体は、本発明の範囲内に含ま
れ、例えば、ニトロン官能基の炭素−窒素二重結合の全ての異性体(すなわち、
E異性体またはZ異性体)を含む。
【0040】 (定義) 本発明の3,4,5−トリ置換アリールニトロン、薬学的組成物または方法を
記載する際、以下の用語は、他に特定されない限り、以下の意味を有する。
【0041】 「アシル」とは、基−C(O)Rをいい、ここで、Rは、水素、アルキル、ア
リールまたはシクロアルキルである。
【0042】 「アシルアミノ」とは、基−NRC(O)Rをいい、ここで、各Rは独立して
、水素、アルキル、アリールまたはシクロアルキルである。
【0043】 「アシルオキシ」とは、基−OC(O)Rをいい、ここで、Rは、水素、アル
キル、アリールまたはシクロアルキルである。
【0044】 「アルケニル」とは、好ましくは2〜10個の炭素原子およびより好ましくは
2〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1個および好ましくは1〜2個の
炭素−炭素二重結合不飽和部位を有する、一価の分枝または非分枝の不飽和炭化
水素基をいう。好ましいアルケニル基としては、エテニル(−CH=CH2)、
n−プロペニル(−CH2CH=CH2)、イソプロペニル(−C(CH3)=C
2)などが挙げられる。
【0045】 「置換アルケニル」とは、以下からなる群より選択される、1〜5個の置換基
および好ましくは1〜3個の置換基を有するアルケニル基をいう:アシル、アシ
ルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル
、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミ
ノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、ア
ジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン
、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、チオア
リールオキシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O
)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0046】 「アルコキシ」とは、基−ORをいい、ここで、Rはアルキルである。好まし
いアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペン
トキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどが挙げられる。
【0047】 「置換アルコキシ」とは、以下からなる群より選択される1〜5個の置換基、
好ましくは、1〜3個の置換基を有するアルコキシ基をいう:アシル、アシルア
ミノ、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、ア
ルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカ
ルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド
、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒ
ドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、チオアリー
ルオキシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−
、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0048】 「アルコキシカルボニル」とは、基−C(O)ORをいい、ここで、Rはアル
キルまたはシクロアルキルである。
【0049】 「アルコキシカルボニルアミノ」は、基−NRC(O)OR’をいい、ここで
、Rは、水素、アルキル、アリールまたはシクロアルキルであり、そしてR’は
、アルキルまたはシクロアルキルである。
【0050】 「アルキル」とは、好ましくは1〜約10個の炭素原子、より好ましくは1〜
8個の炭素原子、およびなおより好ましくは1〜6個の炭素原子を有する、一価
の一価の分枝または非分枝の飽和炭化水素基をいう。この用語は、例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert
−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、tert−オクチルなどの基によって
例示される。用語「低級アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル
基をいう。
【0051】 「置換アルキル」とは、以下からなる群から選択される、1〜5個の置換基、
好ましくは1〜3個の置換基を有するアルキル基をいう:アシル、アシルアミノ
、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコ
キシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボ
ニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カ
ルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロ
キシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、チオアリールオ
キシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、ア
ルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0052】 「アルキレン」とは、好ましくは1〜10炭素原子、そしてより好ましくは1
〜6炭素原子を有する二価の分枝または非分枝の飽和炭化水素基をいう。この用
語は、以下のような基によって例示される:メチレン(−CH2−)、エチレン
(−CH2CH2−)、プロピレン異性体(例えば、−CH2CH2CH2−および
−CH(CH3)CH2−)など。
【0053】 「置換アルキレン」とは、以下からなる群から選択される、1〜5個の置換基
、好ましくは1〜3個の置換基を有するアルキレン基をいう:アシル、アシルア
ミノ、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、ア
ルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカ
ルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド
、カルボキシル、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコ
キシ、置換チオアルコキシ、チオアリールオキシ、チオケト、チオール、アルキ
ル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリー
ル−S(O)2−。
【0054】 「アルキニル」とは、好ましくは2〜10炭素原子、そしてより好ましくは2
〜6炭素原子を有し、そして少なくとも1つ、そして好ましくは1〜2の炭素−
炭素三重結合不飽和の部位を有する、1価の分枝または非分枝の不飽和炭化水素
基をいう。好ましいアルキニル基としては、エチニル(−C≡CH)、プロパル
ギル(−CH2C≡CH)などが挙げられる。
【0055】 「置換アルキニル」とは、以下からなる群から選択される、1〜5個の置換基
、好ましくは1〜3個の置換基を有するアルキニル基をいう:アシル、アシルア
ミノ、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、ア
ルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカ
ルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド
、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒ
ドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、チオアリー
ルオキシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−
、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0056】 「アミノ」とは、基−NH2をいう。
【0057】 「置換アミノ」とは、基−N(R)2をいい、ここで各Rは、独立して、以下
からなる群から選択される:水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換
アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、置換シ
クロアルキル、そしてここで、両方のR基が結合して、アルキレン基を形成する
。両方のR基が水素である場合、−N(R)2は、アミノ基である。
【0058】 「アミノカルボニル」とは、基−C(O)NRRをいい、ここで、各Rは、独
立して、水素、アルキル、アリールおよぼシクロアルキルであり、またはここで
、R基は結合して、アルキレン基を形成する。
【0059】 「アミノカルボニルアミノ」とは、基−NRC(O)NRRをいい、ここで、
各Rは、独立して、水素、アルキル、アリールまたはシクロアルキルであり、あ
るいはここで、2つのR基が結合して、アルキレン基を形成する。
【0060】 「アミノカルボニルオキシ」とは、基−OC(O)NRRをいい、ここで、各
Rは、独立して、水素、アルキル、アリールまたはシクロアルキルであり、ある
いはここで、R基が結合して、アルキレン基を形成する。
【0061】 「アリール」とは、単環(例えば、フェニル)または多縮合環(例えば、ナフ
チルもしくはアントリル)を有する6〜14炭素原子の不飽和芳香族炭素環式基
をいう。好ましいアリールとしては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。特
に個々の置換基についての定義に拘束されない限り、このようなアリール基は、
必要に応じて、以下からなる群から選択される1〜5個の置換基、好ましくは1
〜3個の置換基で置換され得る:アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケ
ニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、
アルキル、置換アルキル、アルキニル、置換アルキニル、アミノ、置換アミノ、
アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリー
ル、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シ
クロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオア
ルコキシ、チオアリールオキシ、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−
S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0062】 [アリールオキシ」とは、基−ORをいい、ここで、Rはアリールである。
【0063】 「シクロアルキル」とは、必要に応じて、1〜3アルキル基で置換され得る単
環式環または多縮合環または架橋環を有する3〜10炭素原子の環式アルキル基
をいう。このようなシクロアルキル基としては、例として、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、1−メチルシクロプロピル、2
−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロオクチルなどのような単環構造、ま
たはアダマンタニルなどのような多環構造または架橋環構造が挙げられる。用語
「低級シクロアルキル」は、3〜6炭素原子を有するシクロアルキル基をいう。
【0064】 「置換シクロアルキル」とは、以下からなる群から選択される、1〜5個の置
換基、好ましくは1〜3個の置換基を有するシクロアルキル基をいう:アシル、
アシルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボ
ニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、
アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ
、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロ
ゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、チ
オアリールオキシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S
(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0065】 「シクロアルコキシ」とは、基−ORをいい、ここで、Rはシクロアルキルで
ある。このようなシクロアルコキシ基としては、例として、シクロペントキシ、
シクロヘキソキシなどが挙げられる。
【0066】 「シクロアルケニル」とは、必要に応じて、1〜3アルキル基で置換され得る
単環式環および少なくとも1つの内部不飽和の点を有する4〜10炭素原子の環
状アルケニル基をいう。適切なシクロアルケニル基の例としては、例えば、シク
ロペント−3−エニル(cyclopent−3−enyl)、シクロヘキシ−
2−エニル(cyclohex−2−enyl)、シクロオクト−3−エニル(
cyclooct−3−enyl)などが挙げられる。
【0067】 「置換シクロアルケニル」とは、以下からなる群から選択される、1〜5個の
置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有するシクロアルケニル基をいう:アシ
ル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカ
ルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニ
ル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオ
キシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、
ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ
、チオアリールオキシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール
−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【0068】 「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを
いう。好ましいハロ基は、フルオロまたはクロロのいずれかである。
【0069】 「ヒドロキシル」とは、−OH基をいう。
【0070】 「ケト」または「オキソ」とは、=O基をいう。
【0071】 「ニトロ」とは、−NO2基をいう。
【0072】 「チオアルコキシ」とは、Rがアルキルである−SR基をいう。
【0073】 「置換されたチオアルコキシ」とは、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、
アルコキシ、置換されたアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボ
ニルアミノ、アミノ、置換されたアミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニル
アミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボ
キシル、シアノ、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、ハロゲン、ヒド
ロキシル、ケト、ニトロ、チオアルコキシ、置換されたチオアルコキシ、チオア
リールオキシ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O
)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群より選択
される、1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有するチオアルコキ
シ基をいう。
【0074】 「チオアリールオキシ」とは、Rがアリールである−SR基をいう。
【0075】 「チオケト」とは、=S基をいう。
【0076】 「チオール」とは、−SH基をいう。
【0077】 「薬学的に受容可能な塩」とは、その生物学的特性を保持し、かつ生物学的に
も他の点でも望ましくないことがない、本発明の化合物の任意の塩をいう。この
ような塩は、当該分野で周知の種々の有機対イオンおよび無機対イオンから誘導
され得、そして例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなど;およびこの分子が塩基性官
能基を含む場合は、有機酸の塩または無機酸の塩(例えば、塩酸塩、臭素酸塩、
酒石酸塩、メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩など)が挙げられる
。用語「薬学的に受容可能なカチオン」とは、酸性官能基の薬学的に受容可能な
カチオン性対イオンをいう。このようなカチオンは、ナトリウムカチオン、カリ
ウムカチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、アンモニウムカチ
オン、テトラアルキルアンモニウムカチオンなどによって例示される。
【0078】 (一般的な合成手順) 本発明の3,4,5−三置換アリールニトロンは、以下の一般的な方法および
手順を用いて、容易に入手可能な出発物質から調製され得る。代表的なプロセス
条件または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、反応時間、反応物のモ
ル比、溶媒、圧力など)が与えられた場合、他のプロセス条件もまた他で述べら
れない限り用いられ得ることが理解される。最適な反応条件は、用いられる特定
の反応物または溶媒に従って変化し得るが、このような条件は、慣用的な最適化
手順によって当業者によって決定され得る。
【0079】 さらに、当業者に明らかであるように、特定の官能基が望ましくない反応を受
けるのを防ぐために、従来の保護基が必要であり得る。特定の官能基についての
適切な保護基、ならびに保護および脱保護のための適切な条件の選択は、当該分
野で周知である。例えば、多数の保護基、ならびにそれらの導入および除去は、
T.W.GreeneおよびG.M.Wuts,Protecting Gro
ups in Organic Synthesis,第2版、Wiley,N
ew York,1991、およびその文献に援用される参考文献に記載される
【0080】 合成の好ましい方法において、本発明の3,4,5−三置換アリールニトロン
は、以下の式Vのアリールカルボニル化合物:
【0081】
【化26】 (ここで、R1、R2およびR3は、上記に定義される通りである)を、以下の式
VIのヒドロキシルアミン: HO−NH−R4 VI (ここで、R4は、上記に定義される通りである)と、従来の反応条件下でカッ
プリングすることによって調製される。
【0082】 このカップリング反応は、代表的には、アリールカルボニル化合物Vを、少な
くとも1当量、好ましくは約1.1〜約2当量のヒドロキシルアミンVIと、不
活性極性溶媒(例えば、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなど)中で、接触
させることにより行われる。この反応は、好ましくは、約0℃〜約100℃の温
度で約1時間〜約48時間にわたって行われる。必要に応じて、触媒量の酸(例
えば、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、シリカゲルなど)をこの反応にお
いて用い得る。式VにおけるR1が−C(O)R3である場合、少なくとも2当量
のヒドロキシルアミンVIがこのカップリング反応において用いられる。反応が
完了したら、式Iの3,4,5−三置換アリールニトロンが、沈澱、クロマトグ
ラフィー分離、濾過、蒸留、昇華などを含む従来法によって回収される。
【0083】 上記のカップリング反応において用いられる式Vのアリールカルボニル化合物
は、公知の化合物または従来の手順により公知の化合物から調製され得る化合物
のいずれかである。例えば、R1が−C(O)R5である式Vのアリールカルボニ
ル化合物は、対応する4−ヒドロキシ誘導体のアシル化によって容易に調製され
る。例えば、好ましい実施形態では、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシベンズアルデヒド(Aldrich Chemical Co.,100
1 W.St.Paul Avenue,Milwaukee,WI,USA
53233−2641から入手可能)を、このベンズアルデヒドを、酸性触媒(
例えば、過塩素酸)の存在下で過剰の酢酸無水物と接触させ、続いてこの中間体
のアセタールを加水分解して4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベ
ンズアルデヒドを得ることにより、アセチル化する。例として、プロピオン酸無
水物、酪酸無水物、イソ酪酸無水物などが挙げられる、他のカルボン酸無水物も
また、この反応において用いられ得る。あるいは、このような化合物は、従来の
反応条件下で他のアシル化剤(例えば、ハロゲン化アシル)を用いた4−ヒドロ
キシ化合物のアシル化によって調製され得る。この反応において用いられるハロ
ゲン化アシルは好ましくは、塩化アシルまたは臭化アシル(例えば、塩化アセチ
ル、臭化アセチル、塩化プロピオニル、塩化n−ブチリル、塩化イソブチリルな
ど)である。代表的には、この反応は、トリアルキルアミン(例えば、トリエチ
ルアミン)の存在下で行われて、反応の間に生成される酸を中和する。
【0084】 同様に、R1が−C(O)NR67である式Vのアリールカルボニル化合物は
、対応する4−ヒドロキシ誘導体とイソシアネート(すなわち、R67N=C=
O)との反応によって容易に調製される。例えば、好ましい実施形態では、3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドを、エチルイソシ
アネートと反応させて、4−(エチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−
tert−ブチルベンズアルデヒドを得る。代表的には、この反応は、過剰のト
リアルキルアミン(例えば、トリエチルアミンなど)の存在下で、不活性希釈剤
(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で周囲温度で行われる。例えば、
n−プロピルイソシアネート、n−ブチルイソシアネートなどを含む他のイソシ
アネート(isocyantes)が、この反応において用いられ得る。
【0085】 さらに、R1が−CHR9−X−R8である式Vのアシルカルボニル化合物は、
対応する4−ヒドロキシ誘導体を、式L−CHR9−X−R8の化合物(ここで、
Lが、ハロゲンまたはスルホネートエステルのような離脱基であり、そしてR8
、R9およびXは本明細書中に定義される通りである)と反応させることにより
容易に調製される。代表的には、この反応は、4−ヒドロキシ誘導体を、不活性
希釈剤(例えば、1,2−ジクロロエタン)中、等モル量のトリアルキルアミン
(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、過剰のアルキル
化剤と接触させることにより行われる。この反応において使用するために好まし
いアルキル化剤としては、例えば、塩化メトキシメチルおよび塩化2−メトキシ
エトキシメチル(MEM)が挙げられる。
【0086】 上記の式VIのヒドロキシルアミン化合物はまた、公知の化合物または従来の
手順により公知の化合物から調製され得る化合物である。代表的には、式VIの
ヒドロキシルアミン化合物は、対応するニトロ化合物(すなわち、R4−NO2
ここでR4は上記の通りである)を適切な還元剤(例えば、活性化亜鉛/酢酸、
活性化亜鉛/塩化アンモニウムまたはアルミニウム/水銀アマルガム)を用いて
還元することにより調製される。この反応は、代表的に、約15℃〜約100℃
の範囲の温度にて、約0.5時間〜約12時間にわたって、好ましくは約2時間
〜約6時間にわたって、水性反応媒体(例えば、亜鉛試薬の場合、アルコール/
水混合物、またはアルミニウムアマルガムの場合、エーテル/水混合物)中で行
われる。脂肪族ニトロ化合物(その塩の形態で)はまた、テトラヒドロフラン中
のボランを用いてヒドロキシルアミンへと還元され得る。いくつかのヒドロキシ
ルアミンが制限された安定性を有するので、このような化合物は、一般に、式V
のアリールカルボニル化合物との反応の直前に調製される。
【0087】 本発明における使用のために好ましいヒドロキシルアミンとしては、N−イソ
プロピルヒドロキシルアミン、N−n−プロピルヒドロキシルアミン、N−n−
ブチルヒドロキシルアミン、N−tert−ブチルヒドロキシルアミン、N−シ
クロヘキシルヒドロキシルアミンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0088】 (薬学的組成物) 医薬として用いられる場合、本発明の3,4,5−三置換アリールニトロンは
、代表的には、薬学的組成物の形態で投与される。このような組成物は、薬学の
分野で周知の手順を用いて調製され得、そして少なくとも1つの活性な化合物を
含む。
【0089】 一般に、本発明の化合物は、薬学的有効量で投与される。実際に投与されるこ
の化合物の量は、代表的には、関連する環境(処置されるべき状態、選択された
投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者
の症状の重篤度などを含む)を考慮して医師によって決定される。
【0090】 本発明の薬学的組成物は、例示のために、経口、局所、直腸、経皮、皮下、静
脈内、筋肉内、鼻腔内などを含む、任意の適切な経路によって投与され得る。意
図される送達経路に依存して、本発明の化合物は好ましくは、経口組成物、局所
組成物または注射可能組成物のいずれかとして処方される。
【0091】 経口投与のための薬学的組成物は、バルクの液体の溶液もしくは懸濁液、また
はバルクの粉末の形態をとり得る。しかし、より通常には、このような組成物は
、正確な投薬を促進する単位投薬量形態で提示される。用語「単位投薬量形態」
は、ヒト被験体または他の動物についての単一投薬量として適切な、物理的に分
断された単位をいい、各単位は、所望の治療効果を生じるように計算された所定
量の活性物質を、適切な薬学的賦形剤とともに含む。代表的な単位投薬量形態と
しては、液体組成物の予め充填され予め測定されたアンプルもしくはシリンジ、
または固体組成物の場合、丸剤、錠剤、カプセル剤などが挙げられる。このよう
な組成物においては、ニトロン化合物は、通常、微量成分(約0.1重量%〜約
50重量%または好ましくは約1重量%〜約40重量%)であり、残りは種々の
ビヒクルまたはキャリア、および所望の投薬形態を形成するために有用な処理補
助物である。
【0092】 経口投与のために適切な液体形態としては、緩衝剤、懸濁剤および分散剤、着
色剤、矯味矯臭剤などを含有する、適切な水性または非水性のビヒクルが挙げら
れ得る。固体形態は、例えば、以下のいずれかの成分、または類似の性質の化合
物を含み得る:微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンのような
結合剤;デンプンまたはラクトースのような賦形剤;アルギン酸、プリモゲル(
Primogel)またはコーンスターチのような崩壊剤;ステアリン酸マグネ
シウムのような滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素のようなグライダント(gli
dant);スクロースまたはサッカリンのような甘味剤;またはペパーミント
、メチルサリチレートまたはオレンジ香料のような矯味矯臭剤。
【0093】 局所組成物は代表的に、活性成分を一般的に、約0.01重量%〜約20重量
%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、そしてより好ましくは約0.5
重量%〜約15重量%の範囲の量で含む、局所軟膏または局所クリームとして処
方される。軟膏として処方される場合、この活性成分は、代表的に、パラフィン
または水混和性の軟膏基剤のいずれかと混合される。あるいは、この活性成分は
、例えば、水中油型クリーム基剤を含むクリーム中に処方され得る。このような
局所処方物は、当該分野で周知であり、そして一般に、この処方物の活性成分の
皮膚透過または安定性を増強させるさらなる成分を含む。全てのこのような公知
の局所処方物および成分は、本発明の範囲内に含まれる。
【0094】 本発明の化合物はまた、経皮デバイスによって投与され得る。従って、局所投
与は、リザーバもしくは多孔質膜型または固体マトリックス種のいずれかの型の
パッチを用いて達成され得る。
【0095】 注射可能組成物は代表的には、注射可能な滅菌生理食塩水もしくはリン酸緩衝
化生理食塩水または当該分野で公知の他の注射可能キャリアに基づく。以前のよ
うに、このような組成物中の3,4,5−三置換アリールニトロン化合物は、代
表的には微量成分であり、しばしば、約0.05重量%〜10重量%であり、残
りは注射可能なキャリアなどである。
【0096】 経口的または局所的に投与可能または注射可能な組成物についての上記の成分
は、単に代表である。他の物質ならびに処理技術などは、本明細書中に参考とし
て援用される、Remington’s Pharmaceutical Sc
iences、第18版、1990、Mack Publishing Com
pany、Easton、Pennsylvania、18042の第8部に示
される。
【0097】 本発明の化合物はまた、持続放出形態において、または持続放出薬物送達系か
ら投与され得る。代表的な持続放出物質の説明は、Remington’s P
harmaceutical Sciencesにおいて援用された材料におい
て見出され得る。
【0098】 以下の処方物例は、本発明の代表的な薬学的組成物を例示する。しかし、本発
明は、以下の薬学的組成物に限定されない。
【0099】 (処方1−錠剤) 式Iの化合物を、乾燥粉末として約1:2の重量比で乾燥ゼラチン結合剤と混
合する。少量のステアリン酸マグネシウムを滑沢剤として添加する。混合物を錠
剤プレス中で240〜270mgの錠剤(1錠剤あたり80〜90mgの活性ニ
トロン化合物)に形成する。
【0100】 (処方2−カプセル剤) 式Iの化合物を、乾燥粉末として約1:1の重量比でデンプン希釈剤と混合す
る。混合物を250mgカプセルに充填する(1カプセルあたり125mgの活
性ニトロン化合物)。
【0101】 (処方3−液剤) 式Iの化合物(125mg)、スクロース(1.75g)およびキサンタンガ
ム(4mg)を、混合し、No.10メッシュのU.S.シーブを通し、次いで
、事前に作製した微小結晶セルロースおよびカルボキシルメチルセルロースナト
リウム(11:89、50mg)の水溶液と混合する。安息香酸ナトリウム(1
0mg)、香料、および色素を水で希釈し、そして撹拌しながら添加する。次い
で、十分な水を添加し、総容量を5mLとする。
【0102】 (処方4−注射剤) 式Iの化合物を緩衝化注射用滅菌生理食塩水培地に溶解し、約5mg/mLの
濃度とする。
【0103】 (処方5−軟膏) ステアリルアルコール(250mg)および白色ワセリン(250mg)を約
75℃で融解し、次いで、水(約370g)に溶解した式Iの化合物(50g)
、メチルパラベン(0.25g)、プロピルパラベン(0.15g)、ラウリル
硫酸ナトリウム(10g)、およびプロピレングリコール(120g)の混合物
を添加し、そして得られる混合物を凝結するまで撹拌する。
【0104】 (化合物の有用性) 他の特性のうちでもとりわけ、本発明の3,4,5−3置換アリールニトロン
は、誘導性シクロオキシゲナーゼ(COX−2)の誘導を阻害すること、および
/または生理学的に活性なロイコトリエンの放出を阻害すること、および/また
は種々のインビボの関節炎モデルにおいて有効であることが発見されている。従
って、本発明の化合物および薬学的組成物は、ヒトを含む哺乳動物における炎症
関連状態を処置するための治療剤として用途を見出す。
【0105】 詳細には、本発明の化合物は、その放出がプロスタグランジンE2(PGE2
合成を生じる誘導性シクロオキシゲナーゼ(COX−2)の誘導を効果的に阻害
することが発見されている。PGE2は、アラキドン酸経路の部分として酵素C
OXにより産生される。酵素COXは、今や、2つの形態、COX−1およびC
OX−2で存在することが公知である。COX−1は、ほとんどの組織および器
官で見出される酵素の構成的形態である。一方で、COX−2は、PGE2の産
生および炎症と関連する酵素の誘導性形態である。理論に制限されることなく、
COX−2形成の選択的阻害は、COX−1および/またはCOX−2の阻害に
関連する副作用をほとんど伴わないかまたは全く伴わずに、効果的に炎症を減じ
る治療剤を提供すると考えられる。本発明の化合物はPGE2の放出を阻害する
ことが発見されているので、このような化合物は、多数の炎症性状態を含む、プ
ロスタグランジンE2の過剰産生または調節不全産生により特徴付けられる疾患
または状態を処置するために有用である。
【0106】 本発明の3,4,5−3置換アリールニトロン化合物および薬学的組成物で処
置され得る炎症関連状態の中には、慢性関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊
椎炎、全身性エリテマトーデス、乾癬性関節炎などを含むがこれらに限定されな
い種々の関節炎の形態がある。他の炎症関連状態としては、例えば、炎症性腸疾
患(IBD)、敗血症性ショック、らい性結節性紅斑、敗血症、ブドウ膜炎、成
人呼吸窮迫症候群(ARDS)、器官拒絶、神経炎症状態、心臓炎症状態などが
挙げられる。
【0107】 上記で考察したように、本明細書に記載される化合物は、種々の薬物送達系に
おける使用に適切である。炎症関連状態を処置するための注射用量レベルは、す
べて約1〜約120時間、そして特に24〜96時間の間、約0.1mg/kg
/時間〜少なくとも10mg/kg/時間の範囲にわたる。約0.1mg/kg
〜約10mg/kg以上のプレロードボーラスがまた投与され、十分な定常状態
のレベルを達成し得る。最大総用量は、40kg〜80kgのヒト患者について
約2g/日を超えるとは予想されない。
【0108】 慢性状態(例えば、関節炎)の処置のため、処置のレジメンは、数ヶ月または
数年にわたって延長され得、そのため経口投薬が患者の簡便性および許容のため
に好ましい。経口投薬のためには、1日あたり1〜5回、および特には2〜4回
、そして代表的には3回の経口用量が代表的レジメンである。これらの投薬パタ
ーンを用いて、それぞれの用量は、約0.1〜約20mg/kgのニトロンを提
供する。好ましい用量はそれぞれ約0.1〜約10mg/kg、そして特には約
1〜約5mg/kgを提供する。
【0109】 本発明の化合物は、単一の活性薬剤として投与され得るか、または他の活性な
薬剤(例えば、シクロオキシゲナーゼインヒビター、5−リポキシゲナーゼイン
ヒビター、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、ステロイド、末梢性鎮痛剤
(例えば、ゾメピラック、ジフルニサル(diflunisol)など)、およ
び他の活性なニトロン誘導体と組み合わせて投与され得る。
【0110】 本発明の新規な3,4,5−3置換アリールニトロンはまた、分析用試薬とし
て、すなわち、電子スピン共鳴(ESR)分光法および関連技術を用いる不安定
なフリーラジカルを検出するための、スピントラップとして、用途を見出す。分
析用試薬として用いた場合、本発明のニトロン化合物を、代表的に、溶液におけ
る従来の様式で生成されたESRスペクトルを研究するべきラジカルと接触させ
る。詳細には、本発明のニトロンは、生物学的系においてフリーラジカルを検出
および同定するために使用され得る。任意のESR分光計(例えば、JEOL
JES−FE3XGスペクトロメーター)が、これらの実験において使用され得
る。代表的には、スピントラップを含有する溶液は、例えば、ESR実験実施の
前に、この溶液を通したアルゴンまたは窒素のバブリングにより脱酸素化される
。好ましくは、過剰のニトロンを、このようなESR実験に用いる。
【0111】 スピン−トラッピング実験において使用される現実の実験手順は、多数の因子
、例えば、ラジカル生成の様式、スピントラップに関する溶媒および試薬の不活
性、スピン付加物の存在期間などに依存する。スピントラッピング手順は当該分
野で周知であり、そして使用される正確な手順は当業者により決定され得る。ス
ピントラッピング実験を実施するための代表的手順および装置は、例えば、C.
A.Evans,「Spin Trapping」Aldrichimica
Acta,(1979)、12(2)23〜29、およびその文献において引用
される参考文献に記載されている。
【0112】 以下の合成的実施例および生物学的実施例は、本発明を例示するために提供さ
れ、そして決して本発明の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
【0113】 (実施例) 以下の実施例において、以下の略語は以下の意味を有する。以下で規定されな
い略語は、それらの一般的に解釈される意味を有する。 bd=ブロードな二重線 bs=ブロードな一重線 d=二重線 dd=二重線の二重線 dcc=分解された dH2O=蒸留水 ELISA=酵素結合イムノソルベント検定法 EtOAc=酢酸エチル EtOH=エタノール g=グラム h=時間 Hz=ヘルツ ip=腹腔内 L=リットル m=多重線 min=分 M=モル濃度 MeOH=メタノール mg=ミリグラム MHz=メガヘルツ mL=ミリリットル mmol=ミリモル m.p.=融点 N=規定 po=経口的に、経口 q=四重線 quint.=五重線 s=一重線 t=三重線 THF=テトラヒドロフラン tlc=薄層クロマトグラフィー μg=マイクログラム μL=マイクロリットル UV=紫外線。
【0114】 以下の実施例において、すべての温度は、摂氏温度である(他に示されない限
り)。実施例A〜Nは、本発明のニトロンを調製するために有用な中間体の合成
を記載する;実施例1〜19は、種々のニトロンの合成を記載する;そして実施
例I〜VIは、このような化合物の試験を記載する。
【0115】 (実施例A) (N−tert−ブチルヒドロキシルアミンの合成) 脱イオン水(6L)中の2−メチル−2−ニトロプロパン(503g)および
塩化アンモニウム(207g)の冷却混合物に、18℃未満の温度を維持するよ
うな速度で、亜鉛粉末(648g)を少しずつ添加した。この反応混合物を15
時間機械的に攪拌し、次いで濾過した。この固体を熱水で(1.75L)で洗浄
した。合わせた濾液を、炭酸カリウム(4.6Kg)で飽和させ、そして酢酸エ
チル(2×1300mL)で抽出した。この有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾
燥させ、濾過し、ロータリーエバポレートによって表題の化合物を白色結晶とし
て得た(329g、収率75.7%)。この物質をさらなる精製なしで使用した
【0116】 分光学的データは以下の通りであった: 1H NMR(CDCl3,270MHz)δ=1.090(s、3CH3)。
【0117】 (実施例B) (N−イソプロピルヒドロキシルアミンの合成) 上記の実施例Aの手順および2−ニトロプロパンを用いて、表題の化合物を調
製した。この粗製のヒドロキシルアミン生成物を、さらなる精製なしで使用した
【0118】 (実施例C) (N−シクロへキシルヒドロキシルアミンの合成) 上記の実施例Aの手順およびニトロシクロヘキサンを用いて、表題の化合物を
調製し得る。あるいは、N−シクロへキシルヒドロキシルアミン塩酸塩は、Al
drich Chemical Company,Inc.、Milwauke
e,WI USAから商業的に購入され得、そして炭酸カルシウムのような塩基
で中和して表題の化合物を提供し得る。
【0119】 (実施例D) (4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの合成) 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(100g
、0.411モル)を、メカニカルスターラーを備えた5Lの丸底フラスコに入
れた。無水酢酸(300mL)を攪拌しながら添加し、続いて70%過塩素酸(
0.600mL)を添加した。固体が即座に溶解し、そして青色を呈する溶液が
生成した。この反応混合物を、窒素下で1晩攪拌した。この反応の進行を、TL
Cで判定した。この反応の完了後、このフラスコを氷浴で冷却した。この反応混
合物を激しく攪拌する間に、氷水を少しずつ添加した。この水を添加する間に、
フラスコが暖かくなった。合計で2Lの水を添加した。油状物を分離して攪拌を
続けると、この油状物が凝固し、褐色塊を得た。この褐色塊をブフナー漏斗中で
分離し、そしてこの固体を水で十分に洗浄して酢酸を除いた。次いで、この固体
を減圧下で乾燥した。
【0120】 この固体のエタノール(250mL)の溶液に、濃塩酸(25mL)を添加し
た。得られた溶液を10分間沸騰させ、その後放置して冷却した。攪拌の間に、
この反応混合物を2Lの水に注ぎ、油状物を分離した。攪拌を続ける間に、この
油状物が凝固し、褐色塊を形成した。この固体を分離し、ブフナー漏斗に充填し
、水(約1L)で十分に洗浄した。次いで、この固体をメカニカルポンプ上で乾
燥させて、表題の化合物を淡褐色固体として99.4%の収率で得た。m.p.
65.2〜74.5℃。
【0121】 分光学的データは以下の通りであった: 1H NMR(CDCl3,270MHz):δ=9.96(1H、s、カルボ
ニルH)、7.86(2H、s、フェニルH)、2.38(3H、s、3CH3
)、1.39(18H、s、18CH3)。
【0122】 (実施例E) (4−イソブタノイル−3,5−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの合
成) 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(10g、
0.041モル)を、メカニカルスターラーを備えた500mLの丸底フラスコ
に入れた。無水イソ酪酸(40mL)を攪拌しながら添加し、続いて0.200
mLの40%過塩素酸を添加した。固体が即座に溶解し、そして赤色の溶液が生
成した。この反応混合物を、窒素下で1晩攪拌した。この反応の進行を、TLC
で判定した。この反応の完了後、この反応混合物を氷浴中で冷却し、400mL
の激しく攪拌した氷水に添加した。この混合物が暖かくなり、そして油状物を分
離した。この油状物を塩化メチレンで抽出し、そしてこの有機相を、1.5Mの
NaOH溶液(2×100mL)、水(2×100mL)で洗浄し、次いで硫酸
マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧して除き、赤色油状物を得た。
【0123】 この赤色油状物のエタノール(200mL)の溶液に、濃塩酸(50mL)を
添加した。得られた溶液を10分間沸騰させ、そしてこの溶液を放置して冷却し
た。次いで、攪拌の間に、この混合物を2Lの水に注ぎ、そして油状物を分離し
た。攪拌を続ける間に、この油状物が凝固して褐色塊を得た。この固体を分離し
、ブフナー漏斗に充填し、次いで水で十分に洗浄して酢酸を除いた(約1L)。
次いで、この固体をメカニカルポンプで乾燥させて、表題の化合物(収率56.
7%)を得、この化合物をさらなる精製なしで使用した。
【0124】 (実施例F) (4−n−ブタノイル−3,5−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの合
成) 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(15g、
0.062モル)を、メカニカルスターラーを備えた500mLの丸底フラスコ
に入れた。無水n−酪酸(50mL)を攪拌しながら添加し、続いて0.200
mLの40%過塩素酸を添加した。固体が即座に溶解し、そして青色の溶液が生
成した。この反応混合物を、窒素下で1晩攪拌した。この反応の進行を、TLC
で判定した。この反応の完了後、この反応混合物を氷浴中で冷却し、400mL
の激しく攪拌した氷水に添加した。この混合物が暖かくなり、そして油状物を分
離した。この油状物を塩化メチレンで抽出し、そしてこの有機相を、5%NaO
H(4×100mL)、ブライン(1×100mL)、水(4×100mL)で
洗浄し、MgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧して除き、赤色油状物を得た。
【0125】 この赤色油状物のエタノール(200mL)の溶液に、濃塩酸(40mL)を
添加した。得られた溶液を10分間沸騰させ、そして放置して冷却した。次いで
、攪拌の間に、この混合物を2Lの水に注ぎ、そして油状物を分離した。攪拌を
続けても、この油状物は凝固しなかったため、この混合物を塩化メチレンで抽出
した。この有機相を、飽和NaHCO3(2×100mL)、水(3×100m
L)で洗浄し、そしてMgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧して除き、表題の化
合物を赤色油状物(収率77.6%)として得、この化合物をさらなる精製なし
で使用した。
【0126】 (実施例G) (4−n−ペンタノイル−3,5−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの
合成) 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(10.0
g、0.081モル)を、メカニカルスターラーを備えた500mLの丸底フラ
スコに入れた。無水吉草酸(50mL)を攪拌しながら添加し、続いて0.20
0mLの40%過塩素酸を添加した。固体が即座に溶解し、緑色の溶液が生成し
た。この反応混合物を、窒素下で1晩攪拌した。この反応の進行を、TLCで判
定した。この反応の完了後、この反応混合物を氷浴中で冷却し、400mLの激
しく攪拌した氷水に添加した。この混合物が暖かくなり、そして油状物を分離し
た。この油状物を塩化メチレンで抽出し、そしてこの有機相を、5%NaOH(
3×50mL)、ブライン(3×50mL)、水(3×100mL)で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧して除き、密な油状物を得た。
【0127】 この油状物のエタノール(200mL)溶液に、濃塩酸(50mL)を添加し
た。得られた溶液を10分間沸騰させ、そして放置して冷却した。次いで、攪拌
の間に、この混合物を2Lの水に注ぎ、そして油状物を分離した。攪拌を続けて
も、この油状物は凝固しなかったため、この混合物を塩化メチレンで抽出した。
この有機相を、飽和NaHCO3(3×50mL)、水(5×100mL)で洗
浄し、そしてMgSO4で乾燥させた。溶媒を減圧して除き、表題の化合物を赤
色油状物として得、この化合物をさらなる精製なしで使用した。
【0128】 (実施例H) (4−(エチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブチルベ
ンズアルデヒドの合成) DMF(100mL)中の3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンズアルデヒド(5g、20ミリモル)の溶液に、トリエチルアミン(3.5m
L、25ミリモル)を添加し、この溶液を15分間室温で攪拌した。エチルイソ
シアネート(1.95mL、25ミリモル)を添加し、この反応混合物を、TL
C(ヘキサン/EtOAc 1:1を用いて、生成物のRf=0.78および出
発物質のRf=0.89)によってこれ以上ヒドロキシベンズアルデヒドが検出
されなくなるまで、2時間室温で攪拌した。DMFの水との共沸除去によって、
この反応溶液を濃縮した。得られた懸濁液を濾過し、水で洗浄し、減圧オーブン
中で乾燥させて96%の表題の化合物を淡黄褐色固体として得た。
【0129】 分光学的データは、以下の通りであった: 1H NMR(DMSO−d6,270MHz):δ=9.96(1H、s、ア
ルデヒドCHO)、8.04(1H、t、カルバメートNH)、7.83(2H
、s、フェニルH)、3.09(2H、m、エチルCH2)、1.34(18H
、s、6CH3)、1.07(3H、t、エチルCH3)。
【0130】 13C NMR(DMSO−d6、270MHz):δ=193.4、155.
1、154.2、145.0、133.3、127.8、35.9、31.4、
30.5。
【0131】 (実施例I) (4−(n−プロピルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブ
チルベンズアルデヒドの合成) 表題の化合物を、実施例Hに記載の手順に従って、3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびn−プロピルイソシアネートを用
いてDMF中で調製した。表題の化合物を、100.0%の収率で、灰色がかっ
た白色固体として単離した。
【0132】 (実施例J) (4−(n−ブチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブチ
ルベンズアルデヒドの合成) 表題の化合物を、実施例Hに記載の手順に従って、3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびn−ブチルイソシアネートを用い
てDMF中で調製した。表題の化合物を、87.5%の収率で、黄褐色固体とし
て単離した。
【0133】 (実施例K) (4−(2−エトキシカルボニル)エチルアミノカルボニルオキシ)−3,5
−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの合成) 表題の化合物を、実施例Hに記載の手順に従って、3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびエチル3−イソシアナトプロピオ
ネートを用いてDMF中で調製した。表題の化合物を、100%の収率で、灰色
がかった白色固体として単離した。
【0134】 (実施例L) (4−(2−エトキシカルボニル)メチルアミノカルボニルオキシ)−3,5
−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの合成) 表題の化合物を、実施例Hに記載の手順に従って、3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドおよびエチル2−イソシアナトアセテー
トを用いてDMF中で調製した。表題の化合物を、100.0%の収率で、灰色
がかった白色固体として単離した。
【0135】 (実施例M) (4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒドの
合成) 1,2−ジクロロエタン(200mL)中の3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシベンズアルデヒド(10g、40ミリモル)の溶液に、N,N−
ジイソプロピルエチルアミン(6.97mL、40ミリモル)を添加し、この溶
液を1時間室温で攪拌した。クロロメトキシメチルエーテル(3.77mL、5
0ミリモル)を添加し、この反応混合物を1時間室温で攪拌し、次いでTLC(
ヘキサン/EtOAc 1:1を用いて、生成物のRf=0.78および出発物
質のRf=0.70)によってこれ以上ヒドロキシベンズアルデヒドが検出され
なくなるまで、16時間還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、水で洗浄
した。この有機相を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムに適用し、ペンタン/Et
OAcの混合液で溶出した。表題の化合物を100%の収率で褐色油状物として
単離した。
【0136】 分光学的データは、以下の通りであった: 1H NMR(DMSO−d6,270MHz):δ=9.89(1H、s、ア
ルデヒドCHO)、7.80(2H、s、フェニルH)、4.92(2H、s、
CH2)、3.64(3H、s、CH3)、1.46(18H、s、6CH3)。
【0137】 13C NMR(DMSO−d6、270MHz):δ=192.11、160
.11、145.77、131.65、128.55、100.98、57.6
6、35.99および30.16。
【0138】 (実施例N) (4−(2−メトキシ)エトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベ
ンズアルデヒドの合成) 1,2−ジクロロエタン(150mL)中の3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシベンズアルデヒド(8g、33ミリモル)の溶液に、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン(6.97mL、40ミリモル)を添加し、この溶液
を1時間室温で攪拌した。2−メトキシエトキシメチル(MEM)クロリド(5
.7mL、50ミリモル)を添加し、この反応混合物を1時間室温で攪拌し、次
いでTLC(ヘキサン/EtOAc 1:1を用いて、生成物のRf=0.92
および出発物質のRf=0.70)によってこれ以上ヒドロキシベンズアルデヒ
ドが検出されなくなるまで、26時間還流した。この反応混合物を室温まで冷却
し、水で洗浄した。この有機相を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムに適用し、ペ
ンタン/EtOAcの混合液で溶出した。表題の化合物を褐色油状物(収率98
%)として単離した。
【0139】 (実施例1) (α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−t
ert−ブチルニトロンの合成) 4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンズアルデヒド(113.
16g、0.41mol)を、マグネチックスターラーを取り付けた2L丸底フ
ラスコへ配置した。ベンゼン(500mL)を添加し、そしてこの固体が溶解す
るまで、この混合物を攪拌した。得られた赤色溶液へ、tert−ブチルヒドロ
キシアミン(43.80g、0.49mol)およびシリカゲル(20g)を添
加した。この混合物を一晩還流し、この時点で、TLC(3:1のヘキサン/E
tOAcを使用して、Rf=0.31(生成物について)および0.80(出発
物質について))は、出発物質が残存しないことを示した。ベンゼンをロータリ
ーポンプ(rotvap)における真空下で除去し、灰色固体を得た。この固体
を最小量の酢酸エチルに溶解し、そしてこのフラスコを冷蔵庫に静置した。形成
した白色結晶を分離し、ヘキサンで洗浄し、そして真空下で乾燥し、結晶性白色
固体として105.78gの表題化合物を得た(収率74.4%)。融点227
.0〜248.9℃。
【0140】 分光データは以下の通りであった:
【0141】
【数1】 (実施例2) (α−(4−イソブタノイル−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N
−tert−ブチルニトロンの合成) ベンゼン(200mL)中の4,−イソブタノイル−3,5−ジ−tert−
ブチルベンズアルデヒド(7.00g、0.023mol)の溶液へ、tert
−ブチルヒドロキシルアミン(2.56g、0.029mol)およびp−トル
エンスルホン酸(0.100g)を添加した。Dean−Starkトラップを
使用して、アルデヒドがもはやTLC(3:1のヘキサン/EtOAcを使用し
て、Rf=0.30(生成物について)および0.89(出発物質について))
によって検出されなくなるまで、得られた混合物を還流した。溶媒を真空下で除
去し、そして残渣をヘキサンで徹底的に洗浄した。表題化合物を白色固体として
50.8%の収率で単離した。融点197.1〜208.1℃。
【0142】 分光データは以下の通りであった:
【0143】
【数2】 (実施例3) (α−(4−n−ブタノイル−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N
−tert−ブチルニトロンの合成) ベンゼン(200mL)中の4−n−ブタノイル−3,5−ジ−tert−ブ
チルベンズアルデヒド(9.63g、0.032mol)の溶液へ、tert−
ブチルヒドロキシルアミン(3.52g、0.040mol)およびp−トルエ
ンスルホン酸(0.100g)を添加した。Dean−Starkトラップを使
用して、アルデヒドがもはやTLC(3:1のヘキサン/EtOAcを使用して
、Rf=0.30(生成物について)および0.91(出発物質について))に
よって検出さなくなるまで、得られた溶液を還流した。溶媒を真空下で除去し、
そして残渣をEtOAcおよびヘキサンから結晶化し、白色固体として表題化合
物(収率50.2%)を得た。融点216.9〜236.5℃。
【0144】 分光データは以下の通りであった:
【0145】
【数3】 (実施例4) (α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−イ
ソブチルニトロンの合成) メタノール(250mL)中の4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチ
ルベンズアルデヒド(17.0g、0.0615mol)の溶液へ、イソブチル
ヒドロキシルアミン(5.36g、0.0714mol)および濃塩酸(10滴
)を添加した。Dean−Starkトラップを使用して、アルデヒドがもはや
TLC(3:1のヘキサン/EtOAcを使用して、Rf=0.23(生成物に
ついて)および0.84(出発物質について))によって検出されなくなるまで
、得られた溶液を還流した。溶媒を真空下で除去し、そして残渣は赤色オイルで
あり、これは、ヘキサンで粉末化した際に、固体となった。この固体を分離し、
そしてヘキサンで徹底的に洗浄した。表題化合物を白色固体として52.3%の
収率で単離した。融点176.8〜180.4℃。
【0146】 分光データは以下の通りであった:
【0147】
【数4】 (実施例5) (α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−1
−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−2−イルニトロンの合成) ベンゼン(200mL)中の4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
ベンズアルデヒド(10.0g、0.0362mol)の溶液へ、N−(1−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロプ−2−イル)ヒドロキシルアミン(5.55g、0
.0543mol)およびp−トルエンスルホン酸(0.090g)を添加した
。Dean−Starkトラップを使用して、得られた混合物を、TLC(1:
1のヘキサン/EtOAcを使用して、Rf=0.20(生成物について)およ
び0.98(出発物質について))によってアルデヒドがもはや検出されなくな
るまで、得られた混合物を還流した。溶媒を真空下で除去し、そして残渣を熱ヘ
キサンで洗浄した。表題化合物をオフホワイト色固体として単離した(収率83
.9%)。融点204.3〜204.8℃。
【0148】 分光データは以下の通りであった:
【0149】
【数5】 (実施例6) (α−(4−n−ペンタノイル−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
N−tert−ブチルニトロンの合成) ベンゼン(250mL)中の4−ペンタノイル−3,5−ジ−tert−ブチ
ルベンズアルデヒド(17.48g、0.050mol)の溶液へ、tert−
ブチルヒドロキシルアミン(4.57g、0.0510mol)およびp−トル
エンスルホン酸(0.080g)を添加した。Dean−Starkトラップを
使用して、TLC(1:1のヘキサン/EtOAcを使用して、Rf=0.43
(生成物について))によってアルデヒドがもはや検出されなくなるまで、得ら
れた混合物を還流した。溶媒を真空下で除去し、そして残渣を徹底的にヘキサン
で洗浄した。表題化合物を白色固体として単離した(収率56.50%)。融点
195.5〜204.8℃。
【0150】 分光データは以下の通りであった:
【0151】
【数6】 (実施例7〜10) 適切な出発物質および本明細書中に記載の手順を使用して、以下のさらなる化
合物を調製した: α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−トリ
フルオロメチルベンジルニトロン(融点217〜232℃); α−(4−プロピオニルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
N−tert−ブチルニトロン(融点202〜222℃); α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−メチ
ルニトロン(融点136〜143℃) および α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−3,
4,5−トリメトキシベンジルニトロン(融点231.7〜235℃)。
【0152】 (実施例11) (α−[4−(エチルアミノカルボニルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチ
ルフェニル]−N−tert−ブチルニトロンの合成) ベンゼン(200mL)中の3,5−ジ−tert−ブチル−4−(エチルア
ミノカルボニルオキシ)−ベンズアルデヒド(5g、16mmol)の溶液へ、
tert−ブチルヒドロキシルアミン(2.14g、24mmol)を添加した
。得られた溶液を96時間還流し、TLC(1:1のヘキサン/EtOAcを使
用して、Rf=0.57(生成物について)および0.78(出発物質について
))によってアルデヒドがもはや検出されなくなった。溶媒を真空下で除去し、
そして残渣をシリカゲルカラムに適用し、そしてヘキサン/EtOAcの混合液
で溶出した。表題化合物を白色固体として57%の収率で単離した。融点202
.2〜212.2℃。
【0153】 分光データは以下の通りであった:
【0154】
【数7】 (実施例12) (α−[4−(n−プロピルアミノカルボニルオキシ−3,5−ジ−tert
−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロンの合成) 表題化合物を、実施例11に記載の手順に従って、ベンゼン中で、3,5−ジ
−tert−ブチル−4−(n−プロピルアミノカルボニルオキシ)ベンズアル
デヒドおよびtert−ブチルヒドロキシルアミンを使用して調製した。表題化
合物を白色固体として96.6%の収率で単離した。融点206.5〜214.
0℃。
【0155】 分光データは以下の通りであった:
【0156】
【数8】 (実施例13) (α−[4−(n−ブチルアミノカルボニルオキシ−3,5−ジ−tert−
ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロンの合成) 表題化合物を、実施例11に記載の手順に従って、ベンゼン中で、3,5−ジ
−tert−ブチル−4−(n−ブチルアミノカルボニルオキシ)ベンズアルデ
ヒドおよびtert−ブチルヒドロキシルアミンを使用して調製した。表題化合
物を白色固体として93.4%の収率で単離した。融点203.6〜205.1
℃。
【0157】 分光データは以下の通りであった:
【0158】
【数9】 (実施例14) (α−[4−(2−エトキシカルボニル)エチルアミノカルボニルオキシ−3
,5−ジ−tert−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロンの合成
) 表題化合物を、実施例11に記載の手順に従って、ベンゼン中で、3,5−ジ
−tert−ブチル−4−(2−エトキシカルボニル)エチルアミノカルボニル
オキシ)ベンズアルデヒドおよびtert−ブチルヒドロキシルアミンを使用し
て調製した。表題化合物を白色固体として88.4%の収率で単離した。融点1
30.5〜146.3℃。
【0159】 分光データは以下の通りであった:
【0160】
【数10】 (実施例15) (α−[4−(2−エトキシカルボニル)メチルアミノカルボニルオキシ−3
,5−ジ−tert−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロンの合成
) 表題化合物を、実施例11に記載の手順に従って、ベンゼン中で、3,5−ジ
−tert−ブチル−4−(エトキシカルボニル)メチルアミノカルボニルオキ
シ)ベンズアルデヒドおよびtert−ブチルヒドロキシルアミンを使用して調
製した。表題化合物を白色固体として42%の収率で単離した。融点177.2
〜181.6℃。
【0161】 分光データは以下の通りであった:
【0162】
【数11】 (実施例16) (α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
N−tert−ブチルニトロンの合成) ベンゼン(200mL)中の3,5−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメ
トキシベンズアルデヒド(11.42g、40mmol)の溶液へ、tert−
ブチルヒドロキシルアミン(4.0g、50mmol)を添加した。得られた溶
液を72時間還流し、アルデヒドがもはやTLC(1:1のヘキサン/EtOA
cを使用して、Rf=0.56(生成物について)および0.78(出発物質に
ついて))によって検出されなくなるまで、得られた溶液を還流した。溶媒を真
空下で除去し、そして残渣をヘキサン/EtOAcに懸濁した。この懸濁液を濾
過し、ヘキサンで洗浄し、そして乾燥して、表題化合物を白色固体として得た(
収率69%)。融点202.2〜205.9℃。
【0163】 分光データは以下の通りであった:
【0164】
【数12】 (実施例17) (α−[4−(2−メトキシ)エトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブ
チルフェニル]−N−tert−ブチルニトロンの合成) 表題化合物を、実施例16に記載の手順を使用して、ベンゼン中で、3,5−
ジ−tert−ブチル−4−(2−メトキシ)エトキシメトキシベンズアルデヒ
ドおよびtert−ブチルヒドロキシルアミンを使用して調製した。表題化合物
を白色固体として単離した(収率70.1%)。融点169.6〜173.5℃
【0165】 分光データは以下の通りであった:
【0166】
【数13】 (実施例18および19) 適切な出発物質および本明細書中に記載の手順を使用して、以下のさらなる化
合物を調製した: α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N
−3−(チオメトキシ)ブト−1−イルニトロン(融点76.7〜80.0℃)
;および α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N
−3−チオメトキシプロピルニトロン(融点55〜63℃)。
【0167】 (実施例I) COX−1およびCOX−2の阻害の欠乏 この実験において、実施例1の化合物が酵素シクロオキシゲナーゼ1(COX
−1)およびシクロオキシゲナーゼ2(COX−2)を阻害するかどうかを決定
するために、試験した。
【0168】 雄ヒツジ精嚢由来のCOX−1とともにアラキドン酸をインキュベートするこ
とによってCOX−1の阻害を測定した。ヒツジ胎盤由来のCOX−2とともに
アラキドン酸をインキュベートすることによってCOX−2の阻害を測定した。
これらのアッセイは、Evansら、Biochem.Pharmacol.,
36:2035、1987にさらに記載される。各アッセイにおいて、マロンジ
アルデヒドの分光学的定量により、プロスタグランジンE2(PGE2)の形成を
測定した。実施例1の化合物を300μMの濃度でインキュベーション溶液に添
加した。この濃度において、COX−1およびCOX−2の公知のインヒビター
であるインドメタシンは、両方の酵素を完全に阻害する。同じ条件下で、実施例
1の化合物は、300μMの濃度で、COX−1およびCOX−2に有意に影響
を及ぼさなかった。これらの結果は、実施例1の化合物が酵素シクロオキシゲナ
ーゼ1(COX−1)およびシクロオキシゲナーゼ2(COX−2)のインヒビ
ターではないことを証明する。
【0169】 (実施例II) PGE2の阻害 この実験で、式IのニトロンがプロスタグランジンE2(PGE2)の誘導を
阻害する能力を証明する。
【0170】 このアッセイについて、試験化合物を500μLのEtOHに溶解し、次いで
1μg/mLのリポポリサッカリド(LPS)を含有する完全DMEMで10m
Lに調整し、10mM溶液を得た。次いで、この溶液を1/100に希釈し10
0μMを得た。対照として、インドメタシンを500μL DMSOに溶解し、
次いで1μg/mL LPSを含有する完全DMEMで50mLに調整した。次
いで、この2mM溶液を1/200に希釈し10μM溶液を得た。この溶液を対
照として使用した。全ての希釈液を完全DMEMで作製した。
【0171】 マクロファージ(マウスのマクロファージ RAW264.7)をAmeri
can Type Culture Collection、Rockvill
e、MDから得た。それらをDMEM(10%ウシ胎仔血清、ペニシリン、スト
レプトマイシン、およびグルタミンを含有するダルベッコ改変イーグル培地)を
有する75cm3フラスコ中で培養し、20×106細胞/10mL、1ウェルあ
たり200μLで96ウェルプレート内に播種した。80〜100%コンフルエ
ンスにおいて、マクロファージをHBSS(ペニシリン、ストレプトマイシン、
およびグルタミンを含有する)で洗浄し、そして1μg/mL LPSを含有す
るDMEM(10%FCS、ペニシリン、ストレプトマイシン、およびグルタミ
ンを含有する)に希釈した試験化合物または対照とともに18時間インキュベー
トした。次いで、これらの細胞をHBSSで洗浄し、37℃にて15分間HBS
S中での30μMアラキドン酸とともにインキュベートした。この上清を採取し
、従来の手順を使用して、PGE2レベルを測定した。結果をパーセント阻害と
して表した。コントロールと比較してPGE2の誘導を少なくとも約30%減少
する化合物を、このアッセイにおいて有効であるとみなした。
【0172】 初めに、試験化合物を100μMでスクリーニングした。活性を示す化合物を
より低濃度でスクリーニングし、IC50を得た。このようなスクリーニングのた
めに、ストック溶液を1:10の段階希釈で希釈し、30μM、10μM、1μ
M、0.1μM溶液を得た。10μM溶液を1:3で希釈し、3μM溶液を得た
。次いでこの溶液を段階希釈し、0.3μMおよび0.03μMの溶液を作製す
る。この段階希釈液を使用して試験化合物のIC50を測定する。
【0173】 (実施例III) カラゲナンフットパッド水腫アッセイ この実施例において、式Iの化合物がラットのカラゲナンフットパッド水腫を
減少する能力を証明する。このアッセイは、通常、抗炎症性薬物候補をスクリー
ニングおよび評価するために使用される。例えば、C.A.Winterら、「
Carrageenin−induced Edema in Hind Pa
w of the Rat as an Assay for Anti−in
flammatory Drugs」Proc.Sci.Exp.Biol.M
ed.111、544−547(1962)およびその文献において引用される
引用文献を参照のこと。
【0174】 このアッセイにおいて、10mLの滅菌生理食塩水中に50mgのカラゲナン
(第4型、λ)を混合することによってカラゲナン懸濁液(0.5%)を調製し
た。次いで、雄Sprague−Dawleyラット(150−250g)の右
後ろ足の足底部に100μLのカラゲナン懸濁液を皮下注射した。次いで、試験
化合物(2mL中の100mg)またはビヒクルコントロール(2mL)をpo
またはipによって投与した。プレチスモグラフィー(Ugo−Basile)
を使用してカラゲナンチャレンジの直前およびその3時間後、初期の足の体積を
測定した。動物の各試験グループについての足体積の3時間後と初期との間の差
を使用して、ビヒクルコントロールグループと比較して試験用量の試験化合物に
よって達成される水腫のパーセント阻害を計算した。ビヒクルコントロールグル
ープと比較して少なくとも約10%の水腫を減少する化合物をこのアッセイにお
いて有効とみなした。
【0175】 (実施例IV) アジュバントアッセイ この実施例において、式Iの化合物がラットのアジュバント誘導性フットパッ
ド水腫を減少する能力を証明する。このアッセイは、慢性炎症のモデルである。
例えば、B.M.Weichman,「Rat Adjuvant Arthr
itis:A Model of Chronic Inflammation
」、Phamacological Methods in the Cont
rol of Inflammation、363−380(1989)」およ
びその文献において引用される引用文献を参照のこと。
【0176】 このアッセイにおいて、180〜220gの体重の雄Lewisラットを、3
0mg/kgのナトリウムベントバルビタール(50mg/mL)のip注射で
軽く麻酔した。鉱油中に懸濁した乾燥Mycobacterium butyr
ium(Difco、20mg/mL)を尾の基部の両側の皮膚下に50μL注
射した。両方の後ろ足の足根関節の角の5mm上に線を入れた。プレスチモメー
ター(Ugo Basile)を使用してアジュバント注射の日(0日目)およ
び14日目に、体積置換により線より下の足体積を測定した。14日目に、足の
体積の平均±SDと等しい足体積を有する動物を処置グループ内で無作為化した
。±1SDの外側にあるラットをこの実験に使用しなかった。一方のグループは
po経路によってビヒクル(1%メチルセルロース)を受容し、そして他方のグ
ループはインドメタシン(1%メチルセルロース中に懸濁した3mg/kg)を
受容した。14日目に投薬を開始し、アジュバント投与後の21日目の最終評価
まで続けた。アジュバントまたは試験化合物を受容しなかった別個のグループを
また、コントロールとしてモニターした。21日目の足の体積を0日目の値から
差し引くと、ラットの成長によりこのグループは僅かに正の体積増加を有する。
公知の抗炎症化合物であるインドメタシン(3mg/kg、po)は、ビヒクル
コントロールと比較して顕著に足の体積を減少させた。ビヒクルコントロールグ
ループと比較して少なくとも約30%足の体積を減少する化合物をこの試験に有
効であるとみなした。
【0177】 (実施例V) (コラーゲン関節炎アッセイ) 本実施例において、ラットにおいて式Iの化合物がコラーゲンフットパッド水
腫を減少させる能力が実証される。このアッセイは、抗炎症性薬物候補をスクリ
ーニングおよび評価するために一般的に使用される。例えば、Larssonら
、Arthritis & Rheumatism、33:693−701、1
990およびその中で引用されている参考文献を参照のこと。
【0178】 これらの実験について、雌性DAラット(7〜8週齢)を、Cremerら、
J.of Immunology,149:1045−1053、1992に記
載されるように、ウシ鼻中隔に由来するII型コラーゲンで免疫した。このコラ
ーゲンを、不完全フロイントアジュバントとともに溶解し、そして投与した。標
準的な注意を払って(例えば、その溶液を調製の間冷たく保存すること)、コラ
ーゲンが投与前に変性することを避けた。ラットを、0日目に尾部の根元に免疫
した。10日目に投薬を始め、ラットを、21日目に重篤度の程度について評価
した。ラットを、歩行(0−3)、腫脹(中足、足根関節、手根、中手、0−3
)について評価し、ここで、最高のスコアを、最高の膨脹もしくは障害について
与える。全てのスコア付けを、盲検様式にて行った。コントロールに比較して少
なくとも約30%スコアを減少させる化合物を、このアッセイにおいて有効であ
るとみなした。関節炎もまた、足の重量を21日目に比較することによって評価
した。コントロールに比較して少なくとも約30%足の重量を減少させる化合物
もまた、このアッセイにおいて有効であるとみなした。
【0179】 (アッセイ結果) 上記アッセイにおいて試験される式Iの化合物の各々は、PGE2の誘導を減
少させるに有効であるか、かつ/またはカラゲナン、アジュバントまたはコラー
ゲンのアッセイにおいて有効であると見出された。
【0180】 (実施例VI) (電子スピン共鳴(ESR)研究) 以下の手順を使用して、本発明のニトロンが、ESRスピントラッピング技術
を用いてフリーラジカルをトラップすることを示し得る。さらなる実験の詳細に
ついては、例えば、K.R.Maplesら、「In Vivo Detect
ion of Free Radical Metabolites」、Fre
e Radicals in Synthesis and Biology(
F.Minisci編)423−436頁(Kluwer Academic
Publishers、Boston,1989);およびJ.A.DeGra
yら、「Biological Spin Trapping」、Electr
on Spin Resonance 14:246−300(1994)を参
照のこと。この実験において、t−ブチルヒドロペルオキシド/鉄(II)のフ
リーラジカル生成系が使用される。このフリーラジカル生成系は、t−ブチル−
アルコキシラジカル、t−ブチル−ペルオキシラジカル、およびメチルラジカル
を生成する。本発明のニトロンは、これらのラジカルのいずれかをトラップして
安定なラジカル付加体を形成し得る場合、そのようなラジカル付加体は、ESR
分光法によって検出可能であるはずである。
【0181】 水中の490μlの100mMのニトロン溶液に、5μlの100mM硫酸鉄
(II)を加える。この反応を、5μlの100mM t−ブチルヒドロペルオ
キシドの添加により開始する。試薬の最終濃度は、水中の1mM鉄(II)、1
mM t−ブチルヒドロペルオキシドおよび98mMのニトロン化合物である。
混合されるとすぐに、その溶液を、水晶平面セルへと迅速に移し、そしてこのセ
ルを、Bruker ESP 300 ESR分光計の溝に配置し、そして5分
間の混合内に走査される。ESR分光計の設定は、以下のとおりである:348
0 Gの中心場、200 Gの場幅、480秒の掃引時間、9.76GHzの周
波数、10dBの出力、1.6×105のレシーバゲイン、0.200Gの振幅
変調、0.320秒の時定数および270°の相。得られたESRスペクトルは
、そのニトロンが、フリーラジカルをトラップするに有効であり、そしてそのよ
うな化合物がESR適用についての分析的な試薬として使用され得ることを示す
【0182】 上記記載から、本発明の組成物および方法における種々の改変および変化が、
当業者に想起される。添付の特許請求の範囲の範囲内に入るそのような全ての改
変は、本明細書に含まれると意図される。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月28日(2000.11.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 プロスタグランジンは、炎症プロセスに関与することが長い間公知であった。
従って、プロスタグランジン合成の数多くのインヒビターは、関節炎および関連
する炎症疾患状態の処置のために開発されてきた。このような非ステロイド系抗
炎症薬物(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセ
ン、およびインドメタシン)は、典型的に、アラキドン酸/プロスタグランジン
経路における酵素を阻害することによって、プロスタグランジンの産生を妨げ、
これには、酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)が挙げられる。酵素COXは、
アラキドン酸のプロスタグランジンH2(ポロスタシクリンおよびトロンボキサ
ン類のようなプロスタグランジンの生合成における最初のステップ)への変換を
触媒する。酵素COXは、現時点で2形態で存在することが公知である。COX
−1は、ほとんどの組織および器官において見られる酵素の構成形態である。他
の特性の中でも、COX−1は、胃腸管の完全性を維持するために必要である比
較的少量のプロスタグランジンを産生する。一方、COX−2は、炎症状態の間
のプロスタグランジンの増加される産生に関連する酵素の誘導性形態である。多
くのNSAIDSは、COXの両方の形態を阻害し、炎症プロセスに関連してい
ないプロスタグランジン制御プロセスを妨害する。結果として、多くのNSAI
DSは、重篤な副作用(例えば、胃潰瘍および腎臓損傷)を引き起こし、これは
、治療剤としてのそれらの有効性を制限する。 本発明は、ニトロンとして公知である化合物のクラスの特定のメンバーを使用
する。ニトロンは、製薬として、および他の用途において使用されてきた。例え
ば、欧州特許出願公開第0 945 426号(これは、1または2個の芳香族
環置換基を有するニトロンの一群を示す);GB 2 137 619(これは
、ゴム内でのオゾン分解防止剤としての種々のニトロンを示す);米国特許第5
,025,032号(これは、発作の処置に有用なPBNおよびPBN誘導体を
示す);WO 99 20601(これは、3つまでの環置換基を有するα−ア
リール−N−アルキルニトロンならびに神経変性、自己免疫および炎症状態の処
置のための治療剤としてのそれらの使用を示す);WO 97/39751(こ
れらは、アルキル、アルコキシ、アミノアリール、アシルオキシ、ヒドロキシ、
およびカルボキシを含む、3個までの環置換基を有するニトロンを示す);WO
95/11227(これは、2つの側方にあるアルキル置換基を有する種々の
パラヒドロキシニトロンおよび脂質過酸化を処理または防止の際のそれらの使用
を示す);およびWO 91/05552(これは、PBNおよび種々のPBN
誘導体が、酸化的な損傷に関連する障害を処置するために使用され得ることを教
示する)を参照のこと。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【化21】 3は、水素、アルキル、シクロアルキルおよびアリールからなる群から選択
され; R4は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
置換シクロアルケニル、およびアリールからなる群から選択され; R5は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置
換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアル
キル、シクロアルケニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され
;またはR6およびR7は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もし
くはアルキレン基を形成するために結合され得; R8は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R9は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アル
キニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケ
ニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され;またはR8および
9は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基
を形成するために結合され得; R10は、水素、低級アルキルおよび低級シクロアルキルからなる群から選択さ
れ;またはR1およびR10は、アルキレン、置換アルキレン、−C(O)−、−
S(O)−、もしくは−S(O)2−基を形成するために結合され得; R11およびR12は、独立して、低級アルキルおよび低級シクロアルキルからな
る群から選択され;またはR11およびR12は、2〜10個の炭素原子を有するア
ルキレン基を形成するために結合され得; Xは、酸素、硫黄、−S(O)−、もしくは−S(O)2−であり;そして Wは、酸素または硫黄である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 好ましい実施形態において、本発明は、以下の式IIの化合物およびその薬学
的に受容可能な塩に関し:
【化22】 ここで、 R13は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択され; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 R4は、好ましくは、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルからなる
群から選択される。より好ましくは、R4は、3〜6個の炭素原子を有するアル
キルまたは5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましいR 4 基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチル
プロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、
3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチ
ベンジルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【化23】 ここで、 R15およびR16は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキ
ル、置換シクロアルキルからなる群から選択され;またはR15およびR16は、2
〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成する
ために結合され得; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 R4は、好ましくは、アルキル、置換アルキル、およびシクロアルキルからな
る群から選択される。より好ましくは、R4は、3〜6個の炭素原子を有するア
ルキルまたは5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましい
4基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル
、3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメ
チベンジルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【化24】 ここで、 R18は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択され; R19は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキルおよび置換シクロア
ルキルからなる群から選択され;またはR18およびR19は、2〜10個の炭素原
子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成するために結合され得
; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
ルからなる群から選択される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】 R4は、好ましくは、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルからなる
群から選択される。より好ましくは、R4は、3〜6個の炭素原子を有するアル
キルまたは5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである。特に好ましいR 4 基には、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチル
プロプ−2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、
3−(チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチ
ベンジルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルが挙げられる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【表1】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 本発明の好ましい実施態様において、上記の方法において処置される炎症関連
状態は、慢性関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊椎炎、全身性エリテマトー
デス、乾癬性関節炎である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】 いくつかの場合において、本発明の3,4,5−トリ置換アリールニトロンは
、1以上のキラル中心を含み得る。代表的に、このような化合物は、ラセミ混合
物として調製される。しかし、所望の場合、このような化合物は、純粋な立体異
性体として(すなわち、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして、
あるいは立体異性体富化混合物として)調製または単離され得る。純粋な立体異
性体(または富化混合物)は、例えば、当該分野で周知の光学活性な出発物質ま
たは立体選択的試薬を使用して、調製され得る。あるいは、このような化合物の
ラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割試薬な
どを使用して、分割され得る。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】 「アルケニル」とは、好ましくは2〜10個の炭素原子およびより好ましくは
2〜6個の炭素原子を有し、そして少なくとも1個および好ましくは1〜2個の
炭素−炭素二重結合不飽和部位を有する、一価の分枝または非分枝の不飽和炭化
水素基をいう。好ましいアルケニル基としては、エテニル(−CH=CH2)、
n−プロペニル(−CH2CH=CH2)、イソプロペニル(−C(CH3)=C
2)が挙げられる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】 「アルコキシ」とは、基−ORをいい、ここで、Rはアルキルである。好まし
いアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペン
トキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシが挙げられる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】 「アルキル」とは、好ましくは1〜約10個の炭素原子、より好ましくは1
〜8個の炭素原子、およびなおより好ましくは1〜6個の炭素原子を有する、一
価の一価の分枝または非分枝の飽和炭化水素基をいう。この用語は、例えば、メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ter
t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、tert−オクチルの基によって例
示される。用語「低級アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基
をいう。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】 「アルキレン」とは、好ましくは1〜10炭素原子、そしてより好ましくは1
〜6炭素原子を有する二価の分枝または非分枝の飽和炭化水素基をいう。この用
語は、以下のような基によって例示される:メチレン(−CH2−)、エチレン
(−CH2CH2−)、プロピレン異性体(例えば、−CH2CH2CH2−および
−CH(CH3)CH2−)。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】 「アルキニル」とは、好ましくは2〜10炭素原子、そしてより好ましくは2
〜6炭素原子を有し、そして少なくとも1つ、そして好ましくは1〜2の炭素−
炭素三重結合不飽和の部位を有する、1価の分枝または非分枝の不飽和炭化水素
基をいう。好ましいアルキニル基としては、エチニル(−C≡CH)、プロパル
ギル(−CH2C≡CH)が挙げられる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】 「アリール」とは、単環(例えば、フェニル)または多縮合環(例えば、ナフ
チルもしくはアントリル)を有する6〜14炭素原子の不飽和芳香族炭素環式基
をいう。好ましいアリールとしては、フェニル、ナフチルが挙げられる。特に個
々の置換基についての定義に拘束されない限り、このようなアリール基は、必要
に応じて、以下からなる群から選択される1〜5個の置換基、好ましくは1〜3
個の置換基で置換され得る:アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル
、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アル
キル、置換アルキル、アルキニル、置換アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミ
ノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、
アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロ
アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、チオアルコキシ、置換チオアルコ
キシ、チオアリールオキシ、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(
O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】 「シクロアルキル」とは、必要に応じて、1〜3アルキル基で置換され得る単
環式環または多縮合環または架橋環を有する3〜10炭素原子の環式アルキル基
をいう。このようなシクロアルキル基としては、例として、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、1−メチルシクロプロピル、2
−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロオクチルのような単環構造、または
アダマンタニルのような多環構造または架橋環構造が挙げられる。用語「低級シ
クロアルキル」は、3〜6炭素原子を有するシクロアルキル基をいう。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】 「シクロアルコキシ」とは、基−ORをいい、ここで、Rはシクロアルキルで
ある。このようなシクロアルコキシ基としては、例として、シクロペントキシ、
シクロヘキソキシが挙げられる。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】 「シクロアルケニル」とは、必要に応じて、1〜3アルキル基で置換され得る単
環式環および少なくとも1つの内部不飽和の点を有する4〜10炭素原子の環状
アルケニル基をいう。適切なシクロアルケニル基の例としては、例えば、シクロ
ペント−3−エニル(cyclopent−3−enyl)、シクロヘキシ−2
−エニル(cyclohex−2−enyl)、シクロオクト−3−エニル(c
yclooct−3−enyl)が挙げられる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】 「薬学的に受容可能な塩」とは、その生物学的特性を保持し、かつ生物学的に
も他の点でも望ましくないことがない、本発明の化合物の任意の塩をいう。この
ような塩は、当該分野で周知の種々の有機対イオンおよび無機対イオンから誘導
され得、そして例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
、アンモニウム、およびテトラアルキルアンモニウム;ならびにこの分子が塩基
性官能基を含む場合は、有機酸の塩または無機酸の塩(例えば、塩酸塩、臭素酸
塩、酒石酸塩、メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、およびシュウ酸塩)が挙げ
られる。用語「薬学的に受容可能なカチオン」とは、酸性官能基の薬学的に受容
可能なカチオン性対イオンをいう。このようなカチオンは、ナトリウムカチオン
、カリウムカチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、アンモニウ
ムカチオン、およびテトラアルキルアンモニウムカチオンによって例示される。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】 (一般的な合成手順) 本発明の3,4,5−三置換アリールニトロンは、以下の一般的な方法および
手順を用いて、容易に入手可能な出発物質から調製され得る。代表的なプロセス
条件または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、反応時間、反応物のモ
ル比、溶媒または圧力)が与えられた場合、他のプロセス条件もまた他で述べら
れない限り用いられ得ることが理解される。最適な反応条件は、用いられる特定
の反応物または溶媒に従って変化し得るが、このような条件は、慣用的な最適化
手順によって当業者によって決定され得る。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】 このカップリング反応は、代表的には、アリールカルボニル化合物Vを少なく
とも1当量、好ましくは約1.1〜約2当量のヒドロキシルアミンVIと不活性
極性溶媒(例えば、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ジメチルスルホキシド、またはジメチルホルムアミド)中で接触させ
ることにより行われる。この反応は、好ましくは、約0℃〜約100℃の温度で
約1時間〜約48時間にわたって行われる。必要に応じて、触媒量の酸(例えば
、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、またはシリカゲル)をこの反応におい
て用い得る。式VにおけるR1が−C(O)R3である場合、少なくとも2当量の
ヒドロキシルアミンVIがこのカップリング反応において用いられる。反応が完
了したら、式Iの3,4,5−三置換アリールニトロンが、沈澱、クロマトグラ
フィー分離、濾過、蒸留、および昇華を含む従来法によって回収される。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正内容】
【0083】 上記のカップリング反応において用いられる式Vのアリールカルボニル化合物
は、公知の化合物または従来の手順により公知の化合物から調製され得る化合物
のいずれかである。例えば、R1が−C(O)R5である式Vのアリールカルボニ
ル化合物は、対応する4−ヒドロキシ誘導体のアシル化によって容易に調製され
る。例えば、好ましい実施形態では、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシベンズアルデヒド(Aldrich Chemical Co.,100
1 W.St.Paul Avenue,Milwaukee,WI,USA
53233−2641から入手可能)を、このベンズアルデヒドを、酸性触媒(
例えば、過塩素酸)の存在下で過剰の酢酸無水物と接触させ、続いてこの中間体
のアセタールを加水分解して4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベ
ンズアルデヒドを得ることにより、アセチル化する。例として、プロピオン酸無
水物、酪酸無水物またはイソ酪酸無水物が挙げられる、他のカルボン酸無水物も
また、この反応において用いられ得る。あるいは、このような化合物は、従来の
反応条件下で他のアシル化剤(例えば、ハロゲン化アシル)を用いた4−ヒドロ
キシ化合物のアシル化によって調製され得る。この反応において用いられるハロ
ゲン化アシルは好ましくは、塩化アシルまたは臭化アシル(例えば、塩化アセチ
ル、臭化アセチル、塩化プロピオニル、塩化n−ブチリルまたは塩化イソブチリ
ル)である。代表的には、この反応は、トリアルキルアミン(例えば、トリエチ
ルアミン)の存在下で行われて、反応の間に生成される酸を中和する。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】 同様に、R1が−C(O)NR67である式Vのアリールカルボニル化合物は
、対応する4−ヒドロキシ誘導体とイソシアネート(すなわち、R67N=C=
O)との反応によって容易に調製される。例えば、好ましい実施形態では、3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒドを、エチルイソシ
アネートと反応させて、4−(エチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−
tert−ブチルベンズアルデヒドを得る。代表的には、この反応は、過剰のト
リアルキルアミン(例えば、トリエチルアミン)の存在下で、不活性希釈剤(例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で周囲温度で行われる。例えば、n−
プロピルイソシアネートまたはn−ブチルイソシアネートを含む他のイソシアネ
ート(isocyantes)が、この反応において用いられ得る。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】 本発明における使用のために好ましいヒドロキシルアミンとしては、N−イソ
プロピルヒドロキシルアミン、N−n−プロピルヒドロキシルアミン、N−n−
ブチルヒドロキシルアミン、N−tert−ブチルヒドロキシルアミン、N−シ
クロヘキシルヒドロキシルアミンが挙げられるがこれらに限定されない。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正内容】
【0089】 一般に、本発明の化合物は、薬学的有効量で投与される。実際に投与されるこ
の化合物の量は、代表的には、関連する環境(処置されるべき状態、選択された
投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者
の症状の重篤度を含む)を考慮して医師によって決定される。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】 本発明の薬学的組成物は、例示のために、経口、局所、直腸、経皮、皮下、静
脈内、筋肉内、鼻腔内を含む、任意の適切な経路によって投与され得る。意図さ
れる送達経路に依存して、本発明の化合物は好ましくは、経口組成物、局所組成
物または注射可能組成物のいずれかとして処方される。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】 経口投与のために適切な液体形態としては、緩衝剤、懸濁剤および分散剤、着
色剤、矯味矯臭剤を含有する、適切な水性または非水性のビヒクルが挙げられ得
る。固体形態は、例えば、以下のいずれかの成分、または類似の性質の化合物を
含み得る:微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンのような結合
剤;デンプンまたはラクトースのような賦形剤;アルギン酸、プリモゲル(Pr
imogel)またはコーンスターチのような崩壊剤;ステアリン酸マグネシウ
ムのような滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素のようなグライダント(glida
nt);スクロースまたはサッカリンのような甘味剤;またはペパーミント、メ
チルサリチレートまたはオレンジ香料のような矯味矯臭剤。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】 局所組成物は代表的に、活性成分を一般的に、約0.01重量%〜約20重量
%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、そしてより好ましくは約0.5
重量%〜約15重量%の範囲の量で含む、局所軟膏または局所クリームとして処
方される。軟膏として処方される場合、この活性成分は、代表的に、パラフィン
または水混和性の軟膏基剤のいずれかと混合される。あるいは、この活性成分は
、例えば、水中油型クリーム基剤を含むクリーム中に処方され得る。このような
局所処方物は、当該分野で周知であり、そして一般に、この処方物の活性成分の
皮膚透過または安定性を増強させるさらなる成分を含む。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】 注射可能組成物は代表的には、注射可能な滅菌生理食塩水もしくはリン酸緩衝
化生理食塩水または当該分野で公知の他の注射可能キャリアに基づく。以前のよ
うに、このような組成物中の3,4,5−三置換アリールニトロン化合物は、代
表的には微量成分であり、しばしば、約0.05重量%〜10重量%であり、残
りは注射可能なキャリアである。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】 本発明の3,4,5−3置換アリールニトロン化合物および薬学的組成物で処
置され得る炎症関連状態の中には、慢性関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊
椎炎、全身性エリテマトーデス、および乾癬性関節炎を含むがこれらに限定され
ない種々の関節炎の形態がある。他の炎症関連状態としては、例えば、炎症性腸
疾患(IBD)、敗血症性ショック、らい性結節性紅斑、敗血症、ブドウ膜炎、
成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、器官拒絶、神経炎症状態、および心臓炎症状
態が挙げられる。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正内容】
【0109】 本発明の化合物は、単一の活性薬剤として投与され得るか、または他の活性な
薬剤(例えば、シクロオキシゲナーゼインヒビター、5−リポキシゲナーゼイン
ヒビター、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、ステロイド、末梢性鎮痛剤
(例えば、ゾメピラックおよびジフルニサル(diflunisol))、なら
びに他の活性なニトロン誘導体と組み合わせて投与され得る。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正内容】
【0111】 スピン−トラッピング実験において使用される現実の実験手順は、多数の因子
、例えば、ラジカル生成の様式、スピントラップに関する溶媒および試薬の不活
性、ならびにスピン付加物の存在期間に依存する。スピントラッピング手順は当
該分野で周知であり、そして使用される正確な手順は当業者により決定され得る
。スピントラッピング実験を実施するための代表的手順および装置は、例えば、
C.A.Evans,「Spin Trapping」Aldrichimic
a Acta,(1979)、12(2)23〜29、およびその文献において
引用される参考文献に記載されている。
【手続補正36】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0145
【補正方法】変更
【補正内容】
【0145】
【数3】 (実施例4) (α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−イ
ソブチルニトロンの合成) メタノール(250mL)中の4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチ
ルベンズアルデヒド(17.0g、0.0615mol)の溶液へ、イソブチル
ヒドロキシルアミン(5.36g、0.0609mol)および濃塩酸(10滴
)を添加した。Dean−Starkトラップを使用して、アルデヒドがもはや
TLC(3:1のヘキサン/EtOAcを使用して、Rf=0.23(生成物に
ついて)および0.84(出発物質について))によって検出されなくなるまで
、得られた溶液を還流した。溶媒を真空下で除去し、そして残渣は赤色オイルで
あり、これは、ヘキサンで粉末化した際に、固体となった。この固体を分離し、
そしてヘキサンで徹底的に洗浄した。表題化合物を白色固体として52.3%の
収率で単離した。融点176.8〜180.4℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/00 A61P 25/00 29/00 101 29/00 101 37/00 37/00 C07C 323/47 C07C 323/47 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ウィルコックス, アラン エル. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94040, マウンテン ビュー, ハンズ アベニ ュー 784 (72)発明者 カーネイ, ジョーン エム. アメリカ合衆国 カリフォルニア 95070, サラトガ, ヘリテージ オーク 20010 (72)発明者 マバンダーディ, ファラー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94066, サン ブルーノ, アパートメント 202, スーザン ドライブ 4100 (72)発明者 ダニエルザデー, アルベルト アメリカ合衆国 カリフォルニア 95020, ジルロイ, ウィステリア ロード 725 Fターム(参考) 4C206 HA08 MA01 MA72 MA75 MA79 MA80 MA83 MA86 NA14 ZA02 ZB01 ZB11 ZB15 4H006 AA01 AA03 AB21 TA04

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式Iの化合物およびその薬学的に受容可能な塩であっ
    て: 【化1】 ここで、 R1は、以下からなる群から選択され: 【化2】 各R2は、独立して、以下の式の群から選択され: 【化3】 3は、水素、アルキル、シクロアルキルおよびアリールからなる群から選択
    され; R4は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    置換シクロアルケニルおよびアリールからなる群から選択され; R5は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置
    換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアル
    キル、シクロアルケニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され
    ;またはR6およびR7は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もし
    くはアルキレン基を形成するために結合され得; R8は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R9は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アル
    キニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケ
    ニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され;またはR8および
    9は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基
    を形成するために結合され得; R10は、水素、1〜6個の炭素のアルキルおよび3〜6個の炭素のシクロアル
    キルからなる群から選択され;またはR1およびR10は、アルキレン、置換アル
    キレン、−C(O)−、−S(O)−、もしくは−S(O)2−基を形成するた
    めに結合され得; R11およびR12は、独立して、1〜6個の炭素のアルキルおよび3〜6個の炭
    素のシクロアルキルからなる群から選択され;またはR11およびR12は、2〜1
    0個の炭素原子を有するアルキレン基を形成するために結合され得; Xは、酸素、硫黄、−S(O)−、もしくは−S(O)2−であり;そして Wは、酸素または硫黄である、化合物。
  2. 【請求項2】 Wが、酸素である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R3が、水素または1〜6個の炭素のアルキルである、請求
    項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R3が、水素である、請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルから
    なる群から選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の化合物であって、ここで、R4が、メチル
    、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−2−イル
    、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(チオメトキ
    シ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジルおよび3
    ,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、化合物。
  7. 【請求項7】 R5が、アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選択
    される、請求項4に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R5が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルおよ
    びn−ブチルからなる群から選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 R7が、水素であり、そしてR6が、アルキルおよびアルコキ
    シカルボニルアルキルからなる群から選択される、請求項4に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R6基が、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
    チル、エトキシカルボニルメチルおよび2−(エトキシカルボニル)エチルから
    なる群から選択される、請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Xが、酸素であり;R9が、水素であり;そしてR8が、ア
    ルキルまたはアルコキシアルキルである、請求項4に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R8が、メチルおよびメトキシエチルからなる群から選択
    される、請求項11に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 R10、R11およびR12が、独立して、1〜6個の炭素のア
    ルキルである、請求項4に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 R10、R11およびR12が、メチルである、請求項13に記
    載の化合物。
  15. 【請求項15】 以下の式を有する請求項1に記載の化合物およびその薬学
    的に受容可能な塩であって: 【化4】 ここで、 R13は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択され; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択される、化合物。
  16. 【請求項16】 R13が、1〜6個の炭素のアルキルである、請求項15に
    記載の化合物。
  17. 【請求項17】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の化合物であって、ここで、R4が、メ
    チル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−2−
    イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(チオメ
    トキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジルおよ
    び3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、化合物。
  19. 【請求項19】 以下の式を有する請求項1に記載の化合物およびその薬学
    的に受容可能な塩であって: 【化5】 ここで、 R15およびR16は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキ
    ル、置換シクロアルキルからなる群から選択され;またはR15およびR16は、2
    〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成する
    ために結合され得; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択される、化合物。
  20. 【請求項20】 R16が、水素であり、そしてR15が、アルキルおよびアル
    コキシカルボニルアルキルからなる群から選択される、請求項19に記載の化合
    物。
  21. 【請求項21】 R15が、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
    ル、エトキシカルボニルメチルおよび2−(エトキシカルボニル)エチルからな
    る群から選択される、請求項20に記載の化合物。
  22. 【請求項22】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項19に記載の化合物。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の化合物であって、ここで、R4が、メ
    チル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−2−
    イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(チオメ
    トキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジルおよ
    び3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、化合物。
  24. 【請求項24】 以下の式を有する請求項1に記載の化合物およびその薬学
    的に受容可能な塩であって: 【化6】 ここで、 R18は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択され; R19は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキルおよび置換シクロア
    ルキルからなる群から選択され;またはR18およびR19は、2〜10個の炭素原
    子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成するために結合され得
    ; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択される、化合物。
  25. 【請求項25】 R19が、水素であり、そしてR18が、アルキルまたはアル
    コキシアルキルである、請求項24に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 R18が、メチルまたはメトキシエチルである、請求項25
    に記載の化合物。
  27. 【請求項27】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項24に記載の化合物。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の化合物であって、ここで、R4が、メ
    チル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ−2−
    イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(チオメ
    トキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジルおよ
    び3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、化合物。
  29. 【請求項29】 以下から選択される請求項1に記載の化合物およびその薬
    学的に受容可能な塩: α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−ter
    t−ブチルニトロン α−(4−イソブタノイルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
    N−tert−ブチルニトロン α−(4−n−ブタノイルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−
    N−tert−ブチルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−イソプ
    ロピルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−1−ヒ
    ドロキシ−2−メチルプロプ−2−イルニトロン α−(4−n−ペンタノイルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)
    −N−tert−ブチルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−4−ト
    リフルオロメチルベンジルニトロン α−(4−プロピオニルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N
    −tert−ブチルニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−メチル
    ニトロン α−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−3,4
    ,5−トリメトキシベンジルニトロン α−[4−(エチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブチル
    フェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(n−プロピルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−
    ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(n−ブチルアミノカルボニルオキシ)−3,5−ジ−tert−ブ
    チルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(2−エトキシカルボニル)エチルアミノカルボニルオキシ)−3,
    5−ジ−tert−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−[4−(2−エトキシカルボニル)メチルアミノカルボニルオキシ)−3,
    5−ジ−tert−ブチルフェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−
    tert−ブチルニトロン α−[4−(2−メトキシ)エトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
    フェニル]−N−tert−ブチルニトロン α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−
    3−(チオメトキシ)ブト−1−イルニトロン α−(4−メトキシメトキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−N−
    3−チオメトキシプロピルニトロン。
  30. 【請求項30】 薬学的に受容可能なキャリアならびに薬学的有効量の以下
    の式Iの化合物およびその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物であって、 【化7】 ここで、 R1は、以下からなる群から選択され: 【化8】 各々R2は、独立して、以下の式の群から選択され: 【化9】 3は、水素、アルキル、シクロアルキルおよびアリールからなる群から選択
    され; R4は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R5は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置
    換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアル
    キル、シクロアルケニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され
    ;またはR6およびR7は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もし
    くはアルキレン基を形成するために結合され得; R8は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R9は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アル
    キニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケ
    ニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され;またはR8および
    9は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基
    を形成するために結合され得; R10は、水素、1〜6個の炭素のアルキルおよび3〜6個の炭素のシクロアル
    キルからなる群から選択され;またはR1およびR10は、アルキレン、置換アル
    キレン、−C(O)−、−S(O)−、もしくは−S(O)2−基を形成するた
    めに結合され得; R11およびR12は、独立して、1〜6個の炭素のアルキルおよび3〜6個の炭
    素のシクロアルキルからなる群から選択され;またはR11およびR12は、2〜1
    0個の炭素原子を有するアルキレン基を形成するために結合され得; Xは、酸素、硫黄、−S(O)−、もしくは−S(O)2−であり;そして Wは、酸素または硫黄である、薬学的組成物。
  31. 【請求項31】 Wが、酸素である、請求項30記載の薬学的組成物。
  32. 【請求項32】 R3が、水素または低級アルキルである、請求項31に記
    載の薬学的組成物。
  33. 【請求項33】 R3が、水素である、請求項32に記載の薬学的組成物。
  34. 【請求項34】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項33に記載の薬学的組成物。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の薬学的組成物であって、ここで、R4
    が、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ
    −2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(
    チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジ
    ルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、薬学的
    組成物。
  36. 【請求項36】 R5が、アルキルおよびシクロアルキルからなる群から選
    択される、請求項33に記載の薬学的組成物。
  37. 【請求項37】 R5が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルお
    よびn−ブチルからなる群から選択される、請求項36に記載の薬学的組成物。
  38. 【請求項38】 R7が、水素であり、そしてR6が、アルキルおよびアルコ
    キシカルボニルアルキルからなる群から選択される、請求項33に記載の薬学的
    組成物。
  39. 【請求項39】 R6基が、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
    チル、エトキシカルボニルメチルおよび2−(エトキシカルボニル)エチルから
    なる群から選択される、請求項38に記載の薬学的組成物。
  40. 【請求項40】 Xが、酸素であり;R9が、水素であり;そしてR8が、ア
    ルキルまたはアルコキシアルキルである、請求項33に記載の薬学的組成物。
  41. 【請求項41】 R8が、メチルおよびメトキシエチルからなる群から選択
    される、請求項40に記載の薬学的組成物。
  42. 【請求項42】 R10、R11およびR12が、独立して、1〜6個の炭素のア
    ルキルである、請求項33に記載の薬学的組成物。
  43. 【請求項43】 R10、R11およびR12が、メチルである、請求項42に記
    載の薬学的組成物。
  44. 【請求項44】 薬学的に受容可能なキャリアならびに薬学的有効量の以下
    の式IIの化合物およびその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物であって
    : 【化10】 ここで、 R13は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択され; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択される、薬学的組成物。
  45. 【請求項45】 R13が、1〜6個の炭素のアルキルである、請求項44に
    記載の薬学的組成物。
  46. 【請求項46】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項44に記載の薬学的組成物。
  47. 【請求項47】 請求項46に記載の薬学的組成物であって、ここで、R4
    が、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ
    −2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(
    チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジ
    ルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、薬学的
    組成物。
  48. 【請求項48】 薬学的に受容可能なキャリアならびに薬学的有効量の以下
    の式IIIの化合物およびその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物であっ
    て: 【化11】 ここで、 R15およびR16は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキ
    ル、置換シクロアルキルからなる群から選択され;またはR15およびR16は、2
    〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成する
    ために結合され得; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択される、薬学的組成物。
  49. 【請求項49】 R16が、水素であり、そしてR15が、アルキルおよびアル
    コキシカルボニルアルキルからなる群から選択される、請求項48に記載の薬学
    的組成物。
  50. 【請求項50】 R15が、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
    ル、エトキシカルボニルメチルおよび2−(エトキシカルボニル)エチルからな
    る群から選択される、請求項49に記載の薬学的組成物。
  51. 【請求項51】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項48に記載の薬学的組成物。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載の薬学的組成物であって、ここで、R4
    が、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ
    −2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(
    チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジ
    ルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、薬学的
    組成物。
  53. 【請求項53】 薬学的に受容可能なキャリアならびに薬学的有効量の以下
    の式IVの化合物およびその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物であって
    : 【化12】 ここで、 R18は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択され; R19は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキルおよび置換シクロア
    ルキルからなる群から選択され;またはR18およびR19は、2〜10個の炭素原
    子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基を形成するために結合され得
    ; R4は、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、および置換シクロアルキ
    ルからなる群から選択される、薬学的組成物。
  54. 【請求項54】 R19が、水素であり、そしてR18が、アルキルまたはアル
    コキシアルキルである、請求項53に記載の薬学的組成物。
  55. 【請求項55】 R18が、メチルまたはメトキシエチルである、請求項54
    に記載の薬学的組成物。
  56. 【請求項56】 R4が、アルキル、置換アルキルおよびシクロアルキルか
    らなる群から選択される、請求項53に記載の薬学的組成物。
  57. 【請求項57】 請求項56に記載の薬学的組成物であって、ここで、R4
    が、メチル、n−プロピル、イソプロピル、1−ヒドロキシ−2−メチルプロプ
    −2−イル、n−ブチル、tert−ブチル、3−チオメチルプロピル、3−(
    チオメトキシ)ブト−1−イル、シクロヘキシル、4−トリフルオロメチベンジ
    ルおよび3,4,5−トリメトキシベンジルからなる群から選択される、薬学的
    組成物。
  58. 【請求項58】 炎症関連状態の哺乳動物を処置するための方法であって、
    該方法は、薬学的に受容可能なキャリアならびに炎症減少有効量の以下の式Iの
    化合物およびその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物を、該哺乳動物に投
    与する工程を含み: 【化13】 ここで、 R1は、以下からなる群から選択され: 【化14】 各R2は、独立して、以下の式の群から選択され: 【化15】 3は、水素、アルキル、シクロアルキルおよびアリールからなる群から選択
    され; R4は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R5は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R6およびR7は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置
    換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアル
    キル、シクロアルケニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され
    ;またはR6およびR7は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もし
    くはアルキレン基を形成するために結合され得; R8は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル
    、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、
    および置換シクロアルケニルからなる群から選択され; R9は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アル
    キニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケ
    ニル、および置換シクロアルケニルからなる群から選択され;またはR8および
    9は、2〜10個の炭素原子を有する置換アルキレン基もしくはアルキレン基
    を形成するために結合され得; R10は、水素、低級アルキルおよび低級シクロアルキルからなる群から選択さ
    れ;またはR1およびR10は、アルキレン、置換アルキレン、−C(O)−、−
    S(O)−、もしくは−S(O)2−基を形成するために結合され得; R11およびR12は、独立して、1〜6個の炭素のアルキルおよび3〜6個の炭
    素のシクロアルキルからなる群から選択され;またはR11およびR12は、2〜1
    0個の炭素原子を有するアルキレン基を形成するために結合され得; Xは、酸素、硫黄、−S(O)−、もしくは−S(O)2−であり;そして Wは、酸素または硫黄である、方法。
  59. 【請求項59】 前記炎症関連状態は、慢性関節リウマチである、請求項5
    8に記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記炎症関連状態は、変形性関節リウマチである、請求項
    58に記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記炎症関連状態は、強直性脊髄炎である、請求項58に
    記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記炎症関連状態は、全身性エリテマトーデスである、請
    求項58に記載の方法。
  63. 【請求項63】 式Iの化合物およびその薬学的に受容可能な塩であって: 【化16】 1は、以下からなる群から選択され: 【化17】 各R2は、独立して、以下の式の群から選択され: 【化18】 3は、水素であり; R4は、アルキルおよび置換アルキルからなる群から選択され; R5は、アルキルであり; R6は、アルキルであり; R7は、水素であり; R8は、アルキルおよびアルコキシからなる群から選択され; R9は、水素であり R10、R11およびR12は、メチルであり; Xは、酸素であり;そして Wは、酸素である、化合物。
  64. 【請求項64】 R5が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルお
    よびn−ブチルからなる群から選択される、請求項63に記載の化合物。
JP2000585209A 1998-12-02 1999-12-01 3,4,5−3置換アリールニトロン化合物およびこの化合物を含む薬学的組成物 Withdrawn JP2002531435A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11054198P 1998-12-02 1998-12-02
US60/110,541 1998-12-02
PCT/US1999/028479 WO2000032567A1 (en) 1998-12-02 1999-12-01 3,4,5-trisubstituted aryl nitrone compounds and pharmaceutical compositions containing the same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002531435A true JP2002531435A (ja) 2002-09-24

Family

ID=22333591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000585209A Withdrawn JP2002531435A (ja) 1998-12-02 1999-12-01 3,4,5−3置換アリールニトロン化合物およびこの化合物を含む薬学的組成物

Country Status (21)

Country Link
US (1) US6342523B1 (ja)
EP (1) EP1135367A1 (ja)
JP (1) JP2002531435A (ja)
KR (1) KR20010087407A (ja)
CN (1) CN1334800A (ja)
AU (1) AU773343B2 (ja)
BR (1) BR9915886A (ja)
CA (1) CA2353402A1 (ja)
CZ (1) CZ20011830A3 (ja)
EA (1) EA004931B1 (ja)
HK (1) HK1044147A1 (ja)
HU (1) HUP0104576A3 (ja)
IL (1) IL143506A0 (ja)
IS (1) IS5958A (ja)
NO (1) NO20012727L (ja)
NZ (1) NZ512032A (ja)
PL (1) PL349916A1 (ja)
SK (1) SK7502001A3 (ja)
UA (1) UA66401C2 (ja)
WO (1) WO2000032567A1 (ja)
ZA (1) ZA200104378B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524683A (ja) * 2004-02-13 2007-08-30 レノビス,インコーポレーテッド 2位置換および4位置換アリールニトロン化合物

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050107366A1 (en) * 1991-06-18 2005-05-19 Carney John M. Spin trapping pharmaceutical compositions and methods for use thereof
US6730700B2 (en) * 1998-12-02 2004-05-04 Renovis, Inc. 3,4,5,-trisubstituted aryl nitrone compounds and pharmaceutical compositions containing the same
WO2002065993A2 (en) * 2001-01-08 2002-08-29 Centaur Pharmaceuticals, Inc. Use of aryl nitrone compounds in methods for treating neuropathic pain
US20030045461A1 (en) * 2001-09-06 2003-03-06 Jen-Chang Hsia Composition and methods of esterified nitroxides gated with carboxylic acids
TW200403240A (en) * 2002-06-28 2004-03-01 Upjohn Co Difluorothioacetamides of oxazolidinones as antibacterial agents
TW200404069A (en) * 2002-06-28 2004-03-16 Upjohn Co Difluorothioacetamides of oxazolidinones with a glycoloylpiperazine substituent
US7115666B2 (en) * 2002-10-15 2006-10-03 Renovis, Inc. Nitrone compounds, pharmaceutical compositions containing the same and methods for treating inflammation and neuropathic pain
US20050059638A1 (en) * 2003-08-04 2005-03-17 Kelly Michael G. Aryl, heteroaromatic and bicyclic aryl nitrone compounds, prodrugs and pharmaceutical compositions of the same to treat human disorders
WO2005087214A1 (en) * 2004-03-09 2005-09-22 Renovis, Inc. Methods for treating multiple sclerosis and pharmaceutical compositions therefor
AU2009214727B2 (en) 2008-02-12 2014-12-11 Tosk, Incorporated Doxorubicin adjuvants to reduce toxicity and methods for using the same
CN101468970B (zh) * 2008-04-25 2011-05-11 暨南大学 一种硝酮类化合物及其制备方法和在制药中的应用
CN102311396B (zh) * 2010-07-05 2015-01-07 暨南大学 一种吡嗪类衍生物和其制备方法及在制药中的应用
US9156862B2 (en) 2011-11-01 2015-10-13 The Florida International University Board Of Trustees Silylated azulenyl nitrone spin traps as chromotropic superoxide detectors
CN104803880B (zh) * 2014-01-23 2017-11-21 广州喜鹊医药有限公司 一种具有神经保护作用的化合物及其制备方法和应用
CN109438288B (zh) * 2018-10-22 2021-05-07 河南中医药大学 一种n-硝酮取代芳香酰胺衍生物及其制备方法
WO2022195579A1 (en) 2021-03-15 2022-09-22 Saul Yedgar Hyaluronic acid-conjugated dipalmitoyl phosphatidyl ethanolamine in combination with non-steroidal anti-inflammatory drugs (nsaids) for treating or alleviating inflammatory diseases

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4224340A (en) 1977-10-06 1980-09-23 William H. Rorer, Inc. Anti-inflammatory compositions containing α-phenyl-N-phenylnitrone compounds
GB2137619A (en) * 1983-03-30 1984-10-10 Gerald Scott Nitrone compounds and stabilised rubber compositions containing them
GB8813339D0 (en) * 1988-06-06 1988-07-13 Sandoz Ltd Improvements in/relating to organic compounds
FI93954C (fi) 1988-11-29 1995-06-26 Warner Lambert Co Menetelmä lääkeaineina käyttökelpoisten 3,5-di-tert-butyyli-4-hydroksifenyylisubstituoitujen 1,2,4- ja 1,3,4-tiadiatsolien sekä oksadiatsolien ja triatsolien valmistamiseksi
US5622994A (en) 1989-10-17 1997-04-22 Oklahoma Medical Research Foundation Spin trapping pharmaceutical compositions and methods for use thereof
US5036097A (en) 1989-10-17 1991-07-30 Oklahoma Medical Research Foundation Phenylbutyl nitrone compositions and methods for prevention of gastric ulceration
US5025032A (en) * 1989-10-17 1991-06-18 Oklahoma Medical Research Foundation Phenyl butyl nitrone compositions and methods for treatment of oxidative tissue damage
EP0496796B1 (en) 1989-10-17 1994-08-31 Oklahoma Medical Research Foundation Method and compositions for inhibition of disorders associated with oxidative damage
US5143928A (en) 1990-03-27 1992-09-01 Warner-Lambert Company 3,5-di-tertiarybutyl-4-hydroxyphenylmethylene derivatives of 2-substituted thiazolidinones, oxazolidinones, and imidazolidinones as antiinflammatory agents
US6002001A (en) 1991-06-18 1999-12-14 Oklahoma Medical Research Foundation Spin trapping pharmaceutical compositions and methods for use thereof
US5270319A (en) 1991-09-09 1993-12-14 Warner-Lambert Company 5-hydroxy-2-pyrimidinylmethylene derivatives useful as antiinflammatory agents
US5215986A (en) 1992-06-01 1993-06-01 Warner-Lambert Company 5-hydroxy-2-pyrimidinylmethylene oxaza heterocycles
US5840746A (en) 1993-06-24 1998-11-24 Merck Frosst Canada, Inc. Use of inhibitors of cyclooxygenase in the treatment of neurodegenerative diseases
US5455272A (en) 1993-10-22 1995-10-03 Oklahoma Medical Research Foundation Spin trap nitronyl hindered phenols
US5488145A (en) 1993-12-23 1996-01-30 Oklahoma Medical Research Foundation 2,4-disulfonyl phenyl butyl nitrone, its salts, and their use as pharmaceutical free radical traps
ATE263559T1 (de) * 1996-04-23 2004-04-15 Centaur Pharmaceuticals Inc Zubereitungen enhaltend eine nitroneverbindung für die verwendung bei der behandlung von uveitis
KR20000067915A (ko) 1996-07-19 2000-11-25 센토르 파마슈티칼스, 인크. 푸란 니트론 화합물
TW429241B (en) * 1996-09-26 2001-04-11 Sumitomo Pharma Nitrone derivatives
US5994396A (en) 1997-08-18 1999-11-30 Centaur Pharmaceuticals, Inc. Furansulfonic acid derivatives and pharmaceutical compositions containing the same
US6046232A (en) 1997-10-17 2000-04-04 Centaur Pharmaceuticals, Inc. α-aryl-N-alkylnitrones and pharmaceutical compositions containing the same
WO1999036415A1 (en) 1998-01-16 1999-07-22 Centaur Pharmaceuticals, Inc. Thioether furan nitrone compounds
AU2226999A (en) 1998-01-16 1999-08-02 Renovis, Inc. Thiophene nitrone compounds
US6255353B1 (en) 1998-03-13 2001-07-03 Centaur Pharmaceuticals, Inc. Inhibition of angiogenesis
ATE271384T1 (de) 1998-05-19 2004-08-15 Renovis Inc Arylnitron therapeutische mittel zur behandlung von entzündlichen darmerkrankungen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524683A (ja) * 2004-02-13 2007-08-30 レノビス,インコーポレーテッド 2位置換および4位置換アリールニトロン化合物

Also Published As

Publication number Publication date
IL143506A0 (en) 2002-04-21
US6342523B1 (en) 2002-01-29
AU773343B2 (en) 2004-05-20
CZ20011830A3 (cs) 2001-10-17
SK7502001A3 (en) 2002-02-05
NZ512032A (en) 2004-02-27
CA2353402A1 (en) 2000-06-08
NO20012727D0 (no) 2001-06-01
HUP0104576A3 (en) 2002-11-28
EA200100607A1 (ru) 2001-12-24
HUP0104576A2 (hu) 2002-05-29
UA66401C2 (en) 2004-05-17
ZA200104378B (en) 2002-08-28
BR9915886A (pt) 2001-08-21
KR20010087407A (ko) 2001-09-15
NO20012727L (no) 2001-07-26
HK1044147A1 (zh) 2002-10-11
WO2000032567A1 (en) 2000-06-08
AU1929800A (en) 2000-06-19
IS5958A (is) 2001-05-31
PL349916A1 (en) 2002-10-07
EP1135367A1 (en) 2001-09-26
CN1334800A (zh) 2002-02-06
EA004931B1 (ru) 2004-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002531435A (ja) 3,4,5−3置換アリールニトロン化合物およびこの化合物を含む薬学的組成物
EP2482815B1 (en) Antiinflammatory 2-oxothiazoles and 2-oxooxazoles
US6121323A (en) Bishydroxyureas
SK281468B6 (sk) Heterocyklické aromatické oxazolové zlúčeniny, medziprodukt na ich prípravu, farmaceutický prípravok, inhibítory cyklooxygenázy a protizápalové činidlá
US6998419B2 (en) 3,4,5-trisubstituted aryl nitrone compounds and pharmaceutical compositions containing the same
US6197826B1 (en) α-(2-hydroxyphenyl) nitrone compounds, pharmaceutical compositions containing the same and methods for treating inflammation
WO2018184561A1 (zh) 取代咪唑盐类化合物、其制备方法、药用组合物及其应用
JPS6121235B2 (ja)
US20060100289A1 (en) Nitrone compounds, pharmaceutical compositions containing the same and methods for treating inflammation and neuropathic pain
JP2002509147A (ja) チオフェンニトロン化合物
MXPA01005555A (en) 3,4,5-trisubstituted aryl nitrone compounds and pharmaceutical compositions containing the same
EP0777471B1 (en) Inhibition of leukotriene biosynthesis with urea derivatives
EP0982308B1 (fr) Dérivés de 8H-(2,3-b)-pyrrolizine-8-one, leur procédé de préparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent
KR100272931B1 (ko) 치환 비닐우레아 유도체 및 이를 함유하는 의약
EP0026289B1 (en) Antihypertensive polyhalohydroxyisopropyl phenylalkanoic and phenylalkenoic acids, amides and esters, pharmaceutical compositions therefrom and intermediates thereto
SU1454248A3 (ru) Способ получени о-карбамоилсалицилатов
JPH0495057A (ja) N―置換スルホンアニリド化合物
JPH10109969A (ja) 置換ビニル尿素誘導体及びこれを含有する医薬
WO1997047594A1 (fr) Derives de 4-nitrosulfonanilide
FR2902792A1 (fr) Nouveaux derives cinnamates de tetrahydro-7h-pyrano(2,3-c)acridin-7-one, leur procede de preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206