JP2002530439A - ビチューメンエマルションの製造方法と、得られたビチューメンエマルションと、その使用 - Google Patents

ビチューメンエマルションの製造方法と、得られたビチューメンエマルションと、その使用

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JP2002530439A
JP2002530439A JP2000547164A JP2000547164A JP2002530439A JP 2002530439 A JP2002530439 A JP 2002530439A JP 2000547164 A JP2000547164 A JP 2000547164A JP 2000547164 A JP2000547164 A JP 2000547164A JP 2002530439 A JP2002530439 A JP 2002530439A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記(a)と(b)の工程を含むビチューメン結合剤エマルションの製造方法。(a) 機械的剪断エネルギーの作用下且つ界面活性剤の存在下で初期水相と液体ビチューメン相とを混合することによって、上記界面活性剤と、陰イオン系エマルションの場合は少なくとも65重量%のビチューメン結合相、その他のエマルションの場合は少なくとも70重量%のビチューメン結合相との濃縮一次エマルションを調製し、(b) 得られた一次エマルションに希釈水相を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、道路の建設および補修をはじめとするビチューメンエマルションの
任意用途並びに建設・建築工業で用いられるビチューメン結合剤エマルションの
製造方法に関するものである。 本発明はさらに、本発明方法で製造されたエマルションに関するものである。
【0002】 ビチューメン結合剤エマルションは一般に分散相と被分散相とを適当なミキサ
ーで混合して調製される。分散相は純粋なビチューメンにするか、融剤、流動化
剤および/またはエラストマーと混合したビチューメン(改質ビチューメン)に
することができる。被分散相は水と各種乳化剤または界面活性剤とで構成される
。ミキサーの例としてはコロイドミルおよびスタティックミキサが挙げられる。
一般には、存在する各相を混合中に剪断するのが適当なミキサーである。
【0003】 界面活性剤または追加の界面活性剤を分散相に添加する変形方法も知られてい
る。 エマルション製造に用いる界面活性剤が陽イオン系または非イオン系である場
合には、エマルションは一般に50〜70重量%のビチューメン結合剤を含み、用い
る界面活性剤が陰イオン系である場合には、エマルション中の結合剤の濃度は一
般に50〜65重量%である。陰イオン系界面活性剤から得られたエマルションは陽
イオン系界面活性剤を含むエマルションよりも一般に微細で粘性が高い。
【0004】 従来法では、使用する界面活性剤の種類および量を変えることによってエマル
ションの安定性(貯蔵安定性と破断安定性)を制御することができる。すなわち
、乳化剤を増量することによってエマルションの破断を遅くして貯蔵時の安定性
を高くすることができることが知られている。 しかし、添加する乳化剤の量は得られたエマルションの粒径および粘度に影響
するため、従来法ではエマルションの破断速度(vitesse de rupture)、その粘
度およびエマルションの微細度に関連する特性を最適化するための妥協が必要で
あった。
【0005】 本発明方法ではエマルションの粘度および粒径分布とはほぼ無関係に破断速度
を制御することができる。 本発明のエマルションは従来法で得られる同じ配合のエマルションよりも粘度
が高い。粘性の高いエマルションは所定用途、例えば大きな傾斜または勾配(カ
ント)のある道路へ塗布する表面塗料を製造する上で特に望ましい。 本発明者は、本発明方法を用いることによて分散相中の液体粒子の粒径分布(
以下、粒度分布)が狭く、従って粘度の高いエマルションを製造することができ
るということを偶然に見出した。本発明方法の他の利点は以下の説明から当業者
には容易に理解できよう。
【0006】 本発明方法は下記の(a)と(b)の工程を含むビチューメン結合剤エマルションの
製造方法にある: (a) 機械的剪断エネルギーの作用下且つ界面活性剤の存在下で初期水相と液体
ビチューメン相とを混合することによって、上記界面活性剤と、陰イオン系エマ
ルションの場合は少なくとも65重量%のビチューメン結合相、その他のエマルシ
ョンの場合は少なくとも70重量%のビチューメン結合相との濃縮一次エマルショ
ンを調製し、 (b) 得られた一次エマルションに希釈水相を添加する。
【0007】 本発明方法で製造されたエマルションの粘度は、同じ配合の水相とビチューメ
ン相とを上記一次エマルションの製造で用いたのと同じ剪断エネルギーの作用下
で混合して得られる対応するエマルションの粘度よりも高い。一般に、この粘度
は対応するエマルションの粘度より少なくとも20%高い。 本発明で「ビチューメン結合剤」とは流動状態または流体(fluxes)状態の純
粋な直接蒸留ビチューメン、脱アスファルトビチューメンまたは脱酸素ビチュー
メンを意味する。公知のように、炭化水素結合剤は灯油等の石油エーテル系溶剤
で流動化でき、石炭または石油から得られる油で流体化することができる。ビチ
ューメン結合剤の他の例としてはナフテン酸誘導体タイプの酸性ビチューメンが
挙げられる。これらの結合剤はポリマー、有機樹脂または再生ゴム屑等を添加す
ることによって改質して使用することができる。
【0008】 一次エマルションは初期水相と、ビチューメン結合剤を含むビチューメン液相
とを界面活性剤の存在下で剪断作用下で混合する公知の方法で調製される。 剪断作用による混合はビチューメンエマルションの調製で従来一般に用いられ
るミキサーで行うことができる。この型の混合はコロイドミル、ターボミキサー
またはポンプ等を用いるか、スタティックミキサを用いて行うことができる。
【0009】 連続混合する場合には、一次エマルションとして望ましい濃度が直接得られる
比率で水相とビチューメン液相とを導入する。 適当なミキサーで機械的攪拌下に維持した初期水相を一次エマルションの所望
の濃度が得られるまでビチューメン液相で徐々に濃縮することによって回分式に
混合することもできる。 一次エマルションは直接エマルション(水中油エマルション)または逆エマル
ション(油中水エマルション)にすることができる。
【0010】 ビチューメン相をミキサーに導入する温度はビチューメン結合剤を液体状態に
維持するのに十分な温度にする。一般に100℃以上の温度にする必要がある。当
業者は一次エマルションがミキサーから出るときに沸騰しないように注意する。
そのためには、水相およびビチューメン相をミキサーに導入する前に水相の温度
とビチューメン相の温度とをそれぞれ調節するのが便利であり、必要な場合には
圧力下で混合する。 初期水相は一般に室温〜70℃の温度にするのが適している。
【0011】 一次エマルションは陰イオン系(この場合は陰イオン系界面活性剤の存在下で
調製される)または陽イオン系(この場合の界面活性剤は陽イオン系である)あ
るいは非イオン系(界面活性剤が非イオン系の場合)である。本発明では陽イオ
ン系エマルションが好ましい。 本発明方法で他の任意の型の一次エマルション、例えば両性イオン系界面活性剤
を用いて一次エマルションを調製することもできる。
【0012】 本発明で用いることができる界面活性剤はビチューメンエマルションの調製に
従来一般に用いられている界面活性剤であり、陽イオン系、陰イオン系、非イオ
ン系または両性イオン系にすることができる。 界面活性剤は初期水相またはビチューメン相に添加するか、あるいはこれら2
つの相にそれぞれ一部添加することができる。 一般的には、全ての界面活性剤を初期水相に添加するが、一次エマルションの
調製中に界面活性剤の全てまたは一部をビチューメン相に添加することによって
、粒径のより微細な一次エマルションが得られる。すなわち、全ての界面活性剤
が水相中に存在する場合よりも一次エマルションの液体粒子の平均粒径が小さく
なる。
【0013】 一次エマルションの調製で用いる界面活性剤の量はビチューメン結合剤エマル
ションの最終用途に依存し、当業者が容易に決定することができる。一般には界
面活性剤の量は一次エマルション1t当たり20kg以下で十分であることは理解で
きよう。界面活性剤が陽イオン系の場合、界面活性剤の量は通常0.5〜10kg/tに
するのが適当である。
【0014】 一般に、当業者は最終エマルションに所望される安定性、破断速度および界面
活性剤の種類を考慮に入れて界面活性剤の量を決める。しかし、本発明では、ビ
チューメン結合剤の組織中に界面活性剤を直接含ませることができることは理解
できよう。特に、乳化活性機能をその組織中に備えたナフテン酸型の酸性ビチュ
ーメンの場合はそうである。この場合、一次エマルションの調製時に2つの相の
1方に追加の界面活性剤が存在する必要性はなく、有機塩基または無機塩基を初
期水相に添加すれば十分である。
【0015】 一次エマルションを製造するために混合する初期水相およびビチューメン相の
各量は一次エマルション中のビチューメン結合剤の所望濃度に依存する。 一次エマルションが陽イオン系、非イオン系または両性イオン系の場合は、一
次エマルション中の結合剤の濃度は少なくとも70重量%、好ましくは70重量%以
上、特に72〜97重量%、さらに好ましくは75〜97重量%、例えば80〜95重量%で
ある。 一次エマルションが陰イオン系の場合は、一次エマルション中の結合剤の濃度
は少なくとも65重量%、好ましくは65〜97重量%、特に70重量%以上、さらに好
ましくは70〜95重量%、例えば72〜90%である。
【0016】 本発明では水相を添加して一次エマルションを希釈することが重要である。 この希釈によって粒径分布も一次エマルション中の液体粒子の平均粒径も変化
しない。さらに、希釈によって直接エマルション(水中油エマルション)ができ
る。水相の添加は連続または回分式で行うことができる。本発明方法は場合に応
じて連続または回分式で行う。希釈方法は本発明では任意である。 連続運転しながら希釈する簡単な方法は希釈水相の流れと一次エマルションの
流れの2つの流れを収束させて合流させる方法である。
【0017】 本発明方法を回分式で行う場合は、攪拌下に維持された一次エマルションに希
釈水相を導入する。 希釈水相の温度は100℃以下、好ましくは50℃以下、例えば18〜25℃にするの
が有利である。 特に有利な方法は一次エマルションの生成直後に(すなわち、一次エマルショ
ンを中間貯蔵せずに)希釈をする方法である。この場合、必要に応じて、希釈水
相を用いて一次エマルションを冷却するのが有利である。
【0018】 本発明の別の実施例では、希釈前に一次エマルションを貯蔵することができる
。この貯蔵ではエマルションの凍結(従って破断)を生じる危険のある過度の低
温を避けることが重要である。適当な貯蔵温度は70〜95℃、またはそれ以上であ
り、沸騰しないように貯蔵圧力を調整する。 希釈水相の添加量は最終エマルションに望まれる結合剤濃度に依存する。一般
に、一次エマルションが陽イオン系または非イオン系である場合、エマルション
中の最終結合剤濃度は50〜70重量%、好ましくは60〜70重量%にする。一方、一
次エマルションが陰イオン系の場合は、エマルション中の最終結合剤濃度は50〜
65重量%にするのが好ましい。
【0019】 破断速度の速いビチューメンエマルションを調製することが望まれる場合には
、界面活性剤を含まない希釈水相を選択して本発明方法を実施するのが好ましい
。 変形例として、本発明の希釈水相は追加の界面活性剤を含んでいてもよい。こ
の場合、破断速度は遅くなる。 この界面活性剤は一次エマルションの界面活性剤と相溶性である限り、陰イオ
ン系、陽イオン系、非イオン系または両性イオン系にすることができる。
【0020】 こうして得られたエマルションに追加の界面活性剤を含む1種以上の他の追加
の水相を添加することによって、エマルションのある種の特性、例えばエマルシ
ョンの安定性、破断速度および粘度を改質することもできる。この場合も、各種
界面活性剤間の相溶性を確認しなければならない。 エマルション中に存在する界面活性剤の全量はエマルションのいくつかの特性
、例えば安定性に影響するパラメータである。従って、追加の界面活性剤の量は
エマルションの最終用途に応じて調節する。一般的には、界面活性剤の合計量は
エマルション1t当たり20kg以下、陽イオン系界面活性剤の場合は10kg/t以下に
する。
【0021】 ビチューメン結合剤のエマルションを道路表面の補修に用いる場合の最終エマ
ルションは0.05〜1.5重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%の界面活性剤を含
むのが好ましい。 希釈水相、初期水相および/またはビチューメン液相は従来用いられている一
般的な添加剤を追加の成分として含むことができる。特に、エマルションの「粘
着性」または「結合性」(砂利および粒質物等の物体と接触するエマルションの
特性)に有利に作用する各種溶媒および/またはポリマーを含むことができる。
【0022】 他の添加剤は安定剤、不凍液、増粘剤または天然または合成ラテックスである
。これらは初期水相または希釈水相に添加するのが好ましい。 合成ラテックスの例にはSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)ラテックス
、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)ラテックスおよびポリクロロプレンラテッ
クスがある。この水相へのラテックスの添加は一般に未改質ビチューメン結合剤
使用時に行うということは理解できよう。 複数の追加の水相を添加して希釈する場合には、各相がそれぞれ上記添加剤を
含むことができるということは理解できよう。
【0023】 本発明の方法の1つの利点は、希釈段階で適当な添加剤を添加して最終エマル
ションに特定の特性を与えることができる点にある。この操作の自由度はエマル
ションの全ての成分を最初に添加する従来の調製方法では不可能であった。 本発明方法の別の観点から、本発明は本発明の方法で調製されたエマルション
に関するものである。 本発明はさらに、フランス規格NFT66-017に準じて測定した破断指数が約90以
下で、分散相中の液体粒子の平均粒径によって規定される粒度分布が約8μm以下
で、標準偏差が0.32以下であることを特徴とする表面塗料を直接製造するための
70重量%以下のビチューメン結合剤を含む陽イオン系エマルションに関するもの
である。
【0024】 本発明のエマルションは各種の工業的用途、例えば道路表面の建設および補修
や建築工業で用いることができる。 本発明エマルションは表面被覆、結合層または硬化層、サーフェシング、エマ
ルションベースコース、ビチューメン浸漬塗装または冷間注入サーフェシングを
行なうため、あるいは基礎の密封性を保証するために用いることができる。 本発明方法では、エマルションの粒径分布と粘度(または粒径分布)を個別に
制御することができる。すなわち、本発明では最終エマルションの粘度が主とし
て一次エマルション中のビチューメン結合剤の濃度に依存し、エマルションの粒
径は主として一次エマルション中に含まれる界面活性剤の種類および量に依存す
る。
【0025】 さらに、一次エマルション中に初期に存在する乳化剤の量および種類の影響を
受けないか、またはほとんど受けずに、破断速度をより良く制御することができ
る。この制御は希釈水相に追加の界面活性剤または安定剤を添加して行う。 本発明方法の別の利点は、本発明の方法によって従来のエマルション製造設備
の最終希釈の生産能力が向上する点にある。 本発明方法は一次エマルションの希釈を可能にするわずかな変更を行うだけで
、ビチューメンエマルションの製造用に設計された従来の設備で実施できるとい
うことは理解できよう。 本発明エマルションは使用するまで貯蔵しておくことができる。本発明エマル
ションは20〜70℃の温度で維持するのが好ましい。本発明のエマルションは貯蔵
容器を断熱して40〜50℃の温度で貯蔵するのが有利である。 以下、本発明の実施例を説明する。下記実施例では表面被覆材の製造に適した
エマルションを説明する。
【0026】実施例1 65%のビチューメン結合剤を含むエマルションを本発明方法で調製する。ミキ
サーはコロイドミル(以下、A型ミル)を用いる。 130℃の180/220ビチューメン800kgと、50℃のアルキルトリメチレンジアミン
タロー(suif)型の乳化剤(Dinoram(登録商標)S)1.85kgと1.6kgの32%塩酸
と200kgの水とを含む初期水相とを直接混合して一次エマルションを調製する。 次いで、得られた一次エマルションをコロイドミルから出し、室温(≒20℃)
の水230kgで希釈する。得られたエマルションはエマルション1t当たり1.5kgの
乳化剤と、エマルション1t当たり1.3kgの塩酸を含む。 得られた希釈エマルションの特性は〔表1〕に示してある。破断指数はフラン
ス規格NFT 66‐017に従って測定し、STV粘度はフランス規格NFT 66‐005に従っ
て孔径が4mmの容器を用いて測定した。さらに、分散相中の液体粒子の粒度分布
はコールターカウンタを用いて直接得た。
【0027】比較例1 比較例として、130℃のビチューメン相(180/220ビチューメン)と、50℃の
水相とを所望の結合剤濃度が直接得られるような比率でコロイドミルに導入する
標準的な方法を用いて、65%ビチューメン結合剤を含むエマルションを同じ成分
から調製する。ミルは実施例1で使用したA型のコロイドミルを用いる。エマル
ションの各成分の量は下記の通り: 180/220ビチューメン 650kg Dinoram(登録商標) 1.5kg 32%HCL 1.3kg 水 347.20kg 合計 1000 kg こうして調製されたエマルションの特性を実施例1と同じ条件下で測定した。
これも〔表1〕に示してある。
【0028】
【表1】
【0029】 (1) 630μmでの保持率は粒径が630μm以上の粒子を止める篩によって保持され
る粒子のパーセンテージ。 (2) 160μmでの保持率は粒径が160μm以上の粒子を止める篩によって保持され
る粒子のパーセンテージ。 (3) 標準偏差は粒度分布の特徴を示し、これは式SD=−0.5log(D16/D84)(こ
こで、D16は16%微粉での液体粒子の粒径、D84は84%微粉での液体粒子の粒径)
によって与えられる。 実施例1および比較例1で得られた粒度分布は〔図1〕に示してある。
【0030】 図1でy軸は液体粒子の占める容量(エマルションの全容量に対するパーセンテ
ージ)を示し、x軸は分散相中の液体粒子の粒径(μm)を示す。粒度分布の標準
偏差が小さければ小さい程、粒度分布は小さくなる。 表1および図1の結果から、本発明方法で調製されたエマルション(実施例1
)は比較例1のエマルションより粒径が小さい(標準偏差および図1参照)こと
がわかる。 同様に、本発明エマルションはより高い粘度とより小さい平均粒径(算術平均
)を特徴とすることがわかる。さらに、大きい液体粒子のパーセンテージが本発
明の方法を用いることによって減少している(保持率の値参照)ことは注目され
る。さらに、本発明のエマルションの場合には、得られた破断指数がより小さい
ことが容易にわかる。
【0031】実施例2 実施例1の手順を用いるが、異なる型式のコロイドミル(以下、B型のコロイ
ドミル)を用い、下記成分量を用いて65%ビチューメン結合剤を含む本発明エマ
ルションを調製する。 a) 一次エマルション 125℃のビチューメン相: 融剤(fluxe)を添加した180/220ビチューメン (2.3%の融剤を含む): 900kg 37℃の初期水相 アルキルアミドアミン型の乳化剤: 2.1kg 32%塩酸: 1.94kg 水: 96.0kg b) 希釈エマルション 20℃の希釈水: 384.7kg このエマルションの乳化剤含有量はエマルション1t当たり1.5kgであり、32%
塩酸含有量はエマルション1t当たり1.4kgである。
【0032】比較例2 比較例1の手順に従うが、B型のコロイドミルを用い、65%ビチューメン結合
剤を含むエマルションを下記の成分から調製する。 融剤を添加した180/220ビチューメン (2.3%の融剤を含む): 650kg アルキルアミドアミン型の乳化剤: 1.5kg 32%塩酸: 1.4kg 水: 347.1kg 合計 1000kg
【0033】実施例3 実施例2の手順を用いて、本発明の69%ビチューメン結合剤を含むエマルショ
ンを下記の成分から調製する。 a) 一次エマルション 125℃のビチューメン相: 融剤を添加した180/220ビチューメン (2.17%の融剤を含む): 850kg 37℃の初期水相 アルキルアミドアミン型の乳化剤: 2.09kg 32%HCl: 1.85kg 水: 146.1kg b) 希釈エマルション 20℃の希釈水: 231.8kg
【0034】実施例4 実施例2の手順を用いて、本発明の69%ビチューメン結合剤を含むエマルショ
ンを下記の成分から調製する。 a) 一次エマルション 125℃のビチューメン相: 融剤を添加した180/220ビチューメン (2.17%の融剤を含む): 900kg 37℃の初期水相 アルキルアミドアミン型の乳化剤: 2.22kg 32%HCl: 1.95kg 水: 95.8kg b) 希釈エマルション 20℃の希釈水: 304.4kg 実施例3および実施例4のエマルションの乳化剤含有量はエマルション1t当
たり1.7kgであり、32%塩酸含有量はエマルション1t当たり1.5kgである
【0035】比較例3 比較例1の手順に従うが、B型のコロイドミルを用い、69%ビチューメン結合
剤を含むエマルションを下記の成分から調製する。 融剤を添加した180/220ビチューメン (2.17%の融剤を含む): 690kg アルキルアミドアミン型の乳化剤: 1.7kg 32%塩酸: 1.5kg 水: 306.8kg 合計 1000kg 〔表2〕には実施例2〜4と、比較例2、3で調製したエマルションの特性が
まとめて示してある。 各種パラメータは実施例1と同じ条件下で測定した。
【0036】
【表2】
【0037】 (1)STV粘度測定は孔径が10mmの容器を用いてフランス規格NFT66-005に準じて
行った。 この表から、最終エマルションのビチューメン結合剤の濃度が同じ場合、本発
明のエマルションは粒度分布が狭く、従って粘度が高いことが確認される。これ
は実施例2のエマルションと比較例2のエマルションとの比較および比較例3の
エマルションと本発明の実施例3および4のエマルションとの比較によって各人
てきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1および比較例1で得られた粒度分布を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)と(b)の工程を含むビチューメン結合剤エマルショ
    ンの製造方法: (a) 機械的剪断エネルギーの作用下且つ界面活性剤の存在下で初期水相と液体
    ビチューメン相とを混合することによって、上記界面活性剤と、陰イオン系エマ
    ルションの場合は少なくとも65重量%のビチューメン結合相、その他のエマルシ
    ョンの場合は少なくとも70重量%のビチューメン結合相との濃縮一次エマルショ
    ンを調製し、 (b) 得られた一次エマルションに希釈水相を添加する。
  2. 【請求項2】 (a)段階において界面活性剤の全てが初期水相中に存在して
    いる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (a)段階において界面活性剤の全てまたは一部が液体ビチュ
    ーメン相中に存在している請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (a)段階において界面活性剤が陰イオン系界面活性剤である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (a)段階での初期水相の量が、75〜97重量%、好ましくは80
    〜95重量%のビチューメン結合剤を含む一次エマルションとなる量である請求項
    4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 (b)段階での希釈水相の量が、50〜70重量%のビチューメン
    結合剤を含むエマルションとなる量である請求項4または5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 初期水相が天然または合成のラテックスをさらに含み、ビチ
    ューメン結合剤が未改質ビチューメン結合剤である請求項1〜6のいずれか一項
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 一次エマルションを中間貯蔵しないで(b)段階を行う請求項
    1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (b)段階での希釈水相が界面活性剤を全く含まない請求項1
    〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 (b)段階での希釈水相が一次エマルションの調製で用いた
    界面活性剤と相溶性のある追加の界面活性剤を含む請求項1〜9のいずれか一項
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 (b)段階での希釈水相の温度が20〜50℃である請求項
    1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 得られたエマルションに追加の希釈水相を添加することに
    よって再希釈する追加の段階をさらに含む請求項1〜11のいずれか一項に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 追加の希釈水相が追加の界面活性剤を含む請求項12に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 追加の希釈水相が不凍液、安定剤、増粘剤または天然また
    は合成ラテックス等の添加剤を含む請求項11または12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 得られるエマルションの粘度が、同じ剪断エネルギーの作
    用下で同じ配合の水相とビチューメン相とを混合して得られる対応エマルション
    の粘度より高い請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法で製造された
    ビチューメン結合剤エマルション。
  17. 【請求項17】 フランス規格NFT66-017に準じて測定した破断指数が90以
    下で、分散相中の粒子の平均粒径で規定される粒度分布が8μm以下で、標準偏差
    が0.32以下であることを特徴とする70重量%以下のビチューメン結合剤を含む、
    表面被覆材製造で直接使用される陽イオン系エマルション。
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