JP2002530326A - 感染症の治療のためのホスホノ蟻酸誘導体の使用 - Google Patents

感染症の治療のためのホスホノ蟻酸誘導体の使用

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JP2002530326A JP2000583508A JP2000583508A JP2002530326A JP 2002530326 A JP2002530326 A JP 2002530326A JP 2000583508 A JP2000583508 A JP 2000583508A JP 2000583508 A JP2000583508 A JP 2000583508A JP 2002530326 A JP2002530326 A JP 2002530326A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、細菌、真菌または寄生虫によって引き起こされるヒトおよび動物における感染過程の予防および治療のための式(I)の化合物の使用に関する。本発明はまた、植物の殺真菌剤、殺菌剤または除草剤としても使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は細菌、真菌および寄生虫によって引き起こされるヒトおよび動物の感
染症の治療および予防処置のためのホスホノ蟻酸誘導体の使用、ならびに植物に
おける殺真菌剤、殺菌剤および除草剤としてのその使用に関する。本発明によれ
ば、ホスホノ蟻酸誘導体は生理学上適合する塩、エステルおよびアミドを含んで
なる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ホスホノ蟻酸誘導体はそれらの抗ウイルス性についてはすでに知られている。
ウイルス感染症の治療のための医薬製剤はすでに米国特許第4,215,133
号、同4,339号、同第4,665,062号、および同第4,771,04
1号で記載されている。 特にホスホノ蟻酸誘導体の抗ウイルス作用およびその製造はすでにWO98/
16537およびWO98/25938に記載されている。 ヒトおよび動物を治療する、また植物を保護するための選択肢の範囲を広げる
ためには、高い活性を有するのみならず他の医薬製剤または植物衛生剤とは異な
り副作用が低いか、または環境負荷が小さく、従ってヒトの健康に対して危険性
の少ない薬剤を提供することが差し当たって必要である。 従って本発明の目的は、ヒトおよび動物における細菌、真菌および寄生虫によ
る感染症に普遍的に有用な物質、また植物における殺真菌剤、殺菌剤および除草
剤としての物質であって、上記の要求をを満たすものを提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本目的は驚くことに請求項1で定義された物質群によって完全に達成される。
この物質群は細菌、真菌ならびに単細胞および多細胞寄生虫に対する抗感染作用
と、植物における殺真菌、殺菌および除草作用を双方を示す。 本発明に従って使用される有機リン化合物は一般式(I):
【化3】 [式中、ジグザグ線はα−またはβ−配置のいずれかを有する結合を表し、 nは0または1であり、 R11はC1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−26アル
ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、C1−2 アシル残基、Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8−シクロアルキル−
0−26アルキル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC 3−8 ヘテロシクロアルキル−C0−26アルキル残基、ハロゲンおよびOX {ここで、上記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキ
シ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、 X11は水素、C1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2− 26 アルケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、
Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8シクロアルキル残基、C1−26
シル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC3−8−ヘテロ
シクロアルキル−C0−26アルキル残基、C1−26シリル残基(ここで、上
記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハ
ロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつ、有機および無機塩基の陽
イオン、特に周期系の第I、IIまたはIII主族の金属、アンモニウム、置換アン
モニウムおよびエチレンジアミンもしくはアミノ酸由来のアンモニウム化合物か
らなる)からなる群から選択される}からなる群から選択され、 RはC1−24アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−24アル
ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−24アルキニル残基、C3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−24−アルキル残基、
およびC1−12−アルコキシ−C1−12−アルキル残基からなる群から選択
され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
所望によりC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロ
ゲン、またはオキソ基で置換されていてもよく、 R、RおよびRは各々独立に水素、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ
、アジド、およびXR基(ここで、XはOまたはSである)からなる群から選
択され、かつ、Rは水素残基、分枝または非分枝C1−4アルキル残基、およ
びC2−4アルケニル残基(ここで、C1−4アルキル残基およびC2−4アル
ケニル残基はいずれも所望により水素、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換
されていてもよい)からなる群から選択されるか、または R、RおよびRは特定のジェミナル水素基とともにオキソ基を表し、 Rは水素、C1−24アルキル残基、C3−8シクロアルキル基、Ar−(
0−24−アルキル)残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有す
るC3−8−ヘテロシクロアルキル−C0−24−アルキル残基、ハロゲンから
なる群から選択され、ここでこれらの残基は総て分枝していても分枝していなく
ともよく、所望によりヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、オキソ基、C1−4アル
キル基、C1−4アルコキシ基、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル
基またはC2−5アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または1〜
6個の二重結合もしくは三重結合を含んでいてもよく、RがAr−(C1−2 −アルキル)基であれば、2個の隣接するアルキル残基またはアルコキシ残基
は5〜6員環を形成していてもよく、あるいは RはRCOOCHR10およびROCOOCHR10(ここで、R
1−6アルキル残基、C2−6アルケニル残基、C2−6アルキニル残基、C 3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル残
基およびC1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル残基)からなる群から選択
され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつR 10 は分枝または非分枝C1−4アルキル残基であり、 かつ、Iにおいて、nが1であれば置換基R、R、RおよびROOC
PO(OH)OCHの配置は独立にD−グルコ、L−グルコ、D−ガラクト、
L−ガラクト、D−マンノ、L−マンノ、D−タロ、L−タロ、D−アロ、L−
アロ、D−アルトロ、L−アルトロ、D−グロ、L−グロ、D−イドまたはL−
イドの中から選択され、あるいはnが0であればIにおける置換基R、R
よびROOCPO(OH)OCHの配置は独立にD−リボ、L−リボ、D−
アラビノ、L−アラビノ、D−キシロ、L−キシロ、D−ルキソまたはL−リキ
ソの中から選択される] で示されるものである。
【0004】 本発明の化合物におけるグリコシド結合は好ましくはα配置である。Rは式
IIまたはIII:
【化4】 {式中、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、いずれか2つの
位置でフェニル環に結合しており、各々独立に水素、ハロゲン、C1−4アルキ
ル残基、C1−4アルコキシ残基、ホルミル、アセチル、プロピオニオル、ブチ
リル残基、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオ
キシ残基、C2−5アルコキシカルボニル残基、(これらは総て分枝していても
分枝していなくともよい)からなる群から選択されるか、または RおよびRはともにフェニル環の隣接する位置、例えば2,3位または3
,4位に結合している、3〜4個の炭素原子を有する非分枝飽和アルキレン鎖を
形成するか、または RおよびRはともにフェニル環の2,3位または3,4位に結合している
メチレンジオキシ残基、1,1−エチリデンジオキシ残基、1,1−エテニレン
ジオキシ残基、1,1−エチレンジオキシ残基または1,2−エチレンジオキシ
残基を形成する} で示されるフェニル残基であることがさらに好ましい。 式Iの好ましい化合物はさらに、RがC9−24アルキル残基、1〜6個の
二重結合を有するC9−24アルケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC −24 アルキニル残基、C3−8−シクロアルキル−C6−24−アルキル残基
およびC1−2−アルコキシ−C8−12−アルキル残基(これらは各々所望に
より分枝していても分枝していなくともよく、水素、アミノ、ハロゲンまたはオ
キソ残基で置換されていてもよい)からなる群から選択されるものがある。 特にRがn−テトラデシル残基、n−オクタデシル残基、トランス−9−オ
クタデセン−1−イル残基およびシス−9−オクタデセン−1−イル残基からな
る群から選択される化合物を用いるのが好ましい。R、R、Rは好ましく
は各々水酸基である。Rは好ましくは水素である。さらに、nは好ましくは1
であり、置換基R、R、RおよびROOCPO(OH)OCHの配置
はD−グルコである。 R11は好ましくはOX11(X11=水素)である。
【0005】 アシル基の好適な例を以下に示す。 脂肪酸に由来するアシル残基は脂肪族アシル基と呼ばれ、 アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソ
ブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルなど);アルケノイル(例えば
、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイルなど);アルキルチオアルカノ
イル(例えば、メチルチオアセチル、エチルチオアセチルなど);アルカンスル
ホニル(例えば、メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニルなど);アル
コキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキ
シカルボニルなど);アルキルカルバモイル(例えば、メチルカルバモイルなど
);(N−アルキル)−チオカルバモイル(例えば、(N−メチル)チオカルバ
モイルなど);アルキルカルバミミドイル(例えば、メチルカルバミミドイルな
ど);オキザロ;アルコキシアリル(例えば、メトキシアリル、エトキシアリル
、プロポキシアリルなど) が含まれる。 上記の脂肪族アシル基の例では、脂肪族炭化水素部分、特にアルキル基および
アルカン基は所望により、アミノ、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素など
)、ヒドロキシ、ヒドロキシイミノ、カルボキシ、アルコキシ(例えば、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシなど)、アルコキシカルボニル、アシルアミノ(例え
ば、ベンジルオキシカルボニルアミノなど)、アシルオキシ(例えば、アセトキ
シ、ベンゾイルオキシなど)などのような1以上の好適な置換基を含んでもよい
。かかる置換基を有する好ましい脂肪族アシル基としては、例えば、アミノ、カ
ルボキシ、アミノとカルボキシ、ハロゲン、アシルアミノなどで置換されたアル
カノイルが挙げられる。
【0006】 芳香族アシル残基は置換または非置換アリール基(ここで、このアリール基は
フェニル、トルイル、キシリル、ナフチルなどを含み得る)を有する酸由来のア
シル残基として定義される。好適な例を以下に示す。 アロイル(例えば、ベンゾイル、トルオイル、キシロイル、ナフトイル、フタ
ロイルなど);アラルカノイル(例えば、フェニルアセチルなど)アラルケノイ
ル(例えば、シンナモイルなど);アリールオキシアルカノイル(例えば、フェ
ノキシアセチルなど);アリールチオアルカノイル(例えば、フェニルチオアセ
チルなど);アリールアミノアルカノイル(例えば、N−フェニルグリシルなど
);アレンスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トシルまたはトルエンス
ルホニル、ナフタレンスルホニルなど);アリールオキシカルボニル(例えば、
フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなど);アラルコキシカルボ
ニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど);アリールカルバモイル(例え
ば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイルなど);アリールグリオキシ
ロイル(例えば、フェニルグリオキシロイルなど)。 上記の芳香族アシル残基の例では、芳香族炭化水素部分(特にアシル残基)お
よび/または脂肪族炭化水素部分(特にアルカン残基)は所望により、アルキル
基またはアルカン残基の好適な置換基としてすでに述べたものような1以上の好
適な置換基を含んでもよい。特に挙げられる特定の置換基を有する好ましい芳香
族アシル残基の例としては、ハロゲンとヒドロキシで、またはハロゲンで置換さ
れたアロイル、およびヒドロキシ、ヒドロキシイミノ、ジハロアルカノイルオキ
シイミノで置換されたアラルカノイル、ならびにアリールチオカルバモイル(例
えば、フェニルチオカルバモイルなど);アリールカルバミミドイル(例えば、
フェニルカルバミミドイルなど)が挙げられる。
【0007】 複素環式アシル基とは複素環式基を有する酸に由来するアシル残基を意味する
ものとする。かかる残基としては、 複素環式残基が、窒素、酸素および硫黄の群から選択される少なくとも1個の
ヘテロ原子を有する5〜6員の芳香族または脂肪族複素環である、複素環式カル
ボニル(例えば、チオフェニル、フロイル、ピロールカルボニル、ニコチニルな
ど); 複素環式残基が5〜6員であり、窒素、酸素および硫黄の群から選択される少
なくとも1個のヘテロ原子を含んでなる、複素環式アルカノイル(例えば、チオ
フェニルアセチル、フリルアセチル、イミダゾリルプロピオニル、テトラゾリル
アセチル、2−(2−アミノ−4−チアゾリル)−2−メトキシイミノアセチル
など)などが挙げられる。 上記の複素環式アシル基の例では、複素環および/または脂肪族炭化水素部分
は所望により、アルキルおよびアルカン基に関して好適であるとして述べたもの
と同じ、1以上の好適な置換基を含んでなってもよい。 アリールはフェニル、ナフチルなどの芳香族炭化水素残基であり、所望により
アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ
など)、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロなどのような1
以上の好適な置換基を含んでもよい。 「アラルキル」としてはベンゾイル、フェネチル、ベンズヒドリル、トリチル
などのようなモノ、ジ、トリフェニルアルキルが挙げられ、この芳香族部分は所
望によりアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシなど)、ハロゲン(例えば、
フッ素、塩素、臭素など)、ニトロなどのような1以上の好適な置換基を含んで
もよい。 WO98/16537はこれらの化合物の製造方法の包括的な説明を提供する
【0008】 これらの有機リン化合物は細菌、単細胞および多細胞寄生虫および真菌により
引き起こされるヒトおよび動物の感染症の治療および予防処置に特に好適である
。 これらの化合物は単細胞寄生虫(原生動物)に対し、特にマラリアおよび睡眠
病ならびにジャガス病、トキソプラズマ症、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症
、トリコモナス症、ニューモシスティス症、バランチジウム症、クリプトスポリ
ジア症、サルコシスチス症、アカントアメーバ症、ネグレリア症、コクシジウム
症、ジアルジア症およびランブル鞭毛虫症の病原体に対して有効である。 従ってそれらはマラリアの予防処置、また睡眠病ならびにジャガス病、トキソ
プラズマ症、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症、トリコモナス症、ニューモシ
スティス症、バランチジウム症、クリプトスポリジア症、サルコシスチス症、ア
カントアメーバ症、ネグレリア症、コクシジウム症、ジアルジア症およびランブ
ル鞭毛虫症の予防処置に特に好適である。 本発明の有効物質は特に以下の細菌に対して使用できる: プロピオニバクテリウム科(Propionibacteriaceae)、特にプロピオニバクテリ
ウム属(Propionibacterium)、特にプロピオニバクテリウム・アクネス(Propioni
bacterium acnes)の細菌、放線菌科(Actinomycetaceae)、特に放線菌属(Actinom
yces)の細菌、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、特にジフテリア菌(Cor
ynebacterium diphtheriae)および偽結核コリネバクテリウム菌(Corynebacteriu
m pseudotuberculosis)種の細菌、マイコバクテリウム科(Mycobacteriaceae)、
マイコバクテリウム(Mycobacterium)属、特にらい菌(Mycobacterium leprae)、
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、ウシ結核菌(Mycobacterium bovis)およ
び鳥結核菌(Mycobacterium avium)種の細菌、クラミジア科(Chlamydiaceae)、特
にトラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)およびオウム病クラミジア(Ch
lamydia psittaci)種の細菌、リステリア属(Listeria)、特にリステリア・モノ
シトゲネス(Listeria monocytogenes)種の細菌、豚丹毒菌(Erysipelthrix rhusi
opathiae)種の細菌、クロストリジウム属(Clostridium)の細菌、エルシニア属(Y
ersinia)、ペスト菌(Yersinia pestis)、偽結核エルシニア菌(Yersinia pseudot
uberculosis)、エンテロコリチカ菌(Yersinia enterocolitica)およびエルシニ
ア・ルッケリ(Yersinia ruckeri)種の細菌、マイコプラズマ科(Mycoplasmatacea
e)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)、特に
肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)種の細菌、ブルセラ属(Brucella)
の細菌、ボルデテラ属(Bordetella)の細菌、ナイセリア科(Neisseriaceae)、特
にナイセリア属(Neisseria)およびモラクセラ属(Moraxella)、特に髄膜炎菌(Nei
sseria meningitides)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)およびウシモラクセラ菌(
Moraxella bovis)の細菌、ビブリオ科(Vibrionaceae)、特にビブリオ属(Vibrio)
、アエロモナス属(Aeromonas)、プレシオモナス属(Plesiomonas)および発光菌属
(Photobacterium)、特にコレラ菌(Vibrio cholerae)、ビブリオ・アンギララム(
Vibrio anguillarum)およびアエロモナス・サルモニシダス(Aeromonas salmonic
idas)種の細菌、カンピロバクター属(Campylobacter)、特にカンピロバクター・
ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、カンピロバクター・コリ(Campylobacter c
oli)およびカンピロバクター・フェツス(Campylobacter fetus)種の細菌、ヘリ
コバクター属(Helicobacter)、特にヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylo
ri)種の細菌、スピロヘータ科(Spirochaetaceae)およびレプトスピラ科(Leptosp
iraceae)、特にトレポネーマ属(Treponema)、ボレリア属(Borrelia)およびレプ
トスピラ属(Leptospira)、特にボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorf
eri)の細菌、アクチノバチルス属(Actinobacillus)の細菌、レジオネラ科(Legio
nellaceae)、レジオネラ属(Legionella)の細菌、リケッチア科(Rickettsiaceae)
およびバルトネラ科(Bartonellaceae)の細菌、ノカルジア属(Nocardia)およびロ
ドコッカス属(Rhodococcus)の細菌、デルマトフィラス属(Dermatophilus)の細菌
、シュードモナス科(Pseudomonadacea)、特にシュードモナス属(Pseudomonas)お
よびキサントモナス属(Xanthomonas)の細菌、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)
、特にエシェリア属(Escherichia)、クレブシェラ属(Klebsiella)、プロテウス
属(Proteus)、プロビデンシア属(Providencia)、サルモネラ属(Salmonella)、セ
ラチア属(Serratia)およびシゲラ属(Shigella)の細菌、パスツレラ科(Pasteurel
laceae)、特にヘモフィルス属(Haemophilus)の細菌、ミクロコッカス科(Microco
ccaceae)、特にミクロコッカス属(Micrococcus)およびブドウ球菌属(Staphyloco
ccus)の細菌、連鎖球菌科(Streptococcaceae)、特に連鎖球菌属(Streptococcus)
および腸球菌属(Enterococcus)の細菌、ならびにバチルス科(Bacillaceae)、特
にバチルス属(Bacillus)およびクロストロジウム属(Clostridium)の細菌。 結局のところ、有機リン化合物およびその誘導体は動物におけるジフテリア、
尋常性座瘡、リステリア症、動物における豚丹毒、ヒトおよび動物におけるガス
壊疽、ヒトおよび動物における悪性浮腫、ヒトおよび動物における結核、ヒトお
よび動物におけるらい病さらにマイコバクテリア症、動物における副結核症(pa
ratuberculosis)、ヒトおよび動物におけるプラーク、腸間膜リンパ節炎および
仮性結核、コレラ、在郷軍人病、ヒトおよび動物におけるボレリア症、ヒトおよ
び動物におけるレプトスピラ症、梅毒、ヒトおよび動物におけるカンピロバクタ
ー腸炎感染症、動物におけるモラクセラ角結膜炎および漿膜炎、動物およびヒト
のブルセラ症、ヒトおよび動物における炭疸、ヒトおよび動物における放線菌症
、動物におけるストレプトトリックス症、オウム病/鳥類病、Q熱、エールリヒ
オーシスを治療するのに好適である。 その使用はさらに胃腸管の潰瘍におけるヘリコバクターの根絶に有効である。 別の抗生物質との組合せを用いて上記の疾病を治療してもよい。結核治療用の
その他の抗感染薬を含む組合せ製剤には、イソニアジド、リファンピシン、エタ
ンブトール、ピラジンアミド、ストレプトマイシン、プロチオンアミドおよびダ
プソンが特に適している。 記載される化合物、すなわち式Iの有機リン化合物、ならびにそのエステルお
よびアミドおよび塩は単細胞および多細胞寄生虫、特にマラリアおよび睡眠病の
病原体に対して強力な細胞傷害活性を示す。従って本発明に従い使用される化合
物は細菌、寄生虫および真菌によってヒトおよび動物に引き起こされる感染症の
治療に有用である。またこれらの化合物は細菌、寄生虫および真菌により引き起
こされる疾患の予防にも好適である。
【0009】 本発明に従い使用される有機リン化合物には、一般にこれを目的とする医薬上
許容される塩、アミド、エステル、かかるエステルの塩またはその他、適用の際
に本発明に従い代謝産物または分解産物として用いられる化合物を提供する化合
物(「プロドラッグ」とも呼ばれる)が含まれ、これらは抗感染作用を有する公
知の薬剤と類似の好適な方法のいずれで投与のために処方されてもよい。 医薬上許容される化合物の塩としては、本発明に従い使用される式Iの化合物
が塩酸、硫酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、p−トルエンスルホ
ン酸などのような無機または有機酸のアンモニウム塩としてのそれらのプロトン
化形態で生じる塩が挙げられる。 ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、エタノールアミ
ン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、およびアルギニン塩、
アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩のようなアミノ酸の塩といった塩も医薬上特
に好適である。 これらの物質の活性は試験系を用いて決定される。この系はin vitroにおける
細菌、寄生虫、真菌または植物の増殖阻害の測定に基づくものである。これを目
的として当業者に公知の試験法が部分的に使用される。
【0010】 例えば抗マラリア活性は、血液培地中のマラリア寄生虫の増殖阻害を測定する
ことによって求められる。 抗ウイルス活性のは、栄養培地上および液体培地中での細菌増殖の阻害を測定
することに基づいて求められる。 殺真菌活性は、栄養培地上および液体培地中での真菌増殖の阻害に基づいて求
められる。 調査すべき微生物のいくつかは動物モデルでしか調査できないかもしれない。
この場合には適当なモデルが使用されよう。 抗寄生虫活性、殺真菌活性または殺菌活性は適当な動物モデルでさらに評価す
る。 除草活性に関するスクリーニングは藻類系によって、および標準的な条件下で
の植物からのイソプレンの放出を測定することによって求められる。
【0011】 これらの医薬上有効な薬剤は医薬製剤の形態の投与単位で製造してもよい。こ
れはは製剤が個々の成分、例えば錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、坐剤および
アンプルの形態であり、その有効物質含量が個々の用量の分数または倍数に相当
することを意味する。この投与単位は、例えば、個々の用量の1、2、3もしく
は4倍、または個々の用量の1/2、1/3、もしくは1/4を含んでいてもよ
い。個々の用量には1度に投与される有効物質量を含むのが好ましく、通常は一
日用量の全部、半分または3分の1もしくは4分の1に相当する。 無毒の不活性な医薬上好適な賦形剤とは、固体、半固体または液体希釈剤、増
量剤およびあらゆる種類の処方助剤を意味するものと理解される。 好ましい医薬製剤としては、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、顆粒剤、坐剤
、水剤、懸濁剤およびエマルション、ペースト剤、軟膏、ゲル剤、クリーム剤、
ローション剤、散剤およびスプレー剤が挙げられる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤
、ピルおよび顆粒剤には、(a)増量剤および賦形剤(例えば、デンプン、ラク
トース、ショ糖、グルコース、マンニトール、およびケイ酸)、(b)結合剤(
例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピ
ロリドン)、(c)保湿剤(例えば、グリセロール)、(d)沈殿防止剤(例え
ば、寒天、炭酸カルシウムおよび炭酸ナトリウム)、(e)溶解抑制剤(例えば
、パラフィン)、および(f)吸収促進剤(例えば、第四級アンモニウム化合物
)、(g)湿潤剤(例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール
)、(h)吸収剤(例えば、カオリンおよびベントナイト)、および(i)滑沢
剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネシウム、および固体
ポリエチレングリコール)、または(a)〜(i)に挙げた物質の混合物といっ
た通常の賦形剤とともに有効物質を含めてもよい。 錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、顆粒剤は所望により不透明化剤を含んだ通
常のコーティングおよび殻を提供してもよいし、またそれらが遅延して、また好
ましくは腸管の特定部分においてのみ有効成分を放出するように構成されてもよ
く、ここでは例えば高分子物質およびワックスをマトリックスとして使用しても
よい。
【0012】 また有効物質成分(1種または複数)は、所望により1種以上の上記賦形剤と
ともにマイクロカプセルに封入された形態で提供してもよい。 坐剤は有効物質に加え、通常の水溶性または水不溶性賦形剤、例えば、ポリエ
チレングリコール、脂肪、例えば、カカオ脂および高級エステル(例えば、C1
6脂肪酸を伴うC14アルコール)、またはこれらの物質の混合物を含んでもよ
い。 軟膏、ペースト剤、クリーム剤およびゲル剤は、有効物質に加え、通常の賦形
剤、例えば、動物性および植物性脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラ
ガカントガム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベン
トナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの物質の混合物を含ん
でもよい。 散剤およびスプレー剤は、有効物質に加え、通常の賦形剤、例えば、ラクトー
ス、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミ
ド粉末、またはこれらの物質の混合物を含んでもよい。さらにスプレー剤は通常
の噴射剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素を含んでもよい。 溶液およびエマルションは、有効物質に加え、溶媒、可溶化剤および乳化剤の
ような通常の賦形剤、例えば、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール
、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、特に
綿実油、落花生油、トウモロコシ油、オリーブ油、ひまし油およびゴマ油、グリ
セロール、グリセロールホルマール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリ
エチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混
合物を含んでもよい。
【0013】 また非経口投与に関しては、溶液およびエマルションは無菌かつ等張形態で提
供してもよい。 懸濁液は、有効物質に加え、液体希釈剤のような通常の賦形剤、例えば、水、
エチルアルコール、プロピレングリコール、沈殿防止剤(例えば、エトキシル化
イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタン
エステル)、微晶質セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天
およびトラガカントガム、またはこれらの物質の混合物を含んでもよい。 また挙げられた処方は色素、防腐剤、ならびに矯臭および矯味添加剤(例えば
、ハッカ油およびユーカリ油、ならびに甘味剤(例えば、サッカリン)を含んで
もよい。 式Iの有効物質は上記の医薬製剤中、好ましくは最終混合物の約0.1〜99
.5重量%の濃度で、好ましくは約0.5〜95重量%で存在すべきである。 また医薬製剤は式Iの化合物に加え、さらなる医薬上有効な物質を含んでもよ
い。
【0014】 これらの化合物はこれまでに記載された抗菌活性、抗真菌活性および抗寄生虫
活性を有する物質とともに使用してもよい。かかる物質としては特にすでに治療
適用に用いられているか、またはまだ使用されていない化合物も含まれる。この
目的に好適な物質としては特にレッドリスト、またはSimon/Stille, Antibiotik
a-Therapies in Klinik und Praxis, 9th Edition 1998 Schattauer Verlag 、
またはインターネット上でのhttp://www.customs.treas.gov/imp-exp/rulings/h
armoniz/hrm129.htmlに挙げられているものがある。本誘導体は特に、ペニシリ
ン、ベンジルペニシリン(ペニシリンG)、フェノキシペニシリン、イソキサゾ
リルペニシリン、アミノペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、バクアン
ピシリン、カルボキシペニシリン、チカルシリン、テモシリン、アシアルアミノ
ペニシリン、アズロシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アパルシリン、メシ
リナム、セファロスポリン、セファゾリン類、セフロキシム類、セフォキシチン
類、セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾール、ラタモキセフ、フロモキ
セフ、セフォタキシム類、セフォジジム、セフタジジム類、セフタジジム、セフ
ピロム、セフェピン、通常のセファロスポリン、セフスロジン、セフォペラゾン
、セファレキシン類の経口セファロスポリン、ララカルベフ、セフプロジル、新
規な広域経口セファロスポリン、デフィキシム、セフポドキシムプロキセチル、
セフロキシムアクセチル、セフェタメット、セフォチアムヘキセチル、セフジニ
ール、セフチブテン、その他のβ−ラクタム抗生物質、カルバペネン、イミペネ
ム/シラスタチン、メロペネム、ビアペネム、アズトレオナン、β−ラクタマー
ゼ阻害剤、カルブラン酸/アモキシシリン、カルブラン酸/チカルシリン、スル
バクタム/アンピシリン、タゾバクタム/ピペラシリン、テトラサイクリン、オ
キシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイク
リン、クロラムフェニコール、アミノグリコシド、ゲンタマイシン、トブラマイ
シン、ネチルマイシン、アミカシン、スペクチノミキシン、マクロライド、エリ
トロマイシン、クラリトロマイシン、ロキシトロマイシン、アジトロマイシン、
ジリトロマイシン、スピラマイシン、ジョサマイシン、リンコサミド、クリンダ
マイシン、フシジン酸、グリコペプチド抗生物質、バンコマイシン、テコプラニ
ン、プリスチナマイシン誘導体、フォスフォマイシン、抗菌葉酸アンタゴニスト
、スルホンアミド、コ−トリモキサゾール、トリメトプリン、その他のジアミノ
ピリミジン−スルホンアミド配合物、ニトロフラン、ニトロフラントイン、ニト
ロフラゾン、ジャイレース阻害剤(キノロン)、ノルフラキサシン、シプロフラ
キサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、エキソキサシン、フレロキサ
シン、ペフロキサシン、ロメフロキサシン、ベイ Y3118、ニトロイミダゾ
ール、抗菌薬、イソナイアジド、リファンピシン、リファブチン、エタンブトー
ル、ピラジンアミド、ストレプトマイシン、カプレオマイシン、プロチオンアミ
ド、テリジドン、ダプソン、クロファジミン、局所用抗生物質、バシトラシン、
チロトリシン、ポリミキシン、ネオマイシン、カマナイシン、パロモマイシン、
ムピロシン、抗ウイルス薬、アシクロビル、ガンシクロビル、アジドチミジン、
ジダノシン、ザルシタビン、チアシチジン、スタブジン、リバビリン、ヨードク
リジン、トリフルリジン、フォスカーネット、アマンタジン、インターフェロン
、チボール誘導体、プロテイナーゼ阻害剤、抗真菌薬、ポリエン、アンフォテリ
シンB、ナイスタチン、ナタマイシン、アゾール、敗血症治療用アゾール、ミコ
ナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、UK−109
,496、局所適用用アゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾ
ール、オキシコナゾール、ビフォナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、
シクロピロキソラミン、トルナフテート、ナフチフィン、テルビナフィン、アモ
ロルフィン、アントラキノン、ベツリン酸、セミアントラキノン、キサントン、
ナフトトキノン、アリアミノアルコール、キニン、キニジン、メフロキニン、ハ
ロファントリン、クロロキン、アモジアキン、アクリジン、ベンゾナフチリジン
、メパクリン、ピロナリジン、ダプソン、スルホンアミド、スルファドキシン、
スルファレン、トリメトプリム、プログアニル、クロロプログアニル、ジアミノ
ピリミジン、ピリメタミン、プリマキン、アミノキノリン、WR238,605
、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、ノルフロキサシン
、シプロフロキサシン、オフロキサシン、アルテミシニン、ジヒドロアルテミシ
ニン、10bアルトメーテル、アルトエーテル、アルトスネート、アトバクォン
、スラミン、メルアルソプロール、ニフルチモクス、スチボグルコネートナトリ
ウム、ペンタミジン、アンフォテリシンB、メトロニダゾール、クリオキノール
、メベンダゾール、ニクロサミド、プラジカンテール、ピランテル、チアベンダ
ゾール、ジエチルカルバマジン、イベルメクチン、ビチオノール、アキサムニキ
ン、メトリホネート、ピペラジン、エンボネートとともに提供できる。
【0015】 さらに有機リン化合物はスルホンアミド、スルファドキシン、アルテミシニン
、アトバクォン、キニン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、ハ
ロファントリン、ピリメタミン、アルメシン、テトラサイクリン、ドキシサイク
リン、プログアニル、メトロニダゾール、プラジクァンテル、ニクロサミド、メ
ベンダゾル、ピランテル、ティアベンダゾル、ジエチルカルバマジン、ピペラジ
ン、ピリビヌム、メトリホナート、オキサムニキン、ビチオノール、またはスラ
ミン、もしくはこれらの物質の2種以上と組み合せて医薬製剤として提供しても
よい。 上記の医薬製剤は公知の方法、例えば、有効物質を賦形剤と混合することによ
る常法で製造される。 上記の製剤はヒトおよび動物に、経口、直腸、非経口(静脈内、筋肉内、皮下
)、大槽内、膣内、腹膜内、局所(散剤、軟膏、滴剤)にて、口腔、体腔におけ
る感染の治療のために投与できる。考慮される好適な製剤としては注射液、経口
治療用水剤および懸濁液、ゲル剤、点滴剤、エマルション、軟膏または滴剤があ
る。局所治療は眼科および皮膚科製剤、銀または他の塩、点耳剤、眼用軟膏、散
剤または水剤を用いて行えばよい。動物への投与はまた、好適な配合の食物およ
び飲料水によって達成してもよい。またゲル剤、微粉製剤、散剤、錠剤、徐放性
錠剤、プレミックス、濃縮物、顆粒剤、ペレット、錠剤、ボリ剤(boli)、カプセ
ル剤、エアゾル剤、スプレー剤、吸入製剤をヒトおよび動物に使用してもよい。
また本発明に従い使用される化合物を例えば、プラスチック(局所治療用プラス
チック鎖)、コラーゲンまたは骨接合剤のような他の支持体に配合してもよい。
【0016】 一般に所望の結果を得るためには、式Iの有効物質を、24時間当たり約0.
05〜約2000、好ましくは5〜1000mg/体重kgの総量で、所望によ
り2以上個別用量の形で投与することがヒトおよび獣医学の双方において有利で
あることが分かっている。単位用量には、好ましくは約0.25〜約2000m
gの量の有効物質が含まれ、これを例えば一日に1〜4回投与する。しかしなが
ら特に治療される患者の性質および体重、疾病の性質および重篤度、その医薬製
剤の調製法の性質および投与経路、ならびに投与が行われる期間の関数として記
載の用量から外れる必要がある場合もある。 液体製剤は水剤、シロップ剤、エマルションまたは懸濁剤の形で投与してもよ
く、経口投与に関しては例えば有効物質の0.1〜50重量%を含む。水剤、ゲ
ル剤、懸濁剤など形態の局所投与の場合には、有効物質は好ましくは製剤の0.
05〜20重量%の間の量である。 従って上記の有効物質量よりも少ない使用で十分な場合もあるが、上記の有効
物質量より多くを使用しなければならない場合もある。当業者ならばその技量に
よって、それぞれの場合に必要とされる最適な用量および投与経路を決定するこ
とができる。 本発明に従って使用される化合物は通常の濃度および調製法において、飼料ま
たは飼料配合物とともに、または飲料水とともに動物へ与えてもよい。 本発明に従って使用される化合物はさらに理想的に植物の殺菌剤、殺真菌剤お
よび除草剤として有用である。
【0017】
【実施例】
以下の物質が抗マラリア活性に関して試験される。 n−オクタデシル−α−D−グリコピラノシド−6−イルカルボキシホスホン
酸二ナトリウム 物質1 シス−9−オクタデセン−1−イル−α−D−グリコピラノシド−6−イルカ
ルボキシホスホン酸二ナトリウム 物質2 トランス−9−オクタデセン−1−イル−α−D−グリコピラノシド−6−イ
ルカルボキシホスホン酸二ナトリウム 物質3 n−テトラデシル−α−D−グリコピラノシド−6−イルカルボキシホスホン
酸二ナトリウム 物質4 n−テトラデシル−β−D−グリコピラノシド−6−イルカルボキシホスホン
酸二ナトリウム 物質5 n−ドデシル−α−D−グリコピラノシド−6−イルカルボキシホスホン酸二
ナトリウム 物質6 n−エイコシル−β−D−ガラクトピラノシド−6−イルカルボキシホスホン
酸二ナトリウム 物質7
【0018】 ネズミマラリア病原体であるプラスモディウム・ビンケイ(Plasmodium vincke
i)に感染したマウスについて、物質1〜7の抗マラリア活性を試験した。試験は
改良したPetersのプロトコール[W. Peters, Malaria, J.P. Kreier, Ed., Acade
mic Press, New York 1980, Vol. 1, pages 160-161]に従って行った。この目的
のためにマウスを各々第0日に腹腔内(i.p.)注射により10の感染赤血
球で感染させた。上手く感染したかどうかは1日目にギムザ染色血液標本によっ
て確認した。処置は1日目〜4日目に一日二回、種々の用量の物質を腹腔内注射
することのよって行った。各用量につき3〜4個体のマウスを処置した。5日目
に処置マウスおよび非処置対照の血中寄生虫含量を血液標本により測定した。対
照に対する処置個体の血中寄生虫含量の低下%を算出した。これらのデータを用
いて、血中寄生虫濃度が50%まで低下する薬剤濃度を推定した(ED50)。 これらの結果、すなわちED50値は以下の表にまとめられている。
【0019】
【表1】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月5日(2001.1.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 感染症の治療のためのホスホノ蟻酸誘導体の使用
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、ジグザグ線はα−またはβ−配置のいずれかを有する結合を表し、 nは0または1であり、 R11はC1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−26アル
ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、C1−2 アシル残基、Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8−シクロアルキル−
0−26アルキル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC 3−8 ヘテロシクロアルキル−C0−26アルキル残基、ハロゲンおよびOX {ここで、上記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキ
シ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、 X11は水素、C1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2− 26 アルケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、
Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8シクロアルキル残基、C1−26
シル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC3−8−ヘテロ
シクロアルキル−C0−26アルキル残基、C1−26シリル残基(ここで、上
記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハ
ロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつ、有機および無機塩基の陽
イオン、特に周期系の第I、IIまたはIII主族の金属、アンモニウム、置換アン
モニウムおよびエチレンジアミンもしくはアミノ酸由来のアンモニウム化合物か
らなる)からなる群から選択される}からなる群から選択され、 RはC1−24アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−24アル
ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−24アルキニル残基、C3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−24−アルキル残基、
およびC1−12−アルコキシ−C1−12−アルキル残基からなる群から選択
され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
所望によりC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロ
ゲン、またはオキソ基で置換されていてもよく、 R、RおよびRは各々独立に水素、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ
、アジド、およびXR基(ここで、XはOまたはSである)からなる群から選
択され、かつ、Rは水素残基、分枝または非分枝C1−4アルキル残基、およ
びC2−4アルケニル残基(ここで、C1−4アルキル残基およびC2−4アル
ケニル残基はいずれも所望により水素、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換
されていてもよい)からなる群から選択されるか、または R、RおよびRは特定のジェミナル水素基とともにオキソ基を表し、 Rは水素、C1−24アルキル残基、C3−8シクロアルキル基、Ar−(
0−24−アルキル)残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有す
るC3−8−ヘテロシクロアルキル−C0−24−アルキル残基、ハロゲンから
なる群から選択され、ここでこれらの残基は総て分枝していても分枝していなく
ともよく、所望によりヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、オキソ基、C1−4アル
キル基、C1−4アルコキシ基、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル
基またはC2−5アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または1〜
6個の二重結合もしくは三重結合を含んでいてもよく、RがAr−(C1−2 −アルキル)基であれば、2個の隣接するアルキル残基またはアルコキシ残基
は5〜6員環を形成していてもよく、あるいは RはRCOOCHR10およびROCOOCHR10(ここで、R
1−6アルキル残基、C2−6アルケニル残基、C2−6アルキニル残基、C 3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル残
基およびC1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル残基)からなる群から選択
され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつR 10 は分枝または非分枝C1−4アルキル残基であり、 かつ、Iにおいて、nが1であれば置換基R、R、RおよびROOC
PO(OH)OCHの配置は独立にD−グルコ、L−グルコ、D−ガラクト、
L−ガラクト、D−マンノ、L−マンノ、D−タロ、L−タロ、D−アロ、L−
アロ、D−アルトロ、L−アルトロ、D−グロ、L−グロ、D−イドまたはL−
イドの中から選択され、あるいはnが0であればIにおける置換基R、R
よびROOCPO(OH)OCHの配置は独立にD−リボ、L−リボ、D−
アラビノ、L−アラビノ、D−キシロ、L−キシロ、D−ルキソまたはL−リキ
ソの中から選択される] で示される化合物、ならびにその医薬上許容される塩、エステルおよびアミド、
ならびにエステルの塩、およびその光学的異性体の使用。
【化2】 {式中、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、いずれか2つの
位置でフェニル環に結合しており、各々独立に水素、ハロゲン、C1−4アルキ
ル残基、C1−4アルコキシ残基、ホルミル、アセチル、プロピオニオル、ブチ
リル残基、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオ
キシ残基、C2−5アルコキシカルボニル残基、(これらは総て分枝していても
分枝していなくともよい)からなる群から選択されるか、または RおよびRはともにフェニル環の隣接する位置、例えば2,3位または3
,4位に結合している、3〜4個の炭素原子を有する非分枝飽和アルキレン鎖を
形成するか、または RおよびRはともにフェニル環の2,3位または3,4位に結合している
メチレンジオキシ残基、1,1−エテニレンジオキシ残基、1,1−エチリデン
ジオキシ残基、1,1−エチレンジオキシ残基または1,2−エチレンジオキシ
残基を形成する} で示されるフェニル残基である、請求項1に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は細菌、真菌および寄生虫によって引き起こされるヒトおよび動物の感
染症の治療および予防処置のためのホスホノ蟻酸誘導体の使用、ならびに植物に
おける殺真菌剤、殺菌剤および除草剤としてのその使用に関する。本発明によれ
ば、ホスホノ蟻酸誘導体は生理学上適合する塩、エステルおよびアミドを含んで
なる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】 ホスホノ蟻酸誘導体はそれらの抗ウイルス性についてはすでに知られている。
ウイルス感染症の治療のための医薬製剤はすでに米国特許第4,215,133
号、同4,339号、同第4,665,062号、および同第4,771,04
1号で記載されている。 特にホスホノ蟻酸誘導体の抗ウイルス作用およびその製造はすでにWO98/
16537に記載されている。 ヒトおよび動物を治療する、また植物を保護するための選択肢の範囲を広げる
ためには、高い活性を有するのみならず他の医薬製剤または植物衛生剤とは異な
り副作用が低いか、または環境負荷が小さく、従ってヒトの健康に対して危険性
の少ない薬剤を提供することが差し当たって必要である。 従って本発明の目的は、ヒトおよび動物における細菌、真菌および寄生虫によ
る感染症に普遍的に有用な物質、また植物における殺真菌剤、殺菌剤および除草
剤としての物質であって、上記の要求をを満たすものを提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】 本目的は驚くことに請求項1で定義された物質群によって完全に達成される。
この物質群は細菌、真菌ならびに単細胞および多細胞寄生虫に対する抗感染作用
と、植物における殺真菌、殺菌および除草作用を双方を示す。 本発明に従って使用される有機リン化合物は一般式(I):
【化3】 [式中、ジグザグ線はα−またはβ−配置のいずれかを有する結合を表し、 nは0または1であり、 R11はC1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−26アル
ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、C1−2 アシル残基、Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8−シクロアルキル−
0−26アルキル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC 3−8 ヘテロシクロアルキル−C0−26アルキル残基、ハロゲンおよびOX {ここで、上記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキ
シ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、 X11は水素、C1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2− 26 アルケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、
Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8シクロアルキル残基、C1−26
シル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC3−8−ヘテロ
シクロアルキル−C0−26アルキル残基、C1−26シリル残基(ここで、上
記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハ
ロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつ、有機および無機塩基の陽
イオン、特に周期系の第I、IIまたはIII主族の金属、アンモニウム、置換アン
モニウムおよびエチレンジアミンもしくはアミノ酸由来のアンモニウム化合物か
らなる)からなる群から選択される}からなる群から選択され、 RはC1−24アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−24アル
ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−24アルキニル残基、C3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−24−アルキル残基、
およびC1−12−アルコキシ−C1−12−アルキル残基からなる群から選択
され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
所望によりC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロ
ゲン、またはオキソ基で置換されていてもよく、 R、RおよびRは各々独立に水素、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ
、アジド、およびXR基(ここで、XはOまたはSである)からなる群から選
択され、かつ、Rは水素残基、分枝または非分枝C1−4アルキル残基、およ
びC2−4アルケニル残基(ここで、C1−4アルキル残基およびC2−4アル
ケニル残基はいずれも所望により水素、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換
されていてもよい)からなる群から選択されるか、または R、RおよびRは特定のジェミナル水素基とともにオキソ基を表し、 Rは水素、C1−24アルキル残基、C3−8シクロアルキル基、Ar−(
0−24−アルキル)残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有す
るC3−8−ヘテロシクロアルキル−C0−24−アルキル残基、ハロゲンから
なる群から選択され、ここでこれらの残基は総て分枝していても分枝していなく
ともよく、所望によりヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、オキソ基、C1−4アル
キル基、C1−4アルコキシ基、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル
基またはC2−5アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または1〜
6個の二重結合もしくは三重結合を含んでいてもよく、RがAr−(C1−2 −アルキル)基であれば、2個の隣接するアルキル残基またはアルコキシ残基
は5〜6員環を形成していてもよく、あるいは RはRCOOCHR10およびROCOOCHR10(ここで、R
1−6アルキル残基、C2−6アルケニル残基、C2−6アルキニル残基、C 3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル残
基およびC1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル残基)からなる群から選択
され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつR 10 は分枝または非分枝C1−4アルキル残基であり、 かつ、Iにおいて、nが1であれば置換基R、R、RおよびROOC
PO(OH)OCHの配置は独立にD−グルコ、L−グルコ、D−ガラクト、
L−ガラクト、D−マンノ、L−マンノ、D−タロ、L−タロ、D−アロ、L−
アロ、D−アルトロ、L−アルトロ、D−グロ、L−グロ、D−イドまたはL−
イドの中から選択され、あるいはnが0であればIにおける置換基R、R
よびROOCPO(OH)OCHの配置は独立にD−リボ、L−リボ、D−
アラビノ、L−アラビノ、D−キシロ、L−キシロ、D−リキソまたはL−リキ
ソの中から選択される] で示されるものである。
【0004】 本発明の化合物におけるグリコシド結合は好ましくはα配置である。Rは式
IIまたはIII:
【化4】 {式中、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、いずれか2つの
位置でフェニル環に結合しており、各々独立に水素、ハロゲン、C1−4アルキ
ル残基、C1−4アルコキシ残基、ホルミル、アセチル、プロピオニオル、ブチ
リル残基、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオ
キシ残基、C2−5アルコキシカルボニル残基、(これらは総て分枝していても
分枝していなくともよい)からなる群から選択されるか、または RおよびRはともにフェニル環の隣接する位置、例えば2,3位または3
,4位に結合している、3〜4個の炭素原子を有する非分枝飽和アルキレン鎖を
形成するか、または RおよびRはともにフェニル環の2,3位または3,4位に結合している
メチレンジオキシ残基、1,1−エチリデンジオキシ残基、1,1−エテニレン
ジオキシ残基、1,1−エチレンジオキシ残基または1,2−エチレンジオキシ
残基を形成する} で示されるフェニル残基であることがさらに好ましい。 式Iの好ましい化合物はさらに、RがC9−24アルキル残基、1〜6個の
二重結合を有するC9−24アルケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC −24 アルキニル残基、C3−8−シクロアルキル−C6−24−アルキル残基
およびC1−2−アルコキシ−C8−12−アルキル残基(これらは各々所望に
より分枝していても分枝していなくともよく、水素、アミノ、ハロゲンまたはオ
キソ残基で置換されていてもよい)からなる群から選択されるものがある。 特にRがn−テトラデシル残基、n−オクタデシル残基、トランス−9−オ
クタデセン−1−イル残基およびシス−9−オクタデセン−1−イル残基からな
る群から選択される化合物を用いるのが好ましい。R、R、Rは好ましく
は各々水酸基である。Rは好ましくは水素である。さらに、nは好ましくは1
であり、置換基R、R、RおよびROOCPO(OH)OCHの配置
はD−グルコである。 R11は好ましくはOX11(X11=水素)である。 WO98/16537はこれらの化合物の製造方法の包括的な説明を提供する
【0005】 これらの有機リン化合物は細菌、単細胞および多細胞寄生虫および真菌により
引き起こされるヒトおよび動物の感染症の治療および予防処置に特に好適である
。 これらの化合物は単細胞寄生虫(原生動物)に対し、特にマラリアおよび睡眠
病ならびにジャガス病、トキソプラズマ症、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症
、トリコモナス症、ニューモシスティス症、バランチジウム症、クリプトスポリ
ジア症、サルコシスチス症、アカントアメーバ症、ネグレリア症、コクシジウム
症、ジアルジア症およびランブル鞭毛虫症の病原体に対して有効である。 従ってそれらはマラリアの予防処置、また睡眠病ならびにジャガス病、トキソ
プラズマ症、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症、トリコモナス症、ニューモシ
スティス症、バランチジウム症、クリプトスポリジア症、サルコシスチス症、ア
カントアメーバ症、ネグレリア症、コクシジウム症、ジアルジア症およびランブ
ル鞭毛虫症の予防処置に特に好適である。 本発明の有効物質は特に以下の細菌に対して使用できる: プロピオニバクテリウム科(Propionibacteriaceae)、特にプロピオニバクテリ
ウム属(Propionibacterium)、特にプロピオニバクテリウム・アクネス(Propioni
bacterium acnes)の細菌、放線菌科(Actinomycetaceae)、特に放線菌属(Actinom
yces)の細菌、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、特にジフテリア菌(Cor
ynebacterium diphtheriae)および偽結核コリネバクテリウム菌(Corynebacteriu
m pseudotuberculosis)種の細菌、マイコバクテリウム科(Mycobacteriaceae)、
マイコバクテリウム(Mycobacterium)属、特にらい菌(Mycobacterium leprae)、
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、ウシ結核菌(Mycobacterium bovis)およ
び鳥結核菌(Mycobacterium avium)種の細菌、クラミジア科(Chlamydiaceae)、特
にトラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)およびオウム病クラミジア(Ch
lamydia psittaci)種の細菌、リステリア属(Listeria)、特にリステリア・モノ
シトゲネス(Listeria monocytogenes)種の細菌、豚丹毒菌(Erysipelthrix rhusi
opathiae)種の細菌、クロストリジウム属(Clostridium)の細菌、エルシニア属(Y
ersinia)、ペスト菌(Yersinia pestis)、偽結核エルシニア菌(Yersinia pseudot
uberculosis)、エンテロコリチカ菌(Yersinia enterocolitica)およびエルシニ
ア・ルッケリ(Yersinia ruckeri)種の細菌、マイコプラズマ科(Mycoplasmatacea
e)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)、特に
肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)種の細菌、ブルセラ属(Brucella)
の細菌、ボルデテラ属(Bordetella)の細菌、ナイセリア科(Neisseriaceae)、特
にナイセリア属(Neisseria)およびモラクセラ属(Moraxella)、特に髄膜炎菌(Nei
sseria meningitides)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)およびウシモラクセラ菌(
Moraxella bovis)の細菌、ビブリオ科(Vibrionaceae)、特にビブリオ属(Vibrio)
、アエロモナス属(Aeromonas)、プレシオモナス属(Plesiomonas)および発光菌属
(Photobacterium)、特にコレラ菌(Vibrio cholerae)、ビブリオ・アンギララム(
Vibrio anguillarum)およびアエロモナス・サルモニシダス(Aeromonas salmonic
idas)種の細菌、カンピロバクター属(Campylobacter)、特にカンピロバクター・
ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、カンピロバクター・コリ(Campylobacter c
oli)およびカンピロバクター・フェツス(Campylobacter fetus)種の細菌、ヘリ
コバクター属(Helicobacter)、特にヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylo
ri)種の細菌、スピロヘータ科(Spirochaetaceae)およびレプトスピラ科(Leptosp
iraceae)、特にトレポネーマ属(Treponema)、ボレリア属(Borrelia)およびレプ
トスピラ属(Leptospira)、特にボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorf
eri)の細菌、アクチノバチルス属(Actinobacillus)の細菌、レジオネラ科(Legio
nellaceae)、レジオネラ属(Legionella)の細菌、リケッチア科(Rickettsiaceae)
およびバルトネラ科(Bartonellaceae)の細菌、ノカルジア属(Nocardia)およびロ
ドコッカス属(Rhodococcus)の細菌、デルマトフィラス属(Dermatophilus)の細菌
、シュードモナス科(Pseudomonadacea)、特にシュードモナス属(Pseudomonas)お
よびキサントモナス属(Xanthomonas)の細菌、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)
、特にエシェリア属(Escherichia)、クレブシェラ属(Klebsiella)、プロテウス
属(Proteus)、プロビデンシア属(Providencia)、サルモネラ属(Salmonella)、セ
ラチア属(Serratia)およびシゲラ属(Shigella)の細菌、パスツレラ科(Pasteurel
laceae)、特にヘモフィルス属(Haemophilus)の細菌、ミクロコッカス科(Microco
ccaceae)、特にミクロコッカス属(Micrococcus)およびブドウ球菌属(Staphyloco
ccus)の細菌、連鎖球菌科(Streptococcaceae)、特に連鎖球菌属(Streptococcus)
および腸球菌属(Enterococcus)の細菌、ならびにバチルス科(Bacillaceae)、特
にバチルス属(Bacillus)およびクロストロジウム属(Clostridium)の細菌。 結局のところ、有機リン化合物およびその誘導体は動物におけるジフテリア、
尋常性座瘡、リステリア症、動物における豚丹毒、ヒトおよび動物におけるガス
壊疽、ヒトおよび動物における悪性浮腫、ヒトおよび動物における結核、ヒトお
よび動物におけるらい病さらにマイコバクテリア症、動物における副結核症(pa
ratuberculosis)、ヒトおよび動物におけるプラーク、腸間膜リンパ節炎および
仮性結核、コレラ、在郷軍人病、ヒトおよび動物におけるボレリア症、ヒトおよ
び動物におけるレプトスピラ症、梅毒、ヒトおよび動物におけるカンピロバクタ
ー腸炎感染症、動物におけるモラクセラ角結膜炎および漿膜炎、動物およびヒト
のブルセラ症、ヒトおよび動物における炭疸、ヒトおよび動物における放線菌症
、動物におけるストレプトトリックス症、オウム病/鳥類病、Q熱、エールリヒ
オーシスを治療するのに好適である。 その使用はさらに胃腸管の潰瘍におけるヘリコバクターの根絶に有効である。 別の抗生物質との組合せを用いて上記の疾病を治療してもよい。結核治療用の
その他の抗感染薬を含む組合せ製剤には、イソニアジド、リファンピシン、エタ
ンブトール、ピラジンアミド、ストレプトマイシン、プロチオンアミドおよびダ
プソンが特に適している。 記載される化合物、すなわち式Iの有機リン化合物、ならびにそのエステルお
よびアミドおよび塩は単細胞および多細胞寄生虫、特にマラリアおよび睡眠病の
病原体に対して強力な細胞傷害活性を示す。従って本発明に従い使用される化合
物は細菌、寄生虫および真菌によってヒトおよび動物に引き起こされる感染症の
治療に有用である。またこれらの化合物は細菌、寄生虫および真菌により引き起
こされる疾患の予防にも好適である。
【0006】 本発明に従い使用される有機リン化合物には、一般にこれを目的とする医薬上
許容される塩、アミド、エステル、かかるエステルの塩またはその他、適用の際
に本発明に従い代謝産物または分解産物として用いられる化合物を提供する化合
物(「プロドラッグ」とも呼ばれる)が含まれ、これらは抗感染作用を有する公
知の薬剤と類似の好適な方法のいずれで投与のために処方されてもよい。 医薬上許容される化合物の塩としては、本発明に従い使用される式Iの化合物
が塩酸、硫酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、p−トルエンスルホ
ン酸などのような無機または有機酸のアンモニウム塩としてのそれらのプロトン
化形態で生じる塩が挙げられる。 ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、エタノールアミ
ン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、およびアルギニン塩、
アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩のようなアミノ酸の塩といった塩も医薬上特
に好適である。 これらの物質の活性は試験系を用いて決定される。この系はin vitroにおける
細菌、寄生虫、真菌または植物の増殖阻害の測定に基づくものである。これを目
的として当業者に公知の試験法が部分的に使用される。
【0007】 例えば抗マラリア活性は、血液培地中のマラリア寄生虫の増殖阻害を測定する
ことによって求められる。 抗ウイルス活性のは、栄養培地上および液体培地中での細菌増殖の阻害を測定
することに基づいて求められる。 殺真菌活性は、栄養培地上および液体培地中での真菌増殖の阻害に基づいて求
められる。 調査すべき微生物のいくつかは動物モデルでしか調査できないかもしれない。
この場合には適当なモデルが使用されよう。 抗寄生虫活性、殺真菌活性または殺菌活性は適当な動物モデルでさらに評価す
る。 除草活性に関するスクリーニングは藻類系によって、および標準的な条件下で
の植物からのイソプレンの放出を測定することによって求められる。
【0008】 これらの医薬上有効な薬剤は医薬製剤の形態の投与単位で製造してもよい。こ
れはは製剤が個々の成分、例えば錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、坐剤および
アンプルの形態であり、その有効物質含量が個々の用量の分数または倍数に相当
することを意味する。この投与単位は、例えば、個々の用量の1、2、3もしく
は4倍、または個々の用量の1/2、1/3、もしくは1/4を含んでいてもよ
い。個々の用量には1度に投与される有効物質量を含むのが好ましく、通常は一
日用量の全部、半分または3分の1もしくは4分の1に相当する。 無毒の不活性な医薬上好適な賦形剤とは、固体、半固体または液体希釈剤、増
量剤およびあらゆる種類の処方助剤を意味するものと理解される。 好ましい医薬製剤としては、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、顆粒剤、坐剤
、水剤、懸濁剤およびエマルション、ペースト剤、軟膏、ゲル剤、クリーム剤、
ローション剤、散剤およびスプレー剤が挙げられる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤
、ピルおよび顆粒剤には、(a)増量剤および賦形剤(例えば、デンプン、ラク
トース、ショ糖、グルコース、マンニトール、およびケイ酸)、(b)結合剤(
例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピ
ロリドン)、(c)保湿剤(例えば、グリセロール)、(d)沈殿防止剤(例え
ば、寒天、炭酸カルシウムおよび炭酸ナトリウム)、(e)溶解抑制剤(例えば
、パラフィン)、および(f)吸収促進剤(例えば、第四級アンモニウム化合物
)、(g)湿潤剤(例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール
)、(h)吸収剤(例えば、カオリンおよびベントナイト)、および(i)滑沢
剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネシウム、および固体
ポリエチレングリコール)、または(a)〜(i)に挙げた物質の混合物といっ
た通常の賦形剤とともに有効物質を含めてもよい。 錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、顆粒剤は所望により不透明化剤を含んだ通
常のコーティングおよび殻を提供してもよいし、またそれらが遅延して、また好
ましくは腸管の特定部分においてのみ有効成分を放出するように構成されてもよ
く、ここでは例えば高分子物質およびワックスをマトリックスとして使用しても
よい。
【0009】 また有効物質成分(1種または複数)は、所望により1種以上の上記賦形剤と
ともにマイクロカプセルに封入された形態で提供してもよい。 坐剤は有効物質に加え、通常の水溶性または水不溶性賦形剤、例えば、ポリエ
チレングリコール、脂肪、例えば、カカオ脂および高級エステル(例えば、C1
6脂肪酸を伴うC14アルコール)、またはこれらの物質の混合物を含んでもよ
い。 軟膏、ペースト剤、クリーム剤およびゲル剤は、有効物質に加え、通常の賦形
剤、例えば、動物性および植物性脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラ
ガカントガム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベン
トナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの物質の混合物を含ん
でもよい。 散剤およびスプレー剤は、有効物質に加え、通常の賦形剤、例えば、ラクトー
ス、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミ
ド粉末、またはこれらの物質の混合物を含んでもよい。さらにスプレー剤は通常
の噴射剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素を含んでもよい。 溶液およびエマルションは、有効物質に加え、溶媒、可溶化剤および乳化剤の
ような通常の賦形剤、例えば、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール
、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、特に
綿実油、落花生油、トウモロコシ油、オリーブ油、ひまし油およびゴマ油、グリ
セロール、グリセロールホルマール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリ
エチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混
合物を含んでもよい。
【0010】 また非経口投与に関しては、溶液およびエマルションは無菌かつ等張形態で提
供してもよい。 懸濁液は、有効物質に加え、液体希釈剤のような通常の賦形剤、例えば、水、
エチルアルコール、プロピレングリコール、沈殿防止剤(例えば、エトキシル化
イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタン
エステル)、微晶質セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天
およびトラガカントガム、またはこれらの物質の混合物を含んでもよい。 また挙げられた処方は色素、防腐剤、ならびに矯臭および矯味添加剤(例えば
、ハッカ油およびユーカリ油、ならびに甘味剤(例えば、サッカリン)を含んで
もよい。 式Iの有効物質は上記の医薬製剤中、好ましくは最終混合物の約0.1〜99
.5重量%の濃度で、好ましくは約0.5〜95重量%で存在すべきである。 また医薬製剤は式Iの化合物に加え、さらなる医薬上有効な物質を含んでもよ
い。
【0011】 これらの化合物はこれまでに記載された抗菌活性、抗真菌活性および抗寄生虫
活性を有する物質とともに使用してもよい。かかる物質としては特にすでに治療
適用に用いられているか、またはまだ使用されていない化合物も含まれる。この
目的に好適な物質としては特にレッドリスト、またはSimon/Stille, Antibiotik
a-Therapies in Klinik und Praxis, 9th Edition 1998 Schattauer Verlag 、
またはインターネット上でのhttp://www.customs.treas.gov/imp-exp/rulings/h
armoniz/hrm129.htmlに挙げられているものがある。本誘導体は特に、ペニシリ
ン、ベンジルペニシリン(ペニシリンG)、フェノキシペニシリン、イソキサゾ
リルペニシリン、アミノペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、バクアン
ピシリン、カルボキシペニシリン、チカルシリン、テモシリン、アシアルアミノ
ペニシリン、アズロシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アパルシリン、メシ
リナム、セファロスポリン、セファゾリン類、セフロキシム類、セフォキシチン
類、セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾール、ラタモキセフ、フロモキ
セフ、セフォタキシム類、セフォジジム、セフタジジム類、セフタジジム、セフ
ピロム、セフェピン、通常のセファロスポリン、セフスロジン、セフォペラゾン
、セファレキシン類の経口セファロスポリン、ララカルベフ、セフプロジル、新
規な広域経口セファロスポリン、デフィキシム、セフポドキシムプロキセチル、
セフロキシムアクセチル、セフェタメット、セフォチアムヘキセチル、セフジニ
ール、セフチブテン、その他のβ−ラクタム抗生物質、カルバペネン、イミペネ
ム/シラスタチン、メロペネム、ビアペネム、アズトレオナン、β−ラクタマー
ゼ阻害剤、カルブラン酸/アモキシシリン、カルブラン酸/チカルシリン、スル
バクタム/アンピシリン、タゾバクタム/ピペラシリン、テトラサイクリン、オ
キシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイク
リン、クロラムフェニコール、アミノグリコシド、ゲンタマイシン、トブラマイ
シン、ネチルマイシン、アミカシン、スペクチノミキシン、マクロライド、エリ
トロマイシン、クラリトロマイシン、ロキシトロマイシン、アジトロマイシン、
ジリトロマイシン、スピラマイシン、ジョサマイシン、リンコサミド、クリンダ
マイシン、フシジン酸、グリコペプチド抗生物質、バンコマイシン、テコプラニ
ン、プリスチナマイシン誘導体、フォスフォマイシン、抗菌葉酸アンタゴニスト
、スルホンアミド、コ−トリモキサゾール、トリメトプリン、その他のジアミノ
ピリミジン−スルホンアミド配合物、ニトロフラン、ニトロフラントイン、ニト
ロフラゾン、ジャイレース阻害剤(キノロン)、ノルフラキサシン、シプロフラ
キサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、エキソキサシン、フレロキサ
シン、ペフロキサシン、ロメフロキサシン、ベイ Y3118、ニトロイミダゾ
ール、抗菌薬、イソナイアジド、リファンピシン、リファブチン、エタンブトー
ル、ピラジンアミド、ストレプトマイシン、カプレオマイシン、プロチオンアミ
ド、テリジドン、ダプソン、クロファジミン、局所用抗生物質、バシトラシン、
チロトリシン、ポリミキシン、ネオマイシン、カマナイシン、パロモマイシン、
ムピロシン、抗ウイルス薬、アシクロビル、ガンシクロビル、アジドチミジン、
ジダノシン、ザルシタビン、チアシチジン、スタブジン、リバビリン、ヨードク
リジン、トリフルリジン、フォスカーネット、アマンタジン、インターフェロン
、チボール誘導体、プロテイナーゼ阻害剤、抗真菌薬、ポリエン、アンフォテリ
シンB、ナイスタチン、ナタマイシン、アゾール、敗血症治療用アゾール、ミコ
ナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、UK−109
,496、局所適用用アゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾ
ール、オキシコナゾール、ビフォナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、
シクロピロキソラミン、トルナフテート、ナフチフィン、テルビナフィン、アモ
ロルフィン、アントラキノン、ベツリン酸、セミアントラキノン、キサントン、
ナフトトキノン、アリアミノアルコール、キニン、キニジン、メフロキニン、ハ
ロファントリン、クロロキン、アモジアキン、アクリジン、ベンゾナフチリジン
、メパクリン、ピロナリジン、ダプソン、スルホンアミド、スルファドキシン、
スルファレン、トリメトプリム、プログアニル、クロロプログアニル、ジアミノ
ピリミジン、ピリメタミン、プリマキン、アミノキノリン、WR238,605
、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、ノルフロキサシン
、シプロフロキサシン、オフロキサシン、アルテミシニン、ジヒドロアルテミシ
ニン、10bアルトメーテル、アルトエーテル、アルトスネート、アトバクォン
、スラミン、メルアルソプロール、ニフルチモクス、スチボグルコネートナトリ
ウム、ペンタミジン、アンフォテリシンB、メトロニダゾール、クリオキノール
、メベンダゾール、ニクロサミド、プラジカンテール、ピランテル、チアベンダ
ゾール、ジエチルカルバマジン、イベルメクチン、ビチオノール、アキサムニキ
ン、メトリホネート、ピペラジン、エンボネートとともに提供できる。
【0012】 さらに有機リン化合物はスルホンアミド、スルファドキシン、アルテミシニン
、アトバクォン、キニン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、ハ
ロファントリン、ピリメタミン、アルメシン、テトラサイクリン、ドキシサイク
リン、プログアニル、メトロニダゾール、プラジクァンテル、ニクロサミド、メ
ベンダゾル、ピランテル、ティアベンダゾル、ジエチルカルバマジン、ピペラジ
ン、ピリビヌム、メトリホナート、オキサムニキン、ビチオノール、またはスラ
ミン、もしくはこれらの物質の2種以上と組み合せて医薬製剤として提供しても
よい。 上記の医薬製剤は公知の方法、例えば、有効物質を賦形剤と混合することによ
る常法で製造される。 上記の製剤はヒトおよび動物に、経口、直腸、非経口(静脈内、筋肉内、皮下
)、大槽内、膣内、腹膜内、局所(散剤、軟膏、滴剤)にて、口腔、体腔におけ
る感染の治療のために投与できる。考慮される好適な製剤としては注射液、経口
治療用水剤および懸濁液、ゲル剤、点滴剤、エマルション、軟膏または滴剤があ
る。局所治療は眼科および皮膚科製剤、銀または他の塩、点耳剤、眼用軟膏、散
剤または水剤を用いて行えばよい。動物への投与はまた、好適な配合の食物およ
び飲料水によって達成してもよい。またゲル剤、微粉製剤、散剤、錠剤、徐放性
錠剤、プレミックス、濃縮物、顆粒剤、ペレット、錠剤、ボリ剤(boli)、カプセ
ル剤、エアゾル剤、スプレー剤、吸入製剤をヒトおよび動物に使用してもよい。
また本発明に従い使用される化合物を例えば、プラスチック(局所治療用プラス
チック鎖)、コラーゲンまたは骨接合剤のような他の支持体に配合してもよい。
【0013】 一般に所望の結果を得るためには、式Iの有効物質を、24時間当たり約0.
05〜約2000、好ましくは5〜1000mg/体重kgの総量で、所望によ
り2以上個別用量の形で投与することがヒトおよび獣医学の双方において有利で
あることが分かっている。単位用量には、好ましくは約0.25〜約2000m
gの量の有効物質が含まれ、これを例えば一日に1〜4回投与する。しかしなが
ら特に治療される患者の性質および体重、疾病の性質および重篤度、その医薬製
剤の調製法の性質および投与経路、ならびに投与が行われる期間の関数として記
載の用量から外れる必要がある場合もある。 液体製剤は水剤、シロップ剤、エマルションまたは懸濁剤の形で投与してもよ
く、経口投与に関しては例えば有効物質の0.1〜50重量%を含む。水剤、ゲ
ル剤、懸濁剤など形態の局所投与の場合には、有効物質は好ましくは製剤の0.
05〜20重量%の間の量である。 従って上記の有効物質量よりも少ない使用で十分な場合もあるが、上記の有効
物質量より多くを使用しなければならない場合もある。当業者ならばその技量に
よって、それぞれの場合に必要とされる最適な用量および投与経路を決定するこ
とができる。 本発明に従って使用される化合物は通常の濃度および調製法において、飼料ま
たは飼料配合物とともに、または飲料水とともに動物へ与えてもよい。 本発明に従って使用される化合物はさらに理想的に植物の殺菌剤、殺真菌剤お
よび除草剤として有用である。
【0014】
【実施例】 以下の物質が抗マラリア活性に関して試験される。 n−オクタデシル−α−D−グリコピラノシド−6−イル カルボキシホスホ
ン酸二ナトリウム 物質1 シス−9−オクタデセン−1−イル−α−D−グリコピラノシド−6−イル
カルボキシホスホン酸二ナトリウム 物質2 トランス−9−オクタデセン−1−イル−α−D−グリコピラノシド−6−イ
ル カルボキシホスホン酸二ナトリウム 物質3 n−テトラデシル−α−D−グリコピラノシド−6−イル カルボキシホスホ
ン酸二ナトリウム 物質4 n−テトラデシル−β−D−グリコピラノシド−6−イル カルボキシホスホ
ン酸二ナトリウム 物質5 n−ドデシル−α−D−グリコピラノシド−6−イル カルボキシホスホン酸
二ナトリウム 物質6 n−エイコシル−β−D−ガラクトピラノシド−6−イル カルボキシホスホ
ン酸二ナトリウム 物質7
【0015】 ネズミマラリア病原体であるプラスモディウム・ビンケイ(Plasmodium vincke
i)に感染したマウスについて、物質1〜7の抗マラリア活性を試験した。試験は
改良したPetersのプロトコール[W. Peters, Malaria, J.P. Kreier, Ed., Acade
mic Press, New York 1980, Vol. 1, pages 160-161]に従って行った。この目的
のためにマウスを各々第0日に腹腔内(i.p.)注射により10の感染赤血
球で感染させた。上手く感染したかどうかは1日目にギムザ染色血液標本によっ
て確認した。処置は1日目〜4日目に一日二回、種々の用量の物質を腹腔内注射
することのよって行った。各用量につき3〜4個体のマウスを処置した。5日目
に処置マウスおよび非処置対照の血中寄生虫含量を血液標本により測定した。対
照に対する処置個体の血中寄生虫含量の低下%を算出した。これらのデータを用
いて、血中寄生虫濃度が50%まで低下する薬剤濃度を推定した(ED50)。 これらの結果、すなわちED50値は以下の表にまとめられている。
【0016】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/04 A61P 31/04 31/10 31/10 33/00 33/00 C07F 9/655 C07F 9/655 // C07H 15/04 C07H 15/04 A 15/10 15/10 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DK,DM,EE,ES,FI,GB ,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C057 BB02 JJ05 4C086 AA01 AA02 EA01 MA01 MA04 NA14 ZB32 ZB33 ZB35 ZB38 4H011 AA01 AA03 AB01 BB17 4H050 AA01 AA03 AB03 AB04 AB20 AB21

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細菌、真菌または寄生虫によって引き起こされるヒトおよび動物の感染の予防
    および治療処置法のための、ならびに植物における殺真菌剤、殺菌剤または除草
    剤としての医薬製剤の製造のための、式I: 【化1】 [式中、ジグザグ線はα−またはβ−配置のいずれかを有する結合を表し、 nは0または1であり、 R11はC1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−26アル
    ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、C1−2 アシル残基、Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8−シクロアルキル−
    0−26アルキル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC 3−8 ヘテロシクロアルキル−C0−26アルキル残基、ハロゲンおよびOX {ここで、上記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキ
    シ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、 X11は水素、C1−26アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2− 26 アルケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−26アルキニル残基、
    Ar−C0−26−アルキル残基、C3−8シクロアルキル残基、C1−26
    シル残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有するC3−8−ヘテロ
    シクロアルキル−C0−26アルキル残基、C1−26シリル残基(ここで、上
    記残基は総てC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハ
    ロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつ、有機および無機塩基の陽
    イオン、特に周期系の第I、IIまたはIII主族の金属、アンモニウム、置換アン
    モニウムおよびエチレンジアミンもしくはアミノ酸由来のアンモニウム化合物か
    らなる)からなる群から選択される}からなる群から選択され、 RはC1−24アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC2−24アル
    ケニル残基、1〜6個の三重結合を有するC2−24アルキニル残基、C3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−24−アルキル残基、
    およびC1−12−アルコキシ−C1−12−アルキル残基からなる群から選択
    され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
    所望によりC1−9アルキル、C1−9アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ハロ
    ゲン、またはオキソ基で置換されていてもよく、 R、RおよびRは各々独立に水素、ハロゲン、アミノ、アセチルアミノ
    、アジド、およびXR基(ここで、XはOまたはSである)からなる群から選
    択され、かつ、Rは水素残基、分枝または非分枝C1−4アルキル残基、およ
    びC2−4アルケニル残基(ここで、C1−4アルキル残基およびC2−4アル
    ケニル残基はいずれも所望により水素、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換
    されていてもよい)からなる群から選択されるか、または R、RおよびRは特定のジェミナル水素基とともにオキソ基を表し、 Rは水素、C1−24アルキル残基、C3−8シクロアルキル基、Ar−(
    0−24−アルキル)残基、1または2個の窒素、酸素または硫黄原子を有す
    るC3−8−ヘテロシクロアルキル−C0−24−アルキル残基、ハロゲンから
    なる群から選択され、ここでこれらの残基は総て分枝していても分枝していなく
    ともよく、所望によりヒドロキシ、アミノ、ハロゲン、オキソ基、C1−4アル
    キル基、C1−4アルコキシ基、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル
    基またはC2−5アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、または1〜
    6個の二重結合もしくは三重結合を含んでいてもよく、RがAr−(C1−2 −アルキル)基であれば、2個の隣接するアルキル残基またはアルコキシ残基
    は5〜6員環を形成していてもよく、あるいは RはRCOOCHR10およびROCOOCHR10(ここで、R
    1−6アルキル残基、C2−6アルケニル残基、C2−6アルキニル残基、C 3−8 シクロアルキル残基、C3−8−シクロアルキル−C1−6−アルキル残
    基およびC1−6−アルコキシ−C1−6−アルキル残基)からなる群から選択
    され、これらの残基は総て分枝していても分枝していなくともよく、所望により
    ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンまたはオキソ基で置換されていてもよく、かつR 10 は分枝または非分枝C1−4アルキル残基であり、 かつ、Iにおいて、nが1であれば置換基R、R、RおよびROOC
    PO(OH)OCHの配置は独立にD−グルコ、L−グルコ、D−ガラクト、
    L−ガラクト、D−マンノ、L−マンノ、D−タロ、L−タロ、D−アロ、L−
    アロ、D−アルトロ、L−アルトロ、D−グロ、L−グロ、D−イドまたはL−
    イドの中から選択され、あるいはnが0であればIにおける置換基R、R
    よびROOCPO(OH)OCHの配置は独立にD−リボ、L−リボ、D−
    アラビノ、L−アラビノ、D−キシロ、L−キシロ、D−ルキソまたはL−リキ
    ソの中から選択される] で示される化合物、ならびにその医薬上許容される塩、エステルおよびアミド、
    ならびにエステルの塩、およびその光学的異性体の使用。
  2. 【請求項2】 Rが式IIまたはIII: 【化2】 {式中、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、いずれか2つの
    位置でフェニル環と結合しており、各々独立に水素、ハロゲン、C1−4アルキ
    ル残基、C1−4アルコキシ残基、ホルミル、アセチル、プロピオニオル、ブチ
    リル残基、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオ
    キシ残基、C2−5アルコキシカルボニル残基、(これらは総て分枝していても
    分枝していなくともよい)からなる群から選択されるか、または RおよびRはともにフェニル環の隣接する位置、例えば2,3位または3
    ,4位と結合している、3〜4個の炭素原子を有する非分枝飽和アルキレン鎖を
    形成するか、または RおよびRはともにフェニル環の2,3位または3,4位に結合している
    メチレンジオキシ残基、1,1−エチリデンジオキシ残基、1,1−エテニレン
    ジオキシ残基、1,1−エチレンジオキシ残基または1,2−エチレンジオキシ
    残基を形成する} で示されるフェニル残基である、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 Rが水素である、請求項1に記載の使用。
  4. 【請求項4】 RがC9−24アルキル残基、1〜6個の二重結合を有するC9−24アル
    ケニル残基、C9−24アルキニル残基、C3−8−シクロアルキル−C6−2 −アルキル残基およびC1−2−アルコキシ−C8−12−アルキル残基から
    なる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 【請求項5】 Rがn−テトラデシル残基、n−オクタデシル残基、トランス−9−オクタ
    デセン−1−イル残基およびシス−9−オクタデセン−1−イル残基からなる群
    から選択される、請求項4に記載の使用。
  6. 【請求項6】 R、R、Rが各々水酸基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の
    使用。
  7. 【請求項7】 グリコシド結合がα配置である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 【請求項8】 グリコシド結合がβ配置である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 【請求項9】 nが1である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
  10. 【請求項10】 置換基R、R、RおよびROOCPO(OH)OCHの配置がD−
    グルコである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
  11. 【請求項11】 細菌、真菌または単細胞または多細胞寄生虫によって引き起こされる感染症の
    治療のための請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用。
  12. 【請求項12】 プロピオニバクテリウム科、特にプロピオニバクテリウム属、特にプロピオニ
    バクテリウム・アクネスの細菌、放線菌科、特に放線菌属の細菌、コリネバクテ
    リウム属、特にジフテリア菌および偽結核ジフテリア菌種の細菌、マイコバクテ
    リウム科、マイコバクテリウム属、特にらい菌、結核菌、ウシ結核菌および鳥結
    核菌種の細菌、クラミジア科、特にトラコーマクラミジアおよびオウム病クラミ
    ジア種の細菌、リステリア属、特にリステリア・モノシトゲネス菌種の細菌、豚
    丹毒菌種の細菌、クロストリジウム属の細菌、エルシニア属、ペスト菌、偽結核
    エルシニア菌、エルシニア・エンテロコリチカ菌およびエルシニア・ルッケリの
    細菌、マイコプラズマ科、マイコプラズマ属およびウレアプラズマ属、特に肺炎
    マイコプラズマ種の細菌、ブルセラ属の細菌、ボルデテラ属の細菌、ナイセリア
    科、特にナイセリア属およびモラクセラ属、特に髄膜炎菌、淋菌およびウシモラ
    クセラ菌の細菌、ビブリオ科、特にビブリオ属、アエロモナス属、プレシオモナ
    ス属および発光菌属、特にコレラ菌、ビブリオ・アンギララムおよびアエロモナ
    ス・サルモニシダス種の細菌、カンピロバクター属、特にカンピロバクター・ジ
    ェジュニ、カンピロバクター・コリおよびカンピロバクター・フェツス種の細菌
    、ヘリコバクター属、特にヘリコバクター・ピロリ種の細菌、スピロヘータ科お
    よびレプトスピラ科、特にトレポネーマ属、ボレリア属およびレプトスピラ属、
    特にボレリア・ブルグドルフェリ種の細菌、アクチノバチルス属の細菌、レジオ
    ネラ科、レジオネラ属の細菌、リケッチア科およびバルトネラ科、ノカルジア属
    およびロドコッカス属の細菌、デルマトフィラス属の細菌、シュードモナス科、
    特にシュードモナス属およびキサントモナス属の細菌、腸内細菌科、特にエシェ
    リア属、クレブシェラ属、プロテウス属、プロビデンシア属、サルモネラ属、セ
    ラチア属およびシゲラ属の細菌、パスツレラ科、特にヘモフィルス属の細菌、ミ
    クロコッカス科、特にミクロコッカス属およびブドウ球菌属の細菌、連鎖球菌科
    、特に連鎖球菌属および腸球菌属の細菌、ならびにバチルス科、特にバチルス属
    およびクロストロジウム属の細菌からなる群から選択される細菌によって引き起
    こされる感染症の治療のための、ならびに胃腸管の潰瘍におけるヘリコバクター
    の根絶における、請求項11に記載の使用。
  13. 【請求項13】 マラリア、睡眠病、ジャガス病、トキソプラズマ症、アメーバ赤痢、リーシュ
    マニア症、トリコモナス症、ニューモシスティス症、バランチジウム症、クリプ
    トスポリジウム症、サルコシスチス症、アカントアメーバ症、ネグレリア症、コ
    クシジウム症、ジアルジア鞭毛虫症、およびランブル鞭毛虫症かならる群から選
    択される単細胞寄生虫によって引き起こされる感染症の予防および治療のための
    、請求項12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 細菌、真菌または寄生虫によって引き起こされる感染症を患う患者に請求項1
    〜11のいずれか一項に記載の化合物の治療上有効な量が投与される、細菌、真
    菌または寄生虫によって引き起こされる感染性疾患の治療方法。
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