JP2002529553A - 保護製剤用の耐引掻性ならびに耐磨耗性イオノマー - Google Patents

保護製剤用の耐引掻性ならびに耐磨耗性イオノマー

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JP2002529553A JP2000581069A JP2000581069A JP2002529553A JP 2002529553 A JP2002529553 A JP 2002529553A JP 2000581069 A JP2000581069 A JP 2000581069A JP 2000581069 A JP2000581069 A JP 2000581069A JP 2002529553 A JP2002529553 A JP 2002529553A
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ハオスマン カールハインツ
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EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】 フィルムおよび加工品を製作するのに有用なエチレンコポリマー組成物が開示される。これらの組成物は、1つの金属イオンのみを含有する個々の組成物よりも、優れた耐引掻性、耐磨耗性を供給する、複数の金属イオンの組み合わせを含有している。これらの組成物はエチレンおよび10〜30重量%のアクリル酸またはメタクリル酸のコポリマーを包含し、それは特定な比率における、Na、Zn、Li、MgおよびCaからなる群から選択される、少なくとも2つのイオンの組み合わせで、10から99.9%中和されている。前記組成物は磨耗性品の包装に、および床、壁紙、またはスポーツ用品の透明な上層として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は耐引掻性もしくは耐磨耗性材質の二次加工フィルム、シートならびに
成形品に有用であるエチレンコポリマー組成物に関連する。
【0002】 より詳細には本発明のエチレンコポリマー組成物は、磨耗ならびに引掻にさら
される物上の保護皮膜として利用されうる。そのような磨耗ならびに引掻にさら
される物は、例えば床タイルの磨耗層、もしくはスキーの保護層、もしくは乾燥
スープ配合物またはその類似物のような硬質の研磨物を含有するパッケージ構造
におけるシール層のような他の磨耗ならびに引掻にさらされる物である。
【0003】 (発明の背景) イオノマーは有機鎖状分子に加え金属イオンを含有する熱可塑性樹脂である。
イオノマーは架橋されたポリマー特有の物性、ならびに架橋されていない熱可塑
性ポリマー特有の溶融二次加工適性をもつ。例えば米国特許第3,262,27
2号を参照されたい。イオノマーの主要な用途はパッケージングおよびスポーツ
用品の領域にある。
【0004】 米国特許第3,262,272号において開示されているように、イオノマー
の形成において唯一の金属イオンが利用されることは本質的ではなく、および特
定の用途において2つ以上の金属イオンが好まれる可能性がある。それにもかか
わらず商標SURLYNのもとのDuPontから入手可能であるような、商業
的に入手可能なイオノマーは、単一の金属イオン、一般的には亜鉛またはナトリ
ウムで中和されている。実際、別個のイオンの組み合わせに実際に帰因し、およ
びそれが特別な用途に役立った唯一の改良された特性は、改良された弾性である
。これはゴルフボールにとってきわめて重要な特性であり、およびイオノマーの
配合物は特にゴルフボールの用途のために開示されてきている。
【0005】 これまでイオノマーフィルムまたはシートで作られている表面またはフィルム
の引掻き傷がつく問題が生じた場合には、これらの問題は有機化合物またはエポ
キシならびにホルムアルデヒドの官能性のような外因的な架橋剤により、これら
のイオノマーを架橋することにより克服しなければならなかった。特許公開第W
O95/11333号、米国特許第3,264,269号、および米国特許第3
,317,631号はこの問題を取り扱い、それの解決法を請求している。
【0006】 耐摩擦性床タイルの用途においてこれらのイオノマーを使用するのに必須な耐
引掻性を達成するために、エチレンカルボン酸イオノマーおよび十分な架橋を与
える多官能性のアクリル酸またはメタクリル酸のエステルを含む、多官能性で重
合性のあるオレフィン性化合物によって作成される組成物を、WO95/113
33は請求している。しかしながらそのような組成物の不利な点は、すでに反応
の一部が起こる高温において、調合および成形することを伴う生産方法である。
従って、これらの反応は制御するのが困難である。
【0007】 熱可塑性加工性を持たない、本質的に熱硬化性樹脂ポリマーを与える、エチレ
ンカルボン酸コポリマーおよびメラミンホルムアルデヒド樹脂に基づく熱硬化性
組成物を米国特許第3,317,631号は記述している。
【0008】 ジイソシアネート中での、ポリマー形成品の膨潤を含む、カルボキシル基を含
有するポリマーを架橋するための方法を、米国特許第3,264,269号は教
示している。この方法の不利な点は、ジイソシアネートの毒性と組み合わせられ
る、その2段階の性質(加工プラス膨潤)である。
【0009】 (発明の概要) 本発明の目的は、依然として熱可塑性加工性、無毒性のままにさせながら、以
前の架橋経路によって達成されるものに匹敵するイオノマーの特性向上(より高
い耐引掻性のようなもの)を提供することおよび単一工程の方法を用いることに
より前記に指摘された不利な点を克服することである。
【0010】 本発明は、耐磨耗性および耐引掻性である透明素材のフィルム、またはシート
、または成形品を生産するための、とりわけ磨耗および引掻にさらされる物品に
おける保護透明皮膜、または層としての用途のための、熱可塑性組成物を提供す
る。前記組成物はエチレンおよび10〜30質量%のα,β―不飽和C〜C カルボン酸、特にアクリル酸またはメタクリル酸のコポリマーを含み、該カルボ
ン酸は2つ以上の金属イオンで中和されている。前記コポリマーはアクリレート
をさらに含有してもよく、および例えばシートを押出し成形または流し込み成形
すること、またはフィルムを吹き込み成形すること、または成形品を射出成形す
ることにより加工されてもよい。
【0011】 イオノマー化合物は、当業者によく知られているが、商業的に入手可能なそれ
らのイオノマーのような1つのみの金属イオンのかわりに、所定の比率の2つの
別個の金属イオンの組み合わせを含有する。本発明に従って、Na、Zn、Li
、Mg、そしてCaからなる群から選択される、少なくとも2つのイオン(イオ
およびイオン)を有する化合物の組み合わせが用いられ、それぞれのイオ
ン種は前記コポリマーの中の少なくとも5%の酸官能性の中和を与える。
【0012】 本発明の有利な効果を達成するためには、2つのイオンが1に近くおよびいか
なる場合も0.3から2.5まで、好ましくは0.6と1.5との間である範囲内の
比率(当量比と呼ばれる)において存在しなければならないことを見出した。
【0013】 イオン対イオンの「当量比」は以下のように定義される。イオン質量%×(イオン原子価) × Mw Mw イオン質量%×(イオン原子価) (式中Mw、Mwはそれぞれイオン、イオンを含有する中和化合物の分
子量を表す)
【0014】 本発明の前記エチレンコポリマー組成物は、驚くべきことに外因的な架橋剤の
付加なしに、別個の金属イオンの組み合わせにより得られる優れた架橋の手段を
提供することによって、前記の引掻きの問題を克服し、極めて初期から優れた耐
磨耗性ならびに耐引掻性を有するシートおよび成形品を与える。
【0015】 加えて、および驚くべきことに、ZnまたはMgのような2つのイオンを含有
するこれらのイオノマーは、予期しない透明性、および針などの様な堅い物体に
対する改良された貫通耐性を示すことが見出された。これらの混合イオノマー組
成物の透明性は、高度に中和されたZnイオノマーの透明性よりはるかに高く、
および市場における最も透明な、商業的に入手可能なイオノマーである、高度に
中和されたNaイオノマーの透明性よりもさらに高い。
【0016】 (発明の詳細な説明) 本発明において利用される前記熱可塑性コポリマーは知られているものである
。それらはエチレンおよびα,β―不飽和C〜Cカルボン酸のコポリマーで
ある。アクリル酸およびメタクリル酸が、好ましい酸性コモノマーである。
【0017】 前記コポリマーは、ナトリウム、亜鉛、リチウム、マグネシウムおよびカルシ
ウムから選択される、2つ以上の金属イオン種で約10から99.9%中和され
うる。そのような中和されたエチレン酸コポリマーは、「イオノマー」として当
該技術において知られている。典型的に、中和は10〜70%であろう。好まし
くは前記コポリマーは1に近い、またはいかなる場合でも0.3から2.5の範
囲の当量比を与える指定された量の、ナトリウム、亜鉛、リチウム、マグネシウ
ム、およびカルシウムから選択される2つ以上の金属イオンにより有利には亜鉛
/マグネシウムにより中和されることによりイオン化された約35%から約70
%のカルボン酸基を有する。
【0018】 イオノマーおよびそれらの生産の方法は、米国特許第3,264,272号に
記述されている。本発明に従う組成物の調製における使用に適したイオノマーは
、DuPont Companyから商標SURLYNのもとで商業的に入手可
能である。
【0019】 本発明の構成において、驚くべきことにはイオンの組み合わせは弾性のみを改
良することが先に知られていたのに反して、1つのイオン(Zn、Mgもしくは
Na)のみで中和される同等の組成および粘度を有するイオノマー、もしくは0
.3を下回る、または2.5を上回る当量比を与えるような2つのイオンによって
中和されるときと比較して、等しい粘度および該化合物の残部の組成にもかかわ
らず、別個のイオンの組み合わせ(われわれの特定の好ましいケースではZnお
よびMg)は、優れた耐引掻性、耐磨耗性、透明性、および貫通耐性を予期せず
して導くことを発見した。これは特にテストとプラック成形の間の4週間の熟成
期間の後において、著しく改良された耐引掻性につながる。
【0020】 この改良の有利な点は、様々な用途において多方面にわたりうる。主に前記イ
オノマーは耐引掻性の表面層として利用される用途において重要であり、ならび
に同一の改良を達成するための外因的架橋剤の必要性を排除する。そのような用
途は、透明な床の磨耗層およびスキーの上表層を含有する。
【0021】 これらの材料が柔軟なフィルム包装における内部層として利用される場合、お
よび非常に研磨性が高く、堅い/硬い包装品(肉の包装における骨、または乾燥
スープもしくは麺類混合物のようなもの)が包装される場合に、他の用途を見出
すことができる。耐引掻性シール層の利用は、貯蔵寿命を大きく増加し、および
フィルム貫通の低下を通じて輸送または貯蔵の間の漏出の割合を低下することが
できた。
【0022】 (実施例) 用いられる全てのイオノマーは,約15質量%のメタクリル酸(MAA)を有
するエチレン酸コポリマーに基づく。
【0023】 (マスターバッチ) マスターバッチCS1およびCS2において用いられる酸コポリマーは、CS
1は10質量%のMAA、およびCS2は5質量%のMAAに基づき、および5
00のメルトフローインデックスMFI(190℃/2.16kg)を有する。
CS1 エチレンメタクリル酸コポリマーマスターバッチ 45%ZnO CS2 エチレンメタクリル酸コポリマーマスターバッチ 50質量%MgOH
【0024】 (用いられるイオノマー) イオノマーI1およびI6はE.I.du Pont de Nemours
and Companyからの商標SURLYN下で商業的に入手可能な対照
標準イオノマーである。イオノマーI2は、特別に調製され、Znで中和された
、低いメルトフローインデックスを有する対照標準イオノマーである。イオノマ
ーI3、I4およびI5は、本発明に従ってZn−Mgで中和されたイオノマー
である。中和剤の質量%およびイオノマーのMFI(melt flow in
dex190℃/2.16kg)は、第1表に示されている。
【0025】
【表1】
【0026】 下記に記述される実施例は、実験室用2本ロール機上でそれぞれの樹脂または
樹脂プラスマスターバッチの混合物のシートを調製すること、およびそのように
して得られたイオノマー樹脂シートを、油圧プレス中で100×100×3mm
の寸法を有するプラックへプレスすることによって実施された。次にこれらのプ
ラックを、1ヶ月後に、ISO1518に従うEirichsenによる耐引掻
性試験器を用いて、耐引掻性に関して試験した。該試験においては該プラック上
を曳かれる針に対して0.1kgと2kgとの間の重量が印加される。
【0027】 ASTM D3389に従う、Taber磨耗テストも実施した。このテスト
は、2サンプルの平均の、g/2000回転単位の重量損失を示す。それぞれの
アームに250gの重量を有し、H−18の粗さを有する車輪を用いた。その重
量はチェックされ、および車輪は500回転ごとに清掃された。
【0028】 屈曲弾性率はASTM D790に従って測定され、硬度はASTM D22
40に従って測定された。
【0029】 (実施例の組成物) 第2a表は、メタクリル酸(MAA)の正量、ZnおよびMgイオンの中和%
、ならびに総中和%に関して、対照標準イオノマーC1からC7の組成物と、本
発明に従う、実施例1から4の組成物とを示している。
【0030】
【表2】
【0031】 第2b表は、対照標準イオノマーC1からC7中に、ならびに本発明に従う実
施例1から4中のそれぞれに含まれる、ZnおよびMgイオンの質量%の計算値
ならびに2つのイオンのイオノマーに関するZn/Mg当量比に加えて、イオノ
マーおよび添加物(マスターバッチまたは水酸化マグネシウム)を示している。
【0032】
【表3】
【0033】 第2b表はこのように、第1表に記載したイオノマーの組成、ならびにマスタ
ーバッチCS1およびCS2についての情報を考慮した、種々の実施例および比
較例の組成を表す。ZnOおよびMg(OH)それぞれの分子量を利用して、
我々は前記のそれぞれの化合物におけるZnおよびMgの重量%、ならびに混合
されたイオンの原子価,および分子量(Mw)を考慮した、前記に定義された「
Zn/Mgの当量比」、を計算した。
【0034】 (結果) 第3表は、室温で4週間後の、それ以後引掻き傷が見える重量(ニュートン単
位)として測定される耐引掻性(SCR)、Taberテストによって測定され
た摩耗(ABR、g/2000回転単位)、剛性(STF)、すなわちMpa単
位の屈曲弾性率、ショアー硬度(HRD)および粘度(VIS)(メルトフロー
インデックスMFI(190℃/2.16kg))の結果を示している。
【0035】
【表4】
【0036】 第3表は、同一化学組成を有するが、ZnもしくはMg単独、または組み合わ
せのいずれかにより中和されたイオノマーから得られた結果を示している。
【0037】 I1およびI6はZnまたはMgイオン単独で中和された対照標準イオノマー
を表している。I3、I4、I5は、ZnおよびMgイオン双方を含有する、本
発明に従うイオノマーである。
【0038】 第3表に見られるように、MgイオンはZnイオンより低い剛性(より低い屈
曲弾性率)を与えるが、耐磨耗性および耐引掻性は同一であった。
【0039】 組み合わされた中和(Ex3、Ex4)は予期されているように、中間の屈曲
弾性率を与える。しかしながら、驚くべきことに、ZnおよびMgイオンの双方
を含有するイオノマーの引掻きおよび磨耗特性は、1つのイオンしか含有しない
ようなイオノマー(C4、C7)と流動性が同等である場合でさえ、意外なこと
に相乗作用的に改良される。
【0040】 Znイオノマー単独に対してZnまたはMgの濃厚物を添加することは、対照
標準I1と比較してわずかの改良を与えるか、または改良を与えていないことが
わかる(C2;C3およびC5;C6)。これはMg濃度における少量の増加お
よび数値1から遠く離れた当量比、すなわちC5に関する数値6とC6に関する
数値3をもたらすに過ぎない。
【0041】 これは、Mgイオンが10%メタクリル酸単独および10の高MFIを有する
酸コポリマーを含有するマスターバッチと共に導入されるという事実に帰因する
可能性がある。Mg(OH)粉末を用いる実験を反復し、そのようにマスター
バッチの負の作用を排除することは、当量比が1.5である実施例1の状況を改
良する。
【0042】 きわめて低いMFI(約0.5)および1に近い当量イオン比をもたらすZn
/Mgイオンの組み合わせの利用は、相乗効果を与え、およびTaber磨耗テ
ストによりテストされるより高い耐磨耗性に加えて、より高い数値(実施例3お
よび4)により表現される、はるかに改良された耐引掻性を与えた。
【0043】 比較例C4に示されるような、低MFIのZnイオノマー(Mgを組み込まれ
ていない)、または比較例C7によって示される0.7MFIのMgイオノマー
(イオノマーI6)、ほぼ同一のMFIを有する混合イオノマー(I5)と比較
されるとき、熟成後においてさえ耐引掻性もTaber耐磨耗性も改良されなか
った。
【0044】 改良された耐引掻性は図1中に図示し、それは4週間の熟成期間後において比
較例および本発明に従った実施例に関して引掻き傷が見えてくる時点の、計測さ
れた重量を図示する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従った実施例と比較例とに関して測定された耐引掻性を図示したグラ
フである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月6日(2000.11.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 米国特許第3,264,272号において開示されているように、イオノマー
の形成において唯一の金属イオンが利用されることは本質的ではなく、および特
定の用途において2つ以上の金属イオンが好まれる可能性がある。それにもかか
わらず商標SURLYNのもとのDuPontから入手可能であるような、商業
的に入手可能なイオノマーは、単一の金属イオン、一般的には亜鉛またはナトリ
ウムで中和されている。実際、別個のイオンの組み合わせに実際に帰因し、およ
びそれが特別な用途に役立った唯一の改良された特性は、改良された弾性である
。これはゴルフボールにとってきわめて重要な特性であり、およびイオノマーの
配合物は特にゴルフボールの用途のために開示されてきている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 イオン対イオンの「当量比」は以下のように定義される。イオン質量%×(イオン原子価) × Mw Mw イオン質量%×(イオン原子価) (式中Mw、Mwはそれぞれイオン、イオンの分子量を表す)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 前記コポリマーは、ナトリウム、亜鉛、リチウム、マグネシウムおよびカルシ
ウムから選択される、2つ以上の金属イオン種で10から99.9%中和されう
る。そのような中和されたエチレン酸コポリマーは、「イオノマー」として当該
技術において知られている。典型的に、中和は10〜70%であろう。好ましく
は前記コポリマーは1に近い、またはいかなる場合でも0.3から2.5の範囲
の当量比を与える指定された量の、ナトリウム、亜鉛、リチウム、マグネシウム
、およびカルシウムから選択される2つ以上の金属イオンにより有利には亜鉛/
マグネシウムにより中和されることによりイオン化された35%から70%のカ
ルボン酸基を有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】 (結果) 第3表は、室温で4週間後の、それ以後引掻き傷が見える重量(ニュートン単
位)として測定される耐引掻性(SCR)、Taberテストによって測定され
た摩耗(ABR、g/2000回転単位)、剛性(STF)、すなわちMpa単
位の屈曲弾性率、ショアーD硬度(HRD)および粘度の示度であるメルトフロ
ーインデックス(190℃/2.16kg)(MFI)の結果を示している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AB01 BA15 BA35 BB55 BB90 CA35 4F071 AA78 AA88 AF22 AF25 AF30 AH19 BB02 BB05 BB06 BB09 BC01 4J002 BB23W BB23X

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンおよび0.3から2.5の範囲内の当量比(イオン :イオン)を有して、Na、Zn、Li、MgおよびCaからなる群から選
    択される、少なくとも2つのイオン(イオンおよびイオン)の化合物の組み
    合わせにより、10〜99.9%中和される、10〜30質量%のα,β不飽和
    〜Cカルボン酸のコポリマーを含み、それぞれのイオン種はコポリマーに
    おける酸官能性の中和の少なくとも5%を与え、前記当量比は以下のように定義
    されるイオン質量%×(イオン原子価) × Mw Mw イオン質量%×(イオン原子価) (式中Mw、Mwはそれぞれイオン、およびイオンを含有する前記中和
    化合物の分子量を表す) ことを特徴とする耐磨耗性、および耐引掻性材料のフィルムまたはシートまたは
    加工品を生産するための組成物。
  2. 【請求項2】 前記イオンはZnおよびMgであり、Zn:Mg当量比は0
    .6から1.5の範囲で、前記中和は50および99%の間であることを特徴と
    する、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 0.1および2の間のメルトフローインデックス(190℃
    /2.16kg)を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の組成物から形成される、耐磨耗性、耐引掻
    性の透明な材料のフィルム、シート、または物体であって、前記材料は標準IS
    O1518に従って測定される、少なくとも15ニュートンの耐久性のある、耐
    磨耗性、または耐引掻性を有することを特徴とするフィルム、シートまたは物体
  5. 【請求項5】 引掻にさらされる物上の透明な保護用の耐引掻性フィルムま
    たはシートに転換されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 床またはスポーツ用品の用途における透明な耐引掻性層とし
    て利用されるシートであることを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 乾燥磨耗品の包装フィルムとして利用されるフィルムである
    ことを特徴とする、請求項4に記載の組成物。
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